特許第5864593号(P5864593)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5864593危険制御およびシグナリングのための方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5864593
(24)【登録日】2016年1月8日
(45)【発行日】2016年2月17日
(54)【発明の名称】危険制御およびシグナリングのための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   A62C 37/44 20060101AFI20160204BHJP
【FI】
   A62C37/44
【請求項の数】16
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2013-534899(P2013-534899)
(86)(22)【出願日】2011年7月28日
(65)【公表番号】特表2013-542015(P2013-542015A)
(43)【公表日】2013年11月21日
(86)【国際出願番号】US2011045694
(87)【国際公開番号】WO2012054116
(87)【国際公開日】20120426
【審査請求日】2014年5月8日
(31)【優先権主張番号】12/907,872
(32)【優先日】2010年10月19日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】504428913
【氏名又は名称】ファイア−トレース ユーエスエー, エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(72)【発明者】
【氏名】エックホルム、ウィリアム・エー.
(72)【発明者】
【氏名】サムプソン、マシュー
【審査官】 重田 尚郎
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2009/012179(WO,A1)
【文献】 特表2005−530526(JP,A)
【文献】 特公昭34−003642(JP,B1)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0114046(US,A1)
【文献】 特表2007−509390(JP,A)
【文献】 米国特許第03738428(US,A)
【文献】 特公昭50−022838(JP,B1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0258324(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A62C 37/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
閉じられたエリアと前記閉じられたエリア内に位置する危険エリアとを有する可搬型ユニットのための防火およびシグナリングシステムにおいて、
前記可搬型ユニットの危険エリア内に配置され、内圧を有するように適合されている圧力管と、
前記可搬型ユニットの危険エリア内に配置され、前記圧力管に接続されている圧力容器と、
前記圧力管と前記圧力容器との間に結合された配置バルブと、
前記可搬型ユニットの危険エリア内に配置され、前記圧力管に接続されているトリガシステムとを具備し、
前記圧力管の少なくとも一部は、熱にさらされることに応答して漏れて、空気圧信号を発生させるように構成されており、
前記圧力容器は、火災抑制剤を含むように構成されており、
前記配置バルブは、前記空気圧信号を受け取り、前記空気圧信号を受け取ると、前記火災抑制剤を放出するように適合されており、
前記トリガシステムは、前記空気圧信号に応答して、トリガ信号を発生させるように構成されており、
前記トリガ信号は、前記可搬型ユニットの危険エリアの外部のエリアに送信され、かつ、前記トリガ信号は、前記危険エリアから射出されるシグナリング材料を含む防火およびシグナリングシステム。
【請求項2】
前記配置バルブに接続されている送出システムをさらに具備し、
前記送出システムは、前記火災抑制剤を前記危険エリアに送り出すように構成されている請求項1記載の防火およびシグナリングシステム。
【請求項3】
前記送出システムは、
前記配置バルブに結合され、前記圧力容器から前記危険エリア内の予め定められている場所に前記火災抑制剤をルーティングするように構成されているホースと、
前記ホースに結合され、前記ホースから前記危険エリアに前記火災抑制剤を射出するように適合されているノズルとを具備する請求項2記載の防火およびシグナリングシステム。
【請求項4】
前記トリガシステムは、
前記可搬型ユニットの危険エリア内に配置され、前記圧力管に接続されている第2の圧力容器と、
前記圧力管と、前記第2の圧力容器との間に結合されたトリガバルブとを備え、
前記第2の圧力容器は、前記シグナリング材料を含むように構成されており、
前記トリガバルブは、
前記空気圧信号が受け取られるまで前記圧力管内部の内圧を維持し、
前記空気圧信号に応答して、前記第2の圧力容器を減圧し、
前記シグナリング材料が前記第2の圧力容器から逃れることを可能にするように適合されている請求項1記載の防火およびシグナリングシステム。
【請求項5】
前記圧力管に接続されている圧力制御バルブと、
前記圧力制御バルブに結合され、火災状態の検出に応答して、検出信号を発生させるように構成されている検出器とをさらに具備し、
前記圧力制御バルブは、
前記配置バルブとは反対側の、前記圧力管の端を密封し、
前記検出信号に応答して、前記圧力管の前記端の封を選択的に切り、
前記圧力管の内圧を変化させて、前記空気圧信号を発生させるように構成されている請求項1記載の防火およびシグナリングシステム。
【請求項6】
ハウジングをさらに具備し、
前記ハウジングは、前記検出器と、前記圧力制御バルブとのうちの少なくとも一部を含む請求項記載の防火およびシグナリングシステム。
【請求項7】
前記ハウジングは、透設された穴を有し、
前記圧力管は、前記穴を通して前記圧力制御バルブに結合するように配置されている請求項記載の防火およびシグナリングシステム。
【請求項8】
防火システムにおいて、
抑制システムと、
前記抑制システムに結合され、火災状態の検出に応答して、検出信号を発生させるように適合されている検出システムと、
