特許第5863516号(P5863516)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5863516
(24)【登録日】2016年1月8日
(45)【発行日】2016年2月16日
(54)【発明の名称】自動倉庫
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/00 20060101AFI20160202BHJP
   B65G 1/04 20060101ALI20160202BHJP
【FI】
   B65G1/00 511B
   B65G1/04 535
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-48264(P2012-48264)
(22)【出願日】2012年3月5日
(65)【公開番号】特開2013-180898(P2013-180898A)
(43)【公開日】2013年9月12日
【審査請求日】2014年10月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000196705
【氏名又は名称】西部電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090697
【弁理士】
【氏名又は名称】中前 富士男
(74)【代理人】
【識別番号】100176142
【弁理士】
【氏名又は名称】清井 洋平
(74)【代理人】
【識別番号】100127155
【弁理士】
【氏名又は名称】来田 義弘
(74)【代理人】
【識別番号】100163267
【弁理士】
【氏名又は名称】今中 崇之
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 敦
【審査官】 大谷 光司
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭60−085508(JP,U)
【文献】 実開昭60−148703(JP,U)
【文献】 特開平04−023190(JP,A)
【文献】 特開平08−113312(JP,A)
【文献】 特開平11−165811(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G1/00−1/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品が供給される前側及び該物品が取り出される後側がそれぞれ開放された複数の収容スペースを並べた棚体を有するラック装置と、前記ラック装置の前側に配置され、前記収容スペースへの前記物品の供給を行う搬送装置とを備える自動倉庫において、
平面視して前記棚体の外周に沿って設けられたガイド部材と、前記ガイド部材に案内されて移動する閉鎖体と、前記閉鎖体に取り付けられたラックギアに噛み合うスプロケットと、前記スプロケットを回転させて前記閉鎖体を移動させる駆動モータと、前記閉鎖体が前記棚体の後側に配置されたのを検出する後側センサーと、前記搬送装置の動作を制御する制御手段とを備え、前記閉鎖体を前記棚体の前側に配置して前記複数の収容スペースの前側を塞ぎ、該閉鎖体を該棚体の後側に配置して該複数の収容スペースの後側を塞ぎ、前記制御手段は、前記後側センサーが前記閉鎖体を検出していない際に、前記搬送装置による前記収容スペースへの作業を止め、該後側センサーが該閉鎖体を検出している際に、該搬送装置による該収容スペースへの作業を許可することを特徴とする自動倉庫。
【請求項2】
請求項記載の自動倉庫において、前記棚体には、前記複数の収容スペースの上側に、複数の保管専用スペースが配列され、前記閉鎖体は、前記複数の収容スペースの上から下までを覆う高さを有することを特徴とする自動倉庫。
【請求項3】
請求項2記載の自動倉庫において、前記制御手段は、該制御手段に接続されたユーザー操作端末から入力されたデータを基に、前記搬送装置を作動して、前記保管専用スペースから翌日の作業に必要な前記物品を取り出し前記収容スペース内に移動することを特徴とする自動倉庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数個の物品を収容可能なラック装置を備えた自動倉庫に関する。
【背景技術】
【0002】
自動倉庫では、複数の収容スペースを備えるラック装置が設けられ、各種物品が、搬送装置によって指定された収容スペースに配置されるので、作業者は、収容スペースから必要な物品を効率的に得ることができる。
また、背面ピッキング方式においては、ラック装置の前側に配置された搬送装置によって収容スペースに物品が供給され、作業者は、ラック装置の後側に立って、収容スペース内の物品を取り出す。従って、搬送装置と作業者のワーキングエリアはラック装置によって分けられている。
【0003】
この背面ピッキング方式では、搬送装置によって物品の供給作業が行われている収容スペースに、作業者が手を入れると危険なため、搬送装置と作業者が干渉するのを防止する仕組みが採用され、その具体例が特許文献1、2に記載されている。
