(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5866481
(24)【登録日】2016年1月8日
(45)【発行日】2016年2月17日
(54)【発明の名称】リモート制御で移動同期を実現するための方法、システム及びコンピュータ記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0481 20130101AFI20160204BHJP
G06F 3/038 20130101ALI20160204BHJP
【FI】
G06F3/0481 120
G06F3/038 350D
【請求項の数】18
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-510621(P2015-510621)
(86)(22)【出願日】2013年5月3日
(65)【公表番号】特表2015-518621(P2015-518621A)
(43)【公表日】2015年7月2日
(86)【国際出願番号】CN2013075119
(87)【国際公開番号】WO2013166936
(87)【国際公開日】20131114
【審査請求日】2014年11月6日
(31)【優先権主張番号】201210140232.8
(32)【優先日】2012年5月8日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】513175631
【氏名又は名称】テンセント テクノロジー (シェンジェン) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】リ,グオホン
(72)【発明者】
【氏名】ウェイ,ロンフェン
【審査官】
岩橋 龍太郎
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−203891(JP,A)
【文献】
特開2010−237816(JP,A)
【文献】
特開2006−236046(JP,A)
【文献】
特開2010−134912(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/0481
G06F 3/038
G06F 3/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
リモート制御で移動同期を実現するための方法であって、
リモート制御命令を取得して、該リモート制御命令から目標速度及びリモート時刻を抽出するステップと、
制御オブジェクトのローカル移動状態を取得するステップであって、該ローカル移動状態は、前記制御オブジェクトのローカル速度及びローカル時刻を含む、ステップと、
前記リモート時刻及び前記ローカル時刻に従って遅延時間を計算するステップと、
前記遅延時間、前記目標速度、前記ローカル速度及び予め設定された同期時間に従って、前記制御オブジェクトを移動させるステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記遅延時間、前記目標速度、前記ローカル速度及び前記予め設定された同期時間に従って、前記制御オブジェクトを移動させるステップは、
前記遅延時間、前記目標速度、前記ローカル速度及び前記予め設定された同期時間に従って、同期加速度及び同期初速度を計算するステップと、
前記予め設定された同期時間内に前記同期加速度及び前記同期初速度に従って、前記制御オブジェクトを移動させるステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記遅延時間、前記目標速度、前記ローカル速度及び前記予め設定された同期時間に従って、同期加速度及び同期初速度を計算するステップは、
前記同期加速度及び前記同期初速度を、二元一次方程式群:
【数11】
に従って計算するステップを含み、ここで、V
Tは前記同期初速度であり、Aは前記同期加速度であり、T
syncは前記予め設定された同期時間であり、V
Mは前記目標速度であり、V
0は前記ローカル速度であり、T
delayは前記遅延時間である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記予め設定された同期時間内に前記同期加速度及び前記同期初速度に従って、前記制御オブジェクトを移動させるステップは、
VMがV0より大きいとき、初速度としてVT×80%をとり、前記予め設定された同期時間内に前記同期加速度に従う可変の速度で前記制御オブジェクトを移動させるステップと、VMがV0より小さいとき、初速度としてVT×120%をとり、前記予め設定された同期時間内に前記同期加速度に従う可変の速度で前記制御オブジェクトを移動させるステップとを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記同期加速度は、起動加速度及び終了加速度を含み、
前記遅延時間、前記目標速度、前記ローカル速度及び前記予め設定された同期時間に従って、同期加速度及び同期初速度を計算するステップは、
前記ローカル速度を前記同期初速度に割り当てるステップと、
前記起動加速度及び前記終了加速度を、三元一次方程式群:
【数12】
に従って計算するステップを含み、ここで、V
