特許第5872573号(P5872573)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5872573
(24)【登録日】2016年1月22日
(45)【発行日】2016年3月1日
(54)【発明の名称】ポリエチレングリコール含有製剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/77 20060101AFI20160216BHJP
   A61K 9/20 20060101ALI20160216BHJP
   A61K 47/26 20060101ALI20160216BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20160216BHJP
   A61K 47/46 20060101ALI20160216BHJP
   A61P 1/00 20060101ALI20160216BHJP
   A61P 1/10 20060101ALI20160216BHJP
【FI】
   A61K31/77
   A61K9/20
   A61K47/26
   A61K47/12
   A61K47/46
   A61P1/00
   A61P1/10
【請求項の数】21
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2013-537196(P2013-537196)
(86)(22)【出願日】2011年11月4日
(65)【公表番号】特表2014-500246(P2014-500246A)
(43)【公表日】2014年1月9日
(86)【国際出願番号】GB2011001560
(87)【国際公開番号】WO2012059724
(87)【国際公開日】20120510
【審査請求日】2014年10月15日
(31)【優先権主張番号】1107626.2
(32)【優先日】2011年5月6日
(33)【優先権主張国】GB
(31)【優先権主張番号】1104049.0
(32)【優先日】2011年3月9日
(33)【優先権主張国】GB
(31)【優先権主張番号】1018647.6
(32)【優先日】2010年11月4日
(33)【優先権主張国】GB
(31)【優先権主張番号】61/412,109
(32)【優先日】2010年11月10日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513109533
【氏名又は名称】ノージン ビーブイ
(74)【代理人】
【識別番号】100068618
【弁理士】
【氏名又は名称】萼 経夫
(74)【代理人】
【識別番号】100104145
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 嘉夫
(74)【代理人】
【識別番号】100104385
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 勉
(74)【代理人】
【識別番号】100163360
【弁理士】
【氏名又は名称】伴 知篤
(72)【発明者】
【氏名】シュタイン,ペーター
(72)【発明者】
【氏名】コックス,イアン
(72)【発明者】
【氏名】スミス,サミュエル
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ,レイトン
(72)【発明者】
【氏名】プレッスル,ヨルグ
【審査官】 ▲高▼岡 裕美
(56)【参考文献】
【文献】 特表2007−533719(JP,A)
【文献】 特表2008−540459(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 31/00−31/80
A61K 9/00− 9/72
A61K 47/00−47/48
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)50−90w/w% 2,000乃至10,000Da範囲内の平均分子量を有するポリエチレングリコール(PEG);及び
(b)10−40w/w% マンニトール
を含む、固形物として経口投与するための固体製剤。
【請求項2】
前記PEGを82乃至84w/w%含む、請求項1に記載の固体製剤。
【請求項3】
前記成分(b)のマンニトールを10乃至20w/w%含む、請求項1又は請求項2に記載の固体製剤。
【請求項4】
前記成分(b)マンニトール粒状マンニトールである、請求項1乃至請求項3のうち何れか一項に記載の固体製剤。
【請求項5】
前記PEGが3,000乃至4,100Daの、例えば3,000乃至4,000Da範囲内の平均分子量を有する、請求項1乃至請求項のうち何れか一項に記載の固体製剤。
【請求項6】
(a)70−90w/w% 2,000乃至10,000Da範囲内の平均分子量を有するポリエチレングリコール(PEG);
(b)10−20w/w% マンニトール;
(c)0−2.0w/w% 潤滑剤;及び
(d)0−2.0w/w% 香味料
を含む、請求項1乃至請求項のうち何れか一項に記載の固体製剤。
【請求項7】
PEGとマンニトールとを質量比でPEG:マンニトール=3:1乃至9:1で含む、請求項1乃至請求項のうち何れか一項に記載の固体製剤。
【請求項8】
2.0w/w%以下の、例えば0.2乃至0.8w/w%、例えば0.5w/w%の量で潤滑剤を含有する、請求項1乃至請求項のうち何れか一項に記載の固体製剤。
【請求項9】
前記潤滑剤がステアリン酸マグネシウムである、請求項に記載の固体製剤。
【請求項10】
香味料を含有する、請求項1乃至請求項のうち何れか一項に記載の固体製剤。
【請求項11】
実質上、電解質(例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム、重炭酸ナトリウムなどの重炭酸塩、硫酸ナトリウムなどの硫酸塩、又はリン酸塩)が存在しない、請求項1乃至請求項10のうち何れか一項に記載の固体製剤。
【請求項12】
0.5乃至10g、例えば1.0乃至5.0gの質量を有する、請求項1乃至請求項11のうち何れか一項に記載の固体製剤。
【請求項13】
2.0乃至3.5gの質量を有し、
(a)1.00−3.15g 2,000乃至10,000Da範囲内の平均分子量を有するポリエチレングリコール(PEG);及び
(b)0.20−1.40g マンニトール
を含む、請求項12に記載の固体製剤。
【請求項14】
(a)2273乃至2284mg 3,000乃至4,000Da範囲内の平均分子量を有するポリエチレングリコール(PEG);
(b)420乃至446mg マンニトール;
(c)13.5乃至13.75mg ステアリン酸マグネシウム;及び
(d)11乃至42mg ペパーミント又はラズベリー/レモン香味料などの香味料
を含む、請求項1乃至請求項13のうち何れか一項に記載の固体製剤。
【請求項15】
対象(例えばヒト)における排泄物の脱水の防止、排便しやすくするための排泄物の軟化、便秘の防止、並びに正常な胃腸通過を可能とさせるなどの、胃腸疾患の防止又は胃腸の健康維持に使用される、請求項1乃至請求項14のうち何れか一項に記載の固体製剤。
【請求項16】
対象が健康である(すなわち正常な排便がある)、請求項15に記載の固体製剤。
【請求項17】
