(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5866422
(24)【登録日】2016年1月8日
(45)【発行日】2016年2月17日
(54)【発明の名称】コネクタ・インターフェース・ピンのマッピング
(51)【国際特許分類】
G06F 3/00 20060101AFI20160204BHJP
G06K 7/00 20060101ALI20160204BHJP
G06K 19/077 20060101ALI20160204BHJP
【FI】
G06F3/00 W
G06K7/00 013
G06K19/077 164
【請求項の数】23
【外国語出願】
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-206862(P2014-206862)
(22)【出願日】2014年10月8日
(65)【公開番号】特開2015-76101(P2015-76101A)
(43)【公開日】2015年4月20日
【審査請求日】2014年12月4日
(31)【優先権主張番号】14/050,961
(32)【優先日】2013年10月10日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】315002955
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オーユー
(74)【代理人】
【識別番号】100127188
【弁理士】
【氏名又は名称】川守田 光紀
(72)【発明者】
【氏名】レイノネン ペッカ
(72)【発明者】
【氏名】インハ カイ・アッラン
(72)【発明者】
【氏名】トイヴォラ ティモ
(72)【発明者】
【氏名】タルモラ ペッカ
(72)【発明者】
【氏名】リンドホルム ルーヌ
(72)【発明者】
【氏名】トイヴァネン ティモ
【審査官】
寺谷 大亮
(56)【参考文献】
【文献】
欧州特許出願公開第02590274(EP,A1)
【文献】
国際公開第2005/124932(WO,A1)
【文献】
国際公開第2013/070753(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/00
G06K 7/00
G06K 19/077
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ・インターフェースに接続可能なデータ・コネクタの、向きを第1のデバイスにて検出すること、ただし、前記データ・インターフェースは、第1の部分および第2の部分を有し、前記第1の部分は、前記第1のデバイスにある第1のタイプの単一のポートに接続されている、前記検出することと;
前記検出された向きの情報を、前記第1のデバイスによって第2のデバイスへ送信することと;
前記第2のデバイスによって前記単一のポートへ送信されたデータを、前記単一のポートを備える前記第1のデバイスにて受信することと;
を含む方法。
【請求項2】
前記データ・インターフェースは、ユニバーサル・シリアル・バス・プラグと、ユニバーサル・シリアル・バス・レセプタクルとのうちの少なくとも1つを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記向きの情報は、前記データ・コネクタが第1の向きであるか、または約180度回転した第2の向きであるかを表現する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記データ・インターフェースは、少なくとも2つの通信制御ピンを有し、前記向きの情報を前記検出することは、
第1の通信制御ピンにおける電流を検出するのに応答して、前記データ・コネクタが前記第1の向きであると判断することと;
第2の通信制御ピンにおける電流を検出するのに応答して、前記データ・コネクタが前記第2の向きであると判断することと;
を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記向きの情報は、前記通信制御ピンのうちの1つを介して送信される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の部分および前記第2の部分は、対称的に配置され、前記データ・コネクタが第1の向きである場合、前記単一のポートは、前記第1のタイプの第1のコネクタ部分に接続され、前記データ・コネクタが第2の向きである場合、前記単一のポートは、前記第1のタイプの第2のコネクタ部分に接続される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記データ・インターフェースは、第2のタイプの第2のポートを少なくとも1つ有し、前記向きの情報は、前記第2のポートによって送信される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のタイプの前記単一のポートは、ユニバーサル・シリアル・バス3.0ポートを有し、前記第2のタイプの前記第2のポートは、ユニバーサル・シリアル・バス2.0ポートを有する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第2のデバイスは、前記第1のタイプの複数のポートを有し、前記向きの情報は、前記第2のデバイスが、前記複数のポートのうち、前記第1のデバイスにある前記第1の部分および前記単一のポートに接続する1つのポートを選択することを可能にする、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
