(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5860875
(24)【登録日】2015年12月25日
(45)【発行日】2016年2月16日
(54)【発明の名称】手指用インデントを備え、内部に隠蔵された物体を放出させるように形成されたコア
(51)【国際特許分類】
A63H 33/18 20060101AFI20160202BHJP
A63H 33/00 20060101ALI20160202BHJP
A63H 1/00 20060101ALI20160202BHJP
【FI】
A63H33/18 A
A63H33/00 303E
A63H33/00 301E
A63H1/00 F
A63H1/00 Z
【請求項の数】7
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2013-518378(P2013-518378)
(86)(22)【出願日】2011年7月8日
(65)【公表番号】特表2013-529540(P2013-529540A)
(43)【公表日】2013年7月22日
(86)【国際出願番号】US2011001202
(87)【国際公開番号】WO2012005772
(87)【国際公開日】20120112
【審査請求日】2014年7月7日
(31)【優先権主張番号】61/363,069
(32)【優先日】2010年7月9日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/421,173
(32)【優先日】2010年12月8日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512149640
【氏名又は名称】ジャックス パシフィック,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ローレンツォ,ドミニク
(72)【発明者】
【氏名】ハドソン,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】リー チ ウエイ,デニス
(72)【発明者】
【氏名】ツイ,ティミー
(72)【発明者】
【氏名】マクファーティ,ジム
(72)【発明者】
【氏名】ウォルフソン,ジャレッド
(72)【発明者】
【氏名】パダワー,ジャーミィ
(72)【発明者】
【氏名】レオング,グレグ
(72)【発明者】
【氏名】デラシー,スティーブン ダグラス
【審査官】
彦田 克文
(56)【参考文献】
【文献】
特開2003−251080(JP,A)
【文献】
特開平09−038337(JP,A)
【文献】
特開2001−037567(JP,A)
【文献】
特開2010−131367(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0255752(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2003/0129920(US,A1)
【文献】
米国特許第06312306(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H 1/00 − 1/32
A63H 33/00 − 33/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転可能なコアであって、
外部を有する収容部と、
前記外部内に形成されたインデント領域と、
を含んでおり、
前記インデント領域は、放出のためにユーザの手指を配置する場所に導くように形成されており、前記インデント領域を押し込むことによって、当該コアがプレイ面に押し付けられ、当該コアをスピンさせてユーザから離れさせ、
前記インデント領域は、前記収容部の外部に中心を外れて形成されており、
前記インデント領域は、凹部で形成されており、
前記収容部は、物体を受領するための空洞部を含んでおり、
前記物体上の対応するコネクタと接続するためのコネクタを含んだ、前記収容部に取り付けられた解除機構と、
前記物体を放出するための放出機構と、
をさらに含んでおり、
前記解除機構を作動させることによって、前記コネクタは前記物体を放出させ、前記放出機構は、前記物体を前記収容部から放出させ、
前記解除機構の前記コネクタは、解除引金部であり、前記放出機構は、バネ圧縮式プラットフォームであり、前記物体上のコネクタは、留め金であり、
前記解除機構は、前記解除引金部と作動式に接続された荷重振子をさらに含んでおり、前記振子の動きによって、前記解除引金部が前記留め金を解除して、前記物体を放出させることを特徴とする回転可能なコア。
【請求項2】
当該コアの周囲に沿った二つの隆起リングをさらに含んでいることを特徴とする請求項1記載の回転可能なコア。
【請求項3】
前記収容部の前記空洞部内に配置される留め金を備えた展開可能な物体をさらに含んでいることを特徴とする請求項2記載の回転可能なコア。
【請求項4】
回転可能なコアであって、
外部を有する収容部と、
