特許第5864069号(P5864069)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5864069
(24)【登録日】2016年1月8日
(45)【発行日】2016年2月17日
(54)【発明の名称】転倒防止装置
(51)【国際特許分類】
   A47B 97/00 20060101AFI20160204BHJP
【FI】
   A47B97/00 D
【請求項の数】3
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-194691(P2014-194691)
(22)【出願日】2014年9月25日
【審査請求日】2015年11月12日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000000929
【氏名又は名称】KYB株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】特許業務法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤田 英朗
(72)【発明者】
【氏名】斉藤 靖
(72)【発明者】
【氏名】小倉 雅則
(72)【発明者】
【氏名】井上 輝彦
(72)【発明者】
【氏名】一新 賢二
(72)【発明者】
【氏名】阿部 景太
【審査官】 蔵野 いづみ
(56)【参考文献】
【文献】 特開平7−293517(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3015233(JP,U)
【文献】 特開2011−161085(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 97/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
設置面上に設置された物品と、天井、前記設置面から鉛直方向に延びた壁面、又は前記設置面との間に取り付けられ、長さが伸長する方向に力が付与された転倒防止具と、
前記転倒防止具の一端部に回動自在に連結され、前記物品に当接する第1当接面を有する第1ベース部と、
前記転倒防止具の他端部に回動自在に連結され、前記天井、前記壁面、又は前記設置面に当接する第2当接面を有する第2ベース部と、
前記転倒防止具を収縮させて前記第1ベース部と前記第2ベース部とを近接させた折畳み状態を保持する連結具と、
を備えていることを特徴とする転倒防止装置。
【請求項2】
前記連結具による前記折畳み状態の保持を解除した状態で、前記第1ベース部の前記第1当接面及び/又は前記第2ベース部の前記第2当接面に対して前記転倒防止具を所定の角度に規制する角度規制部材を備えていることを特徴とする請求項1記載の転倒防止装置。
【請求項3】
前記転倒防止具が伸長した際に前記第1ベース部と前記第2ベース部とを所定の間隔に規制する間隔規制部材を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の転倒防止装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は転倒防止装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は従来の転倒防止装置を開示している。この転倒防止装置は、床面上に設置された家具の上面と天井との間に取り付けられる。この転倒防止装置は、スプリングを内蔵した支柱と、その両端の夫々に取り付けられたベース部とを備えている。各ベース部は、円盤状のベース部本体と、ベース部本体の一方の面の中心から垂直に延びた円柱状の軸部とを有している。各ベース部は、軸部が支柱の両端に挿入され、少なくとも一方が軸方向に進退自在に配置されている。スプリングは転倒防止装置の長さが伸長する方向に進退自在なベース部に弾性力を付与している。この転倒防止装置は、スプリングを僅かに収縮させた状態で、一方のベース部のベース部本体を家具の上面に当接させ、他方のベース部のベース部本体を天井に当接させる。このようにして、転倒防止装置は、支柱を鉛直方向に延ばした状態で家具の上面と天井との間に取り付けられ、地震の揺れ等による家具の転倒を防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3028334号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の転倒防止装置は、転倒防止装置の長さが伸長する方向にスプリングの弾性力を付与しているため、家具の上面と天井との間に取り付けられるまで、最も伸長した状態で持ち運び等の取り扱いをすることになる。このため、この転倒防止装置は持ち運び等の取り扱いがし難い。
