特許第5872666号(P5872666)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5872666LEDユニット及びLED装置及び照明器具
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5872666
(24)【登録日】2016年1月22日
(45)【発行日】2016年3月1日
(54)【発明の名称】LEDユニット及びLED装置及び照明器具
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/00 20100101AFI20160216BHJP
   H05B 37/02 20060101ALI20160216BHJP
【FI】
   H01L33/00 J
   H05B37/02 J
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-226837(P2014-226837)
(22)【出願日】2014年11月7日
(62)【分割の表示】特願2010-55264(P2010-55264)の分割
【原出願日】2010年3月12日
(65)【公開番号】特開2015-65449(P2015-65449A)
(43)【公開日】2015年4月9日
【審査請求日】2014年11月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099461
【弁理士】
【氏名又は名称】溝井 章司
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼月 努
【審査官】 吉野 三寛
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−302295(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00−33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直列に接続された複数のLEDと、
前記複数のLEDに流れる電流を検出するとともに、前記電流が検出されないときに前記複数のLEDを短絡する不点灯回避装置と、
を備え
前記不点灯回避装置は、
前記複数のLEDと直列に接続される電流検出器と、
前記複数のLEDと前記電流検出器とからなる直列回路と並列に接続され、前記電流検出器が検出する前記電流の検出結果に基づいて制御されるスイッチと、
を有することを特徴とするLEDユニット。
【請求項2】
直列に接続された複数のLEDを有する一つのLEDユニットと、前記LEDユニットと直列に接続され前記LEDユニットに流れる電流を検出する一つの電流検出器とからなる直列回路と、
前記電流検出器が検出する前記電流の検出結果に基づいて制御される一つのスイッチと、前記スイッチと直列に接続される一つの抵抗とからなる直列回路と、
を並列に接続したことを特徴とするLED装置。
【請求項3】
前記スイッチは、オンの状態で前記複数のLEDを短絡するスイッチであり、
前記抵抗は、電源オン時に、前記LEDユニットの前記複数のLEDを点灯させる電圧を生成する抵抗値を有し、
前記電流検出器は、電源オン時に、前記複数のLEDのすべてのLEDが点灯することにより前記スイッチをオフにし、
前記電流検出器は、前記複数のLEDのすべてのLEDの点灯中に、前記複数のLEDの少なくともいずれか一つのLEDがオープン故障することにより前記スイッチをオンにすることを特徴とする請求項記載のLED装置。
【請求項4】
前記抵抗は、温度により抵抗値が変化する抵抗であることを特徴とする請求項または記載のLED装置。
【請求項5】
請求項1に記載のLEDユニットが、直列に複数接続されたことを特徴とするLED装置。
【請求項6】
請求項1に記載のLEDユニット、または、請求項2から5のいずれかに記載のLED装置を備えたことを特徴とする照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、1個以上の発光ダイオード(Light Emitting Diode、以下LEDと呼ぶ)を直列に接続したLEDユニットを複数直列に接続したLED装置に関する。また、そのLED装置を用いる照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、機構部材によってオープン故障したLEDの端子間を短絡し、短絡部分の電圧降下を微小もしくは皆無として発熱を回避し、他のLEDを正常に点灯させるLED点灯装置を得ることを目的として、直列に接続したLEDの中でいずれかのLEDにオープン故障が起ると、オープン故障を起したLEDの端子間を機構部材によって短絡する短絡部を備えたLED点灯装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このLED点灯装置は、直列に接続したLEDの中でオープン故障を起したものを短絡部が機構部材によって短絡するようにしたので、短絡部の設置スペースを抑えると共に短絡による発熱を抑えて残りの正常なLEDを点灯させることができるという効果があるというものである。
【0004】
