(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1ライセンス要求の入力、及び前記第2ライセンス要求の入力は手動入力であり、前記第1ライセンス要求の入力回数は前記第2ライセンス要求の入力回数よりも少ないことを特徴とする請求項1に記載のコンテンツデータ配信システム。
前記第1ライセンス要求の入力、及び前記第2ライセンス要求の入力は手動入力であり、前記第1ライセンス要求の入力回数は前記第2ライセンス要求の入力回数よりも少ないことを特徴とする請求項4に記載の車載機器。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<1.コンテンツデータ配信システム1の概要構成>
まず、
図1を参照して、本発明の実施の形態にかかるコンテンツデータ配信システム1の概要構成について説明する。
図1は、本発明の実施の形態にかかるコンテンツデータ配信システム1の概要構成例を示すブロック図である。
【0014】
コンテンツデータ配信システム1は、車載機器100、通信端末200、及び、コンテンツ提供装置(サーバ)300を有する。車載機器100は、車両に搭載されている。通信端末200は、車両を運転するユーザが所有する携帯電話等の通信端末である。
【0015】
車載機器100、通信端末200、及びサーバ300とは、インターネットを介して、任意の情報を互いに送受信する。より具体的には、車載機器100及び通信端末200は、携帯電話網を介して、インターネットに接続する。すなわち、車載機器100及び通信端末200は、携帯電話の無線通信規格を使用した無線通信によって情報を互いに送受信する。この無線通信規格は、例えば、3G、3.5G、及び、4G等の任意の携帯電話の無線通信規格を使用してよい。また、サーバ300は、インターネットに接続するための任意の通信規格を使用して、有線通信又は無線通信によって、車載機器100又は通信端末200との間で情報を送受信する。なお、このときに送受信される情報は、携帯電話基地局、及び、携帯電話網とインターネットとを接続するゲートウェイ等を介して送受信されることは自明であるため、図示及びその説明は省略する。
【0016】
車載機器100と通信端末200とは、無線通信によって、任意の情報を互いに直接送受信することもできる。この無線通信には、例えば、Bluetooth(登録商標)及びWi−Fi(登録商標)等の任意の無線通信規格を使用してよい。また、車載機器100と通信端末200とは、有線通信によって、任意の情報を送受信するようにしてもよい。例えば、車載機器100と通信端末200とを、USB(Universal Serial Bus)等の任意の有線接続規格によって接続することで有線通信を可能とする。
【0017】
車載機器100は、例えば、AV一体型のカーナビゲーションシステム又はカーオーディオ等である。車載機器100は、各種コンテンツを再生可能である。ここで、コンテンツとしては、音声を示す音声コンテンツ、動画を示す動画コンテンツ等がある。動画コンテンツとして、動画像とともに音声も付加された音声付き動画コンテンツ、及び、動画像のみからなり、音声は付加されていない音声無し動画コンテンツがある。すなわち、音声コンテンツには、そのコンテンツとしての音声を示す音声情報が含まれ、音声付き動画コンテンツには、そのコンテンツとしての音声及び画像をそれぞれ示す音声情報及び画像情報が含まれ、音声無し動画コンテンツには、そのコンテンツとしての画像を示す画像情報が含まれる。音声コンテンツには、例えば、楽曲、講演、オーディオドラマ及びラジオ番組等がある。動画コンテンツには、例えば、映画、ドラマ、アニメーション、ミュージックビデオ及びテレビ番組等がある。
【0018】
車載機器100は、ユーザが購入しようとするコンテンツを示すコンテンツデータをサーバ300からダウンロードして、ダウンロードしたコンテンツデータに基づいてコンテンツを再生する。また、車載機器100は、ユーザが車両の運転中に簡易な操作でコンテンツを利用することを可能とするために、購入される候補となるコンテンツ(以下、単に「購入候補コンテンツ」という。)をユーザに対して提示する。車載機器100は、購入候補コンテンツの提示内容に係る購入候補コンテンツ提示情報をサーバ300から受信して、受信した購入候補コンテンツ提示情報に基づいて購入候補コンテンツを液晶モニタに表示する等してユーザに提示する。
【0019】
車載機器100が提示する購入候補コンテンツに対し、ユーザは所定の簡易入力を行いコンテンツデータのダウンロードを要求する。そして、購入候補コンテンツが複数提示されている場合はユーザが簡易入力により選択したコンテンツに係るコンテンツデータが、購入候補コンテンツが一つの場合はそのコンテンツに係るコンテンツデータが所定の制限を施された状態でサーバからダウンロードされる。以下では、この所定の制限を施した状態でのコンテンツデータのダウンロードを、仮ライセンスが付されたコンテンツデータのダウンロードという。なお、所定の簡易入力については、後に詳述する。
【0020】
この仮ライセンスが付されたコンテンツデータのダウンロードによって、ユーザが複雑なコンテンツの購入手続きなしに、車載機器100内でコンテンツを利用することが可能となる。車載機器100は、所定の簡易手続きが実施されたコンテンツについて仮ライセンスの発効をサーバに要求する仮ライセンス要求情報をサーバ300に送信することで、サーバ300から仮ライセンスが付されたコンテンツデータを取得する。
【0021】
以上のようにすることで、ユーザは、手間のかかるコンテンツの購入手続きを省略して、コンテンツデータをダウンロードして利用することが可能となり、運転中(走行中及び乗車中)であっても、コンテンツの利用を、より簡易に、又は安全に行うことが可能となる。
【0022】
通信端末200は、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)、タブレットPC(Personal Computer)、及び、ノートPC等の通信機能を備えた情報処理装置である。携帯電話には、いわゆるスマートフォンが含まれる。
【0023】
車載機器100又は通信端末200は、ユーザが車両の運転中でなくなったときに、ユーザにコンテンツの購入手続きを催促する通知のメール(以下、「購入手続きメール」と呼ぶ)をサーバ300から受信する。また、この購入手続きメールには所定のURL情報が含まれ、ユーザが、コンテンツの購入手続きを行うためのウェブページにアクセスして、コンテンツの購入手続きを行うことが可能となる。以上のようにすることで、コンテンツデータ配信システム1は、ユーザに対して、運転が終了して安全な状態になってから、複雑なコンテンツの購入手続きの入力を促すことが可能となる。
【0024】
サーバ300は、購入候補コンテンツ提示情報を生成し、車載機器100に送信する。また、サーバ300は、車載機器100から仮ライセンス要求情報を受信すると、仮ライセンスを発効し、その仮ライセンスが付されたコンテンツデータを車載機器100に送信し、前記の購入手続の対象となったコンテンツデータに対する、制限のない正式なライセンスを発効する。そして、サーバ300は、ユーザが車両の運転中でなくなったときに、購入手続きメールを車載機器100又は通信端末200に送信し、前述の複雑なコンテンツ購入手続の入力が行われると、その購入手続の対象となるコンテンツデータに対して、仮ライセンスで施されていた制限を解除した、正式なライセンスを発効する。
【0025】
<2.コンテンツデータ配信システム1の処理概要>
続いて、
図2を参照して、本発明の実施の形態にかかるコンテンツデータ配信システム1の処理概要について説明する。
図2は、本発明の実施の形態にかかるコンテンツデータ配信システム1の処理概要を示す処理フローである。
【0026】
車載機器100は、ユーザからのサーバ300にログインする操作に応じて、サーバ300にログインする(S1)。車載機器100は、サーバ300から送信された購入候補コンテンツ提示情報に基づいて、購入候補コンテンツを提示する(S2)。
【0027】
車載機器100は、ユーザからのコンテンツの仮ライセンスを要求する入力操作に応じて、サーバ300に対してコンテンツの仮ライセンスを要求する(S3)。すなわち、車載機器100は、ユーザからの購入候補コンテンツの提示に対する、購入しようとするコンテンツを指定する入力操作に応じて、指定されたコンテンツの仮ライセンスを要求する仮ライセンス要求情報をサーバ300に対して送信する。サーバ300は、車載機器100からの仮ライセンスの要求に応じて、コンテンツの仮ライセンスを発効する(S4)。すなわち、サーバ300は、車載機器100から送信された仮ライセンス要求情報で仮ライセンスが要求されているコンテンツのコンテンツデータを所定の制限付きで車載機器100に送信する。
【0028】
車載機器100は、サーバ300から送信された所定の制限付きのコンテンツデータに基づいて、そのコンテンツデータが示すコンテンツを所定の制限に応じた態様で出力する。このように、コンテンツの購入手続きが完了するまでは、仮ライセンスが発効され、ユーザが購入しようとするコンテンツにその仮ライセンスに対応した一定の制限を付すことで、コンテンツの購入手続きが行われずに不正に利用されてしまうことを防止するようにしている。以下、このように、車載機器100において、コンテンツデータがダウンロードされて、制限付きのコンテンツが利用されることを「試聴」とも言う。
【0029】
サーバ300は、ユーザが車両を運転中でなくなったときに、仮ライセンスにおいてコンテンツに付された所定の制限を解除した利用を許可する正式のライセンス(以下、単に「正式ライセンス」という。)の要求、つまり購入手続の要求を催促する(S5)。すなわち、サーバ300は、制限の付されていないコンテンツの購入の手続きをユーザに催促する。具体的には、サーバ300は、購入手続きメールを車載機器100又は通信端末200に送信する。
【0030】
車載機器100又は通信端末200は、ユーザからのコンテンツの正式ライセンスを要求する入力操作に応じて、サーバ300に対してコンテンツの正式ライセンスを要求する(S6)。すなわち、車載機器100又は通信端末200は、ユーザからのコンテンツの購入手続きを行う入力操作に応じて、サーバ300に対してコンテンツの購入手続きを行う。サーバ300は、購入手続きが完了したコンテンツの正式ライセンスを発効する(S7)。すなわち、サーバ300は、車載機器100において、購入手続きが完了したコンテンツについて、コンテンツの再生時における制限を解除する。
【0031】
<3.コンテンツデータ配信システム1の詳細構成>
続いて、
図3を参照して、本発明の実施の形態にかかるコンテンツデータ配信システム1の構成について説明する。
図3は、本発明の実施の形態にかかるコンテンツデータ配信システム1の構成例を示すブロック図である。
【0032】
まず、車載機器100の構成について説明する。車載機器100は、データ入出力部101、102、制御部103、操作入力部104、画像音声提示部105、及び、コンテンツ記録部111を有する。
【0033】
データ入出力部101は、制御部103が生成し出力した各種情報をサーバ300に送信する。データ入出力部101は、サーバ300から送信された各種情報を受信して、制御部103に出力する。データ入出力部101は、前述した無線通信によって、これらの各種情報の送受信を行う。
【0034】
データ入出力部102は、制御部103が生成し出力した各種情報を通信端末200に送信する。データ入出力部102は、通信端末200から送信された情報を受信して、制御部103に出力する。データ入出力部102は、前述した無線通信又は有線通信によって、これらの各種情報の送受信を行う。
【0035】
制御部103は、車載機器100の各種機能を実現するための処理を実行する。具体的には、車載機器100が有するCPU(Central Processing Unit)が、車載機器100としての各種機能を実現するための処理を実行させるプログラムを実行することによって、制御部103として機能する。制御部103は、操作入力部104からの情報の出力、及び、データ入出力部101、102からの情報の出力に応じて処理を実行する。
【0036】
操作入力部104は、ユーザからの図示しないボタンの押下、画像音声提示部105の同じく図示しない液晶モニタ上に重畳されたタッチパネルのタッチ、及び音声による操作入力を受ける。操作入力部104は、ユーザからのボタンの押下等の手動による操作入力を受け、その入力内容を示す入力情報を制御部103に出力する。また、操作入力部104は、ユーザからの音声入力を受け、その音声を示す音声情報を制御部103に出力する。操作入力部104は、例えば、物理的な十字キー及び操作ボタン、画像音声提示部105の液晶モニタ上に重畳されたタッチパネル、及び、ユーザの音声入力を受け付けるマイクロフォン等を含む。
【0037】
画像音声提示部105は、例えば液晶モニタ及びスピーカからなり、各種画像及び音声を出力する。画像音声提示部105は、制御部103から出力された画像情報が示す画像を液晶モニタに表示する。また、画像音声提示部105は、制御部103から出力された音声情報が示す音声をスピーカに出力する。ここで、画像を表示するモニタは、液晶モニタに限られず、例えば、液晶モニタ、有機ELモニタ、及び、プラズマディスプレイモニタ等の任意の表示装置を使用することができる。
【0038】
コンテンツ記録部111は、コンテンツデータ及びコンテンツ管理情報が格納される。コンテンツ管理情報については、
図4を参照して後述する。コンテンツ記録部111は、コンテンツデータ及びコンテンツ管理情報を格納するための任意の記録装置を含む。記録装置は、例えば、メモリ及びハードディスク等である。
【0039】
続いて、通信端末200の構成について説明する。通信端末200は、データ入出力部201、202、制御部203、操作入力部204、及び、画像音声提示部205を有する。
【0040】
データ入出力部201は、制御部203が生成し出力した各種情報を車載機器100に送信する。データ入出力部201は、車載機器100から送信された各種情報を受信して、制御部203に出力する。データ入出力部201は、前述したような無線通信又は有線通信によって、これらの各種情報の送受信を行う。
【0041】
データ入出力部202は、制御部103が生成し出力した各種情報をサーバ300に送信する。データ入出力部202は、サーバ300から送信された各種情報を受信して、制御部103に出力する。データ入出力部202は、前述したような無線通信によって、これらの各種情報の送受信を行う。
【0042】
制御部203は、通信端末200としての各種機能を実現するための処理を実行する。具体的には、通信端末200が有するCPUが、通信端末200としての各種機能を実現するための処理を実行させるプログラムを実行することによって、制御部203として機能する。制御部203は、操作入力部204からの情報の出力、及び、データ入出力部201、202からの情報の出力に応じて処理を実行する。
【0043】
操作入力部204は、ユーザからの図示しないボタンの押下、画像音声提示部205の同じく図示しない液晶モニタ上に重畳されたタッチパネルのタッチ、及び音声による操作入力を受ける。操作入力部204は、ユーザからのボタンの押下等の手動による操作入力を受け、その入力内容を示す入力情報を制御部203に出力する。また、操作入力部204は、ユーザからの音声入力を受け、その音声を示す音声情報を制御部203に出力する。操作入力部204は、例えば、物理的な十字キー及び操作ボタン、画像音声提示部105の液晶モニタ上に重畳されたタッチパネル、及び、ユーザの音声入力を受け付けるマイクロフォン等を含む。
【0044】
画像音声提示部205は、例えば液晶モニタ及びスピーカからなり、各種画像及び音声を出力する。画像音声提示部205は、制御部203から出力された画像情報が示す画像を液晶モニタに表示する。また、画像音声提示部205は、制御部203から出力された音声情報が示す音声をスピーカに出力する。ここで、画像を表示するモニタは、液晶モニタに限られず、例えば、液晶モニタ、有機ELモニタ、及び、プラズマディスプレイモニタ等の任意の表示装置を使用することができる。
【0045】
続いて、サーバ300の構成について説明する。サーバ300は、データ入出力部301、制御部302、コンテンツ記録部311、ユーザ情報記録部312、及び、購入候補コンテンツ提示情報記録部313を有する。
【0046】
データ入出力部301は、制御部302が生成し出力した各種情報を車載機器100又は通信端末200に送信する。データ入出力部301は、車載機器100又は通信端末200から送信された情報を受信して、制御部302に出力する。データ入出力部301は、前述したような有線通信又は無線通信によって、これらの各種情報の送受信を行う。
【0047】
制御部302は、サーバ300としての各種機能を実現するための処理を実行する。具体的には、サーバ300が有するCPUが、サーバ300としての各種機能を実現するための処理を実行させるプログラムを実行することによって、制御部302として機能する。制御部302は、データ入出力部301からの情報の出力に応じて処理を実行する。
【0048】
コンテンツ記録部311は、コンテンツデータ及びコンテンツ管理情報が格納される。コンテンツ管理情報については、
図5を参照して後述する。コンテンツ記録部311は、コンテンツデータ及びコンテンツ管理情報を格納するための任意の記録装置を含む。
【0049】
ユーザ情報記録部312は、ユーザ管理情報及び利用履歴情報が格納される。ユーザ情報及び利用履歴情報については、後述する。ユーザ情報記録部312は、ユーザ管理情報及び利用履歴情報を格納するための任意の記録装置を含む。
【0050】
購入候補コンテンツ提示情報記録部313は、複数の購入候補コンテンツ提示情報が格納される。購入候補コンテンツ提示情報記録部313は、購入候補コンテンツ提示情報を格納するための任意の記録装置を含む。
【0051】
続いて、
図4を参照して、車載機器100のコンテンツ記録部111に格納されたコンテンツ管理情報1100の一例について説明する。
図4は、車載機器100のコンテンツ記録部111に格納されたコンテンツ管理情報1100の一例を示す図である。
【0052】
コンテンツ管理情報1100は、初期状態ではレコードを含まないが、ユーザによるコンテンツの利用に応じて1つ以上のレコードを含むように更新される。1つのレコードは、コンテンツID情報1101、購入日時情報1102、及び、記録領域情報1103を含む。各レコードは、そのレコードに含まれるコンテンツID情報1101が示すコンテンツIDのコンテンツに関する情報を示す。
【0053】
コンテンツID情報1101は、コンテンツIDを示す情報である。コンテンツIDは、所定のコンテンツに対して、そのコンテンツを識別するための識別子として一意に予め定められる。購入日時情報1102は、コンテンツの購入日時を示す情報である。記録領域情報1103は、コンテンツ記録部111においてコンテンツデータが記録されている記録領域を示す情報である。記録領域として、例えば、
図4に示すように、コンテンツデータが格納されたパスを示す。
【0054】
コンテンツ管理情報1100は、以下のルールに従った内容となる。
- レコードが存在しないコンテンツ = 未試聴 かつ 未購入
- 購入日時情報が未設定 かつ 記録領域情報が未設定 = 試聴済(データ未取得)
- 購入日時情報が未設定 かつ 記録領域情報が設定済 = 試聴済(データ取得済)
- 購入日時情報が設定済 かつ 記録領域情報が未設定 = 購入済(データ未取得)
- 購入日時情報が設定済 かつ 記録領域情報が設定済 = 購入済(データ取得済)
【0055】
すなわち、コンテンツ管理情報1100に、あるコンテンツIDを示すレコードが存在しない場合には、そのコンテンツIDのコンテンツデータが、車載機器100にダウンロードされておらず、かつ、購入手続きもされていないことを示す。
【0056】
コンテンツ管理情報1100に、あるコンテンツIDを示すレコードが存在し、そのレコードにおいて、購入日時情報1102が未設定であり、かつ、記録領域情報1103も未設定である場合には、そのコンテンツIDのコンテンツデータが、車載機器100に試聴されているが、購入手続きがされていないことを示す。また、そのコンテンツデータが、コンテンツ記録部111に格納されていないことを示す。
【0057】
コンテンツ管理情報1100に、あるコンテンツIDを示すレコードが存在し、そのレコードにおいて、購入日時情報1102が未設定であり、かつ、記録領域情報1103が設定済みである場合には、そのコンテンツIDのコンテンツデータが、車載機器100に試聴されているが、購入手続きがされていないことを示す。また、そのコンテンツデータが、コンテンツ記録部111に格納されていることを示す。
【0058】
コンテンツ管理情報1100に、あるコンテンツIDを示すレコードが存在し、そのレコードにおいて、購入日時情報1102が設定済みであるが、記録領域情報1103が未設定である場合には、そのコンテンツIDのコンテンツデータが、車載機器100に試聴されていないが、購入手続きがされていることを示す。また、そのコンテンツデータが、コンテンツ記録部111に格納されていないことを示す。
【0059】
コンテンツ管理情報1100に、あるコンテンツIDを示すレコードが存在し、そのレコードにおいて、購入日時情報1102が設定済みであり、かつ、記録領域情報1103も設定済みである場合には、そのコンテンツIDのコンテンツデータが、車載機器100に試聴されており、かつ、購入手続きがされていることを示す。また、そのコンテンツデータが、コンテンツ記録部111に格納されていることを示す。
【0060】
続いて、
図5を参照して、サーバ300のコンテンツ記録部311に格納されたコンテンツ管理情報3100の一例について説明する。
図5は、サーバ300のコンテンツ記録部311に格納されたコンテンツ管理情報3100の一例を示す図である。
【0061】
コンテンツ管理情報3100は、複数のレコードが予め含まれている。1つのレコードは、コンテンツID情報3101、記録領域情報3102、及び、属性情報3103を含む。各レコードは、そのレコードに含まれるコンテンツID情報3101が示すコンテンツIDに係るコンテンツに関する情報を示す。
【0062】
コンテンツID情報3101については、前述と同様であるため、説明を省略する。記録領域情報3102は、コンテンツ記録部311においてコンテンツデータが記録されている記録領域を示す情報である。記録領域は、例えば、
図5に示すように、コンテンツデータが格納されたパスとなる。属性情報3103は、コンテンツに関する内容を示す情報である。例えば、コンテンツが楽曲である場合、属性情報3103は、コンテンツの価格、タイトル、アーティスト名、アルバム名、リリース日、ジャンル、時間、作詞者、及び、作曲者等の少なくとも1つ以上を示す情報となる。また、例えば、コンテンツが映画である場合、属性情報3103は、タイトル、公開年月、監督、脚本、及び、出演者等の少なくとも1つ以上を示す情報となる。
【0063】
続いて、
図6を参照して、サーバ300のコンテンツ記録部311に格納された利用履歴情報3200の一例について説明する。
図6は、サーバ300のコンテンツ記録部311に格納された利用履歴情報3200の一例を示す図である。
【0064】
コンテンツ記録部311には、ユーザ毎に、利用履歴情報3200が格納される。利用履歴情報3200は、初期状態ではレコードを含まないが、ユーザによるコンテンツの利用に応じて1つ以上のレコードを含むように更新される。1つのレコードは、コンテンツID情報3201、試聴日時情報3202、及び、購入日時情報3203を含む。各レコードは、そのレコードに含まれるコンテンツID情報が示すコンテンツIDのコンテンツに関する情報を示す。
【0065】
コンテンツID情報3201及び購入日時情報3203については、前述と同様であるため、説明を省略する。試聴日時情報3202は、コンテンツの試聴日時を示す情報である。
【0066】
利用履歴情報3200は、以下のルールに従った内容となる。
- レコードが存在しないコンテンツ = 未試聴 かつ 未購入
- 購入日時情報が未設定で存在するコンテンツ = 試聴済 かつ 未購入
- 購入日時情報が設定済みで存在するコンテンツ = 購入済
【0067】
すなわち、利用履歴情報3200に、あるコンテンツIDを示すレコードが存在しない場合には、そのコンテンツIDのコンテンツデータが、車載機器100で未試聴であり、かつ、購入手続きもされていないことを示す。
【0068】
利用履歴情報3200に、あるコンテンツIDを示すレコードが存在し、そのレコードにおいて購入日時情報3203が未設定である場合には、そのコンテンツIDのコンテンツデータが、車載機器100で試聴済みであるが、購入手続きがされていないことを示す。
【0069】
利用履歴情報3200に、あるコンテンツIDを示すレコードが存在し、そのレコードにおいて購入日時情報3203が設定済みである場合には、そのコンテンツIDのコンテンツデータの購入手続きがされていることを示す。
【0070】
利用履歴情報3200のそれぞれは、ユーザからコンテンツの利用に応じて、そのユーザに係る利用履歴情報3200を特定・更新することが可能なように管理される。具体的には、
