(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
従来から、世論調査や選挙結果の予測等のアンケート調査において多用されている調査方法の1つとして、電話によるRDD法が存在する。
RDD法とは、「ランダム・デジット・ダイヤリング(Random Digit Dialing)法」の略であり、世帯や個人が所有する固定電話を対象として、コンピュータで乱数計算を基に無作為に数字を組み合わせて電話番号を作成し、その作成した番号にオペレーター等が電話をかけ、応答した相手に対して質問を行う方法である。
【0003】
最近では、個人情報を知られたくないという人が増え、電話帳に電話番号を掲載していない人が増えているが、このRDD法であれば、コンピュータでランダムに作成した番号に電話をかけるので、電話帳に掲載されていない電話番号であっても抽出対象となり、アンケート調査をお願いすることができる。そのため、電話帳から電話番号を調べる方法に比べて、調査対象者となり得る人を偏りなく選ぶことができる。
さらに、費用が比較的安く、調査結果が素早く出るため、特に、マスコミの世論調査等においては主流の調査方法となっている。
【0004】
以下、RDD法における調査方法の具体的な一例を示す。
通常、電話番号は、国内通話を示す「0」で始まり、「市外局番−市内局番−加入者番号」の計10桁の数字より構成されている。
この電話番号の作成においては、まず、全国の電話帳に記載されている番号を参考にして、実際に使われている上6桁の番号(局番)をリストにして地域ごとに保存する。例えば、このリストでは、それぞれの上6桁の番号がどの地域で多く使われ、電話帳にはどのくらいの件数が掲載されているか、等の情報を基に分類してある。
そして、調査に使う電話番号を実際に作成する際には、このリストの中から、調査対象地域や電話帳への掲載度合いなどに偏りが出ないよう配慮したうえで、上6桁の番号を無作為に選択する。
次に、残りの下4桁の番号を0000〜9999の範囲内で乱数計算により作成し、上述の上6桁の番号と結合して計10桁の電話番号を作成する。
なお、このように作成した電話番号の中には、実際に使われていない番号が含まれる可能性もあるため、予めこれを判別して排除する場合もある。
【0005】
そして、上記の通り作成した番号に、オペレーターが次々と電話をかけ、応答者に質問を行う。
このとき、オペレーターは、まず架電している電話番号が、一般世帯で使用されている番号か否かについて確認する。
一般世帯であることが確認できたら、調査の趣旨等を説明すると共に、世帯内の人数を確認し、その中から無作為に調査対象者を決定する。例えば、乱数計算により「年齢が上からX(乱数)番目の人」というように、調査対象者を決定してもよい。
一方、調査対象となるのは、一般世帯に居住する人なので、電話が法人など一般世帯以外につながった場合は対象外として処理する。
なお、オペレーターに代わって機械による自動音声を使って調査を行う場合もある。
【0006】
上記のようなRDD法によるアンケート調査に関連する技術として、例えば、特許文献1では、電話発信先を示す電話発信先情報を管理し、アンケートの進捗状況を示す進捗度に基づいて所定の電話発信先情報を抽出することにより、電話発信先リストの作成等の作業効率を向上させて人件費を削減すると共に、複数の各チャネルにて電話発信処理を行う場合に均一の時間分散を行うことにより、電話発信処理を効率的に行う電話アンケート支援サーバー及び電話発信制御装置が開示されている。
また、特許文献2では、自動発信機能を有し予め登録された電話番号に発信を行う自動発信部と、回線がつながったか否かを判定する判定部と、判定部が回線の接続を判定したときにアンケート調査のメッセージを送信する規則音声合成部と、アンケートに対する回答をPB信号で送信するためのPB電話器と、前記PB信号受信時に回答のデータを保存し集計するデータ処理部と、を備えた電話自動アンケートシステムが開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、近年では、携帯電話の普及に伴い、固定電話を所有せず携帯電話しか所有しない人の割合が増えたため、固定電話の契約者数が減少している。特に、若年層や単身者等の固定電話の所有率の低下は著しい。
その結果、RDD法の調査の対象になる電話は固定電話に限定されているので、単身者、若年層、一人暮らし学生等、調査対象者として募集することが困難な層が発生しており、全ての世代を網羅して代表性を有する調査対象者を確保することが非常に困難となっている。
そのため、調査対象者の年齢や職業等に偏りが発生し、特に、若い世代の声は、調査結果に反映されにくいという事態が生じている。例えば、ある調査において20代の新聞閲覧率が高いという結果が出た場合、これは調査対象者の中に単身者の割合が低いということに起因するのではないかという疑念が生じ、調査結果の信憑性にかかわる場合がある。
このように、RDD法は確かに利点も多く有効な調査方法ではあるが、上記のような課題も残っており、最近では、このRDD法を補完する有効な調査技術が求められている。
【0009】
一方、このRDD法を補完する技術として、インターネット調査と組み合わせることも考えられる。しかし、インターネット調査の場合は、インターネットの利用頻度等により調査対象者の属性に偏りが生じ、且つ、その中でも登録した人が調査対象となるので、ランダム性を保持することが困難である。
また、調査対象者として募集困難な層に対しては、一度獲得した調査対象者を固定して、他の調査の終了後に別の調査を複数回実施するという方法も考えられる。しかし、二次許諾の面や、今後新しい調査対象者を確保する必要性が生じた場合の対処法を考慮すると、現実的にはこれも困難である。
さらに、上記のような募集困難な層は、携帯電話やスマートフォン等の所持率が高いという傾向があるので、固定電話に限定せず、携帯電話等に対してRDD法を実施することも考えられる。しかし、携帯電話の場合、相手にとって不都合なときに電話がかかってしまう可能性があり、トラブルに繋がりかねないというおそれがある。
【0010】
