(54)【発明の名称】ウエハーの層の検査に用いる候補として検査装置の一つ以上の光学モードを同定するためにコンピューターにより実施する方法、コンピューター可読の媒体、および装置
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ウエハーの層の上で実行される検査の種類に基づいて画像を得るために用いられる異なった光学モードを選ぶ工程をさらに含む請求項1に記載のコンピューター実施の方法。
光学理論、経験的証拠、またはそれらのいくつかの組み合わせに基づいてウエハーの層の検査に用いられる候補でない検査装置の一つ以上の光学モードをウエハーの層の画像を得る前に同定する工程をさらに含み、前記検査装置とその検査装置で使用可能な異なった光学モードを用いて得られるウエハーの層の画像の一つ以上特性を決定する前記第1の工程における画像を得ることが、前記ウエハーの層の画像を得る前に同定された前記一つ以上の光学モードで画像を得ることを含まない請求項1に記載のコンピューター実施の方法。
前記候補であるとされた異なった光学モードは、一つ以上の特性についての各々の最良値を持つ画像を得るために用いられる異なった光学モードの各々を含む請求項1に記載のコンピューター実施の方法。
前記第3の工程は、前記検査装置の一つ以上の第二のパラメータを異なる値とした光学モードによる画像出力の生成をさらに含む請求項1に記載のコンピューター実施の方法。
【背景技術】
【0003】
下記の記述や例はこの節に含まれるという理由によっては、先行技術であるとは認められない。
【0004】
論理素子や記憶素子などの半導体素子の加工は、半導体素子の様々な機能や複数のレベルを形成するために、通常多数の半導体加工工程を用いて半導体ウエハーなどの基板を処理する工程を含む。例えば、リソグラフィーは、レチクルから半導体のウエハー上に配置されたレジストにパターンを転写する工程を含む半導体加工工程である。半導体加工工程のさらなる例としては、これらに限定されないが、化学的機械研磨、エッチング、蒸着、イオン注入などが挙げられる。複数の半導体素子が単一の半導体ウエハー上に配置されるように加工され、次に個々の半導体素子に分割される。
【0005】
検査工程は、レチクルやウエハーのような検査サンプル上の欠陥を検出するために、半導体の製作工程の全般に亘って様々なステップで行われる。検査工程は、常に集積回路のような半導体素子の加工の重要な部分である。しかし、半導体素子の大きさが小さくなるに従って、検査工程は仕様に合った半導体素子の製作を成功させるために、以前に増して重要になってきている。例えば、半導体素子の大きさが小さくなるに従って、比較的小さな欠陥でも半導体素子に望ましくない狂いをおこす可能性があるので、大きさが以前より小さくなった欠陥を検出することが必要となってきている。従って、検査の現場での労力の多くは、かつては無視できた大きさを持つ欠陥を検出できる検査装置を設計することに充てられている。
【0006】
多くの異なった型の欠陥を探す検査は、近年さらに重要になってきている。例えば、半導体の製作工程を監視し較正するために検査結果を用いるには、どの型の欠陥がウエハー上にあるのかを知っていることがしばしば必要である。さらに、半導体の製作に含まれる全ての工程を制御すれば、可能な最大の収益を得ることができるので、多くの異なった半導体の工程に起因する可能性のある異なった型の欠陥の検出ができることが望ましい。検出されるべき異なった型の欠陥は、それらの特徴が著しく変わることがある。例えば、半導体の製作工程で検出することが望ましい欠陥は、厚さの変動、微粒子の欠陥、ひっかき傷、パターンの特徴の欠落や間違った大きさのパターンの特徴などのパターンの欠陥などを含む。
【0007】
多くの異なった型の検査装置は、上記の異なった型の欠陥を検出すべく開発されてきた。さらに、ほとんどの検査装置は複数の異なった型の欠陥を検出するように構成されている。場合によっては、異なった型の欠陥を検出するように構成された検査装置は、調整可能な画像の取得法や異なった欠陥を検出するためや、望ましくない(迷惑な)事象の原因をさけるために、異なったパラメータが実際の検査に使われるようにする感度パラメータを持つことができる。例えば、スポットの大きさ、画素の大きさ、または偏光や集光角のためのアルゴリズムの設定は微粒子欠陥を検出するために使われる検査工程とひっかき傷を検出するために使われる検査工程とで異なる。
【0008】
調整可能な画像の取得法や感度パラメータを持つ検査装置は半導体素子の製造者にとって著しく有利であるが、これらの検査装置は検査工程で正しくない画像の取得法や感度パラメータが用いられると、使用できなくなってしまう。例えば、正しくないまたは最適化されていない画像の取得法や感度パラメータは生成された検査データで何も欠陥が検出できないほどの高いノイズレベルをもたらすことがある。さらに、ウエハー上の欠陥、工程の条件やノイズは著しく変わりうる(そしてウエハーの特性そのものが著しく変わりうる)ので、あるウエハー上の欠陥を検出するための最良の画像の取得法や感度パラメータを予測することは、不可能とはいえないとしても、困難である。従って、正しい画像の取得法や感度パラメータは検査結果に著しく影響を与えるが、現在のところでは、多くの検査工程が正しくないまたは最適化されていない画像の取得法や感度パラメータを用いて行われていると考えられる。
【0009】
特に検査装置が比較的多数の正しい画像の取得の設定の仕方や感度パラメータをもっているときは、あるウエハーの特定の関心のある欠陥(DOI)のための検査工程を設定する仕事は極端に困難となることがある。さらに、画像の取得のパラメータの可能な全ての組み合わせが試されない限り、どの組み合わせで最良の検査工程が得られるのかを知ることはほとんど不可能である。しかしながら、現在のところほとんどの検査工程は多くの手作業の工程(例えば、手作業で画像の取得のパラメータを設定する工程、手作業で得られた検査のデータを解析する工程、など)を用いて設定されている。そのため、検査工程を設定するには比較的長時間を要する。さらに、検査装置で検査されるウエハーの型によっては、ウエハーの異なった型ごとに異なった検査工程の設定が必要になることがある。従って、明らかに、検査される異なったウエハーの全ての検査工程を設定するには、法外な長時間を要することがある。
【0010】
いくつかの以前使用されたウエハーの層の検査のための最適な光学モードを選ぶ方法には、既定のモードと積極的な検出のための設定を用いて検査すること、再検討のためのサンプルを生成すること、DOIや邪魔な事象を探して走査型電子顕微鏡(SEM)上で検査装置の出力(しばしば通常KLARFとも呼ばれるKLA−Tencor再検討ファイルの形式で)を用いてウエハーを再検討することが含まれる。そのような方法は、さらに再検討された欠陥を分類すること、画像が得られた欠陥の組が欠陥のクラスコードの分布に基づいた再検討のサンプルの部分集合である多くのモードを用いて各々の欠陥の画像と参照画像を集めることを含む。さらに、そのような方法は集められた画像上の信号対雑音(S/N)を解析すること、最も好ましいS/N値を持つあるモードまたは複数のモードでウエハーを再検査すること、新しい再検討サンプルを生成すること、追加のSEM再検討を行うこと、そして邪魔な不具合の検出の比率が許容範囲に入るまで検査の閾値パラメータを最適化することを含む。
【0011】
そのような方法は、しかし、多くの不利な点を持っている。例えば、そのような方法では、あるモードを評価するためにDOIを同定することが要求される。しかし、既定のモードがDOIを検出しないことはよくあることである。DOIが検出されないことを発見することはSEM再検討の工程で工程に深くはいってから起こる。これが起こると、使用者はその工程の最初に戻ってスキャンする別のモードを選ばなければならない。既定のモードを用いてDOIを検出できないことは、従って、時間の損失を招き、もしもウエハーをスキャンするモードでDOIが継続的に検出されないときは相当に重大なこととなる。
