(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5864270
(24)【登録日】2016年1月8日
(45)【発行日】2016年2月17日
(54)【発明の名称】原子力プラント温度計測システムおよび原子力プラント計装システム
(51)【国際特許分類】
G21C 17/02 20060101AFI20160204BHJP
G01K 1/14 20060101ALI20160204BHJP
【FI】
G21C17/02 A
G01K1/14 L
【請求項の数】14
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2012-824(P2012-824)
(22)【出願日】2012年1月5日
(65)【公開番号】特開2013-140101(P2013-140101A)
(43)【公開日】2013年7月18日
【審査請求日】2014年9月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】507250427
【氏名又は名称】日立GEニュークリア・エナジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001829
【氏名又は名称】特許業務法人開知国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100077816
【弁理士】
【氏名又は名称】春日 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100156524
【弁理士】
【氏名又は名称】猪野木 雄一
(72)【発明者】
【氏名】有田 節男
(72)【発明者】
【氏名】馬場 淳史
(72)【発明者】
【氏名】伏見 篤
(72)【発明者】
【氏名】金田 昌基
(72)【発明者】
【氏名】新間 大輔
(72)【発明者】
【氏名】藤島 康剛
(72)【発明者】
【氏名】村田 昭
(72)【発明者】
【氏名】小山 三輝雄
(72)【発明者】
【氏名】浅野 保
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 啓嗣
【審査官】
青木 洋平
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭63−187193(JP,A)
【文献】
特開昭59−112290(JP,A)
【文献】
特開昭56−030689(JP,A)
【文献】
特開平05−281056(JP,A)
【文献】
特開2008−153069(JP,A)
【文献】
特開昭63−206108(JP,A)
【文献】
特開昭63−209418(JP,A)
【文献】
特開平10−186088(JP,A)
【文献】
特開平02−147988(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G21C 17/02
G01K 1/14
G01K 7/02
G21D 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原子力プラントの格納容器内側の対象箇所の温度を検出するシース熱電対、該シース熱電対は金属のシース内に異種の熱電対素線が内蔵され、かつ絶縁をとる無機絶縁物が充填されるものであって、該シース熱電対の外径より小さい外径のシースで保護され、かつ前記と同一の熱電対素線を内蔵し、かつ絶縁をとる無機絶縁物が充填される第1の金属シース無機絶縁ケーブルにシース熱電対が接続されており、格納容器内側に設置される防水端子ボックスの内部に設置されるセラミック端子台に該第1の金属シース無機絶縁ケーブルが接続され、格納容器の電気ペネトレーションモジュールに取り付けられ、かつ前記金属シース無機絶縁ケーブルと同一の第2の金属シース無機絶縁ケーブルが該セラミック端子台で前記第1の金属シース無機絶縁ケーブルに接続され、格納容器の外部に設置される端子ボックス内に設置される端子台に第2の金属シース無機絶縁ケーブルが接続され、該端子台から熱電対補償導線を介して温度計測器に接続されることを特徴とする原子力プラント温度計測システム。
【請求項2】
原子力プラントの格納容器内側の対象箇所の温度を検出するシース熱電対、該シース熱電対は金属のシース内に異種の熱電対素線が内蔵され、かつ絶縁をとる無機絶縁物が充填されるものであって、該シース熱電対の外径より小さい外径のシースで保護され、かつ前記と同一の熱電対素線を内蔵し、かつ絶縁をとる無機絶縁物が充填される第1の金属シース無機絶縁ケーブルにシース熱電対が接続されており、格納容器内側に設置される防水端子ボックスの内部に設置されるセラミック端子台に該第1の金属シース無機絶縁ケーブルが接続され、格納容器の電気ペネトレーションモジュールに取り付けられ、かつ前記金属シース無機絶縁ケーブルと同一の第2の金属シース無機絶縁ケーブルが該セラミック端子台で前記第1の金属シース無機絶縁ケーブルに接続されることを特徴とする原子力プラント温度計測システム。