そこで、本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、低コスト、且つ、効率的に、世代や地域にかかわらず調査対象全体から代表性を有する調査対象者を偏向なく無作為に募集することが可能な調査支援装置及び調査支援方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題は、本発明の調査支援装置によれば、少なくとも演算部と記憶部とを有するコンピュータによって構成され、調査対象者に対してアンケート調査を実施する調査支援装置であって、前記記憶部は、個人又は世帯の年代又は居住地域ごとに関連付けられた固定電話の所有状況を記録した固定電話所有情報と、個人の年代又は居住地域ごとに関連付けられた携帯端末の所有状況を記録した携帯端末所有情報と、を記憶し、前記調査支援装置は、乱数計算により所定の電話番号を作成し、該電話番号の所有者であって前記アンケート調査に協力する意向を示した調査協力意向者
に関する個人情報を取得し、上記個人情報が所定条件に合致する調査協力意向者を第一調査対象者とし、
上記個人情報から該第一調査対象者に関する第一調査対象者情報を取得する第一調査対象者募集手段と、前記携帯端末へ配信される告知情報に前記アンケート調査への協力依頼情報を添付して送信し、前記携帯端末の所有者であって前記協力依頼情報に応答して前記アンケート調査に協力する意向を示した調査協力意向者
に関する個人情報を取得し、上記個人情報が所定条件に合致する調査協力意向者を第二調査対象者とし、
上記個人情報から該第二調査対象者に関する第二調査対象者情報を取得する第二調査対象者募集手段と、前記第一調査対象者募集手段が取得した前記第一調査対象者情報と、前記第二調査対象者募集手段が取得した前記第二調査対象者情報と、を併合して、前記アンケート調査の調査対象者を示す調査対象者情報を生成する処理を実行する調査対象者併合処理実行手段と、を備え、前記調査対象者併合処理実行手段は、前記固定電話所有情報と前記携帯端末所有情報を基に、前記第一調査対象者情報と前記第二調査対象者情報とを併合する比率を決定すること、により解決される。
【0012】
また、本発明の調査支援方法によれば、少なくとも演算部と記憶部とを有するコンピュータが調査対象者に対してアンケート調査を実施する調査支援方法であって、前記コンピュータが、個人又は世帯の年代又は居住地域ごとに関連付けられた固定電話の所有状況を記録した固定電話所有情報と、個人の年代又は居住地域ごとに関連付けられた携帯端末の所有状況を記録した携帯端末所有情報と、を前記記憶部に記憶する記憶工程と、乱数計算により所定の電話番号を作成し、該電話番号の所有者であって前記アンケート調査に協力する意向を示した調査協力意向者
に関する個人情報を取得し、上記個人情報が所定条件に合致する調査協力意向者を第一調査対象者とし、
上記個人情報から該第一調査対象者に関する第一調査対象者情報を取得する第一調査対象者募集工程と、前記携帯端末へ配信される告知情報に前記アンケート調査への協力依頼情報を添付して送信し、前記携帯端末の所有者であって前記協力依頼情報に応答して前記アンケート調査に協力する意向を示した調査協力意向者
に関する個人情報を取得し、上記個人情報が所定条件に合致する調査協力意向者を第二調査対象者とし、
上記個人情報から該第二調査対象者に関する第二調査対象者情報を取得する第二調査対象者募集工程と、取得した前記第一調査対象者情報と前記第二調査対象者情報と、を併合して、前記アンケート調査の調査対象者を示す調査対象者情報を生成する処理を実行する調査対象者併合処理実行工程と、を行い、前記調査対象者併合処理実行工程は、前記固定電話所有情報と前記携帯端末所有情報を基に、前記第一調査対象者情報と前記第二調査対象者情報とを併合する比率を決定すること、により解決される。
【0013】
上記構成のように、本発明では、調査対象者を募集する際に、乱数計算、いわゆるRDD法による固定電話の所有者に対する募集方法と、携帯電話等の携帯端末への告知情報配信に伴う携帯端末の所有者に対する募集方法とを組み合わせている。これにより、従来のRDD法では募集困難であった単身者や若年層等の固定電話を所有しない人々も調査対象者として万遍なく募集することができ、低コスト、且つ、効率的に従来のRDD法を補完することができ、偏りなく全世代を網羅した代表性を有する調査対象者を募集することができる。
特に、本発明では、上記の二つの方法により募集した調査対象者を単に組み合わせるだけではなく、固定電話の所有状況と携帯電話の所有状況とを反映させて、RDD法により募集した固定電話所有者である第一調査対象者と、携帯電話所有者である第二調査対象者とを最適な配分により併合している。これにより、調査対象者の代表性を好適に担保することができる。
また、携帯端末に対しては、携帯端末の所有者が元々又は任意で加入している各種の告知情報(広告配信メール等)を配信する告知情報配信サービスにアンケート調査への協力依頼情報を添付し、その告知情報に併せて送信することにより、携帯端末の所有者は別途アンケート調査への協力を依頼するメールや電話等を受け取る必要がないので、携帯端末の所有者の負担が軽減されると共に、無用なトラブルの発生を未然に防止することができる。一方、アンケート調査を依頼する側としても、携帯端末の所有者に対して、別途アンケート調査の協力を依頼する必要がなく、手間やコストを省くことができる。
【0014】
ここで、固定電話や携帯端末の所有状況とは、各年代や地域別に算出した、固定電話や携帯端末の所有率、固定電話と携帯端末の所有比率等を示すものである。例えば、調査対象者の候補となる個人やその個人が属する世帯において、どこの地域のどの年代・世代の人が、固定電話や携帯端末をどのくらいの割合で所有しているか等を示すものである。固定電話所有情報と携帯端末所有情報は、別々のデータファイルの形式であってもよい、固定電話所有情報と携帯端末所有情報とを含めた一つのデータファイルにしてもよい。
また、所定条件に合致するとは、固定電話や携帯端末の所有者がアンケート調査に協力する意向を示し、さらにその中から、そのアンケート調査ごとに求められる調査対象者の所定条件(例えば、20〜30代女性等)を満たすことを示す。
【0015】
また、携帯端末に配信される告知情報とは、例えば、多くの所有者が携帯端末の契約時に標準的に加入していたり、任意で加入している、携帯端末の通信サービスを提供している会社(キャリア)から配信される広告配信メールの他、キャリア等の各種サービスを案内する情報や、所有者が楽しめるような各種トピックス等に関する情報を配信するメールやショートメッセージ等を示す。
このように、アンケートの協力依頼に、携帯端末の契約時に既に加入している各キャリアの告知情報配信サービスを利用して、それらの告知情報を配信する際に、同時にアンケート調査への協力を依頼する。これにより、単身者や若年層等のRDD法では募集困難な層を好適に補完することができる。
【0016】
