特許第5871936号(P5871936)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5871936マーキング材料と受像媒体との接着性を向上させる方法及びそのプリンタ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5871936
(24)【登録日】2016年1月22日
(45)【発行日】2016年3月1日
(54)【発明の名称】マーキング材料と受像媒体との接着性を向上させる方法及びそのプリンタ
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/01 20060101AFI20160216BHJP
【FI】
   B41J2/01 213
【請求項の数】8
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-532123(P2013-532123)
(86)(22)【出願日】2011年9月28日
(65)【公表番号】特表2013-538716(P2013-538716A)
(43)【公表日】2013年10月17日
(86)【国際出願番号】EP2011066838
(87)【国際公開番号】WO2012045621
(87)【国際公開日】20120412
【審査請求日】2014年8月25日
(31)【優先権主張番号】10186835.4
(32)【優先日】2010年10月7日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】593016732
【氏名又は名称】オセ−テクノロジーズ ビーブイ
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】クレイン コーエルカンプ,コーエン,ジョアン
(72)【発明者】
【氏名】ミーデマ,マルク
【審査官】 小澤 尚由
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−144552(JP,A)
【文献】 特開平10−157137(JP,A)
【文献】 特開2006−150788(JP,A)
【文献】 特開平10−329317(JP,A)
【文献】 特開2004−314598(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/01−2/215
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリントヘッドを備えた複写装置によって画像を印刷する方法において、前記プリントヘッドが、マルチパス・モードにおいて、受像媒体上にマーキング材料を放出するための印刷素子を含み、当該方法が、
a)少なくとも2つのマルチパス・モードの中から1つのマルチパス・モードを選択するステップと、
)複数のストリップに画像を分割するステップであって、各ストリップは、2つの連続したパスのうちの第2番目のパスの間に非重複部分として印刷されることを目的とされた画像の一部であり、且つ前記受像媒体上に放出すべきマーキング材料の全インク量を必要とする、前記分割するステップと、
)各ストリップについて、第1番目のパスの間に前記受像媒体上にマーキング材料の全インク量のうちの第1のインク量を放出するステップと、
)各ストリップについて、第1番目のパスの後のパスの間に、前記受像媒体上にマーキング材料の全インク量のうちの残りのインク量を放出するステップと、を含み、
当該方法は、各ストリップの第1のインク量と全インク量との比率に基づいて、第1のインク量を決定するステップであって、その比率は、少なくとも2つのマルチパス・モードについて等しい、前記決定するステップをさらに含む、
画像印刷方法。
【請求項2】
前記複写装置は、品質モードをアクティブにするように構成されており、
当該方法が、
)前記品質モードをアクティブにするか否かを判断するステップと、
ストリップの第1のインク量と全インク量との比率に基づいて第1のインク量を決定するステップであって、前記比率は、ステップ)の判断するステップによって決定される、前記第1のインク量を決定するステップと、をさらに含む、
請求項1に記載の画像印刷方法。
【請求項3】
前記比率は、5%から20%の範囲に亘っている、
請求項1又は2に記載の画像印刷方法。
【請求項4】
前記比率が、約12.5%である、
請求項1乃至のいずれか一項に記載の画像印刷方法。
【請求項5】
前記画像は、UV硬化型インクで印刷される、
請求項1乃至のいずれか一項に記載の画像印刷方法。
【請求項6】
マルチパス・モードで画像を印刷するために、受像媒体上にマーキング材料を放出するための印刷素子を含むプリントヘッドを備える印刷用エンジンと、印刷用コントローラとを備えた複写装置において、
前記印刷用コントローラは、少なくとも2つのマルチパス・モードの中の1つのマルチパス・モードを選択し、複数のストリップに前記画像を分割し、各ストリップが2つの連続したパスのうちの第2番目のパスの間に非重複部分として印刷されることを目的とされた前記画像の一部であり、且つ前記受像媒体上に放出すべきマーキング材料の全インク量を必要とするように構成されており、
前記印刷用エンジンは、各ストリップについて、ストリップの第1番目のパスの間に前記受像媒体上にマーキング材料の第1のインク量を放出するとともに、そのストリップの後続のパスの間に前記受像媒体上にマーキング材料の残りのインク量を放出するように構成されており、