デバイスによって、別のデバイスから向きの情報を受信すること、ただし、前記向きの情報は、前記別のデバイスに接続されたデータ・コネクタの向きを表す、前記受信することと;
データ・インターフェースに接続された第1のタイプの複数のポートのうちの1つを、前記受信された向きの情報に基づいて、前記デバイスによって選択することと;
前記デバイスによって、前記ポートのうちの前記選択された1つのポートへデータを送信することと;
を含む方法。
【請求項11】
前記デバイスによって、前記データ・インターフェースに接続されたプラグの向きを検出すること;
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記データ・インターフェースは、ユニバーサル・シリアル・バス・レセプタクルを有し、前記プラグは、ユニバーサル・シリアル・バス・プラグを有する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記選択することは、
前記受信された向きの情報および前記検出された向きの情報に基づいて、前記複数のポートのうちの1つを選択すること;
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記ポートのうちの前記選択された1つのポートは、ユニバーサル・シリアル・バス3.0ポートを有する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記受信された向きの情報は、前記データ・コネクタが第1の向きであるか、または約180度回転した第2の向きであるかを表現する、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記データ・インターフェースは、少なくとも2つの通信制御ピンを有し、前記通信制御ピンのうちの少なくとも1つは、前記データ・インターフェースの第1の列に位置し、前記通信制御ピンのうちの別の少なくとも1つは、前記データ・インターフェースの第2の列に位置する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
データ・インターフェースに接続可能なデータ・コネクタの、向きを検出することを少なくとも行うよう構成された検出回路であって、前記データ・インターフェースは、第1の部分および第2の部分を有し、前記第1の部分は、第1のデバイスにある第1のタイプの単一のポートに接続されている、前記検出回路と;
前記検出された向きの情報を別のデバイスへ送信すること、および前記別のデバイスによって前記単一のポートへ送信されたデータを受信することを少なくとも行うよう構成された通信回路と;
を有する装置。
【請求項18】
前記データ・インターフェースは、ユニバーサル・シリアル・バス・プラグと、ユニバーサル・シリアル・バス・レセプタクルとのうちの少なくとも1つを有する、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記第1の部分および前記第2の部分は、対称的に配置され、前記データ・コネクタが第1の向きである場合、前記単一のポートは、前記第1のタイプの第1のコネクタ部分に接続され、前記データ・コネクタが第2の向きである場合、前記単一のポートは、前記第1のタイプの第2のコネクタ部分に接続される、請求項17に記載の装置。
【請求項20】
別のデバイスから向きの情報を受信することを少なくとも行うよう構成された通信回路であって、前記向きの情報は、前記別のデバイスに接続されたデータ・コネクタの向きを表す、前記通信回路と;
データ・インターフェースに接続された第1のタイプの複数のポートのうちの1つを、前記受信された向きの情報に基づいて選択することを少なくとも行うよう構成された選択回路であって、前記通信回路は、前記ポートのうちの前記選択された1つのポートへデータを送信することを少なくとも行うようさらに構成されている、前記選択回路と;
を有する装置。
【請求項21】
前記データ・インターフェースは、ユニバーサル・シリアル・バス・レセプタクルを有し、プラグは、ユニバーサル・シリアル・バス・プラグを有する、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
装置の処理手段により実行されると、前記装置に、請求項1から9のいずれかに記載の方法を遂行させるように構成されるプログラム命令を有する、コンピュータ・プログラム。
【請求項23】
装置の処理手段により実行されると、前記装置に、請求項10から16のいずれかに記載の方法を遂行させるように構成されるプログラム命令を有する、コンピュータ・プログラム。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本願明細書に記載の主題は、ユニバーサル・シリアル・バス(USB:Universal Serial Bus)コネクタ・マッピングを含むコネクタ・マッピングに関する。
