(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記出力マルチャネルオーディオ信号と前記入力マルチャネルオーディオ信号の1つは、10.2チャネルオーディオ信号であることを特徴とする請求項1に記載のマルチチャネルオーディオ変換システム。
前記10.2チャネルオーディオ信号は、ユーザを中心に平面上に7個のチャネルの出力位置を設定し、ユーザを基準として高さを有する3個のチャネルの出力位置を設定し、2つのサブウーファーチャネルを提供することを特徴とする請求項2に記載のマルチチャネルオーディオ変換システム。
前記10.2チャネルオーディオ信号の平面上の7個のチャネルは、ユーザの前方中央に出力位置が配置されたC(Center)チャネル、ユーザの前方±30°位置にそれぞれ出力位置が配置されたL/R(Left/Right)チャネル、ユーザの±90°位置に出力位置が配置されたLS/RS(Left Side/Right Side)チャネル、及びユーザの±150°位置に出力位置が配置されたLB/RB(Left Back/Right Back)チャネルを含むことを特徴とする請求項3に記載のマルチチャネルオーディオ変換システム。
前記10.2チャネルオーディオ信号の高さを有する3個のチャネルは、前記L/Rチャネルの上側30°〜45°位置に出力位置が配置されたLH/RH(Left Height/Right Height)チャネルと、ユーザの上側に出力位置が配置されたTC(Top Center)チャネルを含むことを特徴とする請求項4に記載のマルチチャネルオーディオ変換システム。
前記チャネル信号算出部は、前記入力マルチャネルオーディオ信号が22.2チャネルオーディオ信号である場合、上位レイヤ、中位レイヤ、下位レイヤ、及びサブウーファーチャネル別にそれぞれ特定の定数を乗算して出力マルチャネルオーディオ信号の全体サウンドレベルを調整することを特徴とする請求項2に記載のマルチチャネルオーディオ変換システム。
前記チャネル信号算出部は、前記入力マルチャネルオーディオ信号が10.2チャネルオーディオ信号である場合、平面上に位置するチャネルと前記高さを有するチャネル及びサブウーファーチャネル別にそれぞれ特定の定数を乗算して出力マルチャネルオーディオ信号の全体サウンドレベルを調整することを特徴とする請求項3に記載のマルチチャネルオーディオ変換システム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。本発明の一実施形態に係るマルチチャネルオーディオ変換方法はマルチチャネルオーディオ変換システムによって行われてもよい。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係るマルチチャネルオーディオ変換システムの構成を示すブロックダイアグラムである。
【0014】
本発明の一実施形態に係るマルチチャネルオーディオ変換システムは、22.2チャネルオーディオ信号よりも少ない数のチャネルを用いて、22.2チャネルオーディオ信号と類似の音場効果を提供することのできる10.2チャネルオーディオ信号を他のマルチャネルオーディオ信号に変換する。
【0015】
図1を参考すると、マルチチャネルオーディオ変換システムは、出力位置確認部110、信号割当部120、信号分配部130、及びチャネル信号算出部140を備える。
【0016】
出力位置確認部110は、ユーザから入力された入力マルチャネルオーディオ信号のチャネル別の出力位置と入力マルチチャネルオーディオ信号を変換して生成された出力マルチャネルオーディオ信号のチャネル別の出力位置を確認する。
【0017】
ここで、入力マルチャネルオーディオ信号は、
図2に示すように22.2チャネルオーディオ信号であってもよい。ここで、22.2チャネルオーディオ信号は、各チャネルのチャネル信号を出力する位置が210のように配置され、各チャネルは、上位レイヤ221、中位レイヤ222、下位レイヤ223を含む構造220に設定される。
【0018】
