(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
物品収容容器の少なくとも一部は、その断面の外形形状が前記物品出入り用開口の少なくとも一部と合致し、物品収容容器が物品配置空間にあるとき、物品収容容器の一部によって前記物品出入り用開口が封止されることを特徴とする請求項1に記載の環境形成装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
物品配置空間(試験室)内で環境試験を行う場合においても、物品配置空間(加工室)内で加工や調整を行う場合においても、試験や処理が終了した物品を取り出す場合には、扉部材20を開放して行うこととなる。
ここで従来技術においては、扉部材20は、試験室201の断面積に匹敵する面積を有する。そのため扉部材20を開くと、試験室201内の環境が大きく乱れる。より具体的には、試験室201内の空気が外部の空気と置換され、折角調整した温度や湿度が目標環境から大きく外れてしまう。
そのため試験対象物品210を入れ換えて環境試験を続行する場合や、新たなワークを物品配置空間(加工室)に入れて加工等行う場合には、扉部材20等を閉じた後、試験室201等内の温度等が安定するまで環境試験や加工等を休止する必要がある。
そのため従来技術の環境形成装置は、物品の出し入れがあるごとに休止時間が発生し、時間的効率が悪いという不満があった。
【0011】
そこで本発明は、従来技術の上記した問題点に注目し、休止時間の短縮が可能な環境形成装置を開発することを課題とするものである。また本発明は、環境形成装置に対する物品出し入れ方法を提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記した課題を解決するための請求項1に記載の発明は、物品を配置する物品配置空間と、当該物品配置空間を所望の環境に維持する空気調和装置とを備えた環境形成装置において、前記物品配置空間は、壁で囲われた空間であり、少なくとも一つの壁に物品出入り用開口が設けられ、さらに前記壁に対向する壁の前記物品出入り用開口に対向する位置にも物品出入り用開口が設けられており、
物品収容容器を有し、物品を物品収容容器に入れた状態で一方の物品出入り用開口から他方の物品出入り用開口に向かって物品
収容容器を移動させることによって物品を物品配置空間に配置可能であり、
物品収容容器の端部には、他の物品収容容器と結合する結合部が設けられており、物品収容容器に、別途用意の物品収容容器を結合し別途用意の物品
収容容器をいずれかの物品出入り用開口から挿入して
物品配置空間内の物品収容容器を押圧し、或いは別途用意の
物品収容容器を前記
物品収容容器に
結合して
物品配置空間内の物品
収容容器を引っ張
り、物品を
前記物品配置空間から取り出すことが可能であることを特徴とする環境形成装置である。
【0013】
本発明の環境形成装置は、物品配置空間を構成する対向する壁に、物品出入り用開口が設けられている。そのため一方の物品出入り用開口から物品を押し込む等によって物品を移動させ、物品配置空間に配置することが可能である。また本発明では、他方の物品出入り用開口は、一方の物品出入り用開口に対向する位置に設けられてるから、二つの物品出入り用開口の軸線は一致する。そのため一方の物品出入り用開口から物品を押すことによって、物品を物品配置空間の外に押し出すことができる。或いは別途用意の他部材を前記物品に係合して前記物品を引っ張ることにより物品を取り出すことができる。
本発明によれば、物品出入り用開口は、物品又は物品収容容器を通過させることができる大きさであれば足りる。そのため物品を出し入れする際に、物品配置空間の内外の空気が置換しにくく、物品配置空間の環境を乱しにくい。
【0014】
前記した請求項1に記載の発明は、物品収容容器を有し
、物品を物品収容容器に入れた状態で一方の物品出入り用開口から他方の物品出入り用開口に向かって物品収容容器を移動させることによって物品を物品配置空間に配置可能であることを特徴とする
。
【0015】
本発明では、物品収容容器を採用し、物品収容容器内に物品を収容し、この状態で一方の物品出入り用開口から他方の物品出入り用開口に向かって物品収容容器を押し込む等によって物品収容容器を移動させ、物品を物品配置空間に配置する。
本発明では、物品を物品収容容器に入れた状態で物品収容容器を移動させるので、物品の形状に係わらず、一定の押圧装置等によって物品を押し込む等することができる。
また物品収容容器
が通気性を有して
いる場合は、物品収容容器の内部は、直ちに物品配置空間内の環境に馴染み、物品収容容器内の物品は、物品配置空間内の環境に晒される。
【0016】
請求項
2に記載の発明は、物品収容容器の少なくとも一部は、その断面の外形形状が前記物品出入り用開口の少なくとも一部と合致し、物品収容容器が物品配置空間にあるとき、物品収容容器の一部によって前記物品出入り用開口が封止されることを特徴とする請求項
1に記載の環境形成装置である。
【0017】
本発明の環境形成装置では、物品収容容器自体によって、物品出入り用開口が封止されるので、物品を出し入れする際に、物品出入り用開口を開く時間を短縮することができる。そのため物品を出し入れする際に、物品配置空間の内外の空気が置換しにくく、物品配置空間の環境を乱しにくい。
