(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【0004】
本発明は、ダイアフラムポンプの形態の新たなかつ独自の装置であって、入口開口部と出口開口部とで構成されている弁ハウジングと、それぞれの入口開口部内に配置されるように各々が構成されている入口ダックビル逆止弁アセンブリと、それぞれの出口開口部内に配置されるように各々が構成されている出口ダックビル逆止弁アセンブリとを備え、各々のダックビル逆止弁アセンブリは、流体と粒子とを提供するように開き、流体と粒子の逆流を防止するように閉じるための、スリットを有する端部によって構成されている、ダックビル逆止弁座と、ダックビル逆止弁の内側に挿入されるように構成されている基部部分を有し、かつ、流体と粒子をダックビル逆止弁サポートを通してダックビル逆止弁座に通過させるための開口部によって構成されており、かつ、さらに、流体と粒子とによって生じさせられる背圧に対応してダックビル逆止弁の壁のための支持を与えるように構成されている、W字形部分を有するダックビル逆止弁サポートとを備える装置を提供する。
【0005】
一例としては、このダックビル逆止弁アセンブリは、本明細書にその全体において引例として引用されている2010年3月15日付けで出願された特許文献1に開示されており、ダックビル弁を背圧に対して強化するために使用されることが可能な剛体のインサート(例えば、プラスチック)を含み、特に、そのインサートが、主逆止弁に対する適切な支持を維持するだけでなく大きな粒子が中央部を通過することを可能にする、「W」字形の設計を有する特殊な凹状の形状を有する、ダックビル逆止弁アセンブリの形態をとるだろう。
【0006】
本発明は、次の特徴の1つ又は複数を含むだろう。
【0007】
弁ハウジングは、入口ダックビル逆止弁アセンブリを経由して入口チャンバから流体を受け入れるための弁ハウジングチャンバで構成されていることがある。この弁ハウジングは、弁ハウジングチャンバから出口ダックビル逆止弁アセンブリを経由して出口チャンバに流体を供給するように構成されていることがある。さらに、弁ハウジングは五角形に形成されていることがあり、弁ハウジングは、さらに、入口チャンバから弁ハウジングチャンバに流体と粒子を供給するための5つの入口開口部を有することがある。弁ハウジングは五角形の形に構成されることがあり、その周辺領域が、弁ハウジングチャンバから出口チャンバに流体と粒子を供給するための5つの出口開口部を有する。
【0008】
ダックビル逆止弁アセンブリに関しては、各々の入口ダックビル逆止弁座は、入口側から排出側へ流体と粒子を供給するために開き、排出側から入口側への流体と粒子の逆流を防止するために閉じる、スリットを有する端部で構成されていることがある。各々の出口ダックビル逆止弁座は、排出側から流体と粒子を供給するために開き、排出側から入口側への流体と粒子の逆流を防止するために閉じる、スリットを有する端部で構成されている。W字形部分は、ダックビル逆止弁座の端部の壁を支持するための外側壁で構成されていることがある。このW字形部分は、さらに、ダックビル逆止弁サポートの中を通してダックビル逆止弁座に流体と粒子を通すための開口部を形成するように、かつ、約0.55MPa(約80PSI)までの背圧を含む流体と粒子によって生じさせられる背圧に対応してダックビル逆止弁座の壁の支持を提供するように構成されている、2つの末端支持アームと2つの隆起中間支持アームとを含むことがある。ダックビル逆止弁サポートは、さらに、2つの位置決めタブ(locating tab)又は位置決め翼部(locating wing)を含むことがあり、ダックビル逆止弁座の基部部分は、その内側壁内に配置されており、かつ、ダックビル逆止弁サポートに対して適正な方向と適正な深さにダックビル逆止弁座を軸方向に位置合わせするために、背圧を原因としてダックビル逆止弁座の外へダックビル逆止弁サポートが押し出されることを防止するために、2つの位置決めタブ又は位置決め翼部を受け入れるように構成されている2つの位置決め凹みを含む。
【0009】
ダックビル逆止弁サポートは金属又はプラスチックで作られることがあり、ダックビル逆止弁座は、ゴム又は合成エラストマー材料、又は、これらの組合せを含む、柔軟な材料で作られる。
【0010】
