(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現像器には、トナーカートリッジからトナーが供給される。現像器内のトナーが全て消費されると、次に新しいトナーカートリッジが装着される。また、画像形成装置が初めて使用されるときにも、新しいトナーカートリッジが装着される。
【0006】
画像形成装置の初回使用時に、現像器にトナーが詰められていない場合もあるが、最初から現像器にトナーが詰められている場合もある。後者の場合は、以下のような問題が想定される。
一般に、廃トナーボックスのトナー収容量は、トナーカートリッジのトナー収容量に合わせて設定される。しかし、現像器のトナー収容量がトナーカートリッジのトナー収容量より少ないので、上述のように画像形成装置の初回使用時においてトナーカートリッジを用いずに現像器のみで現像動作をしている場合に、通常の廃トナーボックスは廃トナーを収容するための構成が過剰となっている。つまり、通常の廃トナーボックスは、初回使用のためには不要な構成を有している。特に、トナーカートリッジを初期構成に含めずに別売りにして画像形成装置を販売する場合には、廃トナーボックスに不要な構成が含まれているので、画像形成装置の初期コストが上昇してしまう。
【0007】
本発明の課題は、2種類の異なるトナー収容量を有する2種類のトナー収容器を併用する画像形成装置において、廃トナーボックスの構成を改良することでコスト低減を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
【0009】
本発明の一見地に係る画像形成装置は、第1の装着部と、第2の装着部と、第3の装着部とを備えている。第1の装着部には、トナーを収容する現像器が装着可能である。第2の装着部には、トナーを現像器に供給可能であり、現像器のトナー収容量より多いトナー収容量を有するトナーカートリッジが装着可能である。第3の装着部には、現像器のトナー収容量に対応する廃トナー収容量を有する第1廃トナー収容器と、トナーカートリッジのトナー収容量に対応する廃トナー収容量を有する第2廃トナー収容器とが選択的に装着可能である。
この装置では、画像形成装置の初回使用時にトナーを詰めた現像器を用いる場合は、第1廃トナー収容器を第3の装着部に装着する。そして、その後に現像器41内のトナーを使い終えて2回目以降にトナーカートリッジを用いる場合は、第2廃トナー収容器を第3の装着部に装着する。
このように用いられるトナー収容器のトナー収容量に合わせて、適切な廃トナー収容器を用いることができる。その結果、第1廃トナー収容器は、第2廃トナー収容器に比べて、小型化、簡素化、部品点数低減を実現できる。以上のように廃トナーボックスの構成を改良することで、コスト低減が実現される。
【0010】
第1廃トナー収容器は、第1開口を有する第1収容器本体と、第1開口をふさぐシート状シール部材とを有していてもよい。
また、第2廃トナー収容器は、第2開口を有する第2収容器本体と、第2開口をふさぐ樹脂性蓋部材とを有していてもよい。
この装置では、第1廃トナー収容器の構造は、第2廃トナー収容器の構造に比べて、簡素化されている。これが可能なのは、第1廃トナー収容器のトナー収容量が第2トナー収容器のトナー収容量より少ないからである。
【0011】
第2廃トナー収容器は、第2収容器本体内に配置され廃トナーを搬送するための搬送機構をさらに有していてもよい。
また、第1廃トナー収容器の第1収容器本体は、廃トナーのみが内部に収容される空間を有していてもよい。
この装置では、第1廃トナー収容器の構造は、第2廃トナー収容器に比べて、簡素化されている。これが可能なのは、第1廃トナー収容器のトナー収容量が第2廃トナー収容器のトナー収容量より少ないからである。
【0012】
第1廃トナー収容器は、本体に接続されてもよい。
また、第2廃トナー収容器は、トナーカートリッジに接続される接続部材をさらに有していてもよい。