また、本発明の調査支援装置によれば、前記第一調査対象者に実施した前記アンケート調査の回答結果を示す回答情報を取得して記憶する第一回答情報記憶手段と、前記第二調査対象者に実施した前記アンケート調査の回答結果を示す回答情報を取得して記憶する第二回答情報記憶手段と、をさらに備えること、により解決される。
【0017】
上記構成のように、固定電話の所有者及び携帯端末の所有者に対して調査協力を依頼すると同時に、その中から調査協力の意向を示し所定条件を満たす調査対象者に対してアンケート調査を実施することができる。例えば、第一調査対象者に対してはそのまま電話口でアンケート調査を行い(RDD法)、第二調査対象者に対してはインターネット調査(自記式)を行い、それぞれの回答を示す回答情報を取得して調査支援装置の記憶部にデータとして記憶することができる。
なお、実施するアンケート調査の形式は選択式(単一回答又は複数回答)であってもよいし、記述式等であってもよい。
【0018】
また、本発明の調査支援装置によれば、前記調査対象者併合処理実行手段は、前記アンケート調査の調査対象又は調査目的に応じて前記第一調査対象者情報と前記第二調査対象者情報とを併合する比率を変更すること、が好ましい。
【0019】
上記構成のように、第一調査対象者と第二調査対象者とを併合して最終的な調査対象者を得る際に、アンケート調査の調査対象や調査目的等、調査内容や性質に応じて、各年代や地域別の固定電話と携帯電話の所有比率等を示す固定電話所有情報や携帯電話所有情報から最適な配分を算出することにより、第一調査対象者と第二調査対象者とを併合する比率を変更する。これにより、アンケート調査ごとに最適な調査対象範囲を柔軟に設定してその範囲内から代表性を有する調査対象者を抽出できるので、より正確な調査を実施することができる。
例えば、モデル家族等をターゲットとした調査を実施したい場合には、固定電話の所有率が高いと想定されるので第一調査対象者の比率を増やし、逆に、都心の若年層等をターゲットとした調査を実施したい場合には、固定電話の所有率が低いと想定されるので第二調査対象者の比率を増やすようなことができる。
【0020】
また、本発明の調査支援装置によれば、前記第二調査対象者募集手段は、アンケート調査の調査対象又は調査目的によって居住地域、年代、性別を特定し、特定された条件の範囲内のからランダムに抽出した前記携帯端末の所有者に対して配信する告知情報に前記協力依頼情報を添付して送信すること、が好ましい。
【0021】
通常、告知情報を配信するキャリア等が所有する顧客データベースでは、携帯端末の所有者の居住地域、年代、性別等に関する情報も併せて管理されている。そこで、上記構成のように、第二調査対象者募集手段による協力依頼情報の配信先は、その顧客データベースより、アンケート調査の調査対象や調査目的等の調査内容に応じて、居住地域、年代、性別等の条件から抽出する範囲を特定して、その特定された範囲の中からランダムに抽出することが好ましい。これにより、調査内容に応じた適格な層の調査対象者を確保できると共に、その中から送信対象をランダムに抽出することにより無作為性を担保することもできる。
例えば、関東地方在住の高齢者をターゲットとした調査を実施したい場合には、これに該当する居住地域や年代等の条件の中から抽出した告知情報の配信先に対して、協力依頼情報を添付して送信することができる。
【0022】
また、本発明の調査支援装置によれば、前記第二調査対象者募集手段は、抽選を行うことにより前記調査協力意向者から前記第二調査対象者を決定すること、が好ましい。
【0023】
上記構成のように、第二調査対象者募集手段は、調査協力意向者が調査対象者の募集定員よりも多数集まった場合、又は、募集定員よりもあえて多数集めた場合、調査協力意向者の中から抽選を行って調査対象者を選抜することが好ましい。このように平等に抽選を行うことにより、無作為性を担保することができる。
なお、調査協力意向者に対しては、この抽選の当落結果をメール等で通知することが好ましい。特に、抽選に外れた調査協力意向者に対しては、お詫びメールやインセンティブ情報を送信することもできる。
【0024】
また、本発明の調査支援装置によれば、前記協力依頼情報は、調査対象者を募集するウェブページへ移行する情報であること、が好ましい。
【0025】
上記構成のように、配信する告知情報に調査対象者を募集するウェブページへ移行する情報(リンク)を添付して、その告知情報を受信した携帯端末の所有者をそのウェブページへ誘導する。これにより、その告知情報を受信した携帯端末の所有者は、煩わしい操作や手続き等もなく、容易に調査対象者を募集するウェブページに記載された内容を確認することができる。そのため、携帯端末の所有者の調査協力率(調査対象者への応募率)を向上させることができる。一方、アンケート調査を依頼する側としても、協力依頼情報としてリンクをはるだけでよいので、手間やコストを軽減することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明の調査支援装置及び調査支援方法によれば、低コスト、且つ、効率的に、世代や地域にかかわらず調査対象全体から代表性を有する調査対象者を偏向なく無作為に募集することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の一実施形態(以下、本実施形態)について図面を参照しながら説明する。
本実施形態は、アンケート調査を実施するための調査支援装置であって、アンケート調査を実施する際に、世代や地域にかかわらず調査対象全体から代表性を有する調査対象者(モニター)を効率的に募集することを特徴とする調査支援装置の発明に関するものである。
なお、本実施形態では、配信する告知情報の一例として広告配信メールを利用した例を挙げて説明する。
【0029】
<本実施形態に係る調査支援システムの概要>
まず、本実施形態に係る調査支援装置(以下、本装置1)を含む調査支援システムSの概略構成について説明する。
図1は、本実施形態に係る本装置1を含む調査支援システムS全体を示す構成図である。
図1に示すように、調査支援システムSは、本装置1と、本装置1と電話通信網TNを介して接続された固定電話2と、さらに、本装置1とデータ通信網DNを介して接続された携帯端末3と、から主に構成されている。
【0030】
本装置1は、アンケート調査会社等が管理するサーバコンピュータにより構成される。
本装置1は、固定電話2の契約者ごとに割り振られた番号である電話番号を使って接続の制御が行われる電話通信網TNを通じて複数の固定電話2と通信可能に接続されている。一方で、インターネットや3G、4G等のモバイルネットワークからなるデータ通信網DNを通じて複数の携帯端末3と通信可能に接続されている。