前記印刷用コントローラが、各ストリップの第1のインク量と全インク量との比率に基づいて第1のインク量を決定するように構成され、その比率は、少なくとも2つのマルチパス・モードについて等しい、
複写装置。
【請求項7】
印刷用コントローラは、品質モードをアクティブにするか否かを判断するとともに、各ストリップの第1のインク量と全インク量との比率に基づいて第1のインク量を決定するように構成され、その比率は、品質モードをアクティブにするか否かの判断によって決定される、
請求項に記載の複写装置。
【請求項8】
請求項1乃至のいずれか一項に記載の方法を実施するために、請求項6又は7に記載の複写装置を有効にするコンピュータ・プログラムコードを含む、コンピュータ・プログラム。





【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチパスモードにおいて受像媒体上にマーキング材料を放出するための印刷素子を含むプリントヘッドを備えた複写装置によって画像を印刷するための方法に関する。そして、本方法は、複数のストリップに画像を分割するステップであって、各ストリップが、受像媒体上に放出すべきマーキング材料の全インク量を必要とする、前記分割するステップと、各ストリップについて、第1番目のパスの間に受像媒体上にマーキング材料の全インク量のうちの第1のインク量を放出するステップと、各ストリップについて、第1番目のパスの後のパスの間に、受像媒体上のマーキング材料の全インク量のうちの残りのインク量を放出するステップとを含む。
【0002】
本発明はまた、本発明による方法を適用可能な複写装置に関する。
【背景技術】
【0003】
受像媒体に画像を印刷可能な複写装置は公知であり、この複写装置は、印刷処理を制御するためのプロセッサユニットと、実際に受像媒体上にマーキング材料を印刷するための印刷用エンジンとを備える。画像の印刷は、複数のパスによって実施される。1パスは、受像媒体を横断する方向へのプリントヘッドの移動である。通常、第1番目のパスの後に、受像媒体は、プリントヘッドに対してある方向に垂直な方向に相対的に移動される。この移動は、ペーパ・ステップと呼ばれることもある。このペーパ・ステップの後に、ある方向の第1番目のパスの後であって第2番目のパスの間に、プリントヘッドは反対方向に移動する。1パス中にマーキング材料が放出される領域、つまり受像媒体の領域は、スワス(swath)と呼ばれる。画像は、スワスの累積として印刷される。受像媒体にその後に印刷されるスワスは、重複する可能性がある。
画像が複数のストリップに分割され、1つのストリップは、2つの連続したパスのうちの第2番目のパスの間に非重複部分として印刷される画像の一部として規定される。各ストリップについて、マーキング材料のインク量は、ペーパ・ステップの幅に等しい幅を有する領域の受像媒体上に配置される。
画像を印刷する印刷計画は、マルチパスモードとすることができる。整数nについて、プリントヘッドのnパス後であって、画像のストリップに対応する受像媒体の領域にマーキング材料を放出するステップが完了した場合に、印刷計画は、nパスモードと呼ばれる。そのようなnパス・モードによると、nストリップからなる画像の一部が、受像媒体上にスワスとして印刷され得る。そのようなスワスは、プリントヘッドの2n−1パスの後に完了する。
各ストリップについて、第1番目のパスにおいて、マーキング材料の第1のインク量が、受像媒体上に放出され、第1番目のパスの後のパスにおいて、マーキング材料の残りのインク量が受像媒体上に放出される。ストリップ当りの第1のインク量と残りのインク量とが、受像媒体上にストリップを印刷するために必要なマーキング材料の全インク量となる。
画像を印刷するまでに、各ストリップは、プリントヘッドによってn回通過(パス)され、これらのパスの間にペーパ・ステップがある場合に、各パスにおいて、プリントヘッドのノズルの別のストリップ部分を印刷することによって、画像のストリップに対応する受像媒体の画像上の同じ領域上にマーキング材料が放出される。
【0004】
複数のパスにおける印刷が、第1番目のパスにおいて全体の画像を印刷することによって実施され、第1番目のパスを完了した後に、受像媒体における同じ場所に第2番目のパスにおいて画像を再印刷できる。
【0005】
複写装置が、少なくとも2つのマルチパスモードの中の1つのマルチパスモードで印刷するように構成されている場合に、複写装置は、少なくとも2つのマルチパスモードから1つのマルチパスモードを自動的に選択できる。選択されたマルチパスモードは、プリントすべき画像の種類に対して最適化される。一方で、複写装置は、オペレータがマルチパスモードを選択するユーザインタフェースを有しており、そのオペレータは画像を印刷するために適切なモードを検索できる。適切性は、画像の種類や所望の品質に応じて印刷される画像を受文する顧客の要望に応じて異なることがある。とりわけ、そのような品質面が、マーキング材料と受像媒体との間の接着性に依存し得る。
【0006】
マーキング材と受像媒体との接着性が、特にグラフィック・アプリケーション表示用のプリントを印刷する場合に、重要な問題となる。多くのアプリケーションでは、プリントは、切断や折り畳み又は曲げ等の後処理を行わなければならない。印刷された画像の損傷を防止するために、マーキング材料と受像媒体との間の接着性が十分でなければならない。