便秘症状の発現回数を遅らせる又は減少させるため、又は便秘の発現を予防するために使用される、請求項16に記載の固体製剤。
【請求項18】
対象(例えばヒト)がPEGを一日あたり最大6g(又はおよそ)摂取するのに十分量の製剤を摂取する、請求項1乃至請求項14のうち何れか一項に記載の固体製剤。
【請求項19】
(a)2.0乃至3.5g(例えば2.1乃至2.5g) 3,000乃至4,000Daの平均分子量を有するポリエチレングリコール(PEG);
(b)250乃至500mg(例えば420乃至450mg) マンニトール
(c)所望により5乃至75mgの量で存在する、香味料;
(d)所望により5乃至25mgの量で存在する、ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤
を含む、固形物として経口投与するためのチュアブル又はサッカブル(suckable)固体製剤。
【請求項20】
排泄物の脱水の防止、排便しやすくするための排泄物の軟化、便秘の防止、正常な胃腸通過の実現に使用するための、請求項19に記載の製剤。
【請求項21】
請求項1乃至請求項14のうち何れか一項に記載の固体製剤の多数の単位、例えば5又は
それ以上(例えば10)、10又はそれ以上(例えば20)、又は20又はそれ以上(例えば30)単位の前記固体製剤を含むパック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエチレングリコール(PEG)及びマンニトール又は他の固形物を含む固体製剤、特にチュアブル又はサッカブル(suckable:舐め剤)固体製剤(例えばタブレット)に関する。特に、前記製剤は健康な対象に慢性的に摂取され、胃腸の健康を維持し胃腸疾患を予防するための、固体且つ低容量形態である。
【背景技術】
【0002】
PEGは低分子量(例えばPEG400)では賦形剤として少量の医薬品として、又は、高分子量(例えばPEG3350又は4000Da)では、しばしば他の浸透剤又は電解質と組み合わせて、緩下剤又は腸管製剤として使用される活性薬剤として、水溶液の高用量の医薬品として、知られている。様々なPEG/電解質の製品が、多くの国で市場に存在する。そのような製品の例はモビコール(MOVICOL:ノージングループ社の登録商標、ノージン リミテッド社(イギリス国,ミドルセックス ユービー9 6エヌエス,アックスブリッジ,ハーフィールド,ムーアホール ロード,ワイドウォーター プレイス,ノージンハウス)より英国で市販))である。モビコールは、経口溶液を製造するための13.8gの粉末を含有する小袋にて提供される。各々の小袋は、13.1250gのマクロゴール(ポリエチレングリコール(PEG))3350、0.3507gの塩化ナトリウム、0.1785gの重炭酸ナトリウム及び0.0466gの塩化カリウムを含む。これはモビコールの標準的な用量である。それはまた香味料と甘味料を含む。モビコールは、1995年から販売されている。
【0003】
便秘を患っている患者と同様に、前述の高い用量はまた健康なボランティアに対しても緩下剤効果を有することを示している。例えば、フローリーら(Flourie,B.et al.,Gastroenterol.Clin.Biol.,1994,18,A108)は、電解質(塩化ナトリウム、重炭酸ナトリウム及び塩化カリウム)とともに1日あたり26gのPEG水溶液を摂取した健康な対象において、排泄量と排泄頻度が顕著に増加したことを示した。
【0004】
フドジークら(Hudziak,H.et al.,Gastroenterol.Clin.Biol.,1996,20,418−423)は、1日あたり20gのPEG4000水溶液(付随する電解質なし)を摂取した健康な対象は、排泄頻度が顕著に増加したことを示した。平均排泄量もまた増加したことを示した。
【0005】
時としてPEGと電解質溶液は、溶液の緩下能力を増加させるために、PEGの添加に加えて、他の浸透剤を含む。例えば、ベルニエとドナツォーロ(Bernier,J−J.,Donazzolo,Y.,Gastroenterol.Clin.Biol.,1997,21,7−11)は、計7日間の、電解質(1日あたりPEG5.9gとともに、146mgの塩化ナトリウム、568mgの硫酸ナトリウム、75mgの塩化カリウム、そして168mgの重炭酸ナトリウム)の存在下で、1日あたり5.9gのPEG3350水溶液の摂取が、健康な対象者における排泄物の軟化をもたらしたことを報告している。しかしながら、本研究において使用された製剤中の硫酸ナトリウム(別の浸透剤)の存在は、PEGの効果を与えるため、そこに記載された結果は不確かである。さらに、硫酸ナトリウムは、一般に不快と感じる味を加える。
【0006】
経口摂取のためのPEGベースの製品に関して、上述したものを含め、大部分の刊行物において、PEGは溶液/水中懸濁液として摂取される。溶液又は懸濁液としての組成物の摂取は、溶液及び懸濁液は対象に対してより多量の組成物を摂取することを要求し、或
いは、器や液体源の使用を要求するために、多くの場合において、固体組成物の摂取と比べてより不便である。特に一日あたり及び/又は対象が選択する時間に複数回摂取し得る組成物に関して、固体組成物は対象に多くの利点を提示する。
【0007】
固体投与製剤にて摂取するための固体PEG製品は、幾つかの特許明細書に示されてきた。例えば、国際公開第2005/102364号パンフレットには、便秘、宿便、便滞留、腸内ガス及び筋けいれん、鼓腸の治療又は大腸洗浄のための、PEGと電解質を含む固体医薬品組成物であって、PEGが該組成物の80乃至99.5質量%を占める組成物が開示されている。国際公開第2006/122104号パンフレットには、PEGと様々な別の成分を含む固体大腸緩下組成物に使用可能な成分範囲が記載されている。国際公開第2006/122104号パンフレットは10乃至100gのPEGを“穏やかな便通”のための1日総投与量と示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
これまで、固体形態で摂取するためのPEGベースの製品は市販されていない。これには幾つかの理由があり得る。優れた構造的完全性(すなわち、一つにまとまるのに十分な硬さ)を有すると同時に、それにもかかわらず対象によって歯で楽に噛み砕ける(チュアブル)(すなわち、対象の容易な用量の摂取に影響を与えるほどには硬くない)という固体投与形態の調製は容易でない。ちょうど良い硬さの獲得は、摂取する対象が高齢であるか或いは虚弱であるか、そして咀嚼能力傷害を患っているか考慮する必要がある。賦形剤を固体投与形態に添加することは、全体的に満足な特性の獲得の手助けとなることが知られている。
【0009】
加えて、固体投与形態は、優れた製造特性(タブレットの最小限のキャッピング或いはラミネーティング、又はタブレット化装置への最小限のスティッキング)を必要とし、賦形剤は製剤に対して不快な味覚や口当たりを有していないことを必要とする。優れた製造特性と優れた対象コンプライアンスを有するPEG固体投与形態の製剤はよって困難である。
【0010】
さらに、便秘を治療するために或いは大腸洗浄製剤としての働きをするために摂取が必要となるPEG量は、必要な緩下作用を生み出すために十分量のPEGを患者が摂取するために、不便なことであるが大量単位の固体投与製剤の摂取を必要とする。
【0011】
