(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5863181
(24)【登録日】2016年1月8日
(45)【発行日】2016年2月16日
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/42 20060101AFI20160202BHJP
【FI】
H01R13/42 D
H01R13/42 F
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-112289(P2012-112289)
(22)【出願日】2012年5月16日
(65)【公開番号】特開2013-239365(P2013-239365A)
(43)【公開日】2013年11月28日
【審査請求日】2015年4月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100100712
【弁理士】
【氏名又は名称】岩▲崎▼ 幸邦
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】田代 晴紀
(72)【発明者】
【氏名】杉山 典男
(72)【発明者】
【氏名】青島 建吾
【審査官】
前田 仁
(56)【参考文献】
【文献】
特開平08−241749(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電線に接続された端子を収容するハウジングと、このハウジングに組付けられ前記端子の接続部を前記ハウジングの外部に露出させて前記端子を正規位置で保持し前記端子が前記ハウジングから抜けるのを防止するフロントホルダとを備えたコネクタであって、
前記ハウジングには、前記端子を前記ハウジングに挿入可能な挿入隙間を有し、前記フロントホルダが組付けられた状態で前記端子を係止して前記端子が前記ハウジングの前記電線側から抜けるのを防止するハウジング係止突部が設けられ、
前記ハウジング係止突部は、前記ハウジングの内壁から撓むことなく内部に向けて突設され、前記フロントホルダが組付けられた状態で、前記挿入隙間から前記ハウジング係止突部側に移動された前記端子を係止していることを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
請求項1記載のコネクタであって、
前記フロントホルダには、前記ハウジング係止突部と前記端子の長さ方向と直交する方向に対向して配置され、前記ハウジングに前記端子が収容された状態で前記フロントホルダを前記ハウジングに組付けるときに前記挿入隙間に挿入され、前記フロントホルダが前記ハウジングに組付けられた状態で前記端子を係止して前記端子が前記ハウジングの前記電線側から抜けるのを防止するホルダ係止突部が設けられていることを特徴とするコネクタ。
【請求項3】
請求項2記載のコネクタであって、
前記ホルダ係止突部は、前記フロントホルダの内壁から撓むことなく前記ハウジング係止突部に向けて突設されていることを特徴とするコネクタ。
【請求項4】
請求項2又は3記載のコネクタであって、
前記ハウジング係止突部と前記ホルダ係止突部とは、前記端子の長さ方向の同一位置に設けられ、前記端子に設けられた係合孔部に係合されることを特徴とするコネクタ。
【請求項5】
請求項2乃至4のいずれか1項に記載のコネクタであって、
前記ハウジング係止突部には、前記端子を前記挿入隙間に導く端子案内部が設けられ、前記ホルダ係止突部には、前記ホルダ係止突部を前記挿入隙間に導くホルダ案内部が設けられていることを特徴とするコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コネクタとしては、電線に接続された端子を収容するハウジングを備え、このハウジングに端子を係止して端子がハウジングの電線側から抜けるのを防止するハウジングランスが設けられたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このようなコネクタでは、端子の接続部をハウジングの外部に露出させようにハウジングに組付けられ、端子がハウジングから抜けるのを防止するフロントホルダを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−211976号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1のようなコネクタでは、端子がハウジングの電線側から抜けるのを防止するハウジングランスが撓み可能であるので、電線の屈曲などの外力が撓みを可能とするハウジングランスの基部に集中し、最悪の場合、基部に破断が発生する恐れがあった。このようにハウジングランスに損傷が発生してしまうと、ハウジングに対する端子の保持が不安定となってしまう。
【0006】