【0012】
もう一つの不利な点は、たとえDOIが工程の最初の段階で検出されても、時間的な制約によって全ての検査モードでDOIと邪魔な事象の妥当なサンプルの画像を集めることが不可能なことである。ある特定のモードでの画像がなければ、上記の方法ではそのモードの評価ができない。評価されないモードはもはやモード選択の候補ではないので、重要なモードが捨てられる危険性がある。たとえモードの部分集合だけが評価されたとしても、必要とされる時間は著しく長い。
【0013】
さらなる不利な点は、上記の方法がDOIの存在と同定とそれらのDOIを用いた各々のモードの評価とに依存することである。しかし、使用者が一つ以上の最適なモードをDOIがないまたはDOIがそこに有る無しにかかわらずDOIを同定しないで、ある設定されたウエハーを用いて選びたいことがある。上記の方法でなしえる一つは、最適のモードでなく、危険性が比較的高い既定のモードを用いることである。
【0014】
従って、以前の方法を用いるより少ない労力ででき、より速い、より面倒でない方法や装置であって、一つ以上の光学モードをウエハーの層の検査に用いられる候補と同定するためのコンピューター実施の方法、コンピューター可読の媒体および/または装置を開発することが好ましい。その結果として、検査のために上記の方法を用いて選ばれた光学モードより適正で、または最適でもあるウエハーの層の検査のために選ばれた光学モードが得られる。
【発明を実施するための形態】
【0031】
ここで使われるとき、用語“ウエハー”は一般的に半導体または非半導体材料で形成された基板のことをいう。そのような半導体または非半導体材料の例は、それらに限定されないが、単結晶シリコン、ガリウムヒ素、リン化インジウムを含む。そのような基板は半導体加工施設で見られ及び/または処理される。ウエハー上には一つ以上の層が形成されうる。例えば、そのような層は、それらに限定されないが、レジスト、誘電性材料、導電性材料、と半導体材料を含む。そのような層の多くの異なった種類は当技術分野で周知であり、ここで使われる用語ウエハーはそのような層の全ての種類が形成されるウエハーを包含するように意図される。
【0032】
ウエハー上に形成される一つ以上の層はパターン化されたりパターン化されなかったりする。例えば、ウエハーは各々が反復可能にパターン化された特徴を持つ複数のダイを含むことができる。そのような材料の層を形成し処理することにより最終的に完成された素子とすることができる。ウエハー上には多くの異なった種類の素子を形成することができ、ここで使用される用語ウエハーは当技術分野で周知のどんな種類の素子でもその上に形成されるウエハーを包含するように意図される。
【0033】
ここで実施例はウエハーに関して記述されるが、この実施例は検査装置の一つ以上の光学モードを通常マスクまたはフォトマスクと参照されるレチクルのような別の試料の検査に用いられる候補と同定するために用いられることができることは理解されるべきである。多くの異なった種類のレチクルは当技術分野で周知であり、ここで使用される用語“レチクル”、“マスク”、と“フォトマスク”は当技術分野で周知のすべての種類のレチクルを包含するように意図される。
【0034】
図については、図が原寸に比例しないよう描かれていることに注意されたい。特に、図のいくつかの要素の寸法は要素の特性を強調するために大幅に誇張されている。さらに、図は同縮尺で描かれていないことにも注意されたい。同様に構成された一つ以上の図に示された要素は同じ参照番号で表わされる。
【0035】
一つの実施例は、検査装置の一つ以上の光学モードをウエハーの層の検査に用いる候補と同定するためのコンピューター実施の方法に関する。そのようなコンピューター実施の方法の一つの実施例が
図1に示される。
図1に示された全ての工程が、この方法の実行に必須とされているのでないことに注意されたい。
図1に図示された方法には一つ以上の工程が削除されたり追加されたりすることがあり、それでもまだその方法はこれらの実施例の範囲内で実行されうる。
【0036】
一つの実施例では、検査装置は暗視野(DF)の検査装置を含む。DF検査装置はここでさらに記述されるように構成されることができる。その他の実施例では、検査装置は明視野(BF)の検査装置を含む。BF検査装置は当技術分野で周知のどんな適切な構成を持ってもよい。検査装置はまたパターン化されたウエハー及び/またはパターン化されないウエハーの検査用に構成されうる。
【0037】
ここで記述される実施例は、欠陥を探してウエハーの層を検査するための光学の最適な組み合わせを使用者が選ぶのを助ける。ここで記述される実施例の望ましい効果は、その工程で重要な組み合わせを除外してしまうという容認できない危険性なしで光学の一つ以上の適切な組み合わせを選ぶのに要する時間を縮小させることである。例えば、典型的に“モード”と参照される単一の光学の組み合わせはそれらに限定されないが、波長フィルターや開口度など、対物部を含む多くの光学成分を含む。モードの数は使用可能な成分の数の積のように増えるので、モードの総数は相当大きい。しかし、ここで記述される実施例ではその工程で重要な組み合わせを除外してしまわないで最適な光学モードを同定するために評価されるべきモードの数を大幅に少なくすることができる。特に、ここで記述される実施例はあるモードをさらなる考慮から除外するウエハー検査装置の光学モードの選択を減らす手順を実行するために用いられる。従ってここで記述される実施例は大幅に設定時間を縮小することにより検査装置の使いやすさを改善することができる。最適な設定を用いて,与えられた工程の層について信号対雑音比(S/N)を大幅に向上させることができ、そのために検査の感度が大きく向上する。
【0038】
上記のように、実施例は使用者がウエハーの総の検査のための光学モードを選択するのを助けるように用いられる。例えば、ここで記述される実施例は検査装置のメニューの設定のソフトウェアーで“ソフトウェアーウィザード”として実施されることができる。ソフトウェアーウィザードはここで記述される方法の一つ以上の工程を実行するように構成されたどんな種類のソフトウェアーでも含むことができる。使用者はソフトウェアーウィザードを起動し、ウィザードが一連の工程を通して使用者を案内することができる。このやり方で、ここで記述された実施例は使用者が実施例の一つ以上の工程についてのある決定を行うことを助けるよう構成される。さらに、ここで記述される実施例は使用者からの入力に基づいて一つ以上の工程を実行するように構成される。しかし、いくつかの実施例では、方法のすべての工程が使用車の介入なしで実行される。例えば、ここで記述される方法のすべての工程が自動的に実行されることもできる。従って、ここで記述される方法は完全自動の工程でもありうる。
【0039】
その方法は、検査装置とその検査装置で使用可能な異なった光学モードを用いて得られたウエハーの層の画像の一つ以上の特性を決めることを含む。ここで記述される実施例は検査装置とその検査装置で使用可能な異なった光学モードを用いてウエハーの層の画像を得ることを含むことができる。例えば、上記のソフトウェアーウィザードが自動的に画像の収集を指揮するように構成することができる。しかし、ここで記述される実施例はウエハーを画像化して画像を得ることを含んでもよいしまたは含まなくてもよい。例えば、ここで記述される実施例は画像を生成する検査装置からのまたは検査装置が画像を貯蔵する記憶媒体(例えば、検査装置の記憶媒体、製造工場のデータベース、など)からの画像を得ることを含むことができる。いずれにしても、画像は適切な手順で得ることができる(例えば、検査装置の異なった光学モードを用いてウエハーの層を走査することによって)。
【0040】
