特許第5863889号(P5863889)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5863889
(24)【登録日】2016年1月8日
(45)【発行日】2016年2月17日
(54)【発明の名称】ロボットアームのワークピースチャック
(51)【国際特許分類】
   B25J 15/08 20060101AFI20160204BHJP
【FI】
   B25J15/08 L
【請求項の数】12
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-133665(P2014-133665)
(22)【出願日】2014年6月30日
(65)【公開番号】特開2015-13364(P2015-13364A)
(43)【公開日】2015年1月22日
【審査請求日】2014年6月30日
(31)【優先権主張番号】201310283431.9
(32)【優先日】2013年7月5日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514166115
【氏名又は名称】台州聯幇機器人科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】陳啓岳
【審査官】 牧 初
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−34265(JP,A)
【文献】 特開2010−42461(JP,A)
【文献】 特開2002−219682(JP,A)
【文献】 特開2001−54807(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 1/00−21/02
B23B 31/00−33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットアームのワークピースチャックにおいて、該チャックはチャックスリーブ(1)とチャックスリーブ(1)内に設けられているエジェクタピン(2)とを含み、チャックスリーブ(1)の前端部は弾性の挟持部材(1a)を有し、前記エジェクタピン(2)はチャックスリーブ(1)の軸方向に沿って第1箇所と第2箇所の間で滑動し、かつ第1箇所に位置する時、前記エジェクタピン(2)の外周面が挟持部材(1a)を押圧することで、挟持部材(1a)が外部に向かって変形拡張されて広口状態を形成し、第2箇所に位置する時、前記エジェクタピン(2)の外周面は挟持部材(1a)との接触から離れることで、挟持部材(1a)の位置を復元させ、前記のチャックスリーブ(1)の前端部と前記エジェクタピン(2)の前端部は円錐形であり、前記エジェクタピン(2)の前端部のテーパはチャックスリーブ(1)の前端部のテーパより大きく、かつエジェクタピン(2)の前端部の一部がチャックスリーブ(1)の前端部に延伸する、
ことを特徴とするロボットアームのワークピースチャック。
【請求項2】
前記挟持部材(1a)は、いくつかの数で配列して環状ポートを形成し、チャックスリーブ(1)の前端部がチャックスリーブ(1)の軸方向に沿って設けられているいくつかの切欠部により形成されることを特徴とする請求項1に記載のロボットアームのワークピースチャック。
【請求項3】
前記挟持部材(1a)の外周面の端部はワークピースを係止する係止部(1b)を有し、前記係止部(1b)は挟持部材(1a)の外周面に突出することを特徴とする請求項1または請求項2に記
載のロボットアームのワークピースチャック。
【請求項4】
前記エジェクタピン(2)とチャックスリーブ(1)は周方向で固定され、前記エジェクタピン
(2)の内端と動力部材が連結し、該動力部材の作用によって前記エジェクタピン(2)の外端
が前記チャックスリーブ(1)の前ポートに対して延伸、及び収縮することを特徴とする請求項3に記載のロボットアームのワークピースチャック。
【請求項5】
前記係止部(1b)はチャックスリーブ(1)の前端部の外周面で環状凸肩(4)を形成すること
を特徴とする請求項4に記載のロボットアームのワークピースチャック。