良好なコンプライアンスを維持するために、投与形態を摂取する際、対象に不快さや不便さを経験させてはいけない。これは、特に対象がその他の点では健康である(すなわち、本発明の目的に関し、正常な便通を有する)場合、そうした患者は、摂取することが不快であるか或いは不便である、又は摂取後に不快と感じる胃腸障害を生み出す組成物の摂取をやめがちである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
我々は驚くべきことに、健康な対象による慢性摂取に適し、非緩下剤であって、比較的少量(1日あたりPEG約6mg未満)のPEG用量を含み、固形物としての経口投与のための固体製剤の処方が可能となることを見出した。
【0013】
従って、本発明は、
(a)50−90w/w% 2,000乃至10,000Da範囲内の平均分子量を有するポリエチレングリコール(PEG);及び
(b)10−40w/w% 固形物
を含む、固形物として経口投与するための固体製剤を提供する。
【0014】
本発明は、
(a)50−90w/w% 2,000乃至10,000Da範囲内の平均分子量を有するポリエチレングリコール(PEG);
(b)10−40w/w% 固形物(時に“成分(b)の固形物”として本書に言及される);そして所望により
(c)100w/w%まで適量 香味料、甘味料及び潤滑剤などの更なる賦形剤
を含む、固形物として経口投与するための固体製剤を提供する。
ここで、成分の“w/w%”は、固体製剤の総質量に占めるそれぞれの成分の質量の割合をパーセンテージとして意味するものと理解される。
【0015】
本発明はさらに、
(a)50−90w/w% 2,000乃至10,000Da範囲内の平均分子量を有するポリエチレングリコール(PEG);及び
(b)10−40w/w% ソルビトール、ラクトース、デキストレイト(dextrates)、セルロース、キシリトール、マルチトール、マンニトールからなる群から選択される固形物
を含む、固形物として経口投与するための固体製剤を提供する。
【0016】
本発明はさらに、
(a)50−90w/w% 2,000乃至10,000Da範囲内の平均分子量を有するポリエチレングリコール(PEG);及び
(b)10−40w/w% ソルビトール、ラクトース、ラクトース及びスターチ(例えばラクトース一水和物及びスターラック(Starlac(登録商標))などのコーンスターチを含む複合物)、デキストレイト(dextrates)、セルロース(例えば微結晶セルロース)、キシリトール、マルチトール及びマンニトールからなる群から選択される固形物
を含む、固形物として経口投与するための固体製剤を提供する。
【0017】
好ましくは、成分(b)の固形物は固体製剤の10w/w%以上、好ましくは12w/w%以上、より好ましくは15%以上(例えば15%乃至17%)である。好ましくは、成分(a):成分(b)の質量比は、1.25:1乃至9:1、好ましくは2:1乃至7:1、好ましくは4:1乃至6:1である。好ましい実施態様において、成分(a):成分(b)の比率は約5:1である。
【0018】
好ましくは固体製剤はチュアブル及び/又はサッカブル(suckable)である。それは固体タブレットであり得、例えばチュアブル及び/又はサッカブルタブレットである。
【0019】
驚くべきことに、本発明の固体製剤は、チュアブル又はサッカブルに好ましく、良好な味、構造的完全性及び有利な製造特性を有することが見出された。“チュアブル”又は“サッカブル”は、本書において、固体製剤が経口投与のものであって、口腔内で消化作用の第一工程を開始できるように、口腔中で歯で噛み砕くことができる或いは舐めることができるものを意味する。本発明の製剤は、一般に、摂取の前に口腔内で少なくともある程度の最初の分解なしに、全部を飲み込むことを意図するものではない。本書において、粉体製剤;特に液体(例えば水)中の事前溶液又は懸濁液を必要とするもの、或いは、別の媒体又は容器に送られるもの:は、固形物としての投与に適するとみなしていない。本発明の製剤は、好ましくは水との接触で発泡性でないものである。
【0020】
本発明の製剤は、好ましくは、電解質を実質的に含まない。電解質を実質的に含まない
本発明の製剤は、特に、健康である(すなわち、本発明の目的に関し、正常な便通を有する)が、高血圧症であるかさもなけれ低ナトリウム食事療法を行なっているような対象に対して有利であり得る。例えば、それらは好ましくは実質的に塩化ナトリウム、塩化カリウム及び重炭酸ナトリウムを含まない。それらは好ましくは実質的に硫酸塩又はリン酸塩を含まず、例えば、それらは特に好ましくは実質的に硫酸ナトリウムを含まない。本発明の製剤は、好ましくは実質的に炭酸塩、重炭酸塩、アルカリ金属イオン及びハロゲンイオンを含まない。本発明の製剤は、最も好ましくは、実質的にナトリウム、カリウム、塩化物、重炭酸塩、炭酸塩及び/又は硫酸イオンを含まない。多くの場合、香味料、潤滑剤及び甘味料は、少量の電解質を含み得る。そのような量は本書において“実質的(相当量)”であるとはみなされない。本発明の製剤は、好ましくは、アルギン酸塩及び/又はアスコルビン酸塩及び/又はクエン酸塩を含まない。本書において“実施的に含まない”とは、調製又は製造時に、成分が製剤に添加されないことを意味する。
【0021】
ある実施態様において、本発明の製剤は、PEG以外のいかなる浸透剤をも実質的に含まない。
【0022】
本発明の固体製剤に使用するポリエチレングリコール(PEG)は、好ましくは、2,000乃至10,000、好ましくは2,500乃至8,500、好ましくは3,000乃至8,000、より好ましくは3,000乃至6,000、より好ましくは2,500乃至6,500、より好ましくは2,500乃至4,500、例えば3,000乃至4,500、例えば3,000乃至4,100、例えば3,000乃至4,000ダルトン範囲の、平均分子量(例えば重量平均分子量)を有する。PEGは、6,000乃至10,000、例えば7,000乃至9,000の範囲の平均分子量を有し得る。例えば、PEGは、国の又は地域の薬局方で定義されるPEG3,350、PEG4,000又はPEG8,000であり得、それらを含み得る。いくつかの国の薬局方で承認されたさらなる好適なPEGの例としてはマクロゴール(Macrogols)、例えばマクロゴール4,000が挙げられる。所望により、本発明の製剤に使用されるPEGは、2種以上の異なるPEG成分を含み得る。所望により、製剤に使用されるPEGは、少なくとも2種の異なる平均分子量を有し得る。ヒトへの使用に適する形態において妥当な分子量のPEGは、市販されている。
【0023】
好ましい実施態様において、PEGは、60乃至90w/w%、好ましくは70乃至90w/w%、より好ましくは70乃至89w/w%、例えば75乃至89w/w%の量で固体製剤に存在する。さらなる実施態様において、PEGは、78乃至89w/w%、例えば80乃至85w/w%、例えば81乃至85w/w%、例えば80乃至84w/w%、例えば82乃至84w/w%の量で存在する。さらなる実施態様において、PEGは、50乃至80w/w%、例えば60乃至80w/w%、例えば70乃至80w/w%、例えば70乃至79w/w%、例えば75乃至79w/w%の量で存在する。
【0024】