そして、上位レイヤ221にはユーザを基準として高い位置から出力されるチャネルが含まれ、中位レイヤ222にはユーザのような高さから出力されるチャネルが含まれ、下位レイヤにはユーザを基準として低い位置で出力されるチャネル、または、サブウーハーチャネルが含まれてもよい。
【0019】
また、本発明に係る10.2チャネルオーディオ信号は、
図3に示すようにユーザを中心のような高さの平面上に7個のチャネルの出力位置を設定し、ユーザを基準として高い高さを有する3個のチャネルの出力位置を設定し、2つのサブウーファー(Sub Woofer)チャネルを提供する。
【0020】
具体的に、平面上の7個のチャネルは、ユーザの前方中央に出力位置が配置されたC(Center)チャネル、ユーザの前方±30°位置にそれぞれ出力位置が配置されたL/R(Left/Right)チャネル、ユーザの±90°位置に出力位置が配置されたLS/RS(Left Side/Right Side)チャネル、及びユーザの±150°位置に出力位置が配置されたLB/RB(Left Back/Right Back)チャネルを含んでもよい。
【0021】
また、高い高さを有する3個のチャネルは、前記L/Rチャネルの上側30°〜45°位置に出力位置が配置されたLH/RH(Left Height/Right Height)チャネルと、ユーザの上側に出力位置が配置されたTC(Top Center)チャネルを含んでもよい。
【0022】
そして、マルチチャネルオーディオ変換システムは、入力マルチャネルオーディオ信号が10.2チャネルオーディオ信号である場合、7.1チャネルオーディオ信号、5.1チャネルオーディオ信号、2.0チャネルオーディオ信号のように10.2チャネルよりも少ない数のオーディオ出力装置を用いるマルチャネルオーディオ信号を出力マルチャネルオーディオ信号として用いてもよい。
【0023】
信号割当部120は、出力マルチャネルオーディオ信号と入力マルチャネルオーディオ信号のうち、チャネル別の出力位置が同じチャネルである入力チャネルと出力チャネルがある場合、前記入力チャネルのチャネル信号を前記出力チャネルに割り当てる。
【0024】
一例として、22:2チャネルのSiLチャネルと10.2チャネルのLSチャネルの出力位置が同一である場合、信号割当部120は、SiLチャネルのチャネル信号をLSチャネルに割り当てることによって、LSチャネルに対応するオーディオ出力装置でSiLチャネルのチャネル信号を再生するようにする。
【0025】
信号分配部130は、入力マルチャネルオーディオ信号のチャネルに最も近接する出力マルチャネルオーディオ信号のチャネル2つに前記入力マルチャネルオーディオ信号のチャネル信号を
ずつ分割して分配する。
【0026】
一例として、22:2チャネルの中央の高い箇所に位置する出力装置に出力されるTpFc(Top forword center)チャネルの場合、信号分配部130は、同じ高さにあるLHチャネルとRHチャネルにそれぞれ
TpFcチャネル信号を分配してもよい。
【0027】
チャネル信号算出部140は、出力マルチャネルオーディオ信号の各チャネルに割り当てられたチャネル信号、または、分配されたチャネル信号に基づいて出力マルチャネルオーディオ信号のチャネル別の信号を算出する。
【0028】
一例として、チャネル信号算出部140は、22.2チャネルオーディオ信号を10.2チャネルオーディオ信号に変換する場合、上位レイヤ、中位レイヤ、下位レイヤ、及びサブウーファーチャネル別にそれぞれ特定の定数を乗算して出力マルチャネルオーディオ信号の全体サウンドレベルを調整する。
【0029】
22.2チャネルオーディオ信号を10.2チャネルオーディオ信号に変換する場合、チャネル信号算出部140が各チャネル別の信号を算出する過程については以下の
図4ないし
図8を用いて詳細に説明する。
【0030】
他の一例として、チャネル信号算出部140は、10.2チャネルオーディオ信号を10.2チャネルよりも少ないチャネルオーディオ信号に変換する場合、平面上に位置するチャネルと高さを有するチャネル及びサブウーファーチャネル別にそれぞれ特定の定数を乗算して出力マルチャネルオーディオ信号の全体サウンドレベルを調整してもよい。