そこで、この発明は、ハウジングに対する端子の保持安定性を向上することができるコネクタの提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、電線に接続された端子を収容するハウジングと、このハウジングに組付けられ前記端子の接続部を前記ハウジングの外部に露出させて前記端子を正規位置で保持し前記端子が前記ハウジングから抜けるのを防止するフロントホルダとを備えたコネクタであって、前記ハウジングには、前記端子を前記ハウジングに挿入可能な挿入隙間を有し、前記フロントホルダが組付けられた状態で前記端子を係止して前記端子が前記ハウジングの前記電線側から抜けるのを防止するハウジング係止突部が設けられ
、前記ハウジング係止突部は、前記ハウジングの内壁から撓むことなく内部に向けて突設され、前記フロントホルダが組付けられた状態で、前記挿入隙間から前記ハウジング係止突部側に移動された前記端子を係止していることを特徴とする。
【0008】
このコネクタでは、ハウジングに、端子をハウジングに挿入可能な挿入隙間を有し、フロントホルダが組付けられた状態で端子を係止して端子がハウジングの電線側から抜けるのを防止するハウジング係止突部が設けられているので、ハウジング係止突部をランスのような撓み可能に設ける必要がなく、ハウジング係止突部の外力に対する耐力を向上することができる。
【0009】
従って、このようなコネクタでは、ハウジング係止突部の外力による損傷を大幅に抑制することができ、ハウジングに対する端子の保持安定性を向上することができる。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のコネクタであって、前記フロントホルダには、前記ハウジング係止突部と前記端子の長さ方向と直交する方向に対向して配置され、前記ハウジングに前記端子が収容された状態で前記フロントホルダを前記ハウジングに組付けるときに前記挿入隙間に挿入され、前記フロントホルダが前記ハウジングに組付けられた状態で前記端子を係止して前記端子が前記ハウジングの前記電線側から抜けるのを防止するホルダ係止突部が設けられていることを特徴とする。
【0011】
このコネクタでは、端子がハウジング係止突部とホルダ係止突部とに係止されるので、より強固に端子の抜けを防止でき、ハウジングに対する端子の保持安定性をさらに向上することができる。
【0012】
また、ハウジング係止突部とホルダ係止突部とは、端子の長さ方向と直交する方向に対向して配置されているので、端子に外力が加わったとしても、少なくともいずれか一方の係止突部によって端子を係止することができる。
【0013】
さらに、ホルダ係止突部は、ハウジング係止突部が有する挿入隙間に挿入されるので、ホルダ係止突部をランスのような撓み可能に設ける必要がなく、ホルダ係止突部の外力に対する耐力を向上することができる。
請求項3記載の発明は、請求項2記載のコネクタであって、前記ホルダ係止突部は、前記フロントホルダの内壁から撓むことなく前記ハウジング係止突部に向けて突設されていることを特徴とする。
【0014】
請求項
4記載の発明は、請求項
2又は3記載のコネクタであって、前記ハウジング係止突部と前記ホルダ係止突部とは、前記端子の長さ方向の同一位置に設けられ、前記端子に設けられた係合孔部に係合されることを特徴とする。
【0015】
このコネクタでは、ハウジング係止突部とホルダ係止突部とが、端子の長さ方向の同一位置に設けられ、端子に設けられた係合孔部に係合されるので、端子の係合孔部を共用化することができ、端子の構造を簡易化することができる。
【0016】
請求項
5記載の発明は、請求項
2乃至4のいずれか1項に記載のコネクタであって、前記ハウジング係止突部には、前記端子を前記挿入隙間に導く端子案内部が設けられ、前記ホルダ係止突部には、前記ホルダ係止突部を前記挿入隙間に導くホルダ案内部が設けられていることを特徴とする。
【0017】
このコネクタでは、ハウジング係止突部に、端子を挿入隙間に導く端子案内部が設けられ、ホルダ係止突部に、ホルダ係止突部を挿入隙間に導くホルダ案内部が設けられているので、ハウジングに対する端子及びフロントホルダの組付けにより容易にハウジング係止突部及びホルダ係止突部を端子に係止させることができ、組付性を向上することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ハウジングに対する端子の保持安定性を向上することができるコネクタを提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の実施の形態に係るコネクタの斜視図である。
【
図2】本発明の実施の形態に係るコネクタの分解斜視図である。
【
図3】本発明の実施の形態に係るコネクタの要部拡大斜視図である。
【
図4】本発明の実施の形態に係るコネクタの要部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1〜
図4を用いて本発明の実施の形態に係るコネクタについて説明する。
【0021】
本実施の形態に係るコネクタ1は、電線3に接続された端子5を収容するハウジング7と、このハウジング7に組付けられ端子5の接続部9をハウジング7の外部に露出させて端子5を正規位置で保持し端子5がハウジング7から抜けるのを防止するフロントホルダ11とを備えている。
【0022】