【請求項3】
原子力プラントの格納容器内側の対象箇所の温度を検出するシース熱電対、該シース熱電対は金属のシース内に異種の熱電対素線が内蔵され、かつ絶縁をとる無機絶縁物が充填されるものであって、格納容器内側に設置される防水端子ボックスの内部に設置されるセラミック端子台に該シース熱電対が接続され、格納容器の電気ペネトレーションモジュールに取り付けられ、かつ前記シース熱電対と同一の異種の熱電対素線が内蔵される金属シース無機絶縁ケーブルが該セラミック端子台で前記シース熱電対に接続され、格納容器の外部に設置される端子ボックス内に設置される端子台に前記金属シース無機絶縁ケーブルが接続され、該端子台から熱電対補償導線を介して温度計測器に接続されることを特徴とする原子力プラント温度計測システム。
【請求項4】
原子力プラントの格納容器内側の対象箇所の温度を検出するシース熱電対、該シース熱電対は金属のシース内に異種の熱電対素線が内蔵され、かつ絶縁をとる無機絶縁物が充填されるものであって、格納容器内側に設置される防水端子ボックスの内部に設置されるセラミック端子台に該シース熱電対が接続され、格納容器の電気ペネトレーションモジュールに取り付けられ、かつ前記シース熱電対と同一の異種の熱電対素線が内蔵される金属シース無機絶縁ケーブルが該セラミック端子台で前記シース熱電対に接続されることを特徴とする原子力プラント温度計測システム。
【請求項5】
原子力プラントの格納容器内側の対象箇所の温度を検出するシース熱電対、該シース熱電対は金属のシース内に異種の熱電対素線が内蔵され、かつ絶縁をとる無機絶縁物が充填されるものであって、該シース熱電対の外径より小さい外径のシースで保護され、かつ前記と同一の熱電対素線を内蔵し、かつ絶縁をとる無機絶縁物が充填される第1の金属シース無機絶縁ケーブル、シース熱電対と第1の金属シース無機絶縁ケーブル間にアダプタが設置され、該アダプタはアダプタ内部でシース熱電対と第1の金属シース無機絶縁ケーブルが接続され、かつ絶縁をとる無機絶縁物が充填されるものであって、格納容器内側に設置される防水端子ボックスの内部に設置されるセラミック端子台に該第1の金属シース無機絶縁ケーブルが接続され、格納容器の電気ペネトレーションモジュールに取り付けられ、かつ前記金属シース無機絶縁ケーブルと同一の第2の金属シース無機絶縁ケーブルが該セラミック端子台で前記第1の金属シース無機絶縁ケーブルに接続され、格納容器の外部に設置される端子ボックス内に設置される端子台に第2の金属シース無機絶縁ケーブルが接続され、該端子台から熱電対補償導線を介して温度計測器に接続されることを特徴とする原子力プラント温度計測システム。
【請求項6】
原子力プラントの格納容器内側の対象箇所の温度を検出するシース熱電対、該シース熱電対は金属のシース内に異種の熱電対素線が内蔵され、かつ絶縁をとる無機絶縁物が充填されるものであって、該シース熱電対の外径より小さい外径のシースで保護され、かつ前記と同一の熱電対素線を内蔵し、かつ絶縁をとる無機絶縁物が充填される第1の金属シース無機絶縁ケーブル、シース熱電対と第1の金属シース無機絶縁ケーブル間にアダプタが設置され、該アダプタはアダプタ内部でシース熱電対と第1の金属シース無機絶縁ケーブルが接続され、かつ絶縁をとる無機絶縁物が充填されるものであって、格納容器内側に設置される防水端子ボックスの内部に設置されるセラミック端子台に該第1の金属シース無機絶縁ケーブルが接続され、格納容器の電気ペネトレーションモジュールに取り付けられ、かつ前記金属シース無機絶縁ケーブルと同一の第2の金属シース無機絶縁ケーブルが該セラミック端子台で前記第1の金属シース無機絶縁ケーブルに接続されることを特徴とする原子力プラント温度計測システム。
【請求項7】
原子力プラントの格納容器内側の対象箇所の状態量を検出するセンサ、該センサの出力信号線が金属のシース内に素線が内蔵され、かつ絶縁をとる無機絶縁物が充填される第1の金属シース無機絶縁ケーブルに接続されており、格納容器内側に設置される防水端子ボックスの内部に設置されるセラミック端子台に該第1の金属シース無機絶縁ケーブルが接続され、格納容器の電気ペネトレーションモジュールに取り付けられ、かつ前記金属シース無機絶縁ケーブルと同一の第2の金属シース無機絶縁ケーブルが該セラミック端子台で前記第1の金属シース無機絶縁ケーブルに接続され、格納容器の外部に設置される端子ボックス内に設置される端子台に第2の金属シース無機絶縁ケーブルが接続され、該端子台から信号線を介して計器あるいは信号処理装置に接続されることを特徴とする原子力プラント計装システム。
【請求項8】