0は前記ローカル速度であり、A
beginは前記起動加速度であり、T
syncは前記予め設定された同期時間であり、V
Hは、1/2T
syncの時間長の間に加速度A
beginでV
0を加速することにより得られる速度を表す中間変数であり、A
endは前記終了加速度であり、V
Mは前記目標速度であり、T
delayは前記遅延時間である、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記予め設定された同期時間内に同期加速度及び同期初速度に従って、制御オブジェクトを移動させるステップは、
前記予め設定された同期時間の2分の1の時間長の間、前記起動加速度を有する前記同期初速度で前記制御オブジェクトを移動させるステップと、
前記予め設定された同期時間の2分の1の時間長の間、前記終了加速度で前記制御オブジェクトを移動させるステップと
を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
リモート制御で移動同期を実現するシステムであって、
リモート制御命令を取得して、該リモート制御命令から目標速度及びリモート時刻を抽出するように構成される制御命令取得モジュールと、
制御オブジェクトのローカル移動状態を取得するように構成されるローカル状態取得モジュールであって、該ローカル移動状態は、前記制御オブジェクトのローカル速度及びローカル時刻を含む、ローカル状態取得モジュールと、
前記リモート時刻及び前記ローカル時刻に従って遅延時間を計算するように構成される遅延時間計算モジュールと、
前記遅延時間、前記目標速度、前記ローカル速度及び予め設定された同期時間に従って、前記制御オブジェクトを移動させるように構成される同期移動モジュールと
を備える、システム。
【請求項8】
前記同期移動モジュールは、前記遅延時間、前記目標速度、前記ローカル速度及び前記予め設定された同期時間に従って、同期加速度及び同期初速度を計算し、前記予め設定された同期時間内に前記同期加速度及び前記同期初速度に従って、前記制御オブジェクトを移動させるように構成される、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記同期移動モジュールは更に、前記同期加速度及び前記同期初速度を、二元一次方程式群:
【数13】
に従って計算するように構成され、ここで、V
Tは前記同期初速度であり、Aは前記同期加速度であり、T
syncは前記予め設定された同期時間であり、V
Mは前記目標速度であり、V
0は前記ローカル速度であり、T
delayは前記遅延時間である、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記同期移動モジュールは、
VMがV0より大きいとき、初速度としてVT×80%をとり、前記予め設定された同期時間内に前記同期加速度に従う可変の速度で前記制御オブジェクトを移動させ、VMがV0より小さいとき、初速度としてVT×120%をとり、前記予め設定された同期時間内に前記同期加速度に従う可変の速度で前記制御オブジェクトを移動させるようにも構成される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記同期加速度は、起動加速度及び終了加速度を含み、
前記同期移動モジュールは更に、前記ローカル速度を前記同期初速度に割り当てて、前記起動加速度及び前記終了加速度を、三元一次方程式群:
【数14】
に従って計算するように構成され、ここで、V
0は前記ローカル速度であり、A
beginは前記起動加速度であり、T
syncは前記予め設定された同期時間であり、V
Hは、1/2T
syncの時間長の間に加速度A
beginでV
0を加速することにより得られる速度を表す中間変数であり、A
endは前記終了加速度であり、V
Mは前記目標速度であり、T
delayは前記遅延時間である、請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
前記同期移動モジュールは更に、前記予め設定された同期時間の2分の1の時間長の間、前記起動加速度を有する同期初速度で前記制御オブジェクトを移動させ、前記予め設定された同期時間の2分の1の時間長の間、前記終了加速度で前記制御オブジェクトを移動させるように構成される、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
リモート制御で移動同期を実現するための方法を実行するように構成されたコンピュータ実行可能命令を記憶するコンピュータ記憶媒体であって、前記方法は、
リモート制御命令を取得して、リモート制御命令から目標速度及びリモート時刻を抽出するステップと、
制御オブジェクトのローカル移動状態を取得するステップであって、該ローカル移動状態は、前記制御オブジェクトのローカル速度及びローカル時刻を含む、ステップと、
前記リモート時刻及び前記ローカル時刻に従って遅延時間を計算するステップと、
前記遅延時間、前記目標速度、前記ローカル速度及び予め設定された同期時間に従って、前記制御オブジェクトを移動させるステップと、
を含む、コンピュータ記憶媒体。
【請求項14】
前記遅延時間、前記目標速度、前記ローカル速度及び前記予め設定された同期時間に従って、前記制御オブジェクトを移動させるステップは、
