(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
乗員がシートに着座した際の荷重を検出するセンサ本体と、該センサ本体の側方から延出した延出軸部とを備えた荷重測定センサを、前記延出軸部が水平方向に沿った状態で、前記シートの高さを調整するための高さ調整機構に取り付ける取付構造であって、
前記シートは、車両幅方向に離隔して配設される複数のサイドフレームと、該サイドフレームの車両前方側及び車両後方側を各々架橋連結している複数の連結部材とを有する骨格を備えて構成されるとともに、複数の前記サイドフレームの下方に各々設置された複数の取り付け部材に連結されており、
前記高さ調整機構は、前記サイドフレームと前記取り付け部材とを連結するリンクにより形成されたリンク機構を介して前記取り付け部材に対して前記サイドフレームの高さを変位させる機構であり、
前記荷重測定センサは、前記センサ本体における荷重入力部の少なくとも一部が前記リンク機構に配設されるように取付けられることを特徴とする荷重測定センサを取り付ける取付構造。
前記荷重測定センサは、前記リンク機構を構成するリンク部材の回転中心上の挿入孔に配設され、前記荷重入力部は、前記回転中心上の挿入孔に配設されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の荷重測定センサを取り付ける取付構造。
前記連結部材の軸心と、前記延出軸部の軸心とは、異なる位置に配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項9いずれか1項に記載の荷重測定センサを取り付ける取付構造。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の一実施形態に係る荷重測定センサの取付構造について、
図1乃至
図14を参照しながら説明する。ここで、本実施形態の荷重測定センサは、車両用シートに乗員が着座した際の荷重を測定するものであり、以下の説明では、高さ調整機構を備えた車両シートに対し、当該荷重測定センサを所定の姿勢にて所定の取り付け位置に取り付けるための取付構造に関して説明する。
まず、車両用シート、荷重測測定センサ、高さ調整機構及びこれによる車両シートの運動について説明し、この高さ調整機構に荷重測定センサを搭載する際の具体的な取り付けに関しては、各実施例(実施例1乃至実施例6)において説明する。
【0026】
図1は車両用シートの外観図、
図2はシートフレームの斜視図、
図3はリンク機構を構成する駆動側リンクの斜視図、
図4は駆動側リンクの側面図、
図5は軌道規制部材の取り付け状態を示す斜視図、
図6はリンク機構による車両シート上下動状態を示す説明図、
図7は荷重測定センサの取付構造を示す図、
図8はセンサ取付用部品の各々を示す部品図、
図9は
図7の荷重測定センサの周辺を示す拡大図、
図10は荷重測定センサの取付構造の実施例1を示す説明図、
図11は荷重測定センサの取付構造の実施例2を示す説明図、
図12は荷重測定センサの取付構造の実施例3を示す説明図、
図13は荷重測定センサの取付構造の実施例4を示す説明図、
図14は荷重測定センサの取付構造の実施例5を示す説明図、
図15は荷重測定センサの取付構造の実施例6を示す説明図である。
【0027】
なお、図中の記号FRは車両前方を示し、記号RRは車両後方を示している。また、以下の説明において、車両用シートZの幅方向とは、車両前方を向いた状態での左右方向であり、水平方向に相当する。
【0028】
本実施形態において、荷重測定センサ(以下、センサ30)は、前述したように、車両用シートZに乗員が着座した際の荷重を測定するものである。その測定結果は、電気信号としてセンサ30(具体的には、センサ本体32に備えられた基板ユニット中の基板)から出力され、当該出力信号が不図示の受信部に受信される。その後、受信した出力信号に基づき、車両用シートZへの乗員の着座の有無、及び、着座している乗員が大人であるか子供であるか等の判定が行われる。そして、当該判定結果は、例えば、車両の衝突時におけるエアバッグ装置の展開等を制御するためのデータとして用いられる。
【0029】
以上の目的から、センサ30は、シートユニットSの所定位置に取り付けられている。
【0030】
<車両用シートの構造>
以下では、センサ30の取付構造を説明するにあたり、先ず、車両用シートZを含むシートユニットSの構造について概説する。
なお、車両用シートZは、センサ30の取付け位置及び機構以外は、公知の車両用シートと同様であるため、説明は簡単にとめるものとする。
シートユニットSは、車両本体(車両のうち、シートユニットを除く部分)の車体フロアに固定され、車両用シートZ、レール機構10、高さ調整機構7、を主要構成として構成される。
図1に図示された車両用シートZは、シートの一例であり、その骨格としてシートフレームF(
図2参照)と、クッション体とを有する。シートフレームFは、金属材料によって形成されており、左右方向両端にサイドフレーム2aを備えた着座フレーム2、背側にシートバックフレーム1を、それぞれ備えている。
【0031】
図2乃至
図5に示すように、着座フレーム2を構成する各サイドフレーム2aは、前後方向に延出した板金部材であり、後端部にてシートバックフレーム1と連結している。また、左右方向一端側(左側)のサイドフレーム2aと、左右方向他端側(右側)のサイドフレーム2aとは、互いに平行な状態で左右方向に離間している。サイドフレーム2a同士は、後述する駆動側リンク機構L1及び従動側リンク機構L2に回動可能に軸支された後方連結パイプ3を介して後端側が連結されるとともに、前方連結パイプ4を介して前端側が連結されている。
【0032】
前方連結パイプ4及び後方連結パイプ3は、車両用シートZの幅方向一端から他端に亘って伸びたパイプ部材である。
後述するが、この前方連結パイプ4及び後方連結パイプ3は、後述する駆動側リンク機構L1及び従動側リンク機構L2(高さ調整機構7を構成する)に、その両端部が回転可能に軸支されている。
つまり、前方連結パイプ4は、駆動側リンクL1と従動側リンクL2の車両前方側に軸支されており、両サイドのサイドフレーム2a,2aの車両前方側を、駆動側リンクL1と従動側リンクL2を介して架橋する。
また、後方連結パイプ3は、駆動側リンクL1と従動側リンクL2の車両後方側に軸支されており、両サイドのサイドフレーム2a,2aの車両後方側を、駆動側リンクL1と従動側リンクL2を介して架橋する。
駆動側リンクL1と従動側リンクL2との取り付け構造に関しては、高さ調整機構7の説明において詳述する。
【0033】
また、サイドフレーム2aの間にはSバネ6が複数(
図2に示すケースでは4本)配置されている。このSバネ6は、クッション体を下方から支持する支持ばねであり、蛇行しながら前後方向に延びている。
なお、各Sバネ6の架橋方法は特に限定されず公知の方法でよいが、例えば、その前端部がサイドフレーム2a間に架設された図示しない架設パンに掛けられ、後端部が上述の後方連結パイプ3(より具体的には、連結パイプに嵌合された略円弧状の掛かり止め部材:図示しない)に掛けられることにより、サイドフレーム2aの間に配置されるよう構成することができる。そして、この例では、架設パン及びSバネ6の上にクッション体が搭載されるようになる。
【0034】
サイドフレーム2aの構造について説明する。サイドフレーム2aは、長尺状の板金を加工して形成されており、先端部20が内側に曲がって車両用シートZの前端を規定している。また、サイドフレーム2aの前端よりも幾分後側の位置に2個、後端よりも幾分前側の位置に1個、それぞれ、高さ調整機構7に配設さる回転軸を貫通させるための円穴状の穴部が設けられている。
この円穴状の穴部を、車両前方側から順に、「第1軸貫通孔21a」、「第2軸貫通孔21b」、「第3軸貫通孔21c」と記す(後に貫通孔となるため図示は省略する)。
これら「第1軸貫通孔21a」、「第2軸貫通孔21b」、「第3軸貫通孔21c」には、リンク機構Lを構成する軸が貫通する。
【0035】
図2及び
図3に示すように、レール機構10は、一対設けられ、一方(左側)のレール機構10と、他方(右側)のレール機構10とは、互いに平行な状態で左右方向に離間している。各レール機構10は、車体フロアに対して固定されたロアレール11と、ロアレール11と係合しロアレール11上をスライド移動することが可能なアッパレール12とを有する。
【0036】
ロアレール11及びアッパレール12は、いずれも一対ずつ備えてられており、各々は前後方向に沿って延出している。一対のアッパレール12は、互いに平行な状態で左右方向に間隔を空けて並んでおり、アッパレール12間は、スライドレバー17によって連結されている。
【0037】
一方、一対のロアレール11は、
図2に示すように、互いに平行な状態で左右方向に間隔を空けて並んでおり、ロアレール11間は、図示しないメンバフレームによって連結されている。また、ロアレール11の各々の下面には、支持ブラケット13が取り付けられている。この支持ブラケット13が車体フロアに締結されることにより、ロアレール11が車体フロアに対して固定されることになる。
【0038】
そして、ロアレール11の各々には、車両用シートZが高さ調整機構7を介して載置される。より詳しく説明すると、ロアレール11上にはアッパレール12がスライド可能に配置され、さらにアッパレール12上には取り付けブラケット15が締結部材としてのボルト18及びナットにて固定されている。この取り付けブラケット15に高さ調整機構7が取り付けられるとともに、この高さ調整機構7に車両用シートZのサイドフレーム2aが連結されることにより、車両用シートZが各アッパレール12に前後方向及び上下方向に可動となるよう連結される。
【0039】
なお、車両用シートZがロアレール11の各々に高さ調整機構7を介して連結された状態において、左右方向一端側(左側)のサイドフレーム2aは、左右方向一端側(左側)のロアレール11の上方に位置し、左右方向他端側(右側)のサイドフレーム2aは、左右方向他端側(右側)のロアレール11の上方に位置している。また、車両用シートZがロアレール11の各々に高さ調整機構7を介して載置された状態では、前述した複数のSバネ6の各々が、左右方向に並んだ状態でロアレール11間に位置している。
【0040】
<高さ調整機構について>
次いで、
図3乃至
図6により、本実施形態に係る高さ調整機構7について説明する。
なお、以下の説明において、必要であれば、一組のレール部材(例えば、ロアレール11)のうち、一方を第1レール部材と呼び、他方を第2レール部材と呼ぶこととする。ここで、第1レール部材及び第2レール部材は、相対的な概念であり、一方のレール部材を第1レール部材とすると、もう一方のレール部材(すなわち、車両用シートZの幅方向に沿って第1レール部材と間隔を空けて並ぶ他のレール部材)が第2レール部材となり、例えば、左側(右側)のレール部材を第1レール部材としたときには、右側(左側)のレール部材が第2レール部材となる。
【0041】
また、説明の便宜上、車両用シートZの幅方向において、第1レール部材から見て第2レール部材が位置する側を内側と呼び、第1レール部材から見て第2レール部材が位置する側とは反対側を外側と呼ぶこととする。
