(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、前記の状況に鑑みてなされたものである。
【0012】
本発明の目的の一つは、サブマウントの製造を容易とし、さらに、その製造効率を向上させるための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、以下のいずれかの項目に記載の構成とされている。
【0014】
(項目1)
サブマウント基板と、第1電極層と、光素子と、封止材とを備えており、
前記サブマウント基板は、表面と、この表面に隣接する側面とを備えており、
前記第1電極層は、前記サブマウント基板の前記表面上に積層されて形成されており、
前記第1電極層の側面は、前記サブマウント基板の前記表面から、前記第1電極層の表面にわたって形成されており、
前記第1電極層の前記側面は、前記サブマウント基板の前記側面と実質的に同じ平面上に形成されており、
さらに、前記第1電極層の前記側面及び前記表面は、この第1電極層に対して電気的接続を行うための接続面とされており、
さらに、前記第1電極層の前記表面と前記光素子とは、電気的に接続されており、
さらに、前記封止材は、前記第1電極層の表面と前記光素子の表面とを覆っており、
かつ、前記封止材は、前記第1電極層の側面を露出させている
ことを特徴とするサブマウント。
【0015】
第1電極層の厚さを十分に厚くすることにより、第1電極層の側面を用いて電気的な接続を行うことが可能になる。また、第1電極層の側面を、サブマウント基板の側面と実質的に同じ平面上に形成したので、ワイヤボンディングやハンダや導電性ペーストなどの接続手段を用いた接続を容易に行うことができる。すなわち、「実質的に同じ平面」とは、ワイヤボンディングやハンダや導電性ペーストなどの接続手段による接続を阻害しない程度のものであればよい。例えば、第1電極層の側面がサブマウント基板の側面に対して多少盛り上がっていることは可能である。
【0016】
また、封止材によって、第1電極層の側面を除いて、第1電極層の表面と、前記光素子の表面とを覆っているので、サブマウント自体の加工や、サブマウント基板を他の基板に取り付ける作業において、光素子等の部品を保護することができる。また、封止材は、第1電極層の側面を露出させているので、この第1電極層を用いた接続作業を簡便に行うことができる。
【0017】
さらに、前記において電気的接続とは、例えば、ワイヤボンディングのような直接的な接続に限らず、例えばICを経由するような間接的な接続を含む意味である。
【0018】
(項目2)
さらに第2電極層を備えており、
前記第2電極層は、前記サブマウント基板の前記表面上に形成されており、
前記第2電極層には、前記光素子が載置されている
項目1に記載のサブマウント。
【0019】
(項目3)
前記サブマウント基板は、ビアと放熱体とを備えており、
前記放熱体は、前記サブマウント基板の裏面側に、外部に露出した状態で配置されており、
前記ビアは、前記第2電極層と、前記放熱体とを、熱的に接続している
ことを特徴とする項目2に記載のサブマウント。
【0020】
(項目4)
前記第1電極層の前記側面は、ボンディングワイヤの一端が接続されるものである
項目1〜3のいずれか1項に記載のサブマウント。
【0021】
放熱体を用いることにより、光素子から発生する熱を、放熱体を介して外部に放出することができる。
【0022】
(項目5)
前記第1電極層の前記側面は、モジュール用基板における電極が接続されるものである
項目1〜3のいずれか1項に記載のサブマウント。
【0023】
(項目6)
前記第2電極層には、前記光素子を駆動するための駆動素子、又は、前記光素子からの出力を増幅するための増幅素子がさらに載置されている
項目2に記載のサブマウント。
【0024】
光素子を駆動するための駆動素子又は光素子からの出力を増幅するための増幅素子とは、例えば、光素子を駆動するためのICである。
【0025】
(項目7)
さらに第2電極層を備えており、
前記第2電極層は、前記サブマウント基板の前記表面上に形成されており、
前記第2電極層には、シリコンフォトニクスICが載置されている
項目1に記載のサブマウント。
【0026】
(項目8)
さらに、前記封止材は、前記第2電極層における側面をも露出させている
項目2又は7に記載のサブマウント。
露出された第2電極層の側面を用いて、この第2電極層への電気的な接続を行うことができる。
【0027】
(項目9)
項目1〜8のいずれか1項に記載のサブマウントと、前記サブマウントが実装されるモジュール基板とを備えた光モジュール。
【0028】
(項目10)
以下のステップを備える、サブマウントの製造方法:
(1)サブマウント基板の表面上に、第1導電層を積層するステップ;
(2)マスクパターンを用いて、前記第1導電層を既定の形状に形成するステップ;
