(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
地上波デジタル放送の受信に供される受信機には、同一系列の放送局の情報が既知の情報として組み込まれ、例えば、受信波のレベルや伝送品質が規定の閾値を下回ったときに、このような既知情報を参照して同一の系列の放送局に割り付けられた他のチャネルを識別し、そのチャネルを介して到来する受信波を受信することにより、所望の番組の視聴の継続を可能とするものがある。
【0003】
なお、本発明に関連する先行技術としては、以下に列記する特許文献1ないし特許文献4があった。
(1) 「パケット送信機器とパケット受信機器の間でデータのパケット通信を行なうパケット送受信システムにおけるパケット送信機器であって、前記パケット送信機器は、AVデータと非AVデータとをそれぞれ入力するデータ入力手段と、前記データ入力手段の出力を入力し、規定の送受信条件により、暗号化または暗号化情報ヘッダー付加の実行を行う暗号化データ生成手段と、パケットヘッダー付加手段とを具備し、前記暗号化データ生成手段は、認証処理を含む制御手段と暗号化手段と暗号化情報ヘッダー付加手段を具備し、前記非AVデータは前記AVデータのコピー制御情報、およびフォーマット情報を含み、前記コピー制御情報およびフォーマット情報より、前記暗号化手段において暗号化の制御、または、前記暗号化情報ヘッダー付加手段において暗号化情報ヘッダー付加を行うか行わないかの制御の少なくとも一方の制御を行う手段とを具備する」ことにより、「デジタル放送やDVDディスクなどの著作権保護されたMPEGなどのAVコンテンツを、そのフォーマット情報やコピー制御情報を継承しつつ、IPネットワーク上で秘匿性を守って伝送する手段を実現する」点に特徴があるパケット送信機器…特許文献1
【0004】
(2) 「地上波デジタルテレビ放送を受信する装置であって、受信信号から指定されたチャネルの信号を選択して出力するチューナーと、前記チューナーが出力した信号から、ISDB−T規格における受信信号のモード種別を検出するモード検出回路と、前記チューナーおよび前記モード検出回路を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記モード検出回路においてモード種別が検出されたことを示す情報を取得することにより、現在前記チューナーから出力されている信号の周波数帯に放送信号が存在することを示す情報を記憶手段に格納する」ことにより、「チャネルサーチ時間を短縮させる」点に特徴があるデジタル放送受信装置…特許文献2
【0005】
(3) 「同一のコンテンツが品質の異なる複数の階層の信号として送信されるデジタル放送信号を受信し、前記複数の階層の信号をそれぞれ信号処理手段で処理して生成された複数の出力信号のうち、選択された階層の信号に基づく前記出力信号を出力するデジタル放送受信装置に用いられ、前記複数の階層の信号についての受信状況を判定して前記出力信号を生成する階層を選択し、前記選択された階層の信号を出力するための切替信号を生成するとともに、選択されなかった階層の信号を処理する前記信号処理手段の一部または全部を停止させる切替制御手段と、前記切替信号にしたがって出力信号を切り替える出力切替手段とを備える」ことにより、「映像や音声をとぎれることなく切り替えでき、加えて消費電力の低減を実現できる」点に特徴があるデジタル放送受信回路…特許文献3
【0006】
(4) 「テレビ受信装置を遠隔操作することができる携帯電話機において、前記テレビ受信装置の番組を選択する数字キーと、所定の地域における第1の放送事業者と、前記第1の放送事業者に対して割り付けられた第1のリモコン番号とを関連付ける第1のチャネルリストを登録するチャネルリスト登録部と、前記テレビ受信装置を視聴しようとする地域における第2の放送事業者と、前記第2の放送事業者に対して割り付けられた第2のリモコン番号とを関連付ける第2のチャネルリストを生成するチャネルリスト生成部と、登録された前記第1のチャネルリストの第1の放送事業者と生成された前記第2のチャネルリストの第2の放送事業者とを照合し、前記第2の放送事業者と前