(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明に係る好適な実施の形態を、添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。添付の図面と共に以下に開示される詳細な説明は、本発明の例示的な実施の形態を説明するためのもので、本発明が実施されうる唯一の実施の形態を示すためのものではない。以下の詳細な説明は、本発明の完全な理解を提供するために具体的な細部事項を含む。しかし、当業者には、本発明がこのような具体的な細部事項なしにも実施可能であるということがわかる。例えば、以下の詳細な説明は、移動通信システムが3GPP LTE、LTE−Aシステムである場合を取って具体的に説明するが、3GPP LTE、LTE−A特有の事項を除いては、他の任意の移動通信システムにも適用可能である。
【0028】
場合によっては、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置は省略されたり、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で示されてもよい。なお、本明細書全体を通じて同一の構成要素には同一の図面符号を付して説明する。
【0029】
なお、以下の説明において、端末は、UE(User Equipment)、MS(Mobile Station)、AMS(Advanced Mobile Station)のような移動または固定型のユーザー端機器を総称するものとする。また、基地局は、Node B、eNode B、BS(Base Station)、AP(Access Point)のような、端末と通信するネットワーク端の任意のノードを総称するものとする。
【0030】
移動通信システムにおいて、端末(User Equipment)は、基地局からダウンリンク(Downlink)/バックホールダウンリンクを通じて情報を受信することができ、端末はアップリンク(Uplink)を通じて情報を伝送することができる。端末と基地局が伝送または受信する情報にはデータ及び様々な制御情報があり、端末と基地局が伝送または受信する情報の種類・用途に応じて様々な物理チャネルが存在する。
【0031】
図1は、無線通信システム100における基地局105及び端末110の構成を示すブロック図である。
【0032】
ここでは、無線通信システム100を簡略化するために、一つの基地局105と一つの端末110を示しているが、無線通信システム100は、一つ以上の基地局及び/または一つ以上の端末を含むことができる。
【0033】
図2を参照すると、基地局105は、送信(Tx)データプロセッサ115、シンボル変調器120、送信器125、送受信アンテナ130、プロセッサ180、メモリー185、受信器190、シンボル復調器195、受信データプロセッサ197を備えることができる。そして、端末110は、送信(Tx)データプロセッサ165、シンボル変調器170、送信器175、送受信アンテナ135、プロセッサ155、メモリー160、受信器140、シンボル復調器155、受信データプロセッサ150を備えることができる。アンテナ130,135がそれぞれ基地局105及び端末110において一つとして示されているが、基地局105及び端末110は複数個のアンテナを備えている。そのため、本発明に係る基地局105及び端末110は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムを支援するすることができる。また、本発明に係る基地局105は、SU−MIMO(Single User−MIMO)、MU−MIMO(Multi User−MIMO)の両方式とも支援することができる。
【0034】
ダウンリンク上で、送信データプロセッサ115は、トラフィックデータを受信し、受信したトラフィックデータをフォーマットしてコーディングし、コーディングされたトラフィックデータをインターリービング及び変調して(またはシンボルマッピングして)、これらの変調シンボル(「データシンボル」)を提供する。シンボル変調器120は、これらのデータシンボルとパイロットシンボルを受信及び処理し、シンボルのストリームを提供する。
【0035】
シンボル変調器120は、データ及びパイロットシンボルを多重化し、それを送信器125に伝送する。この時、それぞれの送信シンボルは、データシンボル、パイロットシンボル、またはゼロの信号値でもよい。それぞれのシンボル周期で、パイロットシンボルが連続して送信されてもよい。パイロットシンボルは、周波数分割多重化(FDM)、直交周波数分割多重化(OFDM)、時分割多重化(TDM)、またはコード分割多重化(CDM)シンボルでよい。
【0036】
送信器125は、シンボルのストリームを受信し、これを一つ以上のアナログ信号に変換し、これらのアナログ信号をさらに調節(例えば、増幅、フィルタリング、及び周波数アップコンバーティング(upconverting))して、無線チャネルを通じた送信に適したダウンリンク信号を生成する。すると、アンテナ130は、生成されたダウンリンク信号を端末に伝送する。
【0037】
端末110の構成において、アンテナ135は、基地局からのダウンリンク信号を受信し、受信した信号を受信器140に提供する。受信器140は、受信した信号を調整(例えば、フィルタリング、増幅、及び周波数ダウンコンバーティング(downconverting))して、調整された信号をデジタル化してサンプルを獲得する。シンボル復調器145は、受信したパイロットシンボルを復調し、それを、チャネル推定のためにプロセッサ155に提供する。
【0038】
また、シンボル復調器145は、プロセッサ155から、ダウンリンクに対する周波数応答推定値を受信し、受信したデータシンボルにデータ復調を行うことで、(受信したデータシンボルの推定値である)データシンボル推定値を獲得し、データシンボル推定値を受信(Rx)データプロセッサ150に提供する。受信データプロセッサ150は、データシンボル推定値を復調(すなわち、シンボルデマッピング(demapping))し、デインターリービング(deinterleaving)し、デコーディングすることで、受信したトラフィックデータを復旧する。
【0039】
シンボル復調器145及び受信データプロセッサ150による処理はそれぞれ、基地局205でのシンボル変調器120及び送信データプロセッサ115による処理と相補的である。
【0040】
端末110では、アップリンク上で、送信データプロセッサ165がトラフィックデータを処理してデータシンボルを提供する。シンボル変調器170は、データシンボルを受信し、多重化し、変調を行って、シンボルのストリームを送信器175に提供することができる。送信器175は、シンボルのストリームを受信及び処理して、アップリンク信号を生成する。そして、アンテナ135は、生成されたアップリンク信号を基地局105に伝送する。
【0041】
基地局105では、端末110からアップリンク信号がアンテナ130を介して受信され、受信器190は、受信したアップリンク信号を処理してサンプルを獲得する。続いて、シンボル復調器195は、これらのサンプルを処理して、アップリンクに対して受信したパイロットシンボル及びデータシンボル推定値を提供する。受信データプロセッサ197は、データシンボル推定値を処理して、端末110から伝送されたトラフィックデータを復旧する。
【0042】
端末110及び基地局105のそれぞれのプロセッサ155,180はそれぞれ、端末110及び基地局105での動作を指示(例えば、制御、調整、管理など)する。それぞれのプロセッサ155,180は、プログラムコード及びデータを記憶するメモリー160,185と接続することができる。メモリー160,185は、プロセッサ180に接続してオペレーティングシステム、アプリケーション、及び一般ファイル(general files)を記憶する。
【0043】
プロセッサ155,180を、コントローラ(controller)、マイクロコントローラ(microcontroller)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、マイクロコンピュータ(microcomputer)などと呼ぶこともできる。一方、プロセッサ155,180は、ハードウェア(hardware)、ファームウェア(firmware)、ソフトウェア、またはこれらの結合により具現することができる。ハードウェアを用いて本発明の実施例を具現する場合には、本発明を実行するように構成されたASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)などをプロセッサ155,180に備えることができる。
【0044】
一方、ファームウェアやソフトウェアを用いて本発明の実施例を具現する場合には、本発明の機能または動作を行うモジュール、手順または関数などを含むようにファームウェアやソフトウェアを構成することができる。本発明を実行できるように構成されたファームウェアまたはソフトウェアは、プロセッサ155,180内に組み込まれたり、メモリー160,185に格納されて、プロセッサ155,180により駆動されるようにすることができる。
【0045】
端末と基地局の無線通信システム(ネットワーク)間における無線インターフェースプロトコルのレイヤーは、通信システムで周知であるOSI(open system interconnection)モデルの下位の3レイヤーに基づき、第1のレイヤー(L1)、第2のレイヤー(L2)、及び第3のレイヤー(L3)に分類することができる。物理レイヤーは、第1のレイヤーに属し、物理チャネルを通じて情報伝送サービスを提供する。RRC(Radio Resource Control)レイヤーは、第3のレイヤーに属し、UEとネットワーク間の制御無線リソースを提供する。端末及び基地局は無線通信ネットワークとRRCレイヤーを通じてRRCメッセージを交換することができる。
【0046】
図2は、移動通信システムの一例である3GPP LTEシステムで用いられる無線フレームの構造を例示する図である。
【0047】
図2を参照すると、1無線フレーム(radio frame)は、10ms(327200Ts)の長さを有し、10個の均等なサイズのサブフレーム(subframe)で構成されている。それぞれのサブフレームは、1msの長さを有し、2個のスロット(slot)で構成されている。それぞれのスロットは、0.5ms(15360Ts)の長さを有する。ここで、Tsは、サンプリング時間を示し、Ts=1/(15kHz×2048)=3.2552×10
−8(約33ns)で表示される。スロットは、時間領域において複数のOFDMシンボルあるいはSC−FDMAシンボルを含み、周波数領域において複数のリソースブロック(Resource Block)を含む。
【0048】
LTEシステムにおいて、1リソースブロックは、12個の副搬送波×7(6)個のOFDMシンボルあるいはSC−FDMA(Single Carrier−Frequency Division Multiple Access)シンボルを含む。データの伝送される単位時間であるTTI(Transmission Time Interval)は、1以上のサブフレーム単位に定めることができる。上述した無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数またはサブフレームに含まれるスロットの数、スロットに含まれるOFDMシンボルあるいはSC−FDMAシンボルの数は、様々に変更可能である。
【0049】
図3(a)及び
図3(b)はそれぞれ、移動通信システムの一例である3GPP LTEシステムにおけるダウンリンク及びアップリンクサブフレームの構造を示す図である。
【0050】
図3(a)を参照すると、一つのダウンリンクサブフレームは、時間領域において2個のスロットを含む。ダウンリンクサブフレーム内の1番目のスロットにおける先頭の最大3 OFDMシンボルが、制御チャネルが割り当てられる制御領域(control region)であり、残りOFDMシンボルは、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)が割り当てられるデータ領域となる。
【0051】
3GPP LTEで用いられるダウンリンク制御チャネルは、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、PHICH(Physical Hybrid−ARQ Indicator Channel)などがある。サブフレームの1番目のOFDMシンボルで伝送されるPCFICHは、サブフレーム内で制御チャネルの伝送に用いられるOFDMシンボルの数(すなわち、制御領域のサイズ)に関する情報を運ぶ。PDCCHを通じて伝送される制御情報をダウンリンク制御情報(Downlink Control Information、DCI)という。DCIは、アップリンクリソース割当情報、ダウンリンクリソース割当情報及び任意の端末グループに対するアップリンク伝送パワー制御命令などを指示する。PHICHは、アップリンクHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)に対するACK(Acknowledgement)/NACK(Not−Acknowledgement)信号を運ぶ。すなわち、端末が伝送したアップリンクデータに対するACK/NACK信号は、PHICH上で伝送される。
