特許第5871208号(P5871208)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5871208
(24)【登録日】2016年1月22日
(45)【発行日】2016年3月1日
(54)【発明の名称】洗濯物立体包装機
(51)【国際特許分類】
   B65B 41/16 20060101AFI20160216BHJP
   B65B 25/20 20060101ALI20160216BHJP
【FI】
   B65B41/16 501A
   B65B25/20 Z
【請求項の数】1
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2011-156549(P2011-156549)
(22)【出願日】2011年7月15日
(65)【公開番号】特開2013-23226(P2013-23226A)
(43)【公開日】2013年2月4日
【審査請求日】2014年7月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】504435818
【氏名又は名称】株式会社三幸社
(74)【代理人】
【識別番号】100084571
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 玄陽
(72)【発明者】
【氏名】打越 満幸
【審査官】 山田 裕介
(56)【参考文献】
【文献】 特表2008−524084(JP,A)
【文献】 実開平06−018210(JP,U)
【文献】 特開昭54−150290(JP,A)
【文献】 仏国特許発明第2785255(FR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 41/16
B65B 25/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンガーに吊るされた状態の洗濯物としての衣類に、ロール状に巻かれている筒状の樹脂フィルムを引き下ろして被せ、衣類とハンガーとを一緒に樹脂フィルムで包装する洗濯物立体包装機であって、上記の樹脂フィルムのロールが載せられる平行一対状の支持ローラと、この一対の支持ローラの一方のローラを介して戻される樹脂フィルムを、再び送り出し方向に反転させてから上方に導くガイド機構とを備え、上記の一対の支持ローラは、包装機本体の後側の下部に設けられている左右一対状の側板に、包装機本体の左右方向に沿って水平状に横架され、この支持ローラの前後の位置に、支持ローラと平行になるよう、案内ローラが側板に横架され、また上記のガイド機構が、上記の一方のローラを介して戻される樹脂フィルムを、再び送り出し方向に反転させる第一のガイド部材と、この第一のガイド部材を介して送り出される樹脂フィルムを上方に方向転換させる第二のガイド部材と、この第二のガイド部材を介して送り出される樹脂フィルムを上方に案内する第三のガイド部材とで形成され、第一のガイド部材と第二のガイド部材と第三のガイド部材が梯子状に連結されていると共に、第一のガイド部材の軸芯を中心に第二のガイド部材が回動可能に連結され、また第二のガイド部材の軸芯を中心に第三のガイド部材が回動可能に連結され、第一のガイド部材と第二のガイド部材と第三のガイド部材が、樹脂フィルムをセットする前は、垂れ下がった状態に配置され、樹脂フィルムの送り出し時に、第二のガイド部材と第三のガイド部材が持ち上げられると、第二のガイド部材は上記の側板の後端の位置に配置され、また第三のガイド部材は、側板の後端から後方に食み出すことがないよう、第二のガイド部材の上方に配置されて樹脂フィルムのロールの設置箇所内に収まるよう形成されていることを特徴とする洗濯物立体包装機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯したワイシャツ等の衣類を吊るした状態で、筒状の樹脂フィルムで包装する洗濯物立体包装機に関し、更に詳しくは樹脂フィルムの送り出し機構を改良した洗濯物立体包装機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、巻回状の樹脂フィルムで品物を包装する包装機としては、例えば特許文献1に記載されているものがある。
この従来機は、樹脂フィルムのロールを載せるため、ローラが平行一対状に設けられている。
【0003】
