(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
たとえば、
図6aに示すように、複数回周回する上下(Z)方向を軸とする同径の螺旋状の道路が形成されている場合、水平方向(XY方向)を二軸とする二次元の地図では、この道路は、
図6bに示すように螺旋の各周回部分が重なって表されてしまうこととなるため、地図の表示より道路の構成、形状をユーザが視認することが困難となってしまう。
【0005】
そこで、このような場合、ユーザの視認性を確保するために、
図6cに示すように、道路の上下方向に重なる部分が相互に水平方向にずれた位置となるように、道路の一部を水平方向にずらして地図を作成することがある。
しかしながら、このようにすると、位置をずらした道路部分は真の位置の座標を持たないこととなり、この地図を用いたマップマッチングによって正しく現在位置を算出できなくなることがある。
また、道路の位置を正しく表す地図を用いた場合でも、道路同士が上下方向に重なる道路部分については、道路に沿って見た場合に離間しているにも関わらず、二次元地図上で座標が重なるもしくは近接する複数の地点が生じるために、マップマッチングによって誤った現在位置を算出してしまう場合がある。
そこで、本発明は、主として、道路同士が上下方向に重なる道路について、マップマッチングによって、より正しい現在位置を算出することのできるナビゲーション装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題達成のために、本発明は、自動車に搭載されるナビゲーション装置に、地図を表すメインマップデータと複数のサブマップデータとよりなる複数のマップデータを記憶した記憶手段と、前記複数のマップデータのうちから、一つのマップデータを選定し現用マップデータとして設定する現用マップデータ設定手段と、前記現用マップデータに設定されたマップデータを用いたマップマッチングによって現在位置を算出するマップマッチング手段と、前記メインマップデータが表す地図上に前記現在位置を表した案内画像を生成し表示する案内画像生成手段とを設けたものである。但し、前記サブマップデータは、道路同士が上下方向に重なっている道路部分を複数に分割した道路区間の各々に対応して設けられた当該対応する道路区間の地図を表すものであって、各サブマップデータに対応する道路区間は、当該道路区間内において道路同士が上下方向に重ならないように前記道路部分を分割したものであり、前記マップマッチング用マップ設定手段は、いずれかの前記サブマップデータに対応する道路区間を前記自動車が走行していない期間には、前記メインマップデータを前記マップマッチング用マップに設定し、いずれかの前記サブマップデータに対応する道路区間を前記自動車が走行している期間には、当該自動車が走行している道路区間に対応する前記サブマップデータを前記マップマッチング用マップに設定するものである。
【0007】
ここで、このようなナビゲーション装置において、前記道路同士が上下方向に重なっている道路部分の道路の一部は、前記メインマップデータが表す地図上において道路同士の重なりが軽減されるように、当該メインマップデータが表す地図上の、当該道路の一部の当該メインマップデータが表す地図上における真の位置よりずれた位置に配置されているものとしてもよい。
【0008】
また、これらのナビゲーション装置は、より具体的には、前記マップマッチング用マップ設定手段において、いずれかの前記サブマップデータに対応する道路区間の始点となる地点に前記現在位置が到達したときに、当該現在位置が始点となる地点に到達した道路区間に対応するサブマップデータに前記マップマッチング用マップを切り替え、前記サブマップデータに対応する道路区間の終点であって、他のいずれの前記サブマップデータに対応する道路区間の始点となっていない地点に、前記現在位置が到達したときに、前記メインマップデータに前記マップマッチング用マップを切り替えるように構成してもよい。
【0009】
これらのようなナビゲーション装置によれば、道路同士が上下方向に重なっている道路部分については、当該道路部分を道路区間内において道路同士が上下方向に重ならないように分割した道路区間の地図を表すサブマップデータのうち、当該自動車が走行している道路区間に対応するサブマップデータを用いてマップマッチングを行うので、メインマップデータが、前記道路同士が上下方向に重なっている道路部分の道路の一部を真の位置よりずれた位置に配置した地図を表すものであっても、道路の真の位置を道路同士の重なりなく正しく表す地図を用いたマップマッチングが行われることとなり、結果、正しい現在位置を算出することができるようになる。
