【課題を解決するための手段】
【0009】
この場合、特定のジオメトリと、組み合わされた混合及び噴射装置とを備えたバーナが提案され、このバーナは、ガス、例えば空気、及び燃料を高い均質性を有する混合物に混合するときに最小限の圧力降下のみを生ずる。特定の缶ジオメトリは、低速ポケットを回避することを助ける。このバーナは、実質的に非矩形の燃焼室、例えば缶燃焼器を備えたガスタービン機関の効率を高めるために提案される。さらに、本発明によるバーナは、燃料能力を高めかつ設計を単純化しようとするものである。
【0010】
これらの課題及びその他の課題は、混合及び噴射装置を備えたガスタービンの燃焼室用のバーナであって、前記混合及び噴射装置は、
制限壁であって、長手方向軸線を備えたガス流チャネルと、入口領域と、主流れ方向において入口領域の下流における出口領域とを規定する、制限壁と、
少なくとも2つの流線形ボディであって、各流線形ボディは、前記主流れ方向に対して垂直に又は傾斜して前記制限壁の第1の領域から前記ガス流チャネル内へ第1の横方向に延びている、流線形ボディと、を備え、
各流線形ボディは、前記主流れ方向に対して実質的に平行に配置された2つの側面を有し、該側面の間に中央平面を備え、前記側面は、ボディの前縁を形成するようにそれらの上流側において互いに接合されており、かつボディの後縁を形成するようにそれらの下流側において接合されており、
各流線形ボディは、流線形輪郭として成形された、第1の横方向に対して垂直な断面を有しており、
前記流線形ボディのうちの少なくとも1つには、混合構造と、少なくとも1つの燃料を実質的に前記主流れ方向に対して平行に前記流れチャネル内へ導入するための、前記後縁に配置された少なくとも1つの燃料ノズルと、が設けられており、
前記バーナは、前記第1の横方向に沿ってそれぞれ異なる長さを備えた、流線形ボディのうちの少なくとも2つを含んでいる、燃焼室用のバーナを提供することによって達成される。
【0011】
特に、流線形ボディは、主流れチャネルを通って第1の横方向に沿って異なる長さに亘って延びている。これは、以下のテキストが第1の横方向におけるボディの長さに言及し、かつ文脈がこの解釈と矛盾しないならば、意味される長さである。第1の横方向は、流線形ボディの長さ方向であり、この長さ方向に沿って流線形ボディはガス流チャネル内へ延びている。
【0012】
好適な実施の形態によれば、制限壁は、実質的に凸状に湾曲した断面を有するガス流チャネルを形成しており、このガス流チャネルの断面は、好適には凸状計量空間(convex metric space)、好適には厳格凸状計量空間(strict convex metric space)、すなわち直線部分を有さない、最も好適には実質的に円形、楕円形又はレンソイド形状である。断面は、特に実質的に非矩形及び非環状である。混合及び噴射装置は、特定の長さの2つ以上の流線形ボディ、例えば特定の長さの2つのボディ及び2つのより短いボディを含んでよいことが理解されるべきである。ガス流チャネルが凸状に湾曲させられているので、第1の横方向に沿ってより長い長さを有するボディは、少なくとも配置のために、より短いボディよりもチャネルの中央により近く配置されており、この場合、ボディは、実質的に直線的でありかつ第1の横方向に対して互いに実質的に平行である。
【0013】
凸状に湾曲させられた断面、特に実質的に円形、楕円形又はレンソイド(lensoid)の断面は有利である。なぜならば、この断面は混合及び噴射装置の機械的一体性を高め、この装置において角が有効に回避されるからである。矩形又は実質的に矩形の断面の角における高温ガス及び燃料の混合は、角における不均一な混合につながる恐れがある。これにより、凸状に、すなわち外方へ湾曲したガス流チャネルを使用することが有利である。
【0014】