本発明の成分(b)の固形物は、好ましくはソルビトール、ラクトース、ラクトース及びスターチ、デキストレイト(dextrates)、セルロース(例えば微結晶セルロース)、キシリトール、マルチトール、マンニトールからなる群から選択される。ラクトース又は類似成分は、水和物形態で存在し得る。
【0025】
成分(b)の固形物がラクトース及びスターチであるとき、ラクトース成分は一水和物の形態であり得る。スターチ成分は、小麦スターチ、コーンスターチ、ポテトスターチ及びライススターチなどの任意の適切な原料から誘導され得る。ラクトース成分は、ラクトース/スターチ固形物の50%乃至95%、例えば60%乃至90%、例えば70乃至85%、例えば85%を占め得る。
【0026】
本発明に使用する成分(b)の固形物は、例えばヒトの摂取に適する純度とグレードであることが好ましい。
【0027】
成分(b)の固形物は、本発明の固体製剤の10乃至40w/w%を占める。好ましい実施態様において、成分(b)の固形物は、固体製剤の10乃至30%を占め、好ましくは10w/w%以上最大30w/w%(を含む)である。例えば、成分(b)の固形物は、10乃至25w/w%、例えば10乃至20w/w%、好ましくは12乃至20w/w%、より好ましくは12乃至19w/w%、12乃至18w/w%、又は12乃至17w/w%を占める。例えば、成分(b)の固形物は、本発明の固体製剤の14乃至20w/w%、14乃至19w/w%、14乃至18w/w%、14乃至17w/w%を占め、例えば本発明の固体製剤の15乃至16.5w/w%を占める。
【0028】
好ましくは、成分(b)の固形物はマンニトールである。本発明者らは、PEGとマンニトールを含む固体製剤が、仮に香味料を加えたとしてもPEGを含みマンニトールを含まない固体製剤と比べて、より口当たりが良いことを見出した。特に、PEGとマンニトールを含むタブレットは、PEGを含みマンニトールを含まないタブレットと比べて、タブレット製造時により少量の潤滑剤又は潤滑剤の注入を要することが見出された。タブレットにおける多量の潤滑剤は、一般に、タブレットを受け入れ難い味にする。減少させた量の潤滑剤(或いは不存在)は、PEGを含むがマンニトールを含まないタブレットと比べ、PEGとマンニトールを含むチュアブル又はサッカブルタブレットに、改善された美味しさ(味及び口当たり)をもたらす。
【0029】
概して、乾燥成分からなる固体製剤は、環式造粒とその後のパンチダイ装置を用いた打錠によって製造される。パンチダイ装置において、乾燥成分は一緒に圧縮される。驚くべきことに、PEGを含みマンニトールを含まない、或いはごく少量のマンニトールを含む固体製剤と比べ、PEGとマンニトールを特定の比率で含む本発明の固体製剤が、より良好な構造的完全性を有し、製造するのにより好都合であることが見出された。本発明の固体製剤は、より少量割合のマンニトールを含むか或いはマンニトールを含まない固体製剤と比べて、パンチダイ加工の間、キャッピング及びラミネーティングを受けにくい。ダイプレスの間にキャップ又はラミネートされた固体製剤は、使用に適さず、それらは不要物となる。本発明者らは、50乃至90w/w%のPEGと10乃至40w/w%のマンニトールを含む固体製剤が、マンニトールを含まない、或いは10%以下のマンニトール、例えば10%未満のマンニトールを含む固体製剤と比べて、より良好なタブレットプレス特性を有していることを見出した。
【0030】
マンニトールは、本発明の固体製剤の10乃至40w/w%を占める。好ましい実施態様において、マンニトールは固体製剤の10乃至30w/w%を占める。例えば、マンニトールは本発明の固体製剤の10乃至25w/w%、例えば10乃至20w/w%、好ましくは12乃至20w/w%、より好ましくは12乃至19w/w%、12乃至18w/w%、又は12乃至17w/w%を占める。例えば、マンニトールは本発明の固体製剤の14乃至20w/w%、14乃至19w/w%又は14乃至18w/w%、14乃至17w/w%を占める。マンニトールは様々な物質形態で提供され得る。例えば、マンニトールは、粒状、粉体状又はスプレードライ形態で市販されている。好ましい態様において、マンニトールは粒状である。マンニトールは、幾つかの供給者、例えばメルク(Merck)社、SPIポリオール(SPI Polyols)社、及びロケット(Roquette)社から市販されている。
【0031】
ある実施態様において、PEGとマンニトールは、PEG:マンニトールの質量比で1.25:1乃至9:1(例えば3:1乃至9:1、又は4:1乃至9:1)、好ましくは2:1乃至7:1、好ましくは4:1乃至6:1又は4:1乃至8:1、例えば5:1乃
至6:1で存在する。好ましい実施態様において、PEGとマンニトールの比率は5:1のあたりである。
【0032】
固体製剤の構造的完全性は、マンニトールが粒状マンニトールであるとき保持される。驚くべきことに、本発明の固体製剤は、粒状マンニトールを用いて構造的に安定する。一般に、粒状マンニトールは、他の物質の濃度が25質量%を超える場合には使用できないことが見出されている(医薬添加剤ハンドブック、第5版、ファーマスーティカルプレス社、2006、452頁)。本発明者らは、マンニトール以外の物質を60乃至90w/w%含む本発明の固体製剤が、容易に製造可能であり、良好な構造的完全性を有することを見出した。
【0033】
驚くべきことに、PEGとごく少量のマンニトールを含む、或いはマンニトールを含まない固体製剤と比べて、PEGとマンニトールを特定の比率で含有する本発明の固体製剤が、パンチダイ装置に対してスティッキング(付着)しにくいことが見出された。これは、製造機械の付着物は、製造中断時間とそれらに付随するコスト増につながり得るために、工業規模で本発明の製剤を製造する際に特に重要である。
【0034】
潤滑剤は、パンチ又はダイに対して又はダイプレス後に付着する傾向を下げるために、タブレット製剤に含まれ得る。潤滑剤の例としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カリウム、タルク、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム及びパラフィンが挙げられる。異なる潤滑剤の混合物が使用され得る。PEGとごく少量のマンニトールを含む、或いはマンニトールを含まないタブレットに比べて、PEGとマンニトールを特定の比率で含む本発明の固体製剤は、満足なスティッキング防止の為により少量の潤滑剤を要することが見出された。好ましくは、本発明の固体製剤は、2.0%w/w%以下、例えば1.5w/w%以下、又は1.0w/w%以下の量で潤滑剤を含む。例えば、それは、0.1乃至0.9w/w%、例えば0.2乃至0.8w/w%、好ましくは0.3乃至0.7w/w%の量で潤滑剤を含み得る。例えば、潤滑剤は、成分(b)の固形物(例えばマンニトール):潤滑剤比率で170:1乃至16:1、例えば57:1乃至20:1で存在し得る。特に好ましい潤滑剤はステアリン酸マグネシウムである。潤滑剤がステアリン酸マグネシウムである場合、1w/w%下のレベルでの使用で、満足なスティッキング防止に効果的である。従って、ある実施態様において、本発明のタブレットはさらに硫酸マグネシウムを0.1乃至0.9w/w、%例えば0.2乃至0.8w/w%、好ましくは0.3乃至0.7w/w%、より好ましくは0.5w/w%の量で含む。一般に、マンニトールを含む製剤においてステアリン酸マグネシウムは1%を超えるレベルが要求される(医薬添加剤ハンドブック、第5版、ファーマスーティカルプレス社、2006、452頁)が、驚くべきことにステアリン酸マグネシウムは前述のレベルで効果的である。
