特許第5872544号(P5872544)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5872544
(24)【登録日】2016年1月22日
(45)【発行日】2016年3月1日
(54)【発明の名称】櫛刃ホルダ
(51)【国際特許分類】
   B02C 18/18 20060101AFI20160216BHJP
【FI】
   B02C18/18 Z
【請求項の数】14
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-506525(P2013-506525)
(86)(22)【出願日】2011年4月20日
(65)【公表番号】特表2013-527030(P2013-527030A)
(43)【公表日】2013年6月27日
(86)【国際出願番号】EP2011002001
(87)【国際公開番号】WO2011134616
(87)【国際公開日】20111103
【審査請求日】2014年4月18日
(31)【優先権主張番号】202010006078.8
(32)【優先日】2010年4月25日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】512276463
【氏名又は名称】ドップシュタット ファミリエンホールディング ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Doppstadt Familienholding GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(72)【発明者】
【氏名】ヨハン ドップシュタット
(72)【発明者】
【氏名】ホアスト ベアガー
【審査官】 日下部 由泰
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2006/029897(WO,A1)
【文献】 国際公開第1994/014540(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B02C 18/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
なくとも1つの櫛刃ボディ(1)と少なくとも1つの対応ホルダ又は篭に配置された少なくとも1つの櫛刃(2)とから成っており、前記櫛刃(2)は第1の形状結合部(3)を用いて櫛刃ボディ(1)に固定可能であり、前記櫛刃ホルダに、前記櫛刃(2)を前記櫛刃ボディ(1)に固定するための少なくとも1つの別の形状結合部(4,5)が設けられている、櫛刃ホルダにおいて、
第2の形状結合部(4)が、櫛刃ボディ(1)において第1の形状結合部(3)に接続しており、切欠き(30)の真ん中もしくは中央に、両方の形状結合面(31,32)を結合するウェブ面(33)が延びており、
櫛刃ボディ(1)の一部が、支持体(500)として形成されており、第3の形状結合部(5)は、前記支持体(500)に設けられている、もしくは形成されており、第3の形状結合部(5)は、切断方向(A)とは逆方向に見て、V字形に、受容部(50)を形成するように後方に向かって延びており、前記受容部(50)は、2つの受容ポケット(50/1,50/2)によって形成されており、前記2つの受容ポケット(50/1,50/2)は、中央ウェブ(51)の側部を延びていることを特徴とする、櫛刃ホルダ。
【請求項2】
前記櫛刃ボディ(1)と前記櫛刃(2)とは、前記形状結合部(3,4,5)を形成するために、取付け位置において互いに向かい合う側に、互いに対応する形状を有しており、又は第1の形状結合部(3)は、側方から見てJ字形を有する切欠き(30)として形成されており、前記切欠き(30)は、くさび形又は円錐形の、又は外方に向かって延びるように形成された、形状結合面(31,32)を有する、請求項1記載の櫛刃ホルダ。
