【実施例】
【0014】
以下に、添付の図面に基づいて本発明の好ましい実施例を説明する。
【0015】
第1実施例(図1〜図18):
図1、
図2は実施例の撮像装置の分解斜視図である。
図1は撮像装置を斜め後方から見た図であり、
図2は撮像装置を斜め前方から見た図である。
図1、
図2を参照して、実施例の撮像装置100は、エンド部材2を含むCMOSカメラユニット4及びレンズユニット6と、照明ユニット8と、複数の基板10と、前端止めリング12とを有する。複数の基板10のうち、電源基板10a(
図2)と制御基板10bはCMOSカメラユニット4及びレンズユニット6の2つの側面にL字状に配置されている。電源基板10aの前端縁部には、レンズユニット6から前方を臨む位置に第1コネクタ14(
図2)が固設されており、この第1コネクタ14はレンズユニット6の前端面の前方且つこれに隣接して位置している。
【0016】
図1において、参照符号10cはLED基板を示す。このLED基板10cは照明ユニット8の後端面を構成しており、このLED基板10cの後側(レンズユニット6側)の面に第2コネクタ18が固設されている。この第2コネクタ18は前述した第1コネクタ14に対応した位置に位置決めされている。
【0017】
撮像装置100のケース16は、その後側でCMOSカメラユニット4及びレンズユニット6を包囲するケースを構成している。ケース16は、また、その前端部に照明ユニット6を収容する照明ユニット6のためのケースを構成している。
【0018】
撮像装置100は次のようにして組み立てることができる。ケース16を中心に説明すると、ユニット16の後端側にCMOSカメラユニット4及びこれに隣接して且つ前方に位置するレンズユニット6を挿入し、また、ケース16の前端に照明ユニット8を装着してエンド部材2及び前端止めリング12をケース16にネジ止めすることで撮像装置100を組み立てることができる。
図1、
図2において、参照符号20は、ケース16に設けられたネジ挿入穴であり、このネジ挿入穴20にネジ(図示せず)を差し込むことで上述したエンド部材2及び前端止めリング12の相対的な位置決めを行いつつこれらがケース16にネジ止めされる。また、この組み立て作業に伴って上記の第1、第2のコネクタ14、18がコネクタ連結され、これにより照明ユニット8のLED基板10cが電源基板10aと電気的に接続され、また、電源基板10aを介して制御基板10bと接続される。
【0019】
上述した
図1、
図2の撮像装置100は、照明ユニット8を動作させて撮像視野領域を照明しながら検査対象物を撮像し、そして撮像データの画像処理を実行して、その結果を出力する。
【0020】
図3は照明ユニット8の正面図であり、
図4は照明ユニット8を直径に沿って切断した断面図である。照明ユニット8は平面視円形の輪郭を有し、照明用のレンズ本体22とリフレクタ本体24とそして前述したLED基板10cの3つの構成要素で作られており、前方から後方に向けてレンズ本体22、リフレクタ本体24、LED基板10cの順に位置決めされている(
図4)。
【0021】
円形のリング状の形状のLED基板10cには、CMOSカメラユニット4に含まれるCMOSカメラの視界を阻害しない状態で周方向に等間隔に4つのLED26が位置決めされている(
図7参照)。照明用のレンズ本体22は、LED26側の第1の面22aと、これとは反対側つまり検査対象側の第2の面22bとを有しており、この実施例では、第1、第2の面22a、22bの双方にトロイダルレンズ28が形成され、このトロイダルレンズ28はLED26に対応した位置に配置される。すなわち、第1、第2の面22a、22bの夫々に周方向に等間隔にトロイダルレンズ28が4つ形成され、各トロイダルレンズ28はLED基板10cの4つのLED26に対応した位置に位置決めされる。トロイダルレンズ28の詳細は後に説明する。
【0022】
レンズ本体22とLED基板10cとの間に前述したリフレクタ本体24が配設されている。リフレクタ本体24は、周方向に等間隔に離間した4つの開口36を有し、各開口36はリフレクタ本体24の厚み方向に貫通している。4つの開口36はLED基板10cに搭載された4つのLED26に対応して位置決めされる。各開口36は、その後端がLED26側に開放し、他方、開口36の前端はレンズ本体22側に開放している(