この装置では、第1廃トナー収容器には、トナーカートリッジに接続されるための接続部材は設けられていない。したがって、第1廃トナー収容器は、第2廃トナー収容器に比べて、簡素になっている。
【0013】
第3の装着部は、係合部材を有していてもよい。その場合、第1廃トナー収容器は、係合部材に係合可能な第1係合部をさらに有していてもよい。
また、第2廃トナー収容器は、係合部材に係合可能な第2係合部をさらに有していてもよい。
この装置では、第3の装着部において、第1廃トナー収容器及び第2廃トナー収容器はそれぞれ第1係合部及び第2係合部を介して装着される。この場合、係合部材が第1廃トナー収容器及び第2廃トナー収容器に対して兼用できるので、部品点数の低減及びコスト低減を実現できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る画像形成装置では、2種類の異なるトナー収容量を有する2種類のトナー収容器を併用する場合に、廃トナーボックスの構成を改良することでコスト低減を実現している。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(1)画像形成装置
図1を用いて、プリンタ1を説明する。プリンタ1は、コピー機能を有している。
図1は、本発明の一実施形態としてのプリンタの模式図である。以下、プリンタ1における各方向関係を明確にするために、プリンタ1の前面(
図1における手前側)に立った作業者にとっての各方向を左右方向(Y方向)、前後方向(X方向)、上下方向とする。
【0017】
プリンタ1は、スキャナ2と、プリンタ本体3とを備える。
スキャナ2は、画像読取部と、原稿カバーとを備える。画像読取部は、原稿の画像データを読み取る装置であり、いわゆるフラットベッドスキャナである。原稿カバーは、画像読取部の上に回動自在に配置される。
【0018】
プリンタ本体3は、筐体5を備えると共に、筐体5の内部に設けられた画像形成部11、定着部13、用紙搬送部15、給紙カセット17を有する。
【0019】
画像形成部11は、スキャナ2で読み取られた原稿の画像データ及びパーソナルコンピュータから送られてきた画像データに基づいて用紙に画像を形成する。画像形成部11は、感光体ドラム21、現像装置27、帯電器29、露光ヘッド、及び転写ローラを有する。
【0020】
感光体ドラム21は、表面に静電潜像が形成される装置である。感光体ドラム21は、回転可能に設けられた円柱状の部材である。感光体ドラム21は、図示しない駆動装置によって、
図1の紙面方向に垂直な回転軸を中心に、
図1における反時計回りに回転される。
感光体ドラム21は、ドラムカートリッジ45の一部である。ドラムカートリッジ45は、クリーニングブレード23及び廃トナー搬送機構63を有している。クリーニングブレード23は、感光体ドラム21の表面の残トナーを掻き落とす。廃トナー搬送機構63は、掻き落とされた残トナーを、以後は廃トナーとしてX2側に搬送する。廃トナー搬送機構63は、廃トナー搬送路65、搬送スクリュー67、供給口69を有している。
【0021】
(2)現像装置
さらに
図2〜
図4を参照して、現像装置27について詳細に説明する。
図2は、現像装置の模式図である。
図3は、現像装置の断面図である。
図4は、廃トナー容器の部分斜視図である。
現像装置27は、トナーを用いて静電潜像を現像する装置である。より具体的には、現像装置27は、感光体ドラム21上の静電潜像にトナーを供給し、静電潜像を現像する。現像装置27は、現像器41と、トナーカートリッジ43とを有する。
現像器41が筐体5に装着された状態において、トナーカートリッジ43は、現像器41に対して脱着可能である。具体的には、トナーカートリッジ43は、現像器41に対して、前後方向であるX方向に移動可能である。なお、以下の説明では、後側(奥側)をX1側として、前側をX2側とする。
【0022】
(2−1)現像器ユニット