【請求項3】
第1の形状結合部(3)は、切断方向(A)において、前記櫛刃ボディ(1)の前端部に配置されており、又は切断方向で見て前記櫛刃ボディ(1)の前端部に、ノーズ(34)が設けられており、該ノーズ(34)は、前記切欠き(30)の前方の終端部を形成し、又はローラ形状に形成されており、又は前記ノーズ(34)に切断方向(A)において、ノーズ端面(35)及びノーズ終端部(36)が設けられており、該ノーズ端面(35)及びノーズ終端部(36)は、前方のノーズ丸み部を形成している、請求項1又は2記載の櫛刃ホルダ。
【請求項4】
第2の形状結合部(4)は、櫛刃(2)のための横方向支持として設けられており、又は第2の形状結合部(4)は、第1及び第2の横方向支持面(40,41)を有し、該第1及び第2の横方向支持面(40,41)は、前記形状結合面(31,32)に対して曲げられ、又は切断方向(A)において降下するように曲げられており、第2の形状結合部(4)は、前記両横方向支持面(40,41)を互いに結合する横方向支持面ウェブ(42)を有しており、又は第2の形状結合部(4)は、少なくとも1つの上側の横方向面(43)によって形成されていて、該横方向面(43)は、前記横方向支持面ウェブ(42)及び前記両横方向支持面(40,41)に接続している、請求項1から3までのいずれか1項記載の櫛刃ホルダ。
【請求項5】
前記上側の横方向面(43)は、前記横方向支持面ウェブ(42)及び前記両横方向支持面(40,41)に対して逆向きに、つまり切断方向(A)とは逆向きに曲げられており、又は前記上側の横方向面(43)及び前記両横方向支持面(40,41)は、くさび形又は円錐形に、又は外方に向かって延びるように形成されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の櫛刃ホルダ。
【請求項6】
記支持体(500)は、前記櫛刃(2)の切刃(20)によって規定された切断円の近傍まで延びており、又は前記櫛刃(2)は、前記櫛刃ボディ(1)の前記支持体(500)内に係合する、請求項1から5までのいずれか1項記載の櫛刃ホルダ。
【請求項7】
前記受容部の前方の終端部として、ウェブ前面(52)が用いられ、又は前記受容ポケット(50/1,50/2)はそれぞれ、ウェブ側面(53,56)、支持部(54,57)及び後方の支持面(55,58)によって形成されており、又は前記支持体(500)は、切断方向(A)で見て後方の端部に、スリット(7)を有し、該スリット(7)はそこで前記支持体(500)を分けている、請求項1からまでのいずれか1項記載の櫛刃ホルダ。
【請求項8】
前記櫛刃ボディ(1)は、破砕装置の前記対応ホルダ又は篭に配置可能、又は固定可能であり、又は前記櫛刃ボディ(1)は、下側に、もしくは前記対応ホルダ又は篭に向いた側に、該対応ホルダ又は篭におけるセンタリングのためのセンタリング装置(6)を有しており、前記櫛刃ボディ(1)の前記センタリング装置(6)は、溝として、横方向溝として、又はキーとして形成されており、該溝又はキーは、前記破砕ローラに設けられたキー又は溝と対応するようにかつ形状結合式に共働し、又は前記センタリング装置(6)は、側方から見て、三角形の形状又は先端が上を向いている三角形の形状を有する、請求項1からまでのいずれか1項記載の櫛刃ホルダ。
【請求項9】
前記櫛刃(2)の、取付け位置において前記櫛刃ボディ(1)に向いた側に、前記形状結合部(3,4,5)は、請求項1からに記載された実施形態の形に相応して、形成されている、請求項1からまでのいずれか1項記載の櫛刃ホルダ。
【請求項10】
