【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態を説明するための睡眠状態管理装置1の構成を示す外観図である。
【0017】
睡眠状態管理装置1は、箱状の筐体10に、表示部11と、操作部13と、センサ12とが設けられている。
【0018】
筐体10の上面(XY平面と平行な2つの面のうちの一方)には表示部11及び操作部13が設けられている。センサ12は筐体10内に設けられている。
【0019】
睡眠状態管理装置1は、筐体10の底面(XY平面と平行な2つの面のうちの他方)が、被測定者が寝るベッド及び布団等の寝具と接触するように、寝具上に置いた状態で使用される。
【0020】
表示部11は、睡眠状態管理装置1の各種メニュー等を表示するものであり、例えば液晶表示装置等により構成される。
【0021】
操作部13は、睡眠状態管理装置1の電源投入や各種操作を行うためのインターフェースであり、例えばボタン等で構成される。
【0022】
センサ12は、3軸加速度センサであり、X軸方向の加速度、Y軸方向の加速度、及びZ軸方向の加速度をそれぞれ検知する。
【0023】
睡眠状態管理装置1が寝具上に置かれた状態でセンサ12によって検知される検知信号は、その寝具の動き(振動)に対応するものとなる。つまり、センサ12は、被測定者が寝ている寝具の動きを検知する振動検知センサとして機能する。
【0024】
このように、センサ12は、被測定者が動いたことによって生じる寝具の動きを検知する。被測定者の体の動きに比べると、その動きによって生じる寝具の動きは僅かなものとなる。したがって、センサ12によって検知される検知信号のレベルは非常に小さいものとなる。
【0025】
図2は、
図1に示す睡眠状態管理装置1の内部構成を示すブロック図である。
【0026】
睡眠状態管理装置1は、
図1に示した表示部11、センサ12、及び操作部13の他に、電池15と、電源部16と、記録制御部17と、通信インターフェース(I/F)18と、記録媒体19と、各種演算処理を行うと共に睡眠状態管理装置1全体を統括制御する制御部14と、を備える。
【0027】
電池15は例えばボタン電池である。電源部16は、電池15の電力を、制御部14を介して睡眠状態管理装置1の各部に供給する。
【0028】
記録媒体19は、制御部14によって生成されるデータを記録するものであり、例えばフラッシュメモリ等で構成される。
【0029】
記録制御部17は、記録媒体19のドライバであり、制御部14の指示のもと、記録媒体19へのデータ書き込み、記録媒体19からのデータ読み込みを行う。
【0030】
通信I/F18は、睡眠状態管理装置1の外部の電子機器2(パーソナルコンピュータ、スマートフォン等の携帯電話機等)と無線又は有線により通信を行うためのインターフェースである。
【0031】
制御部14には、センサ12の検知信号がデジタル変換されて入力される。制御部14は、CPU(中央演算処理装置)を主体に構成され、入力される検知信号に基づいて各種演算処理を行い、演算処理の結果に基づくデータを記録媒体19に記録させる。
【0032】
操作部13は制御部14に接続されており、操作部13の操作に応じた信号が制御部14に入力され、制御部14は当該信号に応じた制御を行う。制御部14には、CPUが実行するプログラムを格納するROM、ワークメモリとしてのRAM等も内蔵される。
【0033】
次に、睡眠状態管理装置1の動作について説明する。
【0034】
被測定者は、睡眠状態管理装置1を寝具上に置き、操作部13を操作して睡眠状態の記録開始指示を行う。
【0035】
この記録開始指示があると、制御部14は、センサ12によって検知される検知信号(デジタル値)を制御部14内のRAMに記憶する。なお、操作部13の操作によって睡眠状態の記録終了指示がなされた場合は、検知信号のRAMへの記憶は停止される。
【0036】
図3及び
図4は、
図1に示す睡眠状態管理装置1の体動判定処理動作を説明するためのフローチャートである。
図3及び
図4に示す各ステップは、制御部14のCPUがROMに記憶されるプログラムに基づいて行う。また、検知信号の記憶処理もROMに記憶されるプログラムに基づいて行う。
【0037】
後述する検知信号のピーク値が判定できる程度の検知信号がRAMに蓄積されると、制御部14は、RAMに記憶されている検知信号から