【0035】
よって本発明は、
(a)50−90w/w% 2,000乃至10,000Da範囲内の平均分子量を有するポリエチレングリコール(PEG);
(b)10−40w/w% マンニトール;及び
(c)0.1乃至0.9w/w%(例えば0.2乃至0.8w/w%、0.3乃至0.7w/w%、例えば0.5w/w%) ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤
を含む、固形物として経口投与するための固体製剤を提供する。
【0036】
幾つかの実施態様において、マンニトール:潤滑剤の比率は、好ましくは10:1以上、好ましくは20:1以上、例えば25:1以上、例えば30:1以上(例えば30:1乃至35:1、例えば30.6:1又は32.4:1)である。
【0037】
ある実施態様において、本発明の固体製剤は、いずれの添加された香味料を含まない。
好ましい実施態様において、本発明の固体製剤は、少なくとも一種の香味料を含む。
好適な香味料は、様々な香味料製造者及び供給者、例えばインターナショナルフレイバーアンドフレグランス社(英国,シービー9 8エルジー,サフォーク、ハーバーヒル、ダドリーヒル)、ウンゲラーアンドカンパニー社(英国,シーエッチ1 4エルピー,チェスター、シーランドロード)、フィルメニッヒ社(英国,ユービー2 5エヌエヌ,ミドルセックス、サウスオール,ヘイズロード)、又はS.ブラック社(英国,エスジー13
7ワイエッチ,ハート,ハートフォード,ジョンテートロード,フォックスホールズビジネスパーク)から入手可能である。好適な香味料の例としては、オレンジ、レモン−ライム、レモン、シトラス、チョコレート、トロピカルフルーツ、アロエベラ、ペパーミント、紅茶、ストロベリー、グレープフルーツ、ブラックカラント、パイナップル及びバニラ、ラズベリー−レモン、コーラフレイバー、及びそれらの組み合わせである。
【0038】
好ましい香味料は、ペパーミント及びラズベリー−レモンフレイバーである。
【0039】
香味料は、固体製剤全体に存在し得るか、或いは、その表面上にコートされ得る。一つの実施態様において、香味料は固体製剤の全体に存在する。そのような固体製剤において、香味料は、好ましくは固体製剤の0.1乃至15w/w%を占める。例えば香味料は、固体製剤の0.1乃至5w/w%、例えば0.1乃至2.0w/w%、例えば0.2乃至2.0w/w%を占める。香味料がペパーミントの場合、好ましくは0.1乃至1.0w/w%、例えば0.15乃至0.5w/w%のレベルで存在する。マンニトールなどの成分(b)の固形物が本発明の固体製剤に14乃至17w/w%のレベルで存在する場合、このレベルは、特に好ましい。香味料がラズベリー−レモンの場合、好ましくは0.5乃至20w/w%、例えば1.0乃至2.0w/w%、例えば1.2乃至1.8w/w%のレベルで存在する。マンニトールなどの成分(b)の固形物が本発明の固体製剤に14乃至17w/w%のレベルで存在する場合、このレベルが特に好ましい。
【0040】
ある実施態様において、マンニトールなどの成分(b)の固形物と香味料は、例えば、170:1乃至3:1の固形物:香味料の比率で存在する;香味料がペパーミントの場合、マンニトールなどの成分(b)の固形物と香味料は、好ましくは113:1乃至28:1の固形物:香味料の比率で存在する。香味料がラズベリー−レモンの場合、マンニトールなどの成分(b)の固形物と香味料は、好ましくは、14:1乃至7:1の成分(b)の固形物:香味料の比率で存在する;
【0041】
本発明の固体製剤は、一種以上の甘味料を含み得る。甘味料は、砂糖ベースであり得る。好ましくは、それらは砂糖ベースでない。好ましい甘味料としては、アスパルテーム、アセサルフェームカリウム(アセサルフェームK)、スクラロース及びサッカリン又はそれらの組み合わせである。或いは、本発明の製剤は添加された甘味料を実質的に含まないことが好ましく、例えば、製剤中の異なる成分の数が最小化されることが好ましい。甘味料が存在する場合、例えば0.001乃至1w/w%の量で存在し得る。より好ましくは、甘味料は0.1乃至1w/w%の量で存在し得る。満足な味を得るために必要とされる甘味料レベルは、製剤の他の成分の存在、その種類及び量によって決まる。
【0042】
概して、本発明の固体製剤に関して防腐剤又は抗酸化剤を含むことは必要ではない。それにもかかわらず、要求される場合には、低レベルの抗酸化剤又は防腐剤が含まれ得る。本発明の製剤は、(本書に記載された香味料以外の)硫酸ナトリウムの味をマスクするような“塩味”マスキング剤、そして鉱酸の塩などの非脂肪酸の塩を実質的に含まないことが好ましい。
【0043】
本発明の固体製剤は、任意の手頃なサイズであり得る。上述したようにタブレットは、所望量のPEGを対象に提供するのに十分な大きさであるが、口中で不快感を感じたり、
噛んだり舐めたりするのに困難であったり、或いは包装に困難であるほどは大きくない。タブレットは、例えば、0.5乃至10g、より好ましくは0.5乃至5g、例えば1.0乃至5.0g、例えば2.0乃至3.5g、例えば2.5乃至3.5gの量であり得る。ある実施態様において、本発明のタブレットは、2.5乃至3.0g、例えば2.75gの量を有する。ある用途のために、多量のPEGが対象に投与される場合、例えば3乃至10g、例えば3乃至5g、3乃至7g、4乃至7g、又は5乃至8g、例えば4乃至7gの量を有するより大きなタブレットが便利であり得る。ある用途のために、例えば小児用途に、少量のPEGが対象に投与される場合、例えば0.5乃至2.0g、例えば1.0乃至1.7g、例えば1.25乃至1.50gの量を有するより小さなタブレットが便利であり得る。
【0044】
本発明の固体製剤は、従って、
(a)2,000乃至10,000Da範囲内の平均分子量を有する1.00−3.15gのポリエチレングリコール(PEG)
(b)0.20−1.40gのマンニトールなどの固形物
を含む2.0乃至3.5g量の固体製剤であり得る。
【0045】
本発明の固体製剤は、従って、
(a)2,000乃至10,000Da範囲内の平均分子量を有する1.25−3.15gのポリエチレングリコール(PEG)
(b)0.25−1.40gのマンニトールなどの固形物
を含む2.5乃至3.5g量の固体製剤であり得る。
【0046】
同様に、本発明の製剤は、従って、
(a)2,000乃至10,000Da範囲内の平均分子量を有する0.50−1.575gのポリエチレングリコール(PEG)
(b)0.10−0.70gのマンニトールなどの固形物
を含む1.0乃至1.75g量の固体製剤であり得る。
【0047】
上述したように、本発明の固体製剤中に、潤滑剤(例えばステアリン酸マグネシウム)は2w/w%以下、例えば1w/w%以下の量で存在し得る。2.0乃至3.5g量の本発明の固体製剤は、従って、0.07g以下の潤滑剤、例えば0.35g以下の潤滑剤を含み得る。例えば、潤滑剤を0.002乃至0.0315g、例えば0.004乃至0.028g、例えば0.006乃至0.0245gの量で含み得る。3.0乃至7.0g量の本発明のより大きい製剤は、0.14g以下の潤滑剤、例えば0.07g以下の潤滑剤を含み得る。例えば、潤滑剤を0.003乃至0.063g、例えば0.006乃至0.056g、例えば0.009乃至0.049gの量で含み得る。1.0乃至1.75g量の本発明のより小さい製剤は、0.035g以下の潤滑剤、例えば0.0175g以下の潤滑剤を含み得る。例えば、潤滑剤を0.001乃至0.01575g、例えば0.002乃至0.014g、例えば0.003乃至0.01225gの量で含み得る。
