【実施例】
【0094】
本発明は、以下の非制約的実施例によって例示され、これらにおいて、以下の略語及び定義:
DMSOは、ジメチルスルホキシドを意味する;
GCMSは、ガスクロマトグラフィー質量分光法を意味する;
HPLCは、高性能液体クロマトグラフィーを意味する;
NaOHは、水酸化ナトリウムを意味する;そして
NH
4Clは、塩化アンモニウムを意味する;
を使用することができる。
【0095】
1H核磁気共鳴(NMR)スペクトルは、全ての場合、提示される構造と一致した。特徴的化学シフト(δ)は、テトラメチルシランからのパーツパーミリオン低磁場で、主要ピークの命名のための慣用的な略語:例えば、s、単一線;d、二重線;t、三重線;q、四重線;m、多重線;br、幅広線を使用して与えられる。普通の溶媒に対して、次の略語:CDCl
3、ジュートロクロロホルム;d
6−DMSO、ジュートロジメチルスルホキシドが使用されている。
【0096】
質量スペクトル(m/z)は、エレクトロスプレーイオン化(ESI)又は常圧化学イオン化(APCI)のいずれかを使用して記録された。関連する場合、そして他に記述されない場合、提供されるm/zデータは、同位体
19F、
35Cl及び
79Brに対する。
【0097】
化合物が、HPLCによって精製され及び/又はLCMSによって分析された場合、以下の方法が使用された:
分離用逆相HPLC法
a)Phenomenexの250×30mmの15ミクロンのC18カラム。40mL/分。勾配85%Aから100%Bへ25分間かけた。溶媒A:7800水/200アセトニトリル/8トリフルオロ酢酸。溶媒B:7200アセトニトリル/800水/8トリフルオロ酢酸、254nMのUV検出。
【0098】
b)Phenomenexの100×21.2mmの10ミクロンのC18カラム。20mL/分。勾配85%Aから100%Bへ25分かけた。溶媒A:7800水/200アセトニトリル/8トリフルオロ酢酸。溶媒B:7200アセトニトリル/800水/8トリフルオロ酢酸、254nMのUV検出。
【0099】
LC/MS分析
質量分光データは、Michrom Magic HPLC及びCTCオートサンプラーに接続されたMassChromソフトウェアによりScix API150で獲得した。MS走査データは、0.1ダルトンの段階及び0.15ミリ秒の滞留時間による40から800ダルトンまでの正及び負イオンの交互走査によって得た。イオン化電位は、陽イオンに対して4000(負イオンに対して−4200)であり、400Cの温度で、通気器ガスは7に設定し、そしてカーテンガスは8に設定した。レンズ及びリング電位は定期的に最適化した。HPLCの流速は、Michrom Bioresourcesからの1×25mmの5ミクロンの100AのC18AQ Magic Bullet上の、1分間の20%の緩衝液Bから98%の緩衝液Bまでの勾配中、500μL/分であった。流量を、勾配を98%Bに保ったまま700μL/分に1.2分間増加した。緩衝液Aの組成は、0.1%のギ酸を含む水であり、そして緩衝液Bは、1%の水及び0.1%のギ酸を含むメタノールであった。
【0100】
実施例1
5−クロロ−4−[4−クロロ−2−(2−ピペラジン−1−イルピリミジン−4−イル)フェノキシ]−2−フルオロ−N−1,3−チアゾール−4−イルベンゼンスルホンアミド・トリフルオロ酢酸塩
【0101】
【化1】
【0102】
4−[4−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)ピリミジン−2−イル]ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(調製例2、48.6mg、0.11mmol)、[(5−クロロ−2,4−ジフルオロフェニル)スルホニル]1,3−チアゾール−4−イルカルバミン酸tert−ブチル(調製例4、43.6mg、0.11mmol)及び炭酸カリウム(21.9mg、0.16mmol)を、ジメチルスルホキシド(1mL)中で混合し、そして周囲温度で18時間振盪した。反応混合物を水で希釈し、そして沈殿物を濾過によって収集した。固体をジクロロメタン(2.0mL)中に溶解し、そして無水の硫酸マグネシウムで乾燥した。混合物を濾過し、そしてトリフルオロ酢酸(0.060mL、0.78mmol)を濾液に加えた。2時間後、反応混合物を真空中で残渣まで濃縮し、そして逆相HPLCによって精製して、
表題化合物を、黄褐色のガラス状物(55mg)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 3.12(m,4H),3.83(m,4H),7.04−7.12(m,3H),7.32(d,1H),7.65(dd,1H),7.93−7.96(m,2H),8.48(d,1H),8.76(brs,2H),8.92(d,1H)。
LCMS Rt=1.63分。MS m/z 581[MH]+。
【0103】
実施例2
5−クロロ−4−[4−クロロ−2−(2−ピペラジン−1−イルピリミジン−4−イル)フェノキシ]−2−フルオロ−N−1,3,4−チアジアゾール−2−イルベンゼンスルホンアミド・トリフルオロ酢酸塩
【0104】
【化2】
【0105】
4−[4−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)ピリミジン−2−イル]ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(調製例2、48.6mg、0.11mmol)、5−クロロ−N−(2,4−ジメトキシベンジル)−2,4−ジフルオロ−N−(1,3,4−チジアゾール−2−イル)ベンゼンスルホンアミド(調製例6、49.1mg、0.11mmol)及び炭酸カリウム(21.9mg、0.16mmol)を、ジメチルスルホキシド(1mL)中で混合し、そして周囲温度で18時間振盪した。反応混合物を水で希釈し、そして沈殿物を濾過によって収集した。固体をジクロロメタン(2.0mL)中に溶解し、そして無水の硫酸マグネシウムで乾燥した。混合物を濾過し、そしてトリフルオロ酢酸(0.060mL、0.78mmol)を濾液に加えた。2時間後、反応混合物を真空中で残渣まで濃縮し、そして逆相HPLCによって精製して、
表題化合物を、黄褐色のガラス状物(35.5mg)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 3.13(brs,4H),3.84(brs,4H),7.06−7.12(m,2H),7.31(d,1H),7.64(dd,1H),7.92(d,1H),7.96(d,1H),8.49(d,1H),8.76(brs,2H),8.83(s,1H)。
LCMS Rt=1.59分。MS m/z 582[MH]+。
【0106】
実施例3
5−クロロ−2−フルオロ−4−[5−フルオロ−2−ピリダジン−4−イル−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−N−1,3−チアゾール−4−イルベンゼンスルホンアミド
【0107】
【化3】
【0108】
5−フルオロ−2−ピリダジン−4−イル−4−(トリフルオロメチル)フェノール (調製例9、2.81g、10.9mmol)、[(5−クロロ−2,4−ジフルオロフェニル)スルホニル]1,3−チアゾール−4−イルカルバミン酸tert−ブチル(調製例4、5.59g、13.6mmol)及び炭酸カリウム(4.51g、32.6mmol)のジメチルスルホキシド(20mL)中の混合物を、75℃で24時間加熱した。反応混合物を周囲温度に冷却し、水で希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、次いで酢酸エチル(×3)で抽出した。混合した有機層を食塩水で洗浄し、無水の硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮した。残渣を自動化シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって、二回の実行(実行1に対してヘキサン中の10%から100%酢酸エチルへの勾配溶出、及び実行2に対するジクロロメタン中の0%から10%メタノールへの勾配溶出)を使用して精製して、
表題化合物を、褐色の固体(2.42g、41%)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 7.15(d,1H),7.50−7.72(m,2H),7.90−8.06(m,2H),8.20(d,1H),8.95(d,1H),9.35(d,1H),9.51(s,1H),11.53(brs,1H)。
LCMS Rt=1.69分。MS m/z 549[MH]+。
【0109】
実施例3a
5−クロロ−2−フルオロ−4−[5−フルオロ−2−ピリダジン−4−イル−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−N−1,3−チアゾール−4−イルベンゼンスルホンアミド・4−メチルベンゼンスルホン酸塩
【0110】
【化4】
【0111】
p−トルエンスルホン酸一水和物(0.851g、4.41mmol)のアセトン(10mL)中の溶液を、5−クロロ−2−フルオロ−4−[5−フルオロ−2−ピリダジン−4−イル−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−N−1,3−チアゾール−4−イルベンゼンスルホンアミド(2.42g、4.41mmol)のアセトン(15mL)中の溶液に加えた。周囲温度で15分間撹拌した後、反応混合物を真空中で濃縮した。残渣をジエチルエーテル(75mL)中に溶解し、そして2時間撹拌した。得られた固体を濾過によって収集し、乾燥し、そして次いで酢酸エチル−ヘプタン−メタノール(20:10:1)から再結晶化して、
表題化合物を、黄褐色の結晶質の固体(1.78g、56%)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 2.31(s,3H),7.08−7.21(m,3H),7.45−7.71(m,4H),7.95−8.10(m,2H),8.22(d,1H),8.95(d,1H),9.38(d,1H),9.54(s,1H),11.53(brs,1H)。
LCMS Rt=1.67分。MS m/z 549[MH]+。
【0112】
実施例4
5−クロロ−2−フルオロ−4−[4−フルオロ−2−ピリダジン−4−イル−5−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−N−1,3−チアゾール−4−イルベンゼンスルホンアミド・ビス(トリフルオロ酢酸)塩
【0113】
【化5】
【0114】
リチウムヘキサメチルジシラジドのテトラヒドロフラン中の1.0Mの溶液(7.55mL、7.55mmol)を、4−フルオロ−2−ピリダジン−4−イル−5−(トリフルオロメチル)フェノール(調製例11、1.30g、5.04mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(30mL)中の溶液に加えた。5分間撹拌した後、tert−butyl−[(5−クロロ−2,4−ジフルオロフェニル)スルホニル]1,3−チアゾール−4−イルカルバメート(調製例4、2.07g、5.04mmol)を加え、そして反応混合物を周囲温度で撹拌した。18時間後、反応混合物を水で希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、そして酢酸エチル(×3)で抽出した。混合した有機層を食塩水で洗浄し、無水の硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして珪藻土上に乾燥した。残渣を自動化シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサンから酢酸エチルへの勾配溶出)によって精製して、({5−クロロ−2−フルオロ−4−[4−フルオロ−2−ピリダジン−4−イル−5−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル}スルホニル)1,3−チアゾール−4−イルカルバミン酸tert−ブチル(1.75g)を得た。
LCMS Rt=1.76分。MS m/z 649[MH]+。
【0115】
トリフルオロ酢酸(9mL)を、({5−クロロ−2−フルオロ−4−[4−フルオロ−2−ピリダジン−4−イル−5−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル}スルホニル)1,3−チアゾール−4−イルカルバミン酸tert−ブチル(2.0g、3.1mmol)のジクロロメタン(20mL)中の溶液に加えた。2時間後、反応混合物を真空中で濃縮して、表題化合物を、琥珀色の泡状物(2.37g)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 7.07(d,1H),7.20(d,1H),7.83−7.92(m,3H),8.07(d,1H),8.89(d,1H),9.33(m,1H),9.40(m,1H)。
LCMS Rt=1.67分。MS m/z 549[MH]+。
【0116】
実施例4A
5−クロロ−2−フルオロ−4−[4−フルオロ−2−ピリダジン−4−イル−5−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−N−1,3−チアゾール−4−イルベンゼンスルホンアミド・4−メチルベンゼンスルホン酸塩
【0117】
【化6】
【0118】
1.0Mの水酸化カリウムの水中の溶液(65mL、65mmol)を、5−クロロ−2−フルオロ−4−[4−フルオロ−2−ピリダジン−4−イル−5−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−N−1,3−チアゾール−4−イルベンゼンスルホンアミド・ビス(トリフルオロ酢酸)塩(2.37g、3.05mmol)に加えた。混合物を周囲温度で撹拌した。ジエチルエーテルを加え、そして層を分離した。水層を水中の10%クエン酸でpH4に酸性化した。沈殿物が発生し、従って混合物を超音波処理し、次いで45分間周囲温度で撹拌した。水層を酢酸エチル(4×50mL)で抽出した。混合した有機層を食塩水で洗浄し、無水の硫酸ナトリウムで乾燥し、木炭で処理し、珪藻土を通して濾過し、そして真空中で濃縮した。残渣をアセトン及びエーテル中に取込み、そして真空中で濃縮して、5−クロロ−2−フルオロ−4−[4−フルオロ−2−ピリダジン−4−イル−5−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−N−1,3−チアゾール−4−イルベンゼンスルホンアミドを固体として得て、これを更なる精製無しに使用した。
【0119】
4−メチルベンゼンスルホン酸(0.489g、2.84mmol)のアセトン(6mL)中の溶液を、5−クロロ−2−フルオロ−4−[4−フルオロ−2−ピリダジン−4−イル−5−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−N−1,3−チアゾール−4−イルベンゼンスルホンアミド(1.56g、2.84mmol)のアセトン中の溶液に加えた。溶液を15分間撹拌し、濾過し、そして真空中で濃縮して、