多様な種類の媒体が、グラフィック・アプリケーション表示用の受像材料として使用されているので、安価な、非毒性マーキング材料成分のみを含み、全ての媒体上に良好な接着性を有するマーキング材料の配合組成を見つけることは非常に困難である。接着性を向上させるための一つの解決策は、マーキング材料が配置される受像媒体上の場所に、例えば、UVランプによって直接加熱することである。しかし、加熱量の増加によって、媒体の取り扱いの信頼性に重大な影響を及ぼし得る。したがって、熱出力の低減が望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
マルチパス・モードによる印刷をする際に、マーキング材料と受像媒体との接着性を向上させる方法を提供することを本発明の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、この目的は、請求項記載の前提部に記載される方法によって達成され、本方法は、各ストリップの第1のインク量と全インク量との比率に基づいて、第1のインク量を決定するステップをさらに含む。
【0009】
このアプリケーションは、マーキング材料と受像媒体との接着性が、各ストリップの第1番目のパスに配置されたマーキング材料のインク量によって主に決定されるという考え方に基づいている。印刷すべきストリップに必要なマーキング材料の全インク量は、ストリップの第1番目のパスの第1のインク量とそのストリップの後続のパスにおける残りのインク量とに分割される。
第1のインク量は、この第1のインク量がマーキング材と受像媒体との接着性が最適化されるような方法で決定される。各ストリップの第1番目のパスにおいて、マーキング材料の対応する第1のインク量が、受像媒体上に放出されることに加えて、そのストリップの後続のパスにおいて、マーキング材料の第1のインク量と同じ量がさらに放出され、また別のインク量が、第1番目のパスの後の各々のパスにおいて放出される。第1番目のパスの後のパスは、そのストリップの他の全てのパスであり、ストリップの残りのインク量は、そのストリップの他の全てのパスにおいて放出されるマーキング材料のインク量の合計である。ストリップ当りの第1のインク量と残りのインク量とが、そのストリップの全インク量となる。
【0010】
受像媒体上に完全に画像を印刷し、且つその後同じ場所にこの受像媒体に画像を再印刷した場合には、第1番目のパスは、第1の完全な画像印刷が達成されるパスであり、第1のインク量は、第1の完全な画像印刷の間に放出されるマーキング材料のインク量である。後続のパスは、画像が第1番目のパスの後に再印刷されるパスであり、残りのインク量は、画像を再印刷する間に放出されたマーキング材料のインク量である。第1番目のパスにおいて、画像は、非常に小さな液滴のマーキング材料を用いて印刷されるが、より大きな液滴が後続のパスの間に放出されることもある。これは、第1番目のパスの後に、受像媒体上に非常に明るい画像をもたらす。後続のパスの間に、画像は、小さな、中程度のおよび/又は大きな液滴の組み合わせのマーキング材料により、受像媒体上の同じ場所に再印刷され得る。
【0011】
研究では、最適な接着が、各ストリップの第1番目のパスの間に放出されたマーキング材料の第1のインク量と、そのストリップの全てのパスの間に放出されたマーキング材料の全インク量との間の特定の比率に応じて第1のインク量を決定するステップによって達成されることを明らかにした。ここで、この比率は、全てのマルチパス・モードについて等しくなる。
CASUにおける複写装置は、少なくとも一つのマルチパスモードを有し、各モードは、画像の各ストリップを印刷するために必要とされるパス数によって特徴づけられ、そのパス数は、例えば、4パスモード、6パスモード、8パスモードがある。1パスの間に印刷されるそれぞれのスワスの重複は、1パスの間に受像材料に印刷されたスワスの幅の重複がほぼ完全になくなるように変更される。
【0012】
本発明の一実施形態では、本方法は、少なくとも2つのマルチパスモードの中の1つのマルチパスモードを選択するステップと、各ストリップの第1のインク量と全インク量との比率に基づいて第1のインク量を決定するステップをさらに含み、その比率は、少なくとも2つのマルチパスモードについて等しくなる。
本発明の一実施形態では、複写装置は、品質モードをアクティブにするように構成されており、本方法は、品質モードをアクティブにするか否かを判断するステップと、各ストリップの第1のインク量と全インク量との比率に基づいて第1のインク量を決定するステップとをさらに含み、この比率は、上記判断するステップによって決定される。
【0013】
品質モードの目標は、マーキング材料と受像媒体との間の最適な接着性を得ることである。品質モードをアクティブにすることによって、各ストリップの第1番目のパスにおける第1のインク量は、各ストリップの第1のインク量と全インク量との比率が、品質モードがアクティブにされない場合に使用される各ストリップの第1のインク量と全インク量との比率から外れると判断されるような方法で決定される。
品質モードをアクティブにするときに、この比率が、マーキング材料と受像媒体との間の接着に最適化されるように適合される。
【0014】
別の実施形態では、本方法は、この比率が5%から20%の範囲に亘っていることを特徴とするものである。UV硬化型インクを用いた実験では、4パスモードの第1番目のパスにおいて5%〜20%の範囲内のUV硬化型インクの第1のインク量と全インク量との比率が、画像の印刷の間に放出されたUV硬化型インクと受像媒体との間の接着性を向上させることが明らかになった。他の実験では、6パス・モード又は8パス・モードで同じ比率を適用するときにも改善が達成されることも明らかとなった。
【0015】