ところで、特許文献1に記載の従来機は、樹脂フィルムのロールを、一対のローラの上に置くことでロールをセットできる。従って、これによると、樹脂フィルムのロールを、例えば軸に差して取り付ける場合に比べ、ロールの取り付け作業を、簡単、迅速にできる。
【0004】
しかしながら、この従来機は、樹脂フィルムのロールを、平行一対のローラの上で転動させて樹脂フィルムを引き出す構造である。従って、この従来機の場合は、樹脂フィルムの量が減ってロールが軽くなると、ロールが一対のローラの上でガタガタと揺れ、また樹脂フィルムに弛みができ、安定した状態で樹脂フィルムを送り出すことができない、という問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−205934号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような従来機の問題点に鑑み、提案されたものである。
従って本発明の解決しようとする技術的課題は、洗濯物を吊るした状態で樹脂フィルムを被せて包装する包装機において、樹脂フィルムのロールを、簡単、迅速にセットでき、しかも樹脂フィルムの量が減ってロールが軽くなっても、樹脂フィルムを安定した状態で円滑に整然と送り出して包装できるよう形成した洗濯物立体包装機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するため、次のような技術的手段を採る。
即ち、本発明は、図1等に示されるように、ハンガー1に吊るされた状態の洗濯物としての衣類2に、ロール状に巻かれている筒状の樹脂フィルム3を引き下ろして被せ、衣類2とハンガー1とを一緒に樹脂フィルム3で包装する洗濯物立体包装機であって、上記の樹脂フィルム3のロール4が載せられる平行一対状の支持ローラ5と、この一対の支持ローラ5の一方のローラ5aを介して戻される樹脂フィルム3を、再び送り出し方向に反転させてから上方に導くガイド機構6とを備え、上記の一対の支持ローラ5は、包装機本体8の後側の下部に設けられている左右一対状の側板9に、包装機本体8の左右方向に沿って水平状に横架され、この支持ローラ5の前後の位置に、支持ローラ5と平行になるよう、案内ローラ20が側板9に横架され、また上記のガイド機構6が、上記の一方のローラ5aを介して戻される樹脂フィルム3を、再び送り出し方向に反転させる第一のガイド部材11と、この第一のガイド部材11を介して送り出される樹脂フィルム3を上方に方向転換させる第二のガイド部材12と、この第二のガイド部材12を介して送り出される樹脂フィルム3を上方に案内する第三のガイド部材13とで形成され、第一のガイド部材11と第二のガイド部材12と第三のガイド部材13が梯子状に連結されていると共に、第一のガイド部材11の軸芯を中心に第二のガイド部材12が回動可能に連結され、また第二のガイド部材12の軸芯を中心に第三のガイド部材13が回動可能に連結され、第一のガイド部材11と第二のガイド部材12と第三のガイド部材13が、樹脂フィルム3をセットする前は、垂れ下がった状態に配置され、樹脂フィルム3の送り出し時に、第二のガイド部材12と第三のガイド部材13が持ち上げられると、第二のガイド部材12は上記の側板9の後端9cの位置に配置され、また第三のガイド部材13は、側板9の後端9cから後方に食み出すことがないよう、第二のガイド部材12の上方に配置されて樹脂フィルム3のロール4の設置箇所内に収まるよう形成されていることを特徴とする(請求項1)。
【0008】
なお、第一のガイド部材11、第二のガイド部材12、第三のガイド部材13は、例えば丸棒や円筒体で形成され、軸芯を中心に回転自在に、或いは固定的に設けられるものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、このように樹脂フィルムのロールを載せる平行一対状の支持ローラと、この一対の支持ローラの一方のローラを介して戻す樹脂フィルムを、再び送り出し方向に反転させてから上方に導くガイド機構とを備えて形成されている。
【0010】
従って本発明の場合は、樹脂フィルムのロールを取り付けるとき、支持ローラと平行になるようロールを支持ローラに載せることで済むから、これによれば樹脂フィルムの取り付け作業を、楽に且つ迅速にできる。
また本発明は、ガイド機構によって樹脂フィルムの引き出し力がロールに直接加えられることを防止でき、また樹脂フィルムを弛ませることなく送り出すことができる。