【0005】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、持ち運び等の取り扱いを容易にすることができる転倒防止装置を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の転倒防止装置は、転倒防止具、第1ベース部、第2ベース部、及び連結具を備えている。転倒防止具は、設置面上に設置された物品と、天井、設置面から鉛直方向に延びた壁面、又は設置面との間に取り付けられ、長さが伸長する方向に力が付与されている。第1ベース部は、転倒防止具の一端部に回動自在に連結され、物品に当接する第1当接面を有している。第2ベース部は、転倒防止具の他端部に回動自在に連結され、天井、壁面、又は設置面に当接する第2当接面を有している。連結具は転倒防止具を収縮させて第1ベース部と第2ベース部とを近接させた折畳み状態に保持する。
【0007】
この転倒防止装置は、転倒防止具が収縮して第1ベース部と第2ベース部とが近接した折畳み状態を連結具によって保持することができるため、コンパクトにして持ち運び等の取り扱いをすることができる。
【0008】
したがって、この転倒防止装置は持ち運び等の取り扱いを容易にすることができる。
【0009】
本発明の転倒防止装置は、連結具による折畳み状態の保持を解除した状態で、第1ベース部の第1当接面及び第2ベース部の第2当接面に対して転倒防止具を所定の角度に規制する角度規制部材を備えている。この場合、転倒防止装置は、第1ベース部の第1当接面及び第2ベース部の第2当接面に対して転倒防止具を所定の角度にして、物品と、天井、壁面、又は設置面との間に設置することができ、物品の転倒を良好に防止することができる。ここで、所定の角度とは、この転倒防止具が地震の揺れ等によって物品が傾いた際に生じる力を転倒防止具が効率よく弱めて転倒を防止することができる角度をいう。
【0010】
本発明の転倒防止装置は、転倒防止具が伸長した際に第1ベース部と第2ベース部とを所定の間隔に規制する間隔規制部材を備えている。この場合、転倒防止装置は、連結具による折畳み状態の保持を解除すると、転倒防止具が伸長し、第1ベース部と第2ベース部との間隔が広がる。この転倒防止装置は、間隔規制部材によって、第1ベース部と第2ベース部との間隔が所定の間隔に規制されるため、第1ベース部と第2ベース部との間隔が所定の間隔になり、広がり過ぎない。物品と、天井、壁面、又は設置面との間隔に応じて、間隔規制部材が規制する第1ベース部と第2ベース部との所定の間隔が異なる複数種類の転倒防止装置を用意すれば、物品と、天井、壁面、又は設置面との間に容易に設置することができる。また、この転倒防止装置は転倒防止具を第1ベース部の第1当接面及び第2ベース部の第2当接面に対して所定の角度に取り付けることができ、物品の転倒を良好に防止することができる。
【0011】
ここで、物品は、家具、複数の寝台を上下方向に連結したベッド、大型テレビ、冷蔵庫、書棚、ショーケース、サーバーラック等、地震の揺れ等によって転倒するおそれのあるものが含まれる。設置面は、建物内の床面のみならず、建物外で物品を設置する基礎面等が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態1の転倒防止装置を家具の上面と天井との間に取り付けた状態を示す側面図である。
図2】実施形態1の転倒防止装置が連結具によって折畳み状態に保持された状態を一方の連結具を取り外して示す側面図である。
図3】実施形態1の転倒防止装置が連結具によって折畳み状態に保持された状態を示す断面図である。
図4】実施形態2の転倒防止装置を家具の上面と天井との間に取り付けた状態を示す側面図である。
図5】実施形態2の転倒防止装置が連結具によって折畳み状態に保持された状態を一方の連結具を取り外して示す側面図である。
図6】実施形態3の転倒防止装置を家具の上面と天井との間に取り付けた状態を示す側面図である。
図7】実施形態3の転倒防止装置が連結具によって折畳み状態に保持された状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の転倒防止装置を具体化した実施形態1〜3について、図面を参照しつつ説明する。
【0014】
<実施形態1>
実施形態1の転倒防止装置10は、図1に示すように、床面(図示せず)から鉛直方向に延びる壁面Wに背面1Bを対向させて床面上に設置された家具1の上面1Uと天井Cとの間に少なくとも1個以上が取り付けられる。家具1は、直方体形状であり、正面1Fに図示しない扉や引き出し等を有し、内部に衣類や装身具等を収納することができる。家具1は、水平断面形状が左右方向(図1において奥行き方向)に長い長方形状である。この家具1は、転倒防止装置10が取り付けられていない場合、地震の揺れ等によって、前方向(図1において右方向)に傾いて転倒するおそれがある。
【0015】