特許文献1、2では、収容スペースに閉鎖体(特許文献1では、シャッター装置)を取り付け、搬送装置(特許文献2では、モノレールスタッカー)による物品の供給がなされている間、該当する収容スペースの後側を閉鎖体で閉じる。これによって、作業者は、物品が供給中の収容スペースに手を入れることはできず、作業を安全に行うことが可能である。
【0004】
物品を供給するワーキングエリアと物品を取り出すワーキングエリアを分けることは、自動倉庫にのみ有効ではなく、収容スペースへの物品の供給を搬送装置等の機械の代わりに人が行う現場、即ち、ラック装置の前側から人によって物品の供給が行われる現場においても技術的意義がある。即ち、ラック装置の前側から物品が供給されている収容スペースに、ラック装置の後側から別の作業者が手を入れるのを回避して作業者の安全を確保することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−113312号公報
【特許文献2】特開平11−165811号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1、2の方法では、作業者が物品を取り出す収容スペースそれぞれに閉鎖体が取り付けられているので、該当する収容スペースと同数の閉鎖体が必要となり、ラック装置の製造コストを上昇させる要因となっていた。そして、各閉鎖体について、閉鎖体の開閉状態を検知するセンサを設ける場合には、大幅な製造コストの上昇が強いられていた。
また、それぞれの閉鎖体について、閉鎖体が正常に可動することを定期的に点検する必要があり、閉鎖体数の増加により点検時間が長くなってメンテナンス性が低下するという問題も招いていた。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされるもので、それぞれの収容スペースに閉鎖体を取り付けることなく、収容スペースにおいて物品の供給と取り出しが重複して行われるのを防止する自動倉庫を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
前記目的に沿う発明に係る自動倉庫は、物品が供給される前側及び該物品が取り出される後側がそれぞれ開放された複数の収容スペースを並べた棚体を有するラック装置と、前記ラック装置の前側に配置され、前記収容スペースへの前記物品の供給を行う搬送装置とを備える自動倉庫において、平面視して前記棚体の外周に沿って設けられたガイド部材と、前記ガイド部材に案内されて移動する閉鎖体と、前記閉鎖体に取り付けられたラックギアに噛み合うスプロケットと、前記スプロケットを回転させて前記閉鎖体を移動させる駆動モータと、前記閉鎖体が前記棚体の後側に配置されたのを検出する後側センサーと、前記搬送装置の動作を制御する制御手段とを備え、前記閉鎖体を前記棚体の前側に配置して前記複数の収容スペースの前側を塞ぎ、該閉鎖体を該棚体の後側に配置して該複数の収容スペースの後側を塞ぎ、前記制御手段は、前記後側センサーが前記閉鎖体を検出していない際に、前記搬送装置による前記収容スペースへの作業を止め、該後側センサーが該閉鎖体を検出している際に、該搬送装置による該収容スペースへの作業を許可する。なお、前記収容スペースの前側は、前記物品の供給に加えて該物品の取り出しが行われることもある。
【0012】
【発明の効果】
【0013】
発明に係る自動倉庫は、平面視して棚体の外周に沿って設けられたガイド部材と、ガイド部材に案内されて移動する閉鎖体とを備え、閉鎖体を棚体の一側(前側)に配置して複数の収容スペースの一側(前側)を塞ぎ、閉鎖体を棚体の他側(後側)に配置して複数の収容スペースの他側(後側)を塞ぐので、各収容スペースに閉鎖体を取り付けることなく、収容スペースにおいて物品の供給と取り出しが同時に行われるのを確実に防止することができる。
【0014】
発明に係る自動倉庫、閉鎖体にラックギアを取り付け、ラックギアに噛み合うスプロケットと、スプロケットに回転力を与える駆動モータとを備えて、スプロケットを回転し閉鎖体を移動させるので、閉鎖体を移動させるために必要となる設計を簡素にすることができ、製造コストを抑制可能である。
【0015】
【0016】
また、発明に係る自動倉庫、閉鎖体が棚体の後側に配置されたのを検出する後側センサーと、搬送装置の動作を制御する制御手段とが設けられ、制御手段が、後側センサーが閉鎖体を検出していない際に、搬送装置による収容スペースへの作業を止め、後側センサーが閉鎖体を検出している際に、搬送装置による収容スペースへの作業を許可するので、棚体前側にある閉鎖体に対して搬送装置が接触するのを確実に防止することができる。
【0017】
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施の形態に係る自動倉庫に備えられたラック装置の正面図である。
図2】同ラック装置の平断面図である。
