特許第5871258号(P5871258)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5871258
(24)【登録日】2016年1月22日
(45)【発行日】2016年3月1日
(54)【発明の名称】抗ウイルス抗菌性建築材料
(51)【国際特許分類】
   B05D 7/00 20060101AFI20160216BHJP
   B05D 7/24 20060101ALI20160216BHJP
   B32B 27/18 20060101ALI20160216BHJP
   C09D 5/14 20060101ALI20160216BHJP
【FI】
   B05D7/00 L
   B05D7/24 303E
   B32B27/18 Z
   C09D5/14
【請求項の数】8
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2011-210276(P2011-210276)
(22)【出願日】2011年9月27日
(65)【公開番号】特開2013-71031(P2013-71031A)
(43)【公開日】2013年4月22日
【審査請求日】2014年7月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】302045705
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100060690
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 秀雄
(74)【代理人】
【識別番号】100070002
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100110733
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥野 正司
(74)【代理人】
【識別番号】100073276
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 公總
(72)【発明者】
【氏名】首藤 祐樹
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 陽一
(72)【発明者】
【氏名】宮森 明彦
【審査官】 中山 基志
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−001079(JP,A)
【文献】 特開平10−218702(JP,A)
【文献】 特開2010−174168(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05D1/00−7/26
B32B1/00−43/00
C09D1/00−10/00;101/00−201/10
E04F13/02−13/26;15/00−15/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基体表面に有効成分として第4級アンモニウム塩添加の抗ウイルス抗菌性塗膜を形成した建築材料であって、基体側に配置したプライマー層と、該プライマー層に積層配置した中間塗膜層と、該中間塗膜層に積層配置した表層塗膜層を3層一体に備えるとともに上記中間塗膜層を上記有効成分無添加のブランク樹脂塗膜によって形成し且つ上記表層塗膜層を上記有効成分の第4級アンモニウム塩の添加の樹脂塗膜によって形成してなり、かつ、
上記表層塗膜層に添加含有した第4級アンモニウム塩を、アルキル基の炭素数が16以上18以下のアルキルトリメチルアンモニウム塩としてなることを特徴とする抗ウイルス抗菌性建築材料。
【請求項2】
上記有効成分の第4級アンモニウム塩を、上記表層塗膜層に可及的に集中して分布配置してなることを特徴とする請求項1に記載の抗ウイルス抗菌性建築材料。
【請求項3】
上記中間塗膜層及び表層塗膜層の樹脂塗膜を、アクリル−メラミン系、アクリル−ウレタン系、エポキシ、ポリエステル、ウレタンをアクリルにて変性した変性アクリル系によるアクリル系樹脂塗膜としてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の抗ウイルス抗菌性建築材料。
【請求項4】
上記表層塗膜層の表面抵抗率を、106〜1013Ωとしてなることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の抗ウイルス抗菌性建築材料。
【請求項5】