前記外部内に形成されたインデント領域と、
を含んでおり、
前記インデント領域は、放出のためにユーザの手指を配置する場所に導くように形成されており、前記インデント領域を押し込むことによって、当該コアがプレイ面に押し付けられ、当該コアをスピンさせてユーザから離れさせ、
前記インデント領域は、前記収容部の外部に中心を外れて形成されており、
前記インデント領域は、凹部で形成されており、
前記収容部は、物体を受領するための空洞部を含んでおり、
前記物体上の対応するコネクタと接続するためのコネクタを含んだ、前記収容部に取り付けられた解除機構と、
前記物体を放出するための放出機構と、
をさらに含んでおり、
前記解除機構を作動させることによって、前記コネクタは前記物体を放出させ、前記放出機構は、前記物体を前記収容部から放出させ、
前記解除機構の前記コネクタは、一対のクリップであって、前記解除機構は、前記一対のクリップと作動式に接続されている衝撃引金をさらに含んでおり、前記衝撃引金は、衝撃を受けると、前記一対のクリップに前記物体を放出させることを特徴とする回転可能なコア。
【請求項5】
前記収容部の前記空洞部内に配置させる留め金を備えた展開可能な物体をさらに含んでいることを特徴とする請求項4記載の回転可能なコア。
【請求項6】
回転可能なコアであって、
外部を有する収容部と、
前記外部内に形成されたインデント領域と、
を含んでおり、
前記インデント領域は、放出のためにユーザの手指を配置する場所に導くように形成されており、前記インデント領域を押し込むことによって、当該コアがプレイ面に押し付けられ、当該コアをスピンさせてユーザから離れさせ、
前記インデント領域は、前記収容部の外部に中心を外れて形成されており、
前記インデント領域は、凹部で形成されており、
前記空洞部内に配置された物体と磁気的に接続するための磁石を備えた振り子を含んだ、前記収容部に取り付けられた解除機構をさらに含んでおり、当該コアとプレイ面との衝撃によって、前記振子が前記物体との磁気接続を破壊するように前記物体から振れて離れ、前記収容部から前記物体を放出させることを特徴とする回転可能なコア。
【請求項7】
前記収容部の前記空洞部内に配置される展開可能な物体をさらに含んでおり、前記展開可能な物体は、前記磁石で前記振子に磁気的に引き付けられていることを特徴とする請求項6記載の回転可能なコア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[優先権主張]
本発明は、米国仮出願61/363069(出願日:2010年7月9日,発明の名称「内部に隠蔵された物体を放出させるための殻体(シェル)」)の非仮(通常)特許出願である。本発明は、米国仮出願61/421173(出願日:2010年12月8日,発明の名称「手指インデントを備えた殻体(シェル)」)の非仮特許出願でもある。
【0002】
[発明の分野]
本発明は、回転物品に関し、特に、ユーザの指先を長形コアの放出用の位置に案内するための手指インデントを備えた芯体(コア)に関し、そのコアは、衝撃によって内部に隠蔵されている物体を放出させる衝撃解除引金部を有する。
【背景技術】
【0003】
関連技術の説明
コマは、関連技術分野で長い間知られている。従来のコマは、膨出形状部と、その上でコマが回る単点部とで形成されている。そのようなコマは、典型的には、コマを高速で回転させるための紐またはその他を引っ張ることによって回され、コマに従来式の“回転”を提供する。
【0004】
あるいは、特許文献1は、ピンチ具の使用を介して回転されるピンチコマについて解説している。コマ自体は、コマの周囲を走る隆条を含んでいる。ピンチ具は、隆条内に配置され、ピンチ具から打ち出すために絞られることでピンチコマを回転させる。
【0005】
従来のコマの別な変形例については、特許文献2にて解説されており、長手軸周囲にほぼ回転対称である筒状本体を含んでおり、先細端面がその軸に沿っているコマについて解説している。特許文献2は、筒状本体に押し付けられており、フットボードから本体を挟むために踏みつけられることでコマを回転させるフットボード(すなわちピンチ具)について解説している。
【0006】
このように、特許文献1および特許文献2もピンチコマの形態について教示しており、これらは、共にピンチ具に依存している。さらに、それぞれの特許は、コマを放出させるためにユーザの指先を配置する場所にユーザを案内する手指表示部を提供していないので、アシスト無しではユーザに容易にコマを回させない。
【0007】
別な技術分野では、発射玩具が従来技術で知られている。発射玩具は、典型的には銃から物体を打ち出すための銃玩具の形態である。この銃玩具は、典型的には引き金を含んでおり、引くことでバネ式(または圧縮空気式)の機構に銃玩具から発射を放出させる。
【0008】
手による発射を可能にしているが、そのような銃玩具は、衝撃引金部を含んでいない。さらに、発射体自体は、別の物体との衝撃で別の物体を放出させない。
【0009】
