特許第5872492号(P5872492)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許5872492-被覆物および方法 図000004
  • 特許5872492-被覆物および方法 図000005
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5872492
(24)【登録日】2016年1月22日
(45)【発行日】2016年3月1日
(54)【発明の名称】被覆物および方法
(51)【国際特許分類】
   C25D 7/00 20060101AFI20160216BHJP
   C25D 3/64 20060101ALI20160216BHJP
   H01B 5/02 20060101ALI20160216BHJP
   H01B 13/00 20060101ALI20160216BHJP
   C22C 5/06 20060101ALI20160216BHJP
   C22C 27/04 20060101ALI20160216BHJP
   H01R 43/16 20060101ALI20160216BHJP
   H01R 13/03 20060101ALI20160216BHJP
【FI】
   C25D7/00 H
   C25D3/64
   H01B5/02 A
   H01B13/00 501Z
   C22C5/06 C
   C22C27/04 101
   H01R43/16
   H01R13/03 D
【請求項の数】13
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2012-557281(P2012-557281)
(86)(22)【出願日】2011年3月11日
(65)【公表番号】特表2013-531729(P2013-531729A)
(43)【公表日】2013年8月8日
(86)【国際出願番号】US2011028104
(87)【国際公開番号】WO2011112939
(87)【国際公開日】20110915
【審査請求日】2014年3月10日
(31)【優先権主張番号】12/723,044
(32)【優先日】2010年3月12日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】12/723,020
(32)【優先日】2010年3月12日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508341245
【氏名又は名称】エクスタリック コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】XTALIC CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100100158
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100068526
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 恭生
(74)【代理人】
【識別番号】100138863
【弁理士】
【氏名又は名称】言上 惠一
(74)【代理人】
【識別番号】100118681
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 啓
(74)【代理人】
【識別番号】100132252
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 環
(72)【発明者】
【氏名】ナジラ・ダドヴァン
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー・エイ・シュー
(72)【発明者】
【氏名】アラン・シー・ルンド
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン・シー・トレンクル
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・キャハレン
【審査官】 瀧口 博史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−056950(JP,A)
【文献】 特表2007−524189(JP,A)
【文献】 特開平08−287758(JP,A)
【文献】 特開昭52−004433(JP,A)
【文献】 特表2008−524010(JP,A)
【文献】 特開平08−283963(JP,A)
【文献】 特表2005−530926(JP,A)
【文献】 Кудрявцева И.Д.,Электроосаждение сплава серебро-вольфрам из сульфатно-аммониевого электролита,Защита металлов,ロシア,1969年,5巻1号,95−100頁
【文献】 Weichun Ye,Effect of sodium dodecylsulfate on improving microstructural properties of electroplated silver−oxygen−tungsten thin films,SURFACE & COATINGS TECHNOLOGY,ND,Elsevier,2007年10月15日,201巻 24号,9456−9461頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C25D 3/00
C25D 5/00
C25D 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材と、
前記基材上に形成された、タングステンおよび/またはモリブデンを更に含有する銀系合金を含むコーティングであって、該銀系合金は固溶体であるコーティングと
を含む物品であって、
前記銀系合金中のタングステンおよび/またはモリブデンの濃度は少なくとも1.5原子パーセントであり、前記銀系合金は1ミクロンより小さい平均粒径を有することを特徴とする、物品。
【請求項2】
前記銀系合金が100nmより小さい平均粒径を有する、請求項1に記載の物品。
【請求項3】
前記銀系合金が、前記コーティングの厚さの50%より小さい平均粒径を有する、請求項1に記載の物品。
【請求項4】
前記コーティングが0.127マイクロメートルより大きい厚さを有する、請求項1に記載の物品。
【請求項5】
前記銀系合金が面心立方構造を有する、請求項1に記載の物品。
【請求項6】
前記基材が銅を含む、請求項1に記載の物品。
【請求項7】
前記コーティングがニッケル含有層を更に含む、請求項1に記載の物品。
【請求項8】
前記コーティングが、Ru、Os、Rh、Re、Ir、Pd、Pt、Ag、Auまたはそれらの組合せを含有する層を更に含む、請求項1に記載の物品。
【請求項9】
前記銀系合金がタングステンを更に含む、請求項1に記載の物品。
【請求項10】
コーティングを沈着させる方法であって、
アノード、カソード、前記アノードおよび前記カソードと関連付けられた電着浴、ならびに前記アノードおよび前記カソードに接続された電源を提供する工程と、
前記電源を駆動させて、タングステンおよび/またはモリブデンを更に含有する銀系合金を含むコーティングを基材に沈着させる工程であって、該銀系合金は固溶体である工程と
を含み、
前記銀系合金は1ミクロンより小さい平均粒径を有することを特徴とする、方法。
【請求項11】