(3)前記第1導電層の表面と前記光素子の表面とを、封止材により封止するステップ;
(4)前記第1導電層を、前記サブマウント基板と共に厚さ方向に切断することにより、前記サブマウント基板の側面と実質的に同じ平面上に形成され、かつ、外部に露出された側面を、前記第1導電層に形成するステップ。
【0029】
この製造方法によれば、項目1〜8に記載のサブマウントを効率よく製造することが可能になる。また、マスクパターンにより第1導電層を形成するので、第1導電層の位置精度を向上させ、さらには、その集積密度を高くすることが容易となる。
【0030】
さらに、第1導電層の表面と光素子の表面とを封止材により封止した後に、第1導電層の側面を、切断作業により露出させるので、切断作業中においても、光素子などの部品を、封止材によって保護することができる。また、切断により第1導電層の側面を露出させるので、サブマウントの製造効率を高めることができる。
【0031】
(項目11)
以下のステップを備える、サブマウントの製造方法:
(1)サブマウント基板の表面上に、第1導電層を積層するステップ;
(2)機械加工により、前記第1導電層を既定の形状に形成するステップ;
(3)前記第1導電層の表面と前記光素子の表面とを、封止材により封止するステップ;
(4)前記第1導電層を、前記サブマウント基板と共に厚さ方向に切断することにより、前記サブマウント基板の側面と実質的に同じ平面上に形成され、かつ、外部に露出された側面を、前記第1導電層に形成するステップ。
【0032】
本発明においては、第1導電層の側面を十分に広くすることが好ましく、このためには、第1導電層の厚さを十分に厚くすることが好ましい。この場合において、第1導電層の形状をエッチングで形成すると、十分な加工精度を得にくい場合がある。これに対して、本項目の方法によれば、第1導電層が厚い場合であっても、第1導電層の加工精度が劣化しないという利点がある。ここで機械加工とは、例えばダイサーやフライスによる加工であるが、これには制約されず、切削による加工を意味する。
【0033】
(項目12)
さらに以下のステップを備える、項目10又は11に記載のサブマウントの製造方法:
(5)前記ステップ(4)の後、前記第1電極層の前記側面に、この第1電極層に対して外部から電気的接続を行うための薄膜を形成するステップ。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、製造が容易で、かつ、製造効率の良いサブマウントを提供することができる。
【0035】
また、本発明によれば、このサブマウントを用いた光モジュールを提供することができる。
【0036】
さらに、本発明によれば、このサブマウントを効率よくかつ高精度で製造する方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0038】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係るサブマウント、及び、これを用いた光モジュールを、添付の
図3〜
図9に基づいて説明する。
【0039】
本実施形態の光モジュールは、サブマウント1と、モジュール用基板2と、IC3とを主要な要素として備えている(
図7参照)。
【0040】
(サブマウントの構成)
本実施形態のサブマウント1は、サブマウント基板11と、第1電極層12と、第2電極層13と、光素子14と、封止材16とを主な構成として備えている(
図3及び
図4参照)。なお、
図3では、封止材16の記載を省略している。
【0041】
サブマウント基板11は、表面(
図3において右側面)111と、この表面111に隣接する側面(
図3において上面)112とを備えている。サブマウント基板11の材質としては、ガラスエポキシ、セラミック等の、絶縁性の高いものが好適である。
【0042】
第1電極層12は、サブマウント基板11の表面111の上に、積層されて形成されている(
図3及び
図4参照)。また、本実施形態では、複数の第1電極層12が、
図5及び
図6に示すように、アレイ状に、間隙を置いて配置されている。この実施形態の説明では、特に必要がない限り、これら複数の第1電極層をまとめて、単に第1電極層12と称する。第1電極層12の材質の一例は、Ni層とAu層との積層構造であるが、導電性の良い材料であれば特に制約されない。このような第1電極層12は、例えばNi/Auメッキにより製造することができる。あるいは、第1電極層12は、銅箔をサブマウント基板11の表面に圧着し、エッチングで所定の形状に形成したものでも良い(製造方法については後述)。第1電極層12は、表面(
図3において右側面)121と側面(
図3において上面)122とを備えている。
【0043】