このように、殻体の回転中に、ユーザの指先を配置する場所にユーザを案内することによってユーザに容易に殻体を回転させる手指インデントを備えたコマまたは殻体の需要が存在する。この殻体は、内部に隠蔵された物体を別な物体または表面との衝撃で放出させる衝撃解除引金部を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第3018584号明細書(“584”特許)
【特許文献2】米国特許5122089(“089特許)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
この技術分野における上述の部材の全てを利用したものは、過去に存在していないことを考察中に、発明者は、手指インデントを備えたコアがユーザにコアを最良に回転させる補助となり、その中に隠蔵された物体を衝撃によって放出させる衝撃解除引金部を有するコアは、別の物体を放出できる発射コアを提供するであろうことを思いがけなく悟った。
【課題を解決するための手段】
【0012】
よって、本発明は、回転式芯体(コア)/殻体(シェル)に関する。コアは、実質的に丸形端部を有さない筒状の収容部を含んでおり、その収容部は、外側部を有する。陥没(インデント)領域は、その外側部に形成されている。インデント領域は、放出のためにユーザの指を配置する場所にユーザを案内するために形成されており、インデント領域を押し込むことによって、コアは、プレイ面に押し付けられ、それをユーザから回転状態で放出させる。さらに、コアは、その中に物体を受領するための空洞部を有する収容部を含んでいる。解除機構は、収容部に取り付けられている。解除機構は、物体上の対応するコネクタと接続するためのコネクタと、物体を放出するための放出機構とを含んでいる。解除機構を起動すると、コネクタは、物体を放出させ、放出機構は、収容部から物体を放出させる。
【0013】
別の形態では、解除機構は、解除引金部であり、放出機構は、バネ圧縮式プラットフォームである。
【0014】
さらに別な形態では、振子の動きで解除引金部が物体を放出させるよう、解除機構は、解除引金部に作動式に接続された荷重振子をさらに含んでいる。
【0015】
さらに、コアの回転特性を持続させるため、回転中にコアの表面接触面積を減少させるため、コアの周囲に2体の隆起リングを提供できる。
【0016】
さらに別な形態では、収容部の空洞部内に配置させるため、クラスプを備えた展開物体が含まれている。その展開物体は、展開物体が空洞内にあるとき、少なくとも一つの付属物が折畳み状態で配置され、空洞部から放出されると、少なくとも一つの付属物が展開状態へと移動するよう、少なくとも一つの折畳みおよび展開可能な付属物を含んでいる。
【0017】
別の形態では、解除機構のコネクタは、一対となっているクリップ(クリップペア)であり、衝撃時に衝撃引金部がクリップペアに物体を放出させるよう、解除機構は、クリップペアに作動式に接続された衝撃引金部をさらに含んでいる。
【0018】
さらに別な形態では、解除機構は、振子を含んでおり、コネクタは、空洞部内に配置された物体と磁気的に接続するために振子に取り付けられた磁石であり、コアのプレイ面との衝撃によって、振子が物体から振れて離れ、物体との磁気的接続を破壊し、収容部から物体を放出させる。この形態では、展開物体は、磁石で振子に磁気的に引き寄せられている。
【0019】
最後に、専門家であれば理解するように、本発明は、ここに解説した発明物品の形成方法および利用方法も含んでいる。
【0020】
(項目1)
回転可能なコアであって、
外部を有する収容部と、
前記外部内に形成されたインデント領域と、
を含んでおり、
前記インデント領域は、放出のためにユーザの手指を配置する場所に導くように形成されており、前記インデント領域を押し込むことによって、当該コアがプレイ面に押し付けられ、当該コアをスピンさせてユーザから離れさせることを特徴とする回転可能なコア。
(項目2)
前記インデント領域は、前記収容部の外部に中心を外れて形成されていることを特徴とする項目1記載の回転可能なコア。
(項目3)
前記インデント領域は、凹部で形成されていることを特徴とする項目2記載の回転可能なコア。
(項目4)
前記収容部は、物体を受領するための空洞部を含んでいることを特徴とする項目3記載の回転可能なコア。
(項目5)
前記物体上の対応するコネクタと接続するためのコネクタを含んだ、前記収容部に取り付けられた解除機構と、
前記物体を放出するための放出機構と、
をさらに含んでおり、
前記解除機構を作動させることによって、前記コネクタは前記物体を放出させ、前記放出機構は、前記物体を前記収容部から放出させることを特徴とする項目4記載のコア。
(項目6)
前記解除機構の前記コネクタは、解除引金部であり、前記放出機構は、バネ圧縮式プラットフォームであり、前記物体上のコネクタは、留め金であることを特徴とする項目5記載の回転可能なコア。
(項目7)
前記解除機構は、前記解除引金部と作動式に接続された荷重振子をさらに含んでおり、前記振子の動きによって、前記解除引金部が前記留め金を解除して、前記物体を放出させることを特徴とする項目6記載の回転可能なコア。
(項目8)