【0031】
10.2チャネルオーディオ信号を10.2チャネルよりも少ないチャネルを用いる出力マルチオーディオ信号に変換する場合、チャネル信号算出部140が各チャネル別の信号を算出する過程については、以下の
図9ないし
図12を用いて詳細に説明する。
【0032】
本発明の一実施形態に係るマルチチャネルオーディオ変換システムが入力された22.2チャネルオーディオ信号を10.2チャネルオーディオ信号に変換する場合、チャネル信号算出部140は、表1を用いて10.2チャネルの各チャネル別の信号を算出する。
【表1】
【0033】
一例として、チャネル信号算出部140は表1及び
図4に示すように、22.2チャネルオーディオ信号410のうち、FL(Forword Left)チャネル、FLc(Forword Left center)チャネル、及びBtFL(Bottom Forword Left)チャネルのチャネル信号に基づいて10.2チャネル出力マルチャネルオーディオ信号420のLチャネルのチャネル信号を算出する。ここで、FLチャネルとBtFLチャネルはLチャネルと出力位置が同一であり、FLcチャネルはLチャネルとCチャネルの間にあるチャネルである。
【0034】
具体的にチャネル信号算出部140は、中位レイヤであるFLチャネルのチャネル信号とFLcチャネルのチャネル信号に
を乗算した値にそれぞれ中位レイヤと設定された定数mを乗算し、下位レイヤであるBtFLチャネルのチャネル信号に下位レイヤと設定された定数bを乗算した後、前記結果値を加えてLチャネルの最終チャネル信号を算出する。
【0035】
また、Rチャネルは出力位置がLチャネルと左右対称であるため、チャネル信号算出部140は、Lチャネルに用いられたチャネルと出力位置が左右対称とされるチャネルであるFR(Forword Right)チャネル、FRc(Forword Right center)チャネル、及びBtFR(Bottom Forword Right)チャネルのチャネル信号を用いてRチャネルのチャネル信号を算出する。
【0036】
他の一例として、チャネル信号算出部140は表1及び
図5に示すように、22.2チャネルオーディオ信号510のうち、FC(Forword Center)チャネル、FLcチャネル、FRcチャネル及びBtFC(Bottom Forword Center)チャネルのチャネル信号に基づいて、10.2チャネル出力マルチャネルオーディオ信号520のCチャネルのチャネル信号を算出する。ここで、FCチャネルとBtFCチャネルはCチャネルと出力位置が同一であり、FLcチャネルはLチャネルとCチャネルの間にあるチャネルであり、FRcチャネルはRチャネルとCチャネルの間にあるチャネルである。
【0037】
具体的にチャネル信号算出部140は、中位レイヤであるFCチャネルのチャネル信号、FLcチャネルのチャネル信号に
を乗算した値、FRcチャネルのチャネル信号に
を乗算した値にそれぞれ中位レイヤと設定された定数mを乗算し、下位レイヤであるBtFCチャネルに下位レイヤと設定された定数bを乗算した後、前記結果値を加えてCチャネルの最終チャネル信号を算出する。
【0038】
他の一例として、チャネル信号算出部140は表1及び
図6に示すように、22.2チャネルオーディオ信号610のうち、TpFL(top Forword Left)チャネルとTpFC(top Forword center)チャネルのチャネル信号に基づいて、10.2チャネル出力マルチャネルオーディオ信号620のLHチャネルのチャネル信号を算出する。ここで、TpFLチャネルのチャネル信号はLHチャネルと出力位置が同じチャネルであり、TpFCチャネルはLHチャネルとRHチャネルの間にあるチャネルである。具体的に、チャネル信号算出部140は、上位レイヤであるTpFLチャネルのチャネル信号とTpFCチャネルのチャネル信号に