【0052】
以下、ダウンリンク物理チャネルであるPDCCHについて述べる。
【0053】
基地局は、PDCCHを通じて、PDSCHのリソース割当及び伝送フォーマット(これをDL grantともいう。)、PUSCHのリソース割当情報(これを、UL grantともいう。)、任意の端末グループ内の個別端末に対する伝送パワー制御命令の集合及びVoIP(Voice over Internet Protocol)の活性化などを伝送することができる。複数のPDCCHが制御領域内で伝送されることがあり、端末は、複数のPDCCHをモニタリングすることができる。PDCCHは、一つまたは複数の連続したCCE(Control Channel Elements)の組み合わせ(aggregation)で構成される。一つまたは複数の連続したCCEの組み合わせで構成されたPDCCHは、サブブロックインターリービング(subblock interleaving)を経た後に、制御領域を通じて伝送されることが可能である。CCEは、無線チャネルの状態に応じた符号化率をPDCCHに提供するために用いられる論理的割当単位である。CCEは、複数のリソース要素グループ(resource element group)に対応する。CCEの数及びCCEにより提供される符号化率の関係に従ってPDCCHのフォーマット及び可能なPDCCHのビット数が決定される。
【0054】
PDCCHを通じて伝送される制御情報を、ダウンリンク制御情報(downlink control information、DCI)という。下記の表1は、DCIフォーマットによるDCIを示す。
【0056】
DCIフォーマット0は、アップリンクリソース割当情報を指示し、DCIフォーマット1〜2は、ダウンリンクリソース割当情報を指示し、DCIフォーマット3、3Aは、任意の端末グループに対するアップリンクTPC(transmit power control)命令を指示する。
【0057】
LTEシステムにおいて、基地局がPDCCHの伝送のためにリソースをマッピングする方案について簡単に説明する。
【0058】
一般に、基地局は、PDCCHを通じてスケジューリング割当情報及び他の制御情報を伝送することができる。物理制御チャネルは、一つまたは複数個の連続した制御チャネル要素(CCE:Control Channel Element)の組み合わせ(aggregation)で伝送することができる。一つのCCEは、9個のリソース要素グループ(Resource Element Group、REG)を含む。PCFICH(Physical Control Format Indicator CHannel)またはPHICH(Physical Hybrid Automatic Repeat Request Indicator Channel)に割り当てられなかったREGの個数は、N
REGである。システムで利用可能なCCEは、0〜N
CCE−1である(ここで、
【0060】
である)。PDCCHは、下記の表3に示すように、多重フォーマットを支援する。n個の連続CCEで構成された一つのPDCCHは、i mod n=0を行うCCEから始まる(ここで、iはCCE番号である)。多重PDCCHを一つのサブフレームで伝送することができる。
【0062】
表2を参照すると、基地局は、制御情報などを送る領域の数に基づいてPDCCHフォーマットを決定することができる。端末は、CCE単位に制御情報などを読むことでオーバーヘッドを減らすことができる。同様に、中継機もR−CCE単位に制御情報などを読むことができる。LTE−Aシステムでは、任意の中継機のためのR−PDCCHを伝送するために、R−CCE(Relay−Control Channel Element)単位にリソース要素(Resource Element、RE)をマッピングすることができる。
【0063】
図3(b)を参照すると、アップリンクサブフレームは、周波数領域において制御領域とデータ領域とに区別可能である。制御領域は、アップリンク制御情報を運ぶPUCCH(Physical Uplink Control CHannel)に割り当てられる。データ領域は、ユーザーデータを運ぶためのPUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)に割り当てられる。単一搬送波特性を維持するために、一つの端末はPUCCH及びPUSCHを同時に伝送しない。一つの端末のためのPUCCHは、一つのサブフレームでRB対で割り当てられる。RB対に属するRBは、各2個のスロットで異なる副搬送波を占めている。PUCCHに割り当てられたRB対は、スロット境界(slot boundary)で周波数ホッピングする。
【0064】
図4は、本発明で用いられるダウンリンクの時間−周波数リソース格子構造(resource grid structure)を示す図である。
【0065】
各スロットで伝送されるダウンリンク信号は、
【0067】
個の副搬送波(subcarrier)と
【0069】
個のOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボルで構成されるリソース格子(resource grid)構造を用いる。ここで、
【0071】
は、ダウンリンクでのリソースブロック(RB:Resource Block)の個数を示し、
【0073】
は、一つのRBを構成する副搬送波の個数を示し、
【0075】
は、一つのダウンリンクスロットにおけるOFDMシンボルの個数を示す。
【0077】
のサイズは、セル内で構成されたダウンリンク伝送帯域幅によって異なり、
【0081】
は、無線通信システムが支援する最小のダウンリンク帯域幅であり、
【0083】
は、無線通信システムが支援する最大のダウンリンク帯域幅である。
【0087】
でよいが、これに限定されるものではない。一つのスロット内に含まれたOFDMシンボルの個数は、巡回プレフィックス(CP:Cyclic Prefix)の長さ及び副搬送波の間隔によって異なることがある。多重アンテナ伝送の場合に、一つのアンテナポート当たりに一つのリソース格子を定義することができる。
【0088】
各アンテナポートに対するリソース格子内の各要素は、リソース要素(RE:Resource Element)と呼ばれ、スロット内のインデックス対(k,l)により唯一に識別される。ここで、kは、周波数領域でのインデックスであり、lは、時間領域でのインデックスであり、kは、0,…,
【0090】
のいずれか一つの値を有し、lは、0,…,
【0093】
図4に示すリソースブロックは、ある物理チャネルとリソース要素間のマッピング(mapping)関係を記述するために用いられる。RBは、物理リソースブロック(PRB:Physical Resource Block)と仮想リソースブロック(VRB:Virtual Resource Block)とに区別される。一つのPRBは、時間領域の
【0095】
個の連続したOFDMシンボルと周波数領域の
【0097】
個の連続した副搬送波とで定義される。ここで、
【0099】
は、あらかじめ決定された値でよい。例えば、
【0101】
は、下記の表1のように与えることができる。そのため、一つのPRBは、
【0103】
個のリソース要素で構成される。一つのPRBは、時間領域では一つのスロットに対応し、周波数領域では180kHzに対応するが、これに限定されるものではない。
【0107】
の値を有する。周波数領域におけるPRBナンバー(number)n
PRBと一つのスロット内におけるリソース要素(k,l)との関係は
【0110】
VRBのサイズはPRBのサイズと同一である。VRBは、ローカル型VRB(Localized VRB、LVRB)と分散型VRB(Distributed VRB、DVRB)とに分類可能である。各タイプのVRBについて、一つのサブフレーム内の2つのスロットにおける1対のVRBは、単一のVRBナンバーn
VRBが共に割り当てられる。
【0111】
VRBはPRBと同じサイズを有することができる。2タイプのVRBが定義されるが、第一のタイプはローカル型VRB(Localized VRB、LVRB)であり、第二のタイプは分散型VRB(Distributed VRB、DVRB)である。各タイプのVRBについて、一対(pair)のVRBが単一のVRBインデックス(以下、VRBナンバー(number)という。)で1サブフレームの2個のスロットにわたって割り当てられる。言い換えると、一つのサブフレームを構成する2個のスロットのうち、第1のスロットに属する
【0115】
のいずれか一つのインデックス(Index)を割り当てられ、上の2個のスロットのうちの第2のスロットに属する
【0119】
のいずれか一つのインデックスを割り当てられる。
【0120】
以下、一般の多重アンテナ(MIMO)技術を概略的に説明する。MIMOとは、「Multi−Input Multi−Output」の略語で、1個の送信アンテナと1個の受信アンテナを使用した既存の方法から脱皮し、多重送信アンテナ及び多重受信アンテナを採択し送受信データ効率を向上させることができる方法のことをいう。すなわち、無線通信システムの送信端あるいは受信端において多重アンテナを用いて容量増大あるいは性能改善を図る技術のことをいう。以下では、「MIMO」を「多重アンテナ」と称するものとする。
【0121】
多重アンテナ技術とは、一つの全体メッセージを受信するために単一アンテナ経路に依存せずに、複数のアンテナから受信されたデータ断片を一つに集めて完成する技術を応用したものを指す。これにより、特定範囲でデータ伝送速度を向上させたり、特定データ伝送速度に対してシステム範囲を増加させたりできる。
【0122】
次世代移動通信は、既存の移動通信に比べて遥かに高いデータ伝送率を要求することから、効率的な多重アンテナ技術が必須になると予想される。このような状況で、MIMO通信技術は、移動通信端末と中継機などに幅広く用いることができる次世代移動通信技術であり、かつデータ通信の拡大などによる限界状況に達した移動通信の伝送量限界を克服できる技術として関心を集めている。
【0123】
一方、現在研究されている様々な伝送効率向上技術のうち、送受信端の両方に多数のアンテナを用いる多重アンテナ(MIMO)技術は、追加の周波数の割当や電力増加なしにも通信容量及び送受信性能を画期的に向上させることができる方法として現在最も注目を受けている。
【0124】
図5は、一般の多重アンテナ(MIMO)通信システムの構成図である。
【0125】
図5に示すように、送信アンテナの数をN
T個、受信アンテナの数をN
R個と同時に増やすと、送信器や受信器のいずれか一方でのみ多数のアンテナを用いる場合とは違い、アンテナ数に比例して理論的なチャネル伝送容量が増加するので、伝送レートを向上させ、周波数効率を画期的に向上させることができる。チャネル伝送容量の増加による伝送レートは、一つのアンテナを用いる場合における最大伝送レート(R
o)に、下記のようなレート増加率(R
i)が掛けられた分だけ理論的に増加することができる。レート増加率(R
i)は、下記の数学式1のように示すことができる。
【0127】
上述したような多重アンテナシステムにおける通信方法をより具体的な方法で説明するために数学的にモデリングすると、下記のように示すことができる。
【0128】
まず、
図5に示すように、N
T個の送信アンテナとN
R個の受信アンテナが存在するとしよう。
【0129】
まず、送信信号について説明すると、同図のようにN
T個の送信アンテナがある場合に、最大伝送可能な情報はN
T個であるから、これを下記の数学式2のようなベクトルで示すことができる。
【0133】
において伝送電力を異ならせることができ、この場合、それぞれの伝送電力を
【0135】
とすれば、伝送電力の調整された伝送情報は、下記の数学式3のようなベクトルで表すことができる。
【0139】
を伝送電力の対角行列Pを用いて下記の数学式4のように示すことができる。
【0141】
一方、伝送電力の調整された情報ベクトルは、以降、重み行列Wが掛けられて、実際に伝送されるNT個の伝送信号
【0143】
を構成する。ここで、重み行列は、伝送情報を伝送チャネル状況などに応じて各アンテナに適切に分配する役割を果たす。このような伝送信号
【0145】
を、ベクトルxを用いて、下記の数学式5のように示すことができる。
【0147】
上記の数学式5で、w
ijは、i番目の送信アンテナとj番目の伝送情報間の重み値を表し、Wは、それを行列で表したものである。このような行列Wを重み行列(Weight Matrix)またはプリコーディング行列(Precoding Matrix)と呼ぶ。
【0148】
一方、上述のような伝送信号(x)は、空間ダイバーシティを用いる場合と空間マルチプレクシングを用いる場合とに分けて考えることができる。
【0149】
空間マルチプレクシングを用いる場合は、異なる信号を多重化して送るから、情報ベクトルsの元素がいずれも異なる値を有する反面、空間ダイバーシティを用いる場合は、同じ信号を複数のチャネル経路を通じて送るから、情報ベクトルsの元素はいずれも同一の値を有することとなる。
【0150】
もちろん、空間マルチプレクシングと空間ダイバーシティとを混合する方法も考慮することができる。すなわち、例えば、3個の送信アンテナを通じて同一の信号を空間ダイバーシティを用いて伝送し、残りは、それぞれ異なる信号を空間マルチプレクシングして送る場合も考慮することができる。次に、受信信号については、N
R個の受信アンテナがある場合に、各アンテナの受信信号
