特許第5871286号(P5871286)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5871286
(24)【登録日】2016年1月22日
(45)【発行日】2016年3月1日
(54)【発明の名称】調整可能ベッド用のベッドフレーム
(51)【国際特許分類】
   A47C 20/02 20060101AFI20160216BHJP
   A47C 19/02 20060101ALI20160216BHJP
【FI】
   A47C20/02
   A47C19/02 Z
【請求項の数】20
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-504965(P2013-504965)
(86)(22)【出願日】2011年4月8日
(65)【公表番号】特表2013-523393(P2013-523393A)
(43)【公表日】2013年6月17日
(86)【国際出願番号】US2011031758
(87)【国際公開番号】WO2011130121
(87)【国際公開日】20111020
【審査請求日】2014年4月8日
(31)【優先権主張番号】61/323,095
(32)【優先日】2010年4月12日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】12/942,916
(32)【優先日】2010年11月9日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512261584
【氏名又は名称】エルゴモーション,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ERGOMOTION,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】クレネット,アラン
(72)【発明者】
【氏名】エルマロヴィチ,ジョセフ
【審査官】 角田 貴章
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第06006379(US,A)
【文献】 実開昭49−094902(JP,U)
【文献】 特開2006−094917(JP,A)
【文献】 実開平03−060558(JP,U)
【文献】 特開2001−161497(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 19/00
19/02
20/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
連結構造体(18)を支持するための支持構造体(20)であって、非屈曲状態にある前記連結構造体の範囲まで実質的に延在し、パッド入り梁(26)を有する支持構造体(20)を含み、
前記連結構造体が縁部(40)を有する剛性平面支持体(38)を含み、さらに前記剛性平面支持体の縁部を囲む弾性発泡キャッピング材(42)と、前記弾性発泡キャッピング材を囲み前記剛性平面支持体に固定される布カバー(44)とを含むことを特徴とする連結式ベッド用ベッドフレーム。
【請求項2】
請求項1に記載のベッドフレームにおいて、前記パッド入り梁が、取り付け支持材(28)と、前記取り付け支持材に受け止められそこから外方かつ上方に延在する弾性発泡緩衝器(30)とを含み、布カバー(34)が前記弾性発泡緩衝器を囲み、前記取り付け支持材に締結されていることを特徴とするベッドフレーム。
【請求項3】
請求項2に記載のベッドフレームにおいて、前記支持構造体が剛性構造フレーム(24)を組み込み、前記取り付け支持材が前記剛性構造フレームに固定されることを特徴とするベッドフレーム。
【請求項4】
請求項に記載のベッドフレームにおいて、前記弾性発泡緩衝器および前記弾性発泡キャッピング材が、ポリエチレンまたはポリプロピレン押し出し発泡体の組から選択されることを特徴とするベッドフレーム。
【請求項5】
請求項3に記載のベッドフレームにおいて、前記剛性構造フレームから延在し、前記パッド入り梁と前記剛性平面支持体の中間に空間を形成する織布(52)をさらに含み、前記連結構造体が屈曲状態にある場合、前記空間にアクセスできることを特徴とするベッドフレーム。
【請求項6】
請求項3に記載のベッドフレームにおいて、前記パッド入り梁に電気コンセント(56)をさらに含むことを特徴とするベッドフレーム。
【請求項7】
請求項に記載のベッドフレームにおいて、前記電気コンセントが、前記剛性構造フレーム、前記取り付け支持材および前記弾性発泡緩衝器を貫通する筐体(58)内に取り付けられることを特徴とするベッドフレーム。