前記遅延時間、前記目標速度、前記ローカル速度及び前記予め設定された同期時間に従って、同期加速度及び同期初速度を計算するステップと、
前記予め設定された同期時間内に前記同期加速度及び前記同期初速度に従って、前記制御オブジェクトを移動させるステップと
を含む、請求項13に記載のコンピュータ記憶媒体。
【請求項15】
前記遅延時間、前記目標速度、前記ローカル速度及び前記予め設定された同期時間に従って、同期加速度及び同期初速度を計算するステップは、
前記同期加速度及び前記同期初速度を、二元一次方程式群:
【数15】
に従って計算するステップを含み、ここで、V
Tは前記同期初速度であり、Aは前記同期加速度であり、T
syncは前記予め設定された同期時間であり、V
Mは前記目標速度であり、V
0は前記ローカル速度であり、T
delayは前記遅延時間である、請求項14に記載のコンピュータ記憶媒体。
【請求項16】
前記予め設定された同期時間内に前記同期加速度及び前記同期初速度に従って、前記制御オブジェクトを移動させるステップは、
VMがV0より大きいとき、初速度としてVT×80%をとり、前記予め設定された同期時間内に前記同期加速度に従う可変の速度で前記制御オブジェクトを移動させるステップと、VMがV0より小さいとき、初速度としてVT×120%をとり、前記予め設定された同期時間内に前記同期加速度に従う可変の速度で前記制御オブジェクトを移動させるステップとを含む、請求項15に記載のコンピュータ記憶媒体。
【請求項17】
前記同期加速度は、起動加速度及び終了加速度を含み、
前記遅延時間、前記目標速度、前記ローカル速度及び前記予め設定された同期時間に従って、同期加速度及び同期初速度を計算するステップは、
前記ローカル速度を前記同期初速度に割り当てるステップと、
前記起動加速度及び前記終了加速度を、三元一次方程式群:
【数12】
に従って計算するステップを含み、ここで、V
0は前記ローカル速度であり、A
beginは前記起動加速度であり、T
syncは前記予め設定された同期時間であり、V
Hは、1/2T
syncの時間長の間に加速度A
beginでV
0を加速することにより得られる速度を表す中間変数であり、A
endは前記終了加速度であり、V
Mは前記目標速度であり、T
delayは前記遅延時間である、請求項14に記載のコンピュータ記憶媒体。
【請求項18】
前記予め設定された同期時間内に同期加速度及び同期初速度に従って、制御オブジェクトを移動させるステップは、
前記予め設定された同期時間の2分の1の時間長の間、前記起動加速度を有する前記同期初速度で前記制御オブジェクトを移動させるステップと、
前記予め設定された同期時間の2分の1の時間長の間、前記終了加速度で前記制御オブジェクトを移動させるステップと
を含む、請求項17に記載のコンピュータ記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク技術に関し、より具体的には、リモート制御で移動同期を実現するための方法、システム及びコンピュータ記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワーク技術の発展により、リモート制御技術を採用する幾つかのアプリケーションが現れてきている。これらのアプリケーションは、例えばリモートミーティング、リモートデスクトップ、リモートホワイトボード、オンラインゲーム等である。これらのアプリケーションにおいて、ユーザは、端末を制御するように命令をリモートから端末へ送ることができる。端末は、制御オブジェクトを移動させることによって、リモート制御の結果を表示することができる。
【0003】
制御オブジェクトは、端末上に要素を表示することができ、カーソル、アイコン、ピクチャ、アニメーション又は2D/3Dモデルとすることができる。例えばリモートホワイトボードアプリケーションでは、制御オブジェクトはカーソルであり、ユーザがマウスを動かすオペレーションをリモートで検出することができ、マウスの動きのトラックに従ってカーソル制御命令を生成して端末へ送信することができる。端末は、カーソル制御命令に従って、該端末のディスプレイ画面上のカーソルの動きを制御する。オンラインゲームでは、制御オブジェクトは、2D/3Dモデル(すなわちプレイヤのキャラクタ)であり、クライアントコンピュータは、サーバによって発行されたキャラクタ制御命令に従って、2D/3Dモデルをディスプレイ画面上で動かすことができる。
【0004】
しかしながら、実際のネットワーク環境は、理論上は0(ゼロ)遅延に到達することはできないので、端末内で制御オブジェクトの位置を定めるときに、位置的な偏差(停滞又は先行)が存在する可能性がある。典型的な技術では、移動同期を実現するとき、通常、目標位置が制御命令から抽出され、次いで制御オブジェクトの現在の位置が、目標位置となるように直接設定される、すなわち、制御オブジェクトの位置を再設定する。これは視覚上、制御オブジェクトがディスプレイ画面上でジャンプすることで現れることとなり、これにより、移動同期の効果はあまりスムーズでないものとなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この観点から、移動同期の効果をよりスムーズにすることを可能にする、リモート制御で移動同期を実現する方法を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