そして、ハウジング7には、端子5をハウジング7に挿入可能な挿入隙間13を有し、フロントホルダ11が組付けられた状態で端子5を係止して端子5がハウジング7の電線3側から抜けるのを防止するハウジング係止突部15が設けられている。
【0023】
また、フロントホルダ11には、ハウジング係止突部15と端子5の長さ方向と直交する方向に対向して配置され、ハウジング7に端子5が収容された状態でフロントホルダ11をハウジング7に組付けるときに挿入隙間13に挿入され、フロントホルダ11がハウジング7に組付けられた状態で端子5を係止して端子5がハウジング7の電線3側から抜けるのを防止するホルダ係止突部17が設けられている。
【0024】
さらに、ハウジング係止突部15とホルダ係止突部17とは、端子5の長さ方向の同一位置に設けられ、端子5に設けられた係合孔部19に係合される。
【0025】
また、ハウジング係止突部15には、端子5を挿入隙間13に導く端子案内部21が設けられ、ホルダ係止突部17には、ホルダ係止突部17を挿入隙間13に導くホルダ案内部23が設けられている。
【0026】
図1〜
図4に示すように、コネクタ1は、電線3に接続された端子5と、ハウジング7と、シェル25と、シールドリング27と、防水部材29と、リヤホルダ31と、パッキン33と、フロントホルダ11とから構成されている。
【0027】
端子5は、負荷などに接続された複数(ここでは2本)の各電線3の端部に圧着などによって電気的に接続された端子金具からなり、筐体(不図示)に収容された強電回路に接続部9が接続される。この端子5は、ハウジング7内に収容される。
【0028】
ハウジング7は、絶縁性樹脂からなり、筒状に形成され、内部に端子5を収容する端子収容部35と、この端子収容部35と連通され電線3が導出される電線導出部37とを備えている。このハウジング7は、端子収容部35側が筐体に嵌合され、端子5と強電回路とが接続される。このようなハウジング7の電線導出部37側には、シェル25が組付けられる。
【0029】
シェル25は、ノイズなどの侵入や漏洩を防止するシールド部材からなり、ハウジング7の電線導出部37側からハウジング7の外周に組付けられる。このシェル25は、編組線(不図示)と共にシールドリング27によって加締められる。
【0030】
シールドリング27は、導電性材料からなり、シェル25の外周に配置され、編組線とシェル25とを加締め、シールド回路を形成する。このシールドリング27が組付けられるハウジング7の電線導出部37の内部には、防水部材29が配置される。
【0031】
防水部材29は、ゴム栓からなり、内周が電線3の外周に密着された状態で、ハウジング7の電線導出部37の内部に配置される。この防水部材29は、外周がハウジング7の電線導出部37の内周面に密着されてハウジング7と電線3との間をシールしてハウジング7の内部と外部とを区画する。このような防水部材29は、ハウジング7の電線導出部37の開口に組付けられるリヤホルダ31によってハウジング7からの脱落が防止される。
【0032】
リヤホルダ31は、絶縁性樹脂からなり、半楕円状に形成された2つの分割部材39,41で構成されている。この2つの分割部材39,41は、防水部材29の後端側に電線3を挟んで組付けられる。このリヤホルダ31は、ハウジング7の電線導出部37の開口に挿入されてハウジング7の内部を閉塞するように組付けられ、防水部材29のハウジング7からの脱落を防止する。このようなリヤホルダ31が組付けられるハウジング7の端子収容部35の外周には、パッキン33が組付けられる。
【0033】
パッキン33は、ゴムなどの弾性材料からなり、ハウジング7の端子収容部35の外周に密着して組付けられる。このパッキン33は、ハウジング7が筐体と嵌合した状態で、ハウジング7と筐体との間をシールしてハウジング7の内部と外部及び筐体の内部と外部とを区画する。このようなパッキン33が組付けられるハウジング7の端子収容部35の開口には、フロントホルダ11が組付けられ、パッキン33のハウジング7からの脱落が防止される。
【0034】
フロントホルダ11は、絶縁性樹脂からなり、楕円形の蓋状に形成され、ハウジング7の端子収容部35の開口を閉塞するように端子5の接続部9を挿通して組付けられる。このフロントホルダ11は、ハウジング7に組付けられることにより端子5を端子収容部35の正規位置に位置させて保持すると共に、端子5のハウジング7からの抜けを防止する。
【0035】
このようなフロントホルダ11によってハウジング7からの抜けが防止された端子5は、ハウジング係止突部15とホルダ係止突部17とに係止され、ハウジング7の電線導出部37側からの抜けが防止されている。
【0036】
ハウジング係止突部15は、ハウジング7の端子収容部35の内壁から端子収容部35の内部に向けて連続する一部材で突設されている。このため、ハウジング係止突部15は、剛性を有しており、撓むことがない。また、ハウジング係止突部15の先端側には、電線導出部37側から端子5を挿入可能な挿入隙間13が設けられている。この挿入隙間13には、ハウジング係止突部15が撓まないため、フロントホルダ11をハウジング7に組付けず、端子5を端子収容部35に挿入した状態で、端子5の接続部9が配置される。また、ハウジング係止突部15の電線導出部37側には、端子収容部35側に向けて下り傾斜となる端子案内部21が設けられている。この端子案内部21は、電線導出部37側から端子5を収容するときに、端子5の先端部と当接して端子5を挿入隙間13に導く。