また本発明によると、物品出入り用開口を開閉するための装置や器具が不要であり、設備の簡素化が可能である。さらに本発明によると、物品出入り用開口を開閉するための人為的操作が不要であり、作業効率が高い。
【0018】
物品収容容器の端部には、他の物品収容容器と結合する結合部が設けられており、物品配置空間にある物品収容容器に、別途用意の物品収容容器を結合し、物品配置空間の外にある物品収容容器と物品配置空間にある物品収容容器を連動させて直線移動させることが可能である
ことが望ましい。
請求項3に記載の発明は、物品配置空間の外にある物品収容容器と物品配置空間にある物品収容容器を連動させて直線移動させることが可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の環境形成装置である。
【0019】
本発明の一例として、物品配置空間にある物品収容容器に、別途用意の物品収容容器を結合し、物品配置空間の外にある物品収容容器を押圧することによって物品配置空間にある物品収容容器を押し出すことが考えられる。
逆に、物品配置空間にある物品収容容器に、別途用意の物品収容容器を結合し、物品配置空間の中にある物品収容容器を引き出すことによって物品配置空間の外にある物品収容容器を物品配置空間に引き込むことが考えられる。
本発明では、物品配置空間にある物品収容容器に、別途用意の物品収容容器を結合し、物品配置空間の外にある物品収容容器を押圧する等のことができるので、物品収容容器の動きが安定する。
特に本発明によると、一連の物品収容容器を必ず2点以上で支持することが可能となり、物品収容容器が物品配置空間内に落ち込んでしまうことがない。
【0020】
請求項
4に記載の発明は、物品収容容器は、その全長
が前記対向する壁間の距離よりも長く、一つの物品収容容器が対向する物品出入り用開口の間に設置されることを特徴とする環境形成装置である。
即ち請求項4に記載の発明は、物品を配置する物品配置空間と、当該物品配置空間を所望の環境に維持する空気調和装置とを備えた環境形成装置において、前記物品配置空間は、壁で囲われた空間であり、少なくとも一つの壁に物品出入り用開口が設けられ、さらに前記壁に対向する壁の前記物品出入り用開口に対向する位置にも物品出入り用開口が設けられており、物品収容容器を有し、物品を物品収容容器に入れた状態で一方の物品出入り用開口から他方の物品出入り用開口に向かって物品収容容器を移動させることによって物品を物品配置空間に配置可能であり、物品収容容器は、その全長が前記対向する壁間の距離よりも長く、一つの物品収容容器が対向する物品出入り用開口の間に設置されることを特徴とする環境形成装置である。
【0021】
本発明によると、物品収容容器が物品配置空間内に設置された状態の際、物品収容容器の両端が物品出入り用開口又はその外側で支持される。そのため物品収容容器が物品配置空間内に設置された状態の際、物品収容容器が安定して支持される。
【0022】
請求項
5に記載の発明は、物品収容容器は、その全長
が前記対向する壁間の距離よりも短く、複数の物品収容容器が結合された状態で、対向する物品出入り用開口の間に設置されることを特徴とする請求項
1乃至3のいずれかに記載の環境形成装置である。
【0023】
本発明では、物品配置空間内に複数の物品収容容器を直列に配列することができるから、一度に多数の物品を所望の環境に晒すことができる。
【0024】
請求項
6に記載の発明は、物品収容容器の端部に、物品収容容器の内外を連通する孔が設けられていることを特徴とする請求項
1乃至5のいずれかに記載の環境形成装置である。
【0025】
本発明では、物品収容容器の内外を連通する孔が設けられているので、物品と外部との間で信号の授受を行う信号線や、物品を動作させる電力線等を物品配置空間の内外に渡すことができる。
【0026】
請求項
7に記載の発明は、物品収容容器の端部に、端子又は電極が設けられていることを特徴とする請求項
1乃至6のいずれかに記載の環境形成装置である。
【0027】
本発明では、物品収容容器の端部に、端子又は電極が設けられているので、物品と外部との間で信号の授受を行うことができる。また物品を動作させる電力を外部から供給することができる。
【0028】
請求項
8に記載の発明は、物品収容容器の端部に、複数の電極が設けられており、当該電極は同心円状に配されていることを特徴とする請求項
1乃至7のいずれかに記載の環境形成装置である。
【0029】
本発明では、物品収容容器の端部に、電極が設けられているので、物品と外部との間で信号の授受を行うことができる。また物品を動作させる電力を外部から供給することができる。
さらに本発明では、電極が同心円状に配されているので、外部の端子と接続する際に、回転方向の位置合わせをする必要がない。
【0030】
請求項
9に記載の発明は、物品配置空間の外において物品収容容器を直線的に移動させる容器移動装置を有し、物品配置空間内に物品収容容器が存在する状態において、別途用意の新たな物品収容容器を物品配置空間内に存在する物品収容容器に結合し、容器移動装置によって新たな物品収容容器を直線的に移動させることによって物品配置空間内に存在する物品収容容器を物品配置空間から排出することが可能であることを特徴とす
る環境形成装置である。
【0031】
本発明によると、物品収容容器を物品配置空間内に搬入する作業と、物品収容容器を物品配置空間から取り出す作業とを機械化することができる。
【0032】
また請求項