リモート制御で移動同期を実現するための方法は、
リモート制御命令を取得して、リモート制御命令から目標速度及びリモート時刻を抽出するステップと、
制御オブジェクトのローカル移動状態を取得するステップであって、ローカル移動状態は、制御オブジェクトのローカル速度及びローカル時刻を含む、ステップと、
リモート時刻及びローカル時刻に従って遅延時間を計算するステップと、
遅延時間、目標速度、ローカル速度及び予め設定された同期時間に従って、制御オブジェクトを移動させるステップと、
を含む。
【0007】
一実施形態において、遅延時間、目標速度、ローカル速度及び予め設定された同期時間に従って、制御オブジェクトを移動させるステップは、特に、
遅延時間、目標速度、ローカル速度及び予め設定された同期時間に従って、同期加速度及び同期初速度を計算するステップと、
予め設定された同期時間内に同期加速度及び同期初速度に従って、制御オブジェクトを移動させるステップと
を含む。
【0008】
一実施形態において、遅延時間、目標速度、ローカル速度及び予め設定された同期時間に従って、同期加速度及び同期初速度を計算するステップは、特に、
同期加速度及び同期初速度を、二元一次方程式群:
【数1】
に従って計算するステップを含み、ここで、V
Tは同期初速度であり、Aは同期加速度であり、T
syncは予め設定された同期時間であり、V
Mは目標速度であり、V
0はローカル速度であり、T
delayは遅延時間である。
【0009】
一実施形態において、予め設定された同期時間内に同期加速度及び同期初速度に従って、制御オブジェクトを移動させるステップは、特に、
V
MがV
0より大きいとき、初速度としてV
T×80%をとり、同期時間内に同期加速度に従う可変の速度で制御オブジェクトを移動させ、V
MがV
0より小さいとき、初速度としてV
T×120%をとり、同期時間内に同期加速度に従う可変の速度で制御オブジェクトを移動させるステップを含む。
【0010】
一実施形態において、同期加速度は、起動加速度及び終了加速度を含み、遅延時間、目標速度、ローカル速度及び予め設定された同期時間に従って、同期加速度及び同期初速度を計算するステップは、特に、
ローカル速度を同期初速度に割り当てるステップと、
起動加速度及び終了加速度を、三元一次方程式群:
【数2】
に従って計算するステップを含み、ここで、V
0はローカル速度であり、A
beginは起動加速度であり、T
syncは同期時間であり、V
Hは、1/2T
syncの時間長の間に加速度A
beginでV
0を加速することにより得られる速度を表す中間変数であり、A
endは終了加速度であり、V
Mは目標速度であり、T
delayは遅延時間である。
【0011】
一実施形態において、予め設定された同期時間内に同期加速度及び同期初速度に従って、制御オブジェクトを移動させるステップは、特に、
同期時間の2分の1の時間長の間、起動加速度を有する同期初速度で、制御オブジェクトを移動させるステップと、
同期時間の2分の1の時間長の間、終了加速度で制御オブジェクトを移動させるステップと
を含む。
【0012】
さらに、移動同期の効果をよりスムーズにすることを可能にする、リモート制御で移動同期を実現するシステムを提供する必要もある。
【0013】
リモート制御で移動同期を実現するためのシステムは、
リモート制御命令を取得して、リモート制御命令から目標速度及びリモート時刻を抽出するように構成される制御命令取得モジュールと、
制御オブジェクトのローカル移動状態を取得するように構成されるローカル状態取得モジュールであって、ローカル移動状態は、制御オブジェクトのローカル速度及びローカル時刻を含む、ローカル状態取得モジュールと、
リモート時刻及びローカル時刻に従って遅延時間を計算するように構成される遅延時間計算モジュールと、
遅延時間、目標速度、ローカル速度及び予め設定された同期時間に従って、制御オブジェクトを移動させるように構成される同期移動モジュールと、
を含む。
【0014】
一実施形態において、同期移動モジュールは、遅延時間、目標速度、ローカル速度及び予め設定された同期時間に従って、同期加速度及び同期初速度を計算し、予め設定された同期時間内に同期加速度及び同期初速度に従って、制御オブジェクトを移動させるように構成される。
【0015】
一実施形態において、同期移動モジュールは更に、同期加速度及び同期初速度を、二元一次方程式群:
【数3】
に従って計算するように構成され、ここで、V
Tは同期初速度であり、Aは同期加速度であり、T
syncは予め設定された同期時間であり、V
Mは目標速度であり、V
0はローカル速度であり、T
delayは遅延時間である。
【0016】
一実施形態において、同期移動モジュールはまた、
V
MがV
0より大きいとき、初速度としてV
T×80%をとり、同期時間内に同期加速度に従う可変の速度で制御オブジェクトを移動させ、V
MがV
0より小さいとき、初速度としてV
T×120%をとり、同期時間内に同期加速度に従う可変の速度で制御オブジェクトを移動させるようにも構成される。