図4)。この開口36は、LED26からレンズ本体22に向けて徐々に拡開したすり鉢状の形状を有し、開口36の周囲壁36aが反射面で構成されている。開口36の詳細は後に説明する。
【0023】
図5〜
図10を参照して照明ユニット8の組み立て工程を説明する。
図5はレンズ本体22とリフレクタ本体24をレンズ本体22側から見た分解斜視図であり、
図6はリフレクタ本体24側から見た
図5に対応する分解斜視図である。これら
図5、
図6を参照して、レンズ本体22は円形のリング形状を有し、その外周縁部に直径方向に離間した2つの第1貫通孔40を有している。また、レンズ本体22の後側の面つまり第1の面22aには後方に向けて起立した少なくとも1本の位置決めピン44(
図6)が形成されている。
【0024】
リフレクタ本体24には、レンズ本体22の第1貫通孔40に対応した位置にネジ穴50が形成されている。また、レンズ本体22の位置決めピン44を受け入れる位置決め孔54が形成されている(
図5)。
【0025】
レンズ本体22とリフレクタ本体24とを組み立てる際に、位置決めピン44とこれを受け入れる位置決め孔54によってレンズ本体22とリフレクタ本体24との相対的な回転位置が規定される。次いで、レンズ本体22とリフレクタ本体24は、レンズ本体22の第1貫通孔40に挿入したネジ46(
図5)によって固定され、レンズ本体22とリフレクタ本体24が一体化される。
【0026】
レンズ本体22とリフレクタ本体24との適正な離間距離は次の手段により容易に確保することができる。すなわち、リフレクタ本体24には、互いに隣接する開口36、36の間に隆起した台座部48が形成され(
図5)、この台座部48の高さ寸法を規定することによってレンズ本体22とリフレクタ本体24との適正な離間距離を確保するようになっている。
【0027】
図7、
図8は、レンズ本体22及びリフレクタ本体24の組立体と、LED基板10cとの組み付けを説明するための図である。
図7はレンズ本体22側から見た分解斜視図であり、
図8はリフレクタ本体24側から見た
図7に対応する分解斜視図である。
図8を参照して、LED基板10cは、外周部分に円周方向に離間した3つのネジ挿入孔56と、少なくとも一つの位置決め孔58が形成されている。他方、リフレクタ本体24の後面には、LED基板10cの上記3つのネジ挿入孔56に対応した位置にネジ穴60が形成され(
図8)、また、LED基板10cの上記位置決め孔58に対応した位置に後方に向けて突出した位置決めピン62が形成されている。
【0028】
図5、
図6を参照して説明したレンズ本体22とリフレクタ本体24との組立体に対してLED基板10cの位置決め孔58にリフレクタ本体24の位置決めピン62を挿入することで、レンズ本体22及びリフレクタ本体24の組立体に対してLED基板10cの相対的な回転位置を位置決めすることができる。そして、この位置決めによって、LED基板10の3つのネジ挿入孔56とリフレクタ本体24のネジ穴60が整合され、LED基板10c側からネジ挿入孔56にネジ64を挿入してこのネジ64をリフレクタ本体24のネジ穴60にねじ込むことにより、レンズ本体22とリフレクタ本体24との組立体に対してLED基板10cが固定され、これにより照明ユニット8ができあがる。
【0029】
次に照明ユニット8をケース16に固定する工程を説明する(
図9、
図10)。照明ユニット8は、周方向に延びる側面に2つの位置決め溝70(
図8、
図9)を有し、この2つの位置決め溝70は、レンズ本体22、リフレクタ本体24、LED基板10cに亘って真っ直ぐに延びている。
図9に模式的に示すケース16の前端には、前方に向けて開放した周方向にリング状に延びる凹所72が形成されており、この凹所72に照明ユニット8が収容される。凹所72には、照明ユニット8の上記2つの位置決め溝70に受け入れられる突起74が形成されている。照明ユニット8をケース16の凹所72に挿入し且つ凹所72の突起74と照明ユニット8の2つの位置決め溝70を係合させることにより照明ユニット8をケース16の凹所72に位置決めすることができる。
【0030】
ここに