10に記載の発明は、物品収容容器を押圧する容器押圧装置と、物品収容容器を保持する容器保持装置とを有し、前記物品配置空間を中央に設置して一方の壁側に容器押圧装置が配置され、他方の壁側に容器保持装置が設置され、物品配置空間内に物品収容容器が存在する状態において、別途用意の物品収容容器を物品配置空間内に存在する物品収容容器に押し当て、容器押圧装置によって物品配置空間内に押し込むことによって物品配置空間内に存在する物品収容容器を物品配置空間から押し出すと共に、当該押し出された物品収容容器を容器保持装置で保持することを特徴とする
。
即ち請求項10に記載の発明は、物品を配置する物品配置空間と、当該物品配置空間を所望の環境に維持する空気調和装置とを備えた環境形成装置において、前記物品配置空間は、壁で囲われた空間であり、少なくとも一つの壁に物品出入り用開口が設けられ、さらに前記壁に対向する壁の前記物品出入り用開口に対向する位置にも物品出入り用開口が設けられており、物品収容容器を有し、物品を物品収容容器に入れた状態で一方の物品出入り用開口から他方の物品出入り用開口に向かって物品収容容器を移動させることによって物品を物品配置空間に配置可能であり、物品収容容器を押圧する容器押圧装置と、物品収容容器を保持する容器保持装置とを有し、前記物品配置空間を中央に設置して一方の壁側に容器押圧装置が配置され、他方の壁側に容器保持装置が設置され、物品配置空間内に物品収容容器が存在する状態において、別途用意の物品収容容器を物品配置空間内に存在する物品収容容器に押し当て、容器押圧装置によって物品配置空間内に押し込むことによって物品配置空間内に存在する物品収容容器を物品配置空間から押し出すと共に、当該押し出された物品収容容器を容器保持装置で保持することを特徴とする環境形成装置である。
【0033】
本発明によっても、物品収容容器を物品配置空間内に搬入する作業と、物品収容容器を物品配置空間から取り出す作業とを機械化することができる。
【0034】
請求項
11に記載の発明は、一つの壁に複数の物品出入り用開口が設けられていることを特徴とする請求項
1乃至10のいずれかに記載の環境形成装置である。
【0035】
本発明によると、複数の物品を物品配置空間内に配置することができるので、複数の物品を同時に所望の環境に晒すことができる。
【0036】
請求項
12に記載の発明は、対向する前記物品出入り用開口の間にガイドが設けられていることを特徴とする請求項
1乃至11のいずれかに記載の環境形成装置である。
【0037】
本発明では、対向する前記物品出入り用開口の間にガイドが設けられているので、物品そのものや、物品収容容器を移動させる際、これらの動作が安定する。
【0038】
請求項
13に記載の発明は、物品配置空間を所望の環境に維持する機能を備えた環境形成装置に対して物品を出し入れする物品出し入れ方法において、前記物品配置空間は、壁で囲われた空間であり、少なくとも一つの壁に物品出入り用開口が設けられ、さらに前記壁に対向する壁の前記物品出入り用開口に対向する位置にも物品出入り用開口が設けられており、少なくとも一部の断面の外形形状が前記物品出入り用開口と合致する物品収容容器に物品を入れ、当該物品収容容器を物品配置空間に配置すると共に、物品収容容器の一部によって物品出入り用開口を封止し、別途用意の新たな物品収容容器を前記物品出入り用開口に押し込むことによって物品配置空間にある物品収容容器を押し出すと共に新たな物品収容容器を物品配置空間に配置することを特徴とする環境形成装置に対する物品出し入れ方法である。
【0039】
本発明の物品出し入れ方法によると、物品を出し入れする際に、物品配置空間の内外の空気が置換しにくく、物品配置空間の環境を乱しにくい。また本発明の物品出し入れ方法によると、物品収容容器を物品配置空間に配置する作業と、物品収容容器を物品配置空間から取り出す作業とを同時に実行することができ、作業効率が高い。
【0040】
請求項
14に記載の発明は、物品配置空間を所望の環境に維持する機能を備えた環境形成装置に対して物品を出し入れする物品出し入れ方法において、前記物品配置空間は、壁で囲われた空間であり、少なくとも一つの壁に物品出入り用開口が設けられ、さらに前記壁に対向する壁の前記物品出入り用開口に対向する位置にも物品出入り用開口が設けられており、少なくとも一部の断面の外形形状が前記物品出入り用開口と合致する物品収容容器に物品を入れ、当該物品収容容器を物品配置空間に配置すると共に、物品収容容器の一部によって物品出入り用開口を封止し、別途用意の新たな物品収容容器を前記物品配置空間内に配置された物品収容容器に結合し、物品配置空間に既に配置された物品収容容器を引き抜くことによって前記新たな物品収容容器を物品配置空間に引き込んで前記新たな物品収容容器を物品配置空間に配置することを特徴とする環境形成装置に対する物品出し入れ方法である。
【0041】
本発明の物品出し入れ方法によると、物品を出し入れする際に、物品配置空間の内外の空気が置換しにくく、物品配置空間の環境を乱しにくい。また本発明の物品出し入れ方法によると、物品収容容器を物品配置空間に配置する作業と、物品収容容器を物品配置空間から取り出す作業とを同時に実行することができ、作業効率が高い。
【発明の効果】
【0042】