流線形ボディの切断面であって、該切断面は第1の横方向に対して実質的に垂直方向である、すなわち実質的に主流れ方向に沿っている切断面によって与えられる、ボディの流線形輪郭は、一般的に、丸みづけられた前縁領域を備える前縁を有しかつ側面によって後縁まで延びている空気力学的輪郭である。前記輪郭の幅分布、すなわちその輪郭の2つの側面の間の最小距離は、好適には前記ボディの後縁よりも前縁により近く配置されている最大幅を有する。この幅は、最大幅の下流において、後縁に向かって実質的に連続的に減少している。しかしながら、この輪郭の幾つかの部分が一定の幅を有していてもよい。後縁は、鋭い縁部又は丸みづけられた縁部を形成している。
【0015】
1つの実施の形態では、リアセクション、すなわち流線形ボディの下流部分は、一定の厚さ分布を有する。一定の厚さ分布を有するリアセクションは、例えば、後縁から、(主流れ方向に沿った)輪郭長さの少なくとも30%に亘って延びている。別の実施の形態において、一定の厚さ分布を有するリアセクションは、輪郭長さの50%に亘って、又はさらに80%までに亘って延びている。
【0016】
別の好適な実施の形態は、流線形ボディが実質的に直線的な前縁を有することを特徴とする。しかしながら、前縁は、丸み付けられているか、曲げられているか、又は僅かにねじられていてよい。
【0017】
好適な実施の形態によれば、複数の流線形ボディのそれぞれには、燃料ジェットの一列噴射のために、後縁において複数のノズルが設けられている。これにより、マルチポイント噴射が提案される。このマルチポイント噴射は、SEV概念を、例えば缶燃焼器の円筒対称性にアップスケールするために有利である。基本的概念は、利用できる混合長さにおける所要の混合を保証する独立した流体動力学的構造(ひだ及び/又は渦発生器、以下参照)を備えた各インジェクタ若しくはボディを有することから成る。次いで、これらのエレメントは、第1の横方向において、同じボディにおける別のひだ及び/又は渦発生器によって、また、第2及び/又は第3の横方向(以下参照)において、円筒形状に最もよく適合するように、流線形ボディに横方向で隣接することによって、繰り返されることができる。したがって、マルチポイント噴射システムにより、新たな横断面領域/形状に適合するように、噴射エレメントを"意図的に"加えることができる。バーナ又はガス流チャネルの丸い横断面は、よりよい機械的一体性(例えばクリープ抵抗)、製造可能性のために、また、シーケンシャルライナ内へ膨張する均一な流れ構造を維持するために特に有利である。
【0018】
特に好適な実施の形態によれば、前記流線形ボディのうちの少なくとも1つには、前記ボディの後縁に配置された複数のひだの形態の混合構造が設けられている。ひだは、側面の間の前記中央平面に対して実質的に垂直に延びており、すなわち、ひだは、いずれの側面に設けられているかに応じて、側面から横方向に第2の横方向又は第3の横方向に延びている。第2及び第3の横方向は、実質的に互いに反対に、第1の横方向に対して垂直に延びている。
【0019】
好適な実施の形態によれば、前縁領域からひだへの下流方向への移行は滑らかであり、表面曲率は、連続的な1次導関数をもつ関数(a function with a continuous first derivative)により表される。この場合、好適には、ひだを形成する流線形ボディの横方向変位は、多くともボディの長さの下流側の3分の2のみ、より好適にはボディの長さの下流側半分のみに存在する。同じ後縁における隣接するひだは、中央平面から、すなわち中央平面に対して横方向に交互に延びている。その形状は、半円又は円弧の連続であってよく、湾曲状若しくはシヌソイド状であってよい。その形状は、円弧若しくはシヌソイド曲線と、付随する直線的なセクションとの組合せの形状であってもよく、この場合、直線的なセクションは、曲線又は円弧に漸近である。好適には、全てのひだは、後縁に沿って実質的に同じ形状のものである。
【0020】
ひだは、相互接続された後縁ラインを形成するように互いに隣接して配置されている。ひだ角度は、流体はく離が回避されるように選択されるべきである。1つの実施の形態によれば、ひだ角度は、流体はく離を回避するために15°〜45°、好適には25°〜35°である。