【請求項6】
前記エジェクタピン(2)の前端部はいくつかの位置決め突起(5)を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のロボットアームのワークピースチャック。
【請求項7】
前記エジェクタピン(2)の中央部の側部には位置制限ブロック(6)が設けられ、前記チ
ャックスリーブ(1)の中央部の側部には位置制限溝(7)が対応して設けられ、前記位置制
限ブロック(6)は位置制限溝(7)内に位置し、前記位置制限ブロック(6)の幅と位置
制限溝(7)の溝の幅が同様で、かつ位置制限溝(7)の長さは位置制限ブロック(6)の
長さより大きいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のロボットアームのワー
クピースチャック。
【請求項8】
前記位置決め突起(5)は貫通する空気排出孔(8)を有し、前記エジェクタピン(2)の内室は中空状で空気排出孔(8)と連通し、前記エジェクタピン(2)上には空気排出孔(8)を通じてワークピース内に空気を吹入れる空気排出構造が設けられていることを特徴とする請求項6に記載のロボットアームのワークピースチャック
【請求項9】
前記空気排出構造は位置制限ブロック(6)に設けられている吸気孔(9)と、エジェクタ
ピン(2)の内側壁上に設けられかつ位置制限ブロック(6)上の吸気孔(9)の位置に対
応する箇所に設けられている空気通過孔(10)と、を含むことを特徴とする請求項8に
記載のロボットアームのワークピースチャック。
【請求項10】
前記チャックスリーブ(1)の内端の内側壁上は止部(14)を有し、前記エジェクタピン(2)の内端の外側は止部(14)と当接する止肩(15)を有することを特徴とする請求項7に記載のロボットアームのワークピースチャック。
【請求項11】
前記エジェクタピン(2)の内端部はねじを通じてトランジションスリーブ(16)に連結され、前記トランジションスリーブ(16)上にはロボットアームに装着されている動力部材と連結する連結孔(17)が設けられていることを特徴とする請求項10に記載のロボットアームのワークピースチャック。
【請求項12】
前記チャックスリーブ(1)の内端部はねじにより位置決め筒(18)が連結され、前記位置決め筒(18)の端部はロボットアームに連結するフランジ(19)を有することを特徴とする請求項11に記載のロボットアームのワークピースチャック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は機械技術の領域に属し、ロボットアームのワークピースチャックに関し、特に蛇口におけるロボットアームチャックに関する。
【背景技術】
【0002】
製造業では、製品の品質と美観性を保証するため、鋳造部品の砂撒きと加工部品の研磨は部品成形における重要な工程になっている。複雑な外形部品について、特にバスルームの蛇口は、鋳造外形と機械加工寸法などの面では左右偏差、壁の厚さの不一致、形状と位置がそれぞれ異なるなどの問題が存在するため、専用の工作機械での加工ができない。通常の研磨は人がベルト研磨機とグラインダで行い、研磨摩擦により発熱し、かつ研磨過程で大量の金属粉塵が発生する。このような作業環境は人体に対する損害が大きく、人での作業が不安定になるため、研磨深さを正確に決めることができず、作業効率が低く、充分に研磨製品の統一性と安定性を保証することができない。
【0003】
人での研ぎが不安定で、更に人体の健康に危害を与えるため、現在は、ほとんどが自動研ぎを採択する。自動研ぎは、ロボットアームを用いてワークピースを挟持した後、研ぎ機で設定された経路軌跡によってワークピースを研ぎ研磨を行い、このような研ぎ方式は効率が高く、人力での労働強度を軽減することができる。従来のロボットアームがワークピースを挟持する時、ロボットアーム前端のチャックはワークピース内に挿入され、その後チャック前端のいくつかの爪部を通じて周方向でワークピースの内側壁に当接される。