前記銀系合金が100nmより小さい平均粒径を有する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記コーティングが0.127マイクロメートルより大きい厚さを有する、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記コーティングが第1の層および第2の層を含み、前記第1の層が前記基材上に形成され、前記第2の層が前記第1の層上に形成される、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、被覆物および関連する方法に関する。いくつかの実施形態において、コーティングは金属性であり(または金属を含み)、電着される。
【背景技術】
【0002】
多数の種類のコーティングが基材に適用されることがある。電着は、そのようなコーティングを沈着させる一般的な技術である。電着は通常、電着浴内に配置した基材に電圧を印加して、金属または金属合金のコーティングの形状で基材上に沈着する浴内の金属イオン種を還元することを含む。電圧は、電源(または電力供給装置)を用いてアノードとカソードとの間に印加してよい。アノードまたはカソードの少なくとも1つは、被覆すべき基材として機能してよい。いくつかの電着プロセスにおいて、電圧は、パルス沈着(pulse deposition)、交流沈着(alternating current deposition)または逆パルス沈着(reverse−pulse deposition)における波形等の複雑な波形として印加してよい。
【0003】
貴金属および貴金属合金コーティングは、電着等の方法を用いて沈着させてよい。いくつかの用途において、コーティングは、表面が繰返し摩擦される結果、少なくとも部分的にすり減ることがある。そのような影響は、特に導電率を向上させるためにコーティングを少なくとも一部に適用する場合、この影響によりコーティングの抵抗が増加し得るので、望ましくないことがある。
【発明の概要】
【0004】
被覆物および関連する方法が提供される。
【0005】
一の態様において、コーティングを沈着させる方法が提供される。方法は、アノード、カソード、アノードおよびカソードと関連付けられた電着浴、ならびにアノードおよびカソードに接続された電源を提供することを含む。方法は、電源を駆動させてコーティングを基材に電着させることを更に含む。コーティングは銀系合金を含む。銀系合金は、タングステンおよび/またはモリブデンを更に含む。銀系合金は1ミクロンより小さい平均粒径(または粒度)を有する。
【0006】
もう1つの態様において、コーティングを沈着させる方法が提供される。方法は、アノード、カソード、アノードおよびカソードと関連付けられた電着浴、ならびにアノードおよびカソードに接続された電源を提供することを含む。方法は、電源を駆動させてコーティングを基材に電着させることを更に含む。コーティングは銀系合金を含む。銀系合金はタングステンおよび/またはモリブデンを更に含み、銀系合金中のタングステンおよび/またはモリブデンの濃度は0.1原子%〜50原子%である。
【0007】
更にもう1つの態様において、電気コネクタを形成する方法が提供される。方法は、アノード、カソード、アノードおよびカソードと関連付けられた電着浴、ならびにアノードおよびカソードに接続された電源を提供することを含む。方法は、電源を駆動してコーティングを導電性基材に電着させることを更に含む。コーティングは銀系合金を含む。銀系合金はタングステンおよび/またはモリブデンを更に含む。方法は、被覆された導電性基材から電気コネクタを形成することを更に含む。
【0008】
更にもう1つの態様において、コーティングを沈着させる方法が提供される。方法は、アノード、カソード、アノードおよびカソードと関連付けられた電着浴、ならびにアノードおよびカソードに接続された電源を提供することを含む。方法は、電源を駆動してコーティングを基材に電着させることを更に含む。コーティングは銀系合金を含む。銀径合金はタングステンおよび/またはモリブデンを更に含み、コーティングは水溶液から沈着する。
【0009】
更にもう1つの態様において、物品(article)が提供される。物品は、基材および基材上に形成されたコーティングを含み、コーティングは銀系合金を含む。銀系合金は、タングステンおよび/またはモリブデンを更に含み、銀系合金中のタングステンおよび/またはモリブデンの濃度は少なくとも1.5原子%であり、銀系合金は1ミクロンより小さい平均粒径を有する。
【0010】
更にもう1つの態様において、物品が提供される。物品は、基材および基材上に形成されたコーティングを含む。コーティングは銀系合金を含む。銀系合金はタングステンおよび/またはモリブデンを更に含み、銀系合金はコーティングの厚さの50%より小さい平均粒径を有する。
【0011】
更にもう1つの態様において、電気部品が提供される。電機部品は導電性基材および基材上に形成されたコーティングを含み、コーティングは銀系合金を含み、銀系合金はタングステンおよび/またはモリブデンを更に含む。
【0012】
更にもう1つの態様において、浴が提供される。浴は、銀イオン種、タングステンおよび/またはモリブデンイオン種、ならびに少なくとも1種類の錯化剤を含む。浴は、電着プロセスに適している。
【0013】
更にもう1つの態様において、電着システムが提供される。電着システムは、浴、少なくとも1つの電極および電源を含む。浴は銀イオン種、タングステンおよび/またはモリブデンイオン種ならびに少なくとも1種類の錯化剤を含む。浴は、少なくとも1つの電極と関連付けられ、電源は、少なくとも1つの電極に接続される。
【0014】
本発明の他の態様、実施形態および特徴は、添付の図面と併せて考慮した場合、下記の詳細な説明から明らかとなるであろう。添付の図面は図式的であり、縮尺通りに描くことは意図されていない。明確にするために、各図において要素の全てをラベリングしてはおらず、また、当業者が本発明を理解し得るのに図が必要でない場合、本発明の各実施形態の要素の全てを示しはしない。引用により本明細書に組み込まれる全ての特許出願および特許は、引用によりそれらの全体が組み込まれる。矛盾が生じる場合、特許明細書(定義を含む)が制御するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、一の実施形態の電着システムを示す。
図2図2は、一の実施形態の物品を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
被覆物およびコーティングを適用する方法を説明する。物品は、基材およびその上に形成される銀を含むコーティングを含んでよい。いくつかの実施形態において、コーティングは銀−タングステン合金等の銀系合金を含む。コーティングは、いくつかの例(または場合)において、少なくとも2つの層を含んでよい。例えば、コーティングは、銀系合金を含む第1の層および貴金属を含む第2の層を含んでよい。コーティングは、耐久性(例えば摩耗)、硬さ、耐食性、および高伝導性等の所望の特性および特徴を示し得、これらは、例えば電気および/または電子的用途において有益であり得る。いくつかの場合において、コーティングは、電着プロセスを用いて適用してよい。
【0017】
図1は、一の実施形態の電着システム10を示す。システム10は電着浴12を含む。以下に更に説明するように、浴は、コーティングを形成するのに用いられる金属源および1種類またはそれより多くの添加剤を含む。アノード14およびカソード16は浴内に設けられる。電源18はアノードおよびカソードに接続される。使用している間、電源は、アノードとカソードとの間に電圧差をもたらす波形を発生させる。電圧差により浴中の金属イオン種が還元され、これらの金属イオン種はカソード上にコーティングの形態で沈着し、この実施形態において、カソードは基体としても機能する。
【0018】