【0021】
好適な実施の形態によれば、ひだ状の後縁には、実質的にその長さ全体に亘ってひだが設けられており、ひだは、後縁に沿って互いに隣接して連続的に配置されている。ひだは、好適には、20mm〜100mm、好適には30mm〜60mmの範囲のひだ波長で、第2及び第3の横方向に交互に突出している。混合及び噴射装置の全ての流線形ボディには、1つの同じひだ波長が設けられているのが好ましい。
【0022】
流れチャネルの横断面の形状に応じて、ひだ状のボディの(第1の横方向における)長さは、より長いボディの長さの約10%〜約50%以上だけ互いに異なってよく、すなわち、1つのボディは、より長いボディの長さの半分の長さであってよい。
【0023】
好適な実施の形態によれば、同じボディの隣接するひだの頂点の間の、中央平面に対して垂直な距離として規定されるひだ高さは、5mm〜60mmであり、例えば約10、25又は50mmである。ひだの高さは、ひだ状の後縁のピークからピークまでの振幅である。
【0024】
ひだ高さは、好適には、流線形輪郭の最大幅の少なくとも半分である。1つの特に好適な実施の形態によれば、この高さは、流線形ボディの最大幅とほぼ同じである。別の特に好適な実施の形態によれば、ひだ高さは、流線形ボディの最大幅の2倍である。概して、好適には、高さは、少なくとも最大幅と同じであり、好適には最大幅の3倍以下である。
【0025】
特に好適な実施の形態によれば、ガス流チャネルの最小直径に対するひだ高さの比は、1:4〜1:20、好適には1:5〜1:10である。
【0026】
別の好適な実施の形態によれば、ひだを形成する流線形ボディの横方向変位は、多くとも流線形ボディの(主流れ方向に沿って測定された)長さの下流側の3分の2のみに存在する。これは、流線形ボディの上流部分が中央平面に対して実質的に対称的な形状を有することを意味する。その下流において、ひだは、それぞれの横方向へ連続的かつ滑らかに成長しており、流線形ボディの側壁の波形を形成しており、この波形の振幅は、後縁における最大値まで増大している。
【0027】
さらに別の好適な実施の形態によれば、ひだ状の後縁は、70°〜110°、より好適には80°〜100°、特に約90°又は正確に90°である進入角で制限壁に当接している。入口角は、後縁に対する接平面と、制限壁に対する接平面との間に形成された角度であり、両平面は、壁と後縁とが互いにぶつかる箇所にあり、両平面は、流れチャネルの長手方向軸線に対して平行である。進入角は、制限壁に当接するひだの周囲における渦の形成を許容するために重要である。好適には、ひだが制限壁とぶつかる箇所における、制限壁に向かう突出、すなわち中央平面に対して垂直な距離は、ひだ高さの少なくとも15%であり、好適には、ひだ高さの20〜50%である。
【0028】
別の特に好適な実施の形態によれば、前記流線形ボディのうちの少なくとも1つには、前縁と後縁との間において、側面のうちの少なくとも一方に配置された少なくとも2つの渦発生器の形態の混合構造が設けられている。各渦発生器は、前記中央平面に対して実質的に垂直な渦発生器高さに亘って延びている。したがって、渦発生器高さは、中央平面から渦発生器の頂点まで測定される。
【0029】
好適には、このような渦発生器は、15〜20°の迎え角及び/又は55〜65°のスイープ角を有する。
【0030】
渦発生器の迎え角は、ひだ高さのように、燃焼室の実際の直径及び流線形ボディの数に依存してよい。好適には、渦発生器は、燃料ノズルと交互に2つの側面に配置されており、好適には、各渦発生器の下流に、前記燃料ノズルのうちの少なくとも2つが配置されている。好適な実施の形態によれば、渦発生器から制限壁までの最小横方向距離は、前記渦発生器高さの20%〜40%であり、前記距離は好適には渦高さの3分の1である。隣接するフルート、すなわち流線形ボディの間の距離は、好適には、壁までの渦発生器の前記最小横方向距離の約2倍であるか、又はボディと、平行なボディ配列における最も外側のボディの壁との間の平均距離の約2倍である。好適には、隣接するボディの間の距離は、バーナ直径、すなわちガス流チャネルの最大直径の少なくとも100分の1、より好適には少なくとも15分の1である。