当該コアの周囲に沿った二つの隆起リングをさらに含んでいることを特徴とする項目7記載の回転可能なコア。
(項目9)
前記収容部の前記空洞部内に配置される留め金を備えた展開可能な物体をさらに含んでいることを特徴とする項目8記載の回転可能なコア。
(項目10)
前記解除機構の前記コネクタは、一対のクリップであって、前記解除機構は、前記一対のクリップと作動式に接続されている衝撃引金をさらに含んでおり、前記衝撃引金は、衝撃を受けると、前記一対のクリップに前記物体を放出させることを特徴とする項目5記載の回転可能なコア。
(項目11)
前記収容部の前記空洞部内に配置させる留め金を備えた展開可能な物体をさらに含んでいることを特徴とする項目10記載の回転可能なコア。
(項目12)
前記空洞部内に配置された物体と磁気的に接続するための磁石を備えた振り子を含んだ、前記収容部に取り付けられた解除機構をさらに含んでおり、前記コアとプレイ面との衝撃によって、前記振子が前記物体との磁気接続を破壊するように前記物体から振れて離れ、前記収容部から前記物体を放出させることを特徴とする項目3記載の回転可能なコア。
(項目13)
前記収容部の前記空洞部内に配置される展開可能な物体をさらに含んでおり、前記展開可能な物体は、前記磁石で前記振子に磁気的に引き付けられていることを特徴とする項目12記載の回転可能なコア。
(項目14)
回転可能なコアであって、
物体を受領するための空洞部を有する収容部と、
前記収容部に取り付けられ、物体を接続するためのコネクタを含んだ解除機構と、
を含んでおり、
前記解除機構を作動させることで、前記コネクタは、前記収容部から前記物体を放出させることを特徴とする回転可能なコア。
(項目15)
前記物体を放出させるため、前記収容部に取り付けられた放出機構をさらに含んでいることを特徴とする項目14記載の回転可能なコア。
(項目16)
前記解除機構の前記コネクタは、解除引金部であり、前記放出機構は、バネ圧縮式プラットフォームであることを特徴とする項目15記載の回転可能なコア。
(項目17)
前記解除機構は、該解除引金部に作動式に接続された荷重振子をさらに含んでおり、前記振子が動くことで、前記解除引金部は、前記物体を放出させることを特徴とする項目16記載の回転可能なコア。
(項目18)
当該コアの周囲に設けられた二つの隆起リングをさらに含んでいることを特徴とする項目17記載の回転可能なコア。
(項目19)
前記収容部の前記空洞部内に配置させる留め金を備えた展開可能な物体をさらに含んでいることを特徴とする項目18記載の回転可能なコア。
(項目20)
前記解除機構の前記コネクタは、一対のクリップであり、前記解除機構は、前記一対のクリップに作動式に取り付けられた衝撃引金をさらに含んでおり、衝撃を受けると、前記衝撃引金が前記一対のクリップに前記物体を放出させることを特徴とする項目14記載の回転可能なコア。
(項目21)
前記収容部の前記空洞部内に配置させる留め金を備えた展開可能な物体をさらに含んでいることを特徴とする回転可能なコア。
(項目22)
前記解除機構は、振子を含んでおり、前記コネクタは、物体を前記空洞部内に磁気的に接続するために前記振子に取り付けられた磁石であり、当該コアとプレイ面との衝突によって、前記物体との磁気的接続を破壊し、前記収容部から前記物体を放出させるよう、前記振子は、前記物体から振れて離れることを特徴とする項目14記載の回転可能なコア。
(項目23)
前記収容部の前記空洞部内に配置される展開可能な物体をさらに含んでおり、前記展開可能な物体は、前記振子に前記磁石で磁気的に引き付けられていることを特徴とする項目22記載の回転可能なコア。
(項目24)
前記収容部の前記空洞部内に配置され、前記解除機構に取り付けられる展開可能な物体をさらに含んでおり、前記展開可能な物体は、前記解除機構と接続するためのコネクタを有しており、前記解除機構の作動によって、前記物体が当該コアから放出されることを特徴とする項目14記載の回転可能なコア。
(項目25)
前記展開可能な物体は、折り畳み状態と、展開状態とになることができる少なくとも一つの付属物を含んでおり、前記展開可能な物体が前記空洞部内に存在するとき、前記少なくとも一つの付属物は、前記折り畳み状態で配置され、前記空洞部から放出されると、前記少なくとも一つの付属物は、前記展開状態に変身することを特徴とする項目24記載の回転可能なコア。
本発明の目的、特徴および利点は、以下の図面と関連させた続く本発明の多様な態様の詳細な説明から明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図2】2は、プレイ面に配置されて回転されている本発明によるコアを示している。
【
図4A】4Aは、本発明によるコアの断面図である。
【
図4B】4Bは、本発明によるコアの断面図である。
【
図5A】5Aは、本発明によるコアの断面図である。
【
図5B】5Bは、本発明によるコアの断面図である。
【
図5C】5Cは、本発明によるコアの断面図である。
【
図5D】5Dは、本発明によるコアの断面図である。
【
図7A】7Aは、本発明によるコアの断面図である。
【
図7B】7Bは、