説明される系は限定を意図するものでなく、当業者に公知の様々な変形を含み得ることが理解されるべきである。
【0019】
電着浴は、(1または複数の)金属源および(1または複数の)添加剤の流体担体(fluid carrier)を含む。いくつかの実施形態において、流体担体は水である(即ち、浴は水溶液である)。尤も、とりわけ溶融塩、低温溶媒(cryogenic solvent)、アルコール浴等の他の流体担体を用いてもよいことが理解されるべきである。いくつかの実施形態において、流体担体は水および少なくとも1種類の有機溶媒の混合物である(即ち、水性浴は少なくともいくらかの有機溶媒を含有してよい)。当業者は、適切な流体担体を選択することができる。
【0020】
浴は、所望の組成のコーティングを沈着させるのに適した金属源を含む。金属合金を沈着させる場合、合金中の金属成分の全てが浴中に源を有することが理解されるべきである。金属源は通常、流体担体中に溶解しているイオン種である。以下に更に説明するように、電着プロセスの間、イオン種は金属または金属合金の形態で沈着してコーティングを形成する。一般に、任意の適切なイオン種が使用可能である。イオン種は、金属塩から供給してよい。例えば、硝酸銀、硫酸銀、スルファミン酸銀は、銀含有コーティングを沈着させる際に銀イオン種を供給するのに用いてよい;タングステン酸ナトリウム、タングステン酸アンモニウム、タングステン酸等は、タングステン含有コーティングを沈着させる際にタングステンイオン種を供給するのに用いてよい。いくつかの場合において、イオン種はモリブデンを含んでよい。モリブデン酸ナトリウム、モリブデン酸アンモニウム、酸化モリブデン等は、モリブデン含有コーティングを沈着させる際にモリブデンイオン種を供給するのに用いてよい。これらのイオン種は例として提示されており、多数の他の供給源が可能であることが理解されるべきである。金属種の任意の適切な濃度を使用してよく、当業者はルーチンの実験により適切な濃度を選択し得るであろう。いくつかの実施形態において、浴中のイオン種は、0.1g/L〜100g/L、5g/L〜50g/Lまたは1〜20g/Lの濃度を有してよい。
【0021】
いくつかの実施形態において、浴は置換ピリジン化合物を含む。置換ピリジン化合物はピリジン環を含み、そのピリジン環の少なくとも1つの水素が、官能基を含む置換基で置換されている。置換基は任意の適切な官能基を含んでよい。官能基の限定的でない例として、アミド、エステル、エーテル、カルボニル、アミン、アルコール、またはこれらの組み合わせが挙げられる。当業者は、他の官能基を同定し得るであろう。置換ピリジンは、少なくとも1つの置換基、少なくとも2つの置換基、少なくとも3つの置換基、少なくとも4つの置換基または少なくとも5つの置換基を含んでよい。置換ピリジン化合物の一例は、ニコチンアミドである。当業者が認識するであろうように、ニコチンアミドは1つの置換基を有し、その置換基はアミド官能基である。
【0022】
ここで説明するように、電着浴は、電着プロセスおよび/またはコーティングの品質を改良し得る1種類またはそれより多くの添加剤を含んでよい。例えば、電着浴は少なくとも1種類の錯化剤(即ち、錯化剤または錯化剤の混合物)を含んでよい。錯化剤は、溶液中に含まれるイオンに配位し得る任意の種を指す。いくつかの実施形態において、錯化剤または錯化剤の混合物は、少なくとも2種類の元素の共析を許容することがある。例えば、錯化剤または錯化剤の混合物は、銀およびタングステンの共析を許容することがある。
【0023】
錯化剤は、クエン酸イオン、イミド官能基含有化合物または置換ピリジン化合物等の有機種であってよい。錯化剤はアンモニウムイオン等の無機種であってよい。いくつかの場合において、錯化剤は中性種である。いくつかの場合において、錯化剤は荷電種(例えば、負の電荷を帯びたイオン、正の電荷を帯びたイオン)である。錯化剤の例として、クエン酸塩、グルコン酸塩、酒石酸塩および他のアルキルヒドロキシルカルボン酸;シアン化物;ヒダントイン(例えば、5,5−ジメチルヒダントイン)、スクシンイミド類(例えば、スクシンイミド)および他のイミド官能基含有化合物;ならびに置換ピリジン化合物(例えば、ニコチンアミド)が挙げられる。
【0024】
一般に、錯化剤または錯化剤の混合物は、0.1〜200g/Lの濃度範囲、いくつかの場合において40〜80g/Lの範囲で電着浴に含まれてよい。一の実施形態において、錯化剤の混合物は、5,5−ジメチルヒダントイン、クエン酸およびニコチンアミドを含む。錯化剤がイミド官能基含有化合物である場合、錯化剤濃度は、30〜70g/Lまたは40〜60g/Lの範囲であってよい。錯化剤がアルキルヒドロキシルカルボン酸である場合、錯化剤濃度は、場合によっては、1〜20g/Lまたは5〜15g/Lの範囲であってよい。錯化剤が置換ピリジン化合物である場合、錯化剤濃度は0.5〜20g/Lまたは0.5〜5g/Lの範囲であってよい。これらの範囲外の濃度を用いてよく、当業者は、ルーチンの実験によって適切な濃度を容易に決定することができる。
【0025】
いくつかの実施形態において、錯化剤として、また、溶液のpHを調節するために、アンモニウムイオンを電解質(または電解液)浴に組み込んでよい。例えば、電着浴は、アンモニウムイオンを1〜50g/Lの範囲、および10〜30g/Lの範囲で含んでよい。他の濃度範囲もまた適切であり得る。
【0026】
いくつかの場合において、浴は少なくとも1種類の湿潤剤を含んでよい。湿潤剤は、電着浴の表面張力を低下させることができ、かつ/または気泡を浴において表面から取り出す能力を増加させることができる任意の種を指す。例えば、基体は親水性表面を有することがあり、湿潤剤は、基体に対する浴の親和性(例えば、濡れ性)を向上させることができる。いくつかの場合において、湿潤剤は、生成する金属コーティング内の欠陥の数を減少させることもできる。湿潤剤は、有機種、無機種、有機金属種またはそれらの混合物を含んでよい。いくつかの実施形態において、湿潤剤は、電着浴およびその構成要素と親和性(例えば、可溶性)を示すように選択してよい。例えば、湿潤剤は、湿潤剤の水に対する溶解度を向上させるために、アミン、チオール、アルコール、カルボン酸およびカルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、ポリエチレングリコール(PEG)またはポリエチレングリコール誘導体を含む1種類またはそれより多くの親水性種を含むように選択してよい。いくつかの実施形態において、湿潤剤はフッ素系界面活性剤を含んでよい。いくつかの実施形態において、湿潤剤はZonyl(登録商標)FSJ(Dupont)またはCaptsone(商標)(Dupont)を含んでよい。
【0027】
任意の適切な濃度の湿潤剤を用いてよい。例えば、湿潤剤の濃度は、10マイクロリットル/L〜2000マイクロリットル/L、20マイクロリットル/L〜1000マイクロリットル/L、または50マイクロリットル/L〜500マイクロリットル/Lであってよい。他の濃度範囲もまた、適切であり得る。
【0028】
当業者は、イオン種、湿潤剤、錯化剤および/または特定の用途に使用するのに適した他の添加剤の適切な組合せを選択することができるであろう。一般に、浴中の添加剤は、電着プロセスに適合可能である。即ち、浴は電着プロセスに適し得る。当業者は、電着プロセスに適した浴を認識することができるであろう。同様に、当業者は、浴に加えたときに浴が電着プロセスに適しなくなる添加剤を認識することができるであろう。
【0029】
いくつかの態様において、電着浴の内容物(または含有量)をモニタリングするのに種々の技術を用いることができる。例えば、技術により、浴中の添加剤、例えば(1種または複数種の)光沢剤、(1種または複数種の)湿潤剤、(1種または複数種の)錯化剤等)の1種類またはそれより多くの濃度を決定してよい。(1種または複数種の)添加剤の濃度が所望の濃度より低い又は高い場合、濃度が所望の範囲になるように浴の組成を調節してよい。