別の実施形態では、本方法は、この比率が約12.5%であることを特徴とする。UV硬化インクを用いた実験では、第1のインク量と全インク量との比率を使用することによって、マーキング材料と受像媒体との接着性の一層の改善をもたらすことが明らかになった。
【0016】
本発明は、マルチパス・モードで画像を印刷するために受像媒体上にマーキング材料を放出するための印刷素子を含むプリントヘッドを備えた印刷用エンジンと、印刷用コントローラとをさらに備えた複写装置が含まれており、この複写装置が、品質モードをアクティブにするように構成されており、印刷用コントローラは、少なくとも2つのマルチパスモードの中の1つのマルチパスモードを選択し、複数のストリップに画像を分割し、各ストリップが受像媒体上に放出すべきマーキング材料の全インク量を必要とするように構成されており、印刷用エンジンは、各ストリップについて、ストリップの第1番目のパスの間に受像媒体上にマーキング材料の第1のインク量を放出し、そのストリップの後続のパスの間に受像媒体上にマーキング材料の残りのインク量を放出するように構成されており、この印刷用コントローラは、各ストリップの第1のインク量と全インク量との比率に基づいて第1のインク量を決定するように構成されており、その比率は、少なくとも2つのマルチパス・モードについて等しくなる。
【0017】
また、本発明は、マルチパスモードで画像を印刷するために、受像媒体上にマーキング材料を放出するための印刷素子を含むプリントヘッドを備えた印刷用エンジンと、印刷用コントローラとを備えた複写装置に関し、印刷用コントローラは、複数のストリップに画像を分割し、各ストリップが、2つの連続したパスのうちの第2番目のパスの間に非重複部分として印刷されることを目的とされた画像の一部であり、且つ受像媒体に放出すべきマーキング材料の全インク量を必要とし、印刷用エンジンは、各ストリップについて、ストリップの第1番目のパスの間に受像媒体上にマーキング材料の第1のインク量を放出するとともに、そのストリップの後続のパスの間に受像媒体上にマーキング材料の残りのインク量を放出するように構成され、ここで、印刷用コントローラは、各ストリップの第1のインク量と全インク量との比率に基づいて第1のインク量を決定するように構成される。
【0018】
複写装置の実施形態では、印刷用コントローラは、少なくとも2つのマルチパスモードの中の1つのマルチパスモードを選択するとともに、各ストリップの第1のインク量と全インク量との比率に基づいて第1のインク量を決定するように構成されており、その比率は、少なくとも2つのマルチパスモードについて等しくなる。
【0019】
複写装置の実施形態では、印刷用コントローラは、品質モードをアクティブにするか否かを判断するとともに、各ストリップの第1のインク量と全インク量との比率に基づいて第1のインク量を決定するように構成されており、その比率は、品質モードをアクティブにするか否かの判断によって決定される。
【0020】
本発明は、上述した実施形態のうちのいずれか一つによる方法を実施するために、上述した本発明による複写装置を有効にするコンピュータ・プログラムコードを含むコンピュータ・プログラムをさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1A図1Aは、本発明が適用可能な画像形成装置を示す。
図1B図1Bは、図1Aの画像形成装置に配置されたインクジェット印刷組立体を示す。
図2図2は、本発明による方法の実施形態のフロー図である。
図3図3は、本発明による方法を適用するときに使用されるストリップ・アルゴリズムの実施形態を示すフロー図である。
図4図4は、ストリップの第1番目のパスの間に放出された第1のインク量と、同じストリップの全てのパスの間に放出されたマーキング材料の全インク量との様々な比率についての接着性を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の好ましい実施形態は、ここで、図面と併せて説明される。
図1Aは、ワイドフォーマット・インクジェットプリンタを使用して印刷が達成される画像形成装置36を示す。ワイドフォーマットの画像形成装置36は、ハウジング26を備えており、例えば図1のBに示されるインクジェット印刷組立体等の印刷組立体が設置される。画像形成装置36は、画像の受像部材28、30を格納するための手段と、印刷後に画像の受像部材28、30を集めるための排出ステーションと、マーキング材料20の格納手段とをさらに備えている。図1Aには、排出ステーションが排出トレイ32として具現化されている。随意に、排出ステーションは、印刷後に、画像の受像部材28、30を処理するための処理手段、例えばフォルダ又は穿孔器を備えることができる。ワイドフォーマットの画像形成装置36は、さらに、印刷ジョブを受信するための手段を備えており、随意に印刷ジョブを操作するための手段備えている。これらの手段は、例えばコンピュータ等の、ユーザインターフェースユニット24および/又は制御装置34を含むことがある。
【0023】
画像は、ロール28、30によって供給される、例えば紙である、画像の受像部材の上に印刷される。ロール28は、ロール支持R1で支持される一方、ロール30は、ロール支持R2で支持される。あるいは、画像の受像部材の切断シートが、画像の受像部材のロール28、30の代わりに使用され得る。ロール28、30から切り離された画像の受像部材の印刷されたシートは、排出トレイ32に積み重ねられる。
【0024】