以下、左右の構成が共通する場合には、車両用シートZの幅方向一端側(左側)の構成についてのみ説明することとする。
【0042】
なお、高さ調整機構7の動作の説明を行うために、通常の軸を用いた例を説明する。
つまり、本発明においては、平行リンクの軸を、適宜、センサ30に変更するが、それは、各実施例1乃至実施例6において説明し、以下の高さ調整機構7の説明においては、高さ調整動作の説明であるため、便宜上、通常の平行リンクの軸を使用して説明する。
【0043】
本実施形態に係る高さ調整機構7は、2個のリンク取用の取り付けブラケット15、これに各々搭載される駆動側リンクL1、従動側リンクL2を有して構成されている。
本実施形態に係る取り付けブラケット15は、アッパレール12とは別体をなして構成されており、車両用シートZの前後方向に沿って延出し、締結部材の一例であるボルト18によってアッパレール12の上面に着脱自在に固定されている。このように、駆動側リンクL1及び従動側リンクL2を取り付けるための取り付けブラケット15,15がアッパレール12と別体となっていることによって、シートデザインが変更になった場合であっても容易にセンサ30を付け直すことができる等、センサ30の取付構造の汎用性が向上するとともに、メンテナンス性についても向上する。
【0044】
本実施形態では、2本のアッパレール12の長手方向(換言すると、車両用シートZの前後方向)に沿って、2個の取り付けブラケット15が各々取り付けられている。そして、この2個の取り付けブラケット15に駆動側リンク機構L1及び従動側リンク機構L2が各々取り付けられている。
【0045】
取り付けブラケット15は、
図2、
図3及び
図5に示すように、正面視(前方から見たとき)では略U字状となっており、その幅方向中央がアッパレール12の幅方向中央と重なるように、アッパレール12の上面にその長手方向に沿って(前後方向に沿って)固定される。なお、前述したように、取り付けブラケット15は、締結部材としてのボルト18によってアッパレール12の上面に固定される。
【0046】
本実施形態に係る取り付けブラケット15は、アッパレール12の上面の幅(車両左右方向の距離)とほぼ同一の幅(車両左右方向の距離)に形成された略長方形状板体の底壁部50と、その車両内側長辺から車両上方に起立する前側リンク取り付け部52(車両前方側端部に起立)及び後側リンク取り付け部53(車両後方側端部に起立)、車両外側長辺から車両上方に起立する外側起立縁54(車両前方側端部から長手方向中央よりも若干後ろまで起立する起立縁)、車両外側長辺後方から車両上方に起立する他部材取り付け片群55(車両後方側端部に起立)を有して構成されている。
【0047】
底壁部50は、上記のとおり、略長方形状の板体部分であり、その幅(車両左右方向の距離)は、アッパレール12の上面の幅(車両左右方向の距離)とほぼ同一となっており、アッパレール12の上面長手方向(車両前後方向)に沿って取り付けられる。
この底壁部50には、ボルト18を挿入するために不図示のボルト穴が形成されている。
【0048】
本実施形態においては、車両前後方向両端部に各々1個ずつ形成されている。
なお、このボルト穴は、アッパレール12の長手方向(車両用シートZの前後方向)に沿って長い穴(ルーズホール)として形成されていてもよい。
このようにルーズホールとして形成されていると、アッパレール12上に取り付けブラケット15を固定する際、上記のボルト穴にボルト18を挿入してナットを仮組みした後に、取り付けブラケット15をアッパレール12の長手方向に沿って移動させることが可能である。ゆえに、このような構成をとれば、レール部材としてのアッパレール12における取り付けブラケット15の固定位置が、アッパレール12の長手方向に沿って調整可能となる。これにより、取り付けブラケット15の固定位置の調整を容易に、且つ、精度良く行うことが可能になる。
【0049】
もちろん、上記のボルト穴については、取り付けブラケット15の固定位置を調整できる程度のサイズとなっていればよく、かかるサイズであれば、真円状の円穴であってもよいし、前後方向のボルト穴がこれらの組合せであってもよい。
【0050】
前側リンク取り付け部52は、底壁部50の内側長辺の車両前方側端部から車両上方に起立した略三角形状の板体部分であり、その頂角に相当する部分には、駆動側リンク機構L1(若しくは従動側リンク機構L2)を取り付ける際に、この回転軸である前側第一回転軸7aが挿入される前側挿入孔52aが形成されている。この前側挿入孔52aは、取り付けブラケット15の厚み方向に沿って形成された貫通孔となっており、以て、この位置にセンサ30を取り付けた際に、センサ30の取付状態(とりわけ、車両用シートZの幅方向におけるセンサ30の位置決め状態)を確認することが可能になっている。
【0051】
同様に、後側リンク取り付け部53は、底壁部50の外側長辺の車両後方側端部から車両上方に起立した略三角形状の板体部分であり、その頂角に相当する部分には、駆動側リンク機構L1(若しくは従動側リンク機構L2)を取り付ける際に、この回転軸である後側第1回転軸7bが挿入される後側挿入孔53aが形成されている。この後側挿入孔53aは、取り付けブラケット15の厚み方向に沿って形成された貫通孔となっており、以て、この位置にセンサ30を取り付けた際に、センサ30の取付状態(とりわけ、車両用シートZの幅方向におけるセンサ30の位置決め状態)を確認することが可能になっている。
【0052】
外側起立縁54は、車両前方側端部から長手方向中央よりも若干後ろまで起立する起立壁である。
この外側起立縁54が設けられていることにより、取り付けブラケット15の剛性が向上する。この結果、駆動側リンク機構L1(若しくは従動側リンク機構L2)及びこれに取り付けられるセンサ30の取り付け剛性(センサ30を取り付けて、センサ30を支持させる部分の剛性)を高めて、センサ30による荷重測定の精度を向上させることが可能になる。なお、本実施形態に係る外側起立縁54は、底壁部50から略垂直に起立しているが、これに限定されるものではなく、例えば、底壁部50に対して鈍角をなす傾きにて起立するように突出した構成であってもよい。
【0053】
他部材取り付け片群55は、車両外側長辺の車両後方側端部から車両上方に起立している。
この他部材取り付け片群55には、シートバックフレーム1を着座フレーム2に対して揺動させるためのリンクの端部等が配設されるが、今回の発明とは直接関係しないため、説明を省略する。
【0054】
本実施形態に係る駆動側リンクL1は、駆動側前側リンク部材71、駆動側前後連結リンク部材72、駆動側後側リンク部材73、セクタギア74、回転力伝達機構76、軌道規制部材77を有して構成されている。
駆動側前側リンク部材71は、略く字形状に若干屈曲した平板状のリンク部材であり、4個の軸貫通孔が形成されている。
【0055】
駆動側前側リンク部材71に形成された軸貫通孔は、長手方向両端部に2個ずつ形成されており、一方の端部(車両下方に配設される側の端部)に形成される軸貫通孔を、シート高さニュートラル状態で車両下方に配設される側から順に、「駆動側前側下部軸支孔71a」、「駆動側前方連結パイプ配設孔71b」と記す。
また、他方の端部(車両上方に配設される側)に形成される軸貫通孔を、シート高さニュートラル状態で車両上方に配設される側から順に、「前後連結リンク前側軸支孔71c」、「前側リンク中心孔71d」と記す。
【0056】
なお、本実施形態においては、シート高さニュートラル状態で車両下方に配設される側の幅(車両に配設された際に車両前後方向に延びる距離)は、シート高さニュートラル状態で車両下方に配設される側の幅(車両に配設された際に車両前後方向に延びる距離)よりも大きくなるように構成されている。
かかる構成により、駆動側前側リンク部材71の、シート高さニュートラル状態で車両下方に配設される側に、センサ30に干渉することなく、様々な部品を配設することが可能となる。
例えば、本実施形態においては、駆動側前方連結パイプ配設孔71bが配設されるとともに、車両後ろ側には、最低位置であるロアポジションにおいて、取り付けブラケット15の底壁部50上面に当接して駆動側前側リンク部材71の回動を止める規制部材が形成される。
このように、かかる構成により、駆動側前側リンク部材71には、センサ30に干渉することなく、様々な部品を配設することが可能となる。
【0057】
駆動側前側リンク部材71の厚み(少なくとも、駆動側前側下部軸支孔71a、前側リンク中心孔71d周辺の厚み)は、取り付けブラケット15に形成された前側リンク取り付け部52(少なくとも、前側挿入孔52a周辺の厚み)若しくはサイドフレーム2a(少なくとも第2軸貫通孔21b周辺の厚み)よりも大きくなるように構成されている。
かかる構成により、駆動側前側リンク部材71の厚みをかせぐことができるので、センサ30が取り付けられた際には、センサ30へ確実に荷重を伝達することができる。
【0058】
駆動側前後連結リンク部材72は、わずかに略円弧状に緩やかなカーブを描く平板状のリンク部材であり、その両端側に各々軸貫通孔が形成されている。
駆動側前後連結リンク部材72は、そのカーブの凸部を車両下方に向けて(つまり、上方に凹の状態で)配設され、配設時、車両前方側に位置する側の端部に形成された軸貫通孔を「前側リンク軸支孔72a」、車両後方側に位置する側の端部に形成された軸貫通孔を「後側リンク軸支孔72b」と記す。
【0059】
なお、駆動側前後連結リンク部材72の上方側は、その端辺に沿って(つまり、凹状に湾曲辺に沿って)折り曲げられたリブ縁が形成されていてもよい。このように形成されていることによって、車両前側に加えられた力を後方へ伝達する駆動側前後連結リンク部材72の強度が高くなるので好適である。
【0060】
駆動側後側リンク部材73は、略く字形状に若干屈曲した平板状のリンク部材であり、3個の軸貫通孔が形成されている。
シート高さニュートラル状態で車両下方側端部に形成された軸貫通孔を「駆動側後側下部軸支孔73a」、シート高さニュートラル状態で車両上方側端部に形成された軸貫通孔を「前後連結リンク後側軸支孔73b」と記す。
また、駆動側後側リンク部材73の略中央部(駆動側後側下部軸支孔73aと前後連結リンク後側軸支孔73bの間)に形成された軸貫通孔を「後側リンク中心孔73c」と記す。
【0061】
なお、本実施形態においては、シート高さニュートラル状態で車両下方に配設される側の幅(車両に配設された際に車両前後方向に延びる距離)は、シート高さニュートラル状態で車両下方に配設される側の幅(車両に配設された際に車両前後方向に延びる距離)よりも大きくなるように構成されている。
かかる構成により、駆動側後側リンク部材73の、シート高さニュートラル状態で車両下方に配設される側に、センサ30に干渉することなく、様々な部品を配設することが可能となる。
【0062】
駆動側後側リンク部材73の厚み(少なくとも、駆動側後側下部軸支孔73a、後側リンク中心孔73c周辺の厚み)は、取り付けブラケット15に形成された後側リンク取り付け部53(少なくとも、後側挿入孔53a周辺の厚み)若しくはサイドフレーム2a(少なくとも第3軸貫通孔21c周辺の厚み)よりも大きくなるように構成されている。