図7Aに示す解除機構の前面側の内部を示す図である。
【
図7C】7Cは、
図7Aに示す解除機構の背面側の内部を示す図である。
【
図8A】8Aは、本発明によるコア内に隠蔵され、放出される折畳み状態の変身物体を示している。
【
図8B】8Bは、展開している状態にある、
図8Aの変身物体を示している。
【
図8C】8Cは、展開状態に展開した状態である、
図8Aに示す変身物体を示している。
【
図9A】9Aは、本発明によるコアから放出される隠蔵可能な折畳み状態の変身物体を示している。
【
図9B】9Bは、
図9Aに示す変身物体が展開している状態を示している。
【
図9C】9Cは、
図9Aに示す変身物体が展開状態に展開した状態を示している。
【
図10A】10Aは、本発明による、隠蔵可能でコアから放出される折畳み状態の変身物体を示している。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明は、回転物品に関し、特に、ユーザの手指を長形コアの放出用位置に案内するための手指インデントを備え長形芯体(コア)であり、コアは、その中に隠蔵された物体を衝撃によって放出させる衝撃解除引金部を有している。次の説明は、当業者が本発明を実施し、特定の利用形態の様態にそれを組み込むことができるように提示されている。多様な変形や異なる利用形態における多様な使用方法は、当業者には直ちに明確になるであろうし、ここで定義されている一般的な原理は、多様な範囲の実施態様に利用できる。
【0023】
よって、本発明は、提示された実施態様に限定されず、ここで開示した原理と新規な特徴に則した最も広い範囲で解釈されるべきである。
【0024】
続く詳細な説明では、多数の特定の詳細は、本発明をさらによく理解させる目的で提供されている。しかしながら、当業者にとって、本発明を必ずしもそのような詳細に限定せずに実施できることは明らかであろう。また、公知の構造や装置は、本発明を不明瞭にしないために、詳細に説明するよりもブロック図で示されている。
【0025】
読者は、この明細書と同時に提出され、公開されている全書面および文書に関心を持つべきであり、それら全ての内容はここに記載されているものとする。本明細書(請求の範囲、要約および図面を含む)で開示されている全ての形態は、明確に否定されていない限り、同じであるか、均等または類似した目的に供する別の形態によって置換が可能である。よって、明確に否定されていない限り、開示されているそれぞれの形態は、一連の均等な形態または類似する形態のほんの一例である。
【0026】
さらに、特定の機能を実施するための“手段”、または特定の機能を実施するための“ステップ”と明確に説明されていない請求項の任意の要素は、米国特許法112条第6項に述べられているように“手段”または“ステップ”を表す文章として解釈されるべきではない。特に、請求項での“〜のステップ”または“〜の作用”の使用は、米国特許法112条第6項の適用を意図していない。
【0027】
使用されている場合、左、右、前、後、上、下、前方、後方、時計回り、および反時計回りの言い回しは、特定の方向性を示すことを意図しておらず、便宜のためにのみ使用されている。これらは、物体の多様な部分間の相対的位置および/または方向性を反映させるために使用されている。
【0028】
(1)説明
本発明は、回転する発射玩具殻体(またはコア)に関する。一形態では、コアは、固形であり、中空で(空洞部を含み)、その中に別の物体を配置または収容する殻体(シェル)のように作用する。コアは、解除機構を含んでおり、作動すると、その中に隠蔵されている物体を放出させる。このように、それらが共に本発明の基本的な回転玩具に関する限り“コア”や“シェル”の用語は、互換的に使用できる。
【0029】
図1は、コア100の1実施例を示している。
図1に示すように、一形態では、コア100は、実質的に丸い端部がない略筒形状である。この形状では、水平方向103である際には、本発明の玩具を垂直軸101周囲で回転させるが、従来式コマは、垂直軸101周囲で垂直方向に回転する。
【0030】
コア100は、略筒形状であるように解説しているが、ここで解説するように回転動作させる任意の他の形状で形成できるため、本発明をそれに限定することを意図するものではない。
【0031】
それぞれのコアは、指先を置くために特別に設計された凹状のインデント領域102を有する。このインデント領域102は、凹状か、インデントを創出するために複数の平面に角度をつけることで形成されている。インデント領域102は、放出のためにユーザの手指を配置する位置に案内するためのものである。
図1は、一つのインデント領域102を示しているが、コア100は、その反対側などに複数のインデント領域102を含むことができる。
【0032】
インデント領域102は、コア100の外部113に形成されており、望ましくは垂直軸101周囲の回転に関してコア110を補助するために中心を外れて形成されている。
【0033】
インデント領域102に加えて、コア100は、隆起リング104を含むように形成できる。隆起リング104は、コア100の両端の周囲で延びる隆起物(リング形状等)として形成されている。