印刷組立体で使用されるマーキング材料のそれぞれは、マーキング材料をプリントヘッドに供給するために、それぞれのプリントヘッドと流体連通するように配置された4つの容器20に格納される。
ローカル・ユーザインターフェースユニット24は、印刷用エンジンに一体化されており、表示部と制御パネルとを含み得る。あるいは、制御パネルは、例えば、タッチスクリーン制御パネルの形態として表示部に一体化できる。ローカル・ユーザインターフェースユニット24は、印刷装置36の内部に配置された制御装置34に接続される。別の実施形態では、ローカル・ユーザインターフェースユニット24は、上記方法の実施形態で説明したような品質モードをアクティブにするための選択手段を備えることがある。
【0025】
例えばコンピュータである制御装置34は、例えば印刷処理を制御するための印刷用エンジンにコマンドを発するように適合されたプロセッサを備える。画像形成装置36は、随意にネットワークNへ接続される。ネットワークNへの接続が、図面にケーブル22の形態として示されているが、それにもかかわらず、その接続は無線であるかもしれない。画像形成装置36は、ネットワークを介して印刷ジョブを受信できる。さらに、随意に、プリンタのコントローラは、USBポートを備えてもよく、印刷ジョブは、このUSBポートを介してプリンタに送信されてもよい。制御装置34は、画像を印刷するときに、品質モードがアクティブになっているか否かを自動的に判断するようにさらに構成される。
【0026】
図1Bは、インクジェット印刷組立体3を示している。インクジェット印刷組立体3は、画像の受像部材2を支持する支持手段を備える。この支持手段は、プラテン1として図1Bに示されているが、これに代えて、この支持手段は、平坦な面であってもよい。図1Bに示されるようなプラテン1は、矢印Aで示されるようにその軸線周りに回転可能な回転式ドラムである。支持手段は、随意に、この支持手段に関して画像の受像部材を固定位置に保持するための吸引孔を設けてもよい。インクジェット印刷組立体3は、走査プリント・キャリッジ(carriage)5に取り付けられたプリントヘッド4a−4dを備える。走査プリント・キャリッジ5は、適切な案内手段6、7によって案内され、主走査方向Bに往復移動する。各プリントヘッド4a−4dは、オリフィス面9を備え、このオリフィス面9には少なくとも一つのオリフィス8が設けられている。プリントヘッド4a−4dは、マーキング材料の液滴を画像の受像部材2上に放出するように構成されている。プラテン1とキャリッジ5と印刷ヘッド4a−4dとは、それぞれ適切な制御手段10a,10bおよび10cによって制御される。
【0027】
画像の受像部材2は、web又はシート状の媒体であってもよいし、例えば紙、厚紙、ラベル用紙、コート紙、プラスチック又は織物から構成してもよい。あるいは、画像の受像部材2は、中間部材、連続する連続部材又は連続しない部材であってもよい。周期的に移動させることができる連続部材の例としては、ベルトやドラムがある。画像の受像部材2は、流体マーキング材料が設けられた4つのプリントヘッドに沿ってプラテン1によって副走査方向Aに移動にされる。
【0028】
走査プリント・キャリッジ5は、4つのプリントヘッド4a−4dを担持し、且つプラテン1に平行な主走査方向Bに往復移動でき、それによって、主走査方向Bに画像の受像部材2の走査を可能にする。4つのプリントヘッド4a−4dのみが、本発明を実証するために描かれている。実際には、任意数のプリントヘッドを用いることができる。いずれにしても、マーキング材料の色当り少なくとも1つのプリントヘッド4a−4dが、走査プリント・キャリッジ5上に配置される。例えば、白黒プリンタにおいて、通常黒のマーキング材料を含む少なくとも1つのプリントヘッド4a−4dが存在する。あるいは、白黒プリンタは、黒地の画像の受像部材2に塗布される白色のマーキング材料を含んでもよい。
複数の色を含むフルカラー・プリンタにおいて、通常、黒、シアン、マゼンタ、イエローの各色について少なくとも1つのプリントヘッド4a−4dが存在する。大抵の場合、フルカラー・プリンタにおいて、黒色のマーキング材料が様々な色のマーキング材料に比較してより頻繁に使用される。したがって、黒のマーキング材料を含むプリントヘッド4a−4dが、他のいずれか色のマーキング材料を含むプリントヘッド4a−4dと比較して走査プリント・キャリッジ5上により多く設けられてもよい。あるいは、黒色のマーキング材料を含むプリントヘッド4a−4dは、様々な色のマーキング材料を含むプリントヘッド4a−4dのいずれかよりも大きい寸法となり得る。
【0029】
キャリッジ5は、案内手段6、7によって案内される。これらの案内手段6、7は、図1Bに示されるようなロッドである。このロッドは、適切な駆動手段(図示せず)によって駆動される。あるいはまた、キャリッジ5は、例えばアームがキャリッジ5を移動することができるような、他の案内手段によって案内されてもよい。別の実施形態としては、主走査方向Bに画像の受像材料2を移動することである。
【0030】