かかる構成により、駆動側後側リンク部材73の厚みをかせぐことができるので、センサ30が取り付けられた際には、センサ30へ確実に荷重を伝達することができる。
【0063】
セクタギア74は、外周面の一部に形成された噛合部74cと、2個の軸貫通孔が形成されたギアである。
シート高さニュートラル状態で車両下方側端部に形成された軸貫通孔を「セクタギア中心孔74a」、シート高さニュートラル状態で車両上方側端部に形成された軸貫通孔を「各リンク接続孔74b」と記す。
【0064】
回転力伝達機構76は、回転作動部76a、回転伝達軸76b、ピニオンギア76cを有して構成されている。
回転作動部76aは、回転力が付加される部分であり、円筒形状のノブとして形成されている。
なお、このノブにはレバーが形成されていてもよい。
回転伝達軸76bは、回転作動部76aの中心部から突出した軸であり、回転作動部76aの回転に伴って同方向に回転する。
この回転伝達軸76bの自由端部には、ピニオンギア76cが固定されており、回転伝達軸76bの回転に伴って、ピニオンギア76cが同方向に回転するように構成されている。
【0065】
以下、これら駆動側前側リンク部材71、駆動側前後連結リンク部材72、駆動側後側リンク部材73、セクタギア74、回転力伝達機構76の取り付け状態を説明する。
回転伝達軸76bは、サイドフレーム2aに形成された第1軸貫通孔21aに貫通しており、サイドフレーム2aの車両外側に回転作動部76bが、車両内側にピニオンギア76cが配設されるように取り付けられる。
【0066】
サイドフレーム2aに形成された第2軸貫通孔21bには、第1リンク中心軸7eが貫通している。この第1リンク中心軸7eには、サイドフレーム2a、セクタギア74、駆動側前側リンク部材71が回動可能に軸支される。
つまり、サイドフレーム2a、セクタギア74及び駆動側前側リンク部材71は、サイドフレーム2aに形成された第2軸貫通孔21bと、セクタギア74に形成されたセクタギア中心孔74aと、駆動側前側リンク部材71に形成された前側リンク中心孔71dと、が連通するように積層されており、この連通孔に第1リンク中心軸7eが回動可能に挿入されている。
【0067】
なお、この第1リンク中心軸7eが挿入される連通孔を「第2前側センサ配設孔M3」と記し、この位置に第1リンク中心軸7eに代えてセンサ30を配設することができる。この配設構造については後述する。
そして、この状態で、回転力伝達機構76を構成するピニオンギア76cは、セクタギア74に形成された噛合部74cと噛合している。
【0068】
また、駆動側前側リンク部材71車両下方側端部とブラケット15に形成された前側リンク取り付け部52とは、駆動側前側リンク部材71の車両下方側端部に形成された駆動側前側下部軸支孔71aと、取り付けブラケット15に形成された前側挿入孔52aとが連通するように積層されており、この連通孔に前側第1回転軸7aが挿入されている。
なお、この前側第1回転軸7aが挿入される連通孔を「第1前側センサ配設孔M1」と記し、この位置に前側第1回転軸7aに代えてセンサ30を配設することができる。この配設構造については後述する。
【0069】
また、セクタギア74、駆動側前側リンク部材71の車両上方側端部及び駆動側前後連結リンク部材72の車両前方側端部は、セクタギア74に形成された各リンク接続孔74bと、駆動側前側リンク部材71に形成された前後連結リンク前側軸支孔71cと、駆動側前後連結リンク部材72に形成された前側リンク軸支孔72aとが連通するように積層されており、この連通孔に前側第2回転軸7cが挿入されている。
【0070】
なお、駆動側リンクL1には、軌道規制部材77が備えられていてもよい(
図5参照)。
軌道規制部材77は、駆動側リンクL1の軌道を規制するとともに、渦巻きバネUを配設するために使用される。
この軌道規制部材77はドーム状の部材であり、略円弧形状に形成された駆動側ルーズホール77aと、この駆動側ルーズホール77aの下方に形成され、車両内側方向に突出したバネ掛け片77bが備えられている。
【0071】
軌道規制部材77が配設される場合には、セクタギア74、駆動側前側リンク部材71の車両上方側端部、軌道規制部材77、駆動側前後連結リンク部材72の車両前方側端部は、セクタギア74に形成された各リンク接続孔74bと、駆動側前側リンク部材71に形成された前後連結リンク前側軸支孔71cと、軌道規制部材77に備えられた駆動側ルーズホール77aと、駆動側前後連結リンク部材72に形成された前側リンク軸支孔72aとが連通するように積層されており、この連通孔に前側第2回転軸7cが挿入されることとなる。
【0072】
よって、前側第2回転軸7cは、軌道規制部材77に備えられた駆動側ルーズホール77a内をこれに沿って摺動するようになる。
つまり、駆動側ルーズホール77aは、前側第2回転軸7cが取るべき軌道をえがくように形成されており、この軌道規制部材77の駆動側ルーズホール77aにより、駆動側リンクL1の軌道が規制されることとなる。
また、この場合、前側第2回転軸7cは、車両内側方向に突出するように構成されており、渦巻きバネUを配設できるようになっている。
この前側第2回転軸7cの車両内側端部を「バネ上部係止部107c」と記す。
【0073】
一方、渦巻きバネUは、渦巻き状に回旋した渦巻き部U1と、その最外周円の接線方向から旋回方向とは逆向きに立ち上がった外側係止部U2とを有して構成された弾性部材である。
渦巻き部U1の中心側部は、「内バネ内周部U11」を形成し、外側係止部U2の端部には、旋回方向とは逆向きに折れ曲がって開口する「フック部U21」が形成されている。
渦巻きバネUは、フック部U22が、上記バネ上部係止部107cに係止されているとともに、内バネ内周部U11がバネ掛け片77bに掛け止められており、駆動側前側リンク部材71を立ち上がり方向へと付勢するよう組み付けられている。
【0074】
更に、駆動側後側リンク部材73車両下方側端部とブラケット15に形成された後側リンク取り付け部53とは、駆動側後側リンク部材73の車両下方側端部に形成された駆動側後側下部軸支孔73aと、取り付けブラケット15に形成された後側挿入孔53aとが連通するように積層されており、この連通孔に後側第1回転軸7bが挿入されている。
なお、この後側第1回転軸7bが挿入される連通孔を「第1後側センサ配設孔M2」と記し、この位置に後側第1回転軸7bに代えてセンサ30を配設することができる。この配設構造については後述する。
【0075】
また、サイドフレーム2aと駆動側後側リンク部材73の略中央部とは、サイドフレーム2aに形成された第3軸貫通孔21cと、駆動側後側リンク部材73の略中央部に形成された後側リンク中心孔73cとが連通するように積層されており、この連通孔に後方連結パイプ3の一端部が挿入されている。
なお、この後方連結パイプ3の一端部が挿入される連通孔を「第2後側センサ配設孔M4」と記し、この位置にセンサ30を配設することができる。
配設方法に関しては、後方連結パイプ内にセンサ30のセンサ本体32を内装してもよいし、第2後側センサ配設孔M4に後方連結パイプ3の一端部に代えてセンサ30を挿入し、他の配設孔(例えば、駆動側前側リンク部材71に形成された駆動側前方連結パイプ配設孔71bと同様の構成の配設孔)を形成してもよい。更に、第2後側センサ配設孔M4に後方連結パイプ3の一端部に代えてセンサ30を挿入し、他の構成で後方連結パイプ3を回動させてもよい。
【0076】
更に、駆動側後側リンク部材73の車両上方側端部と駆動側前後連結リンク部材72の車両後方側端部とは、駆動側後側リンク部材73の車両上方側端部に形成された前後連結リンク後側軸支孔73bと、駆動側前後連結リンク部材72の車両後方側に形成された後側リンク軸支孔72bとが連通するように積層されており、この連通孔に後側第2回転軸7dが挿入されている。
【0077】
本実施形態に係る従動側リンクL2は、駆動側リンク機構L1から、駆動側前後連結リンク部材72、セクタギア74、回転力伝達機構76を抜いた構成であり、他の構成については同様の構成であるため、共通部分の説明は省略する。
従動側前側リンク部材81は、駆動側前側リンク部材71と同様の構成であり、駆動側前側リンク部材71の動きに追随した前側連結パイプ4の動きに連動して駆動側前側リンク部材71と同様に揺動する。
また、軌道規制部材77と同様に部材も備えられ、上記と同様に揺動軌道が規制されるとともに、渦巻きバネUによる復帰効果もまた備える。
【0078】
従動側後側リンク部材83は、駆動側後側リンク部材73と同様の構成であるが、駆動側前後連結リンク部材72に相当する構成は不要であるため、上端部の構成がなくなっている。つまり、前後連結リンク後側軸支孔73bが必要ないため、当該孔が形成された部分がない構成となっている。
そして、従動側後側リンク部材83は、駆動側後側リンク部材73の動きに追随した後方連結パイプ3の動きに連動して駆動側後側リンク部材73と同様に揺動する。
このように、従動側リンクL2は、駆動側リンクL1の動きに追随して運動し、このため、左右サイドフレーム2a,2aは同じ運動(つまり、高さ変位運動)を行うことができる構成となっている。
【0079】
以上のように構成されているため、回転作動部76aが回動操作されると、回転伝達軸76bが同方向に回動する。
それに伴い、ピニオンギア76cが同方向に回動し、これ噛合しているセクタギア74が反対方向に回動する。
このように、セクタギア74が回動することにより、セクタギア74と連結された駆動側前側リンク部材71及び駆動側前後連結リンク部材72が揺動する。そして、駆動側前後連結リンク部材72の揺動に伴って、駆動側後側リンク部材73が揺動し、シートフレーム2aの高さが変位する。
そして、上記の通り、この一連の運動に追随して、従動側リンクL1も変位するため、左右サイドフレーム2a,2aは同じように変位する。
【0080】
次いで、
図6により、このように構成されたリンク機構Lによる高さ調整機構の動きについて説明する。
図6(b)に、中間地点(ニュートラルポジション)を示す。
この状態で、回転作動部76aをA方向へ回転させると(回転作動部76aから車両前方側へと延出するレバーがついている場合には、このレバーを上方へ跳ね上げると)、ピニオンギア76cを介してセクタギア74がB方向へと回転する。これに伴い駆動側前側リンク部材71が立ち上がりながら、(下端側は回動以外の変位を行わないため)その上方部分が車両前方へと引き寄せられる。
これに伴い、駆動側前後連結リンク部材72は、前方に引き寄せられる。
【0081】
この結果、駆動側後側リンク部材73が立ち上がるとともに、駆動側前後連結リンク部材72はその位置を上昇させ、結果、駆動側リンクL1機構に連結されたサイドフレーム2aは上昇して
図6(a)の上昇地点(アッパポジション)へと変位する。
なお、上記の通り、従動側リンク機構L2及びこれに連結されたサイドフレーム2aはこの変位に追随して変位する。
【0082】