爪部を用いてワークピースの内側壁に作用力を加えることでワークピースを挟持することができ、チャックとワークピースが爪部を通じてワークピースの内側壁に力を加えるのみで、専用の位置決め機構を有しないため、チャック前端の各爪部が同一の平面に位置するように保証することができない。これにより、製品表面に研磨を行う統一性に影響を与え、かつチャックとワークピースの間が連結する安定性も良くない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は既存技術に存在する前記問題を解決するため、挟持が便利で、ワークピースとの連結が更に堅固になるロボットアームのワークピースチャックを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の目的は下記の技術方法により実現される。
ロボットアームのワークピースチャックにおいて、該チャックはチャックスリーブとチャックスリーブ内に設けられているエジェクタピンを含み、チャックスリーブの前端部は弾性の挟持部材を有し、前記エジェクタピンはチャックスリーブの軸方向に沿って第1箇所と第2箇所の間で摺動する。第1箇所に位置する場合、前記エジェクタピンの外周面は挟持部材を押圧することで、該挟持部材が外部へ向かって変形拡張されて広口形状になり、第2箇所に位置する場合、前記エジェクタピンの外周面が挟持部材との接触から離れて挟持部材の位置を復元させる。
【0006】
前記ロボットアームのワークピースチャックにおいて、前記挟持部材はいくつかの数が設けられており、かつ配列して環状ポートを形成し、チャックスリーブの前端部にチャックスリーブの軸方向に沿って設置されている若干の切欠部により形成される。このような構造は広口構造の形成に便利である。
【0007】
前記ロボットアームのワークピースチャックにおいて、前記挟持部材の外周面の端部はワークピースの係止に用いる係止部を有し、前記係止部は外周面に突出する。係止部はばねの移動行程を減少する。
【0008】
前記ロボットアームのワークピースチャックにおいて、前記エジェクタピンとチャックスリーブが周方向で固定され、前記エジェクタピンの内端と動力部材が連結し、該動力部材の作用によって前記エジェクタピンの外端が前記チャックスリーブの前ポートに対して延伸及び収縮する。
【0009】
本発明のロボットアームのワークピースチャックがワークピースを挟持する時、チャックがワークピース内に挿入し、動力部材の作用によってエジェクタピンの外端がチャックスリーブの前端に対して延伸する。チャックスリーブの前端部には軸方向に沿っていくつかの切欠部が設けられているため、チャックスリーブの前端部が弾性を有し、エジェクタピンの外端が延伸する時、外部に向かってチャックスリーブの前端部を押圧することで、チャックスリーブの前ポートが外部に向かって変形拡張される。エジェクタピンの延伸に従って、ワークピースの内側壁に接着するまでチャックスリーブの前ポートが漸次に拡張し、チャックスリーブの前端部の口外側に沿う係止部がワークピースの内側壁を係止することで、チャックがワークピースを堅固に挟持する。
【0010】
前記ロボットアームのワークピースチャックにおいて、前記チャックスリーブの前端部が円錐形になる。チャックスリーブの前端が円錐形になるため、該チャックスリーブが異なる口径の管部材、蛇口と弁などのワークピースに適応される。エジェクタピンが動力部材により駆動されて前へ移動する時、エジェクタピンの前端部は外部へ向かってチャックスリーブの前端部を押圧し、これにより、チャックスリーブの前端部が外部に向かって拡張される。
【0011】
前記ロボットアームのワークピースチャックにおいて、前記エジェクタピンの前端部が円錐形になり、前記エジェクタピンの前端部のテーパ部がチャックスリーブの前端部のテーパ部より大きい。動力部材がエジェクタピンの外端を駆動してチャックスリーブの前端に対して外部へ移動させる。エジェクタピンの外端部のテーパ部がチャックスリーブの前端部のテーパ部より大きいため、エジェクタピンの外端部が外部へ向かって延伸する時、チャックスリーブの前端部を外側へ押圧して拡張させる。前記ロボットアームのワークピースチャックにおいて、前記係止部はチャックスリーブの前端部の外周面に環状凸肩を形成する。