【0002】
ユニバーサル・シリアル・バス(USB)とともに使用されるコネクタなどの物理的なコネクタを使用して、デバイス同士を接続することができる。USB標準は、USBの物理的側面および電気的側面を定義する。当該標準の例には、ユニバーサル・シリアル・バス3.1規格、ユニバーサル・シリアル・バス3.0規格、ならびにそれらに対する任意の追加、改正、および更新が含まれる。
【0003】
コネクタ・インターフェース・マッピングのための、コンピュータ・プログラム,方法,装置が提供される。
【0004】
いくつかの例示の実施形態に、方法がある。本方法は、データ・インターフェースに接続可能なデータ・コネクタの、向きを第1のデバイスにて検出すること、ただし、データ・インターフェースは、第1の部分および第2の部分を有し、第1の部分は、第1のデバイスにある第1のタイプの単一のポートに接続されている、検出することと;検出された向きの情報を、第1のデバイスによって第2のデバイスへ送信することと;第2のデバイスによって単一のポートへ送信されたデータを、単一のポートを備える第1のデバイスにて受信することとを含んでもよい。
【0005】
いくつかの変形では、以下の特徴を含む、本願明細書で開示される特徴のうちの1つ以上が、任意の実現可能な組み合わせで任意に含まれることができる。データ・インターフェースは、ユニバーサル・シリアル・バス・プラグと、ユニバーサル・シリアル・バス・レセプタクルとのうちの少なくとも1つを備えてもよい。向きの情報は、データ・コネクタが第1の向きであるか、または約180度回転した第2の向きであるかを表現してもよい。データ・インターフェースは、少なくとも2つの通信制御ピンを備えてもよく、向きの情報を検出することは、第1の通信制御ピンにおける電流を検出するのに応答して、データ・コネクタが第1の向きであると判断することと;第2の通信制御ピンにおける電流を検出するのに応答して、データ・コネクタが第2の向きであると判断することとを含んでもよい。第1の部分および第2の部分は、対称的に配置されてもよく、データ・コネクタが第1の向きである場合、単一のポートは、第1のタイプの第1のコネクタ部分に接続され、データ・コネクタが第2の向きである場合、単一のポートは、第1のタイプの第2のコネクタ部分に接続される。向きの情報は、通信制御ピンのうちの1つを介して送信されてもよい。データ・インターフェースは、第2のタイプの第2のポートを少なくとも1つ備えてもよい。向きの情報は、第2のポートによって送信されてもよい。第1のタイプの単一のポートは、ユニバーサル・シリアル・バス3.0ポートであってもよく、第2のタイプの第2のポートは、ユニバーサル・シリアル・バス2.0ポートであってもよい。第2のデバイスは、第1のタイプの複数のポートを有してもよく、向きの情報は、第2のデバイスが、複数のポートのうち、第1のデバイスにある第1の部分および単一のポートに接続する1つのポートを選択することを可能にする。
【0006】
いくつかの例示の実施形態では、方法は、デバイスによって、別のデバイスから向きの情報を受信すること、ただし、向きの情報は、別のデバイスに接続されたデータ・コネクタの向きを表す、受信することと;データ・インターフェースに接続された第1のタイプの複数のポートのうちの1つを、受信された向きの情報に基づいて、デバイスによって選択することと;デバイスによって、ポートのうちの選択された1つのポートへデータを送信することとを含んでもよい。
【0007】
いくつかの変形では、以下の特徴を含む、本願明細書で開示される特徴のうちの1つ以上が、任意の実現可能な組み合わせで任意に含まれることができる。デバイスは、データ・インターフェースに接続されたプラグの向きを検出してもよい。データ・インターフェースは、ユニバーサル・シリアル・バス・レセプタクルを備えてもよく、プラグは、ユニバーサル・シリアル・バス・プラグを備えてもよい。選択することは、受信された向きの情報および検出された向きの情報に基づいて、複数のポートのうちの1つを選択することをさらに含んでもよい。第1のタイプの単一のポートは、ユニバーサル・シリアル・バス3.0ポートであってもよい。受信された向きの情報は、データ・コネクタが第1の向きであるか、または約180度回転した第2の向きであるかを表現してもよい。データ・インターフェースは、少なくとも2つの通信制御ピンを備えてもよく、通信制御ピンのうちの少なくとも1つは、データ・インターフェースの第1の列に位置し、通信制御ピンのうちの別の少なくとも1つは、データ・インターフェースの第2の列に位置する。
【0008】
上記の側面および特徴は、所望の構成に応じて、システム、装置、方法、および/または製品に実装され得る。本願明細書に記載される主題の1つ以上の変形の詳細が、添付の図面および以下の説明に記載される。本願明細書に記載される主題の特徴および利点は、本記載および図面、ならびに特許請求の範囲から明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
各図面には以下を示す。
【0010】
【0011】
【