【請求項8】
請求項1に記載のベッドフレームにおいて、前記パッド入り梁が弾性であり、前記梁および前記連結構造体の間に入り込む腕、手、または指といった付属器によって変形可能であることを特徴とするベッドフレーム。
【請求項9】
請求項2に記載のベッドフレームにおいて、前記弾性発泡緩衝器が、前記取り付け支持材の隅部と形状を一致させるために弾性的に隅部を曲げるための三角切り(64)を有する押し出し発泡ベース形状物(62)を含むことを特徴とするベッドフレーム。
【請求項10】
請求項に記載のベッドフレームにおいて、前記弾性発泡キャッピング材が、前記連結構造体の前記剛性平面支持体の隅部と形状を一致させるために弾性的に隅部を曲げるための三角切り(84)を有する押し出し発泡キャッピング材ベース形状物(80)を含むことを特徴とするベッドフレーム。
【請求項11】
請求項に記載のベッドフレームにおいて、前記三角切りが、所望の湾曲をもたらすように適合された厚さを有する曲折可能な部分を提供することを特徴とするベッドフレーム。
【請求項12】
請求項10に記載のベッドフレームにおいて、前記三角切りが、所望の湾曲をもたらすように適合された厚さを有する曲折可能な部分を提供することを特徴とするベッドフレーム。
【請求項13】
請求項11に記載のベッドフレームにおいて、前記曲折可能な部分の厚さは、ベース形状物の厚さの約15〜25%であることを特徴とするベッドフレーム。
【請求項14】
請求項12に記載のベッドフレームにおいて、前記曲折可能な部分の厚さは、キャッピング材ベース形状物の厚さの約15〜25%であることを特徴とするベッドフレーム。
【請求項15】
請求項1に記載のベッドフレームにおいて、前記支持構造体が、
ヘッドレール(102)と、剛性構造フレームの主要部分(107)のサイド主要セクションレール(106a、b)から分離可能なサイドセクションレール(104a、b)とを有するヘッド部(100)
組み立てられた状態および分解された状態の両方においてセクションにねじれサポートを付与するための前記サイドセクションレールおよび前記サイド主要セクションレール間にわたる接続アーチ(108)であって、前記サイドセクションレールおよび前記サイド主要セクションレールに相互接続されたヘッドセクション部分(110a)と主要セクション部分(110b)とを有する接続アーチ
を組み込む分離可能な構造フレームを含むことを特徴とするベッドフレーム。
【請求項16】
請求項15に記載のベッドフレームがさらに、
前記主要セクション部分に取り付けられたチャネル(116)の受けブラケット(114a、b)と係合する受けフランジ(112a、b)
前記接続アーチの前記ヘッドセクション部分および前記接続アーチの主要セクション部分に付随する端部フランジ(118a、b)
前記端部フランジを固定する取り外し可能な締結具(120)
を含むことを特徴とするベッドフレーム。
【請求項17】
請求項16に記載のベッドフレームにおいて、前記接続アーチのヘッドセクション部分の端部フランジ(118a)前記接続アーチの主要セクション部分の端部フランジ(118b)固定するための取り外し可能な締結具をさらに含むことを特徴とするベッドフレーム。
【請求項18】
保護用ベッドフレームにおいて、
調整可能ベッド用の連結構造体(18)を支持するための剛性構造フレーム(24)を有する支持構造体(20)であって、非屈曲状態にある前記連結構造体の範囲まで実質的に延在し、そして、
取り付け支持材(28)と、前記取り付け支持材に受け止められる弾性発泡緩衝器(30)とを有し、布カバー(34)が前記弾性発泡緩衝器を囲み前記取り付け支持材に締結され、前記取り付け支持材が前記剛性構造フレームに取り付けられる、パッド入り梁(26)
を有する支持構造体(20)を含み;
前記連結構造体が、
縁部(40)を有する剛性平面支持体(38)と前記剛性平面支持体の前記縁部を囲む弾性発泡層(42)と、
前記弾性発泡層を囲み前記剛性平面支持体に固定される布カバー(44)
を含み、前記弾性発泡緩衝器および弾性発泡層が弾性でありそれらの間に挿入されて入り込む腕、手、または指といった付属器と接触すると変形し、
電気コンセント(56)が前記剛性構造フレーム、取り付け支持材および弾性発泡緩衝器を貫通する筐体(58)内に取り付けられる
ことを特徴とする保護用ベッドフレーム。
【請求項19】
強化支持フレームを備えた連結式ベッドを作製する方法において、
剛性構造フレームに、取り付け支持材を取り付けるステップと、
