(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
活性物質として請求項1〜11のいずれか1項に記載の一般式(1)の1つ以上の化合物、又はその医薬的に許容され得る塩を含有し、慣用の賦形剤及び/又は担体と組み合わせて含有してもよい医薬組成物。
請求項1〜11のいずれか1項に記載の一般式(1)の化合物、又はその医薬的に許容され得る塩、及び式(1)と異なる少なくとも1つの他の細胞増殖抑制活性物質又は細胞毒性活性物質を含む医薬組成物。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、過剰な又は異常な細胞増殖が特徴である疾患の予防及び/又は治療に用いられ得る新規なピリジルトリアゾールを示すことである。本発明のピリジルトリアゾールは、B-Raf V600Eに対する大きな抑制効果及びB-Raf V600E阻止によって達成される腫瘍細胞、例えばメラノーマ細胞に対する高い効力によって識別される。抑制効果及び細胞効力に加えて、化合物は、更に、良好な薬物動態特性及び良好な溶解性を有する。このプロファイル全体の結果として、本発明の化合物は薬剤の開発に適している。
RAS-RAF-MAPK(マイトジェン活性化プロテインキナーゼ)シグナリング経路は、細胞表面受容体及び細胞質シグナリング要素によって生成される増殖シグナルを核に送るのに重要な役割を果たしている。この経路の恒常的な活性化は、いくつかの癌遺伝子によって悪性転換に関係している。RASにおける活性化突然変異はがんの約15%に生じ、最近のデータはB-RAFががんの約7%において突然変異することを示しており(Wellbrock et al., Nature Rev. Mol. Cell Biol. 2004, 5:875-885)、この経路における他の重要な癌遺伝子と確認されている。哺乳類においてセリン/トレオニンキナーゼのRAFファミリーは、3つの部分: A-RAF、B-RAF及びCRAFからなる。しかしながら、活性化突然変異は、これまではB-RAFのみが確認されており、このイソ型の重要性が強調されている。B-RAFがRASをMEKに結合する主なイソ型であり、また、C-RAF及びA-RAFが細胞応答を微調整するためにのみERKに信号を送ると考えられている(Wellbrock et al., Nature Rev. Mol. Cell Biol. 2004, 5:875-885)。B-RAFにおいて最も一般の癌突然変異によってタンパク(V600E)の位置600でバリンがグルタミン酸に交換され、B-RAF活性が劇的に増強し、おそらくはその負の電荷が活性化ループリン酸化を模倣することによるものである(Wan et al., Cell 2004, 116: 855-867)。B-RAF V600突然変異の最高発生率は悪性メラノーマ(38%)、甲状腺癌(38%)、大腸癌(10%)、胆管がん(12%)及び卵巣癌(12%)に起こるが、これらはさまざまな他の癌においても低頻度で起こる(COSMICによる突然変異の頻度(Catalogue Of Somatic Mutations In Cancer; Wellcome Trust Sanger Institute) release v49, 29
th September 2010)。文献は、B-RAF
V600E突然変異腫瘍細胞がこの経路の連続した活性化に依存するところが大きいと思われる-「癌遺伝子依存」という現象-が、正常なB-RAF
wt細胞はより幅広い範囲のシグナルを用いるという仮説を支持した。このことは、経口的に利用できるB-RAF阻害剤を用いて体細胞突然変異B-RAF
V600Eをもつ患者を治療することによって治療的に利用され得るというアキレス腱を示している。
【0006】
異所性ERKシグナリング、従って腫瘍形成におけるB-RAF
V600Eの重要な役割がいくつかの独立した実験方法で、例えば生体外及び生体内での腫瘍形成/突然変異B-RAFの過剰発現(Wan et al., Cell 2004, 116: 855-867; Wellbrock et al., Cancer Res. 2004, 64: 2338-2342)、生体外でのsiRNAノックダウン(Karasarides et al., Oncogene 2004, 23: 6292-6298)又は機能獲得性B-RAFシグナリングが生体内腫瘍形成能と強く関連付けられることがわかった誘発性ショートヘアピンRNA異種移植モデルにおいて(Hoeflich et al., Cancer Res. 2006, 66: 999-1006)証明されてきた。
B-RAF
V600E突然変異メラノーマ又は結腸がん細胞の治療は、B-RAF阻害表現型(例えばphospho-MEKレベルよびホスホERKのレベルの低下、サイクリンD発現の減少、p27発現の誘発)を誘導する。その結果として、これらの細胞は、細胞周期のG1期に閉じ込められ、増殖しない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
ここで、驚くべきことに、一般式(1)(式中、基R
0〜R
3及びL'は以下に示される意味を有する)の化合物が細胞増殖を制御するのに関係する特定のシグナル酵素の阻害剤として作用することが分かった。したがって、本発明の化合物は、例えば、これらのシグナル酵素活性と関係がありかつ、過剰な又は異常な細胞増殖が特徴である疾患の治療に用いられ得る。
それ故、本発明は、一般式(1)
【0008】
【化2】
【0009】
(式中、
(A0)
R
0は、水素及びC
1-6アルキルから選ばれ、
R
1は、水素又はC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
1-6アルキニル、C
1-6ハロアルキル、C
3-6シクロアルキル、C
4-6シクロアルケニル及び3-11員ヘテロシクリルから選ばれる1つ以上の同じか又は異なるR
b1及び/又はR
c1によって置換されていてもよい基であり;
R
b1は、相互に各々独立して、-OR
c1、-SR
c1、-NR
c1R
c1、ハロゲン、-C(O)R
c1、-C(O)OR
c1、-C(O)NR
c1R
c1、-CN、-NHC(O)R
c1及び-NHC(O)OR
c1から選ばれ;
R
c1は、相互に各々独立して、水素又はC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-6シクロアルキル、C
4-6シクロアルケニル、C
1-6アルキル-O-C
1-6アルキル、(C
1-4アルキル)HN-C
1-6アルキル、(C
1-4アルキル)
2N-C
1-6アルキル、C
1-6ハロアルキル、4-16員ヘテロシクリルアルキル及び3-11員ヘテロシクリルから選ばれる基であり、上述の基におけるヘテロシクリルは、1つ以上の同じか又は異なるC
1-6アルキルによって置換されていてもよい; 又は
基-NR
0R
1が一緒に1つ以上の同じか又は異なる置換基R
a2及び/又はR
b2によって置換されていてもよい3-11員窒素含有ヘテロシクリルを示し;
R
a2は、各々独立して、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
1-6ハロアルキル、C
3-6シクロアルキル、C
4-6-シクロアルケニル及び3-11員ヘテロシクリルから選ばれる1つ以上の同じか又は異なるR
b2及び/又はR
c2によって置換されていてもよい基を示し;
R
b2は、各々独立して、-OR
c2、-SR
c2、-NR
c2R
c2、ハロゲン、-C(O)R
c2、-C(O)OR
c2、-C(O)NR
c2R
c2、-CN、-NHC(O)R
c2及び-NHC(O)OR
c2から選ばれ;
R
c2は、相互に各々独立して、水素又はC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
3-6シクロアルキル、C
4-6シクロアルケニル及び3-11員ヘテロシクリルから選ばれる基を示し、このヘテロシクリルは、ハロゲン、C
1-6アルキル及び-C(O)-C
1-6アルキルから選ばれる1つ以上の同じか又は異なる置換基によって置換されていてもよい;
(B0)
R
2-L'-は、
【0010】
【化3】
【0011】
から選ばれ、
R
Iは、tert-ブチル、イソプロピル、シクロプロピル、-CF
3、-CF
2(CH
3)、-CF(CH
3)
2、-CH
2CF
3、-CHF
2、-CH
2F及び-C(CH
3)
2CNから選ばれ;
R
II、R
III及びR
Vは、相互に独立して、水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、R
iR
iiN-CH
2-及びR
iiiO-CH
2-から選ばれ;
R
iは、水素及びC
1-6アルキルから選ばれ;
R
iiは、C
1-6アルキル、(C
1-6アルキル)
2N-C
1-6アルキル-、(C
1-6アルキル)NH-C
1-6アルキル-、C
3-6シクロアルキル及び3-7員ヘテロシクリルから選ばれ、この3-7員ヘテロシクリルは、C
1-6アルキルによって置換されていてもよい; 又は
基-NR
iR
iiは一緒に1つ以上の同じか又は異なるC
1-6アルキルによって置換されていてもよい3-7員窒素含有ヘテロシクリルを示し;
R
iiiは、水素、C
1-6アルキル、C
3-6シクロアルキル及びC
1-6ハロアルキルから選ばれ;
R
IVは、水素、メチル、エチル及びn-プロピルから選ばれ;
R
VI及びR
VIIは、相互に独立して、水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル及びシクロプロピルから選ばれる;
(C0)
R
3は、C
1-4アルキル、C
1-4ハロアルキル、C
1-4アルキル-O、C
1-4ハロアルキル-O、-NH
2、及び-NH(C
1-4アルキル)から選ばれる)
の化合物であって; 化合物(1)が、互変異性体、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー及びこれらの混合物の形で又はすべての上述の形のそれぞれの塩として存在してもよい、前記化合物に関する。
【0012】
一態様(C1)において、本発明は、
R
3がメチル、エチル、イソプロピル、-CF
3、塩素、臭素、フッ素、メトキシ及び-OCF
3から選ばれる、
化合物(1)に関する。
他の態様(C2)において、本発明は、
R
3がメチルを示す、
化合物(1)に関する。
他の態様(A1)において、本発明は、
R
0が水素及びC
1-6アルキルから選ばれ、
R
1が水素又はC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
1-6ハロアルキル、C
3-6シクロアルキル及び3-11員ヘテロシクリルから選ばれる1つ以上の同じか又は異なるR
b1及び/又はR
c1で置換されていてもよい基であり;
R
b1は、相互に各々独立して、-OR
c1、-SR
c1、-NR
c1R
c1、ハロゲン、-C(O)R
c1、-C(O)OR
c1、-C(O)NR
c1R
c1、-NHC(O)R
c1及び-NHC(O)OR
c1から選ばれ;
R
c1は、相互に各々独立して、水素又はC
1-6アルキル及び3-11員ヘテロシクリルから選ばれる基を示し、この3-11員ヘテロシクリルは、1つ以上の同じか又は異なるC
1-6アルキルによって置換されていてもよい; 又は
基-NR
0R
1は一緒に1つ以上の同じか又は異なる置換基R
a2及び/又はR
b2によって置換されていてもよい3-11員窒素含有ヘテロシクリルを示し;
R
a2は、相互に各々独立して、C
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、C
1-6ハロアルキル、C
3-6シクロアルキル及び3-11員ヘテロシクリルから選ばれる1つ以上の同じか又は異なるR
b2及び/又はR
c2によって置換されていてもよい基であり;
R
b2は、相互に各々独立して、-OR
c2、-SR
c2、-NR
c2R
c2、ハロゲン、-C(O)R
c2、-C(O)OR
c2、-C(O)NR
c2R
c2、-CN、-NHC(O)R
c2及び-NHC(O)OR
c2から選ばれ;
R
c2は、相互に各々独立して、水素又はC
1-6アルキル、C
3-6シクロアルキル及び3-11員ヘテロシクリルから選ばれる基を示す、
化合物(1)に関する。
【0013】
他の態様(A2)において、本発明は、
R
0が水素及びメチルから選ばれ、
R
1が水素又はメチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、tert-ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及び5-7員ヘテロシクリルから選ばれる1つ以上の同じか又は異なるR
b1及び/又はR
c1によって置換されていてもよい基であり;
R
b1は、各々独立して、-OR
c1、-NR
c1R
c1、ハロゲン及び-C(O)OR
c1から選ばれ;
R
c1は、相互に各々独立して、水素又はメチル、エチル、イソプロピル及び5-7員ヘテロシクリルから選ばれる基を示し、この5-7員ヘテロシクリルは、メチル、エチル又はイソプロピルから選ばれる1つ以上の同じか又は異なる置換基によって置換されていてもよい、
化合物(1)に関する。
他の態様(A3)において、本発明は、
R
0が水素及びメチルから選ばれ、
R
1が水素又はメチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、ピロリジニル及びピペリジニルから選ばれる1つ以上の同じか又は異なるR
b1及び/又はR
c1によって置換されていてもよい基であり;
R
b1は、各々独立して、-OR
c1、-NR
c1R
c1、ハロゲン及び-C(O)OR
c1から選ばれ;
R
c1は、相互に各々独立して、水素又はメチル、エチル、イソプロピル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、ピロリジニル、モルホリニル、ホモモルホリニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル及びピペリジニルから選ばれる基を示し、ここで、ピペラジニル及びピペリジニルは、メチル、エチル又はイソプロピルによって置換されていてもよい、
化合物(1)に関する。
他の態様(A4)において、本発明は、
-NR0R
1が、
【0014】
【化4】
【0015】
から選ばれる、
化合物(1)に関する。
他の態様(A5)において、本発明は、
基-NR
0R
1が一緒に1つ以上の同じか又は異なる置換基R
a2及び/又はR
b2によって置換されていてもよい3-11員窒素含有ヘテロシクリルを示し;
R
a2は、相互に各々独立して、イソプロピル、メチル、エチル、tert-ブチル、n-プロピル、n-ブチル、イソブチル、3-ペンチル、アリル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及び3-11員ヘテロシクリルから選ばれる1つ以上の同じか又は異なるR
b2及び/又はR
c2によって置換されていてもよい基を示し;
R
b2は、相互に各々独立して、-OR
c2、-NR
c2R
c2、ハロゲン、-C(O)OR
c2、-C(O)NR
c2R
c2及び-CNから選ばれ;
R
c2は、相互に各々独立して、水素又はメチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及び3-11員ヘテロシクリルから選ばれる基を示す、
化合物(1)に関する。