【0152】
を、ベクトルyを用いて、下記の数学式6のように示すことができる。
【0154】
一方、多重アンテナ通信システムにおけるチャネルをモデリングする場合に、チャネルは送受信アンテナインデックスによって区別でき、送信アンテナjから受信アンテナiを経るチャネルをh
ijと表示するとする。ここで、h
ijのインデックスの順序が、受信アンテナインデックスが先で、送信アンテナのインデックスが後ろであることに留意されたい。このようなチャネルは、複数個を一つにまとめてベクトル及び行列の形態で表示することも可能である。ベクトル表示を例にとって説明すると、下記の通りである。
【0155】
図6は、N
T個の送信アンテナで受信アンテナiへのチャネルを示す図である。
【0156】
図6に示すように、総N
T個の送信アンテナから受信アンテナiに到着するチャネルは、下記の数学式7のように表現可能である。
【0158】
また、上記の数学式7のような行列表現を用いて、N
T個の送信アンテナからN
R個の受信アンテナを経るチャネルの全てを、下記の数学式8のように示すことができる。
【0160】
一方、実際のチャネルは、上記のようなチャネル行列Hを経た後に、白色雑音(AWGN:Additive White Gaussian Noise)が加えられるので、N
R個の受信アンテナのそれぞれに加えられる白色雑音
【0162】
をベクトルで表現すると、下記の数学式9の通りである。
【0164】
上述の伝送信号、受信信号、チャネル及び白色雑音のモデリングを通じて、多重アンテナ通信システムにおけるそれぞれは、下記の数学式10のような関係により示すことができる。
【0166】
一方、チャネルの状態を示すチャネル行列Hの行(row)と列(column)の数は、送受信アンテナ数によって決定される。チャネル行列Hにおいて、上述したように、行の数は受信アンテナの数N
Rと同一になり、列の数は送信アンテナの数N
Tと同一になる。すなわち、チャネル行列Hは、N
R×N
Tの行列となる。
【0167】
一般に、行列のランク(rank)は、互いに独立した(independent)行または列の個数のうちの最小の個数と定義される。そのため、行列のランクは、行または列の個数よりも大きくなることがない。数式的には、チャネル行列Hのランク(rank(H))は、下記の数学式11のように制限される。
【0169】
移動通信システムにおいて、送信端が受信端へパケット(あるいは信号)を伝送する時に、送信端が伝送するパケットは無線チャネルを通じて伝送されるため、伝送過程で信号の歪みが発生することがある。このように歪まれた信号を受信端で正しく受信するために、受信端は、チャネル情報を検出し、該チャネル情報に基づいて受信信号において歪みを補正することによって、正しい信号を受信することができる。このようにチャネルの情報を検出するためには、送信端と受信端の両方とも知っている信号を伝送する必要がある。すなわち、受信端で知っている信号がチャネルを通じて受信される時に、該信号の歪み度合をもってチャネルの情報を検出する方法を主に用いるが、この送信側と受信側の両方とも知っている信号を、参照信号またはパイロット信号(Pilot Signal)という。
【0170】
従来は、送信端が受信端にパケットを伝送する時に、1個の送信アンテナと1個の受信アンテナを使用してきた。しかし、最近の大部分の移動通信システムでは、多重送信アンテナと多重受信アンテナを採択し、送受信データ効率を向上させる方法を用いている。移動通信システムの送信端あるいは受信端で容量増大、通信性能を改善するために多重アンテナを用いてデータを送受信する場合に、各送信アンテナ別に異なる参照信号が存在する。受信端は、知っている各送信アンテナ別参照信号を用いて、各送信アンテナからの信号を正しく受信することができる。
【0171】
移動通信システムにおいて参照信号はその目的によって2種類に大別することができる。参照信号には、チャネル情報獲得のためのものと、データ復調のために用いられるものとがある。前者は、端末がダウンリンクのチャネル情報を獲得できるようにするためのものであるから、広帯域に伝送される必要があり、かつ、特定サブフレームでダウンリンクデータを受信しない端末であっても、その参照信号を受信し測定可能でなければならない。また、このようなチャネル測定用参照信号は、ハンドオーバーの測定などのためにも用いることができる。後者は、基地局がダウンリンク信号を伝送する時に、該当のリソースで共に送る参照信号であって、端末は、当該参照信号を受信することによってチャネル推定ができ、よって、データを復調可能になる。このような復調用参照信号は、データの伝送される領域で伝送されなければならない。
【0172】
図7(a)及び
図7(b)は、移動通信システムの一例である3GPP LTEシステムにおける参照信号パターンを示す図であり、
図7(a)は、一般CP(Cyclic Prefix)が適用された場合の参照信号パターンを示し、
図7(b)は、拡張されたCPが適用された場合の参照信号パターンを示す。
【0173】
移動通信システムの一例である3GPP LTE release−8システムでは、ユニキャストサービス(unicast service)のために2種類のダウンリンク参照信号が定義されている。チャネル状態に関する情報の獲得及びハンドオーバーなどの測定などに用いられる共通参照信号(Common Reference Signal、CRS)と、データ復調のために用いられる専用参照信号(Dedicated Reference Signal、DRS)(端末−特定(UE−specific)参照信号に該当する。)と呼ばれる2種類の参照信号がある。LTE release−8システムで端末−特定(UE−specific)参照信号は、データ復調用にのみ用いられ、CRSは、チャネル情報の獲得及びデータ復調といった2つの目的に用いられる。このCRSは、セル−特定(cell−specific)参照信号であり、基地局は広帯域(wideband)にわたって毎サブフレームごとにCRSを伝送する。セル−特定(Cell−specific)CRSは、基地局の伝送アンテナの個数によって最大4個のアンテナポートに対する参照信号が伝送される。
【0174】
図7(a)及び
図7(b)に示すように、4個のアンテナポートに対するCRS(1,2,3,4)(それぞれ、アンテナポート別の参照信号であるR0,R1,R2,R3を表す。)は、1RBにおいて時間−周波数リソースが重ならないようにして割り当てられる。LTEシステムでCRSが時間−周波数リソースにマッピングされる時に、周波数軸で一つのアンテナポートに対する参照信号は、6 RE(Resource Element)間隔にマッピングされて伝送される。1 RBが周波数軸で12個のREで構成されているので、一つのアンテナポートに対するREは、1 RB当たりに2 REが用いられる。
【0175】
図7(a)及び
図7(b)に示すように、DRS(「D」と表示されている。)は、PDSCHの単一−アンテナポート伝送のために支援される。端末は、上位層から端末−特定(UE−specific)RSが存在するか否かに関す情報などを受信することができる。データ復調が必要な場合は、端末−特定(UE−specific)RSがリソース要素を通じて端末に伝送される。一方、リソースブロック(RB)へのRSマッピング規則は、下記の数学式12乃至数学式14のように示すことができる。下記の数学式12は、CRSマッピング規則を示すためのものである。そして、数学式13は、一般CPが適用されるDRSのマッピング規則を示すためのものであり、数学式14は、拡張されたCPが適用されるDRSのマッピング規則を示すためのものである。
【0179】
上記の数学式12乃至数学式14で、k及びpはそれぞれ、副搬送波インデックス及びアンテナポートを表す。
【0181】
はそれぞれ、ダウンリンクに割り当てられたRBの数、スロットインデックスの数、セルIDの数を表す。RSの位置は、周波数ドメイン観点でV
shift値によって異なってくる。
【0182】
次世代移動通信システムの標準である3GPP LTE−Aシステムでは、データ伝送率の向上のために、既存システムでは支援しなかったCoMP(Coordinated Multi Point)方式、マルチユーザ−MIMO(MU−MIMO)方式を支援すると予想される。ここで、CoMPシステムは、陰影地域に位置している端末及び基地局(セルまたはセクター)間の通信性能を向上させるために、2以上の基地局あるいはセルが互いに協力して端末と通信するシステムのことをいう。
【0183】
CoMP方式は、データ共有を通じた協力的MIMO形態のジョイントプロセシング(CoMP−Joint Processing、CoMP−JP)と、協力スケジューリング/ビームフォーミング(CoMP−Coordinated Scheduling/beamforming、CoMP−CS/CB)方式とに区別することができる。
【0184】
ダウンリンクにおいて、ジョイントプロセシング(CoMP−JP)方式によれば、端末は、CoMPを行う各基地局からデータを瞬間的に同時に受信することができ、各基地局から受信した信号を結合して受信性能を向上させることができる。これに対して、協力スケジューリング/ビームフォーミング方式(CoMP−CS)によれば、端末は、ビームフォーミングによりデータを瞬間的に一つの基地局から受信することができる。
【0185】
アップリンクでは、ジョイントプロセシング(CoMP−JP)方式によれば、各基地局は、端末からPUSCH信号を同時に受信することができる。一方、協力スケジューリング/ビームフォーミング方式(CoMP−CS)によれば、一つの基地局のみがPUSCHを受信する。この時、協力スケジューリング/ビームフォーミング方式を用いるとの決定は、協力セル(あるいは基地局)により決定される。
【0186】
MU−MIMO技術は、基地局が各アンテナリソースを、異なる端末に割り当てる方式を指し、アンテナ別に高速データ伝送率が可能な端末を選択してスケジューリングする。このようなMU−MIMO方式は、システム処理率(system throughput)を向上させることができる。
【0187】
図8は、SRSシンボルを含むアップリンクサブフレーム構成の一例を示す図である。
【0188】
図8を参照すると、サウンディング参照信号(Sounding Reference Signal、SRS)は、アップリンクデータ及び/または制御情報の伝送とは関連がなく、主にアップリンク上で周波数−選択的スケジューリングが可能なようにチャネル品質を評価するのに用いられる。しかし、SRSは、近年、スケジューリングされていない端末に対しては、様々な機能を提供したり、電力制御を向上させたりするなどの他の目的にも用いられている。SRSは、アップリンクチャネル測定に用いられる参照信号、すなわち、各端末が基地局に伝送するパイロット信号であって、各端末から基地局までのチャネル状態を基地局が推定するのに用いられる。SRSを伝送するチャネルは、各端末状態に応じて各端末ごとに異なる伝送帯域幅及び伝送周期を有することができる。チャネル推定結果に基づいて、基地局は毎サブフレームごとに、ある端末のデータチャネルをスケジューリングするか否かを決定することができる。
【0189】
無線チャネルはアップリンク及びダウンリンク間に相互的関係(reciprocal)有するという仮定下で、SRSを、ダウンリンクチャネル品質を推定するのに用いることができる。
このような仮定は、アップリンクとダウンリンクが同じ周波数領域を共有し、時間領域では分離された時間分割デュプレックス(Time Division Duplex、TDD)システムにおいて有効である。セル内の端末によりSRSが伝送されるサブフレームは、セル−特定(cell−specific)放送シグナリングにより指示することができる。4ビット大きさのセル−特定‘srssubframeConfiguration’パラメータが、各無線フレーム内でSRSが伝送されうる15個の可能なサブフレームセットを指示する。このような構成は、SRSオーバーヘッドの調整において柔軟性を提供する。
図9に示すように、端末は、構成されたサブフレームにおいて最後のSC−FDMAシンボルを通じてSRSを伝送することができる。
【0190】
そのため、SRS及びデータ復調用参照信号(DeModulation−Reference Signal、DM−RS)は、サブフレームにおいて異なるSC−FDMAシンボルに位置する。同じサブフレームの最後のSC−FDMAで伝送される複数の端末のサウンディング参照信号は、周波数位置によって区別可能である。端末のPUSCHデータは、SRSのために設計されたSC−FDMAシンボルを通じては伝送されず、最悪の場合は、毎サブフレームごとにSRSシンボルを有することから、7%のサウンディングオーバーヘッドが生じることもある。
【0191】
SRSは、CAZAC(Constant Amplitude Zero Auto Correlation)シーケンスなどにより生成され、複数の端末から伝送されたサウンディング参照信号は、下記の数学式15による異なる巡回シフト(cyclic shift)値(α)を有するCAZACシーケンス
【0199】
は、上位層によって各端末に設定される値を表し、0〜7の整数値を有する。一つのCAZACシーケンスから巡回シフトにより生成されたCAZACシーケンスはそれぞれ、自身と異なる巡回シフト値を有するシーケンスと零の相関値(zero−correlation)を有する特性がある。このような特性を用いて、同じ周波数領域におけるSRSは、CAZACシーケンス巡回シフト値によって区別可能である。各端末のSRSは、基地局で設定するパラメータに基づいて周波数上に割り当てられる。端末は、アップリンクデータ伝送帯域幅全体を通じてSRSを伝送できるように、サウンディング参照信号の周波数ホッピング(hopping)を行う。
