【課題を解決するための手段】
【0008】
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の請求項1記載のコラム築造装置11は、施工機本体13と、
前記施工機本体13によって地面43に立てられて軸線回りに回転される円筒状のロッド17と、
前記ロッド17の前記軸線45に沿う方向の一端側に同軸で取り付けられる円板状のビット基板21と、
前記ビット基板21の前記ロッド17と反対側の下端面に前記軸線45を中心とした円周方向に等間隔で三枚が突設され、直交2辺部53の一方が前記軸線45に沿って配置される
とともに互いに接合され、それぞれが直角三角形状
をなし、先端を鋭角の三角形状とした掘削刃23と、
それぞれの前記掘削刃23の傾斜辺部55
から先端爪部が突出するように固定され、前記軸線45から異なる距離及び前記下端面から異なる距離で固定された3つの掘削爪25と、
を具備することを特徴とする。
【0009】
このコラム築造装置11では、掘削刃23が3枚となることで、掘削時の抵抗が分散され、ビット19の劣化が低減される。掘削刃23の形状が直角三角形状となることで、先端が鋭角の三角形となり、掘進力が高められる。また、掘削刃23に掘削爪25を設けることで、劣化が掘削爪25に集中し、掘削爪25のみの交換で掘削能力が回復し、経済性が高まる。それぞれの掘削刃23に設けられている掘削爪25は、ビット基板21からの高さ及び中心からの距離が全て異なるので、固い地盤にも段階的に且つ効果的に掘削が可能となる。掘削刃23がビット基板21の下端面に固定されるので、掘削刃23がロッド径よりも外側にはみ出さず、コラム51の出来形に影響を与えることがない。その結果、掘削性能が高まり、また、劣化し難くなり、どのような土質の地盤に対しても1種類のビット19で対応が可能となる。
【0010】
本発明の請求項2記載のコラム築造装置11は、請求項1記載のコラム築造装置11であって、
前記ビット基板21には前記軸線45と同軸となって前記下端面から下方へ突出する円筒状の吐出管37が突設され、該吐出管37のビット基板21の下端面からの突出部の外周面には、3つの前記
掘削刃23の互いに接合される直交2辺部の一方が接合されており、
前記吐出管37の突出先端に吐出口39が開口され、該吐出口39の開口の内部には、内部圧力によって開閉する弁が設けられていることを特徴とする。
【0011】
このコラム築造装置11では、吐出管37がビット基板21の下端面から突出し、その突出先端に吐出口39が開口するので、下端面に当たった掘削土が吐出口39に入り難くなる。これにより、吐出口39が掘削土で詰まることが抑制され、築造コラム用充填材57のスムースな吐出が可能となるとともに、築造コラム用充填材57への切削土の混入が抑制される。
【0012】
請求項1または2記載のコラム築造装置11を用いるコラム置換築造方法
は、
ロッド17の下端にビット19を有したオーガ15を回転させて掘削土を側方地盤へ圧入することで周辺地盤を圧密しながら所定の深度まで回転圧入する掘進工程aと、
コラム51の置換底位置に達したら築造コラム用充填材57を吐出しながら前記オーガ15を同位置で回転させる先端仕上げ工程dと、
前記築造コラム用充填材57を吐出しながら前記オーガ15を引上げる充填工程eと、
コラム51の置換予定上端位置の所定距離手前に達したら前記築造コラム用充填材57の吐出を停止させて仕上り面が置換予定位置となるように築造コラム用充填材57の上面レベルを調整した後に再び前記オーガ15を回転させながら引上げる仕上げ工程fと、
を含むことを特徴とする。
【0013】
このコラム置換築造方法では、オーガ15の先端中心を、築造するコラム51の軸線45に位置に合わせする。オーガ15を回転させながら隣のコラム51に影響を及ぼさない速度で、掘削土を、上方へ移動させずに側方地盤へ圧入する。これにより、周辺地盤を強固に圧密しながら所定の深度までオーガ15を回転圧入する。所定深度に達したら、オーガ15を回転させながら築造コラム用充填材57を吐出開始し、その状態を所定時間保持する。オーガ15を回転させ、築造コラム用充填材57を吐出させながらオーガ15を引上げる。吐出口39がコラム51の置換予定上端位置となる手前で吐出を停止し、引上げる。オーガ15を引上げた後、必要に応じてコラム51の仕上り面まで築造コラム用充填材57を補充する。
【0014】
請求項1または2記載のコラム築造装置11を用いるコラム置換築造方法
は、
ロッド17の下端にビット19を有したオーガ15を回転させて掘削土を側方地盤へ圧入することで周辺地盤を圧密しながら所定の深度まで回転圧入する掘進工程aと、