現像器41は、ケーシング47、現像ローラ49、供給ローラ51、第1撹拌部材53、及び第2撹拌部材55を有している。現像ローラ49、供給ローラ51、第1撹拌部材53及び第2撹拌部材55は、ケーシング47内に配置されている。なお、現像器41は、所定位置にある第1の装着部31に装着される。
【0023】
現像ローラ49は、ケーシング47内であって感光体ドラム21に接する位置に回転可能に配置される。現像ローラ49は、供給ローラ51から受け取ったトナーを感光体ドラム21に供給し、感光体ドラム21上の静電潜像をトナーによって現像する。
供給ローラ51は、ケーシング47内であって現像ローラ49に接する位置に回転可能に配置される。供給ローラ51は、トナーを現像ローラ49に供給する。
【0024】
第1撹拌部材53及び第2撹拌部材55は、トナーを撹拌しながら供給ローラ51に向けてトナーを送る。
【0025】
ケーシング47には、トナー受入口(図示せず)が形成されている。トナー受入口は、トナーカートリッジ43からのトナーをケーシング47内に受け入れるための開口部である。
【0026】
(2−2)トナーカートリッジ
トナーカートリッジ43は、現像器41のケーシング47に装着可能に設けられ、現像器41にトナーを補給する。トナーカートリッジ43は、現像器41に設けられた第2の装着部33に装着される。なお、この実施形態では、画像形成装置1の購入後の使用初期段階ではトナーカートリッジ43は画像形成装置1に設けられておらず、現像器41のトナーが消費された段階でトナーカートリッジ43が追加して装着される。したがって、
図1及び
図2は、この実施形態においては、現像器41のトナーが消費された後の状態を示している。
【0027】
トナーカートリッジ43は、主に、容器本体61を有している。容器本体61には、トナー供給口(図示せず)が形成されている。容器本体61に収容されたトナーは、トナー供給口を通って現像器41に補給される。トナーカートリッジ43は、現像器41のトナー収容量より多いトナー収容量を有する。
【0028】
(3)通常用廃トナーボックス
図5〜
図7を用いて、通常用廃トナーボックス71を説明する。
図5は、トナーカートリッジ及び廃トナー容器の斜視図である。
図6は、通常用廃トナー容器の斜視図である。
図7は、通常用廃トナー容器の側面図である。
通常用廃トナーボックス71は、トナーカートリッジ43から現像に提供されたトナーを最終的に回収するための装置である。したがって、通常用廃トナーボックス71は、トナーカートリッジ43のトナー収容量に対応する廃トナー収容量を有している。具体的には、通常用廃トナーボックス71は、トナーカートリッジ43に収容された供給用のトナー量に対して、トナーカートリッジ43の交換時期がくるまでに排出される廃トナーを収容できる大きさを有している。通常用廃トナーボックス71は、
図5に示すように、トナーカートリッジ43に接続される。
【0029】
通常用廃トナーボックス71は、現像器43とドラムカートリッジ45のX2側に配置される。通常用廃トナーボックス71は、主に、筐体73を有している。筐体73は例えば樹脂製である。筐体73は、Y方向に延びる形状を有している。筐体73は、筐体73のY1側端部に、廃トナー受入部77を有している。廃トナー受入部77の上面には、廃トナー受入口79が形成されている。廃トナー受入口79は、シャッタ81によって開閉自在である。シャッタ81は、図示しないバネによって付勢されることで廃トナー受入口79を閉じる閉鎖位置に位置している。なお、シャッタ81は、通常用廃トナーボックス71がドラムカートリッジ45に接続されるときに、ドラムカートリッジ45の筐体によって開放位置に移動させられる。これにより、廃トナー搬送機構63の供給口69と廃トナー受入部77の廃トナー受入口79が連通して、廃トナーの受け渡し部が形成される。これにより、廃トナー受入部77に廃トナーが供給される。
【0030】
通常用廃トナーボックス71は、さらに、筐体73内に配置された廃トナー搬送機構75を有している。廃トナー搬送機構75は、廃トナー受入部77側からその反対側に(Y1側からY2側に)、廃トナーを搬送する機構である。廃トナー搬送機構75は、現像器41から駆動力を供給される。筐体73には、トナーカートリッジ43との接続に用いられる接続機構83a〜83dが設けられている。