図7を参照して後述するユーザ管理情報3300と、そのユーザ管理情報3300と同一ユーザに関する利用履歴情報3200とを紐付けることによって、それを可能とする。ユーザが車載機器100からサーバ300にログインする場合、そのユーザに係るユーザ管理情報3300によってログイン認証が行われ、そのログインに係るセッションが車載機器100とサーバ300との間で確立される。これによれば、あるセッションによってコンテンツの利用があった場合、サーバ300の制御部302は、そのセッションの確立時にログイン認証で利用されたユーザ管理情報3300に紐付いた利用履歴情報3200を更新対象として特定することで、コンテンツを利用したユーザに係る利用履歴情報3200を更新することが可能となる。
【0071】
なお、ユーザ管理情報3300と利用履歴情報3200との紐付けは、例えば、一方の情報から他方の情報を特定することができる情報を、コンテンツ記録部311又はユーザ情報記録部312に予め格納しておくことによって行う。この情報は、例えば、ユーザ管理情報3300と利用履歴情報3200のそれぞれがファイルとして用意されている場合には、それぞれが格納されるパスを対応付けて示す情報としてもよい。そして、制御部302は、この情報に基づいて、前述したようにユーザ管理情報3300に紐付いた利用履歴情報3200を特定する。さらには、制御部302が、セッションを確立したときに、そのセッションに係るセッションIDと、そのセッションの確立に利用したユーザ管理情報3300に紐付いた利用履歴情報3200とを対応付けた情報をコンテンツ記録部311又はユーザ情報記録部312に格納しておくことで、あるセッションでのコンテンツの利用があった場合に、その情報でそのセッションに係るセッションIDに対応付けられている利用履歴情報3200を、コンテンツを利用したユーザに係る利用履歴情報3200として特定することも可能となる。
【0072】
続いて、
図7を参照して、サーバ300のユーザ情報記録部312に格納されたユーザ管理情報3300の一例について説明する。
図7は、サーバ300のユーザ情報記録部312に格納されたユーザ管理情報3300の一例を示す図である。
【0073】
コンテンツ記録部311には、ユーザ毎に、ユーザ管理情報3300が格納される。ユーザ管理情報3300は、メールアドレス情報3301、ユーザ名情報3302、パスワード情報3303、ログイン日時情報3304、ログアウト日時情報3305、ログイン確認日時情報3306、及び、メール送信日時情報3307を含む。
【0074】
メールアドレス情報3301は、通信端末200のメールアドレスを示す情報である。ユーザ名情報3302は、車載機器100のユーザがサーバ300にログインする際のユーザ名を示す情報である。パスワード情報3303は、車載機器100のユーザがサーバ300にログインする際のパスワードを示す情報である。ログイン日時情報3304は、ユーザが車載機器100からサーバ300に最後にログインした日時を示す情報である。ログアウト日時情報3305は、ユーザがサーバ300から最後にログアウトした日時を示す情報である。ログイン確認日時情報3306は、ユーザが車載機器100からサーバ300にログインしていることを、最後に確認した日時を示す情報である。メール送信日時情報3307は、サーバ300が購入手続きメールを通信端末200に最後に送信した日時を示す情報である。
【0075】
続いて、
図8を参照して、本発明の実施の形態にかかる車載機器100の制御部103の情報生成に関する機能ブロックについて説明する。
図8は、本発明の実施の形態にかかる車載機器100の制御部103の情報生成に関する機能ブロックを示すブロック図である。
【0076】
車載機器100の制御部103は、ログイン要求情報生成部1001、購入候補コンテンツ提示要求情報生成部1002、仮ライセンス要求情報生成部1003、購入手続ページ送信要求情報生成部1004、正式ライセンス要求情報生成部1005、及び運転終了通知情報生成部1006としても機能する。
【0077】
ログイン要求情報生成部1001は、ログイン処理(S1)時に、ログインを要求するログイン要求情報を生成する。購入候補コンテンツ提示要求情報生成部1002は、購入コンテンツ提示処理(S2)時に、購入候補のコンテンツの提示を要求する購入候補コンテンツ提示要求情報を生成する。仮ライセンス要求情報生成部1003は、仮ライセンスの要求処理(S3)時に、コンテンツデータの仮ライセンスの発効を要求する仮ライセンス要求情報を生成する。購入手続きページ送信要求情報生成部1004は、コンテンツの購入手続き処理(S6)時に、試聴済みコンテンツの購入手続きページを要求する購入手続きページ送信要求情報を生成する。正式ライセンス要求情報生成部1005は、コンテンツの購入手続き処理(S6)時に、コンテンツデータの正式ライセンスの発効を要求する正式ライセンス要求情報を生成する。運転終了通知情報生成部1006は、正式ライセンス要求の催促処理(S5)時に、車両の運転終了を通知する運転終了通知情報を生成する。
【0078】
続いて、
図9を参照して、本発明の実施の形態にかかる通信端末200の制御部203の情報生成に関する機能ブロックについて説明する。
図9は、本発明の実施の形態にかかる通信端末200の制御部203の情報生成に関する機能ブロックを示すブロック図である。
【0079】
通信端末200の制御部203は、購入手続きページ送信要求情報生成部2001、正式ライセンス要求情報生成部2002、及び、運転終了通知情報生成部2003としても機能する。
【0080】
購入手続きページ送信要求情報生成部2001は、コンテンツの購入手続き処理(S6)時に、試聴済みコンテンツの購入手続きページを要求する購入手続きページ送信要求情報を生成する。正式ライセンス要求情報生成部2002は、コンテンツの購入手続き処理(S6)時に、コンテンツデータの正式ライセンスの発効を要求する正式ライセンス要求情報を生成する。運転終了通知情報生成部2003は、正式ライセンス要求の催促処理(S5)時に、車両の運転終了を通知する運転終了通知情報を生成する。
【0081】
続いて、
図10を参照して、本発明の実施の形態にかかるサーバ300の制御部302の情報生成に関する機能ブロックについて説明する。
図10は、本発明の実施の形態にかかるサーバ300の制御部302の情報生成に関する機能ブロックを示すブロック図である。
【0082】
サーバ300の制御部302は、ログイン結果通知情報生成部3001、仮ライセンス発効部3002、正式ライセンス要求催促情報生成部3003、購入手続きページ情報生成部3004、正式ライセンス発効部3005、購入手続き完了通知情報生成部3006、及び運転終了通知情報生成部3007としても機能する。
【0083】
ログイン結果通知情報生成部3001は、ログイン処理(S1)時に、ログインの可否の判定結果を通知するログイン結果通知情報を生成する。仮ライセンス発効部3002は、受信された仮ライセンス要求情報に基づいてユーザが指定した購入候補コンテンツデータに対し仮ライセンスを発効する。正式ライセンス要求催促情報生成部3003は、正式ライセンス要求の催促処理(S5)時に、試聴済みコンテンツの購入手続きを催促する購入手続きメールを、正式ライセンス要求催促情報として生成する。購入手続きページ情報生成部3004は、コンテンツの購入手続き処理(S6)時に、購入手続きページを示す購入手続きページ情報を生成する。正式ライセンス発効部3005は、受信された正式ライセンス要求情報に基づいて、ユーザが所定の購入手続を行ったコンテンツデータに対し、仮のライセンスで付加した所定の制限を解除した正式のライセンスを発効する。購入手続き完了通知情報生成部3006は、正式ライセンスの発効処理(S7)時に、コンテンツの購入手続きが完了したことを通知する購入手続き完了通知情報を生成する。運転終了通知情報生成部3007は、正式ライセンス要求の催促処理(S5)時に、車両の運転終了を通知する運転終了通知情報を生成する。
【0084】
<4.コンテンツデータ配信システム1の処理>
続いて、
図11を参照して、本発明の実施の形態にかかるコンテンツデータ配信システム1の処理について説明する。
図11は、本発明の実施の形態にかかるコンテンツデータ配信システム1の処理を示す処理シーケンスである。以下、前述したステップS1〜S8における処理について、より具体的に説明する。
【0085】
(ステップS1)
ユーザによって車載機器100のACC(アクセサリー)電源がONにされたことに応じて、車載機器100は、電源ONとなって起動する。車載機器100は、起動後、サーバ300との通信を可能とするために、インターネットに接続する。車載機器100の操作入力部104は、ユーザからサーバ300へのログインを要求する入力を受ける(S10)。この入力は、ログイン時の認証に必要な内容(ユーザ名及びパスワード)の入力を含む。操作入力部104は、ユーザからの入力内容を示す入力情報を生成して制御部103に出力する。
【0086】
ログイン要求情報生成部1001は、操作入力部104からのログインを要求する入力を示す入力情報の出力に応じて、ログインを要求するログイン要求情報を生成する。ログイン要求情報は、入力情報によって示されるユーザの入力内容(ユーザ名及びパスワード)を示すように生成される。ログイン要求情報生成部1001は、生成したログイン要求情報をデータ入出力部101に出力する。データ入出力部101は、ログイン要求情報生成部1001から出力されたログイン要求情報をサーバ300に送信する(S11)。
【0087】
サーバ300のデータ入出力部301は、車載機器100から送信されたログイン要求情報を受信する。データ入出力部301は、受信したログイン要求情報を制御部302に出力する。制御部302は、データ入出力部301からのログイン要求情報の出力に応じて、ログイン要求情報に基づいてユーザによるログインの可否を判定する(S12)。具体的には、制御部302は、ログイン要求情報が示すユーザの入力内容を、ユーザ情報記録部312に格納されたユーザ管理情報3300が示すユーザの入力内容の期待値と照合することによって、ログインの可否を判定する。
【0088】
そして、ログイン結果通知情報生成部3001は、ログインの可否の判定結果を通知するログイン結果通知情報を生成する。ログイン結果通知情報生成部3001は、生成したログイン結果通知情報をデータ入出力部301に出力する。データ入出力部301は、ログイン結果通知情報生成部3001から出力されたログイン結果通知情報を車載機器100に送信する(S13)。
【0089】
車載機器100のデータ入出力部101は、サーバ300から送信されたログイン結果通知情報を受信する。データ入出力部101は、受信したログイン結果通知情報を制御部103に出力する。制御部103は、データ入出力部101からログイン結果通知情報によって、サーバ300によってログインが許可されてことを認識する。これによって、車載機器100とサーバ300との間で、このログインにおけるセッションが確立される。以降は、この確立されたセッションによって、車載機器100とサーバ300との間で各種情報の送受信が行われる。
【0090】
(ステップS2)
車載機器100の操作入力部104は、ユーザから購入候補のコンテンツの提示を要求する入力を受ける(S20)。操作入力部104は、ユーザから入力された入力内容を示す入力情報を生成して制御部103に出力する。
【0091】
購入候補コンテンツ提示要求情報生成部1002は、操作入力部104からの購入候補のコンテンツの提示を要求する入力を示す入力情報の入力に応じて、購入候補コンテンツの提示を要求する購入候補コンテンツ提示要求情報を生成する。購入候補コンテンツ提示要求情報生成部1002は、生成した購入候補コンテンツ提示要求情報をデータ入出力部101に出力する。データ入出力部101は、購入候補コンテンツ提示要求情報生成部1002から出力された購入候補コンテンツ提示要求情報をサーバ300に送信する(S21)。
【0092】
サーバ300のデータ入出力部301は、車載機器100から送信された購入候補コンテンツ提示要求情報を受信する。データ入出力部301は、受信した購入候補コンテンツ提示要求情報を制御部302に出力する。サーバ300の制御部302は、データ入出力部301からの購入候補コンテンツ提示要求情報の出力に応じて、対応する購入候補コンテンツ提示情報を購入候補コンテンツ提示情報記録部313から取得してデータ入出力部301に出力する。データ入出力部301は、制御部302から出力された購入候補コンテンツ提示情報を車載機器100に送信する(S22)。
【0093】
車載機器100のデータ入出力部101は、サーバ300から送信された購入候補コンテンツ提示情報を受信する。データ入出力部101は、受信した購入候補コンテンツ提示情報を制御部103に出力する。制御部103は、購入候補コンテンツ提示情報に基づいて、購入候補コンテンツを提示する画像情報を生成する。制御部103は、生成した購入候補コンテンツを提示する画像情報を画像音声提示部105に出力する。画像音声提示部105は、制御部103からの購入候補コンテンツを提示する画像情報の出力に応じて、その画像情報に基づいて購入候補コンテンツを提示する画像を出力する(S23)。なお、購入候補コンテンツの提示は、後述するように、画像のみに限られず、音声による提示も可能である。
【0094】
(ステップS3)
車載機器100の操作入力部104は、ユーザから購入候補コンテンツの提示に対する、コンテンツへの仮ライセンスの発効を要求する入力を受ける(S30)。この入力はコンテンツの購入手続き(正式ライセンスの発効の要求)における入力よりも簡易なものとなる。操作入力部104は、ユーザからの入力内容を示す入力情報を生成して制御部103に出力する。
【0095】
仮ライセンス要求情報生成部1003は、操作入力部104からのコンテンツへの仮ライセンスの発効を要求する入力を示す入力情報の出力に応じて、ユーザから仮ライセンスの発効が要求されたコンテンツのコンテンツデータの仮ライセンスの発効を要求する仮ライセンス要求情報を生成する。仮ライセンス要求情報は、ユーザが仮ライセンスの発効を要求するコンテンツのコンテンツIDを示すように生成される。仮ライセンス要求情報生成部1003は、生成した仮ライセンス要求情報をデータ入出力部101に出力する。データ入出力部101は、仮ライセンス要求情報生成部1003から出力された仮ライセンス要求情報をサーバ300に送信する(S31)。
【0096】
(ステップS4)
サーバ300のデータ入出力部301は、車載機器100から送信された仮ライセンス要求情報を受信する。データ入出力部301は、受信した仮ライセンス要求情報を制御部302に出力する。制御部302は、データ入出力部301からの仮ライセンス要求情報の出力に応じて、仮ライセンス要求情報で仮ライセンスの発効が要求されるコンテンツに関して、利用履歴情報3200を試聴済みに更新するとともに、コンテンツデータをコンテンツ記録部311から取得し、所定の制限を付加してデータ入出力部301に出力する(S40)。データ入出力部301は、制御部302から出力された所定の制限が付加されたコンテンツデータを車載機器100に送信する(S41)。
【0097】
車載機器100のデータ入出力部101は、サーバ300から送信された所定の制限が付加されたコンテンツデータを受信し、制御部103に出力する。制御部103は、データ入出力部101からの所定の制限が付加されたコンテンツデータの出力に応じて、そのコンテンツデータをコンテンツ記録部111に格納するとともに、そのコンテンツ記録部111に格納されたコンテンツデータに基づいて、制限付きのコンテンツを再生する(S42)。
【0098】
(ステップS5)
車両の運転が終了した旨の判断がなされると(S50)、運転終了通知情報が生成される。この運転終了通知情報の生成は、車載機器100の運転終了通知情報生成部1006、通信端末200の運転終了通知情報生成部2003、又はサーバ300の運転終了通知情報生成部3007の何れが行ってもよい。
車載機器100の運転終了通知情報生成部1006は、ユーザによる車両の運転終了の判断をしたときに(S50)、運転終了を通知する運転終了通知情報をデータ入出力部101に出力する。データ入出力部101は、運転終了通知情報生成部1006から出力された運転終了通知情報をサーバ300に送信する(S51)。
又は、通信端末200の運転終了通知情報生成部2003は、ユーザによる車両の運転終了の判断をしたときに(S50)、運転終了を通知する運転終了通知情報をデータ入出力部201に出力する。データ入出力部201は、運転終了通知情報生成部2003から出力された運転終了通知情報をサーバ300に送信する(S51)。
或は、サーバ300の運転終了通知情報生成部3007が、ユーザによる車両の運転終了の判断をしたときに(S50)、運転終了を通知する運転終了通知情報を生成してもよい(S52)。
【0099】
前記のようにして運転終了通知情報が受信又は生成されると、正式ライセンス要求催促情報生成部3003は、試聴済みコンテンツの購入手続きをユーザに催促する購入手続きメールを、正式ライセンス要求催促情報として生成する(S53)。正式ライセンス要求催促情報生成部3003は、生成した購入手続きメールをデータ入出力部301に出力する。データ入出力部301は、正式ライセンス要求催促情報生成部3003から出力された購入手続きメールを車載機器100又は通信端末200に送信する(S54)。
【0100】
車載機器100のデータ入出力部102又は通信端末200のデータ入出力部202は、サーバ300から送信された購入手続きメールを受信する。受信された購入手続きメールは制御部103又は制御部203に出力される。制御部103又は制御部203は、購入手続きメールの出力に応じて、ユーザに対して、購入手続きメールの受信を通知する(S55)。具体的には、制御部103又は制御部203は、購入手続きメールの受信を通知する画面を示す画像情報を生成する。制御部103又は制御部203は、生成した購入手続きメールの受信を通知する画面を示す画像情報を画像音声提示部105又は画像音声提示部205に出力する。画像音声提示部105又は画像音声提示部205は、制御部103又は制御部203からの購入手続きメールの受信を通知する画面を示す画像情報の出力に応じて、その画像情報が示す購入手続きメールの受信を通知する画面を表示する。
【0101】
(ステップS6)
車載機器100の操作入力部104又は通信端末200の操作入力部204は、ユーザから、購入手続きメールに基づいた、試聴済みコンテンツの購入手続きを行うウェブページを要求する入力を受ける(S60)。以下、このウェブページを「購入手続きページ」と言う。操作入力部104又は操作入力部204は、ユーザからの入力内容を示す入力情報を生成して制御部103又は制御部203に出力する。
【0102】
車載機器100の購入手続きページ送信要求情報生成部1004又は通信端末200の購入手続きページ送信要求情報生成部2001は、操作入力部104又は操作入力部204からの購入手続きページを要求する入力を示す入力情報の出力に応じて、試聴済みコンテンツの購入手続きページを要求する購入手続きページ送信要求情報を生成する。購入手続きページ送信要求情報生成部1004又は購入手続きページ送信要求情報生成部2001は、生成した購入手続きページ送信要求情報をデータ入出力部102又はデータ入出力部202に出力する。データ入出力部102又はデータ入出力部202は、購入手続きページ送信要求情報生成部1004又は購入手続きページ送信要求情報生成部2001から出力された購入手続きページ送信要求情報をサーバ300に送信する(S61)。
【0103】
サーバ300のデータ入出力部301は、車載機器100又は通信端末200から送信された購入手続きページ送信要求情報を受信する。データ入出力部301は、受信した購入手続きページ送信要求情報を制御部302に出力する。制御部302は、データ入出力部301からの購入手続きページ送信要求情報の出力に応じて、購入手続きページを示す購入手続きページ情報を生成する(S62)。制御部302は、生成した購入手続きページ情報をデータ入出力部301に出力する。データ入出力部301は、制御部302から出力された購入手続きページ情報を車載機器100又は通信端末200に送信する(S63)。
【0104】
車載機器100のデータ入出力部102又は通信端末200のデータ入出力部202は、サーバ300から送信された購入手続きページ情報を受信する。データ入出力部102又はデータ入出力部202は、受信した購入手続きページ情報を制御部103又は制御部203に出力する。制御部103又は制御部203は、データ入出力部102又はデータ入出力部202からの購入手続きページ情報の出力に応じて、購入手続きページ情報に基づいて購入手続きページを示す画像情報を生成する。制御部103又は制御部203は、生成した画像情報を画像音声提示部105又は画像音声提示部205に出力する。画像音声提示部105又は画像音声提示部205は、制御部203からの画像情報の出力に応じて、画像情報が示す購入手続きページを表示する(S64)。
【0105】
車載機器100の操作入力部104又は通信端末200の操作入力部204は、ユーザから購入手続きページに対するコンテンツの購入手続きを行う入力を受ける(S65)。この入力は、例えば、購入手続きを行うコンテンツを選択する入力、及び、クレジットカード番号等の決済に必要な情報の入力が含まれる等、仮ライセンスの要求時にユーザが行った簡易な入力よりも複雑なものとなる。操作入力部104又は操作入力部204は、ユーザからの入力内容を示す入力情報を生成して制御部203に出力する。
【0106】
車載機器100の正式ライセンス要求情報生成部1005、又は通信端末200の正式ライセンス要求情報生成部2002は、操作入力部104又は操作入力部204からのコンテンツの購入手続きを行う入力を示す入力情報の出力に応じて、コンテンツの購入手続きを要求する購入手続き要求情報、すなわち正式ライセンスの発効を要求する正式ライセンス要求情報を生成する。正式ライセンス要求情報は、購入手続き対象として選択された(正式ライセンスの発効を要求する)コンテンツのコンテンツID、及び、入力情報によって示されるユーザの入力内容(決済に必要な情報)を示すように生成される。車載機器100の正式ライセンス要求情報生成部1005、又は通信端末200の正式ライセンス要求情報生成部2002は、生成した正式ライセンス要求情報をデータ入出力部102又はデータ入出力部202に出力する。データ入出力部102又はデータ入出力部202は、制御部203から出力された正式ライセンス要求情報をサーバ300に送信する(S66)。
【0107】
サーバ300のデータ入出力部301は、車載機器100又は通信端末200から送信された正式ライセンス要求情報を受信する。データ入出力部301は、受信した正式ライセンス要求情報を制御部302に出力する。制御部302は、データ入出力部301からの正式ライセンス要求情報の出力に応じて、正式ライセンス要求情報で要求されるコンテンツが購入済みとなるように利用履歴情報3200を更新する(S67)。制御部302は、車載機器100又は通信端末200に対してコンテンツの購入手続きが完了したことを通知する購入手続き完了通知情報を生成する。制御部302は、生成した購入手続き完了通知情報をデータ入出力部303に出力する。データ入出力部301は、制御部302から出力された購入手続き完了通知情報を車載機器100又は通信端末200に送信する(S68)。
【0108】
(ステップS7)
サーバ300の制御部302は、ユーザによるコンテンツの購入手続きの完了後に、車載機器100に対しても、コンテンツの購入手続きが完了したことを通知する購入手続き完了通知情報(車載機器向け)を生成する。制御部302は、生成した購入手続き完了通知情報(車載機器向け)をデータ入出力部301に出力する。データ入出力部301は、制御部302から出力された購入手続き完了通知情報(車載機器向け)を車載機器100に送信する(S70)。
【0109】
車載機器100のデータ入出力部101は、サーバ300から送信された購入手続き完了通知情報(車載機器向け)を受信する。データ入出力部101は、受信した購入手続き完了通知情報(車載機器向け)を制御部103に出力する。制御部103は、データ入出力部101からの購入手続き完了通知情報(車載機器向け)の出力に応じて、購入手続きが完了したコンテンツを再生する際の制限を解除する(S71)。
【0110】
<5.ログイン(S1)>
続いて、前述のステップS1にかかるログイン処理について、より詳細に説明する。
【0111】
まず、
図12を参照して、車載機器100のログイン要求時の処理について説明する。
図12は、車載機器100のログイン要求時の処理を示す処理フローである。
【0112】
車載機器100は、ユーザによって車載機器100のACC電源がONにされたときに起動する(S100)。車載機器100の制御部103は、車載機器100の起動後に、インターネットへの接続を行う(S101)。インターネットへの接続後に(S101:Yes)、操作入力部104は、ユーザからサーバ300へのログインを要求する入力を受ける(S102)。この入力は、ユーザ名及びパスワードの入力を含む。操作入力部104は、ユーザからの入力に応じて、入力内容を示す入力情報を生成して制御部103に出力する。ステップS102は、ステップS10に相当する。