上記建築材料が、成形基体又は加工基体の表面に第4級アンモニウム塩添加の抗ウイルス抗菌性塗膜を形成した建築部品であることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の抗ウイルス抗菌性建築材料。
【請求項6】
基体表面に熱硬化性塗料によるプライマー層と該プライマー層上に第4級アンモニウム塩の無添加の同じく熱硬化性塗料による中間塗膜層を塗装する1次塗装工程と、これらプライマー層と中間塗膜層を加熱硬化する1次加熱工程と、該加熱工程後にその中間塗膜層上に有効成分の第4級アンモニウム塩を添加した熱硬化性塗料による表層塗膜層を塗装する2次塗装工程と、該表層塗膜層を加熱硬化する2次加熱工程を備え、かつ、
上記表層塗膜層に添加含有した第4級アンモニウム塩を、アルキル基の炭素数が16以上18以下のアルキルトリメチルアンモニウム塩としてなることを特徴とする抗ウイルス抗菌性建築材料の生産方法。
【請求項7】
上記プライマー層と中間塗膜層を加熱硬化する1次加熱工程及び/又は表層塗膜層を加熱硬化する2次加熱工程に代えて、上記プライマー層と中間塗膜層を紫外線硬化又は電子線硬化する1次硬化工程及び/又は表層塗膜層を紫外線硬化又は電子線硬化する2次硬化工程を用いることを特徴とする請求項6に記載の抗ウイルス抗菌性建築材料の生産方法。
【請求項8】
上記プライマー層をエポキシ樹脂系樹脂、中間塗膜層及び表層塗膜層をアクリル系樹脂することを特徴とする請求項6又は7に記載の抗ウイルス抗菌性建築材料の生産方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗ウイルス抗菌性の塗膜を有する抗ウイルス抗菌性建築材料及びその生産方法に関する。
【背景技術】
【0002】
第4級アンモニウム塩は、有効な抗ウイルス抗菌性を呈するところ、例えば、第4級アンモニウム塩として、例えばオクタデシルジメチルアンモニウムクロライドを有効成分とする下記特許文献1の塗布剤は、優れた抗ウイルス抗菌性を呈するものと認められるが、その持続性に欠けるために、人が頻繁に接触する個所に用いるについて必ずしも適当ではなく、このため本発明者らは、下記特許文献2の特許出願において、抗ウイルス抗菌剤としてオクタデシルジメチルトリメトキシシリルプロピルアンモニウムクロライドを、抗ウイルス抗菌促進剤としてジデシルジメチルアンモニウムクロライドを、塗布対象樹脂面への付着増進剤として3−メタクロリキシプロピルトリメトキシシランを含有してなることを特徴とする抗ウイルス抗菌塗布剤を提案済みであり、これによると、例えば、1日20回の接触を行う個所に対して1回塗布することによって1ヶ月乃至2ヶ月程度の高度な持続性を備えて耐久性に富んだ抗ウイルス抗菌性を建築材料に付与することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−98976号公報
【特許文献2】特願2011−210258
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記本発明者等による特許文献2の提案は、塗布剤であるため、抗ウイルス抗菌性が長期に持続するとはいえ、所定期間経過後に必要に応じて塗布、例えば、スプレー噴霧の塗布を行うことを欠くことができず、従って、建築材料の抗ウイルス抗菌性を確保するために、幾分の煩雑さを残すものとなる傾向が生じる。
【0005】
このような塗布剤に適した用途があるとはいえ、更に、塗布等の手間を掛けることなく、建築材料そのものが、上記第4級アンモニウム塩の優れた抗ウイルス抗菌性を備えたものとすることができれば好ましいが、一般に建築材料に抗ウイルス抗菌性を具備するには、建築材料に形成した塗膜に第4級アンモニウム塩を有効成分として添加含有することが比較的容易であるが、例えば金属等各種素材の建築材料に塗膜を形成するには、基体に対してプライマー層を形成し、該プライマー層に上記有効成分を添加含有した塗膜層を形成する必要があるところ、この場合、塗膜層に添加した有効成分の第4級アンモニウム塩が、塗膜層に保持されずにプライマー層と塗膜層に拡散分布して、塗膜層の表面近傍に第4級アンモニウム塩が殆ど分布せず、従って、有効成分として好ましい抗ウイルス抗菌性を呈する第4級アンモニウム塩を添加含有することによって抗ウイルス抗菌性を有する建築材料を得ることは困難である。