なお、携帯端末3とは、少なくとも電子メールの送受信等のデータ通信が可能であれば特に限定されるものではなく、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末及びPC等が利用可能である。また、ブラウザ機能を有するものであればさらに好ましい。
【0031】
上記構成の調査支援システムSでは、アンケート調査を実施するに際して、
図2に示す流れによって調査対象者の募集が実行される。
図2は、この調査支援システムSにおいて調査対象者を募集する流れを示す概念図である。
【0032】
まず、実施するアンケート調査ごとに、その調査内容を反映して、調査地域、調査対象年齢、サンプル数等を決定する。
調査対象者の人数については、アンケート調査ごとに自由に設定可能であるが、十分な情報を収集することが可能な規模で調査対象者を確保することが望ましい。また、その他、年齢、性別、居住地等の調査対象者に関する属性についても自由に設定可能であるが、より正確な調査結果を得るうえで、適格な調査対象者の構成となるように設定されていることが望ましい。例えば、性別問わず全年齢層に平均的に実施する場合もあれば、特定の性別、年齢層、地域等をターゲットとする場合もある。
【0033】
調査対象に関する上記各内容が決定したら、固定電話2と携帯端末3の所有状況を基に、実施するアンケート調査において必要な調査対象者全体における第一調査対象者(固定電話2の所有者)と第二調査対象者(携帯端末3の所有者)との最適な配分を算出して、その比率を決定する。このとき、例えば、実施するアンケート調査の内容が、固定電話2の所有率が高いと想定されるモデル家族等をターゲットとしたものであれば、第一調査対象者の比率を増やし、逆に、固定電話2の所有率が低いと想定される都心の若年層等をターゲットとしたものであれば、第二調査対象者の比率を増やす。
【0034】
次に、第一調査対象者については、募集する地域別、性別、年齢別のサンプル数を決定し、その条件を満たすように、固定電話2の所有者に対して、上述のRDD法によるアンケート調査への協力依頼を行う。
このとき、地域については、東京であれば「03」、大阪であれば「06」、名古屋であれば「052」のように、電話番号の市外局番を対象地域に設定することにより任意の地域に限定することができる。
【0035】
一方、第二調査対象者については、募集する地域、性別、年齢別のサンプル数を決定し、その条件を満たすように、携帯端末3の所有者に対して、広告配信メール等の告知情報配信サービスにアンケート調査への協力依頼情報を添付して送信し、アンケート調査への協力依頼を行う。
このとき、携帯端末3の所有者の居住地域、性別、年齢等は、携帯端末3の契約時に所有者から提供された情報をもとにデータベースにて管理されているので、協力依頼情報を添付して送信する先を、アンケート調査ごとに適した任意の各条件に従って予め限定することができる。
なお、調査対象者を募集する際には、年代や性別等で分類されるそれぞれのグループごとの応諾率を検証して、それを反映させてもよい。例えば、アンケート調査に非協力的な年代や性別等に対して調査対象者を募る場合、広告配信メールに協力依頼情報を添付する件数を増やすことにより対応することができる。
【0036】
上記方法により募集した第一調査対象者と第二調査対象者が、先に設定した条件を満たす所定数集まった段階で、その第一調査対象者と第二調査対象者とを組み合わせて、このアンケート調査の最終的な調査対象者を決定する。そして、その調査対象者に対して、アンケート用紙を郵送する等してアンケート調査を実施する。
なお、アンケート調査の方法は、郵送調査に限定されず、固定電話2の所有者及び携帯端末3の所有者に対して調査協力を依頼すると同時に、そのままアンケート調査を実施することもできる。例えば、第一調査対象者に対してはそのまま電話口でアンケート調査を行い(RDD法)、第二調査対象者に対してはインターネット調査(自記式)を行うこととしてもよい。
【0037】
<本実施形態に係る調査支援装置の詳細構成>
次に、本装置1について、その詳細構成を説明する。
図3は、本装置1のハードウェア構成を示した図である。
図3に示すように、本装置1は、制御やデータの計算・加工を行う演算部としてのCPU11、読み出し専用の記憶装置としてのROM12、メインメモリ(主記憶装置)としてのRAM13、電話通信網TN又はデータ通信網DNを通じて固定電話2や携帯端末3等の通信可能な機器と音声やデータの送受信を行う通信用インターフェース(
図3中、通信用I/Fと表記)14、補助記憶装置としてのハードディスクドライブ15、入力装置16、及び、出力装置17を構成要素として有する。
【0038】
本装置1には、各種プログラムが予めインストールされており、これらのプログラムがCPU11によって読み出されて実行されることにより、調査支援装置としての機能が発揮される。
ここで、本装置1の機能は、アンケート調査を実施する調査会社等の利用者によって享受されることになるが、当該機能の利用者への提供方式としては、例えば、クラウドサービスやASPサービス等の方式が利用可能である。
【0039】
また、ハードディスクドライブ15には、各種情報がデータベース化して記憶されている。このハードディスクドライブ15に記憶されているデータの中には、上述のとおり、本装置1を動作させるために予めインストールされている各種プログラムの他、所有比率情報ファイルを記憶した所有比率データベース15a、顧客情報ファイルを記憶した顧客データベース15b、第一調査対象者情報ファイルや第二調査対象者情報ファイルを記憶した調査対象者データベース15c、及び、アンケート調査情報ファイルやアンケート回答情報ファイルを記憶したアンケートデータベース15d等を備えている。
【0040】
所有比率データベース15aに保存されている所有比率情報ファイルは、固定電話2と携帯端末3の所有比率を示す情報である。
図4は、所有比率情報ファイルの一例を示す図である。この
図4に示すように、所有比率情報ファイルには、居住地域(ここでは都道府県)ごとに、性別、年齢(年代)別の固定電話2と携帯端末3の所有数又は所有率が含まれている。
【0041】
顧客データベース15bに保存されている顧客情報ファイルは、携帯端末3の所有者に関する個人情報を示す情報である。
図5は、顧客情報ファイルの一例を示す図である。この
