特許第5864533号(P5864533)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5864533
(24)【登録日】2016年1月8日
(45)【発行日】2016年2月17日
(54)【発明の名称】LGWP冷媒を用いる吸収冷凍サイクル
(51)【国際特許分類】
   F25B 15/00 20060101AFI20160204BHJP
   F25B 27/00 20060101ALI20160204BHJP
   C09K 5/04 20060101ALI20160204BHJP
   C10M 105/38 20060101ALI20160204BHJP
   C10M 107/34 20060101ALI20160204BHJP
   C10M 101/02 20060101ALI20160204BHJP
   C10N 40/30 20060101ALN20160204BHJP
【FI】
   F25B15/00 B
   F25B15/00 301E
   F25B15/00 303E
   F25B15/00 Z
   F25B27/00 L
   F25B27/00 P
   F25B27/00 K
   C09K5/04
   C10M105/38
   C10M107/34
   C10M101/02
   C10N40:30
【請求項の数】8
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2013-502826(P2013-502826)
(86)(22)【出願日】2011年3月31日
(65)【公表番号】特表2013-525724(P2013-525724A)
(43)【公表日】2013年6月20日
(86)【国際出願番号】US2011030651
(87)【国際公開番号】WO2011123592
(87)【国際公開日】20111006
【審査請求日】2014年3月24日
(31)【優先権主張番号】13/076,120
(32)【優先日】2011年3月30日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/320,305
(32)【優先日】2010年4月1日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500575824
【氏名又は名称】ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100096013
【弁理士】
【氏名又は名称】富田 博行
(74)【代理人】
【識別番号】100092967
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 修
(74)【代理人】
【識別番号】100120754
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 豊治
(72)【発明者】
【氏名】ハルス,ライアン
(72)【発明者】
【氏名】シートン,クリストファー・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】スパッツ,マーク・ダブリュー
(72)【発明者】
【氏名】シン,ラジヴ・アール
【審査官】 柿沼 善一
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2009/134957(WO,A2)
【文献】 国際公開第2009/157320(WO,A1)
【文献】 国際公開第2009/140231(WO,A2)
【文献】 特開2009−074022(JP,A)
【文献】 特開平09−296966(JP,A)
【文献】 特表2007−510039(JP,A)
【文献】 特開2003−075014(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25B 15/00
C09K 5/04
C10M 101/02
C10M 105/38
C10M 107/34
F25B 27/00
C10N 40/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下:
a.1から8個までの炭素原子を有するHFC類、HFO類およびHFCO類からなるグループから選択される1種類以上のフッ素化有機化合物を含む第1液相冷媒流を蒸発させて低圧気相冷媒流を生成し、ここで前記の蒸発が系から熱を伝達して冷却させ;
b.前記の低圧気相冷媒流を、その冷媒中の炭素/酸素原子の総数よりも少なくとも2大きい炭素/酸素原子の総数を有するフルオロエーテル類、フルオロケトン類、HFC類、HFO類およびHFCO類からなるグループから選択される1種類以上の有機化合物を含む第1液相溶媒流と、その気相冷媒流の冷媒の実質的に全部をその第1液相溶媒流の溶媒中に溶解させるのに有効な条件下で接触させて、冷媒−溶媒溶液流を生成し;
c.その冷媒−溶媒溶液流の圧力および温度を増大させ;
d.前記の冷媒−溶媒溶液流を熱力学的に分離して高圧気相冷媒流および第2液相溶媒流にし;
e.前記の第2液相溶媒流を工程(b)に再循環させて前記の第1液相溶媒流を生成し;
f.前記の高圧気相冷媒流を凝縮して第2液相冷媒流を生成し;そして
g.前記の第2液相冷媒流を工程(a)に再循環させて前記の第1液相冷媒流を生成する
を含む、吸収冷凍を提供するための方法。
【請求項2】
前記の第1液相溶媒流中の前記の1種類以上の有機化合物が、前記の第1液相冷媒流中の1種類以上のフッ素化有機化合物の沸点よりも少なくとも40℃高い沸点を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記の第1液相冷媒流中の前記の1種類以上のフッ素化有機化合物が、1,1,1,2−テトラフルオロプロペン、ジフルオロメタン、トランス−1,1,1,3−テトラフルオロプロペン、シス−1,1,1,3−テトラフルオロプロペン、3,3,3−トリフルオロプロペン、およびそれらの組み合わせの内の1種類以上から選択される、請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記の第1液相溶媒流中の有機化合物が、ノナフルオロブチルエーテル、ペルフルオロ(2−メチル−3−ペンタノン)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、およびそれらの組み合わせからなるグループから選択される、請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記の第1液相冷媒流中の前記の1種類以上のフッ素化有機化合物が1,1,1,2−テトラフルオロプロペン、ジフルオロメタン、トランス−1,1,1,3−テトラフルオロプロペン、シス−1,1,1,3−テトラフルオロプロペン、3,3,3−トリフルオロプロペン、およびそれらの組み合わせの内の1種類以上から選択され、前記の第1液相溶媒流中の前記の有機化合物がノナフルオロブチルエーテル、ペルフルオロ(2−メチル−3−ペンタノン)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、およびそれらの組み合わせからなるグループから選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記の第1液相冷媒流中の前記の1種類以上のフッ素化有機化合物が式CClを有する少なくとも1種類の化合物を含み、ここでwは3から5までの整数であり、xは1から3までの整数であり、zは0から1までの整数であり、そしてy = 2w−x−zである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記の溶媒がポリエチレングリコール油、ポリオールエステル油、ポリプロピレングリコールジメチルエーテルに基づく油および鉱油からなるグループから選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