一つの実施例では、画像はウエハーの層の上の関心のある領域で得られる。関心のある領域は使用者によって選ばれる。例えば、使用者はウエハー上のダイの部分を関心のある領域であると指示することができて、検査装置が消去法及び/またはそれに続く画像の解析によって決められるそれらの領域の画像を収集することができる。関心のある領域はダイの周期的と任意の領域で定義されることがある。使用者は上記のソフトウェアーウィザードによるこの工程を通して導かれることができる。さらに、ソフトウェアーは使用者がどのような適切なやり方ででも関心のある一つ以上の領域を選ぶことができるように構成されることができる(例えば、使用者に表示されたダイの画像の中で関心のある一つ以上の領域の周りに一つ以上の長方形を描くことによって)。さらに、使用者は関心のある一つ以上の領域を選ぶ前にウエハー上の作業区域について情報を持っていなくてもよい。従って、関心のある一つ以上の領域は作業区域と対応してもしなくてもよい。さらに、例え使用者が関心のある一つ以上の領域を選ぶ前にウエハー上の作業区域について情報を持っていても、関心のある一つ以上の領域はウエハー上の作業区域と同一であってもなくてもよい。例えば、関心のある一つ以上の領域は作業区域より小さくてもよい。
【0041】
一つの実施例では、画像を得るために用いる異なった光学モードは検査装置で使用可能な全ての光学モードを含む。このやり方では、ここで記述される実施例の出発点では検査装置で使用可能な全ての光学モードを含むことができる。例えば、
図1のブロック10に示されるように、出発点は検査装置で使用可能な全ての光学モードを含むことができる。このやり方では、使用可能な光学モードの各々はここでさらに記述されるように評価されることができこのことが可能な最良の光学モードが評価されないために見逃されることがない。しかし、検査装置で使用可能な光学モードの数は数十数百にも及ぶので、ここで記述される実施例ではここで記述されるように光学モードの評価を始める前にいくつかの使用可能な光学モードを除外することができる。
【0042】
もう一つの実施例では、その方法はウエハーの層の上で実行される検査の種類に基づいて画像を得るために用いる異なった光学モードを選ぶことを含む。例えば、使用者はウエハーの位置合わせとウエハーの設定の工程を実行し“配列の”、“任意の”、または“混合の”種類の検査を意味する基本的な試験をすることができる。“混合の”種類の検査はウエハーの配列のと任意のとの両方の区域の検査でありうる。さらに、使用者は上記の関心のある領域を選ぶことができ、ここで記述される実施例は関心のある領域に含まれる一つ以上の区域の種類を決めるように構成することができる。例えば、ここで記述される実施例はパターン認識また画像解析などの技術を用いて関心のある領域で周期性や間隔幅などの関心のある領域の一つ以上の特性をきめることを含むことができる。このやり方では、ここで記述される実施例はウエハーの層の上で実行される検査の種類を決めることを含むことができる。この段階では、その試験は光源レベルを学習させる場所を含む必要はなく、作業区域の領域を含む必要もない。そのような一つの例では、もしも使用者が検査の種類が配列であると指示したとき、与えられた画素サイズで画像を得るために用いられる異なった光学モードが波長と開口度の異なった組み合わせを持った配列の検査に対して適切または最適であるとわかっているモードを含むように選ぶことができる。このやり方では、ウエハーの層の上で実行される検査の種類がここで記述される実施例の出発点を決めることがある(例えば、画像取得及び/かつここで記述される解析のための出発点)。
【0043】
一つのさらなる実施例では、その方法は光学理論、経験的証拠、またはそれらのいくつかの組み合わせに基づいてウエハーの層の画像を得る前にウエハーの層の検査に用いられる候補でない検査装置の一つ以上の光学モードを同定することを含む。一つのそのような実施例では、画像を得ることは一つ以上の同定された光学モードで画像を得ることを含まない。例えば、
図1に示すように、光学理論及び/または経験的証拠12はブロック14で示されるように候補でない一つ以上の光学モードを同定するためにブロック10で示される検査装置で使用可能な全ての光学モードを評価するために用いられる。ブロック14で示される候補でない一つ以上の光学モードは次にブロック10で示される検査装置で使用可能な全ての光学モードから取り除かれ、ここで記述されるように実行される評価によってさらなる考慮がなされないことになる。
【0044】
このやり方では、その方法は光学理論とウエハー検査の技術での経験(例えば、多年にわたる経験)からなる経験的証拠との組み合わせに基づいた消去法を実行することになる。例えば、光学理論とウエハー上に形成されたパターンについての情報(例えば、パターンの間隔幅についての情報)とに基づいて、検査装置によって得られる画像に少なくともある程度そのようなパターンを抑制する開口度が決められる。従って、画像を得るのに用いられかつここで記述されるように評価される光学モードは少なくともある程度そのようなパターンを抑制する開口度を含む光学モードだけを含むことができる。もう一つの例では、経験的な証拠とウエハーの層についての情報(例えば、その層が接触層であるかどうか、金属粒子を含まない層であるかどうか、など)に基づいて、ウエハーの層に対してさらに適切な波長を決めることができる。このやり方では、画像を得るのに用いられかつここで記述されるように評価される光学モードは検査されるウエハー上の層に対して少なくともある程度適切な波長を含む光学モードだけが含まれる。というわけで、ここで記述される実施例によって実行される消去法はモードを選択する問題にこれまで用いられた“力ずくの”方法の代わりに理論的な観点で対応する。
【0045】
一つの実施例では、異なった光学モードは検査装置の一つ以上の第一のパラメータについての異なった値と一つ以上の第二のパラメータについての同じ値とで定義される。一つのそのような実施例では、一つ以上の第一のパラメータは波長、開口度、画素サイズ、またはそれらのいくつかの組み合わせを含む。このやり方では、その方法は検査装置の第一のパラメータの組に基づいて一つ以上の光学モードを絞り込むことまたは除外することを含むことができる。例えば、上記のように、その方法は
図1のブロック14に示されるように候補ではない一つ以上の光学モードを同定しそしてそれらの光学モードを検査装置で使用可能な全ての光学モードから除外することを含むことができる。いくつかのそのような実施例では、画像が得られるブロック16で表わされる検査装置で使用可能な異なった光学モードはブロック18で示される検査装置の第一のパラメータについての異なった値で定義される。第一のパラメータについての異なった値は既定の異なった値の組であることができる(例えば、第一のパラメータのための検査装置で使用可能な全ての異なった値)。あるいは、第一のパラメータについての異なった値はここで記述されるように選ばれることができる(例えば、ウエハーの層の上で行われる検査の種類に基づいて)。
【0046】
さらに、
図1に示されるように、画像が得られるブロック16で示される検査装置で使用可能な異なった光学モードはブロック14で示される候補でない一つ以上の光学モードが除外された後に残ったブロック10で示される一つ以上の光学モードの一つ以上のパラメータを変更して生成することができる。しかし、ブロック10で示される検査装置で使用可能な全ての光学モードは一つ以上の第一のパラメータについて異なった値を持つモードである場合がある。従って、候補でない一つ以上の光学モードが除外された後に残ったモードは検査装置の第一のパラメータについての異なった値でそれらが定義されるので上記のように変更しなくてよい場合がある。
【0047】