【0017】
一実施形態において、同期加速度は、起動加速度及び終了加速度を含み、
同期移動モジュールは更に、ローカル速度を同期初速度に割り当てて、起動加速度及び終了加速度を、三元一次方程式群:
【数4】
に従って計算するように構成され、ここで、V
0はローカル速度であり、A
beginは起動加速度であり、T
syncは同期時間であり、V
Hは、1/2T
syncの時間長の間に加速度A
beginでV
0を加速することにより得られる速度を表す中間変数であり、A
endは終了加速度であり、V
Mは目標速度であり、T
delayは遅延時間である。
【0018】
一実施形態において、同期移動モジュールは更に、同期時間の2分の1の時間長の間、起動加速度を有する同期初速度で、制御オブジェクトを移動させ、同期時間の2分の1の時間長の間、終了加速度で制御オブジェクトを移動させるように構成される。
【0019】
さらに、移動同期の効果をよりスムーズにすることを可能にする、リモート制御で移動同期を実現するコンピュータ記憶媒体を提供する必要もある。
【0020】
コンピュータ記憶媒体は、リモート制御で移動同期を実現するための方法を実行するように構成されたコンピュータ実行可能命令を記憶し、上記方法は、
リモート制御命令を取得して、リモート制御命令から目標速度及びリモート時刻を抽出するステップと、
制御オブジェクトのローカル移動状態を取得するステップであって、ローカル移動状態は、制御オブジェクトのローカル速度及びローカル時刻を含む、ステップと、
リモート時刻及びローカル時刻に従って遅延時間を計算するステップと、
遅延時間、目標速度、ローカル速度及び予め設定された同期時間に従って、制御オブジェクトを移動させるステップと、
を含む。
【発明の効果】
【0021】
リモート制御で移動同期を実現するための方法、システム及びコンピュータ記憶媒体では、リモート制御命令及びローカル移動状態を取得した後、制御オブジェクトの位置が予め設定された同期時間内で徐々に調整され、これにより移動同期が実現される。制御オブジェクトの位置を直接再設定する典型的な同期方法と比べると、制御オブジェクトの位置を変更する処理において大きな変異がないので、移動同期の効果をよりスムーズにすることが可能であり、これにより制御オブジェクトがディスプレイ画面上でジャンプするのを避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】一実施形態に係る、リモート制御で移動同期を実現するための方法を示すフローチャートである。
【
図2】一実施形態に係る、遅延時間及び同期時間内における制御オブジェクトの移動速度の変化を示す図である。
【
図3】別実施形態に係る、遅延時間及び同期時間内における制御オブジェクトの移動速度の変化を示す図である。
【
図4】一実施形態に係る、リモート制御で移動同期を実現するためのシステムを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
一実施形態において、
図1に示されるように、リモート制御で移動同期を実現するための方法は以下のステップを含む。
【0024】
ステップS102:リモート制御命令を取得して、該リモート制御命令から目標速度及びリモート時刻を抽出する。
【0025】
リモート制御命令は、リモートコントローラ(リモートコンピュータ)によって送信される制御命令を指す。目標速度は、制御オブジェクトがその速度で移動することが予想される速度を指す。リモート時刻は、リモート制御命令が送信されるときの時刻を指す。リモート制御命令は、リモートにあるリモートコントローラを通して端末へ送信され得る。一実施形態において、リモートコントローラは、リモートマウス入力システムである。マウスの移動速度(移動速度はベクトルとすることができる)を、デフォルトのサンプリング間隔に従って収集することができ、リモート制御命令を、移動速度(すなわち目標速度)及びサンプリング時刻(すなわちリモート時刻)に従って生成して送信することができる。サンプリング間隔が小さいとき、マウスの移動のトラックを複数の線分に分割することができる。複数の収集された制御命令を使用して、制御オブジェクトを端末上で、複数の線分を接続することによって形成されるトラックに沿って、各線分において異なる速度で一様に移動させることができる。
【0026】
別の実施形態において、リモートコントローラを、オンラインゲームサーバとすることができ、端末をゲームクライアントとすることができる。オンラインゲームサーバは定期的に、リモート時刻及びゲームキャラクタの予想移動速度(目標速度)を含む制御命令をゲームクライアントに発行する。
【0027】
ステップS104:制御オブジェクトのローカル移動状態を取得する。ローカル移動状態は、制御オブジェクトのローカル速度及びローカル時刻を含む。
【0028】
ローカル移動状態は、リモート制御命令を受信するときの端末上の制御オブジェクトの状態情報を指す。ローカル速度は、リモート制御命令を受信するときの制御オブジェクトの移動速度を指す(移動速度はベクトルとすることができる)。ローカル時刻は、リモート制御命令を受信するときの時刻を指す。
【0029】
ステップS106:リモート時刻及びローカル時刻に従って、遅延時間を計算する。
【0030】