前記櫛刃ボディ(1)及び前記櫛刃(2)は固定手段を有し、該固定手段を用いて前記櫛刃ボディ(1)及び前記櫛刃(2)は、互いに取外し可能に堅固に結合可能であり、又は前記固定手段は、少なくとも1つのねじ結合体によって形成されていて、該ねじ結合体は、前記櫛刃ボディ(1)及び前記櫛刃(2)における孔(8)を通して案内されており、又は、前記櫛刃ボディ(1)又は前記櫛刃(2)は、金属から又は鋳鉄から製造されており、前記櫛刃(2)の側面(22,23)は、斜め上方に向かって延びて、先細になっており、もしくは外側の半径部に向かって延びていて、又は前記櫛刃(2)は、切断方向(A)とは逆方向に、切刃(20)におけるよりも細く形成されている、請求項1からまでのいずれか1項記載の櫛刃ホルダ。
【請求項11】
前記形状結合部(3,4,5)は、種々異なる形状の櫛刃(2)、例えば三角形、方形又は多角形の櫛刃(2)が挿入可能もしくは固定可能に、形成されており、又は前記形状結合部(3,4,5)は、セルフセンタリングが該形状結合部(3,4,5)によって櫛刃(2)の固定時に行われるように、形成されている、請求項1から10までのいずれか1項記載の櫛刃ホルダ。
【請求項12】
前記櫛刃(2)は、切断方向(A)に向いた側において、切刃(20)に向かって、凹面状に形成された曲げ部もしくは丸み部を有し、又は凹面状に形成されており、又は前記櫛刃(2)は、装着された切刃(20)を刃として有し、該切刃(20)は硬質合金から形成されていて、又は前記櫛刃(2)の大きさは、種々様々な破砕課題に基づいて適合可能であり、又は前記櫛刃(2)は、切断方向(A)に向いた縁部にそれぞれ1つの面取り(21)を備えていて、前記面取り(21)に少なくとも1つの焼入れ、もしくは硬化された領域を有し、又は該領域は、装甲又は溶接によって形成されている、請求項1から11までのいずれか1項記載の櫛刃ホルダ。
【請求項13】
請求項1から12までのいずれか1項記載の少なくとも1つの櫛刃ホルダを備える破砕装置。
【請求項14】
対応ホルダ又は篭に配置された複数の櫛刃ホルダが設けられており、又は、破砕ローラに、互いにずらされて配置された複数の櫛刃ホルダが設けられている、請求項13記載の破砕装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、櫛刃ホルダ、特に、破砕ローラに設けられた切刃を備え、該切刃は、少なくとも1つの対応ホルダ又は篭に配置された櫛刃と、裁断すべき物品を破砕するために共働する、破砕装置用の櫛刃ホルダであって、少なくとも1つの櫛刃ボディと少なくとも1つの櫛刃とから成っており、前記櫛刃は第1の形状結合部を用いて櫛刃ボディに固定可能である、櫛刃ホルダに関する。本発明はまた、このような櫛刃ホルダを備える破砕装置もしくは破砕機に関する。
【0002】
このような櫛刃ホルダは、従来技術において公知である。公知の櫛刃ホルダは、種々様々な破砕課題のために働く破砕装置もしくは破砕機において使用される。このような装置は特に、廃棄物破砕設備の分野において使用される。種々様々な破砕すべき物品に基づいて、特に例えばカッタ又は刃のような破砕工具に対する要求も種々様々であるので、他の材料を破砕する必要がある場合には、しばしば交換が必要である。また破砕工具は高い摩耗にさらされるので、このような理由からも頻繁に交換が必要である。このことは特に、破砕装置の対応ホルダ又は篭に配置されている刃に対しても言える。このような刃は、破砕ローラに配置されたカッタ又は刃と共働する。以下において、破砕装置の対応ホルダ又は篭に配置されている刃を櫛刃と呼ぶ。破砕物品の変化又は摩耗に基づいて必要な櫛刃の交換は、極めて時間がかかり、ゆえに高コストの原因となる。また摩耗部分として設けられた刃は、比較的高い材料割合に基づいても、かなりコストがかかる。
【0003】
本出願人による早期の出願DE202005009859U1に基づいて、従来技術において公知のカッタ保持体は、カッタがカッタボディもしくは刃本体に形状結合式に配置されるという特徴を有する。この場合このカッタ保持体は、破砕装置の破砕ローラに配置するために設けられている。しかしながらこの公知の構成においても、カッタ及びカッタボディのための全材料使用におけるカッタの材料割合は、相応にかなり高い。
