(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5871342
(24)【登録日】2016年1月22日
(45)【発行日】2016年3月1日
(54)【発明の名称】携帯端末装置、操作通知方法および操作通知プログラム
(51)【国際特許分類】
H04M 1/00 20060101AFI20160216BHJP
G06F 3/01 20060101ALI20160216BHJP
【FI】
H04M1/00 R
G06F3/01 560
【請求項の数】10
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-182129(P2014-182129)
(22)【出願日】2014年9月8日
(62)【分割の表示】特願2008-325189(P2008-325189)の分割
【原出願日】2008年12月22日
(65)【公開番号】特開2014-239548(P2014-239548A)
(43)【公開日】2014年12月18日
【審査請求日】2014年9月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】314008976
【氏名又は名称】レノボ・イノベーションズ・リミテッド(香港)
(74)【代理人】
【識別番号】100084250
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 隆夫
(72)【発明者】
【氏名】青池 徹
【審査官】
安井 雅史
(56)【参考文献】
【文献】
特開2007−133698(JP,A)
【文献】
特開2007−86977(JP,A)
【文献】
特開平2−151128(JP,A)
【文献】
特開2009−69942(JP,A)
【文献】
特開2009−20635(JP,A)
【文献】
特開2002−312105(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
3/048−3/0489
H04M 1/00
1/24− 1/82
99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力デバイスに対する操作を検知すると操作信号を出力する入力検知手段と、
前記入力検知手段が操作信号を出力している期間が所定期間以上である場合に長期間操作が行われたと判定し、所定期間を超えていない場合には短期間操作が行われたと判定する操作判定手段と、
前記操作判定手段が長期間操作が行われたと判定した場合に、通知手段を所定の第1期間動作させ、前記操作判定手段が短期間操作が行われたと判定した場合に、前記通知手段を前記第1期間より短い所定の第2期間動作させることにより通知を行うユーザ通知手段と、を備え、
前記所定期間、前記第1期間、及び、前記第2期間は、ユーザが設定可能であることを特徴とする携帯端末装置。
【請求項2】
通知手段は振動デバイスを含み、
ユーザ通知手段は、操作判定手段が長期間操作が行われたと判定した場合に、前記振動デバイスを第1期間振動させ、前記操作判定手段が短期間操作が行われたと判定した場合に、前記振動デバイスを第2期間振動させる
請求項1記載の携帯端末装置。
【請求項3】
通知手段は振動デバイスを含み、
ユーザ通知手段は、操作判定手段が長期間操作が行われたと判定した場合と短期間操作が行われたと判定した場合とで、振動デバイスの振動態様を異ならせる
請求項1または請求項2記載の携帯端末装置。
【請求項4】
通知手段は発光デバイスを含み、
ユーザ通知手段は、操作判定手段が長期間操作が行われたと判定した場合に、前記発光デバイスを第1期間発光させ、前記操作判定手段が短期間操作が行われたと判定した場合に、前記発光デバイスを第2期間発光させる
請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の携帯端末装置。
【請求項5】
通知手段は発光デバイスを含み、
ユーザ通知手段は、操作判定手段が長期間操作が行われたと判定した場合と短期間操作が行われたと判定した場合とで、発光デバイスの発光態様を異ならせる
請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の携帯端末装置。
【請求項6】
入力デバイスはタッチパネルまたはタッチセンサである
請求項1から請求項5のうちのいずれか1項に記載の携帯端末装置。
