(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の濡れ勾配は、前記第1の配向に前記ウェットティッシュ(34)のパッケージ(32)が定置されてから少なくとも10日後に決定される、請求項1に記載の方法。
外側の二次的パッケージ(70)内に位置付けられたウェットティッシュ(34)の複数のパッケージ(32)を含む前記外側の二次的パッケージ(70)を反転させることによって、前記ウェットティッシュ(34)のパッケージ(32)を前記第1の配向に定置する工程を更に含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
前記ウェットティッシュ(34)の複数のパッケージ(32)を含む前記外側の二次的パッケージ(70)を、前記第1の配向に前記ウェットティッシュ(34)の複数のパッケージ(32)とともに搬送容器(100)内に定置する工程を更に含む、請求項4に記載の方法。
前記搬送容器(100)をその内部に位置付けられた前記外側の二次的パッケージ(70)とともに反転させることによって、前記ウェットティッシュ(34)の複数のパッケージ(32)を前記第2の配向に定置する工程を更に含む、請求項5に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の本文は、本発明の多数の異なる実施形態の大まかな説明を記載している。あらゆる可能な実施形態を説明するのは不可能ではないとしても非現実的であるため、この説明は単なる例示として解釈されるべきであり、あらゆる可能な実施形態を説明するものではなく、本明細書に記載されるいずれかの機構、特性、コンポーネント、組成物、成分、製品、工程、若しくは方法論は、削除することができ、本明細書に記載される他のいずれかの機構、特性、コンポーネント、組成物、成分、製品、工程、若しくは方法論と組み合わせることができ、又は全体的若しくは部分的に置き換えることができることは理解されるであろう。最新の技術又は本特許の出願日以降に開発された技術のいずれかを使用して、非常に多くの代替実施形態を実施することができるが、このような実施形態はやはり、本請求項の範囲内に含まれることになる。本明細書内で引用する出版物及び特許は全て、本明細書に参照により組み込まれる。
【0009】
また、「本明細書に使用されるように、『___』という用語は...を意味するようにここで定義される」という文又は同様な文を使用して本明細書において用語が明示的に定義されない限り、その平易又は通常の意味を超えて、明示的又は暗示的いずれかで、その用語の意味を制限する意図は全くないことを理解されたく、更に、当該用語は、(請求項の言語を除き)本特許のいずれの項においても記載のいずれの文に基づいて範囲を制限されると解釈されるべきではない。いずれの用語も、本発明に不可欠なものとして記載されていない限りは、本発明に不可欠なものではないことが意図される。本特許の最後にある請求項に記載されているいずれかの用語が、ある単一の意味と一致した形で本特許内で言及されている限りにおいては、読み手を混乱させないように、単に分かりやすくする目的だけのためにそうしているのであって、暗示又はその他の方法によって、請求項の当該用語をその1つの意味に限定することは意図していない。最後に、請求項の要素が、いかなる構造の詳述も伴わずに、その語の「意味」及び機能を詳述することによって定義されるものでない限り、いかなる請求項の要素の範囲が、米国特許法第35条112節第6段落の適用に基づいて解釈されることは意図しない。
【0010】
ローション又はクレンザーのような組成物を含む基材の積層体における水分管理、特に濡れの分布に関する水分管理が相当に困難であり得ることは既に明らかとなっている。基材が生産されて積み重ねられたときには、基材の積層体における濡れの分布はほぼ均一であるが、毛管力、重力、蒸発、及び凝結がこの分布を変え、製品の性状及び基材の積層体の濡れ勾配に望ましくない影響を引き起こす場合がある。
【0011】
更に、濡れ勾配が、濡れの知覚、洗浄作業、及び分配作業に影響し得ることが発見されている。消費者は基材の積層体を通じて一様の濡れを希望しており、その期待が満たされなかった場合、消費者のコメントに一般に表れる。消費者は基材の積層体の「乾燥した状態」を苦情として述べることが多く、一般に、最上部の基材の乾き及び積層体全体の不均一な濡れの組み合わせが原因となって、このネガティブな属性が生じている。
【0012】
基材の積層体に伴う現在の問題、特にウェットティッシュの積層体の問題は、拭き取り布積層体の保管後に組成物又はローションがその積層体の底部に向かって移動することである。これは、個々の拭き取り布の組成物又はローションの不均一な分布を有する積層体をもたらし、しばしば、上部の拭き取り布が乾きすぎるのに対し、下部の拭き取り布はローションでべたべたになる。
【0013】
基材の積層体、特にウェットティッシュの積層体における濡れの分布は、濡れ勾配に基づく。濡れ勾配は、拭き取り布積層体の底部のウェットティッシュのローション荷重と、拭き取り布積層体の上部のウェットティッシュのローション荷重との間の差を示すものであり、その差は1を超える数値比として表される。比率1は、拭き取り布積層体の底部と上部とでウェットティッシュのローション荷重が同一であること、すなわちローション勾配が存在しないことを意味する。比率2は、積層体の底部の拭き取り布が上部の拭き取り布の2倍のローションを含有することを意味し、他の比率も同様である。
【0014】
本明細書に記載される基材の積層体、特にウェットティッシュの積層体は、改善された製品取り扱い方法とともに提供され、この方法は、積層体に第1の濡れ勾配が生じ、次いで、既定の回転スケジュールに従って反転させる等してその積層体を1つの面から別の面に回転させることによってその積層体に第2の濡れ勾配を生じさせることを可能にする。理論に束縛されるものではないが、このようにすると、第2の濡れ勾配は、第1の濡れ勾配と比較して有意に減少されると考えられる。ウェットティッシュの積層体における濡れ勾配を決定する試験を以下に記載する。別の記載がない限り、実験は21℃±2℃の温度及び30〜50%の相対湿度の基準実験室条件下で実施される。
【0015】
1.市販の拭き取り布積層体における濡れ勾配の決定
試験対象のそれぞれのタイプの市販のウェットティッシュに関して、合計3つの独立したパッケージを必要とする。測定前の有意な水分の損失を防ぐために、3つのパッケージは順次開けて、試験する必要がある。パッケージの開封及び試験開始の前、パッケージ内の拭き取り布積層体の配向は店舗の棚で購入したときと同じ配向に維持される必要があり、すなわち、その積層体は、パッケージの購入からパッケージの開封までの間に一切の部分的又は完全な反転があってはならない。反転されたことがわかっている又はそれが疑われるパッケージは全て処分しなくてはならない。
【0016】
3つのパッケージのうちの第1のパッケージを取り扱い、そのパッケージから拭き取り布の積層体を取り出す。ウェットティッシュがフローラップで包まれている場合は、必要以上に積層体を乱さずに、すなわちウェットティッシュを折り曲げたり、曲げたり、又は圧縮したりせずに拭き取り布の積層体を取り出すことができるように、フローラップパッケージの一端部を注意して切り開く。ウェットティッシュがタブ型容器に入っている場合も、積層体を不要に乱さずに注意して拭き取り布の積層体を取り出す。直ちに、釣り合い3点天秤(pre-tared three-place balance)に、パッケージに入っていたときと同じ配向に裸の拭き取り布積層体を乗せて重量を測定し、その重量を記録する。その裸の積層体の重量は、濡れ勾配の計算には使用されないが、パッケージを通じた水分損失がそれら3つのセットのそれぞれの拭き取り布積層体に関して同様であるかどうかの指標として有用であろう。この指標及びその使用についての詳細は以下に記載する。
【0017】
迅速な作業により、拭き取り布積層体の一番上の拭き取り布を、その縁の近くをピンセットでつまんでそっと持ち上げることによって取り除き、釣り合い3点天秤(pre-tared three-place balance)に載せる。重量が記録される。その拭き取り布を捨て、上の10枚の拭き取り布1枚ずつについて同じプロセスを繰り返し、重量を測定し、記録する。
【0018】
次いで、その拭き取り布積層体をひっくり返して底部の拭き取り布を露出させる。迅速な作業により、上述のように最上部のウェットティッシュを取り除き、重量を測定する。そのウェットティッシュを捨て、拭き取り布積層体の底部から10枚の拭き取り布1枚ずつについて同じプロセスを繰り返し、重量を測定し、記録する。
【0019】
後の計算にデータを使用するためには、拭き取り布積層体の開封から最後のウェットティッシュの重量測定までの合計時間は5分を超えてはならない。5分を超えると、ウェットティッシュからの有意な蒸発による水分損失のリスクが増す。
【0020】
残りの2つの積層体に関して、上記の一連の作業を繰り返す。
【0021】
ここで、得られたデータに関していくつかの計算を行った。まず、所与の拭き取り布のタイプについて、3つの積層体のセットからのそれぞれの裸の積層体の重量を用いて、パッケージを通じた相対水分損失指標を以下のように生成した。 a.3つの独立した積層体に関して、裸の積層体の平均重量を算出する。
b.これと同じデータに関して、標準偏差を算出する。
c.標準偏差を平均で割り、得られた数字を百分率として表すことにより、変動性係数を算出する。
【0022】
パッケージを通じた相対水分損失の指標は変動性係数と等しい。この値は10%未満でなくてはならない。値が10%を超える場合は、少なくとも1つのパッケージに過度の水分損失が生じた可能性が高いので、その3つの積層体のセットのデータは濡れ勾配の計算に使用することができない。
【0023】
パッケージを通じた相対水分損失の指標が5%以下であることが決定されたら、次工程で以下のように濡れ勾配を算出する。
底部の拭き取り布の裸の積層体の平均重量/上部の拭き取り布の裸の積層体の平均重量=濡れ勾配
2.積層体の反転が濡れ勾配に与える影響の決定
この方法は、試験対象のそれぞれのウェットティッシュオプションに対して合計6つの独立したパッケージを必要とする。これらのパッケージのうち3つは試験中ずっと同じ配向に維持し、3つは特定の時点で反転させる。
【0024】
試験の開始前に、パッケージ内の拭き取り布積層体の配向は、それが製造されたとき又は店舗の棚から購入したときと同じ配向に維持する必要がある、つまり、試験の開始前のいかなる時点においても積層体に一切の部分的又は完全な反転があってはならない。反転したことがわかっている又はそれが疑われるパッケージは全て処分しなくてはならない。
【0025】
開始に当たり、試験対象パッケージに、拭き取り布オプションの名前、ひっくり返すかしないかの指示、ひっくり返された日付、及び試験終了日を示すラベルを付ける。次いで、全てのパッケージに、パッケージに触れてはならないとの注意書きをして、安置する。
【0026】
2週間安置した後、それぞれのセット内の、6つのパックのうち3つのパックをひっくり返し(180度反転させる)、一方、残りの3つパックはもとの位置のまま維持する。
【0027】
更に5週間全てのパックを安置した後、所与のタイプのウェットティッシュについて、ひっくり返された積層体とひっくり返されなかった積層体に相当する、3つセットのうち2セットのウェットティッシュを分析する。測定前の有意な水分損失を防ぐために、2セットのそれぞれのパッケージは順次開けて、試験する。
【0028】
3つのパッケージを含む第1のセットの第1のパッケージを取り扱い、そのパッケージから拭き取り布積層体を取り出す。ウェットティッシュがフローラップで包まれている場合は、必要以上に積層体を乱さずに、すなわちウェットティッシュを折り曲げたり、曲げたり、又は圧縮したりせずに拭き取り布の積層体を取り出すことができるように、フローラップパッケージの一端部を注意して切り開く。ウェットティッシュがタブ型容器に入っている場合も、積層体を不要に乱さずに注意して拭き取り布の積層体を取り出す。直ちに、釣り合い3点天秤(pre-tared three-place balance)に、パッケージに入っていたときと同じ配向にウェットティッシュの裸の積層体を乗せて重量を測定し、その重量を記録する。ウェットティッシュの裸の積層体の重量は、ローション勾配の計算には使用されないが、パッケージを通じた水分損失が、3つセットのそれぞれの拭き取り布積層体に関して同様であるかどうかの指標として有用であろう。この指標及びその使用についての詳細は以下に記載する。
【0029】
迅速な作業により、拭き取り布の積層体の一番上の拭き取り布を、その縁の近くをピンセットでつまんでそっと持ち上げることによって取り除き、釣り合い3点天秤(pre-tared three-place balance)に載せる。重量が記録される。その拭き取り布を捨て、上の10枚の拭き取り布1枚ずつについて同じプロセスを繰り返し、重量を測定し、記録する。
【0030】
次いで、その拭き取り布積層体をひっくり返して底部の拭き取り布を露出させる。迅速な作業により、上述のように最上部の拭き取り布を取り除き、重量を測定する。その拭き取り布を捨て、拭き取り布積層体の底部から10枚の拭き取り布1枚ずつについて同じプロセスを繰り返し、重量を測定し、記録する。
【0031】
後の計算にデータを使用するためには、ウェットティッシュの積層体の開封から最後の拭き取り布の重量測定までの合計時間は5分を超えてはならない。5分を超えると、ウェットティッシュからの有意な蒸発による水分損失のリスクが増す。
【0032】
第1のセットの残りの2つの積層体について上述の一連の作業を繰り返す。
【0033】
ここで、得られたデータについていくつかの計算を行う。まず、所与の拭き取り布のタイプについて、3つの積層体の2つのセットからのそれぞれの裸の積層体の重量を用いて、パッケージを通じた相対水分損失の指標を以下のように生成した。
a.3つの独立した積層体に関して、裸の積層体の平均重量を算出する。
b.これと同じデータに関して、標準偏差を算出する。
c.標準偏差を平均で割り、得られた数字を百分率として表すことにより、変動性係数を算出する。
【0034】
パッケージを通じた相対水分損失の指標は変動性係数と等しい。この値は10%未満でなくてはならない。値が10%を超える場合は、少なくとも1つのパッケージに過度の水分損失が生じた可能性が高いので、その3つの積層体のセットのデータはローション勾配の計算に使用することができない。
【0035】
パッケージを通じた相対水分損失の指標が5%以下であることが決定されたら、次工程で、2つのセットのそれぞれについて以下のように濡れ勾配を算出する。
底部の拭き取り布の裸の積層体の平均重量/上部の拭き取り布の裸の積層体の平均重量=濡れ勾配
理想的な濡れ勾配値は、積層体全体を通じて均一の組成物荷重(例えばローション荷重)が与えられる値であり、すなわち、できるだけ1に近い値である。1からの偏差は、その偏差の程度に応じて、乾きに関する消費者からの苦情を引き起こす可能性が高い。店舗で販売されている積層体は、一般に、約1.5以上の濡れ比を有する。
【0036】
図1を参照すると、ウェットティッシュの積層体の濡れ勾配を減少させる方法10は、複数のウェットティッシュを形成する工程12を含み、工程14で、それらのウェットティッシに組成物を含浸させる。組成物は液体又は準液体の組成物であり得、本明細書に記載の例示した任意の組成物又は任意の他の所望の組成物を含む。工程16で、複数のウェットティッシュを1枚ずつ上に積み重ねて積層体にすることができる。いくつかの実施形態では、隣接したウェットティッシュを互いの折り目の間に綴じ込んで、ウェットティッシュがインターリーブされた積層体を形成する場合がある。
【0037】
ウェットティッシュの積層体が組み立てられてから間もなく、重力のために濡れ勾配が生じ始める。すなわち、積層体の中でより高い位置にある拭き取り布から、積層体の中でより低い位置にある拭き取り布の方へと、重力が組成物を引く傾向がある。理論に束縛されるものではないが、濡れ勾配は時間経過とともに指数関数的にいくぶんか増加し、一定期間後に概ね定常状態の濡れ勾配に落ち着くと考えられる。定常状態濡れ勾配での濡れ勾配の落ち着きは、少なくとも部分的には、流体を保持しようとする、基材が提供する孔構造のためにウェットティッシュに存在する毛管作用によるものであり得る。本明細書で使用するとき、「定常状態濡れ勾配」とは、10日後に濡れ勾配の変化が約2パーセント以下であることである。
【0038】
定常状態濡れ勾配が生じるまでの時間は、基材の特性、組成物の特性、ウェットティッシュの数、パッケージのタイプ等を含む数々の因子に依存し得る。定常状態濡れ勾配は、定常状態濡れ勾配に達するまで初期の濡れ勾配を生じさせてからウェットティッシュの積層体を反転させて第2の濡れ勾配を生じさせ始めることによって減少させることができる。第2の定常状態濡れ勾配が、初期の定常状態濡れ勾配より低い場合があることが見出された。例えば、初期の定常状態濡れ勾配は1.5より高い場合があり、第2の定常状態濡れ勾配は、例えば1.3以下、1.2以下、1.1以下等、1.5以下である場合がある。定常状態濡れ勾配のこの減少は、クロマトグラフィに関係する影響によるものと考えられる。初期のウェットティッシュ積層体を通じた組成物(例えばローション)の移動が、物理的(例えば、孔のサブセットが塞がれること)に、化学的(例えば、組成物を含む構成成分で繊維が被覆されること)に又は物理的及び化学的に基材を変化させることより、第2の濡れ勾配が生じている間、異なるやり方で水分が保持されるようになる。
【0039】
工程18で、第1の濡れ勾配が生じた後、ウェットティッシュ積層体を反転させて、第2の濡れ勾配を生じさせる。ウェットティッシュ積層体の反転(すなわち、180度ひっくり返すこと)は、様々な方法によって既定の回転スケジュールに従って行うことができるが、以下にいくつかの方法を記載する。「既定の回転スケジュール」とは、一連の取り扱い事象を示す計画又はプログラムを指し、タイミングのような項目を含むことができる。
【0040】
図2を参照すると、ウェットティッシュの積層体の濡れ勾配を減少させる1つの代表的な方法20は、ウェットティッシュ積層体を形成する工程22を含む。ウェットティッシュは、折り畳まれた構成又は折り畳まれていない構成のいずれかにおいてパッケージの中又は外で積み重ねることができる。ウェットティッシュは、例えば、c折り、z折り又は4分の1折りの構成など、折り畳まれた構成で積み重ねて配列することができる。折り畳まれたウェットティッシュは、ウェットティッシュ積層体において、その真上及び下のウェットティッシュと相互に折り込まれてもよい。ウェットティッシュ積層体を保持する代表的なパッケージとしては、フローラップパッケージ、タブ型容器等を挙げることができる。多くの場合、パッケージは、ユーザーがウェットティッシュ積層体にアクセスすることを容易にするための開封機構を含むことができる。以下に、様々な開封機構を記述する。
【0041】
工程24で、ウェットティッシュ積層体がパッケージに定置された後、ウェットティッシュを伴うパッケージを反転させ、搬送容器内に、パッケージの上部が下向きに面し(つまり搬送容器の底部に向く)パッケージの底部が上向きに面する(つまり搬送容器の上部に向く)ように、上下が逆さまになった状態で定置することができる。工程24をウェットティッシュ積層体の初期反転と呼ぶ。この上下逆さまの配向では、積層体内の組成物は、より高い位置にある拭き取り布からより低い位置にある拭き取り布に向かって移動する傾向がある。いくつかの実施形態では、ウェットティッシュの積層体の初期反転は、既定の回転スケジュールに従って実行することができる。例えば、ウェットティッシュの積層体の初期反転は、ウェットティッシュの積層体が形成されてから既定の時間内に、例えば、約21日以内、約14日以内、約10日以内、約1日以内、約1時間以内、ウェットティッシュの積層体が形成されてから約5分以内等に行われ得る。
【0042】
ウェットティッシュの積層体の初期反転をもたらす任意の好適な処理過程を使用することができる。いくつかの実施形態では、ウェットティッシュの積層体の初期反転は、梱包機又はロボットを使用して自動的に実行することができる。別の実施形態では、ウェットティッシュの積層体の初期反転は手動で実行することができる。
図2の実施形態では、ウェットティッシュの積層体の初期反転は、工程25で搬送容器内に自動的にパッケージが逆さまに置かれる製造施設で行われる。
【0043】
ウェットティッシュの積層体の初期反転は複数のパッケージに対して行われる。いくつかの実施形態では、特定の搬送容器内のウェットティッシュの全てのパッケージが、その搬送容器内でパッケージの上部が下向きに面しパッケージの底部が上向きに面するように反転される。他の実施形態では、特定の搬送容器内のウェットティッシュのいくつかのパッケージだけが、その搬送容器内でパッケージの上部が下向きに面しパッケージの底部が上向きに面するように反転される。
【0044】
工程26で、ウェットティッシュの反転されたパッケージの搬送容器又はウェットティッシュの反転されたパッケージの複数の搬送容器は、製造施設内又は別の場所に保管され得る。いくつかの実施形態では、ウェットティッシュの反転されたパッケージの搬送容器は、既定の回転スケジュールに従って保管され得る。一例として、ウェットティッシュの反転されたパッケージの搬送容器は、例えば約14日以上、約21日以上等、少なくとも約10日以上、ウェットティッシュのパッケージが逆さまになったその配向のままパッケージがひっくり返されることなく保管され得る。
【0045】
工程28で、ウェットティッシュの反転されたパッケージの搬送容器は小売店に出荷される。小売店は、例えば小売アウトレット、卸販売アウトレット、レストラン、ユーザーと店舗との間で商品若しくはサービスが関与する取引が生じる支店又は他の物理的な場所等の店舗であり得る。工程30で、搬送容器が開けられた後、パッケージは既定の回転スケジュールに従って反転され得る。この場合、既定の回転スケジュールは、小売店でそれらのウェットティッシュのパッケージが反転されるべきであることを規定することができる。一例として、工程31で棚に陳列するときに小売店の従業員が、パッケージの底部が下向きになりパッケージの上部が上向きになるように、ウェットティッシュのパッケージを反転させることができる。別の例としては、小売店で、搬送容器内のパッケージが反転されるように、搬送容器を反転してから搬送容器を開封することができる。ユーザーが購入するように、パッケージが180度回転されて陳列棚に定置されるような任意の好適な反転方法を採用することができる。
【0046】
ウェットティッシュのパッケージが反転されてパッケージの上部が上向きになり底部が下向きになると、第2の濡れ勾配が生じ始める。この正しい面が上に向いた配向では、組成物は、より高い位置にある拭き取り布からより低い位置にある拭き取り布に向かって移動する傾向がある。ウェットティッシュの積層体のこの第2の反転は、初期反転から例えば少なくとも約10日後、少なくとも約14日後、少なくとも約21日後、例えば約10〜約21日等、初期反転から既定の期間後に行われ得る。ウェットティッシュの積層体の第2の反転のタイミングは、初期の定常状態濡れ勾配が生じた後に行われるように選択することができる。他の実施形態では、ウェットティッシュの積層体の第2の反転のタイミングは、初期の定常状態濡れ勾配はまだ生じていないが初期の濡れ勾配は生じ始めた後に行われるように選択してもよい。
【0047】
図3を参照すると、ウェットティッシュ34の積層体を収容するために使用することができる代表的なフローラップ型のパッケージ32は、正しい面が上に向いた配向で図示されている。パッケージ32は、上面36と、底面38と、上面36から底面38まで延在する側壁40とを含む。パッケージ32の側壁40は、図のように、弛緩的である及び/又は弾力的に変形可能である必要はなく、自立式かつ剛性であってもよい。この弛緩的な構成は、ある程度無定形の形をパッケージ32にもたらすことができる。パッケージ32の側壁40、上面36、及び/又は底面38を弛緩的にすることを選択する場合は、ポリエチレンフィルムのような材料が好適であり得る。好適なパッケージ32は、1995年1月10日付けでMuckenfuhsらに発行された米国特許第5,379,897号の教示に従って作製することができ、この特許は参考としてその全体が本明細書に組み込まれる。パッケージ32は軽量であってもよい。「軽量」とは、パッケージ32を便利に持ち運ぶことができ、そのパッケージに特に加えられる死荷重がないことを意味する。別の方法として、側壁40、上面36、及び/又は底面38を剛性にすることもできる。剛性の側壁40、上面36、及び/又は底面38に好適な材料としては、HDPE及びPPを挙げることができる。
【0048】
パッケージ32は開封機構42を含むことができる。開封機構42は、パッケージ32の上面36及び/又は底面38に位置付けることができる。いくつかの実施形態では、ウェットティッシュ34をポップアップ式又はリーチイン式のいずれかのやり方で取り出すことができるように、開封機構42はパッケージ32の上面36と他の側壁40の1つとに切り込まれてもよい。代表的なパッケージ32及び開封機構42は、例えば、1986年11月18日付でDearwesterに発行された米国特許第4,623,074号、又は1996年5月14日付でMuchenfuhsらに発行された米国特許第5,516,001号に従って作製することができ、これらの特許は参考としてそれらの全体が本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、開封機構42は、例えば蓋44又は接着剤フラップのような再び閉じることができる機構を含むことができる。蓋44は、蓋44の開け閉めを可能にするヒンジ(図示せず)を有することができる。
【0049】
開封機構42は様々な任意の形であってよく、パッケージ32の1つ以上の側面に切り込まれてよい。側面は主深さMを提供することができる。主深さMは、ウェットティッシュ34の積層体で満たされたときに上面36及び底面38並びにパッケージ32の中心を貫通する主軸に対して平行であってよく、主軸と一致して測定され得る。パッケージ32の主深さMは、パッケージ32が、例えばテーブル、棚、カウンタートップ、又は類似した表面のような水平の面又は基準面に置かれた場合に垂直であり得る。そのようなパッケージ32は、主軸に対して概ね平行な、上面36及び底面38の1つ又は両方を通る主分配方向を有することができる。
【0050】
パッケージ32は、パッケージの外からユーザーが見ることができる、パッケージ上に印刷又は付着されたしるし46を含んでもよい。用語「しるし」は、使用中の製品を説明する言葉及び/又は図柄を含むことができる識別マーキングを指す。しるし46の少なくとも一部は、しるし46の上部48がパッケージ32の上面36により近く、しるし46の底部50がパッケージ32の底面38により近い、概して正しい面が上に向いた配向を有することができる。文字列を含むしるしに関しては、正しい面が上に向いたとは、文字列を通常読むときの配向を指す。文字列を含まないロゴ、マーク等に関しては、正しい面が上に向いたとは、米国特許商標局のような統治体に登録されている任意のデザイン、マーク等の向きを指すことができる。
【0051】
図4を参照すると、パッケージ32は、パッケージ32の上面36が床面に面し、パッケージ32の底面38が上向きに面している逆さまの配向に図示されている。この逆さまの配向では、しるし46は逆さまに配向され得る。しるし46のこの逆さまの配向は、ユーザーが購入するようにパッケージ32を陳列するときに、パッケージ32を反転させるべきであるという目安を提供し得る。パッケージ32を反転させるべきであることを示す更なる目安は、床面に面している開封機構42である。したがって、パッケージ32の反転は、
図3が示すようにしるし46をその正しい面が上に向いた配向に置き、開封機構42を上向きに置くことができる。この逆さまの配向にあるとき、重力は基材内の組成物(例えばローション)をパッケージの底面38から上面36の方向に促す。
【0052】
図4を参照すると、パッケージ32は、更に、パッケージ32を取り扱うための既定の回転スケジュールの情報を提供する指示表示部52を含むことができる。例えば、指示表示部52は、パッケージの底面38(側壁40又は上面36)に印刷されてよく、「この面を下向きに」又はその他の何らかの適した反転の目安を示すことができる。パッケージ32を反転させるように従業員(又はその他の者)に指示する、働きかける、及び/又は促す矢印のような、その他の文字列、アイコン及び/又は図柄を使用してもよい。
【0053】
図5を参照すると、ウェットティッシュの積層体における濡れ勾配を減少させる別の代表的な方法60は、
図2に記述したのと類似したやり方で工程62で複数のパッケージのウェットティッシュの複数の積層体を形成する工程を含む。この実施形態では、ウェットティッシュの積層体を伴う複数のパッケージは、工程63で外側パッケージ又は袋に入れられて、ウェットティッシュの複数の梱包された積層体を包含する外側パッケージを形成する。外側パッケージは、例えば1つ以上、2つ以上、3つ以上、10個以上等の好適な任意の数のウェットティッシュパッケージを包含することができる。
【0054】
工程64で、ウェットティッシュの積層体のパッケージが外側パッケージに包まれた後、工程65で、外側パッケージを反転させて、外側パッケージの上面が下向きになり(つまり搬送容器の底部かつ最終的には床面に向く)外側パッケージの底面が上向きになる(つまり搬送容器の上部に向く)ように、搬送容器内に逆さまに定置することができる。工程64をウェットティッシュの積層体の初期反転と呼ぶ。上述のように、ウェットティッシュの積層体の初期反転は、既定の回転スケジュールに従って実行することができる。
【0055】
ウェットティッシュの積層体の初期反転をもたらす任意の好適な処理過程を使用することができる。いくつかの実施形態では、ウェットティッシュの積層体及び外側パッケージの初期反転は、梱包機を用いて自動的に行われる場合があり、あるいは、外側パッケージの初期反転は手動で行われる場合がある。
図5の実施形態では、外側パッケージの初期反転は、外側パッケージが搬送容器内に逆さまに置かれる製造施設で行う場合がある。
【0056】
ウェットティッシュの積層体の初期反転は、複数の外側パッケージに対して行われる。いくつかの実施形態では、特定の搬送容器内の梱包されたウェットティッシュの外側パッケージの全てが反転されて、その搬送容器内の外側パッケージの上面が下向きになり、外側パッケージの底面が上向きになる。他の実施形態では、特定の搬送容器内の梱包されたウェットティッシュの外側パッケージのいくつかのみが、外側パッケージの上面が下向きになり、外側パッケージの底面が上向きになるように反転される。
【0057】
工程66で、反転された外側パッケージの搬送容器又は反転された外側パッケージの複数の搬送容器は、製造施設内又は別の場所に保管され得る。いくつかの実施形態では、反転された外側パッケージの搬送容器は、既定の回転スケジュールに従って保管され得る。一例として、反転された外側パッケージの搬送容器は、例えば約14日以上、約21日以上等、少なくとも約10日以上、外側パッケージが逆さまになったその配向のままパッケージがひっくり返されることなく保管され得る。
【0058】
工程68で、反転された外側パッケージの搬送容器は、上述のやり方と類似したやり方で小売店に出荷される。工程69で、搬送容器が開けられた後、外側パッケージは既定の回転スケジュールに従って反転され得る。この場合、既定の回転スケジュールは、小売店でそれらの外側パッケージが反転されるべきであることを規定することができる。一例として、外側パッケージは、外側パッケージの底面が下向きになり(例えば床面に向く)外側パッケージの上面が上向きになる(例えば天井面に向く)ように、それらが保管場所又は陳列棚に置かれる際に、小売店の従業員によって反転され得る。別の例としては、搬送容器内の外側パッケージが反転されるように、搬送容器を小売店で反転させてから開封することができる。ユーザーが購入するように、外側パッケージが180度回転されて陳列棚に配置されるような任意の好適な反転方法を採用することができる。
【0059】
梱包されたウェットティッシュを伴う外側パッケージが、外側パッケージの上面が上向きになり外側パッケージの底面が下向きになるように反転された後、外側パッケージのウェットティッシュ積層体のそれぞれにおいて第2の濡れ勾配が生じ始める。ウェットティッシュの積層体のこの第2の反転は、初期反転から例えば少なくとも約10日後、少なくとも約14日後、少なくとも約21日後、例えば約10〜約21日等、初期反転から既定の期間後に行われ得る。ウェットティッシュの積層体の第2の反転のタイミングは、実験により決定し得る初期定常状態濡れ勾配が生じた後に行われるように選択することができる。他の実施形態では、ウェットティッシュの積層体の第2の反転のタイミングは、初期の定常状態濡れ勾配はまだ生じていないが、初期の濡れ勾配は生じ始めた後に行われるように選択してもよい。
【0060】
図6を参照すると、ウェットティッシュ34の積層体の複数のパッケージ32を収容するために使用することができる代表的な外側パッケージ70は、その正しい面が上に向いた配向に図示されている。外側パッケージ70は、上面72と、底面74と、上面72から底面74まで延在する側壁76とを含む。外側パッケージ70の側壁76、上面72及び/又は底面74は、図のように弛緩的及び/又は弾力的に変形可能である必要はなく、自立式かつ剛性であってもよい。この弛緩的な構成は、いくらか無定形の形をパッケージ70にもたらすことができる。外側パッケージ70の側壁、上面、及び/又は底面を弛緩的にすることが選択される場合は、ポリエチレンフィルムのような材料が好適であり得る。あるいは、側面は剛性であってもよい。剛性の側面に好適な材料としては、HDPE及びPPを挙げることができる。
【0061】
外側パッケージ70は開封機構78を含むことができる。開封機構78は、外側パッケージ70の上面72に位置付けることができる。いくつかの実施形態では、開封機構78は、ウェットティッシュ34の積層体のパッケージ32をリーチイン式のやり方で外側パッケージ70から取り出すことができるように、外側パッケージ70の上面72と他の側壁76の1つとに切り込まれることができる。いくつかの実施形態では、開封機構78は、例えば蓋のような再び閉じることができる機構を含むことができる。他の実施形態では、開封機構78は、パッケージ32を取り出すために外側パッケージ70を引き裂くことを容易にする引き裂き線80(例えば、穿孔線又は他の脆弱線)を含むことができる。
【0062】
外側パッケージ70は、そのパッケージの外からユーザーが見ることができる、そのパッケージ上に印刷又は付着されたしるし82を含んでもよい。しるし82の少なくとも一部は、しるし82の上部84がパッケージ70の上面72により近く、しるし82の底部86がパッケージ70の底面74により近い、概して正しい面が上に向いた配向を有することができる。いくつかの実施形態では、しるし82は、ウェットティッシュのパッケージ32のしるし46(
図4に図示)と相似である又は同じであり得る。
【0063】
図7を参照すると、外側パッケージ70は、外側パッケージ70の上面72が床面に面し、外側パッケージ70の底面74が上向きに面している(例えば天井面に向く)逆さまの配向で図示されている。この逆さまの配向では、しるし82は逆さまに配向され得る。しるし82のこの逆さまの配向は、ユーザーが購入するようにパッケージ70を陳列するときに、外側パッケージ70を反転すべきであるという目安を提供し得る。外側パッケージ70を反転させるべきであることを示す更なる目安は、床面に面している開封機構78である。したがって、パッケージ70の反転は、
図6が示すようにしるし82をその正しい面が上に向いた配向に置き、開封機構78を上向きに置くことができる。
【0064】
パッケージ32で上述したように、外側パッケージ70は、更に、外側パッケージ70を取り扱うための既定の回転スケジュールの情報を提供する指示表示部88を含むことができる。例えば、指示表示部88は、外側パッケージの底面74(側壁76又は上面72)に印刷されてよく、「この面を下向きに」又はその他の何らかの適した反転の目安を示すことができる。外側パッケージ70を反転させるように従業員(又はその他の者)に指示する、働きかける、及び/又は促す矢印のような、その他の文字列、アイコン及び/又は図柄を使用してもよい。
【0065】
あるいは別の方法として、ウェットティッシュ34のパッケージ32は、パッケージ32の上面36が外側パッケージ70の底面74に面しパッケージ32の底面38が外側パッケージ70の上面72に面するように、逆さまの配向に外側パッケージ70内に定置してもよい。この構成では、ユーザーは、外側パッケージ70からを取り出すときに、ウェットティッシュのパッケージ32を反転させることができる。
【0066】
図8を参照すると、一時保管容器90の実施形態を使用して、ウェットティッシュ34の積層体92がパッケージ32内に定置されるまでそれらを一時保管する。この実施形態では、「裸の」(すなわち包装されていない)ウェットティッシュ34の積層体92が一時保管容器90内に定置されて、蓋94又は他の好適な防水収納装置を用いてその内部に密封される。ウェットティッシュ34の積層体92は、初期濡れ勾配が生じて初期定常状態濡れ勾配になるように、閉じられた一時保管容器90内に保管することができる。上述したように、ウェットティッシュ34の積層体92は、既定の回転スケジュールに従って一時保管容器に保管することができる。いくつかの実施形態では、ウェットティッシュ34の積層体92は、例えば少なくとも約14日、例えば少なくとも約21日等、少なくとも約10日保管され得る。
【0067】
保管後、一時保管容器90を開けて、それぞれのウェットティッシュ34の積層体92を反転させ、正しい面が上に向いた配向にパッケージ32内に定置することができる。ウェットティッシュ34の積層体92が反転され、パッケージ32内に定置された後、第2の濡れ勾配がそれぞれの積層体92に生じ始める。ウェットティッシュ34の積層体92の第2の反転は、一時保管容器90における積層体92の保管後に行い、初期定常状態濡れ勾配が生じた後に行われるように選択することができる。他の実施形態では、ウェットティッシュの積層体の第2の反転のタイミングは、初期定常状態濡れ勾配はまだ生じていないが初期の濡れ勾配は生じ始めた後に行われるように選択してもよい。
【0068】
図9を参照すると、ウェットティッシュ34のパッケージ32を伴う複数の外側パッケージ70を包含する代表的な搬送容器100が図示されている。パッケージ32によって運ばれるウェットティッシュの積層体における濡れ勾配を減少させる別の代表的な方法では、パッケージ32は、図のように、正しい面が上に向いた配向の外側パッケージ70に対して、パッケージ32の正しい面が上に向いた配向に外側パッケージに定置することができる。次いで、
図10に示すように、搬送容器100を反転させることができる。反転されたウェットティッシュ34のパッケージ32の搬送容器100は、製造施設内又は異なる場所に保管することができる。いくつかの実施形態では、ウェットティッシュ34の反転されたパッケージ32の搬送容器100は、既定の回転スケジュールに従って保管され得る。一例として、ウェットティッシュ34の反転されたパッケージ32の搬送容器100は、ウェットティッシュ34のパッケージ32が逆さまの配向のまま、更にパッケージ32又は搬送容器100がひっくり返されることなく、例えば約14日以上、約21日以上等、少なくとも約10日以上保管され得る。ウェットティッシュ34の反転されたパッケージ32の搬送容器100は、次いで、小売店へ出荷され、そこで搬送容器100が反転される。別の実施形態では、搬送容器100は、出荷前に製造施設で反転され得る。搬送容器100及びウェットティッシュ34のパッケージ32が反転されて、パッケージの上面が上向きになりパッケージの底面が下向きになった後、第2の濡れ勾配が生じ始める。
【0069】
基材の積層体はロール形状であってもよい。
図11を参照すると、ウェットティッシュのロール152を収容するために使用することができる別の代表的なフローラップ型のパッケージ150は、正しい面が上に向いた配向で図示されている。パッケージ150は、上面154と、底面156と、上面160から底面162まで延在する側壁158とを含む。パッケージ150は、上述の機構の1つ以上を含むことができ、既定の回転スケジュールに従って取り扱うことができる。
【0070】
いくつかの実施形態では、上述のパッケージは、180度未満の回転で1つの側から異なる側へ既定の回転スケジュールに従って回転され得る。
図12は、搬送容器172内にパッケージの側壁40を横にして最初に梱包されたパッケージ32を図示する。パッケージ32によって運ばれるウェットティッシュの積層体における濡れ勾配を減少させる別の代表的な方法として、
図3を再び参照すると、パッケージ32は、図示した直立の位置に(例えば90度)回転することができる。
【0071】
ウェットティッシュとして有用な任意の基材を使用することができる。そのような基材は、成形された繊維状構造を備えることができる。基材は、スリット付け、切断、穿孔、折り畳み、積層、インターリーブ、ローション付け、及びこれらの組み合わせなど(ただし限定せず)任意の好適な処理過程により形成され得る。
【0072】
基材の原料は、製造中及び通常の使用中の引き裂きに抵抗するだけ十分に強くありながらも、例えば子供の柔らかい皮膚のようなユーザーの皮膚に対してソフトである必要がある。加えて、材料は、少なくとも、ユーザーの清拭実践の持続時間の間その形状を維持可能であるべきである。
【0073】
本明細書で上述したように、基材は織布でも不織布でもよく、発泡体でもフィルムでもよい。一実施形態では、基材は不織布であり、天然繊維若しくは合成繊維、又はこれらの混合物であり得る。本明細書では、「不織布」は、連続繊維の組立体、共押出繊維、非連続繊維、及びこれらの組み合わせから、織る又は編むことなく、スパンボンディング、カーディング、メルトブローイング、エアレイイング、湿式レイイング、コフォーム、こうした目的のために当該技術分野において公知の他のこうした方法により製造される繊維構造体を指す。不織布構造は、かかる繊維組立体の1つ以上の層を含んでもよく、各層は、連続繊維、共押出繊維、不連続繊維及びこれらの組み合わせを含んでもよい。基材は、ビスコース、木綿、又は他の天然及び合成繊維のような親水性繊維材料と、ポリエチレンテトラフタレート(PET)又はポリプロピレン(PP)のような疎水性繊維材料とを、約10重量%〜約90重量%の親水性材料と約90重量%〜約10重量%の疎水性材料の比率で有する混合物である繊維組成物を含むことができる。
【0074】
基材は、通常、便利な操作を可能にするために、十分な寸法のものであり得る。典型的には、基材は、製造プロセスの一部としてこのような寸法に切断され及び/又は折り畳まれ得る。場合によっては、基材は、消費者用パッケージにおいて多くの場合積層され綴じ込まれた別個の拭き取り布を提供するように、個々の部分に切り出され得る。他の実施形態では、基材は、ウェブが所定の幅に切り離され折り畳まれて、個々の拭き取り布がユーザーによりウェブから分離できるような手段(例えば、穿孔)を提供されているウェブ形態であり得る。好適には、分離された拭き取り布は、約100mm〜約250mmの長さ、及び、140mm〜約250mmの幅を有し得る。一実施形態では、分離された拭き取り布は、約200mmの長さ及び約180mmの幅であり得る。
【0075】
基材の材料は、通常、柔らかく可撓性であり得、潜在的に、その清拭性能を高めるための構造化表面を有する。基材は、2つ以上の材料のラミネートを含んでもよい。市販されるラミネート、又は目的に合わせて作られたラミネートを使用することができる。ラミネート化材料は、超音波結合、接着剤、糊、溶融結合、熱接合、熱接着、及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない任意の方式で、ともに接合又は結合され得る。本発明の別の代替的実施形態では、基材は、不織布材料の1つ以上の層とフィルムの1つ以上の層を含むラミネートであり得る。このような任意のフィルムの例としては、ポリエチレンフィルムなどのポリオレフィンフィルムが挙げられるが、これに限定されない。不織布シート部材の代表的ではあるが非限定な例は、16gsmの不織布ポリプロピレンと0.8mmで20gsmのポリエチレンフィルムのラミネートである。
【0076】
基材材料はまた、その柔軟性及び質感を改善するように処理されてもよい。基材は、参考として全体が本明細書に組み込まれる米国特許第5,143,679号に記載のリングロール、米国特許第5,518,801号に記載の構造的伸張、米国特許第5,914,084号、同第6,114,263号、同第6,129,801号及び同第6,383,431号に記載の圧密化、米国特許第5,628,097号、同第5,658,639号及び同第5,916,661号に記載の延伸開繊、国際公開第2003/0028165(A1)号に記載の差別伸張、並びに、米国特許出願公開第2004/0131820(A1)号及び同第2004/0265534(A1)号に記載の他の固体状態形成技術、領域活性化及びこれらに類するものなどの物理的処理、基材の部分又は全てを疎水性及び/又は親水性にすること及びこれらに類するものが挙げられるがこれらに限定されない化学的処理、加熱、熱接合及びこれらに類するものによる繊維の柔軟化が挙げられるがこれらに限定されない熱処理、並びにこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない様々な処理にかけられ得る。
【0077】
基材は、少なくとも約30g/m
2の坪量を有することができる。基材は、少なくとも約40g/m
2の坪量を有することができる。一実施形態では、基材は、少なくとも約45g/m
2の坪量を有することができる。別の実施形態では、基材の坪量は約75g/m
2未満であり得る。別の実施形態では、基材は、約40g/m
2〜約75g/m
2の坪量を有し得、更に別の実施形態では約40g/m
2〜約65g/m
2の坪量を有し得る。基材は、約30、40、又は45〜約50、55、60、65、70又は75g/m
2の坪量を有してもよい。
【0078】
好適な基材は、フィンランド、TampereのSuominenからFIBRELLA 3160として入手可能であるような、58g/m
2の坪量を有する、ビスコース繊維とポリプロピレン繊維との40/60ブレンドを含むカード不織布であってもよい。基材として使用するための別の好適な材料は、ドイツSchwarzenbach/SalleのSandler AGから入手可能であるようなSAWATEX 2642であってもよい。基材として使用するための更に別の好適な材料は、約50g/m
2〜約60g/m
2の坪量を有してもよく、及びビスコース繊維とポリプロピレン繊維との20/80ブレンドを有してもよい。基材は、パルプとビスコース繊維との60/40ブレンドであってもよい。基材は、フィンランドのJ.W.Suominen CompanyからFIBRELLA(商標)の下で市販されているような、以下の任意の繊維状ウェブから形成されてもよい。例えば、FIBRELLA 3100は、0.167g/km(1.5デニール)のポリプロピレン繊維50%と、0.167g/km(1.5デニール)のビスコース繊維50%とを含む62gsmの不織布ウェブである。これらの市販の繊維ウェブの両方について、平均繊維長は、約38mmである。Suominenから入手可能な追加の繊維状ウェブとしては、ポリプロピレン繊維60%とビスコース繊維40%とを含む62gsmの不織布ウェブ、約50又は55〜約58又は62の坪量を含み、かつポリプロピレン繊維60%とビスコース繊維40%とを含む繊維状ウェブ、及び約62〜約70又は75gsmの坪量を含む繊維状ウェブを挙げることができる。後者の繊維状ウェブは、ポリプロピレン繊維60%とビスコース繊維40%とを含むことができる。基材は、例えば40/40/20の比率でPETとPPとビスコースとを有するような好適な材料の3種配合物であり得る。
【0079】
一実施形態では、基材の表面は本質的に平坦である。本発明の別の実施形態では、基材の表面は、隆起している及び/又は陥没している部分を場合により含有し得る。これらは、ロゴ、しるし、商標、地図パターン、基材が清拭することを目的とされる表面(すなわち、幼児の身体、顔など)のイメージの形態であり得る。これらは、基材の表面上にランダムに配置されてもよく、あるいは、一部の形状の反復パターンであってもよい。
【0080】
別の実施形態では、基材は生分解性であってもよい。例えば、基材は、ポリエステルアミド又は高湿潤強度セルロース等の生分解性材料で作製されてもよい。
【0081】
基材は、一般的には、洗浄を促進すること及び/又は使用後の皮膚に滑らかな感触をもたらすことを目的とした液体又は準液体の洗浄ローションのような組成物で含浸される。その他の成分又は活性剤(例えば化粧用活性剤)も組成物の一部であり得る。
【0082】
概して、組成物(例えば洗浄ローション)は、皮膚に堆積した固形汚れを分散するため及び拭き取り布の構造体の含浸を促進するために十分に低粘度である。別の場合には、本組成物は主に拭き取り布の表面に存在し、それより少ない程度で拭き取り布の内部構造にも存在することができる。好ましくは、基材はその重量の少なくとも約2倍の洗浄ローションで含浸される。一実施形態では、拭き取り布は、その重量の少なくとも約2.5倍、その重量の少なくとも約3倍、例えばその重量の少なくとも約5倍の重量を含浸する。あるいは、その重量の約6倍を超す含浸は望ましくない場合があり、一実施形態では、基材はその重量の約6倍未満の重量を含浸する。
【0083】
基材は、洗浄ローションを放出可能に運ぶことができ、すなわち、組成物は基材内又は基材上に包含され、比較的低い力を基材に付加すること(例えば、ウェットティッシュで肛門周辺領域の皮膚のような表面を拭くこと)によって基材から容易に放出され得る。
【0084】
組成物は、皮膚軟化剤、粒子材料、界面活性剤及び/又は乳化剤、レオロジー変性剤、及び水を含むことができる。限定はしないが、無痛化剤、植物、皮膚の健康剤及び防腐剤を含むその他の成分を組成物に組み込んでもよい。化合物の中には複数の機能を有するものもあり、全ての化合物が本発明の組成物中に存在する必要はないことに注意すべきである。一実施形態では、本発明の洗浄組成物は水中油型のエマルションである。
【0085】
好適な組成物としては、米国特許公開第2005/0008680(A1)号、同第2005/0008681(A1)号、同第2006/0171971(A1)号、同第2007/0286893(A1)号、及び同第2007/0286894(A1)号、国際公開第2005/004834(A1)号、同第2005/007128(A1)号、同第2007/144814(A1)号、及び同第2007/144819(A1)号、並びに米国特許第5,648,083号(1997年7月15日付でBlieszner及びDeckerに発行された)、同第6,641,826号(2002年11月4日付でDurdenに発行された)、同第6,613,729号(2003年9月2日付でColeらに発行された)、同第6,673,358号(2004年1月6日付でColeらに発行された)、及び同第7,666,827号(2010年2月23日付でMarshらに発行された)に記述されているものが含まれ、これらの特許は参考としてそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0086】
本発明において有用な皮膚軟化剤としては、シリコーンオイル、官能化シリコーンオイル、炭化水素油、脂肪アルコール、脂肪アルコールエーテル、脂肪酸、一塩基性及び/又は二塩基性及び/又は三塩基性及び/又は多塩基性カルボン酸と一価及び多価アルコールとのエステル、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、脂肪アルコールのポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンエーテルとの混合物、並びにこれらの混合物を挙げることができる。皮膚軟化剤は、飽和又は不飽和のいずれであってもよく、脂肪族の性質を有してもよく、及び直鎖若しくは分枝鎖であってもよく、又は脂環式環若しくは芳香環を含有してもよい。
【0087】
皮膚軟化剤の有用な混合物は、ABIL CARE(商標)85(バージニア州Degussa Care Specialties of Hopewellから入手可能)として既知の、ビス−PEG/PPG−16/16 PEG/PPG−16/16ジメチコーンとの組み合わせによるカプリル酸カプリン酸トリグリセリドである。
【0088】
組成物の皮膚軟化剤含有量は、約0.001%〜約5%未満、又は約0.001%〜約3%未満、約0.001%〜約2.5%未満、約0.001%〜約1.5%未満であり得る。
【0089】
組成物は粒子状材料を含むことができる。市販される好適な粒子状材料としては、ニュージャージー州MorristownのHoneywell Internationalから商標名ACUMISTとして入手可能なポリエチレン粉末;ニュージャージー州South PlainfieldのKOBOからBPAとして入手可能なポリメチルメタクリレート微小球;KOBOからBPDとして入手可能なラクトンクロスポリマー微小球;KOBOからNYLON SPとして入手可能なナイロン12微小球;KOBOからTOSPEARLとして入手可能なポリメチルシルセスキオキサン微小球;KOBOからCELLO−BEADSとして入手可能なセルロース微小球;KOBOからMSSとして入手可能なシリカ微小球;ニューヨーク州TarrytownのMicro Powders,Inc.からMICROSLIPとして入手可能なポリテトラフルオロエチレン粉末;Micro PowdersからMICROEASEとして入手可能な微紛化ワックス;Micro PowdersからMICROCAREとして入手可能な天然ワックスと微紛化ポリマーとのブレンド;及びジョージア州DuluthのExpancel,Inc.からEXPANCELとして入手可能な塩化ビニリデンとアクリロニトリルとメチルメタクリレートとのコポリマーの微小球粒子が挙げられるが、これらに限定されない。テキサス州HoustonのEquistar Chemical Corp.から入手可能なMICROTHENE及びEquistarからのMICROTHENE FN510−00もポリオレフィン粉末として有用である。
【0090】
組成物は、約2.5%未満、約1.5%未満、約1.0%未満の粒子状材料を含むことができる。組成物は、約0.01%〜約1.0%、約0.4%〜約0.6%の微粒子濃度を有することができる。
【0091】
組成物は1つ以上の界面活性剤を含むことができる。界面活性剤は、高分子界面活性剤であっても又は非高分子界面活性剤であってもよい。界面活性剤は、乳化剤として採用されてもよい。界面活性剤は、存在する場合、皮膚軟化剤及び組成物内に存在し得る他の任意の非水溶性油を乳化するために効果的な量で採用されてもよい。
【0092】
界面活性剤又は界面活性剤の組み合わせはマイルドなものであってよく、これは界面活性剤が十分なクレンジング又は洗浄の利益を提供するが、皮膚を過度に乾燥しない、ないしは別の方法で阻害若しくは損傷しないことを意味する。
【0093】
多種多様な界面活性剤が本明細書において有用であり、並びにアニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双極性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものが挙げられる。
【0094】
多種多様なアニオン性界面活性剤が本明細書において有用である。アニオン性界面活性剤類の非限定例には、サルコシネート類、サルフェート類、スルホネート類、イセチオネート類、タウレート類、ホスフェート類、ラクチレート類、グルタメート類、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものが挙げられる。イセチオネートの中では、アルコキシイセチオネートが有用であり、サルフェートの中では、アルキル及びアルキルエーテルサルフェートが有用である。本明細書において有用な他のアニオン性物質は、典型的には約8〜約24個の炭素原子を有する脂肪酸の石鹸(即ち、アルカリ金属又はアミン塩、例えば、ナトリウム、カリウム、又はトリエタノールアミン塩)である。
【0095】
本明細書において有用な非イオン性界面活性剤には、アルキルグルコシド、アルキルポリグルコシド、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド、アルコキシル化脂肪酸エステル、アルコキシル化脂肪アルコールエーテル、スクロースエステル、アミンオキシド、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0096】
本明細書において組成物に用いるのに好適な両性界面活性剤又は双極性界面活性剤には、ヘアケア又は他のパーソナルケア洗浄での使用が知られているものが挙げられる。本発明の組成物に使用するのに好適な両性界面活性剤は、当該技術分野において周知であり、脂肪族二級及び三級アミン類の誘導体類として広く記述される界面活性剤であって、その脂肪族基が直鎖又は分枝鎖であることができ、その脂肪族置換基類のうち1つが約8〜約18個の炭素原子を含有し、また1つがカルボキシ、スルホネート、スルフェート、ホスフェート、又はホスホネートなどのアニオン性水溶性基を含有する、界面活性剤が挙げられる。有用な両性界面活性剤には、ココアンホアセテート、ココアンホジアセテート、ラウロアンホアセテート、ラウロアンホジアセテート、及びこれらの混合物からなる群が挙げられるが、これらに限定されない。
【0097】
本明細書で使用するのに好適な双極性界面活性剤としては、脂肪族第四級アンモニウム化合物、ホスホニウム化合物及びスルホニウム化合物の誘導体として広く記述される界面活性剤であって、その脂肪族基が直鎖又は分枝鎖であることができ、その脂肪族置換基のうちの1つが約8〜約18個の炭素原子を含有し、また1つがカルボキシ、スルホネート、スルフェート、ホスフェート、又はホスホネートなどのアニオン性基を含有する、界面活性剤が挙げられる。有用な双極性イオンの洗浄性界面活性剤は、ベタイン、アンホアセテート、及びスルホベタイン、例えばココアミドプロピルベタイン、ラウリルアンホ酢酸ナトリウム(sodiumlaurylamphoacetate)、及びココアミドプロピルヒドロキシスルタインである。
【0098】
界面活性剤は、約0.5%、1%又は4% w/w〜約0.001%、0.01%又は0.02% w/wの範囲の量(界面活性剤の重量/組成物の重量に基づく)で組成物中に存在することができる。
【0099】
組成物はレオロジー変性剤を含むことができる。好適なレオロジー変性剤としては、非限定的に、ポリアクリル酸ナトリウム;アクリロジメチルタウレートアンモニウム/VPコポリマー;カプリル酸/カプリン酸トリグリセリドと、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VPコポリマーと、トリラウレエス−4ホスフェートと、ポリグリセリル−2セスキイソステアレートとの混合物(Aristoflex AVLとしてClariantから入手可能);カプリル酸/カプリン酸トリグリセリドと、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/ベヘネス−25メタクリレートクロスポリマーとの混合物(Aristoflex HMLとしてClariantから入手可能);アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/ベヘネス−25メタクリレートクロスポリマー(Aristoflex HMBとしてClariantから入手可能);ポリアクリル酸ナトリウムと、C13〜14のイソパラフィンと、トリデセス−6との混合物(Aristoflex PAL 30としてClariantから入手可能);ポリアクリル酸ナトリウムと、水素添加されたポリデセンと、トリデセス−6との混合物(Aristoflex PAL 57としてClariantから入手可能);アクリル酸/VPクロスポリマー(Ultrathix P−100としてISPから入手可能)、アクリレート/C10〜30のアルキルアクリレートクロスポリマー(CARBOPOL Ultrez 20としてLubrizolから入手可能);アクリル酸ナトリウム/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレートコポリマーと、イソヘキサデカンと、ポリソルベート80との混合物(Simulgel EGとしてSeppicから入手可能);アクリル酸ヒドロキシエチル/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレートコポリマーと、イソヘキサデカンと、ポリソルベート60との混合物(Simulgel INS 100としてSeppicから入手可能);ポリアクリレート−Xと、イソヘキサデカンと、ポリソルベート60との混合物(Simulgel SMS 88としてSeppicから入手可能)、ポリアクリルアミドと、C13〜14のイソパラフィンと、ラウレス−7との混合物(Sepigel 305としてSeppicから入手可能);アクリレート/ビニルイソデカノエートクロスポリマー(Stabylen 30として3Vから入手可能);アクリレート/C10〜30のアルキルアクリレートクロスポリマー(Pemulen TR1及びTR2としてLubrizolから入手可能);例えばキサンタンガム、カラヤガム、アルギン酸塩、菌核ガム、ガラクトアラビナン、ジウタンガム、グアーガム、ローカストビーンガム、及びジェランガムなど植物又は生合成源のヒドロコロイド;ヒュームドシリカ及び処理シリカ;ケイ酸塩;デンプン及びその親水性の誘導体;ポリウレタン;並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0100】
レオロジー変性剤が存在する場合、重量/重量%(w/w)で約0.01%〜約3%、約0.015%〜約2%、約0.02%〜約1%を使用することができる。
【0101】
組成物は、所望により補助成分を含むことができる。補助成分は、限定はしないが、香料、芳香剤、保存剤、加湿剤、材質調整剤、pH緩衝剤、金属隔離剤、保湿剤、着色料、医薬活性成分、具体的には、治癒活性剤及び皮膚保護剤などの広範な種類の追加成分を含むことができる。補助成分の組み合わせを使用してもよい。
【0102】
保湿剤は、水を角質層に引き込んで皮膚に水分を与えるように機能する吸湿性の材料である。水は真皮から又は大気からもたらされ得る。保湿剤の例としては、グリセリン、プロピレングリコール、及びリン脂質が挙げられる。
【0103】
香料のような芳香剤成分としては、精油を含む水不溶性油が挙げられるが、これに限定されない。
【0104】
保存剤は、液体ローション及び/又は基材の微生物の成長を防ぐ。概して、そのような保存剤は疎水性又は親水性の有機分子である。好適な保存剤としては、メチルパラベン、プロピルパラベン、アルキルグリシネート、ヨウ素誘導体、第四級アンモニウム塩(例えば、塩化ベンザルコニウム)及びこれらの組み合わせのようなパラベンが挙げられるが、これらに限定されない。保存剤系は、米国公開特許出願第2004/022158号及び米国特許出願第10/878,875号に開示されている。
【0105】
上述の製品取り扱い方法は、第1の濡れ勾配をウェットティッシュの積層体に生じさせ、次いで既定の回転スケジュールに従って積層体を反転させて第2の濡れ勾配を積層体に生じさせることを可能にする。この方法により、濡れ勾配は、初期濡れ勾配だけを生じさせることが可能な場合と比較して有意に減少させられ得る。これは、消費者にとって望ましい濡れ比として知られている1により近い濡れ比(上部から下部まで濡れ比を2に近づけるのに対して)を有するウェットティッシュの積層体を消費者に提供することができる。
【0106】
一試験において、260パーセントのローション荷重を有する72スパンパルプカード基材の積層体を、上記「積層体の反転が濡れ勾配に与える影響の決定」の項で説明したように試験した。ひっくり返されなかった積層体は1.457の濡れ勾配を呈した。一方、ひっくり返された積層体は1.199の濡れ勾配を呈した。
【0107】
別の試験において、350パーセントのローション荷重を有する63カードスパンレース基材の積層体を、上記「積層体の反転が濡れ勾配に与える影響の決定」の項で説明したように試験した。ひっくり返されなかった積層体は1.621の濡れ勾配を呈した。一方、ひっくり返された積層体は1.172の濡れ勾配を呈した。
【0108】
「好ましくは」、「概して」、「一般的には」、及び「典型的には」のような用語は、請求される実施形態の範囲を制限するために使用されているのではなく、あるいは特定の機構が重要である、本質的である又は更には構造若しくは機能にとって重要であること示唆するのでもないことに注意されたい。むしろこれらの用語は、特定の実施形態の中で使用されてもよい又は使用されなくてもよい代替的又は追加的特長を強調することだけを意図している。
【0109】
様々な実施形態の説明及び定義の目的のために、「実質的に」という用語は、本明細書において、任意の定量的な比較、値、測定、又は他の表現に帰属される場合がある、不確定の固有度を表すために利用されることに更に注意されたい。「実質的に」という用語はまた、本明細書においては、定量的表現が、意図する対象物の基本的機能に変化をもたらさない程度に、記載の基準から変動し得ることを表すためにも利用される。
【0110】
「発明を実施するための形態」で引用した全ての文献は、その関連部分において、本明細書に参照として組み込まれるが、いかなる文献の引用も、先行技術であることを認めるものであると解釈するべきではない。この文書における用語のいずれかの意味又は定義が、参照することにより組み込まれる文献における用語のいずれかの意味又は定義と矛盾する範囲については、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0111】
特定の実施形態について説明し記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正が可能であることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の「特許請求の範囲」で扱うものとする。
【0112】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。それよりむしろ、特に規定がない限り、こうした各寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲との両方を意味することを意図している。例えば、「40ミリメートル」として開示される寸法は、「約40ミリメートル」を意味するものである。
【0113】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は出願書類を含め、本明細書において引用される全ての文献は、明示的に除外ないしは制限されない限り、その全体を参考として本明細書に組み込まれる。いずれの文献の引用も、こうした文献が本願で開示又は特許請求される全ての発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、また、こうした文献が、単独で、あるいは他の全ての参照文献とのあらゆる組み合わせにおいて、こうした発明のいずれかを参照、教示、示唆又は開示していることを容認するものでもない。更に、本文書において、用語の任意の意味又は定義の範囲が、参考として組み込まれた文書中の同様の用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合には、本文書中で用語に割り当てられる意味又は定義に準拠するものとする。
【0114】
本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。