一つの実施例では、一つ以上の画像特性が空間的コントラスト、物質的コントラスト、パターンの抑制、飽和、またはそれらのいくつかの組み合わせを含む。そのような画像特性は当技術分野で周知のあらゆる適切な画像解析技術を用いて決められる。空間的コントラストは通常画像の空間的分解能として定義される。空間的コントラストは画像の全体のコントラストに基づいて決められる。さらに、もしも二つ以上の材料が一つの画像に画像化されているときは、その二つ以上の材料がその画像中で異なったコントラストを持つ場合がある。このように、空間的コントラストは異なった材料の異なったコントラストに基づいて決められる場合がある。さらに、全ての材料より少ないもののコントラストが画像の空間的コントラストを決めるのに用いられることがある。材料のコントラストは通常画像中の異なった材料の間のコントラストとして決められる。パターンの抑制とはウエハー上に形成されたパターンが画像中でどれだけよく抑えられているかである。画像の飽和は画像のコントラストが飽和することを指す。
【0048】
ここで記述されるように決められる画像特性は例えば、ここで記述されるように使用者によって選ばれる、ウエハーの層の上で行われる検査の種類によって変わりうる。例えば、配列型の検査については、画像について決められる一つ以上の特性はそれらに限定されないが、パターンの抑制とグレーレベルの抑制を含むことができる。もう一つの例では、任意型の検査については、他の画像特性(または“指標”)はそれらに限定されないが、コントラスト、空間的分解能、雑音の指標などで決定される。
【0049】
その方法はまた第一の部分の異なった光学モードを一つ以上の画像特性に基づいて
ウエハーの層の検査に用いられる候補でないと同定することを含む。例えば、
図1に示されるように、ブロック16に示される検査装置で使用可能な異なった光学モードによって得られた画像はブロック22に示される候補でないと同定される第一の部分の光学モードを決めるために、ここで記述されるように実行される画像解析20によって評価されることができる。従って、ここで記述される実施例はここでさらに記述される消去法と併用して画像解析の技術(空間的コントラスト、物質的コントラスト、パターンの抑制、飽和、またはそれらのいくつかの組み合わせの解析のような)を実施することを含む。例えば、画像が解析されるに従って、消去法を用いて光学モードがさらなる検討から(例えば、ここでさらに記述される一つ以上の工程で実行される解析から)除外されることがある。
【0050】
もう一つの実施例では、同定する工程は第一の部分に含まれる異なった光学モードを一つ以上の特性について最良値を持たない画像を得るために用いられる異なった光学モードと同定することを含む。例えば、画像に対して決められる特性の一つはパターンの抑制を含む。従って、異なった光学モードを用いて得られた画像中のパターンの抑制が比較され、最良のパターンの抑制を持たない画像を生成する光学モードはここに記述されるようにさらなる検討から除外される第一の部分の異なった光学モードに包含されると同定される。もう一つの実施例では、画像に対して決められる特性の一つはグレーレベルの抑制を含む。この例では、異なった光学モードを用いて得られた画像中のグレーレベルの抑制が比較され、最良のグレーレベルの抑制を持たない画像を生成する光学モードはここに記述されるようにさらなる検討から除外される第一の部分の異なった光学モードに包含されると同定される。
【0051】
一つの追加の実施例では、同定する工程は一つ以上の特性の各々の最良値が決められる画像が同定されることと第一の部分を同定された画像を得るために用いられなかった光学モードと同定することとを含む。例えば、画像に対して決められた一つ以上の特性がパターンの抑制とグレーレベルの抑制を含むとき、最良のパターンの抑制または最良のグレーレベルの抑制を持つ画像が同定され、これらの画像を得るのに用いられなかった光学モードは第一の部分の異なった光学モードに包含されると同定され個々にされに記述されるように除外される場合がある。
【0052】
さらなる実施例では、第二の部分の異なった光学モードは一つ以上の特性の各々に対する最良値を持つ画像を得るために用いられる異なった光学モードを含む。例えば、一つ以上の特性を検討するとき、異なったモードが異なった特性に対して最良値を持ちうる。このやり方では、一つのモードが異なった特性の全てに対して最良値を持たないかもしれない。従って、第一の部分に含まれると同定されたモードは異なった特性のどれにも最良値を持たないこれらのモードを含むことができる。従って、消去法により、上記の特性の例に基づいて、ここで記述されるようにさらなる検討の前に除外されない、第二の部分に含まれる異なった光学モードは、パターン抑制に対して最良値をもつ画像を得るために用いられる一つの光学モードと、グレーレベルの抑制に対して最良値をもつ画像を得るために用いられるもう一つの光学モード、などを含むことができる。このやり方では、第一の部分に含まれず従ってさらなる検討から除外されない異なった光学モードの数はここで記述される実施例で決められ用いられる画像特性の数に等しい場合がある。さらに、第一の部分に含まれず従ってさらなる検討から除外されない異なった光学モードの数はもしも一つの光学モードが一つ以上の特性に対して最良値を持つ画像を得るために用いられるとするとここで記述される実施例で決められ用いられる画像特性の数より小さい場合がある。
【0053】
上記のように、ここで記述される実施例で決められる画像特性は例えば、ウエハーの上で実行される検査の種類によって変わることがある。従って、第一の部分の異なった光学モードを同定するためにここで記述される実施例で決められる画像特性は例えば、ウエハーの上で実行される検査の種類によって変わることがある。例えば、配列型の検査については、第一の部部分の異なった光学モードを同定するために用いられる画像特性はパターンの抑制とグレーレベルの抑制を含むことができる。従って、これらの特性の最良値は最良のパターンの抑制と最良のグレーレベルの抑制を含むことができる。もう一つの例で、任意型の検査については、第一の部部分の異なった光学モードを同定するために用いられる画像特性はコントラスト、空間的解像度、雑音指標、などを含むことができる。従って、これらの特性の最良値は最大のコントラスト、最良の空間的解像度、最良の(最小の)雑音指標、などを含むことができる。
【0054】
その方法はさらに出力がウエハーの層の検査に用いられるための候補と指示された第二の部分の異なった光学モードを含むように画像が得られた異なった光学モードから第一の部分の光学モードを除外することにより出力を生成することを含む。例えば、
図1に示されるように、ブロック22で示される候補でないと同定された第一の部分の光学モードはブロック26で示される候補と指示される第二の部分の異なった光学モードを生成するための光学モードの除外24によりブロック16で示される検査装置で使用可能な異なった光学モードから除外することができる。従って、ここで記述される実施例は消去法としても機能する光学成分を評価する方法を実行するように構成される。さらに、この方法を用いて評価されそして除外されるモードの数は著しい。例えば、検査装置は特定の装置の構成に依存して約五十から約二百五十の異なった較正された光学モードをもつように構成される。ここで記述される実施例はどの検査装置でも使用可能な較正された光学モードの全てを評価するように用いられ、これらの較正された光学モードの相当な数(例えば、90%より大きい)がさらなる検討から除外されこのため最適な光学モードを選ぶことが大幅に速くなる(例えば、ほとんどの光学モードがすでに除外されてしまっているため)。
【0055】