通常用廃トナーボックス71は、
図4及び
図5に示すように、筐体73に形成された開口73aと、開口73aをふさぐ樹脂性蓋部材117とを有している。開口73aは、筐体73aのX2側に設けられている。
【0031】
筐体73の上面には、筐体5に装着されるための装着機構85が設けられている。装着機構85は、
図6に示すように、主に、X2側に延びる板部材88から構成されている。板部材88は、X1側に下側の部分88bが配置され、X2側に上側の部分88aが形成されている。下側の部分88bには、係合部89が設けられている。係合部89は、複数の凹部89aを有している。
【0032】
(4)初回用廃トナーボックス
図8及び
図9を用いて、初回用廃トナーボックス72を説明する。
図8及び
図9は、初回用廃トナー容器の斜視図である。
初回用廃トナーボックス72は、現像器41のトナー収容量に対応する廃トナー収容量を有している。具体的には、初回用廃トナーボックス72は、現像器41に収容された初回供給用のトナー量に対して、現像器41内のトナーが消費されてトナーカートリッジ43を装着する時期がくるまでに排出される廃トナーを収容できる大きさを有している。また、初回用廃トナーボックス72の廃トナー収容量は、通常用廃トナーボックス71の廃トナー収容量の1/10程度である。
【0033】
初回用廃トナーボックス72は、通常用廃トナーボックス71と同様に、現像器41とドラムカートリッジ15のX2側に配置される。初回用廃トナーボックス72は、主に、筐体84から構成されている。筐体84は例えば樹脂製である。
【0034】
筐体84は、通常用廃トナーボックス71の筐体73と概ね同じ体積を占めるよう外形を有している。筐体84は、筐体84のY1側の端部に配置された廃トナー受入部87を有している。廃トナー受入部87は、廃トナーが供給される空間である。廃トナー受入部87の上面には、廃トナー受入口(図示せず)が形成されている。廃トナー受入口79は、シャッタ91によって開閉自在である。シャッタ91は、図示しないバネによって付勢されることで廃トナー受入口79を閉じる閉鎖位置に位置している。なお、シャッタ91は、初回用廃トナーボックス72がドラムカートリッジ45に接続されるときに、ドラムカートリッジ45の筐体によって開放位置に移動させられる。
【0035】
筐体84は、
図9に示すように、内部に廃トナー搬送機構も接続機構も有していない。筐体84において、廃トナー受入部77以外の部分は空間になっており、具体的には、壁105によって区画された第1空間101及び第2空間103となっている。以上に述べたように、初回用廃トナーボックス72の構造は、通常用廃トナーボックス71に比べて、簡素化されている。これが可能なのは、初回用廃トナーボックス72のトナー収容量が通常用廃トナーボックス71のトナー収容量より少ないからである。
【0036】
ただし、筐体84は、筐体5への挿入時と装着完了後の安定性確保のために、筐体5のフレームとの接触箇所を増やすように形成されている。例えば、第1空間101及び第2空間103に対応する取り付け部分121は、挿入時の安定性を確保するためにX方向の寸法を大きくしている。また、取り付け部分121は、筐体5の受入幅に対応させてY方向の寸法を大きくしている。取り付け部分121のY方向両側の側面121aは、初回用廃トナーボックス72の筐体5への挿入時のガイドとして機能している。さらに、筐体84のY2側面には、板部123が設けられている。板部123は、筐体5のフレームに当接する当て止めとして機能する。
【0037】
初回用廃トナーボックス72は、