【0031】
本発明の特定の課題は、改良された混合を行う実質的に円筒形のバーナを提供することである。この課題は、第1及び第2の燃焼室を有する、特にシーケンシャル燃焼を行うガスタービンの二次燃焼室用の(しかしながら排他的ではない)バーナであって、バーナへの少なくとも1つの気体及び/又は液体燃料の導入のための噴射装置を備え、該噴射装置は、バーナに少なくとも1つの燃料を導入するための少なくとも1つのノズルを備えたバーナに配置された少なくとも2つのボディを有するバーナを提供することによって達成される。少なくとも1つのボディは、流線形ボディとして構成されており、この流線形ボディは、流線形の横断面輪郭を有し、かつバーナにおいて生じる主流れ方向に対して垂直に又は傾斜して長手方向に延びている。少なくとも1つのノズルは、流線形ボディの後縁(又は後縁の僅かに下流)において出口オリフィスを有する。
【0032】
1つの実施の形態によれば、このような流線形ボディは、流線形ボディの中央平面に関して、後縁において、互いに反対の横方向に少なくとも2つのひだが設けられるように形成されている。言い換えれば、後縁は、直線を形成しているのではなく、波線又はシヌソイド状の線を形成しており、この線は、中心平面を中心にして往復している。
【0033】
別の実施の形態によれば、流線形ボディには、上述のように、その側面において渦発生器が設けられており、後縁は、直線的な縁部であっても、上述のようにひだ状であってもよい。
【0034】
本発明は、インジェクタの後縁における燃料の噴射を含む。燃料噴射は、好適には軸方向に沿っており、これは、高圧キャリヤ空気(MBH70空気)の必要性を排除する。本発明は、運動量フラックス比(キャリヤ空気又は燃料の速度)の広い範囲に亘って頑強であり、低い運動量フラックス比での燃料・空気混合を可能にする。一列燃料噴射システムは、複数のひだ状フルート、渦発生器を備えたフルート、又は渦発生器を備えたひだ状フルートを有し、フルートは、好適には平行な構成において、互い違いに配置されている。実質的に主流れ方向における燃料の噴射は、燃料可能性のために有利である。なぜならば、様々な燃料タイプは、クロス噴射の場合には様々な噴射速度を必要とするからである。これは、良好な混合のために、燃料ジェットが、燃料噴射の前に生ぜしめられたガスの渦に突入することが保証されなければならないからである。これは、クロス噴射のための高圧キャリヤ空気を必要とする。本発明によれば、渦は、燃料ジェットと一緒に又は燃料ジェットの周囲に形成されるので、燃料ジェットは、次第に形成される渦に一体化される。これにより、燃料は、高圧キャリヤ空気を必要とするのではなく、低圧キャリヤ空気によって噴射されてよい。したがって、この低圧キャリヤ空気はさらに燃料の冷却目的のために働く。したがって、バーナは、燃料・空気混合のために、及び閉鎖型又は準閉鎖型ガスタービンにおいて使用されるあらゆる種類のガス、又は第1の燃焼段の燃焼ガスとの燃料の混合のために使用することができる。
【0035】
バーナは、1つの圧縮機、1つの燃焼器及び1つのタービンを含むガスタービンのために、及び1つ又は複数の圧縮機、少なくとも2つの燃焼器及び少なくとも2つのタービンを備えるガスタービンのために使用することができる。バーナは、例えば、1つの燃焼器を備えるガスタービンにおける予混合バーナとして使用することができるか、又は、バーナへの少なくとも1つの気体及び/又は液体燃料の導入のための噴射装置を備えた、第1及び第2の燃焼室を有するシーケンシャル燃焼を行うガスタービンの二次燃焼室のための再熱燃焼器として使用することもできる。
【0036】