【請求項7】
入力デバイスに対する操作を検知すると操作信号を出力し、
操作信号を出力している期間が所定期間以上である場合に長期間操作が行われたと判定し、所定期間を超えていない場合には短期間操作が行われたと判定し、
長期間操作が行われたと判定した場合に、通知手段を所定の第1期間動作させ、短期間操作が行われたと判定した場合に、前記通知手段を前記第1期間より短い所定の第2期間動作させることにより通知を行い、
前記所定期間、前記第1期間、及び、前記第2期間は、ユーザが設定可能であることを特徴とする操作通知方法。
【請求項8】
長期間操作が行われたと判定した場合に、通知手段としての振動デバイスを第1期間振動させ、短期間操作が行われたと判定した場合に、前記振動デバイスを第2期間振動させる
請求項7記載の操作通知方法。
【請求項9】
携帯端末装置に搭載されたコンピュータに、
入力デバイスに対する操作を検知すると操作信号を出力する処理と、
操作信号を出力している期間が所定期間以上である場合に長期間操作が行われたと判定し、所定期間を超えていない場合には短期間操作が行われたと判定する処理と、
長期間操作が行われたと判定した場合に、通知手段を所定の第1期間動作させ、短期間操作が行われたと判定した場合に、前記通知手段を前記第1期間より短い所定の第2期間動作させることにより通知を行う処理とを
実行させるための操作通知プログラムであって、
前記所定期間、前記第1期間、及び、前記第2期間は、ユーザが設定可能である
ことを特徴とする、操作通知プログラム。
【請求項10】
コンピュータに、
通知を行う処理で、長期間操作が行われたと判定した場合に、通知手段としての振動デバイスを第1期間振動させ、短期間操作が行われたと判定した場合に、前記振動デバイスを第2期間振動させる
請求項9記載の操作通知プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長押し操作による入力機能を有する携帯端末装置、操作通知方法および操作通知プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今の携帯電話端末には、入力デバイスとして、押下することなく触れるだけでユーザが入力を行うことができるタッチパネルまたはタッチセンサを搭載しているものがある。タッチパネルまたはタッチセンサを利用することによって、キー入力の効率を向上させ、使い勝手をよくすることができる。さらに、モータや圧電素子を用いたバイブレータ等の振動デバイスを内蔵し、操作が行われると、振動デバイスを振動させることによって、ユーザに操作が行われたことを認識させる機能が搭載されている携帯電話端末がある。
【0003】
特許文献1には、通常の操作キーとは別にシフトキーを設けることによって、キー入力の効率を向上させる携帯端末装置が記載されている。特許文献1に記載された携帯端末装置を使用するユーザは、通常の操作キーを押下しながらシフトキーを長押しまたは短押しする。また、特許文献2に記載された携帯情報装置は、タッチパネルにおけるタッチ操作が行われた場所に応じて振動子の振動パターンを変化させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−333157号公報(段落0011−0015、段落0022)
【特許文献2】特開2007−115157号公報(段落0033−0036、段落0045−0046)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載された携帯端末装置では、ユーザがシフトキーに対して行った操作が、長押し操作と短押し操作のどちらで携帯端末装置に受け付けられたのかユーザには分かりにくい。長押し操作と短押し操作とを間違って操作したことにユーザが気付かない場合には、却ってキー入力の効率を下げるおそれがある。
【0006】
また、特許文献2に記載された携帯情報装置は、タッチパネルにおけるタッチ操作の局所的な位置を振動の形態上の差異(キークリック感の差異)によってユーザに認識させることを目的としてタッチ操作に対応した振動制御を行う。しかし、特許文献2に記載された発明の目的は、タッチ操作の種類(長押し操作/短押し操作)をユーザに認識させることではない。
【0007】
そこで、本発明は、ユーザが入力デバイスに対して行った操作が長押し操作として受け付けられたのか短押し操作として受け付けられたのかを、ユーザが容易に把握できるようにする携帯端末装置、操作通知方法および操作通知プログラムを提供することを目的とする。