【0016】
他の態様(A6)において、本発明は、
基-NR
0R
1が一緒に1つ以上の同じか又は異なる置換基R
a2及び/又はR
b2によって置換されていてもよいピペラジニル、ホモピペラジニル、2,7-ジアザ-スピロ[4.4]ノニル、3,9-ジアザ-スピロ[5.5]ウンデシル、ピペリジニル、モルホリニル、ホモモルホリニル、アゼチジニル、ピロリジニル及び2,5-ジアザ-ビシクロ[2.2.1]ヘプチルから選ばれる窒素含有ヘテロシクリルを示し;
R
a2は、各々独立して、イソプロピル、メチル、エチル、tert-ブチル、n-プロピル、n-ブチル、イソブチル、3-ペンチル、アリル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、モルホリニル、ピペリジニル及びピペラジニルから選ばれる1つ以上の同じか又は異なるR
b2及び/又はR
c2によって置換されていてもよい基を示し;
R
b2は、各々独立して、-OR
c2、-NR
c2R
c2、ハロゲン、-C(O)OR
c2、-C(O)NR
c2R
c2及び-CNから選ばれ;
R
c2は、各々独立して、水素又はメチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、テトラヒドロフリル及びモルホリニルから選ばれる基を示す、
化合物(1)に関する。
【0017】
他の態様(A7)において、本発明は、
基-NR
0R
1が一緒にメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、tert-ブチル、シクロプロピルメチル、メトキシプロピル、エトキシエチル、イソプロピルオキシエチル及びシクロプロピルから選ばれる置換基によって置換されているピペラジニル又はホモピペラジニルを示す、
化合物(1)に関する。
他の態様(A8)において、本発明は、
基-NR
0R
1が一緒にメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、tert-ブチル、シクロプロピルメチル、メトキシプロピル、エトキシエチル、イソプロピルオキシエチル及びシクロプロピルから選ばれる置換基によって置換されているピペラジニルを示す、
化合物(1)に関する。
他の態様(A9)において、本発明は、
-NR
0R
1が
【0018】
【化5】
【0019】
から選ばれる、
化合物(1)に関する。
他の態様(A10)において、本発明は、
-NR
0R
1が
【0020】
【化6】
【0021】
から選ばれる、
化合物(1)に関する。
他の態様(B1)において、本発明は、
R
2-L'-が
【0022】
【化7】
【0023】
から選ばれ;
R
Iがtert-ブチル及びイソプロピルから選ばれ、
R
II、R
III、R
IV、R
V、R
VI及びR
VIIが上文で定義した通りである、
化合物(1)に関する。
他の態様(B2)において、本発明は、
R
2-L' -が基
【0024】
【化8】
【0025】
を示す、
化合物(1)に関する。
他の態様(B3)において、本発明は、
R
2-L'-が基
【0026】
【化9】
【0027】
を示し、
R
IIは、R
iR
iiN-CH
2-及びR
iiiO-CH
2-から選ばれ;
R
iは、水素及びC
1-6アルキルから選ばれ;
R
iiは、C
1-6アルキル、(C
1-6アルキル)
2N-C
1-6アルキル、(C
1-6アルキル)NH-C
1-6アルキル-及び3-7員ヘテロシクリルから選ばれ、この3-7員ヘテロシクリルは、1つ以上の同じか又は異なるC
1-6アルキルによって置換されていてもよい; 又は
基-NR
iR
iiは一緒に1つ以上の同じか又は異なるC
1-6アルキルによって置換されていてもよい3-7員窒素含有ヘテロシクリルを示し;
R
iiiは、水素、C
1-6アルキル、C
3-6シクロアルキル及びC
1-6ハロアルキルから選ばれる、
化合物(1)に関する。
他の態様(B4)において、本発明は、
R
2-L'-が基
【0028】
【化10】
【0029】
を示し、
R
IIは、基R
iR
iiN-CH
2-を示し;
R
iは、水素及びメチルから選ばれ;
R
iiは、イソプロピル、tert-ブチル、メチル、ジメチルアミノ-C
1-6アルキル、メチルアミノ-C
1-6アルキル-及び3-7員窒素含有ヘテロシクリルから選ばれ、この3-7員窒素含有ヘテロシクリルは、1つ以上の同じか又は異なるC
1-6アルキルによって置換されていてもよい、
化合物(1)に関する。
他の態様(B5)において、本発明は、
R
2-L'-が、基
【0030】
【化11】
【0031】
を示し、
R
IIは、
【0032】
【化12】
【0033】
から選ばれる、
化合物(1)に関する。
他の態様(B6)において、本発明は、
R
2-L'-が基
【0034】
【化13】
【0035】
を示し、
R
IIは、基R
iR
iiN-CH
2-を示し、
基-NR
iR
iiは一緒に1つ以上の同じか又は異なるC
1-6アルキルによって置換されていてもよい3-7員窒素含有ヘテロシクリルを示す、
化合物(1)に関する。
他の態様(B7)において、本発明は、
R
2-L'-が基
【0036】
【化14】
【0037】
を示し、
R
IIは、基R
iR
iiN-CH
2-を示し、
基-NR
iR
iiは一緒にピロリジニル、ピペリジニル及びピペラジニルから選ばれる5-6員ヘテロシクリルを示し、この5-6員窒素含有ヘテロシクリルは、1つ以上の同じか又は異なるC
1-6アルキル、特にメチルによって置換されていてもよい、
化合物(1)に関する。
他の態様(A11)において、本発明は、
基-NR
0R
1が一緒にモルホリニルを示す、
化合物(1)に関する。
他の態様(B8)において、本発明は、
R
2-L'-が基
【0038】
【化15】
【0039】
を示す、
化合物(1)に関する。
他の態様(B9)において、本発明は、
R
2-L'-が基
【0040】
【化16】
【0041】
を示し、
R
IIIは、R
iR
iiN-CH
2-及びR
iiiO-CH
2-から選ばれ;
R
iは、水素及びC
1-6アルキルから選ばれ;
R
iiは、C
1-6アルキル、(C
1-6アルキル)
2N-C
1-6アルキル、(C
1-6アルキル)NH-C
1-6アルキル-及び3-7員ヘテロシクリルから選ばれ、この3-7員ヘテロシクリルは、1つ以上の同じか又は異なるC
1-6アルキルによって置換されていてもよく; 又は
基-NR
iR
iiは一緒に1つ以上の同じか又は異なるC
1-6アルキルによって置換されていてもよい3-7員窒素含有ヘテロシクリルを示し;
R
iiiは、水素、C
1-6アルキル、C
3-6シクロアルキル及びC
1-6ハロアルキルから選ばれる、
化合物(1)に関する。
他の態様(B10)において、本発明は、
R
2-L'-が基
【0042】
【化17】
【0043】
を示し、
R
IIIは、基R
iR
iiN-CH
2-を示し;
R
iは、水素及びメチルから選ばれ;
R
iiは、イソプロピル、tert-ブチル、メチル、ジメチルアミノ-C
1-6アルキル、メチルアミノ-C
1-6アルキル-及び3-7員窒素含有ヘテロシクリルから選ばれ、この3-7員窒素含有ヘテロシクリルは、1つ以上の同じか又は異なるC
1-6アルキルによって置換されていてもよい、
化合物(1)に関する。
他の態様(B11)において、本発明は、
R
2-L'-が基
【0044】
【化18】
【0045】
を示し、
R
IIIは
【0046】
【化19】
【0047】
から選ばれる、
化合物(1)に関する。
他の態様(B12)において、本発明は、
R
2-L'-が基
【0048】
【化20】
【0049】
を示し、
R
IIIは、基R
iR
iiN-CH
2-を示し、
基-NR
iR
iiは一緒に1つ以上の同じか又は異なるC
1-6アルキルによって置換されていてもよい3-7員窒素含有ヘテロシクリルを示す、
化合物(1)に関する。
他の態様(B13)において、本発明は、
R
2-L'-が基
【0050】
【化21】
【0051】
を示し、
R
IIIは、基R
iR
iiN-CH
2-を示し、
基-NR
iR
iiは一緒にピロリジニル、ピペリジニル及びピペラジニルから選ばれる5-6員窒素含有ヘテロシクリルを示し、この5-6員ヘテロシクリルは、1つ以上の同じか又は異なるC
1-6アルキル、特にメチルによって任意に置換されていてもよい、
化合物(1)に関する。
他の態様(B14)において、本発明は、
R
2-L'-が
【0052】
【化22】
【0053】
を示し、
R
IVはメチル又はエチル、好ましくはメチルを示す、
化合物(1)に関する。
他の態様(B15)において、本発明は、
R
2-L'-が
【0054】
【化23】
【0055】
を示し、
R
Iは、イソプロピル及びtert-ブチルから選ばれ、
R
Vは、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル及びシクロプロピルから選ばれる、
化合物(1)に関する。
他の態様(B16)において、本発明は、
R
2-L'-が基
【0056】
【化24】
【0057】
を示し、
R
Iは、イソプロピル及びt-ブチルから選ばれ;
R
Vは、R
iR
iiN-CH
2-及びR
iiiO-CH
2-から選ばれ;
R
iは、水素及びC
1-6アルキルから選ばれ;
R
iiは、C
1-6アルキル、(C
1-6アルキル)
2N-C
1-6alkyl、(C
1-6アルキル)NH-C
1-6アルキル-及び3-7員ヘテロシクリルから選ばれ、この3-7員ヘテロシクリルは、1つ以上の同じか又は異なるC
1-6アルキルによって置換されていてもよく; 又は
基-NR
iR
iiは一緒に1つ以上の同じか又は異なるC
1-6アルキルによって置換されていてもよい3-7員窒素含有ヘテロシクリルを示し;
R
iiiは、水素、C
1-6アルキル、C
3-6シクロアルキル及びC
1-6ハロアルキルから選ばれる、
化合物(1)に関する。
他の態様(B17)において、本発明は、
R
2が基
【0058】
【化25】
【0059】
を示し、
R
Iは、イソプロピル及びtert-ブチルから選ばれ;
R
IIは、基R
iR
iiN-CH
2-を示し;
R
iは、水素及びメチルから選ばれ;
R
iiは、イソプロピル、tert-ブチル、メチル、ジメチルアミノ-C
1-6アルキル-、メチルアミノ-C
1-6アルキル-及び3-7員窒素含有ヘテロシクリルから選ばれ、この3-7員窒素含有ヘテロシクリルは、1つ以上の同じか又は異なるC
1-6アルキルによって置換されていてもよい、
化合物(1)に関する。
他の態様(B18)において、本発明は、
R
2が基
【0060】
【化26】
【0061】
を示し、
R
Iはイソプロピル及びtert-ブチルから選ばれ、
R
IIは
【0062】
【化27】
【0063】
から選ばれる、
化合物(1)に関する。
他の態様(B19)において、本発明は、
R
2が基
【0064】
【化28】
【0065】
を示し、
R
Iは、イソプロピル及びtert-ブチルから選ばれ、
R
IIは、基R
iR
iiN-CH
2-を示し、
基-NR
iR
iiは一緒に1つ以上の同じか又は異なるC
1-6アルキルによって置換されていてもよい3-7員窒素含有ヘテロシクリルを示す、
化合物(1)に関する。
他の態様(B20)において、本発明は、
R
2が基
【0066】
【化29】
【0067】
を示し、
R
Iは、イソプロピル及びtert-ブチルから選ばれ、
R
IIは、基R
iR
iiN-CH
2-を示し、
基-NR
iR
iiは一緒にピロリジニル、ピペリジニル及びピペラジニルから選ばれる5-6員窒素含有ヘテロシクリルを示し、この5-6員ヘテロシクリルは、1つ以上の同じか又は異なるC
1-6アルキル、特にメチルによって置換されていてもよい、
化合物(1)に関する。
他の態様(B21)において、本発明は、
基R
2-L'-が基
【0068】
【化30】
【0069】
を示し、
R
Vは、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル及びシクロプロピルから選ばれる、
化合物(1)に関する。
他の態様(B22)において、本発明は、
基R
2-L'-が
【0070】
【化31】
【0071】
を示す、
化合物(1)に関する。
他の態様(B23)において、本発明は、
基R
2-L'-が
【0072】
【化32】
【0073】
から選ばれる、
化合物(1)に関する。
すべての上述した構造的な態様A1〜A11、B1〜B23ならびにC1及びC2は、種々の態様A0、B0又はC0の好ましい実施態様である。本発明の化合物(1)の異なる分子部分に関する構造態様A0〜A11、B0〜B23、及びC0〜C2は、好ましい化合物(1)を得るように、組み合わせABCにおいて要求されるように相互に交換され得る。各組み合わせABCは、本発明の化合物の個々の実施態様又は一般的な量を表しかつ定義している。この組み合わせによって定義されるそれぞれ個々の実施態様又は部分的な量も明白に含まれかつ本発明の主題である。
本発明は、更に、一般式(1)の化合物の水和物、溶媒和物、多形体、代謝産物、誘導体及びプロドラッグに関する。
他の態様において、本発明は、薬剤として一般式(1)の化合物、又はその医薬的に許容され得る塩に関する。
他の態様において、本発明は、癌、感染症、炎症及び自己免疫疾患の治療及び/又は予防に用いられる一般式(1)の化合物、又はその医薬的に許容され得る塩に関する。
他の態様において、本発明は、がんの治療及び/又は予防に用いられる一般式(1)の化合物、又はその医薬的に許容され得る塩に関する。
他の態様において、本発明は、結腸癌、メラノーマ、胆嚢癌、胆管癌及び甲状腺癌の治療及び/又は予防に用いられる一般式(1)の化合物、又はその医薬的に許容され得る塩に関する。
他の態様において、本発明は、治療的に有効な量の一般式(1)の化合物、又は治療的に有効な量のその医薬的に許容され得る塩をヒトに投与することを含む癌の治療及び/又は予防方法に関する。
他の態様において、本発明は、活性物質として一般式(1)の1つ以上の化合物、又はその医薬的に許容され得る塩を必要により慣用の賦形剤及び/又は担体と組み合わせて含有する医薬製剤に関する。
他の態様において、本発明は、一般式(1)の1つ以上の化合物、又はその医薬的に許容され得る塩及び式(1)と異なる少なくとも1つの他の細胞増殖抑制活性物質又は細胞毒性活性物質を含む医薬製剤に関する。
【発明を実施するための形態】
【0074】
定義
ここで詳しく定義されていない用語は、開示内容全体及び全体としての文脈に照らして当業者に明らかである意味を有する。
本明細書に用いられる下記の定義は、特に明記しない限り適用される:
接頭語C
x-y (x及びyは各々自然数(x<y)を表す)の使用は、直接結合して指定され言及された全体としての鎖及び環構造又は鎖と環構造の組み合わせが最大のyと最小のxの炭素原子から成り得ることを示す。
1つ以上のヘテロ原子を含有する基(ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル)の員数の表示は、すべての環部分又は鎖状部分の全原子数又はすべての環部分と鎖状部分の全原子数に関する。
アルキルは、直鎖(非分枝鎖)と分枝鎖双方の形で存在し得る一価の飽和炭化水素鎖を示す。アルキルが置換される場合には、すべての水素担持炭素原子についてそれぞれに一置換又は多置換によって相互に独立して置換が行われ得る。
用語「C
1-5-アルキル」には、例えばH
3C-、H
3C-CH
2-、H
3C-CH
2-CH
2-、H
3C-CH(CH
3)-、H
3C-CH
2-CH