転倒防止装置10は、図1図3に示すように、転倒防止具であるダンパ20、第1ベース部30、第2ベース部40、ねじりコイルばね50、及び角度規制部材60を備えている。また、転倒防止装置10は、ダンパ20を最も収縮させて第1ベース部30と第2ベース部40とを近接させた折畳み状態を保持する連結具70を備えている。
【0016】
ダンパ20は家具1の上面1Uと天井Cとの間に取り付けられる。ダンパ20は、シリンダ21、図示しないピストン、ロッド22、及び図示しないロッドガイドを有している。シリンダ21は有底筒状である。ロッドガイドはシリンダ21の開口部を封鎖している。ピストンはシリンダ21内に摺動自在に挿入されている。ロッド22は、基端部がピストンに連結され、ロッドガイドを挿通して先端側がシリンダ21の外部へ突出している。シリンダ21は作動油及び圧縮ガスが封入されている。ダンパ20は、長さが収縮してシリンダ21に封入された圧縮ガスが圧縮されると、長さが伸長する方向に圧縮ガスの膨張力が付与される。
【0017】
ダンパ20は伸長動作時に発生する減衰力が収縮動作時に発生する減衰力よりも小さい圧効きダンパである。ここで、ダンパ20の伸長動作とは、シリンダ21からロッド22の突出長さ及びダンパ20の長さが長くなっていく動作を意味する。また、ダンパ20の収縮動作とは、シリンダ21からロッド22の突出長さ及びダンパ20の長さが短くなっていく動作を意味する。
【0018】
ダンパ20の減衰力が発生するメカニズムは、周知の構造であるため、図示を省略して説明する。シリンダ21は内部がピストンによって、ロッド22の基端部が収納されているロッド側圧力室と、反ロッド側圧力室とに仕切られている。ピストンは両圧力室間を連通させる絞り弁であるオリフィスが形成されている。オリフィスは、ダンパ20の伸縮動作に伴うロッド側圧力室と反ロッド側圧力室との間の作動油の流れに抵抗を付与して減衰力を発生する減衰力発生部として機能する。また、ピストンは逆止弁を介して両圧力室間を連通する連通路が形成されている。逆止弁は、ロッド側圧力室から反ロッド側圧力室への作動油の流れを許容し、その逆の流れを阻止する。このため、ダンパ20は、伸長動作時、ロッド側圧力室から反ロッド側圧力室への作動油の流路経路が、オリフィスと連通路の2経路になる。一方、ダンパ20は、収縮動作時、反ロッド側圧力室からロッド側圧力室への作動油の流路経路がオリフィスのみとなる。このため、ダンパ20は伸長動作時に発生する減衰力が収縮動作時に発生する減衰力よりも小さくなる。
【0019】
第1ベース部30は、図1及び図2に示すように、長尺形状であり、家具1の上面1Uに面接触する第1当接面31Aを有する平板状の第1基板31、及び第1基板31の表面(第1当接面31Aの反対側の面)31Bから突出して形成され、ダンパ20のシリンダ21の基端部を連結した第1連結部32を有している。第1連結部32は第1基板31の一方の端部(図1における左側の端部)の近傍に形成されている。第1連結部32は、第1ベース部30が延びている方向に平行な平板状の第1連結部本体32Aと、その両面から第1ベース部30が延びている方向に直交する同一直線上に延びた円柱状の第1軸部32Bとを有している。第1連結部本体32Aは先端部の外縁形状が半円形である。
【0020】
ダンパ20は、図3に示すように、シリンダ21の基端部に第1連結部本体32Aを挟むように形成された一対の平板状のシリンダ側連結部23を有している。各シリンダ側連結部23は先端部の外縁形状が半円形である。また、各シリンダ側連結部23はシリンダ21の軸線に対して直交する同一直線上に貫通孔が設けられている。ダンパ20は、一対のシリンダ側連結部23のそれぞれに設けられた貫通孔に第1連結部本体32Aの両面から延びた各第1軸部32Bを抜け止め状態で挿入し、第1ベース部30に対して第1軸部32Bを中心に回動自在に連結されている。
【0021】
第2ベース部40も、図1及び図2に示すように、長尺形状であり、天井Cに面接触する第2当接面41Aを有する平板状の第2基板41、及び第2基板41の表面(第2当接面41Aの反対側の面)41Bから突出して形成され、ダンパ20のロッド22の先端部を連結した第2連結部42を有している。第2連結部42は第2基板41の一方の端部(図1における右側)の近傍に形成されている。第2連結部42は、第2ベース部40が延びている方向に平行な平板状の第2連結部本体42Aと、その両面から第2ベース部40が延びている方向に直交する同一直線上に延びた円柱状の第2軸部42Bを有している。第2連結部本体42Aは先端部の外縁形状が半円形である。
【0022】
ダンパ20は、ロッド22の先端部に第2連結部本体42Aを挟むように形成された一対の平板状のロッド側連結部24を有している。各ロッド側連結部24は先端部の外縁形状が半円形である。また、各ロッド側連結部24はロッド22の軸線に対して直交する同一直線上に貫通孔が設けられている。ダンパ20は、一対のロッド側連結部24のそれぞれに設けられた貫通孔に第2連結部本体42Aの両面から延びた各第2軸部42Bを抜け止め状態で挿入し、第2ベース部40に対して第2軸部42Bを中心に回動自在に連結されている。