第1電極層12の側面122は、サブマウント基板11の表面111から、第1電極層12の表面121にわたって形成されている。第1電極層12の側面122は、サブマウント基板11の側面112と実質的に同じ平面上に形成されている。つまり、第1電極層12の側面122と、サブマウント基板11の側面112とは、実質的に、いわゆる「面一」とされている。さらに、第1電極層12の側面122は、この第1電極層12に対して電気的接続を行うための接続面とされている。具体的には、この側面122には、ワイヤボンディングを容易にするための、例えばNi/Auメッキからなる薄膜122a(
図4参照)が形成されている。
【0044】
第2電極層13は、第1電極層12と同様に、サブマウント基板11の表面111の上に形成されている(
図3〜
図5参照)。第2電極層13には、受光又は発光のいずれかを行うための、アレイ状の光素子14が載置されている(
図5及び
図6参照)。第2電極層13の材質としては、第1電極層12と同様とすることができる。光素子14としては、受光素子あるいは発光素子を用いることができる。受光素子としては、例えばPD(Photo Diode)のように、光を電気に変換する素子を用いることができる。発光素子としては、例えばLED(Light Emission Diode)やVCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting LASER)のように、電力を用いて光を発生させる素子を用いることができる。本実施形態の説明では、特に必要のない限り、アレイ状とされた複数の光素子(例えばPDやLED)をまとめて光素子14と称する。なお、光素子14として、アレイ状ではない単一のものを用いることは可能である。
【0045】
光素子14と第1電極層12とはボンディングワイヤ15を介して電気的に接続されている(
図4参照)。なお、第1電極層12と第2電極層13とを、ワイヤボンディングや配線パターンによって電気的に接続することも、可能である。
【0046】
第2電極層13と、光素子14とは、電気的に接続されている。具体的には、光素子14の底面(第2電極層に対向する面)には、電極(図示せず)が形成されており、この電極が、例えばハンダや導電性ペーストなどの接続材料(図示せず)を介して、第2電極層13の表面131に接続されている。
【0047】
さらに、
図4に示されるように、第1電極層12と、第2電極層13と、光素子14と、ボンディングワイヤ15とは、封止材16によって封止されている。ただし、封止材16は、第1電極層12の側面122を実質的に覆わない構成となっている。つまり、この側面122は、外部に対して露出されており、電気的な接続のために使用できるようになっている。また、この構成により、第1電極層12と第2電極層13又は光素子14との電気的な接続点となる箇所を封止材16で封止することができる。なお、第2電極層13の側面を、電気的な接続のために露出させることは可能である。
【0048】
ここで、封止材16としては、光素子14から発光し、又は、光素子14に入射する光を透過させることが望ましい。一般的な光ファイバで用いられる光の波長帯域は、850nm帯、1100nm帯、1310nm帯、1550nm帯である。これらの帯域の光に対して透明な材質としては、例えば、シリコーン系、エポキシ系、ポリイミド系の樹脂であって、UV、熱、二液混合などの手段で硬化する材質を用いることができる。ただし、使用する光に対して、実用上十分な程度に透明であれば、材質としてはこれに限定されない。
【0049】
(光モジュールの構成)
モジュール用基板2(
図7参照)は、サブマウント基板11と同様の材質を用いて構成することができる。ただし、異なる材質を用いることは可能である。
【0050】
IC3は、光素子14を駆動するための駆動素子、又は、光素子14からの出力を増幅するための増幅素子として機能するものである。このIC3は、モジュール用基板2の表面上に載置されている(
図7参照)。IC3は、この実施形態では、個々の光素子14に対応して、それぞれ配置されている。このようなICの配置については、従来と同様とすることができるので、これ以上の説明は省略する。
【0051】
第1電極層12の側面122には、ボンディングワイヤ4の一端が接続されている(
図7参照)。これにより、第1電極層12を介して、IC3と光素子14とが電気的に接続されている。ここで、各IC3は、対応する各第1電極層12の側面122にワイヤボンディングによりそれぞれ接続されている。
【0052】
さらに、モジュール用基板2には、光素子14に対向して、光ファイバ5の一端が配置されている(
図8参照)。光ファイバ5は、光素子14が受光素子の場合は、光素子14に対して光を送るものであり、光素子14が発光素子の場合は、光素子14からの光を受け取って伝送するものである。
【0053】
(本実施形態の動作)
本実施形態の光モジュールでは、IC3と第1電極層12とを接続するためのボンディングワイヤ4の一端を、第1電極層12の側面122を使って接続することができる。