【0113】
制御部103は、操作入力部104からのログインを要求する入力を示す入力情報の出力に応じて、ログインを要求するログイン要求情報を生成する。ログイン要求情報は、入力情報において示される入力内容(ユーザ名及びパスワード)を示すように生成される。制御部103は、生成したログイン要求情報を、データ入出力部101を介してサーバ300に送信する(S103)。ステップS103は、ステップS11に相当する。
【0114】
制御部103は、サーバ300から送信されたログイン結果通知情報を、データ入出力部101を介して受信する(S103)。ログイン結果通知情報がログイン成功を示している場合、車載機器100とサーバ300との間でセッションが確立される。以降、車載機器100は、そのセッションを利用して、サーバ300との間で情報を送受信することが可能となる。ログイン結果通知情報がログインエラーを示している場合、車載機器100とサーバ300との間でセッションは確立されない。
【0115】
続いて、
図13を参照して、サーバ300のログイン要求受信時の処理について説明する。
図13は、サーバ300のログイン要求受信時の処理を示す処理フローである。
【0116】
制御部302は、車載機器100から送信されたログイン要求情報を、データ入出力部301を介して受信する(S110)。制御部302は、ログイン要求情報の受信に応じて、ログイン要求情報で示されるユーザ名及びパスワードを示すユーザ管理情報3300を、ユーザ情報記録部312に格納されたユーザ管理情報3300から検索する(S111)。すなわち、制御部302は、ログイン要求情報で示されるユーザ名及びパスワードを示すユーザ名情報3302及びパスワード情報3303を含むユーザ管理情報3300を検索する。ステップS111は、ステップS12に相当する。
【0117】
検索したユーザ管理情報3300が存在する場合(S112:Yes)、制御部302は、そのユーザ管理情報3300のログイン日時情報3304を、現在日時を示すように更新する(S113)。この場合、制御部302は、ログイン成功を示すログイン結果通知情報を生成する。制御部302は、生成したログイン結果通知情報を、データ入出力部301を介して車載機器100に送信する(S114)。
【0118】
検索したユーザ管理情報3300が存在しない場合(S112:No)、制御部302は、ログインエラーを示すログイン結果情報を生成する。制御部302は、生成したログイン結果通知情報を、データ入出力部301を介して車載機器100に送信する(S115)。ステップS114、S115は、ステップS13に相当する。
【0119】
<6.購入候補コンテンツの提示(S2)>
続いて、前述のステップS2にかかる購入候補コンテンツ提示処理について、より詳細に説明する。
【0120】
ここでは、購入候補コンテンツの提示方法として、以下の2つの提供方法について説明する。
(1)放送による提示
(2)広告表示による提示
【0121】
(1)放送による提示
まず、購入候補コンテンツを放送によって提示する提示方法について説明する。
図14を参照して、放送による提示方法を実施する場合におけるサーバ300の購入候補コンテンツ提示情報記録部313に格納された情報について説明する。
図14は、放送による提示方法を実施する場合におけるサーバ300の購入候補コンテンツ提示情報記録部313に格納された情報を示す図である。
【0122】
購入候補コンテンツ提示情報記録部313は、複数のストリームデータ3400が格納される。また、1つのストリームデータ3400は、複数のメタデータ3401を含む。
【0123】
ストリームデータ3400は、車載機器100に対して放送する内容を示すデータである。複数のストリームデータ3400のそれぞれは、複数のチャンネルのそれぞれに対応する放送内容を示す情報となる。ストリームデータは、例えば、テレビ放送又はラジオ放送の放送内容を示す情報である。すなわち、ストリームデータ3400は、テレビ放送の放送内容を示す場合、テレビ放送の音声を示す音声情報、及び、テレビ放送の画像を示す画像情報を含む。また、ストリームデータ3400は、ラジオ放送の放送内容を示す場合、ラジオ放送の音声を示す音声情報を含む。ストリームデータ3400は、テレビ放送及びラジオ放送の内容をストリーミング形式で表したデータとなる。すなわち、サーバ300は、サーバ型放送を実現する装置となる。
【0124】
ここで、ストリームデータ3400には、コンテンツが含まれている。例えば、ラジオ放送の放送内容として、音声コンテンツが含まれる。また、テレビ放送の放送内容には、音声コンテンツ又は動画コンテンツが含まれる。例えば、ストリームデータ3400によって再生される放送内容として、ある楽曲が流れる場合には、そのストリームデータ3400には、その楽曲の音声コンテンツが含まれていることになる。
【0125】
そしてストリームデータ3400に含まれるメタデータ3401は、ストリームデータ3400に基づいて再生される放送内容に関するコンテンツを、購入候補として提示する画面の表示内容を示す情報である。すなわち、メタデータ3401は、購入候補コンテンツ提示情報に相当する。より具合的には、ストリームデータ3400には、再生されるコンテンツデータに対応するように、そのコンテンツを購入候補として提示する画面の表示内容を示す情報がメタデータ3401として含められている。これによって、車載機器100において、あるコンテンツが放送内容として再生されている、または再生されたとき等に、そのコンテンツを購入候補として提示する表示をすることが可能となる。また、車載機器100において、コンテンツ自体は再生されていないが、コンテンツに関する放送内容が再生されている場合(例えば、テレビ番組で、ある楽曲が紹介されている場合)にも、メタデータ3401に基づいて、そのコンテンツを購入候補として提示する等、メタデータ3401としての購入候補コンテンツデータの提示は様々な態様が考えられる。
【0126】
続いて、
図15を参照して、車載機器100の放送要求時の処理について説明する。
図15は、車載機器100の放送要求時の処理を示す処理フローである。
【0127】
操作入力部104は、ユーザから放送の再生を要求する入力を受ける(S200)。この入力は、再生を要求する放送のチャンネルを指定する入力を含む。操作入力部104は、ユーザからの入力に応じて、入力内容を示す入力情報を生成して制御部103に出力する。ステップS200は、ステップS20に相当する。
【0128】
制御部103は、操作入力部104からの放送の再生を要求する入力を示す入力情報の出力に応じて、放送を要求する放送要求情報を生成する。放送要求情報は、入力情報において入力内容として示されるチャンネルを示すように生成される。制御部103は、生成した放送要求情報を、データ入出力部101を介してサーバ300に送信する(S201)。ステップS201は、ステップS21に相当する。すなわち、放送要求情報は、購入候補コンテンツ提示要求情報に相当する。これに応じて、サーバ300は、放送要求情報で示されるチャンネルの放送内容を示すストリームデータ3400の車載機器100への送信を開始する。
【0129】
制御部103は、サーバ300から送信されるストリームデータ3400の再生を開始する(S202)。すなわち、制御部103は、サーバ300から送信されるストリームデータ3400を、データ入出力部101を介して受信して、受信したストリームデータ3400を再生する。具体的には、ストリームデータ3400がラジオ放送のストリームデータである場合、制御部103は、ストリームデータ3400に含まれるラジオ放送の音声情報を画像音声提示部105のスピーカに出力する。ストリームデータ3400がテレビ放送のストリームデータである場合、ストリームデータ3400に含まれるテレビ放送の音声情報及び画像情報を画像音声提示部105の液晶モニタ及びスピーカに出力する。画像音声提示部105のスピーカは、制御部103からの音声情報の出力に応じて、音声情報が示す音声を出力する。画像音声提示部105の液晶モニタは、制御部103からの画像情報の出力に応じて、画像情報が示す画像を表示する。このストリームデータ3400の再生は、ユーザから放送の再生終了が要求されるか、又は、サーバ300からのストリームデータ3400の全ての送信が終了するまで継続される(S203:No)。
【0130】
制御部103は、ストリームデータ3400の再生中に、サーバ300から送信されてくるストリームデータ3400においてメタデータ3401を検出したとき(S204:Yes)、検出したメタデータ3401に基づいて、放送内容を表示する再生画面において、現在の放送内容に関するコンテンツを購入候補コンテンツとして提示する画像を表示する(S205)。具体的には、制御部103は、メタデータ3401に基づいて、放送内容の再生画面において購入候補コンテンツを提示する画像を示す画像情報を生成して画像音声提示部105に出力する。ここで、メタデータ3401は、例えば、コンテンツに関する放送内容が再生される期間における再生画面に、そのコンテンツを購入候補として提示することができるようにするため、ストリームデータ3400において、その期間における放送内容を示すデータの開始位置に挿入されている。これによって、メタデータ3401が送信される毎に、ユーザに対して購入候補として提示するコンテンツが切り替えられた再生画面が表示される。
【0131】
制御部103は、ユーザから放送の再生終了が要求された場合、又は、サーバ300からのストリームデータ3400の全ての送信が終了した場合(S203:Yes)、ストリームデータ3400の再生を終了する(S206)。ここで、ユーザから放送の再生終了が要求された場合について具体的に説明する。操作入力部104は、ユーザから放送の再生終了を要求する入力を受けたとき、その入力内容を示す入力情報を生成して制御部103に出力する。制御部103は、操作入力部104からの放送の再生終了を要求する入力を示す入力情報の出力に応じて、ストリームデータ3400の再生を終了する。また、制御部103は、放送の終了を要求する放送終了要求情報を生成して、データ入出力部101を介してサーバ300に送信する。ステップS202〜S206は、ステップS23に相当する。
【0132】
続いて、
図16を参照して、サーバ300の放送要求受信時の処理について説明する。
図16は、サーバ300の放送要求受信時の処理を示す処理フローである。
【0133】
制御部302は、車載機器100から送信された放送要求情報を、データ入出力部301を介して受信する(S210)。制御部302は、放送要求情報の受信に応じて、放送要求情報で示されるチャンネルの放送内容を示すストリームデータ3400の車載機器100への送信を開始する(S211)。具体的には、制御部302は、放送要求情報で示されるチャンネルのストリームデータ3400を、購入候補コンテンツ提示情報記録部313から取得して、データ入出力部301を介して車載機器100に送信する。このストリームデータ3400の送信は、車載機器100から放送の終了が要求されるか、又は、ストリームデータ3400を全て送信するまで継続される(S212:No)。
【0134】
制御部302は、車載機器100から放送の終了が要求された場合、又は、ストリームデータ3400を全て送信した場合(S212:Yes)、車載機器100へのストリームデータ3400の送信を終了する(S213)。ここで、車載機器100から放送の終了が要求された場合について、具体的に説明する。制御部302は、車載機器100から送信された放送終了要求情報を、データ入出力部301を介して受信する。制御部302は、放送終了要求情報の受信に応じて、ストリームデータ3400の車載機器100への送信を終了する。ステップS210〜S213は、ステップS22に相当する。
【0135】
ここで、
図17A及び
図17Bを参照して、再生画面400、410について説明する。
図17A及び
図17Bは、再生画面の一例を示す図である。
図17Aは、ラジオ放送時における再生画面400の一例を示し、
図17Bは、テレビ放送時における再生画面410の一例を示す。
【0136】
まず、
図17Aを参照して、ラジオ放送時における再生画面400の一例について説明する。
図17Aに示すように、ラジオ放送時における再生画面400は、現在放送されているチャンネル(周波数)の表示401、現在の放送内容に関するコンテンツを提示する表示402、及び、そのコンテンツに対する仮ライセンスの発効を要求する取得ボタンの表示403等が含まれる。すなわち、メタデータ3401には、購入候補コンテンツ提示情報として、放送内容に関するコンテンツを提示する表示内容402を示す情報が含まれている。
図17Aでは、コンテンツを提示する表示402として、タイトル及びアーティスト名が表示されている場合について例示している。よって、この再生画面400の表示に利用されるメタデータ3401には、タイトル及びアーティスト名を示す情報が含まれる。
【0137】
これによって、後述するように、ユーザが取得ボタン403を押下するのみで、購入候補として提示されているコンテンツをダウンロードして利用することを可能としている。例えば、ラジオ放送として、ある楽曲(音声コンテンツ)を再生しているときには、その楽曲を提示する表示内容が表示され、そのときに取得ボタン403を一度押下するのみで簡易に仮ライセンスの要求をすることが可能となる。また、例えば、ラジオ放送として再生されているラジオ番組において、ある楽曲が紹介されているときも、その楽曲を提示する表示内容が表示され、そのときに取得ボタン403を一度押下するのみで簡易に仮ライセンスの要求をすることが可能となる。ラジオ放送として再生されているラジオ番組において、ある映画(動画コンテンツ)が紹介されているときも、同様である。
【0138】
ここで、「コンテンツを提示する表示402」として、コンテンツに関する任意の内容を表示するようにしてよい。例えば、コンテンツが楽曲である場合は、タイトル、アーティスト名、アルバム名、リリース日、ジャンル、時間、作詞者、作曲者、説明文、及び、ジャケット画像等のいずれか1つ以上を表示するようにしてよい。例えば、コンテンツが映画である場合、属性情報は、タイトル、公開年月、監督、脚本、出演者、説明文、及び、ジャケット画像等の少なくとも1つ以上を表示するようにしてよい。
【0139】
続いて、
図17Bを参照して、テレビ放送時における再生画面410の一例について説明する。
図17Bに示すように、テレビ放送時における再生画面410は、現在放送されているテレビ放送の画像の表示411、現在の放送内容に関するコンテンツを提示する表示412、及び、そのコンテンツに対する仮ライセンスの発効を要求する取得ボタン413の表示等が含まれる。ここで、
図17Bでは、コンテンツを提示する表示412として、タイトル及び説明文が表示されている場合について例示している。よって、この再生画面410の表示に利用されるメタデータ3401には、タイトル及び説明文を示す情報が含まれる。
【0140】
これによって、後述するように、ユーザが取得ボタン413を押下するのみで、提示されているコンテンツをダウンロードして利用することを可能としている。このように、例えば、テレビ放送として、ある映画(動画コンテンツ)を再生しているときには、その映画を提示する表示内容が表示され、そのときに取得ボタン413を一度押下するのみで簡易に仮ライセンスの要求をすることが可能となる。また、例えば、テレビ放送として再生されているテレビ番組において、ある映画が紹介されているときも、その映画を提示する表示内容が表示され、そのときに取得ボタン413を一度押下するのみで簡易に仮ライセンスの要求をすることが可能となる。テレビ放送として再生されているテレビ番組において、ある楽曲(音声コンテンツ)が紹介されているときも、同様である。
【0141】
ここで、前述した購入候補コンテンツを放送によって提示する提示方法の変形例の一態様として、取得ボタン403、413は表示するようにして、「現在の放送内容に関するコンテンツを提示する表示402、412」を表示しないようにしてもよい。そして、放送内容として、あるコンテンツが再生されているときに、取得ボタン403、413が押下された場合に、その再生されているコンテンツをダウンロードして利用可能としてもよい。例えば、ストリームデータ3400によって再生される放送内容として、ある楽曲が流れているときに、取得ボタン403、413が押下された場合に、その楽曲をダウンロードして利用可能としてもよい。すなわち、この場合には、ストリームデータ3400自体(放送内容を示す部分)が購入候補コンテンツ提示情報として機能することになる。
【0142】
(2)広告表示による提示
続いて、購入候補コンテンツを広告表示によって提示する提示方法について説明する。この提示方法では、購入候補コンテンツ提示情報記録部313は、複数の広告表示情報が格納される。広告表示情報は、ユーザに対して購入を勧めるコンテンツを、広告の形式で購入候補として提示する画面の表示内容を示す情報である。すなわち、広告表示情報は、購入候補コンテンツ提示情報に相当する。
【0143】
続いて、
図18を参照して、車載機器100の広告表示要求時の処理について説明する。
図18は、車載機器100の広告表示要求時の処理を示す処理フローである。
【0144】
車載機器100の操作入力部104は、ユーザから広告の表示を要求する入力を受ける(S220)。操作入力部104は、ユーザからの入力に応じて、入力内容を示す入力情報を生成して制御部103に出力する。ステップS220は、ステップS20に相当する。
【0145】
制御部103は、操作入力部104からの広告の表示を要求する入力を示す入力情報の出力に応じて、広告の送信を要求する広告送信要求情報を生成する。制御部103は、生成した広告送信要求情報を、データ入出力部101を介してサーバ300に送信する(S221)。ステップS221は、ステップS21に相当する。すなわち、広告送信要求情報は、購入候補コンテンツ提示要求情報に相当する。これに応じて、サーバ300は、広告表示情報の車載機器100への送信を開始する。
【0146】
制御部103は、ユーザから広告の表示の終了が要求されていない場合(S222:No)、サーバ300からの広告表示情報の待ち合わせを行う(S223)。制御部103は、サーバ300から送信された広告表示情報を、データ入出力部101を介して受信する。制御部103は、広告表示情報を受信したときに(S223:Yes)、広告表示情報に基づいて、ユーザに対してコンテンツの購入を勧める広告画面を表示する(S224)。具体的には、制御部103は、広告表示情報に基づいて、広告画面を示す画像情報を生成して画像音声提示部105に出力する。画像音声提示部105は、制御部103からの画像情報の出力に応じて、画像情報が示す広告画面を表示する。これによって、広告表示情報が送信される毎に、ユーザに対して購入候補として提示するコンテンツが切り替えられた広告画面が表示される。
【0147】
制御部103は、ユーザから広告の表示の終了を要求された場合(S222:Yes)、広告の表示を終了する(S225)。具体的には、操作入力部104は、ユーザから広告の表示の終了を要求する入力内容の入力を受けたとき、その入力内容を示す入力情報を生成して制御部103に出力する。制御部103は、操作入力部104からの広告の表示の終了を要求する入力内容を示す入力情報の出力に応じて、広告画面を示す画像情報の画像音声提示部105への出力を終了する。また、制御部103は、広告の送信の終了を要求する広告送信終了要求情報を生成して、データ入出力部101を介してサーバ300に送信する。ステップS223〜S225は、ステップS23に相当する。
【0148】
続いて、
図19を参照して、サーバ300の広告表示要求受信時の処理について説明する。
図19は、サーバ300の広告表示要求受信時の処理を示す処理フローである。
【0149】
制御部302は、車載機器100から送信された広告送信要求情報を、データ入出力部301を介して受信する(S230)。制御部302は、広告送信要求情報の受信に応じて、広告表示情報を購入候補コンテンツ提示情報記録部313から取得して、データ入出力部301を介して車載機器100に送信する(S231)。
【0150】
制御部302は、車載機器100から広告の送信の終了が要求されていない場合(S232:No)、前回に広告表示情報を送信してから一定時間が経過しているか否かを判定する(S233)。一定時間が経過していない場合(S232:No)、制御部302は、一定時間が経過するまで待ち合わせを継続する。一定時間が経過している場合(S232:Yes)、制御部302は、次の広告表示情報を購入候補コンテンツ提示情報記録部313から取得して、データ入出力部301を介して車載機器100に送信する(S231)。そして、制御部302は、再び、一定時間の待ち合わせを行う(S233)。これによって、一定時間経過する毎に、ユーザに対して購入候補として提示するコンテンツが切り替えられた購入候補コンテンツ提示画面が車載機器100において表示される。
【0151】
制御部302は、車載機器100から広告の送信の終了が要求されたとき(S231:Yes)、車載機器100への広告表示情報の送信を終了する(S234)。具体的には、制御部302は、車載機器100から送信された広告送信終了要求情報を、データ入出力部301を介して受信する。制御部302は、広告送信終了要求情報の受信に応じて、広告表示情報の車載機器100への送信を終了する。ステップS230〜S233は、ステップS22に相当する。
【0152】
なお、ここでは、サーバ300が、車載機器100からの広告送信要求情報の受信に応じて、広告表示情報を車載機器100に送信する場合について例示したが、これに限られない。例えば、サーバ300は、車載機器100からのログイン完了に応じて、広告表示情報を車載機器100に送信するようにしてもよい。
【0154】
図20Aに示すように、広告画面420は、ユーザに購入を勧めるコンテンツを提示する表示421、及び、そのコンテンツに対する仮ライセンスの発効を要求する取得ボタン422等が含まれる。ここで、
図20Aでは、コンテンツを提示する表示421として、ジャケット画像、タイトル、アーティスト名、及び、説明文が表示されている場合について例示している。よって、この広告画面420の表示に利用される広告表示情報には、ジャケット画像、タイトル、アーティスト名、及び、説明文を示す情報が含まれる。
【0155】
また、
図20Bに示すように、広告画面430は、複数のコンテンツを提示するようにしてもよい。この場合、例えば、
図20Bに示すように、複数のコンテンツのそれぞれに対応するように、取得ボタン432、433、434を表示するようにする。これによって、取得ボタン432、433、434のうち、いずれかの取得ボタンが押下された場合に、押下された取得ボタンに対応するコンテンツに対する仮ライセンスの発効が要求されるようにしてもよい。ここで、
図20Bでは、コンテンツを提示する表示431として、タイトル及びアーティスト名が表示されている場合について例示している。よって、この広告画面430の表示に利用される広告表示情報には、タイトル及びアーティスト名を示す情報が含まれる。
【0156】
<7.仮ライセンスの要求(S3)>
続いて、前述のステップS3にかかる仮ライセンスの要求処理について、より詳細に説明する。
【0157】
図21を参照して、車載機器100の仮ライセンスの要求処理について説明する。
図21は、車載機器100の仮ライセンスの要求の処理を示す処理フローである。以下、前述した再生画面400、410及び広告画面420、430を「購入候補コンテンツ提示画面」と呼ぶ。
【0158】
操作入力部104は、購入候補コンテンツ提示画面によって購入候補コンテンツを提示しているときに、ユーザから提示しているコンテンツに対する仮ライセンスの発効を要求する入力を受ける(S300)。操作入力部104は、ユーザからの入力に応じて、入力内容を示す入力情報を生成して制御部103に出力する。ステップS300は、ステップS30に相当する。
【0159】
制御部103は、操作入力部104からのコンテンツに対する仮ライセンスの発効を要求する入力を示す入力情報の出力に応じて、コンテンツ記録部111に格納されたコンテンツ管理情報1100において、購入候補コンテンツ提示画面で提示しているコンテンツのコンテンツIDを示すレコードが存在し、かつ、そのレコードの購入日時情報1102が未設定であるか否かを判定する(S301)。すなわち、制御部103は、購入が申請されたコンテンツが、試聴済みか否かを判定する。コンテンツのコンテンツIDを示すレコードが存在し、かつ、そのレコードの購入日時情報1102が未設定である場合、そのコンテンツは、購入されておらず、かつ、試聴済みとなる。
【0160】
ここで、購入候補コンテンツ提示画面で提示しているコンテンツのコンテンツIDは、例えば、購入候補コンテンツ提示情報に、その購入候補コンテンツ提示情報によって提示するコンテンツのコンテンツID情報を含めるようにして、制御部103が、コンテンツを提示している間は、そのコンテンツID情報を車載機器100が有する任意の記憶装置に格納しておくようにする。そして、そのコンテンツID情報を参照することで、購入候補コンテンツ提示画面で提示しているコンテンツのコンテンツIDを認識可能とする。