図9等に見られる参照符号38は鏡筒を示す。鏡筒38はケース16の前端部分の中央に形成され、この鏡筒38を通じて撮像視野領域の反射光がレンズユニット6、CMOSカメラユニット4に導かれる。上記の凹所72はこの鏡筒38の周囲に形成されている。照明ユニット8は中央開口8aを有し、この中央開口8aを鏡筒38が貫通した状態で照明ユニット8が位置決めされ る。
【0031】
引き続き
図9を参照して、照明ユニット8には、周方向に離間して位置する3つの追加の縦溝76が形成され、これに対応してケース16には台座75が形成されている。この追加の縦溝76はレンズ本体22、リフレクタ本体24、LED基板10cに亘って延びているが、この追加の縦溝76に対応するLED基板10cの切欠き78は相対的に幅狭であり(
図10)、このLED基板10cの切欠き78の幅方向に対向する2つの縁部78a(
図10には作図上の理由で一つの縁部しか現れていない)がネジヘッドの受け部を構成している。すなわち、ケース16の凹所72内に照明ユニット8を位置決めした後に、照明ユニット8の追加の縦溝76に沿って3本のネジ80を挿入して 、このネジ80を台座75の頂面のネジ穴75aにネジ止めしたときに、ネジ80のヘッドがLED基板10cの切欠き78の縁部に着座することにより照明ユニット8が台座75によってケース16の底面から離間した状態で固定される。なお、
図7及び
図9では、レンズ本体22とリフレクタ本体24とを連結するネジ46の図示が省略されている。
【0032】
図11は、説明のため実施例の撮像装置100に含まれる4つのLED26のうち、一つのLED26が発する光の広がりを図示してある。LED26の光の広がりが矩形断面であることに注目すべきである。LED26の光の広がりを断面矩形に整形するために、実施例では、レンズ本体22の各トロイダルレンズ28は、その縦横の曲率が異なっており、これにより矩形の撮像視野領域Ssに合致する断面矩形の照明領域Laを形成している。このことに加えて、リフレクタ24の開口36が略矩形の断面形状を備え、これにより断面矩形の照明領域に対する集光率を高めるようにしてある。
【0033】
また、4つのLED26に対応して位置する各トロイダルレンズ28は、矩形の撮像視野領域との相対的な位置に対応した曲率が設定されおり、全てのトロイダルレンズ28の曲率は同じではない。また、各トロイダルレンズ28の中心Oはこれに対応するLED26の光軸LAに対して撮像視野領域側にオフセットされ(
図4)、トロイダルレンズ28を出る光は撮像視野領域側に向けて斜めに照明するように設定されている。また、
図4から最もよく分かるように、LED基板10cに設置した各LED26は、LED基板10cの外周縁に接近するように位置決めされ、LED26からトロイダルレンズ28に斜めに光が入射するように設定されている。また、このことに関連して、リフレクタ本体24の開口36の壁36aは、リフレクタ本体24の外周側に位置する部分が起立した傾斜面で構成され、リフレクタ本体24の中心側に位置する部分は傾き角が大きな傾斜面で構成されている(
図4)。
【0034】
引き続き
図11を参照して、符号WDは撮像装置100の有効ワーキングディスタンスWDを示し、符号Ss1は近位(near)の撮像視野領域を示し、符号Ss2は遠位(far)の撮像視野領域を示す。各LED26が発した光は照明ユニット8によって断面矩形の照明光に成形されるのは上述した通りであり、また、
図11に示す通りであるが、
図11に基づいて説明すると、左方に位置するLED26に関して近位の撮像視野領域Ss1の右端つまり当該LED26に対応するトロイダルレンズ28から遠い一辺で規定され、また、遠位の撮像視野領域Ss2の左端縁つまり当該LED26に対応するトロイダルレンズ28から近い一辺で規定されるように照明ユニット8が設計されている。
【0035】
換言すれば、CMOSカメラユニット4からCMOSカメラユニット4の光軸方向(
図11の高さ方向)に離間した位置に略矩形の撮像視野領域Ss1が形成されており、また、撮像視野領域Ss1からCMOSカメラユニット4の光軸方向に更に離間した位置に略矩形の撮像視野領域Ss2が形成されている。当然のことながら、撮像視野領域Ss2は撮像視野領域Ss1よりもCMOSカメラユニット4から離れているので、撮像視野領域Ss2は撮像視野領域Ss1よりも広がって、撮像視野領域Ss2の面積は撮像視野領域Ss1の面積よりも大きくなる。そして、検査対象物は、撮像視野領域Ss1と撮像視野領域Ss2との間を通過する。これら撮像視野領域Ss1と撮像視野領域Ss2との間が有効ワーキングディスタンスであるといえる。つまり、検査対象物の良否を判定する際に、CMOSカメラユニット4と検査対象物との距離(ワーキングディスタンス)が、有効ワーキングディスタンスの中にあれば、ピントぼけなく且つ均一照明にて外観検査を行うことができる。したがって、有効ワーキングディスタンスとは、CMOSカメラユニット4のピント(フォーカス位置)が合う距離範囲といってもよいし、或いは、複数のLED26によって均一照明が行われる距離範囲といってもよい。換言すれば、検査対象物が有効ワーキングディスタンスから外れた場合、すなわち検査対象物(ワーク)が撮像視野領域Ss1よりもCMOSカメラユニット4に近い位置にある場合または検査対象物が撮像視野領域Ss2よりもCMOSカメラユニット4から遠い位置にある場合、CMOSカメラユニット4のピントが合わないか、或いは、LED26による照明が相対的に不均一になり、撮像装置100の仕様における許容範囲の均一照明とは言えなくなる。
【0036】
ここで、照明ユニット8が略矩形の照明領域を形成する際、LED26による照明範囲は、撮像視野領域Ss1のLED26から遠い辺と撮像視野領域Ss2のLED26に近い辺とに基づき規定される。つまり、
図11において、照明ユニット8から照射された光が撮像視野領域Ss1と同一平面に達したとき、照明範囲の右端(照明範囲を形成する四辺のうち、照明ユニット8から垂線を下ろしたときにその垂線が最も長くなる一辺)は、撮像視野領域Ss1の右端(撮像視野領域Ss1を形成する四辺のうち、照明ユニット8から垂線を下ろしたときにその垂線が最も長くなる一辺)と略一致する(撮像視野領域Ss1の右端が照明範囲の右端とほぼ重なる)。
図11では、説明の便宜上、右端が完全に一致していないが、完全に一致していてもよい。もちろん、多少の誤差があってもよい。
【0037】
また、
図11において、照明ユニット8から照射された光が撮像視野領域Ss2と同一平面に達したとき、照明範囲の左端(照明範囲を形成する四辺のうち、照明ユニット8から照射された光が撮像視野領域Ss1と同一平面に達したときに特定される照明範囲の一辺と対向する又は反対の一辺)は、撮像視野領域Ss2の左端(撮像視野領域Ss2を形成する四辺のうち、照明ユニット8から照射された光が撮像視野領域Ss2と同一平面に達したときに特定される撮像視野領域の一辺と対向する又は反対の一辺)と略一致する(撮像視野領域Ss1の左端が照明範囲の左端とほぼ重なる)。
図11では、説明の便宜上、左端が完全に一致していないが、完全に一致していてもよい。もちろん、多少の誤差があってもよい。
【0038】
別の言い方をすれば、照明ユニット8による照明範囲は略矩形状であり、照明範囲を形成する4辺のうち対向する2辺を、それぞれ2つの撮像視野領域Ss1,Ss2を形成する特定の辺の位置で規定するようにしている。換言すれば、照明ユニット8による照射角度範囲を、それぞれ2つの撮像視野領域Ss1,Ss2を形成する特定の辺の位置で規定するようにしている。つまり、CMOSカメラユニット4の光軸方向に照明ユニット8から遠ざかるように離れていき、照明ユニット8による照明範囲がCMOSカメラユニット4の撮像視野領域を全て含むような照明範囲になったとき、このときの撮像視野領域を撮像視野領域Ss1としている。このとき、照明範囲と撮像視野領域Ss1の特定の一辺(右端)がほぼ一致する(ほぼ重なる)。そして、再びCMOSカメラユニット4の光軸方向に照明ユニット8から遠ざかるように離れていき、照明ユニット8による照明範囲を形成する4辺のうち、上記特定の一辺と対向する又は反対の一辺(左端)が撮像視野領域の一辺(左端)とほぼ一致した又はほぼ重なったとき、このときの撮像視野領域を撮像視野領域Ss2としている(
図11参照)。
【0039】