ダイアフラムポンプは回転ダイアフラムポンプであることがある。
【0011】
特定の実施態様では、本発明は、さらに、少なくとも1つの入口開口部と少なくとも1つの出口開口部で構成されている弁ハウジングと、上記少なくとも1つの入口開口部によって受け入れられるように構成されている少なくとも1つの入口ダックビル逆止弁アセンブリと、上記少なくとも1つの出口入口開口部によって受け入れられるように構成されている少なくとも1つの出口ダックビル逆止弁アセンブリとを備え、各々のダックビル逆止弁アセンブリは、本明細書で説明されている特徴要素と一致した特徴要素を有する、ダイアフラムポンプの形態をとることがある。
【0012】
本発明の特定の実施態様では、上記弁ハウジングは、さらに、複数の入口開口部で構成されており、上記少なくとも1つの入口ダックビル逆止弁アセンブリは、上記複数の入口開口部のそれぞれ1つの中に配置されるように各々が構成されている複数の入口ダックビル逆止弁アセンブリを備える。
【0013】
本発明の特定の実施態様では、上記弁ハウジングは、さらに、複数の出口開口部で構成されていることがあり、上記少なくとも1つの出口ダックビル逆止弁アセンブリは、上記複数の出口開口部のそれぞれ1つの中に配置されるように各々が構成されている複数の出口ダックビル逆止弁アセンブリを備える。
【0014】
本発明の1つの利点が、従来技術の回転ダイアフラムポンプの中のアンブレラ形逆止弁をダックビル弁で置き換えることによって、そのポンプ圧送プロセスが、逆止弁を汚染することなしに粒子が中を通過することを可能にすることによって容易化される。例えば、ダックビル弁を使用することが、そのポンプのポンプ圧送プロセスを妨害することなしに、4mmまでの丸い固体が中を通過することを可能にするだろう。
【0015】
必ずしも一定の縮尺では描かれてはいない図面が、次の図を示す。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1a】
図1aは、本発明の特定の実施形態によるダックビル逆止弁アセンブリの分解組立図である。
【
図1b】
図1bは、本発明の特定の実施形態によるダックビル逆止弁アセンブリの断面図である。
【
図2a】
図2aは、
図1aと
図1bに示されているダックビル逆止弁アセンブリの一部分を形成するダックビル逆止弁サポートの上斜視図である。
【
図2b】
図2bは、
図2aに示されているダックビル逆止弁サポートの断面図である。
【
図2c】
図2cは、
図2aに示されているダックビル逆止弁サポートの底面図である。
【
図2d】
図2dは、
図1aと
図1bに示されているダックビル逆止弁アセンブリの一部分を形成するダックビル逆止弁サポートの平面図である。
【
図2e】
図2eは、
図2dに示されているダックビル逆止弁サポートのA−Aに沿った断面図である。
【
図2f】
図2fは、
図2dに示されているダックビル逆止弁サポートのB−Bに沿った断面図である。
【
図2g】
図2gは、
図2dに示されているダックビル逆止弁サポートのB−Bに沿った側面図である。
【
図2h】
図2hは、
図2dに示されているダックビル逆止弁サポートの側方斜視図である。
【
図2i】
図2iは、
図2dに示されているダックビル逆止弁サポートのA−Aに沿った側面図である。
【
図2j】
図2jは、
図1aと
図1bに示されているダックビル逆止弁アセンブリの一部分を形成するダックビル逆止弁サポートの平面図である。
【
図3a】
図3aは、
図1aと
図1bに示されているダックビル逆止弁アセンブリの一部分を形成するダックビル逆止弁座の平面図である。
【
図3b】
図3bは、
図3aに示されているダックビル逆止弁シールのA−Aに沿った断面図である。
【
図3c】
図3cは、
図3aに示されているダックビル逆止弁シールのB−Bに沿った断面図である。
【
図3d】
図3dは、
図3bに示されているダックビル逆止弁シールのC−Cに沿った断面図である。
【
図3e】
図3eは、
図3bに示されているダックビル逆止弁座の部分Dの詳細図である。
【
図3f】
図3fは、
図3bに示されているダックビル逆止弁座の部分Eの詳細図である。
【
図3g】
図3gは、
図3aに示されているダックビル逆止弁座のA−Aに沿った側面図である。
【
図3h】
図3hは、