コラム51の置換底位置に達したら同位置でオーガ15を所定時間回転させた後に築造コラム用充填材57を吐出する先端形状安定化工程bと、
築造コラム用充填材57を吐出しながら前記オーガ15を一旦引上げた後に前記オーガ15を再度置換底位置に戻す上下動工程cと、
前記築造コラム用充填材57を吐出しながら前記オーガ15を引上げる充填工程eと、
コラム51の置換予定上端位置の所定距離手前に達したら前記築造コラム用充填材57の吐出を停止させて仕上り面が置換予定位置となるように築造コラム用充填材57の上面レベルを調整した後に再び前記オーガ15を回転させながら引上げる仕上げ工程fと、
を含むことを特徴とする。
【0015】
このコラム置換築造方法では、オーガ15を回転させながら隣のコラム51に影響を及ぼさない速度で、掘削土を、上方へ移動させずに側方地盤へ圧入する。これにより、周辺地盤を強固に圧密しながら所定の深度までオーガ15を回転圧入する。ロッド17のビット19がコラム51の置換底位置に達したら、同位置で所定時間回転させて先端形状を安定(定着)させる。その後、所定距離だけオーガ15を引上げ、吐出口39から築造コラム用充填材57を吐出しながら一旦置換底位置に戻して回転させる。そのままオーガ15を引上げる。吐出口39がコラム51の置換予定上端位置となる手前で吐出を停止し、引上げる。オーガ15を引上げた後、必要に応じてコラム51の仕上り面まで築造コラム用充填材57を補充する。
【0016】
上記のコラム置換築造方法は、請求項1または2記載のコラム築造装置11を用いるコラム置換築造方法であって、
ロッド17の下端にビット19を有したオーガ15を回転させて掘削土を側方地盤へ圧入することで周辺地盤を圧密しながら所定の深度まで回転圧入する掘進工程aと、
コラム51の置換底位置に達したら同位置でオーガ15を所定時間回転させた後に築造コラム用充填材57を吐出する先端形状安定化工程bと、
前記築造コラム用充填材57を吐出しながら前記オーガ15を引上げる充填工程eと、
コラム51の置換予定上端位置の所定距離手前に達したら前記築造コラム用充填材57の吐出を停止させて仕上り面が置換予定位置となるように築造コラム用充填材57の上面レベルを調整した後に再び前記オーガ15を回転させながら引上げる仕上げ工程fと、
を含むことを特徴とする。
【0017】
このコラム置換築造方法では、オーガ15を回転させながら隣のコラム51に影響を及ぼさない速度で、掘削土を、上方へ移動させずに側方地盤へ圧入する。これにより、周辺地盤を強固に圧密しながら所定の深度までオーガ15を回転圧入する。ロッド17のビット19がコラム51の置換底位置に達したら、同位置で所定時間回転させて先端形状を安定(定着)させる。その後、吐出口39から築造コラム用充填材57を吐出しながらオーガ15を引上げる。吐出口39がコラム51の置換予定上端位置となる手前で吐出を停止し、引上げる。オーガ15を引上げた後、必要に応じてコラム51の仕上り面まで築造コラム用充填材57を補充する。
【0018】
上記のコラム置換築造方法は、請求項1または2記載のコラム築造装置11を用いるコラム置換築造方法であって、
ロッド17の下端にビット19を有したオーガ15を回転させて掘削土を側方地盤へ圧入することで周辺地盤を圧密しながら所定の深度まで回転圧入する掘進工程aと、
コラム51の置換底位置に達したら同位置でオーガ15を所定時間回転させた後に築造コラム用充填材57を吐出する先端形状安定化工程bと、
築造コラム用充填材57を吐出しながら前記オーガ15を一旦引上げた後に前記オーガ15を再度置換底位置に戻す上下動工程cと、
コラム51の置換底位置に達したら前記築造コラム用充填材57を吐出しながら前記オーガ15を同位置で回転させる先端仕上げ工程dと、
前記築造コラム用充填材57を吐出しながら前記オーガ15を引上げる充填工程eと、
コラム51の置換予定上端位置の所定距離手前に達したら前記築造コラム用充填材57の吐出を停止させて仕上り面が置換予定位置となるように築造コラム用充填材57の上面レベルを調整した後に再び前記オーガ15を回転させながら引上げる仕上げ工程fと、
を含むことを特徴とする。
【0019】