ひだ周期性("波長")は、好適には、直径の5%〜50%である。好適には、最も長い流線形ボディの後縁に沿って等間隔で分配された少なくとも5〜8個のひだが設けられており、好適には、ひだの数は、より短い流線形ボディのための長さの減少に従って比例して減じられる。第1の横方向に沿った様々な長さの流線形ボディは、異なる数のひだを有してよい。
【0037】
さらに別の好適な実施の形態によれば、複数の燃料ノズルは、後縁に沿って(又は後縁において)配置されており、好適には等間隔で分配されている。様々な長さのボディは、異なる数の燃料ノズルを有してよい。
【0038】
さらに別の好適な実施の形態によれば、燃料ノズルは、実質的に流線形ボディの中央平面に配置されている(したがって通常は後縁の飛騨上部分には配置されていない)。この場合、燃料ノズルは、ひだ状の後縁が中央平面と交差する、後縁に沿った各位置又は1つおきの位置に配置されている。
【0039】
さらに別の実施の形態によれば、燃料ノズルは、実質的にひだの頂点に配置されており、好適には、燃料ノズルは、後縁に沿って各頂点又は1つおきの頂点に配置されている。
【0040】
これにより、ノズル間の距離は、ひだ波長と等しいか、又はその整数倍又は分数になる。
【0041】
ノズルの間の距離は、5mm〜150mm、好適には10mm〜120mmであり、ノズルは、好適には、2つのノズルの間の距離の約30%〜100%、好適には約50%である、制限壁までの距離を有してよい。
【0042】
ノズル、特に制限壁に近いノズルは、燃料ジェットを壁から離れる方向に、近い渦に向かって噴射するように僅かに傾斜させられていてよい。したがって、ノズルは、主流れ方向に対して0〜30°の傾斜角で燃料及び/又はキャリヤガスを噴射してよい。60°までの傾斜角も可能である。
【0043】
ひだを有さないが、複数の渦発生器を有するボディのためのノズルの間の距離は、ひだ状の後縁に関して説明したものと同じであってよい。
【0044】
通常、制限壁は、出口側に向かって集束していることができる実質的に平坦な壁構造である。特に(しかしながらそれだけではないが)制限壁はひだ状であるか又は渦発生器が設けられており、すなわち、制限壁は、ガス流チャネルに面した波形面を有することができる。この波形は、さらにより好適には、インジェクタのうちの1つと同じ特徴を有することができ、すなわち、波形は、特に、隣接する流線形ボディの波形に対して反転させられていることができ、すなわち、インジェクタの波形(すなわちひだ及び/又は渦発生器)と移相がずれて配置されていてよい。波形は、インジェクタのひだ又は渦発生器の高さと実質的に同じ波形の高さを有してもよい。波形の制限壁の横断面の円周は、ひだ又は渦発生器の波長の倍数であってよい。
【0045】
上述のように渦発生器及び/又はひだを有する1つの実施の形態によれば、複数の燃料ノズルは後縁に沿って分配されており、燃料ノズルは、円形である及び/又は流線形ボディの後縁に沿って延びた延在したスロットノズルである及び/又は液体燃料の噴射用の第1のノズル、及び/又は第1のノズル及び/又は第2のノズルを包囲する、気体燃料の噴射のための第2のノズル及びキャリヤ空気の噴射のための第3のノズルを有する。
【0046】
別の好適な実施の形態によれば、少なくとも2つのノズルは、流線形ボディの後縁の下流にそれらの出口オリフィスを有し、好適には、主流れ方向に沿って測定された、ノズルの位置における実質的に直線的な後縁と、前記ノズルの出口オリフィスとの間の距離は、少なくとも2mm、好適には少なくとも3mm、より好適には約4mm〜約10mmである。
【0047】
別の好適な実施の形態によれば、少なくとも2つの燃料ノズルは、後縁に配置されておりかつ後縁に沿って分配されており、燃料ノズルは、実質的に、流線形ボディの中央平面に配置されており、好適には、ひだ状の後縁が中央平面と交差する各位置において、燃料ノズルが配置されている。
【0048】