以下:
a.HFC類、HFO類およびHFCO類からなるグループから選択される1種類以上のフッ素化有機化合物からなるグループから選択される冷媒;
b.その冷媒の沸点よりも少なくとも40℃高い沸点を有する1から8個までの炭素原子(C1〜C8)を有する1種類以上のフッ素化有機化合物を含む吸収剤;
c.前記の冷媒を蒸発させるのに適した蒸発装置;
d.前記の冷媒を前記の吸収剤と混合するのに適したミキサー、ここで前記のミキサーは前記の蒸発装置に流体的に接続されている;
e.前記の冷媒の少なくとも一部を前記の吸収剤中に溶解させて溶液を生成するのに適した吸収装置、ここで前記の吸収装置は前記のミキサーに流体的に接続されている;
f.前記の吸収装置に流体的に接続されたポンプ;
g.前記のポンプに流体的に接続された熱交換器;
h.前記の溶液を蒸気冷媒構成要素および液体吸収剤構成要素に熱力学的に分離するのに適した分離装置、ここで前記の分離装置は前記の熱交換器に流体的に接続されている;
i.前記の分離装置および前記のミキサーに流体的に接続された戻り油ライン、ならびに
j.前記の蒸気冷媒構成要素を凝縮するのに適した凝縮装置、ここで前記の凝縮装置は前記の分離装置および前記の蒸発装置に流体的に接続されている
を含む、吸収冷凍系。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
この出願は2010年4月1日に出願された米国仮出願一連番号61/320,305に関し、およびその優先権の利益を主張し、その内容を本明細書に援用する。
【0002】
本出願は、2009年4月29日に出願された米国出願一連番号12/432,466の一部継続出願でもあり、それは2008年4月30日に出願された米国仮出願一連番号61/049,069に対して優先権を主張し、そのそれぞれの内容を本明細書に援用する。
【0003】
この発明は、低い地球温暖化係数(GWP)および低いオゾン破壊係数(ODP)を有する冷媒を用いる経済的な吸収冷凍系に関する。
【背景技術】
【0004】
吸収冷凍は、廃熱または他の低コストな熱(例えば太陽熱加熱)が利用可能である場合の、圧縮冷凍に対するより経済的な代替策である。従って、吸収冷凍は高温環境において作動する冷却系の環境への影響の低減において非常に重要な役割を果たす可能性を有する。
【0005】
吸収冷凍機および蒸気圧縮冷凍機は両方とも非常に低い沸点を有する冷媒を用いる。両方のタイプにおいて、この冷媒が蒸発する、または沸騰する際に、それはそれと共にいくらかの熱を持ち去り、冷却作用を提供する。しかし、吸収冷凍および蒸気圧縮冷凍は、そのサイクルが繰り返すことができるように冷媒がガスから変化して液体に戻る方式が異なる。蒸気圧縮冷凍機は、しばしば電動圧縮機により供給される機械的仕事を用いてそのガスへの圧力を増大させ、次いでその熱い高圧のガスを冷たい流体(通常は空気)との熱交換により凝縮して液体に戻す。吸収冷凍機はそのガスの圧力を増大させるために機械的仕事を用いず、低出力ポンプのみまたは場合により熱のみを必要とする異なる方法を用いてそのガスを変化させて液体に戻し、それによりより少ない稼動部を有する系を提供し、それはその系の全体的な寿命を増大させる。
【0006】
住宅および商業建築物はエネルギーの大きな消費者であり、絶えず変化する需要を有する電気の主な消費者である。低〜中程度の需要の期間の間、電気は原子力、石炭、または水力電気エネルギー源を利用する最も効率的な設備により生産され、これはこの設備がほぼ持続的に運転されているためである。しかし、ピーク需要の間、典型的には天然ガスまたは燃料油で動く、より費用がかからずより効率の悪い設備が用いられ、それは油を使用する場合は燃料の安全性、天然ガスに関しては価格の安定性に関する懸念を生じさせる。ピーク需要は、発電および配電系統が含まれるその電気系統の全体の大きさも設定する。加えて、その発電または送電系統がそれらの限界にある時に需要を低減することは、電気供給の信頼性を向上させ、重大なマイナスの経済的影響を有し得る停電を避けるための有効な方法である。
【0007】
太陽エネルギーは比較的安価なコレクターパネルの使用により利用することができ、その太陽エネルギーは、典型的には凝固点を抑えるために添加されるグリコール類を含む水である作動流体に伝達される。次いでこの流体が熱源になり、それがその吸収冷却系を動かす。加えて、冷却が必要でない場合、これは飲用水を加熱するために用いることができる。新規の設置に関する追加の利益は、その基本の蒸気圧縮冷却系は小型化することができ、それによりより少ない周期動作(cycling)で作動することができ、それはこの系の性能を向上すると考えられることである。また、吸収冷凍は、それは典型的にはこれらの系への負荷を増大させる同じエネルギーの源、すなわち太陽エネルギーを用いて必要な冷却を提供する能力を持つため、そのような環境において利点を有し得る。
【0008】
冷凍サイクルの一般的な例は、食品冷凍機および冷凍庫ならびに空気調和装置である。熱的快適性を提供するための可逆サイクルヒートポンプも、冷媒の蒸発および凝縮の物理的特性を利用することにより作動する。加熱、換気、および冷却(HVAC)適用において、ヒートポンプは通常は熱の流れの方向を逆にすることができるような逆転弁および最適化された熱交換器が含まれる冷凍装置を指す。最も一般的には、その加熱サイクルの間に、ヒートポンプは空気から、または地面から、またはさらには水から熱を引き出す。
【0009】
吸収系は長年の間使用が限られてきたが、出願者は従来の作動流体はそれらの成功を制限する重大な欠点を有してきたことを認識するようになった。例えば、2種類の最も一般的な吸収冷凍ペアはNH−水および水−LiBrである。NH−水は冷媒としてNHを、吸収剤として水を用いる。NHは多くの適用において冷媒として十分に機能するが、NHの毒性は公衆により占有され得る場所におけるそれの使用を制限する。加えて、冷却系におけるより一般的な建設資材の1つである銅との併用可能性の問題は、その設置されたNH−水に基づく系の費用を、より望ましくないおよび/またはより高価な材料を用いなければならないことにより増大させ得る。水−LiBrに関して、水は多くの重要な興味深い場合において適切な冷媒ではないため、問題が生じる。出願者は、水は特定の重要な適用においてその実行可能性(viability)を制限する2つの主な欠点を有することを理解するようになった。第1は、その低い圧力により、その設備の大きさが多くの適用に関して実用的でなくなることである。第2に、水の凝固点のため、それは0℃より下の温度では用いることができない。結果として、毒性および/または引火性および/または腐食性および/または設備費用のような問題により、そのような系は典型的には産業的設定において、または冷媒の非常に小さい変化のみが必要とされる適用(低能力系、すなわちホテルおよびRVにおける一部の冷凍機、とは言え、これらさえもNHの毒性のために大部分は姿を消した)にのみ用いられる。
