(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5872006
(24)【登録日】2016年1月22日
(45)【発行日】2016年3月1日
(54)【発明の名称】エアロゾル容器の残留ガス排出装置及びこれを用いた残留ガス排出方法
(51)【国際特許分類】
B65D 83/40 20060101AFI20160216BHJP
B65D 83/24 20060101ALI20160216BHJP
B05B 9/04 20060101ALI20160216BHJP
【FI】
B65D83/40
B65D83/24
B05B9/04
【請求項の数】9
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2014-177888(P2014-177888)
(22)【出願日】2014年9月2日
(65)【公開番号】特開2015-48151(P2015-48151A)
(43)【公開日】2015年3月16日
【審査請求日】2014年9月2日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0105080
(32)【優先日】2013年9月2日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】511137172
【氏名又は名称】デ リュク カン カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100085279
【弁理士】
【氏名又は名称】西元 勝一
(72)【発明者】
【氏名】パク ボン ジュン
【審査官】
山田 裕介
(56)【参考文献】
【文献】
特開平09−193980(JP,A)
【文献】
特開2001−146281(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 83/40
B05B 9/04
B65D 83/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マウンティングカップの中央のステムと結合された押しボタンを保護し、異物の流入防止のためにエアロゾル容器のシーミング部に結合される容器キャップの内部に備えられ、エアロゾル容器に残留しているガスを排出するためのものであって、
上記容器キャップの内側上面の中央から外れた位置に、上記容器キャップの内側壁面と平行に下方に突設され、上記ステムと上記内側上面との間に位置した状態で上記容器キャップをシーミング部に結合するとき、上記ステムを押して残留ガスを排出するように構成された所定長さの排出管を含み、
上記排出管は、他端領域が上記内側上面の一側に形成された排出孔の内側に位置した状態で多数個のリブによって上記内側上面と一体になるように上記容器キャップと一体に成形されており、
上記内側上面には、上記排出管を一方に傾けてから一端部を上記内側上面側に押して上記容器キャップから分離するとき、上記内側上面に向かう上記排出管の他端領域を支持して上記リブが破断されるようにするための支持突起が突設されていることを特徴とする、
エアロゾル容器の残留ガス排出装置。
【請求項2】
上記排出管の一端部には、
上記ステムの端部が嵌合されるための嵌合部が形成されていることを特徴とする、
請求項1に記載のエアロゾル容器の残留ガス排出装置。
【請求項3】
上記排出管の他端部には、
上記排出管の他端部が上記内側上面に密着される時、上記ステムから噴射される残留ガスが上記排出管の内部を通して上記容器キャップの内部に排出されるための排出溝が形成されていることを特徴とする、
請求項1に記載のエアロゾル容器の残留ガス排出装置。
【請求項4】
上記支持突起は、
上記排出孔を基準に、上記内側上面の中央に向かう領域に形成されており、半球状、円弧状、“|”形状、“<”形状のうち選択された何れか一つの形状であることを特徴とする、
請求項1に記載のエアロゾル容器の残留ガス排出装置。
【請求項5】
上記支持突起には、
上記排出管が傾いた状態で排出管の一部が挿入されて位置決定されるための支持用溝が形成されていることを特徴とする、
請求項1に記載のエアロゾル容器の残留ガス排出装置。
【請求項6】
上記支持突起は、
上記排出孔の周辺領域に形成されているか、上記内側上面の中央と上記排出孔との間において上記排出孔側寄りの領域に形成されていることを特徴とする、
請求項1に記載のエアロゾル容器の残留ガス排出装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のうち何れか一項に記載のエアロゾル容器の残留ガス排出装置を用いてエアロゾル容器の残留ガスを排出する方法であって、
