(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記天井板は、前記平坦面部が形成された左右の平板と該左右の平板がそれぞれ両側端上面に固定して取り付けられる連結板とから構成される平坦面部材と、該平坦面部材とは別体であって前記突出部が形成された突出部材と、からなり、
前記連結板には、前記左右の平板との間に形成される断面凹部分に前記突出部の両側壁が内嵌することで前記突出部材が着脱自在に取り付けられると共に、前記突出部材との取り付け状態で前記突出部に被覆され且つ前記放熱穴と連通する前記複数の開口が穿設されることを特徴とする請求項1記載の遊技島台。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記特許文献1のパチンコ島台では、ファン装置用の通気口となる開口部を天井板に設ける必要がある。このため、パチンコ島台の上方からゴミ、埃、あるいは天井板上に載せておいた小物等が開口部を通って島台内に入り込み易くなってしまうという問題が生じる。なお、遊技場内では、遊技者の手荷物等を置いておく場所があまり設けられていないので、遊技者によって天井板の上に手荷物等が置かれることがよくある。従って、天井板上に飲み物の容器が載置され、振動等によって容器内の水分が誤って零れてしまうようなときには、その水分が開口部を通って島台内の機器にかかってしまい、最悪の場合、島台内の機器に悪影響を及ぼすという問題が生じる。また、天井板上に載置した物が比較的大きな物の場合、その載置した物によって開口部を塞いでしまい、ファン装置による熱の放出が阻害されてしまうという問題が生じる。
また、特許文献2の遊技機設置島では、遊技機の上方位置の幕板部分に一方の通気口を設けている。言い換えれば、遊技者が容易に手の届く位置に通気口を設けている。このため、通気口から不正具を通すことにより設置島内への悪戯や不正行為が簡単に行われてしまい、セキュリティの面で問題がある。
本発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、島台内の熱を確実に外部に放出することができ、且つ、天井板上への物の載置を可能にした上で天井板からの異物を挿入する不正行為を回避することができる遊技島台を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記した目的を達成するために、請求項1の発明においては、直方体状に枠組み形成されると共にその上面開口を被覆する天井板が該直方体状の長手方向に沿って取り付けられて、複数の遊技機を列設する遊技島台において、
前記遊技島台は、前記遊技機の裏面側から排出された使用済みのパチンコ玉を回収する回収樋と、該回収樋によって回収されたパチンコ玉を揚送する玉揚送装置と、該玉揚送装置によって揚送されたパチンコ玉を貯留する上部タンクと、該上部タンクと前記遊技島台の島端との間の遊技島台の上面に配置されて前記上部タンクからのパチンコ玉を補給接続レールを介して受け入れる補給中継タンクと、該補給中継タンクから前記上部タンク方向に向けて下り傾斜して設けられ、前記補給中継タンクのパチンコ玉を前記補給中継タンクと前記上部タンクとの間に配置される前記遊技機に誘導する第1補給樋と、前記補給中継タンクから前記遊技島台の島端方向に向けて下り傾斜して設けられ、前記補給中継タンクのパチンコ玉を前記補給中継タンクと前記遊技島台の島端との間に配置される前記遊技機に誘導する第2補給樋と、を備え、前記天井板は、前記直方体状の短手方向の側方から見た形状が平坦な面形状に形成されると共に前記遊技島台の短手方向の両端側に配される左右の平坦面部と、該左右の平坦面部の
間に立設される左右の側壁と該左右の側壁の上端
が上面壁によって連結された突出部と、からな
ると共に複数に分割して前記上面開口を被覆するように取り付けられ、前記突出部を形成する前記側壁には、前記遊技島台の内部で発生した熱を外部に放出する放熱穴が穿設され
、前記平坦面部は、その長手方向に沿って前記放熱穴と連通する開口が複数穿設され、該複数の開口は、前記平坦面部の長手方向の一端部分から切り欠かれた状態にある切欠開口を含み、該切欠開口は、前記平坦面部が前記遊技島台の上面に取り付けられた状態で、前記補給中継タンクの外形を外嵌し得る形状に形成されていることを特徴とする。
【0006】