【0030】
電着浴のpHは約2.0〜12.0であり得る。いくつかの場合において、電着浴は、約7.0〜9.0、またはいくつかの場合において約7.6〜8.4、またはいくつかの場合において約7.9〜8.1のpHを有してよい。尤も、pHが上述の範囲外であってよいことが理解されるべきである。浴のpHは、当業者に公知の任意の適切な化学物質を用いて調節してよい。いくつかの実施形態において、浴のpHは水酸化物塩(例えば、水酸化カリウム)等の塩基を用いて調節される。いくつかの実施形態において、浴のpHは酸(例えば硝酸)を用いて調節される。
【0031】
いくつかの場合において、本明細書に記載の電着浴の作動範囲は5〜100℃、10〜70℃、10〜30℃、または、いくつかの場合において40〜70℃である。尤も、他の温度範囲が適することもあることが理解されるべきである。
【0032】
一般に、電着浴は、任意の電着プロセスに関連して使用することができる。電着は一般に、基体を電着浴に接触させて、2つの電極間で電着浴に電流を流すことにより(即ち、2つの電極間の電位の差により)、基体にコーティングを沈着させることを含む。例えば、本明細書に記載の方法は、アノード、カソード、アノードおよびカソードと関連付けられた(例えば、接触した)電着浴、ならびにアノードおよびカソードに接続される電源を提供することを含んでよい。いくつかの場合において、電源は、以下により詳細に説明するように、コーティングを生成するための波形を発生させるように駆動してよい。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの電極は、被覆すべき基体として機能してよい。
【0033】
一般に、電着プロセスの間、被覆すべき基体に電位が存在してよく、印加される電圧、電流または電流密度の変化により、基体における電位の変化がもたらされてよい。いくつかの場合において、電着プロセスは1つまたはそれより多くのセグメントを有する波形の使用を含んでよく、各セグメントは、特定の電着条件(例えば、電流密度、電流の継続時間、電着浴温度等)の組を有する。波形は、方形波形、任意の形状の非方形波形等を含む任意の形状を有してよい。いくつかの方法において、例えば異なる部分を有するコーティングを形成する場合、波形は、異なる部分を形成するのに使用される異なるセグメントを有してよい。尤も、全ての方法において異なるセグメントを有する波形が使用されるわけではないことが理解されるべきである。
【0034】
いくつかの実施形態において、コーティングまたはその一部を、直流(DC)沈着を用いて電着してよい。例えば、一定の定常電流を電着浴に通して基体にコーティングまたはその一部を形成してよい。いくつかの実施形態において、電極間に印加される電位(例えば、電位制御または電圧制御)および/または流れることが許容される電流もしくは電流密度(例えば、電流または電流密度制御)は様々であってよい。例えば、電圧、電位、電流および/または電流密度におけるパルス、振動(または振幅)および/または他の変形を、電着プロセスの間に組み込んでよい。いくつかの実施形態において、制御された電圧のパルスは、制御された電流または電流密度のパルスと交互に行ってよい。いくつかの実施形態において、コーティングは、パルス電流電着、逆パルス電流電着またはそれらの組み合わせを用いて形成(例えば、電着)してよい。
【0035】
いくつかの場合において、少なくとも1つの順パルスおよび少なくとも1つの逆パルス、即ち「逆パルスシーケンス」を含む両極性の(またはバイポーラ、bipolar)波形を使用してよい。上述のように、本明細書に記載の電着浴は、逆パルスシーケンス等の複雑な波形を用いてコーティングを沈着させるのに特に良く適している。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの逆パルスは少なくとも1つの順パルスの直後に起こる。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの順パルスは少なくとも1つの逆パルスの直後に起こる。いくつかの場合において、両極性の波形は、複数の順パルスおよび逆パルスを含む。いくつかの実施形態は、複数の順パルスおよび逆パルスを有する両極性の波形を含んでよく、各パルスは特定の電流密度および継続時間(またはデュレーション)を有する。いくつかの場合において、逆パルスシーケンスを使用することにより、形成されるコーティングの組成および/または粒径の調節が可能になり得る。
【0036】
本発明の方法は、米国特許出願公開第2006/02722949号(発明の名称「Method for Producing Alloy Deposits and Controlling the Nanostructure Thereof using Negative Current Pulsing Electro−deposition, and Articles Incorporating Such Deposits」)に記載の方法の特定の態様を利用してよく、これはその全体を引用することにより本明細書に包含される。米国特許出願公開第2006/0154084号および2011年7月15日に提出した米国特許出願第11/985,569号(発明の名称「Methods for Tailoring the Surface Topography of a Nanocrystalline or Amorphous Metal or Alloy and Articles Formed by Such Methods」)および2008年5月14日に提出した米国特許出願第12/120,564号に記載された方法を含む他の電着方法の態様も適切であり得、これらはその全体を引用することにより本明細書に包含される。
【0037】
コーティングは、少なくとも0.001A/cm、少なくとも0.01A/cmまたは少なくとも0.02A/cmの電流密度で電着プロセスを用いて適用してよい。これらの範囲外の電流密度を同様に用いてよい。
【0038】
コーティングの沈着速度を制御してよい。場合によっては、沈着速度は少なくとも0.1ミクロン/分、少なくとも0.3ミクロン/分、少なくとも1ミクロン/分または少なくとも3ミクロン/分であってよい。これらの範囲外の沈着速度を同様に用いてよい。
【0039】
当業者は、本明細書に記載の電着プロセスが、コーティングを沈着させるのに電圧の印加よりもむしろ化学的還元剤を主に又は専ら使用する無電解プロセスと区別できることを認識するであろう。本明細書に記載の電着浴は、例えば電圧を印加することなく、コーティングを沈着させる化学的還元剤を実質的に含まなくてよい。
【0040】
図2は、一の実施形態の物品20を示している。物品は、基材24上に形成されたコーティング22を有する。いくつかの実施形態において、コーティングは複数の層を含む。いくつかの実施形態において、コーティングは、基材上に形成された第1の層26および第1の層の上に形成された第2の層28を含んでよい。各層は、以下により詳細に説明するように、適切な方法を用いて適用してよい。コーティングが2層より多くの層を含んでよいことが理解されるべきである。コーティングが1層のみを含んでよいことも理解されるべきである。尤も、いくつかの実施形態において、コーティングは、図示するように2つの層のみを含んでよい。いくつかの場合において、コーティングは、基体表面の少なくとも一部に形成してよい。他の場合において、コーティングは基体表面全体を覆う。
【0041】