出力は第二の部分の異なった光学モードをウエハーの層の検査に用いる候補と指示するために用いられるどんな適切な出力(例えば、目録、表、など)でもよい。さらに、その方法は出力を使用者に提供することを含んでもよい。出力を使用者に表示することによってのように出力はどんな適切なやり方で使用者に提供してもよい。例えば、消去法が一通り済んで最初の部分の光学モードが削除されたところで、使用者に各々のモードのための提言を示してもよい。もう一つの例では、上記のソフトウェアーウィザードが自動的に上記の画像解析を指揮しそれが完了したときに使用者に調査に用いモードに基づいた結果を提供することができる。ほとんどのモードが“さらなる検討から除外する”、数個が“DOIを見つけるのにこのモードを用いる”及び/または“S/Nの解析にこのモードのみを用いる”と記される可能性が高い。このやり方では、使用者に提供される提言は基本的にどのモードで評価するかまたは最初に実行するかの提案である。さらに、ウィザードのセッションはここでさらに記述されるように実行されるS/N解析のときのメニュー設定と同じ時点または後の時点で使用者が情報を読み出せるように保存される(例えば、ここで記述されるどんな貯蔵媒体にでも)。
【0056】
上記のように、一つの実施例では、異なった光学モードは検査装置の一つ以上の第一のパラメータについて異なった値と検査装置の一つ以上の第二のパラメータについて同じ値とで定義される。そのような一つの実施例では、一つ以上の第一のパラメータは波長、開口度、画素サイズ、またはそれらのいくつかの組み合わせを含む。このやり方では、その方法は検査装置の第一の組のパラメータに基づいて一つ以上の光学モードを絞り込むまたは除外することを含む。第一の組のパラメータに基づいて一つ以上の光学モードを絞り込んだあと、その方法は除外されなかった光学モードの各々についてウエハーの層の検査のための最良の光学モードを決めるために評価されるべき第二の部分の異なった光学モードをそこで生成するために検査装置の一つ以上の他のパラメータを変えることによって検査装置の他のパラメータを絞り込むことを含む。例えば、
図1に示されるように、ブロック26に示される候補と指示された第二の部分の光学モードはブロック30に示される第二のパラメータについて異なった値を持った第二の部分の光学モードを生成するためにブロック28に示される検査装置の第二のパラメータの異なった値を用いて変更されることがある。このやり方では、幾つかの実施例で、出力は検査装置の第二のパラメータについて異なった値を持つ第二の部分の異なった光学モードも含むことができる。もう一つの追加の実施例では、一つ以上の第二のパラメータは焦点のずれ、検査速度、偏光の設定(例えば、照明及び/または集光のための偏光の設定)、またはそれらのいくつかの組み合わせを含む。第二のパラメータの異なった値は既定の異なった値の組(例えば、第二のパラメータについて検査装置で使用可能な異なった値の全て)であってもよい。または、第二のパラメータの異なった値はここで記述されるように選ばれる(例えば、ウエハーの層の上で行われる検査の種類に基づいて)。
【0057】
一つのそのような例では、もしも除外される第一の部分の光学モードを同定するために四つの画像特性が用いられるならば、第二の部分の光学モードは四つの光学モードを含むことができる。その四つの光学モードの一つ以上の追加のパラメータはここでさらに記述されるようにおそらく評価されるべき二十の光学モードに行きつくように変更される。
【0058】
一つの実施例では、その方法は第二の部分の異なった光学モードを用いてウエハーの層の追加の画像を自動的に得ること、その追加の画像の追加の特性を決めること、そして第二の部分の異なった光学モードのどれが層の検査に用いる最良の候補であるかを決めるために追加の画像の一つ以上の追加の特性を比較することを含む。追加の画像はここで記述されるように得られる。そのような一つの実施例では、追加の画像の一つ以上の追加の特性は追加の画像の中の欠陥のS/Nを含む。もう一つの実施例では、その方法は第二の部分の異なった光学モードを用いて得られた追加の画像の中の欠陥のS/Nを決めること、第二の部分の異なった光学モードの一つをそのS/Nに基づいて層の検査に用いる最良の候補として選ぶことを含む。例えば、
図1に示されるように、ブロック30に示される第二のパラメータについて異なった値を持つ第二の部分の光学モードはブロック34に示される検査のための最良の候補である第二の部分の光学モードの一つを決めるためにS/Nの解析32を用いて評価される。
【0059】
このやり方では、その方法は最終モードの選択のための上記の消去法の後に用いることができる自動画像収集の機能とS/Nの解析技術を統合するように構成される。ここで記述されるようにS/Nが評価されるモードの組は大幅に縮小され“さらなる検討から除外する”または他の同様な索引で記されたものだけを含む。S/Nの解析技術はどんな適切なS/Nの解析技術をふくむことができる。さらに、その方法はS/Nの解析の前に、最中に、または後で使用者に消去法の結果を提示することを含む。この情報を用いて、使用者またはここで記述されるその方法は追加のモードを吟味するかどうかを決めるかまたは改善された判断を下す。
【0060】
一つの例では、上記のように第一の部分の異なった光学モードが除外されたあと、使用者はさらにここで記述されるどれもを含む多くの工程を実行することができる。例えば、使用者又はその方法は比較的積極的な検査の設定(例えば、ウエハーの“ホットな走査”を実行すること)でウエハーの層の検査のために既定のモードを“関心のある欠陥を見つけるためにこのモードを用いる”のモードの一つと置き換えることができる。改訂された既定のモードを用いて走査することは光学モードのいくつかを除外するために用いた画像が得られたのと同じ一つ以上の領域上で実行されることができる。使用者またはその方法は再検討の試料を生成することができる。再検討の試料はここで記述する実施例によって自動的に生成される。再検討の試料はまた当技術分野で周知のどんな適切なやり方のどれでも生成することができる。使用者またはその方法はDOIや邪魔な事象を探して走査型電子顕微鏡(SEM)などの再検討装置をもちいて検査装置の出力(しばしば通常KLARFとも呼ばれるKLA−Tencor再検討ファイルの形式で)を用いて欠陥を再検討する。使用者またはその方法は再検討された欠陥を分類することができる。その方法は適切な分類技術のすべてを用いて再検討された欠陥を分類することができる。このやり方では、反復する欠陥のようなDOIは邪魔な欠陥から分離され、DOIは第二の部分の光学モデルを評価するために標本化され、それらはここでさらに記述されるように実行される。
【0061】
一つのそのような例では、もしもS/Nによって評価されるべき二十の上記のように定義される光学モードがあるとすると、DOIの画像は二十の光学モードの各々を用いて取り込まれ、DOIの画像の各々についてのS/Nが決定される。そのS/N値が比較され、最高のS/N値を持つ画像を得るのに用いられた二十の光学モードの一つまたは二つが最良の光学モードとして選ばれる。これらの上位一位または二位の光学モード(そして様々なDOIのS/N値や画像などのここに記述される結果のどれでも)は適切などんなやり方ででも使用者に提示される。使用者はウエハーの層の検査に用いるために一つ、数個、全部、または零個の光学モードを選ぶことができる。
【0062】
そのようないくつかの実施例では、その方法では最も有利なS/N値を持つ一つ以上のモードでウエハーを再検査できる。そのような検査はあるいは使用者によって実行される。さらに、そのような検査はここでさらに記述されるように実行される。その方法はまた新しい再検討試料を生成することを含む。あるいは、使用者がその新しい再検討試料を生成することができる。その新しい再検討試料は当技術分野に周知のどのような適切なやり方ででも生成してよい。さらに、その方法はその新しい再検討試料を用いて追加の再検討(例えば、SEM再検討)を実行することを含んでもよい。追加の再検討はあるいは使用者によって実行されることもできる。追加の再検討はどのような適切なやり方で実行してもよい。
【0063】