【0010】
従って、出願者は、吸収型冷凍系のためのより安全かつ環境に優しい冷媒に関する継続的な必要性を認識するようになった。出願者は、産業的な熱の回収から住宅用の太陽熱に助けられる冷凍まで様々な適用における使用のための有効かつ環境に許容できる流体を提供することができる系により得られる可能性のある利点も認識するようになった。
【発明の概要】
【0011】
出願者は、1から8個までの炭素原子(C1〜C8)を有するフッ素化有機化合物および特定の態様において特定のハイドロフルオロオレフィンおよび/またはハイドロクロロフルオロオレフィン化合物が含まれるフッ素化有機化合物を含む特定の冷媒/吸収剤ペアは吸収冷凍における使用に十分に適しており、特別な利点を有することを見出した。特定の態様において、本発明に従うフッ素化有機化合物、特に、排他的にではないが、特定のハイドロフルオロオレフィンおよび/またはハイドロクロロフルオロオレフィン化合物、および/またはC2〜C4ハイドロフルオロオレフィンおよび/またはハイドロクロロフルオロオレフィン化合物は冷媒として利用され、その吸収剤部分はフッ素化有機化合物および/または非フッ素化油のどちらかである。ハイドロフルオロオレフィン類、例えばHFO−1234yf(例えば1,1,1,2−テトラフルオロプロペン)およびHFO−1234ze(E)(例えば1,1,1,3−テトラフルオロプロペン)(それらに限定されない)は、優秀な冷凍能力およびそれらを環境に優しいものにする非常に短い大気での寿命を有することが分かっており、本発明に従う使用、好ましくは冷媒としての使用に好ましい。ハイドロクロロフルオロオレフィン類、特にモノクロロトリフルオプロペン類、例えばHCFO−1233zd(1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン)(それに限定されない)も優秀な冷凍能力およびそれらを環境に優しいものにする非常に短い大気での寿命を有することが分かっており、本発明に従う使用、好ましくは吸収剤としての使用に好ましい。これらの冷媒は、銅およびアルミニウムと併用可能であるという追加の利益も有する。銅およびアルミニウムの使用は両方とも、向上した熱伝達により効率を増大させ、全体の費用を減少させる。
【0012】
特定の態様において、本発明の吸収冷凍流体は、吸収剤として働き、比較的高い沸点を有する第1のフッ素化有機化合物、および冷媒として働き、比較的低い沸点を有する第2のフッ素化有機化合物を含む。特定の例において、その第1のフッ素化有機化合物を含む吸収剤は、その第2のフッ素化有機化合物を含む溶質の沸点よりも少なくとも40℃高い沸点を有する。さらなる態様において、その吸収剤化合物は非イオン性化合物であり、また、その冷媒中の炭素/酸素原子の総数よりも少なくとも2(2)大きい炭素/酸素原子の総数を有する。従って、その冷媒が1種類以上のC1〜C4フッ素化化合物、または1種類以上のC2〜C4ハイドロフルオロオレフィンおよび/またはハイドロクロロフルオロオレフィン化合物を含む態様では、その吸収剤化合物は1種類以上のC2〜C8フッ素化化合物、特定の態様において1種類以上のC3〜C8ハイドロフルオロオレフィンおよび/またはハイドロクロロフルオロオレフィン化合物を含む。
【0013】
そのような態様の特定の観点に従って、その流体の吸収剤部分は、フルオロエーテル類、フルオロケトン類、HFC類、HFO類(HFCO類が含まれる)、およびこれらのものの組み合わせからなるグループから選択され、そのペアの冷媒部分はHFC類、HFO類(HFCO類が含まれる)、COおよびこれらのものの組み合わせからなるグループから選択される。本発明に従う吸収剤としての使用のためのフルオロエーテルの限定的でない例は、メチルノナフルオロブチルエーテルである。本発明に従う吸収剤としての使用のためのフルオロケトンの限定的でない例は、ペルフルオロ(2−メチル−3−ペンタノン)である。本発明に従う吸収剤としての使用のためのHFCの限定的でない例は、HFC−245fa(例えば1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン)である。本発明に従う吸収溶媒としての使用のためのHFOの限定的でない例は、HFO−1233zdであり、HFO−1233zd(E)が含まれる。本発明に従う冷媒としての使用のためのHFOの限定的でない例は、HFO−1234yfである。本発明に従う冷媒としての使用のためのHFCの限定的でない例は、HFC−32(ジフルオロメタン)である。本発明に従う特に好ましいものは、排他的にではないが、冷媒/吸収剤ペアHFC32/HFC−245fa、HFC−32/HFO1234yf、HFC−32/1233zd(E)およびHFO−1234yf/1233zd(E)であり、最も好ましくは、排他的にではないが、ソーラーパワーの形でのエネルギー入力を含む吸収冷凍系と関連したそのようなペアの使用であり、さらにもっと好ましくは、排他的にではないが、商業的な系のピーク需要を減少させるためのそのようなソーラーパワーエネルギー入力の使用である。
【0014】
特定の他の態様において、本発明に従うそのペアの冷媒部分は特定のハイドロフルオロオレフィンおよび/またはハイドロクロロフルオロオレフィン化合物の中から選択され、その吸収剤および/または溶媒部分は非フッ素化油であり、または非フッ素化油を含み、それは有機性の油、例えばポリアルキレングリコール油、ポリアルファオレフィン油、鉱油、およびポリオールエステル油(これらのものの組み合わせを含む)から選択されてよい。これらの冷媒および油の溶液はその冷媒を吸収型冷凍系において作動流体として用いることを可能にすることが発見されている。これらの冷媒の多くは、低いGWP(すなわちCOと比較して1000未満、または100未満)を有すること、感知できるオゾン破壊係数が低い、または無いことを特徴とし、非毒性および非引火性である。当業者は、1観点において、本発明にはその冷媒、フッ素化吸収剤および非フッ素化油の組み合わせが含まれることを理解するであろう。
【0015】
従って、この発明の1観点は、以下を含む冷凍を提供するための方法を含む:(a)1から8個までの炭素原子を有する1種類以上のフッ素化有機化合物を含む第1液相冷媒流を蒸発させて低圧気相冷媒流を生成し、ここで前記の蒸発が系から熱を伝達して冷却させ;(b)前記の低圧気相冷媒流を、その冷媒中の炭素/酸素原子の総数よりも少なくとも2(2)大きい炭素/酸素原子の総数を有する1種類以上の有機化合物を含む第1液相溶媒流と、その気相冷媒流の冷媒の実質的に全部をその第1液相溶媒流の溶媒中に溶解させるのに有効な条件下で接触させて、冷媒−溶媒溶液流を生成し;(c)その冷媒−溶媒溶液流の圧力および温度を増大させ;(d)前記の冷媒−溶媒溶液流を熱力学的に分離して高圧気相冷媒流および第2液相溶媒流にし;(e)前記の第2液相溶媒流を工程(b)に再循環させて前記の第1液相溶媒流を生成し;(f)前記の高圧気相冷媒流を凝縮して第2液相冷媒流を生成し;そして(g)前記の第2液相冷媒流を工程(a)に再循環させて前記の第1液相冷媒流を生成する。
