特許第5864768号(P5864768)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アルカテル−ルーセントの特許一覧

<>
  • 特許5864768-道路交通最適化システム 図000002
  • 特許5864768-道路交通最適化システム 図000003
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5864768
(24)【登録日】2016年1月8日
(45)【発行日】2016年2月17日
(54)【発明の名称】道路交通最適化システム
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/34 20060101AFI20160204BHJP
   G08G 1/0968 20060101ALI20160204BHJP
【FI】
   G01C21/34
   G08G1/0968 B
【請求項の数】10
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-539269(P2014-539269)
(86)(22)【出願日】2012年9月27日
(65)【公表番号】特表2014-534443(P2014-534443A)
(43)【公表日】2014年12月18日
(86)【国際出願番号】EP2012069112
(87)【国際公開番号】WO2013064316
(87)【国際公開日】20130510
【審査請求日】2014年6月25日
(31)【優先権主張番号】1159904
(32)【優先日】2011年11月2日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】391030332
【氏名又は名称】アルカテル−ルーセント
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100170601
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 孝
(72)【発明者】
【氏名】ブジッド,マクラム
(72)【発明者】
【氏名】アガハサリャン,アーメン
(72)【発明者】
【氏名】ベートケ−ボゼーツ,ステファン
(72)【発明者】
【氏名】ピカレック,ソフィー
【審査官】 東 勝之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−308597(JP,A)
【文献】 特開2006−078294(JP,A)
【文献】 特開2004−021503(JP,A)
【文献】 特開2002−099982(JP,A)
【文献】 特開2008−128938(JP,A)
【文献】 特開2002−083244(JP,A)
【文献】 米国特許第05933100(US,A)
【文献】 米国特許第05610821(US,A)
【文献】 国際公開第01/088480(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0021225(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00 − 21/36
G08G 1/00 − 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信端末(TC)からアプリケーション・サーバ(SA)に接続されたユーザに推奨される旅程を提供する前記アプリケーション・サーバ内で道路交通を最適化するための方法であって、各推奨される旅程が出発または到着日と出発および到着場所とを含むユーザ・プロファイルに基づいてユーザに提供され、前記アプリケーション・サーバ(SA)内で、
開始日が所与の時間間隔に属するユーザに推奨される旅程を比較するステップ(E3)と、
比較された推奨される旅程が共通の所与の長さの少なくとも1つの旅程区分を有するユーザのセットを生成するステップ(E4)と、
ユーザの前記セットに属する少なくとも1人のユーザに推奨される旅程を、ユーザの前記セットに属するユーザの数に基づいて修正するステップ(E5)と
を含む、方法。
【請求項2】
前記旅程区分が、道路交通の混雑のリスクを有する道路部分を備える特徴も有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記旅程区分が、道路交通の状態および道路の状態に関する前記アプリケーション・サーバによって検索された情報に基づいて決定される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