【0010】
また、その他の場合においても、このようにしても、道路同士が上下方向に重なっている道路部分については、マップマッチングが、自動車が位置する、道路同士の重なりのない道路区間のみを対象として行われることとなるため、マップマッチングの精度は向上する。
【発明の効果】
【0011】
以上のように、本発明によれば、道路同士が上下方向に重なる道路について、マップマッチングによって、より正しい現在位置を算出することのできるナビゲーション装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態に係るナビゲーションシステムの構成を示す。
ナビゲーションシステムは自動車に搭載される装置であり、図示するように、ナビゲーションシステムは、ナビゲーション装置1と、入力装置2と、表示装置3と、車両状態センサ4と、GPS受信機5とを備えて構成される。ここで、車両状態センサ4は、角加速度センサや地磁気センサなどである方位センサや、車速パルスセンサなどである車速センサなどの、車両の各種状態を検出するセンサ群である。
【0014】
そして、ナビゲーション装置1は、地図を表す地図データを記憶したHDDなどの記憶装置である地図データ記憶部11、現在状態算出部12、入力装置2や表示装置3を用いたGUIをユーザに提供するGUI制御部13、ルート探索部14、メモリ15、制御部16、案内画像生成部17を有する。
【0015】
但し、以上のナビゲーション装置1は、ハードウエア的には、マイクロプロセッサや、メモリや、その他のグラフィックプロセッサやジオメトリックプロセッサ等の周辺デバイスを有する一般的な構成を備えたCPU回路であって良く、この場合、以上に示したナビゲーション装置1の各部は、マイクロプロセッサが予め用意されたプログラムを実行することにより具現化するプロセスとして実現されるものであって良い。また、この場合、このようなプログラムは、記録媒体や適当な通信路を介して、ナビゲーション装置1に提供されるものであって良い。
【0016】
次に、
図2に地図データ記憶部11に記憶される地図データの内容を示す。
図示するように、地図データは、メインマップデータと、サブマップデータ群とより構成され、サブマップデータ群は、複数のサブマップデータよりなる。
メインマップデータは、地図データがカバーする全地域の二次元地図を規定するデータであり、ノードテーブルと、リンクテーブルとを有する。
ここで、本実施形態は、ノードとノード間を連結するリンクの集合として道路網を定義しており、ノードテーブルはノード毎に設けられたノードデータを含み、リンクテーブルはリンク毎に設けられたリンクデータを含む。なお、ノードは、道路の連結点(交差点)に必ず設けられる他、適宜、道路上の任意の地点に対応して設けることができる。
【0017】
さて、ノードテーブルの各ノードデータには、対応するノードの識別子となるノード番号、対応するノードの各種属性を表すノード属性、対応するノードの位置を表すノード座標、対応するノードに接続するリンクを表す接続リンク情報と、対応するノードに一本のリンクを介して接続する他のノードを表す接続ノード情報とを含む。
【0018】
また、リンクテーブルの各リンクデータには、対応するリンクの識別子となるリンク番号、対応するリンクの各種属性を表すリンク属性、対応するリンクの始点となるノードである第1ノードのノード番号を表す第1ノード番号、対応するリンクの終点となるノードである第2ノードのノード番号を表す第2ノード番号、対応するリンクの二次元形状を表すリンク形状データ、移行先マップID、移行先ノード番号とが登録される。
【0019】
ここで、メインマップデータは、
図3aに示すような複数回周回する同径の螺旋状の道路のような、上下方向から見ると
図3bに示すように各道路部分が重なっている道路部分については、
図4aに示すように道路の上下方向に重なる部分が相互に水平方向にずれた位置となるように、道路の一部を真の位置から水平方向にずらした地図を表している。ここで、説明の明瞭化を図る便宜上、
図3aに示す道路の自動車の走行方向が、
図3aに矢印で示した走行方向のみであるものとして、以下の説明を行う。