一定期間(ここでは一例として14秒とする)分の検知信号(X軸検知信号、Y軸検知信号、Z軸検知信号)を取得する(ステップS1)。
【0038】
次に、制御部14は、取得した各軸の検知信号から、隣接するピーク値の差分(符号を無視した絶対値)を算出する(ステップS2)。
【0039】
図5は、
図3に示したフローチャートにおけるステップS2の処理内容を説明するための図である。
図5には、上記一定期間(14秒)のうちの5〜7秒において得られた検知信号の波形(X軸のもの)が示されている。
【0040】
上記ステップS2において、制御部14は、まず、
図5に示した検知信号の波形からピーク値を抽出する。
【0041】
ピーク値とは、検知された加速度の値が、増加から減少、増加から増加なし、減少から増加、減少から減少なしにそれぞれ切り替わる点(
図5の破線で囲った点)における値をいう。
【0042】
そして、制御部14は、ピーク値を抽出した後、各ピーク値と、当該各ピーク値に隣接するピーク値(当該各ピーク値よりも時系列的に後又は前に得られた隣のピーク値)との差分を算出する。
【0043】
そして、制御部14は、算出した差分値を、当該各ピーク値が得られた時刻を含む予め定めた微小区間(想定されるピーク値間の時間程度の期間)を代表する時刻(その微小区間の開始時刻、終了時刻、中間時刻のいずれか等)と対応付けてRAMに記憶する。
【0044】
次に、制御部14は、同一時刻に対応する、ステップS2において求めたX軸検知信号における差分値、Y軸検知信号における差分値、及びZ軸検知信号
における差分値を積算して、各時刻に対してX軸Y軸Z軸の差分値の積算値を求める(ステップS3)。
【0045】
図6は、
図3に示したフローチャートにおけるステップS3で得られる積算後の差分値の一例を示す図である。
図6には、上記一定期間(14秒)における差分値の積算値をプロットしたグラフが示されている。
【0046】
次に、制御部14は、ステップS3において求めた差分値と閾値Th1とを比較し、差分値が閾値を超えている時刻のデータを“1”、差分値が閾値以下の時刻のデータを“0”に変換した
図7に示すデータを作成し(ステップS4)、作成したデータをRAMに記憶しておく。
【0047】
図7には、
図6に示すデータにおいて閾値Th1を20に設定したときに得られるデータを示している。
【0048】
ステップS3において求まる差分値は、その値が大きいほど、被測定者が寝ている寝具の動きに大きな変化があったことを示す。
【0049】
寝具は、被測定者の動きによって動く他に、寝具が置かれている場所が振動すること等によっても動く。睡眠状態管理装置1では、寝具の僅かな動きをセンサ12によって検知している。
【0050】
このため、センサ12の検知信号には、寝具が置かれている場所の微小振動に応じた信号も含まれることになる。また、センサ12の検知信号には、センサ固有のノイズも含まれる。
【0051】
このような寝具が置かれている場所の微小振動やセンサ固有のノイズに起因する検知信号の変動は、被測定者が動いたことに起因する検知信号の変動と比べて非常に小さいものになる。
【0052】
睡眠状態管理装置1では、上記差分値を閾値Th1と比較することで、寝具が置かれている場所の微小振動やセンサ固有のノイズの影響を排除している。
【0053】
つまり、睡眠状態管理装置1では、
図6において、閾値Th1=20以下となっている時刻は、寝具が置かれている場所の微小振動やセンサ固有のノイズの影響によって寝具が動いていると判断し、閾値Th1=20を超えている時刻は、被測定者の動きによって寝具が動いている可能性が高いと判断している。
【0054】
図6に示すように、上記差分値は、単発的に大きくなる場合もあれば、ある期間連続的に大きくなる場合もある。被測定者の体動は、ある期間連続して発生することが分かっているため、差分値が単発的に大きくなるのは体動以外の要因によるものと判断することができる。
【0055】
そこで、制御部14は、後述するステップS8により、被測定者の体動の有無を判定する。
【0056】
ステップS4の後、制御部14は、RAMに記憶された全ての検知信号についてステップS2〜ステップS4の処理を行った場合(ステップS5:YES)はステップS7の処理を行う。
【0057】