を乗算した値にそれぞれ上位レイヤと設定された定数tを乗算した後、前記結果値を加えてLHチャネルの最終チャネル信号を算出する。
【0039】
また、RHチャネルは出力位置がLチャネルと左右対称であるため、チャネル信号算出部140は、LHチャネルに用いられたチャネルと出力位置が左右対称とされるチャネルであるTpFR(top Forword Right)チャネル、TpFCチャネルのチャネル信号を用いてRHチャネルのチャネル信号を算出してもよい。
【0040】
他の一例として、チャネル信号算出部140は表1及び
図7に示すように、22.2チャネルオーディオ信号710のうちTpSiLチャネルと、SiLチャネルのチャネル信号に基づいて、10.2チャネル出力マルチャネルオーディオ信号720のLSチャネルのチャネル信号を算出する。ここで、TpSiLチャネルとSiLチャネルはLSチャネルと出力位置が同じチャネルである。
【0041】
具体的に、チャネル信号算出部140は、中位レイヤであるSiLチャネルのチャネル信号に中位レイヤと設定された定数mを乗算し、上位レイヤであるTpSiLチャネルのチャネル信号に上位レイヤと設定された定数tを乗算した後、前記結果値を加えてLSチャネルの最終チャネル信号を算出する。
【0042】
また、RSチャネルは出力位置がLSチャネルと左右対称であるため、チャネル信号算出部140は、LSチャネルに用いられたチャネルと出力位置が左右対称されるチャネルであるTpSiRチャネルと、SiRチャネルのチャネル信号を用いてRSチャネルのチャネル信号を算出してもよい。
【0043】
他の一例として、チャネル信号算出部140は表1及び
図8に示すように、22.2チャネルオーディオ信号810のうちTpBL(TopBackwordLeft)チャネル、TpBC(TopBackwordCenter)チャネル、BC(BackwordCenter)チャネル、及びBL(BackwordLeft)チャネルのチャネル信号に基づいて、10.2チャネル出力マルチャネルオーディオ信号820のLBチャネルのチャネル信号を算出する。ここで、TpBLチャネル及びBLチャネルはLBチャネルと出力位置が同じチャネルであり、TpBCチャネル及びBCチャネルはLBチャネルとRBチャネルの間にあるチャネルである。
【0044】
具体的に、チャネル信号算出部140は、中位レイヤであるBLチャネルのチャネル信号とBCチャネルのチャネル信号に
を乗算した値にそれぞれ中位レイヤと設定された定数mを乗算し、上位レイヤであるTpBLチャネルのチャネル信号とTpBCチャネルのチャネル信号に
を乗算した値にそれぞれ上位レイヤと設定された定数tを乗算した後、前記結果値を加えてLBチャネルの最終チャネル信号を算出する。
【0045】
また、RBチャネルは出力位置がLチャネルと左右対称であるため、チャネル信号算出部140は、LBチャネルに用いられたチャネルと出力位置が左右対称されるチャネルのうちTpBR(TopBackwordRight)チャネル、TpBC(TopBackwordCenter)チャネル、BC(BackwordCenter)チャネル、及びBR(BackwordRight)チャネルのチャネル信号を用いてRBチャネルのチャネル信号を算出してもよい。
【0046】
本発明の一実施形態に係るマルチチャネルオーディオ変換システムが入力された10.2チャネルオーディオ信号を7.1チャネルオーディオ信号に変換する場合、チャネル信号算出部140は、表2を用いて7.1チャネルの各チャネル別の信号を算出する。
【表2】
【0047】
一例として、チャネル信号算出部140は表1及び
図9に示すように、10.2チャネルオーディオ信号910のうち、LチャネルとLHチャネルのチャネル信号に基づいて7.1チャネルオーディオ信号920のLチャネルのチャネル信号を算出する。ここで、10.2チャネルオーディオ信号910のLチャネルとLHチャネルは7.1チャネルオーディオ信号920のLチャネルと出力位置が同じチャネルである。また、チャネル信号算出部140は、平面上に位置するチャネルには定数aを設定し、高さを有するチャネルには定数cを設定してもよい。