【0161】
仮ライセンスの発効が要求されたコンテンツのコンテンツIDを示すレコードが存在し、かつ、そのレコードの購入日時情報1102が未設定である場合(S301:Yes)、制御部103は、コンテンツが試聴済みである旨を通知するメッセージを表示する(S302)。具体的には、制御部103は、コンテンツが試聴済みである旨を通知するメッセージを含む画像を示す画像情報を生成する。制御部103は、生成した画像情報を画像音声提示部105に出力する。画像音声提示部105は、制御部103からの画像情報の出力に応じて、画像情報が示す画像を表示する。
【0162】
仮ライセンスの発効が要求されたコンテンツのコンテンツIDを示すレコードが存在しない場合、又は、仮ライセンスの発効が要求されたコンテンツのコンテンツIDを示すレコードが存在し、かつ、そのレコードの購入日時情報1102が未設定でない場合(S301:No)、仮ライセンス要求情報生成部1003は、仮ライセンス要求情報を生成する。仮ライセンス要求情報は、仮ライセンスの発効が要求されたコンテンツのコンテンツIDを示すように生成される。仮ライセンス要求情報生成部1003は、生成した仮ライセンス要求情報を、データ入出力部101を介してサーバ300に送信する(S303)。ステップS303は、前述のステップS31に相当する。これに応じて、サーバ300から仮ライセンスが付されたコンテンツデータが送信される。
【0163】
なお、後述するように、購入手続きが済んだコンテンツのコンテンツデータは、別処理によって取得が行われる。そのため、ステップS302では、仮ライセンスの発効が要求されたコンテンツのコンテンツIDを示すレコードが存在するか否かのみを判定するようにしてもよい。すなわち、仮ライセンスの発効が要求されたコンテンツが、試聴済みか否かを判定することができれば、前述した判定条件に限られない。
【0164】
ここでは、ユーザがコンテンツの仮ライセンス発効を要求する方法として、以下の3つの要求入力方法について説明する。
(1)ボタン操作による要求入力方法
(2)音声による要求入力方法
(3)運転終了時のコンテンツの自動要求入力方法
【0165】
(1)ボタン操作による要求入力方法
この要求入力方法では、ユーザからの購入候補コンテンツ提示画面において表示されている取得ボタンを手動で押下する入力を、その購入候補コンテンツ提示画面において提示されているコンテンツに対する仮ライセンスの発効を要求する入力とする。なお、
図17A、
図17B、
図20A、及び
図20Bでは、タッチパネルに取得ボタンが表示されている場合について例示しているため、本例では、取得ボタンを押下する入力は、取得ボタンをタッチする入力となる。
【0166】
具体的には、操作入力部104は、ユーザから購入候補コンテンツ提示画面の取得ボタンを押下する入力を受ける。操作入力部104は、ユーザからの入力に応じて、入力内容を示す入力情報を生成して制御部103に出力する。制御部103は、操作入力部104から出力された入力情報が、取得ボタンを押下する入力を示している場合に、コンテンツの仮ライセンスの要求をする入力があったと判定する。これによれば、タッチパネルの取得ボタンを1回だけタッチするのみで、コンテンツに対する仮ライセンスの発効を要求することができる。
【0167】
ここで、購入候補コンテンツ提示画面において取得ボタンを表示しないようにしてもよい。この場合、購入候補コンテンツ提示画面(タッチパネル)のいずれかのタッチを、コンテンツに対する仮ライセンスの発効を要求する入力として認識する。コンテンツに対する仮ライセンスの発効を要求する入力は、タッチパネルをタッチする場合に限られず、取得ボタンとして割り当てられた物理的な操作ボタンを押下する入力であってもよい。それによっても、操作ボタンを1回だけ押下するのみで、コンテンツに対する仮ライセンスの発効を要求することができる。
【0168】
また、前述したように放送内容としてコンテンツを再生することで、コンテンツを購入候補として提示している場合には、前述したコンテンツを提示する画像を表示しないようにしてもよい。この場合、コンテンツを再生しているときにおける、タッチパネルのタッチ又は操作ボタンの押下を、そのコンテンツに対する仮ライセンスの発効を要求する入力として認識する。
【0169】
(2)音声による要求入力方法
この要求入力方法では、ユーザからのコンテンツに対する仮ライセンスの発効を要求する旨の音声の入力を、コンテンツの仮ライセンスを要求する入力とする。
【0170】
具体的には、操作入力部104は、購入候補コンテンツ提示時に、ユーザからコンテンツに対する仮ライセンスの発効を要求する旨の音声の入力を受ける。操作入力部104は、ユーザから入力された音声を示す音声情報を生成して制御部103に出力する。
ここで、コンテンツに対する仮ライセンスの発効を要求する旨の音声としては、予め定められたキーワードや予めユーザが設定した任意の合言葉等が使用される。例えば、ユーザが「取得」や「ダウンロード」といった予め定められたキーワードを音声として発声すると、それがコンテンツに対する仮ライセンスの発効を要求する旨の音声として入力される。制御部103は、音声認識によって、操作入力部104から出力された音声情報が、コンテンツの仮ライセンスの要求をする旨の音声を示している場合に、コンテンツの仮ライセンスの要求をする入力があったと判定する。
【0171】
(3)運転終了時のコンテンツの自動要求入力方法
【0172】
前記(1)(2)における要求入力方法に加えて、運転終了時に、提示していたコンテンツに対する仮ライセンスの発効の要求を自動的に行うようにしてもよい。これによれば、運転終了間際にコンテンツの提示が開始された場合であっても、そのコンテンツのに対する仮ライセンスの発効の要求を漏れなく行うことが可能となる。
【0173】
具体的には、制御部103は、運転終了の判断がなされたときに、前述したステップS301以降の処理を実行する。ここで、運転終了の判断の詳細は、後述する「9.正式ライセンス要求の催促(S5)」において説明する。
【0174】
<8.仮ライセンスの発効(S4)>
続いて、ステップS4にかかる、仮ライセンスを付されたコンテンツデータの提供、すなわち仮ライセンスの発効処理について、より詳細に説明する。
【0175】
図22を参照して、サーバ300の仮ライセンス要求情報受信時の処理について説明する。
図22は、サーバ300の仮ライセンス要求情報受信時の処理を示す処理フローである。
【0176】
制御部302は、車載機器100から送信された仮ライセンス要求情報を、データ入出力部301を介して受信する(S400)。制御部302は、仮ライセンス要求情報の受信に応じて、仮ライセンス要求情報で示されるコンテンツIDを示すコンテンツID情報を含むレコードを、ユーザ情報記録部312に格納された利用履歴情報3200から検索する(S401)。すなわち、制御部302は、車載機器100から送信が要求されたコンテンツが試聴済みであるか否かを判定する。
【0177】
検索したレコードが存在する場合(S402:Yes)、制御部302は、試聴済みであることを通知するエラー通知情報を生成し、データ入出力部301を介して車載機器100に送信する(S403)。
【0178】
検索したレコードが存在しない場合(S402:No)、制御部302は、ユーザ情報記録部312に格納された利用履歴情報3200に、仮ライセンス要求情報で示されるコンテンツIDに関するレコードを追加する(S404)。具体的には、制御部302は、仮ライセンス要求情報で示されるコンテンツIDを示すコンテンツID情報3201を含むレコードを追加する。制御部302は、追加するレコードにおいて、試聴日時情報3202を、レコード追加時における日時を示すように設定する。ステップS400〜S404は、ステップS40に相当する。
【0179】
制御部302は、コンテンツ記録部311に格納されたコンテンツ管理情報3100に基づいて、仮ライセンス要求情報で示されるコンテンツIDのコンテンツデータの記録領域を特定する(S405)。具体的には、仮ライセンス要求情報で示されるコンテンツIDを示すコンテンツID情報3101を含むレコードにおける記録領域情報3102が示す記録領域を、コンテンツデータの記録領域として特定する。
【0180】
制御部302は、特定した記録領域に格納されているコンテンツデータをコンテンツ記録部311から取得して、所定の制限を付加した上で、すなわち仮ライセンスを付した上でデータ入出力部301を介して車載機器100に送信する(S406)。ステップS405、S406は、ステップS41に相当する。
【0181】
続いて、
図23を参照して、車載機器100のコンテンツデータ受信時の処理について説明する。
図23は、車載機器100のコンテンツデータ受信時の処理を示す処理フローである。
【0182】
制御部103は、サーバ300から送信された仮ライセンスが付されたコンテンツデータを、データ入出力部101を介して受信する(S410)。制御部103は、受信した仮ライセンスが付されたコンテンツデータをコンテンツ記録部111に格納する(S411)。制御部103は、コンテンツ記録部111に格納されたコンテンツ管理情報1100に、受信した仮ライセンスが付されたコンテンツデータのコンテンツIDを示すコンテンツID情報1101を含むレコードを追加する(S412)。制御部103は、追加するレコードにおいて、記録領域情報1103をコンテンツデータが格納された記録領域を示すように設定する。
【0183】
ここで、受信した仮ライセンスが付されたコンテンツデータのコンテンツIDは、例えば、サーバ300の制御部302が、仮ライセンスが付されたコンテンツデータとともに、そのコンテンツIDを示すコンテンツID情報も車載機器100に送信するようにして、制御部103が、受信したコンテンツID情報によって認識可能とする。
【0184】
制御部103は、記録領域に記録した仮ライセンスが付されたコンテンツデータに基づいて、制限付きのコンテンツを再生する(S413)。これによって、制限付きのコンテンツが再生される。具体的には、コンテンツデータが音声コンテンツのコンテンツデータである場合、制御部103は、コンテンツデータに含まれる音声情報を画像音声提示部105に出力する。また、コンテンツデータが音声付き動画コンテンツのコンテンツデータである場合、制御部103は、コンテンツデータに含まれる音声情報及び画像情報を画像音声提示部105に出力する。また、コンテンツデータが音声無し動画コンテンツのコンテンツデータである場合、制御部103は、コンテンツデータに含まれる画像情報を画像音声提示部105に出力する。画像音声提示部105は、制御部103からの音声情報の出力に応じて、音声情報が示す音声を出力する。画像音声提示部105は、制御部103からの画像情報の出力に応じて、画像情報が示す画像を表示する。ステップS410〜S413は、ステップS42に相当する。
【0185】
ここでは、制限付きコンテンツの提供方法として、以下の2つの提供方法について説明する。
(1)コンテンツ自体に制限を付しての提供
(2)コンテンツの再生時に制限付しての提供
【0186】
(1)コンテンツ自体に制限を付しての提供
この提供方法では、コンテンツを制限付きで示す制限付きコンテンツデータと、それと同一のコンテンツを制限無しで示す制限無しコンテンツデータとが予め用意される。すなわち、この提供方法では、コンテンツ記録部311には、制限付きコンテンツデータと、制限無しコンテンツデータとが予め格納されている。試聴時には、サーバ300から車載機器100に制限付きコンテンツデータが送信され、制御部103は、制限付きコンテンツデータに基づいて、制限付きコンテンツを再生する。そして、運転終了後の購入手続きの後、サーバ300から車載機器100に制限無しコンテンツデータが送信され、制御部103は、制限無しコンテンツデータに基づいて、制限無しコンテンツを再生する。
【0187】
(2)コンテンツの再生時に制限を付しての提供
この提供方法では、試聴時と、購入手続き完了後とで、コンテンツの再生に使用するコンテンツデータが同一となる。この提供方法では、制御部103は、試聴時にコンテンツを再生するときには、制限を付してコンテンツを再生する。そして、制御部103は、運転終了後の購入手続きの後にコンテンツを再生するときには、制限は付さずにコンテンツを再生する。具体的には、制御部103は、コンテンツ管理情報1100において、再生するコンテンツに関するレコードに購入日時が設定されていない場合には、制限を付してコンテンツを再生し、再生するコンテンツに関するレコードに購入日時が設定されている場合には、制限を付してコンテンツを再生する。
【0188】
続いて、コンテンツの制限内容について説明する。コンテンツの制限内容の例として、以下の3つの制限内容について説明する。
(1)画像を一部非表示とする表示内容の制限(動画コンテンツ)
(2)画像を全て非表示とする表示内容の制限(動画コンテンツ)
(3)再生時の操作内容の制限(音声コンテンツ、動画コンテンツ)
(4)コンテンツの品質の制限(音声コンテンツ、動画コンテンツ)
【0189】
(1)画像を一部非表示とする表示内容の制限(動画コンテンツ)
この制限内容は、動画コンテンツの再生時に、コンテンツの画像の一部を非表示とすることによって、コンテンツの表示内容を制限するものである。ここで、画像を非表示とする領域の大きさ及び形状等は、予め任意に定めるようにしてよい。例えば、
図24に示す再生画面440のように、試聴中である旨(購入手続きが完了していない旨)を示す文字442を画像441に重ね合わせて表示するようにすることで、画像の一部の表示を制限するようにしてもよい。
【0190】
コンテンツ自体に制限を付すことによって、制限付きのコンテンツを提供する場合、コンテンツデータに含まれる画像情報を、予め一部が非表示の画像を示すようにしておくことによって、制限付きコンテンツの提供を可能とする。
【0191】
コンテンツの再生時に制限を付すことによって、制限付きのコンテンツを提供する場合、制御部103は、コンテンツデータに含まれる画像情報に基づいて、その画像情報が示す画像の一部が非表示の画像を示す画像情報を生成することによって実施する。そして、制御部103は、コンテンツデータに含まれる画像情報に代えて、生成した画像情報を画像音声提示部105に出力することによって、制限付きコンテンツの提供を可能とする。
【0192】
(2)画像を全て非表示とする表示内容の制限(動画コンテンツ)
この制限内容は、動画コンテンツの再生時に、コンテンツの画像の全てを非表示とすることによって、コンテンツの表示内容を制限するものである。ここで、コンテンツの画像を全て非表示とする方法であれば、どのような方法によってコンテンツを制限するようにしてもよい。例えば、全体が黒く塗りつぶされた画像を本来のコンテンツの画像に代えて表示するようにしてもよく、黒色以外の色で塗りつぶされた画像を本来のコンテンツの画像に代えて表示するようにしてもよく、単一色で塗りつぶされた画像に限られず、任意の差し替え用の画像を本来のコンテンツの画像に代えて表示するようにしてもよい。すなわち、本来のコンテンツの画像と異なる画像であれば、どのような画像が表示されるようにしてもよい。この場合、本来のコンテンツの音声のみが画像音声提示部105から出力されることになる。
【0193】
コンテンツ自体に制限を付すことによって、制限付きのコンテンツを提供する場合、コンテンツデータに含まれる画像情報を、予め本来のコンテンツの画像と異なる画像を示すようにしておくことによって、制限付きコンテンツの提供を可能とする。
【0194】
コンテンツの再生時に制限を付すことによって、制限付きのコンテンツを提供する場合、制御部103は、コンテンツデータに含まれる画像情報に代えて、本来のコンテンツの画像と異なる画像情報を画像音声提示部105に出力することによって、コンテンツの画像を非表示とする。これは、例えば、コンテンツ記録部111にコンテンツデータの画像情報に代えて表示する画像を示す画像情報を予め格納しておき、その画像情報を画像音声提示部105に出力することによって行う。
【0195】
(3)再生時の操作内容の制限(音声コンテンツ、動画コンテンツ)
この制限内容は、コンテンツの再生時におけるユーザからの操作入力部104への操作内容を制限するものである。例えば、コンテンツが音声コンテンツである場合、早送り、巻き戻し、一時停止、逆再生、加速再生、及び、減速再生等の操作のうち、任意の1つ以上の操作を制限するようにする。また、音声コンテンツが楽曲である場合は、さらに、曲のスキップ及びランダム再生等を加えた操作のうち、任意の1つ以上の操作を制限するようにしてよい。また、コンテンツが動画コンテンツである場合、早送り、巻き戻し、一時停止、逆再生、加速再生、減速再生、チャプタースキップ、及び、チャプター選択再生等の操作のうち、任意の1つ以上の操作を制限するようにしてよい。
【0196】
具体的には、操作入力部104は、コンテンツの再生時に、ユーザから前述したようなコンテンツの再生時における操作の入力を受ける。操作入力部104は、ユーザからの入力に応じて、入力内容を示す入力情報を制御部103に出力する。制御部103は、操作入力部104からのコンテンツの再生時における操作の入力を示す入力情報の出力に応じて、入力情報によって示される操作が制限される操作であるか否かを判定する。制限される操作である場合、制御部103は、その操作に応じたコンテンツの制御を抑止する。制限される操作でない場合、制御部103は、その操作に応じたコンテンツの制御を行う。なお、制限される操作であるか否かは、例えば、制限される操作一覧を示す制限操作情報を、車載機器100が有する任意の記憶装置に予め格納しておき、制御部103が、入力情報が示す操作が制限操作情報で示される操作に該当するか否かによって判定する。
【0197】
以上のように、制限付きコンテンツを提供する場合、制御部103は、コンテンツデータが制限付きコンテンツデータであるときに、前述した操作の制限を行う。ここで、コンテンツデータが制限付きコンテンツデータであるか否かは、コンテンツデータに、制限付きコンテンツデータか否か識別する識別情報を、予め含めておき、制御部103が識別情報を参照することによって判定可能とする。
【0198】
コンテンツの再生時に制限を付すことによって、制限付きコンテンツを提供する場合、制御部103は、再生するコンテンツの購入手続きが完了していない場合に、前述した操作の制限を行う。具体的には、制御部103は、コンテンツ管理情報1100において、再生するコンテンツのコンテンツIDを示すレコードにおいて、購入日時情報1102に購入日時が設定されていないときに、前述した操作の制限を行う。
【0199】
(4)コンテンツの品質の制限(音声コンテンツ、動画コンテンツ)
この制限内容は、コンテンツの再生時に、コンテンツの品質を低下させることによって、コンテンツの品質を制限するものである。ここで、コンテンツの品質を低下させる方法であれば、どのような方法によってコンテンツを制限するようにしてもよい。例えば、音声コンテンツ及び動画コンテンツであれば、音声のサンプリングレートを低下させるようにしてもよく、動画コンテンツであれば、画像の解像度を低下させるようにしてもよい。また、動画コンテンツであれば、音声のサンプリングレートの低下と、画像の解像度の低下の両方を実施するようにしてもよい。
【0200】
コンテンツ自体に制限を付すことによって、制限付きのコンテンツを提供する場合、コンテンツデータに含まれる音声情報が示す音声のサンプリングレートを予め低くしておくこと、もしくは、コンテンツデータに含まれる画像情報が示す画像の解像度を予め低くしておくことによって、制限付きコンテンツの提供を可能とする。
【0201】
コンテンツの再生時に制限を付すことによって、制限付きのコンテンツを提供する場合、制御部103は、コンテンツデータに含まれる音声情報に対して、音声のサンプリングレートを低下させる音声処理を施すことによって、もしくは、コンテンツデータに含まれる画像情報に対して、画像の解像度を低下させる画像処理を施すことによって、コンテンツの品質を低下させる。具体的には、制御部103は、コンテンツ管理情報1100において、再生するコンテンツのコンテンツIDを示すレコードにおいて、購入日時情報1102に購入日時が設定されていないときに、前述した品質の制限を行う。
【0202】
<9.正式ライセンス要求の催促(S5)>
続いて、ステップS5にかかる正式ライセンス要求の催促処理について、より詳細に説明する。
【0203】
まず、運転終了の判断について説明する。ここで、コンテンツデータ配信システム1においては、車載機器100の制御部103、通信端末200の制御部203、又はサーバ300の制御部302の何れかが、ユーザによる車両の運転終了の判断を行うようにしてよい。
【0204】
<車載機器100の制御部103による運転終了の判断>
まず車載機器100による運転終了の判断について説明する。
図25は、車載機器100による運転終了通知情報の生成と、その送信処理のフローチャートである。車載機器100の制御部103が運転終了を判断すると(S500)、運転終了通知情報生成部1006は、運転終了の判断に応じて、運転終了を通知する運転終了通知情報を生成し、データ入出力部101を介してサーバ300に送信する(S501)。なお、制御部103が行う運転終了の判断方法については、後に詳述する。ステップS500は、ステップS50に相当する。ステップS501は、ステップS51に相当する。
【0205】
通信端末200による運転終了通知情報の生成と、その送信処理は、前述の車載機器100によるものと同様である。すなわち、通信端末200の制御部203が運転終了の判断をすると、運転終了通知情報生成部2003は、運転終了の判断に応じて、運転終了を通知する運転終了通知情報を生成し、データ入出力部201を介してサーバ300に送信する。
【0206】
また、サーバ300も運転終了通知情報を生成することができる。この場合は、サーバ300の制御部302が運転終了の判断を行うと、その判断に基づき運転終了通知情報生成部3007が運転終了通知情報を生成することになる。
【0207】
なお、前述の通り、車載機器100、通信端末200、及びサーバ300は何れも各機器自身が行った運転終了の判断に基づき運転終了通知情報を生成することができるが、運転終了の判断関する情報を互いに送受信することで、他の機器が行った運転終了の判断に基づいて運転終了通知情報を生成することもできる。
【0208】
すなわち、車載機器100の運転終了通知情報生成部1006は、データ入出力部101又は102から受信された、通信端末200の制御部203が行った運転終了の判断とそれに基づき生成した運転終了の判断に関する情報、又はサーバ300の制御部302が行った運転終了の判断とそれに基づき生成した運転終了の判断に関する情報に基づいて、運転終了通知情報を生成することもできる。そして、同様に、通信端末200の運転終了通知情報生成部2003は、車載機器100又はサーバ300で行われた運転終了の判断に基づいて、サーバ300の運転終了通知情報生成部3007は、車載機器100又は通信端末200で行われた運転終了の判断に基づいて、運転終了通知情報を生成することができる。
【0209】
続いて、
図26を参照して、サーバ300の購入手続きメール生成の処理について説明する。
図26は、サーバ300の購入手続きメール生成時の処理を示す処理フローである。
【0210】
制御部302は、車載機器100又は通信端末200から送信された運転終了通知情報を、データ入出力部301を介して受信、又は運転終了通知情報生成部3007として運転終了通知情報を生成する。(S510)。制御部302は、受信または生成された運転終了通知情報に応じて、ユーザ情報記録部312に格納された利用履歴情報3200において、ユーザ情報記録部312に格納されたユーザ管理情報3300に含まれるメール送信日時情報3307が示すメール送信日時よりも後の日時の試聴日時を示す試聴日時情報3202を含むレコードを検索する(S511)。検索したレコードが存在しない場合(S512:No)、処理を終了する。
【0211】
検索したレコードが存在する場合(S512:Yes)、制御部302は、購入手続きページのURL(Uniform Resource Locator)を記述した購入手続きメールを生成して、ユーザ情報記録部312に格納されたユーザ管理情報3300に含まれるメールアドレス情報3301が示すメールアドレス宛てに送信する(S513)。すなわち、制御部302は、生成した購入手続きメールを、データ入出力部301を介して通信端末200に送信する。ステップS513は、ステップS53、S54に相当する。このように、前回の購入手続きメールのメール送信日時よりも後の日時が試聴日時となるコンテンツが存在する場合に、コンテンツの購入手続きを催促する購入手続きメールを送信することで、購入手続きを催促していない試聴済みコンテンツがある場合のみに、購入手続きの催促が可能となる。
【0212】
そして、制御部302は、ユーザ情報記録部312に格納されたユーザ管理情報3300に含まれるメール送信日時情報3307を、現在日時(購入手続きメールを送信した日時)を示すように更新する(S514)。
【0213】
次に、運転終了の判断方法として、以下の11つの判断方法について説明する。
(1)地図情報とGPS(Global Positioning System)による判断
