(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表示サーバは、前記表示端末において前記付加情報が付加されると、前記情報共有部に、前記付加情報が付加された画像の画像データの特定情報と前記付加情報とを記憶する動作を行なうことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像表示システム。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について説明する。
(第一実施形態)
先ず、第一実施形態について
図1〜
図5に基づいて説明する。
図1に示す画像表示システム1は、施設X,Y,Zにおいて画像を表示するシステムであり、データインデックスサーバ(data index server)2、情報共有サーバ3を備えている。前記データインデックスサーバ2は、ここでは二つ図示されている(データインデックスサーバ2A,2B)。
【0010】
前記施設X,Y,Zは、例えば病院や診療所などの医療施設である。前記施設X,Y,Zは、表示サーバ4、データサーバ5、表示端末6を有している。具体的には、前記施設Xは、表示サーバ4X、データサーバ5X、表示端末6Xを有し、前記施設Yは、表示サーバ4Y、データサーバ5Y、表示端末6Yを有している。また、前記施設Zは、表示サーバ4Z、データサーバ5Z、表示端末6Zを有している。
【0011】
前記各施設X,Y,Zにおいて、前記表示サーバ4、前記データサーバ5及び前記表示端末6は、LAN(Local Area Network)によって接続されている。また、前記表示サーバ4X,4Yは、前記データインデックスサーバ2A及び前記情報共有サーバ3とVPN(Virtual Private Network)や専用線などによるネットワークによって接続されている。また、前記表示サーバ4Xは前記データサーバ5YとVPNや専用線などによるネットワークによって接続され、前記表示サーバ4Yは前記データサーバ5XとVPNや専用線などによるネットワークによって接続されている。
【0012】
前記表示サーバ4Zは、前記データインデックスサーバ2B及び前記情報共有サーバ3とVPNや専用線などによるネットワークによって接続されている。
【0013】
前記データインデックスサーバ2A,2B、前記情報共有サーバ3、前記表示サーバ4及び前記データサーバ5は、サーバとして公知の構成を有しており、ここでは詳細な構成の説明を省略する。前記画像表示システム1が、例えばXDS(Cross−Enterprise Document Sharing)を実施するシステムである場合、前記データインデックスサーバ2A,2Bは、レジストリサーバ(registry server)であり、前記表示サーバ4は、コンシューマサーバ(consumer server)である。また、前記データサーバ5は、例えばリポジトリサーバ(repository sever)である。
【0014】
前記データサーバ5には、画像データが記憶されている。前記データサーバ5は、本発明におけるサーバの実施の形態の一例である。前記画像データは、例えば医療用の画像データである。この医療用の画像データは、医療施設や検体検査を行なう検査施設などにおいて作成される患者に関係するデータであり、医用画像のデータ、文書のデータ、数値のデータなどである。医用画像のデータは、前記施設X,Y,Zにおける部門システムのモダリティ(modality)等で取得されたデータであり、例えばX線CT(Computed Tomography)画像、MRI(Magnetic Resonance Imaging)画像、超音波画像などのデータである。文書のデータは、例えば読影レポート、診療情報提供書、手術同意書や検査同意書などの同意書、問診票、申込書、検査結果などのデータである。文書のデータには、紙の文書をスキャンしてデータ化されたPDF(Portable Document Format)データなども含まれる。また、数値のデータは、患者に関する数値のデータであり、例えば血液検査などの検査結果を示す数値のデータである。
【0015】
前記医療用のデータには、上述において列記された前記医用画像のデータや前記文書のデータの他、心電図などの患者の生体情報の経過記録、その他患者に関係する記録のデータなども含まれる。
【0016】
