特許第5871945号(P5871945)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エルジー フューエル セル システムズ インクの特許一覧

特許5871945固体酸化物形燃料電池システム及び固体酸化物形燃料電池システム運用方法
<>
  • 特許5871945-固体酸化物形燃料電池システム及び固体酸化物形燃料電池システム運用方法 図000002
  • 特許5871945-固体酸化物形燃料電池システム及び固体酸化物形燃料電池システム運用方法 図000003
  • 特許5871945-固体酸化物形燃料電池システム及び固体酸化物形燃料電池システム運用方法 図000004
  • 特許5871945-固体酸化物形燃料電池システム及び固体酸化物形燃料電池システム運用方法 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5871945
(24)【登録日】2016年1月22日
(45)【発行日】2016年3月1日
(54)【発明の名称】固体酸化物形燃料電池システム及び固体酸化物形燃料電池システム運用方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/04 20160101AFI20160216BHJP
   H01M 8/12 20160101ALI20160216BHJP
【FI】
   H01M8/04 J
   H01M8/12
【請求項の数】23
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-541276(P2013-541276)
(86)(22)【出願日】2011年11月10日
(65)【公表番号】特表2014-502020(P2014-502020A)
(43)【公表日】2014年1月23日
(86)【国際出願番号】EP2011069844
(87)【国際公開番号】WO2012072400
(87)【国際公開日】20120607
【審査請求日】2014年9月19日
(31)【優先権主張番号】1020289.3
(32)【優先日】2010年12月1日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】513136610
【氏名又は名称】エルジー フューエル セル システムズ インク
【氏名又は名称原語表記】LG FUEL CELL SYSTEMS INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100099634
【弁理士】
【氏名又は名称】平井 安雄
(72)【発明者】
【氏名】ボッツォーロ, ミケーレ
(72)【発明者】
【氏名】アグニュー, ジェラルド, ダニエル
【審査官】 武市 匡紘
(56)【参考文献】
【文献】 特表2009−503790(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/127188(WO,A1)
【文献】 特表2006−501616(JP,A)
【文献】 特開平11−297336(JP,A)
【文献】 特開2006−019123(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 8/00−8/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体酸化物形燃料電池スタック(12)を備え、
当該固体酸化物形燃料スタックは、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池(16)を有し、各固体酸化物形燃料電池は、電解質(18)、アノード(20)、及びカソード(22)を有し、
少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池(16)のカソード(22)に酸化剤を供給するようになされる酸化剤供給源(24)と、
少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池(16)のアノード(20)に燃料を供給するようになされる燃料供給源(26)とを備え、
電気化学素子(14)により特徴付けられる固体酸化物形燃料電池システム(10)であり、
前記電気化学素子(14)は、電解質(34)、アノード(36)及びカソード(38)を有し、
少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池(16)のアノード(20)から電気化学素子(14)のカソード(38)に未使用の燃料の一部を供給する手段(32、50、58)と、
少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池(16)のアノード(20)から電気化学素子(14)のアノード(36)に未使用の燃料の一部を供給する手段(28、50、52)とを備え、
それにより電気化学素子(14)は、電気化学素子(14)のカソード(38)における未使用の燃料から酸素を取り除くようになされ、
前記電気化学素子(14)は、電解質(34)を通じて電気化学素子(14)のカソード(38)の未使用の燃料から電気化学素子(14)のアノード(36)における未使用の燃料に酸素を移送するようになされ、
そして、酸素の減少した未使用の燃料を、電気化学素子(14)のカソード(38)から少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池(16)のアノード(20)に供給する手段(32、50、62、68)を備える、
固体酸化物形燃料電池システム。