表題化合物を、黄褐色の泡状物として得て、これを更なる精製無しに使用した。
【0120】
表題化合物の種結晶を、黄褐色の泡状物としての粗製の表題化合物の小部分(約50mg)を、最小量の熱2−ブタノン中に溶解することによって作成した。ヘプタンを僅かに濁るまで溶液に加えた。混合物を温めて、透明な溶液を作り、そしてバイアルの側面をガラスピペットで擦って、結晶の形成を促進した。得られた結晶を濾過によって収集し、そしてバッチ法結晶化の種結晶として使用するために確保した。
【0121】
残りの黄褐色の泡状物としての表題化合物を、最小量の熱2−ブタノン中に溶解した。溶液を、ヘプタンを滴下様式で加える間撹拌した。僅かに濁ったままで、溶液を僅かに温めて、透明な溶液を得た。
表題化合物の種結晶を、撹拌しながら加えた;混合物中に固体が急速に形成した。固体を氷冷の2:1のヘプタン:2−ブタノンで希釈し、濾過によって収集し、そして更なる冷たい2:1のヘプタン:2−ブタノンで洗浄した。試料を真空中で乾燥して、
表題化合物を、白色の粉末(1.73g、79%)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 2.29(brs,3H),7.07(d,1H),7.11(m,2H),7.21(d,1H),7.47(m,2H),7.83−7.92(m,3H),8.07(d,1H),8.89(d,1H),9.33(m,1H),9.41(m,1H)。
LCMS Rt=1.67分。MS m/z 549[MH]+。
【0122】
実施例5
4−[2−(2−アミノピリジン−4−イル)−4−クロロフェノキシ]−5−クロロ−2−フルオロ−N−(5−フルオロピリミジン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド・二塩酸塩
【0123】
【化7】
【0124】
4−[2−(2−アミノピリジン−4−イル)−4−クロロフェノキシ]−5−クロロ−N−(エトキシメチル)−2−フルオロ−N−(5−フルオロピリミジン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド(調製例15、67mg、0.12mmol)のメタノール(1mL)中の溶液に、水中の塩酸の2.0Mの溶液(1mL、2.00mmol)を加えた。反応混合物を60℃で6時間加熱し、次いで真空中で濃縮した、残渣をアセトニトリル−水から冷凍乾燥して、
表題化合物を、白色の固体(69mg)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 6.95(m,1H),7.05(m,1H),7.22(d,1H),7.20(d,1H),7.63(m,1H),7.73(m,1H),7.95−8.06(m,4H),8.65(s,2H)。
LCMS Rt=1.35分。MS m/z 524[MH]+。
【0125】
実施例6
4−[2−(2−アミノピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−5−クロロ−2−フルオロ−N−(5−フルオロピリミジン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド・4−メチルベンゼンスルホン酸塩
【0126】
【化8】
【0127】
4−[2−(2−アミノピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−5−クロロ−N−(2,4−ジメトキシベンジル)−2−フルオロ−N−(5−フルオロピリミジン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド(調製例20、2.24g、3.16mmol)を、1,4−ジオキサン(6.0mL)中に溶解し、そして1,4−ジオキサン中の塩酸の4.0M溶液(4.0mL、16mmol)を加えた。反応混合物を18時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣を水及びジクロロメタン間に分配した。大量の未溶解固体が存在した。水相を1Nの水酸化ナトリウム水溶液でpH10に調節し、次いでクエン酸でpH3に戻した。混合物を濾過し、そして固体を確保した。有機相を収集し、そして固体と混合し、そして溶媒を真空中で除去した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中の0から10%メタノールの勾配溶出)によって精製した。次いで得られた残渣をメタノール中でスラリー化してから、1当量の4−メチルベンゼンスルホン酸を加え、そして混合物を真空中で濃縮した。残渣を最小量の熱メタノール中に溶解し、そして熱いうちに濾過した。濾液をtert−ブチルメチルエーテルで希釈した。静置により結晶が形成し、これを濾過によって収集し、そしてtert−ブチルメチルエーテルで洗浄して、
表題化合物を、白色の固体(0.5mol%のtert−ブチルメチルエーテルを含有する1.48g)として得た。固体を最小量の沸騰メタノール中に溶解し、次いで水をゆっくりと加えた。微細な結晶が形成し、これを濾過によって収集し、そして水で洗浄して、
表題化合物を、白色の粉末(1.45g)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 2.28(s,3H),7.03(d,1H),7.06−7.14(m,3H),7.34(d,1H),7.47(d,2H),7.75−8.02(m,5H),8.11(d,1H),8.66(s,1H)。三つの交換可能基は観察されなかった。
LCMS Rt=1.41分。MS m/z 558[MH]+。
【0128】
実施例7
4−[2−(2−アミノピリジン−4−イル)−4−フルオロフェノキシ]−5−クロロ−2−フルオロ−N−1,3−チアゾール−4−イルベンゼンスルホンアミド・トリフルオロ酢酸塩
【0129】
【化9】
【0130】
[(5−クロロ−2,4−ジフルオロフェニル)スルホニル]1,3−チアゾール−4−イルカルバミン酸tert−ブチル(調製例4、60mg、0.15mmol)を、2−(2−アミノピリジン−4−イル)−4−フルオロフェノール(調製例21、30mg、0.1mmol)及び炭酸カリウム(41mg、0.29mmol)のジメチルスルホキシド(2mL)中の混合物に加え、そして周囲温度で24時間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液及び水中に注ぎ、そして酢酸エチルで抽出した。混合した有機層を食塩水で洗浄し、無水の硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮した。残渣をジクロロメタン中に取込み、珪藻土上に濃縮し、そして自動化シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル中の100%ヘキサンから20%メタノールへの勾配溶出)によって精製して、({4−[2−(2−アミノピリジン−4−イル)−4−フルオロフェノキシ]−5−クロロ−2−フルオロフェニル}スルホニル)1,3−チアゾール−4−イルカルバミン酸tert−ブチルを、明るい褐色の油状物として得て、これを更なる精製無しに使用した。
LCMS Rt=1.43分。MS m/z 495[M(−Boc)H]
+。
【0131】
1,4−ジオキサン中の塩酸の4.0Mの溶液(1.5mL、5.9mmol)を、中間体のメタノール(2.3mL)中の溶液に加え、そして65℃で3時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮した。残渣を分離用HPLCによって精製して、
表題化合物を、白色の粉末(43.5mg)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 6.97(d,1H),7.03−7.21(m,3H),7.34−7.57(m,2H),7.61(dd,1H),7.89−8.04(m,2H),8.11(brs,2H),8.94(d,1H),11.46(brs,1H)。
LCMS Rt=1.25分。MS m/z 495[MH]+。
【0132】
実施例8
4−[2−(3−アミノ−1H−ピラゾール−4−イル)−4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]−5−クロロ−2−フルオロ−N−1,3−チアゾール−4−イルベンゼンスルホンアミド・二塩酸塩
【0133】
【化10】
【0134】
[(5−クロロ−2−フルオロ−4−{2−[3−ニトロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]−4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ}フェニル)スルホニル]1,3−チアゾール−4−イルカルバミン酸tert−ブチル(調製例25、3.70g、4.84mmol)、及び飽和塩化アンモニウム水溶液(17mL)を、エタノール(62mL)中に加えた。白色の沈殿物が形成した。鉄(0.541g、9.68mmol)を加え、そして反応混合物を80℃に加熱した。2時間後、反応混合物を冷却し、濾過し、そして真空中で濃縮した。残渣を水中でスラリー化し、そして固体を濾過によって収集した。固体を水で洗浄し、次いで酢酸エチル中に溶解し、無水の硫酸マグネシウムで乾燥し、そして真空中で濃縮した。残渣を塩酸のメタノール中の飽和溶液中に溶解し、そして50℃で2時間加熱した。溶媒を真空中で除去し、そして残渣を最小量のメタノール中に溶解した。酢酸エチルを加え、そして溶液を4時間撹拌し、この間結晶が形成した。固体を濾過によって収集して、
表題化合物を、白色の粉末(1.75g)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 7.03(d,1H),7.11(d,1H),7.28(d,1H),7.41(m,1H),7.65(d,1H),7.92(d,1H),7.95(s,1H),8.92(d,1H),11.44(s,1H)。
LCMS Rt=1.63分。MS m/z 550[MH]+。
【0135】
実施例9
4−[2−(2−アミノピリジン−4−イル)−4−クロロフェノキシ]−3−クロロ−N−1,3,4−チアジアゾール−2−イルベンゼンスルホンアミド・トリフルオロ酢酸塩
【0136】
【化11】
【0137】
3−クロロ−N−(2,4−ジメトキシベンジル)−4−フルオロ−N−1,3,4−チアジアゾール−2−イルベンゼンスルホンアミド(調製例26、106mg、0.24mmol)及び2−(2−アミノピリジン−4−イル)−4−クロロフェノール(調製例13、52.5mg、0.24mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(0.62mL)中に溶解し、そして炭酸カリウム(49.3mg、0.36mmol)を加えた。反応混合物を65℃で4時間加熱した。反応混合物を周囲温度に冷却し、水で希釈し、そして酢酸エチルで抽出した。混合した有機相を無水の硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして次いで真空中で濃縮して、ジメトキシベンジル中間体を、明るい褐色の油状物として得て、これを更なる精製無しに使用した。
LCMS Rt=1.59、MS m/z 644[MH]+。
【0138】
トリフルオロ酢酸(0.183mL、2.38mmol)を、ジメトキシベンジル中間体のジクロロメタン(1.8mL)中の溶液に加え、そして周囲温度で1時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、そして残渣を分離用HPLCによって精製して、
表題化合物を、白色の粉末(59mg)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 7.01(d,1H),7.10(s,1H),7.16−7.30(m,2H),7.65(dd,1H),7.70−7.83(m,2H),7.87−8.14(m,4H),8.33(s,1H)。一つの交換可能基は観察されなかった。
LCMS Rt=1.55分。MS m/z 494[MH]+。
【0139】
実施例10
4−[2−(2−アミノピリジン−4−イル)−4−クロロフェノキシ]−5−クロロ−2−フルオロ−N−1,3−チアゾール−4−イルベンゼンスルホンアミド・トリフルオロ酢酸塩
【0140】
【化12】
【0141】
[(5−クロロ−2,4−ジフルオロフェニル)スルホニル]1,3−チアゾール−4−イルカルバミン酸tert−ブチル(調製例4、61.8mg、0.15mmol)を、2−(2−アミノピリジン−4−イル)−4−クロロフェノール(調製例13、33.2mg、0.15mmol)及び炭酸カリウム(41.6mg、0.30mmol)のジメチルスルホキシド(2mL)中の混合物に加えた。反応混合物を周囲温度で撹拌した。24時間後、反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液及び水中に注ぎ、そして酢酸エチルで抽出した。混合した有機層を食塩水で洗浄し、無水の硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮して、カルバミン酸塩中間体を、明るい褐色の油状物として得て、これを更なる精製無しに使用した。
LCMS Rt=1.47分。MS m/z 611[MH]+。
【0142】
1,4−ジオキサン中の4.0Mの塩酸の溶液(1.5mL)を、カルバミン酸塩中間体のメタノール(2.0mL)中の溶液に加え、そして65℃で3時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、そして残渣を分離用HPLCによって精製して、
表題化合物を、白色の粉末(58mg)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 7.00(d,1H),7.08(s,1H),7.14(d,1H),7.22−7.39(m,2H),7.68(d,1H),7.76(dd,1H)7.91−8.20(m,4H),8.95(d,1H),11.50(brs,1H)。
LCMS Rt=1.43分。MS m/z 511[MH]+。
【0143】
実施例11
4−[2−(5−アミノ−1H−ピラゾール−4−イル)−4−フルオロフェノキシ]−5−クロロ−2−フルオロ−N−1,3−チアゾール−4−イルベンゼンスルホンアミド・トリフルオロ酢酸塩
【0144】
【化13】
【0145】
[(5−クロロ−2−フルオロ−4−{4−フルオロ−2−[3−ニトロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]フェノキシ}フェニル)スルホニル]1,3−チアゾール−4−イルカルバミン酸tert−ブチル(調製例28、85mg、0.12mmol)のエタノール(3mL)中の溶液に、飽和塩化アンモニウム水溶液(0.4mL)及び鉄(68mg、1.2mmol)を加えた。反応混合物を80℃で4時間加熱し、次いで周囲温度に冷却した。硫酸ナトリウム(2g)を加え、そして混合物を15分間撹拌し、次いで珪藻土を通して濾過し、そして酢酸エチル中の10%メタノールで洗浄した。濾液を真空中で濃縮して。カルバミン酸塩中間体を、淡黄色の固体として得て、これを精製無しに使用した。