【0048】
上述したように、本発明の固体製剤中に、香味料が存在し得、存在する場合、固体製剤の0.1乃至15w/w%を占めることが好ましい。2.0乃至3.5g量の本発明の固体製剤は、従って、0.002乃至0.525g量の香味料、例えば0.002乃至0.175g、例えば0.002乃至0.07g、例えば0.004g乃至0.07gの香味料を含み得る。3.0乃至7.0g量の本発明のより大きい製剤は、0.003乃至1.05gの香味料、例えば、0.003乃至0.35g、例えば0.003乃至0.14g、例えば0.006乃至0.14gの香味料を含み得る。1.0乃至1.75g量の本発明のより小さい製剤は、0.001乃至0.2625gの香味料、例えば、0.001乃至0.0525g、例えば0.001乃至0.021g、例えば0.002乃至0.02
1gの香味料を含み得る。
【0049】
例えば、本発明の固体製剤は、
(a)50−90w/w% 2,000乃至10,000Da範囲内の平均分子量を有するポリエチレングリコール(PEG);
(b)10−30w/w% マンニトールなどの固形物;
(c)0.1−2.0w/w% 潤滑剤;及び
(d)0.1−15w/w% 香味料
を含み得る。
【0050】
ある実施態様において、本発明の固体製剤は、
(a)70−90w/w% 3,000乃至8,000Da範囲内の平均分子量を有するポリエチレングリコール(PEG);
(b)10−25w/w% マンニトールなどの固形物;
(c)0.1−1.5w/w% ステアリン酸マグネシウム;及び
(d)0.1−2.0w/w% 香味料
を含み得る。
【0051】
例えば、本発明の固体製剤は、
(a)75−89w/w% 3,000乃至4,000Da範囲内の平均分子量を有するポリエチレングリコール(PEG);
(b)10−20w/w% マンニトールなどの固形物;
(c)0.2−0.8w/w% ステアリン酸マグネシウム;及び
(d)0.1−1.0w/w% 香味料
を含み得る。
【0052】
例えば、本発明の固体製剤は、
(a)1.00−3.15g 2,000乃至10,000Da範囲内の平均分子量を有するポリエチレングリコール(PEG);
(b)0.20−1.40g マンニトールなどの固形物;
(c)0.002−0.07g 潤滑剤;及び
(d)0.002−0.525g 香味料
を含み得る。
【0053】
ある実施態様において、本発明の固体製剤は、
(a)1.40−3.15g 3,000乃至8,000Da範囲内の平均分子量を有するポリエチレングリコール(PEG);
(b)0.20−0.875g マンニトールなどの固形物;
(c)0.002−0.0525g ステアリン酸マグネシウム;及び
(d)0.002−0.07g 香味料
を含み得る。
【0054】
例えば、本発明の固体製剤は、
(a)1.5−3.115g 3,000乃至4,000Da範囲内の平均分子量を有するポリエチレングリコール(PEG);
(b)0.20−0.70g マンニトールなどの固形物;
(c)0.004−0.016g ステアリン酸マグネシウム;及び
(d)0.002−0.035g 香味料
を含み得る。
【0055】
例えば、本発明の固体製剤は、
(a)2273乃至2284mg 3,000乃至4,000Da範囲内の平均分子量を有するポリエチレングリコール(PEG);
(b)420乃至446mg マンニトールなどの固形物;
(c)13.5乃至13.75mg ステアリン酸マグネシウム;及び
(d)11乃至42mg ペパーミント又はラズベリー/レモンフレーバーなどの香味料を含み得る。
【0056】
本発明の固体製剤は、任意の便利な形状に包装され得る。例えば、多数(5、10、15又は20など)の本発明の固体製剤の単位(例えばタブレット)を、ビタミン補助食品産業における慣例的な方法で包装し得る。例えば、それらは、取り外し可能であり且つ交換可能な閉じ手段、例えば栓などが備え付けられたチューブ(PTFEチューブなど)に包装され得る。或いは、本発明の固体製剤は、取り外し可能であり且つ交換可能な蓋を有する瓶や他の容器、又はバッグ、又は包装紙(例えばホイル包装紙)で提供され得る。好ましくは乾燥剤もまた存在する。或いは、それらは、ブリスターパック中に包装され得る。ある実施態様において、固体製剤は個々の単位(例えばタブレット)周囲にどんな包装もなしに、チューブ、瓶、バッグ、包装紙又は他の容器中に包装される。所望により、本発明の固体製剤の個々の単位は包装され得る。好ましい実施態様において、本発明の製剤30単位が、所望により使用指示書とともに3つのチューブに(例えば1チューブあたり10単位)或いは他の包装に分けて提供される。本発明の単位は、既に入手したチューブに本発明の単位の補充を可能にするリフィルバッグでも提供され得る。
【0057】
本発明の固体製剤は、提示したように、対象によって自力で摂取可能であり、そして噛んだり舐めたり可能である。対象は、固体製剤とともに水或いは他の飲料の摂取を必要としない。ある対象は、摂取を促進するために、本発明の固体製剤を水又は他の液体とともに或いは摂取直後に飲むことを望み得る。便利な包装及び水又は他の飲料の摂取を必要としないことは、現在の市場における他の形態のPEGベースの製品と比べ、対象に対する固体製剤の利便性を大いに増加させる。本発明の製剤は、食事やスナックを食べる前に、食事やスナックと一緒に、或いは食事やスナックの後に摂取され得る。
【0058】
一つの実施態様において、本発明の固体製剤は、胃腸疾患の予防に使用され得る。製剤は、特に良好な健康状態の維持に関して、とりわけ良好な胃腸の健康の維持に関して有益であり得る。例えばそれは、排泄物の脱水の防止、排便しやすくするための排泄物の軟化、便秘の防止及び正常な胃腸通過の可能であり得る。本発明の固体製剤は、健常者において、排泄物の軟化を促進し、排泄物の量を増加させ及び/又は排便回数を増加させ得る。これら特性の改善は、幸福感の増加につながり得る。
【0059】
本発明は、従って、本発明の固体製剤の投与を含む、健常者における排泄物の軟化、排泄物の量の増加及び/又は排便回数の増加、排泄物の脱水の防止、排便しやすくするための排泄物の軟化、或いは便秘の防止といった、健常者における胃腸疾患を予防する方法を提供する。特に、健常者における排泄物の軟化、排泄物の量の増加及び/又は排便回数の増加、排泄物の脱水の防止、排便しやすくするための排泄物の軟化、或いは便秘の防止といった、健常者における胃腸疾患を予防する非治療的方法を提供する。
【0060】
本書において、用語“非治療的”及びそれらの文法的変化は、本発明の製剤が好ましくは体に対する測定可能な薬理効果、免疫効果又は代謝効果を有していないことを意味する。
【0061】
