特許第5864076号(P5864076)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5864076ピストンシリンダユニット及びそれを備えるクレーン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5864076
(24)【登録日】2016年1月8日
(45)【発行日】2016年2月17日
(54)【発明の名称】ピストンシリンダユニット及びそれを備えるクレーン
(51)【国際特許分類】
   B66C 23/78 20060101AFI20160204BHJP
   F15B 15/14 20060101ALI20160204BHJP
【FI】
   B66C23/78 H
   F15B15/14 350
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2009-193481(P2009-193481)
(22)【出願日】2009年8月24日
(65)【公開番号】特開2010-52945(P2010-52945A)
(43)【公開日】2010年3月11日
【審査請求日】2012年5月14日
(31)【優先権主張番号】20 2008 011 557.4
(32)【優先日】2008年8月29日
(33)【優先権主張国】DE
(31)【優先権主張番号】20 2009 004 673.7
(32)【優先日】2009年4月8日
(33)【優先権主張国】DE
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】597120075
【氏名又は名称】リープヘル−ヴェルク エーインゲン ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Liebherr−Werk EhingenGmbH
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エルヴィーン モラト
【審査官】 藤村 聖子
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭62−101902(JP,A)
【文献】 仏国特許出願公開第01525363(FR,A1)
【文献】 特開2001−220086(JP,A)
【文献】 特開2003−057086(JP,A)
【文献】 特開2005−330107(JP,A)
【文献】 特開2007−153623(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66C 19/00−23/94
F15B 15/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリンダに可動に取り付けられるピストンロッドが連設されたピストンを有するピストンシリンダユニットにおいて、
上記ピストン及び上記ピストンロッドは、電導接続が直接又は間接的になされ得る、少なくとも1つの電導ロッドが伸出するキャビティを有し、
上記ピストンロッドは、長手方向に沿う少なくとも1つの部分において、絶縁体層で覆われ、該絶縁体層の上記電導ロッド側に導電層が重ね合わせて設けられ、
上記ピストンロッドの導電層に、少なくとも1つのセンサが配置され、
上記センサには、上記導電層を介して電気が供給されるように構成されており、
差し込まれた上記電導ロッドの導通が電導領域を去ると中断されるように、上記絶縁体層上の上記導電層は、上記ピストンロッドの長手方向の一部分のみを覆い、
上記電導領域を去ることが、コントローラにより検出される
ことを特徴とするピストンシリンダユニット。
【請求項2】
請求項1に記載のピストンシリンダユニットを備えるクレーンにおいて、
伸縮可能なスライドビームと、
上記スライドビームを収容するスライドビーム収納部と、
上記スライドビーム収納部に設けられ、上記スライドビームの伸縮長さを検出すると共に中央演算処理装置に結合される光学の変位センサと、
上記ピストンロッドの導電層に設けられ、該ピストンロッドの支持力を測定する力センサとが設けられ、
上記中央演算処理装置は、上記力センサのセンサ信号を処理し、それ自身のバス接続を介してそれ自身の測定結果の他にもクレーンの主コントローラに、センサ信号を供給するように構成されている
ことを特徴とするクレーン。
【請求項3】
請求項に記載のクレーンにおいて、
上記力センサは、LSBバス互換変換器であり、該力センサに記憶コンデンサが接続され、