a)上記容器キャップの内側上面に一体に成形された排出管を、上記排出管の一端部を上記内側上面方向に押して、上記排出管が上記支持突起に支持されて上記リブが破断されるようにすることにより、上記容器キャップから分離する段階;
b)上記容器キャップから分離された排出管を上記ステムの端部と嵌合する段階;及び、
c)上記排出管が上記ステムに結合されると、上記容器キャップをシーミング部に結合させて上記容器キャップの内側上面によって上記排出管を加圧し、上記排出管によって押されたステムから残留ガスが上記排出管を通して外部に排出されるようにする段階;を含むことを特徴とする、
エアロゾル容器の残留ガス排出方法。
【請求項8】
上記a)段階は、
上記支持突起に支持用溝が形成されており、上記排出管を倒してその一部が上記支持用溝に挿入されて支持された状態で上記内側上面方向に押して上記各リブを破断することを特徴とする、
請求項7に記載のエアロゾル容器の残留ガス排出方法。
【請求項9】
上記b)段階は、
上記排出管の一端部に形成された嵌合部に上記ステムの端部を嵌合するか、上記排出管の他端部に上記ステムの端部を嵌合することを特徴とする、
請求項7に記載のエアロゾル容器の残留ガス排出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル容器の残留ガス排出装置及びこれを用いた残留ガス排出方法に関し、より詳しくは、残留ガス排出装置の使用が簡便であり、保管時にエアロゾルの押しボタンと排出装置との間に干渉が生じることなく、外部から異物が流入して押しボタン又はエアロゾル容器が汚染されることを防止することができるエアロゾル容器の残留ガス排出装置及びこれを用いた残留ガス排出方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、エアロゾル容器(Aerosol cans)は、噴射する内容物(流体又はガス)を容器内部に充填して噴射ガス(推進剤又は推進ガス)と共に密封した状態で噴射ガス又はガスの圧力を利用して内容物を外部に噴射する容器を言う。この時、噴射ガスとしては通常、ブタン、プロパン、DME、フレオン、二酸化炭素、亜酸化窒素及び圧縮空気などのガスが用いられ、このようなエアロゾル容器の代表的な例としては、虫除けスプレー、ヘアスプレーなどを挙げることができる。
【0003】
一方、上述のような虫除けスプレー、ヘアスプレーなどのエアロゾル容器は、内容物を使いきった後に捨てられるが、この場合、残留ガスが外部から加えられる高温によって爆発する過失事故が頻繁に発生している。
【0004】
かかる過失事故を防止するために、使い切った空のエアロゾル容器であっても、必ず孔を開けて容器内部の残留ガスを全て排出させた後に捨てるよう勧められている。
【0005】
しかし、鋭尖な道具を携帯して、使い切る度に残留ガスを全て容器外部へ排出させるためにエアロゾル容器に孔を開けることは、非常に手間のかかることであるため、一般消費者にその実践を期待することは非常に難しい。
【0006】
このような問題に着眼して特許文献1(公告日:2006年11月29日)が開示された。このエアロゾルカンの残留ガス安全排出装置は、容器本体の上端部にマウンティングカップが結合され、上記マウンティングカップの上部に噴射キャップが結合され、上記マウンティングカップの締結部にはバルブハウジングが結合され、上記噴射キャップの円筒状内側ガイド壁の内側には上記バルブハウジングのステムを開閉させるための噴射ボタンが上下に昇降可能に結合されたものにおいて、上記噴射ボタンの上面にはその噴射ボタンを回転させるための回転部を形成し、上記噴射ボタンの周壁には突起を両側に形成し、上記噴射キャップの内側ガイド壁には上記噴射ボタンの突起が接触運動する傾斜カム面を上部から下部まで高さが次第に低くなるように各々形成し、上記両側傾斜カム面の下部には上記噴射ボタンの突起が係止される係止溝を各々形成して、エアロゾルカンの廃棄時に上記容器本体内の残留ガスを全て排出させるために、上記噴射ボタンを下部のバルブ開放位置に固定できるように構成されたものである。
【0007】
このようなエアロゾルカンは、使用後に廃棄するとき、噴射ボタンを身の周りに常にあって簡単に手に入る硬貨などを用いて軽く回転させることにより下側に移動させて、内部の残留ガスを安全に排出することができ、エアロゾルカンの残留ガスによる過失事故を予防することができた。
【0008】