本発明の環境形成装置及び環境形成装置に対する物品出し入れ方法によると、物品を出し入れする際に、物品配置空間の内外の空気が置換しにくく、物品配置空間の環境を乱しにくい。そのため試験や処理を行う際の休止時間が短縮され、時間効率が高いという効果がある。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下さらに本発明の実施形態について説明する。
本発明の環境形成装置は、環境試験装置1として使用されるものである。
環境形成装置たる環境試験装置1は、大きく分けて試験部16と、容器押圧装置(容器移動装置)17と、容器保持装置(容器移動装置)18とによって構成されている。そして試験部16を中央に置いて左側壁27側に容器押圧装置17が配置され、他方(右側壁28側)に容器保持装置18が設置されたものである。また本実施形態では、
図8、
図9の様に試験対象物品40を物品収容容器50に入れた状態で、試験部16に配置される。
以下、順次説明する。
【0045】
試験部16は、物品配置空間たる試験室3を有している。また試験部16は、
図2の様に加湿装置5、冷却機6、加熱ヒータ7、及び送風機8を備えている。
物品配置空間たる試験室3は、試験対象物品が導入される部位であり、試験空間である。そして試験室3と連通する空気流路10があり、当該空気流路10に前記した加湿装置5と、冷却機6の蒸発器11と、加熱ヒータ7、及び送風機8が設けられている。
また、空気流路10の出口側に、温度センサー12と湿度センサー13が設けられている。
環境試験装置1では、前記した空気流路10内の部材と、温度センサー12及び湿度センサー13によって空気調和装置15が構成されている。
環境試験装置(環境形成装置)1は、空気調和装置15によって、試験室(物品配置空間)3内に所望の温度・湿度環境を作る。
【0046】
試験室3の構造は、本実施形態の特徴的構成であり、詳細に説明する。
試験室3は、直方体の空間であり、その5面が断熱壁2によって囲まれている。即ち空気流路10を構成する仕切り壁14を除く5面が断熱壁2によって囲まれている。
各壁は、二重構造となっており、金属板で成形された外郭部材21の中に断熱材22が充填された構造となっている。
正面側の壁は、扉部材20によって構成されており、開閉することができる。扉部材20は、従来技術と同様に、試験室3の断面積に匹敵する面積を持っている。
【0047】
そして本実施形態に特有の構成として、試験室3に物品出入り用開口25,26が設けられている。物品出入り用開口25,26は、いずれも断熱材22を貫通し、試験室3の内外を連通するものである。
本実施形態では、物品出入り用開口25,26は、左側壁27と右側壁28に設けられている。
図2,3の様に、左側壁27と右側壁28は対向関係にある。
また物品出入り用開口25,26の位置についても対向する関係にある。即ち物品出入り用開口25の高さと物品出入り用開口26の高さは等しい。また物品出入り用開口25の奥行き方向の位置と、物品出入り用開口26の奥行き方向の位置は等しい。
そのため物品出入り用開口25の中心線と物品出入り用開口26の中心線とは一致する。
【0048】
また本実施形態では、物品出入り用開口25の形状及び面積は、物品出入り用開口26の形状及び面積と等しい。
具体的には、二つの物品出入り用開口25,26は共に円形である。
また二つの物品出入り用開口25,26内には、オーリング等のシール部材30,31,32,33が設けられている。シール部材30,31,32,33は、いずれも図示しない溝内に配されおり、移動することはない。
【0049】
前記した様に本実施形態では、試験対象物品を物品収容容器50に入れた状態で、試験部16に配置される。
物品収容容器50は、金属又は樹脂によって作られたものであり、
図4,5に示す様に外形形状が円筒形である。物品収容容器50は、
図6に示す様に、本体筒部51と、外装部材52によって構成されている。
本体筒部51は、中央に収容領域53があり、その両側にシール領域56,57がある。また一方のシール領域56の外側に雄ねじ結合部58がある。
【0050】
本体筒部51中央の収容領域53は、内部が空洞であり、当該空洞によって物品収納部60が構成されている。
収容領域53の側面には、長方形の通気開口61,62が設けられている。通気開口61,62は、物品収納部60の内外を連通するものであり、通気開口61,62によって物品収容容器50内の空気が、外部と行き来し、物品収容容器50内の環境が試験室3の環境と一致する。また本実施形態では、通気開口61,62を利用して試験対象物品の出し入れを行う。
収容領域53の長さは、試験部16の試験室3の内幅WIよりも僅かに短い。
【0051】
シール領域56,57は、その外径が収容領域53よりもやや大きい。またシール領域56,57の外径は、試験部16の試験室3に設けられた物品出入り用開口25,26と略等しい。シール領域56,57は、その表面が平滑に仕上げられている。
シール領域56,57の長さは、試験室3に設けられた物品出入り用開口25,26の深さHに略等しい。少なくとも、物品出入り用開口25,26に設けられたシール部材30,31,32,33の間隔よりもシール領域56,57の長さの方が長い。
シール領域56,57と収容領域53の長さの合計は、試験部16の外形幅WOと略等しい。
【0052】
本実施形態では、
図6,
図7の様に、一方のシール領域57の端面には開口63が設けられ、当該開口の内面に雌ねじ65が形成されている。雌ねじ65の軸線は、本体筒部51の中心軸と一致する。本実施形態では、開口63は、