また、請求項2の発明においては、請求項1記載の遊技島台において、
前記天井板は、前記平坦面部が形成された平坦面部材と、該平坦面部材とは別体であって前記突出部が形成された突出部材と、からなり、前記平坦面部材には、前記突出部の両側壁と嵌合して前記突出部材を着脱自在に取り付ける取付凸部が突設されると共に、前記突出部材との取り付け状態で前記突出部に被覆され且つ前記放熱穴と連通する前記複数の開口が穿設されることを特徴とする。
【0007】
また、請求項3の発明においては、請求項
1記載の遊技島台において、
前記天井板は、前記平坦面部が形成された左右の平板と該左右の平板がそれぞれ両側端上面に固定して取り付けられる連結板とから構成される平坦面部材と、該平坦面部材とは別体であって前記突出部が形成された突出部材と、からなり、前記連結板には、前記左右の平板との間に形成される断面凹部分に前記突出部の両側壁が内嵌することで前記突出部材が着脱自在に取り付けられると共に、前記突出部材との取り付け状態で前記突出部に被覆され且つ前記放熱穴と連通する前記複数の開口が穿設されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明においては、天井板の取付状態において、遊技機が列設される側となる遊技島台の短手方向の両端側には、それぞれ平坦面部が配置される。このため、遊技者は、手荷物等を平坦面部上に載置することができる。また、各平坦面部間となる遊技島台の短手方向のほぼ中央位置には、断面凸形状の突出部が遊技島台の長手方向に沿って条設される。これにより、遊技島台の内部で発生した熱は、突出部に穿設された放熱穴を通って遊技島台の上端から外部に放出される。また、このような放熱穴は、上方に向けて開口するのではなく、断面凸形状の突出部の側壁に穿設されているので、ゴミ、埃、あるいは天井板上に載せておいた小物等が放熱穴を通って島台内に入り込み難くできる。さらには、放熱穴が穿設される突出部の側壁は、遊技機が設置される位置、言い換えれば、遊技者が容易に手の届く位置から奥まった遊技島台の上端中央に配置されるので、放熱穴を通した島台内への悪戯や不正行為が行われ難くなっている。その結果、島台内の熱を確実に外部に放出することができ、且つ、天井板上への物の載置を可能にした上で天井板からの異物を挿入する不正行為を回避することができる。
【0011】
また、上部タンクと島端との間の遊技島台上面に補給中継タンクを配置すると共に、上部タンクからのパチンコ玉を補給接続レールを介して補給中継タンクに送り込む。そして、補給中継タンクから上部タンク方向に向けて下り傾斜する第1補給樋と、補給中継タンクから島端方向に向けて下り傾斜する第2補給樋と、を介して補給中継タンクに送り込まれたパチンコ玉を遊技機に誘導する。即ち、上部タンクと島端との間である遊技島台の片側領域に2本の補給樋(第1及び第2の補給樋)を設ける。このように片側領域に2本の補給樋を設けた場合、補給樋の傾斜角度を一定にする(パチンコ玉をスムーズに転動できる必要最低限の傾斜角度とする)ことを前提にすると、上部タンクから島端に向けて下り傾斜した1本の補給樋を片側領域に設ける構成に比べて、補給樋を収納するスペースの高さ寸法を低く抑えることができる。このため、遊技島台は、補給樋の収納スペースの高さ寸法を低くすることで、その分、島台自体の高さ寸法を低く設定できる。
また、このような遊技島台の構成において、天井板を構成する平坦面部は、補給中継タンクの外形を外嵌し得る形状となる切込開口が平坦面部の長手方向の一端部分から切り欠かれた状態で穿設されている。このため、補給中継タンクを設けた遊技島台の上面開口を天井板で被覆する際には、平坦面部の切欠開口を補給中継タンクに外嵌して取り付けることができるので、補給中継タンクの配置部分となる上面開口を被覆するための部材を別途設ける必要がない。
【0012】
また、請求項
2の発明においては、平坦面部材と突出部材との組み付けによって天井板を構成して、遊技島台の内部で発生した熱を、平坦面部材の
複数の開口から突出部材の放熱穴を通して遊技島台の外部に放出する。この構成において、突出部材は、突出部の両側壁が平坦面部材の取付凸部と嵌合されて平坦面部材に着脱自在に取り付けられる。このため、遊技島台の上面側から島台内部を点検する際には、平坦面部材から突出部材を取り外して平坦面部材の
複数の開口を通して島台内部を点検することができるので、点検作業を容易に行うことができる。