一方、制御部14は、RAMに記憶された全ての検知信号についてステップS2〜ステップS4の処理を行っていない場合(ステップS5:NO)は、ステップS6において、次の一定期間分(例えば14秒〜28秒の期間)の検知信号をRAMから取得して、ステップS2以降の処理を行う。
【0058】
ステップS7において、制御部14は、ステップS4において生成された変換データに対し、単位区間(例えば3秒の区間)を例えば0.5秒おきに設定する。
【0059】
例えば、制御部14は、
図7において実線矢印で示す区間(0秒〜3秒の区間)、破線矢印で示す区間(0.5秒〜3.5秒の区間)、一点鎖線矢印で示す区間(1秒〜4秒の区間)、・・・、といった具合に、単位区間を0.5秒ずつずらしながら設定する。
【0060】
ステップS7の後、制御部14は、設定した各単位区間において、データ“1”の数をカウントし、データ“1”の数が閾値Th2を超える区間を、被測定者の体動があった区間として判定し、データ“1”の数が閾値Th2以下の区間を、被測定者の体動がない区間として判定する。
【0061】
そして、制御部14は、体動ありと判定した全ての単位区間と重なる期間を体動ありの期間と判定し、それ以外の期間を体動なしの期間と判定する(ステップS8)。
【0062】
次に、制御部14は、体動有りと判定した期間と体動無しと判定した期間とを区別可能にして記録媒体19に記録する(ステップS9)。
【0063】
図6に例示されるデータは、寝具が体動以外の別の要因(例えば寝具上に置かれた携帯電話機等のバイブレータの振動、扇風機等の風)によっても変化する。
【0064】
図8は、携帯電話機のバイブレータが動作している期間に取得された検知信号について
図3のステップS2及びステップS3を行った結果を示す図である。
【0065】
図8において例えば差分値20を閾値Th1にした場合、
図3のステップS8では、体動ありの期間と体動なしの期間とが周期的に発生していると判定されることになる。
【0066】
図9は、睡眠状態管理装置1に扇風機の風が当たっている期間に取得された検知信号について
図3のステップS2及びステップS3を行った結果を示す図である。
【0067】
図9において例えば差分値20を閾値Th1にした場合、
図3のステップS8では、体動ありの期間が長時間(
図9の例では15秒以上)発生していると判定されることになる。
【0068】
このように、
図3のステップS8の判定結果は、実際には体動がない期間を体動ありの期間として誤判定する場合がある。
【0069】
そこで、睡眠状態管理装置1は、ステップS9の後、このような誤判定の有無を判定し、誤判定があった場合には、それを修正する。
【0070】
図4のステップS10において、制御部14は、所定時間以上の長さの体動あり期間の有無を判定する。体動が実際に発生したときの体動あり期間の長さは経験的に既知であるため、この長さよりも長い時間を上記所定時間として設定しておく。
【0071】
図10は、ステップS9において記録媒体19に記録されるデータを示す図である。
図10に示すデータでは、期間Cが所定時間以上の長さの体動あり期間として判定された部分となっている。
【0072】
ステップS10の判定の結果がYESのとき、制御部14は、記録媒体19に記録したデータにおいて、上記所定時間以上の長さの体動あり期間を、
図11に示したように、体動なし期間に修正する(ステップS11)。
【0073】
ステップS10の判定の結果がNOのとき、制御部14は、体動なし期間が周期的に発生している期間の有無を判定する(ステップS12)。
【0074】
具体的には、制御部14は、予め決められた時間以下の間隔で体動なし期間が3つ以上並ぶ期間を、体動なし期間が周期的に発生している期間として判定する。
【0075】
図10に示すデータでは、予め決められた時間以下の間隔で体動なし期間31〜37が並んでいる。このようなデータの場合、制御部14は、体動なし期間31の終了から体動なし期間37の開始までの期間Bを、体動なし期間が周期的に発生している期間として判定する。
【0076】
ステップS12の判定の結果がYESのとき、制御部14は、体動なし期間が周期的に発生している期間における体動あり期間を、
図11に示したように、体動なし期間に修正する(ステップS13)。
【0077】