好適な実施の形態によれば、流線形ボディは、制限壁の第1の領域からガス流チャネルを通って制限壁の第2の領域まで延びており、すなわち、流線形ボディは、バーナの互いに反対側の壁部の間において流れチャネル断面全体を横切って延びている。好適には、流線形ボディは、チャネルを通って領域の間に実質的に直線的に延びている。好適には、制限壁の第1の領域及び/又は第2の領域に対する接平面と、第1の横方向に沿ったボディの長さ方向とは、互いに対して傾斜させられている。
【0049】
特に好適な実施の形態によれば、流線形ボディは、第1の横方向に沿ったそれらの長さ方向延びが実質的に互いに対して平行になるように配置されており、あるとすれば、最も近い隣接する流線形ボディのひだ発生器は、同位相で(すなわち最も近い横方向の隣接するひだ発生器の頂点が同じ方向を指している)又は位相がずれて(すなわち前記頂点は互いに逆を指している)配置されている。別の特に好適な実施の形態によれば、流線形ボディは、第1の横方向に沿ったそれらの長さ方向延びが実質的に互いに対して平行になるように配置されており、あるとすれば、最も近い隣接する流線形ボディの渦発生器は、同位相からずれて配置されている(すなわち最も近い横方向の隣接する渦発生器の頂点が同じ方向を指している)。
【0050】
ひだを形成する、2つの隣接するひだ状ボディの中央平面からの横方向逸れを互いに反転させることは、効率的かつ迅速な混合のために特に有利であることが分かった。言い換えれば、2つの隣接する流線形ボディからの周期的な逸れは、位相がずれており、長手方向で見て同じ位置において、各ボディの振れは、同じ絶対値を有するが、反対向きになっている。さらに、圧力降下を最小限に抑制しかつあらゆる伴流を回避するために、平坦な前縁領域から逸れへの移行部は、滑らかであり、連続的な1次導関数をもつ関数により表される表面曲率を有する。
【0051】
好適には、前記ボディの下流(通常は例えば同じバーナ内に配置されたこのようなボディのうちの3つ又は4つのグループの下流)に混合領域が配置されており、前記ボディにおいて及び/又は前記ボディの下流において、前記混合領域の横断面積は減じられており、好適には、この減少は、前記ボディの上流における流過横断面と比較して、少なくとも10%、より好適には少なくとも20%、さらにより好適には少なくとも30%又は50%〜75%以上である。通常、少なくとも1つ、好適には複数のノズルは、主流れ方向に対して平行に燃料(液体又は気体)及び/又はキャリヤガスを噴射する。しかしながら、少なくとも1つのノズルは、主流れ方向に対して通常は30°以下の傾斜角度で燃料及び/又はキャリヤガスを噴射してもよい。
【0052】
さらに、好適には、バーナは、少なくとも2つ、好適には少なくとも3つ又は4つの流線形ボディを含むバーナであり、その長手方向軸線は、実質的に互いに平行に配置されている。流線形ボディは、後縁を前縁に接続する直線がバーナの主流れ方向に対して平行に延びるようにバーナに配置することができる。好適には、しかしながら、流線形ボディは主流れ方向に対して僅かに傾斜させられており、すなわち、主流れ方向に対して完全に平行に配置されているのではなく、下流に続く混合領域に向かって集束している。ガス流チャネルの中心から離れるほど、流線形ボディはより傾斜させられていてよい。これは特に、混合ゾーンが同じ集束形状を有している場合である。
【0053】
好適な実施の形態によれば、ボディには冷却エレメントが設けられており、好適には、これらの冷却エレメントは、ボディの側壁に沿った冷却媒体の内部循環によって(すなわち二重壁構造を備えたボディを提供することによって)及び/又は好適には後縁の近くに配置されたフィルム冷却穴によって提供され、最も好適には、冷却エレメントには、燃料噴射のためにも使用されるキャリヤガス供給から空気が供給される。シーケンシャル燃焼を備えるガスタービンの場合、好適には、燃料は、キャリヤガス流と一緒にノズルから噴射され、キャリヤガス空気は、10bar〜35bar、好適には16bar〜25barの圧力を有する低圧空気である。