その方法は、さらに邪魔な欠陥の比率が容認できるまで検査の閾値パラメータを最適化することを含む。あるいは、検査の閾値パラメータの最適化は使用者によって実行されてもよい。検査の閾値パラメータはどのような適切なやり方で最適化してもよい。さらに、その方法は検査装置と検査に用いられるように選ばれた光学モードを用いて得られた画像に基づいてウエハー上の欠陥を検出するのに用いられる欠陥検出のアルゴリズムの一つ以上のパラメータを選ぶことを含んでよい。欠陥検出のアルゴリズムは当技術分野に周知のどのような適切な欠陥検出のアルゴリズムを含んでもよい。選ばれた欠陥検出のアルゴリズムの一つ以上のパラメータは閾値及び/または欠陥検出のアルゴリズムの他のどんなパラメータを含んでもよい。欠陥検出のアルゴリズムの一つ以上のパラメータはどのような適切なやり方で選んでもよい。
【0064】
ひとつの追加の実施例では、その方法の全ての工程はウエハーの層の上のDOIの知識なしで実行される。ひとつのさらなる実施例では、その方法の全ての工程はウエハーの層の上のDOIを同定しないで実行される。言い換えると、その工程はここでさらに記述されるようにウエハーの層の上のDOIが同定されたかまたはされなかったかに関わらず実行される。
【0065】
対照的に、以前に用いられた方法では、使用者はウエハーのクイックスキャンを実行し、次にクイックスキャンの結果を用いて検出された欠陥のいくつかを再検討する。使用者は次にその層の上の少なくともいくつかのDOIを同定するためにその再検討の結果を使う。次に一つ以上の追加のスキャンが同定されたDOIの画像を取り込むために異なった光学モードで実行される。次に画像が異なった光学モードを用いて検出された欠陥のS/Nを測るために画像の背景の光強度に比べて画像のなかの欠陥の光強度を決めるように処理される。DOIの画像はこの方法でその画像とその画像を用いて決められたS/Nに基づいて選ばれた光学モードがウエハーの層の上のDOIを検出するために適切であることを確かめるために用いられる。さもなければ、邪魔な欠陥の検出を増やす光学モードがウエハーの層の検査に用いられるために不注意に選ばれてしまい、このことは明白な理由で不都合である。
【0066】
そのような方法を実施するために、従って、使用者は特にもしもクイックスキャンが大幅な邪魔な物の検出または雑音またはDOIの検出を少なくするものをもたらす光学モードで実行されるとき大幅な時間を要するのであるが、再検討の結果を用いてDOIを同定するだけでなく、必ずしも使用者が得られるとは限らないがDOIについての知識を持たなければならない。例えば、もしも使用者がDOIでないが画像が取り込まれた欠陥を選んだとすると、そのような画像上で行われた計測に基づいて選ばれた光学モードは真のDOIを検出するための準最善である可能性がある。対照的に、ここで記述される実施例はDOIの知識なしで実行されるので、ここで記述される実施例は以前に用いられた方法よりも速くそしてDOIについての知識が得られるかどうかに関係なくウエハーの層の検査のための光学モードを決めるために使われる。さらに、ここで記述される実施例を用いて選ばれた光学モードはここで記述される実施例でたとえDOIの知識が使われなかったとしても以前に用いられた方法を用いて選ばれる光学モードよりDOIを検出するためには最善である可能性が高い。
【0067】
一つの実施例では、その方法はウエハーの異なった層について実施される。例えば、その方法はウエハーの異なった層について別々に実施される。このやり方では、異なった光学モードがウエハーの異なった層の検査のために用いられるべく選ばれることがある。ウエハー上の異なった層は同じ検査装置をもちいて検査されることができる。このやり方では、ウエハー上の異なった層の検査のために異なった光学モードが同じ検査装置で用いられる。さらに、ウエハー上の異なった層は異なった検査装置を用いて検査されることがある。例えば、ここで記述される方法は、検査装置で使用可能な異なった光学モードについての知識に基づいてどんな検査装置についても実施することができる。このやり方では、ウエハー上の各々の異なった層の検査のための光学モードはここで記述される実施例を用いて最適化できる。そのようなものとして、ウエハー上の各々の異なった層の検査のための光学モードは最適化されここで記述される実施例を用いて異なった層の検査のS/Nと感度が最適化される。
【0068】
上記の方法の実施例の各々は、ここで記述されるその他の方法のその他の工程を含むことができる。さらに、上記の方法の実施例の各々はここで記述されるどんな装置を用いてでも実施できる。
【0069】
ここで記述される方法の全ては方法実施例の一つ以上の工程の結果を記憶媒体に保存することを含む。その結果はここで記述される結果のどれを含んでよく当技術分野で既知のどんなやり方で保存してもよい。記憶媒体はここで記述されるどんな記憶媒体または当技術分野で既知の他のどんな適切な記憶媒体でもよい。その結果が保存されたあと、使用者への表示のために書式設定され、他のソフトウェア・モジュール、方法、装置、などで使用され、その結果は記憶媒体でアクセスできここで記述される方法または装置の実施例のどれを用いても使用可能である。例えば、その方法が光学モードの一つを最良の候補として選んだあと、その方法は検査のメニューの中のその選ばれた光学モードを記憶媒体に保存することを含むことができる。さらに、その結果は“永久的に”、“半永久的に”、一時的に、またはある期間のあいだ保存することができる。例えば、記憶媒体はランダム・アクセス・メモリ(RAM)でよく、その結果は記憶媒体に必ずしも無期限に存続しなくてもよい。
【0070】
ここで記述される実施例には他の方法や装置に比べてウエハーの層の検査のための検査装置の一つ以上のパラメータを選ぶための多くの利点がある。例えば、ここで記述する実施例では以前に用いられた方法に比べて光学モードが決められる時間を大幅に縮小できる。特に、ここで記述される実施例ではDOIを見つけるために必要な検査と再検討の反復が減り収集される画像の数が減る。さらに、この実施例ではたとえ使用者がDOIを同定していなくても使用者がここで記述される実施例を用いて最良のモードを決める確率が著しく大きくなる。従って、使用者はここで記述された実施例を用いてより短期間でより良い検査装置の出来高を達成できる。
【0071】
多くの異なった使用者がここで記述される実施例の恩恵を受けることができる。例えば目標が二三日の間に最適な検査メニューをつくるという“熟練の”使用者はここで記述される実施例で大いに利益を得ることができる。さらに、最適な光学モードを選ぶのに要する時間が短縮されることで他のメニューのパラメータ(例えば、焦点のずれ、検査速度、欠陥検出アルゴリズムのパラメータ、など)を最適化することに時間をかけることができこのことが全般のより良い結果をもたらす。もう一つの例では、目標が良質の生産のメニューである生産型の環境での検査装置の使用者はここで記述される実施例で大いに利益を得ることができる。特に、生産の途中で重大な欠陥の種類が見落とされているとメニューの低品質は何百万ドルもの損失をもたらすことがある。しかし、しばしばそのような生産の使用者は時間の制限のために準最善の検査メニューを作らざるを得ないことがあり、ここで記述される実施例はそのような使用者が同様な時間でより良い検査メニューを作れるようにできる。
【0072】
さらなる実施例は検査装置の一つ以上の光学モードをウエハーの層の検査に用いる候補と同定するためのコンピューター実施の方法のためのコンピュータ
ー上で実行可能なプログラム命令を含むコンピューター可読な媒体に関する。一つのそのような実施例を
図2に示す。特に、
図2に示すように、コンピューター可読の媒体36はコンピューター装置40上で実行可能なプログラム命令38を含む。
【0073】
コンピューター実施の方法は検査装置と検査装置で使用可能な異なった光学モードを用いて得られたウエハーの層の画像の一つ以上の特性をきめることを含む。一つ以上の画像特性をきめることはここで記述されるように実行される。その方法はまた