図2】いくつかの例示実施形態による、コネクタの向きを検出するよう、または通信を行うポートを選択するよう構成されたシステム200の例を示す。
【0012】
【
図3】いくつかの例示実施形態による、コネクタの向きを検出する、または通信を行うポートを選択するプロセス300の例を示す。
【0013】
【
図4】いくつかの例示の実施形態による装置の例を示す。
【0014】
図面中の同一または類似の項目は、同じ符号を使用して示す。
【0015】
いくつかの実施形態では、
図1に示されたタイプのデータ・コネクタが提供される。コネクタがホスト・デバイスに接続されるのかスレーブ・デバイスに接続されるのか、またはコネクタ・プラグがどの方向でレセプタクルに差し込まれるのかをエンド・ユーザが気にせずに済むように、コネクタは、スワップ可能な、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)コネクタなどの単一の小型コネクタを有してもよい。
【0016】
USBコネクタは、
図1にて示されているように実装されてもよく、コネクタのどちら側にも1つのUSB3.0バスがあり、これを使用してUSBホスト・デバイスまたはUSBスレーブ・デバイスに接続可能である。さらに、コネクタは、回転させること、またはねじることが可能であり、それでも接続先のレセプタクルに適合することができる。これは、物理的に異なるホスト・コネクタおよびスレーブ・コネクタを有する従来のUSBコネクタとは異なる。デバイスは、
図1に示されるように、2列のコネクタまたはレセプタクルを有してもよいが、一部のデバイスは、2列のレセプタクルの一部分のみを実装することを選択してもよい。さらに、デバイスがレセプタクルを完全に実装したとしても、レセプタクルの或る一部分のみが、例えばUSB3.0ポートなど、デバイスの適切な機能ブロックに接続されてもよい。例えば、USB充電器またはその他デバイスなどのデバイスは、
図1にて示されたUSBレセプタクルを備えてもよいが、レセプタクル100は、レセプタクル100の上側の列のみを使用し、下側の列は使用しなくてもよい(またはその逆)。この場合には、ホストがCC1およびCC2などの通信制御(CC:Communication Control)ピンを使用して通信制御シグナリング、向き検出、および/またはシリアル・データ通信などの通信を実行することはできないかもしれない。
【0017】
本願明細書で開示される主題は、別のデバイスにUSBプラグの向きの情報を提供するデバイスに関する。続いて、この向きの情報は、別のデバイスによって、USB3.0ポートなどのアクティブなポートを選択するために使用されてもよい。別のデバイスは、それ自体のコネクタの向きも考慮に入れてから、アクティブなポートを選択してもよい。
【0018】
図2は、いくつかの例示の実施形態による、第1のデバイス205および第2のデバイス250を備えるシステム200の例を示す。
【0019】
いくつかの例示の実施形態では、デバイス205は、両USB3.0ポート/レーンを使用して通信する能力を有してもよい。しかし、デバイス250ではコネクタの一部にUSB3.0ポート/レーンが1つ接続されているのみであるため、デバイス205は、通信を可能にするためにデバイス205にてどちらのポート/レーンが使用されるかを選択するよう構成される。
【0020】
第1のデバイス205は、USB3.0ポート210および214など、2つのUSBポートを備えるホストUSBデバイスとして実装されてもよい。第1のUSB3.0ポート214は、レセプタクル207の左の部分に接続(216)されてもよく、第2のUSB3.0ポート210は、レセプタクル207の右の部分に接続(212)されてもよい。第1のデバイス205はさらに、USBコネクタ240Aおよび240Cの向きを検出する向き検出回路209Aを備えてもよい。例えば、向き検出回路209Aは、CC線(単数または複数)の極性、CC線(単数または複数)における電流の変化、CC線(単数または複数)における抵抗値、または接続されているときのCC線(単数または複数)の電圧状態などに基づいてコネクタの向きを検出してもよい。第1のデバイス205はさらに、CCピン/線(またはその他任意のピン/線)を介して第2のデバイス250と通信するための通信インターフェース209Bを備えてもよい。ポート214および210は、USB3.0に従ったデータ・ポートとして実装されてもよいが、他のタイプのポートも使用され得る。
【0021】
第1のデバイス205は、2つのUSB3.0ポート210および214を示すが、他の数が実装されてもよい。例えば、USB3.0接続性を212および216に提供するために、単一のUSB3.0ポート210がマルチプレクサとともに実装されてもよい。
【0022】
さらに、USBおよびUSB3.0について記載するが、本願明細書で開示されるコネクタ・マッピングの対象はUSBおよびUSB3.0に限定されないため、他の構成においても使用できる。
【0023】
第2のデバイス250は、USBデバイスとして実装されてもよいが、レセプタクル252の左側または右側のみに接続(256)された単一のUSB3.0ポート258のみを備える。