【0054】
このため、本実施形態のサブマウント1では、従来のサブマウントのような、側面方向に延びる電極を形成する必要がない。したがって、本実施形態のサブマウント1は、製造が簡易であり、かつ、屈曲部における破断の可能性がないという利点がある。したがって、本実施形態によれば、サブマウント1の製造コストを低く抑えることが可能になる。
【0055】
なお、
図8では、ボンディングワイヤ4を第1電極層12に直接に接続したが、
図9に示すように、間接的に接続することもできる。
図9の例では、モジュール用基板2の表面に電極201が形成されている。そして、第1電極層12の側面122は、ハンダや導電性ペーストなどの適宜な接続手段により、電極201に接続されている。この例では、ボンディングワイヤ4は、電極201を介して、第1電極層12に接続されている。また、
図9の例では、光ファイバ5の高さを調整する台座6が用いられている。
【0056】
(サブマウントの製造方法)
次に、
図10〜
図14を参照して、本実施形態に係るサブマウントの製造方法を説明する。まず、サブマウント基板11の表面に、マスクパターン(図示せず)を用いて、所定個数の第1導電層12と第2電極層13とを形成する。例えば、サブマウント基板11の表面にマスクパターンを配置した後、選択的なメッキを行うことにより、これらの電極層を形成することができる。あるいは、銅箔をサブマウント基板11の表面に接着した後、マスクパターンを配置し、エッチングにより不要部分を除去して、これらの電極層を形成することも可能である。なお、
図10及び
図13においては、繰り返して表れる第1導電層12及び第2電極層13の一部の記載を省略している。
図11には、サブマウント基板11の一部のみを拡大して示す。
【0057】
本実施形態では、マスクパターンを用いて各電極層を形成するので、高い集積度及び位置精度でこれらの電極層を形成できるという利点がある。
【0058】
ついで、第2電極層13の表面に、複数の光素子14をそれぞれ取り付ける。この作業は、いわゆるダイボンダー(図示せず)による、いわゆるMulti-chip-bonding工程により、高速かつ高精度で行うことができる。その後、第1電極層12と光素子14とを、ボンディングワイヤ15により接続する。この作業も、ワイヤボンダー(図示せず)により高速に行うことができる。第2電極層13の大きさ(厚さ)としては、例えば、横断面での厚さが50〜150μm程度のものと形成することができる。
【0059】
ついで、サブマウント基板11の表面111の全体を、封止材16によって覆う(
図12参照)。本実施形態では、ボンディングワイヤ15や光素子14、あるいは、電気的な接続点を封止材16によって覆うことにより、これらを、外部からの衝撃から保護することができる。また、封止材16を用いることにより、水分や異物の付着、異物との接触による破壊に対して、ボンディングワイヤ15や光素子14を保護できる。
【0060】
ついで、サブマウント基板11にスリット17を形成する。スリット17は、サブマウント基板11及び封止材16とを貫通して形成される。さらに、スリット17は第1電極層12の一部を切断するようにして形成される。すなわち、スリット17を形成することにより、第1電極層12の側面122(
図3又は
図4参照)を外部に露出させることができる。このようなスリット17の形成は、いわゆるダイサーを用いて、比較的高速でかつ精度良く行うことができる。ダイサーとは、例えばダイヤモンドカッターのようなカッターを用いて基板を高精度で切断する装置である。このようなダイサーとしては、従来から知られているものを用いることができる。
【0061】
本実施形態では、スリット17を形成する前に、ボンディングワイヤ15や光素子14を封止材16で覆っているので、スリット形成時の衝撃からボンディングワイヤ15や光素子14を保護することができる。また、ダイサーによるスリット形成の工程では、切削水(洗浄水)を試料に吹き付けながら切断を行う。封止剤16により、切削水からボンディングワイヤ15や光素子14を保護できるという利点もある。さらに、ダイサーでの切断工程中に発生する切屑が光素子14に付着することを防ぐことができるという利点もある。
【0062】
さらに、本実施形態では、スリット17を形成する前に、第1電極層12を封止材16で覆っているので(
図12参照)、ダイサーによるスリット17の形成の際に、第1電極層12の側面122近傍にバリが発生することなく、平坦な面を形成できるという利点もある。すなわち、本実施形態では、バリ取り作業を省略できるので、接触不良を減少させることができ、あるいは、バリ取りのためのコストを削減することができる。
【0063】