【0048】
具体的に、チャネル信号算出部140は、ユーザと同じ平面上に位置するチャネルの10.2チャネルオーディオ信号910のLチャネルに予め設定された定数aを乗算し、高さを有するチャネルであるLHチャネルに予め設定された定数cを乗算した後、前記結果値を加えて7.1チャネルオーディオ信号920のLチャネルの最終チャネル信号を算出する。
【0049】
また、Rチャネルは出力位置がLチャネルと左右対称であるため、チャネル信号算出部140は、Lチャネルに用いられたチャネルと出力位置が左右対称されるチャネルである10.2チャネルオーディオ信号910のRチャネルとRHチャネルのチャネル信号を用いて7.1チャネルオーディオ信号420のRチャネルのチャネル信号を算出してもよい。
【0050】
他の一例として、チャネル信号算出部140は表1及び
図10に示すように、10.2チャネルオーディオ信号1010のうちLBチャネルとTCチャネルのチャネル信号に基づいて、7.1チャネルオーディオ信号1020のLBチャネルのチャネル信号を算出する。ここで、10.2チャネルオーディオ信号920のLBチャネルは、7.1チャネルオーディオ信号1020のLBチャネルと出力位置が同一であり、TCチャネルは7.1チャネルオーディオ信号1020のLBチャネルとRBチャネルの間にあるチャネルである。
【0051】
具体的に、チャネル信号算出部140は、ユーザと同じ平面上に位置するチャネルである10.2チャネルオーディオ信号910のLBチャネルに予め設定された定数aを乗算し、高さを有するチャネルでありLBチャネルとRBチャネルの間にあるチャネルであるTCチャネルのチャネル信号に
を乗算した値に予め設定された定数cを乗算した後、前記結果値を加えて7.1チャネルオーディオ信号420のLBチャネルの最終チャネル信号を算出する。
【0052】
また、RBチャネルは出力位置がLBチャネルと左右対称であるため、チャネル信号算出部140は、LBチャネルに用いられたチャネルと出力位置が左右対称されるチャネルである10.2チャネルオーディオ信号910のRBチャネルとTCチャネルのチャネル信号を用いて7.1チャネルオーディオ信号420のRBチャネルのチャネル信号を算出してもよい。
【0053】
本発明の一実施形態に係るマルチチャネルオーディオ変換システムが入力された10.2チャネルオーディオ信号を5.1チャネルオーディオ信号に変換する場合、チャネル信号算出部140は表3を用いて5.1チャネルの各チャネル別の信号を算出する。
【表3】
【0054】
一例として、チャネル信号算出部140は表1及び
図11に示すように、10.2チャネルオーディオ信号1110のうちLSチャネルとLBチャネル及びTCチャネルのチャネル信号に基づいて7.1チャネルオーディオ信号1120のLSチャネルのチャネル信号を算出する。ここで、10.2チャネルオーディオ信号1110のTCチャネルは、7.1チャネルオーディオ信号920のLSチャネルとRSチャネル間に位置するチャネルである。
【0055】
具体的に、チャネル信号算出部140はユーザと同じ平面上に位置するチャネルの10.2チャネルオーディオ信号910のLSチャネルとLBチャネルに予め設定された定数aを乗算し、高さを有するチャネルでありLSチャネルとRSチャネルの間にあるチャネルであるTCチャネルのチャネル信号に
を乗算した値に予め設定された定数cを乗算した後、前記結果値を加えて7.1チャネルオーディオ信号420のLSチャネルの最終チャネル信号を算出する。ここで、10.2チャネルのLSチャネルは5.1チャネルのLチャネルとLSチャネルの中間に位置しているが、10.2チャネルのLSチャネルは後面と判断されるサイドチャネルであるため、チャネル信号算出部140は10.2チャネルのLSチャネルをLチャネルに分配せず、5.1チャネルの後面に位置するLSチャネルにのみ印加してもよい。
【0056】