図3aに示されているダックビル逆止弁座のB−Bに沿った側面図である。
【
図3i】
図3iは、
図3aに示されているダックビル逆止弁座の側方斜視図である。
【
図3j】
図3jは、
図3aに示されているダックビル逆止弁座の底面図である。
【
図4】
図4は、本発明の特定の実施形態による2つのダックビル逆止弁アセンブリを有するポンプの一部分の断面である。
【
図5a】
図5aは、本発明の特定の実施形態によるダイアフラムポンプの一部分を形成する弁ハウジングの一方の側の斜視図である。
【
図5b】
図5bは、本発明の特定の実施形態による
図5aに示されている弁ハウジングの平面図である。
【
図6a】
図6aは、本発明の特定の実施形態による
図5aに示されている弁ハウジングの他方の側の斜視図である。
【
図6b】
図6bは、本発明の特定の実施形態による
図6aに示されている弁ハウジングの平面図である。
【
図7a】
図7aは、本発明の特定の実施形態によるダイアフラムポンプの、駆動機構を有する弁ハウジングの斜視断面図である。
【
図7b】
図7bは、本発明の特定の実施形態による
図7aに示されている、駆動機構を有する弁ハウジングの平面図である。
【
図8】
図8は、本発明の特定の実施形態による、一方の側からのダイアフラムポンプの切取内部図である。
【
図9a】
図9aは、本発明の特定の実施形態による他の弁構成を示す。
【
図9b】
図9bは、本発明の特定の実施形態による他の弁構成を示す。
【
図9c】
図9cは、本発明の特定の実施形態による他の弁構成を示す。
【
図10】
図10は、当業で公知である回転ダイアフラムポンプで使用されるアンブレラ形逆止弁の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
最初に、本発明は、本発明の特定の実施形態によるダイアフラムポンプの一部分を形成する1つ又は複数の弁アセンブリを有する弁ハウジングを示す、
図5a〜
図9に関連して説明されるだろう。この後に、弁アセンブリの実施形態が、2010年3月15日付けで出願された上述の米国特許出願公開第12/723,975号明細書に開示されているダックビル逆止弁アセンブリに一致するダックビル弁アセンブリの具体例を詳細に示す
図1a〜
図4に関連して、説明されるだろう。
【0019】
図5a〜
図9
図5a、
図5b、
図6a、
図6bは、本発明の特定の実施形態による、参照番号300(
図8を参照されたい)として全体的に示されている5チャンバ形ダイアフラムポンプの一部分を形成する、
図5aと
図5bに示されている一方の側部と、
図6aと
図6bに示されている他方の側部とを有する、弁ハウジング200を示す。この弁ハウジング200は、示されているように5つの側部を有する五角形の形状に各々が構成されている、弁ハウジング部材201a、201bを有する2つの部分構造で構成されている。弁ハウジング200は、参照番号10inで標示されている5つの入口弁アセンブリと、10outで標示されている5つの出口弁アセンブリとを含む。図示しているように、これらの5つの入口弁アセンブリの1つは10inで標示されており、5つの出口弁アセンブリの1つは10outで標示されており、残りの4つの入口弁アセンブリと4つの出口弁アセンブリは、各々の図を見にくくしないように標示されていない。各々の弁アセンブリ10in、10outは、例えば、
図1a〜
図4に関連して示されかつ詳細に後述されるダックビル弁10に対応する。
【0020】
本発明は、5つの入口弁アセンブリと5つの出口弁アセンブリとを有するダイアフラムポンプに関連して示され説明されるが、本発明の範囲は、特定の個数の入口弁アセンブリと出口弁アセンブリとに限定されないことが意図されている。例えば、本発明の範囲は、5つよりも少ない数の入口弁アセンブリと出口弁アセンブリ、又は、5つよりも多い数の入口弁アセンブリと出口弁アセンブリを有する実施形態を含むことが意図されている。特に、本発明の範囲は、4つの入口弁アセンブリと4つの出口弁アセンブリを有する実施形態、又は、3つの入口弁アセンブリと3つの出口弁アセンブリを有する実施形態、又は、2つの入口弁アセンブリと2つの出口弁アセンブリを有する実施形態、又は、1つの入口弁アセンブリと1つの出口弁アセンブリを有する実施形態を含むことが意図されている。さらに、本発明の範囲は、6つの入口弁アセンブリと6つの出口弁アセンブリを有する実施形態、又は、7つの入口弁アセンブリと7つの出口弁アセンブリを有する実施形態、又は、Nが7より大きい整数の場合に、N個の入口弁アセンブリとN個の出口弁アセンブリを有する実施形態を含むことが意図されている。