図5に示すように、顧客情報ファイルには、顧客ID、氏名、フリガナ、生年月日、年齢、性別、住所、電話番号、メールアドレス等に関する情報が含まれている。
【0042】
調査対象者データベース15cに保存されている第一調査対象者情報ファイルは、RDD法により収集された第一調査対象者に関する個人情報を示す情報であり、第二調査対象者情報ファイルは、広告配信メールに添付した協力依頼により収集された第二調査対象者に関する個人情報を示す情報である。また、調査対象者情報ファイルは、この第一調査対象者情報ファイルと第二調査対象者情報ファイルの内容を合体させて一つにまとめたものである。
図6は、調査対象者情報ファイルの一例を示す図である。なお、ここでは、調査対象者情報ファイル、第一調査対象者情報ファイル、及び、第二調査対象者情報ファイルは同様の内容を含むものであるので、調査対象者情報ファイルとして一まとめにして説明する。
この
図6に示すように、調査対象者情報ファイルには、ID、世代、地域、氏名、フリガナ、生年月日、年齢、性別、住所、電話番号、携帯電話番号、メールアドレス等に関する情報が含まれている。世代や地域等の項目は、調査対象者を選定する際にキーとなる項目であって、この対象者については、世代欄に女性40代を示す「F−40」、地域欄に「関東」と記録されている。
【0043】
アンケートデータベース15dに保存されているアンケート調査情報ファイルは、調査対象者に送信するアンケートの問題等を示す情報である。また、アンケート回答情報ファイルは、調査対象者から回収したアンケートの回答等を示す情報である。
【0044】
なお、本実施形態において、上記各種データは、本装置1に搭載された記憶装置、具体的にはハードディスクドライブ15に記憶されているが、これに限定されるものではなく、各種データ等を記憶する記憶装置については、本装置1とは別装置となっていることとしてもよく、例えば、本装置1と通信可能なデータベースサーバを記憶装置として用いることとしてもよい。また、あるデータベースは本装置1のハードディスクドライブ15に記憶し、他のあるデータベースは別のデータベースサーバに記憶するように、それぞれ個別に管理する構成としてもよい。
【0045】
本装置1のハードウェア構成については上述の通りであるが、以下、
図7を参照しながら本装置1の構成を機能面から改めて説明する。本装置1は、特に、アンケート調査を実施する際の調査対象者の募集とこれに付随する処理を実行する機能を備え、換言すると、当該機能を担う部分を有している。
【0046】
図7は、本装置1の構成を機能面から示した図である。
図7に示すように、本装置1は、電話番号作成処理実行部21、第一調査対象者選定処理実行部22、第一調査対象者情報取得処理実行部23、第一調査対象者情報記憶処理実行部24、協力依頼情報送信先選定処理実行部25、協力依頼情報添付処理実行部26、告知情報配信処理実行部27、第二調査対象者選定処理実行部28、第二調査対象者抽選処理実行部29、抽選結果送信処理実行部30、第二調査対象者情報取得処理実行部31、第二調査対象者情報記憶処理実行部32、調査対象者併合処理実行部33、アンケート調査実施処理実行部34、回答情報記憶処理実行部35と、を主な構成要素として有している。
これらは、本装置1が実行する各種データ処理を担うものであり、本装置1を構成する上述のハードウェア構成機器とインストールされたプログラムとが協働することによって構成されている。
【0047】
上記構成のうち、電話番号作成処理実行部21、第一調査対象者選定処理実行部22、第一調査対象者情報取得処理実行部23、及び、第一調査対象者情報記憶処理実行部24は、第一調査対象者を募集する機能を担うもの(第一対象者募集手段)である。
また、協力依頼情報送信先選定処理実行部25、協力依頼情報添付処理実行部26、告知情報配信処理実行部27、第二調査対象者選定処理実行部28、第二調査対象者抽選処理実行部29、抽選結果送信処理実行部30、第二調査対象者情報取得処理実行部31、及び、第二調査対象者情報記憶処理実行部32は、第二調査対象者を募集する機能を担うもの(第二対象者募集手段)である。
【0048】
電話番号作成処理実行部21は、上述のRDD法により、ランダムに電話番号を作成する処理を行うものである。すなわち、乱数計算を基に無作為に数字を組み合わせて所定桁数の電話番号を作成する。より具体的には、ここでは「市外局番−市内局番−加入者番号」から成る10桁の電話番号を作成する。なお、桁数については、10桁に限定されるものでないことは勿論である。
【0049】
第一調査対象者選定処理実行部22は、電話番号作成処理実行部21によって作成された電話番号に係る固定電話2の所有者の中から、第一調査対象者を選定する処理を行うものである。
具体的には、電話番号が作成されると、オペレーターが該当電話番号に対して電話をし、アンケート調査の詳細説明や協力依頼を行う。そして、その固定電話2の所有者からアンケート調査への協力に対する同意を得た場合、オペレーターは、その電話口から居住地域、性別、世代等の固定電話2の所有者の個人情報の一部を入手する。
本装置1は、オペレーターからその入手した情報を入力されることにより、この固定電話2の所有者が、アンケート調査の調査対象者の条件に合致するか否かを判断する。そして、この固定電話2の所有者が調査対象者として適している場合には、第一調査対象者として選定する。
【0050】
第一調査対象者情報取得処理実行部23は、第一調査対象者選定処理実行部22によって選定された第一調査対象者から、第一調査対象者情報ファイルに記憶すべき事項を取得する処理を行うものである。すなわち、第一調査対象者の氏名、年齢、住所、メールアドレス等の詳細な個人情報を取得する。ここでは、オペレーターが電話口でヒアリングしてそのヒアリング結果を本装置1に入力することにより、本装置1が取得することが好ましい。
【0051】
第一調査対象者情報記憶処理実行部24は、第一調査対象者情報取得処理実行部23よって取得した第一調査対象者の個人情報をハードディスクドライブ15に記憶する処理を行うものである。すなわち、調査対象者データベース15cに第一調査対象者情報ファイルとして記憶する。
【0052】
協力依頼情報送信先選定処理実行部25は、携帯端末3の所有者の中から協力依頼情報を添付して送信する所有者を選定する処理を行うものである。
具体的には、実施するアンケート調査の条件に従って、顧客データベース15bに記憶された顧客情報ファイルの中から、居住地域、性別、年齢等の各条件を満たす携帯端末3の所有者が属する範囲を限定し、その限定された範囲の中からランダムに選定して抽出する。
【0053】