しかし、噴射ボタンやマウンティングカップの構造が複雑で製造が難しいという問題点と、製造原価の上昇といった問題点が発生した。また、エアロゾルカンやキャップに具備されていない硬貨のような別個の物を用いて残留ガスを排出しなければならない問題点も発生した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】韓国登録実用新案第20−0432049号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、ガス排出のための排出管を容器キャップの内部に一体形成し、容器キャップから排出管を容易に分離して使用することができる手段を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、エアロゾル容器に残留しているガスを容易に且つ安全に排出することができる手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的は、本発明により、マウンティングカップの中央のステムと結合された押しボタンを保護し、異物の流入防止のためにエアロゾル容器のシーミング部に結合される容器キャップの内部に備えられ、エアロゾル容器に残留しているガスを排出するためのものであって、上記容器キャップの内側上面の中央から外れた位置に、上記容器キャップの内側壁面と平行に下方に突設され、上記ステムと上記内側上面との間に位置した状態で上記容器キャップをシーミング部に結合するとき、上記ステムを押して残留ガスを排出するように構成された所定長さの排出管を含み、上記排出管は、他端領域が上記内側上面の一側に形成された排出孔の内側に位置した状態で多数個のリブによって上記内側上面と一体になるように上記容器キャップと一体に射出成形され、上記内側上面には、上記排出管を一方に傾けてから一端部を上記内側上面側に押して上記容器キャップから分離するとき、上記内側上面に向かう上記排出管の他端領域を支持して上記リブが破断されるようにするための支持突起が突設されることを特徴とするエアロゾル容器の残留ガス排出装置によって達成される。
【0013】
上記排出管の一端部には、上記ステムの端部が嵌合されるための嵌合部が形成され得る。
【0014】
上記排出管の他端部には、上記排出管の他端部が上記内側上面に密着される時、上記ステムから噴射される残留ガスが上記排出管の内部を通して上記容器キャップの内部に排出されるための排出溝が形成され得る。
【0015】
上記支持突起は、上記排出孔を基準に、上記内側上面の中央に向かう領域に形成され、半球状、円弧状、“|”形状、“<”形状のうち選択された何れか一つの形状からなる。
【0016】
上記支持突起には、上記排出管が傾いた状態で排出管の一部が挿入されて位置決定されるための支持用溝が形成され得る。
【0017】
上記支持突起は、上記排出孔の周辺領域に形成され得る。また、上記支持突起は、上記内側上面の中央と上記排出孔との間に形成され得、この場合、上記排出孔側寄りの領域に形成され得る。
【0018】
上記目的は、本発明により、上述のエアロゾル容器の残留ガス排出装置を用いてエアロゾル容器の残留ガスを排出する方法であって、a)上記容器キャップの内側上面に一体に射出成形された排出管を、上記排出管の一端部を上記内側上面方向に押して、上記排出管が上記支持突起に支持されて上記リブが破断されるようにすることにより、上記容器キャップから分離する段階;b)上記容器キャップから分離された排出管を上記ステムの端部と嵌合する段階;及び、c)上記排出管が上記ステムに結合されると、上記容器キャップをシーミング部に結合させて上記容器キャップの内側上面によって上記排出管を加圧し、上記排出管によって押されたステムから残留ガスが上記排出管を通して外部に排出されるようにする段階;を含むことを特徴とするエアロゾル容器の残留ガス排出方法によって達成される。
【0019】
上記a)段階は、上記支持突起に支持用溝が形成される場合、上記排出管を倒してその一部が上記支持用溝に挿入されて支持された状態で上記内側上面方向に押して上記各リブを破断することができる。
【0020】
上記b)段階は、上記排出管の一端部に形成された嵌合部に上記ステムの端部を嵌合するか、上記排出管の他端部に上記ステムの端部を嵌合することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、排出管を容器キャップから分離してからステムに嵌めて容器キャップを容器のシーミング部に結合する動作だけで、エアロゾル容器の残留ガスを安全に且つ完全に排出できる効果を提供することができる。
【0022】
また、排出管と容器キャップの内側上面との間に支持突起が突設されることにより、排出管の一端部を内側上面方向に押すと、支持突起が排出管の他端領域をてこの支えのように支持することになって、各リブの破断が容易になされ、これによって排出管を容器キャップから分離させる作業が迅速に且つ容易になされ得る。
【0023】
また、本発明による排出装置は、構造が単純で使用が簡単であり、製造が容易であり、製造コストの節減が可能であるという効果を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明によるエアロゾル容器の残留ガス排出装置を示した分解斜視図である。