【0037】
このハウジング係止突部15は、フロントホルダ11をハウジング7に組付けることにより、端子5が正規位置に位置するようにハウジング係止突部15側に移動され、端子5の接続部9に設けられた係合孔部19に係合して端子5を係止する。このハウジング係止突部15の端子5の係止により、端子5がハウジング7の電線導出部37側から抜けるのを防止することができる。このようなハウジング係止突部15の端子5の長さ方向と直交する方向には、ホルダ係止突部17が対向配置されている。
【0038】
ホルダ係止突部17は、ハウジング係止突部15に対して端子5の長さ方向の同一位置となるように、フロントホルダ11の内壁から端子収容部35の内部に向けて連続する一部材で突設されている。このため、ホルダ係止突部17は、剛性を有しており、撓むことがない。また、ホルダ係止突部17の電線導出部37側には、端子収容部35側に向けて上り傾斜となるホルダ案内部23が設けられている。このホルダ案内部23は、ハウジング7に端子5が収容された状態でフロントホルダ11をハウジング7に組付けるときに、端子5の先端部と当接して端子5をハウジング係止突部15側に移動させてホルダ係止突部17を挿入隙間13に導く。
【0039】
このホルダ係止突部17は、ハウジング7に端子5が収容された状態でフロントホルダ11をハウジング7に組付けることにより、ホルダ案内部23による端子5の移動によって挿入隙間13に挿入され、フロントホルダ11がハウジング7に組付けられた状態で端子5の係合孔部19に係合して端子5を係止する。このホルダ係止突部17の端子5の係止により、ハウジング係止突部15と共に二重係止となって、さらに端子5がハウジング7の電線導出部37側から抜けるのを防止することができる。
【0040】
なお、ハウジング係止突部15とホルダ係止突部17とでは、係合孔部19に対する係止代がハウジング係止突部15の方が大きくなっているが、例えば、ハウジング7の端子収容部35のサイズに制約があり、挿入隙間13を設けられない場合には、ハウジング係止突部15とホルダ係止突部17との係止代を同等とする、或いはホルダ係止突部17の係止代を大きくしてもよい。
【0041】
このようなコネクタ1では、ハウジング7に、端子5をハウジング7に挿入可能な挿入隙間13を有し、フロントホルダ11が組付けられた状態で端子5を係止して端子5がハウジング7の電線3側から抜けるのを防止するハウジング係止突部15が設けられているので、ハウジング係止突部15をランスのような撓み可能に設ける必要がなく、ハウジング係止突部15の外力に対する耐力を向上することができる。
【0042】
従って、このようなコネクタ1では、ハウジング係止突部15の外力による損傷を大幅に抑制することができ、ハウジング7に対する端子5の保持安定性を向上することができる。
【0043】
また、端子5は、ハウジング係止突部15とホルダ係止突部17とに係止されるので、より強固に端子5の抜けを防止でき、ハウジング7に対する端子5の保持安定性をさらに向上することができる。
【0044】
さらに、ハウジング係止突部15とホルダ係止突部17とは、端子の長さ方向と直交する方向に対向して配置されているので、端子5に外力が加わったとしても、少なくともいずれか一方の係止突部によって端子5を係止することができる。
【0045】
また、ホルダ係止突部17は、ハウジング係止突部15が有する挿入隙間13に挿入されるので、ホルダ係止突部17をランスのような撓み可能に設ける必要がなく、ホルダ係止突部17の外力に対する耐力を向上することができる。
【0046】
さらに、ハウジング係止突部15とホルダ係止突部17とは、端子5の長さ方向の同一位置に設けられ、端子5に設けられた係合孔部19に係合されるので、端子5の係合孔部19を共用化することができ、端子5の構造を簡易化することができる。
【0047】
また、ハウジング係止突部15には、端子5を挿入隙間13に導く端子案内部21が設けられ、ホルダ係止突部17には、ホルダ係止突部17を挿入隙間13に導くホルダ案内部23が設けられているので、ハウジング7に対する端子5及びフロントホルダ11の組付けにより容易にハウジング係止突部15及びホルダ係止突部17を端子5に係止させることができ、組付性を向上することができる。
【0048】
なお、本発明の実施の形態に係るコネクタでは、フロントホルダにホルダ係止突部を設けているが、ハウジング係止突部のみで十分に端子を係止することができれば、ハウジング係止突部だけであってもよい。
【0049】
また、ハウジング係止突部とホルダ係止突部とは、端子に設けられた同一の係合孔部に係合されているが、ハウジング係止突部とホルダ係止突部とをそれぞれ別の係合孔部に係合させてもよい。
【符号の説明】
【0050】
1…コネクタ
3…電線
5…端子
7…ハウジング
9…接続部
11…フロントホルダ
13…挿入隙間
15…ハウジング係止突部
17…ホルダ係止突部
19…係合孔部
21…端子案内部
23…ホルダ案内部