本発明の製剤は50歳以上の対象、例えば60、65又は70歳以上の対象に特に適している。本発明における健常者とは、特に便秘症状が発現しやすく、そのような症状の発現回数を遅らせる或いは減少させること、或いは、便秘の発現を予防することを望む者である。そうすることによって、本発明の製剤は、そのような対象に対して、例えば下剤の使用といった便秘の治療ためにより介入的な方法を探す必要性を減少させ得る。本発明の製剤はまた、排便時の力みを防止し得、それは健康である(すなわち正常な排便を有する)が、前述の緊張が対象に対して危険度をもたらすような高血圧の人に対して特に有益であり得る。
【0062】
本発明の対象は、哺乳類、概してヒトである。
【0063】
ある実施態様において、対象は概して、1日当たり最大6g(或いはおよそその辺り)の、例えば1日当たり2乃至6g、例えば1日当たり3乃至5g、例えば1日当たり4乃至5gのPEGを摂取する。その実施態様において、製剤は、緩下効果を有する性質及び量を有する成分を含まない。PEGは1日当たり6gレベルの摂取では成人において重大な緩下作用をもたらすとはみなされていない。マンニトール、香味料及び潤滑剤成分もまた、製剤が1日当たり最大6gのPEGを提供する際にそれらが提供される1日当たりのレベルでは、重大な緩下作用をもたらすとはみなされていない。総量2.0乃至3.5gの、PEGを85w/w%含む固体製剤に関して、健常者は、1日当たり1又は2、或いは1、2又は3(1日当たりPEGを最大6g(或いはおおよそその辺り)供給する)の摂取が推奨され得る。より小さい固体製剤(例えば1.0乃至1.75g総量)に関して、健常者は1日当たり1乃至6、例えば2乃至5(1日当たりPEGを最大6g(或いはおおよそその辺り)供給する)の摂取が推奨され得る。反対に、より大きな固体製剤(例えば3.0乃至7.0g総量)に関して、健常者は1日当たり1又は2(1日当たりPEGを最大6g(或いはおおよそその辺り)供給する)の摂取が推奨され得る。
【0064】
本発明の製剤は、対象に対して長期間、最大6g(或いはおおよそその辺り)のPEGの摂取を可能とするのに特に適している。好ましくは、本発明の製剤は、健常者が、1日当たり4乃至5g(或いはおおよそその辺り)のPEGを摂取するのを可能にする。長期間(すなわち日常)摂取される、そのようなPEG量は、上述した胃腸疾患(特に排便に関するもの)を予防し、過度の胃腸障害(例えば軟便)を引き起こさずに胃腸の健康を維持するという観点から有利である。
【0065】
長期間の高容量のPEG(例えば10g以上)の摂取は、胃腸系疾患の予防或いは治療に実に効果的であり得るが、同時に、そのような量は、望ましくない胃腸傷害を生み出す可能性が高い。前述したように、そのような高容量のPEGを摂取する対象が、他に関しては健康である場合、その摂取が不快、不便、さもなくば不愉快であるとき、継続することのあらゆる有益性にもかかわらず、彼らはおそらく摂取を続けないであろう。
【0066】
従って、本発明は、前述したように、煩わしくなるような大量単位の製剤を摂取する必要なしに、効果的な量のPEGを提供するにもかかわらず、摂取に不快にならないような大きすぎないサイズを有し、口当たりがよく、製造が容易であるような、健常者における胃腸疾患の予防又は胃腸の健康の維持のための固体製剤を提供する。そうすることで、本発明の製剤は、健常者による、日常的な或いは他の一定期間の常習的な使用を可能にする。
【0067】
よって本発明は、健常者(例えばヒト)に対して、例えば排泄物の軟化、排泄物の量の増加及び/又は排便回数の増加、排泄物の脱水の防止、排便しやすくするための排泄物の軟化、或いは便秘の防止といった、胃腸疾患を予防する或いは胃腸の健康を維持する方法に使用するための、固体(好ましくは1.0乃至5.0g量を有する)として経口投与する固体製剤を提供するものであり、該製剤は:
(a)50−90w/w%(例えば60乃至90w/w%、好ましくは70乃至90w/
w%、より好ましくは70乃至89w/w%、例えば75乃至89w/w%、例えば78乃至89w/w%、80乃至85w/w%、81乃至85w/w%、80乃至84w/w%、82乃至84w/w%) 2,000乃至10,000Daの平均分子量を有するポリエチレングリコール(PEG);
(b)10−40w/w%(例えば10乃至25w/w%、10乃至20w/w%、好ましくは12乃至20w/w%、より好ましくは12乃至19w/w%、12乃至18w/w%、12乃至17w/w%、例えば14乃至20w/w%、14乃至19w/w%、14乃至18w/w%、14乃至17w/w%) マンニトールなどの固形物;とともに
(c)所望により上述した潤滑剤、所望により香味料及び/又は所望により甘味料;
を含み、該方法は、対象が1日当たり最大6g(或いはおおよそその辺り)のPEGを摂取できるように投与することを含む、方法である。
【0068】
好ましくは、前記方法は、対象が1日当たり2g乃至6g、例えば2g乃至5.5g摂取できるように、前記製剤を投与することを含む。好ましくは、前記方法は、毎日又は隔日で実施される。好ましくは、本方法は、少なくとも2週間、好ましくは少なくとも丸一ヶ月、より好ましくは少なくとも連続6ヶ月、或いは少なくとも連続12ヶ月、又は少なくとも連続24又は36ヶ月を通して実施される。
【0069】
本発明はまた、胃腸疾患を予防する、排泄物の脱水を防止する、排便しやすくするための排泄物を軟化する、便秘を防止する、そして正常な胃腸通過を可能とするための、2g程度のPEG3350及びラズベリー−レモン又はミントフレーバーを含むタブレットを提供する。対象は、1日1又は2タブレットを摂取し得る。タブレットはマルチタブレットパック、例えば30タブレットの一部で有り得る。マルチタブレットパック、例えば段ボール箱は、さらに、例えば各々10タブレット入りの容器に分けられ得るか、或いは、それ自身が該容器を含み得;例えば、段ボール箱は、それぞれ10タブレットを含む、3本のチューブを含み得る。容器、例えばチューブは、好ましくは開封明示シールを有する。パック及び/又はコンテナは、好ましくは、更に製剤の使用指示書を含む。指示書は、好ましくは、対象に、個々のタブレットを口中に入れ、そしてそれらが完全に溶けるまで噛むか又は舐めるかを指示する:所望により、コップ1杯の水をその方法を助けるために飲んでもよいことを指示する。
【0070】
PEGはまた、大腸及び/又は直腸癌の予防に効果的であると記載されている(欧州特許第1124566号明細書参照)。従って、さらなる実施態様において、本発明の固体製剤は、PEGベースの組成物として、大腸及び/又は直腸癌(例えば結腸直腸癌)の治療又は予防に使用され得る。本発明の固体製剤を患者に投与することを含む、患者の大腸及び/又は直腸癌を治療する又は予防する方法もまた提供される。この実施態様において効果的であり、適切な1日のPEG量は、1日当たり6.5g以上、例えば8.0g以上、例えば6.5g乃至100g、例えば8乃至50gのPEGである。所望量のPEGを獲得するために、患者は、適切なPEG量である本発明の固体製剤の適切な数量を投与され得る。要求される固体製剤の数量は、製剤中のPEG濃度及び各固体製剤の量に依存する。各固体製剤におけるPEG総量を減少させることは、比例して、対象が摂取を要することとなる固体製剤の数を増加させることをもたらす。
【0071】
この実施態様において、本発明の固体製剤は、好ましくは実質的にPEG及び/又はマンニトール以外の緩下効果を有する性質及び量を有する成分を含まない。
【0072】