画像の一つ以上の特性に基づいて第一の部分の光学モードをウエハーの層の検査に用いる候補でないと同定することを含む。第一の部分の光学モードを同定することはここで記述されるように実行される。さらに、その方法は出力が第二の部分の光学モードをウエハーの層の検査に用いる候補として含むように画像が得られる異なった光学モードから第一の部分の光学モードを除外することにより出力を生成することを含む。出力を生成することはここでさらに記述されるように実行される。
【0074】
ここで記述されるようなプログラム命令38を実装する方法ではプログラム命令はコンピューター可読媒体36に伝送されるかまたはそこに保存される。コンピューター可読媒体はワイヤー、ケーブル、または無線伝送リンクなどの伝送媒体でもよい。コンピューター可読媒体はまたリード・オンリ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ、磁気または光学ディスク、または磁気テープなどの記憶媒体でもよい。
【0075】
プログラム命令はとりわけ、手順基本の技術、成分基本の技術、及び/またはオブジェクト指向技術を含むどんな様々なやり方で実装してよい。例えば、プログラム命令はアクティブX制御、C++オブジェクト、ジャワビーンズ、マイクロソフト基礎クラス(MFC)、またはその他の技術や手法を好きなように用いて実装してよい
(上記は、各社の登録商標)。
【0076】
コンピューター装置はパソコン装置、画像コンピューター、大型汎用計算機、ワークステーション、ネットワーク装置、インターネット装置、またはその他の装置を含む様々な形態をとってよい。一般に、用語“コンピューター装置”は記憶媒体からの命令を実行する一つ以上のプロセッサを持つどんな装置をも包含するように広く定義することができる。コンピューター装置は並列プロセッサなどの当技術分野で既知のどんな適切なプロセッサを含んでもよい。さらに、コンピューター装置は高速演算処理とソフトウェアを持ったコンピューター・プラットフォームを独立型またはネットワークのツールとして含んでよい。
【0077】
もう一つの実施例は検査装置の一つ以上の光学モードをウエハーの層の検査に用いる候補と同定するように構成された装置に関する。そのような装置の一つの実施例を
図3に示す。その装置は検査装置で使用可能な異なった光学モードを用いてウエハーの層の画像を得るように構成された検査装置を含む。例えば、
図3に示すように、検査装置は光源42を含む。光源42はレーザーのように当技術分野で既知のどんな適切は光源でもよい。
【0078】
光源42はここで記述される画像の検査及び/または取得のために用いられる光源42からの光の波長を変えるまたは選ぶように用いられる分光フィルターまたはその他の適切なフィルターでありうるフィルター44へ光を向けるように構成される。さらに、検査装置はそれらの各々が光源からの光の経路中に独立に配置される一つ以上のフィルター(図示されない)を含んでよい。フィルターの各々は異なったやり方で光源からの光の波長を変えるように構成されることができる。検査装置は画像の取得または検査のときどの波長の光がウエハーの照明に選ばれているのかに依存してどんな適切なやり方ででも光源からの光の経路の中と外にフィルターを動かせるように構成してよい。画像の取得または検査のとき光源からの光の経路の中に置かれるフィルターはここで記述されるように選ばれる。
【0079】
フィルター44からの光は当技術分野で既知のどんな適切な偏光要素を含んでもよい偏光要素46へ向けられる。さらに、検査装置はそれらの各々がフィルターからの光の経路中に独立に配置される一つ以上の偏光要素(図示されない)を含んでよい。偏光要素の各々は異なったやり方でフィルターからの光の偏光を変えるように構成されることができる。検査装置は画像の取得または検査のときどの偏光の設定がウエハーの照明に選ばれているのかに依存してどんな適切なやり方ででもフィルターからの光の経路の中と外に偏光要素を動かせるように構成してよい。画像の取得または検査のとき用いられる偏光の設定はここで記述されるように選んでよいしまたどんな適切な偏光の設定(例えば、p−偏光(P),s−偏光(S),と円変更(C))を選んでもよい。さらに、
図3に示される光源42からの光はフィルター44次に偏光要素46を通過するが、光源からの光はフィルター44の前に偏光要素46を通過してもよいことは理解されるべきである。言い換えると、
図3に示される光源からの光の経路中にあるフィルターと偏光要素の位置は逆にしてよい。
【0080】
偏光要素46を出た光はどんな適切な入射の斜角でもよい入射の斜角でウエハー48に向けられる。検査装置はまた光を光源42からフィルタ−44へ、フィルタ−44から偏光要素46へ、または偏光要素46からウエハー48へ向けるように構成された一つ以上の光学要素(図示されない)を含むことができる。光学要素はそれらに限定されないが、反射型光学要素などの当技術分野で既知のどんな適切な光学要素でも含んでよい。さらに、光源、フィルタ−、偏光要素、そして随意に一つ以上の光学要素を一つ以上の入射角で(例えば、斜めの入射角及び/またはだいたい直角の入射角)ウエハーに光を向けるように構成することができる。検査装置はどんな適切な方法ででもウエハー上で光を走査することによりここで記述される画像を得るように構成できる。
【0081】
ウエハー48から散乱された光は画像を得るときと検査のとき検査装置の複数のチャンネルで集められ検出される。例えば、直角に近い角度でウエハー48から散乱された光はレンズ50で集められる。レンズ50は
図3に示すように屈折の光学要素を含むことができる。さらに、レンズ50は一つ以上の屈折の光学要素及び/または一つ以上の反射の光学要素を含んでよい。レンズ50で集められた光は当技術分野で既知のどんな適切な偏光要素を含んでもよい偏光要素52へ向けられる。さらに、検査装置はそれらの各々が独立にレンズで集められた光の経路中に配置される複数の偏光要素(図示されない)を含んでよい。各々の偏光要素は異なった方法でレンズによって集められた光の偏光を変えるよう構成される。検査装置は画像の取得または検査のときどの偏光の設定がレンズ50で集められた光の検出に選ばれているのかに依存してどんな適切なやり方ででもレンズで集められた光の経路の中と外に偏光要素を動かせるように構成してよい。画像の取得または検査のときレンズ50で集められた光の検出に用いられる偏光の設定はここで記述するように選定されどんな適切な偏光の設定(例えば、P,S,と無偏光(N) )を含んでもよい。
【0082】
偏光要素52を出た光は当技術分野で既知のどんな適切な開口部を含んでもよい開口部54へ向けられる。さらに、検査装置はそれらの各々が独立にレンズで集められたまたは偏光要素52を出た光の経路中に配置される複数の開口部(図示されない)を含んでよい。各々の開口部は異なったやり方で偏光要素を出た光またはレンズで集められた光の一部を遮るように構成される。検査装置はどの開口部が画像の取得と検査に選ばれているのかに依存してどんな適切なやり方ででも偏光要素を出た光またはレンズで集められた光の経路の中へと外へ開口部を動かせるように構成してよい。画像の取得と検査のとき偏光要素52を出た光またはレンズ50で集められた光の経路に配置される開口部はここで記述されるように選ばれる。さらに、レンズ50で集められた光は偏光要素52をその次に開口部54を通過するが、レンズで集められた光は偏光要素52の前に開口部54を通過してもよいことは理解されるべきである。言い換えると、
図3に示されるレンズ50で集められた光の経路中にある偏光要素と開口部の位置は逆にしてよい。
【0083】
開口部54を出た光は検出器56へ向けられる。検出器56は電荷結合素子(CCD)などの当技術分野で既知のどんな適切な検出器でもまたは他の種類の画像化検出器でもよい。検出器56はレンズ50で集められ、それらが集められた散乱光の経路に位置されているときの偏光素子52と開口部54を経て伝送された散乱光に反応した出力を生成するよう構成される。従って、レンズ50、レンズ50で集められた散乱光の経路に位置されているときの偏光要素52、偏光要素52を出た光の経路に位置されているときの開口部54、そして検出器56が検出器の一つのチャンネルを形成する。この検出器のチャンネルは分光フィルターなどの当技術分野で既知のどんな適切な光学要素(図示されない)も含むことができる。