原子力プラントの格納容器内側の対象箇所の状態量を検出するセンサ、該センサの出力信号線が金属のシース内に素線が内蔵され、かつ絶縁をとる無機絶縁物が充填される第1の金属シース無機絶縁ケーブルに接続されており、格納容器内側に設置される防水端子ボックスの内部に設置されるセラミック端子台に該第1の金属シース無機絶縁ケーブルが接続され、格納容器の電気ペネトレーションモジュールに取り付けられ、かつ前記金属シース無機絶縁ケーブルと同一の第2の金属シース無機絶縁ケーブルが該セラミック端子台で前記第1の金属シース無機絶縁ケーブルに接続されることを特徴とする原子力プラント計装システム。
【請求項9】
特許請求項1、2、5、6のいずれかの原子力プラント温度計測システムにおいて、
前記電気ペネトレーションモジュールは、スリーブを貫通する第2の金属シース無機絶縁ケーブルがスリーブの両端部でシール形ジョイントにより固定されることを特徴とする原子力プラント温度計測システム。
【請求項10】
特許請求項3、4のいずれかの原子力プラント温度計測システムにおいて、
前記電気ペネトレーションモジュールは、スリーブを貫通する金属シース無機絶縁ケーブルがスリーブの両端部でシール形ジョイントにより固定されることを特徴とする原子力プラント温度計測システム。
【請求項11】
特許請求項7、8のいずれかの原子力プラント計装システムにおいて、
前記電気ペネトレーションモジュールは、スリーブを貫通する第2の金属シース無機絶縁ケーブルがスリーブの両端部でシール形ジョイントにより固定されることを特徴とする原子力プラント計装システム。
【請求項12】
特許請求項1、2、5、6のいずれかの原子力プラント温度計測システムにおいて、
前記防水端子ボックスは、防水端子ボックス内のセラミック端子台に接続される第1の金属シース無機絶縁ケーブルと第2の金属シース無機絶縁ケーブルが防水端子ボックスにシール形ジョイントにより固定されることを特徴とする原子力プラント温度計測システム。
【請求項13】
特許請求項3、4のいずれかの原子力プラント温度計測システムにおいて、
前記防水端子ボックスは、防水端子ボックス内のセラミック端子台に接続されるシース熱電対と金属シース無機絶縁ケーブルが防水端子ボックスにシール形ジョイントにより固定されることを特徴とする原子力プラント温度計測システム。
【請求項14】
特許請求項7、8のいずれかの原子力プラント計装システムにおいて、
前記防水端子ボックスは、防水端子ボックス内のセラミック端子台に接続される第1の金属シース無機絶縁ケーブルと第2の金属シース無機絶縁ケーブルが防水端子ボックスにシール形ジョイントにより固定されることを特徴とする原子力プラント計装システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子力プラントの格納容器内側の対象箇所の状態量を検出する計装システムに関する。
【背景技術】
【0002】
原子力プラントの格納容器内側の対象箇所の状態量を検出する計装システムとして、圧力容器壁の温度を計測する温度計測、制御棒の位置を検出する制御棒位置検出系等があり、最近では、特許文献1には圧力容器外から超音波を利用した水位計測が考えられている。原子力プラントの過酷事故として燃料破損が考えられる。燃料破損が発生した場合に、原子炉の冷却機能が万一働かなくなるとメルトダウンが発生する可能性がある。この場合には、圧力容器が高温になり、結果として格納容器内側も高温になる。さらにメルトダウンの進展によっては高温の水蒸気が格納容器内側に充満することが考えられる。このような状態において、格納容器内側の対象箇所の状態量を検出する計装システムに影響を及ぼすことが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−180052号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
格納容器内側の対象箇所の状態量を検出する計装システムにどのような影響を及ぼすかを実験により評価することにした。実験にあたっては原子力プラントで多数設置されている熱電対温度計測システムを対象とした。熱電対温度計測システムを構成する要素である、シース熱電対、端子台、熱電対補償導線について、端子台にシース熱電対と熱電対補償導線を接続し、これらを電気炉に入れて600℃までの加熱試験、を実施した。実験により、以下の点が新たに分かった。端子台の絶縁物はポリカーボネートであり、耐熱性・難燃性の点で優れているものの、融点が約260℃であり、これ以上の温度で溶けることが分かった。さらにこのポリカーボネートが溶けることで、端子台のポリカーボネートで分離されていた金属端子が接触することが新たに分かった。さらに金属板に上記端子台が設置される場合には、異種素線が金属板接触(短絡)して等価的に異種素線が接触したりすることが分かった。