【0013】
また、請求項
3の発明においては、左右の平板及び連結板からなる平坦面部材と突出部材との組み付けによって天井板を構成して、遊技島台の内部で発生した熱を、連結板の
複数の開口から突出部材の放熱穴を通して遊技島台の外部に放出する。この構成において、突出部材は、突出部の両側壁が左右の平板及び連結板によって形成される断面凹部分に内嵌して着脱自在に取り付けられる。このため、遊技島台の上面側から島台内部を点検する際には、平坦面部材から突出部材を取り外して連結板の
複数の開口を通して島台内部を点検することができるので、点検作業を容易に行うことができる。また、この構成によれば、直方体状の遊技島台の短手方向の幅寸法に応じて左右の平板の幅寸法を変更するだけで、天井板の幅寸法を遊技島台に合わせることができるので、簡単な幅寸法の変更によって様々な幅寸法の遊技島台に対応し得る天井板の構成とすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。まず、
図1乃至
図3を参照して実施形態に係る遊技島台1について説明する。
図1は、遊技島台1の概略を示す正面図である。
図2は、遊技島台1の内部構造の概略を示す正面図である。
図3は、2本の補給樋16a,16bが設けられた片側領域と1本の補給樋16’が設けられた片側領域とを備えた遊技島台1’の概略を示す正面図である。なお、本実施形態における遊技島台1に設置される遊技機としてパチンコ機2が設置された場合で説明するが、パチンコ玉を使用して遊技を行う遊技機であれば、どのような遊技機が設置されるものであってもよい。
【0017】
図1において、遊技島台1は、周知のようにそのほぼ中央側面に複数のパチンコ機2と玉貸機3とを交互に列設するように直方体状に枠組み形成され、パチンコ機2の列設位置の下方に外側に突出するカウンター台4を挟んで腰板5が設けられている。一方、各パチンコ機2の上部には、呼出ランプ装置6が取り付けられる装飾板7が設けられ、更にその上部に開閉自在な幕板8が設けられている。また、遊技島台1には、パチンコ機2で使用するパチンコ玉を貯留するための上部タンク9が当該遊技島台1の長手方向のほぼ中央上端に設けられると共に、遊技者が獲得したパチンコ玉を返却するための玉返却装置10がその島端(必ずしも島端でなくてもよい、例えば、島中央)に設けられている。また、遊技島台1の長手方向の両端外部には、それぞれ各種情報(例えば、玉詰まり情報等)を遊技場側の従業員に報知するための表示装置11が設けられている。
【0018】
遊技島台1の内部には、
図2に示すように、その下方部に各パチンコ機2から排出されるパチンコ玉を受け入れ且つ当該遊技島台1で営業中に必要とされ得る玉量を貯留する下部貯留タンク12が設けられており、遊技島台1の長手方向のほぼ中央には、下部貯留タンク12に貯留されたパチンコ玉を導き入れて上部タンク9に揚送する玉揚送装置13が設けられている。本実施形態における玉揚送装置13は、モータによって回転する革ベルトの旋回運動によってパチンコ玉を揚送するものであり、その揚送中に革ベルトに対面して設けられる研磨布とパチンコ玉とが接触してパチンコ玉を研磨しながら上部タンク9に揚送する。玉揚送装置13に揚送されたパチンコ玉は、一旦、上部タンク9に貯留され、該上部タンク9の両側部から補給接続レール14及び補給中継タンク15を介して補給樋16に供給される。補給中継タンク15は、上部タンク9(玉揚送装置13)を境とした遊技島台1の左右両側部分における各真ん中位置の上端に配置されており、補給樋16は、補給中継タンク15から遊技島台1の中央側(玉揚送装置13側)に下り傾斜したもの(補給樋16a)と、補給中継タンク15から遊技島台1の島端側に下り傾斜したもの(補給樋16b)とがある。
【0019】
補給樋16には、分岐装置17が設けられ、その分岐装置17によって分岐されたパチンコ玉が分岐装置17に接続されるスプリングホース18から賞球補給装置19を介して各パチンコ機2の背面上部に設けられる賞球タンクに供給される。また、各パチンコ機2で使用されたパチンコ玉は、遊技島台1の裏面下部に取り付けられるアウト玉タンク20に放出された後、遊技島台1の島端から中央に向かって下り傾斜して配置された回収樋21によって回収される。そして、回収樋21で回収されたパチンコ玉は、下部貯留タンク12に導かれて該下部貯留タンク12内に貯留された後、前述したように玉揚送装置13によって上部タンク9に向けて研磨揚送される。つまり、パチンコ玉は、遊技島台1の内部を循環して使用される。