図9に示すように、筐体84に形成された開口87aと、開口87aをふさぐシート状シール部材115とを有している。シール部材115は開口87aの周縁に接着されている。開口87aは、廃トナー受入部87に対応しており、筐体84のX1側に形成されている。この装置では、初回用廃トナーボックス72の構造は、通常用廃トナーボックス71の構造に比べて、簡素化されている。これが可能なのは、初回用廃トナーボックス72のトナー収容量が通常用廃トナーボックス71のトナー収容量より少ないからである。
【0038】
また、初回用廃トナーボックス72には、トナーカートリッジ43に接続されるための接続部材は設けられていない。したがって、初回用廃トナーボックス72は、通常用廃トナーボックス71に比べて、簡素になっている。
【0039】
筐体84の上面には、筐体5に装着されるための装着機構95が設けられている。装着機構95は、
図9に示すように、主に、X2側に延びる板部材98から構成されている。板部材98は、X1側に下側の部分98bが配置され、X2側に上側の部分98aが形成されている。下側の部分98bには、係合部99が設けられている。係合部89は、複数の凹部99aを有している。
【0040】
以上に述べた初回用廃トナーボックス72は、プリンタ1が最初に使用されるときに用いられる。なお、初回使用時には、現像器41にトナーが詰められており、トナーカートリッジ43は筐体5に装着されない。つまり、初回使用時に廃トナーとなり得るのは、現像器41内のトナーのみである。一方、通常用廃トナーボックス71は、初回の現像器41内のトナーが消費された後に、トナーカートリッジ43とともに筐体5に装着される。
【0041】
(5)廃トナーボックスのプリンタ本体への装着
図10及び
図11を用いて、廃トナーボックスのプリンタ本体への装着を説明する。
図10及び
図11は、廃トナー容器の装着時の部分断面図である。以下、通常用廃トナーボックス71を用いて説明するが、初回用廃トナーボックス72であっても動作は同じである。
【0042】
図10に示すように、筐体5は、装着機構85に対応する位置でX1側にある第3の装着部107を有している。第3の装着部107は、初回用廃トナーボックス72及び通常用廃トナーボックス71が選択的に装着可能な部材である。具体的には、第3の装着部107は、係合部89の凹部89aに対応する複数の凸部107aを有している。
図10の状態から通常用廃トナーボックス71をX1側に移動させると、凸部107aは凹部89a内に入り込み、さらに
図11に示すように、凹部89aのX2側部分を乗り越えてそのX2側に位置する。この状態で、通常用廃トナーボックス71は筐体5に装着されている。なお、通常用廃トナーボックス71を取り外す際には、ユーザが板部材88の上側の部分88aを押し下げる。
【0043】
この装置では、プリンタ1の初回使用時にトナーを詰めた現像器41を用いる場合は、初回用廃トナーボックス72を筐体5の第3の装着部107に装着する。そして、その後に現像器41内のトナーを使い終えて2回目以降にトナーカートリッジ43を用いる場合は、通常用廃トナーボックス71を筐体5の第3の装着部107に装着する。
【0044】
このように用いられるトナー収容器のトナー収容量に合わせて、適切な廃トナー収容器を用いることができる。その結果、初回用廃トナーボックス72は、通常用廃トナーボックス71に比べて、小型化、簡素化、部品点数低減を実現できる。以上のように廃トナーボックスの構成を改良することで、コスト低減が実現される。
【0045】
(6)実施形態の作用効果
上記実施形態は、下記のように表現可能である。
(A)プリンタ1(画像形成装置の一例)は、第1の装着部31(第1の装着部の一例)と、第2の装着部33(第2の装着部の一例)と、第3の装着部107(第3の装着部の一例)とを備えている。第1の装着部31には、トナーを収容する現像器41(現像器の一例)が装着可能である。第2の装着部33には、トナーを現像器に供給可能であり現像器41のトナー収容量より多いトナー収容量を有するトナーカートリッジ43(トナーカートリッジの一例)が装着可能である。第3の装着部107には、現像器41のトナー収容量に対応する廃トナー収容量を有している初回用廃トナーボックス72(第1廃トナー収容器の一例)とトナーカートリッジ43のトナー収容量に対応する廃トナー収容量を有している通常用廃トナーボックス71(第2廃トナー収容器の一例)が選択的に装着可能である。