この結果、本来なら熱電対の異種の素線の接点部(例えば、コンスタンタンと銅)の温度を計測するが、端子台の金属端子が接触することでこの接触位置での温度を計測してしまうことが分かった。また、熱電対補償導線の絶縁物がビニールやガラスで構成されることが一般的であり、熱電対補償導線の絶縁物が溶けると共に熱電対補償導線の異種素線が短絡してしまうという問題が発生することがわかった。熱電対補償導線は格納容器の内側及び外側で使用されるが、上記の異常時には格納容器の内側に設置した熱電対補償導線が短絡して正しい温度を計測することができなくなることも新たに分かった。さらに、シース熱電対に熱電対補償導線を接続したものが格納容器内でも使用されるが、シース熱電対と熱電対補償導線とをロウ付けで接続する部分にアダプタが設けられており、アダプタ内には絶縁物としてエポキシ樹脂が充填されている。加熱試験の結果、アダプタ内で異種素線の一方が断線して開放になったり、他方の素線に接触したりすることが放射線透過検査の結果で分かった。
図12にアダプタ内の構造を示す。シース熱電対41と熱電対補償導線111の素線はアダプタ46の内側で接続され、エポキシ樹脂461により素線43、44の絶縁を図っている。例えばT型熱電対であれば、素線43はコンスタンタンであり、素線44が銅である。数百℃の高温(約200〜300℃)になることで、
図13のように、エポキシ樹脂461の熱膨張により素線に引っ張り応力が発生し、エポキシ樹脂の熱分解、体積膨張、炭酸水素系ガス462の発生により、素線断線に至ったり、
図14のように素線短絡(銅44が断線しコンスタンタン43に接触)が発生したりする。素線短絡が発生するとこの短絡が発生した場所での温度を計測してしまうという問題が発生する。
【0005】
上記は熱電対温度計測システムを対象に電気炉を用いてシース熱電対、端子台、熱電対補償導線の加熱試験をした結果であるが、本質は、原子力プラントで使用される端子台は、その絶縁物がポリカーボネ−トとなっていることが大半であり、260℃以上になると絶縁物が溶けて端子台の金属端子が接触してしまう問題がある。さらにケーブルの絶縁物がビニールやガラス繊維になっていることが多く、高温化でこれら絶縁物が溶けてケーブルの素線が接触・断線してしまう問題がある。
【0006】
本発明の目的は、原子力プラントの格納容器内側の対象箇所の状態量を検出する計装システムにおいて、原子力プラントに過酷事故が発生しても、これらに影響を受けない堅牢な計装システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
原子力プラントの格納容器内側の対象箇所の温度を検出するシース熱電対、該シース熱電対は金属のシース内に異種の熱電対素線が内蔵され、かつ絶縁をとる無機絶縁物が充填されるものであって、該シース熱電対の外径より小さい外径のシースで保護され、かつ前記と同一の熱電対素線を内蔵し、かつ絶縁をとる無機絶縁物が充填される第1の金属シース無機絶縁ケーブル、シース熱電対と第1の金属シース無機絶縁ケーブル間にアダプタが設置され、該アダプタはアダプタ内部でシース熱電対と第1の金属シース無機絶縁ケーブルが接続され、かつ絶縁をとる無機絶縁物が充填されるものであって、格納容器内側に設置される防水端子ボックスの内部に設置されるセラミック端子台に該第1の金属シース無機絶縁ケーブルが接続され、格納容器の電気ペネトレーションモジュールに取り付けられ、かつ前記金属シース無機絶縁ケーブルと同一の第2の金属シース無機絶縁ケーブルが該セラミック端子台で前記第1の金属シース無機絶縁ケーブルに接続され、格納容器の外部に設置される端子ボックス内に設置される端子台に第2の金属シース無機絶縁ケーブルが接続され、該端子台から熱電対補償導線を介して温度計測器に接続されることを特徴とする。
【0008】
さらに、原子力プラントの格納容器内側の対象箇所の状態量を検出するセンサ、該センサの出力信号線が金属のシース内に素線が内蔵され、かつ絶縁をとる無機絶縁物が充填される第1の金属シース無機絶縁ケーブルに接続されており、格納容器内側に設置される防水端子ボックスの内部に設置されるセラミック端子台に該第1の金属シース無機絶縁ケーブルが接続され、格納容器の電気ペネトレーションモジュールに取り付けられ、かつ前記金属シース無機絶縁ケーブルと同一の第2の金属シース無機絶縁ケーブルが該セラミック端子台で前記第1の金属シース無機絶縁ケーブルに接続され、格納容器の外部に設置される端子ボックス内に設置される端子台に第2の金属シース無機絶縁ケーブルが接続され、該端子台から信号線を介して計器あるいは信号処理装置に接続されることを特徴とする。
【0009】
さらに、電気ペネトレーションモジュールは、スリーブを貫通する第2の金属シース無機絶縁ケーブルがスリーブの両端部でシール形ジョイントにより固定されることを特徴とする。
【0010】