結合用リリーフが形成されるように押し出し成形または手による成形によって弾性発泡体ベース形状物を成形するステップと、
前記弾性発泡体ベース形状物の外側周囲から15〜25%の曲折可能な部分の材料厚さを残す深さまで45度で前記取り付け支持材の隅部に対応する三角切りを入れ、除去可能な三角部分を形成するステップと、
前記三角部分を除去するステップと、
所望の隅部を得るために前記弾性発泡体ベース形状物を折り曲げ、前記弾性発泡体ベース形状物を前記取り付け支持材の隅部に被せて形状を合わせるステップと、
前記弾性発泡体ベース形状物の終端を1つの側面に沿って接続部において結合させるステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法において、
連結構造体に、マットレス用にヘッド部、座部、大腿部および足部において複数の剛性平面支持体を提供するステップと、
結合用リリーフが形成されるように押し出し成形または手による成形によって弾性発泡キャッピング材ベース形状物を成形するステップと、
前記弾性発泡体キャッピング材ベース形状物の外側周囲から15〜25%の曲折可能な部分の材料厚さを残す深さまで45度で前記剛性平面支持体の隅部に対応する三角切りを入れ、除去可能な三角部分を形成するステップと、
前記三角部分を除去するステップと、
前記所望の隅部を得るために前記キャッピング材ベース形状物を折り曲げ、前記弾性発泡キャッピング材ベース形状物を前記剛性平面支持の隅部に被せて形状を合わせるステップと、
前記連結構造体の剛性平面支持体間の各分離部分で終端される前記弾性発泡キャッピング材ベース形状物の終端を終端させるステップと
をさらに含むことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は本出願と同じ表題を有する2010年4月12日に出願された米国仮特許出願第61323095号明細書の優先権を主張する。本出願は、本発明と共通の譲受人をともに有する「ADJUSTABLE BED FRAME ASSEMBLY」と題され2008年5月23日に出願された米国特許出願第12/154,509号明細書および「ARTICULATING BED SYSTEM」と題され2009年2月8日に出願された米国特許出願第12/367,538号明細書と同時係属であり、これらの開示は参照により本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
本発明は概して調整可能ベッドの分野に関し、詳細には、マットレスの下から横方向および外方に延在する柔軟性帯状要素を使用して、ベッドの作動中およびベッドの様々な屈曲状態において連結式ベッド上でマットレスの状態を維持するためのマットレス支持材を取り囲む構造体に関する。
【0003】
連結式ベッドは、患者を、もたれかかった姿勢、座った姿勢、脚を上げた姿勢、またはこれらを組み合わせた姿勢にすることを可能にするため、病院および医療機関で長く使われてきた。連結式ベッドは、何かを読んだり、一般的にくつろいだり、眠ったりするために所望の状態にベッドを調節することから得られる快適さおよび便利さゆえに急速に普及している。
【0004】
個人または家庭使用向けの連結式または調整可能ベッドの開発は、家庭で使用する家具として見た目に美しい外観とするため、ベッドの作動要素を見えにくくしたり、覆い隠したりすることが必要であることから、幾分妨げられてきた。さらに先行技術において、(2004年12月7日に発行されTekulveに付与された米国特許第6826793号明細書の図3および図7から再現された)平坦な(非屈曲)状態および屈曲した状態として図1Aおよび1Bに示されるような可動足部分2を有する連結式ベッドの特質から、足部分2の下部にあるフレームの端が通常なら露出するような方法で足部分が持ち上げられるか屈曲される時に、躓きまたは衝突の危険性を回避するために、下部の支持フレーム4をオフセット6だけ短くすることが一般に必要である。さらに、ベッドが屈曲する間露出するフレームの部分は、非屈曲状態に戻される時にフレームと屈曲した部分との間に挟み込まれる危険をもたらし得る。
【0005】
従って、見た目に美しい外観を提供しかつ衝突による負傷および挟み込みの危険を防ぐための保護を提供する連結式ベッド用ベッドフレームを提供することが望ましい。
【0006】
関節式調整可能ベッドの寸法および重量は、特に入口通路の寸法が小さくスペースが狭い個人住居にそのようなベッドを設置する際にしばしば問題となる。
【0007】
従って、設置を容易にするために分離され得るベッドフレームの構造を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0008】