ユーザの前記セットが、比較された推奨される旅程が共通の最小長を有する旅程区分を有する最小数のユーザを含む、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記推奨される旅程が、出発日を変更することによって、または前記旅程の少なくとも1つの区分を変更することによって、修正される、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記推奨される旅程が、ユーザのプロファイルに関連する好みおよび制約に基づいて修正される、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
ユーザに推奨される前記旅程が、ユーザによって指示される少なくとも1つの実際の出発日に基づいて前記アプリケーション・サーバ(SA)によって更新される、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
通信端末(TC)からアプリケーション・サーバ(SA)に接続されたユーザに推奨される旅程を提供する道路交通を最適化するための前記アプリケーション・サーバ(SA)であって、各推奨される旅程が、出発日または到着日、出発場所または到着場所を含むユーザのプロファイルに基づいて前記ユーザに提供され、
出発日が所与の時間間隔に属するユーザに推奨される旅程を比較するための手段(OPT)と、
比較された推奨される旅程が共通の所与の長さの少なくとも1つの旅程区分を有するユーザのセットを生成するための手段(OPT)と、
ユーザの前記セットに属する少なくとも1人のユーザに推奨される旅程を、ユーザの前記セットに属するユーザの数に基づいて修正するための手段(OPT)と
を備える、アプリケーション・サーバ(SA)。
【請求項9】
道路交通を最適化するためのアプリケーション・サーバ(SA)内で実装することができるコンピュータ・プログラムであって、前記アプリケーション・サーバ(SA)が、通信端末(TC)から前記アプリケーション・サーバに接続されたユーザに推奨される旅程を提供し、各推奨される旅程が、出発日または到着日、出発場所および到着場所を含むユーザのプロファイルに基づいて前記ユーザに提供され、前記コンピュータ・プログラムが、前記コンピュータ・プログラムが前記アプリケーション・サーバ(SA)内でロードおよび実行されるときに、
開始日が所与の時間間隔に属するユーザに推奨される旅程を比較するステップ(E3)と、
比較された推奨される旅程が共通の所与の長さの少なくとも1つの旅程区分を有するユーザのセットを生成するステップ(E4)と、
ユーザの前記セットに属する少なくとも1人のユーザに推奨される旅程を、ユーザの前記セットに属するユーザの数に基づいて修正するステップ(E5)と
を実行する命令を備える、コンピュータ・プログラム。
【請求項10】
通信端末(TC)からサーバ・ネットワークのサーバに少なくとも接続されたユーザに推奨される旅程を提供する前記サーバ・ネットワークを介して道路交通を最適化するためのコンピュータ・プログラムであって、各推奨される旅程が、出発または到着日、出発場所および到着場所を含むユーザのプロファイルに基づいて前記ユーザに提供され、前記コンピュータ・プログラムが、前記コンピュータ・プログラムが前記サーバ・ネットワークの少なくとも1つのサーバ内で少なくとも部分的にロードおよび実行されるときに、
開始日が所与の時間間隔に属するユーザに推奨される旅程を比較するステップ(E3)と、
比較された推奨される旅程が共通の所与の長さの少なくとも1つの旅程区分を有するユーザのセットを生成するステップ(E4)と、
ユーザの前記セットに属する少なくとも1人のユーザに推奨される旅程を、ユーザの前記セットに属するユーザの数に基づいて修正するステップ(E5)と
を実行する命令を備える、コンピュータ・プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路交通最適化システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、大都市圏での道路交通は、ますます混雑している。したがって、ユーザの制約およびユーザの好みを考慮して、正しい旅程および正しい出発時刻をユーザが選択するのを支援する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現在の旅程推奨ツールは、道路交通の状態のみを見て、混雑した道路部分を避ける旅程を推奨する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前述の欠点を修正するために、通信端末からアプリケーション・サーバに接続されたユーザに推奨される旅程を提供する前記アプリケーション・サーバ内で道路交通を最適化するための方法であって、各推奨される旅程が出発または到着日と出発および到着場所とを含むユーザ・プロファイルに基づいてユーザに提供される本方法は、アプリケーション・サーバ内で、
開始日が所与の時間間隔に属するユーザに推奨される旅程を比較するステップと、