協力依頼情報添付処理実行部26は、協力依頼情報送信先選定処理実行部25によって選定された携帯端末3の所有者に対して送信する広告配信メールに協力依頼情報を添付する処理を行うものである。
具体的には、配信する広告配信メールに、協力依頼情報として、調査会社によって運営される調査対象者を募集するウェブページへ移行する情報(リンク)を添付して、その広告配信メールを受信した携帯端末3の所有者をそのウェブページへ誘導するものである。
【0054】
告知情報配信処理実行部27は、協力依頼情報添付処理実行部26により協力依頼情報を添付した広告配信メール(告知情報)を、該当する携帯端末3の所有者に配信する処理を行うものである。
なお、この広告配信メールとは、例えば、携帯端末3の所有者が契約時にデフォルトで加入している、携帯端末3の通信サービスを提供している会社(キャリア)から配信される広告配信メール等が好ましいが、これに限定されず、メールやショートメッセージ等の形態で多数の携帯端末3の所有者に比較的簡単に送信可能であって、有意義な情報を含めた告知情報であればいかなるものであってもよい。また、広告に限定されず、キャリアの各種サービスを案内する情報や、携帯端末3の所有者が楽しめるような各種トピックス等に関する情報等であってもよい。
【0055】
第二調査対象者選定処理実行部28は、告知情報配信処理実行部27によって協力依頼情報を添付した広告配信メールを受信した携帯端末3の所有者のうち、調査会社が管理する調査協力者を募集するウェブページにアクセスしてきた者を調査協力意向者として、その調査協力意向者の中から第二調査対象者を選定する処理を行うものである。
具体的には、本装置1は、ウェブページにアクセスしてきた携帯端末3の所有者(調査協力意向者)にウェブページ上でアンケート調査の概要や詳細を説明することにより調査協力を依頼し、その調査協力を受諾した調査協力意向者が、調査対象者の条件に合致するか否かを判断する。そして、この調査協力意向者が調査対象者として適している場合には、第二調査対象者(候補)として選定する。このとき、連絡手段として携帯端末3の所有者のメールアドレス等を取得しておくことが好ましい。
なお、本実施携帯では、後述するように、ここからさらに抽選を行って第二調査対象者を確定している。そのため、この時点では、条件に合致した調査協力意向者=第二調査対象者(候補)となる。
【0056】
第二調査対象者抽選処理実行部29は、第二調査対象者選定処理実行部28によって選定した第二調査対象者(候補)の中から第二調査対象者(本調査対象者)を選ぶための抽選する処理を行うものである。すなわち、調査協力意向者が募集定員よりも多く集まったとき、又は、あえて多く集めたときには、無作為性を担保するために、その調査協力意向者の中からコンピュータによる乱数計算等により、平等に抽選を行い、第二調査対象者(本調査対象者)を選抜する。
【0057】
抽選結果送信処理実行部30は、第二調査対象者抽選処理実行部29によって実施した抽選の当落結果を第二調査対象者候補となった調査協力意向者に通知する処理を行うものである。
抽選結果通知は、第二調査対象者に当選した者と落選した者の両方に送信する。特に、落選した調査協力意向者に対しては、お詫びの内容を含むメールと共に、落選した調査協力意向者にとって何かしら有利な情報、すなわち、インセンティブ情報を送信することが好ましい。
【0058】
第二調査対象者情報取得処理実行部31は、第二調査対象者抽選処理実行部29による抽選の結果、当選して確定した第二調査対象者(本調査対象者)から、第二調査対象者情報ファイルに記憶すべき事項を取得する処理を行うものである。すなわち、第二調査対象者の氏名、年齢、住所、メールアドレス等の詳細な個人情報を取得する。ここでは、第二調査対象者が専用の入力画面において必要事項を直接入力したのち送信ボタンをクリックすること等により、かかる操作をトリガーとして、第二調査対象者により作成された個人情報を示すデータを、本装置1が取得することが好ましい。
【0059】
第二調査対象者情報記憶処理実行部32は、第二調査対象者情報取得処理実行部31よって取得した第二調査対象者の個人情報をハードディスクドライブ15に記憶する処理を行うものである。すなわち、調査対象者データベース15cに第二調査対象者情報ファイルとして記憶する。
【0060】
調査対象者併合処理実行部33は、取得した第一調査対象者情報と第二調査対象者情報とを組み合わせて、アンケート調査の最終的な調査対象者を示す調査対象者情報を生成する処理を行うものである。
このとき、本実施携帯では、アンケート調査の対象や目的等、調査内容や性質に応じて、所有比率データベース15aに記憶されている各年代や地域別の固定電話2と携帯端末3の所有比率等を示す所有比率情報ファイルを基に最適な配分を算出して反映させ、第一調査対象者と第二調査対象者とを併合する比率を変更している。
【0061】
図8(a)〜(b)は、調査対象者併合処理実行部33において実施される処理の内容を概念的に示した図である。
例えば、
図8(a)に示すように、第一調査対象者と第二調査対象者を1:1の割合で均等に併合して、調査対象者とすることができる。固定電話2と携帯端末3の所有比率によって調査結果にあまり差異が生じないときには、この方法が好ましい場合がある。
また、
図8(b)に示すように、第一調査対象者と第二調査対象者を3:7の割合で併合して、調査対象者とすることができる。ここでは、第二調査対象者、すなわち、携帯端末3の所有者の比率を大きくしている。調査結果に、携帯端末3の所有者から得られる情報を重視して反映させたいとき等には、この方法が好ましい場合がある。
また、
図8(c)に示すように、第一調査対象者と第二調査対象者を6:4の割合で併合して、調査対象者とすることができる。ここでは、第一調査対象者、すなわち、固定電話2の所有者の比率をやや大きくしている。調査結果に、固定電話2の所有者から得られる情報をやや重視して反映させたいとき等には、この方法が好ましい場合がある。
【0062】
アンケート調査実施処理実行部34は、調査対象者併合処理実行部33によって作成した調査対象者にアンケート調査を実施する処理を行うものである。
具体的には、アンケートデータベース15dからアンケート調査情報ファイルを選択して抽出し、アンケート質問データとして調査対象者のメールアドレスに送信したりする等して調査を実施する。また、アンケート調査情報ファイルは、用紙に出力して調査対象者に郵送することもできる。このとき、このアンケート調査実施処理は、調査対象者にアンケート調査用の用紙を郵送するための宛先を出力する処理であってもよい。