前記画像データのメタデータ(metadata)は、前記データインデックスサーバ2A,2Bに記憶されている。これらデータインデックスサーバ2A,2Bは、本発明におけるデータインデックスサーバの実施の形態の一例である。前記画像データが医療用のデータである場合、メタデータは、例えば患者の氏名、患者ID、日付、文書種、文書分類、依頼科、Unique ID、前記データサーバ5のサーバIDなど、複数の属性の付随情報からなる。
【0017】
ちなみに、「付随情報」という語は、具体的な氏名、患者ID、日付、文書種、文書分類、依頼科を意味し、属性は、これら付随情報の属性を意味する。例えば、「文書種」という属性の付随情報は、「CT」、「MRI」などであり、「依頼科」という属性の付随情報は、「放射線科」、「循環器科」などである。メタデータは、属性の情報(例えば、「文書種」という情報)と、その属性の具体的な情報(すなわち付随情報、例えば「CT」という情報)とを含む概念である。
【0018】
メタデータにおける日付は、例えば医療用のデータの作成日である。メタデータにおける日付には、日のみならず、年や時刻などが含まれていてもよい。医用画像のデータであれば、撮影日を作成日としてもよい。また、文書のデータであれば、文書を作成した日が作成日であってもよいし、文書をスキャンしてデータ化した日が作成日であってもよい。
【0019】
前記メタデータにおける文書種は、医療用のデータの種類を示す情報であり、例えばMRI、US(Ultrasound)などの医用画像の種類や、入院同意書、入院申込書、入院問診票、検査同意書、手術同意書などの文書の種類を示す情報である。また、前記メタデータにおける文書分類は、例えば同意書など、文書種の上位の概念を示す情報である。
【0020】
前記メタデータにおける依頼科は、例えば放射線科、循環器科など、医療用のデータの作成を依頼した科を示す情報である。
【0021】
前記メタデータにおけるUnique ID(以下、「UID」と云う)は、画像データを識別するための情報である。このUIDは、本発明における識別情報の実施の形態の一例である。また、前記メタデータにおける前記データサーバ5のサーバIDは、前記データサーバ5を識別するための情報である。
【0022】
前記データインデックスサーバ2Aには、前記データサーバ5X、前記データサーバ5Yに記憶された画像データのメタデータが記憶されている。従って、前記データインデックスサーバ2Aは、前記データサーバ5X,5Yに記憶された画像データのメタデータを管理するサーバである。
【0023】
また、前記データインデックスサーバ2Bには、前記データサーバ5Zに記憶された画像データのメタデータが記憶されている。従って、前記データインデックスサーバ2Bは、前記データサーバ5Zに記憶された画像データのメタデータを管理するサーバである。
【0024】
前記表示サーバ4には、前記データサーバ5のURL(Uniform Resorse Locator)と前記データサーバ5のIDとの対応情報ciが記憶されている。また、前記表示サーバ4には、表示サーバ4がアクセスする前記データインデックスサーバ2のURLが記憶されている。ここでは、前記表示サーバ4X,4Yは、前記データインデックスサーバ2Aに対するアクセス権を有し、前記表示サーバ4Zは、前記データインデックスサーバ2Bに対するアクセス権を有する。従って、前記表示サーバ4X,4Yには、前記データインデックスサーバ2AのURLが記憶されている。また、前記表示サーバ4Zには、前記データインデックスサーバ2BのURLが記憶されている。
【0025】
また、前記情報共有サーバ3には、後述するようにフラグが付加された画像の画像データのUIDが、フラグの情報とともに記憶されている。フラグの情報は、フラグが付加されていることを示す。前記表示サーバ4及び前記情報共有サーバ3の機能については後述する。前記表示サーバ4は、本発明における表示サーバの実施の形態の一例である。また、前記情報共有サーバ3は、本発明における情報共有部及び情報共有サーバの実施の形態の一例である。また、UIDは、本発明において画像データを特定する特定情報の実施の形態の一例である。さらに、前記フラグ及び前記フラグの情報は、本発明における付加情報の実施の形態の一例である。
【0026】
情報共有サーバ3には、アクセス(access)権が設定された表示サーバ4のみがアクセスすることができる。