【0200】
上述したように、3GPP LTE Release 8/9システムの場合に、端末のSRS伝送としては周期的SRS伝送のみを支援し、これを通じて基地局は各端末のアップリンクチャネル品質を推定することができる。この時、基地局の推定したチャネルは、周波数依存スケジューリング(frequency dependent scheduling)、リンクレベル適応(link level adaptation)、タイミング推定(timing estimation)、及びアップリンク電力制御(UL power control)などの機能のために用いられる。基地局は、SRSアップリンク構成(configuration)を、SRSパラメータを用いて、端末−特定(UE−specific)にまたはセル−特定(Cell−specific)に上位層シグナリング(例えば、RRCシグナリング)などを通じて各端末に伝送することができる。下記の表4のように、基地局は端末にSRSアップリンク構成情報をSRSアップリンク構成情報要素(Information Element)メッセージのタイプで知らせることができる。
【0202】
下記の表5は、上記の表4でSoundingRS−UL−Config information elementメッセージタイプに含まれたSRS構成パラメータを示すものである。
【0204】
表4及び表5を参照すると、基地局が端末に知らせるSRS構成情報(SRS configuration information)は、SRS構成パラメータとして、srsBandwidthConfigurationパラメータ、srssubframeConfigurationパラメータ、srsBandwidthパラメータ、frequencyDomainPositionパラメータ、SrsHoppingBandwidthパラメータ、durationパラメータ、srsConfigurationIndexパラメータ、transmissionCombパラメータを含むことができる。srsBandwidthConfigurationパラメータは、セルでの最大SRS帯域幅情報を表し、srssubframeConfigurationパラメータは、セルで端末がSRSを伝送するサブフレームセット情報を表す。基地局は、srssubframeConfigurationパラメータを端末にセル−特定(cell−specific)シグナリングで知らせることができる。表4に示すように、基地局は、srssubframeConfigurationパラメータを4ビット大きさ(sc0、sc1、sc2、sc3、sc4、sc5、sc6、sc7、sc8、sc9、sc10、sc11、sc12、sc13、sc14、sc15を指示)で端末にシグナリングすることができる。srsBandwidthパラメータは、端末のSRS伝送帯域幅を表し、frequencyDomainPositionパラメータは、周波数領域の位置を表し、SrsHoppingBandwidthパラメータは、SRS周波数ホッピング大きさ、durationパラメータは、一回のSRS伝送であるか、周期的SRS伝送であるかを表し、srsConfigurationIndexパラメータは、SRSの周期性(Periodicity)及びサブフレームオフセット(例えば、フレームの最初のサブフレームから、1番目のSRSが伝送されるサブフレームまでの時間単位を表す。)を指示し、transmissionCombパラメータは、伝送combオフセットを表す。
【0205】
基地局は、srsBandwidthConfigurationパラメータ及びsrssubframeConfigurationパラメータをセル−特定シグナリングで端末に知らせることができる。一方、基地局は、srsBandwidthパラメータ、frequencyDomainPositionパラメータ、SrsHoppingBandwidthパラメータ、durationパラメータ、srsConfigurationIndexパラメータ、transmissionCombパラメータを端末別に端末−特定(UE−specific)シグナリングを通じて知らせることができる。
【0206】
3GPP LTE Release10システムは、既存システムに比べて、より適応的な(adaptive)アップリンクチャネル品質推定及び効率的なSRSリソース使用のために、非周期的(aperiodic)SRS伝送を支援する。非周期的SRS伝送のトリガリング(triggering)方法については現在も議論中であり、例えば、基地局がPDCCH内のDL/UL grantによってトリガリングすることができる。すなわち、基地局が端末の非周期的SRS伝送をトリガリングする非周期的SRS伝送トリガリング指示子を含むDL grantまたはUL grantを通じて伝送したり、または、新しいメッセージフォーマットと定義して伝送することができる。本発明では、端末の非周期的SRS伝送をトリガリングするメッセージを、非周期的SRSトリガリンググラント(あるいは、非周期的SRSトリガリング指示子など)とし、これを基準に以下に説明する。
【0207】
本発明で、基地局は端末に上位層シグナリング(higher layer signaling)を通じて多数の(multiple)非周期的SRS構成(configuration)に関する情報を与えることができる。基地局が伝送する多数の非周期的SRS構成情報は、非周期的SRSトリガリンググラントが受信されたサブフレームインデックス情報や非周期的SRSトリガリンググラントの受信サブフレームとこれに対応する非周期的SRS伝送サブフレームとの時間関係、非周期的SRS伝送のためのリソースに関する情報などを含むことができる。本発明では、端末が多数の非周期的SRS構成を選択的に適用する方式を提案する。特に、端末は非周期的SRSトリガリンググラントが受信されたサブフレームインデックス情報や非周期的SRSトリガリンググラントの受信サブフレームとこれに対応する非周期的SRS伝送サブフレームとの時間関係を用いて、非周期的SRS構成(configuration)を適応的にスイッチングすることができる。
【0208】
ここで、非周期的SRS構成の個数は、非周期的SRSトリガリンググラント到着時点のサブフレームインデックス分類基準や、非周期的SRSトリガリンググラントの受信サブフレームとこれに対応する非周期的SRS伝送サブフレーム間の時間関係の定義によって異なることがあるこのような本発明で提案する方式は、非周期的SRS構成スイッチングのための追加的なシグナリングオーバーヘッドを要求しない長所があり、かつ適応的な非周期的SRS構成スイッチングを用いて、SRSカバレッジの問題と同一チャネルの異種網(co−channel HetNet(Heterogeneous Network))におけるアップリンク信号干渉の問題を效率的に解決することができる。
【0209】
まず、上記の提案した方式の非周期的SRSを伝送するためのリソースとして、3GPP LTE Release 8/9システムで定義する、セル別に特定したセル−特定(cell−specific)周期的SRSリソース、端末−特定非周期的リソース及び端末−特定(UE−specific)周期的SRSリソースを再使用することを考慮することができる。そのため、このような方式は、新しい追加の非周期的SRSリソースを定義する方式に比べて、SRSリソース位置情報をシグナリングするのに必要なオーバーヘッドが少なく、効率的なSRSリソース使用が可能である。
【0210】
基地局が上位層シグナリングを通じて伝送する非周期的SRS構成は、SRS帯域幅、comb、ホッピング帯域幅、開始物理リソースブロック(PRB)割当などのパラメータを互いに異なる値にすることで、様々に定義することができる。
【0211】
上記提案した方式は、非周期的SRSトリガリンググラントを通じて、単純に非周期的SRSを伝送するか否かのみを決定するのではなく、端末が多数の非周期的SRS構成を適応的にスイッチングすることで、基地局と端末間のアップリンクチャネル状態の変化にさらに效率的に対応できるようにする利点がある。特に、HetNetのような状況では、端末の位置に従って適切な非周期的SRS構成が異なってくることがある。これをカバーするためには、基地局は端末に、多数の非周期的SRS構成と、非周期的SRS構成に加えて多数の非周期的SRS構成のリソースに関する情報を与え、端末のプロセッサ255がそれらのいずれか一つを適切に選択して動作する必要がある。例えば、端末は、UL grant(例えば、非周期的SRS伝送をトリガリングするUL grantまたはPUSCH伝送をトリガリングするUL grant)を含むPDCCHが受信されるタイミングにしたがって、当該PDCCHが受信されるサブフレームにまとめられている(tied)非周期的SRS構成を用いることができる。
【0212】
以下では、端末の非周期的SRS伝送時点について説明する。端末が特定フレームのサブフレームn(すなわち、サブフレームインデックスがnであるサブフレーム)で非周期的SRSトリガリンググラントを受信したとすれば、端末の非周期的SRS伝送時点は、例えば、サブフレームnから最も近接したセル−特定周期的SRSサブフレーム、またはサブフレームn+3以後から最も近接したセル−特定周期的SRSサブフレームになりうる。このようなセル−特定周期的SRSリソースだけでなく、端末は、端末−特定非周期的SRSリソース及び端末−特定周期的SRSリソースを通じても非周期的SRS伝送を行うことができる。しかし、これに制限されるものではない。
【0213】
また、異なる端末の非周期的SRS伝送時点が重なり、使用可能な非周期的SRSリソースが足りない場合は、各端末の非周期的SRS帯域幅、周期的SRSの伝送周期などの要素を考慮して非周期的SRS伝送に優先順位を付与することができる。
【0214】
図9A及び
図9Bはそれぞれ、セル−特定(cell−specific)周期的SRS伝送のためのサブフレームの一例、及び端末−特定(UE−specific)周期的SRS伝送のためのサブフレームの一例を示す図である。
【0215】
図9Aを参照すると、基地局は、セル−特定周期的SRS構成として、2ms周期に周期的SRSサブフレーム(サブフレーム1、3、5、7、9)(
図9Aで斜線でハッチングされたサブフレーム領域)を構成することができる。
【0216】
図9Bを参照すると、端末−特定周期的SRS構成において、基地局は、セル−特定周期的SRSサブフレームで構成されたサブフレームセットの一部セットを、端末−特定周期的SRSサブフレームとして特定端末に割り当てることができる。
図9Bでは、例えば、基地局が特定端末に端末−特定周期的SRS構成として、4ms周期に周期的SRSサブフレーム(サブフレーム1、5、9)を割り当てている。この場合、基地局から端末−特定周期的SRSサブフレームを割り当てられた特定端末は、サブフレームインデックス1、5、9のサブフレーム(
図9Bでドットでハッチングされたサブフレーム領域)で周期的端末−特定SRSを伝送することができる。
【0217】
図10A乃至
図10Cはそれぞれ、非周期的SRSトリガリンググラントを受信するサブフレームとこれに対応する非周期的SRS伝送サブフレームとの時間関係を用いて、多数のSRS構成を動的に選択する動作の一例を示す。
【0218】
図10A乃至
図10Cでは、基地局が、サブフレーム1、3、5、7、9をセル−特定周期的SRSサブフレームとして構成し、サブフレーム1、5、9を、特定端末に対して端末−特定周期的SRSサブフレームとして構成したとする。
【0219】
基地局は、多数の非周期的SRS構成を設定し、これを端末に知らせることができる。これらの非周期的SRS構成をそれぞれ、第1の非周期的SRS構成、第2の非周期的SRS構成と示す。このような多数の非周期的SRS構成に関する情報は、基地局が端末に上位層シグナリングなどを通じて知らせることとなる。そして、このような非周期的SRS構成に関する情報は、端末が非周期的SRSを伝送する時点に関する情報と、非周期的SRS伝送のためのリソースに関する情報を含むことができる。特に、端末が非周期的SRSを伝送する時点は、一例として、非周期的SRSトリガリンググラントを受信したサブフレーム(n)から最も近い(あるいは、早い)セル−特定周期的SRSサブフレーム、またはサブフレームn+3以降から最も早いセル−特定周期的SRSサブフレームセルとすることができる。また、セル−特定周期的SRSリソースだけでなく、端末−特定非周期的SRSリソース及び端末−特定周期的SRSリソースを通じて非周期的SRSが伝送されてもよい。本発明では、非周期的SRS構成が、端末が非周期的SRSを伝送する時点を、非周期的SRSトリガリンググラントを受信したサブフレーム(サブフレームn)から最も近いセル−特定周期的SRSサブフレームに設定したと仮定して説明する。また、
図9Aに示すように、セル−特定周期的SRS伝送サブフレームは、一例として、2msの周期に設定されるとして説明する。
【0220】