2-CH
2-、H
3C-CH
2-CH(CH
3)-、H
3C-CH(CH
3)-CH
2-、H
3C-C(CH
3)
2-、H
3C-CH
2-CH
2-CH
2-CH
2-、H
3C-CH
2-CH
2-CH(CH
3)-、H
3C-CH
2-CH(CH
3)-CH
2-、H
3C-CH(CH
3)-CH
2-CH
2-、H
3C-CH
2-C(CH
3)
2-、H
3C-C(CH
3)
2-CH
2-、H
3C-CH(CH
3)-CH(CH
3)-及びH
3C-CH
2-CH(CH
2CH
3)-が含まれる。
【0075】
アルキルの更なる例は、メチル(Me;-CH
3C)、エチル(Et;-CH
2CH
3)、1-プロピル(n-プロピル; n-Pr;-CH
2CH
2CH
3)、2-プロピル(i-Pr;イソプロピル;-CH(CH
3)
2)、1-ブチル(n-ブチル; n-Bu;-CH
2CH
2CH
2CH
3)、2-メチル-1-プロピル(イソブチル; i-Bu;-CH
2CH(CH
3)
2)、2-ブチル(sec-ブチル; sec-Bu;-CH(CH
3)CH
2CH
3)、2-メチル-2-プロピル(t-ブチル; t-Bu;-C(CH
3)
3)、1-ペンチル(n-ペンチル;-CH
2CH
2CH
2CH
2CH
3)、2-ペンチル( CH(CH
3)CH
2CH
2CH
3)、3-ペンチル(-CH(CH
2CH
3)
2)、3-メチル-1-ブチル(イソペンチル; CH
2CH
2CH(CH
3)
2)、2-メチル-2-ブチル(-C(CH
3)
2CH
2CH
3)、3-メチル-2-ブチル(-CH(CH
3)CH(CH
3)
2)、2,2-ジメチル-1-プロピル(ネオペンチル;-CH
2C(CH
3)
3)、2-メチル-1-ブチル(-CH
2CH(CH
3)CH
2CH
3)、1-ヘキシル(n-ヘキシル; CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
3)、2-ヘキシル(-CH(CH
3)CH
2CH
2CH
2CH
3)、3-ヘキシル(-CH(CH
2CH
3)(-CH
2CH
2CH
3))、2-メチル-2-ペンチル(-C(CH
3)
2CH
2CH
2CH
3)、3-メチル-2-ペンチル(-CH(CH
3)CH(CH
3)CH
2CH
3)、4-メチル-2-ペンチル(-CH(CH
3)CH
2CH(CH
3)
2)、3-メチル-3-ペンチル(-C(CH
3)(CH
2CH
3)
2)、2-メチル-3-ペンチル(-CH(CH
2CH
3)CH(CH
3)
2)、2,3-ジメチル-2-ブチル(-C(CH
3)
2CH(CH
3)
2)、3,3-ジメチル-2-ブチル(-CH(CH
3)C(CH
3)
3)、2,3-ジメチル-1-ブチル(-CH
2CH(CH
3)CH(CH
3)CH
3)、2,2-ジメチル-1-ブチル(-CH
2C(CH
3)
2CH
2CH
3)、3,3-ジメチル-1-ブチル(-CH
2CH
2C(CH
3)
3)、2-メチル-1-ペンチル(-CH
2CH(CH
3)CH
2CH
2CH
3)、3-メチル-1-ペンチル(-CH
2CH
2CH(CH
3)CH
2CH
3)、1-ヘプチル(n-ヘプチル)、2-メチル-1-ヘキシル、3-メチル-1-ヘキシル、2,2-ジメチル-1-ペンチル、2,3-ジメチル-1-ペンチル、2,4-ジメチル-1-ペンチル、3,3-ジメチル-1-ペンチル、2,2,3-トリメチル-1-ブチル、3-エチル-1-ペンチル、1-オクチル(n-オクチル)、1-ノニル(n-ノニル); 1-デシル(n-デシル)等である。
【0076】
用語プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル等は更に定義することなくすべての異性体の形が含まれる対応する炭素原子数を有する飽和炭化水素基を意味する。
アルキルの上記の定義は、アルキルが他の基、例えばC
x-y-アルキルアミノ又はC
x-y-アルキルオキシの一部である場合にも適用される。
用語
アルキレンもアルキルから誘導され得る。アルキレンは、アルキルと異なり二価であり、2つの結合パートナーを必要とする。形式的には第2の原子価は、アルキル中の水素原子を取り除くことによって生じる。対応する基は、例えば-CH
3と-CH
2-、-CH
2CH
3と-CH
2CH
2-又は>CHCH
3等である。
用語「C
1-4-アルキレン」には、例えば-(CH
2)-、-(CH
2-CH
2)-、-(CH(CH
3))-、(CH
2-CH
2-CH
2)-、-(C(CH
3)
2)-、-(CH(CH
2CH
3))-、-(CH(CH
3)-CH
2)-、-(CH
2-CH(CH
3))-、(CH
2-CH
2-CH
2-CH
2)-、-(CH
2-CH
2-CH(CH
3))-、-(CH(CH
3)-CH
2-CH
2)-、-(CH
2-CH(CH
3)-CH
2)-、(CH
2-C(CH
3)
2)-、-(C(CH
3)
2-CH
2)-、-(CH(CH
3)-CH(CH
3))-、-(CH
2-CH(CH
2CH
3))-、-(CH(CH
2CH
3)-CH
2)-、-(CH(CH
2CH
2CH
3))-、-(CHCH(CH
3)
2)-、-C(CH
3)(CH
2CH
3)-が含まれる。
アルキレンの他の例は、メチレン、エチレン、プロピレン、1-メチルエチレン、ブチレン、1-メチルプロピレン、1,1-ジメチルエチレン、1,2-ジメチルエチレン、ペンチレン、1,1-ジメチルプロピレン、2,2-ジメチルプロピレン、1,2-ジメチルプロピレン、1,3-ジメチルプロピレン、1-ヘキセン等である。
総称プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキセン等は更に定義することなく対応する炭素原子数を有するすべての考えられる異性体の形を意味する。すなわち、プロピレンには1-メチルエチレンが含まれ、ブチレンには1-メチルプロピレン、2-チルプロピレン、1,1-ジメチルエチレン及び1,2-ジメチルエチレンが含まれる。
【0077】
アルキレンの上記の定義は、アルキレンが他の基、例えばHO-C
x-y-アルキレンアミノ又はH
2N-C
x-y-アルキレンオキシの一部である場合にも適用される。
アルキルと異なり、
アルケニルは少なくとも2つの隣接する炭素原子が一緒にC-C二重結合で結合されている少なくとも2つの炭素原子から成る。少なくとも2つの炭素原子を有する上文で定義したアルキルにおいて、隣接する炭素原子について2つの水素原子が形式的に取り除かれかつ遊離原子価が飽和されて第2の結合を形成する場合には、対応するアルケニルが形成される。
アルケニルの例は、ビニル(エテニル)、プロパ-1-エニル、アリル(プロパ-2-エニル)、イソプロペニル、ブタ-1-エニル、ブタ-2-エニル、ブタ-3-エニル、2-メチル-プロパ-2-エニル、2-メチル-プロパ-1-エニル、1-メチル-プロパ-2-エニル、1-メチル-プロパ-1-エニル、1-メチリデンプロピル、ペンタ-1-エニル、ペンタ-2-エニル、ペンタ-3-エニル、ペンタ-4-エニル、3-メチル-ブタ-3-エニル、3-メチル-ブタ-2-エニル、3-メチル-ブタ-1-エニル、ヘキサ-1-エニル、ヘキサ-2-エニル、ヘキサ-3-エニル、ヘキサ-4-エニル、ヘキサ-5-エニル、2,3-ジメチル-ブタ-3-エニル、2,3-ジメチル-ブタ-2-エニル、2-メチリデン-3-メチルブチル、2,3-ジメチル-ブタ-1-エニル、ヘキサ-1,3-ジエニル、ヘキサ-1,4-ジエニル、ペンタ-1,4-ジエニル、ペンタ-1,3-ジエニル、ブタ-1,3-ジエニル、2,3-ジメチルブタ-1,3-ジエン等である。
総称プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキシニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、ヘキサジエニル、ヘプタジエニル、オクタジエニル、ノナジエニル、デカジエニル等は更に定義することなく対応する炭素原子数を有するすべての考えられる異性体の形を意味する。すなわち、プロペニルにはプロパ-1-エニル及びプロパ-2-エニルが含まれ、ブテニルにはブタ-1-エニル、ブタ-2-エニル、ブタ-3-エニル、1-メチル-プロパ-1-エニル、1-メチル-プロパ-2-エニル等が含まれる。
【0078】
アルケニルは、必要により二重結合に関してシス又はトランス又はE又はZ配置で存在してもよい。
アルケニルの上記の定義は、アルケニルが他の基、例えばC
x-y-アルケニルアミノ又はC
x-y-アルケニルオキシの一部であるときにも適用される。
アルキレンと異なり、
アルケニレンは、少なくとも2つの隣接する炭素原子がC-C二重結合によって一緒に結合されている、少なくとも2つの炭素原子から成る。形式的に少なくとも2つの炭素原子を有する上文で定義したアルキレンにおいて、隣接する炭素原子の2つの水素原子が取り除かれかつ遊離原子価が飽和されて第2の結合を形成する場合には、対応するアルケニレンが形成される。
アルケニレンの例は、エテニレン、プロペニレン、1-メチルエテニレン、ブテニレン、1-メチルプロペニレン、1,1-ジメチルエテニレン、1,2-ジメチルエテニレン、ペンテニレン、1,1-ジメチルプロペニレン、2,2-ジメチルプロペニレン、1,2-ジメチルプロペニレン、1,3-ジメチルプロペニレン、ヘキセニレン等である。
総称プロペニレン、ブテニレン、ペンテニレン、ヘキセニレン等は更に定義することなく対応する炭素原子数を有するすべての考えられる異性体の形を意味する。すなわち、プロペニレンには1-メチルエテニレンが含まれ、ブテニレンには1-メチルプロペニレン、2-メチルプロペニレン、1,1-ジメチルエテニレン及び1,2-ジメチルエテニレンが含まれる。
【0079】
アルケニレンは、必要により二重結合に関してシス又はトランス又はE又はZ配置で存在してもよい。
アルケニレンの上記の定義は、アルケニレンが、例えばHO-C
x-y-アルケニレンアミノ又はH
2N-C
x-y-アルケニレンオキシのように他の基の一部であるときにも適用される。
アルキルと異なり、
アルキニルは、少なくとも2つの隣接する炭素原子が一緒にC-C三重結合で結合されている、少なくとも2つの炭素原子から成る。形式的に少なくとも2つの炭素原子を有する上文で定義したアルキルにおいて、隣接する炭素原子のそれぞれにおいて2つの水素原子が取り除かれかつ遊離原子価が飽和されて2つの更なる結合を形成する場合には、対応するアルキニルが形成される。
アルキニルの例は、エチニル、プロパ-1-イニル、プロパ-2-イニル、ブタ-1-イニル、ブタ-2-イニル、ブタ-3-イニル、1-メチル-プロパ-2-イニル、ペンタ-1-イニル、ペンタ-2-イニル、ペンタ-3-イニル、ペンタ-4-イニル、3-メチル-ブタ-1-イニル、ヘキサ-1-イニル、ヘキサ-2-イニル、ヘキサ-3-イニル、ヘキサ-4-イニル、ヘキサ-5-イニル等である。
総称プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニル等は更に定義することなく対応する炭素原子数を有するすべての考えられる異性体の形を意味する。すなわち、プロピニルにはプロパ-1-イニル及びプロパ-2-イニルを含まれ、ブチニルにはブタ-1-イニル、ブタ-2-イニル、ブタ-3-イニル、1-メチル-プロパ-1-イニル、1-メチル-プロパ-2-イニル等が含まれる。
【0080】
炭化水素鎖が少なくとも1つの二重結合と更に少なくとも1つの三重結合双方をもつ場合には、定義上アルキニルサブグループに属する。
アルキニルの上記の定義は、アルキニルが、例えばC
x-y-アルキニルアミノ又はC
x-y-アルキニルオキシのように他の基の一部である場合にも適用される。
アルキレンと異なり、
アルキニレンは、少なくとも2つの隣接する炭素原子が一緒にC-C三重結合によって結合されている、少なくとも2つの炭素原子から成る。形式的に少なくとも2つの炭素原子を有する上文で定義したアルキレンにおいて、隣接する炭素原子のそれぞれにおいて2つの水素原子が取り除かれかつ遊離原子価が飽和されて2つの更なる結合を形成する場合には、対応するアルキニレンが形成される。
アルキニレンの例は、エチニレン、プロピニレン、1-メチルエチニレン、ブチニレン、1-メチルプロピニレン、1,1-ジメチルエチニレン、1,2-ジメチルエチニレン、ペンチニレン、1,1-ジメチルプロピニレン、2,2-ジメチルプロピニレン、1,2-ジメチルプロピニレン、1,3-ジメチルプロピニレン、ヘキシニレン等である。
総称プロピニレン、ブチニレン、ペンチニレン、ヘキシニレン等は更に定義することなく対応する炭素原子数を有するすべての考えられる異性体の形も意味する。すなわち、プロピニルエンには1-メチルエチニレンが含まれ、ブチニレンには1-メチルプロピニレン、2-メチルプロピニレン、1,1-ジメチルエチニレン及び1,2-ジメチルエチニレンが含まれる。
【0081】
アルキニレンの上記の定義は、アルキニレンが、例えばHO-C
x-y-アルキニレンアミノ又はH
2N-C
x-y-アルキニレンオキシのように他の基の一部である場合にも適用される。
ヘテロ原子は、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子を意味する。
ハロアルキル(ハロアルケニル、ハロアルキニル)は、炭化水素鎖の1つ以上の水素原子を相互に独立して同じか又は異なってもよいハロゲン原子によって置き換えることによって上で定義したアルキル(アルケニル、アルキニル)から誘導される。ハロアルキル(ハロアルケニル、ハロアルキニル)が更に置換される場合には、すべての水素担持炭素原子についてそれぞれに一置換又は多置換の形で相互に独立して置換が行われ得る。
ハロアルキル(ハロアルケニル、ハロアルキニル)の例は、-CF
3、-CHF
2、-CH
2F、-CF
2CF
3、-CHFCF
3、-CH
2CF
3、-CF
2CH
3、-CHFCH
3、-CF
2CF
2CF
3、-CF
2CH
2CH
3、-CF=CF
2、-CCl=CH
2、-CBr=CH
2、-Cl=CH
2、-C≡C-CF
3、-CHFCH
2CH
3、-CHFCH
2CF
3等である。
用語
ハロアルキレン(ハロアルケニレン、ハロアルキニレン)もまた、上で定義したハロアルキル(ハロアルケニル、ハロアルキニル)から誘導される。ハロアルキルと異なりハロアルキレン(ハロアルケニル、ハロアルキニル)は、二価であり、2つの結合パートナーを必要とする。形式的には第2の原子価はハロアルキルから水素原子を取り除くことによって形成される。
対応する基は、例えば、-CH
2F、-CHF-、-CHFCH
2F、-CHFCHF-又は>CFCH
2F等である。
上記の定義は、対応するハロゲン基が他の基の一部である場合にも適用される。
【0082】
ハロゲンは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及び/又はヨウ素原子に関する。
シクロアルキルは、サブグループ単環状炭化水素環、二環状炭化水素環及びスピロ炭化水素環から構成されている。系は飽和されている。二環状炭化水素環においては、2つの環が一緒に結合されて、少なくとも2つの炭素原子を共に有する。スピロ炭化水素環においては、炭素原子(スピロ原子)は共に2つの環に属している。シクロアルキルが置換される場合には、すべての水素担持炭素原子についてそれぞれに一置換又は多置換の形で相互に独立して置換が行われ得る。環構造のあらゆる適切な位置で分子に置換基としてシクロアルキル自体が結合され得る。