【0008】
なお、本明細書では、タッチパネルやタッチセンサといった触れるだけで操作を行うことができるような入力デバイスを対象にする場合には、入力デバイスに指などが触れている期間が所定期間以上である操作を長押し操作とする。また、入力デバイスに指などが触れている期間が所定期間未満である場合の操作を短押し操作とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による携帯端末装置は、入力デバイスに対する操作を検知すると操作信号を出力する入力検知手段と、入力検知手段が操作信号を出力している期間が所定期間以上である場合に長期間操作が行われたと判定し、所定期間を超えていない場合には短期間操作が行われたと判定する操作判定手段と、操作判定手段が長期間操作が行われたと判定した場合に、通知手段を所定の第1期間動作させ、操作判定手段が短期間操作が行われたと判定した場合に、通知手段を第1期間より短い所定の第2期間動作させることにより通知を行うユーザ通知手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
本発明による操作通知方法は、入力デバイスに対する操作を検知すると操作信号を出力し、操作信号を出力している期間が所定期間以上である場合に長期間操作が行われたと判定し、所定期間を超えていない場合には短期間操作が行われたと判定し、長期間操作が行われたと判定した場合に、通知手段を所定の第1期間動作させ、短期間操作が行われたと判定した場合に、通知手段を第1期間より短い所定の第2期間動作させることにより通知を行うことを特徴とする。
【0011】
本発明による操作通知プログラムは、携帯端末装置に搭載されたコンピュータに、入力デバイスに対する操作を検知すると操作信号を出力する処理と、操作信号を出力している期間が所定期間以上である場合に長期間操作が行われたと判定し、所定期間を超えていない場合には短期間操作が行われたと判定する処理と、長期間操作が行われたと判定した場合に、通知手段を所定の第1期間動作させ、短期間操作が行われたと判定した場合に、通知手段を第1期間より短い所定の第2期間動作させることにより通知を行う処理とを実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ユーザが入力デバイスに対して行った操作が長押し操作として受け付けられたのか短押し操作として受け付けられたのかを、ユーザが容易に把握できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明による携帯端末装置の第1の実施形態(実施形態1)の回路構成を示すブロック図である。
【
図3】入力デバイスに対する操作に対応した処理を示すフローチャートである。
【
図4】本発明による携帯端末装置の第2の実施形態(実施形態2)の回路構成を示すブロック図である。
【
図5】本発明による携帯端末装置の主要部を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施形態1.
図1は、本発明による携帯端末装置の第1の実施形態(実施形態1)の回路構成を示すブロック図である。
図2は、
図1に示す携帯端末装置の正面図である。
図2には、携帯端末装置の一例である携帯電話機が示されている。
図1および
図2を参照して、携帯電話機10の構成を説明する。
【0015】
携帯電話機10は、中央処理装置(CPU)20を搭載している。CPU20は、携帯電話機10の構成要素の制御を行う装置である。CPU20は、バス30を介して、入力部40、表示制御部50、送受信部60、レシーバ70、振動デバイス80、作業用メモリ90、不揮発メモリ100、ROM110、スピーカ120およびマイクロフォン130と接続されている。なお、入力部40には入力デバイス41および入力デバイス42が接続され、表示制御部50には表示部51が接続されている。
【0016】
入力部40は、入力デバイス41および入力デバイス42に対する操作を検知して操作信号を出力する回路である。入力デバイス41は、
図2に示すように、携帯電話機10の前面に配置されている。入力デバイス41を、表示部51上に配置してもよい。入力デバイス41は、ユーザが触れるだけで操作を行うことができるタッチパネルまたはタッチセンサである。入力デバイス42は、