さらに、防水端子ボックスは、防水端子ボックス内のセラミック端子台に接続される第1の金属シース無機絶縁ケーブルと第2の金属シース無機絶縁ケーブルが防水端子ボックスにシール形ジョイントにより固定されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の原子力プラント温度計測システムは、原子力プラントの格納容器内側の対象箇所の温度を検出するシース熱電対、該シース熱電対は金属のシース内に異種の熱電対素線が内蔵され、かつ絶縁をとる無機絶縁物が充填されるものであって、該シース熱電対の外径より小さい外径のシースで保護され、かつ前記と同一の熱電対素線を内蔵し、かつ絶縁をとる無機絶縁物が充填される第1の金属シース無機絶縁ケーブル、シース熱電対と第1の金属シース無機絶縁ケーブル間にアダプタが設置され、該アダプタはアダプタ内部でシース熱電対と第1の金属シース無機絶縁ケーブルが接続され、かつ絶縁をとる無機絶縁物が充填されるものであって、格納容器内側に設置される防水端子ボックスの内部に設置されるセラミック端子台に該第1の金属シース無機絶縁ケーブルが接続され、格納容器の電気ペネトレーションモジュールに取り付けられ、かつ前記金属シース無機絶縁ケーブルと同一の第2の金属シース無機絶縁ケーブルが該セラミック端子台で前記第1の金属シース無機絶縁ケーブルに接続され、格納容器の外部に設置される端子ボックス内に設置される端子台に第2の金属シース無機絶縁ケーブルが接続され、該端子台から熱電対補償導線を介して温度計測器に接続しているために、格納容器内の温度が数百℃になったり、高温の蒸気が充満したりしても、従来システムで発生した格納容器に設置される端子台の金属端子が短絡(接触)することがなく、さらに熱電対から電気ペネトレーションモジュールまでの計測線は金属シースで保護され、金属シース内の計測線(素線)は無機質絶縁物(例えば、アルミナ(Al
2O
3)あるいはマグネシア(MgO))で絶縁されているために、金属シース内に高温蒸気が入り込むこともなく、素線が断線したり、異種素線が接触したり、これらが金属シールに接触(短絡)して等価的に異種素線が接触したりすることもない。
【0012】
さらに、本発明の原子力プラント計装システム(温度計測システム以外に超音波を利用して炉水位を計測する炉水位計測システム、制御棒の位置を検出する制御棒位置検出システムなど)は、原子力プラントの格納容器内側の対象箇所の状態量を検出するセンサ、該センサの出力信号線が金属のシース内に素線が内蔵され、かつ絶縁をとる無機絶縁物が充填される第1の金属シース無機絶縁ケーブルに接続されており、格納容器内側に設置される防水端子ボックスの内部に設置されるセラミック端子台に該第1の金属シース無機絶縁ケーブルが接続され、格納容器の電気ペネトレーションモジュールに取り付けられ、かつ前記金属シース無機絶縁ケーブルと同一の第2の金属シース無機絶縁ケーブルが該セラミック端子台で前記第1の金属シース無機絶縁ケーブルに接続され、格納容器の外部に設置される端子ボックス内に設置される端子台に第2の金属シース無機絶縁ケーブルが接続され、該端子台から信号線を介して計器あるいは信号処理装置に接続しているために、格納容器内の温度が数百℃になったり、高温の蒸気が充満したりしても、従来システムで発生した格納容器に設置される端子台の金属端子が短絡(接触)することがなく、さらに熱電対から電気ペネトレーションモジュールまでの計測線は金属シースで保護され、金属シース内の計測線(素線)は無機質絶縁物(例えば、アルミナ(Al
2O
3)あるいはマグネシア(MgO))で絶縁されているために、金属シース内に高温蒸気が入り込むこともなく、素線が断線したり、異種素線が接触したり、これらが金属シールに接触(短絡)して等価的に異種素線が接触したりすることもない。苛酷事故環境になっても格納容器内の温度測定箇所(例えば圧力容器壁温度)の温度を連続して監視することが可能になる。
【0013】
さらに、電気ペネトレーションモジュールは、スリーブを貫通する第2の金属シース無機絶縁ケーブルがスリーブの両端部でシール形ジョイントにより固定されることを特徴としており、第2の金属シース無機絶縁ケーブルの電気的な特性が劣化した場合には、電気ペネトレーションモジュール全体を交換するのではなく、第2の金属シース無機絶縁ケーブルを交換することが可能である。
【0014】
また、防水端子ボックスは、防水端子ボックス内のセラミック端子台に接続される第1の金属シース無機絶縁ケーブルと第2の金属シース無機絶縁ケーブルが防水端子ボックスにシール形ジョイントにより固定されることにより、電気ペネトレーションモジュールと防水端子ボックスを一体構成とすることがなく、容易に第1の金属シース無機絶縁ケーブルと第2の金属シース無機絶縁ケーブルの防水端子ボックスへの挿抜が可能であるため、該防水端子ボックス内で容易に第1の金属シース無機絶縁ケーブルと第2の金属シース無機絶縁ケーブルの接続・取り外し作業ができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の第一の実施形態である原子力プラント温度計測システムの一構成図である。