【0020】
次に、本実施形態では、
図3aに示すような複数回周回する同径の螺旋状の道路のような、上下方向から見ると
図3bに示すように各道路部分が重なっている道路部分を、複数の道路区間に、当該各道路区間内において道路同士が上下方向に重ならないように分割して、分割した各道路区間毎に対応して、サブマップデータ群のサブマップデータを設けている。そして、各サブマップデータは、対応する道路区間のみを、位置をずらすことなく表した地図を表すものである。
【0021】
すなわち、
図3aの道路の場合は、BからDに至る道路部分が道路同士が上下方向に重なっている道路部分であるので、この道路部分B-Dを、道路区間内において道路が上下方向に重ならない道路区間B-Cと、道路区間C-Dとの二つの道路区間に分割する。そして、道路区間B-Cについての地図を道路区間の位置をずらすことなく
図4bに示すように表すサブマップデータと、道路区間C-Dついての地図を道路区間の位置をずらすことなく
図4cに示すように表すサブマップデータが設けられる。
【0022】
さて、各サブマップデータは、サブマップデータの識別子であるサブマップIDと、ノードテーブルとリンクテーブルを有する。ここで、サブマップデータのノードデータとリンクデータの登録項目は、前述したメインマップデータのノードテーブルとリンクテーブルと同様である。
【0023】
ここで、各サブマップデータにおいて、当該サブマップデータが表す道路区間の始点と終点の位置はノードとなる。したがって、隣接する道路区間を表す二つのサブマップデータにおいて、当該隣接する道路区間を含む複数の道路区間に分割された道路部分の始点側のサブマップデータの終点のノードは、他方のサブマップデータの道路区間の始点のノードと同じ地点を表すノードとなる。
【0024】
すなわち、
図4bのサブマップデータの終点のノードb2は、
図4bのサブマップデータが表す道路区間にひき続く道路区間を表す
図4cのサブマップデータの始点のノードc1と同じ地点を表すノードとなる。
また、各サブマップデータが表す道路区間に分割した道路部分の先頭の道路区間を表すサブマップデータの道路区間の始点のノードと同じ地点を表すノードと、当該道路部分の最終の道路区間を表すサブマップデータの道路区間の終点のノードと同じ地点を表すノードが、メインマップデータには含まれている。
【0025】
すなわち、
図3の道路部分B-Dの先頭の道路区間を表す
図4bのサブマップデータの始点のノードb1と同じ地点を表すノードa2と、
図3の道路部分B-Dの最終の道路区間を表す
図4cのサブマップデータの終点のノードc2と同じ地点を表すノードa4が、メインマップデータに含まれている。
【0026】
そして、メインマップデータのリンクデータのうち、サブマップデータが地図を表す道路区間の始点となるノードと同地点を表すノードを終点とするリンクのリンクデータの移行先マップIDには、当該リンクの終点のノードと同じ地点を表すノードを始点とする道路区間を表すサブマップデータのサブマップIDが登録され、当該リンクデータの移行先ノード番号には当該リンクデータのリンクの終点のノードと同じ地点を表す、移行先ノード番号が示すサブマップデータのノードのノード番号が登録される。
【0027】
すなわち、
図4aのメインマップデータのノードa2を終点とするリンクのリンクデータには、ノードa2と同地点を始点とする道路区間を表す
図4bのサブマップデータのサブマップIDが移行先マップIDとして登録されると共に、ノードa2を同じ地点を表す
図4bのサブマップデータのノードb1のノード番号が移行先ノード番号として登録される。
【0028】
また、サブマップデータのリンクデータのうちの、他のサブマップデータが地図を表す道路区間の始点となるノードと同地点を表すノードを終点とするリンクのリンクデータの移行先マップIDには、当該リンクの終点のノードと同じ地点を表すノードを始点とする道路区間を表す他のサブマップデータのサブマップIDが登録され、当該リンクデータの移行先ノード番号には当該リンクデータのリンクの終点のノードと同じ地点を表す、移行先ノード番号が示す他のサブマップデータのノードのノード番号が登録される。
【0029】
すなわち、
図4bのサブマップデータのノードb2を終点とするリンクのリンクデータには、ノードb2と同地点を始点とする道路区間を表す