各プリントヘッド4a−4dは、プリントヘッド4a−4dに設けられた流体マーキング材料を含む圧力室と流体連通する、少なくとも一つのオリフィス8を有するオリフィス面9を備える。オリフィス面9上に、複数のオリフィス8が、副走査方向Aに平行な単一の線形アレイとして配置される。プリントヘッド4a−4d当り8つのオリフィス8が図1Bに示されているが、実際の実施形態では明らかであるように、数百のオリフィス8が、プリントヘッド4a−4d毎に提供され、随意に複数のアレイとして配置される。図1Bに示されるように、それぞれのプリントヘッド4a−4dの対応するオリフィス8は、主走査方向Bにおいて一列に並んで位置決めされるように互いに平行に配置される。主走査方向Bにおける画像ドットの列が、4つ以下のオリフィス8を選択的に活性化することによって形成され、それらオリフィス8の各々は、異なるプリントヘッド4a−4dのうちの一部であることを意味する。オリフィス8の対応する一列に並んだ配置でのプリントヘッド4a−4dの平行な位置決めは、生産性を増大させおよび/又は印刷品質を改善するために有利である。あるいは、複数のプリントヘッド4a−4dは、互いに隣接するプリント・キャリッジ上に配置され、それによって、それぞれのプリントヘッド4a−4dのオリフィス8は、一列に並べられる代わりに千鳥状の配列として位置決めされる。例えば、この位置決めは、印刷解像度を高めるために、又は、有効印字領域を拡大するために実施することができ、主走査方向に単一の走査として処理される。画像のドットが、オリフィス8からのマーキング材料の液滴を放出することによって形成される。
【0031】
マーキング材料の放出時には、いくつかのマーキング材料が流出し、プリントヘッド4a−4dのオリフィス面9に留まることがある。オリフィス面9上に存在するインクは、液滴の放出と、画像の受像部材2上のこれらの液滴の配置とに悪影響を与える可能性がある。したがって、オリフィス面9から過剰なインクを除去することは有利となる。過剰なインクは、例えば、ワイパーを用いて拭き取る及び/又は表面に適切な抗濡れ性を塗布すること例えば、コーティングが提供されることによって除去し得る。
【0032】
本発明の方法は、図1Bによるプリントヘッドを備える図1Aよるインクジェットプリンタに適用される。マーキング材料はUV硬化型インクであってもよい。受像媒体は、紙、コロプラスト(coroplast)等の波型のプラスチック、ガトロプラスト(Gatorplast)(登録商標)等のプラスチックシート、ポリカーボネート、スクリム・バナー、又はポリスチレン(均質な黒いポリスチレン)等であり得る。一般に、各ストリップの第1番目のパスに配置されたマーキング材料のインク量は、受像媒体の種類に実質的に無関係である。
【0033】
図2は、本発明による方法の実施形態を示すフロー図である。
第1ステップS210において、印刷される画像が、上述したストリップの系統化された規定に従って複数のストリップに分割される。
第2ステップS220において、マルチパスモードが、少なくとも2つのマルチパスモードの中から選択される。マルチパスモードの選択は、複写装置の制御ユニットによって自動化されるか、又は複写装置のローカル・ユーザインタフェースを介して手動で決定されるか、あるいは画像が複写装置に送信される駆動機構のオプションを手動で選択することによって決定される。マルチパスモードの選択は、各ストリップが印刷されようとしている複数のパスを決定する。複写装置の各マルチパスモードは、各ストリップが印刷されようとしているパス数に対応する。たとえば、4パスモード、6パスモード、8パスモードは、それぞれストリップ当り4パス、ストリップ当り6パス、ストリップ当り8パスに対応する。
第3ステップS230において、パス数は、第1番目のパスと後続のパスに分割される。例えば、4パス・モードについて後続のパス数は3つであり、6パス・モードについて後続のパス数は5つであり、8パス・モードについて後続のパス数は7つとなる。
【0034】
次のステップS245、S250、ステップS260において、画像の各ストリップが処理される。ストリップを処理した後に、判断ステップS245において、処理すべきストリップが残っているかが検査される。処理すべきストリップが残っていない場合には、この方法は、印刷ステップS270において、ストリップ・アルゴリズムを適用することにより、画像を印刷することを継続する。
処理すべきストリップが残っているならば、次のステップS250において、処理中のストリップについて、受像媒体上にストリップを印刷するために必要とされるマーキング材料の全インク量が決定される。この全インク量は、画像のピクセルデータ情報から計算できる。マルチカラー画像の印刷に関する本方法の実施形態において、ステップS250の全インク量は、必要な色ごとに決定することができる。
次のステップS260において、全インク量は、処理中のストリップの第1番目のパスの第1のインク量と、処理中の後続のストリップのパスの各々におけるインク量とに分割される。全インク量に対する第1のインク量の比率は、発明者の実験によって決定された比率である。第1のインク量の比率は、全てのマルチパスモードについて同じである。言い換えれば、第2ステップS220においてどのマルチパスが選択されるかに関わらず、その比率は一定である。図4に示されるように、受像媒体とマーキング材料との接着についての非常に良好な結果が、12.5%の比率の第1のインク量について実現される一方、5〜20%の範囲の比率の第1のインク量も良好な結果をもたらす。ストリップの第1番目のパスにおける第1のインク量とストリップの全てのパスにおける全インク量とが決定されるので、ストリップの後続の複数のパスの残りのインク量がさらに決定される。この残りのインク量は、後続の複数のパスに均等に分配されてもよいが、他の分配方法に従って配分されてもよい。
別の実施形態では、第1のインク量と残りのインク量との全インク量の分割は、画像ピクセルを、同じ比率で第1のインク量の画像ピクセルと残りのインク量の画像ピクセルとに分割することによって実施され、第1のインク量のピクセルが、ストリップの第1のパスで印刷される一方、残りのインク量のピクセルが、第1番目のパスの後のパスで印刷される。ピクセルの分割は、プリントマスク又は印刷用コントローラによる他の任意の測定によって制御されてもよい。