遅延時間は、ローカル時刻とリモート時刻との間の差を計算することによって得ることができる。遅延時間は、リモートコントローラがリモート制御命令を送信した後、端末がリモート制御命令を受信するまでの待機時間を表し、0より大きい値である。
【0031】
ステップS108:遅延時間、目標速度、ローカル速度及び予め設定された時間に従って制御オブジェクトを移動させる。
【0032】
同期時間は、リモートコントローラと同期すべき制御オブジェクトを移動するのに用いられる時間を指す。
【0033】
一実施形態において、遅延時間、目標速度、ローカル速度及び予め設定された時間に従って制御オブジェクトを移動させるステップは、特に、
遅延時間、目標速度、ローカル速度及び予め設定された同期時間に従って、同期加速度及び同期初速度を計算するステップと、予め設定された同期時間内に同期加速度及び同期初速度に従って、制御オブジェクトを移動させるステップとを含む。同期加速度は一定であってもよく、あるいは時間とともに連続的に又は別個に変化する値であってもよいことに留意されたい。
【0034】
この実施形態において、同期加速度は一定である。遅延時間、目標速度、ローカル速度及び予め設定された同期時間に従って、同期加速度及び同期初速度を計算するステップは特に、同期加速度及び同期初速度を、二元一次方程式群:
【数5】
に従って計算するステップを含み、ここで、V
Tは同期初速度であり、Aは同期加速度であり、T
syncは予め設定された同期時間であり、V
Mは目標速度であり、V
0はローカル速度であり、T
delayは遅延時間である。
【0035】
上記の二元一次方程式群を解いた後、
図2に示されるように、同期の開始時において、制御オブジェクトの移動速度はV
Tになるよう設定され、その後、制御オブジェクトは、同期時間の終了まで、同期時間内に加速度Aで一様に加速される動き又は一様に減速される動きを有する。この時刻において、制御オブジェクトの移動速度はV
Mである。
【0036】
同期は、同期時間内に一様に加速される動き又は一様に減速される動きで制御オブジェクトを移動させることによって完了する。制御オブジェクトの位置を直接再設定する典型的な同期方法と比べると、視覚上の緩衝が確立されて、表示がよりスムーズになり、そして制御オブジェクトがジャンプするという状況は出現しないであろう。
【0037】
この実施形態において、予め設定された同期時間内に同期加速度及び同期初速度に従って、制御オブジェクトを移動させるステップは更に、特に、
V
MがV
0より大きいとき、初速度としてV
T×80%をとり、同期時間内に同期加速度に従う可変の速度で制御オブジェクトを移動させ、V
MがV
0より小さいとき、初速度としてV
T×120%をとり、同期時間内に同期加速度に従う可変の速度で制御オブジェクトを移動させるステップを含む。
【0038】
端末は通常、制御オブジェクトを、通常は毎秒30フレームのピクチャフレームを通して表示するので、制御オブジェクトの移動速度における変化は、実際の適用では連続しない。速度近似V
Tを初速度としてとり、制御オブジェクトを移動させる実験により、表示の効果はよりスムーズになると結論付けられる。
【0039】
別の実施形態において、同期加速度は、起動加速度及び終了加速度を含む可能性がある。すなわち、同期加速度は、時間とともに別個に変化し、起動加速度及び終了加速度という2つの値を有する。
【0040】
遅延時間、目標速度、ローカル速度及び予め設定された同期時間に従って、同期加速度及び同期初速度を計算するステップは、特に、
ローカル速度を同期初速度に割り当てるステップと、
起動加速度及び終了加速度を、三元一次方程式群:
【数6】
に従って計算するステップを含み、ここで、V
0はローカル速度であり、A
beginは起動加速度であり、T
syncは同期時間であり、V
Hは、1/2T
syncの時間長の間に加速度A
beginでV
0を加速することにより得られる速度を表す中間変数であり、A
endは終了加速度であり、V
Mは目標速度であり、T
delayは遅延時間である。
【0041】
この実施形態において、予め設定された同期時間内に同期加速度及び同期初速度に従って、制御オブジェクトを移動させるステップは、特に、
同期時間の2分の1の時間長の間、起動加速度を有する同期初速度で、制御オブジェクトを移動させるステップと、
同期時間の2分の1の時間長の間、終了加速度で制御オブジェクトを移動させるステップと
を含む。
【0042】
この実施形態では、
図3に示されるように、ローカル速度を同期初速度としてとることができ、制御オブジェクトは、同期時間の前半の時間長の間、起動加速度A
beginで移動する。時間に達すると、制御オブジェクトの移動速度はV
Hになる。次いで制御オブジェクトは、同期時間の後半の時間長の間、終了加速度A
endで移動する。同期時間が終了すると、制御オブジェクトの移動速度はV
Mになり、これにより同期が終了する。すなわち、同期時間において、制御オブジェクトは可変の加速度で同期される。
【0043】
一様な加速又は減速の手法と比べると、可変の加速度を用いる同期の手法の適応は、同期初速度がローカル速度であり、したがって、制御オブジェクトの移動速度は常に、大きな変異を伴わない連続的な変化の状態にあるので、表示の効果はよりスムーズである。