図4cのサブマップデータのサブマップIDが移行先マップIDとして登録されると共に、ノードb2と同じ地点を表す
図4cのサブマップデータのノードc1のノード番号が移行先ノード番号として登録される。
【0030】
また、サブマップデータのリンクデータのうちの、他のサブマップデータが地図を表す道路区間の始点となるノードと同地点を表すノードと同地点を表さず、かつ、メインマップデータのノードと同地点を表すノードを終点とするリンクのリンクデータの移行先マップIDには、メインマップデータを表すIDが登録され、当該リンクデータの移行先ノード番号には当該リンクデータの終点のノードと同じ地点を表す、メインマップデータのノードのノード番号が登録される。
【0031】
すなわち、
図4cのサブマップデータのノードc2を終点とするリンクのリンクデータには、メインマップデータのサブマップIDが移行先マップIDとして登録されると共に、ノードc2を同じ地点を表す
図4aのメインマップデータのノードa4のノード番号が移行先ノード番号として登録される。
【0032】
さて、このような構成において、ナビゲーション装置1の現在状態算出部12は、以下の処理を繰り返し行う。
すなわち、現在状態算出部12は、後述するマップマッチング用マップデータ切替処理により、マップマッチング用マップデータに設定されたマップデータ(メインマップデータもしくはいずれかのサブマップデータ)を、地図データ記憶部11から読み出し、読み出したマップデータが表す地図と、車両状態センサ4やGPS受信機5の出力から推定される現在位置や走行軌跡とのマップマッチング処理を行って、現在位置として最も確からしいリンク上の位置を現在位置、現在位置がその上に算出されたリンクを走行中リンク、走行中リンクの現在位置が算出された地点における走行方向を進行方向として、それぞれ算出し、メモリ15に設定する。ここで、このマップマッチング処理においては、過去に算出された現在位置に対応するノードである到達ノードや、過去に走行中リンクと算出されたリンクを考慮して行う。すなわち、たとえば、直近に設定された到達ノードに走行方向に接続するリンク上の位置や、直近に走行中リンクとして算出されたリンクや当該リンクに走行方向に接続するリンク上の位置を優先的に現在位置として算出するようにマップマッチング処理を行う。
【0033】
また、制御部16は、ユーザから入力装置2、GUI制御部13を介して目的地の設定を受付け、これをメモリ15にセットする。
そして、制御部16は、目的地の設定を受け付けたならば、目的地に到る誘導ルートをルート探索部14に探索させる。ルート探索部14は、メインマップデータを地図データ記憶部11から読み出し、メモリ15に設定されている現在位置から目的地までの最小コストの経路を、距離最小などの所定のコストモデルに基づいて誘導ルートとして算出し、算出した誘導ルートの経路データを、メモリ15にセットする。
【0034】
また、制御部16は、メモリ15にセットされた現在位置が目的地近傍となったならば、目的地到着と判定し、メモリ15にセットされている目的地と誘導ルートをクリアする。
そして、案内画像生成部17は、メインマップデータが表す地図を示す地図画像上に、現在位置や設定されている誘導ルートや目的地を表す図形を描画した案内画像を生成し、GUI制御部13を介して表示装置3に表示する処理を行う。
以下、前述したマップマッチング用マップデータ切替処理について説明する。
マップマッチング用マップデータ切替処理は、制御部16が行う処理であり、この処理は、
図5に示す手順で行われる。
すなわち、この処理において、制御部16は、まず、メインマップデータをマップマッチング用マップデータに設定する(ステップ502)。
そして、メモリ15に設定されている走行中リンクが、リンクデータに移行先マップデータが登録されているリンクとなるのを待つ(ステップ504)。
そして、走行中リンクが、リンクデータに移行先マップデータが登録されているリンクとなったならば、そのリンクを着目リンクとして(ステップ506)、着目リンクの終点のノードに現在位置が到達するのを待つ(ステップ508)。
そして、現在位置が終点のノードに到達したならば、着目リンクのリンクデータの移行先マップIDが示すマップデータ(メインマップデータもしくはいずれかのサブマップデータ)に、マップマッチング用マップデータを切り替える(ステップ510)。