比較された推奨される旅程が共通の所与の長さの少なくとも1つの旅程区分(itinerary segment)を有するユーザのセットを生成するステップと、
ユーザの前記セットに属する少なくとも1人のユーザに推奨される旅程を修正するステップと
を備える。
【0005】
有利なことには、本発明は、ユーザの好みおよび制約を満たしながら、ユーザに異なる旅程または異なる出発日を提案することによって、道路交通をより流動的にすることを可能にする。たとえば、大雪が降る例外的な状況で、自身が自宅に帰るべきか職場に留まるべきかを知りたいユーザは、多数の人々が同時に同じ道路にいるときにしばしば作り出されるボトルネックを回避するために、選ぶべき正しい旅程または正しい出発時刻に関して支援を受けることができる。
【0006】
本発明のもう1つの特徴によれば、前記旅程区分は、加えて、道路交通の混雑のリスクを有する道路の部分を備える特徴を有し得る。さらに、道路区分の潜在的混雑が、ユーザがグループ化された後に識別され得る。
【0007】
本発明のもう1つの特徴によれば、前記旅程区分は、道路交通の状態および道路の状態に関するアプリケーション・サーバによって検索される情報に基づいて、決定され得る。
【0008】
本発明のもう1つの特徴によれば、ユーザの前記セットは、比較された推奨される旅程が共通の最小長を有する旅程区分を有する最小数のユーザを含み得る。
【0009】
本発明のもう1つの特徴によれば、推奨される旅程は、開始日を変更することによって、または旅程の少なくとも1つの区分を変更することによって、修正することができる。
【0010】
本発明のもう1つの特徴によれば、推奨される旅程は、ユーザのプロファイルに関連する好みおよび制約事項に基づいて、修正することができる。
【0011】
本発明のもう1つの特徴によれば、ユーザに推奨される旅程は、ユーザによって指示される少なくとも1つの実際の出発日に基づいて、アプリケーション・サーバによって更新され得る。
【0012】
本発明はまた、通信端末からアプリケーション・サーバに接続されたユーザに推奨される旅程を提供する道路交通を最適化するための前記アプリケーション・サーバに関し、各推奨される旅程は出発日または到着日、出発場所または到着場所を含むユーザのプロファイルに基づいてユーザに提供され、アプリケーション・サーバは、
出発日が所与の時間間隔に属するユーザに推奨される旅程を比較するための手段と、
比較された推奨される旅程が共通の所与の長さの少なくとも1つの旅程区分を有するユーザのセットを生成するための手段と、
ユーザの前記セットに属する少なくとも1人のユーザに推奨される旅程を修正するための手段と
を備える。
【0013】
本発明は、さらに、サーバ内またはクラウド・コンピューティング環境内のサーバのネットワーク内で実装することができるコンピュータ・プログラムに関し、前記プログラムは、プログラムが前記サーバ内で実行されるときに、本発明の方法のステップを実行する命令を備える。
【0014】
本発明およびその利益は、添付の図面を参照する以下の説明を検討すると、よりよく理解されることになろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態による通信システムの概略的ブロック図である。
図2】本発明の一実施形態による道路交通を最適化するための方法のアルゴリズムの図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1を参照すると、本発明による通信システムは、通信ネットワークRTを介して互いに通信することができる、アプリケーション・サーバSAおよび少なくとも1つの通信端末TCを備える。
【0017】
通信ネットワークRTは、ワイヤードまたはワイヤレス・ネットワーク、あるいは、ワイヤードおよびワイヤレス・ネットワークの組合せでもよい。
【0018】
一例で、通信ネットワークRTは、インターネットまたはイントラネットなどの高速IP(「Internet Protocol、インターネット・プロトコル」)パケット・ネットワークである。
【0019】
もう1つの例で、通信ネットワークRTは、ATM(「Asynchronous Transfer Mode(非同期転送モード)」)もしくはTDM(「Time Division Multiplexing(時分割多重化)」)ネットワーク、または、専有のプロトコルをサポートする企業に特有のプライベート・ネットワークである。
【0020】
ユーザの通信端末TCは、通信ネットワークRTを介してアプリケーション・サーバSAに接続される。
【0021】
一例で、通信端末は、通信ネットワークRTに接続されたxDSL(「Digital Subscriber Line(デジタル加入者回線)」)またはISDN(「Integrated Services Digital Network(総合デジタル通信網)」)リンクにモデムによって直接にリンクされたパーソナル・コンピュータである。