【0034】
図2に示すように、インデント領域102を押し込むことで、コア100がプレイ面105に押し付けられ、コア100をユーザからスピン107させて離れさせる。このように、コア100は、手指111を水平コア100の上部に置き、急激動作で押し下げることによって放出される。中心を外れて手指111を置けば置くほど、より強力なスピン107が達成できる。このように、インデント領域102は、ユーザ109にさらに強力なスピンを達成させるよう、コア100の適切な場所に形成される。例えば、インデント領域102をコアの両端、コア100の両側、または片側(例:開口部を備えたコアの側部;その開口部は、その中に物体が配置され、コアから放出される場所)に形成できる。
【0035】
前述のように、コア100は、接触面積を減少させるため、その端部でコア100の周囲を包む隆起リング104を含むことによって回転時間を引き延ばす。このように、ユーザ109が指先111をインデント領域102に置き、コア100をプレイ面105に押し付けると、コア100は、ユーザ109から回転107の方向へ押し出される。隆起リングが存在するので、コア100は、長時間回転することができる。
【0036】
プレイ面105上にコア100を置く代わりに、コア100は、親指と中指との間に置いてスナップモーション(またはピンチングモーション)で回転させることによっても放出できる。さらに別な態様では、ユーザから回転して離れる、コア100をピンチングさせるために機械式ピンチング放射具(例:複式放射用)を使用することもできる。
【0037】
別な形態では、コア100は、コア100が回転しているときだけ現れる照明画像を含むことができる。これは、コア100の長手方向に沿って形成される形状または画像を現す照明具(例:LED)を起動させるモーションスイッチまたは遠心力スイッチによって達成できる。
【0038】
前述のように、コア100は、物体を隠蔽およびそこに隠蔵されている物体を放出させるために使用できる。このように、コア100は、回転可能な物体(すなわちスピン玩具)であることに加えて発射玩具シェルとしても作用する。この形態で、
図3に示すように、コア100は、空洞部400をそこに含んでおり、物体を収容する収容部として作用する。コア100は、作動したときにその中に隠蔵されている物体を放出する解除機構も含んでいる。
【0039】
前述のように、コア100を様々な形状に形成でき、非制限的な一実施例では、空洞部400へのアクセスを提供する開口部300を一端に備えた筒状収容部が含まれる。コア100は、2つの一般的な目的のために提供される:(1)プレイ面で回転する(前述)および(2)変身物体(例:後に詳説するように変身怪獣フィギュア)を収容および放出する。物体を放出させるため、コア100は、作動すると物体をコア100から放出させる解除機構を含んでいる。
【0040】
物体は、物体と接続して放出させることができる任意の適切な解除機構を用いて放出される。解除機構は、蓄えられたエネルギーを維持するようにデザインされており、その蓄えられたエネルギーを、作動したときに物体を放出させるために解除する。このように、最も基本的な形態では、解除機構は、物体上の対応するコネクタと接続するためのコネクタを含んでいる。
【0041】
三つの異なる解除機構について説明したが、本発明は、これらに限定されず、任意の適した解除機構を用いて考案できる。例えば、
図4Aから
図5Dは、振子作動式引金解除システムを示している。
図4Aと、
図4Bの断面図に示すように、コア100は、そこに物体を収容するための空洞部400を含んでいる。この設計は、物体を放出させる解除引金部402を含んでいる。この形態は、重りを備えた振子404を含んでいる。振子404は、コア100内でスイングすることができ、解除引金部402をロック位置に保持するために使用されることで、物体を空洞部400内に保持する。振子404は、360°または任意の適した動作範囲で旋回する能力等の多方向性移動形態を有している。重り406は、振子404の端部に重量を加える任意の機構であり、それの非限定的な例は、振子404周囲に取り付けられている金属片(例:リング)か、またはダイガスト亜鉛合金等で振子404を包むものを含む。
【0042】
マスターロック408も図示されている。マスターロック408は、ユーザにコア100の空洞部400内に物体を固定させる任意の適切なロック機構または装置である。非限定的な一例として、マスターロック408は、解除引金部402が、取り付けられた物体から外れるのを防止するスライドスイッチである。
【0043】
図4Bに示すように、振子404が解除引金部402を解除したとき、物体がコア100から放出される。コア100が回転している場合、物体は、遠心力によってコアから放出される。放出を補助するため、放出機構を含むことができる。放出機構は、物体を放出させるための任意の適した機構または装置であり、その非限定的な例は、バネ圧縮式プラットフォーム410を含む。バネ圧縮式プラットフォーム410は、物体が空洞部400内に取り付けられているとき、物体によって圧縮され、解除されると空洞部400から物体を押し出すために使用される。このように、バネ圧縮式プラットフォーム410は、圧縮でき、解除されるとプラットフォームを外側に押し出す、バネが取り付けられたプラットフォーム(例:プラスチックプラットフォーム)である。