【0021】
弁ハウジング200は、外側壁又は外側リム202aと、中間壁又は中間リム202bと、内側壁又は内側リム202cとで構成されている。外側壁又は外側リム202aと中間壁又は中間リム202bは、流体をダイアフラムポンプ300(
図8)の中に受け入れるための入口ポート(図示されていない)と流体連通している、矢印204で全体的に示されている入口チャンバを形成するように構成されている。内側壁又は内側リム202cと、上部ハウジング部分315(
図8を参照されたい)は、ポンプから流体を供給するための出口ポート(図示されていない)と流体連通している、矢印205で全体的に示されている出口チャンバを形成するように構成されている。中間壁又は中間リム202bと、内側壁又は内側リム202cは、入口チャンバ204を出口チャンバ205から隔てるために、Oリング又は何らかの他の適切なシーリング要素又はシーリング装置(図示されていない)を受け入れるように構成されている。
【0022】
動作時には、流体が、入口チャンバ204から、5つの入口弁アセンブリ10inを通過して、矢印206(
図6b)で全体的に示されている弁チャンバに、連続的に吸い込まれて送られる。図示されているように、弁チャンバ206は、矢印206a、206b、206c、206d,206eで全体的に示されている5つの弁チャンバ空洞によって形成されており、この場合に、5つの弁チャンバ空洞206a、206b、206c、206d,206eの各々は、本発明の特定の実施形態では、それぞれの空洞壁206a′、206b′、206c′、206d′,206e′によって構成されている。流体は、弁チャンバ206から、5つの出口弁アセンブリ10outを通過して、連続的に、出口チャンバ205に吸い込まれて送られ、出口チャンバ205では、流体は出口ポート(図示されていない)に進みポンプ300から出る。出口チャンバ205から出口ポート(図示されていない)への流体の供給が導管を経由して完了され、この導管は、弁ハウジング200の5つの側部の1つに対して傾斜した関係(すなわち、非接線方向関係)を有する。
【0023】
図7aと
図7bは、矢印310によって全体的に示されている駆動機構に関連した弁ハウジング200を示し、この駆動機構は、ダイアフラム310aと、ピストン310bと、矢印310cで全体的に示されている揺動プレート(wobble plate)装置とを含むだろう。要素310のような駆動機構が当業で公知であり、この駆動機構の基本動作が、基礎をなす発明の一部分を形成しないので、この駆動機構については本明細書で詳細に説明しない。さらに、本発明の範囲は、何らかの特定のタイプ又は種類の駆動機構に限定されないことが意図されており、
図7a、
図7b、
図8に具体的に示されている駆動機構とは異なる他のタイプ又は種類の駆動機構を含むことが意図されている。
【0024】
各々の弁ハウジング部材201a、201bは、5つの入口弁アセンブリ10inと5つの出口弁アセンブリ10outを受け入れるように構成されている。例えば、後述されているように、各々の弁アセンブリ10in、10outは、
図1a、
図1b、
図3b、
図3c、
図3e、
図3g、
図3h、
図3iに示されているように、外周突出部分18aを有する基部部分18を有する弁座12によって構成されている。各々の弁ハウジング部材201a、201bは、弁ハウジング200に対して入口弁アセンブリ10in、10outを保持して摩擦的に係合させるために、5つの入口弁アセンブリ10inと5つの出口弁アセンブリ10outの各々のそれぞれの外周突出部分18aの上部部分又は下部部分を受け入れるように構成されている。例えば、
図7aと