いくつかの実施形態において、コーティングは1種類またはそれより多くの金属を含む。例えば、コーティングは金属合金を含んでよい。いくつかの場合において、銀を含む合金(即ち、銀系合金)が好ましい。そのような合金は、タングステンおよび/またはモリブデンも含んでよい。銀−タングステン合金がいくつかの場合において好ましいことがある。いくつかの場合において、合金中のタングステンおよび/またはモリブデンの原子パーセントは、0.1原子パーセント〜50原子パーセント、いくつかの場合において0.1原子パーセント〜20原子パーセントであってよい。いくつかの実施形態において、合金中のタングステンおよび/またはモリブデンの原子パーセントは少なくとも0.1原子パーセント、少なくとも1原子パーセント、少なくとも1.5原子パーセント、少なくとも5原子パーセント、少なくとも10原子パーセントまたは少なくとも20原子パーセントであってよい。この範囲外の他の原子パーセントを同様に用いてよい。
【0042】
いくつかの実施形態において、銀系合金はコーティングの第1の層26を形成してよい。いくつかの実施形態において、1種類またはそれより多くの貴金属を含む第2の層28はコーティングの第2の層を形成してよい。いくつかの場合において、銀合金を含む第1の層は基材上に形成され、1種類またはそれより多くの貴金属を含む第2の層は第1の層の上に形成される。適切な貴金属の例としては、Ru、Os、Rh、Re、Ir、Pd、Pt、Ag、Auまたはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態において金が好ましいことがある。いくつかの実施形態において、層は本質的に1種類の貴金属からなる。いくつかの実施形態において、層(例えば、第2の層)がスズを含まないことが好ましいことがある。他の場合において、層は、少なくとも1種類の貴金属および少なくとも1種類の他の元素を含む合金を含んでよい。元素は、中でも、Ni、W、Fe、B、S、Co、Mo、Cu、Cr、ZnおよびSnから選択してよい。例えば、層はNi−Pd合金、Au−Co合金および/またはAu−Ni合金を含んでよい。
【0043】
いくつかの実施形態において、コーティングは、ニッケル(例えば、ニッケル−タングステン等のニッケル合金)を含有する層を含んでよい。いくつかの場合において、ニッケル含有層を、基材と銀系合金層との間に配置してよい。一の実施形態において、コーティングはニッケルを含有する第1の層、銀系合金を含有する第2の層および1種類またはそれより多くの貴金属を含有する第3の層を有し、第1の層は基材上に形成され、第2の層は第1の層上に形成され、第3の層は第2の層上に形成される。
【0044】
コーティングの層は任意の適切な厚さを有してよい。いくつかの実施形態において、例えば材料コストを節約するために、層が薄いことが好都合である場合がある。例えば、層の厚さは0.762マイクロメートル(30マイクロインチより薄くてよく(例えば約0.0254マイクロメートル(約1マイクロインチ約0.762マイクロメートル(約30マイクロインチ、いくつかの場合において約0.127マイクロメートル(約5マイクロインチ約0.762マイクロメートル(約30マイクロインチ)、いくつかの場合において、層の厚さは0.508マイクロメートル(20マイクロインチより薄くてよく(例えば約0.0254マイクロメートル(約1マイクロインチ約0.508マイクロメートル(約20マイクロインチ、いくつかの場合において約0.127マイクロメートル(約5マイクロインチ約0.508マイクロメートル(約20マイクロインチ)、また、いくつかの場合において、層の厚さは0.254マイクロメートル(10マイクロインチより薄くてよい(例えば約0.0254マイクロメートル(約1マイクロインチ約0.254マイクロメートル(約10マイクロインチ、いくつかの場合において約0.127マイクロメートル(約5マイクロインチ約0.254マイクロメートル(約10マイクロインチ)。いくつかの実施形態において、層の厚さは、層が表面において本質的に透明であるように選択される。他の層厚も適切であり得ることが理解されるべきである。
【0045】
第2の層は第1の層の全体を覆ってよい。尤も、他の実施形態において、第2の層は第1の層の一部のみを覆うことが理解されるべきである。いくつかの場合において、第2の層は第1の層の表面積の少なくとも50%、他の場合において、第1の層の表面積の少なくとも75%を覆う。いくつかの場合において、第1の層からの元素は、第2の層内に組み込まれることがあり、かつ/または第2の層からの元素は第1の層の中に組み込まれることがある。
【0046】
いくつかの実施形態において、第1の層を基材上に直接形成することが好ましいことがある。そのような実施形態は、第1の層と基材との間の層を利用する特定の従来技術の構成よりも好ましいことがあり、それは、そのような間の層がないと全体の材料コストを節約することができるからである。尤も、他の実施形態において、1またはそれより多くの層を第1の層と基材との間に形成してよいことが理解されるべきである。例えば、いくつかの実施形態において、基材と第1の層との間に障壁層を形成してよい。障壁層は、いくつかの実施形態において、ニッケルを含む。いくつかの場合において、障壁層はニッケル−タングステンまたはスルファミン酸ニッケルを含む。
【0047】
いくつかの実施形態において、潤滑剤層を、コーティングの上部として形成してよい。潤滑剤層は、例えば、有機材料、自己組織化単分子膜、カーボンナノチューブ等を含んでよい。
【0048】
いくつかの場合において、コーティング(例えば、第1の層および/または第2の層)は特定の微細構造を有してよい。例えば、コーティングの少なくとも一部はナノ結晶微細構造を有してよい。本明細書において用いる場合、「ナノ結晶」構造は、結晶粒の数平均サイズが1ミクロンより小さい構造を指す。結晶粒の数平均サイズは、各粒子に対して等しい統計的重みを与え、物質の代表体積中の全ての等価球面粒径の合計を粒子の総数で除した値として計算される。結晶粒の数平均サイズは、いくつかの実施形態において、100nmより小さくてよい。いくつかの場合において、銀系合金は、銀系合金層の厚さの50%より小さい数平均粒径を有する。場合によっては、数平均粒径は、銀系合金層の厚さの10%より小さくてよい。いくつかの実施形態において、コーティングの少なくとも一部は非晶質構造を有してよい。従来技術において公知であるように、非晶質構造は、原子配置において長距離(またはロングレンジ)の対称性を有しないことを特徴とする非結晶性構造である。非晶質構造の例として、ガラスまたはガラス様構造が挙げられる。いくつかの実施形態は、本質的にコーティング全体にわたってナノ結晶構造を有するコーティングを提供してよい。いくつかの実施形態は、本質的にコーティング全体にわたって非晶質構造を有するコーティングを提供してよい。
【0049】
いくつかの実施形態において、コーティングは、面心立方構造を有する結晶であってよい。いくつかの実施形態において、コーティングは、コーティングに含まれる金属が本質的に個別の原子として分散している固溶体であってよい。そのような構造は、電着プロセスを用いて形成してよい。固溶体は、例えば無電解プロセスを用いて形成される別の構造と区別することができ、その別の構造は、第1の金属種(即ち、タングステンおよび/またはモリブデン)を含有する第1の相に含まれる細粒が、第2の金属種(即ち、銀)を含有する第2の相を有するコーティング中に分散しており、第2の相が、第1の相とは異なる組成および/または結晶構造を有する。いくつかの場合において、固溶体は本質的に酸素を含まなくてよい。
【0050】