図1に示された表示サーバ4X,4Y,4Zには、前記情報共有サーバ3に対するアクセス権が設定されている。後述するように、前記表示サーバ4X,4Y,4Zは、前記表示端末6X,6Y,6Zにおいてフラグの付加が行われると、フラグが付加された画像の画像データのUIDをフラグの情報とともに前記情報共有サーバ3に記憶する動作を行なう。従って、前記情報共有サーバ3には、前記表示端末6X,6Y,6Zにおいて付加されたフラグの情報が記憶可能である。
【0027】
前記表示端末6は、汎用型のパーソナルコンピュータ(Personal Computer)であり、コンピュータとして公知の構成を有している。前記表示端末6は、本発明における表示端末及び画像表示装置の実施の形態の一例である。
【0028】
本例の画像表示システム1の作用について説明する。先ず、表示端末6に画像を表示させる場合の作用について、
図2のフローチャートに基づいて説明する。ここでは、医療用のデータに基づく画像を表示させる場合について説明する。医療用のデータに基づく画像は、前記医用画像のデータに基づく医用画像、前記文書のデータに基づく文書画像、前記数値のデータに基づく数値画像などである。
【0029】
図2において、ステップS1では、前記表示端末6において、操作者は画像を表示させたい患者Pの患者IDを入力する。次に、ステップS2では、前記表示端末6は、前記患者IDを前記表示サーバ4に出力して画像の取得要求を行なう。前記表示端末6からの画像の取得要求を受けた前記表示サーバ4は、前記患者Pの患者IDを含む全てのメタデータを、前記データインデックスサーバ2から取得する。ちなみに、前記表示サーバ4は、取得されたメタデータが、どのデータインデックスサーバ2から取得されたかを認識している。
【0030】
また、前記表示サーバ4は、後述するように、前記フラグの情報及び前記UIDを、前記情報共有サーバ3から取得する。前記情報共有サーバ3から取得される情報は、前記患者Pについての情報だけではなく、患者P以外の患者について、前記情報共有サーバ3に記憶されている全ての情報である。
【0031】
前記ステップS2において、前記表示サーバ4は、アクセス先として記憶されているデータインデックスサーバ2にアクセスしてメタデータの取得を行なう。一方、前記ステップS2において、前記表示サーバ4は、アクセス権が設定されたデータインデックスサーバ2に記憶されたメタデータのUIDのほか、アクセス権が設定されていないデータインデックスサーバに記憶されたメタデータのUIDを前記情報共有サーバ3から取得する場合がある。
【0032】
次に、ステップS3では、前記表示サーバ4は、前記表示端末6に患者Pの医療用のデータに基づく画像Iを表示させる。具体的には、前記表示サーバ4は、先ず前記ステップS2において取得されたメタデータに含まれるサーバIDに対応する前記データサーバ5のURLを前記対応情報ciに基づいて特定する。そして、前記データサーバ5のURL及び前記UIDによって画像データの所在を特定して、データサーバ5から画像データを取得する。
【0033】
前記表示サーバ4は、前記データサーバ5から取得された画像データに基づいて、
図3に示すように前記表示端末6に画像Iを表示させる。ここでは、画像Iの一覧Vを表示させる。
【0034】
前記一覧Vは、前記画像Iが日付ごと及び文書種ごとにマトリックス(matrix)状に並んだ画像である。ここでは、各文書種の画像Iが列方向に並び、各日付の画像Iが行方向に並んでいる。前記画像Iはサムネイル画像(thumbnail)画像などである。前記表示サーバ4は、前記データサーバ5の画像データを適切な画素数(サイズ:size)に変換してサムネイル画像を作成する。
【0035】
また、前記画像Iとして表示される医療用のデータが数値のデータである場合、前記表示サーバ4は数値のデータの内容を示す画像を作成し、この画像を前記画像Iとして表示させる。例えば、数値のデータの内容を示す画像は、数値のデータの内容を示す文字からなる画像である。一例をあげると、血液検査の数値のデータについては、「血液検査」の文字からなる画像が、前記画像Iとして表示される。
【0036】
前記一覧Vにおいて表示された画像Iを、操作者が表示端末の入力部(図示省略)を用いてクリックすることにより、拡大された画像が表示されるようになっていてもよい。
【0037】