反対に、ニュートラルポジションから、回転作動部76aをB方向へ回転させると(回転作動部76aから車両前方側へと延出するレバーがついている場合には、このレバーを下方へ跳ね下げると)、ピニオンギア76cを介してセクタギア74がA方向へと回転する。これに伴い駆動側前側リンク部材71が後傾するようにその上端部の位置を低くし(下端側は回動以外の変位を行わないため)、その上方部分が車両後方へと引き寄せられる。
これに伴い、駆動側前後連結リンク部材72は、後方に引き寄せられる。
この結果、駆動側後側リンク部材73もまた後傾するようにその上端部の位置を低くするとともに、駆動側前後連結リンク部材72はその上端部の位置を下降させ、結果、駆動側リンク機構L1に連結されたサイドフレーム2aは下降して
図6(c)の降下地点(ロアポジション)へと変位する。
なお、上記の通り、従動側リンク機構L2及びこれに連結されたサイドフレーム2aはこの変位に追随して変位する。
以上のように、高さ調整機構は機能し、座席の高さが調整される。
【0083】
<センサの構造>
次に、本実施形態に係るセンサ30について
図7を参照しながら説明する。
センサ30は、
図7に示すように、軸体33を有して構成されている。
この軸体33は、延出軸部31とセンサ本体32とを有して構成されている。
なお、本実施形態では、一端部に雄ネジが形成された金属製の軸体33のうち、雄ネジが形成された側の端部により延出軸部31が構成される。
一方、センサ本体32は、上記軸体に形成された大径部(具体的には、後述の段差)、上記軸体を内部に挿通させる外筒体、当該外筒体に取り付けられた基板ユニット34により構成される。なお、延出軸部31を備えた上記の軸体33は、センサ本体32を構成する外筒体に取り付けられて、当該外筒体と一体化している。
なお、本実施形態において、軸体33を構成する延出軸部31に形成される雄ネジは、その外周側面全体に形成されている。
【0084】
延出軸部31は、センサ30をシートユニットSに取り付けるために設けられたボルト状部分であり、センサ本体32の側方から延出している。また、延出軸部31は、上記の軸体の軸方向一端部に形成された雄ネジ部31aと、軸方向において雄ネジ部31aと隣接する隣接部31bを有する。雄ネジ部31aのネジ山に相当する部分と、隣接部31bとは同径となっている。なお、本実施形態では、延出軸部31に雄ネジ部31aが形成されていることとしたが、雌ネジが形成されていることとしてもよい。
【0085】
センサ本体32は、センサ30の主要部として、乗員が車両用シートZに着座した際の荷重を検出して当該荷重を測定する部分である。このセンサ本体32は、センサ30を位置決めするための位置決め部35と、荷重を検出するために変形する荷重検出部37とを有する。位置決め部35は、延出軸部31を備えた上記の軸体33において、雄ネジ部31aとは反対側で隣接部31bと隣り合う段差部である。この位置決め部35をなす段差部は、雄ネジ部31aや隣接部31bよりも幾分大きな外径を有している。
【0086】
荷重検出部37は、上記の外筒体のうち、開口側の端部(延出軸部31を備えた軸体の挿入口となる側の端部)に位置する円環部に形成されている。荷重検出部37は、変形部に相当し、荷重検出部37に円環部の径方向(換言すると、延出軸部31の径方向)に沿って荷重が掛かると、荷重検出部37が径方向に曲がるように変形する。センサ本体32は、荷重検出部37の変形量を不図示の歪みセンサにより検知し、当該変形量から荷重の大きさを測定する(割り出す)。
【0087】
また、センサ本体32は、荷重の測定結果を電気信号として出力する基板ユニット34を搭載している。基板ユニット34には、上記電気信号を受信する不図示の受信部と電気的に接続するための不図示のコネクタ部が設けられているものであり、基板の他、基板収納ケース等を含むものである。不図示のコネクタ部は、基板収容ケースの側面中央位置から水平に突出している。
なお、基板ユニット34は、センサ本体32の側方に配設されており、
図7には図示されない。
【0088】
さらに、センサ本体32は、延出軸部31を備えた軸体33のうち、外筒体内に収容された部分(以下、収容軸部36)を構成要素として有する。この収容軸部36は、
図7に示すように、上記軸体の軸方向において、位置決め部35をなす段差部側から隣接部31bとほぼ同径に延びた同径部36aと、同径部36a側で縮径し基部側で再度拡径する異径部36bとを有する。なお、同径部36aの外径は、荷重検出部37が形成された円環部の内径よりも僅かに小さくなっている。
【0089】
以上のような構成のセンサ30は、
図7に示すように、延出軸部31が水平方向に沿うように、車両外側方向から内側方向へ向かって取り付けられる。なお、センサ30が所定の取り付け位置に取り付けられた状態において、センサ30のうち、荷重検出部37が形成された円環部は、各リンク部材(詳細は各実施例1乃至実施例6の項で記載する)に形成された各貫通孔に挿入されることとなる。
詳細は後述する。
【0090】
そして、車両用シートZに乗員が着座すると、その際の荷重が本実施形態においては、各リンク部材を介してセンサ本体32の荷重検出部37に伝達されるよう構成される。具体的に説明すると、取り付けられた各リンク部材は、上記円環部の径方向(延出軸部31の径方向)において円環部の外側に位置し、荷重を荷重検出部37に伝達するために荷重検出部37を径方向内側に押圧する。ここで、取り付けられた各リンク部材が押圧する部位は、上記円環部のうち、周方向最上部である。つまり、本実施形態の荷重検出部37は、円環部のうち、周方向最上部である。すなわち、円環部の外周面のうち、周方向最上部に相当する領域が、荷重受け面37aとなり、センサ本体32は、荷重受け面37aと直交する方向(具体的には、鉛直方向下向き)の荷重を検出する。
この荷重検出部37、更に具体的には荷重受け面37aが、荷重入力部に相当する。
【0091】
なお、上記円環部の径方向内側には、円環部の内径よりも僅かに外径が小さい収容軸部36の同径部36aが配置されている(
図7参照)。したがって、乗員が車両用シートZに着座した際の荷重によって荷重検出部37が円環部の径方向(鉛直方向下向き)に曲がる際には、上記の同径部36aに当接するまでの範囲内で曲がることとなり、過度に曲がらないように曲がり量を規制している。つまり、本実施形態において、同径部36aは、荷重検出部37が変形する際の変形量を規制する規制部に相当し、荷重検出部37と当接することにより上記変形量を規制する。
【0092】
規制部としての同径部36aは、延出軸部31の軸方向において、車両用シートZが取り付けられたリンク部材を介して荷重検出部37に荷重を付与する際の荷重中心点に掛かる位置に配置されている。ここで、荷重中心点とは、センサ本体32(具体的には、荷重検出部37)が車両用シートZから荷重を受ける際に、センサ本体32において最も荷重が集中する地点である。本実施形態において、荷重中心点は、上述の荷重受け面37a内に存在し、通常、延出軸部31の軸方向における荷重受け面37aの中央位置に位置する。
【0093】
以上のような位置に規制部としての同径部36aが設けられていることにより、当該同径部36aは、荷重検出部37の、荷重中心点に相当する部位を受けるようになり、この結果、偏荷重等によって過度に荷重検出部37が変形するのを抑制し、以て、センサ30は安定的に荷重測定を行うことが可能になる。
【0094】
また、本実施形態では、
図7に示すように、延出軸部31の軸方向における同径部36aの長さが、同方向における取り付けられた各リンク部材の長さ(厚み)よりも大きくなっている。すなわち、軸方向において、荷重検出部37が取り付けられたリンク部材によって押圧される範囲には、同径部36aが存在することになる。したがって、取り付けられたリンク部材から押圧される範囲すべてに亘って、同径部36aが荷重検出部37を受けるようになり、以て、より安定した荷重測定を行うことが可能になる。
【0095】
<センサ取付用部品>
センサ30が上述した取り付け位置に取り付けられた状態において、センサ本体32(特に、荷重検出部37が形成された円環部)周辺には、良好な荷重測定が行えるようにセンサ30を取り付け位置に配置しておくための部品(以下、センサ取付用部品40)が備わっている。以下、センサ取付用部品40の各々について、
図7乃至
図9を参照しながら説明する。
【0096】
センサ取付用部品40は、
図9に示すように、車両用シートZの幅方向内側から、スペーサ41、摺動部材42、ブッシュ43、ワッシャ44の順に並んでいる。
【0097】
ブッシュ43は、車両用シートZに備えられたシートフレームFからの荷重をセンサ30に伝達するために備えられる。ブッシュ43は、熱間圧延軟鋼板(SPHC)からなる部材であり、
図8に示すように、円筒部43aと、略菱形状の鍔部43bとが厚み方向に隣り合った構造となっている。すなわち、円筒部43aの軸方向の一端側から鍔部43bが径方向外側に向かって延出するように形成されている。ブッシュ43の中央位置には、円筒部43a及び鍔部43bの両方を貫通した貫通穴43cが形成されている。この貫通穴43cの径は、センサ30の、荷重検出部37が形成された円環部の外径よりも幾分大きくなっている。円筒部43aについては、厚さが取り付けられる各リンク部材の厚みと略等しくなっており、外径が取り付けられる貫通孔の径とほぼ等しくなっている。
【0098】
以上のような形状のブッシュ43は、その貫通穴43cにセンサ30が挿入され、センサ30の、荷重検出部37が形成された円環部の径方向外側、すなわち、取り付けられた各リンク部材がセンサ30のセンサ本体32を押圧する部位に位置するようになる。
【0099】
以上の構成により、取り付けられた各リンク部材は、車両用シートZに乗員が着座した際の荷重を伝達するために上記の円環部を押圧するとき、ブッシュ43の鍔部43bの厚みに相当する分、より大きな面積にて押圧することが可能になる。すなわち、ブッシュ43は、取り付けられた各リンク部材が上記の円環部を押圧する際の押圧面積を広げるための荷重伝達部材である。
【0100】
また、
図8に示すように、延出軸部31の軸方向におけるブッシュ43の長さ(厚み)は、前述した規制部としての同径部36aの、軸方向における長さよりも大きくなっている。そして、ブッシュ43は、軸方向におけるブッシュ43の両端が、軸方向における同径部36a(規制部)の両端の内側に位置するように備えられている。以上の構成により、ブッシュ43によって押圧範囲が広がったとしても、広がった押圧範囲すべてに亘って、同径部36aが荷重検出部37を受けるようになる。したがって、ブッシュ43を設けることの効果を得つつ、より安定した荷重測定を行うことが可能になる。
【0101】
摺動部材42は、センサ30と当接し、車両用シートZに備えられたシートフレームFからの荷重をセンサ30に入力するために備えられる。さらに、摺動部材42は、荷重が加わった際、延出軸部31の軸方向に沿ってセンサ30に対して摺動しやすくするため、摺動性の良好な樹脂部材によって形成される。
【0102】
より具体的に説明すると、摺動部材42は、エチレン樹脂からなるリング状の部材であり、荷重検出部37が形成された円環部の径方向(換言すると、延出軸部31の径方向)において当該円環部とブッシュ43との間に介在する。より具体的に説明すると、摺動部材42は、ブッシュ43の貫通穴43cに嵌合する筒状の嵌合筒部42bと、嵌合筒部42bの一端部と隣接する一端側鍔部42aと、嵌合筒部42bの他端部と隣接する他端側鍔部42cとを有する。上記の嵌合筒部42bをブッシュ43の貫通穴43cに貫通させた状態では、一端側鍔部42aと他端側鍔部42cとは、その間にブッシュ43を挟み込んだ状態となる(