第2の非周期的SRS構成は、端末がサブフレームn(n=1、2、…)で受信した非周期的SRSトリガリンググラントに対して非周期的SRSをサブフレームn+2で伝送するものである。第1の非周期的SRS構成は、端末がサブフレームn+1で受信した非周期的SRSトリガリンググラントに対して非周期的SRSをサブフレームn+2で伝送するものである。このように、端末のプロセッサ255は、非周期的SRSトリガリンググラントを受信するサブフレームとこれに対応する非周期的SRS伝送サブフレームとの時間関係に基づいて、多数のSRS構成から特定SRS構成を選択でき、選択したSRS構成動作を行うことができる。ここで、3GPP LTE、LTE−Aシステムではフレームが10個のサブフレームを含み、1フレーム内に含まれた各サブフレームのインデックスを1から10まで付与したと仮定する。
【0221】
図10Aを参照すると、第2の非周期的SRS構成として、非周期的SRSトリガリンググラントを受信するサブフレームとこれに対応する非周期的SRS伝送サブフレームとの時間関係(すなわち、非周期的SRSトリガリンググラントを受信するサブフレームとこれに対応する非周期的SRS伝送サブフレームとのインデックス差)が2の場合は、端末は、サブフレームn(n=1,2,…)で受信した非周期的SRSトリガリンググラントに対して非周期的SRSをサブフレームn+2で伝送するものの(この場合には、非周期的SRSトリガリンググラント受信時点と非周期的SRSを伝送する時点との時間差が2)、この時、部分帯域(一例として、サブフレームn+2の周波数軸上での部分帯域)を通じて伝送するように構成することができる。すなわち、端末がサブフレーム1で非周期的SRS伝送トリガリンググラントを受信し、サブフレーム3で非周期的SRSを伝送するように構成されると、端末は、サブフレーム3の部分−帯域(1010)を通じて非周期的SRSを伝送することができる。同様に、端末がサブフレーム5で非周期的SRS伝送トリガリンググラントを受信し、サブフレーム7で非周期的SRSを伝送するように構成されると、端末は、サブフレーム7の部分−帯域(1020)を通じて非周期的SRSを伝送することができる。
【0222】
一方、
図10Bを参照すると、第1の非周期的SRS構成として、非周期的SRSトリガリンググラントを受信するサブフレームとこれに対応する非周期的SRS伝送サブフレームとの時間関係(すなわち、非周期的SRSトリガリンググラントを受信するサブフレームとこれに対応する非周期的SRS伝送サブフレームとのインデックス差)が1の場合は、端末がサブフレームn+1(n=1、2、…)で受信した非周期的SRSトリガリンググラントに対して非周期的SRSをサブフレームn+2で伝送するものの、この時、全体帯域(一例として、サブフレームn+2の周波数軸上での全体帯域)(1030,1040)を通じて伝送するように構成することができる
ここで、部分−帯域SRS伝送動作とは、端末が、SRS伝送のために割り当てられたサブフレームの帯域で一部帯域のみを用いてSRSを伝送することを指し、全体−帯域SRS伝送動作とは、端末が、SRS伝送のために割り当てられたサブフレームの帯域で全体帯域を用いてSRSを伝送することを指す。
【0223】
全体帯域(Full−band)非周期的SRS伝送は、主に、基地局と端末間のアップリンクチャネル状態が良好な時に選択可能であるが、例えば、基地局に隣接した端末、またはマクロ基地局(MeNB)と同じ伝送帯域を用いるホーム基地局(HeNB)から遠く離れているマクロ端末(MUE)が全体帯域(Full−band)非周期的SRS伝送動作を行うことができる。一方、部分−帯域(partial−band)非周期的SRS伝送動作は、基地局と端末間のアップリンクチャネル状態がよくない時に選択可能であるが、例えば、セルのエッジに位置している端末や、マクロ基地局と同じ伝送帯域を用いるホーム基地局の領域内または近くに位置してアップリンク信号を伝送するマクロ端末が、部分−帯域(partial−band)非周期的SRS伝送動作を行うことができる。
【0224】
端末のプロセッサ255は、現在ネットワーク状況、通信環境、非周期的SRSトリガリンググラント受信時点などに基づいて柔軟に、上記提案された第1の非周期的SRS構成と第2の非周期的SRS構成を適応的にスイッチングすることで、SRSカバレッジの問題と同一チャネル異種網(co−channel HetNet)のアップリンク信号干渉の問題を效率的に対処することができる。
【0225】
特に、
図10Aに示す第2の非周期的SRS構成は、部分−帯域(partial−band)非周期的SRS伝送方式であって、周波数ホッピング部分−帯域(frequency hopping partial−band)(1010,1020)を通じた伝送方式である。これにより、端末は自身の伝送パワーを全体SRSリソース領域の一部分に集中することによって、SRSカバレッジの問題を效果的に解決することができる。
【0226】
図10Bに示す第1の非周期的SRS構成によって、端末がサブフレーム2で非周期的SRS伝送トリガリンググラントを受信し、サブフレーム3で非周期的SRSを伝送するように構成されると、端末は、サブフレーム3の全体−帯域(1030)を通じて非周期的SRSを伝送することができる。同様に、端末が、サブフレーム6で非周期的SRS伝送トリガリンググラントを受信し、サブフレーム7で非周期的SRSを伝送するように構成されると、端末は、サブフレーム7の全体−帯域(1040)を通じて非周期的SRSを伝送することができる。
【0227】
図10Cに示す非周期的SRS構成は、第2の非周期的SRS構成と同様に、部分−帯域(partial−band)非周期的SRS伝送方式と設定されるが、同一チャネル異種網(co−channel HetNet)のアップリンク信号干渉の問題を解決するために、周波数−ホッピングしない方式とすることができる。ここで、マクロ端末とホーム端末のアップリンク信号伝送帯域を、互いに直交する固定された部分−帯域(1050、1060)に指定する。
【0228】
また、第1の非周期的SRS構成と第2の非周期的SRS構成はそれぞれ、
図10A及び
図10B、または
図10B及び
図10Cの組み合わせのいずれかと定義されてもよく、基地局は、定義された組み合わせの情報及び/または選択された組み合わせの情報を上位層シグナリングを通じて端末に伝達することができる。
【0229】
図11は、非周期的SRSトリガリンググラント到着時点のサブフレームインデックス分類に対して異なる基準を適用した場合における非周期的SRS動作を説明するための図である。
【0230】
図11を参照すると、基地局は、セル−特定周期的SRSサブフレームとしてサブフレーム1、3、5、7、9を割り当て、特定端末に端末−特定周期的SRSサブフレームとしてサブフレーム1、5、9を割り当てたとしよう。
図11に示す非周期的SRS構成によって、端末のプロセッサ255は、多数のSRS構成から、非周期的SRSトリガリンググラントが到着したサブフレームのインデックスが奇数であれば(n=1、3、5、9)(この場合、最初のサブフレームをサブフレームインデックス1とする。)、上記の第1の非周期的SRS構成を選択でき、非周期的SRSトリガリンググラントが到着したサブフレームのインデックスが偶数であれば、上記の第2の非周期的SRS構成を選択することができる。
【0231】
例えば、端末が奇数インデックスサブフレームであるサブフレーム1で非周期的SRS伝送トリガリンググラントを受信すると、サブフレーム1から最も近いセル−特定周期的SRSサブフレームであるサブフレーム3で全体−帯域(1110)を通じて非周期的SRSを伝送することができる。また、端末が偶数インデックスサブフレームであるサブフレーム6で非周期的SRS伝送トリガリンググラントを受信すると、端末は、最も近接しているセル−特定周期的SRSサブフレームであるサブフレーム7で部分−帯域(1120)を通じて非周期的SRSを伝送することができる。
【0232】
図11の他の実施の形態として、基地局が特定フレームで特定端末に割り当てた端末−特定(UE−specific)周期的SRSサブフレームインデックスがn(例えば、n=1、5、9)であるとすれば、非周期的SRSトリガリンググラントが受信されたサブフレームを、n−4時点のサブフレームまたはn−4時点以外のサブフレームと区別する方式である。ここで、n−4時点に対する定義は、他の値に様々に指定可能である。
図11で、端末が非周期的SRSトリガリンググラントをサブフレームインデックス1のサブフレーム(すなわち、最初のサブフレーム(サブフレーム1))で受信すると、サブフレーム1は、サブフレームインデックス5のサブフレーム(すなわち、サブフレーム5)のn−4時点のサブフレームに該当するので、端末は、この時、サブフレーム1に後続する最も近い(あるいは、早い)セル−特定周期的SRSサブフレームであるサブフレーム3で全体−帯域(full−band)(1110)を通じてSRS伝送動作を行うことができる。また、端末がサブフレームインデックス6のサブフレーム(すなわち、サブフレーム6)で非周期的SRSトリガリンググラントを受信すると、サブフレーム6は、サブフレームインデックス9のサブフレーム(すなわち、サブフレーム9)のn−4時点のサブフレームでないので、端末は、サブフレーム6から最も近いセル−特定周期的SRSサブフレームであるサブフレーム7で部分−帯域(1120)を通じてSRS伝送動作を行うことができる。
【0233】
このように、端末が、非周期的SRSトリガリンググラントをn−4時点のサブフレームで受信した場合は、全体−帯域非周期的サウンディングで動作する、すなわち、上述した第3の非周期的SRS構成で動作することができ、それ以外は、部分−帯域非周期的サウンディングで動作する、すなわち、上述した第4の非周期的SRS構成で動作することができる。ここで、上記の第1及び第2の非周期的SRS構成と共通する内容は、端末が、非周期的SRSを、非周期的SRSトリガリンググラントを受信したサブフレームから最も近いセル−特定周期的SRSサブフレームで伝送する方式を用いるということである。このような第3及び第4の非周期的SRS構成は基地局により設定され、基地局が端末に上位層シグナリングを通じて知らせることができる。
【0234】
図12A及び
図12Bはそれぞれ、非周期的SRS構成のサブフレームの一例を示す図である。
【0235】
図12Aを参照すると、基地局は、第5の非周期的SRS構成として、端末が、サブフレームインデックス1、5、9であるサブフレームの部分−帯域を通じて非周期的SRSを伝送するように構成することができる。
図12Aに示すように、第5の非周期的SRS構成は、SRS伝送周期とサブフレームオフセットがそれぞれ4ms、0msであるから、端末は、サブフレーム1、5、9で部分帯域を通じてSRSを伝送することができる。
【0236】
また、
図12Bを参照すると、基地局は、第6の非周期的SRS構成として、端末がサブフレームインデックス3、7のサブフレームの全体−帯域を通じた非周期的SRSを伝送するように構成することができる。
図12Bに示すように、第6の非周期的SRS構成は、SRS伝送周期とサブフレームオフセットがそれぞれ4ms、2msであるから、端末は、サブフレーム3、7で全体帯域を通じてSRSを伝送することができる。この時、第5及び第6の非周期的SRS構成において非周期的SRS伝送サブフレームのためのリソースは、セル−特定周期的SRS伝送のためのリソースを再使用するため、非周期的SRSが伝送されるサブフレームの周期は、セル−特定周期的SRSサブフレーム周期の倍数形態または同一の値に指定することができる。このような第5及び第6の非周期的SRS構成情報(これらのSRS構成によるSRS伝送サブフレームに関する情報を含む。)は、基地局が上位層シグナリングを通じて端末に知らせることができる。
【0237】
図13は、
図12A及び
図12Bの非周期的SRS構成及び端末が非周期的SRSトリガリンググラントを受信した時点に従う、非周期的SRS構成動作のスイッチングを説明するための図である。
【0238】
端末が、非周期的SRSトリガリンググラントを受信したサブフレームから最も近いセル−特定周期的SRSサブフレームを通じて非周期的SRSの伝送を行う場合に、非周期的SRS伝送する最も近いセル−特定周期的SRSサブフレームのSRS構成によって非周期的SRS伝送を異ならせることができる。
【0239】
例えば、
図13に示すように、基地局は、セル−特定周期的SRS構成として、周期的SRS伝送サブフレームとしてサブフレーム1、3、5、7、9を割り当てている。また、基地局は、端末−特定周期的SRS伝送サブフレームとしてサブフレーム1、5、9を割り当てることができる。端末がサブフレーム1で非周期的SRSトリガリンググラントを受信した場合に、端末は、サブフレーム1から最も近いセル−特定周期的SRSサブフレームであるサブフレーム3を通じて非周期的SRSを伝送することができる。この時、非周期的SRSトリガリンググラントを受信した時点から最も近いセル−特定非周期的SRSサブフレーム3は、
図12Bで、第6の非周期的SRS構成で構成されたサブフレームに該当するから、端末は、サブフレーム3の全体帯域(full−band)(1310)を通じて非周期的SRSを伝送することができる。他の実施例として、上記の第3の非周期的SRS構成と同様に、端末が非周期的SRSトリガリンググラントを受信したサブフレーム1は、セル−特定周期的SRSサブフレームであるサブフレーム5に対してn−4時点に該当するサブフレームであるから、端末は、サブフレーム3の全体−帯域(1310)を通じて非周期的SRSを伝送することができる。
【0240】
