(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5871913
(24)【登録日】2016年1月22日
(45)【発行日】2016年3月1日
(54)【発明の名称】カラー再構成映像を提供する超音波システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
A61B 8/06 20060101AFI20160216BHJP
【FI】
A61B8/06ZDM
【請求項の数】11
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-512542(P2013-512542)
(86)(22)【出願日】2011年5月26日
(65)【公表番号】特表2013-526975(P2013-526975A)
(43)【公表日】2013年6月27日
(86)【国際出願番号】KR2011003868
(87)【国際公開番号】WO2011149287
(87)【国際公開日】20111201
【審査請求日】2014年3月18日
(31)【優先権主張番号】10-2010-0049580
(32)【優先日】2010年5月27日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】597096909
【氏名又は名称】三星メディソン株式会社
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG MEDISON CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100137095
【弁理士】
【氏名又は名称】江部 武史
(74)【代理人】
【識別番号】100091627
【弁理士】
【氏名又は名称】朝比 一夫
(72)【発明者】
【氏名】イ, ユン ヒ
【審査官】
樋熊 政一
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−011711(JP,A)
【文献】
特開平04−183454(JP,A)
【文献】
特開2008−284287(JP,A)
【文献】
特開2007−190172(JP,A)
【文献】
特開2003−061958(JP,A)
【文献】
特表2009−530009(JP,A)
【文献】
特開平06−319737(JP,A)
【文献】
国際公開第2005/006987(WO,A1)
【文献】
特表平10−511590(JP,A)
【文献】
特開平10−155795(JP,A)
【文献】
特開平11−342128(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00−8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波信号を対象体に送信し、前記対象体から反射される超音波エコー信号を受信して超音波データを取得する超音波データ取得部と、
ユーザから、カラーマップ上に関心領域を設定するための入力情報を受信するユーザ入力部と、
前記超音波データ取得部および前記ユーザ入力部に連結され、前記超音波データを用いてカラードップラモード映像およびカラーマップを形成し、前記入力情報に基づいて前記カラードップラモード映像から前記関心領域のカラーに対応するピクセルを検出し、前記検出されたピクセルに対応する前記カラーのみが表示されるようにする映像処理をカラードップラモード映像に行ってカラー再構成映像を形成し、前記関心領域に該当する最大速度及び最小速度を含む速度情報を生成するプロセッサと、
Bモード映像の前記関心領域上に形成された前記カラー再構成映像、前記カラーマップ、及び前記速度情報を合成した合成映像をディスプレイするディスプレイ部と、を備えることを特徴とする超音波システム。
【請求項2】
前記カラーマップは、前記対象体の速度をカラーで示すためのマップであり、前記カラードップラモード映像で前記対象体の相対的な速度を示すことを特徴とする請求項1に記載の超音波システム。
【請求項3】
前記入力情報は、前記カラーマップに設定される前記関心領域の位置および大きさ情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の超音波システム。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記超音波データを用いて前記カラードップラモード映像および前記カラーマップを形成する映像形成部と、
前記入力情報に基づいて前記カラードップラモード映像から前記カラーマップに設定された前記関心領域の前記カラーに対応する前記ピクセルを検出し、前記検出されたピクセルに対応する前記カラーを表示する前記映像処理を前記カラードップラモード映像に行って前記カラー再構成映像を形成する映像処理部と