【0020】
ところで、本実施形態に係る遊技島台1は、上記したように上部タンク9(玉揚送装置13)を境とした片側の領域(以下、これを片側領域という)で、補給中継タンク15を介して左右の補給樋16a,16bからパチンコ機2にパチンコ玉を供給するようになっている。ここで、2本の補給樋を設けた片側領域と、1本の補給樋を設けた片側領域と、の違いを
図3に示す遊技島台1’の例示によって説明する。なお、遊技島台1’は、一方の片側領域(
図3に示す左の片側領域)に2本の補給樋16a,16bを設ける一方、他方の片側領域(
図3に示す右の片側領域)に1本の補給樋16’を設けた仮想の遊技島台である。
図3に示すように、片側領域に2本の補給樋16a,16bを設ける構成は、補給樋の傾斜角度を一定にする(パチンコ玉をスムーズに転動できる必要最低限の傾斜角度とする)ことを前提として、片側領域に上部タンク9から島端方向に向けて下り傾斜した1本の補給樋16’を設ける構成に比べて、補給樋を収納するスペースの高さ寸法を低く抑えることができる。即ち、2本の補給樋16a,16bを収容するスペースの高さ寸法H1は、1本の補給樋16’を収容するスペースの高さ寸法H2よりも小さい値となる(H1<H2)。このため、本実施形態の遊技島台1は、補給樋16a,16bの収納スペースの高さ寸法を低くすることで、その分、島台自体の高さ寸法を低く設定できるようになっている。
【0021】
また、直方体状に枠組み形成された遊技島台1は、その上壁部分に本実施形態の要部を構成する天井板30が設けられている。以下、天井板30について、
図4及び
図5を参照して説明する。
図4は、天井板30が取り付けられた遊技島台1を示す縦断面図である。
図5(A)は、天井板30を示す斜視図であり、
図5(B)は、天井板30を示す正面図である。
【0022】
図4及び
図5に示すように、天井板30は、横長方形の外形形状に形成されており、直方体状の遊技島台1における短手方向の側方から見た形状が平坦な面形状に形成された左右の平坦面部31と、該左右の平坦面部31の間で、該左右の平坦面部31に対して垂直に立設される左右の側壁と該左右の側壁の上端が平坦状の上面壁によって連結された断面凸形状の突出部32と、を備えている。断面凸形状の突出部32を形成する両側壁には、それぞれ斜め縦長の平行四辺形状をなす複数の放熱穴33が並列状態で穿設されている。そして、天井板30は、上部タンク9及び補給中継タンク15を除いた遊技島台1の上面開口を被覆するように遊技島台1の長手方向に沿って複数枚が並んで取り付けられるようになっている。また、このようにして取り付けられた複数枚の天井板30によって、遊技島台1の上面部分には、その長手方向に沿って延びる一条の突出部32が設けられる。
【0023】
しかして、本実施形態の遊技島台1は、その上面開口が遊技島台1の長手方向に沿って並設された複数枚の天井板30によって被覆される。そして、この天井板30の取付状態において、パチンコ機2が列設される側となる遊技島台1の短手方向の両端側には、それぞれ平坦面部31が配置される。このため、遊技者は、手荷物等を平坦面部31上に載置することができる。また、各平坦面部31間となる遊技島台1の短手方向のほぼ中央位置には、断面凸形状の突出部32が遊技島台1の長手方向に沿って条設される。これにより、遊技島台1の内部で発生した熱は、突出部32の両側壁に並列状態で穿設された複数の放熱穴33を通って遊技島台1の上端から外部に放出されるようになっている。
【0024】
なお、島台内の熱を外部に放出するための放熱穴33は、上方に向けて開口するのではなく、断面凸形状の突出部32の側壁に穿設されているので、ゴミ、埃、あるいは天井板30(平坦面部31)上に載せておいた小物等が放熱穴33を通って島台内に入り込み難くできる。さらには、放熱穴33が穿設される突出部32の側壁は、パチンコ機2が設置される位置、言い換えれば、遊技者が容易に手の届く位置から奥まった遊技島台1の上端中央に配置されるので、放熱穴33を通した島台内への悪戯や不正行為が行われ難くなっている。その結果、島台内の熱を確実に外部に放出することができ、且つ、天井板30上への物の載置を可能にした上で天井板30からの異物を挿入する不正行為を回避することができる。
【0025】
また、放熱穴33は、その下端部分が平坦面部31の上面から所定の高さ寸法H(
図5(A)参照)離れた位置に設けられている。このため、遊技者が平坦面部31上に飲み物の容器を載置した際に、振動等によって容器内の水分が誤って零れてしまうような場合でも、その水分が放熱穴33を通って遊技島台1の内部に入り込んでしまうことを回避することができ、結果として、水分が遊技島台1内の機器(例えば、補給樋、賞球装置、配線、基板等)にかかって、当該機器に悪影響を及ぼすという不具合を回避することができる。
【0026】
なお、補給中継タンク15を設けた遊技島台1の上面開口を天井板30で被覆する構成においては、補給中継タンク15の配置部分となる上面開口(具体的には、遊技島台1の短手方向の両端側となる補給中継タンク15の両側部分)を被覆するための部材を別途設ける必要がある。
【0027】
ところで、上記した実施形態では、遊技島台の上面開口を被覆する天井板として、左右の平坦面部とその間に突設された突出部とが一体的に設けられたものを例示しているが、この構成に限定するものではない。以下、左右の平坦面部と突出部とが別体に設けられた天井板の構成(以下、これを天井板ユニットという)について、
図6乃至
図9を参照して説明する。
図6(A),(B)は、それぞれ天井板ユニット40を示す分解斜視図であり、
図6(C)〜(F)は、それぞれ天井板ユニット40を示す縦断面図である。
図7及び
図8(A),(B)は、それぞれ天井板ユニット40の取付手順を示す斜視図である。
図9(A),(B)は、それぞれ変形例の天井板ユニット50を示す分解斜視図であり、
図9(C)〜(F)は、それぞれ変形例の天井板ユニット50を示す縦断面図である。
【0028】
図6(A),(B)に示すように、天井板ユニット40は、横長方形の外形形状で且つ平坦な面形状をなす平坦面部42が形成された平坦面部材41と、該平坦面部材41とは別体に設けられると共に断面凸形状をなす突出部46が形成された突出部材45と、を備えている。横長方形の平坦面部材41(平坦面部42)には、その長手方向に沿って並列状態で穿設された複数(
図6(A)中には2つ、
図6(B)中には3つ)の通気口43(開口)が穿設されている。通気口43は、ほぼ正方形の開口形状をなし、平坦面部42の短手方向となる両端部分には、突出部材45を平坦面部材41に着脱自在に取り付けるための取付凸部44が突設されている。
【0029】
平坦面部材41は、
図6(A)に示すように2つの通気口43が穿設されたタイプ(以下、これを平坦面部材41aともいう)と、
図6(B)に示すように3つの通気口43が穿設されたタイプ(以下、これを平坦面部材41bともいう)と、の2種類があり、
図6(B)に示す平坦面部材41bでは、3つの通気口43のうち両端に位置する2つの通気口43(切欠開口)が、それぞれ平坦面部42の長手方向における両端部分から切り欠かれた状態になっている。一方、突出部材45は、断面凸形状の突出部46を形成する両側壁にそれぞれ斜め縦長の平行四辺形状をなす複数の放熱穴47が並列状態で穿設されている。また、放熱穴47は、前述した天井板30の放熱穴33と同様に、その下端部分が平坦面部42の上面から所定の高さ寸法離れるように、突出部46の側壁の下端から所定の高さ寸法離れた位置に設けられている。
【0030】
そして、天井板ユニット40は、
図6(C),(D)及び
図6(E),(F)に示すように、突出部材45(突出部46)の両側壁の内面部分が平坦面部材41の取付凸部44と嵌合することで、通気口43を上方から被覆するように、突出部材45が平坦面部材41の上面部分に組み付けられる。ここで、天井板ユニット40の取付手順について説明すると、先ず、
図7に示すように、遊技島台1の上面開口が開放した状態、即ち、補給中継タンク15を介して補給接続レール14が接続される補給樋16(16a,16b)が外部に露出した状態から、
図8(A)に示すように、一端側の通気口43が補給中継タンク15の外形部分を内嵌するようにして平坦面部材41bが遊技島台1の上面に取り付けられる。なお、
図8(A)中には、便宜的に取付凸部44がない平坦面部材41を図示する。
【0031】
次に、
図8(B)に示すように、平坦面部42に穿設された通気口43を上方から被覆するように突出部材45を平坦面部材41に取り付ける。次いで、遊技島台1の上面に取り付けられた平坦面部材41bの長手方向の両端に、それぞれ平坦面部材41aを隣接して取り付けると共に、該平坦面部材41aの通気口43を上方から被覆するように突出部材45を取り付ける。これにより、平坦面部材41bの両端に設けられた通気口43の切欠部分(切欠開口)は、平坦面部材41aの長手方向の一側端部分で閉じられた状態となり、平坦面部材41a及び平坦面部材41bの隣接した取り付けによって、ほぼ正方形状の通気口43が遊技島台1の長手方向に沿って並設される。その後は、遊技島台1の上面開口を全て被覆するように平坦面部材41a及び平坦面部材41bを交互に取り付けると共に、各平坦面部材41a,41bの通気口43を覆うように突出部材45を取り付けることで、遊技島台1の上面に複数の天井板ユニット40が並列状態で取り付けられる。
【0032】
しかして、天井板ユニット40の取付状態において、パチンコ機2が列設される側となる遊技島台1の短手方向の両端側には、それぞれ平坦面部材41の平坦面部42が配置されるため、遊技者は、手荷物等を平坦面部42上に載置することができる。また、遊技島台1の短手方向のほぼ中央位置には、断面凸形状に形成された突出部材45の突出部46が遊技島台1の長手方向に沿って条設されるので、遊技島台1の内部で発生した熱は、平坦面部材41の通気口43から突出部材45の放熱穴47を通って遊技島台1の上端から外部に放出されるようになっている。
【0033】
なお、天井板ユニット40においても、前述した天井板30と同様に、ゴミ、埃、あるいは天井板ユニット40(平坦面部42)上に載せておいた小物や容器内の水分等が放熱穴47を通って島台内に入り込み難くでき、然も、放熱穴47を通した島台内への悪戯や不正行為が行われ難くなっているので、島台内の熱を確実に外部に放出することができ、且つ、天井板ユニット40上への物の載置を可能にした上で天井板ユニット40からの異物を挿入する不正行為を回避することができる。
【0034】
また、天井板ユニット40の構成によれば、突出部46の両側壁が平坦面部材41の取付凸部44と嵌合されることで、突出部材45が平坦面部材41に着脱自在に取り付けられる。このため、遊技島台1の上面側から島台内部を点検する際には、平坦面部材41から突出部材45を取り外して通気口43を通して島台内部を点検することができるので、点検作業を容易に行うことができる。
【0035】
さらに、天井板ユニット40を構成する平坦面部材41bには、補給中継タンク15の外形を外嵌し得る形状となる切込開口としての通気口43が平坦面部材41bの長手方向の一端部分から切り欠かれた状態で穿設されている。このため、補給中継タンク15を設けた遊技島台1の上面開口を天井板ユニット40で被覆する際には、平坦面部材41bの通気口43を補給中継タンク15に外嵌して取り付けることができるので、補給中継タンク15の配置部分となる上面開口を被覆するための部材を別途設ける必要がない。
【0036】
ところで、上記した天井板ユニット40は、平坦面部材41と突出部材45との2部品の組み付けによって構成されているが、この構成に限定するものではない。例えば、
図9に示すような天井板ユニット50、あるいは
図11に示すような天井板ユニット60の構成としてもよい。天井板ユニット50は、
図9(A),(B)に示すように、横長方形の外形形状で且つ平坦な面形状をなす平坦面部52が形成された左右2枚の平板51a,51bと、横長方形の外形形状に形成されると共にその長手方向に沿って並列状態で複数(
図9(A),(B)中には3つ)の通気口54(開口)が穿設された連結板53と、断面凸形状をなす突出部56が形成された突出部材55と、を備えている。なお、左右の平板51a,51b及び連結板53によって本発明に係る平坦面部材が構成されている。突出部材55の突出部56を形成する両側壁には、それぞれ斜め縦長の平行四辺形状をなす複数の放熱穴57が並列状態で穿設されている。また、放熱穴57は、前述した天井板ユニット40の放熱穴47と同様に、その下端部分が平坦面部52の上面から所定の高さ寸法離れるように、突出部56の側壁の下端から所定の高さ寸法離れた位置に設けられている。
【0037】
そして、天井板ユニット50は、
図9(C),(D)及び
図9(E),(F)に示すように、連結板53の短手方向の両端上面に各平板51a,51bの側端部分が接着剤等によって固定される。次に、平板51a,51b及び連結板53によって形成された断面凹部分に、突出部材55(突出部56)の両側壁が内嵌して取り付けられることで、通気口54を上方から被覆するように、突出部材55が平板51a,51b及び連結板53に組み付けられる。即ち、天井板ユニット50は、左右2枚の平板51a,51bと連結板53と突出部材55との4部品の組み付けによって構成されている。
【0038】
しかして、天井板ユニット50は、前述した天井板ユニット40と同様に、ゴミ、埃、あるいは天井板ユニット50(平坦面部52)上に載せておいた小物や容器内の水分等が放熱穴57を通って島台内に入り込み難くでき、然も、放熱穴57を通した島台内への悪戯や不正行為が行われ難くなっているので、島台内の熱を確実に外部に放出することができ、且つ、天井板ユニット50上への物の載置を可能にした上で天井板ユニット50からの異物を挿入する不正行為を回避することができる。また、遊技島台1の上面側から島台内部を点検する際には、平板51a,51b及び連結板53から突出部材55を取り外して通気口54を通して島台内部を点検することができるので、点検作業を容易に行うことができる。
【0039】
また、天井板ユニット50の構成によれば、
図10(A),(B)に示すように、直方体状の遊技島台1の短手方向の幅寸法に応じて左右の平板51a,51bの幅寸法を変更するだけで、天井板ユニット50の幅寸法を遊技島台1に合わせることができるので、簡単な幅寸法の変更によって様々な幅寸法の遊技島台に対応し得る天井板ユニット50の構成とすることができる。但し、この場合、連結板53の上面と平板51a,51bの下面とを連結して天井板ユニット50を構成するので、天井板ユニット50の下面部分がフラットな状態でなくなってしまう。このため、天井板ユニット50の下面側の段差部分(連結板53の上面と平板51a,51bの下面との間に生じる段差)が遊技島台1を形成する島柱34の上端部と干渉して、フラットな状態で天井板ユニット50を遊技島台1の上面開口に載置できなくなってしまう虞が生じる。従って、天井板ユニット50を採用した際には、島柱34との干渉を避けるように天井板ユニット50の下面段差部分を配置する必要、言い換えれば、天井板ユニット50の下面段差部分が島柱34と干渉しないような連結板53の横幅寸法に設定する必要がある。
【0040】
さらに、天井板ユニット50を構成する平坦面部材(左右の平板51a,51b及び連結板53の組付体)には、補給中継タンク15の外形を外嵌し得る形状となる切込開口としての通気口54が平坦面部材の長手方向の一端部分から切り欠かれた状態で穿設されている。このため、補給中継タンク15を設けた遊技島台1の上面開口を天井板ユニット50で被覆する際には、平坦面部材の通気口54を補給中継タンク15に外嵌して取り付けることができるので、補給中継タンク15の配置部分となる上面開口を被覆するための部材を別途設ける必要がない。
【0041】
また、天井板ユニット60は、
図11(A),(B)に示すように、前述した天井板ユニット50と同様に、横長方形の外形形状で且つ平坦な面形状をなす平坦面部62が形成された左右2枚の平板61a,61bと、横長方形の外形形状に形成されると共にその長手方向に沿って並列状態で複数(
図11(A),(B)中には3つ)の通気口64(開口)が穿設された連結板63と、断面凸形状をなす突出部66が形成された突出部材65と、を備えている。なお、左右の平板61a,61b及び連結板63によって本発明に係る平坦面部材が構成されている。突出部材65の突出部66を形成する両側壁には、それぞれ斜め縦長の平行四辺形状をなす複数の放熱穴67が並列状態で穿設されている。また、放熱穴67は、前述した天井板ユニット40の放熱穴47と同様に、その下端部分が平坦面部62の上面から所定の高さ寸法離れるように、突出部66の側壁の下端から所定の高さ寸法離れた位置に設けられている。さらに、天井ユニット60は、天井板ユニット50とは異なり、角棒形状に形成された左右2本の保持突起部材68a,68bを備えており、該保持突起部材68a,68bは、それぞれ連結板63の長手寸法と同一の長さに形成されている。
【0042】
そして、天井板ユニット60は、
図11(C),(D)及び
図11(E),(F)に示すように、連結板63の短手方向の両端上面に各平板61a,61bの側端部分が、また、通気口64の両側端部分に各保持突起部材68a,68bがそれぞれ接着剤等によって固定される。そして、このような連結板63に対する平板61a,61b及び保持突起部材68a,68bの取り付けによって、通気口64の両側端部分には、それぞれ突出部材65(突出部66)の両側壁を内嵌する取付凹部69が連結板63の長手方向に沿って条設される。次に、平板61a,61b、保持突起部材68a,68b、及び連結板63によって形成された取付凹部69に、突出部材65(突出部66)の両側壁が内嵌して取り付けられることで、通気口64を上方から被覆するように、突出部材65が平板61a,61b及び連結板63に組み付けられる。即ち、天井板ユニット60は、左右2枚の平板61a,61bと左右2本の保持突起部材68a,68bと連結板63と突出部材65との6部品の組み付けによって構成されている。
【0043】
しかして、天井板ユニット60は、前述した天井板ユニット50と同様に、ゴミ、埃、あるいは天井板ユニット60(平坦面部62)上に載せておいた小物や容器内の水分等が放熱穴67を通って島台内に入り込み難くでき、然も、放熱穴67を通した島台内への悪戯や不正行為が行われ難くなっているので、島台内の熱を確実に外部に放出することができ、且つ、天井板ユニット60上への物の載置を可能にした上で天井板ユニット60からの異物を挿入する不正行為を回避することができる。また、遊技島台1の上面側から島台内部を点検する際には、平板61a,61b、保持突起部材68a,68b、及び連結板63によって形成された取付凹部69から突出部材65を取り外して通気口64を通して島台内部を点検することができるので、点検作業を容易に行うことができる。
【0044】
また、天井板ユニット60の構成によれば、直方体状の遊技島台1の短手方向の幅寸法に応じて左右の平板61a,61bの幅寸法を変更するだけで、天井板ユニット60の幅寸法を遊技島台1に合わせることができるので、簡単な幅寸法の変更によって様々な幅寸法の遊技島台に対応し得る天井板ユニット60の構成とすることができる。
【0045】
また、天井板ユニット60を構成する平坦面部材(左右の平板61a,61b、左右の保持突起部材68a,68b、及び連結板63の組付体)には、補給中継タンク15の外形を外嵌し得る形状となる切込開口としての通気口64が平坦面部材の長手方向の一端部分から切り欠かれた状態で穿設されている。このため、補給中継タンク15を設けた遊技島台1の上面開口を天井板ユニット60で被覆する際には、平坦面部材の通気口64を補給中継タンク15に外嵌して取り付けることができるので、補給中継タンク15の配置部分となる上面開口を被覆するための部材を別途設ける必要がない。
【0046】
さらに、天井板ユニット60の構成によれば、平板61a,61b、保持突起部材68a,68b、及び連結板63によって取付凹部69を形成して、該取付凹部69に対して突出部材65の着脱を可能にしている。このため、突出部材65を取り付ける際に、当該突出部材65の一方の側壁下端がいずれか一方の平板61a,61b上に乗り上げてしまい、突出部材65の取り付けが不完全な状態となってしまうような不具合を回避することができ、より確実に突出部材65の取り付けを行うことができる。
【0047】
なお、このように天井板ユニット60の長手方向に沿って2本の保持突起部材68a,68bを設ける構成は、天井板ユニット60自体の反りを防止する効果も奏している。具体的に、従来では、本明細書の「背景技術」に記載したように、遊技島台内で発生した熱を、放熱用の通気口やファン装置を介して遊技島台の上部から外部に放出するようになっていた。しかしながら、このような構成とした場合でも、遊技島台の上面開口を閉塞する天井板は、外部に放出する熱によって若干なりとも反りが生じてしまうという問題を有していた。これに対して、天井板ユニット60では、角棒形状の保持突起部材68a,68bを平板61a,61b及び連結板63の長手方向に沿って取り付けることで、当該保持突起部材68a,68bを補強的な部材として機能させることができる。このため、遊技島台1の内部で発生した熱を天井板ユニット60の通気口64及び放熱穴67から外部に放出する構成とした場合でも、放出する熱によって天井板ユニット60自体が反り返ってしまうような不具合を確実に回避することができる。