(2)車載機器100と通信端末200との距離による判断(通信による判断)
(3)センサの出力による判断
(4)車載機器100と通信端末200とのセンサの出力のマッチングによる判断
(5)通信端末200の操作状況による判断
(6)運転席のドア操作による判断
(7)パーキング状態による判断
(8)充電状態による判断(電気自動車)
(9)ACC電源状態による判断
(10)車載機器100と通信端末200との距離による判断(GPSによる判断)
(11)車載機器100のサーバ300からのログアウトによる判断
【0214】
<車載機器100の制御部103による運転終了の判断>
(1)地図情報とGPSによる判断
この判断方法では、地図と車両(車載機器100)の位置とに基づいて、車両が目的地に到着したことが検出された場合に、運転が終了したものと判断される。一般的に、ユーザによって設定された目的地に、車両が到着した場合には、それ以上の運転は行われないと考えられるからである。すなわち、この判断方法では、車載機器100がカーナビゲーションシステムである場合について説明したものである。
【0215】
図27を参照して、地図情報とGPSによる判断方法を実施する場合における車載機器100の構成について説明する。
図27は、地図情報とGPSによる判断方法を実施する場合における車載機器100の構成例を示すブロック図である。
【0216】
車載機器100は、データ入出力部101、102、制御部103、操作入力部104、画像音声提示部105、及び、コンテンツ記録部111に加えて、さらに、地図情報記録部112及びGPS(Global Positioning System)121を有する。
【0217】
地図情報記録部112は、地図を示す地図情報記録部112が格納される。地図情報記録部112は、地図情報を格納するための任意の記録装置を含む。
【0218】
GPS121は、GPS衛星からの信号に基づいて、車両(車載機器100)の位置を測位する。GPS121は、測位した車両の位置を座標(経度・緯度)で示す測位情報を生成する。GPS121は、生成した測位情報を制御部103に出力する。
【0219】
ここで、ユーザによって車載機器100に対して、地図情報記録部112に格納された地図情報が示す地図上において、車両の目的地が設定されているものとする。具体的には、操作入力部104は、ユーザから目的地を設定する入力を受ける。操作入力部104は、ユーザからの入力に応じて、入力内容を示す入力情報を生成して制御部103に出力する。制御部103は、操作入力部104からの目的地を設定する入力を示す入力情報の出力に応じて、地図上に目的地を設定する。
【0220】
GPS121は、随時、測位情報を生成して制御部103に出力する。制御部103は、GPS121からの測位情報の出力に応じて、GPS121から出力された測位情報が示す位置が、地図情報記録部112に格納された地図情報が示す地図上における目的地の位置となったか否かを判定する。測位情報が示す位置が、地図情報が示す地図上における目的地の位置となった場合に、制御部103は、運転が終了したと判断する。測位情報が示す位置が、地図情報が示す地図上における目的地の位置となっていない場合には、制御部103は、運転が終了していないと判断する。
【0221】
(2)車載機器100と通信端末200との距離による判断(通信による判断)
この判断方法では、車載機器100と通信端末200との通信状況に基づいて、車載機器100と通信端末200とが所定の距離離れたことが検出された場合に、運転が終了したものと判断される。この場合、通信端末200を持ったユーザが、降車して車両(車載機器100)から離れていると考えられるからである。
【0222】
具体的には、車載機器100のデータ入出力部102と通信端末200のデータ入出力部201との間の無線通信に、所定の距離範囲内でのみ通信が可能な近距離無線通信を使用するようにする。これによれば、車載機器100の制御部103は、通信端末200とのデータ入出力部102を介した通信の途絶を検出することによって、車載機器100と通信端末200とが所定の距離よりも離れたことを検出することができる。
【0223】
車載機器100と通信端末200との通信の途絶の検出は、車載機器100と通信端末200との間の通信の途絶を検出することができれば、どのような方法で検出するようにしてもよい。例えば、車載機器100の制御部103が、通信状態を確認する通信確認情報を、一定時間毎に、データ入出力部101を介して通信端末200に送信するようにし、通信端末200の制御部302が、通信確認情報の受信に応じて、そのレスポンスとなる応答情報を、データ入出力部301を介して車載機器100に送信するようにすることで、通信の途絶を検出するようにしてもよい。この場合、車載機器100の制御部103は、通信確認情報の送信に応じて、通信端末200から応答情報が送信されなかった場合に、車載機器100と通信端末200との間の通信が途絶したと判定する。
【0224】
その他、車載機器100と通信端末200との間の通信の電波強度の変化を利用する等、両機器間の距離が所定以上となったとの判断が可能なものであれば、既知の技術を採用することができる。
【0225】
(3)センサの出力による判断
この判断方法では、車両の走行に応じて変化するセンサの出力値に基づいて、所定の時間の間、センサの出力値が変化していない場合(車両が走行していない場合)に、運転が終了したと判断する。この場合、車両が走行していないことになるからである。
【0226】
図28を参照して、センサの出力による判断方法を実施する場合における車載機器100の構成について説明する。
図28は、センサの出力による判断方法を実施する場合における車載機器100の構成例を示すブロック図である。
【0227】
車載機器100は、データ入出力部101102、制御部103、操作入力部104、画像音声提示部105、及び、コンテンツ記録部111に加えて、さらに、GPS121、ジャイロセンサ122、加速度センサ123、及び、車速パルス入力部124を有する。GPS121については、前述した通りであるため、説明を省略する。
【0228】
ジャイロセンサ122は、車両の角速度を検出する。例えば、ジャイロセンサ122は、車両の走行中に、ユーザが車両のハンドルを操作することによって車両の進行方向を変化させたときに生じる角速度を検出する。ジャイロセンサ122は、検出した角速度を示す角速度情報を生成して制御部103に出力する。
【0229】
加速度センサ123は、車両の加速度を検出する。加速度センサ123は、車両の前後方向(進行方向)の軸と、左右方向の軸との2軸の加速度を検出する。加速度センサ123は、検出した前後方向の加速度及び左右方向の加速度を示す加速度情報を制して制御部103に出力する。
【0230】
車速パルス入力部124は、車両から車速パルスが入力される。車速パルスは、単位時間当たりのパルス数が、車両の速度に比例した数となる信号である。車速パルス入力部124は、入力された車速パルスを制御部103に出力する。
【0231】
まず、GPS121からの出力に基づいて判断する場合について説明する。GPS121は、随時、測位情報を生成して制御部103に出力する。制御部103は、一定時間の間に、GPS121から出力される複数の測位情報のそれぞれが示す位置に、変化がないか否かを判定する。位置に変化がない場合、制御部103は、運転が終了したと判断する。この場合、一定時間の間、車両の位置が変化しておらず、車両が走行していないことになるからである。位置に変化がある場合、制御部103は、運転が終了していないと判断する。
【0232】
次に、ジャイロセンサ122からの出力に基づいて判断する場合について説明する。ジャイロセンサ122は、随時、角速度情報を生成して制御部103に出力する。ジャイロセンサ122は、一定時間の間に、ジャイロセンサ122から出力される複数の角速度情報のそれぞれにおいて、角速度が検出されていない(角速度がない)か否かを判定する。角速度が検出されていない場合、制御部103は、運転が終了したと判断する。この場合、一定時間の間、車両の走行に伴って行われる走行中の進行方向の変化が行われておらず、車両が走行していないと考えられるからである。角速度が検出された場合、制御部103は、運転が終了していないと判断する。
【0233】
次に、加速度センサ123からの出力に基づいて判断する場合について説明する。加速度センサ123は、随時、加速度情報を生成して制御部103に出力する。加速度センサ123は、一定時間の間に、加速度センサ123から出力される複数の加速度情報のそれぞれにおいて、前後方向の加速度及び左右方向の加速度がいずれも検出されていない(加速度がない)か否かを判定する。加速度が検出されていない場合、制御部103は、運転が終了したと判断する。この場合、一定時間の間、車両の走行に伴って行われる加速、減速、及び進行方向の変化が行われておらず、車両が走行していないと考えられるからである。加速度が検出された場合、制御部103は、運転が終了していないと判断する。
【0234】
なお、ここでは、加速度センサ123が、2軸の加速度を検出する場合について説明したが、いずれか1軸の加速度のみを検出して、前述の処理を行うようにしてもよい。
【0235】
次に、車速パルス入力部124からの出力に基づいて判断する場合について説明する。車速パルス入力部124は、随時、車両から入力される車速パルスを制御部103に出力する。車速パルス入力部124は、一定時間の間に、車速パルス入力部124から出力される複数の車速情報のそれぞれにおいて、速度が検出されていない(速度がない)か否かを判定する。速度が検出されていない場合、制御部103は、運転が終了したと判断する。この場合、車両が走行していないことになるからである。速度が検出された場合、制御部103は、運転が終了していないと判断する。
【0236】
このように、この判断方法では、車両の走行(動き)に応じて変化する物理量(位置、速度、角速度、及び加速度)を検出して、検出した物理量に変化がない場合に、運転が終了したと判断する。なお、ここでは、車載機器100が、GPS121、ジャイロセンサ122、加速度センサ123、及び、車速パルス入力部124を有する場合について説明したが、これに限られない。これらのうちの、いずれか1つ以上を有するようにして、車載機器100が有するものについて前述した処理を実行するようにしてもよい。
【0237】
(4)車載機器100と通信端末200とのセンサの出力のマッチングによる判断
この判断方法では、車載機器100の動きに応じて変化するセンサの出力値と、通信端末200の動きに応じて変化するセンサの出力値とが一致しない場合に、運転が終了したものと判断される。この場合、通信端末200を持ったユーザが、車両の運転を終了して、降車して車両(車載機器100)から離れている、又は、通信端末200を操作していると考えられるからである。
【0238】
図29を参照して、車載機器100と通信端末200とのセンサの出力のマッチングによる判断方法を実施する場合における車載機器100及び通信端末200の構成について説明する。
図29は、車載機器100と通信端末200とのセンサの出力のマッチングによる判断方法を実施する場合における車載機器100及び通信端末200の構成例を示すブロック図である。
【0239】
車載機器100は、データ入出力部101、102、制御部103、操作入力部104、画像音声提示部105、及び、コンテンツ記録部111に加えて、さらに、GPS121、ジャイロセンサ122、及び、加速度センサ123を有する。GPS121、ジャイロセンサ122、及び、加速度センサ123については、前述した通りであるため、説明を省略する。
【0240】
通信端末200は、データ入出力部201、202、制御部203、操作入力部204、及び、画像音声提示部205に加えて、さらに、GPS221、ジャイロセンサ222、及び、加速度センサ223を有する。
【0241】
GPS221は、GPS衛星からの信号に基づいて、通信端末200の位置を測位する。GPS221は、測位した通信端末200の位置を座標(経度・緯度)で示す測位情報を生成する。GPS221は、生成した測位情報を制御部203に出力する。
【0242】
ジャイロセンサ222は、通信端末200の角速度を検出する。例えば、ジャイロセンサ222は、ユーザが通信端末200の角度を変化させたときに生じた角速度を検出する。ジャイロセンサ222は、検出した角速度を示す角速度情報を生成して制御部203に出力する。
【0243】
加速度センサ223は、通信端末200の加速度を検出する。加速度センサ123は、通信端末200の2軸の加速度を検出する。加速度センサ223は、検出した2軸のそれぞれの加速度を示す加速度情報を生成して制御部203に出力する。
【0244】
まず、GPS121及びGPS221からの出力に基づいて判断する場合について説明する。通信端末200のGPS221は、随時、測位情報を生成して制御部203に出力する。制御部203は、GPS221から出力された測位情報を、データ入出力部201を介して車載機器100に送信する。
【0245】
一方、車載機器100のGPS121は、随時、測位情報を生成して制御部103に出力する。制御部103は、通信端末200から送信された測位情報を、データ入出力部102を介して受信する。制御部103は、通信端末200から受信した測位情報が示す位置と、通信端末200から測位情報を受信したときにGPS121から出力された測位情報が示す位置とを比較する。測位情報が示す位置が一致しない場合、制御部103は、運転が終了したと判断する。測位情報が示す位置が一致する場合、制御部103は、運転が終了していないと判断する。
【0246】
なお、ジャイロセンサ122及びジャイロセンサ222からの出力に基づいて判断する場合も、加速度センサ123及び加速度センサ223から出力する場合も、前述した処理を、測位情報に代えて、角速度情報又は加速度情報に対して行うこと以外は、同様であるため、説明を省略する。
【0247】
なお、ジャイロセンサ122及びジャイロセンサ222からの出力に基づいて判断する場合、及び、加速度センサ123及び加速度センサ223からの出力に基づいて判断する場合は、車載機器100と角速度及び加速度を検出する軸が合うように、通信端末200を車両内に設置する必要がある。そのため、車載機器100と角速度及び加速度を検出する軸が合うように、通信端末200を設置することが可能となる通信端末200のホルダーを車載機器100に設けるようにしてもよい。
【0248】
また、ここでは、加速度センサ123、223が、2軸の加速度を検出する場合について説明したが、いずれか1軸の加速度のみを検出して、前述の処理を行うようにしてもよい。また、車載機器100及び通信端末200が、GPS121、221、ジャイロセンサ122、222、及び、加速度センサ123、223を有する場合について説明したが、これに限られない。これらの同一のセンサの組のうちの、いずれか1組以上を有するようにして、車載機器100及び通信端末200が有するものについて前述した処理を実行するようにしてもよい。
【0249】
(5)通信端末200の操作状況による判断
この判断方法では、ユーザから通信端末200に対して所定の操作が行われている場合に、運転が終了したものと判断される。この場合、ユーザが、車両の運転を終了して、通信端末200を操作していると考えられるからである。
【0250】
操作入力部204は、ユーザからの入力に応じて、入力内容を示す入力情報を生成する。操作入力部204は、生成した入力情報を制御部203に出力する。
【0251】
制御部203は、操作入力部204からの入力情報の出力に応じて、入力情報が示す入力内容が、所定の検出対象とする入力内容であるか否かを判定する。ここで、検出対象とする入力内容として、ユーザが運転を終了して通信端末200を操作していると考えられる入力内容であれば、予め任意の入力内容を定めることができる。例えば、一定時間におけるタッチ数が所定数を超えたことを検出するようにしてもよく、電子メール機能を起動する入力が行われたことを検出するようにしてもよい。
【0252】
入力情報が検出対象とする入力内容を示す場合、制御部203は、ユーザによって通信端末200が操作されていることを通知する操作通知情報を生成して、データ入出力部201を介して車載機器100に送信する。車載機器100の制御部103は、通信端末200から送信された操作通知情報を、データ入出力部101を介して受信する。制御部103は、操作通知情報を受信したときに、運転が終了したと判断する。なお、入力情報が検出対象とする入力内容を示さない場合、制御部203は、操作通知情報を車載機器100には送信しない。
【0253】
(6)運転席のドア操作による判断
この判断方法では、車両の運転席のドアが開いたときに、運転が終了したものと判断される。この場合、ユーザが、車両の運転が終了して、降車すると考えられるからである。
【0254】
図30を参照して、運転席のドア操作による判断方法を実施する場合における車載機器100の構成について説明する。
図30は、運転席のドア操作による判断方法を実施する場合における車載機器100の構成例を示すブロック図である。
【0255】
車載機器100は、データ入出力部101、102、制御部103、操作入力部104、画像音声提示部105、及び、コンテンツ記録部111に加えて、さらに、ドア開信号入力部125を有する。
【0256】
ドア開信号入力部125は、運転席のドアが開いたときに、車両から運転席のドアが開いたことを示すドア開信号が入力される。ドア開信号入力部125は、入力されたドア開信号を制御部103に出力する。
【0257】
制御部103は、ドア開信号入力部125からドア開信号が出力されたときに、運転が終了したと判断する。
【0258】
(7)パーキング状態による判断
この判断方法では、車両のパーキングブレーキがかけられていることを検出したときに、運転が終了したものと判断される。この場合、ユーザが、車両の運転を終了して、パーキングブレーキをかけていると考えられるからである。なお、ここでいうパーキングブレーキは、いわゆるハンドブレーキやサイドブレーキを含むものである。
【0259】
図31を参照して、パーキング状態による判断方法を実施する場合における車載機器100の構成について説明する。
図31は、パーキング状態による判断方法を実施する場合における車載機器100の構成例を示すブロック図である。
【0260】
車載機器100は、データ入出力部101、102、制御部103、操作入力部104、画像音声提示部105、及び、コンテンツ記録部111に加えて、さらに、パーキングブレーキ信号入力部126を有する。
【0261】
パーキングブレーキ信号入力部126は、パーキングブレーキがかけられたときに、車両からパーキングブレーキがかけられたことを示すパーキングブレーキ信号が入力される。パーキングブレーキ信号入力部126は、入力されたパーキングブレーキ信号を制御部103に出力する。
【0262】
制御部103は、パーキングブレーキ信号入力部126からパーキングブレーキ信号が出力されたときに、運転が終了したと判断する。
【0263】
(8)充電状態による判断(電気自動車)
この判断方法では、車両が充電されていることを検出したときに、運転が終了したものと判断される。この場合、ユーザが、降車して、車両を充電していることになるからである。すなわち、ここでは、車両が電気自動車である場合について説明する。
【0264】
図32を参照して、充電状態による判断方法を実施する場合における車載機器100の構成について説明する。
図32は、充電状態による判断方法を実施する場合における車載機器100の構成例を示すブロック図である。
【0265】
車載機器100は、データ入出力部101、102、制御部103、操作入力部104、画像音声提示部105、及び、コンテンツ記録部111に加えて、さらに、充電信号入力部127を有する。
【0266】
充電信号入力部127は、車両が充電されているときに、車両の充電が行われていることを示す充電信号が車両から入力される。充電信号入力部127は、入力された充電信号を制御部103に出力する。
【0267】
制御部103は、充電信号入力部127から充電信号が出力されたときに、運転が終了したと判断する。
【0268】
(9)ACC電源状態による判断
この判断方法では、ユーザが車両のキー操作を行うことによって、ACC電源がOFFにされたことを検出したときに、運転が終了したものと判断される。この場合は、車両の走行が終了して、エンジンが切られていることになるからである。
【0269】
図33を参照して、ACC電源状態による判断方法を実施する場合における車載機器100の構成について説明する。
図33は、ACC電源状態による判断方法を実施する場合における車載機器100の構成例を示すブロック図である。
【0270】
車載機器100は、データ入出力部101、102、制御部103、操作入力部104、画像音声提示部105、及び、コンテンツ記録部111に加えて、さらに、ACC電源切断信号入力部128を有する。
【0271】
ACC電源切断信号入力部128は、ACC電源がOFFされた場合に、ACC電源がOFFされたことを示すACC電源切断信号が車両から入力される。ACC電源切断信号入力部128は、入力されたACC電源切断信号を制御部103に出力する。
【0272】
制御部103は、ACC電源切断信号入力部128からACC電源切断信が出力されたときに、運転が終了したと判断する。なお、車載機器100は、車両から常時電源の供給を受けることによって、ACC電源OFF後の処理の実行を可能とする。
【0273】
(10)車載機器100と通信端末200との距離による判断(GPSによる判断)
この判断方法では、車載機器100と通信端末200のそれぞれの位置に基づいて、車載機器100と通信端末200とが所定の距離離れたことを検出した場合に、運転が終了したものと判断される。この場合、通信端末200を持ったユーザが、降車して車両(車載機器100)から離れていると考えられるからである。
【0274】
図34を参照して、車載機器100と通信端末200との距離による判断方法(GPSによる判断)を実施する場合における車載機器100及び通信端末200の構成について説明する。
図34は、車載機器100と通信端末200とのセンサの出力のマッチングによる判断方法を実施する場合における車載機器100及び通信端末200の構成例を示すブロック図である。
【0275】
車載機器100は、データ入出力部101、102、制御部103、操作入力部104、画像音声提示部105、及び、コンテンツ記録部111に加えて、さらに、GPS121を有する。GPS121については、前述した通りであるため、説明を省略する。
【0276】
通信端末200は、データ入出力部201、202、制御部203、操作入力部204、及び、画像音声提示部205に加えて、さらに、GPS221を有する。GPS221については、前述した通りであるため、説明を省略する。
【0277】
通信端末200のGPS221は、随時、測位情報を生成して制御部203に出力する。制御部203は、GPS221から出力された測位情報を、データ入出力部201を介して車載機器100に送信する。
【0278】
一方、車載機器100のGPS121は、随時、測位情報を生成して制御部103に出力する。制御部103は、通信端末200から送信された測位情報を、データ入出力部102を介して受信する。制御部103は、通信端末200から受信した測位情報が示す位置と、通信端末200から測位情報を受信したときにGPS121から出力された測位情報が示す位置との間の距離を算出する。すなわち、通信端末200の位置と、車載機器100の位置との間の距離を算出する。算出した距離が所定の距離以上である場合、制御部103は、運転が終了したと判断する。算出した距離が所定の距離以上でない場合、制御部103は、運転が終了していないと判断する。
【0279】
(11)車載機器100のサーバ300からのログアウトによる判断
ここで、前述したように、車載機器100とサーバ300との間ではログインによって確立されたセッションを介して通信が行われる。すなわち、車載機器100がサーバ300からログアウトすることでセッションが切断されてしまった場合には、サーバ300が、車載機器100からセッションを介して運転終了通知情報を受信することができなくなってしまう。そのため、車載機器100において、サーバ300からのログアウトが行われる場合には、運転終了の通知漏れを防止するために、車載機器100の制御部103は、運転終了通知情報をサーバ300に送信するようにしてもよい。
【0280】
具体的には、車載機器100の操作入力部104は、ユーザからサーバ300からのログアウトを要求する入力を受ける。操作入力部104は、ユーザからの入力に応じて、入力内容を示す入力情報を生成して制御部103に出力する。制御部103は、操作入力部104からのサーバ300からのログアウトを要求する入力を示す入力情報の出力に応じて、運転終了通知情報を生成して、データ入出力部101を介してサーバ300に送信する。その後、制御部103は、ログアウトを要求するログアウト要求情報を生成して、生成したログアウト要求情報を、データ入出力部101を介してサーバ300に送信する。
【0281】