図7の様に、物品収納部60側には至っていない。
本実施形態では、一方のシール領域57が雌ねじ結合部66を兼ねている。
【0053】
また他方のシール領域56の端面から雄ねじ68が突出している。そのため本実施形態では、シール領域56の外側が、雄ねじ結合部58となっている。雄ねじ68の軸線は、本体筒部51の中心軸と一致し、前記した雌ねじ結合部66の雌ねじ65の軸線とも一致する。
また雄ねじ68の呼び径、ピッチ等は、雌ねじ結合部66の雌ねじ65と一致する。
【0054】
外装部材52は、
図6の様に、円筒形に丸められた網である。即ち外装部材52は、金属や樹脂を素材とする網であり、立体的に塑性変形されて断面形状が
図6,
図8の様に「C」状となる様に成形されたものである。即ち外装部材52の断面形状は、
図6,
図8の様に、180度を越える扇形である。逆に言えば、60度から100度程度の欠落部72を有する円弧形状をしている。
【0055】
外装部材52は、本体筒部51の収容領域53の外側に巻き付けられている。より詳細には、弾性変形させて欠落部72を押し広げ、収容領域53の外側に取り付けられている。外装部材52は、弾性を有しているので、その内面で本体筒部51の収容領域53の外側を締めつけている。そのため外装部材52は、取り付けられた姿勢を維持することができる。ただし、手指で外装部材52を掴み、これを回すと、外装部材52は本体筒部51に対して相対的に回転する。
【0056】
容器押圧装置(容器移動装置)17と、容器保持装置(容器移動装置)18は、基本的に同一の構造であり、シリンダー77のストローク長等が異なるに過ぎない。
容器押圧装置17と、容器保持装置18は、基本的に同一の機構を備えたものであるから、先に容器押圧装置17について説明する。
容器押圧装置17は、回転チャック75と、直線運動装置76とを組み合わせたものである。
【0057】
回転チャック75は、部材を掴むための爪73と、爪73を矢印の様に回転させるモータ74とを備えている。本実施形態では、爪73は、具体的には三つ爪であり、図示しない駆動装置によって爪73が開閉される。
モータ74は、爪73自体を回転させるものであり、例えばギヤードモータが採用される。
【0058】
直線運動装置76は、シリンダー77等の直線駆動装置と、シリンダー77aのロッド78の先端に取り付けられた移動板44によって構成されている。そして移動板44に、前記した回転チャック75が取り付けられている。
従って、シリンダー77aのロッド78を伸縮させると、移動板44が直線移動し、回転チャック75が直線移動する。なお本実施形態では、回転チャック75は移動板44に対してシリンダー77aと同方向に取り付けられているから、シリンダー77のロッド78を伸ばすと、回転チャック75は試験部16から離れる方向に移動し、ロッド78を縮めると、回転チャック75は試験部16に近づく方向に移動する。
容器押圧装置17の入口側のシリンダー77a のストローク長は物品収納容器50の長さよりチャック75の掴みしろ分だけ短い。
【0059】
容器保持装置18についても、回転チャック75と、直線運動装置76とを組み合わせたものである。容器保持装置18のシリンダー77bは、デュアルシリンダーを採用しており、2段階のスローク動作が可能である。
【0060】
その他の部材として、容器押圧装置17と容器保持装置18の近傍にそれぞれストック部材89a,89bが設けられている。ストック部材89a,89bは、物品収容容器50を仮置きするための棚である。
【0061】
次に、本実施形態の環境試験装置1の作用を、使用手順に沿って説明する。本実施形態の環境試験装置1では、予め試験対象物品(図示せず)を物品収容容器50に入れ、物品収容容器50ごと試験部16に挿入する。
即ち
図9に示す様に、物品収容容器50内に試験対象物品40を入れる。なお
図9では作図の関係上、外装部材52を省略している。
試験対象物品40を物品収容容器50内に入れる場合には、
図8(a)の様に、外装部材52を本体筒部51に対して相対回転し、欠落部72の位置を本体筒部51の通気開口61と一致させる。その結果、物品収納部60が開放状態となるので、物品収容容器50内に試験対象物品40を導入することができる。
試験対象物品40を物品収納部60内に入れた後は、再度外装部材52を回転し、欠落部72の位置を本体筒部51の通気開口61からずらし、
図8(b)の様に通気開口61を閉じる。
【0062】
次に、物品収容容器50を試験部16に挿入する。なお以下、説明を容易にするため、最初に試験部16に装着される物品収容容器50を物品収容容器A50と表記し、続いて試験部16に装着する物品収容容器50を物品収容容器B50と表記する。両者の共通する説明にはA,Bの符号を付けない。
図3に示す様に、最初の試験部16に挿入される物品収容容器A50は、雌ねじ結合部66側を一方の物品出入り用開口25側から押し込み、先頭側のシール領域57を対向する物品出入り用開口26に至らせる。なお、この作業は、試験部16の扉部材20を開き、手指等で補助して先頭側のシール領域57を、対向する物品出入り用開口26に挿入することが望ましい。
【0063】
本実施形態で採用する物品収容容器50は、シール領域56,57と収容領域53の長さの合計が、試験部16の外形幅WOと略等しい。そのため先頭側のシール領域57を対向する物品出入り用開口26に至らせることにより、物品収容容器50は、先頭のシール領域57が物品出入り用開口26で支持され、後端側のシール領域56が他方の物品出入り用開口25で支持される。その結果、物品収容容器50は、両端支持状態となり、安定する。