エネルギーの伝達と測定値の伝達とがケーブルを介して遂行される
ことを特徴とするクレーン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレーン、例えばトラッククレーン又はクローラクレーンにおいて、一般に使用されるピストンシリンダユニット及びそれを備えるクレーンに関する。
【背景技術】
【0002】
特にクレーン構造で、信号及び電気接続が遠くに位置付けされた場所へ導かれなければならない場合に、問題がしばしば起こる。これらの場所は、クレーンを支持するようなときに長さを変えることができる方法で、機械本体と接続されることがある。例えばクレーンを支持するときに、どの程度の垂直な力が支柱により吸収されるかを知りたいときがある。このために、対応するセンサが設けられている。1つのあり得る解決手段として、いわゆる支持脚の下端に、力センサが設けられる。これは、例えば、特許文献1に示されるように、力センサは、支持ビームと支持板との間に、又は、支持ビームの先に設けられている。また、特許文献2のように、スライドビームと支持板との間にケーブル接続部を設けることが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】欧州特許第1 366 253号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第10 32 03 82号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ピストンシリンダユニットに設けられるセンサは、トラッククレーン又はクローラクレーンで用いられるデータを、クレーンのコントローラに供給しなければならない。加えて、センサは、エネルギーを必要とする。従来の技術で用いられる接続には、ケーブルが一般にフリーに導かれて露出しているので損傷しやすいという大きな問題がある。接続ケーブルがトラッククレーン又はクローラクレーンの支持部において用いられる限り、この支持部が、スライドビームによって水平方向に、そして、支持シリンダによって垂直方向にそれぞれ移動され得ることは考慮されなければならない。
【0005】
したがって、本発明の目的は、ピストンシリンダユニットに用いられるセンサが、安全で単純な方法でエネルギーを供給され、このセンサにより発生する信号が簡単に伝達されることができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、この発明では、シリンダに可動に取り付けられるピストンロッドが連設されたピストンを有するピストンシリンダユニットが提案される。そこにおいて、ピストン及びピストンロッドは、電導接続が直接又は間接的になされ得る、少なくとも1つのロッドが伸出するキャビティを有するようにした。
【0007】
好ましい本発明の態様は、以下のようにもなり得る。
【0008】
すなわち、上記ピストンロッドは、長手方向に沿う少なくとも1つの部品において、絶縁体層で覆われ、その絶縁体層のロッド側に導電層が設けられ得る。
【0009】
他の有利な態様によれば、ピストン及びピストンロッドのキャビティに、導電層が設けられたロッドが配置される。
【0010】
本発明の他の有利な実施例によれば、電気コネクタを備えたロッドは、シリンダの上壁に取り付けられ、ピストンロッド及びピストンのキャビティに差し込まれることができ、このロッドは、ピストンロッドの導電層と電気的に導電接続される。この電気接続は、バネ式スリップ接続からなるものとすれば有利である。
【0011】
電気コネクタを備えると共に、シリンダの上壁に取り付けられるロッドは、絶縁体層を備えることができる。そして、ピストン及びピストンロッドのキャビティに配置されるロッドが、シリンダの上壁に取り付けられる中空ロッドに差し込まれるようにしてもよい。
【0012】
ロッドとシリンダ壁との間に電気絶縁が設けられることが望ましい。こうすれば、上記シリンダに発信されている電圧なしで、電圧をロッドに印加することができる。
【0013】
ピストンロッドの電導部分に少なくとも1つのセンサを配置することができ、それは導電体を介して電気を供給され得る。
【0014】
少なくとも1つのセンサが測定した値は、エネルギー供給の電圧変調を経て現存のコントローラに送り届けられ、そのコントローラによって評価され得るのが望ましい。
【0015】
他の有利な本発明の態様によれば、差し込まれたロッドの導通が電導領域を去ると中断されるように、絶縁体層上の導電層は、ピストンロッドの一部分の長さ(a)のみを覆い、この電導領域を去ることがコントローラにより検出される。