【0023】
ねじりコイルばね50は、第1ベース部30の第1連結部32の一方の第1軸部32Bが挿通したコイル部50Aと、第1ベース部30の第1基板31の表面31Bに当接した一端部50Bと、ダンパ20の一方のシリンダ側連結部23に係止した他端部50Cとを有している。ねじりコイルばね50は、ダンパ20を第1ベース部30に対して起立する方向に弾性力を付与している。つまり、ねじりコイルばね50は、図1において、第1ベース部30の第1連結部32の第1軸部32Bを中心に反時計回り方向にダンパ20が回動するように弾性力を付与している。
【0024】
角度規制部材60は、第1ベース部30の第1基板31の表面31Bから延びた支持部60Aと、支持部60Aの先端に設けられ、ダンパ20のシリンダ21を把持する把持部60Bとを有している。支持部60Aは、第1基板31の第1連結部32と一方の端部(図1における左側の端部)との間の第1基板31の表面31Bから直交する方向に延びた下部と、下部の上端に連続し、第1基板31の他方の端部側(図1における右側)に向けて第1基板31から離れる方向に傾斜した上部とを有している。つまり、支持部60Aは上部が第1基板31の表面31B及び第1当接面31Aに対して所定の角度で延びている。
【0025】
把持部60Bは支持部60Aの先端部の2か所に連続して同じ方向に延びた一対の把持片61を有している。把持部60Aは、一対の把持片61の間にシリンダ21を挟持した際、シリンダ21の外側面にぴったりと当接するように、各把持片61がシリンダ21の外周面と同じ曲率半径で湾曲している。また、把持部60Bは、一対の把持片61の間にシリンダ21が挿入され易いように、各把持片61の先端部が外側に開いている。また、把持部60Aは一対の把持片61の各先端部の最も狭い間隔がシリンダ21の直径よりも小さく形成されている。
【0026】
このように構成された把持部60Aは、各把持片61が弾性変形して先端部間が広がり、シリンダ21を一対の把持片61の間に挟持することができる。この際、一対の把持片61のそれぞれの内側面がシリンダ21の外側面にぴったりと当接するため、把持部60Aはシリンダ21をがたつくことなく把持することができる。把持部60Aに把持されたシリンダ21は軸線が第1ベース部30の第1当接面31Aに対して所定の角度に傾斜した状態になる。つまり、角度規制部材60はダンパ20を第1ベース部30の第1当接面31Aに対して所定の角度に規制することができる。
【0027】
連結具70は、図2及び図3に示すように、ダンパ20を最も収縮させて第1ベース部30と第2ベース部40とを最も近接させ、第1ベース部30の第1基板31と第2ベース部40の第2基板41とを平行にした折畳み状態で、第1基板31及び第2基板41の両端部(図3における左右端部)に嵌められる。つまり、連結具70は2個で1組である。各連結具70は、長方形状の連結具本体71と、連結具本体71の長辺のそれぞれから同じ方向に直交して延びた係止片72とを有している。連結具本体71は、短辺が折畳み状態にされた転倒防止装置10の第1基板31の第1当接面31Aと第2基板41の第2当接面41Aとの間隔と同じ長さであり、長辺が第1基板31及び第2基板41の長手方向の長さと同じ長さである。連結具70は、折畳み状態にした転倒防止装置10の第1基板31及び第2基板41の両端部の外側面に各係止片72,72が係止するように嵌められ、転倒防止装置10を折畳み状態に保持することができる。このように、この転倒防止装置10は、連結具70によって折畳み状態に保持され、コンパクトにして持ち運び等の取り扱いをすることができる。
【0028】
また、図1に示すように、この転倒防止装置10を家具1の上面1Uと天井Cとの間に取り付ける場合、次に説明するように転倒防止装置10を取り付けることができる。まず、家具1の上面1Uに連結具70によって折畳み状態に保持された転倒防止装置10を配置する。この際、第1ベース部30を下側にして家具1の上面1Uに配置する。次に、折畳み状態に保持された転倒防止装置10の第1基板31及び第2基板41の両端部から連結具70を取り外す。すると、転倒防止装置10は、ねじりコイルばね50の弾性力によって、ダンパ20が第1軸部32Bを中心に反時計回り方向に回動するとともに、シリンダ21に封入した圧縮ガスの膨張力によって、ダンパ20の長さが伸長する。そして、ダンパ20のシリンダ21が角度規制部材60の把持部60Bに把持され、ダンパ20は第1ベース部30の第1当接面31Aに対して所定の角度になる。この状態で、第2ベース部40の第2当接面41Aが天井Cに当接する。つまり、ダンパ20は第2ベース部40の第2当接面41Aに対しても所定の角度になる。このように、この転倒防止装置10は、第1ベース部30の第1当接面31A及び第2ベース部40の第2当接面41Aに対してダンパ20を所定の角度にして家具1の上面1Uと天井Cとの間に取り付けることができる。ここで、所定の角度とは、ダンパ20が収縮動作する際に発生する減衰力によって地震の揺れ等によって家具1が傾いた際に生じる力を減衰し、家具1の傾きを抑制して転倒を防止することができる最適な角度である。この角度は第1ベース部30の第1当接面31A(家具1の上面1U)に対して65°〜85°の範囲が好ましい(以下、同じ。)。