シクロアルキルの例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ビシクロ[2.2.0]ヘキシル、ビシクロ[3.2.0]ヘプチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[4.3.0]ノニル(オクタヒドロインデニル)、ビシクロ[4.4.0]デシル(デカヒドロナフタレン)、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル(ノルボルニル)、ビシクロ[4.1.0]ヘプチル(ノルカラニル)、ビシクロ[3.1.1]ヘプチル(ピナニル)、スピロ[2.5]オクチル、スピロ[3.3]ヘプチル等である。
シクロアルキルの上記の定義は、シクロアルキルが、例えばC
x-y-シクロアルキルアミノ又はC
x-y-シクロアルキルオキシのように他の基の一部である場合にも適用される。
シクロアルキルの遊離原子価が飽和される場合には、
脂環基が得られる。
したがって、用語
シクロアルキレンは、上で定義したシクロアルキルから誘導され得る。
シクロアルキルと異なりシクロアルキレンは、二価であり、2つの結合パートナーを必要とする。形式的には第2の原子価は、シクロアルキルから水素原子を取り除くことによって得られる。対応する基は、例えば
【0084】
である。
シクロアルキレンの上記の定義は、シクロアルキレンが、例えばHO-C
x-y-シクロアルキレンアミノ又はH
2N-C
x-y-シクロアルキレンオキシのように他の基の一部である場合にも適用される。
シクロアルケニルは、サブグループ単環状炭化水素環、二環状の炭化水素環及びスピロ炭化水素環からも構成される。しかしながら、系は不飽和である。すなわち、少なくとも1つのC-C二重結合があるが、芳香族系でない。形式的に上文で定義したシクロアルキルにおいて隣接する環状炭素原子の2つの水素原子が取り除かれかつ遊離原子価が飽和されて第2の結合を形成する場合には、対応するシクロアルケニルが得られる。シクロアルケニルが置換される場合には、すべての水素担持炭素原子についてそれぞれに一置換又は多置換の形で相互に独立して行われ得る。シクロアルケニル自体は、置換基として環構造のあらゆる適切な位置で分子に結合され得る。
シクロアルケニルの例は、シクロプロパ-1-エニル、シクロプロパ-2-エニル、シクロブタ-1-エニル、シクロブタ-2-エニル、シクロペンタ-1-エニル、シクロペンタ-2-エニル、シクロペントタ-3-エニル、シクロヘキサ-1-エニル、シクロヘキサ-2-エニル、シクロヘキサ-3-エニル、シクロヘプタ-1-エニル、シクロヘプタ-2-エニル、シクロヘプタ-3-エニル、シクロヘプタ-4-エニル、シクロブタ-1,3-ジエニル、シクロペンタ-1,4-ジエニル、シクロペンタ-1,3-ジエニル、シクロペンタ-2,4-ジエニル、シクロヘキサ-1,3-ジエニル、シクロヘキサ-1,5-ジエニル、シクロヘキサ-2,4-ジエニル、シクロヘキサ-1,4-ジエニル、シクロヘキサ-2,5-ジエニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2,5-ジエニル(ノルボルナ-2,5-ジエニル)、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-エニル(ノルボルネニル)、スピロ[4.5]デカ-2-エン等である。
シクロアルケニルの上記の定義は、シクロアルケニルが、例えば、C
x-y-シクロアルケニルアミノ又はC
x-y-シクロアルケニルオキシのように他の基の一部であるときにも適用される。
シクロアルケニルの遊離原子価が飽和される場合には、
不飽和脂環基が得られる。
したがって、用語
シクロアルケニレンは、上で定義したシクロアルケニルから誘導され得る。シクロアルケニルと異なりシクロアルケニレンは、二価であり、2つ結合パートナーを必要とする。形式的には第2の原子価は、シクロアルケニルから水素原子を取り除くことによって得られる。対応する基は、例えば
【0086】
である。
シクロアルケニレンの上記の定義は、シクロアルケニレンが、例えばHO-C
x-y-シクロアルケニレンアミノ又はH
2N-C
x-y-シクロアルケニレンオキシのように、他の基の一部である場合にも適用される。
アリールは、少なくとも1つの芳香族炭素環を有する単環、二環又は三環の炭素環を示す。好ましくは、第2の環が芳香族であってもよく、しかしながら、飽和されていてもよく、部分的に飽和されていてもよい、6つの炭素原子を有する単環基(フェニル)又は9つ又は10の炭素原子を有する二環基(2つの6員環又は5員環を有する1つの6員環)を示す。アリールが置換される場合には、すべての水素担持炭素原子についてそれぞれに一置換又は多置換の形で相互に独立して置換が行われ得る。アリール自体は、置換基として環構造のあらゆる適切な位置で分子に結合され得る。
アリールの例は、フェニル、ナフチル、インダニル(2,3-ジヒドロインデニル)、インデニル、アントラセニル、フェナントレニル、テトラヒドロナフチル(1,2,3,4-テトラヒドロナフチル、テトラリニル)、ジヒドロナフチル(1,2-ジヒドロナフチル)、フルオレニル等である。
アリールの上記の定義は、アリールが、例えばアリールアミノ又はアリールオキシのように他の基の一部であるときにも適用される。
アリールの遊離原子価が飽和される場合には、
芳香族基が得られる。
用語
アリーレンもまた、上で定義したアリールから誘導され得る。アリールと異なりアリーレンは、二価であり、2つの結合パートナーを必要とする。形式的には、アリールから水素原子を取り除くことによって第2の原子価が形成される。対応する基は、例えば
【0088】
である。
アリーレンの上記の定義は、アリーレンが、例えばHO-アリーレンアミノ又はH
2N-アリーレンオキシのように他の基の一部であるときにも適用される。
ヘテロシクリルは、基CH
2-の1つ以上を炭化水素環において相互に独立して基-O-、-S-、又は、-NHで置き換えることによって又は基=CH-の1つ以上を基=N-で置き換えることによって上で定義したシクロアルキル、シクロアルケニル及びアリールから誘導される環構造を示し、ここで、合計5つよりも多くないヘテロ原子が存在してもよく、少なくとも1つの炭素原子が2つの酸素原子の間に及び2つの硫黄原子の間に又は1つの酸素と1つの硫黄原子の間に存在してもよく、全体として環が化学安定性を有しなければならない。ヘテロ原子は、必要によりすべての可能性がある酸化段階(硫黄→スルホキシド-SO-、スルホン-SO
2-; 窒素→N-オキシド)で存在してもよい。ヘテロシクリルにおいて、複素芳香環は
ない。すなわち、ヘテロ原子は芳香族系の一部ではない。
シクロアルキル、シクロアルケニル及びアリールからの誘導の直接の結果は、飽和又は不飽和の形で存在してもよい、サブグループ単環複素環、二環複素環、三環複素環及びスピロ複素環で構成されている。不飽和は、該当の環構造内に少なくとも1つの二重結合があるが、複素芳香環系は形成されないことを意味する。二環複素環において、2つの環が一緒に結合されるので、少なくとも2つの(ヘテロ)原子を共通して有する。スピロ複素環において、炭素原子(スピロ原子)は、2つの環に共にに属している。ヘテロシクリルが置換される場合には、すべての水素担持炭素及び/又は窒素原子についてそれぞれに一置換又は多置換の形で相互に独立して置換が行われ得る。ヘテロシクリル自体は、置換基として環構造のあらゆる適切な位置で分子に結合され得る。
【0089】
ヘテロシクリルの例は、テトラヒドロフリル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、チアゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキシラニル、アジリジニル、アゼチジニル、1,4-ジオキサニル、アゼパニル、ジアゼパニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ホモモルホリニル、ホモピペリジニル、ホモピペラジニル、ホモチオモルホリニル、チオモルホリニル-S-オキシド、チオモルホリニル-S,S-ジオキシド、1,3-ジオキソラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、[1,4]-オキサゼパニル、テトラヒドロチエニル、ホモチオモルホリニル-S,S-ジオキシド、オキサゾリジノニル、ジヒドロピラゾリル、ジヒドロピロリル、ジヒドロピラジニル、ジヒドロピリジル、ジヒドロピリミジニル、ジヒドロフリル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル-S-オキシド、テトラヒドロチエニル-S,S-ジオキシド、ホモチオモルホリニル-S-オキシド、2,3-ジヒドロアゼト、2H-ピロリル、4H-ピラニル、1,4-ジヒドロピリジニル、8-アザビシクロ[3.2.1]オクチル、8-アザビシクロ[5.1.0]オクチル、2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、8-オキサ-3-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクチル、3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクチル、2,5-ジアザビシクロ-[2.2.1]ヘプチル、1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクチル、3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクチル、3,9-ジアザ-ビシクロ[4.2.1]ノニル、2,6-ジアザ-ビシクロ[3.2.2]ノニル、1,4-ジオキサ-スピロ[4.5]デシル、1-オキサ-3.8-ジアザ-スピロ[4.5]デシル、2,6-ジアザ-スピロ[3.3]ヘプチル、2,7-ジアザ-スピロ[4.4]ノニル、2,6-ジアザ-スピロ[3.4]オクチル、3,9-ジアザ-スピロ[5.5]ウンデシル、2.8-ジアザ-スピロ[4.5]デシル等である。
更なる例は、各々水素担持原子で結合され得る(水素が交換される)、下で例示される構造である:
【0091】
ヘテロシクリルの上記の定義は、ヘテロシクリルが、例えばヘテロシクリルアミノ又はヘテロシクリルオキシのように他の基の一部である場合にも適用される。
ヘテロシクリルの遊離原子価が飽和される場合には、
複素環基が得られる。
用語
ヘテロシクリレンもまた、上で定義したヘテロシクリルから誘導される。ヘテロシクリルと異なりヘテロシクリレンは、二価であり、2つの結合パートナーを必要とする。形式的には第2の原子価は、ヘテロシクリルから水素原子を取り除くことによって得られる。対応する基は、例えば
【0093】
である。
ヘテロシクリルエンの上記の定義は、ヘテロシクリレンが、例えばHO-ヘテロシクリレンアミノ又はH
2N-ヘテロシクリレンオキシのように他の基の一部である場合にも適用される。
ヘテロアリールは、対応するアリール又はシクロアルキル(シクロアルケニル)と比較して、1つ以上の炭素原子の代わりに、窒素、硫黄及び酸素から相互に独立して選ばれる、1つ以上の同じか又は異なるヘテロ原子を含有する、少なくとも1つの複素芳香環を有する単環複素芳香環又は多環複素芳香環を示し、ここで、得られた基は化学的に安定でなければならない。ヘテロアリールの存在の前提条件は、ヘテロ原子及び複素芳香族系である。ヘテロアリールが置換される場合には、すべての水素担持炭素及び/又は窒素原子についてそれぞれに一置換又は多置換の形で相互に独立して行われ得る。ヘテロアリール自体は、置換基として炭素と窒素双方の環構造のあらゆる適切な位置で分子に結合され得る。
ヘテロアリールの例は、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、ピリジル-N-オキシド、ピロリル-N-オキシド、ピリミジニル-N-オキシド、ピリダジニル-N-オキシド、ピラジニル-N-オキシド、イミダゾリル-N-オキシド、イソキサゾリル-N-オキシド、オキサゾリル-N-オキシド、チアゾリル-N-オキシド、オキサジアゾリル-N-オキシド、チアジアゾリル-N-オキシド、トリアゾリル-N-オキシド、テトラゾリル-N-オキシド、インドリル、イソインドリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンズイミダゾリル、インダゾリル、イソキノリニル、キノリニル、キノキサリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、ベンゾトリアジニル、インドリジニル、オキサゾロピリジル、イミダゾピリジル、ナフチリジニル、ベンゾキサゾリル、ピリドピリジル、プリニル、プテリジニル、ベンゾチアゾリル、イミダゾピリジル、イミダゾチアゾリル、キノリニル-N-オキシド、インドリル-N-オキシド、イソキノリル-N-オキシド、キナゾリニル-N-オキシド、キノキサリニル-N-オキシド、フタラジニル-N-オキシド、インドリジニル-N-オキシド、インダゾリル-N-オキシド、ベンゾチアゾリル-N-オキシド、ベンズイミダゾリル-N-オキシド等である。
更なる例は、それぞれ水素担持原子で結合され得る(水素が交換される)、下で例示される構造である:
【0095】
ヘテロアリールの上記の定義は、ヘテロアリールが、例えばヘテロアリールアミノ又はヘテロアリールオキシのような他の基の一部であるときにも適用される。
ヘテロアリールの遊離原子価が飽和される場合には、
複素芳香族基が得られる。
用語
ヘテロアリーレンもまた、上で定義したヘテロアリールから誘導される。ヘテロアリールと異なりヘテロアリーレンは、二価であり、2つの結合パートナーを必要とする。形式的に第2の原子価は、ヘテロアリールから水素原子を取り除くことによって得られる。対応する基は、例えば
【0097】
である。
ヘテロアリーレンの上記の定義は、ヘテロアリーレンが、例えばHO-ヘテロアリーレンアミノ又はH
2N-ヘテロアリーレンオキシのように他の基の一部であるときにも適用される。
置換は、検討中の原子に直接結合されている水素原子が、他の原子又は原子の他の基(置換基)によって置き換えられることを意味する。出発状態(水素原子の数)によっては、1つの原子について一置換又は多置換が行われ得る。特定の置換基による置換は、置換基及び置換される原子の許容された原子価が相互に対応する場合にのみ可能であり、置換によって安定な化合物に(すなわち、例えば転位、環化又は脱離によって自発的に変換されない化合物に)なる。
二価の置換基、例えば=S、=NR、=NOR、=NNRR、=NN(R)C(O)NRR、=N
2等は、炭素原子の置換基であり得るだけであり、ここで、二価の置換基=Oは硫黄の置換基でもあり得る。一般に、置換は、環系でのみ二価の置換基によって行われ得るものであり、2つのジェミナル水素原子、すなわち、置換の前に飽和されている同じ炭素原子に結合されている水素原子による置き換えを必要とする。それ故、二価の置換基による置換は、環構造の基-CH
2-又は硫黄原子でのみ可能である。
【0098】
立体化学/溶媒和物/水和物: 特にことわらない限り、説明において又は特許請求の範囲において示される構造式又は化学名は対応する化合物自体を表しているが、互変異性体、立体異性体、光学異性体、幾何異性体(例えば、エナンチオマー、ジアステレオマー、E/Z異性体等)、ラセミ化合物、別々のエナンチオマーの所望の組み合わせでの混合物、ジアステレオマーの混合物、上文で挙げた形態の混合物(その形態が存在する場合)だけでなく塩、特にその医薬的に許容され得る塩も包含している。本発明の化合物及び塩は、溶媒和された形態で(例えば医薬的に許容され得る溶媒、例えば水、エタノール等で)又は溶媒和されていない形態で存在し得る。一般に、本発明のための溶媒和された形態(例えば水和物)は、溶媒和されていない形態に等しい値と考えるべきである。