【0012】
チャックスリーブの前端部がエジェクタピンの外端部の押圧によって外部に拡張される時、チャックスリーブの前端部の口外側に沿う環状凸肩も外部に向かって拡張され、最終的にはワークピースの内側壁に係止される。特にワークピースが蛇口である時、チャックスリーブの前端部の環状凸肩は蛇口内側壁上のねじ連結段の底部と当接する。
【0013】
前記ロボットアームのワークピースチャックにおいて、前記エジェクタピンの前端部は位置決め突起を有する。エジェクタピンがワークピース内に挿入される時、位置決め突起はワークピースの内孔と相互に係合して、ワークピースとチャックの間に相互の回転が発生しないように保証する。
【0014】
前記ロボットアームのワークピースチャックにおいて、前記位置決め突起の数量は3つである。ワークピースが蛇口である時、エジェクタピンの外端部の3つの位置決め突起はちょうど蛇口弁芯上の3つの流水孔とマッチングする。
【0015】
前記ロボットアームのワークピースチャックにおいて、前記エジェクタピンの中央部の側部には位置制限ブロックが設けられ、前記チャックスリーブの中央部の側部には対応して位置制限溝が設けられている。前記位置制限ブロックは位置制限溝内に位置し、前記位置制限ブロックの幅は位置制限溝の溝幅と同じで、かつ位置制限溝の長さは位置制限ブロックの長さより大きい。
【0016】
位置制限ブロックの幅と位置制限溝の溝幅が同じで、これにより、エジェクタピンはチャックスリーブに対して周方向の回転が発生しない。また、位置制限溝の長さは位置制限ブロックの長さより大きいため、エジェクタピンの軸方向の移動が制限されない。
【0017】
前記ロボットアームのワークピースチャックにおいて、前記位置決め突起は貫通する空気排出孔を有し、前記エジェクタピンの内室は中空状になって空気排出孔に連通し、前記エジェクタピンには空気排出孔を通じてワークピース内に空気を吹入れる空気排出構造が設けられる。
【0018】
ワークピースが加工中心で加工を行う時、その内部に多くの屑が残留し、ロボットアームがワークピースを挟持して研ぎ研磨を行う時、エジェクタピン上の空気排出孔と連通する空気排出孔を通じてワークピース内に吸気させている。これにより、ワークピース内に残留された屑を吹出しており、即ち、研ぎ研磨しながら屑を整理することができる。
【0019】
前記ロボットアームのワークピースチャックにおいて、前記空気排出構造は位置制限ブロック上に設けられている吸気孔と、エジェクタピンの内側壁上で位置制限ブロック上の吸気孔の位置に対応する箇所に設けられている空気通過孔と、を含む。
【0020】
位置制限ブロック上の吸気孔と1つの空気源が連結し、空気源は空気通過孔を通じてエジェクタピンの内室に空気を補充し、最終的は位置決め突起の空気排出孔からワークピース内に空気を吹き、これにより、位置決め突起の空気排出孔から排気されたる空気はワークピース内部の鉄屑を吹出している。
【0021】
前記ロボットアームのワークピースチャックにおいて、前記エジェクタピンの側部には2つの環状密閉溝が設けられ、前記環状密閉溝とチャックスリーブの内側壁の間には環状密閉リングが設けられ、前記エジェクタピンの側部は2つの環状密閉溝の間に環状凹部を更に設けている。前記空気排出構造は環状凹部に設けられてエジェクタピンの内室と連通する空気通過孔と、チャックスリーブの側部に設けられて空気通過孔と連通する吸気孔と、を含み、前記吸気孔はエジェクタピンがチャックスリーブの軸方向に対して移動する時、常に2つの環状密閉溝の間に位置する。
【0022】
チャックスリーブの側部の吸気孔には空気源が連結し、エジェクタピンの移動過程で、空気源は吸気孔と空気通過孔を通じてエジェクタピンの内室に進入し、最終的は位置決め突起の空気排出孔からワークピース内に入って整理を行い、吸気孔はエジェクタピンの移動過程でずっとエジェクタピンの側部の2つの環状密閉溝の間に位置するため、空気はエジェクタピンとチャックスリーブの間の間隙から漏れない。
【0023】