図11参照)。なお、本実施形態では、一端側鍔部42aの方が他端側鍔部42cよりも小径となっている。このように、摺動部材42がフランジ部としての一端側鍔部42aと他端側鍔部42cを備えることにより、摺動部材42の剛性が向上する。
【0103】
また、摺動部材42には、その厚み方向において、一端側鍔部42a、嵌合筒部42b及び他端側鍔部42cを貫く貫通孔42dを有する。この貫通孔42dは、センサ30の、荷重検出部37が形成された円環部の外径よりも僅かに大きくなっている。そして、センサ30の取り付け時には、摺動部材42の貫通孔42dと上記の円環部との間に若干の隙間を設けた状態で、当該円環部を上記の貫通孔42dに嵌挿する。なお、本実施形態では、延出軸部31の軸方向において、一端側鍔部42aが、他端側鍔部42cよりも延出軸部31の先端から遠くなるように、摺動部材42が取り付けられる。
【0104】
上記の構成を有する摺動部材42は、取り付けられたリンク部材がセンサ本体32の荷重検出部37を押圧する際、径方向において取り付けられたリンク部材(厳密には、ブッシュ43)と荷重検出部37との間に介在し、荷重検出部37と接触する。かかる意味で、摺動部材42は、取り付けられたリンク部材とブッシュ43を経由して伝達された荷重を最終的に荷重検出部37に入力する荷重入力部材であると言える。すなわち、荷重入力部材たる摺動部材42は、取り付けられたリンク部材から伝達された荷重を荷重検出部37に伝達するにあたり、荷重検出部37と接触して、荷重検出部37を直接押圧することになる。
【0105】
そして、摺動部材42は、その厚み方向において隣り合って配設される他の部材(具体的には、後述のスペーサ41、ワッシャ44)と離間して配設される。すなわち、摺動部材42が、延出軸部31の軸方向でほかの部材と隙間を開けて配設されていることにより、取り付けられたリンク部材からの荷重が加わった際、摺動部材42が軸方向で移動可能となる。より詳細には、取り付けられたリンク部材からセンサ30へ伝達された荷重によってセンサ30の荷重検出部37が径方向内側に曲がるように変形した際、摺動部材42は、当該変形に伴って、荷重検出部37が形成された円環部に沿って、外側へスライド移動する。つまり、摺動部材42は、荷重検出部37の変形に追従して上記の円環部の外周面上を摺動する可動部(可動部材)である。
【0106】
このように、摺動部材42が外側へ(さらに換言すると、延出軸部31側へ)摺動することにより、センサ30は、固定された部分において荷重を受け止めることができる。その結果、取り付けられたリンク部材からの荷重が安定してセンサ30に入力されるため、検出精度が向上する。
【0107】
さらに、摺動部材42は、位置決め部35よりもシート幅方向外側に配設され、荷重検出部37のシート幅外側方向の端部よりも、基板ユニット34が配設された方に近い位置で配設される。すなわち、摺動部材42は、軸方向において、荷重検出部37の固定されていない方の端部(自由端)よりも、基板ユニット34が取り付けられた方に近い位置で配設される。このような構成とすることにより、摺動部材42がセンサ30の荷重受け面37aに対して安定して当接するため、荷重検出精度を向上させることができる。また、摺動部材42に対して偏った荷重が加わるのを抑制することができる。
【0108】
なお、摺動部材42の、荷重検出部37との接触面(具体的に説明すると、貫通孔42dの内周面のうち、荷重受け面37aと対向する領域)は、延出軸部31の軸方向において広がりを有する。ここで、上記接触面のうち、軸方向における一端は、上述した同径部36a(規制部)の軸方向における一端とともに、車両用シートZの幅方向における一端及び他端のうち、一端側に位置する。反対に、上記接触面のうち、軸方向における他端は、同径部36aの軸方向における他端とともに、車両用シートZの幅方向における一端及び他端のうち、他端側に位置する。
【0109】
そして、上記接触面の、軸方向における一端は、同径部36aの軸方向における一端よりも外側に位置している(換言すると、車両用シートZの幅方向一端から離れている)。これにより、取り付けられたリンク部材が摺動部材42を介して荷重検出部37を押圧する際に、規制部たる同径部36aが荷重検出部37を受け、さらに、摺動部材42が摺動したとしても安定的に荷重検出部37を受け続けることが可能になる。
【0110】
また、上記接触面の、軸方向における他端は、同径部36aの軸方向における他端よりも内側に位置している(換言すると、車両用シートZの幅方向他端から離れている)。すなわち、本実施形態では、車両用シートZの幅方向において規制部たる同径部36aが存在する範囲内に、上記接触面が収まっている。これにより、荷重検出部37が、同径部36aによる規制を受けながらも、荷重を正確に検出する(荷重を適切に受ける)ことが可能になる。
【0111】
ワッシャ44は、鋼板(具体的には、SUS630)からなるリング部材である。このワッシャ44は、センサ30が上述の取り付け位置に取り付けられた状態において、センサ30の、荷重検出部37が形成された円環部に嵌合しており、
図9に示すように、上述の摺動部材42との間に僅かな隙間を隔てて、摺動部材42のシート幅方向内側に位置している。すなわち、延出軸部31の軸方向において、ワッシャ44は、摺動部材42よりも外側で、摺動部材42と隣り合うように配置されている。また、ワッシャ44は、センサ30に備えられる基板ユニット34との間に隙間を隔てて、基板ユニット34のシート幅方向内側に位置している。
【0112】
そして、ワッシャ44は、上記の配置位置にて、摺動部材42が外側へ過度に移動するのを規制する。すなわち、ワッシャ44は、移動規制部材として機能するものであり、摺動部材42がワッシャ44の配置位置よりも外側へ移動するのを規制する。
【0113】
また、本実施形態では、
図9に示すように、規制部たる同径部36aの内側の端が、ワッシャ44よりも外側に位置している。これにより、荷重検出部37の変形量を規制するのに確保すべき同径部36aの長さ(軸方向における長さ)は、摺動部材42の可動範囲の分、すなわち、ワッシャ44の配置位置までの長さがあればよく、同径部36aが必要以上に大きくなるのを抑制することが可能になる。
【0114】
また、ワッシャ44は、その内周端部がセンサ30に備えられた基板ユニット34の底面よりも径方向内側、外周端部が基板ユニット34の底面よりも径方向外側となるような大きさに形成されている。すなわち、ワッシャ44は、センサ30が取り付けられた状態にあるとき、その径方向において、基板ユニット34の底面よりも外側まで延設されている。したがって、ワッシャ44は、上記の配置位置にて、摺動部材42が延出軸部31の軸方向の外側へ移動し、基板ユニット34と干渉するのを抑制する機能を発揮する。
【0115】
また、ワッシャ44の外径は、上述の摺動部材42の一端側鍔部42aの外径よりも大きく形成されている。すなわち、ワッシャ44は、摺動部材42の一端側鍔部42aの外径よりも径方向外側まで延設されている。このように、摺動部材42よりもワッシャ44の外径を大きく形成することにより、摺動部材42が軸方向に沿って摺動しても、確実にワッシャ44でその移動を阻止することができる。
【0116】
なお、本実施形態ではワッシャ44はセンサ30(センサ本体32)と別体で備えられた構成を示したが、例えば、上記の円環部と一体で形成されていてもよい。ワッシャ44を一体で形成することにより、構成部品の部品点数を削減することができ、センサ30の取り付け作業にかかる時間を短縮することができる。
【0117】
スペーサ41は、熱間圧延鋼板からなる円筒部材であり、
図9に示すように、センサ30が上述の取り付け位置に取り付けられた状態において、取り付け部分と摺動部材42との間の隙間内に配置され、車両用シートZの幅方向において摺動部材42との間に僅かな隙間を隔てて、隣り合っている。また、スペーサ41の中央部には円穴41aが形成されており、その径は、センサ30において位置決め部35をなす段差部の径よりも一回り大きくなっている。
【0118】
上記の形状を有するスペーサ41は、上記円穴41aと取り付け部分に形成される貫通孔とが同軸円状に重なるように接合されている。そして、センサ30を取り付けるにあたって延出軸部31を挿入する際には、延出軸部31を、スペーサ41の円穴41aを通じて導く。また、センサ30の位置決め部35が取り付け部分に当接してセンサ30が車両用シートZの幅方向において位置決めされた時点で、スペーサ41は、
図9に示すように、延出軸部31の径方向において位置決め部35の内側に位置するようになる。
【0119】
以上のようにセットされるスペーサ41は、摺動部材42が延出軸部31の軸方向の外側へ過度に移動するのを規制するストッパとして機能する。より具体的に説明すると、摺動部材42が、延出軸部31の径方向において荷重検出部37が形成された円環部の外側に位置した状態から、延出軸部31の軸方向において内側に移動するとき、スペーサ41は、摺動部材42が上記円環部の内側に脱落するのを規制する。
【0120】
なお、本実施形態では、スペーサ41の厚みが比較的大きくなっており、位置決め部35が取り付け部分に当接するまでセンサ30を前側挿入孔52aに挿入すると、
図8に示すように、スペーサ41の厚み方向において内側に位置する端部(すなわち、スペーサ41の、車両用シートZの幅方向における摺動部材42側の端部)が、延出軸部31の軸方向において、センサ30の、荷重検出部37が形成された円環部の自由端部(すなわち、荷重検出部37の、延出軸部31の軸方向におけるスペーサ41側の端部)に差し掛かるようになる。
【0121】
換言すると、スペーサ41の厚み方向内側の端部と、上記円環部の自由端部とは、延出軸部31の軸方向を法線方向とする同一の仮想平面(
図9にて記号VSで示す)上で重なっていることになる。このような位置関係により、上記円環部の自由端部(荷重検出部37の、延出軸部31の軸方向におけるスペーサ41側の端部)に偏荷重が掛かるのを抑制することが可能になる。
【0122】
なお、上記の構成と異なる構成として、センサ30が取り付けブラケット15に取り付けられた状態では、スペーサ41は、センサ30の荷重検出部37のシート幅方向内側の端面(自由端37b)と、センサ30の径方向(延出軸部31の軸方向と直交する方向)の仮想平面(
図9の記号VS)上で重ならないように配設されていてもよい。このような構成でスペーサ41を取り付けることにより、荷重検出部37が荷重を受けて変形する際、スペーサ41が荷重検出部37に干渉して荷重の検出誤差が低下するのを抑制することができる。
【0123】
なお、本実施形態ではスペーサ41はセンサ30(センサ本体32)等とは別体で備えられた構成を示したが、例えば、一体で形成されていてもよい。このようにスペーサ41を一体で形成することにより、構成部品の部品点数を削減することができ、センサ30の取り付け作業にかかる時間を短縮することができる。