図2に示すように、携帯電話機10の前面に配置されている。入力デバイス42は、ユーザが押下することによって操作を行うことができるボタンである。
【0017】
表示制御部50は、表示部51の表示を制御する制御回路である。表示部51は、
図2に示すように、携帯電話機10の前面に配置されている。表示部51は、白黒表示またはカラー表示を行う液晶パネルまたは有機EL等の表示装置である。
【0018】
送受信部60は、無線回線を介して呼の発着信や電子メールの送受信等を行う回路である。レシーバ70は、通話時に通話相手の音声を出力する装置である。振動デバイス80は、モータまたは圧電素子を用いたバイブレータ等の振動可能な装置である。振動デバイス80は、着呼時、電子メールの受信時または入力デバイス41の操作時等に、CPU20の制御に従って振動する。
【0019】
作業用メモリ90は、CPU20がプログラムを実行する際に使用するデータを一時的に格納するRAMである。不揮発メモリ100は、データの消去および書き込みを自由に行うことができるメモリであり、電力が供給されなくても格納内容を保持可能な半導体メモリである。不揮発メモリ100は、電話帳データ、各種設定値、および送受信メール等のユーザデータを格納する。ROM110は、CPU20が実行する各種の制御用プログラム等の固定的なデータを格納するメモリである。
【0020】
スピーカ120は、着信音、音声および確認音等を出力する装置である。マイクロフォン130は、通話中に音声を送話する装置である。
【0021】
次に、長押し操作と判定されたのか短押し操作と判定されたのかをユーザに認識させる処理を説明する。
図3は、長押し操作と判定されたのか短押し操作と判定されたのかをユーザに認識させる処理を示すフローチャートである。なお、本実施形態の携帯端末装置では、ユーザによって入力デバイス41に対して長押し操作がなされたときと短押し操作がなされたときとで、異なる操作がなされたと判断される。
【0022】
CPU20は、入力デバイス41に対する操作を待つ(ステップS11)。CPU20は、入力部40から操作信号によって入力デバイス41に対する操作を検知すると、入力デバイス41に対する操作が長押し操作であるか否かを判定する(ステップS12)。例えば、CPU20は、操作を検知して出力される操作信号の出力期間が1.0秒以上である場合には、入力デバイス41に対する操作を長押し操作であると判定するとする。具体的には、CPU20は、操作信号が出力開始されたことを検知するとタイマを起動し、操作信号の停止時におけるタイマの値が1.0秒以上に相当する値であった場合に長押し操作がなされたと判定する。
【0023】
ステップS12において、入力デバイス41に対する操作が長押し操作であると判定した場合には、CPU20は、振動デバイス80を所定の長時間(例えば、0.5秒間)振動させる(ステップS13)。ステップS12において、入力部40が、入力デバイス41に対する操作が長押し操作ではない(短押し操作である)と判定した場合には、CPU20は、振動デバイス80を所定の短時間(例えば、0.1秒間)振動させる(ステップS14)。
【0024】
なお、長押し操作と短押し操作とを区別するためのしきい値としての時間を他の時間にしてもよい。また、携帯電話機10が長押し操作または短押し操作のどちらの操作を受け付けたのかをユーザが判断できる程度の時間差が付けられていれば、各々の振動デバイス80の振動時間として他の振動時間を用いてもよい。さらに、しきい値としての時間および振動時間をユーザが設定可能であるようにしてもよい。
【0025】
このような携帯端末装置では、タッチパネルまたはタッチセンサの入力デバイスに対する操作を検知した際に、長押し操作と短押し操作とで振動デバイスを振動させる時間を変化させるので、ユーザは、ユーザが入力デバイスに対して行った操作が長押し操作として受け付けられたのか短押し操作として受け付けられたのかを、容易に確認することができる。
【0026】
また、CPU20は、入力デバイス41に対する操作を長押し操作と判定したときと短押し操作判定したときとで振動デバイス80の振動パターンに差をつけた制御を行ってもよい。振動パターンとは、例えば、所定期間における振動の強弱の変化の仕方である。強弱の変化の仕方には、変化しないこと(強さが一定であること)も含まれる。さらに、CPU20は、振動時間に差をつける制御と振動パターンに差をつける制御とを組み合わせてもよい。
【0027】
実施形態2.