【
図2】シース熱電対4と第1の金属シース無機絶縁ケーブル5の接続構成を示した図である。
【
図4】防水端子ボックス内に設置されるセラミック端子台と第1の金属シース無機絶縁ケーブルと第2の金属シース無機絶縁ケーブルの接続構成を示した図である。
【
図5】電気ペネトレーションモジュールの一構成図である。
【
図7】本発明の第二の実施形態である原子力プラント温度計測システムの一構成図である。
【
図9】本発明の第三の実施形態である原子力プラント炉水位計測システムの一構成図である。
【
図10】超音波送受信器15、アダプタ27、シース熱電対4、第1の金属シース無機絶縁ケーブル16の接続構成を示した図である。
【
図11】本発明の第四の実施形態である原子力プラント制御棒位置検出システムの一構成図である。
【
図13】従来のアダプタ46内の素線が断線する状況を示した図。
【
図14】従来のアダプタ46内の素線が接触する状況を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
図1は本発明の第一の実施形態である原子力プラント温度計測システムの一構成図である。原子力プラント温度計測システムは、シース熱電対4,7、第1の金属シース無機絶縁ケーブル5,8、防水端子ボックス6、電気ペネトレーションモジュール9、端子ボックス10、熱電対補償導線11,12、温度計測器13からなる。原子力プラントの格納容器1は、コンクリート壁2で覆われており、圧力容器3は格納容器1内に設置される。電気ペネトレーションモジュール9は格納容器1及びコンクリート壁2を貫通するように設置される。
【0017】
シース熱電対4と第1の金属シース無機絶縁ケーブル5を代表にこれらの関係を
図2に示す。シース熱電対4はアダプタ46を備え、アダプタ46でシース熱電対4の素線と第1の金属シース無機絶縁ケーブル5の素線が例えばロウ付けで接続される。アダプタ46内は無機質絶縁物(例えば、アルミナ(Al
2O
3)あるいはマグネシア(MgO))で絶縁されている。例えば、シース熱電対4はT型熱電対の場合、素線43はコンスタンタンであり、素線44が銅である。接点42にて素線43(コンスタンタン)と素線44(銅)が溶接されておりここで測定温度に対する起電力が発生する。第1の金属シース無機絶縁ケーブル5も素線53はコンスタンタンであり、素線55が銅となる。シース熱電対4と第1の金属シース無機絶縁ケーブル5とも内部に無機質絶縁物45,52(例えば、アルミナ(Al
2O
3)あるいはマグネシア(MgO))を充填して素線43と44間、53と55間、及び金属シース41,51に素線が接触しないようにしている。アルミナ(Al
2O
3)あるいはマグネシア(MgO)の融点は2000℃以上である。金属シースで密閉しているために、格納容器内の温度が数百℃になったり、高温の蒸気が充満したりしても、素線43と44間、53と55間が接触(短絡)したり、これらが断線することはない。またこれらの素線が金属シース41,51に接触(短絡)することもない。さらに、第1の金属シース無機絶縁ケーブル5の外径はシース熱電対4より小さくしており、第1の金属シース無機絶縁ケーブル5を敷設する際の可とう性を確保して敷設しやすくしている。一方、シース熱電対4の外径は第1の金属シース無機絶縁ケーブル5より大きくなっており、可とう性が少なく、シース熱電対4を測定対象に固定した時に、シース熱電対4が固定位置からずれたりしないようにしている。
【0018】
防水端子ボックス6は
図3に示すように、完全密閉型であるが、内部にセラミック端子台を内蔵し、ケーブルの接続を可能とするために開閉可能構造としている。さらにケーブルの挿抜を可能とするために、シール
形ジョイント65,66
,68,69を備えている。シール
形ジョイント65,66
,68,69は、例えば、第1の金属シース無機絶縁ケーブル5,8を内部のセラミック端子台に接続した際に、プラント苛酷事故時に高温の蒸気が防水端子ボックス6内に侵入することのないようにするためのものであり、実現手段として例えばスウェージロック(米国Swagelok社の登録商標)、ロウ付けなどが挙げられる。スウェージロックを利用すれば、第1の金属シース無機絶縁ケーブル5,8を取り付ける際に容易にこの取付け部を密閉状態にすることができる。防水端子ボックス6内のセラミック端子台に第1の金属シース無機絶縁ケーブル5,8を接続する際には、防水端子ボックス6を開放状態にする必要がある。通常時は、防水端子ボックス上蓋61、防水端子ボックス下蓋62で金属パッキン63を挟んでボルト64で連結し、ボルトを取り外すことでそれを可能