記第1の放送事業者とが同一の放送事業者である場合、或いは前記第2の放送事業者と前記第1の放送事業者とが同じ内容の番組を放送しうる関係にある場合に、前記第1のリモコン番号を前記第2のリモコン番号に変換する照合変換部と、前記第1のリモコン番号に対応する前記数字キーが押下されたときに、前記第1のリモコン番号から変換された前記第2のリモコン番号に基づく番組選択信号を、前記テレビ受信装置に送信する送信部とを備える」ことにより、「全国どの地域においても同一系列、或いは同一の放送事業者が放送する番組は同じリモコン番号で選択することができる」点に特徴がある携帯電話機…特許文献4
【0007】
(5) 「地上デジタルテレビ放送局から放送された複数セグメント放送とワンセグメント放送の両者が受信可能で、TV放送またはデータ放送の映像・音声信号を受信する受信手段と、受信した映像・音声信号に基づき映像・音声を出力する出力手段と、受信信号から緊急警報放送の開始を検出する緊急警報放送開始検出手段と、受信信号から緊急警報放選局情報を抽出する抽出手段と、緊急警報信号が検出されると緊急警報放送選局情報に基づき受信手段に対し選局制御を行なって緊急警報放送を受信させる受信制御手段と、を備えた緊急警報放送受信機能付受信機において、受信制御手段は、緊急警報放送の選局制御をする際、選局先の地上デジタルテレビ放送局がワンセグメント放送を放送中のときは、受信手段にワンセグメント放送を優先して受信させるようにした」ことにより、「災害情報をより確実に入手できる」点に特徴がある緊急警報放送受信機能付受信機…特許文献5
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示す図である。
図において、地上波デジタル放送の視聴が可能である地域Z1〜Znには、個別に送信機10-1〜10-nが設置され、かつ地上波デジタル放送の受信機が位置する。なお、以下では、このような受信機については、「端末」と称し、何れも同じ機能および性能を備えると前提の下で、添え番号を含まない符号「20」を付与することとする。
【0030】
送信機10-1は、以下の要素から構成される。
(1) 図示されないコンテンツサーバから番組コンテンツである映像および音声が与えられるエンコーダ11-1
【0031】
(2) そのエンコーダ11-1の後段に配置され、かつインタネット30に接続された通信ポートを有する多重化部12-1
(3) 多重化部12-1の後段に配置され、かつ送信用のアンテナ13-1の給電点に接続された送信部14-1
【0032】
なお、送信機10-2〜10-nの構成については、送信機10-1の構成と同じであるので、以下では、図示および記述を省略する。
上記インタネット30には、サーバ40が接続される。
【0033】
図2は、本実施形態においてサーバが行う処理のフローチャートである。
図3は、本実施形態における端末の動作フローチャートである。
以下、
図1〜
図3を参照して本実施形態の動作を説明する。
【0034】
まず、各部の基本的な動作を説明する。なお、以下では、地域Z1〜Zn(送信機10-1〜10-n)に共通の事項については、添え番号「1」〜「n」の何れにも該当し得ることを意味する添え文字「c」を該当する構成要素の符号に付与して記述する。
エンコーダ11-cは、コンテンツサーバから番組コンテンツとして与えられる映像および音声を圧縮する。
【0035】
多重化部12-cは、サーバ40からインタネット30を介して通知される制御情報を上記圧縮された映像および音声に多重化する(
図4(1))ことにより、端末20宛に無線伝送されるべきトランスポートストリーム(以下、「TS」という。)(
図4(2))を生成する。送信部14-cは、このようにして生成されたTSでデジタル変調された放送波を生成し、アンテナ13-cを介して地域Zcに放射する。なお、TSに備えられたコンテナには、上記映像および音声に併せて、例えば、字幕放送、データ放送、番組情報、暗号キー等の多用なコンテンツや情報が配置される。
【0036】
一方、端末20は、その端末20の操作者が与える指示、またはこの端末20に備えられたプロセッサ(図示されない。)の主導の下で与えられる指示に応じて、所望の番組の視聴に供される。
【0037】
本発明の特徴は、本実施形態では、以下の点にある。
(1) 上記番組コンテンツに多重化される制御情報の内容および形式
(2) その制御情報の生成のためにサーバ40によって行われる処理の手順
(3) 端末20に備えられた既述のプロセッサがこのような制御情報を参照することにより行う処理の手順
【0038】
サーバ40は、地域Z1〜Zn(送信機10-1〜10-n)の何れについても、以下の処理を行うことにより、該当するゾーンZcで放送に供されるチャネルCoに個別に適した情報として上記制御情報を生成する。
【0039】
(1) 該当するゾーンZcにおいて上記チャネルCoを介して放送される番組(コンテンツ)が並行して送信されるべきチャネルC1〜Ckを特定する(
図2ステップS1)。
(2) 上記チャネルCoに対してこれらのチャネルC1〜Ckが一義的に定まり、かつ上記チャネルC1〜Ckに個別に割り付けられたユニークな素数p1〜pkを求める(
図2ステップS2)。
【0040】
(3) これらの素数p1〜pkの積Poを求める(
図2ステップS3)。
(4) インタネット30を介して送信機10-c宛に、所定の周期や頻度で(少なくとも、上記チャネルC1〜Ckの増減や変更が生じる度に)、その積Po(チャネルCoの識別子を含む。)を送信する(
図2ステップS4)。
【0041】
送信機10-cに備えられた多重化部12-cは、このようにして積Poがサーバ40から引き渡されると、その積Poに含まれる識別子で示されるチャネルCoを介して放送されるべき映像および音声(何れも圧縮されている。)に多重化されるべき制御情報に、その積Poを多重化して盛り込む(
図4(3))。
【0042】
したがって、地域ZcにおいてチャネルCoを介して端末20宛に無線伝送されるTSには、制御情報として上記積Poが含まれる。
【0043】
一方、端末20では、上記チャネルCoを介して受信された番組(以下、このような番組のTSに多重化された番組情報で示される番組識別子を「IDo」と表記する。)が視聴の対象となっている状態では、そのチャネルCoを介して受信された制御情報に含まれる積Poを所定の頻度や周期で抽出し、このようなチャネルCoを介して受信されたTSの伝送品質(受信波のレベルであってもよい。)を監視する。
【0044】
さらに、端末20は、このような監視の下で伝送品質が規定の下限値を下回る程度に低下したか否かを判別し(
図3ステップS1)、送信機10-c(アンテナ13-c)との間に形成される無線伝送路の伝搬損失の増加、干渉波や妨害波の到来、端末20の移動等に起因して、その伝送品質が下限値Uを下回った場合には、以下の処理を行う。
【0045】
(1) 先行して正常に受信された最新の積Poの素因数p1〜pkを求め(
図3ステップS2)、これらの素因数p1〜pkにそれぞれ対応したチャネルC1〜Ckを特定する(
図3ステップS3)。
【0046】
(2) このようにして特定されたチャネルC1〜Ckの内、以下の要件(2-1)〜(2-5)の全てまたは一部を満たす代替チャネルCosを選定する(
図3ステップS4)。
(2-1) 伝送品質(受信波のレベルであってもよい。)が規定の閾値th(>U)以上である。
(2-2) 伝送品質(受信波のレベルであってもよい。)が最良である。
【0047】
(2-3) 多重化されて受信された番組識別子が既述のIDoに等しい。
(2-4) 多重化されて受信された番組識別子が既述のIDoに対して所定の関連性を意味する。
(2-5) 伝送速度が最大である。
【0048】
(3) チャネルCoを介して受信されている番組および制御情報に代えて、上記代替チャネルCosを介して受信される番組および制御情報を採用する(
図3ステップS5)。なお、これらのチャネルCo、Cosについては、何れも、該当するチャネルが形成(配置)される無線周波数(帯)と、その無線周波数(帯)が区分されてなるセグメントとの双方を示す情報の集合として表され、かつ識別される。
【0049】
ところで、上記素数p1〜pkまたは積Poの情報量の比率については、一般に、該当する放送系や伝送系で総合的に採用され得る物理的なチャネルの総数が大きく、かつ同一または関連する放送のために適用され得るチャネルの数が少ないほど小さな値となる。なお、このような関連する放送には、例えば、異なる放送事業者によって並行して行われる競馬その他の特定のイベントの実況中継が該当する。
【0050】
例えば、本願の出願人が行ったシミュレーションの結果によれば、該当する放送系や伝送系に割り付けられる無線周波数帯の数が「50」であり、これらの周波数帯の何れもが13セグメントに区分されると共に、個々のセグメントが個別に所望の番組の伝送に適用される場合には、セグメントの総数「650」(=13×50)の内、約3パーセントに相当する20セグメントで同一(または関連する)番組が並行して伝送されるため、上記情報量は、これらの650セグメントに個別に対応した650ビット長のビット列に比べて大幅に少ない84ビット程度に抑えられる。
【0051】
また、このような情報量は、同一(または関連する)番組が並行して伝送されるセグメントの数が32セグメント(約5パーセントに相当する。)であっても、許容可能な程度に短い語長に抑えられる。
【0052】
さらに、上記情報量は、上記積Poが整数で表される場合には、以下の何れかの形態で表記されることにより、さらなる削減が可能となる。
【0053】
(1) 該当する整数の各桁が16進数や62(数字「0」〜「9」と、大文字および小文字のアルファベット52文字の総数)進数として表される。
(2) 上記整数が所定数のバイトからなる固定長のバイナリデータで表される。
(3) 上記整数が「所定数のバイト列からなり、かつ有効な語長を示すバイナリデータを含むバイナリデータ」で表される。
【0054】
ただし、上記(2),(3)は、コンテンツとして文字情報が含まれ得ない番組の伝送には適さない。
【0055】
すなわち、端末20では、放送方式の基本的な変更と、その方式によって達成されるべき伝送速度の過度の低下との何れもが生じることなく、伝送容量の余剰分が活用され、伝送品質の低下等に起因して視聴が困難となった放送の受信に供されていたチャネルCoの代替チャネルCosが自動的に選定され、かつ適用される。
【0056】
したがって、本実施形態によれば、緊急放送だけではなく、視聴中に何らかの原因により伝送品質が低下した同じ(または関連する)番組の視聴の継続が可能となる。
【0057】
なお、本実施形態では、積Poの素因数p1〜pkを求め、これらの素因数p1〜pkにそれぞれ対応したチャネルC1〜Ckを特定する処理は、例えば、積Poに対応したチャネルC1〜Ckが予め登録されたテーブルを参照する処理として、素因数分解等を行うことなく簡便に実現されてもよい。このようなテーブルは、必ずしも送信機10-cに備えられなくてもよく、例えば、インタネット等の通信路を介して外部のウェブサイトやデータベースから適宜通知された情報が蓄積される記憶装置上に配置されてもよい。
【0058】
また、本実施形態では、積Poの素因数p1〜pkを求める処理は、以下のアルゴリズムの何れで行われてもよい。
(1) 素数が予め登録された素数表(端末20に予め組み込まれ、あるいは端末20が何らかの通信手段を介して適宜参照可能に構成されてもよい。)を適宜参照して行われるアルゴリズム
(2) 積Poの平方根より小さい整数x(≧2)を求め、「2」から昇順にxに至る整数を除数とする除算を単純に試行するアルゴリズム
【0059】
さらに、本実施形態では、TSには、多用な数のセグメント(例えば、12セグメント、4セグメント、1セグメント)を介して送信されるべき所望の数の画像が多重化されてもよい。
【0060】
また、本実施形態では、TSの構成および内容は、必ずしも地上波デジタル放送方式等のデジタル放送(ISDB:Integrated Services Digital Broadcasting)に準拠したものに限定されず、例えば、海外で採用されているDVB規格やATSC規格に準拠したものであっても、本発明は同様に適用可能である。
【0061】
さらに、本実施形態では、積Poは、既述の制御情報の既定のフィールドに配置されることによって端末20に引き渡されている。