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、その解決課題とするところは、抗ウイルス抗菌性塗膜を備えることによって、好ましい抗ウイルス抗菌性を呈する抗ウイルス抗菌性建築材料及びその生産方法を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題に沿って鋭意研究したところ、基体表面に上記抗ウイルス抗菌性塗膜を形成するについて、基体側からプライマー層、中間塗膜層、表層塗膜層による3層一体の積層構造とするとともに中間塗膜層を、有効成分の第4級アンモニウム塩を無添加としてこれを添加含有しないブランク樹脂塗膜によって形成し、表層塗膜層を該有効成分の第4級アンモニウム塩を添加含有する有効成分添加樹脂塗膜によって形成することによって、第4級アンモニウム塩の拡散分布を防止し、表層塗膜層が、これに添加含有した第4級アンモニウム塩による有効な抗ウイルス抗菌性を簡易且つ確実に呈するものとし得るとの知見を得るに至った。
【0008】
本発明はかかる知見に基づいてなされたもので、即ち、請求項1に記載の発明を、 基体表面に有効成分として第4級アンモニウム塩添加の抗ウイルス抗菌性塗膜を形成した建築材料であって、基体側に配置したプライマー層と、該プライマー層に積層配置した中間塗膜層と、該中間塗膜層に積層配置した表層塗膜層を3層一体に備えるとともに上記中間塗膜層を上記有効成分無添加のブランク樹脂塗膜によって形成し且つ上記表層塗膜層を上記有効成分の第4級アンモニウム塩の添加の樹脂塗膜によって形成してなり、かつ、上記表層塗膜層に添加含有した第4級アンモニウム塩を、アルキル基の炭素数が16以上18以下のアルキルトリメチルアンモニウム塩としてなることを特徴とする抗ウイルス抗菌性建築材料としたものである。
そして、抗ウイルス抗菌性の有効成分である第4級アンモニウム塩をアルキルトリメチルアンモニウム塩とすることによって、表層塗膜層における可及的表面への集中分布と表面露出性の向上によって建築材料の抗ウイルス抗菌性に適したものとすることが可能となる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、上記に加えて、第4級アンモニウム塩の分布配置を、表層塗膜層に添加含有した有効成分の第4級アンモニウム塩を表層塗膜層に高密度に保持し、該表層塗膜層に可及的に集中分布することによって、上記建築材料として好ましい抗ウイルス抗菌性を確保したものとするように、これを、上記有効成分の第4級アンモニウム塩を、上記表層塗膜層に可及的に集中して分布配置してなることを特徴とする請求項1に記載の抗ウイルス抗菌性建築材料としたものである。
【0010】
請求項3に記載の発明は、同じく上記に加えて、中間塗膜層及び表層塗膜層の樹脂塗膜をアクリル系のものとすることによって、建築材料として耐候性と耐久性の確保に適するとともに中間塗膜層と表層塗膜層における好ましい密着性の確保に適したものとするように、これを、上記中間塗膜層及び表層塗膜層の樹脂塗膜を、アクリル−メラミン系、アクリル−ウレタン系、エポキシ、ポリエステル、ウレタンをアクリルにて変性した変性アクリル系によるアクリル系樹脂塗膜としてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の抗ウイルス抗菌性建築材料としたものである。
【0013】
請求項4に記載の発明は、同じく上記に加えて、上記有効成分によって抗ウイルス抗菌性を呈する表層塗膜層の表面抵抗率を、建築材料として好ましい範囲のものとするとともに塗膜外観良好にして建築材料としての塗膜性能を確保したものとするように、これを、上記表層塗膜層の表面抵抗率を、106〜1013Ωとしてなることを特徴とする請求項1、2、又は3に記載の抗ウイルス抗菌性建築材料としたものである。
【0014】
請求項5に記載の発明は、同じく上記に加えて、建築材料においても、特に人の接触が頻繁で、抗ウイルス抗菌性を備えることが有効且つ適切な建築部品を抗ウイルス抗菌のものとして、ウイルス、細菌の接触感染を可及的有効に防止し得るものとするように、これを、上記建築材料を成形基体又は加工基体の表面に第4級アンモニウム塩添加の抗ウイルス抗菌性塗膜を形成した建築部品としてなることを特徴とする請求項1、2、3、又は4に記載の抗ウイルス抗菌性建築材料としたものである。
【0015】
請求項6に記載の発明は、上記抗ウイルス抗菌性建築材料の生産方法を提供するように、これを、基体表面に熱硬化性塗料によるプライマー層と該プライマー層上に第4級アンモニウム塩の無添加の同じく熱硬化性塗料による中間塗膜層を塗装する1次塗装工程と、これらプライマー層と中間塗膜層を加熱硬化する1次加熱工程と、該加熱工程後にその中間塗膜層上に有効成分の第4級アンモニウム塩を添加した熱硬化性塗料による表層塗膜層を塗装する2次塗装工程と、該表層塗膜層を加熱硬化する2次加熱工程を備え、かつ、