【0124】
以上に説明してきた構成をもとに、センサ30の取り付け構造を各実施例に分けて説明する。
なお、
図10乃至
図14においては、センサ30取り付けに関する説明であるため、セクタギア74等の回転力伝達機構76及びその周辺に関する構造の図示は省略している。
<実施例1>
実施例1に係るセンサ30取り付け構造を
図10により説明する。
実施例1では、2個のセンサ30,30を、駆動側前側リンク部材71の車両下方側端部に形成された駆動側前側下部軸支孔71aと、取り付けブラケット15に形成された前側挿入孔52aとが連通する「第1前側センサ配設孔M1」、及び、駆動側後側リンク部材73の車両下方側端部に形成された駆動側後側下部軸支孔73aと、取り付けブラケット15に形成された後側挿入孔53aとが連通する「第1後側センサ配設孔M2」に、各々配設する。
なお、第1前側センサ配設孔M1にセンサ30を配設する際には、第1前側センサ配設孔M1の径の大きさは、第2前側センサ配設孔M3の径の大きさよりも大きくなるよう構成されている。
同様に、第1後側センサ配設孔M2にセンサ30を配設する際には、第1後側センサ配設孔M2の径の大きさは、第2後側センサ配設孔M4の径の大きさよりも大きくなるよう構成されている。
よって、駆動側前側リンク部材71においては、駆動側前側下部軸支孔71aの径の方が、前側リンク中心孔71dの径よりも大きくなるように構成されており、駆動側後側リンク部材73においては、駆動側後側下部軸支孔73aの径の方が、後側リンク中心孔73cの径よりも大きくなるように構成されている。
このように、構成することにより、センサ30を組み付ける際に、配置孔を認識することが容易になるとともに、誤組み付けもまた有効に防止することができる。
【0125】
2個のセンサ30,30は、第1前側センサ配設孔M1と第1後側センサ配設孔M2とに、同様に配設されるため、
図10には、センサ30が第1前側センサ配設孔M1に配設される例を示し、これを説明する。
【0126】
図10に示す通り、駆動側前側リンク部材71車両下方側端部と、ブラケット15に形成された前側リンク取り付け部52とは積層されており、この連通孔である第1前側センサ配設孔M1に、センサ30が車両外側方向より挿入される。このセンサ30は、延出軸部31側から挿入される。具体的には、センサ30のうち、センサ本体32(より具体的には、荷重検出部37が形成された円環部)が、駆動側前側リンク部材71の車両下方側端部に形成された駆動側前側下部軸支孔71aに挿入され、センサ30のうち、延出軸部31は、駆動側前側下部軸支孔71aを通じて取り付けブラケット15に形成された前側挿入孔52aに車両外側より挿入される。そして、センサ30の位置決め部35が、取り付けブラケット15に形成された前側挿入孔52aの外側表面に当接するようになるまでセンサ30が挿入される。これにより、車両用シートZの幅方向において、センサ30が位置決めされるようになる。
【0127】
そして、センサ30が位置決めされた時点で、センサ30のうち、荷重検出部37が形成された円環部が、駆動側前側リンク部材71の車両下方側端部に形成された駆動側前側下部軸支孔71aに嵌合するようになるとともに、延出軸部31の雄ネジ部31aが、ブラケット15の内側表面よりも外側に突出するようになり、隣接部31bが、取り付けブラケット15の前側挿入孔52aに嵌合するようになる。
【0128】
その後、ブラケット15の内側表面から車両外側へ突出した雄ネジ部31aにナット39が螺合されることにより、センサ30が所定の取り付け位置に取り付けられることになる。かかる状態において、センサ30は、延出軸部31の軸方向が水平方向(具体的には、車両用シートZの幅方向)に沿った姿勢となっている。すなわち、本実施形態において、センサ30は、延出軸部31が水平方向に沿った姿勢で片持ちの状態(一方が取り付けブラケット15に固定された固定端であり、他方が固定されない自由端となるような状態)で取り付けられる。
【0129】
片持ち状態でセンサ30を取り付ける場合、両持ちの状態(センサ30の両端が支持されるような状態)で取り付ける場合と比較して、取り付けが容易になる。一方、片持ち状態でセンサ30を取り付ける場合、センサ30が良好な測定を行う上で、センサ30の位置(配置位置)が安定している必要があり、センサ30の位置を安定させるためには、センサ30を支持する支持部材(具体的には、取り付けブラケット15)には十分な取り付け剛性が求められる。本実施形態では、上述した通り、外側起立縁54等を設けることによって取り付けブラケット15の剛性を高めており、以て、センサ30を安定的に支持することが可能となっている。
【0130】
なお、本実施形態では、前側挿入孔52aが、延出軸部31の軸方向において荷重が最も掛かる最大荷重位置を外れた位置に設けられている。ここで、最大荷重位置は、前述の荷重中心点に相当する位置である。これにより、センサ30は、取り付けブラケット15に安定的に支持されるようになる。
【0131】
そして、センサ30が上記の位置に配置された状態で、車両用シートZに乗員が着座すると、その荷重が、駆動側前側リンク部材71を介してセンサ30の荷重検出部37に掛かるようになる。具体的には、車両用シートZに乗員が着座した際の荷重は、鉛直方向下向きの荷重であり、この荷重が生じると、駆動側前側リンク部材71が、駆動側前側下部軸支孔71aに挿入された円環部(荷重検出部37が形成された部分)を、駆動側前側下部軸支孔71aの内周面にて押圧するようになる。これにより、荷重検出部37が延出軸部31の径方向内側に曲がるように変形し、当該変形量に基づき、荷重測定部にて上記荷重の大きさが測定されることになる。
【0132】
以上のように、延出軸部31が水平方向に沿った姿勢でセンサ30が上記の位置に取り付けられると、センサ30による荷重測定が可能になる。換言すると、センサ30の取り付け位置とは、上述したセンサ30による荷重測定が可能となる位置であり、具体的には、本実施例で示すセンサ30の位置である。なお、本実施例において、取り付け位置は、第1前側センサ配設孔M1、すなわち第1レール部材(センサ30から見て、より近い側のロアレール11)の上方に位置することとなる。
【0133】
このように、本実施例においては、センサ30を高さ調整機構7を構成する駆動側前側リンク部材71と取り付けブラケット15との回転中心軸である前側第1回転軸7aに代えて設置した。
つまり、よって、本来設置される部品に代えてセンサ30を導入したものであり、このため、センサ30設置のための新たな設置場所及び設置用部品が不要である。
このように、本実施例においては、センサ30を設置するために高さ調整機構7及びその周辺部材に新たな改造を加える必要がなく、部品点数を減少させることが可能となるため、高さ調整機構7を有する車両シートZにセンサ30を簡易かつ低コストで設置することができる。
また、センサ30設置のための新たな設置場所が不要であるため、装置自体の大型化を避けることができ、特に高さ方向の大型化を抑制することが可能となるため、コンパクトな納まりを実現することに寄与する。
【0134】
また、センサ30は、駆動側前側リンク部材71の回転中心である前側第1回転軸7aに代えて設置されるため、この駆動側前側駆動リンク71の角度によって、センサ30の設置角度が変化することがない。
つまり、前側第1回転軸7aは取り付けブラケット15に対して不動であり、この前側第1回転軸7aを回転中心として駆動側前側リンク部材71が回動するため(逆にいえば、センサ30は、駆動側前側リンク部材71に対して相対的に回転可能であるため)、駆動側前側リンク部材71が回動してもセンサ30の取り付け角度が変化することはない。
このため、駆動側前側リンク部材71のポジションが変化しても(高さ調整に伴い水平方向に対する角度が変化しても)、荷重検出部37には正確に荷重がかかることとなり、当該変形量に基づき、荷重測定部にて上記荷重の大きさが正確に測定されることになる。
【0135】
次いで、他の実施例として、実施例2を以下に説明する。
<実施例2>
実施例2に係るセンサ30取り付け構造を
図11により説明する。
なお、高さ調整機構7の基本構成、センサ30の構成、センサ30の取り付け部材及び取り付け構造、センサ30取り付けに係る周辺部材等は、上記と同様であるため説明を省略し、上記説明と異なる部分のみ説明する。
また、セクタギア74は、駆動側前側リンク部材71の車両外側に配設されるが、図面が煩雑となるため、図示を省略する。
実施例2では、2個のセンサ30,30を、サイドフレーム2aに形成された第2軸貫通孔21bと、セクタギア74に形成されたセクタギア中心孔74aと、駆動側前側リンク部材71に形成された前側リンク中心孔71dとの連通孔である「第2前側センサ配設孔M3」、及びサイドフレーム2aに形成された第3軸貫通孔21cと、駆動側後側リンク部材73の略中央部に形成された後側リンク中心孔73cとの連通孔である「第2後側センサ配設孔M4」に、各々配設する。
なお、第2前側センサ配設孔M3にセンサ30を配設する際には、第2前側センサ配設孔M3の径の大きさは、第1前側センサ配設孔M1の径の大きさよりも大きくなるよう構成されている。
同様に、第2後側センサ配設孔M4にセンサ30を配設する際には、第2後側センサ配設孔M4の径の大きさは、第1後側センサ配設孔M2の径の大きさよりも大きくなるよう構成されている。
よって、駆動側前側リンク部材71においては、前側リンク中心孔71dの径の方が、駆動側前側下部軸支孔71aの径のよりも大きくなるように構成されており、駆動側後側リンク部材73においては、後側リンク中心孔73cの径の方が、駆動側後側下部軸支孔73aの径の方よりも大きくなるように構成されている。
このように、構成することにより、センサ30を組み付ける際に、配置孔を認識することが容易になるとともに、誤組み付けもまた有効に防止することができる。
【0136】
2個のセンサ30,30は、第2前側センサ配設孔M3及び第2後側センサ配設孔M4に、同様に配設されるため、第2前側センサ配設孔M3に配設される例のみ説明する。
【0137】
なお、第2前側センサ配設孔M3へのセンサ30配設方法に関しては、例えば、第2後側センサ配設孔M4に後方連結パイプ3の一端部に代えてセンサ30を挿入し、他の配設孔(例えば、駆動側前側リンク部材71に形成された駆動側前方連結パイプ配設孔71bと同様の構成の配設孔)を形成し、ここに後方連結パイプ3の端部を回動可能に連結してもよい。更に、第2後側センサ配設孔M4に後方連結パイプ3の一端部に代えてセンサ30を挿入し、他の構成で後方連結パイプ3を回動させてもよい。
また、駆動側リンク機構L1を構成する駆動側前後連結リンク部材72と同様の構成を追加することにより、後方連結パイプ3をリンク機構Lと切り離した構成としてもよい。
【0138】
前述の通り、サイドフレーム2a、セクタギア74及び駆動側前側リンク部材71は積層されており、この連通孔である第2前側センサ配設孔M3に、センサ30が第1リンク中心軸7eに代えて車両外側方向より挿入される。
【0139】