いくつかの実施形態において、コーティングは異なる微小構造を有する種々の部分を含んでよい。例えば、第1の層は、第2の層と異なる微小構造を有してよい。コーティングは、例えば、ナノ結晶構造を有する1またはそれより多くの部分および非晶質構造を有する1またはそれより多くの部分を含んでよい。1組の実施形態において、コーティングは、ナノ結晶粒と、非晶質構造を示す他の部分とを含む。いくつかの場合において、コーティングまたはその一部(例えば、第1の層の一部、第2の層の一部または第1の層および第2の層の両方の一部)は、結晶粒を有する部分を含んでよく、その大部分は、直径が1ミクロンより大きい粒径を有する。いくつかの実施形態において、コーティングは、他の構造または相を、単独で、またはナノ結晶部または非晶質部と組み合わせて含んでよい。当業者は、本発明において使用するのに適した他の構造または相を選択し得るであろう。
【0051】
好都合なことに、コーティング(即ち、第1の層、第2の層、または第1の層および第2の層の両方)は、高い毒性または他の不都合な点を有する元素または化合物を実質的に含まなくてよい。場合によっては、コーティングが、高い毒性または他の不都合な点を有する種を用いて沈着される元素または化合物を実質的に含まないこともまた、好都合であり得る。例えば、いくつかの場合において、コーティングは、有毒なクロムイオン種(例えば、Cr6+)を用いてしばしば沈着されるクロム(例えば、酸化クロム)を含まない。いくつかの場合において、コーティングは、シアン化物を実質的に含まない電着浴から沈着させてよい。そのようなコーティングは、特定の従来のコーティングよりも、種々の処理、健康および環境に対する利点を提供し得る。
【0052】
いくつかの実施形態において、金属、非金属および/または半金属材料、塩等(例えば、リン酸塩、またはフェリシアン化カリウム等のレドックスメディエータ、またはそれらのフラグメント)を、コーティング中に組み込んでよい。
【0053】
コーティング、またはその一部もしくは層の組成は、オージェ電子分光法(AES)、X線光電子分光法(XPS)等の適切な公知技術を用いて明らかにしてよい。例えば、AESおよび/またはXPSは、コーティング表面の化学組成を明らかにするのに用いてよい。
【0054】
コーティングは、特定の用途に適した任意の厚さを有してよい。例えば、コーティング厚さは約0.0254マイクロメートル(約1マイクロインチより大きくてよく(例えば、約0.0254マイクロメートル(約1マイクロインチ約2.54マイクロメートル(約100マイクロインチ約0.0254マイクロメートル(約1マイクロインチ1.27マイクロメートル(50マイクロインチ)、いくつかの場合において、約0.127マイクロメートル(約5マイクロインチより大きくてよく(例えば、約0.127マイクロメートル(約5マイクロインチ約2.54マイクロメートル(約100マイクロインチ約0.127マイクロメートル(約5マイクロインチ1.27マイクロメートル(50マイクロインチ)、約0.635マイクロメートル(約25マイクロインチより大きくてよい(例えば、約0.635マイクロメートル(約25マイクロインチ約2.54マイクロメートル(約100マイクロインチ約0.0254マイクロメートル(約1マイクロインチ1.27マイクロメートル(50マイクロインチ)。他の厚さも適し得ることが理解されるべきである。いくつかの実施形態において、コーティングの厚さは、コーティングが表面において本質的に透明であるように選択される。厚さは、当業者に公知の技術によって測定してよい。
【0055】
基材30は、上述のように被覆されて被覆物を形成してよい。いくつかの場合において、基材は、金属、金属合金または金属間材料(または金属間化合物材料)等の導電性材料を含んでよい。適切な基材として、中でも、スチール、銅、アルミニウム、黄銅、青銅、ニッケル、導電性表面および/または表面処理を有するポリマー、透明導電性酸化物が挙げられる。いくつかの実施形態において、銅基材が好ましい。
【0056】
物品は、電気コネクタ(例えば、プラグタイプ)等の電気的用途を含む種々の用途に使用することができる。いくつかの実施形態において、電気コネクタ上のコーティングは、銀合金を含有する第1の層(第1の層は基材上に配置される)と、貴金属を含有する第2の層(第2の層は第1の層上に配置される)とを有する。コーティングは、耐久性、硬さ、耐食性および低下した電気抵抗率等の所望の特性を物品に与え得る。これらの特性は、電気コネクタ等の電気的用途における物品に対して特に好都合であり得、それらは、電気回路に接続する時および/または電気回路から取り外す時に摩擦または摩耗応力を受けることがあり、それにより、物品上の導電性層の導電性が損なわれ得るか、さもなければ低下し得る。電気コネクタの限定的でない例として、赤外線コネクタ、USBコネクタ、充電器、電池端子、自動車用電気コネクタ等が挙げられる。いくつかの実施形態において、コーティングの第1の層が存在することにより、耐久性および耐食性の少なくともいくらかがコーティングに与えられ得る。いくつかの実施形態において、コーティングは、装飾的な品質、例えば青み(blue tint)や変色の低減を与え得る。更に、第1の層が存在することにより、第2の層の厚さを薄くし得、それにより、物品上の貴金属の量がかなり減少する。
【0057】
本明細書に記載のコーティングは、電気コネクタ等の物品に対して好都合な特性を与え得る。いくつかの実施形態において、コーティングまたはコーティングの層は電気抵抗率が低いことがある。例えば、電気抵抗率は100マイクロオーム−センチメートルより小さくてよく、50マイクロオーム−センチメートルより小さくてよく、10マイクロオーム−センチメートルより小さくてよく、または2マイクロオーム−センチメートルより小さくてよい。
【0058】
コーティングまたはコーティングの層は、少なくとも1GPa、少なくとも1.5GPa、少なくとも2GPa、少なくとも2.5GPaまたは少なくとも3GPaの硬さを有してよい。当業者は、これらの特性を容易に測定することができるであろう。
【0059】
上述のように、コーティング20は電着プロセスを用いて形成してよい。いくつかの場合において、コーティングの各層は、別々の電着浴を用いて適用してよい。いくつかの場合において、個々の物品が、例えばリール・トゥー・リール(reel−to−reel)プロセスにおいて、別々の電着浴に連続的にさらされるように、個々の物品を接続してよい。例えば、物品は、共通の導電性基体(例えば、ストリップ)に接続してよい。いくつかの実施形態において、各々の電着浴は、別々のアノードと関連付けてよく、相互接続した個々の物品は一般に、(1つの)カソードに接続してよい。
【0060】
いくつかの実施形態において、本発明は、1またはそれより多くの潜在的腐食性環境において、腐食に耐えることができ、かつ/または下にある基体材料を腐食から保護することができる被覆物を提供する。そのような腐食性環境の例として、水溶液、酸性溶液、アルカリ性もしくは塩基性溶液、またはこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、本明細書に記載の被覆物は、腐食性液体、蒸気または湿潤環境等の腐食性環境にさらされる(例えば、接触する、浸漬する等)際に、腐食に耐えることができる。
【0061】
耐食性は、クラスIIaプロトコルに従うASTM B845(名称「Standard Guide for Mixed Flowing Gas(MFG) Tests for Electrical Contacts」)等の試験を用いて評価してよく、それらの試験は被覆物の耐食性を評価するのに用いてもよい。これらの試験は、被覆した基体試料を腐食性雰囲気(即ち、NO、HS、ClおよびSOの混合物)にさらす手順を概説している。流れるガスの混合物は、200+/−50ppbのNO、10+/−5ppbのHS、10+/−3ppbのClおよび100+/−20ppbのSOを含み得る。温度および相対湿度も制御してよい。例えば、温度は30+/−1℃であってよく、相対湿度は70+/−2%であってよい。