図2の例では、USB3.0ポート258は、レセプタクル252の左側に接続されている。第2のデバイス250はさらに、USBコネクタの向きを検出する向き検出回路253Aを備えてもよい。第2のデバイス250はさらに、CCピン/線(またはその他任意のピン/線)を介して第1のデバイス205と通信するための通信インターフェース253Bを備えてもよい。
【0024】
図3は、いくつかの例示の実施形態による、コネクタ・マッピングのプロセス300を示す。
図3の記載も
図2を参照する。
【0025】
いくつかの例示の実施形態によれば、305にてコネクタの向きが検出されてもよい。例えば、向き検出回路253Aが、コネクタ240A、ケーブル240B、および/またはコネクタ240Cの向きを判断してもよい。向きは、CCピンに基づいて(例えば上述の通りピンの極性などに基づいて)判断されてもよい。
図2の例では、コネクタ240Cがねじれているので、向き検出回路253Aは、ねじれ(例えば、ねじれのない接続から180度回転している)を、CC1ピンおよびCC2ピンに基づいて検出してもよい。例えば、レセプタクル207がCC1 264AおよびCC2 264Bを有する場合、コネクタ240Aは、図のようにCC1 264CおよびCC2 264Dを受容するであろう。しかし、ねじれが原因で、コネクタ240Cは、CC2 264Eを左側に、CC1 264Fを右側に提供する。
図2の例では、CC1のみがケーブルにより配線される。レセプタクル252に接続されると、CC2 264Gが左側に現れ、CC1 264Hが右に現れる。この例では、向き検出回路253Aは、264GにてCC2を(例えばその極性に基づいて)検出する。
【0026】
いくつかの例示の実施形態によれば、310にて、検出された向きが別のデバイスに提供されてもよい。例えば、通信インターフェース253Bを備えるデバイス250は、検出された向きの情報をデバイス205へ送信してもよい。通信インターフェース253Bは、向きの情報を、CC線を介してデバイス205へ送信してもよい。例えば、通信インターフェース253Bは、この向き(または極性)情報を、CC線などのUSB線のうちの1つによって搬送されるシリアル・データ線を介して送信してもよい。向きの情報はさらに、次のうちの1つ以上を介してデバイス205へ送信されてもよい:例えば向き/極性情報を含むUSBディスクリプタを用いるUSB2.0;および/または電源供給(PD:power delivery)通信;またはその他通信パス(例えば、デバイス205とデバイス250との間のBluetoothリンク、デバイス205とデバイス250との間のWiFi、および/または同様のもの)。向きの情報は、ユーザ・インターフェースを介しても受信され得る(例えば、ブラウザ、キーパッドなどを介して入力される)。
【0027】
いくつかの例示の実施形態によれば、315にてデバイス205は、それ自体のコネクタの向きを検出してもよい。例えば、デバイス205は、コネクタ240Aおよびレセプタクル207に対するその向きを(例えばCC線/ピンに基づいて)検出してもよい。
図3の例では、コネクタ240Aはねじれておらず、したがって、コネクタ240の向きがそのように検出されてもよい。
【0028】
いくつかの例示の実施形態によれば、320にて、デバイス205は、どのポートを使用するかを判断してもよい。例えば、デバイス205は、310にて送信されたコネクタ240Cに関する向きの情報を受信してもよい。コネクタ240Cに関する向きの情報および/またはコネクタ240Aの判断された向きに基づいて、デバイス205は、2つのポート210および214のどちらを使用するかを判断してもよい。次に、向き検出209Aは、対応する制御信号を218Aおよび/または218Bにて送信して、選択されたポート210または214をアクティブ化してもよい。
図3の例では、ポート210が、レセプタクル207の右の部分、コネクタ240Aの右の部分、ケーブル240B、ねじれたコネクタ240C、および(ねじれ/向きの変化の結果として)USBポート258が接続(256)されているレセプタクル252の左の部分をトラバースする(traverse)ので、デバイス205は、ポート、例えばポート210を選択してもよい。一方、コネクタ240Cがねじれていなかったと仮定する。その場合には、ポート214が、レセプタクル207の左の部分、コネクタ240Aの左の部分、ケーブル240B、コネクタ240C(ねじれた向きではない)、およびUSBポート258が接続されているレセプタクル252の左の部分をトラバースするので、デバイス205は、代わりにポート214を選択してもよい。
【0029】
ポートが選択された後、第1および第2のデバイスは、デバイス205および250のポート間で通信(例えばデータのやり取りなど)してもよい。
【0030】
いくつかの例示の実施形態では、デバイス205は、特定のデバイス・タイプの検出に基づいてポート214とポート210とを自動的にスワップし、続いて、何らのネゴシエーションもなしに接続を確立するよう構成されてもよい。
【0031】
図4は、いくつかの例示の実施形態による、ユーザ機器として構成可能な装置10のブロック図を示す。
【0032】
装置10は、向き検出、通信インターフェース、ポートなど、
図2に関して記載した各側面のうちの1つ以上を備えてもよいUSBインターフェース64Aをさらに備える。