加えてシール領域56,57の断面形状は、物品出入り用開口25,26と同じ円形であり、かつその外径は、物品出入り用開口25,26と略等しい。さらに物品収容容器50のシール領域56,57の表面がオーリング等のシール部材30,31,32,33と接している。そのため物品収容容器50の表面と物品出入り用開口25,26との間の気密性が確保される。即ちシール領域56,57の表面は、平滑に仕上げられており、且つシール領域56,57の外径及び形状は、物品出入り用開口25,26と略等しいから、物品収容容器50の表面は、物品出入り用開口25,26に密接し、空気の通過を許さない。
前記した様に、物品収容容器50が、物品出入り用開口25,26で両端支持されるから、中央の物品収納部60は、
図2の様に試験部16の試験室3内の環境に晒されることとなる。
【0064】
この状態で、空気調和装置15を起動し、試験室3を所望の温度や湿度の環境に調整する。
ここで、物品収容容器50には、通気開口61,62が設けられているから、
図9に示す様に、空気調和装置15の送風機によって発生された温調風が、物品収容容器50の内部を通過し、物品収容容器50の物品収納部60内の環境が、試験室3の環境と同一となる。
即ち物品収容容器50内の試験対象物品40が、試験室3の環境に晒される。そして所定の時間の経過を待って、当該試験対象物品40に対する環境試験を終える。
【0065】
以後の試験対象物品の入替えは、容器押圧装置17と、容器保持装置18を使用して自動的に行われる。
即ち
図1の様に、容器押圧装置17の回転チャック75の爪73で新たな物品収容容器B50を掴み、直線運動装置76を駆動して新たな物品収容容器B50を試験部16側に移動させ、物品収容容器B50の先端側たる雌ねじ結合部66の雌ねじ65を、既に試験部16に装着されている物品収容容器A50の後端たる雄ねじ68に当接させる。
そしてモータ74を回転して回転チャック75を回転し、回転チャック75で掴まれた物品収容容器B50を回転して物品収容容器B50の雌ねじ65を物品収容容器A50の後端たる雄ねじ68に係合する。
その結果、外側の物品収容容器B50と、試験部16内の物品収容容器A50が一体的、且つ直線的に結合される。
【0066】
その後、容器押圧装置17をさらに前進(試験部16側に移動)させる。その結果、新たな物品収容容器B50と連結された試験部16内の物品収容容器A50が連動して直線移動し、先端側たる雌ねじ結合部66が、試験部16外に押し出される。
【0067】
なおこの時、試験部16内の物品収容容器A50の図面左側のシール領域56が、試験部16の物品出入り用開口25から離れることとなるが、
図3の様に、二つの物品収容容器A50,B50が一体的且つ直線的に結合されており、後ろ側の物品収容容器B50が、容器押圧装置17に保持されているから、二つの物品収容容器A50,B50は実質的に両端支持状態を維持し、安定した状態で直線移動する。
【0068】
ここで前記した様に、容器押圧装置17の入口側のシリンダー77a のストローク長は物品収納容器50の長さよりチャック75の掴みしろ分だけ短いから、そのため回転チャック74の爪73は試験部16の壁面に当る前に停止することとなる。
そして容器押圧装置17の回転チャック74は、この位置で爪73を開いて物品収納容器50を開放する。
【0069】
その後、容器保持装置18の直線運動装置76を駆動して容器保持装置18の回転チャック75を試験部16側に移動させ、試験部16側から突出した物品収容容器A50のシール領域57を、容器保持装置18の回転チャック75で掴む。
【0070】
より詳細に説明すると、容器保持装置18のシリンダー77bは、デュアルシリンダーを採用しており、2段階のスローク動作が可能であるから、チャック75はまず、突き出てきた物品収容容器A50のシール領域57をチャックできる位置まで前進し、物品収容容器A50を保持する。
【0071】
そして直線運動装置76を駆動して回転チャック75を試験部16から離れる方向に移動させ、試験部16の中にあった物品収容容器A50を試験部16から引き抜く。
本実施形態では、物品収容容器B50が試験部16の所定の位置に来るまで物品収容容器A50を引き出す。
【0072】
続いてこの位置で容器保持装置18の回転チャック75を回転させ、物品収容容器A50と、物品収容容器B50とのネジ結合を外す。ネジ結合を外す際には、デュアルシリンダーのもう一段のストローク部に、あまり強くない適当なエア圧力をかけて外向き(アンロード方向)に引っ張りながら回転チャック75を回転させる。その結果、物品収容容器B50を試験部16内に残しながらネジ結合を外す。この時すでに物品収容容器B50は、試験部16の出入口にあるOリング30,31,32,33によりがっちりと保持されており、Oリングの摩擦力が回転チャック75のトルクより大きいため槽内でズレることはない。
ネジ結合が外れた後は、物品収容容器A50をストック部材89bの位置まで直線移動してシリンダー77bを停止する。
【0073】