【0004】
ゆえに本発明の課題は、破砕装置の櫛刃の迅速かつ簡単な交換を可能にし、かつ刃もしくはカッタの材料割合を、全材料使用において、大きく減じることができる、カッタホルダもしくは櫛刃ホルダを提供することである。
【0005】
この課題を解決するために本発明の構成では、櫛刃ホルダ、特に、破砕ローラに設けられた切刃を備え、該切刃は、少なくとも1つの対応ホルダ又は篭に配置された櫛刃と、裁断すべき物品を破砕するために共働する、破砕装置用の櫛刃ホルダであって、少なくとも1つの櫛刃ボディと少なくとも1つの櫛刃とから成っており、前記櫛刃は第1の形状結合部を用いて櫛刃ボディに固定可能である櫛刃ホルダにおいて、前記櫛刃を前記櫛刃ボディに固定するための少なくとも1つの別の形状結合部が設けられており、切欠きの真ん中もしくは中央に、両方の形状結合面を結合するウェブ面が延びているようにした。
【0006】
少なくとも1つの別の形状結合部を櫛刃と櫛刃ボディとの間に設けることによって、第1に、交換が必要な場合に、この交換を簡単かつ迅速に行うことができる。さらに、このような別の形状結合部を設けることによって、全材料割合に対する櫛刃の材料割合を低下させることができる。これにより、櫛刃にかかるコストの割合をも、従来技術に基づいて公知の装置に比べて減じることができる。従来技術における欠点は、上記本発明の構成によって排除される。さらに、破砕装置のいわゆる櫛刃もしくは対応刃において刃ホルダもしくはカッタ保持体を使用することも可能となり、このことは、従来技術では今まで、異なった形で、特に面倒な手間もしくは高いコストをかけることによって解決されていた。上に述べた本発明による櫛刃ホルダはさらに、切欠きの真ん中もしくは中央に、両方の形状結合面を結合するウェブ面が延びている、という特徴を有する。この構成によっても、形状結合部のさらなる改善が達成され、これに関連した、既に述べた作用効果が得られる。この場合、第1の形状結合部は本発明によれば好ましくは、切断方向において櫛刃ボディの前端部に配置されている。
【0007】
櫛刃ホルダは、既に述べたように、本発明の有利な態様によれば、櫛刃ボディと櫛刃とは、形状結合部を形成するために、取付け位置において互いに向かい合う側に、互いに対応する形状を有する。このような構成は、正確な固定を保証するため、及び特に、適正な使用時における摩耗の少ない運転を保証するために必要である。また、上記構成により、櫛刃の交換も著しく簡単になる。
【0008】
既に述べたように、櫛刃ホルダは、第1の形状結合部として、DE202005009859U1に基づいて公知の形状結合部を使用し、この形状結合部は、側方から見てJ字形を有する切欠きとして形成されている。櫛刃はこれによって特に櫛刃ボディの下側領域において、簡単かつ確実に挿入可能であり、かつ上記構成により、そこで相応に支持される。
【0009】
さらに本発明による櫛刃ホルダの別の態様では、切欠きは、くさび形又は円錐形の、好ましくは外方に向かって延びるように形成された、形状結合面を有する。このように構成されていると、第1の形状結合部の支持作用、ひいては摩耗減少作用が、さらに改善される。
【0010】
上に述べた実施態様もしくは変化形のうちの1つに記載の櫛刃ホルダの好ましい態様では、切断方向で見て櫛刃ボディの前端部に、ノーズが設けられており、該ノーズは、切欠きの前方の終端部を形成し、かつ好ましくはローラ形状に形成されている。このような構成によって、櫛刃ボディの内部に、既に述べた切欠きが生じる。
【0011】
本発明のさらに別の態様では、ノーズに切断方向において、ノーズ端面及びノーズ終端部が設けられており、該ノーズ端面及びノーズ終端部は、前方のノーズ丸み部を形成している。このような構成は、櫛刃ボディの前側面における摩耗を減じるために役立つ。
【0012】