本明細書に開示される実施形態は、調整可能ベッド用の連結構造体を支持する剛性構造フレームを有する支持構造体を備えた保護用ベッドフレームを提供することによって先行技術の欠点を克服する。支持構造体は、非屈曲状態にある連結構造体の範囲まで実質的に延在し、パッド入り梁を有する。梁は取り付け支持材と、取り付け支持材に受け止められる弾性発泡緩衝器とを組み込み、布カバーが緩衝器を囲み、取り付け支持材に締結されている。取り付け支持材は構造フレームに取り付けられる。連結構造体は、縁部を有する剛性平面支持体と、平面支持体の縁部を囲む弾性発泡層とを含み、布カバーが発泡層を囲み平面支持体に固定されている。緩衝器および発泡層は弾性であり、それらの間に挿入されて入り込む付属器と接触すると変形する。例示的実施形態では、支持フレーム、取り付け支持材および緩衝器を貫通する筐体内に電気コンセントが取り付けられる。
【0009】
本発明のこれらおよび他の特徴ならびに有利性は、添付の図面と関連して考慮される場合、以下の例示的実施形態の詳細な記載を参照することによって、よりよく理解される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1Aは、平坦な状態にある先行技術のフレーム装置の側面図である。図1Bは、屈曲した状態にある先行技術のフレーム装置の側面図である。
図2図2は、望ましい特徴を用いるベッドフレームの例示的実施形態の等角図である。
図3図3は、フレーム要素の断面図である。
図4図4は、フレームヘッド部の部分側面図である。
図5図5は、フレーム発泡緩衝器である押し出し成形品の等角図である。
図6図6は、成形用に切り出される三角部分を有する図5の押し出し成形品の図である。
図7図7は、図6の三角部分が除去された成形された隅部の図である。
図8図8は、曲折後の成形された隅部の図である。
図9図9は、連結構造体の縁部の発泡キャッピング材である押し出し成形品の等角図である。
図10図10は、成形用に切り出される三角部分を有する図9の押し出し成形品の図である。
図11図11は、図10の三角部分が除去された成形された隅部の図である。
図12図12は、曲折後の成形された隅部の図である。
図13A図13Aは、梁を組み立てるためのフローチャートである。
図13B図13Bは、連結構造体のキャッピング材を組み立てるためのフローチャートである。
図14図14は、分離可能な構造フレームの等角図である。
図15図15は、各要素が裏返しにされた、分離された状態にある図14の分離可能な構造フレームの等角図である。
図16図16は、図14の分離可能な構造フレームの結合要素の詳細の等角図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図面に示され、本明細書に記載される実施形態は、魅力的な家具であると同時に衝突、挟み込み、およびバランスを失うことによる負傷を防ぐ安全上の恩恵を提供する連結式ベッド用ベッドフレームを提供する。図2に示されるように、全ての可動要素が上方に屈曲した状態に示されるベッドの連結構造要素は、ヘッド部10、座部12、大腿部14および足部16を含む。マットレスを支持するための組み合わされた連結構造体は、全体として参照符号18で示される。連結要素の動きは、「ADJUSTABLE BED FRAME ASSEMBLY」と題され2008年5月23日に出願された米国特許出願第12/154,509号明細書または「ARTICULATING BED SYSTEM」と題され2009年2月8日に出願された米国特許出願第12367538号明細書のどちらかに開示されているように行われ、それら特許出願は本明細書に完全に記載されているかのように参照される。
【0012】
支持構造体20は、連結構造体が非屈曲状態である平坦にされた時に連結構造体の全長にわたり延在する基部を備える。脚部22は、ベッド構造全体に最良の安全性を提供するために、支持構造体隅部の端に実質的に位置付けられてもよい。図3に示されるように、支持構造体は、ベッドの全周に実質的に延在する剛性構造フレーム24を組み込む。脚部22はベッドの隅部において実質的に構造フレームを起点に取り付けられる。パッド入り梁26は、構造フレームに取り付けられた取り付け支持材28を利用する。弾性発泡緩衝材30が、取り付け支持材に取り付けられ外方かつ上方に延在し、フレームを越えて連結構造体まで延在する弾性衝突保護装置および柔軟性スペーサを形成する。これについては以下でより詳細に記載される。ベッドの隅部へまたはその近傍へ脚部22を配置することは、痛みを伴い得る足または脛とフレームとの衝突可能性を回避するために凹状のフレームを備えなければならない先行技術のベッド装置とは違い、緩衝器30の存在によって可能である。示される実施形態では、取り付け支持材はベニヤ構造であり、緩衝器は取り付け支持材を受け入れるためにリリーフ(relief)32を組み込む。布カバー34が発泡緩衝器と取り付け支持材を囲み、ステープル36または匹敵する締結具を使用して取り付け支持材に取り付けられる。示される実施形態では、布カバーは、上質な家具外観をベッドに付与するFRメッシュを超える室内装飾用生地である。