上記表層塗膜層に添加含有した第4級アンモニウム塩を、アルキル基の炭素数が16以上18以下のアルキルトリメチルアンモニウム塩としてなることを特徴とする抗ウイルス抗菌性建築材料の生産方法としたものである。
【0016】
請求項7に記載の発明は、上記に加えて、上記1次加熱工程及び/又は2次加熱工程に代えて、紫外線硬化乃至電子線硬化の硬化工程を採用したものとするように、これを、上記プライマー層と中間塗膜層を加熱硬化する1次加熱工程及び/又は表層塗膜層を加熱硬化する2次加熱工程に代えて、上記プライマー層と中間塗膜層を紫外線硬化又は電子線硬化する1次硬化工程及び/又は表層塗膜層を紫外線硬化又は電子線硬化する2次硬化工程を用いることを特徴とする請求項6に記載の抗ウイルス抗菌性建築材料の生産方法としたものである。
【0017】
請求項8に記載の発明は、同じく上記に加えて、塗膜性能及び抗ウイルス抗菌性に優れた建築材料の好ましい形態の生産方法とするように、これを、上記プライマー層をエポキシ樹脂系樹脂、中間塗膜層及び表層塗膜層をアクリル系樹脂とすることを特徴とする請求項6又は7に記載の抗ウイルス抗菌性建築材料の生産方法としたものである。
【0018】
本発明は、これらをそれぞれ発明の要旨として上記課題解決の手段としたものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明は以上のとおりに構成したから、請求項1に記載の発明は、基体表面に上記抗ウイルス抗菌性塗膜を形成するについて、基体側からプライマー層、中間塗膜層、表層塗膜層による3層一体の積層構造とするとともに中間塗膜層を、有効成分の第4級アンモニウム塩を無添加としてこれを添加含有しないブランク樹脂塗膜によって形成し、表層塗膜層を該有効成分の第4級アンモニウム塩を添加含有する有効成分添加樹脂塗膜によって形成することによって、第4級アンモニウム塩の拡散分布を防止し、表層塗膜層が、これに添加含有した第4級アンモニウム塩による有効な抗ウイルス抗菌性を簡易且つ確実に呈するようにした抗ウイルス抗菌性塗膜を備えることによって、好ましい抗ウイルス抗菌性を呈する抗ウイルス抗菌性建築材料を提供することができる。
さらに、抗ウイルス抗菌性の有効成分である第4級アンモニウム塩をアルキルトリメチルアンモニウム塩とすることによって、表層塗膜層における表面露出性を向上して建築材料に適したものとすることができる。
【0020】
請求項2に記載の発明は、上記に加えて、第4級アンモニウム塩の分布配置を、表層塗膜層に添加含有した有効成分の第4級アンモニウム塩を表層塗膜層に高密度に保持し、該表層塗膜層に可及的に集中分布することによって、上記建築材料として好ましい抗ウイルス抗菌性を確保したものとすることができる。
【0021】
請求項3に記載の発明は、同じく上記に加えて、中間塗膜層及び表層塗膜層の樹脂塗膜をアクリル系のものとすることによって、建築材料として耐候性と耐久性の確保に適するとともに中間塗膜層と表層塗膜層における好ましい密着性の確保に適したものとすることができる。
【0024】
請求項4に記載の発明は、同じく上記に加えて、上記有効成分によって抗ウイルス抗菌性を呈する表層塗膜層の表面抵抗率を、建築材料として好ましい範囲のものとするとともに塗膜外観良好にして建築材料としての塗膜性能を確保したものとすることができる。
【0025】
請求項5に記載の発明は、同じく上記に加えて、建築材料においても、特に人の接触が頻繁で、抗ウイルス抗菌性を備えることが有効且つ適切な建築部品を抗ウイルス抗菌のものとして、ウイルス、細菌の接触感染を可及的有効に防止し得るものとすることができる。
【0026】
請求項6に記載の発明は、上記抗ウイルス抗菌性建築材料の生産方法を提供することができる。
さらに、抗ウイルス抗菌性の有効成分である第4級アンモニウム塩をアルキルトリメチルアンモニウム塩とすることによって、表層塗膜層における表面露出性を向上して建築材料に適したものとすることができる。
【0027】
請求項7に記載の発明は、上記に加えて、上記1次加熱工程及び/又は2次加熱工程に代えて、紫外線硬化乃至電子線硬化の硬化工程を採用したものとすることができる。
【0028】
請求項8に記載の発明は、同じく上記に加えて、塗膜性能及び抗ウイルス抗菌性に優れた建築材料の好ましい形態の生産方法とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】塗膜構造のモデルを示す縦断面図である。
図2】第4級アンモニウム塩のアルキル基炭素数と塗膜表層部の表面露出性の関係を示すグラフである。
図3】第4級アンモニウム塩のアルキル基炭素数とウイルス感染価対数減少率の関係を示すグラフである。