【0044】
さらに理解を深めるため、
図5Aと
図5Bは、コア100内に隠蔵された物体500を図示している。物体500は、コア100から放出されると、創造物またはその他の形態へと変身する、単純な発射物、または展開可能な物体でよい。
【0045】
図5Aに示すように、解除引金部402は、物体500上の留め金502に掛け留めされており、空洞部400内に物体500を保持している。振子404は、任意の適切な技術を用いて解除引金部402に接続されており、その非限定的な実施例は、V状さねはぎを含む。解除引金部402が留め金502から旋回して離れるのを防止するために配置されているロック機構408も図示されている。
【0046】
あるいは、
図5Bは、解除引金部402を留め金502から旋回して離れさせるであろう非ロック位置にあるロック機構408を示している。作動時、ユーザは、コア100をプレイ面で、理想的には別の物体へ向かって回転させる。別の物体との衝撃で、衝撃が振子404をスイングさせ、解除引金部402を留め金502から解放する。留め金502から解除引金402が外れると、バネ圧縮式プラットフォーム410が外側に移動し(遠心力とバネの延出力による)、物体500をコア100の空洞部400から放出させる。
図5Cに示す別の形態では、コア100は、ユーザに手動でコア100から物体500を押す、または解放させる手動式解除スイッチ504を含むように形成できる。例えば、手動式解除スイッチ504は、押し込まれ、解除引金部402から物体500を解放するように上昇する。手動式解除スイッチ504が使用されるとき、解除バネ(バネ圧縮式プラットフォーム410等)は、作動せず、物体500は、コア100から発射されない。その代わりに物体500は、ユーザが物体を掴んでコア100から引出すことができるように解除引金部402から解放される。
【0047】
図5Dに示すように、手動式解除スイッチは、2つの部材、すなわちスライドスイッチ508とプラットフォームキャッチ510とを含むことができる。押し込まれたとき、プラットフォーム510は、バネ圧縮式プラットフォーム410に取り付けられた対応するキャッチ512に掛け留めされ、バネ圧縮式プラットフォーム410が解放されるのを防止する。さらに、スライドスイッチ508は、解除引金部402を傾斜させ、解除引金部402を物体500の留め金502から解放させるように形成されている。
【0048】
前述のように、コアは、マスターロック機構および解除スイッチ等の多様なスイッチを含むことができる。一般的に、ロック機構は、物体をシェル内にロックし、解除スイッチは、放出機構を作動させずに物体をコアから外させる。アクセスのためには、スイッチはコアの外面から突出するように形成できる。
【0049】
しかしながら、
図5Cで示すように、コア100を、隆起リングがスイッチ(ロック機構408および/または解除スイッチ504等)を越えて突出するよう、コア100から延び出る隆起リング104を含むように形成できる。このように、コア100がプレイ面上で回転している間、隆起リング104は、スイッチがプレイ面に接触して回転を妨害しないようにプレイ面に接触している。
【0050】
解除機構の別な実施例を
図6に示す。この
図6に示す例は、磁石602を有する振子600を含んでいる。この例のコア604は、空洞部606を振子600から分離させる分離壁608を備えた空洞部606を含んでいる。留め金を使用する前述の例とは異なり、この場合の物体は、金属部材を有するか、さもなければ金属製である。物体がコア604の空洞部606に挿入されると、物体は、その中でコアの磁気振子600(すなわち振子600の先端の磁石602)によってロックされる。コア604が回転して別な部材に衝撃を与えたりして、ショックを受けると、振子600がスイングして振子600と物体との間の磁気接続を解除する。これで遠心力によって物体を空洞部606から放出させる。
【0051】
さらに別な解除機構の実施例を
図7に示す。この形態では、コア700は、ジョイスティックインパクトトリガー702と物体500に掛け留めされる一対のクリップ704とを含んでいる。この形態は、バネ搭載放出プレートとして作用するバネ圧縮式プラットフォーム706も含んでいる。ジョイスティックインパクトトリガー702は、多方向への移動性を有し、十分な衝撃を受けると一対のクリップ704を開いて留め金502を解放させる。さらに詳細には、ジョイスティックインパクトトリガー702は、十分な力で衝撃を受けると一対のクリップ704を開くレバーのように作用する。一対のクリップ702が開くと、バネ圧縮式プラットフォーム706がコア700から物体を放出させる。
【0052】