本発明の別の態様では、櫛刃ボディにおいて第2の形状結合部が、第1の形状結合部に接続している。このように構成されていると、まず、櫛刃ボディにおける櫛刃のセルフセンタリング作用が改善される。上記構成によりさらに、この第2の形状結合部は櫛刃の形状に対して相応な影響を与えるので、櫛刃の材料割合を減じることができる。
【0013】
本発明による櫛刃ホルダの別の態様では、既に述べたように、第2の形状結合部は、櫛刃のための横方向支持として設けられている。この構成によって、材料を減じるのみならず、櫛刃ボディにおける櫛刃の横方向支持及び/又は横方向センタリングが達成される。図から分かるように、この横方向支持は櫛刃の材料を減じるためにも役立つ。
【0014】
櫛刃を支持する面の原理は、第2の形状結合部においても同様に一貫して実現される。従って本発明による櫛刃ホルダの別の態様では、第2の形状結合部は、第1及び第2の横方向支持面を有し、該第1及び第2の横方向支持面は、形状結合面に対して曲げられ、好ましくは切断方向において降下するように曲げられている。
【0015】
この場合櫛刃ホルダには、既に述べたように、第2の形状結合部に、両横方向支持面を互いに結合する横方向支持面ウェブが設けられている。
【0016】
第2の形状結合部はさらに、少なくとも1つの上側の横方向面によって形成されていて、該横方向面は、横方向支持面ウェブ及び両横方向支持面に接続している。このような構成によっても、櫛刃ボディにおける櫛刃の配置形態におけるセルフセンタリング作用及び支持作用を改善することができる。
【0017】
本発明による櫛刃ホルダの別の態様では、上側の横方向面は、横方向支持面ウェブ及び両横方向支持面に対して逆向きに、つまり切断方向とは逆向きに曲げられている。この実施態様においても、上側の横方向面及び両横方向支持面は、くさび形又は円錐形に、好ましくは外方に向かって延びるように形成されている。
【0018】
本発明による櫛刃ホルダの別の有利な態様では、櫛刃ボディの一部が、支持体として形成されている。この支持体には本発明によれば、第3の形状結合部が設けられている、もしくは形成されている。支持体のこの特別な構成によって、櫛刃ボディの支持特性はさらに改善される。そして櫛刃ボディにおける摩耗が減じられ、櫛刃の迅速な交換が可能になる。上記構成はもちろん、特に櫛刃の材料を減じるためにも役立つ。
【0019】
上に述べた実施態様のいずれか1つによる櫛刃ホルダでは、支持体は、櫛刃の切刃によって規定された外側の切断円(Flugkreis)、もしくは櫛刃ホルダの外側半径の近傍まで延びている。これによって支持作用は、さらに著しく促進される。
【0020】
この場合さらに本発明の別の態様では、櫛刃は、櫛刃ボディの支持体内に係合する。このような構成もまた、櫛刃における支持作用、セルフセンタリング作用及び材料減少を改善する第3の形状結合部を得るために役立つ。
【0021】
本発明のさらに別の有利な態様では、第3の形状結合部は、切断方向とは逆方向に見て、V字形に形成されていて、受容部を形成するように後方に向かって延びている。この場合受容部は、好ましくは少なくとも1つ、特に好ましくは2つの受容ポケットによって形成されている。これらの受容部もしくは受容ポケットは、この場合好ましくは、中央ウェブの側部を延びている。
【0022】
本発明による櫛刃ホルダの別の態様では、受容部の前方の終端部として、ウェブ前面が用いられる。本発明の有利な態様では、受容ポケットはそれぞれ、ウェブ側面、支持部及び後方の支持面によって形成されている。本発明の全体構想、すなわち櫛刃ボディにおける櫛刃の配置形式、支承形式もしくは固定形式に対して、摩耗が少なくかつ支持性を高める影響を与えると共に、同時に櫛刃の材料割合を減じるための影響を及ぼすという、本発明の全体構想は、上記実施形態においても一貫して実現される。
【0023】
本発明による櫛刃ホルダの別の有利な態様では、支持体は、切断方向で見て後方の端部に、スリットを有し、該スリットはそこで前記支持体を分けている。このように構成されていると、破砕された物品の材料排出に対して、有利な影響が与えられる。