を備えることを特徴とする請求項2に記載の超音波システム。
【請求項5】
前記映像処理部は、
前記カラーマップに基づいて前記関心領域に対応する前記最大速度および前記最小速度を算出し、
前記最大速度および前記最小速度を含む前記速度情報を形成し、
前記カラー再構成映像、前記カラーマップおよび前記速度情報を合成して前記合成映像を形成することを特徴とする請求項4に記載の超音波システム。
【請求項6】
a)対象体に対する超音波データを取得する段階と、
b)前記超音波データを用いてカラードップラモード映像およびカラーマップを形成する段階と、
c)ユーザから、前記カラーマップ上に関心領域を設定するための入力情報を受信する段階と、
d)前記入力情報に基づいて前記カラードップラモード映像から前記関心領域のカラーに対応するピクセルを検出する段階と、
e)前記検出されたピクセルに対応する前記カラーのみが表示されるようにする映像処理をカラードップラモード映像に行ってカラー再構成映像を形成する段階と、
f)前記関心領域に該当する最大速度及び最小速度を含む速度情報を生成する段階と、
g)Bモード映像の前記関心領域上に形成された前記カラー再構成映像、前記カラーマップ、及び前記速度情報を合成した合成映像をディスプレイする段階と
を備えることを特徴とするカラー再構成映像提供方法。
【請求項7】
前記カラーマップは、前記対象体の速度をカラーで示すマップであり、前記カラードップラモード映像で前記対象体の相対的な速度を示すことを特徴とする請求項6に記載のカラー再構成映像提供方法。
【請求項8】
前記入力情報は、前記カラーマップに設定される前記関心領域の位置および大きさ情報を含むことを特徴とする請求項6に記載のカラー再構成映像提供方法。
【請求項9】
前記f)段階は、
前記カラーマップに基づいて前記関心領域に対応する前記最大速度および前記最小速度を算出する段階と、
前記最大速度および前記最小速度を含む前記速度情報を形成する段階と、
を備えることを特徴とする請求項7に記載のカラー再構成映像提供方法。
【請求項10】
カラー再構成映像を提供する方法を行うためのプログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記方法は、
a)対象体に対する超音波データを取得する段階と、
b)前記超音波データを用いてカラードップラモード映像およびカラーマップを形成する段階と、
c)ユーザから、前記カラーマップ上に関心領域を設定するための入力情報を受信する段階と、
d)前記入力情報に基づいて前記カラードップラモード映像から前記関心領域のカラーに対応するピクセルを検出する段階と、
e)前記検出されたピクセルに対応する前記カラーのみが表示されるようにする映像処理をカラードップラモード映像に行ってカラー再構成映像を形成する段階と、
f)前記関心領域に該当する最大速度及び最小速度を含む速度情報を生成する段階と、
g)Bモード映像の前記関心領域上に形成された前記カラー再構成映像、前記カラーマップ、及び前記速度情報を合成した合成映像をディスプレイする段階と
を備えることを特徴とするコンピュータ読み出し可能記録媒体。
【請求項11】
前記f)段階は、
前記カラーマップに基づいて前記関心領域に対応する前記最大速度および前記最小速度を算出する段階と、
前記最大速度および前記最小速度を含む前記速度情報を形成する段階と、
を備えることを特徴とする請求項10に記載のコンピュータ読み出し可能記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波システムに関し、特に、カラーマップに関心領域を設定して、カラードップラモード映像において関心領域に対応するカラーのピクセルを再構成したカラー再構成映像を提供する超音波システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波システムは、無侵襲および非破壊特性を有しており、対象体内部の情報を得るために医療分野で広く用いられている。超音波システムは、対象体を直接切開して観察する外科手術の必要がなく、対象体の内部組織の高解像度の映像をリアルタイムで医師に提供することができるため、医療分野で非常に重要なものとして用いられている。
【0003】