全てのストリップが、ステップS245、S250及びS260の下で処理されている場合に、印刷ステップS270が実施される。このステップS270において、画像が、似たような複数のストリップ・アルゴリズムを実行することによって印刷される。各ストリップについて、1つのストリップ・アルゴリズムが存在する。
【0035】
ストリップ・アルゴリズムの実施形態が、nパス・モードの複写装置を使用する図3に示される。ストリップ・アルゴリズムの第1の設定ステップS300において、ストリップのパス数は、ゼロに設定される。ストリップ・アルゴリズムの第1の判断ステップS305において、処理中のストリップのパス数がn未満であるかが検査される。パス数がn以上の場合は、ストリップが完全に印刷され、ストリップ・アルゴリズムは、処理中のストリップについて終了する。パス数がn未満の場合には、アルゴリズムは、第2の判断ステップS315へ進む。
第2の判断ステップS315において、ストリップのパス数が1未満であるかが検査される。パス数が1未満の場合に、アルゴリズムは、第1の放出ステップS320へ進む。
第1の放出ステップS320において、ストリップと第1番目のパスに対して決定されたマーキング材料の第1のインク量が、第1番目のパスの間に受像媒体上に放出される。
パス数が1以上である場合に、アルゴリズムは、第2の放出ステップS330へ進む。
第2の放出ステップS330において、ストリップと目的とされる後続のパスに対して決定されたマーキング材料の残りのインク量の一部が、同じ後続のパスの間に受像媒体上に放出される。第2の放出ステップS330において、全ての後続のパスの間に第1番目のパスへ放出される残りのインク量の一部と、第1の放出ステップS320において放出される第1のインク量とが、処理中のストリップのマーキング材料の全インク量となる。
第1の放出ステップS320又は第2の放出ステップS330のどちらかが完了したときに、アルゴリズムは、ストリップのパス数が1つ増加される第2の設定ステップS340へ進む。第2の設定ステップS340の後に、アルゴリズムは第1の決定ステップS305に戻る。
【0036】
有利な実施形態では、ストリップ・アルゴリズムは、並列に実行される。さらに、例えば画像のストリップが隣接する様々なストリップからなる対応するステップS305、S315、S320、S330の実施形態において、プリントヘッドが、同じパスにおいて複数のストリップを印刷している場合に配列決定される。この原理は、4パス・モードに基づいて以下に説明する。この原理は、他のnパス印刷計画にも適用できる。
【0037】
別の有利な実施形態では、図3に記載されるストリップ・アルゴリズムは、図2のフロー図に統合される。このように、ストリップのパス当りのマーキング材料のインク量の計算は、別のストリップのマーキング材料の既に計算されたインク量の放出と平行して行われてもよい。そうすることによって、複写装置の生産性が向上する。
【0038】
別の有利な実施形態では、本方法は、品質モードをアクティブにする追加の工程を含む。以前の実施形態では、複写装置は、この発明による第1のインク量と全インク量との比率を自動的に適用していた。この以前の実施形態では、複写装置は、ルックアップテーブル又は印刷用コントローラのメモリの専用パーツにより、印刷用コントローラに具現化された過剰な品質モードを有していた。品質モードは、画像を印刷する前に、ローカル・ユーザインタフェースによって活性化される。品質モードをアクティブにするときに、以前の方法で決定された第1のインク量と全インク量との比率が使用される。品質モードがアクティブにされないときは、複写装置に最初に設定されている比率が使用される。
【0039】
ある実施形態によれば、4パスモードが適用される。各ストリップの第1のインク量が、ストリップの全インク量の12.5%である一方、各ストリップの残りのインク量の各々の部分は、ストリップの全インク量の約29.1%である。画像は、例えば、4つのストリップs1、s2、s3、s4の複数のストリップに分割される。ストリップ当り放出すべきマーキング材料の全インク量は、画像によって、t1、t2、t3、t4それぞれについて決定される。プリントヘッドは、同時にプリントヘッドの1パスで4つの連続するストリップ上にマーキング材料を放出できる。複数のパスの間に、印刷された画像のストリップに対応する受像媒体上の領域の幅からなるペーパ・ステップが生じる。次に、以下のシナリオが実行される。各ストリップs1、s2、s3、s4のストリップ・アルゴリズムが開始され、各ストリップs1、s2、s3、s4について、パス数が、第1の設定ステップS300においてゼロに設定される。第2のストリップs2のストリップ・アルゴリズム、第3のストリップs3のストリップ・アルゴリズム及び第4のストリップs4のストリップ・アルゴリズムが保留される。第1のストリップs1のストリップ・アルゴリズムは、判断ステップS305、S315へ進み、且つ第1の放出ステップS320へ進む。マーキング材料の0.125×t1のインク量が、第1ストリップt1と対応する受像媒体の領域に放出される。第2の設定ステップS340において、第1のストリップs1のパス数が1つ増加される。ここで、ストリップs2のストリップ・アルゴリズムが再びアクティブになり、同時に、ストリップs1のストリップ・アルゴリズムとともに実施される。