【0022】
もう1つの例で、通信端末は、プロトコルHSDPA(「High Speed Downlink Packet Access(高速ダウンリンク・パケット・アクセス)」)を潜在的に使用する、たとえばGSM(「Global System for Mobile Communications(グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ」)またはUMTS(「Universal Mobile Telecommunications System(ユニバーサル移動体通信システム)」)タイプの、通信ネットワークに無線通信チャネルによってリンクされた、モバイル・セルラ無線通信端末である。
【0023】
もう1つの例で、通信端末は、通信ネットワークに接続された、パブリック・ワイアレス・ローカル・エリア・ネットワークWLAN、802.1x規格を使用するネットワーク、または、WIMAX(「Worldwide Interoperability Microwave Access(ワイマックス)」)プロトコルを使用するワイド・エリア・ネットワーク上でアンテナに接続することができる、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)またはスマートフォンでもよい、電子通信デバイスまたはオブジェクトを備える。
【0024】
アプリケーション・サーバSAは、通信端末TCから前記アプリケーション・サーバに接続されたユーザに道路旅程推奨サービスを提供するサーバである。
【0025】
アプリケーション・サーバSAは、推奨モジュールRECおよび最適化モジュールOPTを備える。本明細書の後半で、モジュールという用語は、少なくとも1つの特定のタスクを実行するように構成された、デバイス、ソフトウェア・プログラム、または、コンピュータ・ハードウェアおよびソフトウェアの組合せを示し得る。
【0026】
推奨モジュールRECは、様々なユーザに関する情報、具体的には各ユーザのプロファイルを検索する。
【0027】
自身のプロファイルにおいて、ユーザは、たとえば、開始または到着日と出発または到着場所とを指示する。ユーザはさらに、通行料金なしのまたは主要幹線道路なしの旅程、あるいは最短のまたは最速の旅程など、制約をさらに課すことができる。ユーザはさらに、たとえば、自動車または2つ、3つもしくは4つの車輪を有する非自動車でもよい、使用される乗り物のタイプに制約を課すことができる。出発または到着日は、日、時、および分で指定することができると仮定される。
【0028】
推奨モジュールRECはさらに、現在の道路混雑状況と統計および過去のデータによって支援される道路混雑予想などの道路交通の状態に関する情報を検索する。
【0029】
推奨モジュールRECはさらに、たとえば、現在の天気および天気予報など、天気に関する情報、ならびに、乾いている、濡れている、または滑りやすい可能性がある道路の状態に関する情報をさらに検索することができる。
【0030】
推奨モジュールRECは、具体的には出発または到着日、出発場所または到着場所を含むユーザのプロファイルに基づいて、そしてさらに、道路交通の状態または道路の状態に関する情報検索に基づいて、ユーザに推奨される旅程を提供する。
【0031】
最適化モジュールOPTは、指示された出発日が所与の時間間隔に属するユーザに推奨される旅程を比較する。最適化モジュールOPTは、対応する推奨される旅程が共通の所与の長さの少なくとも1つの旅程区分を有するユーザのセットを生成する。前記旅程区分は、道路交通の状態および道路の状態に関する情報など、推奨モジュールRECによって検索された情報に基づいて決定される。具体的にはユーザがともにグループ化された後に、道路交通の混雑のリスクを有する道路部分を備えることが前記区分のさらなる特徴である。ユーザのグループ化は、区分が混雑する可能性があるかないかを検証するために、何人のユーザがある旅程区分にともに含まれ得るかを識別することを可能にする。したがって、旅程区分が混雑し得るリスクは、区分のユーザプランの数に基づいて、そして、統計および過去のデータによって支援される道路混雑予想に基づいて、定義され得る。ユーザの前記セットは、比較された推奨される旅程が共通の最小長を有する旅程区分を有する最小数のユーザを含むと仮定される。
【0032】
最適化モジュールOPTは、認可されれば、ユーザの前記セットに属する少なくとも1人のユーザに推奨される旅程を修正する。したがって、推奨される旅程は、出発日を変更することによって、または、旅程の少なくとも1つの区分、すなわち道路部分、を変更することによって、修正することができる。推奨される旅程はさらに、ユーザの好みおよび制約に基づいて、修正することができる。
【0033】