図7bに示されているように、各々の弁ハウジング部材201a、201bは、入口弁アセンブリ10inと出口弁アセンブリ10outの各々のそれぞれの外周突出部分18aを受け入れて摩擦的に係合するように形成されているそれぞれの円形溝201a′、201b′で構成されていることがある。アセンブリ中には、最初に、各々の入口及び出口弁アセンブリ10in、10outの外周突出部分18aが、1つの弁ハウジング部材201aのそれぞれの円形溝状の要素201a′内に配置されるだろう。その次に、それぞれの円形溝201a′、201b′が、入口及び出口弁アセンブリ10in、10outの各々の外周突出部分18aを受け入れて、保持し、かつ、摩擦的に係合するように、弁ハウジング部材201bは弁ハウジング部材201aに結合させられるだろう。溝201a′、201b′は、それぞれの外周突出部分18aの形状に実質的に一致する形状に構成されている。この点から見て、本発明の着想の範囲内において、それぞれの外周突出部分18aが、本明細書に示され説明されている形状とは異なる形状(例えば、正方形、三角形)を有し、したがって、溝201a′、201b′も、本明細書に示され説明されている形状とは異なる対応する形状(例えば、対応する正方形、三角形)を有する実施形態が想定されている。
【0025】
図8は、本発明の特定の実施形態による、番号300で全体的に示されているダイアフラムポンプを、一方の側から示し、このダイアフラムポンプは、駆動機構ハウジング部分317の内側に配置されている
図7aと
図7bに示されている駆動機構310を有する、上部ハウジング部分315の内側に配置されている弁ハウジング200と、モータハウジング322の内側に配置されており、かつ、7aと
図7bに示されている駆動機構310を有する弁ハウジング200に結合されているモータポンプ320と、
図7aと
図7bに示されている駆動機構310を有する弁ハウジング200に結合されている圧力スイッチ装置330とを含む。モータポンプ320と、モータハウジング322と、圧力スイッチ装置330は、基礎をなす発明の一部分を形成しておらず、したがって本明細書ではさらに詳細に説明されない。さらに、本発明の範囲が、モータポンプ322とモータハウジング322と圧力スイッチ装置330とのタイプ又は種類に限定されることが意図されており、現在においてすでに知られているか将来において後に開発される基礎をなす発明に関連して他のタイプ又は種類のモータポンプとモータハウジングと圧力スイッチ装置とを使用することを含むことが意図されている。
【0026】
図9aと
図9bと
図9cを含む
図9が、本発明による特定の採用可能な実施形態による他の弁を示し、
図9aは、細かいC弁(fine C valve)を示し、
図9bは粗いC弁(coarse C valve)を示し、
図9cはポリプロC弁(polypro C valve)を示す。例えば、ポリプロC弁は、本明細書にその全体において引例として引用されている2008年4月30日付けで出願された米国特許出願公開第12/112,448号明細書に開示されている弁の形態をとることがある。
【0027】
図1a〜
図4:ダックビル弁アセンブリ
ダックビル逆止弁アセンブリ10
図1aと
図1bは、本発明の特定の実施形態による番号10で全体的に示されているダックビル逆止弁アセンブリを示し、このダックビル逆止弁アセンブリは、ダックビル逆止弁座12(
図3a〜
図3jを参照されたい)と、ダックビル逆止弁サポート14(
図2a〜
図2jを参照されたい)の形態であるその内側に配置されるためのインサートとの形態であるダックビル弁を含む。
【0028】
ダックビル逆止弁座12
ダックビル逆止弁座12の次の説明が例示の形で示されている。本発明の範囲は、本発明の着想の範囲内に依然としてとどまるように、示されていると説明からの逸脱を含むことが意図されている。
【0029】
図1aと
図1bに示されているように、ダックビル逆止弁座12は、柔軟な材料で作られており、アヒルの嘴の形に形成されており、ダックビル部分16と基部部分18で構成されている。ダックビル部分16は、流体と粒子を通過することを可能にするように曲がって開き、流体と粒子の逆流を防止するように閉じるためのスリット22を有する、平たい端部20で構成されている。例えば、動作中に、流体がダックビル部分16の中を通してポンプ圧送される時に、その平たい端部20が、加圧流体が通過することを可能にするために開き、内圧が取り除かれる時には、ダックビル端部20がその平らな形状に戻り、スリット22を閉じ、こうして逆流を防止する。基部部分18は、例えば流体と粒子を供給する供給管路又はポンプ(図示されていない)のような別の装置にダックビル逆止弁座12を結合するためのシーリングリング又はシーリングビーズとして例示されている、外周突出部分18aで構成されている。基部部分18は、さらに、ダックビル逆止弁座12の基部部分18の内側空洞を形成する内側壁又は内部壁18d内の内側凹み18b、18cによって両側において構成されている。