図3】本発明の一実施の形態に係る自動倉庫の概略図である。
図4】制御手段の接続を示すブロック図である。
図5】本発明の一実施の形態に係るラック装置の部分側断面図である。
図6】同ラック装置の部分平断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1図2に示すように、本発明の一実施の形態に係る自動倉庫14に備えられたラック装置10は、物品11が供給される一側及び物品11が取り出される他側がそれぞれ開放された複数の収容スペース12を並べた棚体13を有している。以下、これらについて詳細に説明する。
【0020】
複数の物品11を収容可能なラック装置10は、図3に示す、本発明の一実施の形態に係る自動倉庫14に設置されている。自動倉庫14は、主として、複数のラック装置10と、物品11の搬送を行うスタッカークレーン(搬送装置の一例)15と、スタッカークレーン15が取り付けられたガイドレール16とから構成される。
本実施の形態では、複数のラック装置10が2列に配置され、ラック装置10の一方の列とラック装置10の他方の列の間にガイドレール16が設置されている。
スタッカークレーン15は、ガイドレール16に案内されてラック装置10の列に沿って移動する。
【0021】
本実施の形態では、自動倉庫14を、所謂、背面ピッキング方式として設計している。各ラック装置10について、スタッカークレーン15及びガイドレール16が配置されている側を前側(一側)として、作業者Pがその反対側、即ちラック装置10の後側(他側)から、収容スペース12内にある物品11の取り出しを行う。
従って、背面ピッキング方式の自動倉庫14は、スタッカークレーン15の可動エリアと作業者Pのワークエリアをラック装置10によって分け、作業者Pが効率的に作業を行える環境を提供することができる。
【0022】
ラック装置10は、図1に示すように、物品11を収容する棚体13を有し、棚体13には、複数の収容スペース12と複数の保管専用スペース12aが配列されている。
収容スペース12が後側を開放されているのに対し、保管専用スペース12aは、後側が棚体13に取り付けられた図示しない金網によって塞がれているので、作業者Pによる物品11の取り出しは行うことができない。収容スペース12及び保管専用スペース12aは、前側が開放され、共に前側からスタッカークレーン15による物品11の供給及び物品11の取り出しが可能である。
【0023】
ラック装置10の前側に配置されたスタッカークレーン15には、図4に示すように、スタッカークレーン15の動作を制御する制御手段17が接続されている。スタッカークレーン15は、制御手段17からの命令に応じて、所定の保管専用スペース12aから物品11を取得し、その物品11を収容スペース12内に供給する。
制御手段17は、例えば、情報処理端末によって構成することができる。物品11は、本実施の形態では、製品組み立て用の部品が入れられたトレイであり、作業者Pは、このトレイを収容スペース12から引き出してトレイ内の製品組み立て用の部品を取り出すが、これに限定されない。また、本実施の形態では、物品11の前後の長さが、収容スペース12の前後の長さの約半分であるが、物品11の種類や取り出し方法に応じて、物品11の前後の長さと収容スペース12の前後の長さの関係を変えてもよい。
【0024】
棚体13は、図1図2に示すように、上下に長い複数の柱材18と柱材18に固定された前後に長い支持部材19を備えている。支持部材19は、ラック装置10を正面視してL字状に形成され、距離を有して左右に配置された対となる支持部材19によって、一つの物品11が保持される。
また、収容スペース12及び保管専用スペース12aは、図1に示すように、ラック装置10を正面視して、隣り合う柱材18と、対となる支持部材19と、その対となる支持部材19の一つ上に位置する対となる支持部材19とによって囲まれた空間である。
本実施の形態では、棚体13に、下から数えて、4段目までに収容スペース12が形成され、5段目とそれより上段に保管専用スペース12aが形成されている。
【0025】
保管専用スペース12aには、作業者Pが将来的に必要となる物品11が保管され、収容スペース12には、作業者Pが今必要な物品11が格納されている。
制御手段17には、図4に示すように、作業者Pによって翌日の作業計画が入力されるユーザー操作端末20が接続されている。作業者Pは、一日の作業が終わると、翌日の作業で用いる物品11の数等を、ユーザー操作端末20に入力する。ユーザー操作端末20から入力されたデータは制御手段17に記憶され、制御手段17は、夜間、そのデータを基に、スタッカークレーン15を作動して、保管専用スペース12aから翌日の作業に必要な物品11を取り出し収容スペース12内に移動する。
【0026】
翌日必要な物品11の種類が、収容スペース12の数より多い場合、翌日の早い時間帯に必要とされる物品11が、夜間、収容スペース12内に格納される。翌日、収容スペース12内にある、これらの物品11が作業者Pにより全て取り出され、作業者Pがユーザー操作端末20で作業完了の操作を行うと、スタッカークレーン15によって次に必要な物品11が収容スペース12内に配置される。