ステップS13の後とステップS12の判定の結果がNOのとき、制御部14は、体動の発生頻度が所定値以上である期間を覚醒状態の期間とし、体動の発生頻度が所定値未満である期間を睡眠状態の期間としたデータを記録媒体19に記録して体動判定処理を終了する。
【0078】
図12は、携帯電話機のバイブレータが動作している間に体動があった場合の体動有無判定結果の一例を示すデータである。
【0079】
図12に示すデータでは、体動なし期間44と体動なし期間45との間隔は予め決められた時間よりも大きい。このようなデータの場合、制御部14は、体動なし期間41の終了から体動なし期間44の開始までの期間B’を、体動なし期間が周期的に発生している期間として判定する。
【0080】
そして、制御部14は、
図13に示すように、期間B’にある体動あり期間を体動なし期間に修正する。このように、携帯電話機のバイブレータ動作中に体動があった場合でも、体動なし期間の発生周期が変化するため、この体動を誤判定してしまうことがなくなる。
【0081】
以上の動作により、被測定者の睡眠状態を示すデータを記録媒体19に記録して、被測定者の睡眠状態を管理することができる。
【0082】
このように、睡眠状態管理装置1は、センサ12の検知信号において隣接するピーク値の差分を算出し、この差分値に基づいて体動の有無を判定するため、寝具の僅かな動きも逃さず検知することでき、体動の有無の判定精度を向上させることができる。
【0083】
また、睡眠状態管理装置1は、体動ありと判定した期間であっても、その期間が所定時間以上の長さである場合には、その期間を体動なし期間として修正する。
【0084】
このため、睡眠状態管理装置1に扇風機の風や外からの風等があたって睡眠状態管理装置1自体が寝具上で揺れた場合でも、その揺れを体動によるものと誤判定することがなくなり、被測定者の睡眠状態を正確に管理することができる。
【0085】
また、睡眠状態管理装置1は、体動ありと判定した期間であっても、体動なし期間が周期的に発生する期間においては、体動あり期間を体動なし期間として修正する。
【0086】
このため、寝具上に置かれた携帯電話機のバイブレータが動作して睡眠状態管理装置1自体がある周期で揺れた場合でも、その揺れを体動によるものと誤判定することがなくなり、被測定者の睡眠状態を正確に管理することができる。
【0087】
睡眠状態管理装置1は、体動なし期間が周期的に発生する期間を外乱発生期間として判定するが、体動あり期間が周期的に発生する期間を外乱発生期間として判定することも可能である。
【0088】
体動あり期間は、もともとノイズによって体動ありと判定されたものも含むが、体動なし期間は、基本的には体動がない期間のはずであるため、体動なし期間が周期的に発生する期間を外乱発生期間として判定することで、外乱発生期間の判定精度を高めることができる。
【0089】
また、睡眠状態管理装置1によれば、センサ12として3軸加速度センサを用い、
図3のステップS3において、3軸について求めた差分値を積算した後、積算後の差分値に基づいて体動の有無を判定するため、差分値を強調した状態で体動の有無の判定を行うことができ、判定精度を向上させることができる。
【0090】
以上の説明では、携帯電話機のバイブレータによる誤判定、風による誤判定を修正する例を説明したが、例えば地震によっても誤判定が起こり得る。
【0091】
地震があった場合は、風のときと同様に、体動あり区間が所定時間以上連続して発生する。このため、ステップS10及びステップS11の処理によって地震による誤判定も修正することができる。
【0092】
なお、睡眠状態管理装置1に搭載されるセンサ12は、寝具の動きを検知できるものであればよいため、加速度センサに限らず、特許文献2、3に記載されているようなセンサを用いてもよい。
【0093】
加速度センサを用いることで、睡眠状態管理装置1を寝具の上に置くという単純な作業のみで寝具の動きを検知することが可能になるため、被測定者への負担を軽減することができる。
【0094】
センサ12として1軸加速度センサ等の1種類の検知信号しか出力しないものを用いた場合には、
図3においてステップS3の処理を省略し、ステップS4では、ステップS2で算出した差分値と閾値Th1を比較してデータ変換を行えばよい。
【0095】
図4では、ステップS10をステップS12よりも先に行っているが、この順番は逆にしてもよい。