つまり、このセンサ30は、延出軸部31側からこの第2前側センサ配設孔M3に挿入される。具体的には、センサ30のうち、センサ本体32(より具体的には、荷重検出部37が形成された円環部)が、駆動側前側リンク部材71に形成された前側リンク中心孔71dに挿入され、センサ30のうち、延出軸部31は、前側リンク中心孔71dを通じてサイドフレーム2aに形成された第2軸貫通孔21bに挿入される。そして、センサ30の位置決め部35が、サイドフレーム2aに形成された第2軸貫通孔21bの外側表面に当接するようになるまでセンサ30が挿入される。これにより、車両用シートZの幅方向において、センサ30が位置決めされるようになる。
【0140】
そして、センサ30が位置決めされた時点で、センサ30のうち、荷重検出部37が形成された円環部が、駆動側前側リンク部材71に形成された前側リンク中心孔71dに嵌合するようになるとともに、延出軸部31の雄ネジ部31aが、サイドフレーム2aの内側表面よりも内側に突出するようになり、隣接部31bが、サイドフレーム2aに形成された第2軸貫通孔21bに嵌合するようになる。
【0141】
その後、サイドフレーム2aの内側表面から車両内側へ突出した雄ネジ部31aにナット39が螺合されることにより、センサ30が所定の取り付け位置に取り付けられることになる。かかる状態において、センサ30は、延出軸部31の軸方向が水平方向(具体的には、車両用シートZの幅方向)に沿った姿勢となっている。すなわち、本実施形態において、センサ30は、延出軸部31が水平方向に沿った姿勢で片持ちの状態(一方がサイドフレーム2aに固定された固定端であり、他方が固定されない自由端となるような状態)で取り付けられる。
【0142】
片持ち状態でセンサ30を取り付ける場合、両持ちの状態(センサ30の両端が支持されるような状態)で取り付ける場合と比較して、取り付けが容易になる。一方、片持ち状態でセンサ30を取り付ける場合、センサ30が良好な測定を行う上で、センサ30の位置(配置位置)が安定している必要があり、センサ30の位置を安定させるためには、センサ30を支持する支持部材には十分な取り付け剛性が求められる。本実施形態では、センサ30を支持する支持部材としてサイドフレーム2aを適用して支持部材の支持剛性を確保しているため、センサ30を安定的に支持することが可能となっている。
【0143】
なお、本実施形態では、第2軸貫通孔21bが、延出軸部31の軸方向において荷重が最も掛かる最大荷重位置を外れた位置に設けられている。ここで、最大荷重位置は、前述の荷重中心点に相当する位置である。これにより、センサ30は、サイドフレーム2aに安定的に支持されるようになる。
【0144】
そして、センサ30が上記の位置に配置された状態で、車両用シートZに乗員が着座すると、その荷重が、駆動側前側リンク部材71を介してセンサ30の荷重検出部37に掛かるようになる。具体的には、車両用シートZに乗員が着座した際の荷重は、鉛直方向下向きの荷重であり、この荷重が生じると、駆動側前側リンク部材71が、駆動側前側下部軸支孔71aに挿入された円環部(荷重検出部37が形成された部分)を、前側リンク中心孔71dの内周面にて押圧するようになる。これにより、荷重検出部37が延出軸部31の径方向内側に曲がるように変形し、当該変形量に基づき、荷重測定部にて上記荷重の大きさが測定されることになる。
【0145】
次いで、他の実施例として、実施例3を以下に説明する。
<実施例3>
実施例3に係るセンサ30取り付け構造を
図12により説明する。
なお、高さ調整機構7の基本構成、センサ30の構成、センサ30の取り付け部材及び取り付け構造、センサ30取り付けに係る周辺部材等は、上記と同様であるため説明を省略し、上記説明と異なる部分のみ説明する。
なお、図面が煩雑となるため、セクタギア74の図示は省略した。
【0146】
実施例3では、2個のセンサ30,30を、駆動側前側リンク部材71の車両下方側端部に形成された駆動側前側下部軸支孔71aと、取り付けブラケット15に形成された前側挿入孔52aとが連通する「第1前側センサ配設孔M1」、及び、駆動側後側リンク部材73の車両下方側端部に形成された駆動側後側下部軸支孔73aと、取り付けブラケット15に形成された後側挿入孔53aとが連通する「第1後側センサ配設孔M2」に、各々配設するが、サイドフレーム2aの形状を改変した。
なお、第1前側センサ配設孔M1にセンサ30を配設する際には、第1前側センサ配設孔M1の径の大きさは、第2前側センサ配設孔M3の径の大きさよりも大きくなるよう構成されている。
同様に、第1後側センサ配設孔M2にセンサ30を配設する際には、第1後側センサ配設孔M2の径の大きさは、第2後側センサ配設孔M4の径の大きさよりも大きくなるよう構成されている。
よって、駆動側前側リンク部材71においては、駆動側前側下部軸支孔71aの径の方が、前側リンク中心孔71dの径よりも大きくなるように構成されており、駆動側後側リンク部材73においては、駆動側後側下部軸支孔73aの径の方が、後側リンク中心孔73cの径よりも大きくなるように構成されている。
このように、構成することにより、センサ30を組み付ける際に、配置孔を認識することが容易になるとともに、誤組み付けもまた有効に防止することができる。
【0147】
2個のセンサ30,30は、第1前側センサ配設孔M1と第1後側センサ配設孔M2とに、同様に配設され、駆動側前側リンク部材71及び駆動側後側リンク部材73の改変は同様の改変であるため、
図11には、センサ30が第1前側センサ配設孔M1に配設される例を示し、これを説明する。
以下、実施例3に係るサイドフレーム2aを、「第2サイドフレーム200」と記す。
【0148】
第2サイドフレーム200は、第2下端壁200aと、第2中央部連結壁200bと、第2上端壁200cとを有して構成された波状に屈曲した下端部を有する。
第2下端壁200aの車両下方側端部には、第2軸貫通孔21bが形成されている。
そして、その第2下端壁200aの上方端部からは車両外側方向上方に向かって鈍角を成して屈曲して延びる第2中央部連結壁200bが形成されている。
【0149】
また、第2中央部連結壁200bの上方からは、車両上方に向かって第2下端壁200aと略平行に延びる第2上端壁200cが形成されている。
そして、駆動側前側リンク部材71に形成された前側リンク中心孔71dと、第2下端壁200aの車両下方側端部に形成された第2軸貫通孔21bと(及びセクタギア74に形成されたセクタギア中心孔74aと)、の連通孔(第2前側センサ配設孔M3に相当)に第1リンク中心軸7eが貫通している。
【0150】
その他、各リンク部材、センサ30の取り付け構造は、上記と同様であるため、説明は省略する。
このように構成されていると、センサ30のセンサ本体32部分を、第2下端壁200aと第2中央部連結壁200bとで形成された凹部に格納して保護することが可能となる。
【0151】
次いで、他の実施例として、実施例4を以下に説明する。
<実施例4>
実施例4に係るセンサ30取り付け構造を
図13により説明する。
なお、高さ調整機構7の基本構成、センサ30の構成、センサ30の取り付け部材及び取り付け構造、センサ30取り付けに係る周辺部材等は、上記と同様であるため説明を省略し、上記説明と異なる部分のみ説明する。
【0152】
実施例4では、2個のセンサ30,30を、駆動側前側リンク部材71の車両下方側端部に形成された駆動側前側下部軸支孔71aと、取り付けブラケット15に形成された前側挿入孔52aとが連通する「第1前側センサ配設孔M1」、及び、駆動側後側リンク部材73の車両下方側端部に形成された駆動側後側下部軸支孔73aと、取り付けブラケット15に形成された後側挿入孔53aとが連通する「第1後側センサ配設孔M2」に、各々配設するが、駆動側前側リンク部材71及び駆動側後側リンク部材73の形状を改変した。
なお、第1前側センサ配設孔M1にセンサ30を配設する際には、第1前側センサ配設孔M1の径の大きさは、第2前側センサ配設孔M3の径の大きさよりも大きくなるよう構成されている。
同様に、第1後側センサ配設孔M2にセンサ30を配設する際には、第1後側センサ配設孔M2の径の大きさは、第2後側センサ配設孔M4の径の大きさよりも大きくなるよう構成されている。
よって、駆動側前側リンク部材71においては、駆動側前側下部軸支孔71aの径の方が、前側リンク中心孔71dの径よりも大きくなるように構成されており、駆動側後側リンク部材73においては、駆動側後側下部軸支孔73aの径の方が、後側リンク中心孔73cの径よりも大きくなるように構成されている。
このように、構成することにより、センサ30を組み付ける際に、配置孔を認識することが容易になるとともに、誤組み付けもまた有効に防止することができる。
【0153】
2個のセンサ30,30は、第1前側センサ配設孔M1と第1後側センサ配設孔M2とに、同様に配設され、駆動側前側リンク部材71及び駆動側後側リンク部材73の改変は同様の改変であるため、
図12には、センサ30が第1前側センサ配設孔M1に車両内側か配設される例を示し、これを説明する。
以下、実施例4に係る駆動側前側リンク部材71を第2駆動側前側リンク部材271と記す。
【0154】
第2駆動側前側リンク部材271は、第2下端片271aと、第2中央部連結片271bと、第2上端片271cとを有して構成された波状に屈曲した板状リンク部材である。
第2下端片271aの車両下方側端部には、シート高さニュートラル状態で車両下方に配設される側から順に、駆動側前側下部軸支孔71a、駆動側前方連結パイプ配設孔71bが形成されている(これは、上記の駆動側前側リンク部材71と同様である)。そして、その第2駆動側前側リンク部材271の上方端部からは車両外側方向上方に向かって鈍角を成して屈曲して延びる第2中央部連結片271bが形成されている。
【0155】
また、第2中央部連結片271bの上方からは、車両上方に向かって第2下端片271aと略平行に延びる第2上端片271cが形成されており、シート高さニュートラル状態で車両上方に配設される側から順に、前後連結リンク前側軸支孔71c、前側リンク中心孔71dが形成されている(これは、上記の駆動側前側リンク部材71と同様である)。
【0156】
その他、各リンク部材、センサ30の取り付け構造は、上記と同様であるため、説明は省略する。
このように構成されていると、センサ30の締結部(車両外側へ突出する部分であり、ナット39で締結された部分)のシート幅方向外側への張り出しを抑制することができる。
また、センサ30の締結部(車両外側へ突出する部分であり、ナット39で締結された部分)を、第2下端片271aと第2中央部連結片271bとで形成された凹部に格納して保護することが可能となる。
【0157】
更に、第2下端片271aと第2上端片271cとの距離(=t4:
図13参照)を調整することによって、保護の範囲を変更することができる。
つまり、スペース的に余裕がある場合には、第2下端片271aと第2上端片271cとの距離(=t4:
図13参照)をナット39の外側端面と前側リンク取り付け部52外側面との距離よりも大きくとることで、センサ30の締結部(車両外側へ突出する部分であり、ナット39で締結された部分)をより確実に保護することが可能となる。
【0158】
次いで、他の実施例として、実施例5を以下に説明する。