【0016】
この場合、導電層は適切な長さに設定される。ここで、ピストンがシリンダから引き出され過ぎると、ロッドと導電層との接触は中断される。ピストンロッドが、この電導領域を去った場合、コントローラはシリンダ内部の少なくとも1つのセンサからの信号をもはや受信しない。そのとき、現存のコントローラによって、特定のルーチンが起動され得る。例えば、警報又は運動停止の形でコントローラに介入することさえも出力される。それにより、単純な方法で、ピストンシリンダが「底を打つ」ことを防止することができる。トラッククレーン又はクローラクレーンの支持部でピストンシリンダユニットを使用するときには、クレーン操作者によってシリンダを伸長し過ぎてストロークエンドに到り、ピストンがシリンダ端面に当たるので、ピストンシリンダユニットが容易に「底を打つ」ことが多い。
【0017】
一方では、クレーン操作者は、「底を打つ」状態までのわずかな手前までピストンを伸ばすことができるが、支持が低温で遂行された場合、例えば、その後強い加熱が日光への暴露のため発生し、シリンダ内の作動油が、ピストンロッドが更に押し出されるほど膨張して、結果として「底を打つ」ことがあり得る。このいわゆる「底打ち」防止は、上述した上記長さをモニタすることによって防止される。
【0018】
他の有利な本発明の態様によれば、中央演算処理装置(CPU)が連結された光学変位センサを設けてもよく、それによって、その下流のセンサに電圧が供給されるようにしてもよい。変位センサは、センサにより変調された電圧を取り上げることができて、それ自身の測定結果の他にもバス接続を介して変調された電圧を主コントローラに提供することができる。例えばセンサは、トラッククレーンの支持装置の支持板の支持力を測定するものでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】トラッククレーンの支持部に接続された本発明のピストンシリンダユニットを使用する様子を示す背面図である。
図2図1に示されたピストンシリンダユニットを例示する断面図である。
図3図2の詳細図である。
図4図2の他の模式的な詳細図である。
図5】伸長位置における、本発明のピストンシリンダユニットの別の実施例を示す断面図である。
図6】収納位置における、図5の実施形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の更なる詳細及び効果は、以下の図面において例示される実施形態に関して詳細に説明される。
【0021】
図1は、伸縮可能なスライドビーム12を有するトラッククレーン10を示す。伸縮可能なスライドビーム12は、その自由端に支持板16が地上で支持(接地)するために配置されるピストンシリンダユニット14を備えている。その支持力を検出するために、力センサ18がピストンシリンダユニット14に配置されている。例えば、図2図4に示すように、ピストンシリンダユニット14が構成されている。すなわち、ピストンシリンダユニット14は、シリンダ100、ピストン110及びこのピストン110に連設されたピストンロッド120を備えている。支持板16及び支持力を測定するための力センサ18は、図2に示すように配置されている。
【0022】
シリンダ100の上壁に、電導ロッド130が取り付けられ、その先端がシリンダ100の下壁から外側へ伸びている。例えば、図4に示すように、シリンダ100の上壁の外側でロッド130が電気コネクタ132と接続されている。シリンダ100とロッド130のシリンダ100側の壁との間には、電気絶縁131が設けられている。
【0023】
ピストン110及びピストンロッド120は、図2及び図4に示されるようにロッド130が差し込まれる貫通孔103又はキャビティ104をそれぞれ有する。ピストンシリンダユニット14の運転性確保のために、もちろん意図された圧力範囲以上のピストンロッド120の作動油に対し、堅固さが確実に保たなければならない。上述した通りに、シリンダ100とロッド130との接続に関しても、この堅固さが必要である。一方で、作動油そのものが電気的に非伝動であるために、作動油に対する絶縁は必要ではない。
【0024】
ロッド130は、ピストン110の貫通孔103を通り、ピストンロッド120のキャビティ104に突出する。キャビティ104は、ピストンロッド120が管でできているか、又は特に切削等により設けられるかのいずれにせよ存在する。ロッド130は、シリンダ100内のシリンダ空間102と、ピストンロッド120の凹部(キャビティ104)とに対応した長さを有する。すなわち、ピストンロッド120の完全な伸長状態及び完全な縮小状態のいずれの場合でも、ロッド130はキャビティ104内に突出する。