前記検出システムに結合され、シグナリング材料をシグナリングシステムから二次的な火災感知システムに近接するエリアの中に放出することによって、前記発生された検出信号に応答して、二次的な火災感知システムをトリガするように適合されているシグナリングシステムとを具備する防火システム。
【請求項9】
前記抑制システムはさらに、
抑制材料を含むように構成されている圧力容器と、
前記圧力容器に結合され、予め定められている圧力下で前記圧力容器を密封し、作動の際に、前記抑制材料を放出するように構成されている配置バルブと、
前記配置バルブに結合され、前記抑制材料を送り出すように構成されている送出システムとを備える請求項記載の防火システム。
【請求項10】
前記送出システムは、
前記配置バルブに結合され、前記圧力容器から予め定められている場所に前記抑制材料をルーティングするように構成されているホースと、
前記ホースに結合され、前記ホースから予め定められているエリアに、前記抑制材料を射出するように適合されているノズルとを備える請求項記載の防火システム。
【請求項11】
前記検出システムは、内圧を有するように適合されている、密封された圧力管を備え、前記圧力管の少なくとも一部は、熱にさらされることと、前記内圧の減少に応答して漏れて、前記検出信号を発生させるように構成されている請求項記載の防火システム。
【請求項12】
前記シグナリングシステムは、
前記圧力管に接続され、前記シグナリング材料を含むように構成されている第2の圧力容器と、
前記圧力管と前記第2の圧力容器との間で結合するように構成されているトリガバルブとを備え、
前記トリガバルブは、
前記検出信号が発生されるまで前記圧力管内部の内圧を維持し、
前記発生された検出信号に応答して、前記第2の圧力容器を減圧し、
前記シグナリング材料が前記第2の圧力容器から逃れることを可能にするように適合されている請求項記載の防火システム。
【請求項13】
前記シグナリング材料を前記二次的な火災感知システムに送り出すように構成されている第2の送出システムをさらに具備する請求項12記載の防火システム。
【請求項14】
前記シグナリング材料は、圧縮されたガスを含む請求項12記載の防火システム。
【請求項15】
火災状態に対して危険エリアを保護し、二次的な火災制御システムに信号を伝えるための方法において、
火災抑制剤を保管するように構成されている圧力容器を、内圧を有するように動作するように構成されている圧力管に結合し、前記圧力管の少なくとも一部は、前記火災状態にさらされることに応答して漏れて、前記内圧を変化させて空気圧信号を発生させるように構成されていることと、
前記圧力容器と、前記圧力管との間で配置バルブを結合して、前記空気圧信号が受け取られるまで前記圧力管内部の内圧を維持し、前記空気圧信号に応答して、前記圧力容器を減圧し、前記圧力容器から前記火災抑制剤を放出することと、
送出システムを前記配置バルブに結合し、前記送出システムは、前記放出された火災抑制剤を、前記火災状態の影響下にあるエリアにルーティングするように構成されていることと、
トリガシステムを前記圧力管に結合することと、
ここで、 前記トリガシステムは、
前記圧力管に接続され、シグナリング材料を含むように構成されている第2の圧力容器と、
前記圧力管と、前記第2の圧力容器との間で結合するように構成されているトリガバルブとを備え、
前記トリガバルブは、
前記空気圧信号が受け取られるまで前記圧力管内部の内圧を維持し、
前記空気圧信号に応答して、前記第2の圧力容器を減圧し、
前記第2の圧力容器から前記シグナリング材料を放出するように適合されている、
を含み、
前記トリガシステムは、前記空気圧信号に応答して、トリガ信号を発生させるように構成されており、
前記トリガ信号は、前記二次的な火災制御システムに送信され、前記トリガ信号を送信することは、前記二次的な火災制御システムの方に、前記放出したシグナリング材料を向けることを含む方法。
【請求項16】
前記送出システムは、
前記配置バルブに結合され、前記圧力容器から、危険エリア内の予め定められている場所に前記火災抑制剤をルーティングするように構成されているホースと、
前記ホースに結合され、前記ホースから前記危険エリアに、前記火災抑制剤を射出するように適合されているノズルとを備える請求項15記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願に対する相互参照】
【0001】
本出願は、2007年7月13日に出願された米国仮特許出願第60/949,586号の利益を主張する、2008年7月11日に出願された米国特許出願シリアル番号12/172,148号の一部継続出願であり、その全体において、参照により各出願の開示を組み込んでいる。しかしながら、本開示が、参照されるいずれかの出願と衝突する範囲では、本開示が優先される。
【発明の背景】
【0002】
危険制御システムは、煙検出器と、制御盤と、消火システムとを備えることが多い。煙検出器が煙を検出するとき、煙検出器は、制御盤に信号を送る。次に、制御盤は、通常、アラームを鳴らし、煙検出器によって監視されるエリア中の消火システムをトリガする。しかしながら、このようなシステムは、複雑であり、かなりの設置時間とコストとを必要とする。加えて、このようなシステムは、誤作動または電力の損失の場合に、失敗をこうむりやすい。
【発明の概要】
【0003】
本開示のさまざまな観点にしたがう危険制御システムは、危険の検出に応答して制御材料を送り出し、イベントが発生していることを二次的な危険検出システムに信号で伝える。1つの実施形態において、危険制御システムは、熱にさらされることに応答して漏れるように構成されている、内圧を有する圧力管を備える。漏れは、内圧を変化させて、空気圧信号を発生させる。バルブが圧力管に結合され、空気圧信号に応答して、コンテナから制御材料を放出するように構成されていてもよい。第2のバルブもまた、圧力管に結合され、空気圧信号に応答して、二次的な危険検出システムに信号を提供するように構成されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0004】
本発明の、より完全な理解は、以下の実例となる図に関連して考慮されるとき、詳細な説明および特許請求の範囲を参照することによって、導出され得る。以下の図において、同じ参照番号は、図全体にわたって類似のエレメントおよびステップを参照する。
【0005】
図におけるエレメントおよびステップは、簡単および明瞭にするために図示されており、必ずしも、何らかの特定のシーケンスにしたがって表現されているわけではない。例えば、同時に、または、異なる順序で実行してもよいステップが、本発明の実施形態の理解の向上を支援するために、図中で説明されている。