【0099】
塩: 用語「医薬的に許容され得る」は、一般に認められた医師の意見に従って、ヒト及び/又は動物組織と共に用いるのに適切でありかつ過剰な毒性、刺激又は免疫応答を有しないかもしくは起こさないか又は他の問題又は合併症につながらない、すなわち全体に許容できるリスク/ベネフィット比に対応する化合物、材料、組成物及び/又は製剤を示すために本明細書において用いられる。用語「薬学医薬的に許容され得る塩」は、親化合物が酸又は塩基の添加によって変性されることが開示された化学化合物の誘導体に関する。医薬的に許容され得る塩の例としては、塩基性官能基、例えばアミンに関して鉱酸又は有機酸の塩、酸性官能基、例えばカルボン酸等のアルカリ金属又は有機塩が挙げられる(これに限定されるものではない)。これらの塩としては、特に、酢酸塩、アスコルビン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、重炭酸塩、重酒石酸塩、臭化物/臭化水素酸塩、エデト酸Ca/エデト酸塩、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物/塩酸塩、クエン酸塩、エジシル酸塩、エタンジスルホン酸塩、エストール酸塩、エシル酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸、グリコール酸塩、グリコリルアルサニレート、ヘキシルレゾルシンヒドラバミン、ヒドロキシマレイン酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物、イソチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩、メシル酸塩、メチル臭化物、メチル硝酸塩、メチル硫酸塩、粘液酸塩、ナプシル酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、パントテン酸塩、フェニル酢酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、ステリン酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、スルファミド、硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸、トルエンスルホン酸塩、トリエチルヨウ化物、アンモニウム、ベンザチン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン及びプロカインが挙げられる。他の医薬的に許容され得る塩は、金属、例えばアルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛等のカチオンにより形成され得る。(Pharmaceutical salts, Birge, S.M. et al., J. Pharm. Sci., (1977),
66, 1-19も参照のこと)。
本発明の医薬的に許容され得る塩は、従来の化学方法によって、塩基性又は酸性の官能性をもつ親化合物から開始して調製され得る。一般に、その塩は、これらの化合物の遊離酸又は塩基の形態を充分量の対応する塩基又は酸と水又は有機溶媒、例えばエーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、アセトニトリル(又はその混合物)中で反応させることによって合成され得る。
反応混合物から化合物を精製又は分離するのに有用である上で挙げたもの以外の酸の塩(例えばトリフルオロ酢酸塩)もまた本発明の一部としてみなされるべきでる。
一部の略号表示及びその構造対応を以下に示す:
【0101】
例えば、配列X-Y-Zにおいて成分Yが構造部分-N=に対応すると仮定する場合には、これはX=N-Z、更にX-N=Zの双方を意味する。
式、例えば
【0103】
において、点線は、環構造が炭素1又は2を介して分子に結合され得ることを意味するので、下記の式
【0107】
において、文字Aは、例えば、該当の環の他の環への結合を示すことをより容易にするために、環指定の機能を有する。
どちらの隣接する基に結合するか、また、どちらの原子価を有するかを決定することが重大である二価基については、明確にするために必要な場合、下記の式のように、対応する結合パートナーが括弧で示されている:
【0109】
基又は置換基は、対応する基記号(例えばR
a、R
b等)を有する多くの別の基/置換基からしばしば選ばれる。その基が異なる分子部分において本発明の化合物を定義するために繰り返し用いられる場合には、種々の使用が全体に相互に独立しているとみなすべきであることは常に心に留めておかなければならない。
本発明のための治療的に有効な量は、病気の症状を取り除くことができ又はその症状を予防又は改善することができ、又は治療した患者の生存を延長する物質の量を意味する。
【0111】
本発明の特徴及び効果は、本発明の範囲を制限することなく一例として本発明の原理を例示する下記の詳細な実施例から明らかになるであろう:
【0112】
本発明の化合物の調製
一般
特に明記しない限り、すべての反応は、分析室において共通して用いられる方法を用いて商業的に入手できる装置において行われる。空気及び/又は湿気に感受性がある出発材料は保護ガス下で保存され、対応する反応及びそれと共に操作は保護ガス(窒素又はアルゴン)下で行われる。
化合物は、Autonomソフトウェア(Beilstein)を用いてBeilstein則に従って又はLexichem(リリース2.0.0; OpenEye Scientific Software)を用いることにより命名される。化合物が構造式とその命名法双方によって表される場合には、不一致の場合は構造式が決定する。
マイクロ波反応は、好ましくは撹拌しつつ、Biotageによって製造された開始剤/反応器において又は密封容器(好ましくは2、5又は20mL)内でCEMによって製造されたExplorerにおいて行われる。
【0113】
クロマトグラフィー
分取用中圧クロマトグラフィ(MPLC)については、Millipore(名称: Granula Silica Si-60A 35-70μm、NP相)製のシリカゲル又はMacherey Nagel(名称: Polygoprep 100-50 C18)製のC-18 RP-シリカゲル(RP相)が用いられる。自動順相クロマトグラフィーは、フラクションコレクターがIsco製のCombiFlash Foxy 200と組み合わせてCombiFlash Companion XL装置により行われる。これのために、商業的に入手できるRediSepRf(例えば120gのシリカゲル)一方向カラムが用いられる。更に、自動順相クロマトグラフィーは、Biotage製のIsolera Flash Purification装置を用いて行われ得る。これのために、Biotageから商業的に入手できる一方向カラムSNAPカートリッジ(例えば50gのシリカゲル)が用いられる。
薄層クロマトグラフィーは、Merck製の既製のシリカゲル60TLCプレート/ガラス(蛍光指示薬F-254による)上で行われる。本発明の実施例化合物の分取用高圧クロマトグラフィー(HPLC)は、Waters(名称: XTerra Prep. MS C18、5μm、30×100mm又はXTerra Prep. MS C18、5μm、50×100mmOBD又はSymmetrie C18、5μm、19×100mm又はSunfire C18 OBD、19×100mm、5μm又はSunfire Prep C 10μm OBD 50×150mm又はX-Bridge Prep C18 5μm OBD 19×50mmの又はX-Bridge Prep C18 10μm OBD 50×150mm)、Agilent(名称: Zorbax SB-C8 5μm PrepHT 21.2×50mm)及びPhenomenex(名称:Gemini C18 5μm AXIA 21.2×50mm又はGemini C18 10μm 50×150mm)製のカラムにより行われる。化合物は、いずれも0.1% HCOOHが水に添加されている(酸性条件)、H
2O/アセトニトリル又はH
2O/MeOHの異なる勾配を用いて溶離される。塩基性条件下のクロマトグラフィーについては、H
2O/アセトニトリル勾配が用いられ、水は下記の製法を使用して塩基性にされる: 5mLの炭酸水素アンモニウム溶液(158g/1LのH
2O)と2mLのアンモニア(7M/MeOH)をH
2Oで1Lにする。
本発明の実施例化合物の順相による分取用高圧クロマトグラフィー(HPLC)は、Macherey & Nagel(名称: Nucleosil、50-7、40×250mm)及びVDSoptilab(名称: Kromasil 100 NH
2、10μM、50×250mm)製のカラムで行われる。化合物は、0.1% NH
3がMeOHに添加されているDCM/MeOHの異なる勾配を用いて溶離される。
中間化合物の分析容HPLC(反応制御)は、Agilent(名称: Zorbax SB-C8、5μm、21.2×50mm又はZorbax SB-C8 3.5μm 2.1×50mm)及びPhenomenex(名称:Gemini C18 3μm 2×30mm)製のカラムを用いて行われる。分析用設備は、いずれの場合においても質量検出器を備えている。
【0114】
HPLC-質量分析/UV-分光光度法
本発明の実施例化合物を確認するための保持時間/MS-ESI
+は、HPLC-MS装置(質量検出器を有する高性能液体クロマトグラフィー)を用いて得られる。注入ピークで溶離する化合物は、保持時間t
Ret. = 0.00を示す。
HPLC-MS法
HPLC: Agilent 1100 Series
MS: Agilent LC/MSD SL
カラム: Waters、XBridge
TM C18、2.5μm、2.1×20 mm Part. No.186003201
溶離液: A: 0.1% NH
3(= pH 9-10)
B: アセトニトリルHPLCグレード
検出: MS: 正及び負
質量範囲: 120-800m/z
流量: 1.00mL/min
カラム温度: 60℃
勾配: 0.00min 5% B
0.00-2.50min 5%→95% B
2.50-2.80min 95% B
2.81-3.10min 95%→5% B
本発明の化合物は、以下に記載されている合成方法によって調製され、ここで、一般式の置換基は上文で示した意味を有する。これらの方法は、本発明の内容及び特許請求した化合物の範囲をこれらの実施例に制限することなく本発明の例示を意図するものである。出発化合物の調製が記載されていない場合には商業的に入手できるか又は本明細書に記載されている既知の化合物又は方法と同様にして調製され得る。文献に記載されている物質は、発表された合成方法に従って調製される。
【0115】
反応スキーム1: タイプIの化合物を調製する方法
【0117】
本発明のタイプIの化合物は、反応スキーム1に示されるようにCuSO
4及びアスコルビン酸ナトリウムの存在下にアルキンC-1で環付加することによってアジドA-3から出発する合成法1Aによって調製され得る。アジドA-3は、アニリンA-2からTMSN
3の存在下に、例えばtert.-ブチルニトライトでアジド形成することによって合成されてもよく、これはモノBoc保護ビスアニリンA-1から出発して適切なカルボン酸ED-2とのアミドカップリング反応及び次の脱保護によって調製され得る。アミド結合は、文献から既知のカップリング法、例えばSOCl
2、塩化オキサリル/DMF又はGHOSEZ試薬を用いた酸塩化物への活性化を用して行われ得る。更に、カップリング試薬、例えばHATU、TBTU、DCC、PPCA及び他の一般試薬は、アミド結合にも用いられ得る。モノBoc保護ビスアニリンA-1は、ニトロ化合物Z-1からニトロ基の還元によって調製されてもよく、これはニコチン酸ED-1からtert.-BuOH中のDPPAを用いて酸分解によって(例えばCURTIUSに従って)合成され得る。
通常の合成法1Aの変法において、適切な更に官能基化されたカルボン酸R
2COOH(ED-2)が用いられる場合には、アニリンA-2がアミドカップリング後又はそれの間にこれらの官能基で更に誘導体化され得る。すなわち、アニリンA-1から出発して更なる反応工程がアミド結合の他に行われなければならず、必要により特別なカルボン酸ED-2が調製されなければならない(別の最終反応工程、合成法1A
*)。
反応順序の逆転において、タイプIの化合物は、合成法1Bによっても調製され得る。ニトロ化合物Z-1はまずアミノ官能基で脱保護され、次にアジドA-4に変換され、次に、上記のように環付加によってアルキンC-1と反応させて、ニトロ化合物A-5を得る。ニトロ基を還元して、アニリンA-6を得、これを適切なカルボン酸ED-2とアミドカップリング反応させて、本発明のタイプIの化合物を得る。
記載されたカルボン酸ED-2は、商業的に入手でき、文献から既知の方法によっても対応する遊離体から調製され得る。
【0118】
A. アルキンC-1の調製
反応スキーム2: TMS保護アルキンB-1の調製
【0120】
TMS保護アルキンB-1は、対応するピリジルハライドZ-2(好ましくはBr、I又はCl)からTMS-アセチレンを用いてSONOGASHIRAのパラジウム触媒クロスカップリング反応によって調製される。ハライドZ-2は、フルオロピリジンED-3から第2及び第一(R
0 =H)アミンR
0R
1NHによる求核置換反応によって合成され得る。
a)TMS保護アルキンB-1aを合成する方法
【0122】
工程1: Z-2aの合成
3-ブロモ-5-フルオロ-ピリジンED-3a(4.26g、23.5ミリモル)及びイソプロピルピペラジン(7.58g、59.1ミリモル)をn-BuOH(16mL)に入れ、100℃で6d撹拌する。冷却の後、反応混合物を0.1N塩酸で酸性にし、EAで3回抽出する。水相を水酸化ナトリウム溶液でpH 10に調整し、DCMで3回抽出する。合わせた有機相をMgSO
4で乾燥し、ろ過し、回転蒸発器を用いて蒸発させる。残留物を少しのDCMに溶解し、DCM(Argonaut, Art.No. 800260)に予め膨潤させた4gのポリマー結合イソシアネートに添加し、RTで2h撹拌する。次に、樹脂をろ別し、DCMで洗浄し、回転蒸発器を用いて蒸発させる。このようにして得られた3-ブロモ-ピリジンZ-2a(HPLC-MS: t
Ret. = 1.59 min; MS (M+H)
+ = 284)を精製工程なしで再び用いる。
工程2: B-1aの合成
3-ブロモ-ピリジンZ-2a(3.88g、8.18ミリモル)、CuI(124mg、0.65ミリモル)及び(PPh
3)
2PdCl
2(95.0mg、0.14ミリモル)を保護ガス下にジイソプロピルアミン(5mL)に入れ、TMS-アセチレン(1.5mL、10.6ミリモル)と合わせ、マイクロ波反応器の内で100℃で30分間撹拌する。冷却の後、反応混合物を1N塩酸で希釈し、DCMで3回抽出する。酸性の水相をpH 9に調整し、DCMで3回抽出する。合わせた有機相をMgSO
4で乾燥し、ろ過し、回転蒸発器を用いて蒸発させる。残留物を順相クロマトグラフィーによって精製する。B-1a(HPLC-MS: t
Ret. = 2.13 min; MS (M+H)
+ = 203)の生成物含有画分を蒸発させ、高真空中で乾燥させる。