【0063】
回答情報記憶処理実行部35は、アンケート調査実施処理実行部34によって実施されたアンケート調査について、調査対象者からの回答結果を取得して記憶する処理を行うものである。
具体的には、調査対象者が回答した回答結果をアンケート回答情報ファイルとしてアンケートデータベース15dに記憶する。また、郵送でアンケートを実施した場合、調査会社に返送されてきた回答結果を管理者が本装置1に入力し、かかる操作をトリガーとして、回答結果を示すアンケート回答情報ファイル作成して本装置1に記憶することもできる。
【0064】
<本実施形態に係る調査支援方法>
次に、本実施形態に係る調査支援方法、すなわち、アンケート調査を実施する際に調査対象者を募集する方法について説明する。
本実施形態に係る調査支援方法は、コンピュータとして機能する本装置1を用いることで実現され、換言すると、本装置1が実行する調査支援処理では、本実施形態に係る調査支援方法が適用されている。
以下、本実施形態に係る調査支援方法の説明として、本装置1による処理の流れと当該処理中の各工程について説明することとする。
【0065】
図9乃至
図11は、調査支援方法における本装置1の処理の流れを示す図である。具体的には、
図9は、第一調査対象者募集処理の流れを示すフローチャートである。
図10及び
図11は、第二調査対象者募集処理の流れを示すフローチャートである。
図12は、調査対象者併合処理の流れを示すフローチャートである。
【0066】
本装置1による調査支援処理のうち、第一調査対象者募集処理は、
図9に示す流れに従って進行する。
まず、電話番号作成処理実行部21により、RDD法を利用してランダムに電話番号を作成する(S101)。そして、その電話番号に係る固定電話2の所有者に関する情報(所有者情報)を取得する(S102)。なお、ここで取得する所有者情報は、例えば、居住地域、性別、年代等の所有者の個人情報の一部であり、アンケート調査の調査対象条件を満たすか否かの判断の際に利用できるものであれば足りる。
【0067】
次に、第一調査対象者選定処理実行部22により、その取得した固定電話2の所有者情報を取り出してRAM13に読み出すと共に(S103)、アンケート調査ごとに設定した調査対象条件に関する情報(調査対象条件情報)を取り出してRAM13に読み出す(S104)。
そして、固定電話2の所有者情報は調査対象条件情報に合致しているか否か、すなわち、所有者情報が調査対象条件を満たしているか否かについて判断する(S105)。固定電話2の所有者情報が調査対象条件情報に合致している場合(S105:YES)、その固定電話2の所有者を第一調査対象者として選定する(S106)。
【0068】
そして、第一調査対象者情報取得処理実行部23により、第一調査対象者として選定した固定電話2の所有者から所有者情報を再度取得する(S107)。なお、ここで取得する所有者情報とは、先程取得した情報よりも詳細な情報である。
第一調査対象者として選定した固定電話2の所有者の所有者情報を取得したら、第一調査対象者情報記憶処理実行部24により、その情報を第一調査対象者情報としてハードディスクドライブ15の調査対象者データベース15cに記憶して(S108)、処理を終了する。
一方、固定電話2の所有者情報が調査対象条件情報に合致していない場合(S105:NO)、そのまま処理を終了する。
【0069】
また、本装置1による調査支援処理のうち、第二調査対象者募集処理は、
図10及び
図11に示す流れに従って進行する。
まず、協力依頼情報送信先選定処理実行部25が、ハードディスクドライブ15の顧客データベース15bから、所定条件の範囲内に該当する顧客情報をランダムに抽出してRAM13に読み出し(S201)、無作為に抽出した顧客を協力依頼情報送信先として選定する(S202)。
【0070】
告知情報配信処理実行部27は、告知情報をRAM13に読み出す(S203)。協力依頼情報添付処理実行部26は、その告知情報に協力依頼情報を添付する(S204)。告知情報配信処理実行部27は、協力依頼情報が添付された告知情報を、協力依頼情報送信先選定処理実行部25が選定した協力依頼情報送信先に、広告配信メールとして送信する(S205)。
【0071】
第二調査対象者選定処理実行部28は、その告知情報を送信した先から協力依頼情報に対するアクセスがあった場合(S206:YES)、告知情報送信先をアンケート調査に対する調査協力意向者として認定する(S207)。
そして、その調査協力意向者の個人情報を取得する(S208)。なお、ここで取得する個人情報は、例えば、居住地域、性別、年代、メールアドレス等の所有者の個人情報の一部であり、アンケート調査の調査対象条件を満たすか否かの判断の際に利用できる情報ものと連絡手段として利用できる情報であれば足りる。
【0072】
次に、第二調査対象者選定処理実行部28により、その取得した調査協力意向者の個人情報を取り出してRAM13に読み出すと共に(S209)、調査対象条件に関する情報(調査対象条件情報)を取り出してRAM13に読み出す(S210)。
そして、調査協力意向者の個人情報は調査対象条件情報に合致しているか否か、すなわち、個人情報が調査対象条件を満たしているか否かについて判断する(S211)。調査協力意向者の個人情報が調査対象条件情報に合致している場合(S211:YES)、その調査協力意向者を第二調査対象者とするか否かについて、第二調査対象者抽選処理実行部29により、抽選を行う(S212)。
【0073】
その抽選に当選した場合(S212:YES)、抽選結果送信処理実行部30により、調査協力意向者に対して当選メールを送信して(S213)、その調査協力意向者を第二調査対象者として選定する(S215)。一方、抽選に外れた場合(S212:NO)、調査協力意向者には落選メールを送信する(S214)。この落選メールは、調査に対して協力する意向を示した者へのお詫びの内容が好ましく、何らかのインセンティブを付与することもできる。
【0074】
そして、第二調査対象者情報取得処理実行部31により、第二調査対象者として選定した調査協力意向者から個人情報を再度取得する(S216)。なお、ここで取得する所有者情報とは、先程取得した情報よりも詳細な情報である。
第二調査対象者として選定した調査協力意向者の個人情報を取得したら、第二調査対象者情報記憶処理実行部32により、その情報を第二調査対象者情報としてハードディスクドライブ15の調査対象者データベース15cに記憶して(S217)、処理を終了する。