【0025】
図4からわかるように、ピストンロッド120の内部(貫通孔103及びキャビティ104)には、絶縁体層121が設けられている。この絶縁体層121には、その内側に導電層122が特定長aに沿って設けられている。これら導電層122及び絶縁体層121の両方をさまざまな方法でピストンロッド120の内部に設けることができる。例えば、円筒状又は平坦な材料を設けてもよい。これらの層を蒸着、電気方法等によって設けることもできる。本発明によれば、これらの層の製造方法は、重要でないが、ここでは2つの電気的に別々の極が、ピストンロッド120の内部及び上部にそれぞれ設けられることが、本発明のために必要である。
【0026】
ロッド130と導電層122との間で、例えばスリップ接続などの接続が行われる。この接続は、図4に両矢印90によって簡略化された形で示される。同じことが、バネ式スリップ接続によって遂行され得ると有利である。スリップ接続90は、導電層122又はロッド130のいずれに取り付けられてもよい。スリップ接続90が、ロッド130の追加ベアリングとして役立つこともできると有利である。スリップ接続90は、ロッド130が特に短くされ得るように、ピストン110の高さで設けられてもよい。
【0027】
ここで、上述した構造のため、2つの別々の導体がピストンロッド120の終端に設けられる。一方は、ピストンロッド120自体であり、他方は、導電層122である。これらの2つの導体に、力センサ18のような、1つ又は複数のセンサを接続することができる。このような方法で、少なくとも1つのセンサにエネルギーを供給することができる。
【0028】
ここではより詳細に示さないが、本発明の別の実施例によれば、2本のロッドを1本のロッド130の代わりに用いることもできる。
【0029】
少なくとも1つのセンサのためのエネルギー供給だけでなく、もちろんセンサによって発生するデータも現存のコントローラに送り届けられなければならない。一方では、これは、遠隔データ伝送によって周知の方法で非接触で遂行することもできる。しかしながら、この場合、更なる構成要素を設けなければならない。あるいは、エネルギー供給の電圧を、それぞれの信号に対応する特に有利な方法で変調させることができる。この変調は、コントローラにより取り上げられて評価される。この方法では、上述した遠隔データ伝送においてよりも、明確により少なく、より高価でない構成要素しか必要としない。原則として、この種の変調は、当業者にすでに知られている。
【0030】
図3はピストン110の詳細を示し、それはシール111,112を介してシリンダ100の内壁に載置されている。シール111,112は、絶縁体で構成することができる。その結果、バネ式スリップ接続113は、安全な電導接続を生じさせることができる。
【0031】
図4において、ピストン110のシリンダ100からの過剰な伸長を防ぐための監視回路が作製されるように、また、同時にいわゆる「底打ち」が生じないように、導電層122の長さが選択されている。ピストン110が伸長され過ぎると、ロッド130と導電層122との間の電導接続がなくなる。ピストンロッド120が定義された領域(導電層122のある領域)を去った場合、図示しないコントローラは、支持板16の力センサ18から信号をもはや受信しない。このような特定のルーチンを起動することができる。導電層122の適切な配置と安全距離調整とを行うことにより、防止すべき「底打ち」を単純で効果的な方法で除外することができる。コントローラは、シリンダ100がどの方向に移動しているかについて認知しているので、シリンダ100がどちら側の許容領域を去ったかを検知することもできる。図4に示すように、絶縁体層121aによる経路限定の第1の可能性及び絶縁体層121bによる経路限定の第2の可能性が実現されている。移動可能な経路は、スリップ接続90のために自由にアクセス可能な経路(特定長a)により定められる。
【0032】