【
図2】
図1に示されているエアロゾル容器の残留ガス排出装置を示した斜視図である。
【
図3a】
図2に示されているエアロゾル容器の残留ガス排出装置を示した断面図である。
【
図3b】
図2に示されている支持突起の他の実施例を示した平面図である。
【
図3c】
図2に示されている支持突起の他の実施例を示した平面図である。
【
図3d】
図2に示されている支持突起の他の実施例を示した平面図である。
【
図3e】
図2に示されている支持突起の他の実施例を示した平面図である。
【
図3f】
図2に示されている支持突起のまた他の実施例を示した図面で、支持突起に排出管の位置を固定するための支持用溝が形成された状態を示した一部拡大断面図である。
【
図4a】
図1に示されているエアロゾル容器の残留ガス排出装置を用いてエアロゾル容器に残留しているガスを排出する過程を説明するための概略的断面図である。
【
図4b】
図1に示されているエアロゾル容器の残留ガス排出装置を用いてエアロゾル容器に残留しているガスを排出する過程を説明するための概略的断面図である。
【
図4c】
図1に示されているエアロゾル容器の残留ガス排出装置を用いてエアロゾル容器に残留しているガスを排出する過程を説明するための概略的断面図である。
【
図4d】
図1に示されているエアロゾル容器の残留ガス排出装置を用いてエアロゾル容器に残留しているガスを排出する過程を説明するための概略的断面図である。
【
図4e】
図1に示されているエアロゾル容器の残留ガス排出装置を用いてエアロゾル容器に残留しているガスを排出する過程を説明するための概略的断面図である。
【
図5】
図5は、
図3に示されている排出管の他の実施例を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、添付図面を参照しながら本発明の望ましい実施例を詳しく説明すると、次の通りである。但し、本発明の説明において、既に公知の機能或いは構成に関する説明は、本発明の要旨を明瞭にするために省略する。
【0026】
添付図面のうち、
図1は、本発明によるエアロゾル容器の残留ガス排出装置を示した分解斜視図であり、
図2は、
図1に示されているエアロゾル容器の残留ガス排出装置を示した斜視図である。
【0027】
図1及び
図2に示されているように、本発明によるエアロゾル容器の残留ガス排出装置は、マウンティングカップ12の中央に突出されたステム14と結合された押しボタン18を保護し、異物の流入防止のためにエアロゾル容器10のシーミング部16に結合される容器キャップ20の内部に備えられ、選択的に容器キャップ20から分離してからステム14に結合してエアロゾル容器10に残留しているガスを排出するためのものである。
【0028】
このようなエアロゾル容器の残留ガス排出装置は、容器キャップ20の内側上面22の中央から外れた位置に、容器キャップ20の内側壁面24と平行に下方に突設された中空型の排出管30と、内側上面22の排出孔26の周辺領域(縁)に突設され、排出管30の分離時にてこの支えの役目をするための支持突起29とを含む。
【0029】
支持突起29は、
図1及び
図3a、
図3bに示されているように、排出孔26の縁に
図1を基準として直下方向に突設され、半球状の断面を有する。そして、支持突起29は、排出孔26と内側上面22の中央領域との間に形成され得るが、これに限られるものではなく、排出孔26から内側上面22の中央へ延びる仮想の延長線を基準として両側へ略45゜程開いた扇形の範囲内に形成されてもよい。
【0030】
本実施例では、支持突起29の位置を排出孔26の周辺領域(縁)に限定して説明するが、これに限られるものではなく、内側上面22の中央Cと排出孔26との間に形成されてもよい。この場合、支持突起29は、排出孔26側寄りの領域に形成されることが望ましい。そして、支持突起29は、排出管30が倒される方向の多様な位置に形成され得る。即ち、支持突起29が排出管30のてこの支えの役目を行える多様な位置の内側上面22から突設されることができ、内側上面22の中央Cと排出孔26とをつなぐ仮想の延長線上に位置するように形成されても、この仮想の延長線を外れた位置に形成されてもよい。
【0031】
このような支持突起29は、
図3a、
図3bに示されているように、排出孔26と内側上面22の中央との間に形成され、排出孔26を囲むように半球状に形成され得るが、支持突起29の形状はこれに限られるものではなく、
図3b、
図3c、
図3d、
図3eに示されているように、円弧状、“|”形状、“<”形状のうち選択された何れか一つの形状に形成され得る。もちろん、上述の形状に限らず、排出管30を支持できる多様な形状が適用され得る。
【0032】
一方、