また、端末がサブフレーム8で非周期的SRSトリガリンググラントを受信した場合に、端末は、サブフレーム8から最も近いセル−特定周期的SRSサブフレームであるサブフレーム9を通じて、非周期的SRSを伝送することができる。この時、非周期的SRSトリガリンググラントを受信した時点から最も近いセル−特定非周期的SRSサブフレーム9は、
図12Aに示す第5の非周期的SRS構成で設定されたサブフレームであるから、端末は、サブフレーム9の部分帯域(1320)を通じて非周期的SRSを伝送することができる。さらに他の実施の形態として、第4のSRS構成と同様に、非周期的SRSトリガリンググラントを受信したサブフレーム8は、サブフレーム3に対してn−4時点であるサブフレームに該当しないから、端末は、サブフレーム8の部分−帯域(1320)を通じて非周期的SRSを伝送することができる。さらに、サブフレーム9は、端末−特定周期的SRSサブフレームとして割り当てられて周期的SRS伝送を基本的に行うが、例外的に非周期的SRS伝送時点と重なる場合には、端末は、周期的SRSを取り消し、非周期的SRSを伝送するようにする。
【0241】
図14A及び
図14Bはそれぞれ、フォールバック(fallback)非周期的SRS伝送を説明するための図である。
【0242】
図14A及び
図14Bにそれぞれ示す第7の非周期的SRS構成及び第8の非周期的SRS構成は、非周期的SRS伝送トリガリンググラントを受信した時点(例えば、サブフレームインデックス)と非周期的SRSを伝送する時点間の時間差(time difference)を用いて、端末が全体−帯域または部分−帯域を通じて非周期的SRSを伝送するように構成している。
【0243】
基地局は、第7の非周期的SRS構成として、
図14Aに示すようにSRSサブフレームを割り当てることができる。第7の非周期的SRS構成は、
図10Bに示す非周期的SRSトリガリング方式(すなわち、第1のSRS非周期的構成方式)と類似に、全体帯域を通じて非周期的SRSを伝送するようにする構成である。ただし、第7の非周期的SRS構成では、既存の全体−帯域を通じた非周期的SRSリソースを、「再構成された全体−帯域(reconfigured full−band)非周期的SRSリソース」1410と、「フォールバック非周期的SRSリソース」1415とに区別する非周期的SRS構成である。
【0244】
図14Aに示すように、フォールバック非周期的SRSリソース1415は、割り当てられた全体−帯域非周期的SRSリソース1410の一部縮小されたリソースブロック(RB)領域1415を用いてもよい。または、フォールバック非周期的SRSリソース1415は、全体−帯域の非周期的SRSリソースと分離された(disjoint)リソース領域と事前に定義されてもよい。
【0245】
図14A及び
図14Bで、フォールバック非周期的SRSリソースと表現した方式は、前述した2種類のフォールバック非周期的SRSリソース割当方式(「再構成された全体−帯域(reconfigured full−band)非周期的SRSリソース」と「フォールバック非周期的SRSリソース」)のいずれか一つのみを表すのではなく、2種類の方式を全て意味する表現である。また、フォールバック非周期的SRSリソース1415は、再構成された全体−帯域非周期的SRSリソース1410よりも相対的に小さい領域のリソースを占め、フォールバック非周期的SRSリソース(1415,1425)は、SRS伝送サブフレーム別に周波数ホッピングパターンで割り当てられうる。
【0246】
再構成された全体−帯域非周期的SRSリソースとフォールバック非周期的SRSリソースとのスイッチングは、端末のプロセッサ255が自律で、再構成された全体−帯域非周期的SRSリソース1410で成功的に非周期的SRSを伝送するのに必要な電力量と現在使用可能な電力量とを比較し、それが十分であれば、再構成された全体−帯域非周期的SRSリソース1410を通じてSRSを伝送するようにし、不十分であれば、フォールバック非周期的SRSリソース1415にフォールバックしてSRSを伝送するようにする。この時、フォールバック非周期的SRSリソース1415へのスイッチングは、端末のプロセッサ255の判断及び決定によりなされるので、基地局は、ブラインドデコーディング(blind decoding)を用いて、非周期的SRSの伝送されたリソース領域を探す必要がある。。端末のプロセッサ255は、伝送電力が十分であるか否か判断し、判断の結果、伝送電力が十分な状況であれば、端末は、サブフレーム3で再構成された全体−帯域非周期的SRSリソース1410を通じてSRSを伝送することができる。また、端末がサブフレーム6で非周期的SRSトリガリンググラントを受信し、端末のプロセッサ255が、伝送電力が不十分であると判断すると、端末は、サブフレーム7でフォールバック非周期的SRS伝送方式にスイッチングして、フォールバック非周期的SRSリソース1415を通じて非周期的SRSを伝送することができる。また、このような動作は、部分−帯域非周期的サウンディング方式にも適用することができる。
【0247】
基地局は、第8の非周期的SRS構成として、
図14Bに示すようにSRSサブフレームを構成することができる。
図14Bを参照すると、第8の非周期的SRS構成は、部分−帯域非周期的SRSリソースを、「再構成された部分−帯域非周期的SRSリソース」1430と、「フォールバック非周期的SRSリソース」1440とに分けて動作する非周期的SRS伝送方式を示している。ここで、非周期的SRSトリガリング方法は、上述した
図10Aで用いた方式(すなわち、第2の非周期的SRS構成)と同じ方式に従うし、フォールバック非周期的SRSリソース1440は、
図14Bに示すように、部分−帯域非周期的SRSリソース1430と分離された(disjoint)リソース領域と事前に定義することができる。または、フォールバック非周期的SRSリソース1440として割り当てられた部分−帯域非周期的SRSリソースの一部の縮小されたRB領域が用いられてもよい。
【0248】
図14Bで、端末は、サブフレーム1で非周期的SRSトリガリンググラントを受信し、端末のプロセッサ255は、伝送電力が十分であるか否かを判断し、十分であれば、端末は、十分の伝送電力で部分−帯域非周期的SRSリソース1430を通じてSRS伝送を成功的に行うことができる。また、端末がサブフレーム5で非周期的SRSトリガリンググラントを受信し、端末のプロセッサ255が伝送電力が不十分であると判断すると、端末は、フォールバック非周期的SRS方式にスイッチングして、サブフレーム7のフォールバック非周期的SRSリソース1450を通じて非周期的SRSを伝送することができる。この時には、端末はフォールバック非周期的SRSリソース1450を通じて非周期的SRS伝送を行うことができる。このように、端末が自律で適応的に非周期的SRSリソースをフォールバックすることで、SRSカバレッジの問題を效率的に解決することができる。そして、端末がフォールバック非周期的SRSリソースを通じて非周期的SRSを伝送すると、基地局は、ブラインドデコーディング(blind decoding)を通じて、非周期的SRSの伝送されたリソース領域を探す必要がある。
【0249】
ここで、端末のプロセッサ255が、フォールバック非周期的SRS方式にスイッチングするか否かを、電力が十分であるか否かを判断して決定するとしたが、これに限定されず、サービングセルが隣接セルから、隣接セルが特定帯域に対して強い干渉を誘発するといった情報のような隣接セル干渉情報を通知されると、その特定帯域に対してはフォールバック非周期的SRS方式で動作することもできる。例えば、隣接セルAの境界(edge)に位置している端末Aが、サブフレーム1の特定帯域でSRSを伝送する場合に、このSRSアップリンク伝送がセルBに強い干渉として作用するとすれば、セルBは、アップリンク干渉を考慮して、セル内の端末にフォールバック非周期的SRSリソースを通じて非周期的SRSを伝送するように指示するなどのシグナリング(例えば、1ビット)を伝達することができる。すると、セルB内の端末は、このシグナリングに基づいてサブフレーム1ではフォールバック非周期的SRSリソースを通じてSRSを伝送するようにすることができる。セルAとセルBは、バックホールなどを通じてこのようなアップリンク干渉に関する情報を交換し、隣接セルのSRS伝送によるアップリンク干渉を考慮してセル内の端末のSRSリソースを割り当てることができる。
【0250】
図15Aは、セル−特定SRSサブフレーム構成とセル−特定SRSリソースの構成を示す図であり、
図15Bは、セル−特定周期的SRSリソースとセル−特定非周期的SRSリソースとが多重化されたSRS構成を示す図であり、
図15Cは、非周期的SRSサブフレーム構成の一例を示す図である。
【0251】
まず、
図15Aを参照すると、基地局は、セル−特定SRSサブフレームを事前に設定した規則に従って、2ms周期にセル−特定SRSサブフレームをサブフレーム1、3、5、7、9とし、セル−特定SRSリソースを割り当てることができる。端末は、セル−特定周期的SRSリソースとセル−特定非周期的SRSリソースとが多重化されたサブフレームや、非周期的SRSサブフレームを通じて、非周期的SRSを伝送することができる。。
【0252】
図15B及び
図15Cを参照すると、基地局は、
図15Aで構成したセル−特定SRSサブフレームのうち、サブフレーム1、5、9のような「セル−特定周期的SRSリソースと非周期的SRSリソースとを多重化した(multiplexed)サブフレーム」、及びサブフレーム3、7のように「非周期的SRSサブフレーム」とに区別して構成することができる。ここで、セル−特定周期的SRSリソースと非周期的SRSリソースとが多重化されたサブフレームは、セル−特定SRSリソースを、「周期的SRSリソース」1510と「非周期的SRSリソース」1520とに分けて用いる方式である。
【0253】
セル−特定SRSリソースの分割方式は、周波数領域で直交する2個の領域(例えば、2個の副帯域)に分けたり、または使用可能なcombと巡回シフト(cyclic shift)などの対からなる全体集合を、分離された(disjoint)2個の部分集合に分けた後に、周期的SRSリソースと非周期的SRSリソースとしてそれぞれ割り当てることもできる。後者方式の一例として、使用可能な2個のcombを全体−帯域サウンディングと部分−帯域サウンディングの目的に区分した後、それぞれのcombと組み合わせ可能な8個の巡回シフトを再び半分ずつ分けて、周期的SRSリソースと非周期的SRSリソースとして割り当てることができる。
【0254】
例えば、端末Aの立場で、サブフレーム1で非周期的SRSリソース1520を通じて非周期的SRSを伝送し、同時に端末Bは、サブフレーム1で周期的SRSリソース1510を通じて周期的SRSを伝送することができる。すなわち、端末Aの非周期的SRSと端末Bの周期的SRSは、サブフレーム1で多重化(multiplexing)して伝送されることが可能である。また、一つの端末が、サブフレーム1で非周期的SRSと周期的SRSとを多重化して伝送することもできるが、この時、周期的SRSと非周期的SRSに異なるcombを適用させて伝送することによって、特定帯域幅のチャネル推定をより効率的にさせることができる。
【0255】
図15Cを参照すると、基地局は、
図15Aで構成したセル−特定SRSサブフレームのうち、サブフレーム3、7では、非周期的SRS伝送リソースを全体−帯域1530とすることができる。
【0256】
図15B及び
図15Cに示すように、基地局は、それぞれ割り当てられたセル−特定SRSサブフレームを交互に、セル−特定周期的及び非周期的SRSリソースを多重化したサブフレームと、非周期的SRSサブフレームとして割り当てることができる。例えば、基地局は、セル−特定SRSサブフレーム1では、セル−特定周期的及び非周期的SRSリソースを多重化するように構成し、その次のセル−特定SRSサブフレーム3は、非周期的SRSサブフレームとして構成し、その次のセル−特定SRSサブフレーム5は再び、セル−特定周期的及び非周期的SRSリソースを多重化するように構成することができる(第9の非周期的SRS構成)。ここで用いられる規則は、様々な方法で様々に定義することができる。また、
図15Bに示した周期的SRSリソースと非周期的SRSリソースの区分は、上述した2つのセル−特定SRSリソース分割方式のいずれか一つのみを用いての区分に制限されず、2つのSRSリソース分割方式を全て用いての区分であってもよい。
【0257】
さらに、セル−特定周期的SRSリソース及び非周期的SRSリソースが多重化されたサブフレームで非周期的SRS伝送が要求される場合に、端末は、指定された非周期的SRSリソースを通じてSRSを伝送することができる。端末の立場では、非周期的SRSトリガリング指示子(例えば、grant)の受信時点を知っておらず、よって、基地局は、端末の非周期的SRSを伝送するためのリソースを事前にあらかじめ定めて割り当てておくことができる。セル−特定周期的及び非周期的SRSリソースが多重化されたサブフレームでは、周期的SRS伝送が基本方式として定められているが、例外的に非周期的SRS伝送時点と重なる場合には、端末は、周期的SRS伝送を取り消し、非周期的SRS伝送を優先して行うこともできる。
【0258】
図16は、端末−特定(UE−specific)周期的SRSサブフレーム構成を示す図である。
【0259】
基地局は、第10のSRS構成として、