上述の本発明の実施態様に関して、用語“含む(comprising)”及びその文法的変化は、むしろ“基本的に〜から構成される(consisting essentially of)”又は“〜から構成される(consisting of)”を表し得ることは、この明細書の読者にとって明らかであろう。
【実施例】
【0073】
実施例1:マンニトールを含まないPEGタブレットとマンニトールを含むPEGタブレットの比較
表1aに示すタブレットを製造した。材料を調剤し、バッグブレンドした。単位処方量を、通常の製造速度で、標準的なステンレススティールパンチと直径22mmのフラットと傾斜刃とPTFEインサートを備えるマネスティ(Manesty)D装置で製造した。タブレットの特性を記録し、これらを下記表1bに示す。表中、*は比較例を示す。
【0074】
表1a及び表1bにおいて、PEGのみで製造されたタブレット1Aはパンチに付着し、キャップ状に剥離しそして欠けていたことが示された。タブレット1B、1C及び1Dに示すように、ステアリン酸マグネシウムのある程度の配合により、キャッピング(キャップ状に剥離する)とチッピング(欠ける)を減少可能であった。しかしながら、ステアリン酸マグネシウムを配合したタブレット、特にタブレット1C及び1Dのように高容量のステアリン酸マグネシウムを有するタブレットは、味が悪く、硬度にも劣った。対照的に、マンニトールを配合したタブレット1Eは良い味であり、優れた硬度であり、そして最小限のキャッピングのみで製造されるた。
【0075】
わずか0.5w/w%のステアリン酸マグネシウム潤滑剤とともに、マンニトールの添加は、優れた加工特性を有するタブレットを提供することがわかった。マンニトールを含有するタブレットにおいて、マンニトールを含有しないタブレットでは獲得できない、好ましい味を獲得できることがわかった。
【0076】
【表1】
【0077】
実施例2:異なるマンニトールw/w%を含むタブレットの比較
表2に記載のタブレットを、乾燥原料を混合し、パンチとダイ装置で圧縮することにより製造した。タブレット2A乃至2Cに関して、装置は、標準的なステンレススティール
パンチと直径22mmのフラットと傾斜刃とを備え、PTFEとブルカロン(Volucalon)インサートを備えるI Holland社のマネスティ(Manesty)D装置であった。タブレット2D及び2Eに関して、単位処方量を、通常の製造速度で、標準的なステンレススティールパンチと直径22mmのフラットと傾斜刃を備えた、マネスティ(Manesty)D装置で圧縮した。タブレットの特性を記録し、これらを下記表2bに示す。表中、*は比較例を示す。
【0078】
タブレット2Aは許容出来る味を有していた。しかしながら、該タブレットはタブレット製造装置にスティッキング(付着)しやすく、多くのタブレットがキャッピング又はラミネーティング(層状に剥離する)され、それらを使用に適さないものにした。タブレット2Bは、タブレット2Aと同じ香味料を含み、但しより多くのマンニトール(2A中9.1%に対し15.3%)とより少ない香味料(5.4%に対し1.5%)を含む。タブレット2Bは、許容出来る味を有し、タブレット製造装置に対するスティッキング、及びタブレットのキャッピング又はラミネーティングの痕跡がなかった。タブレット2Cは、タブレット2Bに対して類似量のPEG、マンニトール及びステアリン酸マグネシウムを含むが、香味料はペパーミントである。それはタブレット2Bと同様の特性を示した。タブレット2Dは、香味料を含まず、10%のマンニトールを含む。それはキャッピングとスティッキングを示さず、ごく僅かな量のチッピングを示した。タブレット2Eは、香味料を含まず、40%のマンニトールを含む。それは、優れた製造特性を示した。タブレット2Dと2Eはタブレット2A乃至2Cと比べて無味であった。これはおそらく香味料の非存在によるとみられる。味は、しかしながら、好ましいものではなかった。タブレット2F乃至2Hは、全て優れた製造特性と許容可能な味を示した。
【0079】
59.5乃至89.5w/w%のPEG(特に82.7又は82.9w/w%のPEG)並びに10乃至40w/w%のマンニトール(特に15.3又は16.2w/wの%マンニトール)を含むタブレットは、85.0%のPEGと9.1%のマンニトールを含むタブレットと比べて、より容易な製造特性を有していたことがわかった。
【0080】
【表2】
【0081】
【表3】
【0082】
【表4】
【0083】
実施例3:マンニトールと異なるステアリン酸マグネシウムw/w%を含むタブレットの比較
表3aに記載のタブレットを製造した。材料を調剤し、バッグブレンドした。単位処方
量を、通常の製造速度で、標準的なステンレススティールパンチと直径22mmのフラットと傾斜刃とPTFEインサートを備えるマネスティ(Manesty)D装置で圧縮した。タブレットの特性を記録し、これらを下記表3bに示す。表中、*は比較例を示す。
【0084】
表3a及び3bにおいて、PEGと15w/wの%マンニトールと、0.2w/w%、0.5w/w%、又は5.0w/w%のステアリン酸マグネシウムを含有するタブレットは、優れた製造特性と、許容可能な味を有していた。
【0085】
【表5】
【0086】
実施例4:PEG+マンニトールタブレットの様々な香味料の比較
様々な香味料を含む実施例2のタブレットと類似のタブレットを、乾燥原料を混合し、パンチとダイ装置で圧縮することにより製造した。装置は、標準的なステンレススティールパンチと直径22mmのフラットと傾斜刃を備え、PTFEとブルカロン(Volucalon)インサートを備えるI Holland社のマネスティ(Manesty)D16パンチD装置であった。
【0087】
パネルのテイスターにタブレットを提供した。彼らに各タブレットを味わい、それらを味に重要視して、1(好ましくない)から5(好ましい)のスコア付けを依頼した。22人のテイスターがおり、彼らのスコアを合計した。ペパーミントフレーバータブレット(スコア=65)とレモンラズベリーフレーバータブレット(スコア=87)が、レモンライムフレーバータブレット(スコア=37)及びオレンジフレーバータブレット(スコア=23)よりも好ましいことが分かった。
【0088】
実施例5:様々な別の固形物を含むタブレットの比較
マンニトール以外の固形物を含有するタブレットを、上述の実施例2のタブレットと同
様の方法で製造した。これらタブレットの組成と特性を以下の表5a及び5bに示す。
【0089】
【表6】
【0090】
実施例6:更なる様々な固形物を含むタブレットの比較
マンニトール以外の固形物を含むタブレットを、上述の実施例2のタブレットと同様の方法で製造した。これらタブレットの組成と特性を以下の表6a及び6bに示す。
【0091】
【表7】
【先行技術文献】
【特許文献】
【0092】
【特許文献1】国際公開第2005/102364号パンフレット
【特許文献2】国際公開第2006/122104号パンフレット
【特許文献3】欧州特許第1124566号明細書
【非特許文献】
【0093】
【非特許文献1】Flourie,B.et al.,Gastroenterol.Clin.Biol.,1994,18,A108
【非特許文献2】Hudziak,H.et al.,Gastroenterol.Clin.Biol.,1996,20,418−423
【非特許文献3】Bernier,J−J.,Donazzolo,Y.,Gastroenterol.Clin.Biol.,1997,21,7−11