操作者は、前記表示端末6に表示された一覧Vにおける画像Iに、フラグを付加することができる。このフラグは、操作者が画像Iに対して何らかの情報を与えるために付加される。ちなみに、前記フラグには、与える情報の内容に応じた複数の種類があってもよい。
【0038】
フラグを付加する場合の作用について詳しく説明する。先ず、
図4に示すように、フラグを付加したい画像Iに対して、フラグのアイコンIcfをドラッグアンドドロップ(drag and drop)する。ちなみに、
図4では、フラグのアイコンIcfが三つ表示されており、三種類のフラグを設定することができるようになっている。ここでは、フラグFLの色が三種類である。
【0039】
フラグのアイコンIcfがドラッグアンドドロップされることにより、
図5に示すようにフラグFLが画像Iに付加される。
【0040】
前記画像Iに前記フラグFLが付加されると、前記表示サーバ4は、フラグFLが付加された画像Iの画像データのUIDをフラグFLの情報とともに前記情報共有サーバ3に送信する。フラグFLの情報には、フラグFLの種類を識別するための情報が含まれる。前記表示サーバ4から送信されたUIDは、前記フラグFLの情報とともに情報共有サーバ3に記憶される。このようにして情報共有サーバ3に記憶されたUID及びフラグFLの情報が、前記ステップS2において前記表示サーバ4によって取得される。
【0041】
前記ステップS3において、前記表示サーバ4は、前記データサーバ5から取得された画像データが、前記ステップS2において前記情報共有サーバ3から取得されたUIDによって特定される画像データと一致する場合に、この画像データに基づいて前記表示端末6に表示される画像にフラグを付加して表示させる。すなわち、前記ステップS3において、前記表示サーバ4は、先ず前記ステップS2において前記情報共有サーバ3から取得されたUIDに基づいて、フラグFLが付加された画像Iの画像データを特定する。次に、前記表示サーバ4は、このようにして特定された画像データに基づいて表示される画像IにフラグFLを表示する。
【0042】
本例によれば、同じ情報共有サーバ3にアクセス可能な表示サーバ4と接続された表示端末6であれば、フラグFLを共有することができる。より詳細に説明する。例えば、前記データサーバ5X,5Y,5Zに、患者Pについて同じ画像Iの画像データが記憶されているとする。この場合において、前記施設ZにおいてフラグFLの付加が行われた場合、フラグFLが付加された画像IのUIDがフラグの情報とともに前記情報共有サーバ3に記憶される。これにより、前記施設Zの表示端末6Zに患者Pの画像Iを再び表示する場合のみならず、前記施設Xや前記施設Yにおいて、前記患者Pの画像Iが表示端末6X,6Yに表示される場合にも、前記情報共有サーバ3に記憶されたUIDに基づいてフラグFLが付加された画像の画像データを特定することができるので、フラグFLを表示することができる。このように、本例によれば、施設X,Y,Zのうちのいずれかの施設の表示サーバ4に接続された表示端末6においてフラグFLが付加されても、そのフラグFLを他の表示サーバ4に接続された表示端末6においても表示することができ、異なる表示サーバ4と接続された表示端末6の間において、フラグFLを共有することができる。
【0043】
ここで、本例とは異なり、フラグが付加された画像の画像データのメタデータにフラグの情報を付加し、このフラグの情報が付加されたメタデータを記憶した場合について説明する。施設X,Y,Zには、ある患者Pについて同じ画像Iが記憶されており、前記施設Zに記憶された画像Iについてフラグの付加を行なったとする。また、施設Zのみがアクセスすることができるサーバ(図示省略)に、フラグの情報が付加されたメタデータが記憶される。このサーバには、前記表示サーバ4X,4Yはアクセスできないとする。
【0044】
この場合、表示サーバ4Zのみがアクセスすることができるサーバにおいて、フラグの情報が付加されたメタデータが記憶されているので、フラグが付加された同じ画像Iであっても、施設X,Yに記憶された画像Iを表示する場合には、フラグを表示することができない。一方、本例では、情報共有サーバ3にUID及びフラグの情報が記憶されているので、この情報共有サーバ3にアクセスすることができる表示サーバ4であれば、フラグを付加した画像Iを表示端末6に表示することができる。