図16に示すように、SRS伝送サブフレームを特定端末に割り当てることができる。第10のSRS構成は、特定フレームで端末−特定(UE−specific)周期的SRSサブフレームを2msの周期に割り当てる。例えば、特定フレームにおいてサブフレーム1、3、5、7、9を端末−特定周期的SRSサブフレームとして割り当てる。このような端末−特定周期的SRSサブフレームのうちの一部サブフレームを、セル−特定周期的SRS及び非周期的SRSリソースが多重化されたサブフレームとすることができ、これは、
図16において点線で表示した。
図16の点線で表示されたサブフレームでは、セル−特定周期的SRS及び非周期的SRSリソースが周波数分割多重化方式で示されているが、これに制限されることはない。サブフレーム1、5、9では、セル−特定周期的SRSと非周期的SRSとが多重化して(multiplexed)伝送されることが可能である。例えば、サブフレーム1、5、9で、端末Aは周期的SRSを伝送し、端末Bは非周期的SRSを伝送することができる。または、端末Aは、サブフレーム1、5、9では、1つのサブフレームで周期的SRSと非周期的SRSとを多重化させて同時に伝送することもできる。端末別に特定に割り当てられる周期的SRSサブフレームの周期は、セル−特定周期的及び非周期的SRSリソースが多重化されたサブフレーム周期の倍数または同一の値と指定することができる。
【0260】
図17A乃至
図17Cはそれぞれ、非周期的SRSトリガリンググラント受信サブフレームとこれに対応する非周期的SRS伝送サブフレームとの時間関係を用いて、多数のSRS構成を動的に選択する動作を説明するための図である。
【0261】
ここで、端末は、2種類の非周期的SRS構成を有しており、これらをそれぞれ、第11のSRS構成と第12のSRS構成と表現する。そして、端末の非周期的SRS伝送時点は、非周期的SRSトリガリンググラントを受信したサブフレームに後続する最も近い(あるいは早い)セル−特定SRSサブフレームに指定するとし、セル−特定SRSサブフレームの周期は2msに設定した。
【0262】
基地局は、第11のSRS構成として、
図17Aに示すようにSRSサブフレームを割り当てることができる。端末がサブフレームn(例えば、n=5、9)で非周期的SRSトリガリンググラントを受信した場合に、端末のプロセッサ255は第11のSRS構成を選択でき、第11のSRS構成によって、端末は、非周期的SRSを、サブフレームn+2(すなわち、n+2=7、1)で部分帯域1710,1720を通じてそれぞれ伝送することができる。特に、第11のSRS構成では、端末が非周期的SRSを伝送する部分帯域1710,1720は、周波数ホッピングされた形態で構成されている。
【0263】
基地局は、第12のSRS構成として、
図17Bに示すようにSRSサブフレームを割り当てることができる。端末がサブフレームn(n=2、8)で非周期的SRSトリガリンググラントを受信した場合に、端末のプロセッサ255は第12のSRS構成を選択でき、第12のSRS構成によって、端末は、非周期的SRSを、サブフレームn+1(すなわち、n+1=3、9)で全体帯域を通じて伝送することができる。
【0264】
ここで、一例として、3GPP LTE、LTE−Aシステムでは、1フレームは10個のサブフレームを含み、1フレーム内に含まれた各サブフレームのインデックスを1〜10と付与したとする。非周期的SRSトリガリンググラントを受信したサブフレームと非周期的SRSを伝送するサブフレームとの時間関係について、非周期的SRSトリガリンググラントを受信したサブフレームインデックスと非周期的SRSを伝送するサブフレームインデックスとのインデックス差が2の場合に、例えば、
図17Aに示すようにサブフレーム5で端末が非周期的SRSトリガリンググラントを受信すると、端末のプロセッサ255は第11のSRS構成を選択し、第11のSRS構成によって、サブフレーム7で部分−帯域1710を通じて非周期的SRS伝送動作を行うことができる。一方、端末が非周期的SRSトリガリンググラントの受信サブフレームと非周期的SRSを伝送するサブフレームとの時間関係について、非周期的SRSトリガリンググラントを受信したサブフレームインデックスと非周期的SRSを伝送するサブフレームインデックスとのインデックス差が1の場合に、例えば、
図17Bに示すように、サブフレーム8で非周期的SRSトリガリンググラントを受信した時は、端末のプロセッサ255は第12のSRS構成を選択し、サブフレーム9で全体−帯域非周期的SRS伝送動作を行うこととなる。
図17Bのサブフレーム9で非周期的SRSが伝送されるリソースを点線1740で表示しているが、実際には全体帯域を通じて伝送される。すなわち、非周期的SRSを周期的SRS伝送とcomb、巡回シフト(cyclic shift)などにより区別して、共に全体帯域を通じて伝送することができる。
【0265】
そして、セル−特定周期的及び非周期的SRSが多重化されたサブフレームで全体−帯域または部分−帯域非周期的SRS伝送が要求される場合に、端末は、指定された非周期的SRSリソースを通じて、上記第1の非周期的SRS構成に従うSRS伝送または第2の非周期的SRS構成に従うSRS伝送を行うことができる。
【0266】
図17Aに示すように、部分−帯域非周期的SRSリソースを周波数ホッピングパターンをもって割り当て(すなわち、1710、1720のように割り当てる。)、ダイバーシティ利得などを得、SRSカバレッジの問題を效果的に解決することができる。
【0267】
基地局は、第13のSRS構成として、
図17Cに示すようにSRSサブフレームを割り当てることができる。
図17Cに示す第13の非周期的SRS構成は、
図17AのSRS構成とは異なる他の部分−帯域非周期的SRS構成の例であり、周波数ホッピングされた方式を用いない部分−帯域非周期的SRS方式である。第13の非周期的SRS構成では、周波数ホッピング方式を用いない部分−帯域非周期的SRS伝送が構成されている。端末がサブフレーム5で非周期的SRSトリガリンググラントを受信すると、サブフレーム5に後続する最も早いサブフレームであるサブフレーム7の部分帯域1750を通じて、非周期的SRSを伝送することができる。また、端末がサブフレーム9で非周期的SRSトリガリンググラントを受信すると、サブフレーム9に後続する、次のフレームのサブフレーム1の部分帯域1760を通じて、非周期的SRSを伝送することができる。周波数ホッピング方式を用いない部分−帯域非周期的SRS伝送方式は、異種網間に同一チャネル(co−channel)を用いることから生じるアップリンク信号干渉の問題を緩和させるのに非常に効果的である。
【0268】
図18は、端末の非周期的SRSトリガリンググラント受信時点のサブフレームインデックス分類に対して異なる基準を適用した場合に対応する非周期的SRS伝送を説明するための図である。
【0269】
図18で、端末が非周期的SRSトリガリング指示子(grant)を受信したサブフレームのインデックスが奇数である場合(例えば、
図18のサブフレーム1)には、端末は、サブフレーム3で全体−帯域を通じて非周期的SRS伝送動作を行うことができる。一方、端末が非周期的SRSトリガリンググラントの受信サブフレームのインデックスが偶数である場合(例えば、
図18のサブフレーム6)には、端末はサブフレーム7で部分−帯域非周期的SRS伝送動作を行うことができる。
【0270】
また、
図18と関連した他の実施例として、特定端末に割り当てられた端末−特定(UE−specific)周期的SRSサブフレームインデックスをnとする時に、端末が非周期的SRSトリガリンググラントを受信したサブフレームをインデックスn−4時点のサブフレームと、それ以外のサブフレームとに区別した方式である。ここで、インデックスn−4のサブフレームn−4時点に対する定義は、他の値に様々に指定可能である。
【0271】
端末が非周期的SRSトリガリンググラントをサブフレームn−4時点で受信した場合に、サブフレームnから最も近い周期的SRSサブフレームの全体−帯域(full−band)を通じて非周期的SRSを伝送することができる。これと違い、端末が非周期的SRSトリガリンググラントをサブフレームn−4時点以外のサブフレームで受信した場合には、端末はサブフレームnから最も近い周期的SRSサブフレームの部分−帯域を通じて非周期的SRSを伝送することができる。両方のSRS構成とも、端末が、非周期的SRS伝送を、非周期的SRSトリガリンググラントを受信したサブフレームから最も近い周期的SRSサブフレームを通じて伝送される方式を用いた。
【0272】
図18に示すように、例えば、端末がサブフレーム1で非周期的SRSトリガリンググラントを受信した場合に、サブフレーム1は、サブフレーム5(n=5)のn−4時点のサブフレームであるから、端末は全体−帯域1810を通じて非周期的SRSを伝送する動作を行うことができる。また、端末がサブフレーム6で非周期的SRSトリガリンググラントを受信した場合に、サブフレーム6はサブフレーム9(n=9)のn−4時点のサブフレームに該当しないから、端末は部分−帯域1820を通じて非周期的SRSを伝送する動作を行う。
【0273】
図19A及び
図19Bはそれぞれ、SRS構成の非周期的SRSサブフレームの一例を示す図である。
【0274】
図19A及び
図19Bでは、第2のフレームに後続するフレームが存在するが、説明の便宜のために第2のフレームまでを示して説明する。
図19Aに示すように、部分−帯域を通じてSRSを伝送するためのSRS構成は、SRS伝送周期とサブフレームオフセットをそれぞれ4ms、2msに設定することができる。基地局は、第1のフレームのサブフレーム3、7と第2のフレームのサブフレーム1、5などを、部分−帯域を通じたSRSサブフレームとして構成することができる。すなわち、端末は、第1のフレームでサブフレーム3、7、そして第1のフレームに後続する第2のフレームにおけるサブフレーム1、5で部分−帯域を通じてSRSを伝送することができる。
図19Bに示すように、全体−帯域を通じてSRSを伝送するためのSRS構成は、SRS伝送周期とサブフレームオフセットをそれぞれ4ms、0msに設定することができる。基地局は、第1のフレームのサブフレーム1、5、9と第2のフレームのサブフレーム3などを、全体−帯域を通じたSRSサブフレームとして構成することができる。端末は、第1のフレームのサブフレーム1、5、サブフレーム9、及び第1のフレームに後続する第2のフレームにおけるサブフレーム3で全体帯域を通じてSRSを伝送することができる。
【0275】
この時、各SRS構成において、SRS伝送サブフレームのためのリソースは、セル−特定周期的SRS伝送のためのリソースを再使用するため、非周期的SRSが伝送されるサブフレームの周期を、セル−特定周期的SRSサブフレーム周期の倍数形態または同じ値に指定することができる。このように、部分−帯域を通じてSRSを伝送するサブフレームと全体−帯域を通じてSRSを伝送するサブフレームに関する情報は事前に基地局と端末間に設定されてあらかじめ知っていてもよいが、基地局が端末に上位層シグナリングなどを通じて伝送してもよい。
【0276】
図20は、
図19A及び
図19Bの非周期的SRS構成と端末が非周期的SRSトリガリンググラントを受信した時点に従う、非周期的SRS構成動作のスイッチングを説明するための図である。
【0277】
基地局は、サブフレーム1、5、9で全体−帯域を通じてSRSリソースを割り当てるが、セル−特定周期的SRSリソース及びセル−特定非周期的SRSリソースで多重化されたサブフレームにしてもよい。基地局は、この多重化されたサブフレームにおけるSRSリソースを、直交する2個の領域(例えば、2個の副帯域)に分けたり、または使用可能なcombと巡回シフト(cyclic shift)などの対からなる全体集合を、分離された(disjoint)2個の部分集合に分けた後に、周期的SRSリソースと非周期的SRSリソースとしてそれぞれ割り当ててもよい。
【0278】
図20では、端末が非周期的SRSの伝送時点を、非周期的SRSトリガリンググラントを受信したサブフレームから最も近いセル−特定SRSサブフレームに定めたとする。
図20に示すように、一例として、端末がサブフレーム2で非周期的SRSトリガリンググラントを受信した場合に、端末はサブフレーム2から最も早いセル−特定SRSサブフレームであるサブフレーム3を通じて、非周期的SRSを伝送することができる。この時、このサブフレーム3は、
図19Aで部分−帯域を通じたSRS伝送サブフレームと設定されているため、端末は、サブフレーム3で部分−帯域2010を通じて非周期的SRSを伝送することとなる。また、端末がサブフレーム8で非周期的SRSトリガリンググラントを受信した場合に、最も近いセル−特定SRSサブフレーム9を通じて非周期的SRSを伝送する。この時、SRSの伝送されるサブフレーム9は、
図19Bで全体−帯域を通じてSRSを伝送するサブフレームと設定されているため、端末は、サブフレーム9で全体−帯域2020を通じて非周期的SRSを伝送することとなる。
図21A及び
図21Bは、非周期的SRS伝送リソースの一部をフォールバック(fallback)非周期的SRS伝送リソースに分けて用いる新しい方式の非周期的SRS伝送を説明するための図である。
【0279】
ここで、フォールバック非周期的SRSリソース2115は、割り当てられた非周期的SRS伝送リソース2110の一部縮小されたリソースブロック(RB)領域を用いることができる。または、フォールバック非周期的SRSリソースは、事前に非周期的SRS伝送リソースと分離された(disjoint)リソース領域、使用可能なcombと巡回シフト(cyclic shift)の対からなる全体集合を、分離された(disjoint)2個の部分集合に分けた後に、非周期的SRSリソースとフォールバック非周期的SRSリソースとにそれぞれ分けて定義してもよい。