なお、サーバ300の制御部302は、車載機器100から送信されたログアウト要求情報を、データ入出力部301を介して受信する。制御部302は、ログアウト要求情報の受信に応じて、車載機器100とのセッションを切断し、ユーザ情報記録部312に格納されたユーザ管理情報3300に含まれるログアウト日時情報3305が示すログアウト日時を、現在日時を示すように更新する等のログアウトに係る処理を行う。
【0282】
<通信端末200の制御部203による運転終了の判断>
前述したステップS5にかかる正式ライセンス要求の催促処理における運転終了判断の処理は、車載機器100に代えて、通信端末200で実施するようにしてもよい。
【0283】
なお、通信端末200の運転終了通知情報の生成と、その送信処理は、車載機器100の制御部103に代えて、通信端末200の制御部203が処理を実施することになること以外は、
図25を参照して説明した車載機器100による運転終了通知情報の生成と、その送信処理と同様であるため、説明を省略する。
【0284】
ここで、通信端末200における運転終了の判断方法として、前述した運転終了の判断方法のうち、(1)〜(5)、(10)で説明した判断方法を実施することが好ましい。以下、(1)〜(5)、(10)の6つの判断方法を通信端末200で実施した場合について説明する。なお、前述した処理と同様の点については、適宜、説明を省略する。また、新たに(12)車載機器100と通信端末200との接続解除による判断方法についても説明する。
【0285】
(1)地図情報とGPSによる判断
この判断方法では、地図と車両を運転するユーザが有する通信端末200の位置(すなわち、車両の位置)とに基づいて、車両が目的地に到着したことを検出した場合に、運転が終了したものと判断される。一般的に、ユーザによって設定された目的地に、車両が到着した場合には、それ以上の運転は行われないと考えられるからである。すなわち、この判断方法では、通信端末200がカーナビゲーション機能を有する場合について説明したものである。
【0286】
図35を参照して、地図情報とGPSによる判断方法を実施する場合における通信端末200の構成について説明する。
図35は、地図情報とGPSによる判断方法を実施する場合における通信端末200の構成例を示すブロック図である。
【0287】
通信端末200は、データ入出力部201、202、制御部203、及び、操作入力部204、画像音声提示部205に加えて、さらに、地図情報記録部212及びGPS221を有する。GPS121については、前述した通りであるため、説明を省略する。地図情報記録部212については、地図情報記録部112と同様であるため、説明を省略する。
【0288】
ここで、ユーザによって通信端末200に対して、地図情報記録部212に格納された地図情報が示す地図上において、車両の目的地が設定されているものとする。具体的には、操作入力部204は、ユーザから目的地を設定する入力を受ける。操作入力部204は、ユーザからの入力に応じて、入力内容を示す入力情報を生成して制御部203に出力する。制御部203は、操作入力部204からの目的地を設定する入力を示す入力情報の出力に応じて、地図上に目的地を設定する。
【0289】
GPS221は、随時、測位情報を生成して制御部203に出力する。制御部203は、GPS221からの測位情報の出力に応じて、GPS221から出力された測位情報が示す位置が、地図情報記録部212に格納された地図情報が示す地図上における目的地の位置となったか否かを判定する。測位情報が示す位置が、地図情報が示す地図上における目的地の位置となった場合に、制御部203は、運転が終了したと判断する。測位情報が示す位置が、地図情報が示す地図上における目的地の位置となっていない場合には、制御部203は、運転が終了していないと判断する。
【0290】
(2)車載機器100と通信端末200との距離による判断(通信による判断)
この判断方法を通信端末200で実施する場合、通信端末200の制御部203が、車載機器100とのデータ入出力部201を介した通信の途絶を検出することになる。すなわち、車載機器100の制御部103と、通信端末200の制御部203とで実施する処理が入れ替わること以外は、前述した車載機器100で実施する場合における処理と同様であるため、具体的な処理の説明は省略する。
【0291】
その他、通信端末200と車載機器100との間の通信の電波強度の変化を利用する等、両機器間の距離が所定以上となったとの判断が可能なものであれば、既知の技術を採用することができる。
【0292】
(3)センサの出力による判断
この判断方法を通信端末200で実施する場合における通信端末200の構成は、
図29を参照して説明した構成と同様であるため、説明を省略する。この判断方法を通信端末200で実施する場合、通信端末200の制御部203が、通信端末200が有するセンサ(GPS221、ジャイロセンサ222、加速度センサ223)からの出力に基づいて、運転が終了したか否かを判断する。すなわち、制御部103、GPS121、ジャイロセンサ122、及び、加速度センサ123によって実施していた処理を、制御部302、GPS221、ジャイロセンサ222、及び、加速度センサ223で実施すること以外は、前述した車載機器100で実施する場合における処理と同様であるため、具体的な処理の説明は省略する。
【0293】
(4)車載機器100と通信端末200とのセンサの出力のマッチングによる判断
この判断方法を通信端末200で実施する場合、通信端末200の制御部203が、車載機器100から送信された車載機器100におけるセンサの出力値と、通信端末200におけるセンサの出力値とが一致するか否かを判断することになる。すなわち、車載機器100の制御部103と、通信端末200の制御部203とで実施する処理が入れ替わること以外は、前述した車載機器100で実施する場合における処理と同様であるため、具体的な処理の説明は省略する。
【0294】
(5)通信端末200の操作状況による判断
この判断方法を通信端末200で実施する場合、通信端末200の制御部203が、操作入力部204からの入力情報が示す入力内容が、所定の検出対象とする入力内容であると判断したときに、運転終了通知情報を生成して、データ入出力部202を介してサーバ300に送信する。すなわち、操作通知情報の車載機器100への送信は不要となる。
【0295】
(10)車載機器100と通信端末200との距離による判断(GPSによる判断)
この判断方法を通信端末200で実施する場合、通信端末200の制御部203が、車載機器100から送信されたGPS121の測位情報が示す位置と、通信端末200におけるGPS221の測位情報が示す位置との距離を算出し、算出した距離が所定の距離以上であるか否かを判断することになる。すなわち、車載機器100の制御部103と、通信端末200の制御部203とで実施する処理が入れ替わること以外は、前述した車載機器100で実施する場合における処理と同様であるため、具体的な処理の説明は省略する。
【0296】
(12)車載機器100と通信端末200との接続解除による判断
ここで、前述した(4)を実施する場合には、車載機器100と通信端末200とで通信が確立されている必要がある。すなわち、車載機器100と通信端末200との間での無線通信の接続が解除された場合には、センサからの出力を車載機器100から通信端末200に送信できなくなってしまうため、運転終了を判断することができなくなってしまう。そのため、車載機器100と通信端末200との間での無線通信の接続が解除された場合には、コンテンツの購入手続きの催促漏れを防止するために、通信端末200の制御部203は、運転終了通知情報をサーバ300に送信するようにしてもよい。
【0297】
具体的には、操作入力部204は、ユーザから車載機器100との通信の接続の解除を要求する入力を受ける。操作入力部204は、ユーザからの入力に応じて、入力内容を示す入力情報を生成して制御部203に出力する。制御部203は、操作入力部204からの車載機器100との通信の接続の解除を要求する入力を示す入力情報の出力に応じて、車載機器100との通信の接続を解除する。すなわち、データ入出力部201における送受信の動作を停止させる。このときに、制御部203は、運転終了通知情報を生成して、データ入出力部202を介してサーバ300に送信する。
【0298】
<サーバ300の制御部302による運転終了の判断>
前述したステップS5にかかる正式ライセンス要求の催促処理における運転終了判断の処理は、車載機器100又は通信端末200に代えて、サーバ300で実施するようにしてもよい。
【0299】
まず、
図36を参照して、サーバ300の運転終了判断の処理について説明する。
図36は、サーバ300の運転終了判断の処理を示す処理フローである。
【0300】
サーバ300の制御部302は、ユーザによる車両の運転終了を判断する(S520)。運転終了通知情報生成部3007は、運転終了の判断に応じて、運転終了判断通知を生成する(S521)。ステップS520は、ステップS50に相当する。ステップS521は、ステップS52に相当する。
【0301】
ここで、サーバ300における運転終了の判断方法として、前述した運転終了の判断方法のうち、(1)、(10)で説明した判断方法を実施することが好ましい。以下、(1)、(10)の2つの判断方法をサーバ300で実施した場合について説明する。
【0302】
(1)地図情報とGPSによる判断
この判断方法では、地図と車両(車載機器100)の位置とに基づいて、車両が目的地に到着したことを検出した場合に、運転が終了したものと判断される。一般的に、ユーザによって設定された目的地に、車両が到着した場合には、それ以上の運転は行われないと考えられるからである。すなわち、この判断方法では、サーバ300がカーナビゲーション機能を有する場合について説明したものである。
【0303】
図37を参照して、地図情報とGPSによる判断方法を実施する場合におけるサーバ300の構成について説明する。
図37は、地図情報とGPSによる判断方法を実施する場合におけるサーバ300の構成例を示すブロック図である。
【0304】
通信端末200は、データ入出力部301、制御部302、コンテンツ記録部311、ユーザ情報記録部312、及び、購入候補コンテンツ提示情報記録部313に加えて、さらに、地図情報記録部314を有する。地図情報記録部314については、地図情報記録部112と同様であるため、説明を省略する。
【0305】
ここで、ユーザによってサーバ300に対して、地図情報記録部314に格納された地図情報が示す地図上において、車両の目的地が設定されているものとする。ユーザが車載機器100に対して、地図情報記録部112に格納された地図情報が示す地図上において、車両の目的地が設定したときに、サーバ300の地図情報記録部314に格納された地図情報が示す地図上において、その目的地の設定が反映される。すなわち、地図情報記録部112に格納された地図情報が示す地図と、地図情報記録部314に格納された地図情報が示す地図とは、好ましくは、同一の内容を示すようになっている。
【0306】
具体的には、操作入力部104は、ユーザから目的地を設定する入力を受ける。操作入力部104は、ユーザからの入力に応じて、入力内容を示す入力情報を生成して制御部103に出力する。制御部103は、操作入力部104からの目的地を設定する入力を示す入力情報の出力に応じて、地図上の目的地の位置を示す目的地情報を生成する。制御部103は、生成した目的地情報を、データ入出力部101を介してサーバ300に送信する。サーバ300の制御部302は、車載機器100から送信された目的地情報を、データ入出力部301を介して受信する。制御部302は、受信した目的地情報が示す目的地を、地図情報記録部314に格納された地図情報が示す地図上において、車両の目的地として設定する。
【0307】
GPS121は、随時、測位情報を生成して制御部103に出力する。制御部103は、GPS121からから出力された測位情報を、データ入出力部101を介してサーバ300に送信する。サーバ300の制御部302は、車載機器100から送信された測位情報を、データ入出力部301を介して受信する。制御部302は、受信した測位情報が示す位置が、地図情報記録部314に格納された地図情報が示す地図上における目的地の位置となったか否かを判定する。測位情報が示す位置が、地図情報が示す地図上における目的地の位置となった場合に、制御部302は、運転が終了したと判断する。測位情報が示す位置が、地図情報が示す地図上における目的地の位置となっていない場合には、制御部103は、運転が終了していないと判断する。
【0308】
(10)車載機器100と通信端末200との距離による判断(GPSによる判断)
この判断方法をサーバ300で実施する場合における車載機器100及び通信端末200の構成は、
図34を参照して説明した構成と同様であるため、説明を省略する。この判断方法では、車載機器100と通信端末200のそれぞれの位置に基づいて、車載機器100と通信端末200とが所定の距離離れたことを検出した場合に、運転が終了したものと判断される。この場合、通信端末200を持ったユーザが、降車して車両(車載機器100)から離れていると考えられるからである。
【0309】
車載機器100のGPS121は、随時、測位情報を生成して制御部103に出力する。制御部103は、GPS121から出力された測位情報を、データ入出力部101を介してサーバ300に送信する。一方、通信端末200のGPS221も、随時、測位情報を生成して制御部203に出力する。制御部203は、GPS221から出力された測位情報を、データ入出力部202を介してサーバ300に送信する。
【0310】
サーバ300の制御部302は、車載機器100から送信された測位情報と、通信端末200から送信された測位情報とを、データ入出力部301を介して受信する。制御部302は、車載機器100から受信した測位情報が示す位置と、通信端末200から受信した測位情報が示す位置との間の距離を算出する。すなわち、通信端末200の位置と、車載機器100の位置との間の距離を算出する。算出した距離が所定の距離以上である場合、制御部302は、運転が終了したと判断する。算出した距離が所定の距離以上でない場合、制御部302は、運転が終了していないと判断する。
【0311】
なお、前述した(1)及び(10)以外の判断方法以外の判断方法についても、各種情報をサーバ300が、車載機器100及び通信端末200の少なくとも何れかから取得することで実施可能である。
【0312】
<10.正式ライセンスの要求(S6)>
続いて、ステップS6にかかる正式ライセンスの要求に基づくコンテンツの購入手続き処理について、より詳細に説明する。
【0313】
図38を参照して、通信端末200又は車載機器100のコンテンツの購入手続き時の処理について説明する。
図38は、通信端末200又は車載機器100のコンテンツの購入手続き時の処理を示す処理フローである。
【0314】
通信端末200の操作入力部204又は車載機器の操作入力部104は、受信された購入手続きメールに基づき、ユーザが行う購入手続きページのURLへのアクセス要求の入力を受ける(S600)。操作入力部204又は操作入力部104は、ユーザからの入力に応じて、入力内容を示す入力情報を生成して制御部203又は制御部103に出力する。ステップS600は、ステップS60に相当する。
【0315】
購入手続きページ送信要求情報生成部2001又は購入手続きページ送信要求情報生成部1004は、操作入力部204又は操作入力部104からの購入手続きメールに記載された購入ページのURLへのアクセスを要求する入力を示す入力情報の出力に応じて、そのURLが示すウェブページとなる購入コンテンツ選択ページの送信を要求する購入コンテンツ選択ページ送信要求情報を生成する。制御部203又は制御部103は、生成した購入コンテンツ選択ページ送信要求情報を、データ入出力部202を介してサーバ300に送信する(S601)。これに応じて、サーバ300の購入手続きページ情報生成部3004が購入コンテンツ選択ページを示す購入コンテンツ選択ページ情報を生成し、通信端末200又は車載機器100に送信する。ステップS601は、ステップS61に相当する。
【0316】
通信端末200又は車載機器100は、サーバ300から送信された購入コンテンツ選択ページ情報を、データ入出力部202又はデータ入出力部102を介して受信する(S602)。制御部203は、購入コンテンツ選択ページ情報の受信に応じて、購入コンテンツ選択ページ情報が示す購入コンテンツ選択ページを表示する(S603)。具体的には、制御部203又は制御部103は、購入コンテンツ選択ページ情報に基づいて、購入コンテンツ選択ページを示す画像情報を生成する。制御部203は、生成した画像情報を画像音声提示部205又は画像音声提示部105に出力する。画像音声提示部205又は画像音声提示部105は、制御部203からの画像情報の出力に応じて、画像情報が示す購入コンテンツ選択ページを表示する。購入コンテンツ選択ページ情報は、例えば、購入コンテンツ選択ページのHTML(HyperText Markup Language)を示す情報を含む。ステップS602、S603は、ステップS64に相当する。
【0317】
図39Aは、購入コンテンツ選択ページ500の一例を示す。
図39Aに例示するように、購入コンテンツ選択ページ500は、試聴済みのコンテンツの一覧501と、それぞれのコンテンツを選択するためのチェックボックス502と、選択したコンテンツの正式な購入を申請するためのボタン503と、コンテンツの正式な購入をキャンセルするためのボタン504とを含む。
図39Aでは、コンテンツを選択するためのインタフェース部品(ウィジェット)がチェックボックス502であり、コンテンツの正式な購入を申請するためのインタフェース部品がボタン503である場合について例示しているが、その他の形式のインタフェース部品を利用するようにしてもよい。
【0318】
操作入力部204又は操作入力部104は、ユーザから購入コンテンツ選択ページ500に対して、購入手続きを行うコンテンツを選択する入力を受ける(S604)。
図39Aに示す場合、購入手続きを行うコンテンツを選択する入力には、チェックボックス502を選択する入力と、ボタン503を押下する入力とを含む。操作入力部204又は操作入力部104は、ユーザからの入力に応じて、入力内容を示す入力情報を生成して制御部203又は制御部103に出力する。
【0319】
制御部203又は制御部103は、操作入力部204又は操作入力部104からの購入手続きを行うコンテンツを選択する入力を示す入力情報の出力に応じて、選択されたコンテンツを決済する決済情報入力ページの送信を要求する決済情報入力ページ送信要求情報を生成する。制御部203又は制御部103は、生成した決済情報入力ページ送信要求情報を、データ入出力部202又は操作入力部104を介してサーバ300に送信する(S605)。これに応じて、サーバ300から決済情報入力ページを示す決済情報入力ページ情報が送信される。
【0320】
ここで、制御部203又は制御部103は、購入手続きを行うコンテンツを選択する入力を示す入力情報の出力に応じて、
図39Bに示すように購入コンテンツ確認ページ510を表示し、それに対してユーザから購入手続きを行うコンテンツに問題がないことを通知する入力されたときに、決済情報入力ページ送信要求情報をサーバ300に送信するようにしてもよい。
【0321】
具体的には、制御部203又は制御部103は、購入コンテンツ確認ページ510を示す画像情報を生成して、画像音声提示部205又は画像音声提示部105に出力する。画像音声提示部205又は画像音声提示部105は、画像情報の出力に応じて、画像情報が示す購入コンテンツ確認ページ510を表示する。購入コンテンツ確認ページ510は、例えば、
図39Bに示すように、選択されたコンテンツ及びその価格の一覧511と、合計金額と、購入手続きを行うコンテンツに問題がないこと通知するためのボタン512と、コンテンツの正式な購入をキャンセルするためのボタン513を含む。
図39Bでは、購入手続きを行うコンテンツに問題がないことを通知、又は、コンテンツの正式な購入をキャンセルするためのインタフェース部品がボタン513、514である場合について例示しているが、その他の形式のインタフェース部品を利用するようにしてもよい。
【0322】
操作入力部204又は操作入力部104は、ユーザから購入手続きを行うコンテンツに問題がないことを通知する入力を受ける。操作入力部204又は操作入力部104は、
図39Bに示す場合、購入手続きを行うコンテンツに問題がないことを通知する入力とは、ボタン512を押下する入力に相当する。操作入力部204又は操作入力部104は、ユーザからの入力に応じて、入力内容を示す入力情報を生成して制御部203に出力する。そして、制御部203は、購入手続きを行うコンテンツに問題がないことを通知する入力を示す入力情報の出力に応じて、決済情報入力ページ送信要求情報をサーバ300に送信する(S605)。ステップS605は、ステップS61に相当する。
【0323】
制御部203又は制御部103は、サーバ300から送信された決済情報入力ページ情報を、データ入出力部202又はデータ入出力部102を介して受信する(S606)。制御部203又は制御部103は、決済情報入力ページ情報の受信に応じて、決済情報入力ページ情報が示す決済情報入力ページを表示する(S607)。具体的には、制御部203又は制御部103は、決済情報入力ページ情報に基づいて、決済情報入力ページを示す画像情報を生成する。制御部203又は制御部103は、生成した画像情報を画像音声提示部205又は画像音声提示部105に出力する。画像音声提示部205又は画像音声提示部105は、制御部203又は制御部103からの画像情報の出力に応じて、画像情報が示す決済情報入力ページを表示する。決済情報入力ページ情報は、例えば、決済情報入力ページのHTMLを示す情報を含む。ステップS606、S607は、ステップS64に相当する。
【0324】
図39Cは、決済情報入力ページの一例を示す。決済情報入力ページは、例えば、
図39Cに示すように、決済に使用するクレジットカードを選択するためのラジオボタン531と、クレジットカード番号を入力するためのテキストボックス532と、ユーザの名前を入力するためのテキストボックス533と、これらの入力内容を確定するためのボタン534と、コンテンツの正式な購入をキャンセルするためのボタン535を含む。
図39Cでは、決済に使用するクレジットカードを選択するためのインタフェース部品がラジオボタン531であり、クレジットカード番号及びユーザの名前を入力するためのインタフェース部品がテキストボックス532、533であり、これらの入力を確定する、又は、コンテンツの正式な購入をキャンセルするためのインタフェース部品がボタン534、535である場合について例示しているが、その他の形式のインタフェース部品であってもよい。
【0325】
操作入力部204又は操作入力部104は、ユーザから決済情報入力ページに対して、決済を要求する入力を受ける(S608)。決済を要求する入力には、決済に使用するクレジットカードを指定する入力、クレジットカード番号の入力、ユーザの名前の入力、及び、これらの入力内容を確定する入力が含まれる。
図39Cに示す場合、決済に使用するクレジットカードを指定する入力とは、ラジオボタン531を選択する入力に相当し、クレジットカード番号及びユーザの名前の入力とは、テキストボックス532、533に対する入力に相当し、入力内容を確定する入力とは、ボタン534を押下する入力に相当する。操作入力部204又は操作入力部104は、ユーザからの入力に応じて、入力内容を示す入力情報を生成して制御部203又は制御部103に出力する。ステップS608は、ステップS65に相当する。
【0326】
制御部203は、操作入力部204又は操作入力部104からの決済を要求する入力を示す入力情報の出力に応じて、決済を要求する決済要求情報を生成する。決済要求情報は、入力情報において示される入力内容(決済に使用するクレジットカード、クレジットカード番号、ユーザの名前)を示すように生成される。制御部203又は制御部103は、生成した決済要求情報を、データ入出力部202又はデータ入出力部102を介してサーバ300に送信する(S609)。これに応じて、サーバ300において正式な購入を申請したコンテンツの決済が行われる。そして、決済の終了後に、サーバ300から決済確定ページを示す決済確定ページ情報が送信される。ステップS609は、ステップS66に相当する。
【0327】
制御部203又は制御部103は、サーバ300から送信された決済確定ページ情報を、データ入出力部202又はデータ入出力部102を介して受信する(S610)。制御部203又は制御部103は、決済確定ページ情報の受信に応じて、決済確定ページ情報が示す決済確定ページを表示する(S611)。具体的には、制御部203又は制御部103は、決済確定ページ情報に基づいて、決済確定ページを示す画像情報を生成する。制御部203又は制御部103は、生成した画像情報を画像音声提示部205又は画像音声提示部105に出力する。画像音声提示部205又は画像音声提示部105は、制御部203又は制御部103からの画像情報の出力に応じて、画像情報が示す決済確定ページを表示する。決済確定ページ情報は、例えば、決済確定ページのHTMLを示す情報を含む。ステップS610、S611は、ステップS68に相当する。すなわち、決済確定ページ情報は、購入手続き完了通知(通信端末向け)に相当する。