この方法と同様にして、ピリジルハライドED-3、対応する第一又は第二(R
0 =H)アミンR
0R
1NH及びTMS-アセチレンから他のTMS-保護アルキンB-1を合成する(表1を参照のこと)。
【0123】
表1: 調製したTMS保護アルキンB-1
【0124】
反応スキーム3: TMS保護アルキンB-1からアルキンC-1の遊離
【0126】
TMS-保護化合物B-1からKF、K
2CO
3又は文献から既知の切断試薬を用いてアルキンC-1がその場で用いられる直前に遊離され得る。しかしながら、ほとんどの場合に単離が可能である。
【0127】
B.特別なカルボン酸ED-2の調製
反応スキーム4: 特別なピラゾールカルボン酸ED-2の調製(合成法A)。
【0129】
反応スキーム4に記載された1,3-ジケトンZ-3からアルキルヒドラジンで環化し、続いて塩基性エステル切断によって特別なピラゾール-5-カルボン酸ED-2が調製され得る。メチルケトンED-4からジエチルオキサレートと縮合することによって1,3-ジケトンZ-3が合成され得る。用いられるケトンED-4とヒドラジンR
INHNH
2によっては、必要により4つまでの位置異性体が記載された反応順序で形成され、所望のカルボン酸ED-2がクロマトグラフィーによって単離される。
反応スキーム5: 特別なピラゾールカルボン酸ED-2を調製する更に可能な方法(合成法B)。
【0131】
反応スキーム5に示されるようにアルキルハライドでアルキル化し、次にピラゾールED-5からエステル切断によって、3-メチル-ピラゾールカルボン酸ED-2が調製され得る。用いられるアルキルハライドは好ましくはクロライド、ブロマイド及びヨーダイドである。ED-5について対応する互変異性体が必要によりある程度存在し得るので、位置異性体の混合物からクロマトグラフィーによって所望のカルボン酸ED-2が分離され得る。
a) ピラゾールカルボン酸ED-2aを合成する方法(合成法A)
【0133】
メチルプロピルケトンED-4a(1.5mL、14.1ミリモル)をEtOH(70mL)に入れ、ジエチルオキサレート(2.3mL、17.0ミリモル)及びカリウム-tert.-ブトキシド(1.73g、15.4ミリモル)と合わせ、75℃で30分間撹拌する。次に、反応混合物をRTに冷却し、tert.-ブチルヒドラジン塩酸塩(3.49g、18.0ミリモル)を添加し、混合物を75℃で1.5h撹拌する。回転蒸発器を用いて溶媒を除去し、残留物をTHF(15mL)に溶解し、LiOH水溶液(1M、21.0mL)と合わせ、RTで20h撹拌する。反応混合物をH
2Oで希釈し、水相をDCMで2回抽出する。有機相を捨てる。水相を塩酸でpH 1に酸性にし、DCMで5回抽出する。合わせた有機相をMgSO
4で乾燥し、ろ過し、回転蒸発器を用いて蒸発させる。残留物を少しのDCMに溶解し、クロマトグラフィー(DCM/MeOH = 100:0〜80:20)によって精製する。ED-2aの生成物含有画分を合わせ、回転蒸発器を用いて蒸発させる。
b) ピラゾールカルボン酸ED-2bを合成する方法(合成法B)
【0135】
DMF(7mL)中のED-5a(2.00g、14.3ミリモル)を無水DMF(8mL)中のNaH(694mg、60%、17.4ミリモル)の懸濁液に氷で冷却しながら滴下し、混合物を1hかけてRTにゆっくり解凍する。次に、イソプロピルブロマイド(2.7mL、28.8ミリモル)を添加し、混合物をRTで20h撹拌する。反応混合物を少しの水と混合し、次にけん化のためにLiOH水溶液(414mg/3mLのH
2O)を添加し、混合物を40℃で2h撹拌する。反応混合物を塩酸で中和し、回転蒸発器を用いてある程度まで蒸発させ、残留物を分取用RP-MPLCによって精製する。ED-2b(HPLC-MS: t
Ret. = 0.00 min; MS (M-H)
- = 167)の生成物含有画分を合わせ、凍結乾燥する。
これらの方法a)及びb)と同様にして、対応する遊離体ED-4又はED-5から更にピラゾールカルボン酸ED-2が合成され得る。
【0136】
表2: タイプIの化合物を調製するために用いられるカルボン酸ED-2
【0137】
c) フランカルボン酸中間体ED-2iを合成する方法(合成法1A*に用いられる)
【0139】
AlCl
3(25.4g、190ミリモル)をCS
2(200mL)中メチルフラン-2-カルボキシレート(20.0g、159ミリモル)とtert.-ブチルブロマイド(21.4mL、190ミリモル)に氷で冷却しながらバッチ式で添加し、混合物をRTで6h撹拌する。反応混合物を氷水上に注入し、濃塩酸(25mL)と混合し、10分間撹拌する。次に、水相を200mLのEAで2×抽出する。合わせた有機相をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、回転蒸発器を用いて蒸発させる。このようにして得られたメチル5-tert.-ブチル-フラン-2-カルボン酸塩を追加の精製工程なしで用いる。
CCl
4(200mL)中の得られたメチル5-tert.-ブチル-フラン-2-カルボキシレート(10.0g、55.0ミリモル)、パラホルムアルデヒド(9.88g、329ミリモル)及びZnCl
2(15.0g、110ミリモル)にエーテルのHCl溶液(4N、200mL)をRTで添加し、混合物をRTで4d撹拌する。反応混合物を氷水に注入し、200mLのEAで2回抽出する。合わせた有機相をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、回転蒸発器を用いて蒸発させる。粗生成物を少しのEAに溶解し、NPクロマトグラフィ(PE/EA = 98:2)によって精製する。回転蒸発器を用いて3-クロロメチル誘導体Z-4a(メチル5-tert-ブチル-4-クロルメチル-フラン-2-カルボキシレート)の生成物含有画分を蒸発させる。
LiOH水溶液(1M、35mL)をTHF(30mL)のメチルエステルZ-4a(3.02g、13.1ミリモル)に添加し、反応混合物をRTで30h撹拌うる。次に、回転蒸発器を用いて混合物を蒸発させ、水性残留物をDCM(それぞれ50mL)で2回抽出する。合わせた有機相を水酸化ナトリウム溶液(1M、50mL)で1回再抽出する。合わせた水相を塩酸(6N)で酸性にし、DCMで4回抽出する。合わせた有機相をMgSO
4で乾燥し、ろ過し、回転蒸発器を用いて蒸発させる。このようにして得られたカルボン酸ED-2i(HPLC-MS: t
Ret = 0.00 min; MS (M-H)
- = 197)を追加の精製せずに用いる。
カルボン酸ED-2iがアニリンA-1にカップリングされ、同時に側鎖にアミンNHR
iR
iiによって置換されるので、化合物A-2
*が生じ得る。これをA-2のように反応させて、本発明の化合物を形成し得る(変法1A
*による合成法1A)
【0141】
アミンNHR
iR
iiの代わりにアルコールR
iiiOH、例えばエタノールを添加するか又は反応がアルコールR
iiiOH中で行われる場合には、対応するフリルメチルエーテルA-2
**が得られることになる。
【0143】
C.本発明のタイプI化合物の調製
a)A-1aを合成する方法
【0145】
工程1: Z-1aの合成
ED-1a(15.6g、85.7ミリモル)をtert.-BuOH(300mL)に入れ、DPPA(27mL、125ミリモル)及びNMM(12mL、108ミリモル)と合わせ、5h還流する。冷却後、塩化ナトリウム飽和溶液を添加し、混合物をEAで数回抽出する。合わせた有機相を塩化ナトリウム飽和溶液で洗浄し、MgSO
4で乾燥し、ろ過し、回転蒸発器を用いて蒸発させる。残留物を水に溶解し、凍結乾燥する。得られたZ-1a (HPLC-MS: t
Ret. = 1.73 min; MS (M+H)
+ = 254)を更に精製せずに用いる。
工程2: A-1aの合成
Z-1a(15.1g、59.6ミリモル)をMeOH(200mL)中の水素化反応器内に入れ、Pd/C(5%、1.39g)と合わせ、RTで5バール水素圧下に20h撹拌する。次に、触媒をろ別し、残留物をMeOHで数回洗浄し、回転蒸発器を用いてろ液を蒸発させる。このようにして得られたA-1a(HPLC-MS: t
Ret. = 1.11 min; MS (M+H)
+ = 224)を更に精製せずに用いる。
b) アニリンA-2aを合成する方法
【0147】
PPCA(50%/EA、7.5mL、13.0ミリモル)をTHF(20mL)中のA-1a(2.96g、13.2ミリモル)、ED-2c(2.07g、12.3ミリモル)及びNEt
3(5mL)にRTで5分かけて滴下し、反応混合物は撹拌しながらRTで3d放置する。回転蒸発器を用いて反応混合物を蒸発させ、残留物を少しのDCMに溶解し、NPクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 100:0〜80:20)によって精製する。アミドの生成物含有画分を合わせ、回転蒸発器を用いて蒸発させる。
Boc基を切断するために、アミド(1.67g、4.50ミリモル)をDCM(20mL)に入れ、濃塩酸(2mL)と合わせ、RTで20h撹拌する。次に、混合物をDCM及びH
2Oで希釈し、有機相を分離し、塩酸(8N)で2回以上抽出する。合わせた水相を水酸化ナトリウム溶液(8N)でアルカリにし、DCMで4回抽出する。合わせた有機相をMgSO
4で乾燥し、ろ過し、回転蒸発器を用いて蒸発させる。得られたA-2a(HPLC-MS: t
Ret. = 1.46 min; MS (M+H)
+ = 274)を更に精製せずに用いる。
c) アジドA-3aを合成する方法
【0149】
トリメチルシリルアジド(2mL、25.1ミリモル)及びtert.-ブチルニトライト(3.4mL、28.6ミリモル)を1,4-ジオキサン(30mL)中のA-2a(1.21g、4.41ミリモル)にいくつかのバッチ内で添加し、反応混合物をまずRTで、後に55℃で合計4d撹拌する。反応混合物をDCMで希釈し、炭酸水素ナトリウム飽和溶液で2回洗浄する。水相をDCMで2回抽出する。合わせた有機相をMgSO
4で乾燥し、ろ過し、回転蒸発器を用いて蒸発させる。残留物をNPクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EA = 85:15〜0:100)によって精製する。A-3a(HPLC-MS: t
Ret. = 1.89 min; MS (M+H)
+ = 300)の生成物含有画分を合わせ、回転蒸発器を用いて蒸発させる。
方法b)及びc)と同様にして、モノ-Boc保護ビスアニリンA-1から更なるアニリンA-2又はアジドA-3が合成され得る。
【0150】
表3: 実施例化合物Iを調製するために用いられるアニリンA-2又はアジドA-3
【0151】
d)実施例化合物I-1を合成する方法
【0153】
B-1a(124mg、410マイクロモル)及びKF(35.7mg、614マイクロモル)をMeOH(3mL)に入れ、混合物をRTで1h撹拌する。TMS基が完全に切断された後、アジドA-3a(60.4mg、202マイクロモル)、アスコルビン酸ナトリウム(33.1mg、167マイクロモル/H
2O)及びCuSO
4溶液(6.3μL、0.8M/H
2O)を連続して添加し、混合物を40℃で2d撹拌する。回転蒸発器を用いて反応混合物を蒸発させ、残留物を少しのDMF/MeOHに溶解し、分取用RP-HPLCによって精製する。生成物含有画分I-1 (HPLC-MS: t
Ret = 1.92 min; MS (M+H)
+ = 529)を凍結乾燥する。
実施例化合物I-1(合成法1A)について上で記載した方法a)〜d)と同様にして、本発明の更なる化合物I-2〜I-50をA-1アニリン、カルボン酸ED-2及びTMS保護アルキンB-1から合成され得る(表4を参照のこと)。更に、タイプIの他の実施例化合物が記載されている方法を用いて調製され得る。
【0155】
反応スキーム1〜5及びタイプI及びIIの実施例化合物に関する更なる参照:
他の同様の化合物が詳しく記載された反応を用いて同様に調製され得る作用に対して上記反応方法が指示される場合、これには反応温度の変動、反応の長さ、精製の種類(設備、勾配)、用いられる当量、用いられる保護基等の必要があり得る可能性が含まれるが、当業者はこれを直ちに認識しかつそれに応じて記載された反応を容易に適応するであろう。
アミドカップリング反応について、文献から既知であるカルボン酸を活性化する方法が用いられる。したがって、例えば、酸をSOCl
2、塩化オキサリル/DMF又はGHOSEZ試薬(1-クロロ-N,N,2-トリメチルプロペニルアミン)で酸塩化物に変換させてもよく、これを補助塩基、例えばTEA、DIPEA、ピリジン又は他の一般の有機塩基を添加して対応するアミンと反応させて、アミドを得る。あるいは、カルボン酸を特別な結合カップリング試薬、例えばHATU、TBTU、DCC、EDC、PyBOP、CDI、PPCA及び文献から既知の他の試薬で活性化させてもよく、上記のようにアミン及び補助塩基と反応させて、アミドを得る。
本発明のタイプI及びタイプIIにおける化合物基-NR
0R
1は、必要によりスキームに示されない他の反応工程において変性されて、他の基-NR
0R
1を形成してもよく、更に、本発明の化合物I及びIIが得られる。これらの反応工程は、置換、アルキル化、アシル化又は付加の反応であり得る。ピリジルアルキンC-1は、文献から既知の方法を用いて、対応するピリジルハライドからヨウ化銅(I)の存在下にトリメチルシリルアセチレンとのパラジウム触媒SONOGASHIRA交差カップリング反応によって調製され得る。このようにして得られたトリメチルシリル保護アルキンは、トリメチルシリル基をK
2CO
3又はKFで切断することによってその場で反応させて、末端アルキンを形成する。あるいは、アルキンC-1は、対応するピリジルカルボアルデヒドからBESTMANN-OHIRAの反応によっても調製され得る。これのために必要とされるピリジルカルボアルデヒドは、文献から既知の方法によって、例えば対応する複素芳香族化合物基のVILSMAIER-HAACKホルミル化によって合成され得る。
更に、他の遊離体成分の合成に関して下記の文献が参照される:
国際公開第2004/050642号パンフレット、同第2005/056535号パンフレット、同第2005/090333号パンフレット、同第2005/115991号パンフレット、米国特許第2006/100204号明細書、国際公開第2008/003770号パンフレット、同第2009/003999号パンフレット、同第2009/003998号パンフレット、同第2008/089034号パンフレット、同第2007/056016号パンフレット、同第2007/075896号パンフレット、同第2008/021388号パンフレット、同第2005/023761号パンフレット。
下記の実施例には、本発明をこれらの実施例に制限することなく本発明の化合物の生物活性が記載されている。
一般式(1)の化合物は、治療的分野において多くの可能な用途に特徴を有する。特定のシグナル酵素の阻害、特に培養ヒト腫瘍細胞の増殖に対する、また、例えば内皮細胞のような他の細胞の増殖に対する阻害作用も含まれる用途について特に述べられなければならない。
【0156】
キナーゼ試験B-Raf(V600E)