【0016】
本明細書で用いられる際、用語“低圧気相冷媒”および“高圧気相冷媒”は互いに相対的なものである。すなわち、低圧気相冷媒は0psiaより上であるがその高圧気相冷媒の圧力よりも低い圧力を有する。同様に、高圧気相冷媒はその組成物の臨界点より下であるがその低圧気相冷媒の圧力よりも高い圧力を有する。
【0017】
本明細書で用いられる際、組成物に関する用語“実質的に全部”は、その組成物の総重量に基づいて少なくとも約90重量パーセントを意味する。
別の観点において、本発明は以下を含む吸収冷凍系を提供する:
(a)1種類以上のフッ素化有機化合物からなるグループから選択される冷媒;(b)その冷媒の沸点よりも少なくとも40℃高い沸点を有する1から8個までの炭素原子(C1〜C8)を有する1種類以上のフッ素化有機化合物を含む吸収剤;(c)前記の冷媒を蒸発させるのに適した蒸発装置;(d)前記の冷媒を前記の吸収剤と混合するのに適したミキサー、ここで前記のミキサーは前記の蒸発装置に流体的に接続されている;(e)前記の冷媒の少なくとも一部を前記の吸収剤中に溶解させて溶液を生成するのに適した吸収装置、ここで前記の吸収装置は前記のミキサーに流体的に接続されている;(f)前記の吸収装置に流体的に接続されたポンプ;(g)前記のポンプに流体的に接続された熱交換器;(h)前記の溶液を蒸気冷媒構成要素および液体吸収剤構成要素に熱力学的に分離するのに適した分離装置、ここで前記の分離装置は前記の熱交換器に流体的に接続されている;(i)前記の分離装置および前記のミキサーに流体的に接続された戻り油ライン、ならびに(j)前記の蒸気冷媒構成要素を凝縮するのに適した凝縮装置、ここで前記の凝縮装置は前記の分離装置および前記の蒸発装置に流体的に接続されている。
【0018】
この発明は環境にやさしく、経済的な冷凍プロセスである。
特定の態様において、本方法および系は少なくとも部分的に太陽エネルギーにより動かされて、最も負荷が大きい時に冷却を提供する。その吸収冷媒は地球温暖化性が低く、安全に使用でき、エネルギー効率がよい。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、PAG潤滑剤中のHFO−1234ze(E)の溶解度を示すデータのグラフ表現である。
図2図2は、本発明の1態様に従う吸収冷凍サイクルの概略図である。
図3図3は、本発明の別の態様に従う別の吸収冷凍サイクルの概略図である。
図4図4は、吸収圧縮系(B)および蒸気圧縮系(A)の1態様の概略図である。
図5図5は、ライフサイクル気候性能(Life Cycle Climate Performance)(LCCP)でのGWP影響を示すデータのグラフ表現である。
図6図6は、低減した効率の影響を含むLCCPでのGWP影響を示すデータのグラフ表現である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
吸収系および蒸気圧縮系は両方とも、吸収技術に関して熱的エネルギーQin、または軸仕事Wshまたは機械的蒸気圧縮の使用により熱エネルギーを低温のリザーバー(冷却負荷)から高温のリザーバー(周囲)に移すカルノー理想化エネルギー変換サイクルにより作動する。図4の図説は、そのような系のそれぞれの一般化されたバージョンの簡略図を提供する。これらの図面を見て分かるように、吸収および蒸気圧縮系は両方とも熱を周囲と交換するための凝縮装置、膨張装置、およびその系の冷却を行うための蒸発装置を利用する。主な違いは、吸収系は冷媒および吸収剤の間の化学ポテンシャルの使用により“熱的”または“化学的”圧縮機として働くように熱的エネルギーを利用し、一方で蒸気圧縮系はしばしば電気的である軸動力を引く機械的圧縮機を利用することである。出願者は、その冷媒の圧縮を効率的に行う適切な冷媒−吸収剤ペアを同定することにより、効率的な吸収系を見つけ出した。多くの態様において、吸収系における唯一の稼動部はポンプであり、それはその系全体の長い寿命を提供する。
【0021】
本発明の特定の態様において、1から8個までの炭素原子(C1〜C8)を有するフッ素化有機化合物および特定の態様において特定のハイドロフルオロオレフィンおよび/またはハイドロクロロフルオロオレフィン化合物が含まれるフッ素化有機化合物を含む特定の冷媒/吸収剤ペアは吸収冷凍における使用に十分に適しており、特定の利点を有する。特定の態様において、本発明に従うフッ素化有機化合物、特に、排他的にではないが、特定のハイドロフルオロオレフィンおよび/またはハイドロクロロフルオロオレフィン化合物、および/またはC2〜C4ハイドロフルオロオレフィンおよび/またはハイドロクロロフルオロオレフィン化合物は冷媒として利用され、その吸収剤部分はフッ素化有機化合物または非フッ素化油のどちらかである。ハイドロフルオロオレフィン類、例えばHFO−1234yf(例えば1,1,1,2−テトラフルオロプロペン)およびHFO−1234ze(E)(例えば1,1,1,3−テトラフルオロプロペン)(それらに限定されない)は、優秀な冷凍能力およびそれらを環境に優しいものにする非常に短い大気での寿命を有することが分かっており、本発明に従う使用、好ましくは冷媒としての使用に好ましい。ハイドロクロロフルオロオレフィン類、特にモノクロロトリフルオプロペン類、例えばHCFO−1233zd(1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン)(それに限定されない)も優秀な冷凍能力およびそれらを環境に優しいものにする非常に短い大気での寿命を有することが分かっており、本発明に従う使用、好ましくは吸収剤としての使用に好ましい。これらの冷媒は、銅およびアルミニウムと併用可能であるという追加の利益も有する。銅およびアルミニウムの使用は両方とも、向上した熱伝達により効率を増大させ、全体の費用を減少させる。
【0022】
特定の態様において、本発明の吸収冷凍流体は、吸収剤として働き、比較的高い沸点を有する第1のフッ素化有機化合物、および冷媒として働き、比較的低い沸点を有する第2のフッ素化有機化合物を含む。特定の場合において、その第1のフッ素化有機化合物を含む吸収剤は、その第2のフッ素化有機化合物を含む溶質の沸点よりも少なくとも40℃高い沸点を有する。さらなる態様において、その吸収剤化合物は非イオン性化合物であり、また、その冷媒中の炭素/酸素原子の総数よりも少なくとも2(2)大きい炭素/酸素原子の総数を有する。従って、その冷媒が1種類以上のC1〜C4フッ素化化合物、または1種類以上のC2〜C4ハイドロフルオロオレフィンおよび/またはハイドロクロロフルオロオレフィン化合物を含む態様では、その吸収剤化合物は1種類以上のC2〜C8フッ素化化合物、特定の態様において1種類以上のC3〜C8ハイドロフルオロオレフィンおよび/またはハイドロクロロフルオロオレフィン化合物を含む。