【0044】
上記の三元一次方程式群を解いた後、計算結果を得る。
【数7】
【0045】
これらの記号から次のことがわかる。V
MがV
0より大きいとき、A
beginは0より大きく、A
endは0より小さく、制御オブジェクトの移動速度は、0から0.5T
syncまでの時間間隔内では加速度A
beginでV
Hまで加速されて、次いで0.5T
syncからT
syncまでの時間間隔内では、加速度A
endでV
Mまで減速される。V
MがV
0より小さいとき、A
beginは0より小さく、A
endは0より大きく、制御オブジェクトの移動速度は、0から0.5T
syncまでの時間間隔内では加速度A
beginでV
Hまで減速されて、次いで0.5T
syncからT
syncまでの時間間隔内では、加速度A
endでV
Mまで加速される。
【0046】
加えて、本発明は、コンピュータ実行可能命令を含む1つ又は複数のコンピュータ記憶媒体も提供し、該コンピュータ実行可能命令は、リモート制御で移動同期を実現する方法を実行するように構成される。コンピュータ記憶媒体内のコンピュータ実行可能命令によりリモート制御で移動同期を実現する方法を実行する特定のステップは、上記方法で説明されており、ここでは繰り返し説明しない。
【0047】
一実施形態では、
図4に示されるように、リモート制御で移動同期を実現するシステムは、以下のモジュールを含む。
【0048】
リモート制御命令を取得し、該リモート制御命令から目標速度及びリモート時刻を抽出するように構成される制御命令取得モジュール102。
【0049】
リモート制御命令は、リモートコントローラ(リモートコンピュータ)によって送信される制御命令を指す。目標速度は、制御オブジェクトがその速度で移動することが予想される速度を指す。リモート時刻は、リモート制御命令が送信されるときの時刻を指す。リモート制御命令は、リモートにあるリモートコントローラを通して端末へ送信され得る。一実施形態において、リモートコントローラは、リモートマウス入力システムである。マウスの移動速度(移動速度はベクトルとすることができる)を、デフォルトのサンプリング間隔に従って収集することができ、リモート制御命令を、移動速度(すなわち目標速度)及びサンプリング時刻(すなわちリモート時刻)に従って生成して送信することができる。サンプリング間隔が小さいとき、マウスの移動のトラックを複数の線分に分割することができる。制御命令取得モジュール102によって収集される複数の制御命令を使用して、制御オブジェクトを端末上で、複数の線分を接続することによって形成されるトラックに沿って、各線分において異なる速度で一様に移動させることができる。
【0050】
別の実施形態において、リモートコントローラは、オンラインゲームサーバとすることができ、端末はゲームクライアントとすることができる。オンラインゲームサーバは定期的に、リモート時刻及びゲームキャラクタの予想移動速度(目標速度)を含む制御命令をゲームクライアントに発行する。
【0051】
制御オブジェクトのローカル移動状態を取得するローカル状態取得モジュール104。ローカル移動状態は、制御オブジェクトのローカル速度及びローカル時刻を含む。
【0052】
ローカル移動状態は、リモート制御命令を受信するときの端末上の制御オブジェクトの状態情報を指す。ローカル速度は、リモート制御命令を受信するときの制御オブジェクトの移動速度を指す(移動速度はベクトルとすることができる)。ローカル時刻は、リモート制御命令を受信するときの時刻を指す。
【0053】
リモート時刻及びローカル時刻に従って遅延時間を計算する、遅延時間計算モジュール106。
【0054】
遅延時間計算モジュール106は、ローカル時刻とリモート時刻との間の差を計算して遅延時間を取得するように構成され得る。遅延時間は、リモートコントローラがリモート制御命令を送信した後、端末がリモート制御命令を受信するまでの待機時間を表し、0より大きい値である。
【0055】
遅延時間、目標速度、ローカル速度及び予め設定された時間に従って制御オブジェクトを移動させる、同期移動モジュール108。
【0056】
同期時間は、リモートコントローラと同期すべき制御オブジェクトを移動するのに用いられる時間を指す。
【0057】
一実施形態において、同期移動モジュール108は、遅延時間、目標速度、ローカル速度及び予め設定された同期時間に従って、同期加速度及び同期初速度を計算し、予め設定された同期時間内に同期加速度及び同期初速度に従って、制御オブジェクトを移動させるように構成され得る。同期加速度は一定であってもよく、あるいは時間とともに連続的に又は別個に変化する値であってもよいことに留意されたい。
【0058】
この実施形態において、同期加速度は一定である。同期移動モジュール108は、同期加速度及び同期初速度を、二元一次方程式群:
【数8】
に従って計算するように構成され、ここで、V
Tは同期初速度であり、Aは同期加速度であり、T
syncは予め設定された同期時間であり、V
Mは目標速度であり、V
0はローカル速度であり、T
delayは遅延時間である。
【0059】
上記の二元一次方程式群を解いた後、
図2に示されるように、同期移動モジュール108は、同期の開始時において、制御オブジェクトの移動速度をV