LCMS Rt=1.76分。MS m/z 568[M(−Boc)H]
+。
【0146】
1,4−ジオキサン中の4.0Mの塩酸の溶液(1mL、5mmol)を、カルバミン酸塩中間体のメタノール(2.0mL)中の溶液に加え、そして50℃で2時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、そして残渣を分離用HPLCによって精製して、
表題化合物を、白色の粉末(47mg)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 6.74(d,1H),7.12(s,1H),7.17−7.40(m,2H),7.50(dd,1H),7.71(s,1H),7.93(d,1H),8.95(s,1H),11.43(brs,1H)。
LCMS Rt=1.59分。MS m/z 484[MH]+。
【0147】
実施例12
5−クロロ−2−フルオロ−4−[2−ピリダジン−4−イル−4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]−N−1,3−チアゾール−4−イルベンゼンスルホンアミド・トリフルオロ酢酸塩
【0148】
【化14】
【0149】
2−ピリダジン−4−イル−4−(トリフルオロメトキシ)フェノール(調製例30、88mg、0.34mmol)を、ジメチルスルホキシド(4mL)中に溶解した。炭酸カリウム(90mg、0.65mmol)を、続いて[(5−クロロ−2,4−ジフルオロフェニル)スルホニル]1,3−チアゾール−4−イルカルバミン酸tert−ブチル(調製例4、141mg、0.34mmol)を加えた。反応混合物を18時間周囲温度で撹拌し、次いで水で希釈し、そしてエチルエーテル(×3)で抽出した。混合した有機相を真空中で濃縮し、そしてシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサンから酢酸エチルへの勾配溶出)によって精製した。残渣をメタノール中の飽和塩酸中に溶解し、そして周囲温度で18時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、そして逆相HPLCによって精製して、
表題化合物を、オフホワイト色の粉末(133mg)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 7.10(d,1H),7.30(d,1H),7.36(d,1H),7.56(m,1H),7.85(d,1H),7.88(dd,1H),7.93(d,1H),8.91(d,1H),9.30(dd,1H),9.44(dd,1H)。
LCMS Rt=1.66分。MS m/z 547[MH]+。
【0150】
実施例13
4−[2−(1−アゼチジン−3−イル−1H−ピラゾール−5−イル)−5−クロロ−2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−N−1,3,4−チアジアゾール−5−イルベンゼンスルホンアミド
【0151】
【化15】
【0152】
3−{5−[5−トリフルオロメチル−2−(2−クロロ−4−{[(2,4−ジメトキシベンジル)(1,3,4−チアジアゾール−5−イル)アミノ]スルホニル}−5−フルオロフェノキシ)フェニル]−1H−ピラゾール−1−イル}アゼチジン−1−カルボン酸tert−ブチル(調製例35、590mg、0.72mmol)を、ジクロロメタン(10mL)中に溶解した。トリフルオロ酢酸(2mL)を滴下により加え、そして溶液を周囲温度で2.5時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、そして残渣をメタノール中でスラリー化してから、再び真空中で濃縮した。これを更に2回繰り返した。最後に、残渣を再びメタノール(20mL)中でスラリー化し、そして固体を濾過によって除去した。濾液を真空中で濃縮して、泡状物を得た。水(50mL)を、続いて0.880のアンモニア水(5mL)を加えて、白色の固体を得て、これを濾過によって収集し、メタノールで洗浄し、そして真空中で乾燥して、
表題化合物を、白色の固体(360mg、88%)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 4.26(m,4H),5.23 m,1H),4.53(s,1H),7.16(d,1H),7.33(m,1H),7.82(m,4H),8.57(s,1H),8.83(brs,1H)。
LCMS Rt=1.23分。MS m/z 575[M
35ClH]+。
【0153】
実施例14
5−クロロ−2−フルオロ−4−{4−トリフルオロメチル−2−[1−(1−メチルアゼチジン−3−イル)−1H−ピラゾール−5−イル]フェノキシ}−N−1,3,4−チアジアゾール−イルベンゼンスルホンアミド
【0154】
【化16】
【0155】
4−[2−(1−アゼチジン−3−イル−1H−ピラゾール−5−イル)−5−クロロ−2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−N−1,3,4−チアジアゾール−5−イルベンゼンスルホンアミド(実施例13、100mg、0.17mmol)を、ジクロロメタン(5mL)、メタノール(0.5mL)及び酢酸(0.015mL)中で0℃で撹拌した。ホルムアルデヒド水溶液(37重量/容量%の0.04mL)を加え、そして反応混合物を0℃で15分間撹拌した。水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(120mg、0.56mmol)を加え、そして混合物を3時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、そして残渣を酢酸エチル中に溶解し、そして飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2×10mL)及び食塩水(2×10mL)で抽出した。有機相を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして蒸発して、固体を得た。化合物をシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(90:10のジクロロメタン:メタノールから80:10:10のジクロロメタン:メタノール:酢酸への勾配溶出)によって精製して、ゴム状物を得た。ゴム状物を水中に懸濁し、そして0.880のアンモニア水で塩基性化した。得られた固体を濾過によって収集し、そして乾燥して、
表題化合物を、白色の固体(25mg、24%)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 2.84(s,3H),4.17(m,2H),4.30(m,2H) 5.19(s,1H),6.52(d,1H),7.17(d,1H) 7.32(m,1H),7.80(m,4H),8.58(s,1H)
LCMS Rt=18分。MS m/z 589[M
35ClH]+。
【0156】
実施例15
3−シアノ−4−[2−(3−メチルピリダジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−N−1,2,4−チアジアゾール−5−イルベンゼンスルホンアミド
【0157】
【化17】
【0158】
2−(3−メチルピリダジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)フェノール (調製例44、100mg、0.38mmol)及び3−シアノ−4−フルオロ−N−(1,2,4−チアジアゾール−5−イル)ベンゼンスルホンアミド(調製例39、108mg、0.38mmol)を、ジメチルスルホキシド(2mL)中に溶解した。炭酸カリウム(157mg、1.14mmol)を加え、そして反応混合物を90℃で4時間加熱した。反応混合物を冷却し、そして粗製の物質を逆相カラムクロマトグラフィー(ISCO
TM Companion、C18シリカ、水中の5%から60%アセトニトリルへの勾配溶出)によって精製して、
表題化合物を、オフホワイト色の固体(130mg)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 2.51(s,3H),7.12(d,1H),7.49(d,1H),7.59(d,1H),7.91(m,5H),9.06(d,1H)。
LCMS Rt=1.62分。MS m/z 519[MH]+。
【0159】
実施例16
3−メチル−4−[2−ピリダジン−4−イル−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−N−1,2,4−チアジアゾール−5−イルベンゼンスルホンアミド
【0160】
【化18】
【0161】
トリメチルボロキシン(798mg、6.36mmol)、二塩化1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)のジクロロメタンとの複合体(26mg、0.03mmol)、炭酸カリウム(88mg、0.64mmol)、N−(2,4−ジメトキシベンジル)−3−ヨード−4−[2−ピリダジン−4−イル−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−N−1,2,4−チアジアゾール−5−イルベンゼンスルホンアミド(調製例38、240mg、0.32mmol)及び2−メチルテトラヒドロフラン(5mL)を含有するReactivial
TMを、窒素で置換(sparged)し、そして80℃で24時間加熱した。反応混合物を冷却し、そして直接シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル中の0%から20%へのメタノールの勾配溶出)によって、続いて逆相HPLCによって精製して、
表題化合物を得た。
1HNMR(CD
3OD):δ 2.28(s,3H),7.05(d,1H),7.10(d,1H),7.70(d,1H),7.80(m,2H),8.00(m,2H),8.20(s,1H),9.20(d,1H),9.50(s,1H)。
LCMS Rt=3.40分。MS m/z 987[2MH]+。
【0162】
実施例17
4−[4−クロロ−2−(2−ピペラジン−1−イルピリミジン−4−イル)フェノキシ]−2,5−ジフルオロ−N−1,3−チアゾール−4−イルベンゼンスルホンアミド・トリフルオロ酢酸塩
【0163】
【化19】
【0164】
4−[4−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)ピリミジン−2−イル]ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(調製例2、48.6mg、0.11mmol)、1,3−チアゾール−4−イル[(2,4,5−トリフルオロフェニル)スルホニル]カルバミン酸tert−ブチル(調製例45、41.9mg、0.11mmol)及び炭酸カリウム(21.9mg、0.16mmol)を、ジメチルスルホキシド(1mL)中で混合し、そして周囲温度で18時間振盪した。反応物を水で希釈し、そして沈殿物を濾過によって収集した。固体をジクロロメタン(2mL)中に溶解し、そして無水の硫酸マグネシウムで乾燥した。混合物を濾過し、そしてトリフルオロ酢酸(0.06mL、0.78mmol)を濾液に加えた。2時間後、反応物を真空中で濃縮し、そして逆相HPLCによって精製して、
表題化合物を、黄褐色のガラス状物(52mg)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO/D
2O):δ 3.16(m,4H),3.89(m,4H),7.12(m,2H),7.20(dd,1H),7.37(d,1H),7.67(dd,1H),7.84(dd,1H),7.97(d,1H),8.51(d,1H),8.95(d,1H)。
LCMS Rt=1.59分。MS m/z 565[MH]+。
【0165】
実施例18−21も、更に調製されている。
実施例18
4−[4−クロロ−2−(2−ピペラジン−1−イルピリジン−4−イル)フェノキシ]−2,5−ジフルオロ−N−ピリミジン−2−イルベンゼンスルホンアミド。
【0166】
実施例19
4−[4−クロロ−2−(2−ピペラジン−1−イルピリジン−4−イル)フェノキシ]−3−シアノ−N−ピリミジン−2−イルベンゼンスルホンアミド。
【0167】
実施例20
4−[4−クロロ−2−(2−ピペラジン−1−イルピリミジン−4−イル)フェノキシ]−3−シアノ−N−ピリミジン−2−イルベンゼンスルホンアミド。
【0168】
実施例21
4−[4−クロロ−2−(2−ピペラジン−1−イルピリミジン−4−イル)フェノキシ]−2,5−ジフルオロ−N−ピリミジン−2−イルベンゼンスルホンアミド。
【0169】
調製例1
4−クロロ−2−(2−クロロピリミジン−4−イル)フェノール
【0170】
【化20】
【0171】
2,4−ジクロロピリミジン(0.765g、5.03mmol)、(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)ボロン酸(0.568g、3.30mmol)、2.0Mの炭酸ナトリウム水溶液(2.82mL、5.64mmol)、及び1,2−ジメトキシエタン(8mL)の混合物を、10分間アルゴンで置換した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.217g、0.19mmol)を加え、そして得られた混合物を4時間85℃で加熱した。反応混合物を0℃に冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、そしてジクロロメタン(×3)で抽出した。混合した有機層を食塩水で洗浄し、無水の硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮した。残渣を自動化シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサンから酢酸エチルへの勾配溶出)によって精製して、
表題化合物を、黄色の固体(61.5mg、7%)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 7.06(d,1H),7.45(m,1H),8.00(d,1H),8.28(d,1H),8.81(d,1H),11.21(s,1H)。
LCMS Rt=1.74分。MS m/z 241[MH]+。
【0172】
調製例2
4−[4−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)ピリミジン−2−イル]ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル
【0173】
【化21】
【0174】
ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(24.0mg、0.13mmol)を、4−クロロ−2−(2−クロロピリミジン−4−イル)フェノール(調製例1、30.1mg、0.13mmol)、及びトリエチルアミン(61.2uL、0.44mmol)のイソプロピルアルコール(0.2mL)中の混合物に加えた。反応混合物を周囲温度で撹拌した。18時間後、LCMS分析は、反応が完全ではないことを示した。反応混合物を30分間70℃で加熱し、次いで周囲温度に冷却した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水で、次いで食塩水で洗浄し、無水の硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮して、
表題化合物を、明るい褐色のペースト(50mg)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 1.43(s,9H),3.47(m,4H),3.73(m,4H),6.98(d,1H),7.40(m,1H),7.46(d,1H),8.03(d,1H),8.52(d,1H)。
LCMS Rt=2.02分。MS m/z 391[MH]+。
【0175】
調製例3
チアゾール−4−イル−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【0176】
【化22】
【0177】
チアゾール−4−カルボン酸(6.46g、50.0mmol)を、tert−ブチルアルコール(280mL)中でスラリー化した。トリエチルアミン(7.68mL、55.1mmol)及びジフェニルホスホン酸アジド(11.9mL、55.1mmol)を加え、そして反応混合物を還流で18時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、そして残渣を酢酸エチル中に溶解した。有機物を水、5%クエン酸水溶液、水、飽和重炭酸ナトリウム水溶液及び食塩水で連続して洗浄した。有機相を無水の硫酸マグネシウムで乾燥し、そして真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィー(ISCO
TMカラム、ヘキサンから酢酸エチルへの勾配溶出)によって精製し、次いでヘキサン中の20%tert−ブチルメチルエーテルで摩砕した。固体を濾過によって収集し、そして真空中で乾燥して、
表題化合物を、白色の固体(6.48g)として得た。
1HNMR(CDCl
3):δ 1.46(s,9H),7.23(m,1H),8.89(d,1H)。
LCMS Rt=1.46分。MS m/z 201[MH]+。
【0178】
調製例4
[(5−クロロ−2,4−ジフルオロフェニル)スルホニル]1,3−チアゾール−4−イルカルバミン酸tert−ブチル
【0179】
【化23】
【0180】
チアゾール−4−イル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(調製例3、503mg、2.51mmol)のテトラヒドロフラン(5.0mL)中の−78℃に冷却された溶液に、リチウムヘキサメチルジシラジド(テトラヒドロフラン中の1.0M、2.76mL、2.76mmol)を加えた。反応混合物を30分間周囲温度で撹拌し、次いで−78℃に冷却した。塩化5−クロロ−2,4−ジフルオロベンゼンスルホニル(620.5mg、2.51mmol)のテトラヒドロフラン(5.0mL)中の溶液をゆっくりとシリンジを経由して加えた。添加が完了した後、反応混合物を徐々に周囲温度まで温まらせた。24時間後、反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液中に注ぎ、そして酢酸エチルで抽出した。混合した有機抽出物を無水の硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で珪藻土上に濃縮した。残渣を自動化シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン中の0%から5%酢酸エチルへの勾配溶出)によって精製して、
表題化合物を、白色の固体(733mg)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 1.40(s,9H),7.10(m,1H),7.52(m,1H),8.25(t,1H),8.80(m,1H)。
LCMS Rt=1.70分。MS m/z 311[M(−Boc)H]
+。
【0181】
調製例5
N−(2,4−ジメトキシベンジル)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン
【0182】
【化24】
【0183】
2−アミノ−1,3,4−チアジアゾール(3.05g、30.2mmol)及び2,4−ジメトキシ−ベンズアルデヒド(4.55g、27.4mmol)のジクロロメタン(125mL)中の溶液に、クロロトリイソプロポキシチタン(16mL、67mmol)を分割して5分かけて加えた。1時間撹拌した後、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(11.72g、55.3mmol)を分割して加え、そして24時間撹拌した。反応を飽和重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、水酸化ナトリウム(6Nの水溶液)でpH9に調節し、そしてジクロロメタンで抽出した。混合した有機抽出物を無水の硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中の0%から10%メタノールへの勾配溶出)によって精製して、
表題化合物を、白色の固体(590mg)として得た。
1HNMR(CDCl
3):δ 3.86(s,3H),3.90(s,3H),4.49(m,2H),6.08(brs,1H),6.47(m,2H),7.27(m,1H),8.39(s,1H)。
LCMS Rt=1.36分。MS m/z 252[MNa]+。
【0184】
調製例6
5−クロロ−N−(2,4−ジメトキシベンジル)−2,4−ジフルオロ−N−(1,3,4−チジアゾール−2−イル)ベンゼンスルホンアミド
【0185】
【化25】
【0186】
N−(2,4−ジメトキシベンジル)−1,3,4−チアジアゾール−2−アミン(調製例5、899mg、3.58mmol)のテトラヒドロフラン(6.0mL)中の−78℃に冷却された溶液に、リチウムヘキサメチルジシラジド(テトラヒドロフラン中の1.0M、4.3mL)を滴下により加えた。反応混合物を35分間周囲温度で撹拌し、次いで再び−78℃に冷却してから、塩化5−クロロ−2,4−ジフルオロベンゼンスルホニル(850mg、3.4mmol)を滴下により加えた。反応混合物を−78℃で1時間、次いで周囲温度で4時間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液中に注ぎ、そしてジクロロメタンで抽出した。混合した有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水の硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮した。残渣を自動化シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0%から10%酢酸エチルへの勾配溶出)によって精製して、
表題化合物を、白色の固体(1.16g、73%)として得た。
1HNMR(CDCl
3):δ 3.71(s,3H),3.78(s,3H),5.35(m,2H),6.26(m,1H),6.38(m,1H),6.99(m,1H),7.27(m,1H),7.83(m,1H),8.87(m,1H)。
LCMS Rt=1.76分。MS m/z 484[MNa]+。
【0187】
調製例7
3−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェノール
【0188】
【化26】
【0189】
OXONE(登録商標)(1.50g、2.45mmol)の水(7.8mL)中の溶液を、2−[3−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(710mg、2.4mmol)のアセトン(7.8mL)中の溶液に概略4分かけて滴下により加えた。OXONE(登録商標)の添加中に沈殿物が形成した。反応混合物を15分間激しく撹拌し、次いでメタ重亜硫酸ナトリウムの10重量/容量%水溶液(20mL)でクエンチした。水層をジクロロメタン(×3)で抽出し、無水の硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮して、
表題化合物を、明るい黄色の油状物として得て、これを、精製無しに次の工程で使用した。
LCMS Rt=1.65分。MS m/z 179[MH]−。
【0190】
調製例8
5−フルオロ−2−ヨード−4−(トリフルオロメチル)フェノール
【0191】
【化27】
【0192】
ヨウ素(0.874g、3.44mmol)のクロロホルム(17.1mL)中の溶液を、3−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェノール(調製例7、620mg、3.4mmol)及びトリフルオロ酢酸銀(0.760g、3.44mmol)のクロロホルム(3.4mL)中の混合物に、1.5時間かけて滴下様式で加えた。添加の完了時に、反応混合物を1時間撹拌した。次いで反応混合物を珪藻土を通して濾過し、そして濾液を10重量/容量%のチオ硫酸ナトリウム水溶液、半飽和の重炭酸ナトリウム水溶液、水及び食塩水で連続して洗浄した。有機相を無水の硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして珪藻土上に濃縮した。残渣を自動化シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の100%ヘキサンから50%ジクロロメタンへの勾配溶出)によって精製し、そして真空中で濃縮して、表題化合物を、明るい黄色の油状物(579mg)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 6.85(d,1H),7.97(d,1H),11.81(s,1H)。
LCMS Rt=1.79分。MS m/z 305[MH]−。
【0193】
調製例9
5−フルオロ−2−ピリダジン−4−イル−4−(トリフルオロメチル)フェノール
【0194】
【化28】
【0195】
フッ化セシウム(570mg、3.8mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(220mg、0.19mmol)、及びヨウ化銅(I)(72mg、0.38mmol)を、5−フルオロ−2−ヨード−4−(トリフルオロメチル)フェノール(調製例8、579mg、1.89mmol)及び4−(トリブチルスタンニル)ピリダジン(770mg、2.1mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(4mL)中の溶液に加えた。反応混合物を45℃のアルゴンの雰囲気下で加熱した。1.5時間後、反応混合物を周囲温度に冷却し、酢酸エチル及び水で希釈し、そして珪藻土を通して濾過した。層を分離し、そして有機層を水、塩化リチウム水溶液、及び食塩水で洗浄した。有機層を無水の硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮した。残渣をジクロロメタン中に取込み、珪藻土上に濃縮し、そして自動化シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(100%ジクロロメタンからジクロロメタン中の10%メタノールの勾配溶出)によって精製して、
表題化合物を、黄褐色の固体(305mg)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 6.99(d,1H),7.87(d,1H),7.93(m,1H),9.26(m,1H),9.49(m,1H),11.74(s,1H)。
LCMS Rt=1.57分。MS m/z 259[MH]+。
【0196】
調製例10
4−フルオロ−2−ヨード−5−(トリフルオロメチル)フェノール
【0197】
【化29】
【0198】
濃硫酸(0.78mL、15.0mmol)を、4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェノール(8.00g、44.4mmol)及びN−ヨードスクシンイミド(5.00g、22.2mmol)の酢酸(40mL)中の0℃の混合物に加えた。1時間後、氷浴を外し、そしてN−ヨードスクシンイミドの更なる部分(1.50g、6.67mmol)を加えた。周囲温度で更に1時間後、N−ヨードスクシンイミドの最後の部分(1.0g、4.4mmol)を加えた。反応混合物を1時間撹拌し、次いで水(300mL)で希釈し、チオ硫酸ナトリウムの20重量%水溶液で処理し、そしてエーテル(3×100mL)で抽出した。混合した有機層をチオ硫酸ナトリウム水溶液で、次いで食塩水で洗浄し、無水の硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮した。残渣を自動化シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(100%ヘキサンからヘキサン中の50%ジクロロメタンの勾配溶出)によって精製して、表題化合物を、黄色の油状物(8.1g)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 7.12(d,1H),7.92(d,1H)。
LCMS Rt=1.70分。MS m/z 305[MH]−。
【0199】
調製例11
4−フルオロ−2−ピリダジン−4−イル−5−(トリフルオロメチル)フェノール
【0200】
【化30】
【0201】
フッ化セシウム(790mg、5.2mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(300mg、0.26mmol)、及びヨウ化銅(I)(100mg、0.52mmol)を、4−フルオロ−2−ヨード−5−(トリフルオロメチル)フェノール(調製例10、800mg、2.6mmol)及び4−(トリブチルスタンニル)ピリダジン(1.1g、2.9mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(6mL)中の溶液に加えた。反応混合物を45℃のアルゴンの雰囲気下で加熱した。1時間後、反応混合物を周囲温度に冷却し、酢酸エチル及び水で希釈し、そして珪藻土を通して濾過した。固体を更なる酢酸エチルで洗浄した。層を分離し、そして有機層を水、塩化リチウム水溶液、及び食塩水で洗浄し、次いで無水の硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮した。残渣をジクロロメタン中に取込み、珪藻土上に濃縮し、そして自動化シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(100%ジクロロメタンからジクロロメタン中の10%メタノールの勾配溶出)によって精製して、