このコラム置換築造方法では、オーガ15を回転させながら隣のコラム51に影響を及ぼさない速度で、掘削土を、上方へ移動させずに側方地盤へ圧入する。これにより、周辺地盤を強固に圧密しながら所定の深度までオーガ15を回転圧入する。コラム51の置換底位置に達したら、同位置で所定時間オーガを回転させて、先端形状を安定させる。その後、築造コラム用充填材57を吐出しながら一旦所定距離だけオーガ15を引上げ、再度、オーガ15を置換底位置に戻して、同位置で回転させる。築造コラム用充填材57を吐出しながらオーガ15を引上げる。引上げ時は、築造コラム用充填材57をオーガ15の吐出口39から吐出し、対象地盤を混入、撹拌せずにオーガ15を回転させて引上げる。コラム51の置換予定上端位置の手前に達したら、築造コラム用充填材57の吐出を停止させ、仕上り面が置換予定位置となるように築造コラム用充填材57の上面レベルを確認・調整する。
【0020】
本発明
の築造コラム用充填材57は、
上記のコラム置換築造方法に用いられる築造コラム用充填材57であって、
主成分に、
高炉セメントB種(C)と、分散材(K)及びブリーディング低減材(B)からなる混和材と、水(W)と、を有し、
水セメント比((W+B+K)/C)が、80〜120%、
ブリーディング低減材セメント比(B/C)が、5.0〜9.0%、
分散材セメント比(K/C)が、1.0〜2.5%であり、
且つ前記水、前記分散材、前記ブリーディング低減材、前記高炉セメントB種の順で混合撹拌されてなることを特徴とする。
【0021】
この築造コラム用充填材57では、それぞれの混和材の性能が充分に発揮され、ブリーディング現象等によるコラム頭レベルの下がりが抑制される。水セメント比を80〜120%とし、配合(撹拌)の順番を、水、混和材、ベントナイト、高炉セメントB種とすることで、ブリーディング率(コラム全長に対するコラム頭レベルの下がり)が2.0%以下に低減可能となる。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る請求項1記載のコラム築造装置によれば、掘削刃を3枚で構成したことで、掘削時の抵抗が分散され、ビットの劣化が低減されることとなり、掘削刃の形状が直角三角形状となることで、先端が鋭角の三角形となり、掘進力が高められる。また、掘削刃に掘削爪を設ける構成としたことで、掘削刃だけではなく掘削爪にて掘進できるとともに、劣化が掘削爪に集中し、掘削爪のみの交換で掘削能力を回復させることができ、経済性が高まる効果がある。さらに、各掘削爪は、ビット基板からの高さ及び中心からの距離が全て異なる配置構成としたので、地盤が固い場合であっても段階的に且つ効果的に掘削が可能となる。また、掘削刃がビット基板の下端面に固定されているので、掘削刃がロッド径よりも外側にはみ出さず、コラムの出来形に影響を与えることがない。その結果、掘削性能が高まり、また、劣化し難くなり、どのような土質の地盤に対しても1種類のビットで対応が可能となる。すなわち、このコラム築造装置では、土質を選ばず、掘削土が混入しない安定した品質のコラムを築造できるものである。
【0023】
本発明に係る請求項2記載のコラム築造装置によれば、吐出管がビット基板の下端面から突出し、その突出先端に吐出口が開口するので、下端面に当たった掘削土が吐出口に進入することを防止でき、掘削土等の逆流や詰まりを抑制して、充填材をスムースに充填できる。また、築造コラム用充填材への切削土の混入を抑制できる。
【0024】
本発明に
係るコラム置換築造方法によれば、掘進工程a、先端仕上げ工程d、充填工程e、仕上げ工程fによって、地面まで築造コラム用充填材を過不足なく充填できる。
【0025】
本発明に
係るコラム置換築造方法によれば、掘進工程a、先端形状安定化工程b、上下動工程c、充填工程e、仕上げ工程fによって、地面まで築造コラム用充填材を過不足なく充填することができるのに加え、掘削土の混入をより確実に削減でき、さらに確実に築造コラム用充填材を吐出して、安定した形状の先端から置換上部まで品質の高いコラムを築造できる。
【0026】
本発明に
係るコラム置換築造方法によれば、掘進工程a、先端形状安定化工程b、充填工程e、仕上げ工程fによって、地面まで築造コラム用充填材を過不足なく充填することができるのに加え、先端形状を定着させ、掘削土の混入しない品質の高いコラムを築造できる。
【0027】
本発明に
係るコラム置換築造方法によれば、掘進工程a、先端形状安定化工程b、上下動工程c、先端仕上げ工程d、充填工程e、仕上げ工程fによって、地面まで築造コラム用充填材を過不足なく充填することができるのに加え、先端形状を定着させ、掘削土の混入をより確実に削減でき、さらに確実に築造コラム用充填材を吐出して、先端から上部まで品質の高いコラムを築造できる。
【0028】
本発明に
係る築造コラム用充填材によれば、ブリーディング率を2.0%以下まで低減させることが可能となる。