にしている。従来の端子台では高温の蒸気が冷却され、蒸気温度が低下していくと金属端子台に水滴が溜り金属端子間の抵抗が低下し、計測性能に影響を及ぼす可能性が考えられるが、上記の防水端子ボックス6では、高温の蒸気が内部に侵入することがないために、このような問題は発生しない。
【0019】
防水端子ボックス6内に設置されるセラミック端子台の構成を
図4に示す。セラミック端子台67には金属端子671,672が取り付けられ、この金属端子にケーブルを取り付けてケーブル間の接続を可能としている。
図4では、第1の金属シース無機絶縁ケーブル5と第2の金属シース無機絶縁ケーブル96が端子54、96
2、56、964によって接続され、第1の金属シース無機絶縁ケーブル8と第2の金属シース無機絶縁ケーブル97が接続される。素線53と961は同一材料(例えばコンスタンタン)、素線55と963は同一材料(例えば銅)である。このようにセラミック端子台に設けた金属端子671,672に第1の金属シース無機絶縁ケーブルと第2の金属シース無機絶縁ケーブルが取り付けて接続できるために、セラミック端子台に雰囲気温度が数百℃になってもセラミック端子の融点は約2000℃以上であり、金属端子が相互に接触することはない。
【0020】
格納容器の電気ペネトレーションモジュール9の構成例を
図5に示す。電気ペネトレーションモジュール9は格納容器1及びコンクリート壁2を貫通するように設置される。
【0021】
電気ペネトレーションモジュール9はスリーブ91、第2の金属シース無機絶縁ケーブル96,97、シール形ジョイント92,93,94,95で構成しており、第2の金属シース無機絶縁ケーブル96,97が該スリーブ91を貫通して取り付けられており、該スリーブ91の両端でシール形ジョイント92,93,94,95によって第2の金属シース無機絶縁ケーブル96,97が固定されると共にこの固定部においてシール形ジョイント92,93,94,95によってスリーブ内は完全に密閉される。この結果、プラント苛酷事故時に格納容器内側に充満する高温の蒸気が電気ペネトレーションモジュール9内に侵入することはない。このため、高温の蒸気そのものや冷却されて生じた水滴等により電気ペネトレーションモジュールの電気特性が劣化して計測性能に影響を及ぼすようなことはない。また、電気ペネトレーションモジュールは、第2の金属シース無機絶縁ケーブルをスリーブの両端部でシール形ジョイントにより固定しているので、第2の金属シース無機絶縁ケーブルの電気的な特性が劣化して交換が必要になっても、シール形ジョイントをはずすことで当該の第2の金属シース無機絶縁ケーブルを交換することが可能となり、電気ペネトレーションモジュール全体を交換する必要がないという効果がある。さらに電気ペネトレーションモジュール全体交換と比較して格納容器の密封確保(窒素充填に対する密封性の確保)のための作業を大幅に軽減できる効果もある。
【0022】
図6は格納容器1外部に設置する端子ボックス10の構成例であり、
図3の防水端子ボックス6と類似しているが、異なる点は金属パッキン63がないことである。苛酷事故発生時には格納容器内は高温の蒸気が充満するが、格納容器内に閉じ込められるために格納容器外は防水対策を図る必要がなく、
図6に示す端子ボックスで十分である。
【0023】
本発明の第二の実施形態である原子力プラント温度計測システムの一構成例を
図7に示す。
図1と異なる部分はシース熱電対4の構成であり、その他は同一である。
図1とは異なり、
図7においてシース熱電対4が直接防水端子ボックス6に接続される。シース熱電対4は
図8に示すように金属シース41は内部に無機質絶縁物45(例えば、アルミナ(Al
2O
3)あるいはマグネシア(MgO))を充填して素線43と44間、及び金属シース41に素線が接触しないようにしている。シース熱電対4は敷設がしやすいように、
図1の第1の金属シース無機絶縁ケーブル5と同程度の細い外径とする。これにより適切な場所に容易に敷設することができる。
図1の場合にはシース熱電対4と第1の金属シース無機絶縁ケーブル5をアダプタで接続させる必要があったが、この作業が不要になり、接続不良そのものが発生することがない。
【0024】
本発明の第三の実施形態である原子力プラント炉水位計測システムの一構成例を
図9に示す。本原子力プラント炉水位計測システムによれば、特開2011−180052号公報に記載の原子炉水位計を例にして炉水位計測システムの苛酷事故耐性の向上を図ることが可能になる。計測配管26は圧力容器3内の液相部に接続された下部配管部と上部配管部の間を接続して内部に液面20を形成させ、圧力容器3内の液面19と同一レベルの液面を形成させている。本炉水位計測システムは下部配管部に設置した超音波送受信器15から超音波信号を出力し、上記液面での反射波を検出して水位を計測するものである。