表題化合物を、オレンジ色の固体(598mg)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 7.28(d,1H),7.77(d,1H),7.98(m,1H),9.33(brs,1H),9.53(brs,1H。
LCMS Rt=1.49分。MS m/z 259[MH]+。
【0202】
調製例12
5−クロロ−2,4−ジフルオロ−N−(5−フルオロピリミジン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド
【0203】
【化31】
【0204】
塩化5−クロロ−2,4−ジフルオロベンゼンスルホニル(1.99g、8.05mmol)のジクロロメタン(15mL)中の懸濁液を、5−フルオロ−ピリミジン−2−イルアミン(1.00g、8.84mmol)のピリジン(15mL)中の0℃の溶液に分割して加えた。次いで反応混合物を周囲温度まで徐々に温まらせ、そして16時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、そして1Nの塩酸水溶液と分割した。層を分離し、そして水層をジクロロメタンで抽出した。混合した有機層を水で洗浄し、酢酸エチルで希釈し、無水の硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮した。残渣を自動化シリカゲルカラムクロマトグラフィー(100%クロロホルムからクロロホルム中の10%メタノールの勾配溶出)によって精製して、
表題化合物を、明るい黄色の固体(0.32g)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 7.85(m,1H),8.17(m,1H),8.67(s,2H)。
LCMS Rt=1.53分。MS m/z 324[MH]+。
【0205】
調製例13
2−(2−アミノピリジン−4−イル)−4−クロロフェノール
【0206】
【化32】
【0207】
2−アミノ−4−クロロピリジン(13g、101mmol)、(5−クロロ−2−ヒドロキシ)ベンゼンボロン酸(20.9g、121mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(11.7g、10.1mmol)及び炭酸ナトリウム(42.9g、404mmol)の水(120mL)及び1,4−ジオキサン(360mL)中の懸濁液を、90℃の窒素下で24時間加熱した。反応混合物を冷却し、真空中で濃縮し、そして残渣を酢酸エチル(500mL)中に抽出してから、濾過した。濾液を2Nの塩酸水溶液(500mL)及び水(700mL)で洗浄した。混合した水層を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1500mL)で塩基性化してから、酢酸エチル(2×800mL)で抽出した。有機層を無水の硫酸ナトリウムで乾燥し、そして真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中の2%から12%へのメタノールの勾配溶出)によって精製して、
表題化合物を、黄色の固体(11.13g)として得た。
1HNMR(400MHz,d
6−DMSO):δ 5.80(brs,2H),6.60(m,2H),6.95(m,1H),7.20(m,1H),7.90(m,1H),9.95(m,1H)。
LCMS Rt=1.58分。MS m/z 221[MH]+。
【0208】
調製例14
5−クロロ−N−(エトキシメチル)−2,4−ジフルオロ−N−(5−フルオロピリミジン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド
【0209】
【化33】
【0210】
5−クロロ−2,4−ジフルオロ−N−(5−フルオロピリミジン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド(調製例12、0.28g、0.86mmol)のジクロロメタン(7mL)中の0℃の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.23mL、1.32mmol)及びクロロメチルエチルエーテル(0.088mL、0.95mmol)を加えた。反応混合物を20時間撹拌し、溶液を周囲温度まで徐々に温まらせた。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、1Nの水酸化ナトリウム水溶液、水、及び食塩水で洗浄し、そして次いで無水の硫酸ナトリウムで乾燥し、そして真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサンから酢酸エチルへの勾配溶出)によって精製して、
表題化合物を、白色の固体(173mg)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 1.15(t,3H),3.63(q,2H),5.62(s,2H),7.89(t,1H),8.25(t,1H),8.78(s,2H)。
LCMS Rt=1.68分。MS m/z 382[MH]+。
【0211】
調製例15
4−[2−(2−アミノピリジン−4−イル)−4−クロロフェノキシ]−5−クロロ−N−(エトキシメチル)−2−フルオロ−N−(5−フルオロピリミジン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド
【0212】
【化34】
【0213】
5−クロロ−N−(エトキシメチル)−2,4−ジフルオロ−N−(5−フルオロピリミジン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド(調製例14、75mg、0.20mmol)のジメチルスルホキシド(1mL)中の溶液に、2−(2−アミノピリジン−4−イル)−4−クロロフェノール(調製例13、43.3mg、0.20mmol)及び炭酸カリウム(40.7mg、0.30mmol)を加えた。反応混合物を50℃で19時間撹拌し、次いで酢酸エチル(30mL)で希釈し、そして1Nの水酸化ナトリウムの水溶液、水及び食塩水で洗浄し、無水の硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル中の50%ヘキサンから100%酢酸エチルへの勾配溶出)によって精製して、表題化合物を、白色の固体(68mg)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 1.13(t,3H),3.60(q,2H),5.57(s,2H),6.00(s,2H),6.53(m,2H),6.96(d,1H),7.34(d,1H),7.59(m,2H),7.82(d,1H),8.09(d,1H),8.74(s,2H)。
LCMS Rt=1.57分。MS m/z 582[MH]+。
【0214】
調製例16
4−[2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ピリジン−2−アミン
【0215】
【化35】
【0216】
アルゴンを、2−メトキシ−5−フルオロメチルフェニルボロン酸(2.3g、10mmol)、2−アミノ−4−ブロモピリジン(2.0g、12mmol)、及び炭酸ナトリウム(4.4g、42mmol)の1,4−ジオキサン(30mL)及び水(9mL)中の懸濁液を通して15分間泡立て、次いでテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.2g、1.0mmol)を加えた。得られた混合物を85℃で18時間加熱した。反応混合物を周囲温度に冷却し、次いで酢酸エチル及び水で希釈した。相を分離し、そして水相を酢酸エチルで、次いでクロロホルムで抽出した。混合した有機抽出物を無水の硫酸ナトリウムで乾燥し、そして真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(クロロホルム中の0%から10%へのメタノールの勾配溶出)によって精製して、
表題化合物を、黄色の油状物(3.22g)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 3.86(s,3H),5.95(s,2H),6.56(s,1H),6.62(m,1H),7.31(d,1H),7.54(s,1H),7.75(m,1H),7.93(d,1H)。
LCMS Rt=1.16分。MS m/z 269[MH]+。
【0217】
調製例17
2−(2−アミノピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)フェノール
【0218】
【化36】
【0219】
ジクロロメタン(5mL)中の0℃の4−[2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ピリジン−2−アミン(調製例16、2.8g、0.01mmol)に、三臭化ホウ素のジクロロメタン中の1.0Mの溶液(31.3mL、31.3mmol)を滴下により加えた。20時間周囲温度で撹拌した後、反応混合物を水及び飽和重炭酸ナトリウム水溶液で塩基性になるまでクエンチした。水相をクロロホルム中の15%イソプロピルアルコール(×3)で抽出した。混合した有機相を無水の硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(クロロホルム中の0%から10%メタノールへの勾配溶出)によって精製し、そして真空中で濃縮して、
表題化合物を、黄色の固体(1.33g)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 5.90(s,2H),6.64(s,1H),6.67(d,1H),7.10(d,1H),7.51(s,1H),7.56(d,1H),7.92(d,1H),10.62(s,1H)。
LCMS Rt=1.14分。MS m/z 255[MH]+。
【0220】
調製例18
N−(2,4−ジメトキシベンジル)−5−フルオロピリミジン−2−アミン
【0221】
【化37】
【0222】
2−クロロ−5−フルオロピリミジン(4.05g、30.6mmol)、2,4−ジメトキシベンジルアミン(5.0mL、31mmol)及びトリエチルアミン(3.72g、36.7mmol)を、エタノール(200mL)中で撹拌し、そして50℃で48時間加熱した。冷却した反応混合物を水中に注ぎ、そしてエチルエーテル(×2)で抽出した。混合した有機相を無水の硫酸マグネシウムで乾燥し、そして真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサンから酢酸エチルへの勾配溶出)によって精製し、次いでエチルエーテル:ヘキサンで摩砕した。固体を濾過によって収集し、そして真空中で乾燥して、
表題化合物を、白色の固体(4.16g)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 3.72(s,3H),3.78(s,3H),4.34(d,2H),6.43(dd,1H),6.53(d,1H),7.04(d,1H),7.46(t,1H),8.33(d,1H)。
LCMS Rt=1.56分。MS m/z 264[MH]+。
【0223】
調製例19
5−クロロ−N−(2,4−ジメトキシベンジル)−2,4−ジフルオロ−N−(5−フルオロピリミジン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド
【0224】
【化38】
【0225】
N−(2,4−ジメトキシベンジル)−5−フルオロピリミジン−2−アミン(調製例18、4.00g、15.2mmol)を、テトラヒドロフラン(40mL)中に溶解し、そして−78℃に冷却した。リチウムヘキサメチルジシラジドのテトラヒドロフラン中の1.0Mの溶液(17mL、17mmol)を溶液に滴下により加え、そして溶液を30分間−78℃で撹拌した。塩化5−クロロ−2,4−ジフルオロベンゼンスルホニル(3.42g、13.8mmol)のテトラヒドロフラン中の溶液を、反応混合物に滴下により加え、そしてこれを−78℃で1時間撹拌し、次いで周囲温度まで徐々に温まらせた。反応混合物を16時間撹拌し、次いで飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)でクエンチした。水相を酢酸エチル(×2)で抽出した。混合した有機相を食塩水で洗浄し、無水の硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮した。残渣を珪藻土上に吸着させ、そしてシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサンからジクロロメタンへの勾配溶出)によって精製して、
表題化合物を、白色の固体(1.73g)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 3.73(m,6H),5.24(s,2H),6.47(dd,1H),6.57(d,1H),7.01(d,1H),7.85(t,1H),8.07(t,1H),8.71(s,2H)。
LCMS Rt=1.78分。MS m/z 496[MNa]+。
【0226】
調製例20
4−[2−(2−アミノピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−5−クロロ−N−(2,4−ジメトキシベンジル)−2−フルオロ−N−(5−フルオロピリミジン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド
【0227】
【化39】
【0228】
2−(2−アミノピリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)フェノール(調製例17、0.93g、3.6mmol)を、ジメチルスルホキシド(40mL)中に取込み、そして炭酸カリウム(0.95g、6.9mmol)を、続いて5−クロロ−N−(2,4−ジメトキシベンジル)−2,4−ジフルオロ−N−(5−フルオロピリミジン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド(調製例19、1.73g、3.64mmol)を加えた。反応混合物を18時間撹拌し、次いで水(120mL)で希釈し、そして固体を濾過によって収集した。濾液をエチルエーテルで抽出した。固体をジクロロメタン中に溶解し、そしてエーテル抽出物と混合した。混合した有機溶液を無水の硫酸マグネシウムで乾燥し、活性炭で処理し、そして珪藻土のパッドを通して濾過した。溶媒を真空中で濃縮して、濃厚な油状物を得た。油状物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中の0から5%へのメタノールの勾配溶出)によって精製し、そして真空中で濃縮して、
表題化合物を、ガラス状物(2.24g)として得た。