任意選択で、ユーザは、たとえば自身の通信端末TCからアプリケーション・サーバSAにメッセージを送信することによって、自身の実際の出発日を指示することができる。一実施形態によれば、アプリケーションは、地理位置情報の手段を使用して、アプリケーション・サーバに出発日を自動的に通信する、そしてユーザの現在の地理的な位置をさらに通信する、たとえば「スマートフォン」携帯電話である、通信端末TCにインストールすることができる。アプリケーション・サーバSAは、次いで、推奨される旅程およびユーザの前記セットを更新するために、この情報を考慮することができる。最適化モジュールOPTはまた、出発日を有する推奨される旅程に従わないユーザを考慮することもできる。
【0034】
最適化モジュールOPTはまた、旅程区分上のユーザのグループ化に従って、および道路交通の状態の追加情報に基づいて、任意のボトルネックを識別することができる。
【0035】
最適化モジュールOPTは、それにより、対応する推奨される旅程が共通の所与の長さの少なくとも1つの旅程区分を有する、そして、ユーザによって提供されたおよびユーザに関して検索された情報をリアルタイムで考慮する、ユーザのセットを動的に生成する。
【0036】
図2を参照すると、本発明の一実施形態による道路交通を最適化するための方法は、通信システム内で自動的に実行されるステップE1からE5を含む。
【0037】
ステップE1で、ユーザは、通信端末TCからアプリケーション・サーバSAに接続する。ユーザは、所望の出発または到着日、出発場所および到着場所を指示し、通行料金のないもしくは主要幹線道路のない旅程、または最短のもしくは最速の旅程などの制約をさらに指示する、プロファイルに書き込むように求められる。
【0038】
ステップE2で、アプリケーション・サーバSAの推奨モジュールRECは、ユーザのプロファイルに基づいてユーザに推奨される旅程を提供する。
【0039】
ステップElおよびE2は、それによって、アプリケーション・サーバSAに接続する各々のユーザについて従われる。
【0040】
ステップE3で、アプリケーション・サーバSAの最適化モジュールOPTは、指示された出発日が所与の時間間隔に属する様々なユーザに推奨される旅程を比較する。
【0041】
ステップE4で、最適化モジュールOPTは、対応する推奨される旅程が共通の所与の長さの少なくとも1つの旅程区分を有するユーザのセットを生成する。前記旅程区分は、道路交通の混雑のリスクを有する道路部分を備える特徴を有し、道路交通の状態および/または道路の状態に関するアプリケーション・サーバによって検索された情報に基づいてさらに決定される。
【0042】
最適化モジュールOPTは、それにより、ボトルネックを被る最小長を有する少なくとも1つの道路部分を見つけようとし、それによって、ユーザの前記セットがその道路部分を進むことを計画した最小数のユーザを含むように、ユーザの前記セットを決定する。
【0043】
ステップE5で、最適化モジュールOPTは、ユーザの前記セットに属する少なくとも1人のユーザに推奨される旅程を修正し、推奨される旅程は、出発日を変更することによって、または少なくとも1つの旅程区分を変更することによって、修正される。したがって、いくつかの推奨される旅程を修正することによって、アプリケーション・サーバSAは、ユーザに推奨される旅程の道路交通混雑のリスクを低減する。ユーザは、自身の好みおよび制約に基づいて修正された旅程について選択され得る。
【0044】
本明細書に記載の発明は、道路交通を最適化するための方法およびサーバに関する。本発明の一実施形態によれば、本発明の方法のステップは、アプリケーション・サーバSAなどのサーバに組み込まれたコンピュータ・プログラムの命令によって決定される。プログラムは、前記プログラムがサーバ内でロードおよび実行されるときに、本発明の方法のステップを実行するプログラム命令を備える。本発明のもう1つの実装形態によれば、本発明の方法のステップは、サーバ・ネットワークのサーバに部分的に組み込まれたコンピュータ・プログラムの命令によって決定される。プログラムは、前記プログラムがサーバ・ネットワークの少なくとも1つのサーバ内で少なくとも部分的にロードおよび実行されるときに本発明の方法のステップを実行するプログラム命令を備える。この実施形態で、サーバ・ネットワークの各サーバは、アプリケーション・サーバSAの特徴と同様の特徴を有する。
【0045】
結果として、本発明はまた、本発明を実装するのに適したコンピュータ・プログラム、具体的には情報メディア上のまたはその中のコンピュータ・プログラム、に適用される。このプログラムは、任意のプログラミング言語を使用することができ、部分的にコンパイルされた形、または本発明の方法を実装するために好ましい任意の他の形など、ソース・コード、オブジェクト・コード、あるいはソース・コードおよびオブジェクト・コードの間の中間コードの形でもよい。
図1
図2