【請求項2】
電気化学素子(14)のアノード(36)における、未使用の燃料及び酸素を、燃焼器(30)に供給する手段(28、56)を備える、
請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
【請求項3】
少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池(16)のアノード(20)からの未使用の燃料の一部を燃焼器(30)に供給する手段(28)を備え、
前記電気化学素子(14)が、電解質(34)を通じて電気化学素子(14)のカソード(38)における未使用の燃料から電気化学素子(14)のアノード(36)に酸素を移送するようになされ、
また、電気化学素子(14)のアノード(36)における未使用の燃料及び酸素を燃焼器(30)に供給する手段(56)を備える、
請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
【請求項4】
ガスタービン機関(40)を備え、
当該ガスタービン機関(40)は、圧縮機(42)及び圧縮機(42)を駆動するためのタービン(44)を有し、
前記圧縮機(42)は、酸化剤の少なくとも一部を、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池(16)のカソード(22)に供給するようになされる、
請求項1ないし3のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池システム。
【請求項5】
少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池(16)のカソード(22)から、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池(16)のカソード(22)に、未使用の酸化剤の一部を戻して供給する手段(48)を備える、
請求項1ないし4のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池システム。
【請求項6】
少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池(16)のカソード(22)から燃焼器(30)に、未使用の酸化剤の一部を供給する手段(70、72)を備える、
請求項5に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
【請求項7】
ガスタービン機関(40)を備え、
当該ガスタービン機関(40)は、圧縮機(42)及び圧縮機(42)を駆動するためのタービン(44)を有し、
排ガスを燃焼器(30)からガスタービン機関(40)のタービン(44)に供給する手段(86)を備える、
請求項5又は6に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
【請求項8】
排ガスを燃焼器(30)からガスタービン機関(40)のタービン(44)に供給する手段として、熱交換器(90)を備える、
請求項7に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
【請求項9】
固体酸化物形燃料電池(16)のカソード(22)から、未使用の酸化剤の一部を、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池(16)のカソード(22)に戻して供給する手段として、熱交換器(90)を備える、
請求項5に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
【請求項10】
前記固体酸化物形燃料電池スタック(12)が、電気を電気化学素子(14)に供給するようになされる、
請求項1ないし9のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池システム。
【請求項11】
ガスタービン機関(40)を備え、
当該ガスタービン機関(40)は、圧縮機(42)及び圧縮機(42)を駆動するためのタービン(44)を有し、
前記ガスタービン機関(40)のタービン(44)が、発電機(46)を駆動するようになされる、
請求項1ないし10のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池システム。
【請求項12】
前記発電機(46)が、電気を電気化学素子(14)に供給するようになされている、
請求項11に記載の固体酸化物形燃料電池システム。
【請求項13】
固体酸化物形燃料電池システム(10)の運用方法であり、
前記固体酸化物形燃料電池システム(10)は、固体酸化物形燃料電池スタック(12)及び電気化学素子(14)を備え、
前記固体酸化物形燃料電池スタック(12)は少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池(16)を有し、各固体酸化物形燃料電池(16)は、電解質(18)、アノード(20)及びカソード(22)を有し、
前記電気化学素子(14)は、電解質(34)、アノード(36)及びカソード(38)を有し、
前記方法は、
酸化剤を少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池(16)のカソード(22)に供給すること、
燃料を、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池(16)のアノード(20)に供給すること、