【0096】
また、
図4では、ステップS10,S11とステップS12,S13の両方を行う例を示したが、これらのうちの一方のみを行う形態としてもよい。
【0097】
睡眠状態管理装置1では、センサ12の検知信号において隣接するピーク値の差分を算出し、この差分値に基づいて体動の有無を判定する方法を採用しているが、体動の有無の判定方法はこれに限らず、センサ12の検知信号を用いた公知の方法を採用してもよい。
【0098】
本実施形態のように、センサ12の検知信号において隣接するピーク値の差分を算出し、この差分値に基づいて体動の有無を判定する方法では、検知信号に含まれるノイズ成分を含めた状態で体動の有無を判定することになるため、
図4のステップS10以降の処理を行うことが特に有効となる。
【0099】
睡眠状態管理装置1の制御部14が実行する
図3及び
図4に示した各ステップは、睡眠状態管理装置1と接続された電子機器2によって実行することも可能である。
【0100】
この場合、睡眠状態管理装置1の制御部14が行う
図3及び
図4に示した各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを電子機器2にインストールしておけばよい。このようなプログラムは、当該プログラムをコンピュータが読取可能な一時的でない(non−transitory)記録媒体に記録される。
【0101】
このような「コンピュータ読取可能な記録媒体」は、たとえば、CD−ROM(Compact Disc−ROM)等の光学媒体や、メモリカード等の磁気記録媒体等を含む。また、このようなプログラムを、ネットワークを介したダウンロードによって提供することもできる。
【0102】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0103】
以上説明してきたように、本明細書には以下の事項が開示されている。
【0104】
開示された睡眠状態管理装置は、被測定者の体動によって前記被測定者の睡眠状態を管理する睡眠状態管理装置であって、前記被測定者が寝ている寝具の動きを検知するセンサ部と、前記センサ部からの検知信号を用いて前記被測定者の体動の有無を判定する体動判定部と、を備え、前記体動判定部は、前記検知信号を用いて体動なしと判定した体動なし期間又は前記検知信号を用いて体動ありと判定した体動あり期間が周期的に発生する第一の期間と、前記体動あり期間が所定時間以上続く第二の期間との少なくとも一方があった場合に、前記第一の期間における前記体動あり期間及び前記第二の期間の少なくとも一方を、体動なし期間として判定を修正するものである。
【0105】
開示された睡眠状態管理装置の前記体動判定部は、前記体動なし期間が周期的に発生する期間を前記第一の期間として判定するものである。
【0106】
開示された睡眠状態管理装置は、前記センサ部から出力される検知信号における隣接するピーク値の差分であるピーク値差分を算出するピーク値差分算出部を備え、前記体動判定部は、前記ピーク値差分が第一の閾値を越える回数が所定値よりも多い期間を、前記被測定者の体動ありの期間として判定するものである。
【0107】
開示された睡眠状態管理装置の前記センサ部は2軸又は3軸加速度センサである。
【0108】
開示された睡眠状態管理装置における前記ピーク値差分は、前記センサ部から出力される各軸の検知信号について算出された前記差分の積算値である。
【0109】
開示された睡眠状態管理方法は、被測定者の体動によって前記被測定者の睡眠状態を管理する睡眠状態管理方法であって、前記被測定者が寝ている寝具の動きを検知するセンサ部からの検知信号を用いて前記被測定者の体動の有無を判定する
体動判定ステップを備え、前記体動判定ステップでは、前記検知信号を用いて体動なしと判定した体動なし期間又は前記検知信号を用いて体動ありと判定した体動あり期間が周期的に発生する第一の期間と、前記体動あり期間が所定時間以上続く第二の期間との少なくとも一方があった場合に、前記第一の期間における前記体動あり期間及び前記第二の期間の少なくとも一方を、体動なし期間として判定を修正するものである。
【0110】
開示された睡眠状態管理プログラムは、コンピュータに、前記睡眠状態管理方法の各ステップを実行させるためのプログラムである。