図4】中間塗膜層が存在するときの第4級アンモニウム塩分布状態を示す断面写真である。
図5】中間塗膜層が存在しないときの第4級アンモニウム塩分布状態を示す断面写真である。
図6】中間塗膜層有無のウイルス感染価対数減少率を示すグラフである。
図7】表面抵抗率とウイルス感染価対数減少率の関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下更に本発明を具体的に説明すれば、図1においてAは建築材料、例えば、ドア、引戸、伸縮門扉等開閉部材におけるノブ、引手、手掛等の建築部品であり、該建築部品Aは、その基体表面に有効成分として第4級アンモニウム塩添加の抗ウイルス抗菌性塗膜1を形成してあり、該抗ウイルス抗菌性塗膜1は、基体側に配置したプライマー層11と、該プライマー層11に積層配置した中間塗膜層12と、該中間塗膜層12に積層配置した表層塗膜層13を3層一体に備えるとともに上記中間塗膜層12を上記有効成分無添加のブランク樹脂塗膜によって形成し且つ上記表層塗膜層13を上記有効成分の第4級アンモニウム塩の添加の樹脂塗膜によって形成したものとしてある。
【0031】
本例の上記建築部品Aにおける上記抗ウイルス抗菌性塗膜1は、プライマー層11上に、有効成分の第4級アンモニウム塩を添加含有することなく、無添加とした中間塗膜層12を介して、該有効成分の第4級アンモニウム塩を添加含有した表層塗膜層13を一体化積層配置することによって、有効な抗ウイルス抗菌性を簡易且つ確実に呈するものとしてある。
【0032】
このとき、本例の建築部品Aにおける上記有効成分の第4級アンモニウム塩は、これを、上記表層塗膜層13に可及的に集中して分布配置したものとしてあり、これによって建築部品Aは、プライマー層11乃至中間塗膜層12に第4級アンモニウム塩が拡散するのを可及的に防止し、表層塗膜層13に集中分布するようにすることによって建築部品Aに人が接触することによる抗ウイルス抗菌性を可及的高度に発揮するようにしてある。
【0033】
本例にあって、上記中間塗膜層及び表層塗膜層の樹脂塗膜は、これを、アクリル−メラミン系、アクリル−ウレタン系、エポキシ、ポリエステル、ウレタンをアクリルにて変性した変性アクリル系によるアクリル系樹脂としてあり、これによって、建築材料として耐候性と耐久性の確保に適するとともに中間塗膜層と表層塗膜層における好ましい密着性の確保に適したものとし、また、中間塗膜層を形成する基体側のプライマー層は、該アクリル系樹脂の中間塗膜層との密着性を確保するに適した、例えばエポキシ系、ポリエステル系、メラミン系、フタル酸系、アルキド系樹脂等によるものとしてある。
【0034】
本例の表層塗膜層13は、これに塗膜硬化促進剤を含有してもよい。一般に第4級アンモニウム塩を樹脂塗膜に添加すると、これに塗膜硬化を阻害する要因となり易く、塗膜硬化阻害によって、中間塗膜層12に対する表層塗膜層の密着性低下、表面の耐溶剤性低下、表面の外観不良等を招く可能性があるところ、該表層塗膜層13は、塗膜硬化促進剤として、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、リン酸、メタンスルホン酸、モルホリン、n−メチルピペリジン、2−アミン−2−メチル−1−プロパノール、のいずれか1つを0.3〜3.0wt%程度添加含有したものとしてあり、これによって、第4級アンモニウム塩添加によって生じることある塗膜硬化不良を解消して、該表層塗膜層13の上記中間塗膜層12に対する密着性、表面の耐溶剤性、良好な外観を確保し、建築材料に用いる抗ウイルス抗菌塗膜としての良好な耐久性を確保し得たものとしてある。
【0035】
本例の上記表層塗膜層13に添加含有した第4級アンモニウム塩は、これを、アルキルトリメチルアンモニウム塩としてあるところ、特に、炭素数16の塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム又は炭素数18の塩化オクタデシルトリメチルアンモニウムとしてあり、このようにアルキルトリメチルアンモニウムを炭素数16及び18のものとすることによって、表層塗膜層13の抗ウイルス抗菌性を最大化することができ、建築材料、特に建築部品として最も好ましい抗ウイルス抗菌性を実現できる。
【0036】
即ち、下記実験例1及び実験例2の第4級アンモニウム塩の炭素数を変えた赤外線吸収スペクトルによる炭素数と表面露出性の関係及び抗ウイルス試験による炭素数とウイルス感染価対数減少率の関係を纏めると表1のとおりである。
【0037】
【表1】
【0038】