未使用の燃料の一部を、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池(16)のアノード(20)から電気化学素子(14)のカソード(38)に供給すること、
未使用の燃料の一部を、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池(16)のアノード(20)から電気化学素子(14)のアノード(36)に供給すること、
酸素を、電気化学素子(14)のカソード(38)における未使用の燃料から取り除くこと、
酸素を、電解質(34)を通じて、電気化学素子(14)のカソード(38)における未使用の燃料から電気化学素子(14)のアノード(36)における未使用の燃料に移送すること、
及び、酸素の減少した未使用の燃料を、電気化学素子(14)のカソード(38)から、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池(16)のアノード(20)に供給すること、を含むものである、
固体酸化物形燃料電池システム運用方法。
【請求項14】
電気化学素子(14)のアノード(36)における未使用の燃料及び酸素を、燃焼器(30)に供給することを含む、
請求項13に記載の固体酸化物形燃料電池システム運用方法。
【請求項15】
未使用の燃料の一部を、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池(16)のアノード(20)から燃焼器(30)に供給すること、
酸素を、電解質(34)を通じて、電気化学素子(14)のカソード(38)における未使用の燃料から、電気化学素子(14)のアノード(36)に移送すること、及び、
電気化学素子(14)のアノード(36)における未使用の燃料及び酸素を、燃焼器(30)に供給すること、を含む、
請求項13に記載の固体酸化物形燃料電池システム運用方法。
【請求項16】
前記固体酸化物形燃料電池システム(10)が、ガスタービン機関(40)を備え、
前記ガスタービン機関(40)が、圧縮機(42)、及び圧縮機(42)を駆動するようになされたタービン(44)を備えるものであり、
少なくとも酸化剤の一部を、圧縮機(42)を介して、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池(16)のカソード(22)に供給することを含む方法である、
請求項13ないし15のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池システム運用方法。
【請求項17】
少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池(16)のカソード(22)から、未使用の酸化剤の一部を、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池(16)のカソード(22)に戻して供給することを含む、
請求項13ないし16のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池システム運用方法。
【請求項18】
少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池(16)のアノード(20)からの未使用の燃料の一部を、電気化学素子(14)のアノード(36)から燃焼器(30)に供給することを含む、
請求項13ないし17のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池システム運用方法。
【請求項19】
未使用の酸化剤の一部を、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池(16)のカソード(22)から燃焼器(30)に供給することを含む、
請求項18に記載の固体酸化物形燃料電池システム運用方法。
【請求項20】
前記固体酸化物形燃料電池システム(10)が、ガスタービン機関(40)を備え、
前記ガスタービン機関(40)が、圧縮機(42)、及び圧縮機(42)を駆動するようになされたタービン(44)を備えるものであり、
燃焼器(30)から排ガスをガスタービン機関(40)のタービン(44)に供給することを含む、
請求項18又は請求項19に記載の固体酸化物形燃料電池システム運用方法。
【請求項21】
電気化学素子(14)に電気を供給することを含む、
請求項13ないし20のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池システム運用方法。
【請求項22】
前記固体酸化物形燃料電池システム(10)が、ガスタービン機関(40)を備え、
前記ガスタービン機関(40)が、圧縮機(42)、及び圧縮機(42)を駆動するようになされたタービン(44)を備えるものであり、
ガスタービン機関(40)のタービン(44)を使用して、発電機(46)を駆動することを含む、
請求項13ないし21のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池システム運用方法。
【請求項23】
発電機(46)から電気化学素子(14)に電気を供給することを含む、
請求項22に記載の固体酸化物形燃料電池システム運用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高温燃料電池システム、特に固体酸化物形燃料電池システムに関するものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