【0024】
本発明の別の態様では、櫛刃ボディは、破砕装置の対応ホルダ又は篭に配置可能、特に固定可能である。従来技術では、この形態におけるこのような構成は、公知ではない。上記構成は、安価な配置形態を可能にし、櫛刃交換のための作業を容易にし、さらに櫛刃のための材料割合を減じるためにも貢献する。
【0025】
上に述べた実施形態の少なくとも1つによる櫛刃ホルダの別の態様では、櫛刃ボディは、下側に、もしくは対応ホルダ又は篭に向いた側に、該対応ホルダ又は篭におけるセンタリングのためのセンタリング装置を有する。これによって、対応ホルダ又は篭における迅速かつ正確な配置が促進される。
【0026】
この場合さらに好ましくは、櫛刃ボディのセンタリング装置は、溝として、特に横方向溝として、又はキーとして形成されており、該溝又はキーは、破砕ローラに設けられたキー又は溝と対応するようにかつ形状結合式に共働する。さらに、センタリング装置が、側方から見て、三角形の形状、特に、先端が上を向いている三角形の形状を有すると、有利である。
【0027】
上に述べた構成、変化形もしくは実施形態の少なくとも1つによる本発明による櫛刃ホルダの別の態様では、櫛刃の、取付け位置において櫛刃ボディに向いた側に、上に述べた構成、変化形もしくは実施形態の形に対応して、少なくとも2つの形状結合部、有利には3つの形状結合部が形成されている。このような構成はもちろん、従来技術に対して上に述べた利点を得るために必要である。従って、本発明による櫛刃ホルダを得るために、櫛刃ボディの構成は櫛刃の構成を含む。
【0028】
この場合本発明の別の態様では、櫛刃ボディ及び櫛刃は固定手段を有し、該固定手段を用いて櫛刃ボディ及び櫛刃は、互いに取外し可能に堅固に結合可能である。この場合例えば固定手段は、少なくとも1つのねじ結合体によって形成されていて、該ねじ結合体は、櫛刃ボディ及び櫛刃における孔を通して案内されている。
【0029】
ねじは、対応して配置された、櫛刃における孔と櫛刃ボディにおける孔とを貫いて案内されており、この場合ナットは、切断方向において櫛刃ボディの後端部に配置されている。そしてこの後端部においてナットは、摩耗又は損傷に対して保護されている。
【0030】
本発明の別の好適な態様では、櫛刃ボディ及び/又は櫛刃は、金属から、好ましくは鋳鉄から製造されている。このような構成は、比較的安価なコストで有利な製造を可能にする。
【0031】
櫛刃ホルダの別の好適な態様では、櫛刃の側面は、斜め上方に向かって延びて、先細になっており、もしくは外側の半径部、つまり外周部に向かって延びていて、かつ/又は櫛刃は、切断方向とは逆方向に、切刃におけるよりも細く形成されている。このように構成されていると、破砕動作が妨げられず、特に接着性もしくは湿った、固着性の材料において発生するような、破砕動作の停止を余儀なくする不都合な閉塞の発生が回避される。
【0032】
本発明による櫛刃ホルダの別の態様では、形状結合部は、種々異なる外側形状の櫛刃、例えば三角形、方形又は多角形の櫛刃が挿入可能もしくは固定可能に、形成されている。この場合櫛刃はそれぞれ、櫛刃ボディに向いた側において同様に、つまり櫛刃ボディに対応するように形成されていて、切断側における刃形状だけがそれとは異なって、それぞれの刃形状に対応して形成されている。これにより、目的に応じた種々様々な使用のための普遍性もしくは万能性が著しく高められる。
【0033】
既に述べたように、形状結合部は、セルフセンタリングが該形状結合部によって櫛刃ボディにおける櫛刃の固定時に行われるように、形成されている。
【0034】
この場合、好ましい態様では、櫛刃は、切断方向に向いた側において、切刃に向かって、凹面状に形成された曲げ部もしくは丸み部を有し、かつ/又は凹面状に形成されている。さらに別の好適な態様では、櫛刃は、装着された切刃を刃として有し、該切刃は好ましくは硬質合金から形成されていて、櫛刃の大きさは、種々様々な破砕課題に基づいて適合可能である。