上述した本実施形態のピストンシリンダユニット14は、図1に示すように、特にトラッククレーン10の伸縮可能なスライドビーム12の支持部に配置されると有利である。それ自体公知の光学センサ141は、スライドビーム収納部140で、すなわち支持部の動かない部分に配置されるのが望ましい。それから、対応する反射器142は、スライドビーム12に配置されている。光学センサ141及び反射器142は、無線で接続され、スライドビーム12の伸縮長さを検出する。このように、トラッククレーン10の安全な支持のために関連した、この更なるパラメータを測定することもでき、コントローラに送り届けることもできる。図1に示すように、単一線143’だけが電気的な接続のためにスライドビーム12において必要とされる。単一線143’は、光学センサ141で始まる。加えて、光学センサ141は、力センサ18の、そして、おそらく現存の更なるセンサの信号をピストンシリンダユニット14から拾うことができるCPUを更に備え、このCPUが、センサ信号を処理し、それ自身のバス接続144を介してクレーンのコントローラ(図示せず)に、センサ信号を供給する。
【0033】
図5及び図6において、本発明の他の実施形態が示される。ここでは、他の架設されたピストンシリンダユニット14が示されており、地面の支持(接地)のための支持板16が取り付けられていない。ここでは同様に、ピストンシリンダユニット14は、シリンダ100及びこのシリンダ100に連設されたピストンロッド120を備えている。ここでは同様に、ロッド130は、シリンダ100の上壁に取り付けられている。
【0034】
ピストンロッド120及びこのピストンロッド120に連設されたピストン110は、それぞれ貫通孔103又はキャビティ104を有し、この中にもう1つのピストン側ロッド135が配置されている。図5及び図6に示すように、このピストン側ロッド135はシリンダ100に取り付けられたロッド130のキャビティ105内に伸びている。ピストン側ロッド135には、スリップ接続137が配置されている。
【0035】
シリンダ100の孔139を経たロッド130に対する電力供給を、より詳細にここで示されない方法で遂行することができる。
【0036】
第2の電気的接点141は、シリンダ100とピストンロッド120との間で実現される。ここで、図示しない接点ピンが、シリンダ空間102(すなわち高圧)の近くではなく、リング面143(すなわち低圧)の近くで設けられていると有利である。
【0037】
本発明によれば、上述した構造の多くの変形が可能である。
【0038】
例えば、ピストン110に、図2に示すようなピストンロッド120の内径よりも小さな貫通孔を作ることができる。そして、電気的に絶縁された滑り溝だけでなく、電気的に絶縁されたシールが、ピストン110とロッド130との間に設けられてもよい。これにより、ピストンロッド120の空間を、作動油からフリー、すなわち圧力からフリーに構成することができる。そのことは、基本的に技術的な実現を単純化させることができる。
【0039】
本発明によれば、図2に図示された構成は、より大きなロッドがシリンダの上端に取り付けられ、ピストンを通ってピストンロッド側へ突出するように変形してもよい。そして、ピストンと、より大きなロッドとの間には、シールが設けられ、その結果、ピストンロッドの空間(キャビティ)へは、もはや油を装填されない。ピストンロッドの一番下から、より小さいロッドは、より大きなロッド側に突出できる。この代わりの構造において、図4に示された接触面が大きなロッド側に配置される。
【0040】
一方では、支持力を測定するための力センサ18はエネルギーを供給されなければならず、他方では、その測定結果はコントローラに送り届けられなければならない。力センサがLSBバス互換の変換器であるときに、これらの要求をデジタル信号トランスミッションを有するケーブルにより満たすことができる。このために、記憶コンデンサが力センサ18の近くに取り付けられる。そして、LSBバスを介して、コンデンサは、電圧が印加される位相の間、装填され、電圧が印加されない位相の間、放出される。それから、コンデンサは、力センサ18に必要な力を供給する。コンデンサの静電容量は、力センサ18の電力消費に、そして、LSBバスのトランスミッション・プロトコルの無効位相の最大の継続時間まで適合されなければならない。すでに上述したように、信号トランスミッションが遂行される。
【符号の説明】
【0041】
14 ピストンシリンダユニット
18 力センサ
100 シリンダ
104 キャビティ
110 ピストン
113 バネ式スリップ接続
120 ピストンロッド
121 絶縁体層
122 導電層
130 ロッド
131 電気絶縁
132 電気コネクタ
135 ピストン側ロッド
137 スリップ接続
141 光学センサ(第2の電気的接点)
144 バス接続
図1
図2
図3
図4
図5
図6