また、本実施形態では、スリット17を形成することによって第1電極層12の一部を切断しているので、スリット17を形成した状態では、サブマウント基板11が細かく分断されておらず、サブマウント基板11の移動や取り扱いが容易である。したがって、第1電極層12の切断面(つまり側面)へのメッキ形成作業を簡便に行うことができる。また、サブマウント基板11から個別のサブマウント1を切り出す際の位置合わせが容易であるという利点もある。
【0064】
スリット17を形成したサブマウント基板11の一部拡大図を
図14に示す。
【0065】
ついで、前記した切断によって露出している第1電極層12の側面122に対してメッキを行う。これにより、側面122に、ボンディングワイヤ4を接続するための薄膜(図示せず)を形成することができる。薄膜の材料としては、例えばNi/Auメッキを用いることができる。
【0066】
本実施形態では、多数の第1電極層12の側面122に対して、メッキにより同時に薄膜を形成することができるので、製造効率が良いという利点がある。なお、本実施形態では、側面122へのメッキを省略することも可能である。この場合は、プラズマエッチングなどによって酸化膜を除去した後に側面122への電気的接続を行うことが好ましい。
【0067】
ついで、サブマウント基板11を切断し、個別のサブマウント1を得る。この切断も、いわゆるダイサーを用いて行うことができる。このようにして、
図4〜
図6に示すサブマウント1を得ることができる。
【0068】
前記したように、本実施形態のサブマウント1は、高い精度を保ちつつ、量産化が容易であるという利点がある。また、第1電極層12に折り曲げ部が無いため、第1電極層12における破断の可能性がほとんど無い。このため、検査で除去される不良品の発生率を低く抑えることができ、サブマウントの製造コストを低く抑えることが可能になるという利点もある。
【0069】
また、本実施形態では、光モジュール用基板2上に設置した光素子14に対して光ファイバ5を設置する際に、光ファイバ5の端面を封止材16の表面に突き当てて光ファイバ5を設置することができる。これにより、本実施形態によれば、光素子14の表面と光ファイバ5の端面との距離を、ばらつきなく一定にすることができるという利点がある。すなわち、本実施形態では、生産される光モジュールの均一性を向上させることができるという利点がある。なお、
図8及び
図9においては、光ファイバ5の端面と光素子14の表面との間に微少な間隙を形成しているが、光ファイバ5を配置する工程においては、これら両者を突き当てることで、前記した利点を得ることができる。
【0070】
なお、前記した実施形態では、マスクパターンを用いて、第1導電層12と第2導電層13とを形成した。しかしながら、これらの導電層を、機械加工により形成することが可能である。例えば、必要な程度に厚みのある銅箔をサブマウント基板11の表面に圧着した後、機械加工により、銅箔を切断/除去して、これらの導電層を形成することができる。あるいはメッキ後に機械加工することもできる。
【0071】
本実施形態では、特に第1導電層12の側面122を十分に広くすることが好ましく、このためには、第1導電層12の厚さを十分に厚くすることが好ましい。この場合において、第1導電層12の形状をエッチングで形成すると、十分な加工精度を得にくい場合がある。これに対して、機械加工による製造方法によれば、第1導電層12が厚い場合であっても、第1導電層12の加工精度が劣化しないという利点がある。ここで機械加工とは、例えばダイサーやフライスであるが、これには制約されず、他の切削による加工方法を用いることができる。
【0072】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態におけるサブマウント21を、
図15〜
図19を主に参照しながら説明する。なお、本実施形態の説明においては、前記した第1実施形態の構成要素と基本的に共通する要素については、同一符号を付することにより、説明の煩雑を避ける。
【0073】
第2実施形態のサブマウント基板11は、ビア123と、放熱体124と、中間導電体125とをさらに備えている(
図15〜
図17参照)。すなわち、第2実施形態のサブマウント基板11は、いわゆる多層基板となっている。
【0074】
放熱体124は、サブマウント基板11の裏面側(
図15において左側)に、外部に露出した状態で配置されている。ビア123は、光素子14が配置された第2電極層13と、放熱体124とを接続している。ビア123としては、例えば銅のような熱伝導性の良い材質が用いられる。これにより、この実施形態では、ビア123を介して第2電極層13と放熱体124とが熱的及び電気的に接続されたものとなっている。
【0075】
本実施形態のサブマウント21によれば、放熱体124により、光素子14での発熱を外部に放出することができるという利点がある。
【0076】
本実施形態のサブマウント21は、第1実施形態同様に、モジュール用基板2に実装することができる(
図18及び
図19参照)。
【0077】
第2実施形態における他の構成及び利点は、前記した第1実施形態と基本的に同様なので、これ以上詳しい説明は省略する。
【0078】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態におけるサブマウント31を、
図20及び
図21を主に参照しながら説明する。なお、本実施形態の説明においては、前記した各実施形態の構成要素と基本的に共通する要素については、同一符号を付することにより、説明の煩雑を避ける。
【0079】
第3実施形態のサブマウント基板11は、第2実施形態と同様に、いわゆる多層基板となっている。
【0080】
また、第3実施形態では、サブマウント基板11の第2電極層13の表面に、光素子14に加えて、IC3がさらに載置されている。つまり、前記した実施形態では、IC3をモジュール用基板2の表面に載置したが、この第3実施形態では、IC3を、サブマウント基板11の上に実装した。また、IC3と光素子14は、これらを接続する配線と共に、封止材16(
図20参照)により封止されている。
【0081】
さらに、第3実施形態では、モジュール用基板2の表面に形成された電極201と、中間導電体125及び放熱体124の側面とが、ハンダや導電性ペーストなどの接続手段を介して接続されており、これらによって、必要な電気的接続が行われている。ここで、本実施形態のボンディングワイヤ4は、モジュール用基板2の側の電極(図示せず)と第1電極層12の側面122とを接続している。
【0082】
本実施形態では、IC3と光素子14とを接続するための配線の長さを短くすることができるという利点がある。
【0083】
また、本実施形態では、モジュール用基板2の表面に形成された電極201と、第2電極層13、中間導電体125及び放熱体124の側面とを接続しているので、電気的な接点の数を増やすことができる。したがって、IC3の制御等に必要な接点を、ワイヤボンディングに頼らずに増やすことができ、実装に要する手間を削減することが可能になる。
【0084】
第3実施形態における他の構成及び利点は、前記した各実施形態と基本的に同様なので、これ以上詳しい説明は省略する。
【0085】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態におけるサブマウント41を、
図22及び
図23を主に参照しながら説明する。なお、本実施形態の説明においては、前記した各実施形態の構成要素と基本的に共通する要素については、同一符号を付することにより、説明の煩雑を避ける。
【0086】
第4実施形態のサブマウント基板11は、第2及び第3実施形態と同様に、いわゆる多層基板となっている。
【0087】
また、第3実施形態では、光素子14及びIC3に代えて、シリコンフォトニクスIC18が用いられている。シリコンフォトニクスIC18は、光素子としての機能部分と、これを駆動したり信号を増幅するICとしての機能部分とが集積されたICである。シリコンフォトニクスIC18は、第2電極層13に載置されており、かつ、封止材16によって封止されている(
図22参照)。
【0088】
シリコンフォトニクスIC18の場合、基板との接続に必要な接点の数が多いという傾向がある。本実施形態では、ワイヤボンディングによる接続のみならず、第2電極層13,中間導電体125、放熱体124の各側面を用いて、モジュール用基板2の電極201と接続することができるため、モジュール全体の小型化を図ることができるという利点がある。
【0089】
第4実施形態における他の構成及び利点は、前記した各実施形態と基本的に同様なので、これ以上詳しい説明は省略する。
【0090】
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態におけるサブマウント51を、
図24及び
図25を主に参照しながら説明する。なお、本実施形態の説明においては、前記した各実施形態の構成要素と基本的に共通する要素については、同一符号を付することにより、説明の煩雑を避ける。
【0091】
第5実施形態のサブマウント基板11は、第2〜第4実施形態と同様に、いわゆる多層基板となっている。ただし、第5実施形態では、放熱体は省略されている。
【0092】
また、第5実施形態では、第2及び第3実施形態と同様に、光素子14が第2電極層13の表面上に載置されている。
【0093】
第5実施形態では、サブマウント基板11におけるビア123の端面(
図24において下面)が、ハンダ等の適宜の接続手段を介して、モジュール用基板2の電極201に接続されている。
【0094】
さらに、第5実施形態では、第1電極層12の側面122が、半導体パッケージ7の電極701に直接に接続されている。つまり、この実施形態では、ワイヤボンディングを使わずに、電極701と第1電極層12とを接続している。
【0095】