既知の固体酸化物形燃料電池システムにおいては、固体酸化物形燃料電池のアノードから出る排ガスの第一の部分は、新規の燃料を処理するための蒸気を供給するために、固体酸化物形燃料電池のアノードに供給される新規の燃料を伴い、固体酸化物形燃料電池のアノードに戻して再使用される。さらに、固体酸化物形燃料電池のアノードから出る排ガスの第二の部分は、燃焼器に供給され、この燃焼器で燃やされる。燃焼した排ガスは、固体酸化物形燃料電池で電気化学反応が生じるのに適した温度となるように、反応物及び固体酸化物形燃料電池を加熱するのに使用される。
しかしながら、燃焼器で燃やされる燃料の量は、電気化学反応のために反応物と固体酸化物形燃料電池を適温まで加熱するのに必要とされるものより多く、全体的な変換効率を減少させる。固体酸化物形燃料電池における燃料の完全な電気化学的変換は、低効率で行われるであろう。固体酸化物形燃料電池の排気の際に酸化性の雰囲気が生成されることは、固体酸化物形燃料電池システムの設計上の問題を生じさせると共に、例えば、耐酸化性の材料を要するといった、固体酸化物形燃料電池システムの材料選択における問題を生じさせるであろう。
従って、本発明は、上記の問題を軽減し、望ましくは克服するため、新たな固体酸化物形燃料電池システムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0003】
かくして、本発明は、固体酸化物形燃料電池システムを提供するものであり、この固体酸化物形燃料電池システムは、
固体酸化物形燃料電池スタック及び電気化学素子を備え、前記固体酸化物形燃料電池スタックは、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池を有し、各固体酸化物形燃料電池は、電解質、アノード及びカソードを有し、
少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のカソードに酸化剤を供給するようになされる酸化剤供給源と、
少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のアノードに燃料を供給するようになされる燃料供給源とを備え、
前記電気化学素子は、電解質、アノード及びカソードを有し、
前記少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のアノードから電気化学素子のカソードに未使用の燃料の一部を供給する手段と、
前記少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のアノードから未使用の燃料の一部を前記電気化学素子のアノードに供給する手段とを備え、
それによって前記電気化学素子は、この電気化学素子のカソードにおける未使用の燃料から酸素を取り除くようになされ、また前記電気化学素子は、この電気化学素子のカソードにおける未使用の燃料から、この電気化学素子のアノードにおける未使用の燃料まで、電解質を通して酸素を移送するようになされており、
さらに、酸素の減少した未使用の燃料の一部を、前記電気化学素子のカソードから前記少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のアノードに供給する手段を、
備えるものである。
【0004】
電気化学素子のアノードにおける未使用の燃料及び酸素の一部を燃焼器に供給する手段が存在し得る。
【0005】
少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のアノードからの未使用の燃料の一部を燃焼器に供給する手段があり、電気化学素子は、電解質を通して、電気化学素子のカソードにおける未使用の燃料から、電気化学素子のアノードに酸素を移送するようになされ、また、電気化学素子のアノードにおける未使用の燃料及び酸素の一部を燃焼器に供給する手段が存在し得る。
【0006】
前記固体酸化物形燃料電池システムは、ガスタービン機関を備え得る。このガスタービン機関は圧縮機と、圧縮機を駆動するようになされたタービンを備える。この圧縮機は、酸化剤の少なくとも一部を、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のカソードに供給するようになされる。
【0007】
電気化学素子のカソードから、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のアノードに、酸素の減少した未使用燃料の一部を供給する手段は、電気化学素子のカソードからの酸素の減少した未使用燃料の一部と、燃料供給源によって供給される燃料とを混合する手段を備え得る。
【0008】
電気化学素子のカソードからの、酸素の減少した未使用燃料の一部を、燃料供給源によって供給される燃料と混合する手段は、燃料エゼクタを備え得る。
【0009】
前記固体酸化物形燃料電池システムは、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のカソードからの未使用の酸化剤の一部を、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のカソードに戻して供給する手段を備え得る。
【0010】
少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のカソードからの未使用の酸化剤の一部を、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のカソードに戻して供給する手段は、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のカソードからの未使用の酸化剤の一部を酸化剤供給源によって供給される酸化剤と混合する手段を備え得る。
【0011】