【0062】
試料の低レベル接触抵抗は、上述の試験の1つに従って、腐食性環境に一定期間さらす前および/または後に決定してよい。いくつかの実施形態において、低レベル接触抵抗は、規格EIA 364、試験手順23に従って決定してよい。一般に、試料の接触抵抗は、規定の負荷および電流の下で、試料の接触断面積が規定された測定プローブに試料を接触させることにより測定してよい。例えば、低レベル接触抵抗は25g、50g、150g、200g等の負荷の下で測定してよい。一般に、低レベル接触抵抗は、負荷が増加するに従って減少する。
【0063】
いくつかの実施形態において、被覆物は、減少した低レベル接触抵抗を有する。減少した低レベル接触抵抗は、電気コネクタ等の電気的用途に使用される物品に対して有用であり得る。いくつかの場合において、物品は、25gの負荷の下で、約100mΩより小さい、いくつかの場合において約10mΩより小さい、いくつかの場合において約5mΩより小さい、いくつかの場合において約1mΩより小さい低レベル接触抵抗を有してよい。物品がこの範囲外の低レベル接触抵抗を同様に有してよいことが理解されるべきである。試料プローブによる接触断面積が、測定される低レベル接触抵抗の値に影響を及ぼし得ることも理解されるべきである。
【0064】
以下の実施例は、本発明を限定するものでなく、本発明の特定の特徴を例示するものであると考えるべきである。
【実施例】
【0065】
この実施例は、種々の試料を用いて達成されたコーティング厚さ、タングステン含有量、粒径、コーティングの硬さ及び接触抵抗を実証している。
【0066】
電着プロセスを用いて水性電着浴において基材上にコーティングを電着させた。電着浴は、銀イオン種、タングステンイオン種および錯化剤を含有していた。コーティングは基材の基体上に直接形成した。加えて、試料28〜35に対しては、銀系合金を電着する前に、ニッケル層を基体上に電着した。
【0067】
表1および2にこれらのコーティングに対して得られた結果を示す。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
本願発明は以下の態様を含む。
(態様1)
コーティングを沈着させる方法であって、
アノード、カソード、前記アノードおよび前記カソードと関連付けられた電着浴、ならびに前記アノードおよび前記カソードに接続された電源を提供する工程と、
前記電源を駆動させて、タングステンおよび/またはモリブデンを更に含有する銀系合金を含むコーティングを基材に沈着させる工程と
を含み、
前記銀系合金は1ミクロンより小さい平均粒径を有することを特徴とする、方法。
(態様2)
前記銀系合金が0.1原子パーセント〜50原子パーセントのタングステンおよび/またはモリブデンである、態様1に記載の方法。
(態様3)
前記銀系合金が100nmより小さい平均粒径を有する、態様1に記載の方法。
(態様4)
前記コーティングが約0.127マイクロメートル(約5マイクロインチより大きい厚さを有する、態様1に記載の方法。
(態様5)
前記基材が銅を含む、態様1に記載の方法。
(態様6)
前記コーティングが複数の層を含む、態様1に記載の方法。
(態様7)
前記複数の層の少なくとも1つが前記銀系合金を含む、態様6に記載の方法。
(態様8)
前記複数の層の少なくとも1つがRu、Os、Rh、Re、Ir、Pd、Pt、Ag、Auまたはそれらの組合せを含む、態様6に記載の方法。
(態様9)
前記複数の層の少なくとも1つがNiおよび/またはCoを含む、態様6に記載の方法。
(態様10)
前記コーティングが第1の層および第2の層を含み、前記第1の層が前記基材上に形成され、前記第2の層が前記第1の層上に形成される、態様1に記載の方法。
(態様11)
前記銀系合金が、前記コーティングの厚さの50%より小さい平均粒径を有する、態様1に記載の方法。
(態様12)
前記電着浴が銀イオン種ならびにタングステンおよび/またはモリブデンイオン種を含む、態様1に記載の方法。
(態様13)
前記電着浴がアルキルヒドロキシルカルボン酸を含む、態様1に記載の方法。
(態様14)
前記電着浴が置換ピリジン化合物を含む、態様1に記載の方法。
(態様15)
前記電着浴がイミド官能基含有化合物を含む、態様1に記載の方法。
(態様16)
前記電着浴が約7.0〜9.0のpHを有する、態様1に記載の方法。
(態様17)
前記電着浴が水溶液である、態様1に記載の方法。
(態様18)
コーティングを沈着させる方法であって、
アノード、カソード、前記アノードおよび前記カソードと関連付けられた電着浴、ならびに前記アノードおよび前記カソードに接続された電源を提供する工程と、
前記電源を駆動させて、タングステンおよび/またはモリブデンを更に含有する銀系合金を含むコーティングを基材に沈着させる工程と
を含み、
前記銀系合金中のタングステンおよび/またはモリブデンの濃度が0.1原子パーセント〜50原子パーセントであることを特徴とする、方法。
(態様19)
前記銀系合金が1ミクロンより小さい平均粒径を有する、態様18に記載の方法。
(態様20)
前記基材が銅を含む、態様18に記載の方法。
(態様21)
前記コーティングが第1の層および第2の層を含み、前記第1の層が前記銀系合金を含む、態様18に記載の方法。
(態様22)
前記第2の層がRu、Os、Rh、Re、Ir、Pd、Pt、Ag、Auまたはそれらの組合せを含む、態様21に記載の方法。
(態様23)
前記第1の層が前記基材上に形成され、前記第2の層が前記第1の層上に形成される、態様21に記載の方法。
(態様24)
前記電着浴が銀イオン種ならびにタングステンおよび/またはモリブデンイオン種を含む、態様18に記載の方法。
(態様25)
前記電着浴が置換ピリジン化合物を含む、態様18に記載の方法。
(態様26)
前記電着浴がイミド官能基含有化合物を含む、態様18に記載の方法。
(態様27)
前記電着浴が水溶液である、態様18に記載の方法。
(態様28)
電気コネクタを形成する方法であって、
アノード、カソード、前記アノードおよび前記カソードと関連付けられた電着浴、ならびに前記アノードおよび前記カソードに接続された電源を提供する工程と、
前記電源を駆動させて、タングステンおよび/またはモリブデンを更に含有する銀系合金を含むコーティングを導電性基材に電着させる工程と、
被覆された前記導電性基材から電気コネクタを形成する工程と
を含む、方法。
(態様29)
前記銀系合金が0.1原子パーセント〜50原子パーセントのタングステンおよび/またはモリブデンである、態様28に記載の方法。
(態様30)
前記銀系合金が1ミクロンより小さい平均粒径を有する、態様28に記載の方法。
(態様31)
前記コーティングが約0.127マイクロメートル(約5マイクロインチより大きい厚さを有する、態様28に記載の方法。
(態様32)
前記導電性基材が銅を含む、態様28に記載の方法。
(態様33)
前記コーティングが第1の層および第2の層を含み、前記第1の層が前記銀系合金を含む、態様28に記載の方法。
(態様34)
前記第2の層がRu、Os、Rh、Re、Ir、Pd、Pt、Ag、Auまたはそれらの組合せを含む、態様33に記載の方法。
(態様35)
前記第1の層が前記基材上に形成され、前記第2の層が前記第1の層上に形成される、態様33に記載の方法。
(態様36)
前記電着浴が銀イオン種ならびにタングステンおよび/またはモリブデンイオン種を含む、態様28に記載の方法。
(態様37)
前記電着浴が置換ピリジン化合物を含む、態様28に記載の方法。
(態様38)
前記電着浴がイミド官能基含有化合物を含む、態様28に記載の方法。