LCMS Rt=1.64分。MS m/z 708[MH]+。
【0229】
調製例21
2−(2−アミノピリジン−4−イル)−4−フルオロフェノール
【0230】
【化40】
【0231】
(5−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)ボロン酸(55.0mg、0.35mmol)、4−ブロモピリジン−2−アミン(67.1mg、0.39mmol)及び炭酸ナトリウム(0.15g、1.4mmol)の1,4−ジオキサン(0.9mL)及び水(0.3mL)中の懸濁液を通して、アルゴンを5分間泡立て、次いでテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(41mg、0.04mmol)を加えた。得られた混合物を85℃で22時間加熱し、次いで周囲温度に冷却し、そして酢酸エチル及び水で希釈した。層を分離し、そして水層を酢酸エチルで抽出した。混合した有機抽出物を無水の硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮した。残渣を自動化シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の0%から100%への酢酸エチルの勾配溶出)によって精製して、
表題化合物を、明るい黄褐色の固体(62mg)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 5.92(brs,2H),6.69(m,2H),6.89−7.18(m,3H),7.94(d,1H),9.76(s,1H)。
LCMS Rt=0.31分。MS m/z 205[MH]+。
【0232】
調製例22
4−ブロモ−3−ニトロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール又は4−ブロモ−5−ニトロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール
【0233】
【化41】
【0234】
一番目のバッチ
4−ブロモ−3−ニトロ−1H−ピラゾール(54.31g、282.9mmol)及びトリフルオロ酢酸(1.05mL、13.6mmol)のトルエン(450mL、4200mmol)中の懸濁液を、80℃で加熱した。ジヒドロピラン(28.5mL、312mmol)を発熱が起こるか否かを見ながら10分かけてゆっくりと加えた。ジヒドロピランの添加中温度上昇は注目されなかった。温度を還流の直下まで増加した。固体はゆっくりと溶解した。23時間後、反応混合物を周囲温度に冷却し、そして真空中で濃縮した。残渣を水、硫酸水素カリウムの1N水溶液、重炭酸ナトリウムの1N水溶液、及び食塩水で連続して洗浄した。有機層を無水の硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮して、褐色の油状物を得た。残渣を塩化メチレン中に溶解し、ヘキサンで希釈し、そして真空中で濃縮して、褐色の固体を得た。固体を熱酢酸エチル中に溶解し、そして冷凍庫で−10℃に冷却した。18時間後、得られた固体を濾過によって収集して、表題化合物を、結晶質の固体(45.74g)として得た。
【0235】
二番目のバッチ
機械式撹拌機、温度プローブ、及び滴下漏斗を備えた5Lの三口フラスコに、4−ブロモ−3−ニトロ−1H−ピラゾール(136g、708mmol)、トルエン(1.1L)、及びトリフルオロ酢酸(2.63mL、34.1mmol)を入れた。反応混合物を80℃に加熱した。ジヒドロピラン(71.4mL、783mmol)を滴下漏斗から30分かけて加えた。反応混合物はジヒドロピランの添加の過程に伴って更に均質になった。滴下漏斗を凝縮器と取り換え、そして反応混合物を110℃に加熱した。21時間後、反応混合物を冷却し、そして褐色の固体まで真空中で濃縮した。残渣を酢酸エチル(1.5L)中に取込み、そして水(200mL)、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(200mL)、及び食塩水(2×200mL)で連続して洗浄した。有機層を無水の硫酸マグネシウムで乾燥し、そして真空中で最初の体積の半分まで濃縮した。溶液を活性炭で処理し、珪藻土を通して濾過し、そして真空中で浴温度を40℃に設定して、半分の体積まで濃縮した。溶液を1Lのエルレンマイヤーフラスコに移し、一番目のバッチからの結晶で播種し、そして冷凍庫中で冷却した。45時間後、結晶を濾過によって収集し、冷酢酸エチルで慎重に洗浄し、そして真空中で乾燥して、
表題化合物を、明るい黄褐色の粉末(73.03g)として得た。
【0236】
濾液を約100mLに濃縮し、500mLのエルレンマイヤーフラスコに移し、一番目のバッチからの結晶で播種し、そして冷凍庫中で冷却した。3日後、結晶を濾過によって収集し、酢酸エチルで、次いでヘキサンで慎重に洗浄し、そして真空中で乾燥して、
表題化合物の第2の収穫を、明るい黄褐色の粉末(67.4g)として得た。
【0237】
1HNMR分析に示すように、一つのみの位置異性体生成物が得られたが、しかし位置異性体は、決定されなかった。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 1.56(m,2H),1.68(m,1H),1.99(m,3H),3.67(m,1H),3.92(m,1H),5.56(m,1H),8.55(s,1H)。
LCMS Rt=1.51分。
【0238】
調製例23
[2−ヒドロキシ−5−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ボロン酸
【0239】
【化42】
【0240】
2−メトキシ−5−(トリフルオロメトキシ)フェニルボロン酸(23.0g、97.5mmol)のジクロロメタン(140mL)中の懸濁液を、0℃に冷却し、そして三臭化ホウ素(9.4mL、10mmol)を30分かけて滴下により加えた。3時間撹拌した後、更なる三臭化ホウ素(2mL)を加えた。反応混合物を氷水中に注ぎ、そして20分間撹拌した。ジクロロメタンを真空中で除去し、そして白色の固体を濾過によって収集し、そして水で洗浄してから、真空中で乾燥して、
表題化合物(20.8g)を得た。
1HNMR(d
4−メタノール):δ 6.78(d,1H),7.11(d,1H),7.40(brs,1H)。
LCMS Rt=1.67分。MS m/z 221[M−H]−。
【0241】
調製例24
2−[3−ニトロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]−4−(トリフルオロメトキシ)フェノール
【0242】
【化43】
【0243】
2−ヒドロキシ−5−(トリフルオロメトキシ)フェニルボロン酸(調製例23、20.5g、92.4mmol)及び4−ブロモ−3−ニトロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール又は4−ブロモ−5−ニトロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール(調製例22、22.7g、82.2mmol)の1,2−ジメトキシエタン(300mL)及び水中の2Mの炭酸カリウム(117mL、212mmol)中の溶液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(5.0g、4.3mmol)を加えた。溶液をアルゴン(×3)で置換し、そして80℃で8時間加熱した。反応混合物を周囲温度に冷却し、そして層を分離した。水相を酢酸エチル(×2)で洗浄した。混合した有機相を無水の硫酸マグネシウムで乾燥し、そして真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の0から30%への酢酸エチルの勾配溶出)によって精製し、そして真空中で濃縮した。過剰のヘキサンを残渣に加え、そして得られた固体を濾過によって収集し、そして真空中で乾燥して、
表題化合物を、白色の結晶(19.5g)として得た。
1H NMR(300MHz,d
6−DMSO):δ 1.46−1.78(m,3H),1.87−2.20(m,3H),3.69(m,1H),3.97(d,1H),5.56(d,1H),6.93(d,1H),7.22(d,1H),7.31(s,1H),8.33(s,1H),10.19(brs,1H)。
LCMS Rt=1.77分。MS m/z 372[M−H]−。
【0244】
調製例25
[(5−クロロ−2−フルオロ−4−{2−[3−ニトロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]−4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ}フェニル)スルホニル]1,3−チアゾール−4−イルカルバミン酸tert−ブチル
【0245】
【化44】
【0246】
2−[3−ニトロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]−4−(トリフルオロメトキシ)フェノール(調製例24、2.00g、5.36mmol)及び[(5−クロロ−2,4−ジフルオロフェニル)スルホニル]1,3−チアゾール−4−イルカルバミン酸tert−ブチル(調製例4、2.20g、5.36mmol)のジメチルスルホキシド(30mL)中の溶液に、炭酸カリウム(1.5g、11mmol)を加えた。反応混合物を18時間周囲温度で撹拌した。次いで反応混合物を水で希釈し、そして酢酸エチル(×3)で抽出した。混合した有機相を水(×2)で洗浄し、次いで無水の硫酸マグネシウムで乾燥し、そして真空中で濃縮した。残渣をエーテルで摩砕し、そして固体を濾過によって収集し、そして真空中で乾燥して、5%の脱boc不純物を伴う
表題化合物(3.70g)を得た。この化合物を更なる精製無しに次の工程で使用した。
LCMS Rt=1.68分。MS m/z 764[MH]+。
【0247】
調製例26
3−クロロ−N−(2,4−ジメトキシベンジル)−4−フルオロ−N−1,3,4−チアジアゾール−2−イルベンゼンスルホンアミド
【0248】
【化45】
【0249】
表題化合物を、塩化3−クロロ−4−フルオロベンゼン−1−スルホニル(0.91g)を使用して、調製例6、方法1において使用した方法によって調製して、
表題化合物を、白色の固体(1.3g)として得た。
LCMS Rt=1.70分。MS m/z 466[MNa]+。
【0250】
調製例27
4−フルオロ−2−[3−ニトロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]フェノール
【0251】
【化46】
【0252】
(5−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)ボロン酸(225mg、1.44mmol)及び4−ブロモ−3−ニトロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール又は4−ブロモ−5−ニトロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール(調製例22、498mg、1.80mmol)の1,2−ジメトキシエタン(4.5mL)及び水中の炭酸カリウムの2M溶液(2.0mL)中の混合物に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(86.71mg、0.08mmol)を加えた。混合物をアルゴン(×3)で置換し、そして80℃で4時間加熱した。更なる5−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)ボロン酸(56mg)を加え、そして反応混合物を加熱しながら更に18時間撹拌した。反応混合物を周囲温度に冷却し、酢酸エチルで希釈し、そして珪藻土を通して濾過した。層を分離し、そして有機層を水及び食塩水で洗浄し、無水の硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、次いで真空中で濃縮した。残渣を自動化シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(100%ヘキサンからヘキサン中の50%酢酸エチルへの勾配溶出)によって精製して、
表題化合物を明るい黄色の固体(275mg、62%)として得た。
LCMS Rt=1.50分。MS m/z 306[M−H]−。
【0253】
調製例28
[(5−クロロ−2−フルオロ−4−{4−フルオロ−2−[3−ニトロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]フェノキシ}フェニル)スルホニル]1,3−チアゾール−4−イルカルバミン酸tert−ブチル
【0254】
【化47】
【0255】
4−フルオロ−2−[3−ニトロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル]フェノール(調製例27、50.5mg、0.16mmol)及び炭酸カリウム(45.4mg、0.33mmol)のジメチルスルホキシド(1.0mL)中の混合物を、10分間周囲温度で撹拌した。[(5−クロロ−2,4−ジフルオロフェニル)スルホニル]1,3−チアゾール−4−イルカルバミン酸tert−ブチル(調製例4、67.5mg、0.16mmol)を加え、そして反応混合物を周囲温度で撹拌した。24時間後、反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水及び食塩水で洗浄し、無水の硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮した。残渣を自動化シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の10%から100%への酢酸エチルの勾配溶出)によって精製して、
表題化合物を、白色の固体(85mg、76%)として得た。
LCMS Rt=2.02分。MS m/z 720[MNa]+。
【0256】
調製例29
2−ヨード−4−(トリフルオロメトキシ)フェノール
【0257】
【化48】
【0258】
N−ヨードスクシンイミド(6.95g、31mmol)の氷酢酸(2ml)中の懸濁液に、4−トリフルオロメトキシフェノール(4.0ml、31mmol)を、そして5分後、濃硫酸(0.5ml、9mmol)を加えた。淡褐色の懸濁液を周囲温度の窒素下で48時間撹拌してから、水で希釈し、そしてジクロロメタンで抽出した。有機抽出物を水、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液及び水で洗浄し、無水の硫酸マグネシウムで乾燥し、そして脱色用木炭を加えた。得られた懸濁液を30分間静置したままにしてから、シリカゲルの短いパッドを通して濾過し、ジクロロメタンで溶出した。溶媒を真空中で濃縮して、
表題化合物を、油状物(1.18g、12%)として得た。
1HNMR(CDCl
3):δ 5.49(brs,1H),6.99(d,1H),7.15(dd,1H),7.55(d,1H)。
LCMS Rt=1.51分。MS m/z 303[MH]−。