また、RSチャネルは出力位置がLSチャネルと左右対称であるため、チャネル信号算出部140は、LBチャネルに用いられたチャネルと出力位置が左右対称されるチャネルである10.2チャネルオーディオ信号1110のRSチャネルとRBチャネル及びTCチャネルのチャネル信号を用いて7.1チャネルオーディオ信号420のRSチャネルのチャネル信号を算出してもよい。
【0057】
本発明の一実施形態に係るマルチチャネルオーディオ変換システムが入力された10.2チャネルオーディオ信号を2.0チャネルオーディオ信号に変換する場合、チャネル信号算出部140は、表4を用いて2.0チャネルの各チャネル別の信号を算出する。
【表4】
【0058】
一例として、チャネル信号算出部140は表1及び
図12に示すように、10.2チャネルオーディオ信号1110のうち、Lチャネル、Cチャネル、LHチャネル、LSチャネル、LBチャネル及びTCチャネルのチャネル信号に基づいて7.1チャネルオーディオ信号1120のLチャネルのチャネル信号を算出する。ここで、チャネル信号算出部140は、前方チャネルのサウンドが前方にマッピングされる出力の大きさに比べて、後方チャネルのサウンドが前方にマッピングされる出力の大きさが小さくなるようにチャネル信号を算出する。
【0059】
図13は、本発明の一実施形態に係るマルチチャネルオーディオ変換方法を示すフローチャートである。
【0060】
ステップS1310において、出力位置確認部110は、出力マルチャネルオーディオ信号と入力マルチャネルオーディオ信号のチャネル別の出力位置を確認する。
【0061】
ステップS1320において、出力位置確認部110は、出力マルチャネルオーディオ信号と入力マルチャネルオーディオ信号のうち、チャネル別の出力位置が同じチャネルがあるか否かを確認する。ここで、チャネル別の出力位置が同一の入力マルチオーディオ信号のチャネルを入力チャネルといい、チャネル別の出力位置が同じ出力マルチオーディオ信号のチャネルを出力チャネルといえる。もし、出力マルチャネルオーディオ信号と入力マルチャネルオーディオ信号のうちチャネル別の出力位置が同じチャネルがない場合、ステップS1330において、信号割当部120は、同じ位置のチャネルに入力チャネルのチャネル信号を割り当ててもよい。すなわち、信号割当部120は、出力マルチャネルオーディオ信号と入力マルチャネルオーディオ信号のうち入力チャネルと出力チャネルがある場合、ステップS1330において、入力チャネルのチャネル信号を出力チャネルに割り当てる。反対に、出力マルチャネルオーディオ信号と入力マルチャネルオーディオ信号のうちチャネル別の出力位置が同じチャネルがない場合、ステップS1340において、信号分配部130は、当該入力マルチャネルオーディオ信号のチャネルに最も近接する出力マルチャネルオーディオ信号のチャネルの2つを確認する。
【0062】
ステップS1350において、信号分配部130は、ステップS1340で確認された隣接チャネルに当該入力マルチャネルオーディオ信号のチャネル信号を分配する。
【0063】
ステップS1360において、チャネル信号算出部140は、ステップS1330で割り当てられたチャネル信号、または、ステップS1350で分配されたチャネル信号に基づいて出力オーディオ信号のチャネル別の出力を算出する。
【0064】
具体的に、チャネル信号算出部140は、表1乃至表4を用いて出力オーディオ信号のチャネル別の出力を算出する。
【0065】
本発明は、22.2チャネルより少ないスピーカを用いて22.2チャネルと類似の音場を提供することのできる10.2チャネルオーディオ信号を他のマルチチャネルオーディオ信号に変換させることによって、10.2チャネルオーディオ信号の互換性を増加させることができる。
【0066】
以上のように本発明を限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、このような記載から多様な修正及び変形が可能である。
【0067】
したがって、本発明の範囲は、説明された実施形態に限定されて定められるものではなく、特許請求の範囲及び特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるものである。