(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5864699
(24)【登録日】2016年1月8日
(45)【発行日】2016年2月17日
(54)【発明の名称】氷かき用器具
(51)【国際特許分類】
F25C 5/12 20060101AFI20160204BHJP
【FI】
F25C5/12 H
【請求項の数】1
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-212784(P2014-212784)
(22)【出願日】2014年10月17日
【基礎とした実用新案登録】実用新案登録第3193109号
【原出願日】2014年7月4日
(65)【公開番号】特開2015-224864(P2015-224864A)
(43)【公開日】2015年12月14日
【審査請求日】2014年10月20日
(31)【優先権主張番号】103209356
(32)【優先日】2014年5月28日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】514171348
【氏名又は名称】網塔有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】江野 俊銘
【審査官】
▲高▼藤 啓
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭56−036072(JP,U)
【文献】
実公昭41−000311(JP,Y1)
【文献】
実開平05−094675(JP,U)
【文献】
実公昭46−034714(JP,Y1)
【文献】
米国特許第06389836(US,B1)
【文献】
登録実用新案第3035303(JP,U)
【文献】
特開2003−104421(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25C 5/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面と、下面と、を有する蓋と、
前記蓋の上面に一個以上の凹部が形成されて、前記下面に対応する凸部が形成されるため
の、前記蓋に設置される1個以上の係止構造と、
を含み、
更に、製氷ケースを含み、
前記製氷ケースは底部と、上向きの口部と、を含み、
前記蓋の口部にカバーされることが可能であり、
前記製氷ケースの底部における、前記口部に向きの端面には前記係止構造の凹部に対応す
る突起が形成される
ことを特徴とする氷かき用器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、氷かき器に関し、特に、氷かき器に合わせて使用することが可能な氷かき用器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
かき氷は、夏季の大人気な食べ物であり、削り刃によって氷を細かくして、砂糖水及び
各種類の食材を加えて食べると、夏季の暑い感覚を低減することが可能である。
【0003】
かき氷を作るための氷は、製氷する前に各種類の味の香料(例えばバニラ、チョコレート又はイチゴなど)を水に入れる。このように、各種類の味を有するかき氷を作ることが
可能である。
【0004】
図1を参照する。
図1は従来の氷かき器の構造を示す図である。このような氷かき器は、本体1と、回転軸2と、氷かきモールド3と、を含む。氷4は氷かきモールド3に入れられる。氷かきモールド3の底部は削り刃5を有する。回転軸2の底部は係止爪6を有する。係止爪6を氷4に押付けて回転すると、氷4が氷かきモールド3に対して相対的に回転するため、削り刃5により、氷4が削られてかき氷になる。
【0005】
しかし、このような氷かきの方式によれば、回転軸2の底部(すなわち、係止爪6)が氷4と接触するため、毎回の氷かきが終了すると、回転軸2の底部を洗浄することが必要である。毎回の氷かきが終了するときに、回転軸2の底部を洗浄しないと、細菌が繁殖して氷4を汚染しやすい。そして異なる味を有する氷を交換するときには、回転軸2の底部を洗浄しないと、異なる味が混じって、かき氷の品質が降下する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の主な目的は、使い捨て蓋による隔離により、回転軸が氷と接触しないため、回転軸を洗浄することが必要なく、そして異なる味を有する氷を交換しても、異なる味が混じらない氷かき用器具を提供することにある。
【0007】
本発明の次の目的は、回転軸が複数の凹部を係止して、複数の凹部が氷を係止するため、氷かきモールドに対して氷を回転させることが可能であり、氷かきモールドに設けられている削り刃により、氷を削ってかき氷になることが可能な氷かき用器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の氷かき用器具によると、円盤状を呈し、上面11と、下面12と、を有する蓋1 0と、蓋10の中心を円心とする円に等距離に配設されており、上面11に凹部30が複数形成されており、前記下面12に凸部40が複数形成されている複数の係止構造20と、を含むことを特徴とする。
【0009】
本発明の氷かき用器具によると、更に、製氷ケース50を含み、製氷ケース50は蓋10にカバーされることが可能であることを特徴とする。
【0010】
本発明の氷かき用器具によると、製氷ケース50の底部は、複数の係止構造20にそれぞれ対応する複数の突起52を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の氷かき用器具によれば、次のような効果がある。
(1) 使い捨て蓋による隔離により、回転軸の複数の係り爪が氷と直接に接触しないため、回転軸の複数の係り爪を洗浄することが必要なく、氷が汚染されることを回避可能である。
【0012】
(2)使い捨て蓋を採用するため、蓋を更新する ことにより、異なる味を有する氷を交換しでも、異なる味が混じらない。
【0013】
(3) 製氷ケースが氷を収容するため、氷の品質を維持するこ とが可能であ り、そして氷の量が一定であるため、作業を標準化することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図2】本発明の一実施例の構造を示す斜視図である。
【
図3】本発明の一実施例の別の視点から見た斜視図である。
【
図4】本発明の一実施例が製氷ケースに適用される状態を示す図である。
【
図5】本発明の製氷ケースが製氷に利用される状態を示す図である。
【
図6】本発明の一実施例を使用可能な氷かき器の構造を示す図である。
【
図7A】本発明の一実施例の使用状態を示す図である。
【
図7B】本発明の一実施例の使用状態を示す図である。
【
図7C】本発明の一実施例の使用状態を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図2及び
図3を参照する。
図2は本発明の一実施例の構造を示す斜視図であり、
図3は本発明の一実施例の別の視点から見た斜視図である。本発明の氷かき用器具は、蓋10と、複数の係止構造20と、を含む。蓋10は、円盤状を呈し、上面11と、下面12と、を有する。複数の係止構造20は、蓋10の中心を円心とする円に等距離に配設されており、上面11に凹部30が複数形成されており、前記下面12に凸部40が複数形成されている。
【0016】
係止構造20は六つあることが好ましい。また、係止構造20は模状を呈することが好ましい。
【0017】
図4を参照する。
図4は本発明の一実施例が製氷ケースに適用される状態を示す図である。本発明の氷かき用器具は、製氷ケース50に合わせて利用することが可能である。蓋1 0はエッジ13を有する。利用の便利性を向上するために、エッジ13の裏側に緊迫突起13 1が複数設けられている。このように、エッジ13により、蓋10は製氷ケース50をカバーして、複数の緊迫突起13 1が製氷ケース50の碗縁51を圧迫する。これにより、蓋10は製氷ケース50を安定的にカバーすることが可能である。製氷の前に、製氷ケース50に水を入れた後、蓋10により製氷ケース50をカバーすると、水の衛生状態を維持することが可能である。
図5を参照する。
図5は本発明の製氷ケースが製氷に利用される状態を示す図である。製氷ケース50の底部は、複数の係止構造20にそれぞれ対応する複数の突起52を有する。このように、製氷のときには、氷70の底部には、複数の係止構造20 (複数の凸部40)にそれぞれ対応する複数の溝71が形成されている。
【0018】
図6を参照する。
図6は本発明の一実施例を使用可能な氷かき器60の構造を示す図である。氷かき器60は、本体61と、回転軸62と、製氷モールド63と、を有する。回転軸62は、複数の凹部30に対応する複数の係り爪64を有する。製氷モールド63の底部は削り刃65を有する。蓋10の上面11は、下方に凹んで当接エッジ14を形成する。当接エッジ14に回転軸62を押付けて迅速に定位することが可能である。
【0019】
図7Aから
図7Cを参照する。
図7Aから
図7Cは本発明の一実施例の使用状態を示す図である。まず、製氷ケース50から蓋10を取り外して、
図7Aに示すように、製氷モールド63に氷70に入れて、
図7Bに示すように、蓋10の下面12を下方に向いて氷7 0をカバーして、
図7Cに示すように、氷70の複数の溝71に蓋10の複数の凸部40をそれぞれ差し込むと、蓋10と氷70は相対的にスライドすることができない。最後に、本体61に製氷モールド63を組付けて固定して、
図7Cに示すように、蓋10の複数の凹部30に回転軸62の複数の係り爪64を係止すると、回転軸62は氷70を連動して回転することが可能である。製氷モールド63が本体61に固定するため、氷70は削り刃65に対して回転する。このように、削り刃65により、氷70が削られてかき氷になる。氷かきのブPロセスを終了した後、蓋10を捨ててもよい。
【0020】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の実用新案登録請求の範囲から排除するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0021】
本発明は、氷かき器に適用することができる
【符号の説明】
【0022】
1 本体
2 回転軸
3 氷かきモールド
4 氷
5 削り刃
6 係止爪
10 蓋
11 上面
12 下面
13 エッジ
14 当接エッジ
20 係止構造
30 凹部
40 凸部
50 製氷ケース
51 碗縁
52 突起
60 氷かき器
61 本体
62 回転軸
63 製氷モールド
64 係り爪
65 削り刃
70 氷
71 溝
131 緊迫突起