【0033】
装置10は、送信機14および受信機16と通信している少なくとも1つのアンテナ12を備えてもよい。あるいは、送信アンテナと受信アンテナとは別々であってもよい。
【0034】
装置10はさらに、送信機に信号を提供し、受信機から信号を受領し、さらに装置の機能を制御するよう構成された、プロセッサ20を備えてもよい。プロセッサ20は、導線を介して送信機および受信機に制御シグナリングをもたらすことによって送信機および受信機の機能を制御するよう構成されてもよい。さらに、プロセッサ20は、例えばディスプレイまたはメモリなどの他の構成要素にプロセッサ20を接続する導線を介して制御シグナリングをもたらすことによって、装置10の他の構成要素を制御するよう構成されてもよい。プロセッサ20は、例えば、回路、少なくとも1つの処理コア、付属のデジタル信号プロセッサ(単数または複数)を備える1つ以上のマイクロプロセッサ、付属のデジタル信号プロセッサなしの1つ以上のプロセッサ(単数または複数)、1つ以上のコプロセッサ、1つ以上のマルチコア・プロセッサ、1つ以上のコントローラ、処理回路、1つ以上のコンピュータ、集積回路(例えば、特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:field programmable gate array)、および/または同様のもの)を含む他の様々な処理要素、またはその何らかの組み合わせを含む、様々な形で具現化されてもよい。装置10は、位置プロセッサ、および/またはポジショニングおよび/またはナビゲーション情報などの位置情報を取得するためのインターフェースを備えてもよい。したがって、
図3には単一のプロセッサとして示されているが、いくつかの例示の実施形態では、プロセッサ20は、複数のプロセッサまたは処理コアを有してもよい。
【0035】
プロセッサ20によって送信および受信される信号は、該当するセルラ・システムのエア・インターフェース標準、および/または異なる任意数の有線または無線ネットワーキング技術に従ったシグナリング情報を含んでもよい。無線ネットワーキング技術は、例えば米国電気電子学会(IEEE:Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11、802.16、および/または同様のものなどの、Wi−Fi、無線ローカル・アクセス・ネットワーク(WLAN:wireless local access network)技術を含むが、これらに限定はされない。さらに、これらの信号は、音声データ、ユーザが生成したデータ、ユーザがリクエストしたデータ、および/または同様のものを含んでもよい。
【0036】
装置10は、1つ以上のエア・インターフェース標準、通信プロトコル、変調形式、アクセス型、および/または同様のものを用いて動作できてもよい。例えば、装置10および/またはその中のセルラ・モデムは、様々な第1世代(1G:first generation)通信プロトコル、第2世代(2G(second generation)または2.5G)通信プロトコル、第3世代(3G:third−generation)通信プロトコル、第4世代(4G:fourth−generation)通信プロトコル、インターネット・プロトコル・マルチメディア・サブシステム(IMS:Internet Protocol Multimedia Subsystem)通信プロトコル(例えば、セッション開始プロトコル(SIP:session initiation protocol))および/または同様のものに従って動作できてもよい。例えば、装置10は、2G無線通信プロトコルIS−136、時分割多元接続TDMA(Time Division Multiple Access)、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズすなわちGSM(登録商標)、IS−95、符号分割多元接続、すなわちCDMA(Code Division Multiple Access)、および/または同様のものに従って動作できてもよい。さらに、例えば装置10は、2.5G無線通信プロトコル汎用パケット無線サービス(GPRS:General Packet Radio Service)、拡張データGSM環境(EDGE:Enhanced Data GSM Environment)、および/または同様のものに従って動作できてもよい。さらに、例えば装置10は、3G無線通信プロトコル、例としてユニバーサル・モバイル通信システム(UMTS:Universal Mobile Telecommunications System)、符号分割多元接続2000(CDMA2000)、広帯域符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access)、時分割同期符号分割多元接続(TD−SCDMA:Time Division−Synchronous Code Division Multiple Access)、および/または同様のものなどに従って動作できてもよい。装置10はさらに、例えばロング・ターム・エボリューション(LTE:Long Term Evolution)、進化型ユニバーサル地上無線アクセス・ネットワーク(E−UTRAN:Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)、および/または同様のものなどの3.9G無線通信プロトコルに従って動作できてもよい。さらに、例えば装置10は、例としてLTEアドバンストおよび/または同様のものなどの4G無線通信プロトコル、ならびに後に開発され得る同様の無線通信プロトコルに従って動作できてもよい。