図10に示すように、第1の金属シース無機絶縁ケーブル16はアダプタ27にて超音波送受信器15の金属シース無機絶縁ケーブル151
にロウ付け接続される。第1の金属シース無機絶縁ケーブル16、アダプタ27及び金属シース無機絶縁ケーブル151は内部に無機質絶縁物162(例えば、アルミナ(Al
2O
3)あるいはマグネシア(MgO))が充填されており素線(163,164,165)間及び素線と金属シース(161)間の絶縁が取られている。さらに、第1の金属シース無機絶縁ケーブル16は防水端子ボックス6に接続される。9、10、17、14は電気ペネトレーションモジュール、端子ボックス、信号ケーブル、水位計測器である。
【0025】
格納容器内側に設置される防水端子ボックス6の内部に設置される
図4のセラミック端子台に該第1の金属シース無機絶縁ケーブルが接続され、格納容器の電気ペネトレーションモジュールに取り付けられ、かつ前記金属シース無機絶縁ケーブルと同一の第2の金属シース無機絶縁ケーブルが該セラミック端子台で前記第1の金属シース無機絶縁ケーブルに接続され、格納容器の外部に設置される端子ボックス内に設置される端子台に第2の金属シース無機絶縁ケーブルが接続され、該端子台から信号ケーブルを介して炉水位計測器に接続しているために、格納容器内の温度が数百℃になったり、高温の蒸気が充満したりしても、これらの影響を受けることがなく、苛酷事故環境になっても原子炉の水位を連続して監視することが可能になる。この場合、第1の金属シース無機絶縁ケーブル16、金属シース無機絶縁ケーブル151、及び第2の金属シース無機絶縁ケーブルの素線は、信号を伝搬させるために導体で良く、例えばSUS線或は銅線で良い。
【0026】
本発明の第四の実施形態である制御棒位置検出システムの一構成例を
図11に示す。
【0027】
制御棒駆動機構22は水圧駆動によりピストン211を駆動し制御棒23の位置を制御する。ピストン211にはマグネット212が設置されており、該マグネットがリードスイッチ226,229,233の近傍位置にいるときに、これらリードスイッチはON状態になる。どのリードスイッチがON状態であるかを検出することで制御棒の位置が分かる。制御棒位置検出保護管29内に耐熱性のリードスイッチ226,229,233、アダプタ225、227、228、230、231、232、234、235、第3の金属シース無機絶縁ケーブル221、222、223、224、236、237、238、239が設置されている。リードスイッチにはアダプタが設置されており、アダプタ内でリードスイッチからの信号線と前記第3の金属シース無機絶縁ケーブルがロウ付けで接続されており、無機質絶縁物がアダプタ内に充填されている。制御棒位置検出保護管29から出る前記第3の金属シース無機絶縁ケーブルは防水端子ボックス28に接続される。防水端子ボックス28と防水端子ボックス6間は第3の金属シース無機絶縁ケーブルで接続される。9、10、24、25は電気ペネトレーションモジュール、端子ボックス、信号ケーブル、制御棒位置検出器である。この場合、第3の金属シース無機絶縁ケーブルの素線は、信号を伝搬させるために導体で良く、例えばSUS線或は銅線で良い。
【0028】
格納容器内側に設置される防水端子ボックス6、28の内部には
図4のセラミック端子台が設置され、第1や第3の金属シース無機絶縁ケーブルが接続される。前記金属シース無機絶縁ケーブルと同一の第2の金属シース無機絶縁ケーブルがセラミック端子台6
7で前記第1の金属シース無機絶縁ケーブルに接続され、格納容器の外部に設置される端子ボックス内に設置される端子台に第2の金属シース無機絶縁ケーブルが接続され、該端子台から信号ケーブルを介して制御棒位置検出器25に接続しているために、格納容器内の温度が数百℃になったり、高温の蒸気が充満したりしても、これらの影響を受けることがなく、苛酷事故環境になっても制御棒位置を監視することが可能になる。なお、防水端子ボックス28を設けることで、制御棒位置検出保護管29の交換が容易になる。
【0029】
本発明によれば、圧力容器壁の温度を計測する温度計測計、制御棒の位置を検出する制御棒位置検出器、原子炉の水位を計測する炉水位計等、原子力プラントの格納容器内側の対象箇所の状態量を検出する計装システムとして、原子力プラントの過酷事故が発生し、格納容器内側が高温になり、高温の蒸気が発生し、かつ格納容器内の温度が下がることにより発生した蒸気が水滴になった場合でも、温度、炉水位、制御棒位置の検出が継続でき、その工業的価値は極めて高い。
【符号の説明】
【0030】
1…格納容器、
2…コンクリート壁、
3…圧力容器、
4、7…シース熱電対、
5、8、16…第1の金属シース無機絶縁ケーブル、
9…電気ペネトレーションモジュール、
96、97…第2の金属シース無機絶縁ケーブル。