【0328】
図39Dは、決済確定ページ540の一例を示す。決済確定ページ540は、例えば、
図39Dに示すように、決済が確定したことを知らせるメッセージ541と、決済が確定したコンテンツの一覧542と、トップページに戻るためのボタン543を含む。
図40Dでは、トップページに戻るためのインタフェース部品がボタン543である場合について例示しているが、その他の形式のインタフェース部品を利用するようにしてもよい。
【0329】
決済確定ページ540によって、ユーザは、コンテンツの購入手続きが完了したことを認識することができる。
【0330】
続いて、
図40を参照して、サーバ300の購入手続きページ送信要求受信時の処理について説明する。
図40は、サーバ300の購入手続きページ送信要求受信時の処理を示す処理フローである。
【0331】
制御部302は、通信端末200又は車載機器100から送信された購入手続きページ送信要求情報を、データ入出力部301を介して受信する(S620)。制御部302は、購入手続きページ送信要求情報の受信に応じて、ユーザ情報記録部312に格納された利用履歴情報3200のレコードの調査を開始する(S621)。ここでは、利用履歴情報3200に含まれるレコード数がN個であるものとして説明する。すなわち、利用履歴情報3200には、0番目からN−1番目までのレコードが含まれているものとする。以下、調査対象のレコード番号をiで示す。
【0332】
制御部302は、iに0を代入する(S622)。すなわち、制御部302は、調査対象のi番目のレコードを0番目のレコードとする。制御部302は、調査対象のレコード番号iがNより小さいか否かを判定する(S623)。調査対象のレコード番号iがNより小さい場合(S623:Yes)、制御部302は、調査対象のi番目のレコード(0番目のレコード)において、試聴日時情報3202が示す試聴日時が、ユーザ管理情報3300のログイン日時情報3304が示すログイン日時よりも後の日時であるか否かを判定する(S624)。
【0333】
調査対象のi番目のレコード(0番目のレコード)において、試聴日時がログイン日時よりも後の日時である場合(S624:Yes)、制御部302は、i番目のレコード(0番目のレコード)のコンテンツIDを示すコンテンツID情報3201を、サーバ300が有する任意の記憶装置に格納する(S625)。
【0334】
調査対象のi番目のレコード(0番目のレコード)において、試聴日時がログイン日時よりも後の日時でない場合(S624:No)、及び、コンテンツID情報3201の格納が終了した場合(S625)、制御部302は、iに1を加算する(S626)。すなわち、制御部302は、調査対象のレコード番号を、現在のレコード番号に1を加算したレコード番号とする。ここでは、レコード番号が0であるため、レコード番号を1とする。
【0335】
次に、調査対象のi番目のレコード(1番目のレコード)について、同様にして、ステップS623以降の処理が実行される。すなわち、これ以降は、全てのN個のレコードに対して、ステップS623以降の処理が繰り返される(S623:Yes)。これによって、ログイン後に試聴されたコンテンツのコンテンツIDを示すコンテンツID情報が記憶装置に格納されていく。
【0336】
調査対象のレコード番号iがN以上になった場合(S623:No)、制御部302は、記憶装置に格納されたコンテンツID情報3201が示すコンテンツID群について、コンテンツ管理情報3101において、そのコンテンツIDを示すレコードの属性情報3103を取得して、取得した属性情報3103に基づいて、購入コンテンツ選択ページ情報を生成する(S627)。例えば、
図39Aに示すように、購入コンテンツ選択ページ500において、試聴済みコンテンツの名前の一覧501を示す場合、属性情報3103で示されるコンテンツの名前(タイトル)に基づいて、試聴済みコンテンツの名前の一覧501を作成する。すなわち、ログイン後に試聴されたコンテンツを、購入手続きの選択対象として示す購入コンテンツ選択ページ500が生成される。制御部302は、生成した購入コンテンツ選択ページ情報を、データ入出力部301を介して通信端末200又は車載機器100に送信する(S628)。ステップS620〜S628は、ステップS62に相当する。
【0337】
続いて、
図41を参照して、サーバ300の決済要求情報受信時の処理について説明する。
図41は、サーバ300の決済要求情報受信時の処理を示す処理フローである。
【0338】
制御部302は、通信端末200又は車載機器100から送信された決済要求情報を、データ入出力部301を介して受信する(S630)。制御部302は、決済要求情報の受信に応じて、決済要求情報で示される決済方法(クレジットカード等)によって、コンテンツの料金を決済する(S631)。制御部302は、ユーザ情報記録部312に格納された利用履歴情報3200において、決済が完了したコンテンツのコンテンツIDを示すレコードの購入日時情報3203に現在日時を設定する(S632)。制御部302は、決済確定ページ情報を生成して、データ入出力部301を介して制御部302に送信する(S633)。なお、決済対象のコンテンツは、例えば、サーバ300の制御部302が、購入コンテンツ選択ページ情報に、その購入コンテンツ選択ページで選択可能なコンテンツのコンテンツID情報を含めて車載機器100に送信し、車載機器100の制御部103が、購入コンテンツ選択ページで選択されたコンテンツのコンテンツID情報を決済情報入力ページ送信要求情報又は決済要求情報に含めてサーバ300に送信することで、サーバ300の制御部302が、決済情報入力ページ送信要求情報又は決済要求情報に含まれるコンテンツID情報によって特定可能とする。
【0339】
ここで、
図42を参照して、仮ライセンス要求における入力と、正式ライセンス要求における入力との関係について説明する。
図42は、本発明の実施の形態にかかる仮ライセンス要求における入力と、正式ライセンス要求における入力との関係を示す図である。
【0340】
仮ライセンス要求における入力と、正式ライセンス要求における入力とは、
図42に示すような、仮ライセンス要求における入力が、正式ライセンス要求における入力よりも簡易な入力となる関係が成立する。
図42は、4つの異なる観点で捉えた関係を示している。
【0341】
1つ目は、仮ライセンス要求における入力が音声入力となり、正式ライセンス要求における入力が手動操作入力となることを示している。すなわち、ここでは、仮ライセンスの要求において、前述した「(2)音声による要求入力方法」が実施される場合における関係について示している。それに対して、正式ライセンスの要求では、前述したように、手動操作入力によって、購入手続きにおける入力項目(決済に使用するクレジットカード、クレジットカード番号、ユーザの名前等)を入力する必要がある。音声入力は、車両を運転している状況下において、車両の運転を継続できるという点において、手動操作入力よりも簡易な入力方法となる。
【0342】
2つ目は、仮ライセンス要求における入力は、操作回数が少なくなり、正式ライセンス要求における入力は、それよりも操作回数が多くなることを示している。仮ライセンスの要求では、
図17A、
図17B、
図20A、
図20Bを参照して説明したように、操作回数は、取得ボタン403、413、422、432の押下又は音声の入力の1回のみとなる。それに対して、正式ライセンスの要求では、前述したように、購入手続きにおける複数の入力項目(決済に使用するクレジットカード、クレジットカード番号、ユーザの名前等)を入力する必要がある。また、クレジットカード番号及びユーザの名前等の文字列を入力する際には、入力する文字数に応じて操作回数が増大することになる。
【0343】
3つ目は、仮ライセンス要求における入力は、選択操作(タッチ操作)であり、正式ライセンス要求における入力は、文字入力となることを示している。仮ライセンスの要求では、
図17A、
図17B、
図20A、及び
図20Bを参照して説明したように、取得ボタン403、413、422、432を選択操作(タッチ操作)する入力のみとなる。それに対して、正式ライセンスの要求では、前述したように、購入手続きにおける入力項目(決済に使用するクレジットカード、クレジットカード番号、ユーザの名前等)の入力において文字入力が含まれる。
【0344】
4つ目は、仮ライセンス要求における入力は、入力項目数が少なくなり、正式ライセンス要求における入力は、それよりも入力項目数が多くなることを示している。仮ライセンスの要求では、
図17A、
図17B、
図20A、及び
図20Bを参照して説明したように、入力項目は、取得ボタン403、413、422、432の入力の1項目のみとなる。それに対して、正式ライセンスの要求では、前述したように、購入手続きにおける複数の入力項目(決済に使用するクレジットカード、クレジットカード番号、ユーザの名前等)を入力する必要がある。
【0345】
このように、本実施の形態では、仮ライセンス要求における入力が、正式ライセンス要求における入力よりも簡易な入力となるようにし、ユーザが車両運転中に購入しようと思う(購入を予定する)コンテンツを、実際に購入手続きを行うよりも簡易な入力によって、サーバ300からダウンロードして車両運転中に利用することを可能としている。
【0346】
<11.正式ライセンスの発効(S7)>
続いて、ステップS7にかかる正式ライセンスの発効処理について、より詳細に説明する。
【0347】
ここでは、コンテンツデータの管理方法として、以下の3つの管理方法について説明する。
(1)一時保存領域による管理
(2)正式コンテンツデータの再発効による管理
(3)鍵による管理
(4)コンテンツデータを分割することによる管理
【0348】
(1)一時保存領域による管理
この管理方法は、コンテンツの再生時に制限を付して、制限付きコンテンツを提供する方法を対象としたコンテンツデータの管理方法となる。この管理方法では、コンテンツ記録部111には、コンテンツデータが一時的に保存される一時保存領域と、コンテンツデータが恒久的に保存される恒久保存領域とを含む。この管理方法では、試聴時に取得したコンテンツデータは、一時保存領域に格納される。そして、コンテンツの購入手続きの完了後に、一時保存領域に格納されたコンテンツデータが、恒久保存領域に移動され、継続的な利用が可能となる。また、この管理方法では、所定の時点で、一時保存領域に格納されたコンテンツデータを削除することによって、購入手続きが行われず、不正にコンテンツが利用され続けることを防止する。
【0349】
図43を参照して、サーバ300の決済完了時の処理について説明する。
図43は、サーバ300の決済完了時の処理フローを示す図である。
【0350】
制御部302は、決済の完了後に、ユーザ情報記録部312に格納された利用履歴情報3200を取得して、データ入出力部301を介して車載機器100に送信する(S700)。ステップS700は、ステップS70に相当する。すなわち、利用履歴情報3200は、購入手続き完了通知情報(車載機器向け)に相当する。
【0351】
続いて、
図44を参照して、車載機器100の利用履歴情報受信時の処理について説明する。
図44は、車載機器100の利用履歴情報受信時の処理フローを示す図である。
【0352】
制御部103は、サーバ300から送信された利用履歴情報3200を、データ入出力部101を介して受信する(S710)。制御部103は、利用履歴情報3200の受信に応じて、コンテンツ記録部111に格納されたコンテンツ管理情報1100と、受信した利用履歴情報3200の内容との比較を開始する(S711)。ここで、利用履歴情報3200に含まれるレコード数がN個であるものとして説明する。すなわち、利用履歴情報3200には、0番目からN−1番目までのレコードが含まれているものとする。以下、調査対象のレコード番号をiで示す。
【0353】
制御部103は、iに0を代入する(S712)。すなわち、制御部302は、比較対象のi番目のレコードを0番目のレコードとする。制御部103は、比較対象のレコード番号iがNより小さいか否かを判定する(S713)。調査対象のレコード番号iがNより小さい場合(S713:Yes)、制御部103は、利用履歴情報3200のi番目のレコードで示されるコンテンツIDに関するレコードが、コンテンツ管理情報1100にも存在するか否かを判定する(S714)。i番目のレコードで示されるコンテンツIDに関するレコードが、コンテンツ管理情報1100にも存在しない場合(S714:No)、制御部103は、コンテンツ管理情報1100に、そのコンテンツIDを示すレコードを追加する(S715)。制御部302は、追加するレコードの購入日時情報1102を、利用履歴情報3200のi番目のレコードで示される購入日時を示すように設定する。
【0354】
利用履歴情報3200のi番目のレコードで示されるコンテンツIDに関するレコードが、コンテンツ管理情報1100にも存在する場合(S714:Yes)、及び、ステップS714の実行後、制御部103は、利用履歴情報3200のi番目のレコードの購入日時情報3203が設定済みであるか否かを判定する(S716)。
【0355】
利用履歴情報3200のi番目のレコードの購入日時情報3203が設定済みでない場合(S716:No)、制御部103は、コンテンツ管理情報1100において、利用履歴情報3200のi番目のレコードで示されるコンテンツIDを示すレコードの記録領域情報1103が設定済みか否かを判定する(S717)。記録領域情報1103が設定済みである場合(S717:Yes)、制御部103は、その記録領域情報1103の設定をクリアし、その記録領域情報1103が示していた記録領域(一時保存領域)に格納されているコンテンツデータを消去する(S718)。そして、次のレコードに関して処理を実行するために、ステップS727に進む。また、記録領域情報1103が設定済みでない場合も(S717:No)、ステップS727に進む。
【0356】
利用履歴情報3200のi番目のレコードの購入日時情報3203が設定済みである場合(S716:Yes)、制御部103は、コンテンツ管理情報1100において、利用履歴情報3200のi番目のレコードで示されるコンテンツIDを示すレコードの購入日時情報1102が設定済みか否かを判定する(S719)。
【0357】
購入日時情報1102が設定済みである場合(S719:Yes)、制御部103は、コンテンツ管理情報1100において、利用履歴情報3200のi番目のレコードで示されるコンテンツIDを示すレコードの記録領域情報1103が設定済みであるか否かを判定する(S720)。
【0358】
記録領域情報1103が設定済みである場合(S720:Yes)、コンテンツを購入済みであり、そのコンテンツデータも恒久保存領域に格納済みである。この場合、次のレコードに関して処理を実行するために、ステップS727に進む。
【0359】
記録領域情報1103が設定済みでない場合(S720:No)、制御部103は、利用履歴情報3200のi番目のレコードで示されるコンテンツIDのコンテンツデータの送信を要求する正式コンテンツデータ送信要求情報を生成する。この正式コンテンツデータ送信要求情報は、利用履歴情報3200のi番目のレコードで示されるコンテンツIDを示すように生成される。コンテンツを購入済みであるが、そのコンテンツデータが格納済みでない場合に、ステップS720でNoとなる。制御部103は、生成した正式コンテンツデータ送信要求情報を、データ入出力部101を介してサーバ300に送信する(S721)。これに応じて、サーバ300から正式コンテンツデータ送信要求情報で指定したコンテンツIDのコンテンツデータが送信される。制御部103は、サーバ300から送信されたコンテンツデータを、データ入出力部101を介して受信して、コンテンツ記録部111の恒久保存領域に格納する(S722)。制御部103は、記録領域情報1103に、コンテンツデータを格納した記録領域を設定する(S723)。そして、次のレコードに関して処理を実行するために、ステップS727に進む。
【0360】
購入日時情報1102が設定済みでない場合(S719:No)、制御部103は、コンテンツ管理情報1100において、利用履歴情報3200のi番目のレコードで示されるコンテンツIDを示すレコードの購入日時情報1102に、利用履歴情報3200のi番目のレコードの購入日時情報3203が示す購入日時を設定する(S724)。コンテンツを新規購入した場合にステップS719でNoとなる。制御部103は、コンテンツ管理情報1100において、利用履歴情報3200のi番目のレコードで示されるコンテンツIDを示すレコードの記録領域情報1103が設定済みであるか否かを判定する(S725)。
【0361】
記録領域情報1103が設定済みである場合(S725:Yes)、制御部103は、その記録領域情報1103で示される記録領域(一時保存領域)に格納されたコンテンツデータを、コンテンツ記録部111の恒久保存領域に移動し(S726)、その記録領域情報1103を、コンテンツデータの移動先の記録領域を示すように設定する(S723)。コンテンツを購入済みであり、かつ、そのコンテンツのコンテンツデータに対して、ステップS718が実行されていない場合に、ステップS725でYesとなる。記録領域情報1103が設定済みでない場合(S725:No)、制御部103は、ステップS721を実行する。これは、コンテンツを購入済みであるが、そのコンテンツのコンテンツデータに対して、ステップS718が実行されて、コンテンツデータが削除されてしまっているときに発生する。そして、ステップS721〜S723の実行後、次のレコードに関して処理を実行するために、ステップS727に進む。
【0362】
制御部103は、iに1を加算する(S727)。すなわち、制御部103は、調査対象のレコード番号を、現在のレコード番号に1を加算したレコード番号とする。ここでは、レコード番号が0であるため、レコード番号を1とする。
【0363】
次に、比較対象のi番目のレコード(1番目のレコード)について、同様にして、ステップS714以降の処理が実行される。すなわち、これ以降は、全てのN個のレコードに対して、ステップS714以降の処理が繰り返される(S713:Yes)。比較対象のレコード番号iがN以上になった場合(S713:No)、制御部103は、処理を終了する。ステップS710〜S727は、ステップS71に相当する。
【0364】
なお、ここで説明した処理では、一時保存領域に格納されたコンテンツデータを削除するタイミングが、利用履歴情報3200を受信したときとしているが、一時保存領域に格納されたコンテンツデータを削除するタイミングは、これに限られない。購入手続きが行われないまま、コンテンツデータが利用されることを防止することができれば、所定の時点で削除するようにしてもよい。例えば、車載機器100がサーバ300からログアウトするタイミングで削除するようにしてもよく、車載機器100がシャットダウンするタイミングで削除するようにしてもよく、コンテンツデータによるコンテンツの再生が所定回数行われたときに削除するようにしてもよい。
【0365】
続いて、
図45を参照して、サーバ300の正式コンテンツデータ送信要求受信時の処理について説明する。
図45は、サーバ300の正式コンテンツデータ送信要求受信時の処理を示す処理フローである。
【0366】
制御部302は、車載機器100から送信された正式コンテンツデータ送信要求情報を、データ入出力部301を介して受信する(S740)。制御部302は、正式コンテンツデータ送信要求情報の受信に応じて、正式コンテンツデータ送信要求情報で示されるコンテンツIDのコンテンツデータの記録領域を特定する(S741)。具体的には、コンテンツ管理情報3100において、正式コンテンツデータ送信要求情報で示されるコンテンツIDを示すコンテンツID情報3101を含むレコードにおける記録領域情報3102が示す記録領域を、コンテンツデータの記録領域として特定する。
【0367】
制御部302は、特定した記録領域に格納されているコンテンツデータをコンテンツ記録部311から取得して、データ入出力部301を介して車載機器100又は通信端末200に送信する(S742)。なお、このときこの正式コンテンツデータの送信回数、つまりダウンロード回数には制限を設けることもできる。購入手続きを行ったユーザ以外のユーザが、不正にダウンロード入手することを防止するためである。
【0368】
(2)正式コンテンツデータの再発効による管理
この管理方法は、コンテンツ自体に制限を付して、制限付きコンテンツを提供する方法を対象としたコンテンツデータの管理方法となる。すなわち、この管理方法では、コンテンツ記録部311には、制限付きコンテンツデータと、制限無しコンテンツデータとが、予め格納されている。そして、車載機器100は、コンテンツの購入手続きの完了後に、制限無しコンテンツデータを、正式コンテンツデータとしてサーバ300から取得して、制限無しコンテンツの継続的な利用が可能となる。また、この管理方法では、所定の時点で、制限付きコンテンツデータを削除することによって、購入手続きが行われず、不正にコンテンツが利用され続けることを防止する。
【0369】
続いて、
図46を参照して、車載機器100の利用履歴情報受信時の処理について説明する。
図46は、車載機器100の利用履歴情報受信時の処理を示す処理フローである。以下、(1)の管理方法と異なる点について説明する。
【0370】
この管理方法では、
図46を参照して説明した正式コンテンツデータ送信要求受信時の処理と、コンテンツ管理情報1100の記録領域情報1103が設定済みである場合(S725:Yes)にも、ステップS721を実行する点が異なる。この管理方法では、この場合(S725:Yes)には、制限付きコンテンツデータがコンテンツ記録部111に格納されている。そのため、この場合にも、制御部103は、正式コンテンツデータ送信要求情報をサーバ300に送信する。そして、この管理方法では、サーバ300の制御部302は、正式コンテンツデータ送信要求情報の受信に応じて、コンテンツ記録部311に格納された制限無しコンテンツデータを車載機器100に送信する(
図45のS742)。
【0371】
ここで、この管理方法では、
図47に示すコンテンツ管理情報3100を、サーバ300のコンテンツ記録部311に格納する。
図47に示すように、このコンテンツ管理情報3100は、記録領域情報3102として、制限付きコンテンツデータが格納された記録領域を示す記録領域情報3102aと、制限無しコンテンツデータが格納された記録領域を示す記録領域情報3102bとを含む。そして、試聴時には、サーバ300の制御部302は、制限付きコンテンツデータが格納された記録領域を示す記録領域情報3102aに基づいて、車載機器100からのコンテンツデータの送信要求に応じて送信するコンテンツデータの記録領域として、制限付きコンテンツデータの記録領域を特定し(
図22のS405)、コンテンツの購入手続き完了後には、制限無しコンテンツデータが格納された記録領域を示す記録領域情報3102bに基づいて、車載機器100からのコンテンツデータの送信要求に応じて送信するコンテンツデータの記録領域として、制限無しのコンテンツデータの記録領域を特定するようにする(
図45のS741)。
【0372】
(3)鍵による管理
この管理方法は、コンテンツの再生時に制限を付して、制限付きコンテンツを提供する方法を対象としたコンテンツデータの管理方法となる。この管理方法では、コンテンツデータを、暗号化されたデータとする。また、サーバ300のコンテンツ記録部311には、コンテンツデータのそれぞれに対応するように、コンテンツデータの復号に使用する復号鍵を示す鍵データも格納するものとする。サーバ300の制御部302は、車載機器100にコンテンツデータを送信する際に、そのコンテンツデータに対応する鍵データも送信する。そして、車載機器100の制御部103は、コンテンツデータとともに、鍵データもコンテンツ記録部111に格納し、コンテンツを再生する際には、鍵データを使用してコンテンツデータを復号化しつつ、コンテンツを再生する。また、この管理方法では、所定の時点で、鍵データを削除することによって、購入手続きが行われず、不正にコンテンツが利用され続けることを防止する。そして、制御部103は、コンテンツの購入手続きの完了後に、鍵データをサーバ300から取得して、コンテンツの継続的な利用を可能とする。
【0373】
ここで、この管理方法では、
図48に示すコンテンツ管理情報1100を、車載機器100のコンテンツ記録部111に格納する。
図48に示すように、このコンテンツ管理情報1100は、同一レコードで示されるコンテンツの鍵データが記録された記録領域を示す鍵記録領域情報1104を含む。車載機器100の制御部103は、コンテンツデータの受信時に追加するレコードにおいて、鍵記録領域情報1104を鍵データを格納した記録領域を示すように設定する(
図23のS412)。そして、制御部103は、記録領域に記録した鍵データに基づいて、コンテンツデータを復号しつつ、コンテンツを再生する(
図23のS413)。
【0374】
また、この管理方法では、
図49に示すコンテンツ管理情報3100を、サーバ300のコンテンツ記録部311に格納する。
図49に示すように、このコンテンツ管理情報3100は、同一レコードで示されるコンテンツの鍵データが記録された記録領域を示す鍵記録領域情報3104を含む。そして、サーバ300の制御部302は、コンテンツデータを送信する際に(