試験部16の中にあった物品収容容器A50を試験部16から引き抜くことにより、新たな物品収容容器B50が試験部16に引き込まれ、新たな物品収容容器B50のシール領域56,57が、物品出入り用開口25,26で支持され、物品収容容器50は、両端支持状態となり、安定する。また新たな物品収容容器B50によって試験部16の物品出入り用開口26,27が閉じられる。
【0074】
本実施形態では、試験対象物品40の入替えを扉部材20を開くことなく行うことができるので、試験室3内の環境変化が少ない。そのため物品を入れ換えた後、直ちに次の試験を行うことができる。
【0075】
以上説明した実施形態では、物品収容容器50の全長が、試験部16の外形幅WOと略等しいものとしたが、本発明は、この構成に限定されるものではなく、物品収容容器50の全長は、試験部16の外形幅WOよりも長くてもよい。後記する特殊加工装置100についても同様である。
図24は、物品収容容器50の全長が、試験部16よりも長い場合を示している。物品収容容器50の全長が、試験部16よりも長い場合には、
図24の様に、両端部が試験部16から露出する。そのため露出部分を容器保持装置18の回転チャック75で直接掴んで、試験部16の中にあった物品収容容器A50を試験部16から引き抜くことができる。
【0076】
次に、本発明の他の実施形態として、電子基板を試験対象物品41とする場合に推奨される構成について説明する。なお先の実施形態と共通する部分には共通の番号を付して重複する説明を省略する。ただし、電子基板を試験対象物品41とする場合は、漏電やショートを防止するために物品収容容器55を樹脂で製作することが望ましい。即ち以下で説明する物品収容容器55は、本体筒部51と、外装部材52とが共に樹脂で作られている。
【0077】
本実施形態で採用する物品収容容器55は、
図10の通りであり、雄ねじ68の中心軸に孔70が設けられている。そして
図12に示す様に、当該孔70は、物品収納部60側に貫通している。
また雌ねじ65が設けられた開口63についても、物品収納部60側に貫通している。
本実施形態で例示する試験対象物品41は、電子素子を備えた基板であり、通電状態における環境試験を行う。
そのため、試験対象物品41たる基板は、通電及び信号通信のための導通線80が取り付けられる。
本実施形態では、導通線80は三本の電線であり、電線部分85の両端にコネクター81,82が取り付けられている。
具体的に説明すると、本実施形態では、
図10, 11,12,13の様に、ゴム等の軟質材料で作られた栓45が使用され、当該栓45に、小さな孔84が設けられ、当該孔84に導通線80の電線部分85が挿通されている。そして電線部分85の両端にコネクター81,82が半田付けされている。
【0078】
そして
図12の様に、雄ねじ68の中心軸に設けられた孔70に栓45が装着され、
図13の様に一方のコネクター82が、物品収容容器55の物品収納部60内に配されている。そして当該コネクター82が試験対象物品41に接続されている。
なお本実施形態においては、雌ねじ65が設けられた開口63を使用しないので、試験を実施する際には栓をしておく。
【0079】
本実施形態の物品収容容器55を使用すると、
図14に示す様に、試験部16の外に他方のコネクター81が露出し、当該コネクター81によって給電や信号の授受を行うことができる。
本実施形態では、雄ねじ68に設けられた孔70に給電線等を挿通したが、反対側の端面たる雌ねじ65が設けられた開口63に給電線等を挿通してもよい。
また双方の孔70、開口63を使用して給電等を行ってもよい。
【0080】
次に、本発明のさらに他の実施形態について、
図15を参照しつつ説明する。なお先の実施形態と共通する部分には共通の番号を付して重複する説明を省略する。
本実施形態についても、電子基板を試験対象とする場合に推奨される構成である。
本実施形態で採用する物品収容容器83では、給電や信号授受に使用される電極部87が物品収容容器83の端面に設けられている。
具体的に説明すると、本実施形態で採用する電極部87は、弓道の的の様な形状をしている。即ち本実施形態では、雄ねじ68の端面に、正面視が円形の電極88a,88b,88cが、同心状に3個設けられている。そして各電極88a,88b,88cには、電線が接続され、物品収納部60内に引き込まれてコネクター82に接続されている。
【0081】
また物品収容容器83の端面には、コンタクトピン等の接点43が接続される。本実施形態によると、物品収容容器83の回転方向の姿勢がどうであってもコンタクトピン等の接点43は電極部87の各電極88a,88b,88cと接触する。そのため位置合わせや回転姿勢の制御が不要であり、装置の構造を単純化することができる。
【0082】
以上説明した実施形態では、外装部材52は、本体筒部51の収容領域53の外側に巻き付けることによって、収容領域53の開口部分(通気開口61,62)を封鎖し、試験対象物品が落ちることを防止する構成を採用したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば
図16に示す様に、通気開口61,62に扉46を設け、当該扉を開閉して試験対象物品を出し入れしたもよい。なお扉46等の開閉部材は、収容領域53の外周仮想円90や、シール部材の外周円からはみ出ないことが望ましい。
【0083】
上記した実施形態では、試験部16に一対の物品出入り用開口25,26を設けたが、勿論より多くの物品出入り用開口25,26を設けてもよい。
図17に示す試験部91では、4対の物品出入り用開口25,26が設けられている。