【0045】
また、本例によれば、前記情報共有サーバ3にはUIDが記憶され、個人を特定する情報は記憶されないので、前記情報共有サーバ3のセキュリティレベルを必ずしも高く設定する必要がない。
【0046】
次に、第一実施形態の変形例について説明する。
図6に示すように、本例の画像表示システム1′は、情報共有サーバ3を備えていない。本例では、フラグが付加された画像の画像データのUIDが、フラグの情報とともに可搬型記憶媒体10に記憶される。可搬型記憶媒体10は、例えばUSB(Universal Serial Bus)メモリ(memory)である。可搬型記憶媒体10は、前記表示端末6に接続される。
【0047】
本例の作用について
図7のフローチャートに基づいて説明する。この
図7のフローチャートは、基本的には
図2のフローチャートと同じであるが、ステップS2′では、前記表示サーバ4は、フラグの情報とともに記憶されたUIDを、前記表示端末6に接続された可搬型記憶媒体10から取得する。そして、前記表示サーバ4は、取得したUIDに基づいて、ステップS3において、フラグFLが付加された画像の画像データを特定して、前記表示端末6にフラグFLを表示する。
【0048】
図6では、施設Xの表示端末6Xに可搬型記憶媒体10が接続されている。この状態で前記表示端末6XにおいてフラグFLの付加が行われ、UIDがフラグの情報とともに可搬型記憶媒体10に記憶されたとする。この可搬型記憶媒体10を、
図8に示すように施設Yの表示端末6Yに接続すると、この表示端末6Yにおいて、前記表示端末6Xにおいて付加されたフラグFLを表示させることができる。具体的には、前記ステップS2′において、前記表示サーバ4Yは、フラグの情報とともに記憶されたUIDを、前記表示端末6Yに接続された可搬型記憶媒体10から取得する。そして、前記表示サーバ4Yは、取得したUIDに基づいて、フラグFLが付加された画像の画像データを特定して、前記表示端末6にフラグFLを表示する。
【0049】
本例によれば、可搬型記録媒体10を表示端末6に接続することによって、他の表示端末6で付加されたフラグFLを表示することができ、異なる表示端末6の間において、フラグFLを共有することができる。
【0050】
(第二実施形態)
次に、第二実施形態について、
図9に基づいて説明する。第一実施形態と同一の構成については同一の符号を付して示している。
図9に示す画像表示システム20においては、データインデックスサーバ2が一つのみである。また、画像表示システム20は、前記施設Zは有しておらず前記施設X,Yを有している。
【0051】
本例の画像表示システム20において、前記画像Iの表示及び前記フラグFLの付加は、第一実施形態と同様にして行われる。
【0052】
本例の画像表示システム20によっても、第一実施形態と同様に、異なる表示端末6の間において、フラグFLを共有することができる。
【0053】
次に第二実施形態の変形例について説明する。
図10に示すように、本例では、第一実施形態の変形例と同様に、情報共有サーバ3を備えておらず、フラグが付加された画像の画像データのUIDが、フラグの情報とともに可搬型記憶媒体10に記憶される。そして、この可搬型記憶媒体10に記憶されたUIDに基づいて、前記表示サーバ4がフラグFLの表示を行なう。
【0054】
(第三実施形態)
次に、第三実施形態について、
図11に基づいて説明する。
図11に示す画像表示システム30は、サーバ31、表示端末32、情報共有サーバ33を備えている。
【0055】
図11では、前記サーバ31は三つ図示されている。また、前記表示端末32として、
図11では二つの表示端末32A,32Bが図示されている。前記各サーバ31及び前記各表示端末32A,32Bはネットワークによって接続されている。
【0056】
サーバ31には、画像データが記憶されている。画像データは、例えばウェブページ(web page)の画像のデータなどである。前記サーバ31は、本発明におけるサーバの実施の形態の一例である。
【0057】
また、前記情報共有サーバ33には、後述するようにフラグが付加された画像の画像データの所在を示すURI(Uniform Resource Identifier)が、フラグの情報とともに記憶されている。フラグの情報は、上記各実施形態と同様にフラグが付加されていることを示す。前記URIは、本発明において画像データを特定する特定情報の実施の形態の一例である。前記情報共有サーバ33は、本発明における情報共有部及び情報共有サーバの実施の形態の一例である。