【0023】
そのような態様の特定の観点に従って、その流体の吸収剤部分は、フルオロエーテル類、フルオロケトン類、HFC類、HFO類(HFCO類が含まれる)、およびこれらのものの組み合わせからなるグループから選択され、そのペアの冷媒部分はHFC類、HFO類(HFCO類が含まれる)、COおよびこれらのものの組み合わせからなるグループから選択される。本発明に従う溶媒としての使用のためのフルオロエーテルの限定的でない例は、メチルノナフルオロブチルエーテルである。本発明に従う吸収剤としての使用のためのフルオロケトンの限定的でない例は、ペルフルオロ(2−メチル−3−ペンタノン)である。本発明に従う吸収剤としての使用のためのHFCの限定的でない例は、HFC−245fa(例えば1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン)である。本発明に従う吸収溶媒としての使用のためのHFOの限定的でない例は、HFO−1233zdであり、HFO−1233zd(E)が含まれる。本発明に従う冷媒としての使用のためのHFOの限定的でない例は、HFO−1234yfである。本発明に従う冷媒としての使用のためのHFCの限定的でない例は、HFC−32(ジフルオロメタン)である。本発明に従う特に好ましいものは、排他的にではないが、ペアHFC32/HFC−245fa、HFC−32/HFO1234yf、HFC−32/1233zd(E)およびHFO−1234yf/1233zd(E)であり、最も好ましくは、排他的にではないが、ソーラーパワーの形でのエネルギー入力を含む吸収冷凍系と関連したそのようなペアの使用であり、さらにもっと好ましくは、排他的にではないが、商業的な系のピーク需要を減少させるためのそのようなソーラーパワーエネルギー入力の使用である。
【0024】
この発明のための冷媒は前記の態様に限定されず、式CClのハイドロフルオロオレフィン類およびハイドロクロロフルオロオレフィン類も含まれ、ここでwは3から5までの整数であり、xは1から3までの整数であり、zは0から1までの整数であり、ここでy = (2・w)−x−zである。特定の冷媒には、テトラハロプロペン類、例えばテトラフルオロプロペン類およびモノ−クロロ−トリフルオロプロペン類、または−CF部分を有するテトラハロプロペン類、例えば1,1,1,2−テトラフルオロプロペン、1,3,3,3−テトラフルオロプロペン、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(それらの全ての立体異性体、例えばトランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン、シス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン、トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、シス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンが含まれる)ならびに3,3,3−トリフルオロプロペンが含まれるハイドロハロプロペン類が含まれる。特定の有用な冷媒は、2種類以上のハイドロフルオロオレフィン類、ハイドロクロロフルオロオレフィン類の混合物、ならびにハイドロフルオロオレフィン類およびハイドロクロロフルオロオレフィン類両方の混合物も含む。
【0025】
本発明の特定の態様において、ハイドロフルオロオレフィンおよび/またはハイドロクロロフルオロオレフィン冷媒を吸収型冷凍系において作動流体、すなわち熱力学サイクルによりガスから液体に、またはその逆に状態を変化させる流体として用いる。この相変化は、その気相冷媒を(本明細書で提供される追加の吸収剤と共に吸収剤としての)油溶媒中で溶解させて溶液を形成することにより促進される。好ましくは、排他的にではないが、その溶液の圧力および温度をそれぞれ効率的に増大させるためにポンプおよび熱交換器を用いる。次いでその加圧および加熱した溶液をフラッシュさせて高圧の冷媒蒸気を生成する。次いでこの高圧の蒸気を凝縮装置および蒸発装置を通過させて熱を系から移して冷却する。
【0026】
本発明において有用な溶媒は、ポリアルキレングリコール油、ポリアルファオレフィン油、鉱油およびポリオールエステル油からなるグループから選択されてよい。選択される油は一般に熱的に安定であり、非常に低い蒸気圧を有し、非毒性および非腐食性である。これらの基準に適合し、上記の様々なオレフィン類と共に用いることができる特定の油は、ポリエチレングリコール油、ポリオールエステル油、ポリプロピレングリコールジメチルエーテルに基づく油および鉱油である。そのような油は、本明細書で論じるように、単独または本明細書で論じるフッ素化吸着剤の1種類以上との組み合わせのどちらかで、吸収能力においても作用することができる。この目的のため、冷媒および溶媒の混合に関する本明細書における論考は、その冷媒、フッ素化吸着剤および溶媒が含まれる溶液に等しく適用可能である。
【0027】
特定の態様において、その冷媒および溶媒は、その冷媒をその溶媒中で溶解させた溶液を形成するのに有効な割合で、および条件の下で混合される。好ましくは、排他的にではないが、その冷媒および溶媒の混合は、その溶媒と混合された冷媒の実質的な割合、または実質的に全部がその溶媒中で溶解する割合においてである。すなわち、特定の態様において、その溶媒と混合されるべき冷媒の量は、その冷媒系の作動温度および圧力におけるその溶媒の飽和点より下である。その冷媒の濃度をその飽和点より下で維持することは、蒸気冷媒がそのポンプに到達してキャビテーションをもたらし得る可能性を減少させる。
【0028】
その冷媒および溶媒はミキサーにより混合されてよい。そのようなミキサーには静的ミキサーおよび吸引装置(すなわちベンチュリーポンプ)が含まれるが、それらに限定されない。特定の態様において、そのミキサーは乱流を生成する2つのトランスファーライン(例えばパイプ、チューブ、ホース、および同様のもの)の単純な合流点、例えばT継手(fitting)である。
【0029】
油溶媒中での低圧気相冷媒の溶解は、約−10℃〜約30℃、または約0℃〜約10℃の冷媒温度において起こってよい。
その冷媒のその溶媒中での溶解は、少なくとも大部分まで、吸収装置中で起こってよい。その吸収装置は、冷媒ガスを油に基づく溶媒中に溶解させるのに適したあらゆるタイプのものであることができる。吸収装置の例には、それを通して、またはその周囲で冷却媒体が循環する熱交換器が含まれる。
【0030】
その冷媒および溶媒を含む溶液を抵抗の手段に対してポンプで押し、その溶液の圧力を増大させる。その液体溶液を高い作動圧力までポンプで押すことは、典型的には圧縮機を用いる蒸気冷媒の圧縮と比較してかなり小さいエネルギーを必要とする。より小さいエネルギーを消費することに加えて、ポンプは典型的には圧縮機と比較して設置および維持するのにより費用がかからない。このエネルギーおよび費用の節約は、従来の圧縮型冷凍系を超える本発明の明確な利点である。
【0031】