希釈系列において、10μL/ウェルの試験物質溶液をマルチウェルプレートに入れる。一般的には2μM〜0.119nM又は0.017nMの濃度の範囲が包含されるように希釈系列が選ばれる。必要ならば、2μMの開始濃度は50μM、10μM、0.4μM又は0.2857μMに変えられ、それに応じて更なる希釈が行われる。DMSOの最終濃度は5%である。10μL/ウェルのB-Raf (V600E)-キナーゼ溶液を20mMのトリス-HCl pH 7.5、0.1mMのEDTA、0.1mMのEGTA、0.286mMのオルトバナジン酸ナトリウム、10%グリセロール、1mg/mLのウシ血清アルブミン、1mMのジチオトレイトールにピペットで加え(0.5ngのB-Raf(V600E)-キナーゼを含有する、例えばUpstat製)、混合物を振盪しながらRTで1hインキュベートする。キナーゼ反応を20μL/ウェルATP溶液[最終濃度: 250μM ATP、30mMのトリス-HCl pH 7.5、0.02% Brij、0.2mMのオルトバナジン酸ナトリウム、10mMの酢酸マグネシウム、0.1mMのEGTA、ホスファターゼ混液(Sigma、# P2850、製造業者によって推奨される希釈度)]及び10μL/ウェルMEK1溶液[50ngのビオチン化MEK1(精製されたMEK1から標準手順に従って、例えばEZ-リンクスルホ-NHS-LC-ビオチン試薬、Pierce, # 21335で調製した)]の添加によって開始させ、絶えず振盪しながらRTで60分間行う。12μL/ウェルの100mMのEDTA溶液を添加することによって反応を停止させ、インキュベーションを更に5min続ける。55μL/wellウェルの反応溶液をストレプトアビジン被覆プレート(例えばStreptawell HighBond、Roche、# 11989685001)に移し、ビオチン化MEK1をプレートに結合するためにRTで1h穏やかに振盪させる。液体を除去した後、プレートを200μL/ウェルの1×PBSで5回洗浄し、一次抗体プラスユウロピウム標識二次抗体[Anti Phospho-MEK(Ser217/221)、Cell Signaling、# 9121及びEu-N1標識ヤギ-抗ウサギ抗体、Perkin Elmer、# AD0105]の100μL/ウェル溶液を添加し、一次抗体を1:2000に希釈し、二次抗体をDelfiaアッセイバッファ(Perkin Elmer, # 1244-111)に0.4〜0.5μg/mLまで希釈する。RTで1h振盪した後、溶液を注ぎ、200μL/ウェルのDelfia洗浄バッファ(Perkin Elmer, # 4010-0010/# 1244-114)で5回洗浄する。200μL/ウェルの強化溶液(Perkin Elmer, # 4001-0010/# 1244-105)の添加の後、混合物をRTで10分間振盪し、次に、プログラム「Delfia Time Resolved Fluorescence(Europium)」を用いてWallac Victorにおいて測定する。ソフトウエアプログラム(GraphPadPrizm)を用いてこれらの用量-活性曲線からIC
50値を得る。
上記の分析を用いて測定した実施例化合物のIC
50値を表5に示す。
【0158】
培養ヒトメラノーマ細胞(SK MEL-28、突然変異B RAFV600E)の増殖阻止の測定
培養ヒト腫瘍細胞の増殖を測定するために、メラノーマ細胞系SK-MEL-28[アメリカンタイプカルチュアコレクション(ATCC)から]の細胞を10%胎児ウシ血清、2%重炭酸ナトリウム、1mMのピルビン酸ナトリウム、1%非必須アミノ酸(例えばCambrex製、# BE13-114E)及び2mMのグルタミンで補足したMEM培養液中で培養する。SK-MEL-28細胞を補足したMEM培養液(上記参照)にウェル当たり2500細胞の密度で96ウェル平底皿に入れ、インキュベータ(37℃、5% CO
2で)内で一晩インキュベートする。活性物質を50μM〜3.2nMの濃度範囲が包含されるように異なる濃度で細胞に添加する。必要ならば、50μMの初期濃度を10μM又は2μMに変え、それに応じて更に希釈を行う(0.6nM又は0.12nMまで)。更に72hのインキュベーションの後、20μLのAlamarBlue試薬(Serotec Ltd., # BUF012B)を各ウェルに添加し、細胞を更に3〜6hインキュベートする。AlamarBlue試薬の呈色変化を蛍光分光光度計(例えばGemini, Molecular Devices)において測定する。ソフトウエアプログラム(GraphPadPrizm)を用いてEC
50値を算出する。
すべての実施例化合物I-1〜I-44は、このSK-MEL-28細胞分析において良好な活性から非常に良好な活性まで、すなわち300nM未満、一般的には200nM未満のEC
50値)を示す。実施例化合物I-45〜I-50は、SK-MEL-28細胞分析においてEC
50値が150 - 450nMの範囲である。
【0159】
培養ヒトメラノーマ細胞(A375、突然変異B RAFV600E)の増殖阻止の測定
培養ヒト腫瘍細胞の増殖を測定するために、メラノーマ細胞系A375[アメリカンタイプカルチュアコレクション(ATCC)から]の細胞を、10%胎児ウシ血清及び2%重炭酸ナトリウムで補足したDMEM培養液中で培養する。試験物質について、SK-MEL-28細胞(上記参照)について記載した手順に従ってA375細胞を試験するが、ウェル当たり5000細胞で播種する。
すべての実施例化合物I-1〜I-44は、A375細胞分析において良好から非常に良好な活性まで、すなわち150nM未満、一般的には100nM未満のEC
50値を示す。実施例化合物I-45〜I-50は、A375細胞分析において400 - 700のEC
50値の範囲を示す。
活性物質は、B-RAF突然変異がない細胞系について抗増殖活性が著しく低いことを特徴とする。したがって、例えば、実施例化合物I-1〜I-50は、B-Raf V600E突然変異のないメラノーマ細胞(例えばA375)に対して一般的にはB-RAF突然変異メラノーマ細胞(例えばA375)より少なくとも10倍の倍率だけ高いEC
50値を有する。
phospho-ERK低下のEC
50値及びB-RAF突然変異細胞系の抗増殖活性のEC
50値は、活性物質の細胞選択性とよく関連している。
【0160】
培養ヒトメラノーマ細胞(SK-MEL-28、突然変異B-RAFV600E)のphospho-ERKシグナルの低下の測定
培養ヒト腫瘍細胞のphospho-ERKシグナルの低下を測定するために、10%胎児ウシ血清、2%重炭酸ナトリウム、1mMのピルビン酸ナトリウム、1%非必須アミノ酸(例えば、Cambrexから入手した、# BE13-114E)及び2mMのグルタミンで補足したMEM培養液中のメラノーマ細胞系SK-MEL-28[アメリカンタイプカルチュアコレクション(ATCC)から]の細胞を培養する。SK-MEL-28細胞を補足したMEM培養液(上記参照)中ウェル当たり7500細胞の密度で96ウェル平底皿に入れ、インキュベータ(37℃、5% CO
2で)内で一晩インキュベートする。活性物質を10μM〜2.4nMの濃度範囲が包含されるように異なる濃度で細胞に添加する。必要ならば、10μMの初期濃度を50μM又は2.5μMに変え、それに応じて更なる希釈を行う(12.2nM又は0.6nMまで)。更に2hのインキュベーション時間の後、細胞を4%ホルムアルデヒドで固定し、PBS中0.1%トリトンX-100によってで透過化処理する。TBS-Tに溶解した5%脱脂粉乳とインキュベートすることによって非特異抗体結合を減少させる。リン酸化ERKをネズミモノクローナル抗二リン酸化ERK1/2抗体(Sigma製、#M8159)で検出する。PBS中0.1%トゥイーン20を用いた洗浄工程の後、結合した第一抗体を第二抗体(DAKO製のペルオキシダーゼ結合ポリクローナルウサギ抗マウスIgG #P0161)によって検出する。更に洗浄工程後、基質(Bender MedSystems製のTMBペルオキシダーゼ基質溶液#BMS406)を添加する。数分後に1Mリン酸で呈色反応を停止させる。Molecular Devices製のSpectra Max Plusリーダにより450nmで染色を測定する。ソフトウエアプログラム(GraphPadPrizm)を用いてEC
50値を算出する。
【0161】
上記の分析を用いて測定される実施例化合物のphospho-ERK低下のEC
50値は、一般的には150nM未満、大部分は100nM未満である。
本発明の物質は、B-RAF-キナーゼ阻害剤である。DNA染色に続いてFACS又はCellomics Array Scan分析によって証明され得るように、本発明の化合物によって達成される増殖阻止は特にDNA合成相へ入ることを阻止することによってもたらされる。処理された細胞は、細胞周期のG1期において静止する。
したがって、本発明の化合物を他の腫瘍細胞についても試験する。例えば、これらの化合物は、結腸がん系、例えばColo205に効果的であり、これに及び他の適応症に用いることができる。これにより、異なるタイプの腫瘍治療のための本発明の化合物の有用性が証明される。
その生物学的特性基づいて、本発明の一般式(1)の化合物、その互変異性体、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物及びすべての上述の形態の塩が過剰な又は異常な細胞増殖に特徴を有する疾患を治療するのに適している。
このような疾患の例としては、例えば、ウイルス感染症(例えば、HIV、カポジ肉腫);
炎症性疾患及び自己免疫疾患(例えば、大腸炎、関節炎、アルツハイマー病、腎炎、創傷治癒); 細菌、真菌及び/又は寄生虫感染症; 白血病、リンパ腫及び固形腫瘍(例えば、癌
腫、肉腫); 皮膚疾患(例えば、乾癬); 細胞の数の増加が特徴である過形成に基づく疾患(例えば、繊維芽細胞、肝細胞、骨や骨髄細胞、軟骨細胞又は平滑筋細胞又は上皮細胞(例えば、子宮内膜過形成)); 骨疾患及び心血管疾患(例えば、再狭窄や肥大)が挙げられる。また、増殖性細胞(例えば、毛髪、腸管、血液、始原細胞)を放射線、UV治療及び/又は細胞増殖抑制治療によって引き起こされるDNA損傷から保護するのにも適している。
【0162】
例えば、下記の癌が本発明の化合物で治療され得るが、これらに限定されない: 脳腫瘍、例えば、聴神経鞘腫、星状細胞腫(毛様細胞性星細胞腫、原線維性星状細胞腫、原形質性星状細胞腫、肥胖細胞性星細胞腫、退形成性星細胞腫、膠芽腫等)、脳リンパ腫、脳転移、下垂体腫瘍(プロラクチノーマ、HGH(ヒト成長ホルモン)産生腺腫、ACTH産生腫瘍(副腎皮質刺激腺腫)等)、頭蓋咽頭腫、髄芽細胞腫、髄膜腫、乏突起膠腫; 神経腫瘍(新生物)、例えば、植物性神経系の腫瘍(神経芽細胞腫、神経節細胞腫、傍神経節腫(褐色細胞腫、クロム親和性細胞腫)、頚動脈小体腫瘍等)、末梢神経系の腫瘍(切断神経腫、神経繊維腫、神経線維腫症(神経鞘腫、シュワン鞘腫)、悪性シュワン鞘腫等)、又は中枢神経系の腫瘍(脳や骨髄の腫瘍等); 腸癌、例えば、直腸の癌腫、結腸癌、肛門癌、大腸の癌腫、小腸や十二指腸の癌腫; 眼瞼腫瘍(基礎細胞癌又は基底細胞癌等); 膵臓癌又は膵臓の癌腫; 膀胱癌又は膀胱の癌腫; 肺癌(気管支癌)、例えば、小細胞肺癌(燕麦細胞癌)、非小細胞肺癌(扁平上皮癌、腺癌、大細胞気管支癌等); 乳腺癌、例えば、乳癌(浸潤性乳管癌、粘液癌、浸潤性小葉癌、腺管癌、腺嚢癌腫、乳頭癌等); 非ホジキンリンパ腫(NHL)、例えば、バーキットリンパ腫、低悪性度非ホジキンリンパ腫(NHL)、菌状息肉腫; 子宮癌又は子宮内膜癌又は子宮体癌; CUP症候群(未知の原発性の癌); 卵巣癌又は卵巣癌腫(粘液性又は子宮内膜性又は漿液性の癌等); 胆嚢癌; 胆管癌、例えば、クラッキン腫瘍; 精巣癌、例えば、精上皮腫又は非精上皮腫; リンパ腫(リンパ肉腫)、例えば、悪性リンパ腫、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫(NHL)(慢性リンパ性白血病、白血病性細網内症、免疫細胞腫、形質細胞腫(多発性骨髄腫)、免疫芽球肉腫、バーキットリンパ腫、T領域菌状息肉腫、未分化大細胞リンパ芽腫、リンパ芽腫等); 喉頭癌、例えば、声帯の腫瘍、声門上、声門及び声門下の腫瘍; 骨の癌、例えば、骨軟骨腫、軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液線維腫、骨腫、類骨骨腫、骨芽細胞腫、好酸球肉芽腫、巨細胞腫、軟骨肉腫、骨肉腫、ユーイング肉腫、細網肉腫、形質細胞腫、線維性異形成、若年性骨嚢腫、動脈瘤様骨嚢腫; 頭頸部腫瘍、例えば、口唇、舌、口腔底、口腔、歯茎、口蓋、唾液腺、咽喉、鼻腔、副鼻腔、喉頭又は中耳の腫瘍; 肝臓癌、例えば、肝細胞癌又は肝細胞の癌(HCC); 白血病、例えば、急性白血病(急性リンパ性/リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML); 慢性白血病(慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)等); 胃癌又は胃の癌腫、例えば、乳頭状腺癌、管状腺癌又は粘液性腺癌、印環細胞癌腫、扁平上皮癌、小細胞癌又は未分化癌; 悪性黒色腫、例えば、表層拡大型黒色腫、結節型黒色腫、悪性黒子型黒色腫、末端黒子型黒色腫; 腎臓癌、例えば、腎細胞癌又は副腎腫又はグラビッツ腫瘍; 食道癌又は食道の癌腫; 陰茎癌; 前立腺癌; 咽喉癌又は咽頭癌、例えば、鼻咽頭癌、中咽頭癌、下咽頭癌; 網膜芽細胞腫、膣癌又は膣の癌腫; 扁平上皮癌、腺癌、早期の非浸潤癌、悪性黒色腫、肉腫; 甲状腺癌、例えば、乳頭癌、濾胞腺癌、髄様甲状腺癌、退形成癌; 皮膚の棘細胞癌、類表皮癌、扁平上皮癌; 胸腺癌、尿道癌、外陰癌。
【0163】
新規な化合物は、上述の疾患の予防、短期又は長期の治療に用いられ、放射線治療又は他の「最先端」化合物、例えば、細胞増殖抑制性物質又は細胞毒性物質、細胞増殖阻害剤、抗血管新生物質、ステロイド又は抗体と組み合わせて用いられてもよい。
一般式(1)の化合物は、それ自体で又は本発明の他の活性物質と組み合わせて用いられ、他の薬理的に活性な物質と組み合わせて用いられてもよい。
本発明の化合物と組み合わせて投与することができる化学療法剤としては、ホルモン、ホルモン類似体及び抗ホルモン(例えば、タモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、フルベストラント、メゲストロールアセテート、フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、アミノグルテチミド、シプロテロンアセテート、フィナステリド、ブセレリンアセテート、フルドロコルチンゾン、フルオキシメステロン、メドロキシプロゲステロン、オクトレオチド)、アロマターゼインヒビター(例えば、アナストロゾール、レトロゾール、リアロゾール、ボロゾール、エキセメスタン、アタメスタン)、LHRHアゴニスト及びアンタゴニスト(例えば、ゴセレリンアセテート、ルプロリド)、成長因子阻害剤(成長因子、例えば、「血小板由来成長因子」や「肝細胞成長因子」、阻害剤は、例えば、「成長因子」抗体、「成長因子受容体」抗体、チロシンキナーゼインヒビター、例えば、セツキシマブ、ゲフィチニブ、イマチニブ、ラパチニブ、トラスツズマブである); 代謝拮抗物質(例えば、抗葉酸剤(メトトレキセート、ラルチトレキセド等)、ピリミジン類似体(5-フルオロウラシル、カペシタビン、ゲムシタビン等)、プリンやアデノシン類似体(メルカプトプリン、チオグアニン、クラドリビン、ペントスタチン等)、シタラビン、フルダラビン); 抗腫瘍抗生物質(例えば、アントラサイクリン(ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン、イダルビシン等)、マイトマイシンC、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、プリカマイシン、ストレプトゾシン); 白金誘導体(例えば、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン); アルキル化剤(例えば、エストラムスチン、メクロレタミン、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、ダカルバジン、シクロホスファミド、イフォスファミド、テモゾロミド、ニトロソウレア(カルムスチン、ロムスチン等)、チオテパ); 抗有糸分裂剤、例えば、ビンカアルカロイド(ビンブラスチン、ビンデシン、ビノレルビン、ビンクリスチン等); タキサン(パクリタキセル、ドセタキセル等); トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エピポドフィロトキシン(エトポシド、エトポフォス等)、テニポシド、アムサクリン、トポテカン、イリノテカン、ミトキサントロン)及び種々の化学療法剤、例えば、アミホスチン、アナグレリド、クロドロナト、フィルグラスチン、インターフェロンアルファ、ロイコボリン、リツキシマブ、プロカルバジン、レバミソール、メスナ、ミトタン、パミドロネート、ポルフィマーが挙げられるがこれらに限定されない。