半導体パッケージ7は、モジュール用基板2の表面に実装されている。また、この半導体パッケージ7では、電極701が側面に形成されている。このような半導体パッケージ7としては、例えばQFN (Quad Flat Non-leaded Package)を用いることができる。
【0096】
半導体パッケージとしてQFNを用いた場合には、下記のような利点を得ることができる。
・配線に要するワイヤの本数を少なくし、あるいはこれをなくすことができるので、光モジュールの小型化に寄与しうる;
・ワイヤの本数を減らすことにより、インピーダンス整合が容易となり、高周波特性を改善できる。
【0097】
第5実施形態における他の構成及び利点は、前記した各実施形態と基本的に同様なので、これ以上詳しい説明は省略する。
【0098】
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態におけるサブマウント61を、
図26を主に参照しながら説明する。なお、本実施形態の説明においては、前記した各実施形態の構成要素と基本的に共通する要素については、同一符号を付することにより、説明の煩雑を避ける。
【0099】
第6実施形態のサブマウント61の構成は、
図8に示すサブマウント1の構成と基本的に同様である。ただし、第6実施形態では、モジュール用基板2の表面に形成された電極201に、第2電極層13の側面132が直接に接続されている。これにより、第6実施形態では、第2電極層13とモジュール用基板2とを電気的に接続することができる。
【0100】
さらに、第6実施形態では、光素子14で発生した熱を、第2電極層13及び電極201を介して外部に放出することができるという利点もある。
【0101】
第6実施形態における他の構成及び利点は、前記した各実施形態と基本的に同様なので、これ以上詳しい説明は省略する。
【0102】
(第7実施形態)
次に、本発明の第7実施形態におけるサブマウント71を、
図27〜
図30を主に参照しながら説明する。なお、本実施形態の説明においては、前記した各実施形態の構成要素と基本的に共通する要素については、同一符号を付することにより、説明の煩雑を避ける。
【0103】
第7実施形態のサブマウント基板11は、使用する波長の光に対して実質上透明とされている。また、第7実施形態では、光素子14における受発光点141が、透明なサブマウント基板11に向けて配置されている。
【0104】
本実施形態のサブマウント71は、前記した実施形態と同様にして、モジュール用基板2に取り付けることができる(
図29及び
図30参照)。本実施形態では、サブマウント基板11を透過した光を、光素子14で受光し、あるいは、光素子14で生じた光を、サブマウント基板11において透過させることができる。
【0105】
第7実施形態における他の構成及び利点は、前記した各実施形態と基本的に同様なので、これ以上詳しい説明は省略する。
【0106】
(第8実施形態)
次に、本発明の第8実施形態におけるサブマウント81を、
図31〜
図34を主に参照しながら説明する。なお、本実施形態の説明においては、前記した各実施形態の構成要素と基本的に共通する要素については、同一符号を付することにより、説明の煩雑を避ける。
【0107】
第8実施形態のサブマウント基板11には、光を透過させる貫通孔113が形成されている。また、第8実施形態では、光素子14における受発光点141が、貫通孔113に向けて配置されている。
【0108】
本実施形態のサブマウント81は、前記した実施形態と同様にして、モジュール用基板2に取り付けることができる(
図33及び
図34参照)。本実施形態では、サブマウント基板11の貫通孔113を通過した光を、光素子14で受光することができる。あるいは、光素子14で生じた光を、サブマウント基板11の貫通孔113を介して、外部、例えば光ファイバ5に送り出すことができる。
【0109】
第8実施形態における他の構成及び利点は、前記した各実施形態と基本的に同様なので、これ以上詳しい説明は省略する。
【0110】
(第9実施形態)
次に、本発明の第9実施形態におけるサブマウント91の製造方法を、
図35〜
図36を主に参照しながら説明する。なお、本実施形態の説明においては、前記した各実施形態の構成要素と基本的に共通する要素については、同一符号を付することにより、説明の煩雑を避ける。
【0111】
まず、
図35を参照しながら、第1実施形態のサブマウント1の詳しい製造方法を補足して説明する。
【0112】
既に説明したとおり、第1実施形態では、サブマウント基板11の側面を切削加工して、第1電極層12の側面122を外部に露出させる(
図35(a)参照)。
【0113】
ついで、前記では説明を省略したが、第1電極層12の側面122を、わずかな深さだけエッチングし、側面122に付着したごみを除去する(
図35(b)参照)。
【0114】