表1に示すように、アルキル基の炭素数が大きい程、表面露出性が大きく、第4級アンモニウム塩が表層塗膜層の表面側に集中的に分布して、表層塗膜層の厚さ方向の表面側に可及的に偏在するように、表層塗膜層の表面側に第4級アンモニウム塩が集中して分布配置し得るとともに該表層塗膜層の表面に露出して表面露出性を向上する一方、抗ウイルス試験による炭素数とウイルス感染価対数減少率の関係は、炭素数が大きい程、ウイルス感染価対数減少率が上昇するも、炭素数18を超えた炭素数22にあっては、ウイルス感染価対数減少率が逆に顕著に降下するに至る。これを炭素数別に見ると、炭素数10の塩化デシルトリメチルアンモニウムは、表面露出性0.333、ウイルス感染価対数減少率1.28、炭素数12の塩化ドデシルトリメチルアンモニウムは、表面露出性0.385、ウイルス感染価対数減少率0.73、炭素数14の臭化ミリスチルトリメチルアンモニウムは、表面露出性0.358、ウイルス感染価対数減少率1.35、炭素数22の塩化ドコシルトリメチルアンモニウムは、表面露出性0.832、ウイルス感染価対数減少率0.43であるのに対して、炭素数16の塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウムは、表面露出性0.435、ウイルス感染価対数減少率3.73、炭素数18の塩化オクタデシルトリメチルアンモニウムは、表面露出性0.475、ウイルス感染価対数減少率3.81であり、従って、上記アルキル基が16及び18のアルキルトリメチルアンモニウム塩、特に、炭素数16の塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム及び炭素数18の塩化オクタデシルトリメチルアンモニウムが、その表面露出性と抗ウイルス性に特に優れた結果を示すことが判明する。この事実から、炭素数16の塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム又は炭素数18の塩化オクタデシルトリメチルアンモニウムを用いて、上記表層塗膜層の有効成分としての抗ウイルス抗菌剤とすることが、建築材料における表面塗膜層13の抗ウイルス抗菌性を可及的高度に確保し維持する上で好ましい。
【0039】
また、実験例3及び4の中間塗膜層12の有無における第4級アンモニウム塩の塗膜分布状態の断面を示すEPMA画像を示す図4及び図5に示すように中間塗膜層12の有無によって第4級アンモニウム塩の分布が著しく異なり、中間塗膜層12のある図4の写真にあっては、該第4級アンモニウム塩が上記表層塗膜層13、特に表面側に集中して存在しているが、中間塗膜層12のない図5の写真にあっては、該第4級アンモニウム塩がプライマー層11まで拡散分布しており、従って、中間塗膜層12の有無によって第4級アンモニウム塩の分布状態が著しく変化することが判明する。
【0040】
本例の表層塗膜層13は、その表面抵抗率を、106〜1013Ωとしてある。第4級アンモニウム塩は導電性であるから、絶縁体をなす抗ウイルス抗菌性塗膜1にあって、表面抵抗率が低い程、第4級アンモニウム塩が量的に多く、第4級アンモニウム塩による抗ウイルス抗菌性に優れるものとなるところ、該表面抵抗率は、第4級アンモニウム塩の添加含有量定まるから、その添加含有量は、上記表面抵抗率の範囲に入るようにこれを定めるようにするのがよい。
【0041】
即ち、下記実験例5の表面抵抗率とウイルス感染価対数減少率を示す図7によれば、表面抵抗率とウイルス感染価対数減少率には正比例の関係が見られ、表面抵抗率が1013Ωを上回ると、表層塗膜層13の第4級アンモニウム塩が量的に不足し、ウイルス感染価対数減少率は殆どゼロに近くなり、抗ウイルス抗菌性が低く、建築材料、特に建築部品として抗ウイルス抗菌性が不充分となり、従って表面抵抗率は、これを、1013Ω以下とすることが好ましい。
【0042】
一方、表面抵抗率が106Ωを下回ると、有効な抗ウイルス性を確保し得るが、第4級アンモニウム塩の濃度が過剰となり、上記樹脂硬化促進剤を添加含有しても、表層塗膜層の硬化阻害の可能性を生じ、上記塗膜硬化不良に起因する密着不良、外観不良等の塗膜性能低下を招く可能性を生じることがある。従って、第4級アンモニウム塩は、表層塗膜層13の表面抵抗率を上記106Ω〜1013Ωの範囲とするように、その添加含有の量的規制を行うようにすることによって、建築材料として有効且つ適切な抗ウイルス抗菌性の確保と表層塗膜層13の良好な塗膜性能を確保することが可能となる。
【0043】
従って、表面抵抗率は、これを106Ω〜1013Ωの範囲とすることが好ましく、このとき、該表面抵抗率が1012Ωを上回り又は107Ωを下回ると、上記第4級アンモニウム塩の不足又は過剰の傾向を招く可能性があるから、該表面抵抗率は、これを、107Ω〜1012Ωの範囲とすることが特に好ましい。