【0058】
前記サーバ31及び前記情報共有サーバ33は、サーバとして公知の構成を有しており、ここでは詳細な構成の説明を省略する。
【0059】
また、前記表示端末32A,32Bも、汎用型のパーソナルコンピュータ(Personal Computer)であり、コンピュータとして公知の構成を有している。前記表示端末32A,32Bは、情報共有サーバ33とネットワークによって接続されている。前記表示端末32A,32Bは、情報共有サーバ33に対するアクセス権が設定されている。後述するように、表示端末32A,32Bは、フラグの付加が行われると、前記URIをフラグの情報とともに記憶する動作を行なう。従って、前記情報共有サーバ33には、前記表示端末32A,32Bにおいて付加されたフラグの情報が記憶可能である。
【0060】
また、前記表示端末32A,32Bには、後述するようにフラグを付加及び表示するためのソフトウェア(software)がインストール(install)されている。前記表示端末32は、本発明における表示端末及び画像表示装置の実施の形態の一例である。
【0061】
本例の画像表示システム30の作用について説明する。先ず、前記表示端末32に画像を表示させる場合の作用について、
図12のフローチャートに基づいて説明する。ここでは、ウェブページの画像が前記表示端末32に表示されるものとする。
【0062】
先ず、ステップS11では、前記表示端末32において、操作者はURIを指定する。
【0063】
次に、ステップS12では、前記表示端末32は、指定されたURIを有するサーバ31に対して画像取得要求を出力して、このサーバ31から画像データを取得する。また、前記表示端末32は、後述するようにフラグの情報とともに記憶されたURIを、前記情報共有サーバ33から取得する。
【0064】
次に、ステップS13では、前記ステップS12において取得された画像データに基づくウェブページの画像Iが、
図13に示すように前記表示端末32に表示される。操作者は、前記表示端末32に表示された画像Iに、フラグを付加することができる。
【0065】
フラグを付加する場合の作用について説明する。
図13において、前記表示端末32には、フラグのアイコンIcfが表示されている。このフラグのアイコンIcfをクリックすることにより、
図14に示すように画像IにフラグFLが付加される。
【0066】
前記画像Iに前記フラグFLが付加されると、前記表示端末32は、フラグFLが付加された画像Iの画像データのURIをフラグFLの情報とともに前記情報共有サーバ33に送信する。前記表示端末32から送信されたURIは、フラグFLの情報とともに情報共有サーバ33に記憶される。このようにして情報共有サーバ33に記憶されたURI及びフラグFLの情報が、前記ステップS12において前記表示端末32によって取得される。
【0067】
前記ステップS13において、前記表示端末32は、前記サーバ31から取得された画像データが、前記ステップS12において前記情報共有サーバ33から取得されたURIによって特定される画像データと一致する場合に、この画像データに基づいて前記表示端末6に表示される画像にフラグを付加して表示させる。すなわち、前記表示端末32は、前記ステップS12において前記情報共有サーバ33から取得されたURIと、ステップS11において指定されたURIとが一致する場合、前記ステップS13において、前記表示端末32は、前記画像IにフラグFLを表示する。
【0068】
本例においても、同じ情報共有サーバ33にアクセス可能な表示端末32であれば、フラグFLを共有することができる。例えば、前記表示端末32AにおいてフラグFLの付加が行われた場合、フラグFLが付加された画像IのURIがフラグの情報とともに前記情報共有サーバ33に記憶される。そして、表示端末32Bに前記フラグFLが付加された画像Iが表示された場合、フラグFLが表示される。
【0069】
次に、第三実施形態の変形例について説明する。
図15に示すように、本例の画像表示システム30′は、情報共有サーバ33を備えていない。本例では、第一、第二実施形態の変形例と同様に、フラグが付加された画像の画像データのURIが、フラグの情報とともに前記可搬型記憶媒体10に記憶される。前記可搬型記憶媒体10は、前記表示端末32に接続される。