【0037】
当然のことながら、プロセッサ20は、装置10のオーディオ/ビデオおよび論理機能を実装する回路を備えてもよい。例えば、プロセッサ20は、デジタル信号プロセッサ・デバイス、マイクロプロセッサ・デバイス、アナログ−デジタル変換器、デジタル−アナログ変換器、および/または同様のものを有してもよい。装置10の制御および信号処理機能は、デバイスのそれぞれの能力に従ってこれらのデバイス間に割り当てられてもよい。プロセッサ20はさらに、内蔵音声符号器(VC:voice coder)20a、内蔵データ・モデム(DM:data modem)20b、および/または同様のものを有してもよい。さらに、プロセッサ20は、メモリに記憶され得る1つ以上のソフトウェア・プログラムを動作させる機能性を備えてもよい。一般に、プロセッサ20および記憶されたソフトウェア命令は、装置10にアクションを実行させるよう構成されてもよい。例えば、プロセッサ20は、例としてウェブ・ブラウザなどの接続プログラムを動作させることができてもよい。接続プログラムは、装置10が、例えばロケーション・ベースのコンテンツなどのウェブ・コンテンツを、例えば無線アプリケーション・プロトコル、すなわちWAP(wireless application protocol)、ハイパーテキスト転送プロトコル、すなわちHTTP(hypertext transfer protocol)、および/または同様のものなどのプロトコルに従って送受信できるようにしてもよい。
【0038】
装置10はさらに、例えばイヤホンまたはスピーカ24、リンガ22、マイクロホン26、ディスプレイ28、ユーザ入力インターフェース、および/または同様のものなどを含むユーザ・インターフェースを有してもよく、これは、プロセッサ20により制御されうるように接続されてもよい。上述の通り、ディスプレイ28は、タッチ・センシティブ・ディスプレイを備えてもよく、ユーザは、タッチおよび/またはジェスチャをして選択、値の入力、および/または同様のことを行ってもよい。プロセッサ20はさらに、例えばスピーカ24、リンガ22、マイクロホン26、ディスプレイ28、および/または同様のものなどのユーザ・インターフェースの1つ以上の構成要素の少なくともいくつかの機能を制御するよう構成された、ユーザ・インターフェース回路を備えてもよい。プロセッサ20および/またはプロセッサ20を有するユーザ・インターフェース回路は、例えば揮発性メモリ40、不揮発性メモリ42、および/または同様のものなどのプロセッサ20がアクセスできるメモリ上に記憶された、例えばソフトウェアおよび/またはファームウェアなどのコンピュータ・プログラム命令によって、ユーザ・インターフェースの1つ以上の構成要素の1つ以上の機能を制御するよう構成されてもよい。装置10は、例えば、検出可能な出力として機械的振動をもたらす回路など、モバイル端末に関係する様々な回路に電力を供給する電池を備えてもよい。ユーザ入力インターフェースは、例えばキーパッド30(ディスプレイ28上に提示される仮想キーボードまたは外付けキーボードとすることができる)および/またはその他入力デバイスなど、装置10がデータを受領できるようにするデバイスを有してもよい。
【0039】
さらに、RF(radio frequency:無線周波数)技術に従ってデータが電子デバイスと共有され、かつ/または電子デバイスから取得され得るように、装置10は、短距離無線周波数(RF)送受信機および/またはインテロゲータ64を備えてもよい。装置10は、例えば赤外線(IR:infrared)送受信機66、Bluetooth(登録商標)無線技術を使用して動作するBluetooth(BT)送受信機68、無線ユニバーサル・シリアル・バス(USB)送受信機70、および/または同様のものなどの他の短距離送受信機を備えてもよい。Bluetooth送受信機68は、低電力または超低電力Bluetooth技術、例えばWibreeなどの無線標準に従って動作できてもよい。この関連で、装置10、および特に短距離送受信機は、装置に近接した、例えば10メートル以内などにある電子デバイスへデータを送信することおよび/またはそれからデータを受信することができてもよい。WiFiまたは無線ローカル・エリア・ネットワーキング・モデムを備える装置10はさらに、6LoWpan、Wi−Fi、Wi−Fi低電力、例えばIEEE802.11技術、IEEE802.15技術、IEEE802.16技術、および/または同様のものなどのWLAN技術を含む様々な無線ネットワーキング技術に従って、電子デバイスからデータを送信および/または受信することができてもよい。
【0040】