第1のストリップs1と第2のストリップs2とのストリップ・アルゴリズムは、判断ステップS305、ステップS315へ進む。判断ステップS305、S315の判断によって、第1のストリップs1のストリップ・アルゴリズムが、第2の放出ステップS330へ進む一方、同時に第2のストリップs2のストリップ・アルゴリズムが第1の放出ステップS320へ進む。第1のストリップs1と第2のストリップs2とのそれぞれに対応する領域上へのマーキング材料の放出は、同時に第1のストリップs1の第2番目のパスと第2のストリップs2の第1番目のパスとのそれらのパスの間に行われる。第1のストリップs1に対応する領域上に放出されるマーキング材料のインク量が、0.291×t1である一方、第2のストリップs2に対応する領域上に放出されるマーキング材料の量は0.125×t2である。このように継続して、4つのストリップs1、s2、s3、s4の画像は、表1に従って印刷される。
【0040】
【表1】
【0041】
本発明によれば、第1の放出ステップS320における第1のインク量と、第2の放出ステップS330に示される残りのインク量の一部とが、パス毎、ストリップ毎に異なる場合がある。さらに、各ストリップの第2番目のパス、第3番目のパス、第4番目のパスのそれぞれに放出すべき3つの残りのインク量の部分が、異なる場合がある。本方法の実施形態では、4パスモードについての比率は、表1による(0.125,0.291,0.291,0.291)の比率の代わりに、連続したパスにおいて(0.125,0.25,0.25,0.375)となる。例外的なケースでは、パスは、非常に少量のマーキング材料を放出するか又はストリップについてマーキング材料を放出しないことができ、例えば4パスモードの比率が、連続したパスにおいて(0.125,0.05,0.4,0.425)であってもよい。
【0042】
図4は、各ストリップの第1番目のパスの間に放出されたマーキング材料のインク量の様々な比率についての接着性を示す図である。図4に示すように接着についての測定結果は、6パス・モードによるインクジェットプリンタで画像を印刷することによって達成され、各ストリップの第1番目のパスで第1のインク量の比率を変更することによって達成される。図4に示された結果は、複数の観察結果に基づいて、平均化されている。
接着性は、第1番目のパスにおける0.0,4.2,8.3,12.5,16.7,20.8,25.0,29.2及び33.3からなるインク量の比率について測定される。接着性の結果は、ISO2409による、0(非常に良好な接着性)〜4(非常に悪い接着)のリニアスケールで表示され、このISO2409は、クロスカット試験により基材上のラッカーの接着性の測定用に使用される。5〜20%の比率の範囲について、良好な接着性の結果が測定された。具体的には、比率12.5%並びに比率16.7%について、非常に良好な接着性の結果が測定された。
測定は、4パス・モードと8パス・モードについて繰り返された。これらの繰返し測定の各々についての、接着に最適な第1のインク量の比率が表2に示される。
【0043】
【表2】
【0044】
表2は、複数の実験のうちの一つの実験の間において、ストリップの各パスの間に放出されたマーキング材料のインク量の最適な比率を示す。ストリップの第1番目のパスの間に放出されるインク量は、灰色網掛けセルに提示される一方、ストリップの後続の複数のパスのうちのあるパスの間に放出される量は、白地のセルに提示される。この実験で使用されたマーキング材料は、UV硬化型インクである。
【0045】
4パスモードでは、画像の印刷は、スワス幅の1/4からなるスワスを重複させることによって実現される。各ストリップの第1番目のパスの第1のインク量が、そのストリップに対応する画像部分を印刷する間に放出すべき全インク量の12.5%である一方、ストリップの残りの複数のパスのうちのパス当りのインク量は、そのストリップに対応する画像部分を印刷する間に放出すべき全インク量の29.2%となる。
【0046】
6パスモードでは、画像の印刷は、スワス幅の1/6からなるスワスを重複させることによって実現される。各ストリップの最初の3パスのインク量が、そのストリップに対応する画像部分を印刷する間に放出すべき全インク量の12.5%である一方、ストリップの残りの複数のパスのうちのパス当りのインク量は、そのストリップに対応する画像部分を印刷する間に放出すべき全インク量の20.8%となる。
【0047】
8パスモードでは、画像の印刷は、スワス幅の1/8からなるスワスを重複させることによって実現される。各ストリップの最初の4パスのインク量が、そのストリップに対応する画像部分を印刷する間に放出すべき全インク量の12.5%である一方、ストリップの残りの複数のパスのうちのパス当りのインク量も、そのストリップに対応する画像部分を印刷する間に放出すべき全インク量の12.5%となる。
【0048】
表2は、ストリップについて決定された全インク量の12.5%からなる各ストリップの第1番目のパスの間に放出された第1のインク量が、全てのマルチパスモードの接着に最適であることを示している。
実際には、本結論は、上述の第1のインク量と対応する全インク量との比率が、本発明の方法による選択されたマルチパスモードとは関係なく、約12.5%の比率であると決定されるマルチパス・モードの導入をもたらす。図4はさらに、5%〜20%の範囲で第1のインク量と全インク量との比率を決定する際に、良好な結果が達成されることを示している。
図1A
図1B
図2
図3
図4