【0029】
実施形態1の転倒防止装置10は、ダンパ20、第1ベース部30、第2ベース部40、及び連結具70を備えている。ダンパ20は、床面上に設置された家具1の上面1Uと、天井Cとの間に取り付けられ、長さが伸長する方向にダンパ20のシリンダ21に封入された圧縮ガスの膨張力が付与されている。第1ベース部30は、ダンパ20の一端部(シリンダ21の基端部)に回動自在に連結され、家具1の上面1Uに当接する第1当接面31Aを有している。第2ベース部40は、ダンパ20の他端部(ロッド22の先端部)に回動自在に連結され、天井Cに当接する第2当接面41Aを有している。連結具70はダンパ20を収縮させて第1ベース部30と第2ベース部40とを近接させた折畳み状態に保持する。
【0030】
この転倒防止装置10は、ダンパ20が収縮して第1ベース部30と第2ベース部40とが近接した折畳み状態を連結具70によって保持することができるため、コンパクトにして持ち運び等の取り扱いをすることができる。
【0031】
したがって、実施形態1の転倒防止装置10は持ち運び等の取り扱いを容易にすることができる。
【0032】
また、実施形態1の転倒防止装置10は、連結具70による折畳み状態の保持を解除した状態で、第1ベース部30の第1当接面31A及び第2ベース部40の第2当接面41Aに対してダンパ20を所定の角度に規制する角度規制部材60を備えている。このため、転倒防止装置10は、第1ベース部30の第1当接面31A及び第2ベース部40の第2当接面41Aに対してダンパ20を所定の角度にして、家具1の上面1Uと、天井Cとの間に設置することができ、家具1の転倒を良好に防止することができる。
【0033】
<実施形態2>
実施形態2の転倒防止装置110は、図4及び図5に示すように、角度規制部材60を備えず、間隔規制部材80を備えている点が実施形態1と相違する。他の構成は実施形態1と同様であり、同一の構成は同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0034】
間隔規制部材80は有底筒状の第1〜第4筒部81,82,83,84と円盤状の接続部材85とを有している。第2筒部82は、底部側から第1筒部81の開口部に挿入されており、抜け止めされて第1筒部81内を軸方向に進退自在である。第3筒部83は、底部側から第2筒部82の開口部に挿入されており、抜け止めされて第2筒部82内を軸方向に進退自在である。第4筒部84は、底部側から第3筒部83の開口部に挿入されており、抜け止めされて第3筒部83内を軸方向に進退自在である。接続部材85は第4筒部84の先端部に取り付けられている。この間隔規制部材80は軸方向に伸縮自在である。
【0035】
転倒防止装置110は、この間隔規制部材80によって、第1ベース部30と第2ベース部40とを連結している。間隔規制部材80は2個で1組である。つまり、各転倒防止装置110は、第1ベース部30の両端部のそれぞれの表面31Bに各間隔規制部材80の基端部(第1筒部81の閉鎖された一端部)を接着して固定している。各間隔規制部材80は、第1ベース部30の表面31Bに対して直交する方向で伸縮し、先端部(接続部材85)が第2ベース部40の両端部のそれぞれの表面41Bに接着して固定されている。
【0036】
この転倒防止装置110は、ダンパ20及び間隔規制部材80の伸縮に伴って、第1ベース部30の第1基板31と第2ベース部40の第2基板41とが平行状態で、第1ベース部30と第2ベース部40とが離れたり近づいたりする。この転倒防止装置110は、図5に示すように、ダンパ20及び間隔規制部材80を最も収縮させて、第1ベース部30と第2ベース部40とを最も近接させた折畳み状態で、第1基板31及び第2基板41の両端部に連結具70が嵌められる。このようにして、この転倒防止装置110は、連結具70によって折畳み状態に保持され、コンパクトにして持ち運び等の取り扱いをすることができる。
【0037】