装置10は、モバイル・サブスクライバに関係する情報要素を記憶できる、例えばサブスクライバ識別モジュール(SIM:subscriber identity module)38、リムーバブル・ユーザ識別モジュール(R−UIM:removable user identity module)、および/または同様のものなどのメモリを有してもよい。SIMに加えて、装置10は、他のリムーバブルおよび/または固定メモリを備えてもよい。装置10は、揮発性メモリ40および/または不揮発性メモリ42を備えてもよい。例えば、揮発性メモリ40は、ダイナミックおよび/またはスタティックRAM、オンチップまたはオフチップ・キャッシュ・メモリ、および/または同様のものを含むランダム・アクセス・メモリ(RAM:Random Access Memory)を含んでもよい。不揮発性メモリ42は、内蔵型および/またはリムーバブルとしてもよく、例えば、読み取り専用メモリ、フラッシュ・メモリ、例としてハード・ディスクなどの磁気記憶デバイス、フレキシブルディスク・ドライブ、磁気テープ、光ディスク・ドライブおよび/または媒体、不揮発性ランダム・アクセス・メモリ(NVRAM:non−volatile random access memory)、および/または同様のものを含んでもよい。揮発性メモリ40のように、不揮発性メモリ42は、データの一時記憶のためのキャッシュ領域を備えてもよい。揮発性および/または不揮発性メモリの少なくとも一部がプロセッサ20に組み込まれてもよい。メモリは、ユーザ機器/モバイル端末の機能を実行するために装置によって使用されてもよい、1つ以上のソフトウェア・プログラム、命令、複数の情報、データ、および/または同様のものを記憶してもよい。メモリは、例えば国際モバイル機器識別情報(IMEI:international mobile equipment identification)コードなどの、装置10を一意に識別できる識別子を有してもよい。機能は、例えばプロセス300において開示された機能など、ユーザ機器に関して本願明細書で開示された動作のうちの1つ以上を含んでもよい。メモリは、例えば国際モバイル機器識別情報(IMEI)コードなどの、装置10を一意に識別できる識別子を有してもよい。例示の実施形態では、プロセッサ20は、メモリ40および/または42に記憶されたコンピュータ・コードを使用して、本願明細書で開示されたプロセス300の各側面および/または同様のものを含む、例えばデバイス205および/またはデバイス250の1つ以上の側面を制御するよう構成されてもよい。
【0041】
本願明細書に開示された実施形態の一部は、ソフトウェア、ハードウェア、アプリケーション論理、またはソフトウェアと、ハードウェアと、アプリケーション論理との組み合わせにおいて実装され得る。ソフトウェア、アプリケーション論理、および/またはハードウェアは、例えばメモリ40、制御装置20、または電子コンポーネント上に存在し得る。いくつかの例示の実施形態では、アプリケーション論理、ソフトウェア、または命令セットは、様々な従来のコンピュータ可読媒体のうちの任意のものにおいて維持される。本文書の文脈では、「コンピュータ可読媒体」は、例えばコンピュータまたはデータ・プロセッサ回路などの命令実行システム、装置、またはデバイスによって、またはそれに関連して使用される命令を含むこと、記憶すること、伝達すること、伝播させること、または搬送することができる任意の非一時的媒体であってもよく、例が
図4に示されている。コンピュータ可読媒体は、例えばコンピュータなどの命令実行システム、装置、またはデバイスによって、またはそれに関連して使用される命令を含むこと、または記憶することができる任意の媒体とされ得る、非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含んでもよい。さらに、本願明細書で開示された実施形態の一部は、本願明細書で開示された方法(例えばプロセス300および/または同様のものを参照)を生じさせるよう構成されたコンピュータ・プログラムを含む。
【0042】
添付の特許請求の範囲に記載の範囲、解釈、または用途を決して限定するものではないが、本願明細書で開示された例示の実施形態のうちの1つ以上の技術的効果は、単一のポートしか有しないデバイスのチップセットがデュアル・ポート・ホストとともに動作できることである。
【0043】
必要に応じて、本願明細書で説明された種々の機能は、異なる順序で実行されること、および/または互いに同時に実行されることが可能である。さらに、必要に応じて、上記の機能のうちの1つ以上を、任意選択とすることも、組み合わせることもできる。本発明の様々な側面が独立クレームに記載されているが、本発明の他の側面は、特許請求の範囲に明示的に記載された組み合わせのみではなく、その他、記載された実施形態および/または従属クレームからの特徴と、独立クレームの特徴との組み合わせを含む。さらに、この点において、上記の事項は例示の実施形態について記載しているが、これらの記載は、限定的な意味に捉えられてはならないということを指摘しておく。それどころか、添付の特許請求の範囲において定義される本発明の範囲から逸脱することなく加えることができる変化および変更はいくつかある。他の実施形態が、添付の特許請求の範囲に記載の範囲内にあることもある。「基づく」という用語は、「少なくとも基づく」を含む。