【0259】
調製例30
2−ピリダジン−4−イル−4−(トリフルオロメトキシ)フェノール
【0260】
【化49】
【0261】
2−ヨード−4−(トリフルオロメトキシ)フェノール(調製例29、3.30g、9.99mmol)及び4−(トリブチルスタンニル)ピリダジン(4.06g、11.0mmol)を、ジメチルホルムアミド(40mL)中に取込んだ。フッ化セシウム(3.03g、20.0mmol)を、続いてテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.2g、1.0mmol)及びヨウ化銅(I)(380mg、2.0mmol)を加えた。反応混合物を排気し、そしてアルゴン(×5)で置換し、次いで45で加熱した。2時間後、反応混合物を冷却し、そして酢酸エチル及び水で希釈した。混合物を珪藻土のパッドを通して濾過し、そして酢酸エチルで洗浄した。水相を分離し、そして酢酸エチルで逆抽出した。混合した有機相を真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中の0%から10%へのメタノールの勾配溶出)によって精製し、次いでエチルエーテルで摩砕した。固体を濾過によって収集し、そして真空中で乾燥して、
表題化合物を、黄色の固体(1.18g、46%)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 7.09(d,1H),7.34(m,1H),7.56(d,1H),7.92(dd,1H),9.26(dd,1H),9.49(dd,1H),10.64(s,1H)。
LCMS Rt=1.62分。MS m/z 257[MH]+。
【0262】
調製例31
3−ヒドラジノアゼチジン−1−カルボン酸tert−ブチル
【0263】
【化50】
【0264】
3−ヨードアゼチジン−1−カルボン酸tert−ブチル(142g、0.50mol)及びヒドラジン水和物(245.2g、5.02mol)を、エタノール(284mL)中で混合し、そして反応混合物を85℃で48時間窒素下で加熱した。反応混合物を冷却し、そしてエタノールを真空中で除去した。残渣を水(200mL)及びジクロロメタン(300mL)間に分配し、水層をジクロロメタン(2×200mL)で再抽出し、混合した有機物を無水の硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮して、
表題化合物を、無色の油状物(88.37g)として得た。この化合物を更なる精製無しに次の工程で直ちに使用した。
1HNMR(CDCl
3):δ 1.44(s,9H),3.05(brs,3H),3.65−3.76(m,3H),4.00−4.07(m,2H)。
【0265】
調製例32
1−[2−ヒドロキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]エタノン
【0266】
【化51】
【0267】
1−[2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]エタノン(35g、0.16mol)の乾燥ジクロロメタン(400mL)中の0℃の撹拌された溶液に、固体のヨウ化テトラブチルアンモニウム(2.96g、0.008mol)を、続いて三臭化ホウ素(33.96mL、0.35mol)を滴下により加えた。添加後、反応混合物を周囲温度で1.5時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、そして氷でクエンチした。混合物をジエチルエーテル(1L)で抽出した。有機層を水(2L)で、そして次いで飽和塩化ナトリウム水溶液(1L)で洗浄した。真空中の周囲温度における有機層の濃縮後、粗製の生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の2%ジエチルエーテルで溶出)によって精製して、
表題化合物を、無色の油状物(11.5g、35%)として得た。
1HNMR(CDCl
3):δ 2.68(s,3H),7.07(d,1H),7.69(d,1H),7.98(s,1H),12.53(s,1H)。
GCMS Rt=5.59分。MS m/z 203[M−H]。
【0268】
調製例33
(2E)−3−(ジメチルアミノ)−1−[2−ヒドロキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパ−2−エン−1−オン
【0269】
【化52】
【0270】
1−[2−ヒドロキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]エタノン(調製例32、7.0g、0.034mol)を、ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(18.2mL、0.14mol)中に周囲温度で取込み、そして次いで110℃で30分間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、そして粗製の生成物を2−プロパノールから結晶化して、
表題化合物を、鮮やかな黄色の固体(6.4g、73%)として得た。
1HNMR(CDCl
3):δ 3.02(s,3H)3.22(s,3H),5.72(d,1H),6.99(d,1H),7.55(d 1H),7.89−7.94(m,2H),14.45(s,1H)。
LCMS Rt=1.61分。MS m/z 260[MH]+。
【0271】
調製例34
3−[5−(5−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル]アゼチジン−1−カルボン酸tert−ブチル
【0272】
【化53】
【0273】
粗製の3−ヒドラジノアゼチジン−1−カルボン酸tert−ブチル(調製例31、5.7g、0.03mol)のエタノール(66mL)中の0℃の撹拌された溶液に、酢酸(6.6mL)を滴下により加えた。次いで、(2E)−3−(ジメチルアミノ)−1−[2−ヒドロキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパ−2−エン−1−オン(調製例33、6.4g、24.7mmol)を分割して加え、そして周囲温度で20時間撹拌させた。反応混合物を真空中で濃縮し、そして重炭酸ナトリウム水溶液で中和した。混合物を酢酸エチル(150mL)で抽出した。混合した有機層を水(100mL)、飽和塩化ナトリウム水溶液(50mL)で洗浄し、そして無水の硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層の真空中の濃縮後、粗製の生成物をヘキサン中の20容量/容量%の酢酸エチルで洗浄して、
表題化合物を、白色の固体(7.4g、64%)として得た。
1HNMR(CDCl
3):δ 1.45(s,9H),4.27−4.37(m,3H),4.70(brs,1H),4.79−4.83(m,1H),6.25(s,1H),7.16(d,1H),7.46(s,1H),7.55(d,1H),7.66(s,1H),9.64(s,1H)。
HPLC純度:99.84%
LCMS Rt=3.52分。MS m/z 384[MH]
+。
【0274】
調製例35
3−{5−[5−トリフルオロメチル−2−(2−クロロ−4−{[(2,4−ジメトキシベンジル)(1,3,4−チアジアゾール−5−イル)アミノ]スルホニル}−5−フルオロフェノキシ)フェニル]−1H−ピラゾール−1−イル}アゼチジン−1−カルボン酸tert−ブチル
【0275】
【化54】
【0276】
3−[5−(5−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシフェニル)−1H−ピラゾール−1−イル]アゼチジン−1−カルボン酸tert−ブチル(調製例34、400mg、1.04mmol)及び炭酸カリウム(450mg、3.26mmol)を、ジメチルスルホキシド(5mL)中で混合した。このスラリーに、5−クロロ−N−(2,4−ジメトキシベンジル)−2,4−ジフルオロ−N−1,3,4−チジアゾール−2−イルベンゼンスルホンアミド(調製例6、482mg、1.04mmol)を加え、そして周囲温度で3時間撹拌した。tert−ブチルメチルエーテル(30mL)及び水(30mL)を加え、そして層を分離した。有機層を水(2×30mL)で洗浄し、次いで無水の硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮して、泡状物を得た。泡状物をシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘプタン中の20%から40%への勾配溶出)によって精製して、
表題化合物を、無色の泡状物(600mg、70%)として得た。
1HNMR(CDCl
3):δ 1.45(s,9H),3.68(s,3H),3.76(s,3H),4.28(m,2H),4.44(m,2H),4.91(m,1H),5.32(s,2H),6.22(s,1H),6.30(s,1H),6.34(m,1H),6.40(m,1H),7.08(d,1H),7.26(m,1H),7.66(m,2H),7.79(m,2H),8.84(s,1H)。
LCMS Rt=1.90分。MS m/z 847[M
35ClNa]+。
【0277】
調製例36
塩化4−フルオロ−5−ヨードベンゼンスルホニル
【0278】
【化55】
【0279】
2−フルオロヨードベンゼン(0.58mL、5.0mmol)を、0℃のクロロスルホン酸(1.66mL、25mmol)に、滴下により加えた。反応混合物を周囲温度まで温まらせ、そして2時間撹拌した。反応混合物を氷中に注ぎ、そして混合物をジクロロメタン(3×30mL)で抽出した。混合した有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、そして真空中で濃縮して、粗製の残渣を得た。粗製の残渣をヘプタン(100mL)中に溶解し、そして懸濁物を濾過した。濾液を真空中で濃縮して、
表題化合物を得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 7.17−7.23(m,1H),7.58−7.64(m,1H),7.97(dd,1H)。
【0280】
調製例37
N−(2,4−ジメトキシベンジル)−4−フルオロ−5−ヨード−N−1,2,4−チアジアゾール−5−イルベンゼンスルホンアミド
【0281】
【化56】
【0282】
表題化合物を、(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル−アミン/N−(2,4−ジメトキシベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン及び塩化4−フルオロ−5−ヨードベンゼンスルホニル(調製例36)を使用して、調製例6によって調製した。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 3.60(s,3H),3.65(s,3H),5.20(s,2H),6.40(m,2H),7.00(m,1H),7.40(m,1H),7.90(m,1H),8.00(m,1H),8.40(s,1H)。
LCMS Rt=1.82分。MS m/z 558[MNa]+。
【0283】
調製例38
N−(2,4−ジメトキシベンジル)−3−ヨード−4−[2−ピリダジン−4−イル−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−N−1,2,4−チアジアゾール−5−イルベンゼンスルホンアミド
【0284】
【化57】
【0285】
表題化合物を、2−ピリダジン−4−イル−4−(トリフルオロメトキシ)フェノール(調製例30)及びN−(2,4−ジメトキシベンジル)−4−フルオロ−5−ヨード−N−1,2,4−チアジアゾール−5−イルベンゼンスルホンアミド(調製例37)を使用して、調製例35によって60℃で4日かけて調製して、生成物(420mg、43%)を得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 3.60(s,3H),3.65(s,3H),5.2(s,2H),6.4(m,2H),6.95(m,1H),7.15(m,2H),7.80(m,1H),7.85(m,1H),7.90(m,1H),8.00(m,1H),8.10(m,1H),8.40(s,1H),9.3(m,1H),9.55(m,1H)。
LCMS Rt=3.61分。MS m/z 756[MH]+。
【0286】
調製例39
3−シアノ−4−フルオロ−N−(1,2,4−チアジアゾール−5−イル)ベンゼンスルホンアミド
【0287】
【化58】
【0288】
水酸化ナトリウム(5.08g、130mmol)を、水(60mL)及び1,4−ジオキサン(300mL)中に溶解した。1,2,4−チアジアゾール−5−アミン(10g、100mmol)を加え、そして反応混合物を5分間撹拌した。塩化3−シアノ−4−フルオロベンゼン−1−スルホニル(8.25g、38mmol)を加え、そして反応混合物を3時間20℃で撹拌させた。この時間後、反応混合物を1Nの塩酸の水溶液(150mL)中に注いだ。この溶液を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。混合した有機物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮して、
表題化合物を、褐色の固体(13g、69%)として得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 7.71(m,1H),8.19(m,1H),8.39(dd,1H),8.54(s,1H)。
LCMS Rt=1.22分。MS m/z 283[MH]−。
【0289】
調製例40
5−ヒドロキシ−4−[2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−5−メチルフラン−2(5H)−オン
【0290】
【化59】
【0291】
5−(トリフルオロメチル)−2−メトキシフェニルアセトン(2800mg、12mmol)を、グリオキシル酸(2.7mL、18mmol)と混合し、そして100℃で16時間撹拌した。次いで反応混合物を真空中で濃縮し、そしてトルエンと共沸して、
表題化合物(3.5g)を得た。
LCMS Rt=3.20分。MS m/z 287[MH]−。
【0292】
調製例41
5−[2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチルピリダジン−3(2H)−オン
【0293】
【化60】
【0294】
5−ヒドロキシ−4−[2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−5−メチルフラン−2(5H)−オン(調製例40、3g、10mmol)を、エタノール中に溶解し、そして0℃に冷却した。ヒドラジン一水和物(1.0mL、20mmol)をこの溶液に滴下により加え、次いで反応混合物を90℃で16時間加熱した。次いで反応混合物を真空中で濃縮し、トルエンと共沸し、そして粗製の物質をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ISCO