【0070】
本例の作用について
図16のフローチャートに基づいて説明する。この
図16のフローチャートは、基本的には
図12のフローチャートと同じであるが、ステップS12′では、前記表示端末32は、フラグの情報とともに記憶されたURIを、前記表示端末32に接続された可搬型記憶媒体10から取得する。そして、前記表示端末32は、前記サーバ31から取得された画像データが、前記可搬型記憶媒体10から取得したURIによって特定される画像データと一致する場合に、ステップS13において、前記表示端末32にフラグFLを表示する。
【0071】
図15では、表示端末32Aに可搬型記憶媒体10が接続されている。この状態で前記表示端末32AにおいてフラグFLの付加が行われ、URIがフラグの情報とともに可搬型記憶媒体10に記憶されたとする。この可搬型記憶媒体10を、
図17に示すように表示端末32Bに接続すると、この表示端末32Bにおいて、前記表示端末32Aにおいて付加されたフラグFLを表示させることができる。具体的には、前記ステップS12′において、前記表示端末32Bは、フラグの情報とともに記憶されたURIを前記可搬型記憶媒体10から取得する。そして、ステップS13において、前記表示端末32Bは、前記サーバ31から取得された画像データが、前記可搬型記憶媒体10から取得されたURIによって特定される画像データと一致する場合、フラグFLを表示する。
【0072】
本例によれば、可搬型記録媒体10を表示端末32に接続することによって、他の表示端末32で付加されたフラグFLを表示することができ、異なる表示端末32の間において、フラグFLを共有することができる。
【0073】
以上、本発明を前記実施形態によって説明したが、本発明はその主旨を変更しない範囲で種々変更実施可能なことはもちろんである。例えば、本発明における付加情報は、前記フラグFLに限られるものではなく、例えばタグ(tag)であっていてもよい。また、本発明における付加情報は、操作者が入力した文字情報などを含むメモであってもよい。
【0074】
また、前記第一、第二実施形態において、メタデータはURIを有していてもよい。この場合、前記情報共有サーバ3又は可搬型記憶媒体10には、UIDの代わりにURIが記憶されてもよい。
【0075】
また、前記第一、第二実施形態において、UIDが重複しない場合には、前記情報共有サーバ3にUIDのみが記憶されていればよいが、異なるデータインデックスサーバ2に記憶されたメタデータにおいてUIDが重複することもある場合には、前記情報共有サーバ3及び前記可搬型記憶媒体10に、UIDの他に前記データインデックスサーバ2のURLも記憶される。この場合には、フラグが付加された画像の画像データを特定するために、UID及び前記データインデックスサーバ2のURLが用いられる。UID及び前記データインデックスサーバ2のURLは、本発明において画像データを特定する特定情報の実施の形態の一例である。
【0076】
また、画像表示システム1は、
図18に示す構成であってもよい。
図1と異なる点は、前記施設Zは、データサーバ5Z−A,5Z−Bを有することである。また、各施設X,Y,Zの前記表示サーバ4は、前記データインデックスサーバ2A,2B及び前記情報共有サーバ3とVPNや専用線などによるネットワークによって接続されている。前記各施設X,Y,Zの前記表示サーバ4は、前記データインデックスサーバ2A,2Bにアクセスしてメタデータを取得する。
【0077】
また、前記表示サーバ4は他の施設のデータサーバ5とVPNや専用線などによるネットワークによって接続されている。
【0078】
前記データインデックスサーバ2Aには、前記データサーバ5X、前記データサーバ5Y及び前記データサーバ5Z−Aに記憶された画像データのメタデータが記憶されている。従って、前記データインデックスサーバ2Aは、前記データサーバ5X,5Y,5Z−Aに記憶された画像データのメタデータを管理するサーバである。
【0079】
また、前記データインデックスサーバ2Bには、前記データサーバ5Z−Bに記憶された画像データのメタデータが記憶されている。従って、前記データインデックスサーバ2Bは、前記データサーバ5Z−Bに記憶された画像データのメタデータを管理するサーバである。