図4は、本発明による携帯端末装置の第2の実施形態(実施形態2)の回路構成を示すブロック図である。
図4を参照して、第2の実施形態の携帯端末装置として携帯電話機11の構成を説明する。携帯電話機11の構成は、
図1に示された第1の実施形態の携帯電話機10の構成に、発光デバイス140が追加された構成である。
【0028】
発光デバイス140は、発光ダイオードまたは有機EL等の発光装置である。発光デバイス140は、CPU20の制御に従って、発光する時間を変えたり発光する色を変えたりする。
【0029】
第1の実施形態の携帯電話機10では、振動デバイス80を、入力デバイス41に対する操作の種類(長押し操作/短押し操作)に応じた振動時間の間振動させたが、第2の実施形態の携帯電話機11では、長押し操作流されたときと短押し操作がなされたときとで、発光デバイス140の発光の仕方を異ならせる。
【0030】
例えば、CPU20は、入力デバイス41からの操作信号の出力期間が1.0秒以上である場合には、入力デバイス41に対する操作が長押し操作であると判定する。また、CPU20は、操作信号の出力期間が1.0秒間未満である場合には、入力デバイス41に対する操作が短押し操作と判定するとする。入力部40が、入力デバイス41に対する操作が長押し操作であると判定した場合には、CPU20は、発光デバイス140を所定の長時間(例えば、0.5秒間)発光させる。また、入力デバイス41に対する操作を短押し操作であると判定した場合には、CPU20は、発光デバイス140を所定の短時間(例えば、0.1秒間)発光させる。
【0031】
なお、長押し操作と短押し操作とを区別するためのしきい値としての時間を、他の時間にしてもよい。また、携帯電話機10が長押し操作または短押し操作のどちらの操作を受け付けたのかをユーザが判断できる程度の時間差が付けられていれば、各々の発光デバイス140の発光時間として他の発光時間を用いてもよい。さらに、しきい値としての時間および発光時間をユーザが設定可能であるようにしてもよい。
【0032】
また、CPU20は、発光デバイス140の発光時間に差を付けるのではなく、発光させる色に差を付けてもよい。例えば、入力デバイス41に対する長押し操作を受け付けたときには発光デバイス140を黄色で発光させ、入力デバイス41に対する短押し操作を受け付けたときには発光デバイス140を青色で発光させる。さらに、CPU20は、発光時間と発光色とを組み合わせた制御を行ってもよい。
【0033】
第2の実施形態の携帯端末装置では、タッチパネルまたはタッチセンサの入力デバイスに対する操作を検知した際に、長押し操作と短押し操作とで発光デバイスを発光させるパターンを変化させるので、ユーザは、ユーザが入力デバイスに対して行った操作が長押し操作として受け付けられたのか短押し操作として受け付けられたのかを視覚的に確認することができる。
【0034】
また、携帯電話機11のCPU20は、入力デバイス41からの長押し操作または短押し操作による入力に応じて、第1の実施形態における振動デバイス80の制御と第2の実施形態における発光デバイス140の制御とをともに実行してもよい。そのような携帯端末装置では、タッチパネルまたはタッチセンサの入力デバイスに対する操作を検知した際に、ユーザは、触覚的に、かつ視覚的に確認できる。従って、ユーザが入力デバイスに対して行った操作が長押し操作として受け付けられたのか短押し操作として受け付けられたのかをさらに容易に確認することができる。
【0035】
第1の実施形態および第2の実施形態の携帯端末装置では、触れるだけで入力操作が可能なタッチパネルまたはタッチセンサ等のデバイスである入力デバイス41に対する操作における長押し操作/短押し操作について説明を行ったが、
図1の入力デバイス42に示されたような押下式のボタンにに対する長押し操作/短押し操作についても、第1の実施形態および第2の実施形態と同様に、振動デバイスや発光デバイスを用いて、ユーザに、長押し操作を受け付けたのか短押し操作を受け付けたのかを知らせるようにしてもよい。
【0036】
図5は、本発明による携帯端末装置の主要部を示すブロック図である。
図5に示すように、携帯端末装置1(例えば、
図1に示す携帯電話機10に相当)は、入力デバイス2(例えば、
図1に示す入力デバイス41に相当)に対する操作を検知すると操作信号を出力する入力検知手段3(例えば、