更に別の言い方をすれば、CMOSカメラユニット4の光軸方向において離間した(異なる)位置にある、CMOSカメラユニット4の光軸と略直交する撮像視野領域(撮像視野平面)Ss1と撮像視野領域(撮像視野平面)Ss2のそれぞれから、照明ユニット8による照明範囲または照明角度範囲(指向角度範囲)を規定するために、CMOSカメラユニット4に対するLED26(及び照明ユニット8)のオフセット方向(
図11でいうと左右方向)と略直交する方向の二辺の位置情報(3次元空間における位置)を特定し、これらの位置情報に基づいてLED26による照明範囲または照明角度範囲を規定するようにしている。これにより、撮像視野領域Ss1と撮像視野領域Ss2との間の空間における照明を均一化することができ、この空間に検査対象物が置かれた場合、外観検査の検査精度を高めることができる。
【0040】
図12は、実施例の撮像装置100に含まれる4つのLED26及び照明ユニット8によって生成され且つ断面矩形に成形される照明領域Laを示す。各LED26から照明ユニット8を通過して撮像視野領域Ssに向けて斜めに進む照明光は近位の撮像視野領域Ss1と遠位の撮像視野領域Ss2とで規定される断面矩形の照明領域Laを備えているため、各LED26の光は近位の撮像視野領域Ss1及び遠位の撮像視野領域Ss2の全領域を照明する。したがって、全てのLED26の光は近位の撮像視野領域Ss1の全領域及び遠位の撮像視野領域Ss2の全領域で互いにオーバーラップすることから撮像装置100の有効ワーキングディスタンスWDにおいて均一照明を確保することができる。
【0041】
図13〜
図15は上述したレンズ本体22を示す。
図13はレンズ本体22を検査対象側から見た斜視図であり、
図14はレンズ本体22をLED基板10c側から見た斜視図であり、
図15はレンズ本体22の側面図である。前述したように実施例に含まれるレンズ本体22はその両面22a、22bにトロイダルレンズ28が形成されている。
【0042】
図16〜
図18はレンズ本体22の第1変形例22Aを示す。
図16は変形例のレンズ本体22Aを検査対象側から見た斜視図であり、
図17は変形例のレンズ本体22AをLED基板10c側から見た斜視図であり、
図18は変形例のレンズ本体22Aの側面図である。これらの図面から分かるように、第1変形例のレンズ本体22Aは、その第2の面22bつまり検査対象側の面だけにトロイダルレンズ22Frが形成されている。
【0043】
図19〜
図21はレンズ本体22の第2変形例22Bを示す。
図19は第2変形例のレンズ本体22Bを検査対象側から見た斜視図であり、
図20は第2変形例のレンズ本体22BをLED基板10c側から見た斜視図であり、
図21は第2変形例のレンズ本体22Bの側面図である。これらの図面から分かるように、第2変形例のレンズ本体22Bは、その第1の面22aつまりLED基板10c側の面だけにトロイダルレンズ22Frが形成されている。
【0044】
上記の
図16〜
図21に示す第1、第2の変形例のレンズ本体22A、22Bにあっても、近位の撮像視野領域Ss1の一方側の端縁で規定され、また、遠位の撮像視野領域Ss2の他方側の端縁で規定される照明領域Laを設定することができる(
図11)。
【0045】
第2実施例(図22〜図27):
この第2実施例の基本構成は上述した第1実施例と実質的に同じであり、照明ユニット8に相違点がある。以下に、この第2実施例に含まれる照明ユニット8について説明する。
【0046】
図22を参照して、照明ユニット8は、第1実施例と同様に、レンズ本体22と、リフレクタ本体24と、LED基板10cで構成されている。
【0047】
円形のリング状の形状のLED基板10cには周方向にほぼ等間隔に6つのLED26が位置決めされている。実施例では、LED26は、中心電極26a(
図22)を備えた赤外線LEDで構成されている。この赤外線LED26は光軸を横断する方向に広がりを有する平面視矩形の面光源ということができる。なお、中心電極26aを備えた赤外線LED26に代えて、中心電極26a無しの上記第1実施例で採用可能なLEDであってもよい。
【0048】
図24はレンズ本体22の正面図である。レンズ本体22の検査対象側の第2の面22bには、LED22に対応した位置に6つの円形輪郭のフライアイレンズ領域82が形成され、各フライアイレンズ領域82は、数多くのレンズエレメント84のレンズアレイ86で構成されている。各レンズエレメント84は平面視矩形の形状を有している。