少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のカソードからの未使用の酸化剤の一部を、酸化剤供給源によって供給される酸化剤と混合する手段は、酸化剤エゼクタを備え得る。
【0012】
前記固体酸化物形燃料電池システムは、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のカソードからの未使用の酸化剤の一部を、燃焼器に供給する手段を備え得る。
【0013】
前記固体酸化物形燃料電池システムは、燃焼器からガスタービン機関のタービンに排ガスを供給する手段を備え得る。
【0014】
燃焼器からガスタービン機関のタービンに排ガスを供給する手段は、熱交換器を備え得る。
【0015】
少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のカソードからの未使用の酸化剤の一部を、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のカソードに戻して供給する手段は、熱交換器を含む。
【0016】
前記固体酸化物形燃料電池スタックは、電気化学素子に電気を供給するようになされ得る。
【0017】
前記ガスタービン機関のタービンは、発電機を駆動するようになされ得る。
【0018】
前記発電機は、電気化学素子に電気を供給するようになされ得る。
【0019】
本発明は、さらなる固体酸化物形燃料電池システムを提供するものであり、固体酸化物形燃料電池システムは、
固体酸化物形燃料電池スタック及び電気化学素子を備え、前記固体酸化物形燃料電池スタックは、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池を有し、各固体酸化物形燃料電池は、電解質、アノード及びカソードを有し、
酸化剤を少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のカソードに供給するようになされる酸化剤供給源と、
燃料を少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のアノードに供給するようになされる燃料供給源と、
少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のアノードからの未使用の燃料の一部を燃焼器に供給する手段と、
少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のアノードからの未使用の燃料の一部を、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のアノードに戻して供給する手段とを備え、
前記電気化学素子は、電解質、アノード及びカソードを有し、未使用の燃料の一部を燃焼器に供給する前記手段は、前記電気化学素子のアノードに未使用の燃料を供給するようになされ、また、未使用の燃料の一部を少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のアノードに戻して供給する前記手段は、前記電気化学素子のカソードに未使用の燃料を供給するようになされ、それによって前記電気化学素子は、電気化学素子のカソードで未使用の燃料から酸素を取り除くようになされており、前記電気化学素子は、電解質を通じて、電気化学素子のカソードにおける未使用の燃料から、電気化学素子のアノードにおける未使用の燃料に酸素を移送するようになされ、また、前記電気化学素子は、電気化学素子のアノードで未使用の燃料を酸化させるようになされている。
【0020】
さらに、本発明は、固体酸化物形燃料電池システムの運用方法を提供するものであり、前記固体酸化物形燃料電池システムは、固体酸化物形燃料電池スタック及び電気化学素子を備え、前記固体酸化物形燃料電池スタックは、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池を有し、各固体酸化物形燃料電池は、電解質、アノード及びカソードを有し、前記電気化学素子は、電解質、アノード及びカソードを有しており、前記方法は、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のカソードに酸化剤を供給すること、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のアノードに燃料を供給すること、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のアノードから電気化学素子のカソードに未使用の燃料の一部を供給すること、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のアノードから電気化学素子のアノードに未使用の燃料の一部を供給すること、電気化学素子のカソードにおける未使用の燃料から酸素を取り除くこと、電気化学素子のカソードにおける未使用の燃料から、電解質を通じて、電気化学素子のアノードにおける未使用の燃料に酸素を移送すること、及び、電気化学素子のカソードから少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のアノードに、酸素の減少した未使用の燃料を供給すること、を含む。
【0021】
前記方法は、電気化学素子のアノードにおける未使用の燃料及び酸素の一部を燃焼器に供給することを含み得る。
【0022】
前記方法は、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のアノードからの未使用の燃料の一部を燃焼器に供給すること、電解質を通じて電気化学素子のカソードにおける未使用の燃料から電気化学素子のアノードに酸素を移送すること、及び電気化学素子のアノードにおける未使用の燃料及び酸素の一部を燃焼器に供給することを含み得る。