【0013】
組み合わされた連結構造体18の要素は、マットレス39を受けるための前述のような連結構造体の各部分の剛性平面支持体38に関してベニヤ板または類似の材料を使用して構成される。平面支持体の縁部40は、弾性発泡体のキャッピング材42で包囲される。キャッピング材は、梁のカバーに匹敵する布カバー44を使用して平面支持体に固定される。例示的実施形態では、緩衝器、および平面支持体の弾性発泡キャッピング材にはポリプロピレン発泡体が使用される。代替実施形態では、ポリエチレンまたは他の適切な弾性発泡体が使用される。製造上の効率のため、緩衝器およびキャッピング材は、取り付け支持材および縁部に取り付ける工程の前に押し出し発泡体として成形されてもよい。これについては以下でさらに詳細に記載される。高密度発泡体層46が、マットレスを係合し支持するために弾性発泡体の縁部間に平面支持体の上に延在する。
【0014】
図3に示すように、連結構造部18の範囲まで支持構造体20が延在することによって、ベッドの足部またはヘッド部の縁部に座っている1人以上の使用者など矢印48によって示されるようにかかる力に対する、重量を支える安定性を付与することができる。従来のベッドフレームは、特に足部分において、足支持部分が上向きに屈曲されている時にベッドの周囲を歩く使用者の足首または脛との衝突を回避するようにはめ込まれた。その結果、足支持部分が非屈曲状態で平坦な時に突出部分が存在した。突出部分に座る1人以上の使用者は、ベッドのバランスを崩すか、または足支持部分を不本意に曲げる可能性があった。
【0015】
本実施形態のベッドフレームは、剛性構造フレームから外方に延在するパッド入り梁を備え、図2に示されるように上向きに屈曲された足部分16との衝突による負傷を回避する。柔軟な弾性発泡緩衝器30はあらゆる衝突力を吸収する。さらに、弾性発泡緩衝器は剛性構造フレーム要素から上方へ延在して、非屈曲状態時の構造フレームと連結構造要素との間の空間を覆う。それにより、見た目が美しい外観を提供すると同時に、特に連結機構の操作中、間隙が、例えば足支持部分が上向きに屈曲された状態にあるかなり広い寸法から、足支持部分が完全に下げられて非屈曲状態にある近接許容値まで移行し得る時、連結構造体18と支持構造体20との間の間隙50に伸び得る腕、手、または指などのあらゆる付属器の挟み込みによる負傷を湾曲して回避する能力をさらに提供する。緩衝器中の柔軟な弾性発泡体の変形は、入り込むあらゆる付属物に適応する。
【0016】
図2および3に示されるように、実施形態はさらに、構造フレーム24に取り付けられ連結構造体の下に延在する織布またはメッシュ52を組み込む。これにより、シーツまたは毛布などの寝具類を収容し得る保管スペース54が提供される。同じく図面に示されるように、実施形態は、支持フレーム、取り付け支持材および緩衝器を貫通する筐体58に支持されたAC電気コンセント56を含む。ベッドの連結機構の所要電力は、筐体を介してコンセントに至る導体60の平行な経路を許容して、壁のコンセントがベッドのヘッド部によって遮蔽され得る場合、ランプまたは他の付属品の傍用に便利な連結点を提供する。ベッド支持構造体の両側にコンセントが提供されてもよい。
【0017】
緩衝器30およびキャッピング材42の作製は、全ての隅部において連続的に丸みを帯びた縁部を備えた平滑な外表面を提供することにより達成される。緩衝器として図5に示されるように、図3に関して先に記載したように取り付け支持材を収容するリリーフ32を含む線形ベース形状物62にポリプロピレン発泡体が押し出される。取り付け支持材の隅部におけるベース形状物の曲折に適応するために、図6に示されるような三角切れ(gore cut)64を、ベース形状物の内側周囲66から約45度の角度で入れて、除去可能な三角部分(gore)68を形成する。約6インチの高さ、および約3インチの幅を有する本例示的実施形態の緩衝器において、この約45度の三角切れは、ベース形状物の外側周囲72から約2分の1インチの深さ70で終端する。