また、図4に示すように、この転倒防止装置110を家具1の上面1Uと天井Cとの間に取り付ける場合、次に説明するように取り付けることができる。まず、家具1の上面1Uに連結具70によって折畳み状態に保持された転倒防止装置110を配置する。この際、第1ベース部30を下側にして家具1の上面1Uに配置する。次に、折畳み状態に保持された転倒防止装置110の第1基板31及び第2基板41の両端部から連結具70を取り外す。すると、ねじりコイルばね50の弾性力によって、ダンパ20が第1軸部32Bを中心に反時計回り方向に回動するとともに、シリンダ21に封入した圧縮ガスの膨張力によって、ダンパ20の長さが伸長する。それに伴い、間隔規制部材80も伸長して、第1ベース部30と第2ベース部40との間隔が広がる。間隔規制部材80は所定の長さに伸長すると同時に、もしくは所定の長さに伸長しきるわずか前に第2ベース部40の第2当接面41Aが天井Cに当接する。このため、転倒防止装置110は第1ベース部30と第2ベース部40との間隔が略所定の間隔になる。この際、転倒防止装置110のダンパ20は第1ベース部30の第1当接面31A及び第2ベース部40の第2当接面41Aに対して略所定の角度に傾斜している。
【0038】
実施形態2の転倒防止装置110も、ダンパ20、第1ベース部30、第2ベース部40、及び連結具70を備えている。ダンパ20は、床面上に設置された家具1と、天井Cとの間に取り付けられ、長さが伸長する方向にダンパ20のシリンダ21に封入された圧縮ガスの膨張力が付与されている。第1ベース部30は、ダンパ20の一端部(シリンダ21の基端部)に回動自在に連結され、家具1の上面1Uに当接する第1当接面31Aを有している。第2ベース部40は、ダンパ20の他端部(ロッド22の先端部)に回動自在に連結され、天井Cに当接する第2当接面41Aを有している。連結具70はダンパ20を収縮させて第1ベース部30と第2ベース部40とを近接させた折畳み状態に保持する。
【0039】
この転倒防止装置110も、ダンパ20が収縮して第1ベース部30と第2ベース部40とが近接した折畳み状態を連結具70によって保持することができるため、コンパクトにして持ち運び等の取り扱いをすることができる。
【0040】
したがって、実施形態2の転倒防止装置110も持ち運び等の取り扱いを容易にすることができる。
【0041】
また、実施形態2の転倒防止装置110は転倒防止具が伸長した際に第1ベース部30と第2ベース部40とを所定の間隔に規制する間隔規制部材80を備えている。このため、この転倒防止装置110は、連結具70による折畳み状態の保持を解除すると、ダンパ20が伸長し、第1ベース部30と第2ベース部40との間隔が広がる。この転倒防止装置110は、間隔規制部材80によって、第1ベース部30と第2ベース部40との間隔が所定の間隔に規制されるため、第1ベース部30と第2ベース部40との間隔が所定の間隔になり、広がり過ぎない。家具1の上面1Uと、天井Cとの間隔に応じて、間隔規制部材80が規制する第1ベース部30と第2ベース部40との所定の間隔が異なる複数種類の転倒防止装置110を用意すれば、家具1の上面1Uと、天井Cとの間に容易に設置することができる。また、この転倒防止装置110はダンパ20を第1ベース部30の第1当接面31A及び第2ベース部40の第2当接面41Aに対して所定の角度に取り付けることができ、家具1の転倒を良好に防止することができる。
【0042】
<実施形態3>
実施形態3の転倒防止装置210は、図6及び図7に示すように、第1ベース部230及び第2ベース部240の形態、角度規制部材260の形態、及び連結具270の形態が実施形態1等と相違する。他の構成は実施形態1等と同じであり、同一の構成は同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0043】
第1ベース部230と第2ベース部240とは同一形状である。第1ベース部230は長尺形状である。第1ベース部230は、平板状の第1基板231、平板状の縦板部232、折返部233、及び第1連結部234を有している。第1基板231は家具1の上面1Uに面接触する第1当接面231Aを有している。縦板部232は第1基板231の一方の端部(図6及び図7において左側の端部)から第1基板231に直交して延びている。折返し部233は、縦板部232の先端部(図6及び図7において上側の端部)から第1基板231と同じ方向に突出している。第1連結部234は、縦板部232の内側面(図6及び図7において右側の面)232Aから突出して形成され、ダンパ20のシリンダ21の基端部を連結している。第1連結部234は、縦板部232が延びている方向に平行な平板状の第1連結部本体234Aと、その両面から縦板部232が延びている方向に直交する同一直線上に延びた円柱状の第1軸部234Bとを有している。第1連結部本体234Aは先端部の外縁形状が半円形である。
【0044】