図22のS405、S406)、同様にして、鍵記録領域情報3104に基づいて、鍵データの記録領域を特定し、特定した記録領域に格納された鍵データをコンテンツデータとともに車載機器100に送信するようにする。
【0375】
続いて、
図50を参照して、車載機器100の利用履歴情報受信時の処理について説明する。
図50は、車載機器100の利用履歴情報受信時の処理の処理フローを示す図である。以下、(1)の管理方法と異なる点について説明する。なお、
図50では、ステップS721〜S723の図示を省略している。
【0376】
この管理方法では、
図44を参照して説明した正式コンテンツデータ送信要求受信時の処理と、ステップS717、S718に代えて、S728、S729を実行する点が異なる。具体的には、制御部103は、コンテンツ記録部111に格納されたコンテンツ管理情報1100において、利用履歴情報3200のi番目のレコードで示されるコンテンツIDを示すレコードの鍵記録領域情報1104が設定済みか否かを判定する(S728)。鍵記録領域情報1104が設定済みである場合(S728:Yes)、制御部103は、その鍵記録領域情報1104の設定をクリアし、その鍵記録領域情報1104が示していた記録領域に格納されている鍵データを消去する(S729)。そして、次のレコードに関して処理を実行するために、ステップS727に進む。また、鍵記録領域情報1104が設定済みでない場合も(S728:No)、ステップS727に進む。
【0377】
また、この管理方法では、
図44を参照して説明した正式コンテンツデータ送信要求受信時の処理と、コンテンツ管理情報1100の記録領域情報1103が設定済みである場合(S725:Yes)に、ステップS726、S723に代えて、ステップS730〜S733を実行する点が異なる。
【0378】
具体的には、コンテンツ管理情報1100の記録領域情報1103が設定済みである場合(S725:Yes)、制御部103は、コンテンツ記録部111に格納されたコンテンツ管理情報1100において、利用履歴情報3200のi番目のレコードで示されるコンテンツIDを示すレコードの鍵記録領域情報1104が設定済みか否かを判定する(S730)。鍵記録領域情報1104が設定済みである場合(S730:Yes)、次のレコードに関して処理を実行するために、ステップS727に進む。
【0379】
鍵記録領域情報1104が設定済みでない場合(S730:No)、制御部103は、利用履歴情報3200のi番目のレコードで示されるコンテンツIDのコンテンツの鍵データの送信を要求する鍵データ送信要求情報を生成する。この鍵データ送信要求情報は、利用履歴情報3200のi番目のレコードで示されるコンテンツIDを示すように生成される。コンテンツを購入済みであり、かつ、そのコンテンツのコンテンツデータが格納されているが、ステップS729が実行されて、そのコンテンツデータの鍵データが削除されてしまっているときに、ステップS730でNoとなる。制御部103は、生成した鍵データ送信要求情報を、データ入出力部101を介してサーバ300に送信する(S731)。これに応じて、サーバ300から鍵データ送信要求情報で指定したコンテンツIDのコンテンツの鍵データが送信される。
【0380】
制御部103は、サーバ300から送信された鍵データを、データ入出力部101を介して受信して、コンテンツ記録部111に格納する(S732)。制御部103は、鍵記録領域情報1104に、コンテンツデータを格納した記録領域を設定する(S733)。そして、次のレコードに関して処理を実行するために、ステップS727に進む。鍵記録領域情報1104が設定済みである場合(S730:Yes)、ステップS727に進む。
【0381】
続いて、
図51を参照して、サーバ300の鍵データ送信要求受信時の処理について説明する。
図51は、サーバ300の鍵データ送信要求受信時の処理を示す処理フローである。
【0382】
制御部302は、車載機器100から送信された鍵データ送信要求情報を、データ入出力部301を介して受信する(S750)。制御部302は、鍵データ送信要求情報の受信に応じて、コンテンツ記録部311に格納されたコンテンツ管理情報3100に基づいて、鍵データ送信要求情報で示されるコンテンツIDのコンテンツの鍵データの記録領域を特定する(S751)。具体的には、鍵データ送信要求情報で示されるコンテンツIDを示すコンテンツID情報3101を含むレコードにおける鍵記録領域情報3104が示す記録領域を、鍵データの記録領域として特定する。
【0383】
制御部302は、特定した記録領域に格納されている鍵データをコンテンツ記録部311から取得して、データ入出力部301を介して車載機器100に送信する(S752)。
【0384】
(4)コンテンツデータを分割することによる管理
この管理方法は、コンテンツの再生時に制限を付して、制限付きコンテンツを提供する方法を対象としたコンテンツデータの管理方法となる。この管理方法では、車載機器100の制御部103は、サーバ300からコンテンツデータを受信した際に、その一部分を通信端末200に送信する。通信端末200は、車載機器100から送信されたコンテンツデータの一部分を、通信端末200が有する記憶装置に格納する。そして、この管理方法では、所定の時点で、コンテンツデータのうち、通信端末200に送信した部分を削除することによって、購入手続きが行われず、不正にコンテンツが利用され続けることを防止する。そして、制御部103は、コンテンツの購入手続きの完了後に、コンテンツデータの一部分を通信端末200から取得して、コンテンツの継続的な利用を可能とする。
【0385】
図52を参照して、コンテンツデータを分割することによる管理方法を実施する場合における通信端末200の構成について説明する。
図52は、コンテンツデータを分割することによる管理方法を実施する場合における通信端末200の構成例を示すブロック図である。
【0386】
通信端末200は、データ入出力部201、202、制御部203、操作入力部204、及び、画像音声提示部205に加えて、さらに、コンテンツ記録部211を有する。コンテンツ記録部211は、車載機器100から送信されるコンテンツデータの一部分、及び、コンテンツ管理情報2100が格納される。コンテンツ管理情報2100については、
図53を参照して後述する。コンテンツ記録部111は、コンテンツデータ及びコンテンツ管理情報2100を格納するための任意の記録装置を含む。
【0387】
ここで、この管理方法では、
図53に示すコンテンツ管理情報2100を、通信端末200のコンテンツ記録部211に格納する。初期状態ではレコードを含まないが、車載機器100からのコンテンツデータの一部分の送信に応じて1つ以上のレコードを含むように更新される。1つのレコードは、コンテンツID情報2101、及び、記録領域情報2102を含む。各レコードは、そのレコードに含まれるコンテンツID情報2101が示すコンテンツIDのコンテンツに関する情報を示す。
【0388】
コンテンツID情報2101については、前述と同様であるため、説明を省略する。記録領域情報2102は、コンテンツ記録部211においてコンテンツデータの一部分が記録されている記録領域を示す情報である。記録領域は、例えば、
図53に示すように、コンテンツデータの一部分が格納されたパスとなる。
【0389】
この管理方法では、車載機器100の制御部103は、仮ライセンスを要求して、サーバ300からコンテンツデータを受信したときに(
図23のS410)、受信したコンテンツデータの一部分のコピーを、データ入出力部102を介して通信端末200に送信する。通信端末200の制御部203は、車載機器100から送信されたコンテンツデータの一部分を、データ入出力部201を介して受信する。制御部203は、受信したコンテンツデータの一部分をコンテンツ記録部211に格納する。制御部203は、コンテンツ記録部211に格納されたコンテンツ管理情報2100に、受信したコンテンツデータのコンテンツIDを示すコンテンツID情報2101を含むレコードを追加する。例えば、制御部203は、車載機器100の制御部203からコンテンツデータの一部分とともに、そのコンテンツデータのコンテンツID情報も受信するようにして、受信したコンテンツID情報を認識するようにする。制御部203は、追加するレコードにおいて、記録領域情報2102をコンテンツデータの一部分を格納した記録領域を示すように設定する。
【0390】
続いて、
図54を参照して、車載機器100の利用履歴情報受信時の処理について説明する。
図54は、車載機器100の利用履歴情報受信時の処理フローを示す図である。以下、(1)の管理方法と異なる点について説明する。なお、
図54では、ステップS721〜S723の図示を省略している。
【0391】
この管理方法では、
図44を参照して説明した正式コンテンツデータ送信要求受信時の処理と、ステップS718に代えて、S734を実行する点が異なる。具体的には、コンテンツ管理情報1100の記録領域情報1103が設定済みである場合(S717:Yes)、制御部103は、その記録領域情報1103が示す記録領域に格納されているコンテンツデータの一部分を消去する(S734)。ここで、消去する部分は、そのコピーを通信端末200に送信した部分となる。そして、次のレコードに関して処理を実行するために、ステップS727に進む。
【0392】
また、この管理方法では、
図44を参照して説明した正式コンテンツデータ送信要求受信時の処理と、コンテンツ管理情報1100の記録領域情報1103が設定済みである場合(S725:Yes)に、ステップS726、S723に代えて、ステップS735〜S737を実行する点が異なる。
【0393】
具体的には、コンテンツ管理情報1100の記録領域情報1103が設定済みである場合(S725:Yes)、制御部103は、コンテンツ記録部111に格納されたコンテンツ管理情報1100において、利用履歴情報3200のi番目のレコードで示されるコンテンツIDを示すレコードで示される記録領域に格納されたコンテンツデータの一部分が消去済みか否かを判定する(S735)。コンテンツデータの一部分が消去済みでない場合(S735:No)、次のレコードに関して処理を実行するために、ステップS727に進む。
【0394】
コンテンツデータの一部分が消去済みである場合(S736:No)、制御部103は、利用履歴情報3200のi番目のレコードで示されるコンテンツIDのコンテンツデータの一部分の送信を要求する部分データ送信要求情報を生成する。この部分データ送信要求情報は、利用履歴情報3200のi番目のレコードで示されるコンテンツIDを示すように生成される。コンテンツを購入済みであり、かつ、そのコンテンツデータが格納されているが、ステップS734が実行されて、その一部分が削除されている場合に、ステップS735でYesとなる。制御部103は、生成した部分データ送信要求情報を、データ入出力部101を介して通信端末200に送信する(S736)。これに応じて、通信端末200から部分データ送信要求情報で指定したコンテンツIDのコンテンツデータの一部分が送信される。
【0395】
制御部103は、通信端末200から送信されたコンテンツデータの一部分を、データ入出力部101を介して受信する。制御部103は、受信したコンテンツデータの一部分と、コンテンツ記録部111に残されたコンテンツデータのそれ以外の部分と結合して、コンテンツデータを復元する。制御部103は、復元したコンテンツデータをコンテンツ記録部111に格納する(S737)。このとき、制御部103は、復元したコンテンツデータで残されていたコンテンツデータを上書きすることで、記録領域情報1103の設定をそのままとしてもよく、復元したコンテンツデータを残されていたコンテンツデータの記録領域とは異なる記録領域に格納するようにして、その記録領域を記録領域情報1103に設定するようにしてもよい。そして、次のレコードに関して処理を実行するために、ステップS727に進む。
【0396】
続いて、
図55を参照して、通信端末200の部分データ送信要求受信時の処理について説明する。
図55は、通信端末200の部分データ送信要求受信時の処理を示す処理フローである。
【0397】
制御部203は、車載機器100から送信された部分データ送信要求情報を、データ入出力部201を介して受信する(S760)。制御部203は、部分データ送信要求情報の受信に応じて、コンテンツ記録部211に格納されたコンテンツ管理情報2100に基づいて、部分データ送信要求情報で示されるコンテンツIDのコンテンツデータの一部分が格納された記録領域を特定する(S761)。具体的には、制御部203は、コンテンツ管理情報2100において、部分データ送信要求情報で示されるコンテンツIDを示すコンテンツID情報2101を含むレコードにおける記録領域情報2102が示す記録領域を、コンテンツデータの一部分が格納された記録領域として特定する。
【0398】
制御部203は、特定した記録領域に格納されているコンテンツデータの一部分をコンテンツ記録部211から取得して、データ入出力部201を介して車載機器100に送信する(S762)。
【0399】
<12.変形例>
続いて、前述した実施の形態の変形例について説明する。ここでは、前述した運転終了の判断方法として、前述した「(9)ACC電源状態による判断方法」を適用した場合における変形例について説明する。一般的に、カーナビゲーションシステム及びカーオーディオ等は、ACC電源のOFFを検出した場合には、車両のバッテリー消費を低減するために、シャットダウンを行うようにしている。本変形例では、前述した実施の形態を、それに適した処理に変形した場合について例示する。なお、車載機器100の構成は、「(9)ACC電源による判断方法」において、
図33を参照して説明した構成と同様であるため、説明を省略する。
【0400】
図56を参照して、本発明の実施の形態の変形例にかかるコンテンツデータ配信システム1の処理について説明する。
図56は、本発明の実施の形態の変形例にかかるコンテンツデータ配信システム1の処理を示す処理シーケンスである。以下、
図11を参照して説明したコンテンツデータ配信システム1の処理と異なる点について説明する。
【0401】
(ステップS5)
この変形例では、車載機器100の制御部103は、ステップS5において、ユーザによって車載機器100の電源切断の契機となるACC電源のOFFを検出したときに(S56)、ログアウトを要求するログアウト要求情報を生成し、生成したログアウト要求情報をデータ入出力部101に出力する。データ入出力部101は、制御部103から出力されたログアウト要求情報をサーバ300に送信する(S57)。ログアウト要求情報は、運転終了通知情報に相当する。
【0402】
(ステップS7)
この変形例では、ステップS7において、ユーザによって車載機器100のACC電源がONにされたことに応じて、車載機器100は、電源ONとなって起動する。車載機器100は、起動後、サーバ300との通信を可能とするために、インターネットに接続する。そして、前述と同様に、ステップS10〜S12のログインにおける処理が行われる。
【0403】
ここで、この変形例では、サーバ300が、ログイン成功を示すログイン結果通知情報を車載機器100に送信するときに、ログイン結果通知情報に利用履歴情報も含めて車載機器100に送信する(S72)。
【0404】
続いて、
図57を参照して、本発明の実施の形態の変形例にかかる車載機器100のシャットダウン通知検出時の処理について説明する。
図57は、本発明の実施の形態の変形例にかかる車載機器100のシャットダウン通知検出時の処理を示す処理フローである。
【0405】
ACC電源切断信号入力部128は、前述したように、ACC電源がOFFされた場合に、ACC電源切断信号を、シャットダウン通知信号として制御部103に出力する。制御部103は、ACC電源切断信号入力部128からのシャットダウン通知信号の検出に応じて(S540)、サーバ300にログイン中か否かを判定する(S541)。サーバ300にログイン中と判定した場合(S541:Yes)、制御部103は、ログアウト要求情報を生成する。制御部103は、生成したログアウト要求情報を、データ入出力部101を介してサーバ300に送信する(S542)。
【0406】
サーバ300にログイン中でないと判定した場合(S541:No)、及び、ステップS522の処理の実行後、制御部103は、車載機器100のシャットダウン処理を開始する(S543)。
【0407】
続いて、
図58を参照して、サーバ300のログアウト要求受信時の処理について説明する。
図58は、サーバ300のログアウト要求受信時の処理を示す処理フローである。以下、
図26を参照して説明したサーバ300の運転終了通知受信時の処理と異なる点について説明する。
【0408】
制御部302は、車載機器100から送信されたログアウト要求情報を、データ入出力部301を介して受信する(S515)。制御部302は、ログアウト要求情報の受信に応じて、ユーザ情報記録部312に格納されたユーザ管理情報3300に含まれるログアウト日時情報3305が示すログアウト日時を、現在日時を示すように更新する(S516)。
【0409】
制御部302は、所定時間D0の待ち合わせを行う(S517)。制御部302は、所定時間D0の待ち合わせ後、ユーザ管理情報3300において、ログイン日時情報3304が示すログイン日時が、ログアウト日時情報3305が示すログアウト日時よりも前であり、かつ、ログアウト日時情報3305が示すログアウト日時に所定時間D0を加算した日時が、現在日時よりも後の日時であるか否かを判定する(S518)。ログイン日時がログアウト日時よりも前でない、又は、ログアウト日時に所定時間D0を加算した日時が現在日時よりも後の日時でない場合(S518:No)、D0の間に再ログインされたことになる。この場合は、購入手続きメールを送信せずに、処理を終了する。
【0410】
ログイン日時がログアウト日時よりも前であり、かつ、ログイン日時に所定時間D0を加算した日時が現在日時よりも後の日時である場合(S518:Yes)、制御部302は、ユーザ情報記録部312に格納された利用履歴情報3200において、ユーザ管理情報3300に含まれるメール送信日時情報3307が示すメール送信日時よりも後の日時となり、かつ、ユーザ管理情報3300に含まれるログアウト日時情報3305が示すログアウト日時よりも後の日時となる試聴日時を示す試聴日時情報3202を含むレコードを検索する(S519)。ステップS512以降については、
図26を参照して説明したサーバ300の運転終了通知受信時の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0411】
この処理によれば、電波状態の良くない場所を走行し、ログインとログアウトが繰り返された場合であっても、車載機器100に送信される購入手続きメールの数を抑制することができる。
【0412】
ここで、サーバ300は、電波状態により、車載機器100がログアウト要求情報をサーバ300に送信できない状況を検出して、自発的にログアウト処理(ログアウト要求受信時の処理)を実行する。以下、その処理について説明する。
【0413】
まず、
図59を参照して、サーバ300のログイン確認要求情報受信時の処理について説明する。
図59は、サーバ300のログイン確認要求情報受信時の処理を示す処理フローである。なお、車載機器100の制御部103は、サーバ300へのログイン後、一定時間間隔毎に、ログイン確認要求情報を生成して、データ入出力部101を介してサーバ300に送信しているものとする。
【0414】
制御部302は、車載機器100から送信されたログイン確認要求情報を、データ入出力部101を介して受信する(S800)。制御部302は、ログイン確認要求情報の受信に応じて、ユーザ情報記録部312に格納されたユーザ管理情報3300のログイン確認日時情報3306が示すログイン確認日時を、現在日時に更新する(S801)。
【0415】
続いて、
図60を参照して、サーバ300の自動ログアウト処理について説明する。
図60は、サーバ300の自動ログアウト処理を示す処理フローである。
【0416】
制御部302は、ログイン処理の完了後(S810)、ユーザ管理情報3300において、ログイン日時情報3304が示すログイン日時が、ログアウト日時情報3305が示すログアウト日時よりも前の日時であるか否かを判定する(S811)。ログイン日時がログアウト日時よりも前の日時でない場合(S811:No)、処理を終了する。この場合は、車載機器100は、ログアウト状態であるため、ログイン確認は、不要であるからである。
【0417】
ログイン日時がログアウト日時よりも前の日時である場合(S811:Yes)、制御部302は、所定時間D1の待ち合わせを行う(S812)。制御部302は、所定時間D1の待ち合わせ後、ユーザ管理情報3300において、ログイン確認日時情報3306が示すログイン確認日時にD1を加算した日時が、現在日時よりも前であるか否かを判定する(S813)。ログイン確認日時にD1を加算した日時が、現在日時よりも前でない場合(S813:No)、ステップS811に戻る。
【0418】
ログイン確認日時にD1を加算した日時が、現在日時よりも前である場合(S813:Yes)、制御部302は、ログアウト処理を実行する(S814)。具体的には、
図59を参照して説明したログアウト要求受信時の処理を実行する。この場合、所定時間D1の間、車載機器100のログアウトが確認できなかったことになるからである。
【0419】
以上に説明したように、本実施の形態では、車載機器100が、ユーザからの購入するコンテンツを指定する入力に応じて、購入するとして指定されたコンテンツを示すコンテンツデータをサーバ300から受信して、受信したコンテンツデータに基づいて、購入するとして指定されたコンテンツを制限付きで再生するようにしている。そして、車載機器100は、サーバ300に対して購入するとして指定されたコンテンツの購入手続きが完了した後にサーバ300から送信される購入手続き完了通知情報の受信に応じて、購入するとして指定されたコンテンツを再生するときにおける制限を解除するようにしている。
【0420】
これによれば、ユーザが、購入するコンテンツを指定しただけで、コンテンツを利用することが可能となる。また、複雑なコンテンツの購入手続きは、制限を解除するために、後ほど行うようにすればよい。そのため、安全性を維持しつつ、購入するコンテンツの迅速な利用を可能とすることができる。
【0421】
なお、本発明は前記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0422】
前述した実施の形態では、音声及び動画等のコンテンツを購入する場合について説明したが、これに限られない。例えば、同様にして、ストリームデータによって再生される放送内容において、商品が紹介されている場合に、その商品を購入候補として提示するようにしてもよい。そして、商品の購入が申請された場合、その購入手続きメールを通信端末200に送信するようにする。これによれば、商品の買い逃しを防止することができる。
【0423】
前述した実施の形態では、車載機器100が、サーバ300との間で直接データを送受信する場合について例示したが、これに限られない。車載機器100が、通信装置200を利用したデザリングによって、サーバ300との間でデータを送受信するようにしてもよい。すなわち、車載機器100の制御部103は、サーバ300にデータを送信する場合、データ入出力部102を介して通信端末200にデータを送信する。通信端末200の制御部203は、車載機器100から送信されたデータをデータ入出力部201を介して受信し、受信したデータをデータ入出力部202を介してサーバ300に送信する。そして、サーバ300の制御部302は、通信端末200から送信されたデータを、データ入出力部301を介して受信する。一方、サーバ100の制御部302は、車載機器100にデータを送信する場合、データ入出力部301を介してサーバ300にデータを送信する。通信端末200の制御部203は、サーバ300から送信されたデータをデータ入出力部202を介して受信し、受信したデータをデータ入出力部201を介して車載機器100に送信する。そして、車載機器100は、通信端末200から送信されたデータを、データ入出力部102を介して受信する。
【0424】
本発明の実施の形態にかかる車載機器100、通信端末200、及びサーバ300は、前述の実施の形態の機能を実現するプログラムを、コンピュータ(車載機器100、通信端末200、及びサーバ300)又はコンピュータが有するプロセッサ(CPU、MPU(Micro Processing Unit))が実行することによって、構成することが可能である。
【0425】
また、このプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0426】
また、コンピュータが前述の実施の形態の機能を実現するプログラムを実行することにより、前述の実施の形態の機能が実現される場合だけでなく、このプログラムが、コンピュータ上で稼動しているOS(Operating System)もしくはアプリケーションソフトウェアと共同して、前述の実施の形態の機能を実現する場合も、本発明の実施の形態に含まれる。