前記ロボットアームのワークピースチャックにおいて、前記チャックスリーブの内端の内側壁が止部を有し、前記エジェクタピン内端の外側が止部に当接する止肩を有する。エジェクタピンの内端の止肩とチャックスリーブ内端の内側壁上の止部が当接する時、エジェクタピンの前端はチャックスリーブの前端に対して延伸する延伸量が最大になる。
【0024】
前記ロボットアームのワークピースチャックにおいて、前記エジェクタピンの内端部はねじによってトランジションスリーブが連結し、前記トランジションスリーブの上にはロボットアームに装着されている動力部材と連結する連結孔が設けられている。エジェクタピンはトランジションスリーブ上の連結孔を通じて動力部材と連結し、動力部材は同時にエジェクタピンの内ポートでエジェクタピンの内室を密閉する。
【0025】
前記ロボットアームのワークピースチャックにおいて、前記チャックスリーブの内端部にはねじによって位置決め筒が連結され、前記位置決め筒の端部はロボットアームに連結するフランジを有する。ロボットアームのワークピースチャックにおいて、位置決め盤端部のフランジを通じてチャックスリーブとロボットアームの前端を固定して連結する。
【0026】
既存技術に比べて、本発明のロボットアームのワークピースチャックは以下の特徴を有する。
1、ロボットアームのワークピースチャックがエジェクタピンを用いてチャックスリーブを押出す時、チャックスリーブの前端部が外部に拡張されて係止部がワークピースを係止し、構造が簡単で、チャックとワークピースの間が堅固に連結されるため、ワークピースが容易に離脱せず、変位しない。
2、ロボットアームのワークピースチャックにおけるエジェクタピンの前端の3つの位置決め突起はワークピースの内孔と更に係合し、チャックとワークピースの間に相互の回転が発生せず、エジェクタピンとチャックスリーブの間は位置制限ブロックと位置制限溝を用いて周方向で固定され、作業時の安定性が更に高くなる。
3、ロボットアームのワークピースチャックはエジェクタピン上の空気排出構造を通じて空気排出孔によってワークピースの内部に空気を補充し、それにより、ワークピース内部の屑を整理することができ、実用価値が更に高い。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1図1はロボットアームのワークピースチャックの実施例1における立体構造を示す図である。
図2図2はロボットアームのワークピースチャックの実施例1における断面図である。
図3図3はロボットアームのワークピースチャックの実施例2における空気排出構造の一部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下は具体的な実施例と図面を用いて、本発明の技術方法に対して更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されない。
【0029】
<実施例1>
図1に示されたように、チャックはロボットアームの前端に設けられ、チャックスリーブ1とチャックスリーブ1内に設けられているエジェクタピン2とを含み、チャックスリーブ1の前端部は弾性の挟持部材1aを有し、エジェクタピン2はチャックスリーブ1の軸方向に沿って第1箇所と第2箇所の間で摺動する。第1箇所に位置する場合、エジェクタピン2の外周面が挟持部材1aを押圧することで、挟持部材1aが外部に向かって変形拡張されて広口状態になり、第2箇所に位置する場合、エジェクタピン2の外周面と挟持部材1aの接触が脱離されて挟持部材1aを位置復元させる。使用する時、エジェクタピン2が第2箇所に位置し、チャックスリーブ1が正常状態になって、蛇口等のワークピースの内孔に挿入されて、エジェクタピン2を移動させることで、エジェクタピン2が第1箇所に位置する場合、挟持部材1aが広口状態になってワークピースを挟持することで、エジェクタピン2を移動して第2箇所に位置させる時挟持を放す。
【0030】