図21A及び
図21Bに示している、割り当てられたフォールバック非周期的SRS伝送リソースは、前述した2種類のフォールバック非周期的SRS伝送リソース割当方式のいずれか一方のみを含むものではなく、両方の方式とも含んでいる。
【0280】
図21Aに示す部分−帯域非周期的SRS伝送方式は、
図20と類似な非周期的SRSトリガリング方式により部分−帯域非周期的SRSを伝送する方式である。端末がサブフレーム2で非周期的SRSトリガリンググラントを受信した場合に、端末は、サブフレーム2から最も近いセル−特定周期的SRSサブフレームであるサブフレーム3の部分−帯域2110を通じて非周期的SRSを伝送することができる。端末がサブフレーム6で非周期的SRSトリガリンググラントを受信した場合に、端末は、サブフレーム6から最も近いセル−特定周期的SRSサブフレームであるサブフレーム7で非周期的SRSを伝送することができる。この時、端末のプロセッサ255は、サブフレーム7で不十分な伝送電力などの理由からフォールバック非周期的SRS伝送リソース2120を通じてSRSを伝送するようにスイッチングすることができる。
【0281】
また、
図21Bに示す全体−帯域非周期的SRS伝送は、
図20と類似な非周期的SRS伝送トリガリング方式により全体−帯域非周期的SRSを伝送する方式である。
図21Bに示す全体−帯域非周期的SRS伝送方式によって端末がサブフレーム3で非周期的SRSトリガリンググラントを受信すると、端末は、サブフレーム3から最も近いセル−特定周期的SRS伝送サブフレームに該当するサブフレーム5でSRSを伝送することができる。この時、端末は、非周期的SRSをサブフレーム5におけるフォールバック非周期的SRSリソース2130を通じて伝送することができる。また、端末がサブフレーム8で非周期的SRSトリガリンググラントを受信すると、端末は、サブフレーム8と最も近いセル−特定周期的SRS伝送サブフレームに該当するサブフレーム9で全体帯域2140を通じてSRSを伝送することができる。
【0282】
このような
図21A及び
図21Bに関するSRS構成情報は、基地局が端末に上位層シグナリングなどを通じて知らせることができる。
【0283】
以上、3GPP LTE Release 10以降のシステムにおいて端末が非周期的SRSを伝送する方式について説明した。3GPP LTE Release 10システムに非周期的SRSを導入した目的は、周期的SRS伝送のオーバーヘッドを低減しながらも、基地局のチャネル推定の品質を向上させ、より正確で適応的にチャネル推定を行うことにある。
【0284】
本発明の他の一実施の形態として、様々な非周期的SRSトリガリング方式によって非周期的SRS伝送を行う時に、端末の非周期的SRS伝送から得られた基地局のチャネル推定結果の正確性及び効率性を高めるために、非周期的SRS伝送電力制御を周期的SRS伝送電力制御と異なる方法を用いることを新しく提案する。本発明で提案する方式は、様々な非周期的SRS duration環境でも適用することができる。
【0285】
既存のSRS伝送電力の数式は、下記の数学式16で示すことができる。
【0287】
ここで、iは、サブフレームインデックスであり、P
SRS(i)は、サブフレームi(すなわち、インデックスiのサブフレーム)で伝送されるSRS電力を表す。上記の数学式16には、基地局が端末に上位層シグナリングを通じて半−固定的に(semi−static)決定して知らせるパラメータと、PDCCHのTPC(Transmit Power Control)命令(command)を通じて動的に決定して知らせるパラメータとで構成されている。
【0289】
は、基地局が上位層信号を通じて端末に知らせ、
【0291】
は、基地局がPDCCHのTPC命令を通じて端末に動的に知らせる。
【0293】
は、SRS伝送のための電力オフセット値である端末−特定パラメータ(例えば、4ビット)を表し、上位レイヤーで半−固定的に(semi−statically)構成される値で基地局が端末にシグナリングする値である。
【0295】
は、現在PUSCHパワー制御調整状態を表す値であり、現在の絶対値または蓄積された値で表現することができる。α(j)は、上位層で基地局が、例えば3ビットで伝送するセル−特定パラメータを表し、j=0または1の時に、α∈{0,0.4,0.5,0.6,0.7,0.8,0.9,1}であり、j=2の時に、α(j)=1である。α(j)は、基地局が端末に知らせる値である。
【0296】
P
CMAXは、構成された端末の伝送電力を表し、M
SRSは、リソースブロックの数で表現されたサブフレームiにおいてSRS伝送の帯域幅を表し、P
O_PUSCH(j)は、上位レイヤーから提供されたセル−特定ノミナルコンポーネント(nominal component)P
O_NOMINAL_PUSCH(j)と上位レイヤーから提供された端末−特定コンポーネントP
O_UE_PUSCH(j)との和で構成されたパラメータを表し、基地局が端末に知らせる値である。
【0297】
PLは、端末がdB単位で計算したダウンリンク経路損失(または、信号損失)の推定値であり、PL=referenceSignalPower−higherlayerfilteredRSRPと表現される。
【0298】
周期的SRSと非周期的SRSの互いに異なる伝送電力制御のための数式は、上記の数学式16の構成パラメータを再定義したり、新しいパラメータを追加したりすることで定義することができる。
【0299】
本発明で提案するSRS伝送のための電力制御の数式は、下記の数学式17のように示すことができる。
【0301】
ここで、Vは、非周期的SRS伝送時にのみ適用される電力オフセット(power offset)を表し、基地局が上位層信号を通じて一つ以上の値で端末にシグナリングすることができる。Vが一つの値に設定された場合は、DCIフォーマット(0/3/3A)と端末別に特定した(UE−specific)パラメータであるAccumulation−enabled値の種類にかかわらずに、常に同一の非周期的SRS電力オフセットを適用することができる。一方、Vが複数の値に設定された場合は、DCIフォーマット(0/3/3A)とAccumulation−enabled値との組み合わせに従って非周期的電力オフセットを別々に適用することができる。一例として、端末がサブフレームiで伝送するSRSの種類に従って、PDCCHのTPC命令の受信後に適用される電力オフセットを別々に設定することができる。この時、周期的SRSと非周期的SRSは、
【0303】
は共通し、V値のみが異なるように適用される。
【0304】
本発明で提案するSRS伝送のための他の電力制御の数式は、下記の数学式18のように示すことができる。この電力制御の数式は、周期的SRSと非周期的SRSの伝送電力オフセットを完全に独立して計算して動作するようにする。すなわち、上記の数学式17の
【0306】
を、下記の数学式18のように再定義することができる。このような動作方式の場合に、
【0309】
PLの値が周期的SRSと非周期的SRS間に共有され、
【0315】
と同一の計算方式に従うが、DCIフォーマット(0/3/3A)とAccumulation−enabled値との組み合わせに従って選択されるδ
PUSCH値を異ならせることができる。また、
【0317】
と完全に異なる計算方式とδPUSCH値で定義してもよい。
【0318】
さらに、上記の数学式18に示すように、電力制御式において、
【0320】
が、周期的SRS伝送のための電力制御式と非周期的SRS伝送のための電力制御において共通しておらず、独立している。このように、
【0322】
を周期的SRS伝送と非周期的SRS伝送において独立して適用する実施例として、非周期的SRSトリガリングのために伝送されるDCIフォーマットのTPC情報を用いる方式を提案する。基地局が非周期的SRSトリガリングのために用いるDCIフォーマットは、非周期的SRSトリガリングビットを含めた既存のDCIフォーマットを用いたり、非周期的SRSトリガリンのみのために新しく定義されたDCIフォーマットを用いたりできる。また、非周期的SRSトリガリングのためのDCIフォーマットは常に2ビットのTPC情報を有していると仮定する。上記提案された方式は、このような条件下で、基地局が2ビットのTPC情報を用いて端末に電力オフセット値を直接で動的に知らせるものである。電力オフセットは、絶対値(absolute)または累積された値(accumulated)でよく、この電力オフセットは、非周期的SRSの伝送電力制御にのみ影響を及ぼす。
【0323】
本発明で提案するSRS伝送のためのさらに他の電力制御の数式を、下記の数学式19のように示すことができる。
【0325】
この方式では、基地局が上位層信号を通じて端末別に特定した(UE−specific)
【0327】
を、1個ではなく2個でシグナリングし、SRSの種類に従って別々の電力オフセットが適用されるようにする。基地局は、周期的SRS伝送と非周期的SRS伝送とを区別してそれぞれ
【0329】
を端末にシグナリングすることができる。例えば、トリガータイプ0(trigger type 0)として、基地局は、周期的SRS伝送のための電力オフセット値を上位層シグナリングで端末に知らせることができる。また、トリガータイプ1(trigger type 1)として、基地局は、非周期的SRS伝送のための電力オフセット値を上位層シグナリングで端末に知らせることができる。ここで、基地局は、非周期的SRS伝送のための電力オフセット値を、FDD及びTDDシステムではDCIフォーマット0/4/1Aを通じて端末に伝送でき、またはTDDシステムではDCIフォーマット2B/2Cフォーマットを通じて端末に伝送することができる。トリガータイプ0とトリガータイプ1が同一のサブフレームでトリガリング(あるいは発生)する場合には、端末は、トリガータイプ1のSRS伝送(すなわち、非周期的SRS伝送)のみを行うことができる。
【0332】
以外のパラメータは、周期的SRSを伝送するための電力制御式と非周期的SRSを伝送するための電力制御式において共通する。また、
【0336】
を用いて、同一の動作を行うこともできる。そのため、端末のプロセッサ255は、基地局から上位層シグナリングなどを通じて受信した周期的SRS伝送のための電力オフセット値と非周期的SRS伝送のための電力オフセット値に基づいて、該当のモードに応じてSRSオフセット値を適用し、周期的SRS伝送のためのアップリンク伝送電力値、非周期的SRS伝送電力値を計算することができる。
【0337】
本発明で提案するSRS伝送のためのさらに他の電力制御の数式は、下記の数学式20のように示すことができる。
【0339】
この方式は、混合された(hybrid)方式であって、上記の数学式17で説明した第一の方式と上記の数学式19で説明した第三の方式との組み合わせであり、端末は、周期的SRS伝送のための電力と非周期的SRS伝送のための電力を異なるように設定することができる。例えば、上記の数学式19を用いて非周期的SRS伝送電力に対する電力オフセットを設定した後に、上記の数学式17の電力オフセットをさらに適用することでオフセット値選択の範囲を増大させることができる。他の実施例として、上記の数学式19により設定される非周期的SRSの伝送電力オフセットは、正確でない(coarse)値にし、数学式17により適用される電力オフセットは、相対的に正確な(fine)値にすることで、既存の方式に比べてより精密な電力制御が可能になる。これと同じ効果及び結果は、上記の数学式18を用いる方式と上記の数学式19を用いる方式との組み合わせによっても得られる。
【0340】
以上で説明された実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定の形態に結合したものである。各構成要素または特徴は、別の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮すればよい。各構成要素または特徴は、他の構成要素や特徴と結合しない形態で実施してもよい。また、一部の構成要素及び/または特徴を結合して本発明の実施例を構成してもよい。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更可能である。ある実施例の一部構成や特徴は、他の実施例に含まれてもよく、他の実施例の対応する構成または特徴に代わってもよい。特許請求の範囲で明示的な引用関係を有しない請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正により新しい請求項として含めることもできることは明らかである。
【0341】
本発明は本発明の精神及び必須特徴から逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化できるということは当業者には自明である。そのため、上記の詳細な説明はいずれの面においても制約的に解釈されてはならず、例示的なものとして考慮されなければならない。本発明の範囲は、添付した請求項の合理的解釈により決定すべきものであり、本発明の等価的範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。