【0044】
以上の抗ウイルス抗菌性建築材料、本例にあって建築部品の生産方法は、これを、基体表面に熱硬化性塗料によるプライマー層と該プライマー層上に第4級アンモニウム塩の無添加の同じく熱硬化性塗料による中間塗膜層を塗装する1次塗装工程と、これらプライマー層と中間塗膜層を加熱硬化する1次加熱工程と、該加熱工程後にその中間塗膜層上に有効成分の第4級アンモニウム塩を添加した熱硬化性塗料による表層塗膜層を塗装する2次塗装工程と、該表層塗膜層を加熱硬化する2次加熱工程を備えるものとすればよく、このとき、上記プライマー層は、これをエポキシ樹脂系樹脂、中間塗膜層及び表層塗膜層は、これをアクリル系樹脂とし且つ第4級アンモニウム塩は、これを炭素数16の塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム又は炭素数18の塩化オクタデシルトリメチルアンモニウムとするのが、特に好ましい抗ウイルス抗菌性を有する建築材料、特に建築部品とする上で好ましい。
【0045】
1次塗装工程、1次加熱工程、2次塗装工程、2次加熱工程は、これを一連工程として、基体に連続的に順次施すことができ、また、1次塗装工程及び1次加熱工程と、2次塗装工程及び2次加熱工程をそれぞれバッチ工程として、基体にそれぞれ施すことができる。各塗装工程は基体を塗料樹脂に浸漬し又はスプレーして行い、各加熱工程はそれぞれ塗料樹脂に合せてその加熱硬化に必要な雰囲気加熱を施して行うようにすればよい。このとき、例えば硬化樹脂をアクリル−メラミン樹脂とするとき150℃〜170℃の加熱温度で、15分〜40分の加熱時間とし、アクリル−ウレタン樹脂とするとき、常温〜80℃の加熱温度、15分〜7日間の加熱時間とすればよい。一方、例えば、変性アクリル樹脂のように、紫外線硬化、電子線硬化等の加熱硬化以外の硬化に適した樹脂塗料を用いるとき、上記1次加熱工程及び/又は2次加熱工程に代えて、紫外線硬化乃至電子線硬化の硬化工程を採用したものとするように、これを、上記プライマー層と中間塗膜層を加熱硬化する1次加熱工程及び/又は表層塗膜層を加熱硬化する2次加熱工程に代えて、上記プライマー層と中間塗膜層を紫外線硬化又は電子線硬化する1次硬化工程及び/又は表層塗膜層を紫外線硬化又は電子線硬化する2次硬化工程を用いるものとすることができる。
【0046】
本発明における建築材料は、例えば、内外装用にして人の接触する手摺、建具、内外装材等とし、また、上記の如く建築材料の構成部材をなす、建具のノブ、引手、手掛等の建築部品に幅広く用いることができる。このとき、基体は、金属、樹脂、木材、ガラス、セラミック等の成形基体又は加工基体とすることができ、成形基体としてアルミや樹脂の押出材、アルミや鉄の鋳造品、樹脂の射出成形品、加工基体としてプレス加工品等がある。
【0047】
第4級アンモニウム塩が抗ウイルス性を有することは従来知られているが、上記特許文献1、2にも示されるとおり第4級アンモニウム塩が抗ウイルスとともに、グラム陽性菌、グラム陰性菌に対して抗菌性を同時に有することも知られており、殊更に抗ウイルス性と抗菌性を区別する実益はなく、従って、本発明にあっては、抗ウイルス抗菌性として抗ウイルス性と抗菌性の双方を含める意味に用いており、抗ウイルス性は、例えば、インフルエンザウイルス、単純ヘルペスウイルス、ヒト免疫不全ウイルスエンベロープ型ウイルスに特に有効である。これは、エンベロープ型ウイルスには、エンベロープ上に感染・増殖に必要なヘマグルチニン、ノイラミニターゼが存在するところ、エンベロープは親油性であるため、第4級アンモニウム塩の、例えば上記ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、オクタデシルトリメチルアンモニウムが作用してエンベロープを破壊するためと考えられる。
【0048】
本発明の実施に当っては、更に、必要に応じて中間塗膜層を複層とすること等を含めて、建築材料、基体、プライマー層、中間塗膜層、表層塗膜層、第4級アンモニウム塩、その1次塗装工程、1次加熱工程、2次塗装工程、2次加熱工程、必要に応じて用いる塗膜硬化促進剤、アクリル系樹脂塗膜、アルキルトリメチルアンモニウム塩、表面抵抗率、建築部品等の各具体的材質、形状、構造、寸法、生産方法、これらの関係、これらに対する付加等は、上記発明の要旨に反しない限り様々な形態のものとすることができる。
【実験例1】
【0049】