超音波システムは、超音波プローブを用いて超音波信号を対象体に送信し、対象体から反射される超音波信号(すなわち、超音波エコー信号)を受信して、超音波プローブに近づいてくる関心物体(例えば、血流)の速度を第1のカラー(例えば、赤色)で示し、超音波プローブから遠ざかる関心物体の速度を第2のカラー(例えば、青い色)で示すカラードップラモード(color Doppler mode)映像を提供している。また、超音波システムは、カラードップラモード映像とともに対象体内の関心物体の速度をカラーで示すカラーマップを提供している。カラーマップは、0点(Zero Baseline)を基準に上段を第1のカラーで、下段を第2のカラーで示し、0点に近づくほど暗い色で、0点から遠ざかるほど明るい色で示す。このような色の変化は、関心物体の速度変化を表現するためであり、明るい色であるほど関心物体が急速に動くことを意味し、暗い色であるほど関心物体がゆっくり動くことを意味する。このようなカラーマップの形態(type)とスタイル(style)は、ユーザにより様々に設定することができる。
【0004】
従来は、カラーマップに特定領域を設定して特定領域に対応するカラーを備えるカラードップラ映像を提供することができなかった。このため、ユーザの便宜のために、カラーマップに特定領域を設定して特定領域に対応するカラーを備えるカラードップラ映像を提供するシステムが求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、カラー再構成映像を提供する超音波システムおよび方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明における超音波システムは、超音波信号を対象体に送信し、前記対象体から反射される超音波エコー信号を受信して超音波データを取得する超音波データ取得部と、ユーザからの入力情報を受信するユーザ入力部と、前記超音波データ取得部および前記ユーザ入力部に連結され、前記超音波データを用いてカラードップラモード映像およびカラーマップを形成し、前記入力情報に基づいて前記カラードップラモード映像から前記カラーマップに設定される関心領域のカラーに対応するピクセルを検出し、前記検出されたピクセルに対応するカラーを表示するカラー再構成映像を形成するプロセッサとを備える。
【0007】
また、本発明におけるカラー再構成映像提供方法は、a)対象体に対する超音波データを取得する段階と、b)前記超音波データを用いてカラードップラモード映像およびカラーマップを形成する段階と、c)ユーザからの入力情報を受信する段階と、d)前記入力情報に基づいて前記カラードップラモード映像から前記カラーマップに設定される関心領域のカラーに対応するピクセルを検出する段階と、e)前記検出されたピクセルに対応するカラーを表示するカラー再構成映像を形成する段階とを備える。
【0008】
また、本発明における、カラー再構成映像を提供する方法を行うためのプログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、前記方法が、a)対象体に対する超音波データを取得する段階と、b)前記超音波データを用いてカラードップラモード映像およびカラーマップを形成する段階と、c)ユーザからの入力情報を受信する段階と、d)前記入力情報に基づいて前記カラードップラモード映像から前記カラーマップに設定される関心領域のカラーに対応するピクセルを検出する段階と、e)前記検出されたピクセルに対応するカラーを表示するカラー再構成映像を形成する段階とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、カラーマップに特定領域を設定して、特定領域に対応するカラーで示すカラードップラ映像を提供する。従って、本発明における超音波システムは、ユーザが望む情報を提供することができ、リアルタイムで特定領域の位置および大きさを調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施例における超音波システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】本発明の実施例におけるBモード映像、カラーマップおよび関心領域を示す例示図である。
【
図3】本発明の実施例における超音波データ取得部の構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明の実施例におけるプロセッサの構成を示すブロック図である。
【
図5】Bモード映像、カラードップラモード映像およびカラーマップを示す例示図である。
【
図6】本発明の実施例におけるBモード映像、カラー再構成映像およびカラーマップを示す例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例を説明する。本発明の当業者は、下記の詳細な説明が一実施例に過ぎず、それに限定されないということが分かる。本発明の他の実施例は、本発明の開示により利益を得る当業者によって容易に提案可能である。
【0012】
図1は、本発明の実施例における超音波システムの構成を示すブロック図である。