【0054】
上述のように、流線形ボディが、ひだ状でない部分において、軸方向流入を伴う用途のためにボディの中央平面に関して鏡面対称的であるような横断面輪郭を有すると有利である。
【0055】
複数のノズルの複数の別個の出口オリフィスを、互いに隣接して配置することができ、後縁に配置することができる。少なくとも1つのスリット状出口オリフィスは、ノズルの形態で、後縁に配置することができる。スプリット状の又は延在したスロットノズルは、通常、流線形ボディの後縁に沿って延びるように配置されている。ノズルは、様々な燃料タイプ及びキャリヤ空気のための複数の出口オリフィスを含むことができる。1つの実施の形態において、液体燃料又は気体燃料の噴射用の第1のノズルと、第1のノズルを包囲する、キャリヤ空気の噴射用の第2のノズルとは、後縁に配置されている。別の実施の形態において、液体燃料の噴射用の第1のノズルと、第1のノズルを包囲する、気体燃料の噴射用の第2のノズルと、第1のノズル及び第2のノズルを包囲する、キャリヤ空気の噴射用の第3のノズルとが、後縁に配置されている。
【0056】
本発明は、革新的なインジェクタ設計により圧力損失を低減する。ひだ及び/又は渦発生器は、渦などの適切な流れ構造を生ぜしめるように成形することができ、この流れ構造内に、燃料が、燃料のための冷却媒体としても作用する低圧キャリヤ空気と一緒に噴射される。渦における強いせん断は、迅速な混合及び低速ポケットの回避を助成する。凸状に湾曲した制限壁は、さらに、このようなポケットのリスクを低減する。空力的に好ましい噴射及び混合システムは、圧力降下をさらに低減する。(i)バーナの入口における大型の混合装置、(ii)インジェクタにおける渦発生器、及び(iii)インジェクタ、などの別個のエレメントではなく、1つの装置(インジェクタ)のみを有することにより、圧力が蓄えられる。この蓄えは、主流れ速度を高めるために利用することができ、これは、高い反応度を備える燃料・空気混合物の場合有利であるか、又はガスタービン性能を高めるために利用することができる。
【0057】
さらに、ちょうど渦が発生させられる位置における一列燃料噴射の概念により、冷却空気通路の設計が単純化される。なぜならば、燃料は、高圧キャリヤ空気からの運動量をもはや必要としないからである。
【0058】
上述の冷却が使用されると、ガスタービン全体の効率が高まる。冷却空気は高圧タービンをバイパスするが、通常必要な高圧キャリヤ空気と比較してより低い圧力レベルに圧縮され、より冷却を必要としないか、又は冷却を必要としない。
【0059】
ここでの発明の要旨のうちの1つは、ひだ又は渦発生器による渦発生態様と、例えば別個のエレメント(別個の燃料噴射装置の上流における別個の構造的な渦発生器エレメント)として従来技術による缶燃焼器において慣用的に使用されるような燃料噴射装置とを、1つの組み合わされた渦発生及び燃料噴射装置に統合することである。こうすることによって、酸化空気との燃料の混合、及び渦発生は、空間的に極めて隣接して、極めて効率的に生じるので、より迅速な混合が可能であり、混合ゾーンの長さを減じるとができる。幾つかの場合、酸化空気経路におけるボディの対応する設計及び向き付けにより、流れ調整エレメント(タービン出口ガイドベーン)を省略することも可能である。なぜならば、ボディが流れ調整も引き受けるからである。全てこれは、噴射装置に沿った深刻な圧力降下なしに可能であり、これにより、プロセスの全体的な効率を維持又は改善することができる。本発明は、円筒形横断面を有するバーナにおける短い混合長さの範囲内で燃料・空気混合を達成することを目標としており、短い点火遅れ時間での燃料・空気混合物の燃焼を目標とする。
【0060】
別の好適な実施の形態によれば、混合及び噴射装置は、前縁位置において生じる主流れ方向に対して平行に向けられた輪郭を備えた各流線形ボディの前縁に設けられることにより、流れストレートナとして作用する。流れ直線化のための空力的輪郭を備えた前縁領域と、混合のためのひだ状後縁との組合せを備えた流線形ボディは、入口領域における不均一な流れ分布を有する流れの混合のために特に有利である。流れ直線化なしでは、ひだによって形成された乱流消散パターンは妨害され、部分的な混合のみが生じる。