図7Aおよび7Bに示されるように三角部分を除去すると、簡単に曲がってベース形状物を図8に示されるような隅部へ変形させる曲折可能な部分74が外側周囲に残る。例示的なポリプロピレン発泡体では、深さ70はベース形状物の幅の約15〜25%である。曲折可能な部分74は、ベース形状物縁部の融合される面取り部分78に匹敵する半径を有する丸みを帯びた形状をとり、それによって、完成した緩衝器に見た目の良い対称的な形状をもたらす。取り付け支持材の隅部に対応する複数の三角切りが、単一の押し出しベース形状物に位置付けられてもよく、ここで押し出しベース形状物は取り付け支持材の1つの側面に沿って単一の結合接続部を備えている。あるいは、三角部分が除去された複数のベース形状物が曲げられて1つ以上の隅部に対応し、その後、隣接するベース形状物と直接あるいは取り付け支持材の側部に沿ってベース形状物の介在する直線部分を介して結合してもよい。
【0018】
同様に、キャッピング材として図9に示されるように、ポリプロピレン発泡体は、線状キャッピング材ベース形状物80に押し出される。キャッピング材ベース形状物80は、図3に関して先に記載したように平面支持体縁部40を収容するためにリリーフ82を含む。平面支持体縁部の隅部においてベース形状物の曲折を可能とするために、除去可能な三角部分88を形成するために、約45度の角度でキャッピング材ベース形状物の内側周囲86から図10に示されるような三角切り84が入れられる。約2インチの高さ、および約3インチの幅を有する例示的実施形態のキャッピング材において、45度の三角切りは、キャッピング材ベース形状物の外側周囲92から約2分の1インチである深さ90で終端する。図11Aおよび11Bに示されるように三角部分を除去すると、簡単に曲がってベース形状物を図12に示されるような隅部へ変形させる曲折可能な部分94が外側周囲に残る。例示的なポリプロピレン発泡体では、深さ90はベース形状物の幅の約15〜25%である。曲折可能な部分94は、キャッピング材ベース形状物縁部の融合される面取り部分98に匹敵する半径を有する丸みを帯びた形状をとり、それによって、完成したキャッピング材に見た目の良い対称的な形状をもたらす。平面支持体縁部の隅部に対応する複数の三角切りが、単一の押し出しベース形状物に位置付けられてもよい。連結構造体18の各セクションへの平面支持体38の分離は、セクション間の角度移動に対応するために、各分離部分においてキャッピング材の終端を必要とする。非常に柔軟性のある弾性発泡キャッピング材に関して、1つの平面支持体縁部の1つの側面に沿って単一の結合接続が用いられてもよい。あるいは、三角部分が除去された複数のベース形状物が曲げられて1つ以上の隅部に対応し、その後、隣接するベース形状物と直接あるいは平面支持体縁部に沿ってキャッピング材ベース形状物の介在する直線部分を介して結合してもよい。
【0019】
緩衝器およびキャッピング材弾性発泡体要素を作製する方法が図13Aおよび13Bに示される。剛性構造フレームに取り付け支持材が取り付けられる(ステップ1300)。結合用リリーフが形成されるように、弾性発泡体ベース形状物の成形が押し出しまたは手による成形によって行われる(ステップ1302)。取り付け支持材の隅部に対応する三角切りを、ベース形状物の外側周囲から15〜25%の曲折可能な部分の材料厚さを残す深さに45度で入れる(ステップ1304)。三角部分が除去され(ステップ1306)、ベース形状物は所望の隅部を得るように曲げられ、取り付け支持材の隅部に被せられて形状を合わせられる(ステップ1308)。このステップは全ての隅部に繰り返され(ステップ1310)、ベース形状物の終端は、1つの側面に沿って接続部において結合される(ステップ1312)。代替実施形態では、真っ直ぐに切られた結合接続部が使用されてもよいし、あるいは様々な切り溝が接続端部を結合するために適用される。
【0020】
連結構造体に、マットレス用にヘッド部、座部、大腿部、および足部において複数の平面支持体が提供される(ステップ1314)。結合用リリーフが形成されるように、弾性発泡体キャッピング材ベース形状物の成形が、押し出しまたは手による成形によって行われる(ステップ1316)。剛性平面支持体の隅部に対応する三角切りを、キャッピング材ベース形状物の外側周囲から15〜25%の曲折可能な部分の材料厚さを残す深さに45度で入れる(ステップ1318)。三角部分が除去され(ステップ1320)、キャッピング材ベース形状物は所望の隅部を得るように曲げられ、剛性平面支持体の隅部に被せられて形状を合わせられる(ステップ1322)。このステップは全ての隅部に繰り返され(ステップ1324)、キャッピング材ベース形状物の終端は、連結構造体の剛性平面支持体間の各分離部分で二者択一的に終端される(ステップ1326)か、あるいは剛性平面支持体間を連続的に引き回され、1つの側面に沿って接続部において結合される(ステップ1328)。代替実施形態では、真っ直ぐに切られた結合接続部が使用されてもよいし、あるいは様々な切り溝が接続端部を結合するために適用される。