【0030】
基部部分18は、さらに、流体の背圧からダックビル逆止弁サポート14が移動させられることを防止するのを促進するために、その中にいったん挿入されたダックビル逆止弁サポート14のための支持を実現するための環状突起18fを有する、内向きに延びるシーリング部分18eでも構成されている。基部部分18は、さらに、
図3b、3cに最も適切に示されている、ダックビル逆止弁サポート14を中に挿入することを容易化するための、約45°として示されている面取りされたリム38でも構成されている。
【0031】
一例として、
図3a〜
図3jにダックビル逆止弁座12がさらに詳細に示されており、この場合に、ダックビル逆止弁座12の特徴要素が、
図1aと
図1bの照合番号を使用して標示されている。
図3a〜
図3jに示されている用途に関連している用途の可読性を改善するために、不要で冗長なリードライン(lead line)の過密を低下させるために、
図1aと
図1bに示されている幾つかの特徴要素は、
図3a〜
図3jの1つ又は複数においては標示されていない。
【0032】
照合番号12a(
図3a)〜12hh(
図3h)が、この特定の用途に基づいている、ダックビル逆止弁座12を構成するために当業者が使用されることが可能である様々な寸法を識別する。当業者は、手計算によって一組の寸法を生じさせること、又は、現在すでに知られているか又は将来において開発されるコンピュータ支援設計プログラムを使用することを含む、不適切な実験方法を用いて、ダックビル逆止弁座12を構成するための特定の一組の寸法を生じさせることが可能だろう。本発明の範囲は、あらゆる特定の用途、あらゆる特定の用途に関連しているあらゆる特定の一組の寸法、又は、一組の寸法があらゆる特定の用途に関連して生じさせられる仕方に限定されることは意図されていない。
【0033】
インサート又はダックビル逆止弁サポート14
インサート14の次の説明が一例として示されている。本発明の範囲は、本発明の着想の範囲内に依然としてあるように示されかつ説明されている変更を含むことが意図されている。
【0034】
図1aと
図1bに示されているように、インサート14は、ダックビル逆止弁座12の内側にインサート14を配置するように構成されている基部部分30を有し、ダックビル逆止弁サポート14の中を通してダックビル逆止弁座12に流体と粒子を通すための開口部34で構成されており、かつ、流体と粒子によって生じさせられる背圧に対応してダックビル逆止弁座12のダックビル形部分16の壁16a、16bのための支持を実現するように構成されている、全体的に番号32で示されているW字形部分を有する。インサート14は、さらに、流体と粒子を開口部34を通過させて外に出すために内側空洞を形成する内側壁36も有する。
【0035】
W字形部分32は、ダックビル逆止弁サポート14の中を通してダックビル逆止弁座12に流体と粒子を通すための開口部34を形成するように、かつ、流体と粒子によって生じさせられる背圧(約0.55MPa(約80PSI)までの背圧を含む)に対応してダックビル逆止弁座12の壁16a、16bのための支持を実現するように構成されている、2つの末端支持アーム32a、32dと、対向する2つの隆起中間支持アーム32b、32cとを含むだろう。支持アーム32aは、2つの側方部分32a
1、32a
2を有し、支持アーム32b、32cはそれぞれの側方部分32b
1、32c
1を有し、支持アーム32dは2つの側方部分32d
1、32d
2を有する。側方部分32a
1、32a
2、32b
1、32c
1、32d
1、32d
2は、それぞれに、流体と粒子によって生じさせられる背圧に対応してダックビル逆止弁座12のダックビル形部分16の壁16a、16bに接触し、これらの壁を支持する。支持アーム32aは、2つの湾曲部分32a
3、32a
4を有し、支持アーム32dは2つの湾曲部分32d
3、32d