【0023】
前記固体酸化物形燃料電池システムは、ガスタービン機関を備え得る。このガスタービン機関は圧縮機と、圧縮機を駆動するようになされたタービンを備える。前記方法は、圧縮機を介して、酸化剤の少なくとも一部を、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のカソードに供給することを含む。
【0024】
前記方法は、電気化学素子のカソードからの酸素の減少した未使用の燃料の一部と、燃料供給源によって供給された燃料とを混合することを含み得る。
【0025】
前記方法は、電気化学素子のカソードからの酸素の減少した未使用の燃料の一部と、燃料エゼクタを使用して燃料供給源によって供給された燃料を混合することを含み得る。
【0026】
前記方法は、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のカソードから、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のカソードに未使用の酸化剤の一部を戻して供給することを含み得る。
【0027】
前記方法は、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のカソードからの未使用の酸化剤の一部を、酸化剤供給源によって供給された酸化剤と混合することを含み得る。
【0028】
前記方法は、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のカソードからの未使用の酸化剤の一部を、酸化剤エゼクタを使用して酸化剤供給源によって供給される酸化剤と混合することを含み得る。
【0029】
前記方法は、電気化学素子のアノードからの未使用の燃料の一部を、燃焼器に供給することを含み得る。
【0030】
前記方法は、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のカソードからの未使用の酸化剤の一部を、燃焼器に供給することを含み得る。
【0031】
前記方法は、燃焼器から、ガスタービン機関のタービンに排ガスを供給することを含み得る。
【0032】
前記方法は、電気化学素子に電気を供給することを含み得る。
【0033】
前記方法は、ガスタービン機関のタービンを使用して、発電機を駆動することを含み得る。
【0034】
前記方法は、発電機から電気化学素子に電気を供給することを含み得る。
【0035】
さらに本発明は、固体酸化物形燃料電池システムの運用方法を提供するものであり、前記固体酸化物形燃料電池システムは、固体酸化物形燃料電池スタック及び電気化学素子を備え、前記固体酸化物形燃料電池スタックは、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池を有し、前記各固体酸化物形燃料電池は、電解質、アノード及びカソードを有し、前記電気化学素子は、電解質、アノード及びカソードを有する。この方法は、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のカソードに酸化剤を供給すること、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のアノードに燃料を供給すること、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のアノードからの未使用の燃料の一部を燃焼器に供給すること、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のアノードから、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のアノードに未使用の燃料の一部を戻して供給すること、電気化学素子のアノードを介して未使用の燃料の一部を燃焼器に供給すること、電気化学素子のカソードを介して少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池のアノードに未使用の燃料の一部を戻して供給すること、電気化学素子のカソードにおける未使用の燃料から酸素を除去すること、電気化学素子のカソードにおける未使用の燃料から、電解質を通して電気化学素子のアノードにおける未使用の燃料に酸素を移送すること、及び、電気化学素子のアノードにおける未使用の燃料を酸化すること、を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0036】
本発明は、以下の添付図面に沿った例を通して、より詳細に記述され得る。
図1図1は、本発明による第一の固体酸化物形燃料電池システムの概略図である。
図2図2は、本発明による第二の固体酸化物形燃料電池システムの概略図である。
図3図3は、本発明による第三の固体酸化物形燃料電池システムの概略図である。
図4図4は、本発明による第四の固体酸化物形燃料電池システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
固体酸化物形燃料電池システム10は、図1に示されるように、固体酸化物形燃料電池スタック12及び電気化学素子14を備える。固体酸化物形燃料電池スタック10は、少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池16、好ましくは複数の固体酸化物形燃料電池16を有し、そして個々の固体酸化物形燃料電池16は、電解質18、アノード20及びカソード22を有する。