【0164】
他の可能な組み合わせパートナーは、2-クロロデソキシアデノシン、2-フルオロデソキシシチジン、2-メトキシエストラジオール、2C4、3-アレチン、131-I-TM-601、3CPA、7-エチル-10-ヒドロキシカンプトテシン、16-アザ-エポチロンB、A 105972、A 204197、アルデスロイキン、アリトレチノイン、アルトレタミン、アルボシジブ、アモナフィド、アントラピラゾール、AG-2037、AP-5280、アパジコン、アポミン、アラノース(aranose)、アルグラビン、アルゾキシフェン、アタメスタン、アトラセンタン、オーリスタチン PE、AVLB、AZ10992、ABX-EGF、ARRY-300、ARRY-142886/AZD-6244、ARRY-704/AZD-8330、AS-703026、アザシチジン、アザエポチロンB、アゾナフィド、BAY-43-9006、BBR-3464、BBR-3576、ベバシズマブ、クエン酸ビリコダル、BCX-1777、ブレオシン(bleocin)、BLP-25、BMS-184476、BMS-247550、BMS-188797、BMS-275291、BNP-1350、BNP-7787、BIBW 2992、BIBF 1120、ブレオマイシン酸、ブレオマイシンA、ブレオマイシンB、ブリオスタチン-1、ボルテゾミブ、ブロスタリシン、ブスルファン、CA-4プロドラッグ、CA-4、CapCell、カルシトリオール、カネルチニブ、カンホスファミド、カペシタビン、カルボキシフタラトプラチン(carboxyphthalatoplatin)、CCI-779、CEP-701、CEP-751、CBT-1セフィキシム、セフラトニン、セフトリアキソン、セレコキシブ、セルモロイキン、セマドチン(cemadotin)、CH4987655/RO-4987655、クロロトリアニセン、シレンジタイド、シクロスポリン、CDA-II、CDC-394、CKD-602、クロファラビン、コルヒチン、コンブレタスタチンA4、CHS-828、CLL-Thera、CMT-3クリプトフィシン52、CTP-37、CP-461、CV 247、シアノモルホリノドキソルビシン、シタラビン、D 24851、デシタビン、ドキソルビシン、デオキシルビシン、デオキシコホルマイシン、デプシペプチド、デスオキシエポチロンB、デキサメタゾン、デクスラゾキサン、ジエチルスチルベストロール、ジフロモテカン、ジドックス、DMDC、ドラスタチン10、ドラニダゾール、E7010、E-6201、エダトレキサート、エドトレオチド、エファプロキシラル、エフロルニチン、EKB-569、EKB-509、エルサミトルシン、エポチロンB、エプラツズマブ、ER-86526、エルロチニブ、ET-18-OCH3、エチニルシチジン、エチニルエストラジオール、エキサテカン、メシル酸エキサテカン、エクセメスタン、エクシスリンド、フェンレチニド、フロクスウリジン、葉酸、FOLFOX、FOLFIRI、フォルメスタン、ガラルビシン、ガリウムマルトレート、ゲフィチニブ、ゲムツズマブ、ジャイマテカン、グルフォスファミド、GCS-IOO、G17DT免疫原、GMK、GPX-100、GSK-5126766、GSK-1120212、GW2016、グラニセトロン、ヘキサメチルメラミン、ヒスタミン、ホモハリントニン、ヒアルロン酸、ヒドロキシウレア、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、イバンドロネート、イブリツモマブ、イダトレキサート(idatrexate)、イデネストロール(idenestrol)、IDN-5109、IMC-1C11、イムノール、インジスラム、インターフェロンアルファ-2a、インターフェロンアルファ-2b、インターロイキン-2、イオナファルニブ(ionafarnib)、イプロプラチン、イロフルベン、イソホモハリコンドリンB、イソフラボン、イソトレチノイン、イクサベピロン、JRX-2、JSF-154、J-107088、結合型エストロゲン、カハリド(kahalid)F、ケトコナゾール、KW-2170、バプラチン、レフルノミド、レノグラスチム、ロイプロリド、リューポレリン(leuporelin)、レキシドロナム、LGD-1550、リネゾリド、ルテチウムテキサフィリン、ロメテレキソール、ロソキサントロン、LU 223651、ルートテカン、マホスファミド、マリマスタット、メクロレタミン、メチルテストステロン、メチルプレドニゾロン、MEN-10755、MDX-H210、MDX-447、MGV、ミドスタウリン、ミノドロン酸、マイトマイシン、ミボブリン、MK-2206、MLN518、モテキサフィンガドリニウム、MS-209、MS-275、MX6、ネリドロネート、ネオバスタット、ニメスリド 、ニトログリセリン、ノラトレキシド、ノレリン(norelin)、N-アセチルシステイン、06-ベンジルグアニン、オメプラゾール、オンコファージ、オルマプラチン、オルタタキセル、オキサントラゾール、エストロゲン、パツピロン、ペグフィルグラスチム、PCK-3145、PEG-フィルグラスチム、PBI-1402、PEG-パクリタキセル、PEP-005、P-04、PKC412、P54、PI-88、ペリチニブ、ペメトレキセド、ペントリックス(pentrix)、ペリホシン、ペリリルアルコール、PG-TXL、PG2、PLX-4032/RO-5185426、PT-100、ピコプラチン(picoplatin)、ピバロイルオキシメチルブチレート、ピキサントロン、フェノクソディオールO、PKI166、プレビトレキセド(plevitrexed)、プリカマイシン、ポリプレン酸、ポルフィロマイシン、プレドニゾン、プレドニソロン、キナメド、キヌプリスチン、RAF-265、ラモセトロン、ランピルナーゼ、RDEA-119/BAY 869766、レベッカマイシンアナログ、レブリミド、RG-7167、リゾキシン、rhu-Mab、リセドロン酸塩、リツキシマブ、ロフェコキシブ、Ro-31-7453、RO-5126766、RPR 109881A、ルビダゾン、ルビテカン、R-フルルビプロフェン、S-9788、サバルビシン、SAHA、サルグラモスチム、サトラプラチン、SB 408075、SU5416、SU6668、SDX-101、セムスチン、セオカルシトール、SM-11355、SN-38、SN-4071、SR-27897、SR-31747、SRL-172、ソラフェニブ、スピロプラチン、スクアラミン、ヒドロキサミン酸サブエロイルアニリド酸、スーテント、T 900607、T 138067、TAS-103、タセジナリン、タラポルフィン、タリキタル(tariquitar)、タキソテール、タクサオプレキシン、タザロテン、テガフール、テモゾロマイド(temozolamide)、テスミリフェン、テストステロン、プロピオン酸テストステロン、テスミリフェン、テトラプラチン、テトロドトキシン、テザシタビン(tezacitabine)、サリドマイド、テラルクス(theralux)、テラルビシン、チメクタシン、チアゾフリン、チピファルニブ、チラパザミン、トクラデシン、トミュデックス、トレモフィン、トラベクテジン、TransMID-107、トランスレチン酸、トラスツズマブ、トレチノイン、トリアセチルウリジン、トリアピン、トリメトレキセート、TLK-286TXD 258、urocidin、バルルビシン、バタラニブ、ビンクリスチン、ビンフルニン、ビルリジン、WX-UK1、ベクチビックス、ゼローダ、XELOX、XL-281、XL-518/R-7420、YM-511、YM-598、ZD-4190、ZD-6474、ZD-4054、ZD-0473、ZD-6126、ZD-9331、ZDI839、ゾレドロネート及びゾスキダルである。
【0165】
適切な製剤としては、例えば、錠剤、カプセル剤、坐薬、液剤 - 特に注射用(s.c.、i.
v.、i.m.)や注入用の液剤 - エリキシル剤、乳剤又は分散性散剤が挙げられる。医薬的に活性な化合物の含量は、組成物の0.1〜90wt%、好ましくは0.5〜50wt%の範囲、即ち、以下に指定される用量範囲を達成するのに充分な量でなければならない。指定された用量は、必要ならば、1日数回投与されてもよい。
適切な錠剤は、例えば、活性物質を既知の賦形剤、例えば、不活性希釈剤(炭酸カルシウム、リン酸カルシウム又はラクトース等)、崩壊剤(コーンスターチ又はアルギン酸等)、結合剤(デンプン又はゼラチン等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム又はタルク等)及び/又は放出遅延剤(カルボキシメチルセルロース、セルロースアセテートフタレート、又はポリ酢酸ビニル等)と混合することにより得ることになる。錠剤は数層からなり得る。
錠剤と同様にして製造されたコアを錠剤コーティングに通常用いられる物質、例えば、コリドン又はセラック、アラビアゴム、タルク、二酸化チタン又は糖で被覆することにより被覆錠剤が調製され得る。遅延放出を達成するか又は配合禁忌を防止するために、コアは多くの層をからなってもよい。同様に、錠剤コーティングも遅延放出を得るために多くの層からなってもよく、場合により錠剤について上述された賦形剤を用いてもよい。
本発明の活性物質又はこれらの組み合わせを含有するシロップ剤又はエリキシル剤は、更に、甘味剤、例えば、サッカリン、シクラメート、グリセロール又は糖のような及び香味増強剤、例えば、香味剤(バニリン又はオレンジエキス等)を含有し得る。これらは、また、懸濁補助剤又は増粘剤、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、湿潤剤、例えば、脂肪アルコールとエチレンオキシドの縮合生成物、又は防腐剤、例えば、p-ヒドロキシベンゾエートを含有し得る。
注射用及び注入用の液剤は、通常の方法で、例えば、等張剤、防腐剤、例えばp-ヒドロキシベンゾエート、又は安定剤、例えばエチレンジアミン四酢酸のアルカリ金属塩を添加して調製され、乳化剤及び/又は分散剤を用いてもよく、水が希釈剤として用いられる場合には、例えば、有機溶媒が溶媒和剤又は溶解助剤として用いられてもよく、注射用のバイアルもしくはアンプル又は注入びんに移されてもよい。
【0166】
1つ以上の活性物質又は活性物質の組み合わせを含有するカプセル剤は、例えば、活性物質を不活性担体、例えばラクトース又はソルビトールと混合し、これをゼラチンカプセルに充填することにより調製され得る。
適切な坐薬は、例えば、このために準備された担体、例えば、中性脂肪又はポリエチレングリコール又はその誘導体と混合することにより製造され得る。
用いられ得る賦形剤としては、例えば、水、医薬的に許容され得る有機溶媒、例えばパラフィン(石油留分等)、植物油(落花生油又はゴマ油等)、一官能性又は多官能性アルコール(エタノール又はグリセロール等)、担体、例えば、天然鉱物粉末(カオリン、クレー、タルク、チョーク等)、合成鉱物粉末(高度に分散されたケイ酸、ケイ酸塩等)、糖(ショ糖、ラクトース、グルコース等)、乳化剤(リグニン、使用済み亜硫酸塩溶液、メチルセルロース、デンプン、ポリビニルピロリドン等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム、タルク、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム等)が挙げられる。
製剤は通常の方法で、好ましくは経口経路又は経皮経路、特に好ましくは経口経路により投与される。経口投与については、錠剤は、勿論、上述の担体とは別に、添加剤、例えば、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸二カルシウムを、種々の添加剤、例えば、デンプン、好ましくはジャガイモデンプン、ゼラチン等と一緒に含有してもよい。更に、滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、タルクが打錠プロセスに同時に用いられてもよい。水性懸濁液の場合、活性物質が上述の賦形剤に加えて種々の香味増強剤又は着色剤と組み合わされてもよい。
非経口使用については、活性物質と適切な液体担体との溶液が用いられてもよい。
静脈内使用の用量は、時間当たり1-1000mg、好ましくは時間当たり5-500mgである。
しかしながら、体重、投与経路、薬剤に対する個々の応答、その製剤の種類及び薬剤が投与される時間又は間隔によっては指定された量から逸脱することがしばしば必要であり得る。従って、場合によっては、上で示された最少用量より少ない量を用いることが充分である場合があるが、他の場合には上限を超えなければならない場合もある。多量を投与する場合は、その日にわたって広げられる多くのより少ない用量に分けることが妥当であり得る。
【0167】
以下の製剤実施例は本発明を具体的に説明するものであるが、本発明の範囲を限定する
ものではない:
医薬製剤の実施例
A)
錠剤 一錠当たり
式(1)の活性物質 100mg
ラクトース 140mg
コーンスターチ 240mg
ポリビニルピロリドン 15mg
ステアリン酸マグネシウム
5mg
500mg
微粉末の活性物質、ラクトース及びコーンスターチの一部を一緒に混合する。この混合物を篩過し、次に水中のポリビニルピロリドンの溶液で湿らせ、混錬し、湿式造粒し、乾燥させる。顆粒、残りのコーンスターチ及びステアリン酸マグネシウムを篩過し、一緒に混合する。この混合物を圧縮して、適切な形状とサイズの錠剤を製造する。
【0168】
B)
錠剤 一錠当たり
式(1)の活性物質 80mg
ラクトース 55mg
コーンスターチ 190mg
ミクロクリスタリンセルロース 35mg
ポリビニルピロリドン 15mg
カルボキシメチルデンプンナトリウム 23mg
ステアリン酸マグネシウム
2mg
400mg
微粉末の活性化合物、コーンスターチの一部、ラクトース、ミクロクリスタリンセルロース及びポリビニルピロリドンを一緒に混合し、この混合物を篩過し、残りのコーンスターチと水で処理して、顆粒を形成し、これを乾燥させ、篩過する。カルボキシメチルデンプンナトリウムとステアリン酸マグネシウムを添加し、混合し、この混合物を圧縮して、適切なサイズの錠剤を形成する。
【0169】
C)
アンプル溶液
式(1)の活性物質 50mg
塩化ナトリウム 50mg
注射用水 5ml
活性物質を水にそれ自体のpH又は必要によりpH5.5〜6.5で溶解し、塩化ナトリウムを添
加して、等張にする。得られた溶液をろ過して発熱物質を除き、ろ液を無菌条件下でアン
プルに移し、次にこれを滅菌し、溶融により密封する。アンプルは5mg、25mg及び50mgの
活性物質を含有する。