(態様39)
前記電着浴が水溶液である、態様28に記載の方法。
(態様40)
コーティングを沈着させる方法であって、
アノード、カソード、前記アノードおよび前記カソードと関連付けられた電着浴、ならびに前記アノードおよび前記カソードに接続された電源を提供する工程と、
前記電源を駆動させて、タングステンおよび/またはモリブデンを更に含有する銀系合金を含むコーティングを基材に沈着させる工程と
を含み、
前記コーティングは水溶液から沈着されることを特徴とする、方法。
(態様41)
前記銀系合金が0.1原子パーセント〜50原子パーセントのタングステンおよび/またはモリブデンである、態様40に記載の方法。
(態様42)
前記銀系合金が1ミクロンより小さい平均粒径を有する、態様40に記載の方法。
(態様43)
前記導電性基材が銅を含む、態様40に記載の方法。
(態様44)
前記コーティングが第1の層および第2の層を含み、前記第1の層が前記銀系合金を含む、態様40に記載の方法。
(態様45)
前記第2の層がRu、Os、Rh、Re、Ir、Pd、Pt、Ag、Auまたはそれらの組合せを含む、態様44に記載の方法。
(態様46)
前記第1の層が前記基材上に形成され、前記第2の層が前記第1の層上に形成される、態様44に記載の方法。
(態様47)
前記電着浴が銀イオン種ならびにタングステンおよび/またはモリブデンイオン種を含む、態様40に記載の方法。
(態様48)
前記電着浴が置換ピリジン化合物を含む、態様40に記載の方法。
(態様49)
前記電着浴がイミド官能基含有化合物を含む、態様40に記載の方法。
(態様50)
基材と、
前記基材上に形成された、タングステンおよび/またはモリブデンを更に含有する銀系合金を含むコーティングと
を含む物品であって、
前記銀系合金中のタングステンおよび/またはモリブデンの濃度は少なくとも1.5原子パーセントであり、前記銀系合金は1ミクロンより小さい平均粒径を有することを特徴とする、物品。
(態様51)
前記銀系合金が100nmより小さい平均粒径を有する、態様50に記載の物品。
(態様52)
前記コーティングが電着プロセスを用いて形成される、態様50に記載の物品。
(態様53)
前記コーティングが浴において形成される、態様50に記載の物品。
(態様54)
前記銀系合金が、前記コーティングの厚さの50%より小さい平均粒径を有する、態様50に記載の物品。
(態様55)
前記コーティングが約0.127マイクロメートル(約5マイクロインチより大きい厚さを有する、態様50に記載の物品。
(態様56)
前記銀系合金が面心立方構造を有する、態様50に記載の物品。
(態様57)
前記銀系合金が0.1原子パーセント〜50原子パーセントのタングステンおよび/またはモリブデンである、態様50に記載の物品。
(態様58)
前記基材が銅を含む、態様50に記載の物品。
(態様59)
前記コーティングがニッケル含有層を更に含む、態様50に記載の物品。
(態様60)
前記コーティングが、Ru、Os、Rh、Re、Ir、Pd、Pt、Ag、Auまたはそれらの組合せを含有する層を更に含む、態様50に記載の物品。
(態様61)
基材と、
前記基材上に形成された、タングステンおよび/またはモリブデンを更に含有する銀系合金を含むコーティングと
を含む物品であって、
前記銀系合金は前記コーティングの厚さの50%より小さい平均粒径を有することを特徴とする、物品。
(態様62)
前記銀系合金が100nmより小さい平均粒径を有する、態様61に記載の物品。
(態様63)
前記銀系合金中のタングステンおよび/またはモリブデンの濃度が少なくとも1.5原子パーセントである、態様61に記載の物品。
(態様64)
前記銀系合金が0.1原子パーセント〜50原子パーセントのタングステンおよび/またはモリブデンである、態様61に記載の物品。
(態様65)
前記コーティングが約0.127マイクロメートル(約5マイクロインチより大きい厚さを有する、態様61に記載の物品。
(態様66)
前記銀系合金が面心立方構造を有する、態様61に記載の物品。
(態様67)
前記基材が銅を含む、態様61に記載の物品。
(態様68)
前記コーティングがニッケル含有層を更に含む、態様61に記載の物品。
(態様69)
前記コーティングが、Ru、Os、Rh、Ir、Pd、Pt、Ag、Auまたはそれらの組合せを含有する層を更に含む、態様61に記載の物品。
(態様70)
導電性基材と、
前記導電性基材上に形成された、タングステンおよび/またはモリブデンを更に含有する銀系合金を含むコーティングと
を含む、電気部品。
(態様71)
前記導電性基材が銅を含む、態様70に記載の電気コネクタ。
(態様72)
前記コーティングがニッケル含有層を更に含む、態様70に記載の電気コネクタ。
(態様73)
前記コーティングが、Ru、Os、Rh、Re、Ir、Pd、Pt、Ag、Auまたはそれらの組合せを含有する層を更に含む、態様70に記載の電気コネクタ。
(態様74)
前記銀系合金が100nmより小さい平均粒径を有する、態様70に記載の電気コネクタ。
(態様75)
前記銀系合金が、前記コーティングの厚さの50%より小さい平均粒径を有する、態様70に記載の電気コネクタ。
(態様76)
前記銀系合金が0.1原子パーセント〜50原子パーセントのタングステンおよび/またはモリブデンである、態様70に記載の電気コネクタ。
(態様77)
前記コーティングが約0.127マイクロメートル(約5マイクロインチより大きい厚さを有する、態様70に記載の電気コネクタ。
(態様78)
前記銀系合金が面心立方構造を有する、態様70に記載の電気コネクタ。
(態様79)
銀イオン種と、
タングステンおよび/またはモリブデンイオン種と、
少なくとも1種類の錯化剤と
を含む浴であって、
前記浴は電着プロセスに適していることを特徴とする、浴。
(態様80)
前記少なくとも1種類の錯化剤が銀およびタングステンの共析を許容する、態様79に記載の浴。
(態様81)
前記少なくとも1種類の錯化剤がアルキルヒドロキシルカルボン酸を含む、態様79に記載の浴。
(態様82)
前記少なくとも1種類の錯化剤が置換ピリジン化合物を含む、態様79に記載の浴。
(態様83)
前記少なくとも1種類の錯化剤がイミド官能基含有化合物を含む、態様79に記載の浴。
(態様84)
前記浴が約7.0〜9.0のpHを有する、態様79に記載の浴。
(態様85)
前記浴が水溶液である、態様79に記載の浴。
(態様86)
湿潤剤を更に含む、態様79に記載の浴。
(態様87)
前記少なくとも1種類の錯化剤がシアン化物を含む、態様79に記載の浴。
(態様88)
前記浴が実質的にシアン化物を含まない、態様79に記載の浴。
(態様89)
浴と、
少なくとも1つの電極と、
電源と
を含む電着システムであって、
前記浴は銀イオン種、タングステンおよび/またはモリブデンイオン種ならびに少なくとも1種類の錯化剤を含み、前記浴は、前記少なくとも1つの電極と関連付けられ、前記電源は、前記少なくとも1つの電極に接続されることを特徴とすることを特徴とする、電着システム。
(態様90)
前記少なくとも1種類の錯化剤がアルキルヒドロキシルカルボン酸を含む、態様89に記載の電着システム。
(態様91)
少なくとも1種類の錯化剤が置換ピリジン化合物を含む、態様89に記載の電着システム。
(態様92)
前記少なくとも1種類の錯化剤がイミド官能基含有化合物を含む、態様89に記載の電着システム。
(態様93)
前記浴が約7.0〜9.0のpHを有する、態様89に記載の電着システム。
(態様94)
前記浴が水溶液である、態様89に記載の電着システム。
(態様95)
湿潤剤を更に含む、態様89に記載の電着システム。
(態様96)
前記電源が、逆パルスシーケンスを有する波形を発生させることができる、態様89に記載の電着システム。

図1
図2