【0084】
また上記した実施形態では、一本の物品収容容器50,82を、試験部16の対向する壁にかけ渡した構成を例示したが、
図18,19,20に示す様に、複数の物品収容容器50,55,83を、直列に連結して、試験室3の対向する壁にかけ渡してもよい。
【0085】
図18は、通電や信号の授受を必要としない場合の例を示しており、前記した
図4,5,6に示した物品収容容器50を直列的に接続して使用する場合を示している。
また
図19は、物品収容容器50を入れ換える際の状態を示している。
【0086】
以上説明した実施形態では、試験室3の内部は空洞である。即ち物品出入り用開口25,26の間には、何も無い。しかしながら、本発明は、この構成に限定されるものではなく、物品出入り用開口25,26の間に何らかのガイドが設けられていてもよい。例えば
図21に示す試験部の様に、物品出入り用開口25,26の間にトンネル状のガイド93が設けられ、当該ガイドの中に物品収容容器50,83等を挿入してもよい。
トンネル状のガイドを設ける場合には、通気性を確保するために側面に開口95を設けることが必要である。またトンネルに代わって、レール状のガイドであってもよい。
試験室3の内部にガイドを設ける場合には、物品収容容器50,55,83は必ずしも連結する必要はない。
【0087】
またガイド93等を設ける場合には、
図21に示すように、ガイドに沿って試験対象物品を直接移動させてもよい。例えば、トンネル状のガイドを設けるならば、
図22に示すように当該トンネルに試験対象物品40を入れ、押し棒96等で、試験対象物品40を押し込む。また試験対象物品40を排出する場合には、押し棒96で、対向する物品出入り用開口26に試験対象物品40を突き出す。
【0088】
以上説明した実施形態では、物品収容容器50,55,83や、ガイド93の断面形状は、いずれも円形であるが、これらの断面形状は、円形に限定されるものではなく、楕円形、3角形や四角形等の多角形、凸形や星型等の異形であってもよい。要するに、物品収容容器50,55,83は、筒状であればよい。また、物品出入り用開口の形状は円状でなくてもよい。
【0089】
以上説明した実施形態では、容器押圧装置17と容器保持装置18とを備えた構成を開示したが、これらの構成は、必須ではない。また、上記した実施形態では、容器押圧装置17及び容器保持装置18は共に回転チャック75を有し、物品収容容器50を掴んで回転させる機能を有するものを採用した。上記した態様は、推奨されるものであるが、回転チャック75等の回転させる機能は必須ではない。例えば、物品収容容器同士を結合する手段として、ねじ以外の機構を採用することも可能であり、回転によって結合するものでない場合には、回転させる機能は無くてもよい。例えば、物品収容容器の一方の端部をゴム等の弾性を有する素材で作り、且つ端部に穴を設ける。また物品収容容器の他端にテーパ状の突起を設ける。そして当該突起を他の物品収容容器の端部の穴に差し込むことによって、二つの物品収容容器を結合することもできる。この様な押圧のみによって物品収容容器同士を結合する場合には、容器押圧装置17等に回転機能を持たせる必要はない。
【0090】
以上説明した実施形態は、いずれも本発明を環境試験装置に応用した例を示しているが、本発明の適用範囲は、環境試験装置に限定されるものではない。例えば、一定の環境下にワーク(図示せず)を置いて、所定の加工や調整を行う装置にも本発明を適用できる。
図23は、本発明の環境形成装置を特殊加工装置100に適用したものである。
本実施形態の特殊加工装置(環境形成装置)100は、内部に加工室(物品配置空間)101を有している。本実施形態の特殊加工装置100は、先の実施形態の試験部16と同様の構成を有するものであり、加工室は先の実施形態の試験室3に相当する。
即ち加工室101は、図示しない空気調和装置15によって、所望の温度・湿度環境に維持される。
また加工室101に物品出入り用開口25,26が設けられている。
【0091】
本実施形態に特有の構成として、加工室101の外部または内部に、レーザ発振装置102,103,105や光学系106が設けられている。そしてレーザ光線を利用して所望の加工を行うことができる。
即ち本実施形態では、特殊加工装置100の一部にレーザ通過部を設けるか、あるいはファイバーレーザを使用し、加工室101内にレーザを引き込む。そして位置決め部材や姿勢保持部材を設け、加工室101における物品収容容器50の回転方向の姿勢を一定に固定する。例えば、収容領域53の開口部分(通気開口61,62)が上側となり、レーザ光線が照射される方向となる様に回転方向の位置決めを行う。そして加工室101内を所望の環境に整え、この状況下でワークにレーザ光線を照射して所定の加工や調整を行う。
【0092】
本実施形態によると、ワークの入替えを扉部材20を開くことなく行うことができるので、段取り時間が短く、作業の休止時間が短いものとなる。
上記した実施形態では、一つの筐体内に仕切りを設けて試験室3(又は加工室101)と、空気流路10を設け、当該空気流路10に空気調和装置15の主要部材を配置したが、空気調和装置15等と試験室3(又は加工室101)とが別途独立したものであってもよい。即ち試験室3とは別途の筐体内に空気調和装置15の主要部材を内蔵し、ダクト等によって空気調和装置15で作られた所定温度等の空気を試験室3内に送り込む構造であってもよい。