酸化剤供給源24は、各固体酸化物形燃料電池16のカソード22に酸化剤を供給するようになされる。また、燃料供給源26は、各固体酸化物形燃料電池16のアノード20に燃料を供給するようになされる。
各固体酸化物形燃料電池16のアノード20から燃焼器30への、未使用燃料の一部の供給手段28が存在し、また、各固体酸化物形燃料電池16のアノード20から各固体酸化物形燃料電池16のアノード20に未使用の燃料の一部を戻す供給手段32が存在する。
電気化学素子14は、電解質34、アノード36及びカソード38を備える。
前記固体酸化物形燃料電池16のアノード20から燃焼器30への未使用燃料の一部の供給手段28は、電気化学素子14のアノード36に未使用燃料を供給するようになされており、また、前記固体酸化物形燃料電池16のアノード20から固体酸化物形燃料電池16のアノード20に未使用の燃料の一部を戻す供給手段32は、電気化学素子14のカソード38に未使用の燃料の一部を供給するようになされる。
電気化学素子14は、電気化学素子14のカソード38における未使用燃料から酸素を除去するようになされる。電気化学素子14は、電解質34を通じて、電気化学素子14のカソード38における未使用燃料から、電気化学素子14のアノード36の未使用燃料に、酸素を移送するようになされ、また、電気化学素子14は、電気化学素子14のアノード36における未使用の燃料を酸化するのに、電解質34を通じ移送された酸素を使用するようになされる。電気化学素子14は、電気化学素子14のカソード38における未使用の燃料から酸素を取り除くために電気を供給される。
【0038】
前記固体酸化物形燃料電池16のアノード20から燃焼器30への未使用燃料の一部の供給手段28は、アノード20からダクト50及びダクト52を介して電気化学素子14のアノード36に、未使用燃料を供給するようになされる。
ダクト56は、固体酸化物形燃料電池16のアノード20からの未使用燃料と、電気化学素子14のカソード38にある固体酸化物形燃料電池16のアノード20からの未使用燃料から移送された、追加の酸素とを、電気化学素子14のアノード36から燃焼器30に運ぶ。
前記固体酸化物形燃料電池16のアノード20から固体酸化物形燃料電池16のアノード20に未使用燃料の一部を戻す供給手段32は、アノード20からダクト50及びダクト58を介して、電気化学素子14のカソード38に未使用燃料を供給するようになされる。
ダクト60は、固体酸化物形燃料電池16のアノードからの未使用燃料で、電気化学素子14によって酸素を取り除かれたものを、電気化学素子14のカソード38から燃料エゼクタ62の第二の入口64に運ぶ。燃料は、燃料供給源26から燃料エゼクタ62の第一の入口66に供給される。燃料エゼクタ62の出口は、新規の燃料及び固体酸化物形燃料電池16のアノード20からの未使用の燃料の一部を、ダクト68及び改質器69を介して固体酸化物形燃料電池16のアノード20に供給するようになされる。改質器69は燃料を改質するようになされる。
【0039】
固体酸化物形燃料電池システム10は、ガスタービン機関40を備える。ガスタービン機関40は、圧縮機42と、圧縮機42を駆動するように配されたタービン44を備える。圧縮機42は、酸化剤の少なくとも一部を固体酸化物形燃料電池16のカソード22に供給するようになされる。酸化剤供給源24は、圧縮機42を介して固体酸化物形燃料電池16のカソード22に酸化剤を供給するようになされる。タービン44は発電機46を駆動するようになされ得る。
【0040】
さらに、固体酸化物形燃料電池システム10は、固体酸化物形燃料電池16のカソード22から固体酸化物形燃料電池16のカソード22に未使用の酸化剤の一部を戻す供給手段48を備える。この固体酸化物形燃料電池16のカソード22から固体酸化物形燃料電池16のカソードに未使用の酸化剤の一部を戻す供給手段48は、カソード22からダクト70及びダクト74を介して、酸化剤エゼクタ76の第二の入口78に未使用の酸化剤を供給するようになされる。酸化剤は、酸化剤供給源24からガスタービン機関40の圧縮機42及びダクト82を介して、酸化剤エゼクタ76の第一の入口80に供給される。酸化剤エゼクタ76の出口は、新規な酸化剤、及び固体酸化物形燃料電池16のカソード22からの未使用の酸化剤の一部を、ダクト84を介して固体酸化物形燃料電池16のカソード22に供給するようになされる。
改質器69は、未使用の酸化剤が改質器69における改質反応のための熱を供給するように、ダクト70でカソード22からの未使用の酸化剤と熱交換の関係をなす配置とされる。
【0041】
固体酸化物形燃料電池16のカソード22からの未使用の酸化剤の一部は、固体酸化物形燃料電池16のカソード22からダクト70及びダクト72を介して燃焼器30に供給される。固体酸化物形燃料電池16のアノード22から燃焼器30に供給される未使用の燃料の一部は、高温ガスを生成するために、固体酸化物形燃料電池16のカソード22から供給される未使用の酸化剤の一部により燃焼し、生じた高温ガスは、圧縮機42及び発電機46を動かすために、ダクト86を介してガスタービン機関40のタービン44に供給される。その後、高温ガスはタービン44から排出ダクト88を介して周囲雰囲気中に排出される。
【0042】
電気化学素子14は、固体酸化物形燃料電池スタック12、発電機46、あるいは別の適切な電源、例えば、バッテリーや電気的ネットワーク、により電気を供給され得る。
【0043】