【0027】
ここで、スタッカークレーン15によって収容スペース12に物品11の供給が行われている最中に、作業者Pが収容スペース12内に手を入れると、スタッカークレーン15が作業者Pの手に接触して危険である。
そのため、ラック装置10は、収容スペース12に物品11の供給が行われている際に作業者Pが収容スペース12内に手を入れるのを禁止する閉鎖体21を備えている。
【0028】
ラック装置10には、図2に示すように、平面視して、棚体13の外周に沿ってガイド部材22が設けられ、閉鎖体21は、そのガイド部材22に案内されて移動する。
閉鎖体21は、図1に示すように、4段ある収容スペース12の上から下までを覆う高さを有し、図2に示すように、平面視して、棚体13の左右方向の長さより長い。
なお、本実施の形態では、棚体13は平面視して矩形であるが、これに限定されない。
【0029】
ガイド部材22は、図1図2図5に示すように、主として、閉鎖体21の上部が取り付けられる上ガイドの一例であるハンガーレール23と、閉鎖体21の下部が取り付けられる下ガイドの一例であるガイドレール24を備えている。
ハンガーレール23及びガイドレール24は、図2に示すように、平面視して、U字であり、棚体13の前側、左側及び後側を覆うように配置されている。また、ハンガーレール23及びガイドレール24は、図1図5に示すように、それぞれベースフレーム25、26に固定されている。
【0030】
閉鎖体21は上下に長い複数のスラット27を備え、各スラット27の左右(幅方向両側)にスラット27が連結されている。隣り合うスラット27は、図6に示すように、縦方向に配置された連結軸28を中心に回動可能であるので、閉鎖体21は平面視してU字のハンガーレール23及びガイドレール24に沿って円滑に移動することができる。
なお、図6は、6本のスラット27のみが記載され、他のスラット27の記載が省略されている。
【0031】
各スラット27には、図5図6に示すように、上部にラックギア29が取り付けられている。
ラック装置10は、ラックギア29と同一の高さに配置され、ラックギア29に噛み合うスプロケット30を備えている。スプロケット30には、駆動モータ31の出力軸32が連結され、スプロケット30は、駆動モータ31から回転力を与えられて回転する。駆動モータ31の作動によりスプロケット30が回転すると、駆動モータ31の動力がスプロケット30及びラックギア29を介してスラット27に伝えられ、閉鎖体21を移動させる。
【0032】
閉鎖体21が棚体13の後側に配置されることより、開放されている収容スペース12の後側が塞がれ、閉鎖体21が棚体13の前側に配置されることにより、開放されている収容スペース12の前側が塞がれる。
従って、閉鎖体21の位置によって、収容スペース12は、前側あるいは後側が閉鎖体21によって塞がれ、スタッカークレーン15による物品11の供給、又は、作業者Pによる物品11の取り出しのいずれかが物理的に禁止される。
【0033】
具体的には、閉鎖体21は、棚体13の後側に配置されて、作業者Pによる収容スペース12からの物品11の取り出しを禁止し、スタッカークレーン15による収容スペース12への物品11の供給を可能にする。そして、閉鎖体21は、棚体13の前側に配置されて、作業者Pによる収容スペース12からの物品11の取り出しを可能にし、スタッカークレーン15による収容スペース12への物品11の供給を禁止する。
なお、本実施の形態では、スプロケット30の大半と駆動モータ31が、ケース35内に格納され、スプロケット30は、ケース35から出た部分がラックギア29に連結されている。
【0034】
また、スラット27の上部には、図5に示すように、連結部材33を介して滑車34が取り付けられ、滑車34は、転動可能にハンガーレール23に装着されている。
ベースフレーム25には、図5図6に示すように、ギア押え具36が固定され、ギア押え具36には、スラット27をスプロケット30の向きに押圧する複数のフリーローラ37が装着されている。
【0035】
スラット27の下部には、図5に示すように、連結部材38を介してフリーローラ39が取り付けられている。フリーローラ39は、断面U字状で上部が開放したガイドレール24の2つの側壁部の間に配置され、スラット27の下部とガイドレール24の位置関係を一定の範囲で維持する。従って、閉鎖体21は、スラット27の縦方向の向きが維持された状態で、ガイド部材22に沿って安定的に移動することができる。
【0036】
棚体13の前側に配置されている閉鎖体21は、作業者Pがユーザー操作端末20で作業完了の操作を行うと、棚体13の後側に移動し、作業者Pが収容スペース12内に手を入れられないようにする。
そして、スタッカークレーン15による収容スペース12内への物品11の供給が終了すると、閉鎖体21が棚体13の後側から前側に移動し、ユーザー操作端末20に、物品11の供給作業が終了した旨を表示する。
【0037】
ガイドレール24には、図2に示すように、第1のセンサー(即ち、前側センサー)の一例であるリミットスイッチ41及び第2のセンサー(即ち、後側センサー)の一例であるリミットスイッチ42が取り付けられている。
リミットスイッチ41は、閉鎖体21が、棚体13の前側に配置されて、全ての収容スペース12の前側を覆う位置にあるのを検出し、リミットスイッチ42は、閉鎖体21が、棚体13の後側に配置されて、全ての収容スペース12の後側を覆う位置にあるのを検出する。
【0038】
リミットスイッチ41、42は、図4に示すように、制御手段17に接続されているので、制御手段17はリミットスイッチ41、42を介して閉鎖体21の位置を検知可能である。
制御手段17は、閉鎖体21が棚体13の後側から前側に移動している際に、リミットスイッチ41が閉鎖体21を検出したタイミングで、作動中の駆動モータ31を停止して、移動していた閉鎖体21を止める。そして、制御手段17は、閉鎖体21が棚体13の前側から後側に移動している際に、リミットスイッチ42が閉鎖体21を検出したタイミングで、作動中の駆動モータ31を停止して、移動していた閉鎖体21を止める。
【0039】
また、制御手段17は、リミットスイッチ42が閉鎖体21を検出していない際に、スタッカークレーン15による収容スペース12への物品11の供給作業を止め、スタッカークレーン15が保管専用スペース12aに対してのみ作業(物品11の供給及び取り出し)を行える状態にする。
従って、閉鎖体21が棚体13の前側を塞いでいるとき、及び、棚体13の後側を塞いでいた閉鎖体21が棚体13の前側に移動する状態を含め閉鎖体21が移動するとき、スタッカークレーン15による収容スペース12に対する物品11の供給作業は、閉鎖体21によって物理的に禁止されている状態であるのに加え、制御手段17によっても禁止された状態にある。
一方、リミットスイッチ42が閉鎖体21を検出している際、制御手段17は、スタッカークレーン15による収容スペース12への物品11の供給作業を許可する。
【0040】
ラック装置10は、図1に示すように、閉鎖体21の移動操作が行われる複数のボタン43を備えている。作業者Pは、ボタン43を操作することによって、前側にある閉鎖体21を強制的に後側に移動させることや、後側にある閉鎖体21を前側に移動させることが可能である。
また、閉鎖体21には、閉鎖体21が棚体13の後側に配置された際の右端部に、障害物センサー44が取り付けられている。障害物センサー44は、閉鎖体21の上端部から下端部にわたって配置され接触物を検出し、図4に示すように、制御手段17に接続されている。
制御手段17は、閉鎖体21が棚体13の前側から後側に移動する際に、障害物センサー44を介して接触物を検知すると、閉鎖体21を停止して、閉鎖体21によって物が挟まれるのを防止する。
【0041】
ベースフレーム26には、図6に示すように、閉鎖体21の移動を手動で行える状態にする手動切替操作部45が設けられている。作業者Pは、停電等により駆動モータ31が作動できないとき、手動切替操作部45を操作して、閉鎖体21が駆動モータ31によってのみ移動できる状態から、閉鎖体21が作業者Pにより手動で移動できる状態に切り替えることができる。
【0042】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記した形態に限定されるものでなく、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用範囲である。
例えば、収容スペースへの物品の供給は、スタッカークレーンの代わりに人が行ってもよく、この場合、閉鎖体は、人によるピッキング用収容スペースへの物品の供給、又は人によるピッキング用収容スペースからの物品の取り出しのいずれかを禁止して、ピッキング用収容スペースに対して安全に人が作業できるようにする。
また、1つの棚体が備えるピッキング用収容スペースの数は、40個に限定されず、ラック装置が設置される現場に応じて変えることができる。
そして、第1、第2のセンサーはリミットスイッチに限定されず、その他のセンサー類、例えば赤外線センサーであってもよい。
【符号の説明】
【0043】
10:ラック装置、11:物品、12:収容スペース、12a:保管専用スペース、13:棚体、14:自動倉庫、15:スタッカークレーン、16:ガイドレール、17:制御手段、18:柱材、19:支持部材、20:ユーザー操作端末、21:閉鎖体、22:ガイド部材、23:ハンガーレール、24:ガイドレール、25、26:ベースフレーム、27:スラット、28:連結軸、29:ラックギア、30:スプロケット、31:駆動モータ、32:出力軸、33:連結部材、34:滑車、35:ケース、36:ギア押え具、37:フリーローラ、38:連結部材、39:フリーローラ、41、42:リミットスイッチ、43:ボタン、44:障害物センサー、45:手動切替操作部
図1
図2
図3
図4
図5
図6