図1図1は、本発明のさまざまな観点にしたがった、危険制御システムのブロックダイヤグラムである。
図2図2は、危険制御システムの実施形態を典型的に図示する。
図3図3は、ハウジングを含む危険検出システムの分解組立図である。
図4図4は、危険を制御するプロセスのフローダイヤグラムである。
図5図5は、本発明のさまざまな観点にしたがった、危険制御システムおよびシグナリングシステムの実施形態を典型的に図示する。
【例示的な実施形態の詳細な説明】
【0006】
本発明は、機能ブロックコンポーネント、および、さまざまな処理ステップの点で説明される。このような機能ブロックは、指定された機能を実行し、さまざまな結果を達成するように構成されている、任意の数のハードウェアまたはソフトウェアコンポーネントによって実現してもよい。例えば、本発明は、さまざまな容器、センサ、検出器、制御材料、バルブ、および、これらに類似するものを用いてもよく、これらは、さまざまな機能を実行してもよい。さらに、本発明を、任意の数の危険に関連して実践してもよく、説明されるシステムは、本発明に対する1つの例示的な適用に過ぎない。さらに、本発明は、制御材料を送り出し、危険状態を感知し、バルブを制御し、および、これらに類似するものを実行するための、任意の数の従来技術を用いてもよい。
【0007】
これから、図1および2を参照すると、本発明のさまざまな観点にしたがった、危険を制御するための危険制御システム100は、例えば、火を消すための消火剤のような制御材料を提供する、制御材料ソース101を備えていてもよい。危険制御システム100は、さらに、煙検出器や、放射線検出器や、熱センサや、ガスセンサのような、1つ以上の危険を検出するための危険検出システム105を備えていてもよい。危険制御システム100は、さらに、危険検出システム105に応答して、制御材料を危険エリア106に送り出す送出システム107を備える。
【0008】
危険エリア106は、危険制御システム100によって制御されることになる危険を経験し得るエリアである。例えば、危険エリア106は、キャビネット、コンテナ、航空コンテナ、乗り物、エンクロージャの内部、および/または、他のエリアを構成してもよい。代わりに、危険エリアは、危険制御システム100によって影響を受けるオープンエリアを含んでいてもよい。
【0009】
制御材料ソース101は、制御材料を含むための保管コンテナのような、制御材料の何らかの適切なソースを備えていてもよい。図2を参照すると、制御材料のソースは、危険を制御するための制御材料を保管するように構成されている容器102を備えていてもよい。制御材料は、1つ以上の危険を中和または抑制するように構成されていてもよく、消火剤または酸中和剤のようなものである。容器102は、タンク、圧力ボトル、貯蔵器または他のコンテナのような、制御材料を保管および/または提供する何らかの適切なシステムを備えていてもよい。容器102は、カ氏300度までの温度変化、振動および環境の圧力変化を含む、さまざまな動作条件に耐えるように構成されていてもよい。容器102は、腐食、コスト、変形、破損、および/または、これらに類似するもののような、任意の適切な基準にしたがった、さまざまな材料、形状、寸法およびコーティングで構成されていてもよい。
【0010】
容器102および制御材料は、特定の危険および/または環境にしたがって適合されていてもよい。例えば、危険エリア106が低い酸素レベルを維持するように、危険制御システム100が危険エリア106を制御するように構成されている場合、容器102は、危険エリア106に送られるときに、酸素レベルを吸収または希釈する制御材料を提供するように構成されていてもよい。別の例として、危険エリア106内の機器が熱放射から実質的に保護されるように、危険制御システム100が危険エリア106を制御するように構成されている場合、容器102は、危険エリア106に送られるときに、熱放射を吸収する消火剤を提供するように構成されていてもよい。
【0011】
送出システム107は、制御材料を危険エリア106に送り出すように構成されている。送出システム107は、制御材料を送り出す任意の適切なシステムを備えていてもよい。本実施形態において、送出システム107は、容器102に接続されているノズル108を含んでいてもよく、ノズル108は、ノズル108から出て行く制御材料が危険エリア106中に置かれるように、危険エリア106中に、または危険エリア106に隣接して配置されてもよい。例えば、危険エリア106において火が検出された場合、火を消すために、容器102からノズル108を通して、危険エリア106に、消火剤を送ってもよい。
【0012】
ノズル108は、制御材料を送り出すために、容器102に、直接または間接的に接続されていてもよい。例えば、ノズル108は、配置(deployment)バルブ103を介して、容器102に間接的に接続されていてもよく、配置バルブ103は、ノズル108を通しての、制御材料の配置および/またはフローレートを制御する。配置バルブ103は、望まれる場合、ノズル108を通して送り出される制御材料の量またはタイプを制御する。配置バルブ103は、浮玉バルブ、玉バルブ、バタフライバルブ、逆止めバルブ、複式逆止めバルブ、チェックバルブ、ゲートバルブ、玉型バルブ、油圧バルブ、リーフバルブ、チャッキバルブ、パイロットバルブ、ピストンバルブ、プラグバルブ、空気バルブ、ロータリーバルブ、および/または、これらに類似するもののような、ノズル108を介して制御材料を配置に選択的に提供する何らかの適切なメカニズムを備えていてもよい。本実施形態において、配置バルブ103は、信号に、例えば、危険検出システム105からの空気圧信号に応答して、それに応じて、ノズル108を介した、消火剤の送出を制御する。
【0013】
危険検出システム105は、検出された危険に応答して、危険信号を発生させる。危険検出システム105は、煙、熱、毒、放射能、および、これらに類似するものを検出するシステムのような、1つ以上の特定の危険を検出し、対応する信号を発生させる、何らかの適切なシステムを備えていてもよい。本実施形態において、危険検出システム105は、火を検出し、対応する信号を配置バルブ103に提供するように構成されている。危険信号は、電気的パルスまたは信号、音響信号、機械的信号、ワイヤレス信号、空気圧信号、および、これらに類似するもののような、関連した情報を送信するための何らかの適切な信号を含んでいてもよい。本実施形態において、危険信号は、危険状態の検出に応答して発生され、配置バルブ103に提供される空気圧信号を含んでいてもよく、配置バルブ103は、信号に応答して、消火剤を送り出す。危険検出システム105は、何らかの適切な方法で、例えば、煙検出器、ヒュージブルリンク、赤外線検出器、放射能検出器、または、他の適切なセンサのような、従来の危険検出器と一緒に、危険信号を発生させてもよい。危険検出システム105は、1つ以上の危険を検出し、対応する信号を発生させる(または終了させる)。
【0014】
本実施形態において、危険検出システム105は、圧力管104中の内圧の変化に応答して信号を発生させるように構成されている圧力管104を備える。再度、図2を参照すると、危険検出システムは、さらに、危険エリア106内で煙を検出すると、圧力管104中の圧力を解放するように構成されている煙検出器110を備えていてもよい。例えば、煙検出器110は、圧力管104の内圧を変化させるために、圧力管104に接続されたバルブ112を作動させるように適切に適合されていてもよい。
【0015】
本実施形態において、危険検出システム105は、圧力管104中の圧力を変化させることにより、例えば、圧力管104中の圧力を解放することにより、空気圧信号を発生させる。圧力管104は、危険エリア106中の周囲圧力よりも高いまたは低い内圧により圧力がかけられていてもよい。内圧を周囲圧力と等しくすることは、空気圧の危険信号を発生させる。内圧は、何らかの適切な方法で、例えば、圧力管に圧力をかけて密閉し、コンプレッサまたは圧力ボトルのような独立の圧力ソースに管を接続し、あるいは、加圧された流体および/またはガスを有する容器102に圧力管104を接続することによって、達成されて維持されてもよい。圧力管104内の圧力の変化を送るように構成されていてもよい任意の流体を使用してもよい。例えば、水性の流体のような、実質的に圧縮できない流体は、圧力の変化に応答して、結合されたデバイスに信号を伝えるのに十分な、温度の変化に、および/または、圧力管104の内部体積の変化に敏感であるかもしれない。別の例として、空気、窒素またはアルゴンのような、実質的に不活性の流体は、圧力の変化に応答して、結合されたデバイスに信号を伝えるのに十分な、温度の変化に、および/または、圧力管104の内部体積の変化に敏感であるかもしれない。圧力管104は、Firetrace(登録商標)検出管、アルミニウム、アルミニウム合金、セメント、セラミック、銅、銅合金、複合材料、鉄、鉄合金、ニッケル、ニッケル合金、有機材料、ポリマー、チタン、チタン合金、ゴム、および/または、これらに類似するものを含む適切な材料で構成されていてもよい。圧力管104は、腐食、コスト、変形、破損、組み合わせ、および/または、これらに類似するもののような、所望の設計の考慮にしたがった、任意の適切な形状、寸法、材料およびコーティングにしたがって構成されていてもよい。
【0016】
圧力管104内の圧力変化は、何らかの原因または状態に基づいて発生してもよい。例えば、管における圧力は、圧力制御バルブ112の作動に起因して、圧力管104中の圧力の解放に応答して変化し得る。代わりに、圧力変化は、例えば、圧力制御バルブ112または熱伝達システムの作動に応答して、圧力管104中の流体の温度または体積における変化によりもたらされ得る。本実施形態において、圧力管104は、パンク、破裂および/または変形のように、危険状態に応答して、劣化する、または、漏れるように構成されていてもよく、これは、火により誘導される熱にさらされることに起因する、圧力管104の内圧の変更を結果として生じさせる。劣化があると、圧力管104は、圧力を失い、その結果、空気圧信号を発生させる。
【0017】
さらに、危険検出システム105は、危険制御システム100を作動させるように構成されている外部システムを備えていてもよい。さまざまな危険が、危険検出システム105によって検出される、さまざまな危険状態を引き起こす。例えば、火災は、煙検出器110によって検出される熱および煙をもたらし、煙検出器110に制御材料の送出を作動させる。
【0018】
1つの実施形態において、他のシステムは、例えば、圧力制御バルブ112を介して、圧力管104中の圧力を制御してもよい。例えば、圧力制御バルブ112は、煙検出器110のような別のエレメントからの信号に応答して、圧力管104内の圧力に影響を及ぼすように構成されていてもよい。圧力管104内の圧力を選択的に変化させ、圧力管104内の圧力を圧力管104の外部に実質的に等しくし、圧力管104内の流体の温度を変化させ、および/または、これらに類似することを実施するように、バルブ112を構成することによって、影響を受けた圧力を達成し得る。例えば、煙検出器110は、煙を検出すると、圧力制御バルブ112を開かせ、結果として、圧力管104中の圧力を逃がし、空気圧信号を発生させることを可能にする。
【0019】
圧力制御バルブ112は、浮玉バルブ、玉バルブ、バタフライバルブ、逆止めバルブ、複式逆止めバルブ、チェックバルブ、ゲートバルブ、玉型バルブ、油圧バルブ、リーフバルブ、チャッキバルブ、パイロットバルブ、ピストンバルブ、プラグバルブ、空気バルブ、ロータリーバルブ、および/または、これらに類似するもののような、圧力管104中の圧力を制御する何らかの適切なメカニズムを備えていてもよい。1つの実施形態において、圧力制御バルブ112は、バッテリのような、独立の電源に結合された電気機械システムを備えていてもよい。例えば、圧力制御バルブ112は、約12ボルトと24ボルトとの間で動作するように構成されているソレノイドを備えていてもよい。圧力制御バルブ112は、材料、寸法、電力消費、および/または、これらに類似するものの選択を変えることによって、圧力管104内の圧力のさまざまな変更を達成するように構成されていてもよい。
【0020】
圧力制御バルブ112は、トリガイベントに応答して、圧力管104中の圧力を変化させるために、任意の適切なシステムによって制御されてもよい。例えば、危険検出システム105は、トリガイベントを構成する、さまざまな危険な状態を検出するように構成されていてもよい。本実施形態において、煙検出器110は、火災に関係する状態を検出し得る。煙検出器110は、選択した物質、放射レベルおよび/または周波数、圧力、音圧、温度、結合された犠牲要素の引張特性、ならびに/あるいは、これらに類似するものを有する発生に敏感なセンサのような、他の危険の検出器に置き換えられてもよく、または、このような検出器により補われてもよい。煙検出器110は、イオン化検出器、質量分析計、光検出器、および/または、これらに類似するもののような、火災検出のための従来のシステムを備えていてもよい。煙検出器110はまた、バッテリ電力から単独で動作するように、適切に適合されていてもよい。代替の実施形態において、煙検出器110は、電力なしで動作するように適合されていてもよい。