本発明は、固体酸化物形燃料電池16のアノード20から固体酸化物形燃料電池16のアノード20に戻して再使用される未使用燃料から酸素及び酸化剤を取り除き、固体酸化物形燃料電池16のアノード20に戻して再使用される燃料の量あるいは割合を増加させ、その結果、燃料供給源26によって固体酸化物形燃料電池16のアノード20に供給される燃料の量あるいは割合を低減させるものである。これは、燃料供給源26によって供給される燃料の高率の利用をもたらし、固体酸化物形燃料電池スタック12の出口における可燃性燃料の実質的な分圧を維持し、その結果、固体酸化物形燃料電池システム10の全体的な効率が増加する。
【0044】
燃料供給源26は、水素の供給源となり得るものであり、その場合、燃料エゼクタ62と固体酸化物形燃料電池16のアノード20との間のダクト68における、改質器69は不要である。仮に、固体酸化物形燃料電池16が、固体酸化物形燃料電池16のアノード20における燃料を改質する場合、燃料エゼクタ62と固体酸化物形燃料電池16のアノード20との間のダクト68における、改質器69は不要である。燃料供給源26は、合成ガスの供給源、又は炭化水素の改質により製造される同様のガス混合体の供給源であってもよい。前記合成ガスは、水素と一酸化炭素の混合物であり、メタンを含むこともある。
【0045】
固体酸化物形燃料電池システム110は、図2に示されるように、固体酸化物形燃料電池スタック12及び電気化学素子14を備える。図2に示される固体酸化物形燃料電池システム110は、図1に示されるものと本質的に同じであり、同様の構成部分は同様の符号で示される。図2は熱交換器90が備え付けられる点で図1と異なる。燃焼器30とガスタービン機関40のタービン44との間のダクト86は、熱交換器90の第一の流路又は流路群92を経由して延長され、また、酸化剤エゼクタ76と固体酸化物形燃料電池16のカソード22との間のダクト84は、熱交換器90の第二の流路又は流路群94を経由して延長される。
熱交換器90の第一及び第二の流路(群)92、94は、固体酸化物形燃料電池16のカソード22へ供給される酸化剤を予熱するために、第一の流路(群)92の高温ガスから、第二の流路(群)94の酸化剤へ熱を移動させるようになされる。
【0046】
固体酸化物形燃料電池システム210は、図3に示されるように、固体酸化物形燃料電池スタック12及び電気化学素子14を備える。図3に示される固体酸化物形燃料電池システム210は、図1に示されるものと本質的に同じであり、同様の構成部分は同様の符号で示される。図3は、固体酸化物形燃料電池16のアノード20から燃焼器30への未使用燃料の一部の供給手段28C、すなわち、アノード20からダクト50及びダクト52を介して、未使用の燃料を電気化学素子14のアノード36に供給するようになされるもの、をさらに含む。
ダクト56は、固体酸化物形燃料電池16のアノード20からの未使用燃料と、電気化学素子14のカソード38にある固体酸化物形燃料電池16のアノード20からの未使用燃料から移送された、追加の酸素とを、電気化学素子14のアノード36から燃焼器30に運ぶ。
前記固体酸化物形燃料電池16のアノード20から固体酸化物形燃料電池16のアノード16に未使用の燃料の一部を戻す供給手段32は、アノード20からダクト50及びダクト58を介して、電気化学素子14のカソード38に未使用燃料を供給するようになされる。図3は、ダクト52にある固体酸化物形燃料電池16のアノード20からの未使用燃料の一部を、ダクト57を介して燃焼器30に直接供給するために、ダクト52、56を相互接続するダクト57が備え付けられる点で異なる。
【0047】
固体酸化物形燃料電池システム310は、図4に示されるように、固体酸化物形燃料電池スタック12及び電気化学素子14を備える。図4に示される固体酸化物形燃料電池システム310は、図1に示されるものと本質的に同じであり、同様の構成部分は同様の符号で示される。
図4は、固体酸化物形燃料電池16のアノード20から燃焼器30への未使用燃料の一部の供給手段28Fで、電気化学素子14のアノード36にその未使用燃料を供給するようになされるもの、及び、固体酸化物形燃料電池16のアノード20から固体酸化物形燃料電池16のアノード20に未使用燃料の一部を戻す供給手段32Fで、電気化学素子14のカソード38にその未使用燃料の一部を供給するようになされるもの、を含む。
ダクト56Fは、固体酸化物形燃料電池16のアノード36からの未使用燃料と、電気化学素子14のカソード38にある固体酸化物形燃料電池16のアノード20からの未使用燃料から移送された、追加の酸素とを、電気化学素子14のアノード36から燃焼器30に運ぶ。
ダクト106は、燃焼器30からエゼクタ100の第二の入口102に、高温の排ガスを供給する。また、エゼクタ100は、燃焼器30からの高温の排ガス、及び、電気化学素子14のアノード36からの酸素を、ダクト108及びダクト72Eを介して、熱交換器90を貫く第一の流路92に供給する。
固体酸化物形燃料電池16のカソード22からの未使用の酸化剤の一部は、固体酸化物形燃料電池16のカソード22からダクト70及びダクト72Eを介して、熱交換器90の第一の流路92に供給される。固体酸化物形燃料電池16のカソード22からの未使用の酸化剤の一部は、酸化剤エゼクタ76の第二の入口78に再び供給される。
熱交換器90を貫く第一の流路92を出る高温ガスの第一の部分は、ダクト112及びダクト114を介してガスタービン機関40のタービン44に、圧縮機42及び発電機46を駆動するために供給される。その後、高温ガスはタービン44を出て、排出ダクト88を介して周囲雰囲気中に排出される。熱交換器90を貫く第一の流路92を出る高温ガスの第二の部分は、ダクト112及びダクト116を介して燃焼器30に供給される。ダクト118は、圧縮機42によりダクト82に供給される酸化剤の一部を、エゼクタ100の第一の入口104に供給する。
図1
図2
図3
図4