【0035】
本発明の別の好ましい態様では、櫛刃は、該櫛刃の、切断方向に向いた縁部にそれぞれ1つの相を備えていて、かつ/又はそこに少なくとも1つの焼入れされた、もしくは硬化された領域を有しており、この場合好ましくは当該硬化された領域は、装甲、高強度材料による被覆又は溶接による硬化によって形成されている。
【0036】
本発明はまた、実施態様もしくは変化形が上に記載された少なくとも1つの櫛刃ホルダを備える破砕装置に関する。このような破砕装置は、破砕される物品に関する高い普遍性、切断工具の迅速な交換、及び切断工具、つまり櫛刃のための使用材料の節減の点で傑出している。
【0037】
この場合破砕装置は、既に述べたように、対応ホルダ又は篭に配置された複数の櫛刃ホルダを備えている。これらの櫛刃ホルダは、破砕ローラに配置されたカッタ又は刃と共働し、これらのカッタ又は刃は、破砕ローラの回転運動時に中間室に、もしくは櫛刃に対してずらされて、進入する。
【0038】
しかしながら本発明は、対応ホルダ又は篭における櫛刃ホルダの配置形態に制限されるものではない。本発明による破砕装置の別の態様では、破砕ローラに、特に互いにずらされて配置された複数の櫛刃ホルダが設けられている。
【0039】
次に図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1図1a〜図1eは、本発明による櫛刃を種々異なる方向から見た図である。
図2図2a〜図2eは、本発明による櫛刃ボディを種々異なる方向から見た図である。
【0041】
すべての図面において同じ部材もしくは部分は、同じ参照符号を用いて示し、理解のために不要である場合には、説明の繰り返しを省く。
【0042】
形状結合部3,4,5の特徴は、図2a〜2eにおいて櫛刃ボディ1に詳しく示されているので、まずは、図2を参照しながら説明する。図2には櫛刃ボディ1が、5つの異なった方向から見た図で示されている。図2aは櫛刃ボディ1を、斜め前から、つまり矢印で示された切断方向Aとは逆に、見た斜視図である。図2bは、櫛刃ボディ1を斜め後ろから見た図である。図2c、図2d及び図2eはそれぞれ上から見た平面図、側面図及び下から見た図である。櫛刃ボディ1において第1の形状結合部3が矢印で示されている。この第1の形状結合部3は、J字形に形成された切欠き30によって形成される。前方の終端部をノーズ34が形成し、このノーズ34は、切断方向Aに向いた側にノーズ端面35とノーズ終端部36とを有する。ノーズ34は側部の平面部37を有する。切欠き30は第1の形状結合面31と第2の形状結合面32とを有し、両形状結合面31,32は、中央に配置されたウェブ面33の両側において延びている。第1の形状結合面31と第2の形状結合面32とは、円錐形に、つまり内側から外側に向かって降下するように互いに角度を成して設けられている。
【0043】
第2の形状結合部4は、取付け位置において上方に向かって見て、第1の形状結合部3に接続していて、横方向支持を形成し、かつ同様に矢印付きの参照符号で示されている。第2の形状結合部4は、例えば第1の横方向支持面40と第2の横方向支持面41と横方向支持面ウェブ42とによって形成され、これらの横方向支持面40,41及び横方向支持面ウェブ42は、切断方向Aにおいて第1の形状結合部3に対して曲げられている。両横方向支持面40,41はここでも同様に曲げられて、もしくは円錐形に外側に向かって降下するように設けられている。第2の形状結合部4にはさらに上側の横方向面43が設けられており、この横方向面43は、切断方向Aとは逆向きに曲げられている。これにより、櫛刃ボディ1における櫛刃2のさらなる支持及びセンタリングが達成される。材料減少は櫛刃2(図1参照)において次のことによって、すなわち第2の形状結合部4が櫛刃2のボディ内に、第2の形状結合部4に相応して該ボディに設けられたセンタリング開口(図示せず)内に進入することによって、与えられている。上側の横方向面43の領域には孔8が設けられており、この孔8は、櫛刃ボディ1と櫛刃2とを結合するためのねじ(図示せず)を受容する。