【0084】
異なった角度でウエハー48から散乱された光は、レンズ58で集められる。レンズ58は上記のように構成される。レンズ58で集められた光は当技術分野で既知のどんな適切な偏光要素を含んでもよい偏光要素60へ向けられる。さらに、検査装置はそれらの各々が独立にレンズで集められた光の経路中に配置される複数の偏光要素(図示されない)を含んでよい。各々の偏光要素は異なった方法でレンズによって集められた光の偏光を変えるよう構成される。検査装置は画像の取得または検査のときどの偏光の設定がレンズ58で集められた光の検出に選ばれているのかに依存してどんな適切なやり方ででもレンズで集められた光の経路の中へと外へ偏光要素を動かせるように構成してよい。画像の取得または検査のときレンズ58で集められた光の検出に用いられる偏光の設定はここで記述するように選定されどんな適切な偏光の設定(例えば、P,S,N )を含んでもよい。
【0085】
偏光要素60を出た光は、当技術分野で既知のどんな適切な開口部を含んでもよい開口部62へ向けられる。さらに、検査装置はそれらの各々が独立にレンズ58で集められたまたは偏光要素60を出た光の経路中に配置される複数の開口部(図示されない)を含んでよい。各々の開口部は異なったやり方で偏光要素を出た光またはレンズで集められた光の一部を遮るように構成される。検査装置はどの開口部が画像の取得と検査に選ばれているのかに依存してどんな適切なやり方ででも偏光要素を出た光またはレンズで集められた光の経路の中へと外へ開口部を動かせるように構成してよい。画像の取得と検査のとき偏光要素60を出た光またはレンズ58で集められた光の経路に配置される開口部はここで記述されるように選ばれる。さらに、レンズ58で集められた光は偏光要素60をその次に開口部62を通過するが、レンズで集められた光は偏光要素60の前に開口部62を通過してもよいことは理解されるべきである。言い換えると、
図3に示されるレンズ58で集められた光の経路中にある偏光要素と開口部の位置は逆にしてよい。
【0086】
開口部62を出た光は、上記のように構成された検出器64へ向けられる。検出器64はそれが集められた散乱光の経路に位置されているときの開口部62をウエハーの層の検査に用いられる候補と指示される第二の部分の異なった光学モードを出力が含むように画像が得られる異なった光学モードからその第一の部分の光学モードを除外することにより得られた出力を生成する工程と、通り抜けて集められた散乱光に反応した出力を生成するよう構成される。従って、レンズ58、レンズ58で集められた散乱光の経路に位置されているときの偏光要素60、偏光要素60を出た光の経路に位置されているときの開口部62、そして検出器64が検出器の一つのチャンネルを形成する。この検出器のチャンネルはどんな他の光学要素(図示されない)も含むことができる。いくつかの実施例では、レンズ58はおよそ20度からおよそ70度までの極角でウエハーから散乱された光を集めるように構成される。さらに、レンズ58はおよそ360度の方位角でウエハーからの散乱光を集めるように
構成された反射の光学要素(図示されない)として構成してもよい。
【0087】
図3に示される検査装置は、また一つ以上の他のチャンネルを含むことができる(図示されない)。例えば、検査装置はレンズ、一つ以上の偏光要素、一つ以上の開口部、と検出器などのここで記述されるどんな光学要素でも含む、サイド・チャンネルとして構成された追加のチャンネルを含んでもよい。レンズ、一つ以上の偏光要素、一つ以上の開口部、と検出器はここで記述されるようにさらに構成される。一つのそのような例では、サイド・チャンネルは入射平面の
外に散乱した光を集めて検出するように構成される(例えば、サイド・チャンネルは入射平面にだいたい垂直な平面を中心とするレンズとレンズで集められた光を検出するように構成された検出器を含む)。
【0088】
装置はまたコンピューター装置66を含む。画像の取得のときと検査のとき検出器によって生成される出力はコンピューター装置66に提供される。例えば、コンピューター装置は検出器によって生成される出力を受けられるように検出器の各々(例えば、
図3の点線で示される一つ以上の当技術分野で既知のどんな適切な伝送媒体を含んでもよい伝送媒体)と連結されている。コンピューター装置はその他の適切な方法で検出器の各々と連結してもよい。
【0089】
コンピューター装置は、一つ以上の画像特性を決めるように構成される。コンピューター装置はここでさらに記述されるように一つ以上の画像特性を決めるように構成される。コンピューター装置はまた画像の一つ以上の特性に基づいて第一の部分の異なった光学モードをウエハーの層の検査に用いられる候補でないと同定するように構成される。コンピューター装置はここでさらに記述されるように第一の異なった部分の光学モードを同定するように構成される。さらに、コンピューター装置は出力がウエハーの層の検査に用いる候補と示された第二の部分の異なった光学モードを含むように得られた画像の異なった光学モードから第一の部分の光学モードを除外することにより出力を生成するように構成される。コンピューター装置はここでさらに記述されるように出力を生成するように構成される。
【0090】
コンピューター装置はここで記述される方法の実施例のその他の工程を実施するように構成される。コンピューター装置はまたさらにここで記述されるように構成される。さらに、装置はさらにここで記述されるように構成される。
【0091】
図3はここで記述される装置の実施例に含まれる一つの構成を一般的に図示するためにここに提供されていることに注意されたい。明らかに、ここで記述される検査装置の構成は商業の検査装置を設計するとき通常行われるように検査装置の性能を最適化するように変更される。さらに、ここに記述される装置はKLA−Tencor,サンノゼ、カリフォルニアから商業的に得られるピューマ9000と9100シリーズの装置のように現存の検査装置(例えば、現存の検査装置にここで記述される機能を加えることによって)を用いて実装される。そのようないくつかの装置について、ここで記述される方法は装置の随意の機能として提供される(例えば、装置の他の機能に加えて)。あるいは、ここで記述される装置は全く新しい装置を提供するため“ゼロから”設計される。
【0092】
いくつかの実施例では、ここで記述される一つ以上のコンピューター実施の方法を実施するように構成された装置は上記のような検査装置を含む。しかし、ここで記述される一つ以上のコンピューター実施の方法を実施するように構成された装置は検査装置を含まなくてもよい。例えば、装置は一つ以上のプロセッサまたは独立装置として構成されたコンピューター装置を含む。そのような一つの例では、装置はここで記述されたコンピューター実施の方法を実施するように特別に設計された(随意的には専用の)一つ以上の要素を含む。
【0093】
この記述を見れば、当業者には、本発明の様々な観点のさらなる変更や代替の実施例は明らかであろう。例えば、検査装置の一つ以上の光学モードをウエハーの層の検査に用いる候補と同定するためのコンピューター実施の方法、コンピューター可読の媒体、と装置が提供されている。従って、この記述は説明のためだけと解釈されるべきであり本発明を実行する一般的なやり方を当業者に教えることを目的とするものである。ここで示され記述される本発明の形態は現時点での好ましい実施形態と理解されたい。要素や材料はここで図示され記述されたものを代替でき、部品や工程は逆転でき、そして本発明のある特徴は独立に利用可能であるが、これらすべては本発明の開示の利点を得たあとでは当業者にとって明らかであろう。下記の請求項に記述される本発明の精神と範囲から逸脱することなくここで記述される要素に変更を加えることができる。