TMCompanion、ヘプタン中の50%酢酸エチルで溶出)によって精製して、
表題化合物を、オフホワイト色の固体(1.05g)として得た。
1HNMR(CDCl
3):δ 2.07(s,3H),3.86(s,3H),6.76(s,1H)7.05(d,1H)7.38(s,1H)7.69(d,1H),10.82(s,1H)。
【0295】
調製例42
6−クロロ−4−[2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−3−メチルピリダジン
【0296】
【化61】
【0297】
5−[2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチルピリダジン−3(2H)−オン(調製例41、1.1g、39mmol)及びオキシ塩化リン(20mL)を、100℃で3時間加熱した。次いで反応混合物を0℃に冷却し、そして氷上に注いでから、重炭酸ナトリウムで中和した。混合物をジクロロメタン(3×100mL)で抽出し、そして混合した有機層を水(50mL)で、次いで飽和塩化ナトリウム水溶液(50mL)で洗浄した。有機物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮した。粗製の物質をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘプタン中の20%酢酸エチルで溶出)によって精製して、表題化合物をオフホワイト色の固体(900mg)として得た。
1HNMR(CDCl
3):δ 2.49(s,3H),3.85(s,3H),7.08(d,1H)7.30(s,1H)7.38(s,1H)7.72(d,1H)。
LCMS Rt=3.45分。MS m/z 303[MH]+。
【0298】
調製例43
4−[2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−3−メチルピリダジン
【0299】
【化62】
【0300】
6−クロロ−4−[2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−3−メチルピリダジン(調製例42、800mg、2.6mmol)を、メタノール(32mL)中に溶解し、溶液をアルゴンで15分間脱ガスし、次いで木炭上のパラジウム(160mg)を加え、そして水素ガスの風船下に4時間置いた。反応混合物を珪藻土を通して濾過し、メタノール(20mL)で洗浄し、そして混合した濾液を真空中で濃縮して、
表題化合物を、固体(700mg)として得た。
1HNMR(CDCl
3):δ 2.83(s,3H),3.89(s,3H),7.16(d,1H)7.49(s,1H)7.82(d,1H)7.93(s,1H)9.37(s,1H)。
【0301】
調製例44
2−(3−メチルピリダジン4−イル)−4−(トリフルオロメチル)フェノール
【0302】
【化63】
【0303】
4−[2−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−3−メチルピリダジン(調製例43、650mg、2.4mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(18mL)中の溶液に、ナトリウムチオメトキシド(850mg、12mmol)を加え、そして反応混合物を70℃で4時間加熱した。次いで反応混合物を0℃に冷却し、氷水(50mL)中に注ぎ、そして酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。混合した有機物を水(5×100mL)及び飽和塩化ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮した。粗製の物質をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘプタン中の20%酢酸エチルで溶出)によって精製して、表題化合物を、黄色の固体(325mg)として得た。
1HNMR(CDCl
3):δ 2.47(s,3H),7.08(d,1H)7.15(d,1H)7.52(d,1H)7.55(s,1H)9.12(d,1H)10.84(s,1H)。
LCMS Rt=2.99分。MS m/z 255[MH]+。
【0304】
調製例45
1,3−チアゾール−4−イル[(2,4,5−トリフルオロフェニル)スルホニル]カルバミン酸tert−ブチル
【0305】
【化64】
【0306】
1,3−チアゾール−4−イルカルバミン酸tert−ブチル(調製例3、28.94g、145mmol)の無水のテトラヒドロフラン(600mL)中の−70℃の窒素の雰囲気下の溶液に、リチウム1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン−2−イド(テトラヒドロフラン中の1M、145mL、145mmol)を滴下により加えた。反応混合物を周囲温度まで温まらせ、そして1時間撹拌してから、再び−70℃に冷却した。塩化2,4,5−トリフルオロベンゼンスルホニル(40g、173mmol)のテトラヒドロフラン(80mL)中の溶液を滴下により加え、そして次いで反応混合物を周囲温度までゆっくりと温め、そして2時間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、そして酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄してから、真空中で濃縮した。粗製の残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の0%から15%への酢酸エチルの勾配溶出)によって精製して、
表題化合物を、白色の固体(37g、64%)として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 1.35(s,9H),7.07−7.13(m,1H),7.52(s,1H),8.00−8.06(m,1H),8.78(s,1H)。
LCMS Rt=3.46分。MS m/z 395[MH]+。
【0307】
調製例46
(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル−アミン/N−(2,4−ジメトキシベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン
【0308】
【化65】
【0309】
5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール(1.00g、9.89mmol)及び2,4−ジメトキシベンズアルデヒド(1.81g、10.9mmol)のトルエン(30mL)中の混合物を、Dean−Stark条件下で2時間還流した。反応混合物を真空中で濃縮し、そして得られた残渣をメタノール(25mL)中に取込んだ。水素化ホウ素ナトリウム(600mg、15.9mmol)を少量ずつ注意深く加え(それぞれの添加後激しく発泡)、そして反応物を一晩周囲温度で撹拌したままにした。塩酸の2Mの水溶液(1mL)を、続いて水酸化ナトリウムの2Mの水溶液(10mL)を加えた。混合物を真空中で濃縮し、水(20mL)を加え、そして混合物を酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。混合した有機物を食塩水(20mL)で洗浄し、乾燥し、そして真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ISCO
TMカラム、ヘプタン中の25%から60%への酢酸エチルの勾配溶出)によって精製して、半固体の残渣を得た。tert−ブチルメチルエーテル(2−3mL)を、続いてヘプタン(2−3mL)を加えた。得られた固体を濾過によって収集し、ヘプタンで洗浄し、そして乾燥して、
表題化合物(1.22g)を得た。
1HNMR(d
6−DMSO):δ 3.73(s,3H),3.78(s,3H),4.36(d,2H),6.47(dd,1H),6.56(d,1H),7.15(d,1H),7.88(s,1H),8.65(brs,1H)。
【0310】
Nav1.7(又はSCN9A)チャネルを遮断するリスト(I)の化合物の能力を、以下に記載するアッセイを使用して測定した。
細胞系構築及び維持
ヒト胎児腎臓(HEK)細胞を、標準的な技術を使用してリポフェクタミン試薬(Invitrogen)を使用してhSCN9A構築物で形質移入した。hSCN9A構築物を安定して発現している細胞を、G−418(400μg/ml)に対する耐性によって確認した。クローンを、ホールセル電位固定法を使用して発現のために選別した。
【0311】
細胞培養
hSCN9Aで安定して形質導入されたHEK細胞を、10%の熱不活化胎児ウシ血清及び400μg/mlのG−418で補充されたDMEM培地中で、10%CO
2の加湿された雰囲気下の37℃のインキュベーター中で維持した。HTSのために、細胞を、トリプシン処理によってフラスコから回収し、そして集密が播種して24時間内に達成されるものであるように、適当な多重ウェルプレート(典型的には96又は384ウェル/プレート)中のプレートに再播種した。電気生理学的研究のために、細胞を、簡単なトリプシン処理によって培養フラスコから除去し、そしてカバーガラス上に低密度で再播種した。細胞を、典型的には播種してから24ないし72時間後に電気生理学的研究のために使用した。
【0312】
電気生理学的記録
hSCN9Aを発現しているHEK細胞を含有するカバーガラスを、倒立顕微鏡の試料台上の浴中に置き、そして次の組成:138mMのNaCl、2mMのCaCl
2、5.4mMのKCl、1mMのMgCl
2、10mMのグルコース及び10mMのNaOHを伴うpH7.4のHEPESの細胞外溶液で潅流(概略1ml/分)した。ピペットを次:135mMのCsF、5mMのCsCl、2mMのMgCl
2、10mMのEGTA、10mMのNaOHを伴うpH7.3のHEPESの組成の、そして1ないし2メガオームの抵抗を有する細胞内溶液で満たした。細胞外及び細胞内溶液のモル浸透圧濃度は、それぞれ300mOsm/kg及び295mOsm/kgであった。全ての記録は、室温(22−24℃)で、AXOPATCH 200B増幅器及びPCLAMPソフトウェア(Axon Instruments,Burlingame,CA)を使用して行った。
【0313】
HEK細胞中のhSCN9A電流は、パッチクランプ法のホールセル配置を使用して測定した(Hamill et al.,1981)。非補償の直列抵抗は、典型的には2ないし5メガオームであり、そして>85%の直列抵抗補償は日常的に達成された。結果として、電位誤差は無視可能であり、そして補正は適用しなかった。電流記録は20ないし50KHzで獲得し、そして5ないし10KHzでフィルターした。
【0314】
hSCN9Aで安定して形質移入されたHEK細胞を、Hoffmanコントラスト顕微鏡下で観察し、そして対照又は化合物を含有する細胞外溶液のいずれかを放射するフローパイプのアレイの前に置いた。全ての化合物をジメチルスルホキシド中に溶解して、10mMの原液を作り、次いでこれを、細胞外溶液中で希釈して、所望の最終濃度を得た。ジメチルスルホキシドの最終濃度(<0.3%ジメチルスルホキシド)は、hSCN9Aナトリウム電流に有意な影響を持たないことが見いだされた。不活性化の電位依存性を、負の保持電位からの一連の脱分極プレパルス(10mVの増分で8秒間)を適用することによって決定した。次いで電位を0mVに直ちに下げて、ナトリウム電流の大きさを評価した。0mVで誘発される電流を、プレパルス電位の関数としてプロットして、チャネルの50%が不活性化される電位(不活性化の中間点又はV1/2)の推定を可能にした。化合物を、8秒間の前処理プレパルスに続く0mVまでの20ミリ秒の電位段階でチャネルを活性化することによってhSCN9Aナトリウムチャネルを阻害するその能力に対して試験して、V1/2を経験的に決定した。化合物の効果(阻害%)を、試験化合物の適用前及び後の電流の大きさの差によって決定した。比較の容易さのために、“推定IC−50”(EIC
50)値を、次の式、(試験濃度、uM)×(100−阻害%/阻害%)によって一点の電気生理学データから計算した。<20%及び>80%の阻害値は、計算から除外した。
【0315】
電気生理学的アッセイを、PatchXpress 7000ハードウェア及び付属するソフトウェア(Molecular Devices Corp)で行った。全てのアッセイ緩衝液及び溶液は、先に記載した慣用的なホールセル電位固定実験において使用したものと同一であった。hSCN9A細胞を、上記のように50%−80%集密まで増殖し、そしてトリプシン処理によって回収した。トリプシン処理された細胞を洗浄し、そして細胞外緩衝液中に1×10
6細胞/mlの濃度で再懸濁した。PatchXpressの搭載液体処理設備を、細胞の分配及び試験化合物の適用のために使用した。不活性化の電位の中間点の決定は、慣用的なホールセル記録のために記載されているとおりである。次いで細胞を、V1/2を経験的に決定するために電位固定し、そして電流を0mVまでの20ミリ秒の電位段階によって活性化した。
【0316】
電気生理学的アッセイを、更にIonworks Quattroの自動化電気生理学的プラットフォーム(Molecular Devices Corp)を使用して行った。細胞内及び細胞外溶液は、先に記載したとおりであり、次の変更、100μg/mlのアンホテリシンを細胞内溶液に加えて、膜を穿孔し、そして細胞への電気的接近を可能にすることを伴った。hSCN9A細胞を、PatchXpressに関して増殖及び回収し、そして細胞を細胞外溶液中に、3−4×10
6細胞/mlの濃度で再懸濁した。Ionworks Quattroの搭載液体処理設備を、細胞の分配及び試験化合物の適用のために使用した。次いでナトリウムチャネルを完全に不活性化させるための電位段階、それに続く遮断されていないナトリウムチャネルに対する不活性化からの部分的回復を可能にする短い過分極回収期間、それに続く試験化合物による阻害の大きさを評価するための試験的脱極性電位段階を含んでなる電位プロトコルを適用した。化合物の影響を、化合物の添加前及び化合物の添加後の走査間の電流の大きさの差に基づいて決定した。
【0317】
実施例の化合物を、PatchXpressプラットフォームを使用して、先に記載したアッセイで試験し、そして以下の表に明記したVav1.7のEIC
50(uM)値を有することを見出した。
【0318】
【表1】
【0319】
Nav1.5(又はSCN5A)チャネルを遮断するリスト(I)の化合物の能力を、SCN9A遺伝子をSCN5A遺伝子で置換える以外は先に記載したものと類似のアッセイを使用して更に測定することができる。同じ細胞系及び細胞増殖の条件を含み、全ての他の条件は同じままである。Nav1.5に対する半不活性化における推定IC50が決定される。これらの結果を、Nav1.7チャネルにおけるEIC
50値と比較して、与えられた化合物のNav1.5に対するNav1.7の選択性を決定することができる。