【0046】
この装置では、プリンタ1の初回使用時にトナーを詰めた現像器41を用いる場合は、初回用廃トナーボックス72を筐体5の第3の装着部107に装着する。そして、その後に現像器41内のトナーを使い終えて2回目以降にトナーカートリッジを用いる場合は、通常用廃トナーボックス71を筐体5の第3の装着部107に装着する。
【0047】
このように用いられるトナー収容器のトナー収容量に合わせて、適切な廃トナー収容器を用いることができる。その結果、初回用廃トナーボックス72は、通常用廃トナーボックス71に比べて、小型化、簡素化、部品点数低減を実現できる。以上のように廃トナーボックスの構成を改良することで、コスト低減が実現される。
【0048】
(B)初回用廃トナーボックス72は、開口87a(第1開口の一例)を有する筐体84(第1収容器本体の一例)と、開口87aをふさぐシート状シール部材115とを有している。
また、通常用廃トナーボックス71は、開口73a(第2開口の一例)を有する筐体73(第2収容器本体の一例)と、開口73aをふさぐ樹脂性蓋部材117とを有している。
【0049】
この装置では、初回用廃トナーボックス72の構造は、通常用廃トナーボックス71の構造に比べて、簡素化されている。これが可能なのは、初回用廃トナーボックス72のトナー収容量が通常用廃トナーボックス71のトナー収容量より少ないからである。
【0050】
(C)通常用廃トナーボックス71は、筐体73内に配置され廃トナーを搬送するための廃トナー搬送機構75(搬送機構の一例)をさらに有している。
また、初回用廃トナーボックス72の筐体84(第1収容器本体の一例)は、廃トナーのみが内部に収容される廃トナー受入部87(空間の一例)を有している。
【0051】
この装置では、初回用廃トナーボックス72の構造は、通常用廃トナーボックス71に比べて、簡素化されている。これが可能なのは、初回用廃トナーボックス72のトナー収容量が通常用廃トナーボックス71のトナー収容量より少ないからである。
【0052】
(D)初回用廃トナーボックス72は、筐体5に接続されている。
また、通常用廃トナーボックス71は、トナーカートリッジ43に接続される接続機構83a〜83d(接続部材の一例)をさらに有している。
【0053】
この装置では、初回用廃トナーボックス72には、トナーカートリッジ43に接続されるための接続部材は設けられていない。したがって、初回用廃トナーボックス72は、通常用廃トナーボックス71に比べて、簡素になっている。
【0054】
(E)第3の装着部107は、凸部107a(係合部材の一例)を有している。初回用廃トナーボックス72は、凸部107aに係合可能な装着機構95(第1係合部の一例)をさらに有している。
また、通常用廃トナーボックス71は、凸部107aに係合可能な装着機構85(第2係合部の一例)をさらに有している。
【0055】
この装置では、第3の装着部107において、初回用廃トナーボックス72及び通常用廃トナーボックス71はそれぞれ装着機構95及び装着機構85を介して装着される。この場合、第3の装着部107が初回用廃トナーボックス72及び通常用廃トナーボックス71に対して兼用できるので、部品点数の低減及びコスト低減を実現できる。
【0056】
(7)他の実施形態
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
(a)通常用廃トナーボックス及び初回用廃トナーボックスの具体的形状は、前記実施形態に限定されない。
(b)画像形成装置の種類は前記実施形態に限定されない。ファクシミリ、MFP、スキャナ機能を有しないプリンタにも本発明を適用できる。
(c)前記実施形態では画像形成装置の購入時にはトナーカートリッジが装着されていなかったが、最初からトナーカートリッジが画像形成装置に装着されていてもよい。