第4級アンモニウム塩として、炭素数10の臭化デシルトリメチルアンモニウム(アクロス社製)、炭素数12の塩化ドデシルトリメチルアンモニウム(関東化学株式会社製)、炭素数14の臭化ミリスチルトリメチルアンモニウム(アクロス社製)、炭素数16の塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム(東邦化学工業株式会社製)、炭素数18の塩化オクタデシルトリメチルアンモニウム(同)、炭素数22の塩化ドコシルトリメチルアンモニウム(同)の1つのアルキル基炭素数が異なる5種の第4級アンモニウム塩を用い、その各3wt%を、アクリル・メラミン系塗料(関西ペイント株式会社製 商品名マジクロン1000)に添加含有し、希釈用シンナーで希釈調整した5種の塗料を形成し、上記アクリル系樹脂の中間塗膜層12に相当するアクリル樹脂のプレートにスプレー塗装し、加熱炉で加熱温度150℃、加熱時間20分の加熱処理を施したサンプルを形成し、赤外線吸収スペクトルのIR強度比によって第4級アンモニウム塩の表面露出性を測定した。炭素数と表面露出性の関係を図2に示す。
【実験例2】
【0050】
上記実験例1と同様のサンプル(5cm×5cm)を用いて、抗菌試験法(JIS Z 2801)に準拠して抗ウイルス試験を行なった。サンプルを保湿シャーレに入れ、供試ウイルス液0.2mLを試験品に接種し、さらに4cm角のポリプロピレンフィルムで上面をカバーし、供試ウイルスと試験品との接触効率を高め、室温にて10分間作用させた。作用後、試験品をスチロールケースに入れ、リン酸緩衝生理食塩水10mlを加え、3分間振とうしてウイルスを誘出した。この液をウイルス感染価測定用試料の原液として用いた。ウイルス感染価測定用試料原液をリン酸緩衝生理食塩水で10倍段階希釈した後、測定用試料原液または希釈ウイルス液50μLと5%ウシ胎児血清を含むDulbecco’s modified Eagle’s Medium(DMEM)に懸濁したMadin−Darby canine kidney(MDCK)細胞50μLを96ウェルプレートに植え込み、炭酸ガスふ卵器で4日間培養を行った。培養後、顕微鏡下で細胞変性効果を確認し、Reed‐Muench法を用いてウイルス感染価試験を行ない、その対数減少率を求めた。炭素数と感染価対数減少率を図3に示す。
【実験例3】
【0051】
基体をアルミ鋳造品(アルミダイカスト)とし、これにプライマー層としてエポキシ樹脂系塗料(関西ペイント株式会社製 商品名 カンペ焼付プラサフ500)を希釈用シンナー(関西ペイント株式会社製 商品名 スーパーエポシンナー)を用いて希釈調整して、スプレー塗装を施し、その上に中間塗膜層としてアクリル・メラミン系塗料(関西ペイント株式会社製 商品名 マジクロン1000)を同じく希釈用シンナー(関西ペイント株式会社製 商品名 カンペ焼付シンナー)を用いて希釈調整して、スプレー塗装を施し、加熱温度160℃、加熱時間20分で加熱硬化処理を行い、その後、表層塗膜層としてアクリル・メラミン系塗料(関西ペイント株式会社製 商品名マジクロン1000)に、第4級アンモニウム塩の塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム(東邦化学工業株式会社製 商品名 カチナールCTC−70ET)を8%添加し、同じく希釈用シンナー(関西ペイント株式会社製 商品名 カンペ焼付シンナー)を用いて希釈調整して、スプレー塗装を施し、その後、加熱温度160℃、加熱時間20分で加熱硬化処理を行ってサンプルを形成し、EPMA(島津製作所製EPMA1610)分析を行った。その結果を図4に示す。また、実験例2と同様に抗ウイルス試験を行い、その感染価を求めた。その結果を図6に示す。
【実験例4】
【0052】
比較のためにアンプルを、プライマー層と中間層を形成し、この中間層に炭素数16の塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウムを8%添加した以外、実験例3と同様にEPMA(島津製作所製EPMA1610)分析及び、抗ウイルス試験を行った。EPMA分析の結果を図5に、抗ウイルス試験の結果を図6に示す。
【実験例5】
【0053】
塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム(東邦化学工業株式会社製 商品名 カチナールCTC‐70ET)を0%〜10%の範囲で添加した以外、実験例3と同様とし、三菱化学製の抵抗率計(ハイレスターUP MCHP−HT450)を用いて表面抵抗率の測定をするとともに実験例2と同様の抗ウイルス試験を行った。結果を図7に示す。
【符号の説明】
【0054】
A 建築部品
1 抗ウイルス抗菌性塗膜
11 基体
12 プライマー層
13 中間塗膜層
14 表層塗膜層
図1
図2
図3
図6
図7
図4
図5