【0021】
記載された実施形態の特徴を用いる連結式ベッドの設置条件を示すため、図14、15および16が、分離可能な構造フレーム24を明示する。分離可能な構造フレーム24は、ヘッドレール102とサイドセクションレール104aおよび104bとを有するヘッド部100を組み込む。サイドセクションレール104aおよび104bは、ベッド構造の主要部分107のサイド主要セクションレール106aおよび106bと分離可能である。接続アーチ108が、サイドセクションレールおよびサイド主要セクションレール間にわたり、各セクションに、組み立てられた状態(図14に示される)および分解された状態(図15に示される)の両方においてねじれサポートを提供する。接続アーチはヘッドセクション部分110aおよび主要セクション部分110bを有し、それらはそれぞれサイドセクションレール104aおよび104bと、およびサイド主要セクションレール106aおよび106bと相互接続される。
【0022】
示される実施形態では、構造フレームの分離可能なヘッドセクションおよび主要セクション間の係合は、ヘッド部サイドセクションレール104aおよび104bの底面にそれぞれ取り付けられた受けフランジ112aおよび112bと、主要サイドセクションレール106aおよび106bの底面にそれぞれ隣接する受けブラケット114aおよび114bとの係合によって達成される。チャネル116が、アーチ接合部のヘッドセクション部分110aを支持し、受けフランジと係合するための受けブラケットを支持する。アーチの主要セクション部分110aおよび110bに付随する端部フランジ118aおよび118bが、ボルト120または他の取り外し可能/調整可能な締結具を用いて2つのセクションを固定する。チャネル114の底面118上の受けブラケットを締結する前に、角度をつけて穴あけされた受け穴122がボルト120の延長ヘッド部124と係合して、摺動角度係合によるアーチのヘッドセクション部分と主要セクション部分との係合が可能になる。ヘッド部サイドセクションヘッドレールおよびサイドセクションレールおよびサイド主要セクションレールは、先に記載されたように、パッド入り梁26の取り付け支持材28を直接取り付けるための垂直面を提供する。
【0023】
締結具を取り外して主要セクション部とヘッドセクション部を分離すると剛性構造フレームの全長が低減し、ドアのサイズが小さいか他の空間に関する問題を有する住居内のより小さい部屋にこれらのセクション部を個別に搬入することが可能になる。アーチと組み合わされた受けブラケットおよび相互接続された付随端部フランジは、非分離式ベッドフレームに匹敵する構造的剛性を付与し、それによってベッドの連結要素が、組み立てたあと、結合および他の問題もなく正しく動作することが可能になる。
【0024】
アーチ108は、構造体の組み立てられたセクション部に、およびヘッド部および主要部に分離可能な分離されたセクション部にねじり剛性を付与し、さらに同時係属出願である「ARTICULATING BED SYSTEM」と題され2009年2月8日に出願された米国特許出願第12/367,538号明細書に定義されているような連結構造体の座部剛性平面支持体に対するアタッチメントを提供し得る。
【0025】
特許制定法に必要とされる本発明のさまざまな実施形態を詳細に記載したが、当業者には本明細書に開示された特定の実施形態に対する修正形態および代替形態が明らかだろう。かかる修正形態は、以下の請求項に定義される本発明の目的および範囲内にある。
図1
図2
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図5
図6
図7A
図7B
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図9
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図11b
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図13B
図14
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