Tに設定し、その後、制御オブジェクトが、同期時間の終了まで、同期時間内に加速度Aで一様に加速される動き又は一様に減速される動きを有するようにする。この時刻において、制御オブジェクトの移動速度はV
Mである。
【0060】
同期は、同期時間内に一様に加速される動き又は一様に減速される動きで制御オブジェクトを移動させることによって完了する。制御オブジェクトの位置を直接再設定する典型的な同期方法と比べると、視覚上の緩衝が確立されて、表示がよりスムーズになり、そして制御オブジェクトがジャンプするという状況は出現しないであろう。
【0061】
この実施形態において、同期移動モジュール108は更に、V
MがV
0より大きいとき、初速度としてV
T×80%をとり、同期時間内に同期加速度に従う可変の速度で制御オブジェクトを移動させ、V
MがV
0より小さいとき、初速度としてV
T×120%をとり、同期時間内に同期加速度に従う可変の速度で制御オブジェクトを移動させるようにも構成され得る。
【0062】
端末は通常、制御オブジェクトを、通常は毎秒30フレームのピクチャフレームを通して表示するので、制御オブジェクトの移動速度における変化は、実際の適用では連続的ではない。速度近似V
Tを初速度としてとり、制御オブジェクトを移動させる実験により、表示の効果はよりスムーズになると結論付けられる。
【0063】
別の実施形態において、同期加速度は、起動加速度及び終了加速度を含む可能性がある。すなわち、同期加速度は、時間とともに別個に変化し、起動加速度及び終了加速度という2つの値を有する。
【0064】
同期移動モジュール108は、ローカル速度を同期初速度に割り当てて、起動加速度及び終了加速度を、三元一次方程式群:
【数9】
に従って計算するように構成され、ここで、V
0はローカル速度であり、A
beginは起動加速度であり、T
syncは同期時間であり、V
Hは、1/2T
syncの時間長の間に加速度A
beginでV
0を加速することにより得られる速度を表す中間変数であり、A
endは終了加速度であり、V
Mは目標速度であり、T
delayは遅延時間である。
【0065】
この実施形態において、同期移動モジュール108は、同期時間の2分の1の時間長の間、起動加速度を有する同期初速度で、制御オブジェクトを移動させ、同期時間の2分の1の時間長の間、終了加速度で制御オブジェクトを移動させるようにも構成され得る。
【0066】
この実施形態では、
図3に示されるように、同期移動モジュール108は、ローカル速度を同期初速度としてとり、制御オブジェクトを、同期時間の前半の時間長の間、起動加速度A
beginで移動させるように構成され得る。時間に達すると、制御オブジェクトの移動速度はV
Hになる。次いで同期移動モジュール108は、制御オブジェクトを、同期時間の後半の時間長の間、終了加速度A
endで移動させるようにも構成され得る。同期時間が終了すると、制御オブジェクトの移動速度はV
Mになり、これにより同期が終了する。すなわち、同期時間において、制御オブジェクトは可変の加速度で同期される。
【0067】
一様な加速又は減速の手法と比べると、可変の加速度を用いる同期の手法の適応は、同期初速度がローカル速度であり、したがって、制御オブジェクトの移動速度は常に、大きな変異を伴わない連続的な変化の状態にあるので、表示の効果はよりスムーズである。
【0068】
上記の三元一次方程式群を解いた後、計算結果を取得する。
【数10】
【0069】
これらの記号から次のことがわかる。V
MがV
0より大きいとき、A
beginは0より大きく、A
endは0より小さく、制御オブジェクトの移動速度は、0から0.5T
syncまでの時間間隔内では加速度A
beginでV
Hまで加速されて、次いで0.5T
syncからT
syncまでの時間間隔内では、加速度A
endでV
Mまで減速される。V
MがV
0より小さいとき、A
beginは0より小さく、A
endは0より大きく、制御オブジェクトの移動速度は、0から0.5T
syncまでの時間間隔内では加速度A
beginでV
Hまで減速されて、次いで0.5T
syncからT
syncまでの時間間隔内では、加速度A
endでV
Mまで加速される。
【0070】
リモート制御で移動同期を実現するための上記の方法及びシステム並びにコンピュータ記憶媒体では、リモート制御命令及びローカル移動状態を取得した後、制御オブジェクトの位置が予め設定された同期時間内で徐々に調整され、これにより移動同期が実現される。制御オブジェクトの位置を直接再設定する典型的な同期方法と比べると、制御オブジェクトの位置を変更する処理において大きな変異がないので、移動同期の効果をよりスムーズにすることが可能であり、これにより制御オブジェクトがディスプレイ画面上でジャンプするのを避けることができる。
【0071】
上記は本発明の好ましい実施形態に過ぎず、その詳細な説明は具体的であるので、本発明の範囲の限定として解釈されるべきではない。本発明の精神及び原理から逸脱することなく成されるいずれの修正、均等な置換又は改善も、本発明の範囲内に含まれるべきである。したがって、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲によって定義されるべきである。