(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5871802
(24)【登録日】2016年1月22日
(45)【発行日】2016年3月1日
(54)【発明の名称】マッサージ用化粧料組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 8/60 20060101AFI20160216BHJP
A61K 8/37 20060101ALI20160216BHJP
A61K 8/31 20060101ALI20160216BHJP
A61K 8/06 20060101ALI20160216BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20160216BHJP
【FI】
A61K8/60
A61K8/37
A61K8/31
A61K8/06
A61Q19/00
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-532007(P2012-532007)
(86)(22)【出願日】2010年9月29日
(65)【公表番号】特表2013-506657(P2013-506657A)
(43)【公表日】2013年2月28日
(86)【国際出願番号】KR2010006606
(87)【国際公開番号】WO2011040747
(87)【国際公開日】20110407
【審査請求日】2013年9月11日
(31)【優先権主張番号】10-2009-0092975
(32)【優先日】2009年9月30日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】506213681
【氏名又は名称】株式会社アモーレパシフィック
【氏名又は名称原語表記】AMOREPACIFIC CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100132230
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 一也
(74)【代理人】
【識別番号】100082739
【弁理士】
【氏名又は名称】成瀬 勝夫
(74)【代理人】
【識別番号】100087343
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 智廣
(72)【発明者】
【氏名】クォン リー キョウン
(72)【発明者】
【氏名】オー ミ ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】ハ ジョン チョル
(72)【発明者】
【氏名】キム ジュン オー
(72)【発明者】
【氏名】キム ヨン ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ハン サン フン
【審査官】
松本 直子
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−196954(JP,A)
【文献】
特開2002−138014(JP,A)
【文献】
特開2000−302643(JP,A)
【文献】
特開平10−017457(JP,A)
【文献】
特開平04−337397(JP,A)
【文献】
特開2008−007436(JP,A)
【文献】
特開2005−232058(JP,A)
【文献】
特開2001−104042(JP,A)
【文献】
特開2005−306872(JP,A)
【文献】
特開2002−104927(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00− 8/99
A61Q 1/00− 90/00
DWPI(Thomson Innovation)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
組成物の総重量に対して、糖類界面活性剤が1〜5重量%、極性油と非極性油との合計量が5〜25重量%、およびガム類が0.1〜3重量%であり、尚且つ油相パートが26.4重量%以下の量で含有されたマッサージ用エマルジョン組成物であって、
前記糖類界面活性剤は、リボース、キシロース、アラビノース、グルコース、マンノース、ガラクトース、キシルロース、およびフルクトースからなる群より選択された1種以上の糖類に、アルキル脂肪酸をエステル結合するか、高級アルコールをエーテル結合して製造したものであり、
前記極性油は、エチルヘキサン酸セチル及びジ−C12−13リンゴ酸アルキルのうちから選択される1種以上であり、
前記非極性油は、スクアラン及び水素化ポリデセンのうちから選択される1種以上であり、
前記極性油と非極性油との比が、1〜3:1の割合であることを特徴とするマッサージ用エマルジョン組成物。
【請求項2】
前記糖類界面活性剤は、C14−22アルコール/C12−20アルキルグルコシドであることを特徴とする請求項1に記載のマッサージ用エマルジョン組成物。
【請求項3】
前記エチルヘキサン酸セチルが3〜7重量%、及び/又は前記ジ−C12−13リンゴ酸アルキルが3〜7重量%含有されていることを特徴とする請求項1に記載のマッサージ用エマルジョン組成物。
【請求項4】
前記スクアランが1.5〜4重量%、及び/又は前記水素化ポリデセンが1.5〜3重量%含有されていることを特徴とする請求項1に記載のマッサージ用エマルジョン組成物。
【請求項5】
前記ガム類は、キサンタンガム、カラギーナンガム、グアーガム、ジェランガム、およびローカストビーンガムからなる群より選択された1種以上であることを特徴とする請求項1に記載のマッサージ用エマルジョン組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、極性油と非極性油との割合および含量を調節して、少量の油でも滑らかにローリング(rolling)されるマッサージ効果を提供し、また、ガム類の使用により吸収速度を調節して、化粧料組成物を皮膚に適切に吸収させることにより、従来のマッサージの限界である高含量の油性成分によるべたつき感及び洗顔の煩わしさを克服したマッサージ用化粧料組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来では、皮膚マッサージのためには水溶性ポリマーを多量含有したすっきりとした清涼感を与えるゲルタイプの水性型マッサージ用組成料や、メーキャップを落とすために油成分を油漸増剤で漸増しておいた油性型タイプや、35重量%以上の高含量の油を含有して油の相転移を通じてマッサージし、拭い取ったり洗顔するクリームタイプを使用した。
【0003】
水性用のマッサージゲルは、水分含量が高くて清涼感を与えるという長所があるが、高分子の滑りによりマッサージするもので、油性型に比べてマッサージ力が劣るという短所がある。また、油性型タイプは、皮膚への伸び広がりが優秀で、皮膚マッサージによる血液促進およびメーキャップ除去などを極大化することができるという長所がある。しかし、油がほとんどを占めているので、高温安定性が劣り、適用するのに多くの制限的な要素が存在する。さらに、使用中や使用後に油による不快感を感じて、必ず水洗いしなければならないという不便さも短所といえる。最も多く使用するマッサージクリームは、多量の油を30〜50重量%含有し、マッサージ感は優秀に発現されるが、剤型安定度を確保しにくく、工程上の温度変化によって物性の変化が大きく発生する可能性があり、使用後にオイリー感とべたつき感が残って、化粧紙で拭い取っても洗顔をしなければならないという煩わしさがあった。
【0004】
このような従来のマッサージ剤型は、油を多く含有すれば、マッサージ力は優れるが、べたついて油による不快感を感じ洗顔の不便さを感じる。また、油を少なく含有すれば、清涼感は与えるが、マッサージ力は劣るという短所があった。したがって、このような限界点を最小化できる技術的開発に対する努力が関連業界で続けられてきて、このような技術的背景に基づき本発明が案出されたのである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これにより、本発明者は、マッサージ用化粧料組成物に糖類界面活性剤を1〜5重量%、極性油と非極性油を1〜3:1の割合で含み、総油を5〜25重量%含有し、ガム類を0.1〜3重量%含有することにより、極性油と非極性油の割合および含量を調節して、従来のマッサージ剤型よりも少量の油でもローリング感を高め、滑らかなマッサージができるマッサージ力を提供することにより、従来のマッサージの限界である高含量の油性成分によるべたつき感を解消し、また、ガム類の使用により吸収速度を調節して、適当なマッサージ後に皮膚に吸収させる化粧料により、洗顔の煩わしさを克服できることを発見して本発明を完成するに至った。
【0006】
したがって、本発明の目的は、少量の油でもマッサージ力を確保し、べたつき感を解消して、ガム類の使用により吸収速度を調節して皮膚に吸収させることで、洗顔の煩わしさをなくして皮膚に吸収させる組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明は、組成物の総重量に対して、糖類界面活性剤が1〜5重量%、極性油と非極
性油との合計量が5〜25重量%、およびガム類が0.1〜3重量%であり、尚且つ油相パートが26.4重量%以下の量で含有されたマッサージ用エマルジョン組成物であって、
前記糖類界面活性剤は、リボース、キシロース、アラビノース、グルコース、マンノース、ガラクトース、キシルロース、およびフルクトースからなる群より選択された1種以上の糖類に、アルキル脂肪酸をエステル結合するか、高級アルコールをエーテル結合して製造したものであり、
前記極性油は、エチルヘキサン酸セチル及びジ−C12−13リンゴ酸アルキルのうちから選択される1種以上であり、
前記非極性油は、スクアラン及び水素化ポリデセンのうちから選択される1種以上であり、
前記極性油と非極性油との比が、1〜3:1の割合であるマッサージ用エマルジョン組成物を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明のマッサージ用化粧料組成物は、極性油と非極性油の割合および含量を調節して、従来のマッサージ剤型よりも少量の油でもローリング感を高め、滑らかなマッサージができるマッサージ力を提供することにより、高含量の油性成分によるべたつき感を解消することができる。また、本発明のマッサージ用化粧料組成物は、ガム類の使用により吸収速度を調節して、適当なマッサージ後に皮膚に吸収させることで、洗顔の煩わしさを克服することにより、限界点を有する従来のマッサージ化粧品よりも差別化された効果および使用感を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施例1と比較例1〜3を使用してマッサージした後、マッサージ力、べたつき感を官能評価により測定した結果を示す。
【
図2】実施例1〜3と比較例4〜6を使用してマッサージした後、マッサージ力、吸収速度、およびべたつき感を官能評価により測定した結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明のマッサージ用化粧料組成物は、べたつき感のないマッサージ力と吸収速度を調節し、洗顔の煩わしさをなくして皮膚に吸収させる化粧料組成物であって、組成物の総重量に対して、糖類界面活性剤を1〜5重量%の量で含有し、極性油と非極性油を1:1〜3:1の割合で含み、総油を5〜25重量%で含有し、ガム類を0.1〜3重量%で含有する。
【0011】
糖類界面活性剤とは、糖類にアルキル脂肪酸をエステル結合するか、高級アルコールをエーテル結合して製造したものをいう。糖類とは、1つ以上のアルコール官能基(−OH)を有し、アルデヒド(aldehyde)やケトン(ketone)官能基を有しても有さなくてもよく、少なくとも4個以上の炭素(carbon)原子を含んで、好ましくは5〜6個の炭素原子を有するポリオール(polyol)を意味する。ポリオールは、環型化されるか又は環型化されない単糖類−ポリヒドロキシアルデヒド(アルドース、aldose)またはポリヒドロキシケトン(ケトース、ketose)であってもよい。前記アルドースとしては、リボース(ribose)、キシロース(xylose)、アラビノース(arabinose)、グルコース(glucose)(化学式1)、マンノース(mannose)、及びガラクトース(galactose)が挙げられ、前記ケトースとしては、キシルロース(xylulose)及びフルクトース(fructose)(化学式2)が挙げられ、これをアルキル脂肪酸や高級アルコールと結合し、1種以上選択して使用する。
【0012】
本発明では、糖類界面活性剤を組成物の総重量に対して1〜5重量%の量で含有する。糖類界面活性剤は、他のPEG系の界面活性剤に比べて同一含量の油を乳化させたとき、マッサージ力が高まるという特徴はあるが、1重量%未満の量を使用すると、乳化が完全に行われず剤型安定度を確保できず、5重量%超過の量を使用すると、組成物がきつくなりマッサージ力が劣るため、1〜5重量%の量で使用することが好ましい。
【0015】
本発明で使用される極性油は、カルボキシル基(COO−)、ケトン基(CO−)またはヒドロキシル基(OH)の官能基を1個以上含む油をいい、このうち1種以上を選択して使用する。極性油は、例えば、エチルヘキサン酸セチル(cetyl ethyl hexanoate)(化学式3)や、ジ−C12−13リンゴ酸アルキル(化学式4)等が挙げられる。
【0016】
また、本発明で使用される非極性油は、炭化水素のみからなるハイドロカーボン油類をいい、このうち1種以上を選択して使用する。非極性油は、例えば、スクアラン(squalane)(化学式5)または水素化ポリデセン(hydrogenated polydecene)(化学式6)等が挙げられる。
【0017】
本発明の組成物に含まれる油は、前記極性油と非極性油を1〜3:1の割合で含み、組成物の総重量に対して5〜25重量%の量で含有される。極性油と非極性油の割合が1:1未満、すなわち、極性油の割合が1未満の場合には、極性油の長所であるマッサージローリング感が減り、非極性油のべたつき感が激しくなるという短所がある。極性油の割合が3を超える場合には、マッサージローリング感は大きく上昇してべたつき感も減るが、極性油を多量含有すれば、界面を不安にして剤型安定度を低下させるという問題点がある。また、油の含量が5重量%未満の場合には、油による滑らかなマッサージ効果を得ることが困難であり、25重量%を超過する場合には、絶対的な油量が多くなるため、そのまま皮膚に吸収させるには、べたつき感が大きくなり、直ぐ吸収させるマッサージ剤型として実現が難しくなる。
【0022】
本発明で使用されたガム(gum)類は、キサンタンガム(Xanthan gum)、カラギーナンガム(Carrageenans gum)、グアーガム(Guar gum)、ジェランガム(Gellan Gum)及びローカストビーンガム(Locust Bean Gum)からなる群より選択された1種以上を使用する。前記ガム類は、組成物の総重量に対して0.1〜3重量%の量で含有される。ガム類は、皮膚でマッサージする時の吸収速度を調節し、べたつき感を減らす。ガム類の含量が3重量%を超過すれば、マッサージローリングする前に吸収されてしまいマッサージする時間を確保できないため、マッサージ用化粧料として使用し難いという問題点が発生する。ガム類の含量が0.1重量%未満であれば、組成物の皮膚への吸収がよく行われなくなる。
【0023】
上記のように、本発明の組成物は、糖類界面活性剤を1〜5重量%含有し、極性油と非極性油からなる油を5〜25重量%含有し、ガム類を0.1〜3重量%含有し、極性油と非極性油の使用量を1〜3:1の割合で合わせることにより、従来のマッサージ剤型よりも少量の油でもローリング感および伸び広がりを調節し、また、滑らかなマッサージができるマッサージ力を提供することにより、高含量の油性成分によるべたつきを解消することができ、また、ガム類の使用により吸収速度を調節して適当なマッサージ後、皮膚に吸収させることができるため、洗顔の煩わしさを克服することができる。
【0024】
本発明の剤型は、特別に制限されず、化粧品範囲のローション、エッセンス、クリーム、パックなどで剤型化される。
【実施例】
【0025】
以下、実施例および比較例を通じて本発明をさらに具体的に説明する。しかし、本発明の範囲が下の実施例、比較例などに限定されるものではない。
【0026】
[参考例]マッサージ用化粧料組成物の製造
下記の表1および表2に示された組成の通り、エッセンス状のエマルジョンである本発明に係る実施例1〜3および比較例1〜6を製造した。
まず、原料1〜11からなる油相パートを別途容器に入れて70℃で加熱溶解させた後、ホモジナイザーを使用し分散させて親油型混合物を製造した。水相パート(原料No.12〜14)のうち精製水(No.12)にNo.13とNo.14をあらかじめ混合した後、精製水に投入して均一に分散すれば、75℃で加熱溶解しながら水和させた後、これに前記親油型混合物を添加し、ホモジナイザーを用いて70℃で水中油型で4〜5分間乳化を起こした。これに、その他の漸増剤と適当量の香料を添加し、3分間ホモジナイザーを用いて混合した。脱気装置を用いてエマルジョンにある気泡を除去し、エマルジョンを気密容器に満たした後、冷却器(Cooling Unit)を用いて室温で冷却させた。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
[試験例1]界面活性剤の種類、油の割合によるマッサージ力、べたつき感、剤型安定度の比較
前記実施例1と比較例1〜3を用いてマッサージ力およびべたつき感に対する官能評価を実施した。30代の女性20人を対象にして実施例1と比較例1〜3を顔に使用するようにし、一方の頬には実施例1を、他方の頬には比較例1〜3を用いてマッサージするようにした後、アンケートを通じてマッサージ力を比較/確認した。マッサージ力はローリング感の属性で確認し、ローリング感およびべたつき感は実施例1を10点基準にして、比較例1〜3に対して0〜20点の点数を与えて平均値で測定した。また、剤型安定度は、45℃の恒温に保管して相が分離する時間により評価した。結果は、表3および
図1に示した。
【0030】
【表3】
【0031】
前記表3および
図1から分かるように、糖類界面活性剤を使用した実施例1は、PEG系の界面活性剤を使用した比較例1に比べてローリング感で確認したマッサージ力が、約2倍程度高いことを確認することができる。また、極性油対非極性油の割合が2:1の実施例1と、0.923:1および3.16:1の比較例2,3とを比較した結果、極性油の割合が1未満である0.923:1の比較例2の場合、マッサージ力が0.42倍に低くなり、非極性油の含量が高くなるにつれて、べたつき感も1.46倍上昇することを確認することができる。また、極性油対非極性油の割合が3.16:1である、極性油の割合が3を超過する比較例3の場合、マッサージ力は1.5倍上昇するが、剤型安定度において比較例と比較するとき、高温での剤型安定度が0.5倍程度低下することを確認することができる。
【0032】
[試験例2]油量およびガム類の使用有無によるマッサージ力、吸収速度、べたつき感の確認実験
前記実施例1〜3と比較例4〜6を用いてマッサージ力、吸収速度およびべたつき感に対する官能評価を実施した。30代の女性20人を対象にして実施例1、実施例2〜3、及び比較例4〜6を顔に使用するようにした。一方の頬には実施例1を、他方の頬には実施例2〜3及び比較例4〜6を用いてマッサージするようにした後、アンケートを通じてマッサージ力を比較/確認した。マッサージ力はローリング感属性で確認し、実施例1を10点基準にして、実施例2〜3及び比較例4〜6に対して0〜20点の点数を与えて平均値で測定した。結果は、表4および
図2に示した。
【0033】
【表4】
【0034】
前記表4および
図2から分かるように、極性油対非極性油の割合は2:1に同一に維持しながら、油含量を実施例1は15重量%、実施例2は9重量%、実施例3は21重量%、比較例4は4.2重量%、比較例5は26.1重量%にして、これらのマッサージ力を確認した結果、実施例1〜3のマッサージ力はほぼ類似し、比較例5は実施例1に比べて油含量が1.7倍増えたにもかかわらず、マッサージ力は約1.1倍であって、ほぼ類似する結果を示すことを確認することができた。25重量%以下の少量の油を使用しても極性油と非極性油の割合を1〜3:1に合わせると、マッサージ力が優秀になることが分かる。
【0035】
一方、油量が25重量%を越える比較例5の場合、マッサージ力は実施例1と1.1倍の差があり類似するが、べたつき感が高くて洗顔の必要性を1.7倍以上感じて、使用後の煩わしさが比較例よりも非常に大きいことを確認することができた。
【0036】
また、比較例4の4.2重量%のように、5重量%未満の油では、マッサージ力が実施例1の0.38倍水準に顕著に劣るため、少量の油であっても5重量%以上は必要であることを実験を通じて確認することができる。
【0037】
また、前記表4から分かるように、ガム類を用いた実施例1と比較例6を比較すると、剤型の吸収速度が13.2に遅くなりマッサージは可能であるが、吸収が遅くてべたつき感が高く、洗顔の必要性も1.28倍に高まるという結果を実験を通じて確認することができる。
【0038】
前記の実験結果により、油の割合を合わせると、少量でもマッサージ力が上昇し、ガム類を使用することで吸収速度を調節して、べたつき感を抑制し、洗顔の煩わしさを克服可能であることが分かる。