<実施例5>
実施例5に係るセンサ30取り付け構造を
図14により説明する。
なお、高さ調整機構7の基本構成、センサ30の構成、センサ30の取り付け部材及び取り付け構造、センサ30取り付けに係る周辺部材等は、上記と同様であるため説明を省略し、上記説明と異なる部分のみ説明する。
なお、図面が煩雑となるため、セクタギア74の図示は省略した。
【0159】
実施例5では、2個のセンサ30,30を、駆動側前側リンク部材71の車両下方側端部に形成された駆動側前側下部軸支孔71aと、取り付けブラケット15に形成された前側挿入孔52aとが連通する「第1前側センサ配設孔M1」、及び、駆動側後側リンク部材73の車両下方側端部に形成された駆動側後側下部軸支孔73aと、取り付けブラケット15に形成された後側挿入孔53aとが連通する「第1後側センサ配設孔M2」に、各々配設するが、サイドフレーム2aの形状を改変した。
なお、第1前側センサ配設孔M1にセンサ30を配設する際には、第1前側センサ配設孔M1の径の大きさは、第2前側センサ配設孔M3の径の大きさよりも大きくなるよう構成されている。
同様に、第1後側センサ配設孔M2にセンサ30を配設する際には、第1後側センサ配設孔M2の径の大きさは、第2後側センサ配設孔M4の径の大きさよりも大きくなるよう構成されている。
よって、駆動側前側リンク部材71においては、駆動側前側下部軸支孔71aの径の方が、前側リンク中心孔71dの径よりも大きくなるように構成されており、駆動側後側リンク部材73においては、駆動側後側下部軸支孔73aの径の方が、後側リンク中心孔73cの径よりも大きくなるように構成されている。
このように、構成することにより、センサ30を組み付ける際に、配置孔を認識することが容易になるとともに、誤組み付けもまた有効に防止することができる。
【0160】
2個のセンサ30,30は、第1前側センサ配設孔M1と第1後側センサ配設孔M2とに、同様に配設され、駆動側前側リンク部材71及び駆動側後側リンク部材73の改変は同様の改変であるため、
図14には、センサ30が第1前側センサ配設孔M1に配設される例を示し、これを説明する。
以下、実施例5に係るサイドフレーム2aを、「第3サイドフレーム300」と記す。
【0161】
第3サイドフレーム300は、第3下端壁300aと、第3中央部連結壁300bと、第3上端壁300cとを有して構成された波状に屈曲した下端部を有する。
第3下端壁300aの車両下方側端部には、第2軸貫通孔21bが形成されている。
そして、その第3下端壁300aの上方端部からは車両外側方向上方に向かって鈍角を成して屈曲して延びる第3中央部連結壁300bが形成されている。
【0162】
また、第3中央部連結壁300bの上方からは、車両上方に向かって第3下端壁300aと略平行に延びる第3上端壁300cが形成されている。
そして、駆動側前側リンク部材71に形成された前側リンク中心孔71dと、第3下端壁300aの車両下方側端部に形成された第2軸貫通孔21bと(及びセクタギア74に形成されたセクタギア中心孔74aと)、の連通孔(第2前側センサ配設孔M3に相当)に第1リンク中心軸7eが貫通している。
【0163】
その他、各リンク部材、センサ30の取り付け構造は、上記と同様であるため、説明は省略する。
このように構成されていると、センサ30のセンサ本体32部分を、第3下端壁300aと第3中央部連結壁300bとで形成された凹部に格納して保護することが可能となる。
【0164】
また、本実施例における第3下端壁300aと第3上端
壁300cとの車幅方向の距離は(=t2:
図14参照)は、実施例3の第2下端壁200aと第2上端壁200cとの距離(=t1:
図12参照)よりも、大きくなるように構成されている。
更に、この第3下端
壁300aと第3上端
壁300cとの車幅方向の距離は(=t2:
図14参照)は、第3下端
壁300aの車両内側面とセンサ30の車両外側端部との距離(=t3:
図14参照)よりも大きくなるように構成されている。
このように構成されているため、第3下端
壁300aと第3上端
壁300cとの間の凹部(つまり、屈曲して中空となった範囲)にセンサ30の車両外側部分(センサ本体32の部分)が納まることとなり、より確実にセンサ30を保護することが可能となる。
【0165】
次いで、他の実施例として、実施例6を以下に説明する。
<実施例6>
実施例6に係るセンサ30取り付け構造を
図15により説明する。
なお、高さ調整機構7の基本構成、センサ30の構成、センサ30の取り付け部材及び取り付け構造、センサ30取り付けに係る周辺部材等は、上記と同様であるため説明を省略し、上記説明と異なる部分のみ説明する。
なお、図面が煩雑となるため、セクタギア74の図示は省略した。
【0166】
実施例6では、2個のセンサ30,30を、駆動側前側リンク部材71の車両下方側端部に形成された駆動側前側下部軸支孔71aと、取り付けブラケット15に形成された前側挿入孔52aとが連通する「第1前側センサ配設孔M1」、及び、駆動側後側リンク部材73の車両下方側端部に形成された駆動側後側下部軸支孔73aと、取り付けブラケット15に形成された後側挿入孔53aとが連通する「第1後側センサ配設孔M2」に、各々配設するが、サイドフレーム2aの形状を改変した。
なお、第1前側センサ配設孔M1にセンサ30を配設する際には、第1前側センサ配設孔M1の径の大きさは、第2前側センサ配設孔M3の径の大きさよりも大きくなるよう構成されている。
同様に、第1後側センサ配設孔M2にセンサ30を配設する際には、第1後側センサ配設孔M2の径の大きさは、第2後側センサ配設孔M4の径の大きさよりも大きくなるよう構成されている。
よって、駆動側前側リンク部材71においては、駆動側前側下部軸支孔71aの径の方が、前側リンク中心孔71dの径よりも大きくなるように構成されており、駆動側後側リンク部材73においては、駆動側後側下部軸支孔73aの径の方が、後側リンク中心孔73cの径よりも大きくなるように構成されている。
このように、構成することにより、センサ30を組み付ける際に、配置孔を認識することが容易になるとともに、誤組み付けもまた有効に防止することができる。
【0167】
2個のセンサ30,30は、第1前側センサ配設孔M1と第1後側センサ配設孔M2とに、同様に配設され、駆動側前側リンク部材71及び駆動側後側リンク部材73の改変は同様の改変であるため、
図14には、センサ30が第1前側センサ配設孔M1に配設される例を示し、これを説明する。
以下、実施例6に係るサイドフレーム2aを、「第4サイドフレーム400」と記す。
【0168】
第4サイドフレーム400は、第4下端壁400aと、第4中央部連結壁400bと、第4上端壁400cとを有して構成された波状に屈曲した下端部を有する。
第4下端壁400aの車両下方側端部には、第2軸貫通孔21bが形成されている。
そして、その第4下端壁400aの上方端部からは車両外側方向上方に向かって鈍角を成して屈曲して延びる第4中央部連結壁400bが形成されている。
【0169】
また、第4中央部連結壁400bの上方からは、車両上方に向かって第4下端壁400aと略平行に延びる第4上端壁400cが形成されている。
そして、駆動側前側リンク部材71に形成された前側リンク中心孔71dと、第4下端壁400aの車両下方側端部に形成された第2軸貫通孔21bと(及びセクタギア74に形成されたセクタギア中心孔74aと)、の連通孔(第2前側センサ配設孔M3に相当)に第1リンク中心軸7eが貫通している。
【0170】
その他、各リンク部材の構成及び構造等は、上記と同様であるが、本実施例においては、センサ30の取り付けは、車両内側から挿入される。
つまり、センサ本体32側が車両内側に配設されるとともに、延出軸部31が車両外側に突出している。
なお、その他のセンサ30の取り付け構造は、上記と同様であるため、説明を省略する。
このように構成されていると、センサ30の締結部(車両外側へ突出する部分であり、ナット39で締結された部分)の車両外側方向への張り出しを抑制することができるとともに、当該部分を第4下端壁400aと第4中央部連結壁400bとで形成される凹部に収めて保護することが可能となる。
更に、このとき、前側リンク取り付け部52外側面と第4上端壁400cとの距離(=t5:
図15参照)が、前側リンク取り付け部52外側面とナット39外側端面との距離(=t6:
図15参照)よりも大きくなるように構成されていると、センサ30の締結部(車両外側へ突出する部分であり、ナット39で締結された部分)の車両外側方向への張り出しを確実に抑制することができるとともに、当該部分をより確実に保護することができる。
【0171】
<<その他の実施形態>>
上記の実施形態では、本発明の荷重測定センサの取付構造として、車両用シートZに乗員が着座した際の荷重を測定する荷重測定センサの取付構造を一例に挙げて説明した。しかし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。また、上述した材質や形状等は本発明の効果を発揮させるための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。
【0172】
例えば、上記の実施形態では、荷重検出部37の変形量を歪みセンサで検知して荷重を測定するセンサ30を例に挙げたが、これに限定されるものではなく、荷重検出部37の変形に伴って変位する磁石と、該磁石に対向するホール素子を備えた荷重測定センサであってもよい。かかる構成の荷重測定センサは、荷重検出部37が変形すると、これに伴って上記の磁石が変位し、ホール素子がその変位量を計測し、その計測結果から荷重が測定される。
【0173】
また、上記の実施形態では、クッション体を支持する支持ばねとしてSバネ6が設けられていることとしたが、これに限定されるものではなく、パンフレーム(板金部材)等、支持ばねに代わる乗員姿勢支持部材が設けられている構成であってもよい。かかる構成においても、車両用シートZのコンパクト化を達成する上で、上記乗員姿勢支持部材から極力離すようにセンサ30を取り付けることが望ましい。なお、乗員姿勢支持部材としては、上記の実施形態のように支持ばねを用いる形態の他、支持ばねとパンフレームを併用する形態や、パンフレームのみを用いる形態等が考えられる。
【0174】
また、上記の実施形態では、センサ本体32(具体的には、荷重検出部37)への荷重伝達をより適切に行うために、ブッシュ43や摺動部材42を設け、押圧力は、ブッシュ43や摺動部材42を介して荷重検出部37に付加されることとした。ただし、これに限定されるものではなく、ブッシュ43や摺動部材42が設けられておらず、押圧力が荷重検出部37に直接付加されて荷重検出部37を押圧する構成であってもよい。また、ブッシュ43や摺動部材42に代わる他の中継部材が、各リンク部材からセンサ本体32への荷重伝達経路内に設けられていることとしてもよい。
【0175】
また、上記の実施形態では、シートの一例として車両用シートZを例に挙げたが、これに限定されるものではなく、航空機や船舶等、他の乗物用シートに対しても本発明は適用可能である。さらに、乗物用に限定されず、荷重測定を必要とするシートであれば、本発明が適用可能である。