図1に示す入力部40に相当)と、入力検知手段3が操作信号を出力している期間が所定期間以上である場合に長期間操作(例えば、長押し操作)が行われたと判定し、所定期間を超えていない場合には短期間操作(例えば、短押し操作)が行われたと判定する操作判定手段4(例えば、
図1に示すCPU20に相当)と、操作判定手段4が長期間操作が行われたと判定した場合に、通知手段5(例えば、
図1に示す振動デバイス80や
図4に示す発光デバイス140に相当)を所定の第1期間(例えば、0.5秒間)動作させ、操作判定手段4が短期間操作が行われたと判定した場合に、通知手段5を第1期間より短い所定の第2期間(例えば、0.1秒間)動作させることにより通知を行うユーザ通知手段6(例えば、
図1に示すCPU20に相当)とを備えたことを特徴とする。このような携帯端末装置では、ユーザは、ユーザが入力デバイスに対して行った操作が長押し操作として受け付けられたことを確認することができ、操作ミスの見逃しを軽減してキー入力の効率を向上させることができる。
【0037】
また、上記の各実施形態の携帯端末装置には、以下の(1)〜(5)に示すような携帯端末装置も表示されている。
【0038】
(1)通知手段は振動デバイスであり、ユーザ通知手段は、操作判定手段が長期間操作が行われたと判定した場合に、振動デバイスを第1期間振動させ、操作判定手段が短期間操作が行われたと判定した場合に、振動デバイスを第2期間振動させる携帯端末装置(例えば、ステップS13またはS14の動作によって実現される。)。そのように構成された携帯端末装置では、ユーザは、入力デバイスに対して行った操作が長押し操作として受け付けられたのか短押し操作として受け付けられたのかを触覚で容易に確認することができる。
【0039】
(2)通知手段は振動デバイスであり、ユーザ通知手段は、操作判定手段が長期間操作が行われたと判定した場合と短期間操作が行われたと判定した場合とで、振動デバイスの振動態様(例えば、振動パターン)を異ならせる携帯端末装置(例えば、第1の実施形態の振動パターンに差をつけた制御の説明に示した動作によって実現される。)。そのように構成された携帯端末装置では、ユーザは、入力デバイスに対して行った操作が長押し操作として受け付けられたのか短押し操作として受け付けられたのかを触覚で容易に確認することができる。
【0040】
(3)通知手段は発光デバイスであり、ユーザ通知手段は、操作判定手段が長期間操作が行われたと判定した場合に、発光デバイスを第1期間発光させ、操作判定手段が短期間操作が行われたと判定した場合に、発光デバイスを第2期間発光させる携帯端末装置。そのように構成された携帯端末装置では、ユーザは、入力デバイスに対して行った操作が長押し操作として受け付けられたのか短押し操作として受け付けられたのかを視覚的に確認することができる。
【0041】
(4)通知手段は発光デバイスであり、ユーザ通知手段は、操作判定手段が長期間操作が行われたと判定した場合と短期間操作が行われたと判定した場合とで、発光デバイスの発光態様(例えば、発光色)を異ならせる携帯端末装置。そのように構成された携帯端末装置では、ユーザは、入力デバイスに対して行った操作が長押し操作として受け付けられたのか短押し操作として受け付けられたのかを視覚的に確認することができる。
【0042】
(5)入力デバイスはタッチパネルまたはタッチセンサである(例えば、
図2に示す入力デバイス41に相当)携帯端末装置。そのように構成された携帯端末装置では、ユーザは、キー入力の効率を向上させるタッチ式の入力デバイスにおける長押し操作を確認することができるので、操作ミスの見逃しを軽減してキー入力の効率を向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明を、携帯電話機、PHS(Personal Handy phone System)およびPDA(Personal Digital Assistant)等の携帯可能な通信端末装置に適用できる。
【符号の説明】
【0044】
1 携帯端末装置
2 入力デバイス
3 入力検知手段
4 操作判定手段
5 通知手段
6 ユーザ通知手段
10、11 携帯電話機
20 CPU
30 バス
40 入力部
41、42 入力デバイス
50 表示制御部
51 表示部
60 送受信部
70 レシーバ
80 振動デバイス
90 作業用メモリ
100 不揮発メモリ
110 ROM
120 スピーカ
130 マイクロフォン
140 発光デバイス