具体的に、図1図2のように、チャックスリーブ1は筒状、エジェクタピン2は柱状を示している。チャックスリーブ1の内端の内側壁は止部14を有し、エジェクタピン2の内端の外周面は止部14に当接する止肩15を有し、チャックスリーブ1の内端部にはねじによって位置決め筒18が連結され、位置決め筒18の端部はロボットアームに連結するフランジ19を有する。エジェクタピン2の内端部はねじを通じてトランジションスリーブ16が連結され、トランジションスリーブ16にはロボットアームに装着されている動力部材に連結する連結孔17が設けられ、動力部材の作用によってエジェクタピン2の前端はチャックスリーブ1の前端に対して伸縮する。
【0031】
挟持部材1aは4つで、配列して環状ポートを形成し、チャックスリーブ1の前端部にはチャックスリーブ1の軸方向に沿って4つの均一に分布された切欠部3が設けられている。切欠部3の底部は内径が切欠部3の幅より大きく、かつ挟持部材1aの弾性を増加する円弧構造である。図1図2に示されたように、挟持部材1aは円弧状のシート構造を形成しかつ弾性を有する。このような構造は広口構造の形成に便利で、かつチャックスリーブ1の前端部の外周面上でワークピースを係止させる係止部1bを有する。係止部1bは挟持部材1aの外周面に突出するため、係止部1bがチャックスリーブ1の前端部の外周面で環状凸肩4を形成する。チャックスリーブ1の前端部とエジェクタピン2の前端部は円錐形で、エジェクタピン2の前端部のテーパがチャックスリーブ1の前端部のテーパより大きく、かつエジェクタピン2の前端部の部分がチャックスリーブ1の前端部に延伸する。このような構造はエジェクタピン2の延伸距離によって挟持部材1aの外部に向かって拡張する変位を制御することができ、挟持する時実際の需要によって異なる挾持力を用いることができ、エジェクタピンとチャックスリーブが摩損された時、エジェクタピンの移動距離を通じて誤差と摩損量の調整を実現し、耐久性と挟持精度を高めることができる。
【0032】
エジェクタピン2とチャックスリーブ1は周方向で固定され、エジェクタピン2の中央部の側部には位置制限ブロック6が設けられ、チャックスリーブ1の中央部の側部には対応して位置制限溝7が設置され、位置制限ブロック6は位置制限溝7内に位置し、位置制限ブロック6の幅と位置制限溝7の溝の幅が同じで、かつ位置制限溝7の長さは位置制限ブロック6の長さより大きい。
【0033】
図2に示されたように、エジェクタピン2の前端部は3つの位置決め突起5を有し、位置決め突起5は貫通する空気排出孔8を有し、エジェクタピン2の内室は中空状で空気排出孔8と連通する。エジェクタピン2上には空気排出孔8を通じてワークピース内に空気を吹入れる空気排出構造が設置され、該空気排出構造は位置制限ブロック6上に設けられている吸気孔9とエジェクタピン2の内側壁上に設けられて位置制限ブロック6上の吸気孔9の位置に対応する空気通過孔10とを含む。
【0034】
該ロボットアームのワークピースチャックはをチャックスリーブ1の内端とねじにより連結する位置決め筒18上のフランジ19によってロボットアームの前端に固定され、通常、動力部材はロボットアーム内に設けられているシリンダーを採択し、該シリンダーのピストン棒は位置決め筒18内からチャックスリーブ1の内端に挿入され、かつねじによってエジェクタピン2の内端と連結するトランジションスリーブ16上の連結孔17と連結する。これにより、シリンダーのピストン棒を通じてエジェクタピン2を連動してチャックスリーブ1に対して移動させる。
【0035】
該ロボットアームのワークピースチャックがワークピースを挟持する過程は下記の通りである。
ロボットアームはチャックを連動してワークピースの上方に移動させ、それからロボットアームに設けられているシリンダーを駆動して作動させる。シリンダーのピストン棒はエジェクタピン2を連動して下へ移動させてワークピース内に挿入させ、エジェクタピン2の前端部とチャックスリーブ1の前端部が円錐形になり、かつエジェクタピン2の前端部のテーパがチャックスリーブ1の前端部のテーパより大きいため、エジェクタピン2が下へ移動する時、エジェクタピン2の前端部が外部に向かってチャックスリーブ1の前端部を押圧する。チャックスリーブ1の前端部は軸方向に沿って若干の切欠部3を設けている。チャックスリーブ1の前端部が外部に押圧される押圧力を受ける時外部に向かって拡張され、エジェクタピン2の漸次の移動に従って、チャックスリーブ1の前端部が常に外部に向かって拡張し、かつ最終的にはワークピースの内側壁に接着すると同時に、チャックスリーブ1の前端部が口外側に設けられている環状凸肩4がワークピースの内側壁上に係止される。特に、ワークピースが蛇口である場合、エジェクタピン2と蛇口の弁芯が相互に当接する時、チャックスリーブ1の前端部の口外側に位置する環状凸肩4が蛇口の内側壁のねじ連結段の最底端を堅固に引掛け、それによってチャックとワークピースの間が堅固に連結するように保証する。