【0062】
しかし、このような積Poは、例えば、本発明がエリアワンセグのデータ放送に適用される場合には、以下の何れの形態で端末20に引き渡されてもよい。
【0063】
(1)
図5にハンチングを付して示す「115」(=素数「23」×素数「5」)のように、データ放送の「meta」タグに埋め込まれた文字情報
(2) データ放送の背景色と色が同じであり、そのデータ放送のコンテンツとして伝送される文字情報
【0064】
(3) 上記積Poが掲載されたウェブページ(または、積Poをウェブサービスとして提供するウェブサイト)のURLを示し、かつデータ放送のコンテンツとして伝送される文字情報
【0065】
また、本実施形態では、端末20に2つのチューナが搭載されている場合には、これらのチューナの一方は、既述のチャネルCoを介して受信される放送の視聴に供され、かつ他方は、所定の頻度(周期)による既述の代替チャネルCosの選定に適用されることによって、視聴が困難となった放送の視聴の円滑(迅速)な継続の実現に活用されてもよい。
【0066】
さらに、本実施形態では、個別にワンセグ放送に供される複数のセグメントが所定の帯域の周波数軸上に隣接してあるいは所定の間隔でそれぞれ配置される「束セグ」や「バラセグ」によるエリアワンセグ放送にも、同様に適用可能である。
【0067】
また、本発明は、デジタル放送系に限定されず、例えば、以下の用途にも同様に適用可能である。
【0068】
(1) インタネットを介して行われるUSTREAM等のライブビデオストリーミングにおける配信元の障害や伝送路の輻輳等に応じた代替系への切り替え
(2) ウェブサーバの故障や過負荷(伝送路の輻輳を含む)に応じて行われる異なるウェブサイトによる代替や負荷分散
【0069】
さらに、本発明が上記ライブビデオストリーミングに適用される場合には、積Poは、以下の形態で端末20に引き渡されてもよい。
【0070】
(1) 配信対象のビデオコンテンツ(番組)のURLで示されるウェブサイトから引き渡されるHTML等に含まれる「meta」タグ等の特定のタグに埋め込まれる。
(2) 上記HTML等の所定の部位に、その部位の背景色と同じ色の文字情報として埋め込まれる。
【0071】
(3) 上記HTML等に含まれる特定のURLで示されるウエブサイトやウェブサイトのコンテンツとして提供される。
(4) 上記URLの特定の部位に、暗号化や圧縮等の処理が施されて、あるいは直接埋め込まれる。
【0072】
また、本発明は、代替の放送やコンテンツによる視聴の継続に限らず、例えば、以下に列記するように、予め決められた手順に基づいて、あるいは任意の順序で選択されるべき情報の提供にも、同様に適用可能である。
【0073】
(1) 新幹線等の列車毎に通知されるべきグリーン車、食堂車等の特定の車両の号車番号
(2) 航空機の便毎に通知されるべきファーストクラスやビジネスクラスの座席番号
(3) 複数のスイッチ等からなる操作部について通知されるべき事項であって、例えば、オンやオフに設定されるべき項目(その項目に対応する操作部の識別子等であってもよい。)
【0074】
さらに、積Poは、代替チャネルCosの候補を素因数p1〜pkとして示すためだけではなく、例えば、以下の基準を満たすか否かに応じて伝送誤りの(有無の)検出に適用されてもよい。
【0075】
(1) 積Poの素因数分解によって得られた素因数が重複していない。
(2) 積Poが既定の値域内にあるか否か。
(3) 積Poが既述のテーブルに登録されているか否か。
(4) 積Poの素因数が既定の値域内にあるか否か。
【0076】
また、本実施形態では、積Poと、その積Poに基づいて代替チャネルCosを求めるために適用されるべき基準(上記テーブルも含む。)とは、必ずしも一定でなくてもよく、以下の形態で適宜更新されてもよい。
【0077】
(1) 積Poや上記基準が端末20の移動等に応じて変化し得る場合、既述の伝送品質が下限値Uを下回り、あるいは受信波のレベルが閾値を下回ったときに、良好な伝送品質で受信が可能な他のチャネルを介して引き渡される積Poその他の制御情報に基づいて更新される。
【0078】
(2) 送信機10-cによって行われるべき番組の配信スケジュールの変更に応じて変化し得る場合、先行して正常に引き渡されていた積Poと、最新に受信された積Po′とが異なるときに、積Poをその積Po′で代替し、かつ上記基準を新たな積Poに適合した基準に更新する。
【0079】
さらに、本実施形態では、既述の積Poに応じて端末20(に備えられたプロセッサ)が行う処理には、以下の処理(1),(2)の双方または何れか一方が含まれてもよい。
【0080】
(1) 積Poが「0」である場合には、チャネルCoを介して放送されている番組と同じ番組と、関連する番組との双方もしくは何れか一方が無いと解し、既述の処理の内、関連する処理を省略する。
【0081】
(2) 積Poが「1」である場合には、チャネルCoと同じ周波数(帯)または他の全ての周波数(帯)に配置された全てのチャネル(セグメント)で同じ番組が放送されていると解し、これを前提として、例えば、代替チャネルCosとして伝送品質や受信電界強度が最大であるチャネルを選択することにより、その代替チャネルCosを特定する処理の簡略化および効率化を実現する。なお、このような場合、チャネルCoを介して積Poを正常に受信できない状況では、その積Poは、伝送品質が所定の閾値を上回る他のチャネルを介して受信された積Poで代替されてもよい。
【0082】
また、本実施形態では、既述のチャネルCoには、積Poの素因数p1〜pkの何れもが付与されていなくてもよい。
【0083】
さらに、本発明のハードウェアの構成と、個々のハードウェアによる連係(機能および負荷の分散)の形態とについては、
図1および既述の態様に限定されず、等価な作用効果をそうするならば、如何なるものであってもよい。
【0084】
また、本実施形態では、チャネルCosを介して伝送されている番組(コンテンツ)と、チャネルCoを介して伝送されている番組(コンテンツ)との異同あるいは関連性を示す情報が既述の積Poと共に多重化されてそのチャネルCoを介して伝送されることによって、受信機20がその情報を取得してユーザ等に適切な形態で提供することにより、サービス品質やユーザビリティの向上が図られてもよい。
【0085】
さらに、本発明は、上述した実施形態に限定されず、本発明の範囲において多様な実施形態の構成が可能であり、構成要素の全てまたは一部に如何なる改良が施されてもよい。
【0086】
以下、本願に開示された発明の内、「特許請求の範囲」に記載しなかった発明を「特許請求の範囲」、「課題を解決するための手段」および「発明の効果」の欄の記載に準じた様式により列記する。
【0087】
[請求項
5] 請求項1
ないし4の何れか1項に記載の送信機において、
前記素数の積は、
前記コンテンツの伝送に供される伝送方式の下で伝送可能な符号語の態様の総数に等しい進数で表される
ことを特徴とする送信機。
【0088】
このような構成の送信機では、請求項1
ないし4の何れか1項に記載の送信機において、前記素数の積は、前記コンテンツの伝送に供される伝送方式の下で伝送可能な符号語の態様の総数に等しい進数で表される。
【0089】
すなわち、コンテンツに多重化され、そのコンテンツと同じまたは関連性があるコンテンツの並行伝送に供されている他のチャネルに個別に付与されたユニークな素数およびこれらの素数の積は、上記進数が大きいほど短い語長で表される。
【0090】
したがって、本発明が適用された伝送系や放送系では、その系に適用された伝送方式の余剰の伝送容量がより効率的に利用され、冗長なコンテンツの複数のチャネルを介する並行伝送と、このような冗長なコンテンツの端末に対する柔軟な提供とが実現される。
【0091】
[請求項
6] 請求項1
ないし4の何れか1項に記載の送信機において、
前記多重化手段は、
前記コンテンツの見かけまたは視聴に影響を及ぼさない情報として、前記他のコンテンツに前記素数の積を多重化する
ことを特徴とする送信機。
【0092】
このような構成の送信機では、請求項1
ないし4の何れか1項に記載の送信機において、前記多重化手段は、前記コンテンツの見かけまたは視聴に影響を及ぼさない情報として、前記他のコンテンツに前記素数の積を多重化する。
【0093】
すなわち、特定のチャネルを介して伝送されているコンテンツと同じまたは関連性があるコンテンツの並行伝送に供されている他のチャネルに付与されたユニークな素数の積は、これらのコンテンツに埋め込まれて伝送されるにもかかわらず、該当するコンテンツの品質が低下する要因とはならない。
【0094】
したがって、本発明が適用された伝送系や放送系では、その系に適用された伝送方式の余剰の伝送容量がより効率的に利用されることにより、複数のチャネルを介する冗長なコンテンツの並行伝送と、このような冗長なコンテンツの端末に対する柔軟な提供とが実現される。
【0099】
[請求項
7] 請求項1
ないし4の何れか1項に記載の送信機において、
前記多重化手段は、
前記他のチャネルがないときに、前記素数の積として「0」を前記他のコンテンツに多重化する
ことを特徴とする送信機。
【0100】
このような構成の送信機では、請求項1
ないし4の何れか1項に記載の送信機において、前記多重化手段は、前記他のチャネルがないときに、前記素数の積として「0」を前記他のコンテンツに多重化する。
【0101】
すなわち、特定のチャネルを介して受信されたコンテンツの視聴に供されている受信機または端末では、上記素数の積が「0」である特異な状態を識別する処理の下で、特定のチャネルを介して伝送されているコンテンツと同じまたは関連性があるコンテンツの並行した伝送に供されている他のチャネルによるその特定のチャネルの代替を見合わせることが可能となる。
【0102】
したがって、特定のチャネルを介して伝送されている何れのコンテンツについても、該当するコンテンツと同じまたは関連性し、かつ他のチャネルを介して並行して伝送されているコンテンツの有無にかかわらず、同じ伝送形式による伝送が可能となる。
【0103】
[請求項
8] 請求項1
ないし4の何れか1項に記載の送信機において、
前記多重化手段は、
前記コンテンツと同じまたは関連性がある他のコンテンツの放送に前記他のチャネルの全てが供されるときに、前記素数の積として「1」を前記コンテンツに多重化する
ことを特徴とする送信機。
【0104】
このような構成の送信機では、請求項1
ないし4の何れか1項に記載の送信機において、前記多重化手段は、前記コンテンツと同じまたは関連性がある他のコンテンツの放送に前記他のチャネルの全てが供されるときに、前記素数の積として「1」を前記コンテンツに多重化する。
【0105】
すなわち、特定のチャネルを介して受信されたコンテンツの視聴に供されている受信機または端末では、上記素数の積が「1」である特異な状態を識別する処理の下で、特定のチャネルを介して伝送されているコンテンツと同じまたは関連性があるコンテンツの並行伝送に供されている他のチャネルの全てが供されていることの識別が簡便に可能となる。
【0106】
したがって、特定のチャネルを介して伝送されている何れのコンテンツについても、該当するコンテンツと同じであったり関連性し、かつ他のチャネルを介して並行伝送されているコンテンツの有無にかかわらず、緊急情報等の円滑な一斉同報伝送に対する柔軟かつ速やかな適応が可能となる。
【0107】
[請求項
9] 請求項1ないし請求項
8の何れか1項に記載の送信機において、
前記多重化手段は、
前記コンテンツに、前記他のコンテンツとの異同または関連性を示す識別情報を多重化して前記放送の対象とする
ことを特徴とする送信機。
【0108】
このような構成の送信機では、請求項1ないし請求項
8の何れか1項に記載の送信機において、多重化手段は、前記コンテンツに、前記他のコンテンツとの異同または関連性を示す識別情報を多重化して前記放送の対象とする。
【0109】
すなわち、特定のチャネルを介して受信されたコンテンツの視聴に供されている受信機または端末では、その特定のチャネルに代わるチャネルを介して受信されたコンテンツが先に受信されていたコンテンツと如何なる関係にあるかを識別することが可能となる。
【0110】
したがって、本発明が適用された系を介して提供されるコンテンツの視聴に供される受信機では、このようなコンテンツの提供にかかわるサービス品質やユーザビリティが向上する。