4を有し、したがって、ダックビル逆止弁座12のダックビル形部分16の壁16a、16bは、摩耗を最小限にするために端縁上に載っていない。W形部分32も、支持アーム32a、32b、32c、32dの間をそれぞれに延びており、かつ、ダックビル逆止弁サポートを通してダックビル逆止弁座12に流体と粒子を通過させるための開口部34を形成するように構成されている、湾曲部分33a、33b、33c、33dを含む。支持アーム32bは、追加の強度を与えるために壁36に沿って延びる補強リブ又は補強部分32b
2(
図2bを参照されたい)で構成されている。支持アーム32cは、追加の強度を与えるために壁36に沿って延びる同様の補強リブ又は補強部分32c
2(
図2cを参照されたい)で構成されている。
図2bでは、照合ラベル32′が、例えば
図2aにおいて、示されているW字形部分32の下側を示す。
【0036】
基部部分30は、さらに、ダックビル逆止弁サポート14がダックビル逆止弁座12の中に挿入される時に軸方向の位置合わせと適正な深さとを実現するように、背圧によってインサートが外に押し出されることを防止するように、ダックビル逆止弁座12の内部壁又は内側壁18d内の内側凹み18b、18c内に受け入れられるための、内側凹み18b、18cに対して相対的に配置されるための、及び、内側凹み18b、18cと協働するための、その基部部分30の両方の側部から突き出す1対の位置決めタブ又は位置決め翼部30a、30bで構成されている。図示されているように、位置決めタブ又は位置決め翼部30a、30bと内側凹み18b、18cは、ダックビル逆止弁サポート14の基部部分30又はダックビル弁座12の内部壁又は内側壁18dのそれぞれの円周表面の周りを部分的に延びる。
【0037】
一例として、ダックビル逆止弁サポート14が
図2a〜
図2jにさらに詳細に示されており、このダックビル逆止弁サポート14の特徴要素は、
図1aと
図1bの照合番号を使用して標示されている。
図2a〜
図2jに示されている用途に関連して用途の可読性を改善するために、及び、不要で冗長なリードラインの過密を減少させるために、
図1aと
図1bに示されている幾つかの特徴要素は、
図2a〜
図2jの1つ又は複数においては標示されていない。
【0038】
照合ラベル14a(
図2a)〜14s(
図2j)が、特定の用途に基づいている、ダックビル逆止弁サポート14を構成するために当業者が使用されることが可能な様々な寸法を示す。当業者は、手計算によって一組の寸法を生じさせること、又は、現在すでに知られているか又は将来において開発されるコンピュータ支援設計プログラムを使用することを含む、不適切な実験方法を用いて、ダックビル逆止弁サポート14を構成するための特定の一組の寸法を生じさせることが可能だろう。本発明の範囲は、あらゆる特定の用途、あらゆる特定の用途に関連して使用されるあらゆる特定の一組の寸法、又は、一組の寸法があらゆる特定の用途に関連して生じさせられる仕方に限定されることは意図されていない。
【0039】
一例として、1つの特定の用途では、ダックビル逆止弁サポート14は、約4ミリメートル(約0.161インチ)のサイズを有する、果肉と種子を含む粒子を通過させるように設計されることが可能であり、次の通りに、
図2d〜
図2jに示されている寸法に関してインチ単位で寸法決定されるだろう。
【0041】
この特定の用途では、2つの末端支持アーム32a、32dと、対向する2つの隆起中間支持アーム32b、32cと、湾曲部分33a、33b、33c、33dとを含む、ダックビル逆止弁サポート14が、約4ミリメートル(約0.161インチ)以上のサイズであることがある大きな粒子を通過させるように、開口部34を形成するように寸法決定される。開口部34の寸法と、開口部34が通過させなければならない大きな粒子のサイズとの関係のために、剛体のサポートが弁座の中に挿入される時に、2つの末端支持アーム32a、32dと、対向する2つの隆起中間支持アーム32b、32cとが組み合わさって、弁座10の平らな端部20を形成するように収束する壁16の内側側部に接触し、この内側側部に沿って延び、この内側側部を支持する。2つの末端支持アーム32a、32dと、対向する2つの隆起中間支持アーム32b、32cは、実質的に壁16の内側側部に沿って弁座10の平らな端部20に延びる。