ついで、側面122に、Ni/Auメッキからなる薄膜122aを形成する(
図35(c)参照)。この薄膜により、ワイヤボンディングが容易となる。
【0115】
しかしながら、この製造方法では、第1電極層12の側面122に薄膜122aを形成する際に、第1電極層12の表面121に形成された薄膜121aの側面方向(
図35(c)において図中上方向)にも薄膜(
図35(c)において符号Pで示す)が成長してしまう。なお、薄膜121aもNi/Auメッキで構成されている。すると、形成された薄膜に段差を生じてしまい、ワイヤボンディング作業に支障を生じる可能性がある。段差の発生を確実に防止するためには、メッキ時のマスク形状を工夫することが考えられる。あるいは、段差が形成された後に、その段差を除去する加工を行うことも可能である。ただし、このような作業は、加工コストを上昇させる可能性がある。
【0116】
また、
図35(a)に示されるように、第1電極層12の側面122と薄膜121aの端部とが同じ位置にあると、サブマウント基板11の切削加工の際に、薄膜121aが引き延ばされて、側面122を部分的に覆ってしまうことがある。このような状態において、側面122へのエッチング加工を行うと、材料によって加工速度が異なるために、側面122に微少な凹凸が形成される。すると、最終的に形成される薄膜122aの表面に凹凸を生じてしまい、ワイヤボンディング工程における接触不良の発生率が増加するおそれがある。
【0117】
そこで、この第9実施形態では、第1電極層12の表面121に形成される薄膜121aの端部を、第1電極層12の側面122から離間させておく(
図36(a)参照)。これは、薄膜121aを形成するためのマスクの形状を工夫することで、比較的容易にかつ低コストで実現できる。以降の作業は、
図35の例と同様である(
図36(b)及び(c)参照)。
【0118】
このようにすると、第1電極層12の側面側における段差の発生を防止することができ、サブマウントの加工コストの低減に役立つという利点がある。
【0119】
また、第9実施形態では、第1電極層12の側面122と薄膜121aの端部とが離間しているので、サブマウント基板11の切削加工の際に、側面122が薄膜121aで部分的に覆われることが無い。したがって、この第9実施形態によれば、ワイヤボンディング工程での接触不良の可能性を減らすことができるという利点もある。
【0120】
さらに、第1電極層12の側面122の平坦性を向上させることにより、以下の利点もある。
・サブマウント1の加工のために、ダイボンダーやマウンターのノズルを側面122に真空吸着させることがある。このとき、側面122の平坦度が高いと、真空吸着を確実に行うことができる。
・
図9に示したように、側面122をモジュール用基板2に接続する場合、側面122に突起があると、サブマウント基板11が傾きやすい。これに対して、側面122を平坦に形成すると、サブマウント基板11が傾かず、組み立てが容易となる。
・
図9のような実装例では、側面122を、モジュール用基板2の電極201に接続する。この場合、側面122が平坦であると、電極201と側面122との間における、導電性ペーストやハンダを用いた接合の信頼性を高めることができる。
【0121】
第9実施形態における他の構成及び利点は、前記した各実施形態と基本的に同様なので、これ以上詳しい説明は省略する。
【0122】
図37に、本発明の第10実施形態に係るサブマウント101を示す。この例では、第1電極層12を、ビアを利用して形成している。すなわち、本実施形態の第1電極層12は、ビアから形成される延長部122bと、ビア用のランド部122cとを備えている。
【0123】
この実施形態では、延長部122bの側面を大面積とすることができる。したがって、この側面を利用して電気的接続を行うことにより、接続点における抵抗を減らすことができる。
【0124】
ここで、延長部122bを形成するためのビアとしては、軸線方向に穴が開けられたスルーホールビアでもよいし、内部に導電性材料が充填されたビアでもよい。あるいは、ビアとしては、軸線方向に穴が開けられた導電性材料の内部に非導電性材料が充填されたものでもよい。
【0125】
なお、
図37において符号1011は、部品上に置かれたサブマウントの姿勢を安定させるためのダミーパターンを示している。
【0126】
本実施形態における他の構成及び利点は、前記した第1実施形態と同様なので、これ以上詳しい説明は省略する。
【0127】
なお、本発明の内容は、前記各実施形態に限定されるものではない。本発明は、特許請求の範囲に記載された範囲内において、具体的な構成に対して種々の変更を加えうるものである。
【0128】
例えば、前記実施形態では、第2電極層13と光素子14とが電気的に接続されているとしたが、光素子14の電極の構成によっては、これらが電気的に接続していなくともよい。また、第2電極層自体の形成を省略することも可能である。