【0044】
櫛刃ボディ1には、取付け位置において上に支持体500が位置している。この支持体500には第3の形状結合部5が設けられていて、この第3の形状結合部5も同様に、矢印付きの参照符号で示されている。第3の形状結合部5は、V字形に設けられた受容部50によって形成されている。この受容部50は受容ポケット50/1,50/2によって形成され、両受容ポケット50/1,50/2は、中央ウェブ51の側部において延びている。受容部50の前方の終端部は、ウェブ前面52を形成する。受容ポケット50/1,50/2は、それぞれ1つのウェブ側面53,56、支持部54,57及び後方の支持面55,58によって形成されている。櫛刃2における中央ウェブ51によって必要な切欠きにより、櫛刃2における材料は減じられる。全体として、図面に示した実施形態は、櫛刃ボディ1における摩耗を減じるために適しており、かつ特に、櫛刃2の固定及び交換を改善するためにも適している。このような構成の、セルフセンタリング式の特性は、傑出している。切断方向Aで見て、櫛刃ボディ1の後方の端部にはスリット7が設けられている。このスリット7もまた同様に、材料節減(ここでは櫛刃ボディ1における)のために働き、かつ特に破砕動作後における改善された材料排出のためにも働く。図2a及び図2bから極めて良好に分かるように、側面図で見て先端が上方を向いた三角形の形をしたセンタリング装置6が設けられている。このセンタリング装置6は、破砕装置の対応ホルダ又は篭に、櫛刃ボディ1をセンタリングするために働く。
【0045】
図1a〜図1eには、櫛刃ホルダの一部である櫛刃2が異なった方向から見た図で示されている。つまり図1aは櫛刃2を、斜め前から見た図であり、図1bは、櫛刃2を斜め後ろから見た図、図2c、図2d及び図2eはそれぞれ上から見た平面図、側面図及び下から見た図である。形状結合部3,4,5の特徴は、それぞれ、櫛刃ボディ1について記載した構成に類似して、それぞれ対応する形状付与によって生ぜしめられる。櫛刃2は切刃20を有する。櫛刃2の、切断方向Aに向いた側には、凹面状に形成された曲げ部もしくは丸み部が設けられている。櫛刃2の、切断方向Aに向いた側縁部には、相(Phase)21が形成されており、これらの相21は、焼入れされた、もしくは硬化された領域を有しているか、又は装甲(Aufpanzern)つまり高強度材料による被覆、或いは溶接による硬化(Aufschweissen)によって、櫛刃2の付加的な切刃及び/又は補強部を形成する。櫛刃2はその側面22,23において下から上に向かって先細になっている。特に図1eからも分かるように、櫛刃2全体のこのような先細部は、切断方向Aとは逆方向にも設けられている。
【0046】
図面は単に、既に記載された機能形式をより良好に理解するために考えられている。従って既に述べた機能形式及び作用形式を繰り返して述べることは省く。
【0047】
本発明は既に、複数の図面を用いて1つの実施形態について記載された。現時点で出願時に提出される請求項と、後に提出される請求項とは、先入観なしで広範囲の保護を獲得するために規定されたものである。
【0048】
従属請求項の引用関係は、各従属請求項の構成要件による独立請求項の対象の別の構成を示唆する。しかしこれらは、引用される従属請求項の構成を独立してそれ自体を保護することの実現を放棄することと捉えるべきではない。
【0049】
上記で明細書にのみ開示された構成は審査過程で、本発明に重要であるとして、例えば従来技術との差異を明確にするために、請求項に記載する可能性がある。
図1a
図1b
図1c
図1d
図1e
図2a
図2b
図2c
図2d
図2e