図2jでは、開口部Oが、ほぼ同一のサイズの寸法を有する粒子が中を通過することを可能にすることができる、約4ミリメートル(約0.161インチ)の直径を有する。本発明によるこの設計の構造的利点が、この設計が、弁座10の平らな端部20の壁16が、0.55MPa(80PSI)のような大きさの背圧を受けている時に、ダックビル弁の故障なしに、その形状を保持することが可能であることを結果的にもたらすということである。
【0042】
一例としては、この特定の用途では、ダックビル逆止弁サポート14は、次の通りの
図3d〜
図3jに示されているものに関してインチ単位で寸法決定されたダックビル逆止弁座12と協働するように設計された。
【0044】
図4
図4は、本発明の特定の実施形態による2つのダックビル逆止アセンブリ102、104を有する、番号100で全体的に示されているポンプの一部分の断面である。ポンプ100は、2つの円周溝108、110を備えるハウジング106を有する。ダックビル逆止弁アセンブリ102、104の各々は、各々のダックビル逆止弁アセンブリ102、104をハウジング106内の所定の位置に保持するための、それぞれの円周溝108、110の中に配置されている、その外周突出部分102a、104a(すなわち、シーリングリング又はシーリングビーズ)を有する。
図4では、外周突出部分102aは断面の形で示されており、一方、外周突出部分104aはそうではない。さらに、図示されているように、2つのダックビル逆止アセンブリ102、104の各々は座部分103a,105aとサポート部分103b、105b(破線)をそれぞれに含む。動作中は、流体と粒子は、デュアルダイアフラムシステム120、122の往復運動によって逆止弁の中を通して交互にポンプ圧送され、流路124、126の中を通過し、図示されているように、2つのダックビル逆止弁アセンブリ102、104が流路126内に配置されている。シーリングリング又はシーリングビーズが、同じダックビル逆止弁アセンブリ102、104が円周溝108、110のどちらの中に配置されることを可能にし、したがって、同じダックビル逆止弁アセンブリ102、104が両方の場所において使用されることが可能である。
【0045】
採用可能な用途すべてのリスト
本発明の採用可能な用途が、特に、直径4mmまでの粒子を含む調味料又は流体のような高粘性液体を通過させることにダックビル弁が適合化されている場合に、酸性ジュース又は非乳製品(non dairy)と共に使用するための機械を含む、クルー・サーブド・スムージー・マシン(crew served smoothie machine)を開発する様々な顧客のためのスムージーを製造するために使用される混合物に関係する固体を取り扱うことが可能なポンプを含む、回転ダイアフラムポンプが現在において使用されているあらゆる用途を含むだろう。こうした用途は、調味料、フルーツジュース、スムージー、ミルクシェイク、ハンドローション、石けん、シャンプー、及び、典型的なばね式逆止弁を通常は詰まらせることがある粒子を有する他の粘性材料を含む。
【0046】
本発明の範囲
さらに、本明細書に示されておりかつ詳細に説明されている実施形態は、単なる例示として示されているにすぎず、本発明の範囲は、本明細書に含まれているこれらの部品又は要素の特定の形状構成、寸法、及び/又は、設計の詳細に限定されないことが意図されている。言い換えると、当業者は、これらの実施形態に対する設計の変更が行われることが可能であり、したがって、その結果としての実施形態が本明細書に開示されている実施形態とは異なるだろうが、本発明の全体的な着想の範囲内に依然としてあるだろうということを理解するだろう。
【0047】
本明細書に特に明記されていない限り、本明細書において特定の実施形態に関して説明されている特徴要素、特徴、代替案、又は、変更のいずれもが、本明細書に説明されているあらゆる他の実施形態に、適用され、使用され、又は、合併されてもよいということが理解されるべきである。さらに、本明細書の図面は一定の縮尺で描かれていない。
【0048】
本発明は、本発明の例示的な実施形態に関して説明され図示されてきたが、本発明の着想と範囲からの逸脱なしに、上述の又は様々な他の追加と省略が、これらの実施形態において、及び、これらの実施形態に対して加えられてもよい。