第2ベース部240も長尺形状である。第2ベース部240は平板状の第2基板241、平板状の縦板部242、折返部243、及び第2連結部244を有している。第2基板241は天井Cに面接触する第2当接面241Aを有している。縦板部242は第2基板241の一方の端部(図6及び図7において右側の端部)から第2基板241に直交して延びている。折返し部243は、縦板部242の先端部(図6及び図7において下側の端部)から第2基板241と同じ方向に突出している。第2連結部244は、縦板部242の内側面(図6及び図7において左側の面)242Aから突出して形成され、ダンパ20のロッド22の先端部を連結している。第2連結部244は、縦板部242が延びている方向に平行な平板状の第2連結部本体244Aと、その両面から縦板部242が延びている方向に直交する同一直線上に延びた円柱状の第2軸部244Bとを有している。第2連結部本体244Aは先端部の外縁形状が半円形である。
【0045】
この転倒防止装置210は、図7に示すように、ダンパ20を収縮させると、第1ベース部230と第2ベース部240とが最も近接し、第1ベース部230の第1基板231と第2ベース部240の第2基板241とを平行にした折畳み状態になる。つまり、この転倒防止装置210は、折畳み状態で、第1ベース部230の縦板部232の先端面及びその面に連続した折返し部233の側面(図7における上側の面)が第2ベース部240の第2基板241の表面(図7における下側の面)241Bに当接し、第2ベース部240の縦板部242の先端面及びその面に連続した折返し部243の側面(図7における下側の面)が第1ベース部230の第1基板231の表面(図7における上側の面)231Bに当接する。
【0046】
角度規制部材260は、図6に示すように、第1ベース部230の折返し部233によって構成されている。つまり、ねじりコイルばね50の弾性力によって、ダンパ20が第1軸部234Bを中心に反時計回り方向に回動すると、ダンパ20のシリンダ21の基端部側の角部が第1ベース部230の折返し部233の先端面(図6の右側の端面)233Aに当接する。これによって、ダンパ20はさらなる回動が規制される。このため、第1ベース部230の折返し部233は、角度規制部材260として作用し、ダンパ20を第1ベース部230の第1当接面231Aに対して所定の角度に規制することができる。
【0047】
連結具270は、図6及び図7に示すように、第1係止具271、第2係止具272、第1係止孔273、及び第2係止孔274によって構成されている。第1係止具271は、鉤型であり、一端部を第1ベース部230の第1基板231の他方の端面(図6及び7において右側の端面)231Cに回動自在に取り付けられている。第2係止具272は、第1係止具271と同じ形態であり、一端部を第2ベース部240の第2基板241の他方の端面(図6及び7において左側の端面)241Cに回動自在に取り付けられている。第1係止孔273は、第2ベース部240の縦板部242の外側面(図6及び7において右側の面)242Aに凹設され、折畳み状態で第1係止具271の先端部271Aが挿入して係止することができる。第2係止孔274は、第1ベース部230の縦板部232の外側面(図6及び7において左側の面)232Aに凹設され、折畳み状態で第2係止具272の先端部272Aが挿入して係止することができる。このため、連結具270は、図7に示すように、転倒防止装置210を折畳み状態にし、第1係止具271の先端部271Aを第1係止孔273に挿入して係止し、第2係止具272の先端部272Aを第2係止孔274に挿入して係止することによって、転倒防止装置210を折畳み状態に保持することができる。このように、この転倒防止装置210は、連結具270によって折畳み状態に保持され、コンパクトにして持ち運び等の取り扱いをすることができる。
【0048】
また、図6に示すように、この転倒防止装置210を家具1の上面1Uと天井Cとの間に取り付ける場合、次に説明するように取り付けることができる。まず、家具1の上面1Uに連結具270によって折畳み状態に保持された転倒防止装置210を配置する。この際、第1ベース部230を下側にして家具1の上面1Uに配置する。次に、折畳み状態に保持された転倒防止装置210の第1係止具271の先端部271Aを第1係止孔273から抜き取り、第2係止具272の先端部272Aを第2係止孔274から抜き取る。すると、転倒防止装置210は、ねじりコイルばね50の弾性力によって、ダンパ20が第1軸部234Bを中心に反時計回り方向に回動するとともに、シリンダ21に封入した圧縮ガスの膨張力によって、ダンパ20の長さが伸長する。そして、ダンパ20のシリンダ21の基端部側の角部が角度規制部材260である第1ベース部230の折返し部233の先端面233Aに当接して、ダンパ20は第1ベース部230の第1当接面231Aに対して所定の角度になる。この状態で、第2ベース部240の第2当接面241Aが天井Cに当接する。つまり、ダンパ20は第2ベース部240の第2当接面241Aに対しても所定の角度になる。このように、この転倒防止装置210は、第1ベース部230の第1当接面231A及び第2ベース部240の第2当接面241Aに対してダンパ20を所定の角度にして家具1の上面1Uと天井Cとの間に取り付けることができる。
【0049】