【0036】
更に、エジェクタピン2の前端部が最大距離で移動する時、エジェクタピン2の前端部に位置する3つの位置決め突起5がワークピースの内孔内に挿入される。ワークピースが蛇口である時、位置決め突起5は蛇口の弁芯の流水孔内に挿入され、位置決め突起5とワークピースの内孔の相互の係合により、チャックとワークピースの間に相互の回転が発生しないように保証する。これにより、ワークピースの挟持過程での安定性を保証し、エジェクタピン2とチャックスリーブ1が周方向で固定される、エジェクタピン2とチャックスリーブ1にも相互の回転が発生しない。
【0037】
ワークピースが加工中心で加工される時、その内部には多くの細小の屑が残留するため、ロボットアームがワークピースを挟持して研ぎ研磨を行う前にエジェクタピン2の側部の位置制限ブロック6上の吸気孔9と空気源を連通させ、エジェクタピン2の内室に空気を充填し、位置決め突起5は貫通してエジェクタピン2の内室と連通する空気排出孔8を有する。これにより、充填された空気は空気排出孔8を通じてワークピースの内部に進入されることで、研ぎ研磨を行いながら、ワークピースの内部の屑を整理することができる。終了後、空気源と吸気孔9が分離し、それからシリンダーを制御してシリンダーのピストン棒を初期状態に位置を復元させ、ピストン棒を連動してエジェクタピン2をチャックスリーブ1内に収縮させ、チャックスリーブ1の前端部が収縮してワークピースと分離し、最終的はチャックログアウトをワークピース内から退出させる。
【0038】
<実施例2>
本実施例は実施例1の構造及び原理とほぼ同一であり、異なる点は以下に示す。
図3のように、本実施例でエジェクタピン2の側部には2つの環状密閉溝11が設けられ、環状密閉溝11とチャックスリーブ1の内側壁の間には環状密閉リング12が設けられ、エジェクタピン2の側部は2つの環状密閉溝11の間に環状凹部13を設け、空気排出構造は環状凹部13に設けられてエジェクタピン2の内室と連通する空気通過孔10と、チャックスリーブ1の側部に設けられて空気通過孔10と連通する吸気孔9と、を含み、吸気孔9はエジェクタピン2がチャックスリーブ1に対して軸方向で移動する時、常に2つの環状密閉溝13の間に位置する。
【0039】
チャックスリーブ1の側部の吸気孔9には空気源が連結し、エジェクタピン2が移動する過程で、空気源は吸気孔9と空気通過孔10を通じてエジェクタピン2の内室に進入し、かつ最終的には位置決め突起5の空気排出孔8からワークピース内に入って整理する。吸気孔9がエジェクタピン2の移動過程で、常にエジェクタピン2の側部の2つの環状密閉溝11の間に位置するため、空気はエジェクタピン2とチャックスリーブ1の間の間隙から漏れない。
【0040】
上述の具体的実施例は本発明を説明するための実施例のみである。本発明における当業者は上述の具体的実施例に対していろんな修正と補助または類似の手段を用いて代替することができるが、本発明の趣旨から離れず、または特許請求の範囲を超えない。
【符号の説明】
【0041】
1、 チャックスリーブ
1a、 挟持部材
1b、 係止部
2、 エジェクタピン
3、 切欠部
4、 環状凸肩
5、 位置決め突起
6、 位置制限ブロック
7、 位置制限溝
8、 空気排出孔
9、 吸気孔
10、 空気通過孔
11、 環状密閉溝
12、 環状密閉リング
13、 環状凹部
14、 止部
15、 止肩
16、 トランジションスリーブ
17、 連結孔
18、 位置決め筒
19、 フランジ
図1
図2
図3