図1を参照すると、超音波システム100は、ユーザ入力部110、超音波データ取得部120、プロセッサ130、格納部140およびディスプレイ部150を備える。
【0013】
ユーザ入力部110は、ユーザからの入力情報を受信する。本実施例において、入力情報は、
図2に示すように、Bモード(brightness mode)映像210に設定される第1の関心領域(すなわち、カラーボックス)231の位置および大きさ情報を含む第1の入力情報、およびカラーマップ(color map)220に設定される第2の関心領域232の位置および大きさ情報を含む第2の入力情報を含む。ここで、第1の関心領域231または第2の関心領域232は、様々な形態かつ様々な方式で設定されてもよい。一例として、第1の関心領域231または第2の関心領域232は、Bモード映像210またはカラーマップ220の特定領域をドラッグ(drag)する方法で設定されてもよい。他の例として、第1の関心領域231または第2の関心領域232は、Bモード映像210またはカラーマップ220に設定される2つのポイントを用いて設定されてもよい。ユーザ入力部110は、コントロールパネル(control panel)(図示せず)、マウス(mouse)(図示せず)、キーボード(keyboard)(図示せず)などを含む。
【0014】
超音波データ取得部120は、超音波信号を対象体に送信し、対象体から反射される超音波信号(すなわち、超音波エコー信号)を受信して超音波データを取得する。超音波データ取得部120については
図3を参照して具体的に説明する。
【0015】
図3は、本発明の実施例における超音波データ取得部の構成を示すブロック図である。
図3を参照すると、超音波データ取得部120は、送信信号形成部310、複数の変換素子(transducer element)(図示せず)を含む超音波プローブ320、ビームフォーマ330および超音波データ形成部340を備える。
【0016】
送信信号形成部310は、変換素子の位置および集束点を考慮して送信信号を形成する。本実施例において、送信信号は、Bモード映像210を得るための第1の送信信号、および第1の関心領域231に対応するカラードップラモード映像を得るための第2の送信信号を含む。
【0017】
超音波プローブ320は、送信信号形成部310から送信信号が提供されると、送信信号を超音波信号に変換して対象体に送信し、対象体から反射される超音波エコー信号を受信して受信信号を形成する。受信信号は、アナログ信号である。本実施例において、超音波プローブ320は、送信信号形成部310から第1の送信信号が提供されると、第1の送信信号を超音波信号に変換して対象体に送信し、対象体から反射される超音波エコー信号を受信して第1の受信信号を形成する。また、超音波プローブ320は、送信信号形成部310から第2の送信信号が提供されると、第2の送信信号を超音波信号に変換して対象体に送信し、対象体から反射される超音波エコー信号を受信して第2の受信信号を形成する。
【0018】
ビームフォーマ330は、超音波プローブ320から受信信号が提供されると、受信信号をアナログデジタル変換してデジタル信号を形成する。また、ビームフォーマ330は、変換素子の位置および集束点を考慮して、デジタル信号を受信集束させて受信集束信号を形成する。本実施例において、ビームフォーマ330は、超音波プローブ320から第1の受信信号が提供されると、第1の受信信号をアナログデジタル変換して第1のデジタル信号を形成する。ビームフォーマ330は、変換素子の位置および集束点を考慮して、第1のデジタル信号を受信集束させて第1の受信集束信号を形成する。また、ビームフォーマ330は、超音波プローブ320から第2の受信信号が提供されると、第2の受信信号をアナログデジタル変換して第2のデジタル信号を形成する。ビームフォーマ330は、変換素子の位置および集束点を考慮して、第2のデジタル信号を受信集束させて第2の受信集束信号を形成する。
【0019】
超音波データ形成部340は、ビームフォーマ330から受信集束信号が提供されると、受信集束信号を用いて超音波データを形成する。また、超音波データ形成部340は、超音波データを形成するのに必要な様々な信号処理(例えば、利得(gain)調節等)を受信集束信号に行うこともできる。本実施例において、超音波データ形成部340は、ビームフォーマ330から第1の受信集束信号が提供されると、第1の受信集束信号を用いて第1の超音波データを形成する。第1の超音波データは、RF(radio frequency)データを含む。しかし、第1の超音波データは、必ずしもこれに限らない。また、超音波データ形成部340は、ビームフォーマ330から第2の受信集束信号が提供されると、第2の受信集束信号を用いて第2の超音波データを形成する。第2の超音波データは、IQ(in−phase/quadrature)データを含む。しかし、第2の超音波データは、必ずしもこれに限らない。