実施形態3の転倒防止装置210も、ダンパ20、第1ベース部230、第2ベース部240、及び連結具270を備えている。ダンパ20は、床面上に設置された家具1と、天井Cとの間に取り付けられ、長さが伸長する方向にダンパ20のシリンダ21に封入された圧縮ガスの膨張力が付与されている。第1ベース部230は、ダンパ20の一端部(シリンダ21の基端部)に回動自在に連結され、家具1の上面1Uに当接する第1当接面231Aを有している。第2ベース部240は、ダンパ20の他端部(ロッド22の先端部)に回動自在に連結され、天井Cに当接する第2当接面241Aを有している。連結具270はダンパ20を収縮させて第1ベース部230と第2ベース部240とを近接させた折畳み状態に保持する。
【0050】
この転倒防止装置210も、ダンパ20が収縮して第1ベース部230と第2ベース部240とが近接した折畳み状態を連結具270によって保持することができるため、コンパクトにして持ち運び等の取り扱いをすることができる。
【0051】
したがって、実施形態3の転倒防止装置210も持ち運び等の取り扱いを容易にすることができる。
【0052】
また、実施形態3の転倒防止装置210も、連結具270による折畳み状態の保持を解除した状態で、第1ベース部230の第1当接面231A及び第2ベース部240の第2当接面241Aに対してダンパ20を所定の角度に規制する角度規制部材260を備えている。このため、転倒防止装置210は、第1ベース部230の第1当接面231A及び第2ベース部240の第2当接面241Aに対してダンパ20を所定の角度にして、家具1の上面1Uと、天井Cとの間に設置することができ、家具1の転倒を良好に防止することができる。
【0053】
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態1〜3に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施形態1〜3では、転倒防止装置が角度規制部材や間隔規制部材を備えていたが、これらを備えていなくてもよい。
(2)実施形態1〜3では、転倒防止装置がダンパを第1ベース部に対して起立する方向に弾性力を付与するねじりコイルばねを備えていたが、ねじりコイルばねを備えていなくてもよい。この場合、転倒防止装置を設置する設置者が手動でダンパを起立させたり、他の構成によって自動的にダンパを起立させたりする。
(3)実施形態1〜3では、転倒防止具としてダンパを用いたが、コイルばね等を用いてもよい。
(4)実施形態1〜3では、転倒防止具として圧効きダンパを用いたが、伸長動作時に発生する減衰力が収縮動作時に発生する減衰力よりも大きい伸効きダンパや両効きダンパを用いてもよい。
(5)実施形態1〜3では、家具(物品)の上面と天井との間に転倒防止装置を取り付けたが、家具(物品)の上面と壁面との間、家具(物品)の背面と壁面との間、家具(物品)の底面と床面(設置面)との間に転倒防止装置を配置してもよい。
(6)実施形態1及び2では、連結具は、長方形状の連結具本体と、連結具本体の長辺のそれぞれから同じ方向に直交して延びた係止片とを有しており、2個で1組であったが、両端又は一方の端部が開口した角筒状の連結具であって、折畳み状態の転倒防止装置を開口部から内部に挿入して折畳み状態を保持してもよい。
(7)実施形態2では、間隔規制部材が2個で1組であったが、間隔規制部材を1個のみ第1ベース部と第2ベース部と連結して第1ベース部と第2ベース部との間隔を所定の間隔に規制してもよい。
(8)実施形態1及び3では角度規制部材を備え、実施形態2では間隔規制部材を備えていたが、角度規制部材と間隔規制部材とを組み合わせて備えてもよい。
【符号の説明】
【0054】
1…家具(物品)、C…天井、W…壁面、10,110,210…転倒防止装置、20…ダンパ(転倒防止具)、30,230…第1ベース部、31A,231A…第1当接面、40,240…第2ベース部、41A,241A…第2当接面、70,270…連結具、60,260…角度規制部材、80…間隔規制部材
【要約】
【課題】持ち運び等の取り扱いを容易にすることができる転倒防止装置を提供する。
【解決手段】転倒防止装置10は、ダンパ20、第1ベース部30、第2ベース部40、及び連結具70を備えている。転倒防止具10は、床上に設置された家具の上面と、天井との間に取り付けられ、長さが伸長する方向にシリンダ21に封入された圧縮ガスの膨張力が付与されている。第1ベース部30は、ダンパ20の一端部に回動自在に連結され、家具の上面に当接する第1当接面31Aを有している。第2ベース部40は、ダンパ20の他端部に回動自在に連結され、天井に当接する第2当接面41Aを有している。連結具70はダンパ20を収縮させて第1ベース部30と第2ベース部40とを近接させた折畳み状態に保持する。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7