図23を参照して、レンズ本体22のLED26側の第1の面22aには、LED22に対応した位置に6つの円形輪郭のフレネル面領域88が形成されている。
【0049】
レンズ本体22とLED基板10cとの間に位置するリフレクタ本体24の開口36は、LED26に対応して6つ設けられている。
【0050】
図25は照明ユニット8を直径に沿って切断した断面図であり、
図26、
図27の矢印はLED26が発した光が進行する光路を示す。
図27は
図26の破線で囲んだ部分を抽出した図である。
図25及び
図27を参照して、リフレクタ本体24の開口36の軸線と、レンズ本体22のフレネル面領域88及びフライアイレンズ領域82の軸線は、LED基板10cの鉛直線に対して角度θだけ撮像領域に向けて傾斜して設計されており、この実施例では角度θは2°である。
【0051】
図27から最もよく分かるように、LED26が発した光は、レンズ本体22の第1の面22aを構成するフレネル面領域88によって平行光となってレンズ本体22を通過し、そして第2の面22bを構成するフライアイレンズ領域82で散乱される。上述したようにフレネル面領域88及びフライアイレンズ領域82が傾斜して位置決めされていることから、フライアイレンズ領域82の矩形の各レンズエレメント84から矩形の光の束が撮像視野領域Ss(
図11、
図12)に向けて照射される。そして、隣接するレンズエレメント84の矩形の光の束同士が互いに重複した状態で撮像視野領域を照射することから、撮像視野領域ではその全域に亘って均一な光量となる。また、実施例では、複数のフライアイレンズ領域82を通過した光が撮像視野領域でオーバーラップすることから撮像視野領域での均一照明が確実なものとなる。したがって中心電極26aを備えた赤外線LED26を使用しても撮像視野領域での均一照明を確保することができる。
【0052】
第2実施例の撮像装置の有効ワーキングディスタンスWDは数百mmから数千mmである。
図24に戻って、レンズ本体22の6つのフライアイレンズ領域82に形成された各レンズエレメント84は、その全てが互いに平行な縦横の境界線で区画された矩形の形状を有していることに注目されたい。矩形のレンズエレメント84を規定する縦横の境界線は撮像装置の矩形の撮像領域を規定する縦横線と平行である。
【0053】
レンズ本体22の各フライアイレンズ領域82に属する各レンズエレメント84は矩形の光を照射し、そして各フライアイレンズ領域82はこれに属する複数のレンズエレメント84から出る矩形の光の束が照射される。各フライアイレンズ領域82は、有効ワーキングディスタンスWD数百mmである近位(near)の撮像視野領域S1と有効ワーキングディスタンスWD数千mmである遠位(far)の撮像視野領域S2とを念頭に入れて設計されている。この点について
図26を参照して説明すると、
図26の左側に位置するフライアイレンズ領域82Lは、その照射範囲が近位(near)の撮像視野領域Ss1の右端と遠位(far)の撮像視野領域Ss2の左端で規定されるように設計されている。他方、
図26の右側のフライアイレンズ領域82Rは、その照射範囲が近位(near)の撮像視野領域Ss1の左端つまり撮像視野領域Ss1の右側のフライアイレンズ領域82Rから遠い一辺で規定され且つ遠位(far)の撮像視野領域Ss2の右端つまり撮像視野領域Ss1の右側のフライアイレンズ領域82Rに近い一辺で規定されるように設計されている。この規則はレンズ本体22の他のフライアイレンズ領域82についても同じである。
【0054】
したがって、レンズ本体22の全てのフライアイレンズ領域82から出る矩形の光の束は、数百mmから数千mmの有効ワーキングディスタンスWDでの矩形の撮像視野領域で互いにオーバーラップするだけでなく、撮像視野領域以外の周辺領域を照射する無駄を合理的に無くすることができる。したがって、LED26が発する光を無駄なく撮像視野領域の照明に使うことができるだけでなく、撮像視野領域で光量のムラ無く均一に照明することができる。したがって中心電極を備えた赤外線LEDを採用しても光量の減少を招くことなく均一な照明を確保することができる。