【0020】
再び
図1を参照すると、プロセッサ130は、ユーザ入力部110および超音波データ取得部120に連結される。プロセッサ130は、超音波データ取得部120から提供される超音波データを用いてBモード映像210およびカラードップラモード映像を形成する。
【0021】
図4は、本発明の実施例におけるプロセッサの構成を示すブロック図である。
図4を参照すると、プロセッサ130は、第1の映像形成部410、第2の映像形成部420、映像処理部430および合成部440を備える。
【0022】
第1の映像形成部410は、超音波データ取得部120から第1の超音波データが提供されると、第1の超音波データを用いて
図2に示すようにBモード映像210を形成する。
【0023】
第2の映像形成部420は、超音波データ取得部120から第2の超音波データが提供されると、第2の超音波データを用いて対象体内の関心物体(例えば、血流)の速度およびパワー値を算出し、算出された速度およびパワー値に基づいて、
図5に示すように第1の関心領域231に対応するカラードップラモード映像510を形成する。カラードップラモード映像510のピクセルのそれぞれは、速度およびパワー値に対応するカラー値を有する。
図5において、符号511は、血管壁を示す。また、第2の映像形成部420は、算出された速度およびパワー値に基づいて、
図5に示すように最大速度および最小速度を基準に算出された速度およびパワー値を複数のカラーで示すカラーマップ220を形成する。
【0024】
映像処理部430は、第2の映像形成部420から提供されるカラードップラモード映像510からユーザ入力部110から提供される入力情報(すなわち、第2の入力情報)に対応するカラーのピクセルを検出する。映像処理部430は、検出されたピクセルに対応するカラーのみを表示する映像処理をカラードップラモード映像510に行って、
図6に示すように検出されたピクセルに対応するカラーのみを表示する映像(以下、カラー再構成映像という)610を形成する。また、映像処理部430は、関心物体(例えば、血流)の最大速度および最小速度を基準に第2の関心領域232に対応する最大速度および最小速度を算出し、算出された最大速度および最小速度を含む速度情報を形成する。一例として、映像処理部430は、
図6に示すように、最大速度(20m/s)および最小速度(−20m/s)を基準に第2の関心領域232に対応する最大速度(5m/s)および最小速度(−5m/s)を算出し、算出された最大速度(5m/s)および最小速度(−5m/s)を含む速度情報を形成する。
【0025】
合成部440は、第1の映像形成部410から提供されるBモード映像210と、第2の映像形成部420から提供されるカラードップラモード映像510およびカラーマップ220とを合成して第1の合成映像を形成する。また、合成部440は、第1の映像形成部410から提供されるBモード映像と210、映像処理部430から提供されるカラー再構成映像610、カラーマップ220および速度情報とを合成して第2の合成映像を形成する。
【0026】
再び
図1を参照すると、格納部140は、超音波データ取得部120で取得された超音波データ(第1超音波データおよび第2超音波データ)を格納する。また、格納部140は、Bモード映像210、カラードップラモード映像510およびカラー再構成映像610を格納することもできる。
【0027】
ディスプレイ部150は、合成部440で形成された第1の合成映像を表示する。また、ディスプレイ部150は、合成部440で形成された第2の合成映像を表示する。一方、ディスプレイ部150は、第1の映像形成部410で形成されたBモード映像210と、第2の映像形成部420で形成されたカラードップラモード映像510および映像処理部430で形成されたカラー再構成映像610を表示することができる。
【0028】
本発明は、望ましい実施例によって説明および例示をしたが、当業者であれば添付した特許請求の範囲の事項および範疇を逸脱することなく、様々な変形および変更が可能であることが明らかであろう。
【符号の説明】
【0029】
100 超音波システム
110 ユーザ入力部
120 超音波データ取得部
130 プロセッサ
140 格納部
150 ディスプレイ部
210 Bモード映像
220 カラーマップ
231 第1の関心領域
232 第2の関心領域
310 送信信号形成部
320 超音波プローブ
330 ビームフォーマ
340 超音波データ形成部
410 第1の映像形成部
420 第2の映像形成部
430 映像処理部
440 合成部
510 カラードップラモード映像
511 血管壁
610 カラー再構成映像