その溶液は、特定の態様において、加圧された後にも加熱される。加熱は熱交換器、例えば胴管式熱交換器および平板熱交換器または蒸留カラムを用いて成し遂げられてよい。特定の態様において、その溶液の加熱は廃熱回収ユニット(WHRU)(すなわち、高温のガスまたは液体の流れ、例えばガスタービンからの排出ガス、太陽集熱器において生じる熱、または発電所もしくは精製所からの廃ガス(それらに限定されない)からの熱を回収する熱交換器)を含む。WHRU作動媒体には、水−純水またはトリエチレングリコール(TEG)を含む水のどちらか−熱的油または熱伝達の助けになる他の媒体が含まれてよい。他の態様において、その溶液の加熱は地熱、太陽由来の熱またはプロパンのような燃料の燃焼からの直接加熱を含む。
【0032】
その溶液を加熱および加圧した後、それに熱力学的分離プロセスを施して蒸気冷媒画分および液体溶媒画分を生成する。そのような熱力学的分離プロセスの例には、カラム蒸留およびフラッシングが含まれる。その2つの画分は異なる相にあるため、それらは容易に分離することができる。
【0033】
特定の態様において、その液体溶媒相は再循環されてミキサーに戻され、一方でその冷媒を含む気相は凝縮装置に移され、そこでその冷媒の少なくとも一部または実質的に全部がそれの気相から液相に変換される。
【0034】
本発明において有用な凝縮装置のタイプは、それらがハイドロフルオロオレフィンまたはハイドロクロロフルオロオレフィン冷媒を凝縮するのに適している限り、特に限定されない。凝縮装置の例には、水平または垂直胴中式(in−shell)凝縮装置および水平または垂直管中式(in−tube)凝縮装置が含まれる。
【0035】
その液相冷媒を、その冷媒の圧力を低下させ、対応してその冷媒を冷却するために膨張弁を通過させる。その冷却され、減圧された(throttled)冷媒は、液相、気相、または混合相であることができる。
【0036】
次いでその冷媒を蒸発装置を通過させ、ここで蒸発の間のその冷媒の冷却能力を用いて、その冷却する予定の系から熱を引き出す(すなわち冷凍する)。好ましくは、排他的にではないが、その系における冷却する予定の物質は、PEGのような熱伝達添加剤を含む、または含まない水であり、それを例えば冷水として空気調和のための配分系におけるエアハンドラー(air handlers)に循環させることができる。しかし、その冷却する予定の物質は、直接空気調和のために用いられる空気であることもできる。加えて、その外部の物質は冷却される必要があるあらゆる流動可能な物質であることもでき、水または空気である場合、その冷却される物質は空気調和以外の目的(例えば食物または他の製品を冷やすこと)のために用いることができる。
【0037】
その液相冷媒を蒸発させるために用いられる蒸発装置のタイプは、それがハイドロフルオロオレフィンまたはハイドロクロロフルオロオレフィン冷媒を蒸発させるのに適している限り、特に限定されない。有用な蒸発装置の例には、強制循環型蒸発装置、自然循環型蒸発装置、長管および短管式の縦型蒸発装置、流下薄膜型蒸発装置、水平管型蒸発装置、および平板型蒸発装置が含まれる。
【0038】
その冷媒を蒸発させた後、それは典型的には(排他的にではないが)約30℃〜約60℃、特定の態様において約40℃〜約50℃の温度を有する低圧気相冷媒になる。その低圧気相冷媒は再循環されてそのミキサーに戻る。
【0039】
本発明のプロセスは、特定の態様において、その冷媒および溶媒の両方が再循環される閉ループ系である。この発明に従う吸収冷媒形は、単一、二重、または三重効用吸収冷凍プロセスを含む。単一および二重効用プロセスは、下記で記述する実施例および図において記述されている。
【0040】
理想的でない挙動特性、例えば粘性摩擦(圧力低下)、熱的混合(エネルギー交換)、質量混合(吸収および脱離の速度)を考慮すると、その系の熱伝達作用および基本的な制御は冷媒および他の系のパラメーターの選択において重要な役割を果たし得る。加えて、作動ペアの溶解度および熱物理的特性は、混合パラメーターおよび作動パラメーターの決定と関連して決定および考慮され得るであろう。その作動流体ペアの混合(熱的および質量)は、しばしば最も工学的に複雑な構成要素である吸収装置の設計に対しても重要であり得る。吸収の速度は異なる冷媒の流れの構成を決定および評価するためにも重要である可能性があり、一時的な系の起動の効果の考慮が必要である可能性がある。さらに、冷凍系への環境的作用の考慮は、流体の漏れによる直接的な寄与(流体のGWPの直接的な作用)、それが消費するエネルギーの量(間接的な作用)、その装置を製造するために用いられるエネルギーの量(間接的)、およびその装置を廃棄するために用いられるエネルギーの量(間接的)の評価を含む可能性がある。低い直接的な作用を有する技術のみに限定することは、エネルギー使用および我々の環境への影響の全体的な問題を正しく解決しない。下記で説明するように、LCCP分析を用いて技術開発における選択を評価することができる。作動流体は低い全体的な流体GWPを有するべきであるだけでなく、それらはエネルギー独立および技術開発に向けた低減されたエネルギー消費による優れた社会への見返りも有していなければならない。この出願に関する冷媒の選択の環境への影響を決定するため、地球温暖化への直接的および間接的寄与の両方の分析が実施された。直接的な寄与は冷媒の放出に由来し、間接的な寄与はその設備により消費される力を供給するための化石燃料の燃焼による。
【0041】
1年にわたる典型的なヒートポンプの電力消費を決定するため、冷却機に関する空調暖房冷凍協会の基準(AHRI Std 550)からの米国のデータにわたる29の都市の平均に関する平均された気象データを平均の米国の気象に関して用いてbin分析(bin analysis)を行った。この分析に関する仮定には、米国に関する電気生産のkW−hrあたり0.65kgのCO2の値、5%の年間漏出率および15%の寿命の終了による喪失(end−of−life loss)、および15年の寿命が含まれていた。その影響は、以下により決定された:
直接的 = 冷媒充填×(年間喪失率×寿命+寿命の終了による喪失)×GWP
間接的 = 年間電力消費×寿命×0.65
この情報を用いてライフサイクル気候性能(LCCP)分析を実施し、それを本明細書の図5および6において示す。これらの結果から、その間接的な寄与因子は冷媒の放出からのあらゆる寄与を圧倒することは非常に明確である。400レベル未満のあらゆる低減は全体に対して有意な影響を有しない。
【0042】
以下の実施例は本発明の具体的な説明として与えられる。しかし、本発明はその実施例において示されている特定の詳細に限定されないことは特筆すべきである。
【実施例】
【0043】
実施例1
トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(1234ze(E))のFord Motor craft油(Ford仕様書番号WSH−M1C231−Bを満たすPAG冷媒圧縮機油)中における溶解度を、微量天秤を用いて測定した。非ランダム2液体(Non−Random Two Liquid)(“NRTL”)活性係数モデル(Renon H., Prausnitz J. M., “液体混合物に関する過剰熱力学関数における局所組成” AIChE J., 14(1), S.135-144, 1968))を用いてそのデータの相関と共に測定されたその溶解度を、図1において示す。これらのデータから、Ford Motor Craft油はほとんど無視できる蒸気圧を有することおよびNRTLモデルはそのデータを正確に表すことができることが分かる。
【0044】
実施例2
実施例1からのデータを用いて、単一効用吸収サイクルを開発した。この発明の単一効用吸収系の代表的な概略図を図2において図説する。
【0045】
図2において、ライン10からのFord Motorcraftのポリプロピレングリコールジメチルエーテルに基づく油をライン4からの液体1234ze(Z)冷媒と、密閉されたミキサー20(それはライン4および10をライン5に接続する単純な“T”接合部であることができる)の中で混合する。その混合物を、ライン5を通して吸収装置22に送り、そこでそのガス状の1234ze(Z)はその油の中に溶解する。その液体混合物を、ライン6を通してポンプ24に送り、それはその混合物を加圧し、そしてその混合物をライン7を通して熱交換器/ボイラー26に送る。ボイラー26において、その混合物と熱が交換される。その熱の源は、その熱交換器の外部の産業的操作(例えば発電)からの廃熱であることができる。その混合物の温度を、その1234ze(Z)冷媒がその油から分離することができる温度まで上昇させる。その加熱された混合物をライン8を通してその熱交換器から移動させて分離装置28に導入し、それによりその冷媒は、実質的に液体状態のままであるその油から実質的に蒸気状態で分離する。次いでその油をライン9を通して、および油弁30を通して戻し、そこでそれの圧力をライン4中の圧力と調和するように減少させる。弁30からその油をライン10を通してミキサー20に戻し、そこでそれは再度その冷媒と混合され、そのプロセスを繰り返す。
【0046】
分離装置28から、その冷媒蒸気を、それを液化するためにライン1を通して凝縮装置32に送る。その液体をライン2を通して、膨張弁34を通して送り、その液体冷媒を減圧してその冷媒を冷却する。その冷却され、減圧された冷媒は、操作者の選択に依存して、液体、蒸気または組み合わせであることができる。その冷却された冷媒を蒸発装置36を通過させ、それによりその冷媒の冷却能力を利用して蒸発装置36と熱交換関係にある物質(水または空気)を冷却する。次いでその冷媒を蒸発装置36からライン4を通してミキサー20に戻し、そこでそれは再度その油と混合され、そのプロセスを再度繰り返す。
【0047】
図2の単一効用吸収サイクルに関する入力パラメーターは、以下の通りである:
1)蒸発装置28:2℃
2)凝縮装置32:40℃
3)3000kJ/hrをボイラー26に供給する
4)飽和した液体が吸収装置22を出る
5)その蒸発装置36をライン4を通って出る過熱:3℃
6)流れ8の組成は、90重量%の油および10重量%の冷媒である。
【0048】
これらのパラメーターを用いて、1234ze(Z)およびFord motor craft油を用いる計算された性能の係数(“COP”)は4.56である。
実施例3
二重効用吸収の代表的な概略図を図3において図説する。
【0049】
図3において、ライン17からのFord Motorcraftのポリプロピレングリコールジメチルエーテルに基づく油をライン4からの液体1234ze(Z)冷媒と、密閉されたミキサー40の中で混合する。その混合物を、ライン5を通して第1吸収装置42に送り、そこでそのガス状の1234ze(Z)はその油の中に溶解する。その混合物を、ライン6を通して第1ポンプ44に送り、それはその混合物を加圧し、そしてその混合物をライン7を通して第1熱交換器/ボイラー46に送る。ボイラー46において、その混合物と熱が交換される。その熱の源は、その熱交換器46の外部の産業的操作(例えば発電)からの廃熱であることができる。その混合物の温度を上昇させる。その加熱された混合物をライン8を通して熱交換器46から移動させて第2ミキサー48に導入し、そこでそれはライン15からの油と混合される。ミキサー48からの混合物をライン9を通して取り出して第2吸収装置50に導入し、その1234ze(Z)の全部がその油中で溶解したことを確実にする。第2吸収装置50から、その混合物をライン10を通して第2ポンプ52へと引き出し、それはその混合物を第2ボイラー54へと押し出し、そこでその混合物の温度をその1234ze(Z)冷媒がその油から分離することができる温度まで上昇させる。これを成し遂げるためにボイラー54に熱源が提供され、その源は上記で記述したタイプのものであることができる。
【0050】
その混合物を第2ボイラー54から取り出してライン12を通して分離装置56に送り、それによりその冷媒は、実質的に液体状態のままであるその油から実質的に蒸気状態で分離する。次いでその油をライン13を通してT字管58に戻し、そこでそれはライン14および16の間で分けられる。ライン14は油を第2油弁60を通して、およびライン15を通して第2ミキサー48に送る。ライン16は油を第1油弁62を通して送り、そこでその圧力をライン4中の圧力と調和するように減少させる。次いでその油をライン17を通してミキサー40に送り、そこでそれは再度その冷媒と混合され、そのプロセスを繰り返す。
【0051】
分離装置56から、その冷媒蒸気を、それを液化するためにライン1を通して凝縮装置64に送る。その液体をライン2を通して、膨張弁66を通して送り、その液体冷媒を減圧してその冷媒を冷却する。その冷却され、減圧された冷媒は、操作者の選択に依存して、液体、蒸気または組み合わせであることができる。その冷却された冷媒を蒸発装置68を通過させ、それによりその冷媒の冷却能力を利用して蒸発装置68の外部の物質(水または空気)を冷却する。次いでその冷媒を蒸発装置68からライン4を通してミキサー40に戻し、そこでそれは再度その油と混合され、そのプロセスを再度繰り返す。
【0052】
図3の二重効用吸収サイクルに関する入力パラメーターは、以下の通りである:
1)蒸発装置68:2℃
2)凝縮装置64 40℃
3)ポンプ44を出る圧力は
【0053】
【数1】
【0054】
である
4)1500kJ/hrをボイラー46に供給する
5)飽和した液体が吸収装置42および吸収装置50の両方を出る
6)その蒸発装置68を出る過熱:3℃
7)T字管58はその流れを、30%を流れ14に、および70%を流れ16に分ける。
【0055】
8)流れ12の組成は、90重量%の油および10重量%の冷媒である。
これらのパラメーターを用いて、1234ze(Z)およびFord motor craft油を用いる計算されたCOPは5.04である。
【0056】
当業者は、実行することができる上記で開示した吸収冷凍系の他の変形が存在することを認識しているであろう。例えば、Perry’s Chemical Engineers’ Handbook; Green. D. W.; Perry, R. H.; McGraw-Hill (2008) pg 11-90 - 11-93は、我々が用いるものと異なる液体を用いる吸収冷凍サイクルの他の変形を開示しているが、それらの変形の多くは別のやり方でこの発明の実施において用いることができる。
【0057】
加えて、様々な添加剤をこの発明の冷凍系に添加することができる。例えば、そのオレフィン冷媒が使われている間に重合するのを避けるために、安定剤を添加してよい。そのような安定剤は既知であり、例えばテルペン類、エポキシド類および同様のものが含まれる。その冷媒に添加するための他の任意の添加剤には、以下のものが含まれる:
1.抗酸化剤、例えばフェノールに基づくもの、例えばBHT
2.極圧添加剤−塩素化された物質、リンに基づく物質−リン酸トリクレジル、硫黄に基づく物質
3.消泡添加剤(例えばシリコン類)
4.油性添加剤(例えば有機酸およびエステル)
5.酸捕捉剤(例えば)エポキシド類。
【0058】
実施例4
上記で提供した図に特に関連して、その吸収サイクルの効率はQcooling/(Qin+WP)として計算される。例えQinが廃熱であると考えられ、エネルギーの“無料の”源であるとしても、これは可能性のある冷媒ペアを比較するための最高の方法である。典型的なNH3−水吸収サイクルは、5℃の蒸発装置温度および40℃の周囲温度においてCOP=約0.5〜0.6で作動する。本発明に従う1つの吸収冷凍ペアは、HFO−1234yfおよびPAG油である。この特定の吸収ペアは、そのPAG油は無視できる蒸気圧を有し、従ってその発生装置における分離が非常に単純になるという事実から利益を得ている。2℃の蒸発装置温度および40℃の周囲温度において作動させた場合、このサイクルのCOPは約0.6であり、それは理想的なNH3−水系のCOPとほとんど同じである。
本発明は以下の態様を含む。
[1] 以下:
a.1から8個までの炭素原子を有する1種類以上のフッ素化有機化合物を含む第1液相冷媒流を蒸発させて低圧気相冷媒流を生成し、ここで前記の蒸発が系から熱を伝達して冷却させ;
b.前記の低圧気相冷媒流を、その冷媒中の炭素/酸素原子の総数よりも少なくとも2大きい炭素/酸素原子の総数を有する1種類以上の有機化合物を含む第1液相溶媒流と、その気相冷媒流の冷媒の実質的に全部をその第1液相溶媒流の溶媒中に溶解させるのに有効な条件下で接触させて、冷媒−溶媒溶液流を生成し;
c.その冷媒−溶媒溶液流の圧力および温度を増大させ;
d.前記の冷媒−溶媒溶液流を熱力学的に分離して高圧気相冷媒流および第2液相溶媒流にし;
e.前記の第2液相溶媒流を工程(b)に再循環させて前記の第1液相溶媒流を生成し;
f.前記の高圧気相冷媒流を凝縮して第2液相冷媒流を生成し;そして
g.前記の第2液相冷媒流を工程(a)に再循環させて前記の第1液相冷媒流を生成する
を含む、冷凍を提供するための方法。
[2] 前記の第1液相溶媒流中の前記の1種類以上の有機化合物が、前記の第1液相冷媒流中の1種類以上の有機化合物の沸点よりも少なくとも40℃高い沸点を有する、[1]に記載の方法。
[3] 前記の第1液相冷媒流中の1種類以上の有機化合物がHFC類、HFO類、HFCO類、CO2、およびそれらの組み合わせからなるグループから選択される、[1]に記載の方法。
[4] 前記の第1液相冷媒流中の前記の1種類以上の有機化合物が、1,1,1,2−テトラフルオロプロペン、ジフルオロメタン、トランス−1,1,1,3−テトラフルオロプロペン、シス−1,1,1,3−テトラフルオロプロペン、3,3,3−トリフルオロプロペン、およびそれらの組み合わせの内の1種類以上から選択される、[3]に記載の方法。
[5] 前記の第1液相溶媒流中の前記の1種類以上の有機化合物が、フルオロエーテル類、フルオロケトン類、HFC、HFO類、HFCO類、およびそれらの組み合わせからなるグループから選択される、[1]に記載の方法。
[6] 前記の第1液相溶媒流中の有機化合物が、ノナフルオロブチルエーテル、ペルフルオロ(2−メチル−3−ペンタノン)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、およびそれらの組み合わせからなるグループから選択される、[5]に記載の方法。
[7] 前記の第1液相冷媒流中の前記の1種類以上の有機化合物が1,1,1,2−テトラフルオロプロペン、ジフルオロメタン、トランス−1,1,1,3−テトラフルオロプロペン、シス−1,1,1,3−テトラフルオロプロペン、3,3,3−トリフルオロプロペン、およびそれらの組み合わせの内の1種類以上から選択され、前記の第1液相溶媒流中の前記の有機化合物がノナフルオロブチルエーテル、ペルフルオロ(2−メチル−3−ペンタノン)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、およびそれらの組み合わせからなるグループから選択される、[1]に記載の方法。
[8] 前記の第1液相冷媒流中の前記の1種類以上の有機化合物が式CClを有する少なくとも1種類の化合物を含み、ここでwは3から5までの整数であり、xは1から3までの整数であり、zは0から1までの整数であり、そしてy = 2w−x−zである、[1]に記載の方法。
[9] 前記の溶媒がポリエチレングリコール油、ポリオールエステル油、ポリプロピレングリコールジメチルエーテルに基づく油および鉱油からなるグループから選択される、[1]に記載の方法。
[10] 以下:
a.1種類以上のフッ素化有機化合物からなるグループから選択される冷媒;
b.その冷媒の沸点よりも少なくとも40℃高い沸点を有する1から8個までの炭素原子(C1〜C8)を有する1種類以上のフッ素化有機化合物を含む吸収剤;
c.前記の冷媒を蒸発させるのに適した蒸発装置;
d.前記の冷媒を前記の吸収剤と混合するのに適したミキサー、ここで前記のミキサーは前記の蒸発装置に流体的に接続されている;
e.前記の冷媒の少なくとも一部を前記の吸収剤中に溶解させて溶液を生成するのに適した吸収装置、ここで前記の吸収装置は前記のミキサーに流体的に接続されている;
f.前記の吸収装置に流体的に接続されたポンプ;
g.前記のポンプに流体的に接続された熱交換器;
h.前記の溶液を蒸気冷媒構成要素および液体吸収剤構成要素に熱力学的に分離するのに適した分離装置、ここで前記の分離装置は前記の熱交換器に流体的に接続されている;
i.前記の分離装置および前記のミキサーに流体的に接続された戻り油ライン、ならびに
j.前記の蒸気冷媒構成要素を凝縮するのに適した凝縮装置、ここで前記の凝縮装置は前記の分離装置および前記の蒸発装置に流体的に接続されている
を含む、吸収冷凍系。
【符号の説明】
【0059】
1 ライン
2 ライン
4 ライン
5 ライン
6 ライン
7 ライン
8 ライン
9 ライン
10 ライン
12 ライン
13 ライン
14 ライン
15 ライン
16 ライン
17 ライン
20 ミキサー
22 吸収装置
24 ポンプ
26 熱交換器/ボイラー
28 分離装置
30 油弁
32 凝縮装置
34 膨張弁
36 蒸発装置
40 ミキサー
42 第1吸収装置
44 第1ポンプ
46 第1熱交換器/ボイラー
48 第2ミキサー
50 第2吸収装置
52 第2ポンプ
54 第2ボイラー
56 分離装置
58 T字管
60 第2油弁
62 第1油弁
64 凝縮装置
66 膨張弁
68 蒸発装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6