【0021】
煙検出器110、圧力管104、および/または、危険検出システム105の他のエレメントは、任意のさまざまな火災または他の危険状態に対して構成されていてもよい。例えば、危険検出システム105は、熱のような単一の危険状態を監視してもよい。この典型的な構成において、圧力管104は、危険状態に対する唯一の検出システムとして機能する。代わりに、危険は、熱および煙のような、複数の危険状態に関係付けられていてもよく、このケースにおいて、異なる検出器が、異なる状態を監視してもよい。この構成において、圧力管104および煙検出器110は、複数の可能性ある危険状態に基づいて、危険制御を提供する。さらに、圧力管104および煙検出器110は、部分的に同一の広がりをもつ危険状態に応答して、危険検出を提供するように構成されていてもよい。この構成において、圧力管104および煙検出器110は、いくつかの危険状態に対して、実質的に独立の検出システムと、他の危険状態に対して、さまざまな入力危険状態に基づく危険制御とを提供するだろう。火災状態の多種多様な組み合わせを仮定すれば、これらの例は、網羅的ではなく、説明のためのものである。
【0022】
煙検出器110および圧力制御バルブ112は、通信および/または配置を容易にする何らかの適切な方法で構成されていてもよい。例えば、1つの実施形態において、煙検出器110は、ワイヤレス送信機を備えていてもよく、圧力制御バルブ112は、煙検出器110からのワイヤレス制御信号を受信するワイヤレス受信機を備えていてもよく、これにより、圧力制御バルブ112に関して、煙検出器110の遠隔の配置が容易になる。代わりに、煙検出器110、圧力制御バルブ112、および/または、危険検出システムの他のエレメントは、ハードワイヤ接続、赤外線信号、音響信号、および、これらに類似するものによって、接続されていてもよい。
【0023】
図3を参照すると、煙検出器110および圧力制御バルブ112は、単一のユニットを形成するように、ハウジング400内に少なくとも部分的に配置されていてもよい。ハウジング400は、煙検出器110および圧力制御バルブ112に対する設置および電力供給を容易にするように構成されていてもよい。例えば、ハウジング400は、煙検出器110が周囲の大気を感知することを可能にするスロットまたは他の露出を有する従来のハウジングのような、煙検出器110を収容するエリアを備えていてもよい。ハウジング400は、さらに、圧力制御バルブ112に対するエリアを備えていてもよく、圧力制御バルブ112は、煙検出器110からの信号を受け取るように煙検出器110に接続されていてもよい。
【0024】
ハウジング400は、さらに、圧力制御バルブ112による、圧力管104中の圧力の制御を容易にするために、圧力管104の一部を実質的に収容するように構成されていてもよい。例えば、ハウジング400は、1つ以上の開口を備えていてもよく、開口を通して、圧力管104の端は、圧力制御バルブ112に接続され得る。ハウジング400は、アルミニウム、アルミニウム合金、セメント、セラミック、銅、銅合金、複合材料、鉄、鉄合金、ニッケル、ニッケル合金、有機材料、ポリマー、チタン、チタン合金、および/または、これらに類似するものを含むさまざまな材料で構成されてもよい。ハウジング400は、腐食、コスト、変形、破損、および/または、これらに類似するもののような、さまざまな設計の考慮にしたがって、さまざまな形状、寸法およびコーティングで構成されていてもよい。ハウジング400は、周囲の状態に関して放射特性を備えるように構成されていてもよく、これらの特性は、ハウジング400の少なくとも一部内に、ベント、穴、スラット、透過性膜、半透過性膜、選択透過性膜、および/または、これらに類似するものを備えることによって、達成されてもよい。さらに、ハウジング400は、設置および/または維持を容易にするために、複数のセクション400AないしCに分解されてもよい。
【0025】
さらに、ハウジング400は、煙検出器110および圧力制御バルブ112のような、システムのエレメントに電力を供給するように構成されていてもよい。電源は、さまざまなエレメントに対して、任意の適切な形態と、電力の源とを備えていてもよい。例えば、電源は、主電源と、バックアップ電源とを備えていてもよい。1つの実施形態において、主電源は、従来の配電コンセントから電力を受け取るための接続を備えていてもよい。バックアップ電源は、主電源の障害の場合に電力を提供するように構成されており、1つ以上のコンデンサ、バッテリ、無停電電源装置、発電機、太陽電池、および/または、これらに類似するもののような、電力の何らかの適切な源を備えていてもよい。本実施形態において、バックアップ電源は、ハウジング400内に配置された、2つのバッテリ402、404を備えている。第1のバッテリ402は、煙検出器110にバックアップ電力を提供し、第2のバッテリ404は、圧力制御バルブ112にバックアップ電力を提供する。1つの実施形態において、圧力制御バルブ112は、煙検出器110よりも、高い電力の、高価な、および/または、低い信頼性のバッテリを要求する。したがって、バルブバッテリ404は、火災検出器バッテリ402により供給される、煙検出器110に対するバックアップ電力をディセーブルすることなく切れるかもしれない。
【0026】
再度図1を参照すると、危険制御システム100は、自律的に、または、外部システムと一緒に動作するようにさらに構成されていてもよく、外部システムは、例えば、危険エリア106が中に配置されている、建物、乗り物、貨物保持エリア、または、これらに類似するものに対する、火災システム制御ユニット109のようなものである。例えば、危険制御システム100および危険エリア106は、両方とも、倉庫や、貯蔵エリアや、貨物保持エリアのような、より大きな密閉されたエリア504内に配置されていてもよく、火災システム制御ユニット109は、密閉されたエリア504内の火災状態を検出し、および/または、抑圧するように設計されたシステムの少なくとも一部を備える。外部システムによる動作は、何らかの適切な方法で構成されていてもよく、例えば、アラームを起動し、危険制御システム100の動作を制御し、緊急サービスを自動的に通知し、および/または、これらに類似するものを実施する。
【0027】
これから図5を参照すると、危険制御システム100は、圧力の喪失にしたがって圧力管104によって発生された空気圧信号に応答するように構成されているトリガシステム500をさらに備えていてもよい。トリガシステム500は、例えば、リモートで、電気的に、および/または、機械的に、火災システム制御ユニット109を作動させ、火災システム制御ユニット109に信号を伝え、火災システム制御ユニット109に通知し、または、さもなければ、火災システム制御ユニット109と通信するように、何らかの適切な方法で適合されていてもよい。トリガシステム500はまた、火災システム制御ユニット109の動作の方法に適切な信号を提供するように適合されていてもよい。例えば、1つの実施形態において、トリガシステム500は、信号材料を含んでいる第2の圧力容器502と、圧力管104との間に結合されたトリガバルブ503を備えていてもよい。トリガバルブ503は、バルブの圧力管104側における圧力の変化に応答して作動して、信号材料を放出させるように構成されていてもよい。火災システム制御ユニット109は、信号材料の放出を感知し、それに応じて、例えば、可聴アラームを作動させ、監視されている制御パネルに信号を送り、緊急サービスと通信し、または、二次的な火災抑止システムを作動させることによって、応答してもよい。
【0028】
信号材料は、不活性ガス、エアゾール、着色粒子、煙、および/または、火災抑制剤のような、何らかの適切な物質で構成されてもよい。例えば、1つの実施形態において、信号材料は、予め定められている圧力下で圧力容器502内に含まれている圧縮された窒素を含んでいてもよく、それにより、信号材料は、放出の際に、消散する雲を形成する。別の実施形態において、信号材料は、放出の際に雲を形成するが、その後、大気中の浮遊から脱落する、空気粒子状物質よりも重い粉末の形態で構成されていてもよい。
【0029】
別の実施形態において、トリガシステム500は、検出された火災状態に応答して、火災システム制御ユニット109に信号を伝える遠隔制御ユニットに接続されている通信インターフェースを備えていてもよい。例えば、トリガシステム500は、火災が検出されていることを火災システム制御ユニット109に伝達するために、空気圧信号に応答して、無線周波数信号を発生させるように適切に適合されていてもよい。危険制御システム100はまた、火災システム制御ユニット109からの信号に応答するように構成されていてもよく、例えば、火災システム制御ユニット109からの信号は、危険制御システム100に対してステータスインジケータを提供し、および/または、危険制御システム100を遠隔で作動させる。
【0030】
危険制御システム100は、さらに、危険制御システムを制御して作動させるための追加のエレメントを備えていてもよい。例えば、危険制御システムは、危険制御システムを手動で作動させる、手動のシステムを備えていてもよい。再度図2を参照すると、1つの実施形態において、危険制御システム100は、危険制御システム100を手動で作動させるように構成されている手動のバルブ202を備えている。例えば、手動のバルブ202が圧力管104の内圧を解放してもよいように、手動のバルブ202は、圧力管104に結合されていてもよい。手動バルブ202は、バルブの手動操作のような何らかの適切な方法で、あるいは、モーターまたはこれに類似するもののようなアクチュエータと一緒に動作され得る。
【0031】
手動バルブ202は、危険エリア106の実質的に外部、または、危険エリア106内のような、任意の適切な場所に位置していてもよい。手動バルブ202は、容器102、圧力管104、圧力制御バルブ112、および/または、これらに類似するものに結合されていてもよい。例えば、手動バルブ202の作動が消火剤をノズル108に向けるように、手動バルブ202は、容器102による動作に対して構成されていてもよい。手動バルブ202の作動が、消火剤をノズル108に向けるのに十分な、圧力管104内の圧力の変化をもたらすように、手動バルブ202は、圧力管104による動作に対して構成されていてもよい。手動バルブ202の作動が、圧力制御バルブ112の作動をもたらし、消火剤をノズル108に向けるのに十分な、圧力管104内の圧力の変化をもたらすように、手動バルブ202は、圧力制御バルブ112による動作に対してさらに構成されていてもよい。
【0032】
危険制御システム100が、危険が検出される場合に消火剤を送り出すのに加えて、さらなる応答を開始してもよいように、危険制御システム100は、危険が検出される場合に、追加の応答を提供するシステムをさらに備えていてもよい。危険制御システム100は、緊急隊員にアラートし、許可されていない人員からエリアを封じ込め、エリアの通気を終了または開始させ、危険な機械を作動しないようにし、あるいは、これらに類似することのような、何らかの適切な応答を促すように構成されていてもよい。例えば、危険制御システム100は、補助的な圧力スイッチ302を備えていてもよい。補助的な圧力スイッチ302は、結合されている圧力管104内の圧力変化に応答して、電気信号、機械信号、および/または、他の適切な信号を発生させることなどにより、圧力管104内の圧力の変化に関する情報を外部システムに送信するのを容易にしてもよい。
【0033】
1つの実施形態において、補助的な圧力スイッチ302は、危険エリア106の付近の機械に結合されて、補助的な圧力スイッチ302が、危険制御システム100により検出されるような危険状態を示す信号を生成する場合に、機械への電力または燃料供給を切ってもよい。
【0034】
他の実施形態において、危険制御システム100は、複数の容器102、圧力管104、ノズル108、圧力制御バルブ112、危険検出器110、手動バルブ202、および/または、補助的な圧力スイッチ302とともに構成されていてもよい。例えば、危険エリア106を制御することが、一緒に保管できない複数のタイプの消火剤を得ることを含むか、あるいは、予期される危険を消すことが、異なる時間において適用すべき異なる消火剤を必要とするような場合に、危険制御システムは、単一のノイズ108および危険検出器110に結合されている複数の容器102を含むように構成されていてもよい。別の例として、例えば、消火剤を送り出す複数のパスを提供するために、または、異なる火災状態に応答して、異なる消火剤を得るために、危険制御システム100は、単一のノズル108および危険検出器110に結合されている、1つよりも多い圧力管104を含むように構成されていてもよい。エレメントの多種多様な組み合わせを仮定すれば、これらの例は、網羅的ではなく、説明のためのものである。
【0035】
図4を参照すると、動作において、危険検出システム105が危険状態の関連したインジケータを感知するように、危険制御システム100が最初に構成される(410)。例えば、火災の場合に、圧力管104が、火災からの熱にさらされるように、圧力管104は、部屋の内部または他のエンクロージャにさらされていてもよい。同様に、煙検出器110のような、関連したセンサが、危険が発生した場合に関連した現象を感知するように位置付けられていてもよい。送出システム107もまた、エンクロージャ内のような、危険が発生するかもしれないエリアに制御材料を送り出すように適切に構成されている(412)。
【0036】
危険が発生するとき、危険検出システム105は、危険を検出して、危険制御システム100を作動させてもよい。例えば、火災の熱は、圧力管104を劣化させ(414)、圧力管104の内圧を解放させ、結果として、空気圧信号を発生させるかもしれない(420)。さらに、煙検出器のようなセンサが、煙または別の関連した危険インジケータを感知して(416)、危険制御システム100を作動させて、圧力制御バルブ112を開かせ、同様に、圧力管104中の圧力を解放させ、空気圧信号を発生させてもよい。さらに、信号は、外部システムまたは手動バルブ202のような、他のシステムによって発生され得る(418)。
【0037】
信号は、配置バルブ103およびトリガバルブ503によって受け取られ、これらのバルブは、制御材料および信号材料を送り出すために、信号に応答して開く(422)。制御材料は、送出システムを通して危険エリア506に分配され(424)、結果として、危険を制御する方向に進む。信号材料は、火災システム制御ユニット109(426)および/または補助的な圧力スイッチ302(428)のような、他のシステムに送信され得る。
【0038】
危険を制御する方法のための、これらの、および他の実施形態は、上述した危険を制御する装置の実施形態に関して記述したような、概念、実施形態および構成を組み込んでもよい。示して説明した特定の構成は、本発明およびそのベストモードの実例であり、何らかの方法で本発明の範囲を限定するように向けられていない。実際に、簡潔にするために、システムの従来の製造、接続、準備および他の機能の観点は、詳細に説明していない。さらに、さまざまな図において示した接続線は、さまざまなエレメント間の、例示的な機能上の関係および/または物理的結合を表すように向けられている。多くの、代替または追加の機能上の関係または物理的接続が、実際的なシステム中に存在してもよい。
【0039】
本発明は、特定の例示的な実施形態に関連して説明されている。しかしながら、さまざまな修正および変更が、本発明の範囲から逸脱することなく実施されてもよい。詳細な説明および図は、限定的な方法ではなく、実例となる方法で考えられるべきであり、そのようなすべての修正は、本発明の範囲内に含まれるように向けられている。したがって、本発明の範囲は、単に、上述した特定の例により決定されるのではなく、記述した一般的な実施形態およびそれらの法的な同等物によって決定されるべきである。例えば、何らかの方法またはプロセスの実施形態において記載したステップは、特にことわらない限り、任意の順序で実行されてもよく、特定の例において与えられた明示的な順序に限定されない。さらに、何らかの装置の実施形態において記載したコンポーネントおよび/またはエレメントは、本発明と実質的に同じ結果をもたらすように、さまざまな順列で組み立てられ、さもなければ、動作可能に構成されてもよく、それゆえに、特定の例において記載した特定の構成に限定されない。
【0040】
利益、利点、および、問題に対する解法を、特定の実施形態に関して上述しているが、何らかの特定の利益、利点または解法を発生させるか、あるいは、より明白になるようにさせる、何らかの利益、利点、問題に対する解法が、重要な、必要な、または必須の特徴または構成要素であると解釈すべきでない。
【0041】
ここで使用するとき、用語“含む”、“含むこと”、あるいは、それらのバリエーションは、排他的でない包含を参照するように向けられており、そのため、エレメントのリストを含む、プロセス、方法、物品、構成または装置は、記載されたそれらのエレメントを含むだけでなく、明白にリストされていない他のエレメント、あるいは、そのようなプロセス、方法、物品、構成または装置に固有のエレメントも含んでもよい。本発明の実施において使用される、上述の構造、配列、アプリケーション、割合、エレメント、材料またはコンポーネントの他の組み合わせおよび/または修正は、特に記載されていない、これらのものに加えて、同じ一般的な原理から逸脱することなく、変更されてもよく、さもなければ、特定の環境、製造仕様、設計パラメータ、または、動作要件に特に適合されてもよい。
【0042】
好ましい実施形態に関して、本発明を上述した。しかしながら、本発明の範囲から逸脱することなく、好ましい実施形態に対して変更および修正を実施してもよい。これらの、および他の変更または修正は、特許請求の範囲において表現されているように、本発明の範囲内に含まれるように向けられている。
以下に、本願出願時の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 閉じられたエリアを有する可搬型ユニットのための防火およびシグナリングシステムにおいて、
前記可搬型ユニットの閉じられたエリア内に配置され、内圧を有するように適合されている圧力管と、
前記可搬型ユニットの閉じられたエリア内に配置され、前記圧力管に接続されている圧力容器と、
前記圧力管と、前記圧力容器との間に結合された配置バルブと、
前記可搬型ユニットの閉じられたエリア内に配置され、前記圧力管に接続されているトリガシステムとを具備し、
前記圧力管の少なくとも一部は、熱にさらされることに応答して漏れて、空気圧信号を発生させるように構成されており、
前記圧力容器は、火災抑制剤を含むように構成されており、
前記バルブは、前記空気圧信号を受け取り、前記空気圧信号を受け取ると、前記火災抑制剤を放出するように適合されており、
前記トリガシステムは、前記空気圧信号に応答して、トリガ信号を発生させるように構成されており、
前記トリガ信号は、前記可搬型ユニットの閉じられたエリアの外部のエリアに送信される防火およびシグナリングシステム。
[2] 前記配置バルブに接続されている送出システムをさらに具備し、
前記送出システムは、前記火災抑制剤を前記閉じられたエリアに送り出すように構成されている前記[1]記載の防火およびシグナリングシステム。