従って本発明によれば、樹脂フィルムの量が減ってロールが軽くなっても、樹脂フィルムを、円滑に、且つ安定した状態で、最後まで整然と送り出して包装することができる。
【0011】
また本発明は、ガイド機構が、上記のように形成されているから、これによると、少数の部品で、効率良く樹脂フィルムを張って送り出すことができる。
【0012】
また本発明は、第一のガイド部材の下方に、第二のガイド部材と第三のガイド部材を垂らした状態で樹脂フィルムを、各ガイド部材に張り巡らすことができ、この種の樹脂フィルムのセット作業を、簡単化、迅速化できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の包装機の好適な一実施形態を示す要部側面図である。
図2】同上包装機の前側から見た斜視図である。
図3】同上包装機の後側から見た斜視図である。
図4】同上包装機の要部背面図である。
図5】同上包装機の要部平面図である。
図6】同上包装機の要部斜視図である。
図7】同上包装機の作用を説明するための要部側面図である。
図8】同上包装機の作用を説明するための要部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の好適な一実施形態を、添付図面に従って説明する。
本発明は、図1等に示されるように、ハンガー1に吊るされた状態の洗濯物としての衣類2に、ロール状に巻かれている筒状の樹脂フィルム3を引き下ろして被せ、衣類2とハンガー1とを一緒に樹脂フィルム3で包装する装置である。衣類2としては、例えばワイシャツやブラウス等の上着がある。
【0015】
本発明は、上記の樹脂フィルム3のロール4が載せられる平行一対状の支持ローラ5と、この一対の支持ローラ5の一方のローラ5aを介して戻される樹脂フィルム3を、再び送り出し方向に反転させてから上方に導くガイド機構6とを備えて形成されている。
なお、7は、内側をテーパー形状にした円板であり、樹脂フィルム3の横ずれを防止している。この円板7は、この実施形態では一方のローラ5aの両端寄りの位置に、ローラ5aに同心状に設けられている。
【0016】
上記の支持ローラ5は、図3等に示されるように、包装機本体8の後側の下部に、左右方向に沿って水平状に横架されている。支持ローラ5は、具体的には包装機本体8の後側の下部に設けられている左右一対状の側板9に取り付けられている。
【0017】
支持ローラ5の間隔は、樹脂フィルム3のロール4の芯材4aの直径より小さく選定され、樹脂フィルム3の送り出しが完了したとき、芯材4aの落下を防止できるよう形成されている。この間隔は、芯材4aの直径に応じて調節可能に形成されているのでも良い。
なお、この実施形態では、樹脂フィルム3に帯電する静電気を除去できるよう、支持ローラ5に静電気の除去シート10が巻かれている。
【0018】
上記のガイド機構6は、図1に示されるように、一方のローラ5aを介して戻される樹脂フィルム3を、再び送り出し方向に反転させる第一のガイド部材11と、この第一のガイド部材11を介して送り出される樹脂フィルム3を上方に方向転換させる第二のガイド部材12と、この第二のガイド部材12を介して送り出される樹脂フィルム3を上方に案内する第三のガイド部材13とで形成されている。
【0019】
また本発明の場合、第一のガイド部材11と第二のガイド部材12と第三のガイド部材13は、梯子状に連結されている。そして第一のガイド部材11の軸芯を中心に第二のガイド部材12が回動可能に連結され、また第二のガイド部材12の軸芯を中心に第三のガイド部材13が回動可能に連結されている。
【0020】
具体的には、第一のガイド部材11は、軸芯を中心に回転するようローラ状に形成され、側板9に固定されている。第一のガイド部材11と第二のガイド部材12の両端は、上側のアーム部材14で連結されている。また第二のガイド部材12と第三のガイド部材13の両端は、下側のアーム部材15で連結されている。第二のガイド部材12と第三のガイド部材13は、丸棒状に形成されている。
なお、16は、補強と、樹脂フィルム3の案内を兼ねる棒部材である。
【0021】
本発明は、ガイド機構6が、このように形成されているから、図3図4に示されるように、第二のガイド部材12と第三のガイド部材13は、第一のガイド部材11の下側に吊り下げられて配置される。この場合、上側のアーム部材14は、側板9の内面に設けられているストッパー17(図1参照)で係止される。また下側のアーム部材15は、側板9の下端の内側への折り返し片9aの端面9bに係止される。
なお、18は、樹脂フィルム3を検知するセンサーである。
【0022】
そして樹脂フィルム3が送り出されると、図1に示されるように、第二のガイド部材12は上側のアーム部材14を介して第一のガイド部材11の軸芯を中心に、約90度回動して持ちあがり、上側のアーム部材14がストッパー19に係止することにより、第一のガイド部材11の後側にほぼ水平に配置される。
【0023】
また第三のガイド部材13は、下側のアーム部材15を介して第二のガイド部材12の軸芯を中心に回動し、第二のガイド部材12の上方に配置される。この場合、下側のアーム部材15は、図6に示されるように、上側のアーム部材14の折り返し片14aの端面14bに係止する。
【0024】
また、本発明の場合、ガイド機構6は、包装機本体8の後側に大きく突き出すことがないよう、樹脂フィルム3のロール4の設置箇所内に収まるよう形成されている。
具体的には、図1に示されるように、樹脂フィルム3の送り出し時に、第二のガイド部材12と第三のガイド部材13が持ち上げられると、第二のガイド部材12は側板9の後端9cの位置に配置され、第三のガイド部材13は、側板9の後端9cから後方に食み出すことがないよう、第二のガイド部材12の上方に配置される。
従って、本発明の場合は、包装機本体8の設置面積、占有面積を拡げることなく、ガイド機構6によって樹脂フィルム3を円滑に送り出すことができる。
【0025】
また、本発明は、図1に示されるように、支持ローラ5の前後の位置に、支持ローラ5と平行になるよう、案内ローラ20が側板9に横架されている。樹脂フィルム3は、この案内ローラ20によって上方に円滑に送られる。また樹脂フィルム3のロール4を支持ローラ5に載せるとき、過って転がり落ちることを、この案内ローラ20によって防止できる。
【0026】
なお、本発明の包装機は、図2に示されるように、衣類吊り下げ収納部21の上部に、ハンガー1のフック1aを引っ掛けるための鉤部材22が設けられている。衣類吊り下げ収納部21は、前面が開口され、縦長のスペースに形成されている。
また包装機本体8の前側の上部には、ハンガー1に掛けられた衣類2の受け渡しに使用するための引っ掛け部23が設けられている。
【0027】
また衣類吊り下げ収納部21は、この実施形態では奥に背板24が左右一対状に設けられている。そして本発明は、この背板24の前面に、衣類2や樹脂フィルム3に帯電する静電気を除去するための静電気除去部材25が設けられている。この静電気除去部材25は、除電効果が高くなるよう、背板24の凸段差部24aの前面に、三列状に張られている。
【0028】
次に、この実施形態に係る本発明の作用を説明する。
この実施形態では樹脂フィルム3のロール4を反時計方向に回転させて、樹脂フィルム3を送り出す場合である。
【0029】
ガイド機構6は、樹脂フィルム3をセットする前は、図3に示されるように、垂れ下がった状態に配置されている。この状態で作業者は、図7に示されるように、一対の支持ローラ5に樹脂フィルム3のロール4を載せ、ガイド機構6等に樹脂フィルム3を張る。具体的には、一方のローラ5aを介して樹脂フィルム3を一旦戻し、次に第一のガイド部材11を介して引き下ろし、第二のガイド部材12、第三のガイド部材13、及び後側の案内ローラ20を介して張る。
【0030】
そして本発明は、樹脂フィルム3が上方に引かれると、図1に示されるように、上側のアーム部材14と下側のアーム部材15が回動して持ち上がる。これにより、第二のガイド部材12と第三のガイド部材13が所定位置に配置される。
【0031】
従って本発明の場合、樹脂フィルム3は、同図に矢印で示されるように、一方のローラ5aから一旦戻され、第一のガイド部材11で引き出し方向に反転する。次に樹脂フィルム3は、第二のガイド部材12で上方に方向転換し、第三のガイド部材13に案内され、後側の案内ローラ20に導かれて上方に引かれる。そして樹脂フィルム3は、包装機本体8の上部の所定位置のローラ26、27を経て引き下ろされ、衣類2に被せられるものである。
【0032】
1 ハンガー
2 衣類
3 樹脂フィルム
4 樹脂フィルムのロール
5 支持ローラ
5a 一方のローラ
6 ガイド機構
包装機本体
側板
9c 後端
11 第一のガイド部材
12 第二のガイド部材
13 第三のガイド部材
20 案内ローラ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8