【0061】
流線形ボディのひだ付きセクションの中央平面と整合させられた、流れチャネルの長手方向軸線に対して実質的に平行な流れは、混合のための流れ条件を最適化するために有利である。流れを平行な方向に案内するために、流線形ボディの前縁領域は、流れストレートナ及び混合装置の長手方向軸線に対して傾斜した向きから、流れストレートナ及び混合装置の長手方向軸線に対して平行な向きに回転する空力的輪郭を有する。この向きの変化は、好適には、流線形ボディの上流半分において生じる。
【0062】
極めて反応性の燃料のための能力を許容するために、インジェクタは、缶燃焼器において流れ調整(少なくとも部分的)、噴射、及び混合を同時に行うように設計されている。その結果、インジェクタは、流路に沿った様々な装置において現在利用されているバーナ圧力損失を蓄えることができる。流れ調整装置、渦発生器及びインジェクタの慣用の組合せが、提案された発明によって置き換えられると、混合ゾーンにおける燃料・空気混合物の短い滞留時間を達成するために主流の速度を高めることができる。
【0063】
混合及び噴射装置を含む改良されたバーナの他に、このようなバーナの作動のための方法が本発明の目的である。ガスタービンの運転条件及び負荷点に応じて、バーナによって噴射される燃料流は、広範囲で変化する。流れが全てのバーナノズルに等しく分配されかつ各ノズルを通る流れは合計流れに比例する単純な作動は、個々のノズルにおける極めて小さな流速につながる恐れがあり、噴射品質、及び空気流内への燃料の突入深さを損なう。
【0064】
本発明による作動方法の1つの好適な実施の形態によれば、それを通じて燃料が噴射される燃料噴射ノズルの数は、合計の噴射される燃料流に関して決定され、好適には、しきい値燃料流よりも低いときは、燃料流は流線形ボディの1つおきの燃料ノズルを通じてのみ噴射される及び/又は燃料はバーナの1つおき又は2つおきの流線形ボディの燃料ノズルを通じてのみ噴射される。
【0065】
作動方法の別の実施の形態によれば、それを通じて燃料が噴射される燃料噴射ノズルの数は、作動ノズルにおける最小流れを保証するために、合計の噴射される燃料流に関して決定される。
【0066】
さらに別の実施の形態において、燃料は、ベーンの1つおきの燃料ノズルを通じて低い燃料流量で噴射される。これに代えて、燃料は、バーナの1つおき又は2つおきのベーンの燃料ノズルを通じてのみ噴射される。さらに、燃料噴射を減じるために両方法の組合せが提案される:低い燃料質量流量の場合、燃料は、ベーンの1つおき又は2つおきの燃料ノズルを通じて、及びバーナの1つおき又は2つおきのベーンの燃料ノズルを通じてのみ噴射されることが提案される。増大した質量流量において、燃料噴射のために使用されるベーンの数、ひいてはベーンごとの燃料噴射のために使用されるノズルの数を増加することができる。これに代えて、増大した質量流量において、ベーンごとの燃料噴射のために使用されるノズルの数、ひいては燃料噴射のために使用されるベーンの数を増加することができる。ノズルの作動及び作動停止は、例えば、対応するしきい値燃料流に基づいて決定することができる。
【0067】
本発明によるバーナは、アルストム社のGT24及びGT26、及び独国特許出願公開第10312971号明細書又は例えば国際公開第2012/136787号に記載された配列において使用されてよい。これらは、あらゆるその他のガスタービン配列において使用することができる。
【0068】
発明の別の実施の形態は、従属請求項に示されている。
【0069】
図面の簡単な説明
発明の好適な実施の形態は図面を参照して以下に説明され、図面は、発明の現時点で好適な実施の形態を示すためのものであり、発明を限定するものではない。