[3] 前記送出システムは、
前記配置バルブに結合され、前記圧力容器から前記閉じられたエリア内の予め定められている場所に前記火災抑制剤をルーティングするように構成されているホースと、
前記ホースに結合され、前記ホースから前記閉じられたエリアに前記火災抑制剤を射出するように適合されているノズルとを具備する前記[2]記載の防火およびシグナリングシステム。
[4] 前記トリガ信号は、前記閉じられたエリアから射出されるシグナリング材料を含む前記[1]記載の防火およびシグナリングシステム。
[5] 前記トリガシステムは、
前記可搬型ユニットの閉じられたエリア内に配置され、前記圧力管に接続されている第2の圧力容器と、
前記圧力管と、前記第2の圧力容器との間に結合されたトリガバルブとを備え、
前記第2の圧力容器は、前記シグナリング材料を含むように構成されており、
前記トリガバルブは、
前記空気圧信号が受け取られるまで前記圧力管内部の内圧を維持し、
前記空気圧信号に応答して、前記第2の圧力容器を減圧し、
前記シグナリング材料が前記圧力容器から逃れることを可能にするように適合されている防火およびシグナリングシステム。
[6] 前記圧力管に接続されている圧力制御バルブと、
前記圧力制御バルブに結合され、火災状態の検出に応答して、検出信号を発生させるように構成されている検出器とをさらに具備し、
前記圧力制御バルブは、
前記配置バルブとは反対側の、前記圧力管の端を密封し、
前記検出信号に応答して、前記圧力管の端の封を選択的に切り、
前記圧力管の内圧を変化させて、前記空気圧信号を発生させるように構成されている前記[1]記載の火災検出デバイス。
[7] ハウジングをさらに具備し、
前記ハウジングは、前記検出器と、前記圧力制御バルブとのうちの少なくとも一部を含む前記[6]記載の火災検出デバイス。
[8] 前記ハウジングは、透設された穴を有し、
前記圧力管は、前記穴を通して前記圧力制御バルブに結合するように配置されている前記[7]記載の火災検出デバイス。
[9] 防火システムにおいて、
抑制システムと、
前記抑制システムに結合され、火災状態の検出に応答して、検出信号を発生させるように適合されている検出システムと、
前記検出システムに結合され、前記発生された検出信号に応答して、二次的な火災感知システムをトリガするように適合されているシグナリングシステムとを具備する防火システム。
[10] 前記抑制システムはさらに、
抑制材料を含むように構成されている圧力容器と、
前記圧力容器に結合され、予め定められている圧力下で前記圧力容器を密封し、作動の際に、前記抑制材料を放出するように構成されている配置バルブと、
前記配置バルブに結合され、前記抑制材料を送り出すように構成されている送出システムとを備える前記[9]記載の防火システム。
[11] 前記送出システムは、
前記配置バルブに結合され、前記圧力容器から予め定められている場所に前記抑制材料をルーティングするように構成されているホースと、
前記ホースに結合され、前記ホースから予め定められているエリアに、前記抑制材料を射出するように適合されているノズルとを備える前記[10]記載の防火システム。
[12] 前記検出システムは、内圧を有するように適合されている、密封された圧力管を備え、 前記圧力管の少なくとも一部は、熱にさらされることに応答して漏れて、前記検出信号を発生させるように構成されている前記[9]記載の防火システム。
[13] 前記シグナリングシステムは、
前記圧力管に接続され、シグナリング材料を含むように構成されている第2の圧力容器と、
前記圧力管と前記第2の圧力容器との間で結合するように構成されているトリガバルブとを備え、
前記トリガバルブは、
前記空気圧信号が受け取られるまで前記圧力管内部の内圧を維持し、
前記空気圧信号に応答して、前記第2の圧力容器を減圧し、
前記シグナリング材料が前記圧力容器から逃れることを可能にするように適合されている前記[9]記載の防火およびシグナリングシステム。
[14] 前記シグナリング材料を前記二次的な火災感知システムに送り出すように構成されている第2の送出システムをさらに具備する前記[13]記載の防火およびシグナリングシステム。
[15] 前記シグナリング材料は、圧縮されたガスを含む前記[13]記載の防火およびシグナリングシステム。
[16] 火災状態に対してエリアを保護し、二次的な火災制御システムに信号を伝えるための方法において、
火災抑制剤を保管するように構成されている容器を、内圧を有するように動作するように構成されている圧力管に結合し、前記圧力管の少なくとも一部は、前記火災状態にさらされることに応答して漏れて、前記内圧を変化させて空気圧信号を発生させるように構成されていることと、
前記容器と、前記圧力管との間で配置バルブを結合して、前記空気圧信号が受け取られるまで前記圧力管内部の内圧を維持し、前記空気圧信号に応答して、前記圧力容器を減圧し、前記圧力容器から前記火災抑制剤を放出することと、
送出システムを前記配置バルブに結合し、前記送出システムは、前記放出された火災抑制剤を、前記火災状態の影響下にあるエリアにルーティングするように構成されていることと、
トリガシステムを前記圧力管に結合することとを含み、
前記トリガシステムは、前記空気圧信号に応答して、トリガ信号を発生させるように構成されており、
前記トリガ信号は、二次的な火災制御システムに送信される方法。
[17] 前記送出システムは、
前記配置バルブに結合され、前記圧力容器から、閉じられたエリア内の予め定められている場所に前記火災抑制剤をルーティングするように構成されているホースと、
前記ホースに結合され、前記ホースから前記閉じられたエリアに、前記火災抑制剤を射出するように適合されているノズルとを備える前記[16]記載の方法。
[18] 前記トリガシステムは、
前記圧力管に接続するように配置され、シグナリング材料を含むように構成されている第2の圧力容器と、
前記圧力管と、前記第2の圧力容器との間で結合するように構成されているトリガバルブとを備え、
前記トリガバルブは、
前記空気圧信号が受け取られるまで前記圧力管内部の内圧を維持し、
前記空気圧信号に応答して、前記第2の圧力容器を減圧し、
前記圧力容器から前記シグナリング材料を放出するように適合されている前記[16]記載の方法。
[19] 前記トリガ信号を送信することは、前記二次的な火災制御システムの方に、前記放出したシグナリング材料を向けることを含む前記[18]記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5