図3fに示されているように、他の実施例による排出装置は、支持突起29に排出管30の一部が装着され、左右移動や遊びがないようにするための支持用溝29Aが形成されている。このような支持用溝29Aは、排出管30が倒された状態で遊動しないようにして、容器キャップ20と連結するリブ28から排出管30を容易に分離するためもので、“<”形状、“[ ”形状、“( ”形状などに形成され得る。
【0033】
このような支持突起29は、排出孔26と内側上面22の中央との間のどこに形成されてもよいが、
図1及び
図3aに示されているように、排出孔26に近接した領域、望ましくは排出孔26の縁に形成される。
【0034】
排出管30は、所定長さを有するもので、その長さは次の条件で決まる。即ち、
図4eに示されているように、排出管30から嵌合部32を除いた長さL1は、ステム14の端部と容器キャップ20の内側上面22との間の距離L2よりも長く形成される。これは、容器キャップ20をシーミング部16に結合した時、排出管30が容器キャップ20の押圧(シーミング部に結合された時)によってステム14を加圧するためのものである。そして、嵌合部32の長さL3は、ステム14を十分に包んで、容器キャップ20をシーミング部16に結合する時、中心をとることができる長さに形成される。即ち、嵌合部32の長さL3は、押しボタンが結合されるステム14の上部領域よりは長く、マウンティングカップ12から突出したステム14の最大ストローク時に残っている長さよりは短く形成される。より具体的には、嵌合部32の長さL3は、押しボタンが結合されるステム14の上部領域よりは長く、マウンティングカップ12から突出したステム14の最大ストローク時に残っている長さよりは短く形成されるため、嵌合部32の内部にステム14の上部領域が安定して嵌合され得る。
【0035】
一方、排出管30の一端部にはステム14の端部が嵌合されるための嵌合部32が形成される。この嵌合部32は、ステム14の外径が自然に嵌められることができる内径サイズに形成され、入口縁にはステム14の挿入を容易にする拡張誘導部が外側に傾いて形成される。そして、嵌合部32の内側には、ステム14の端部に接触してステム14がそれ以上嵌められないようにするためのステム係止段32Aが形成される。このような嵌合部32の長さL3又は深さは、ステム14を十分に収容できる長さL3又は深さに形成される。
【0036】
また、排出管30の他端部には、排出管30の他端部が内側上面22に密着される時、ステム14から噴射される残留ガスが排出管30の内部を通して容器キャップ20の内部に排出されるための排出溝34が少なくとも一つ以上形成される。この排出溝34は、他端面に陷沒形成されるため、他端面が内側上面22に密着されてもガスの排出が円滑になされることができる。
【0037】
また、
図5に示されているように、排出管30の他端部にもステム14が嵌合され得る。これは、排出管30の両端部を選択的にステム14と結合させて残留ガスを排出するためのものである。このために、排出管30の嵌合部32の反対側の内径には複数のステム係止リブ31が長手方向に所定長さ(ステムが挿入される領域を除いた部分まで)に各々形成される。これらステム係止リブ31によってステム14がそれ以上嵌められなくなる。そして、嵌合部32の入口には、排出管30の他端部がステム14に結合されたとき、内側上面22との間から残留ガスが排出されるようにするための補助排出溝39が形成される。
【0038】
上述のように構成された排出管30は、容器キャップ20に一体に射出成形される。即ち、排出管30は、排出溝34が形成された他端領域が内側上面22に形成された排出孔26の内側に位置した状態で多数個のリブ28によって内側上面22と一体成形される。
【0039】
このように排出管30が容器キャップ20と一体に射出成形されるため、排出管30を別途製作する必要がなく、これにより製作コストの節減が可能となる。
【0040】
このように構成されたエアロゾル容器の残留ガス排出装置を用いてエアロゾル容器10に残留しているガスを安全に且つ完全に排出する過程を、添付図面のうちの
図4a、
図4b、
図4c、
図4d、
図4eに基づいて説明する。
【0041】
使いきったエアロゾル容器10に残留しているガスを安全に排出するためには、先ず
図4aに示されているように、エアロゾル容器10に容器キャップ20が結合され、内部にはステム14に押しボタン18が結合された状態で、
図4bに示されているように、エアロゾル容器10から容器キャップ20を分離し、ステム14から押しボタン18を分離する。
【0042】
次に、
図4cに示されているように、容器キャップ20の内側上面22の一側(中央を除いた縁領域)寄りに一体形成された排出管30を、指を排出管30と内側壁面24との間に挿入した後、内側上面22の中央領域C方向に押して容器キャップ20の内側上面22から分離する。この過程で、多数個のリブ28のうち内側壁面24側のリブ28が先ず破断される。