この形態は、ロック機構708、物体解除ボタン710および遠心力ロック712をさらに含んでいる。ロック機構708は、一対のクリップ704が留め金502を解除させるのを防止するように形成および使用されるスライドスイッチまたは任意のその他の適切な装置である。このように、この形態では、ロック機構708は、スライドし、一対のクリップ702が開くのを防止するようロックできる。
【0053】
物体解除ボタン710は、押し込まれたときに一対のクリップ704が開いて留め金502を解除させるように形成されている。最後に、遠心力ロック712は、ジョイスティックインパクトトリガー702を外すために、回転中に遠心力によって中央位置から側部に移動される金属製ボールである。ボールが元の位置にあるとき、ジョイスティックインパクトトリガー702がロックされる。しかしながら、コア700が回転し、ボールが元の位置に存在しないとき、ジョイスティックインパクトトリガー702は、ロック解除され作動可能になる。
【0054】
さらに理解を深めるため、
図7Bは、
図7Aの解除機構の前面側の内面を図示しており、
図7Cは、
図7Aに示す解除機構の背面側の内面を図示している。
図7Bに示すように、遠心力ロック712は、コアがジョイスティックインパクトトリガー702をロック解除させるようコアが回転している間、遠心力によって中央位置から側部に移動される金属製ボールである。衝撃を受けると、ジョイスティックインパクトトリガー702が回転して一対のクリップ704を開いて物体の留め金を解除する。物体をコア内に維持するために使用されるロック機構708も示されている。ロック機構708は、ジョイスティックインパクトトリガー702と物体解除ボタンの両方に勝るように形成されている。あるいは、物体解除ボタンが使用される場合には、バネ圧縮式プラットフォームを保持しながら一対のクリップ704をくさび式に開く。物体解除ボタンは、バネ圧縮式プラットフォームの作動を防止するため、バネ圧縮式プラットフォームの対応する凹部または突出部と係合する突出部712または類似機構を含んでいる。
【0055】
図7Cに示す背面図側の内側の図には、物体解除ボタン710が図示されている。この物体解除ボタン710は、それを押すと、翼部712(または任意の他の適した機構または装置)が一対のクリップ704と係合して一対のクリップ704を開くように形成されている。
【0056】
ここで解説するように、本発明の新規な形態は、コアの空洞部内に隠蔵された物体を放出させる能力である。前述のように、物体は、コアから放出されることができる任意の適した物品でよい。非限定的な例として、物体は、その形態を変化させない単純な発射物(車、ロケット等)または、放出されると生物またはその他の部材に変身する展開型物体でよい。さらに理解を深めるため、
図8Aから
図10は、閉じられた状態、展開中の状態および開いた状態の三つの展開型物体を示している。
【0057】
例えば、
図8Aは、本発明によるコア内に隠蔵できる展開型物体500の一例を示している。図示のように、展開型物体500は、閉じられた、または折畳まれた状態の生物である。折畳まれた状態は、物体をコアの空洞部内に容易に配置させる。留め金502も示されている。前述のように、留め金502は、解除引金部(
図4Aから
図5Dにて符号402で示す)、または一対のクリップ(
図7にて符号702で示す)、あるいはコア内に収納できる任意のその他の適した接続具または解除装置を接続するために使用される。このように、留め金502の使用によって、物体はコア内に保持される。
【0058】
図8Bは、展開している物体を示す。留め金502も示されている。最後に、
図8Cは、この例では角を有した生物である物体500が完全に展開した形態を示している。物体500がコア内にどのように維持されるかを明確に示す留め金502が図示されている。
【0059】
図8Aから
図8Cに示すように、物体500は、初めは物体500に対して折畳まれており、最終的な物体を形成するための展開形態へと外側に展開する多様な付属物を含んでいる。それぞれの付属物800は、旋回式に取り付けられており、外側にスイングすることができる。例えば、
図8Cに示すような角を有した生物の場合、その生物は、脚部、頭部、角および翼部を有しており、それら全ては、生物の別な部分(胴体等)に旋回式に取り付けられている。付属物800は、コアから解放されると、付属物800が展開形態へと外側へ延びるバネ荷重式でよい。あるいは、付属物800は、それらの展開形態に手動で回転されるよう、単純に旋回式に取り付けられていてもよい。いずれの場合も、当業者であれば理解できるように、付属物800は、物体500をコア内に隠蔵させ、コアから解放されると展開形態(
図8Cに示すように)に展開させるよう、折畳み形態(
図8Aに示すように)に折畳まれている。
【0060】
図9Aから
図10Cは、折畳み状態から展開状態へと変化する二つの追加的物体500を示している。当業者であれば理解できるように、本発明を、フィギュア、怪獣またはキャラクタ等、コアから解放されると新規な形態となるよう展開する任意の変身物体に利用することができる。