そして、着目リンクのリンクデータの移行先マップIDが示すマップデータ(メインマップデータもしくはいずれかのサブマップデータ)の、着目リンクのリンクデータの移行先ノード番号が示すノードを到達ノードに設定し(ステップ512)、ステップ504からの処理に戻る。
【0035】
以上、制御部16が行うマップマッチング用マップデータ切替処理について説明した。
ここで、このようなマップマッチング用マップデータ切替処理を含む本実施形態によれば、通常時はメインマップデータがマップマッチング用マップデータに設定され、
図4aに示すようなメインマップデータを用いたマップマッチング処理により現在位置等が算出される。
【0036】
一方、たとえば、
図3aに示す上下方向に道路が重なっている道路部分B-Dの進入路となる、
図4aに示すメインマップデータのリンクa1-a2に自動車が進み、そのリンクa1-a2の終点のノードa2に到達すると(道路部分B-Dの始点に到達すると)、マップマッチング用マップデータが、道路部分B-Dを分割した道路区間のうちの先頭の道路区間を示す
図4bに示すサブマップデータに切り替えられ、
図4bに示すサブマップデータの始点の(ノードa2と同地点を表す)ノードb1が到達ノードに設定される。そして、以降は、
図4bに示すサブマップデータを用いたマップマッチング処理により、到達ノードを考慮しつつ現在位置等が算出される。ここで、
図4bに示すサブマップデータを用いたマップマッチング処理においては、
図4bに示すサブマップデータが表す道路区間に道路同士の重なりは無く、また、
図4bに示すサブマップデータはずれなく正確に道路の位置を表すものであるので精度良く現在位置を算出することができる。
【0037】
そして、次に、
図4bのサブマップデータの終点のノードb2に到達すると、マップマッチング用マップデータが、道路部分B-Dを分割した道路区間のうちの
図4bのサブマップデータの道路区間に引きつづく道路区間を示す
図4cに示すサブマップデータに切り替えられ、
図4cに示すサブマップデータの始点の(ノードb2と同地点を表す)ノードc1が到達ノードに設定される。そして、以降は、
図4cに示すサブマップデータを用いたマップマッチング処理により、到達ノードを考慮しつつ現在位置等が算出される。ここで、
図4cに示すサブマップデータを用いたマップマッチング処理においては、
図4cに示すサブマップデータが表す道路区間に道路同士の重なりは無く、また、
図4cに示すサブマップデータはずれなく正確に道路の位置を表すものであるので精度良く現在位置を算出することができる。
【0038】
また、その後、
図4cのサブマップデータの終点のノードc2に到達すると、マップマッチング用マップデータが、
図4aに示すメインマップデータに復帰し、ノードc2と同地点を表す
図4aに示すメインマップデータのノードa4が到達ノードに設定される。そして、再び、メインマップデータを用いたマップマッチング処理により、到達ノードを考慮しつつ現在位置等が算出されるようになる。
【0039】
一方、以上のようなマップマッチング処理の間、マップマッチング用マップデータとしていずれのマップデータ(メインマップデータもしくはいずれかのサブマップデータ)が設定されているかに関わらず、表示装置3に表示される案内画像に含まれる地図画像は、メインマップデータが表す地図の画像に維持される。
【0040】
したがって、本実施形態によれば、上下方向に重なる道路について、道路の上下方向に重なる部分が相互に水平方向にずれた位置となるように、道路の一部を水平方向にずらした地図を表示や、通常時のマップマッチングに用いつつ、マップマッチングによって正しい現在位置を算出することができるようになる。
【0041】
ところで、以上の実施形態は、メインマップデータを、上下方向から見ると各道路部分が重なっている道路部分について、道路の上下方向に重なる部分が相互に地図上において相互に水平方向にずれた位置となるように、道路の一部を真の位置から水平方向にずらした地図を表すものとしたが、メインマップデータを上下方向から見ると各道路部分が重なっている道路部分についても通常通り真の位置に配置した地図を表すものとして適用することもできる。このようにしても、上下方向から見ると各道路部分が重なっている道路部分については、マップマッチングが、自動車が位置する、道路同士の重なりのない道路区間を対象として行われることとなるため、マップマッチングの精度を向上することができる。