一方、告知情報送信先から協力依頼情報に対するアクセスがない場合(S206:NO)、又は、調査協力意向者の個人情報が調査対象条件情報に合致していない場合(S211:NO)、そのまま処理を終了する。
【0075】
次に、本装置1による調査支援処理のうち、第一調査対象者と第二調査対象者とを組み合わせる調査対象者併合処理の流れについて説明する。調査対象者併合処理は、
図12に示す流れに従って進行する。
まず、調査対象者併合処理実行部33は、ハードディスクドライブ15の所有比率データベース15aから所有比率情報ファイルを取り出してRAM13に読み出す(S301)。そして、読み出した所有比率情報ファイルの内容を基に、実施するアンケート調査の調査対象又は調査目的に応じて、第一調査対象者と第二調査対象者との最適な配分を算出する(S302)。
なお、上記工程(S301〜S302)は、上述の第一調査対象者募集処理及び第二調査対象者募集処理を行う前段階において実施することが好ましい。第一調査対象者募集処理及び第二調査対象者募集処理の前段階に行えば、効率的に第一調査対象者及び第二調査対象者を募集することができる。ただし、前段階に行うことに限定されるものではない。
【0076】
そして、調査対象者併合処理実行部33は、上述の第一調査対象者募集処理によりハードディスクドライブ15の調査対象者データベース15cに記憶した第一調査対象者情報ファイルをRAM13に読み出す(S303)。また、上述の第二調査対象者募集処理によりハードディスクドライブ15の調査対象者データベース15cに記憶した第二調査対象者情報ファイルをRAM13に読み出す(S304)。
調査対象者併合処理実行部33は、RAM13に読み出した第一調査対象者情報ファイルと第二調査対象者情報ファイルを併合して、実施するアンケート調査全体の調査対象者を示す調査対象者情報ファイルを生成し(S305)、その生成した調査対象者情報ファイルをハードディスクドライブ15の調査対象者データベース15cに記憶して(S306)、処理を終了する。
【0077】
このように、本実施形態における調査支援方法では、固定電話2に対するRDD法によって募集した第一調査対象者と、携帯端末3に対する告知情報配信に伴う調査協力依頼により募集した第二調査対象者とを、固定電話2と携帯端末3の所有状況を示す所有比率情報を反映させてアンケート調査ごとにそれぞれ算出した最適な配分により併合して、アンケート調査の調査対象者としている。これにより、偏りなく全世代を網羅して代表性を担保した調査対象者を効率的に募集することができる。特に、実施するアンケート調査ごとに最適な調査対象者の候補となる範囲を柔軟に設定してその範囲内から代表性を有する調査対象者を抽出できるので、より正確なアンケート調査を実施することができる。
【0078】
<第2実施形態について>
以上までに説明してきた実施形態(以下、第1実施形態)では、調査支援システムSは、本装置1と固定電話2と携帯端末3とから構成されている。
ただし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、
図13に示すように、告知情報配信用の装置(以下、別装置4)を調査支援システムSの構成中に別途加えることも考えられる。
【0079】
図13は、第2実施形態に係る調査支援システムSの概略構成を示す概念図である。
図13に示すように、第2実施形態の調査支援システムSは、その構成中に本装置1とは別に告知情報を配信する装置である別装置4を有する点において、第1実施形態と相違する。
別装置4は、例えば、携帯端末3の通信サービスを提供している会社や告知情報配信業者等が管理するサーバコンピュータにより構成されており、データ通信網DNを通じて本装置1及び複数の携帯端末3と通信可能に接続されている。なお、別装置4と本装置1とはデータ通信が可能な状態であればよく、データ通信網DNを介さずに専用回線によって両装置を接続する構成としてもよい。
【0080】
ここで、別装置4について、その詳細構成を説明する。
図14(a)は、別装置4のハードウェア構成を示した図である。
図14(b)は、別装置4の構成を機能面から示した図である。
別装置4は、上述の本装置1と同様のハード構成を備えたコンピュータである。
図14(a)に示すように、別装置4は、制御やデータの計算・加工を行う演算部としてのCPU41、読み出し専用の記憶装置としてのROM42、メインメモリ(主記憶装置)としてのRAM43、本装置1や携帯端末3等の通信可能な機器とデータの送受信を行う通信用インターフェース(
図14中、通信用I/Fと表記)44、補助記憶装置としてのハードディスクドライブ45、入力装置46、及び、出力装置47を構成要素として有する。
【0081】
別装置4には、各種プログラムが予めインストールされており、これらのプログラムがCPU41によって読み出されて実行されることにより、告知情報配信装置としての機能が発揮される。
また、ハードディスクドライブ45には、各種情報がデータベース化して記憶されている。このハードディスクドライブ45に記憶されているデータの中には、本装置1を動作させるために予めインストールされている各種プログラムの他、この第2実施形態においては、上述の顧客情報ファイルを記憶した顧客データベース45aが、この別装置4のハードディスクドライブ45に備えられている。
【0082】
別装置4のハードウェア構成については上述の通りであるが、以下、
図14(b)を参照しながら別装置4の構成を機能面から改めて説明する。別装置4は、顧客情報ファイルを基に携帯端末3の所有者に対して告知情報を配信する機能を備え、換言すると、当該機能を担う部分を有している。
【0083】
この別装置4の主要な機能は、協力依頼情報添付処理実行部48と告知情報配信処理実行部49である。
協力依頼情報添付処理実行部48は、顧客データベース45aに記憶されている顧客情報ファイルの中から、本装置1の協力依頼情報送信先選定処理実行部25によって選定された携帯端末3の所有者に対して送信する広告配信メールに協力依頼情報を添付する処理を行うものである。
告知情報配信処理実行部49は、協力依頼情報添付処理実行部48により協力依頼情報を添付した広告配信メールを、該当する携帯端末3の所有者に配信する処理を行うものである。
したがって、この第2実施形態においては、別装置4が第二調査対象者募集手段の一部を担うことになる。
【0084】
上記の実施形態には、主として本発明の調査支援装置及び調査支援方法について説明した。しかし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。