【0043】
そして、排出管30の内側(内側上面の中央領域に向かう領域)外周面が支持突起29に接するようになる。このような状態で、排出管30を内側上面22の中央領域C方向に更に押すと、排出管30の他端領域が支持突起29を基準に容器キャップ20の入口方向を向くようになり、一端部は中央領域C方向又は内側上面22方向に移動するてこ運動をするようになる。即ち、排出管30を内側上面22方向に押すとき、支持突起29がてこの支えの役目をして、指で排出管30の一端部を押すことにより、排出管30の他端領域に結合されたリブ28が容易に破断されることができる。
【0044】
よって、かかるリブ28により容器キャップ20に一体成形された排出管30の迅速な分離が可能であるばかりか、小さい力でも容易に分離できるようになる。
【0045】
再び説明すれば、支持突起29が排出孔26に近接した位置に形成されているため、排出管30がてこ運動をするようになり、支持突起29と排出管30の他端領域との距離よりも支持突起29と一端部との距離がより長いことから、排出管30の一端部を小さい力で押しても、他端領域と排出孔26の内周面とを連結するリブ28は容易に破断されることができる。
【0046】
この過程で、排出管30と排出孔26の内周面とを連結するリブ28が全て破断されて、排出管30が容器キャップ20から分離されることができる。
【0047】
そして、排出管30が排出孔26から分離されれば、排出孔26は開口状態になる。
【0048】
即ち、排出管30が排出孔26の内径に位置した状態で各リブ28によって排出孔26の内径と連結された状態であるため、排出管30を分離すると、排出孔26が完全に開口されるのである。
【0049】
次に、
図4dに示されているように、容器キャップ20から分離された排出管30の嵌合部32をステム14の端部と嵌合する。
【0050】
そして、排出管30がステム14に結合されると、
図4eに示されているように、容器キャップ20をシーミング部16に結合させる。このように排出管30がステム14に結合された状態で容器キャップ20をシーミング部16に結合すると、排出管30の端部が内側上面22に密着された状態になると共に、内側上面22が排出管30をステム14方向に加圧するようになる。
【0051】
よって、ステム14は押されながらその内部のバルブが開放され、これによって内部の残留ガスがステム14を通して排出される。
【0052】
ステム14から噴出される残留ガスは、排出管30の内部を通って移動した後、排出溝34から抜け出て容器キャップ20の内部に排出される。また、容器キャップ20の内部に排出された残留ガスは、排出管30が除去された排出孔26から外部に安全に排出されることができる。
【0053】
このように排出管30が容器キャップ20と一体に射出成形されるため、排出管30の使用前に紛失する恐れがなく、このような排出管30の使用時は、容器キャップ20から分離してステム14に嵌めた後、容器キャップ20をシーミング部16に結合する動作だけで、エアロゾル容器10内の残留ガスが排出されることができるため、残留ガスの排出が安全に且つ容易になされることができる。
【0054】
一方、
図5に示されているように、排出管30を容器キャップ20から分離した後、排出管30の他端部内径にステム14を嵌合する。この時、ステム14の端部は、排出管30の内部に形成されたステム係止リブ31に干渉されて、それ以上挿入されなくなる。このように排出管30の他端部にステム14が結合された状態で、容器キャップ20をシーミング部16に結合すると、容器キャップ20の内側上面22が排出管30を加圧することになるため、ステム14が押されて容器10の内部の残留ガスが排出される。この時、残留ガスは、補助排出溝39から排出される。
【0055】
以上、本発明の特定の実施例が説明され図示されているが、本発明は記載の実施例に限定されるものではなく、本発明の思想及び範囲を逸脱せずに多様な修正及び変形が可能であることは、該当技術分野における通常の知識を有する者にとって自明なことである。従って、かかる修正例又は変形例は、本発明の技術的思想や観点から個別に理解されてはならず、変形された実施例は本発明の特許請求の範囲に属することとされなければならない。
【符号の説明】
【0056】
10:エアロゾル容器
12:マウンティングカップ
14:ステム
16:シーミング部
18:押しボタン
20:容器キャップ
22:内側上面
24:内側壁面
26:排出孔
28:リブ
29:支持突起
29A:支持用溝
30:排出管
31:ステム係止リブ
32:嵌合部
32A:ステム係止段
34:排出溝
39:補助排出溝