また、一個でもLEDが短絡又は断線した場合でも、その故障を検知できる故障検知装置を提供することを目的として、直流電源の出力電圧で駆動される複数個のLEDを直列に接続してなる負荷の故障を検知するための故障検知装置であって、LEDの各々又は任意の個数に対してスイッチ素子を並列に接続してなるスイッチ回路と、所定の周期(T1)に従って順次巡回しながら周期(T1)内の一定時間(t1)、スイッチ回路の各スイッチ素子をオンし、スイッチ素子と並列接続したLEDを短絡するスイッチ制御回路と、直流電源の出力端に接続され、出力電圧の変化を監視し、周期(T1)の時間内に出力電圧の変化がない場合に異常信号を出力する出力電圧監視回路とを備えた故障検知装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
この故障検知装置は、一個のLEDが短絡した故障でも検知できるので、故障を速やかに利用者に知らせることができる。また、LEDの断線故障も検知すると共に、電源と灯具との間の配線が断線した場合も検知できる。このような断線故障の検出のために必要以上に高い値の出力制限電圧を設定する必要がなく、性能の劣化やコスト増大を防止できるというものである。
【0006】
さらに、多数の発光ダイオードを光源として使用する場合において、発光ダイオードの故障時の課題を解決することを目的として、複数個の発光ダイオードを直列に接続した発光ダイオード列と、その発光ダイオード列内のそれぞれの発光ダイオードと並列に接続された異常時短絡素子とを備えた構成としたLED照明装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0007】
このLED照明装置は、複数個直列接続された発光ダイオードのいずれか1つが故障した場合に、その故障した発光ダイオードと並列接続された異常時短絡素子に、通常時よりも高電圧が印加されることになり、その高電圧で異常時短絡素子が短絡することで、直列接続された他の発光ダイオードについては電源回路からの駆動電源が印加され、故障した発光ダイオード以外の発光ダイオードは継続して発光するようになるというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2009−38247号公報
【特許文献2】特開2008−251276号公報
【特許文献3】特開2007−12381号公報
【特許文献4】特開2009−302295号公報
【特許文献5】特開2007−165161号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記特許文献1乃至3に記載された従来の技術は、以下に示すような課題がある。
(1)各LEDに並列に接続されるスイッチ素子と、LEDの故障を検知する制御装置とを搭載した場合、コストが高くなる。
(2)LEDが故障した場合、該LEDを短絡して正常な他のLEDを点灯させる機能を持たないLEDが多数直列に接続されたLEDユニット(基板)を使用する場合、LEDユニット単位での対策ができない。
(3)例えば、LEDのオープン故障を検知したら、その両端の電圧を検知し、LEDに並列に搭載したスイッチ回路を短絡して故障したLEDを回避する回路方式の場合において、LEDの電源が定電流電源で、且つ直列に接続されるLEDの数が種々異なる場合、1個のLEDがOPNE(解放)故障した時の該LEDの両端電圧は固定値でなくなる。そのため、オープン故障したLEDの両端の電圧の検知電圧の規定値が個々のケースで変更が必要になる。従って、回路が複雑になる。
(4)故障時の温度によってスイッチを稼動させる方式の場合、外気温や器具の温度の影響を受けるので、誤動作をする課題がある。また、温度上昇までに時間のかかるケースの場合、復帰するまで長い時間LEDが消灯する課題がある。
【0010】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、1個以上のLEDが直列に接続されたLEDユニットの一つがオープン故障した場合でも、正常な他のLEDユニットを点灯させることができるLED装置及びそのLED装置を搭載する照明器具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明に係るLEDユニットは、
直列に接続された複数のLEDと、
前記複数のLEDに流れる電流を検出するとともに、前記電流が検出されないときに前記複数のLEDを短絡する不点灯回避装置と、
を備え
前記不点灯回避装置は、
前記複数のLEDと直列に接続される電流検出器と、
前記複数のLEDと前記電流検出器とからなる直列回路と並列に接続され、前記電流検出器が検出する前記電流の検出結果に基づいて制御されるスイッチと、
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
この発明に係るLEDユニットは、LEDユニットがオープン故障した場合でも、正常な他のLEDユニットを点灯させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施の形態1を示す図で、LED装置100の構成図。
図2】実施の形態1を示す図で、LEDユニット5−k付近を示す図。
図3】実施の形態1を示す図で、不点灯回避装置4−kの構成を示す概念図。
図4】実施の形態1を示す図で、変形例1の不点灯回避装置4−kの構成を示す回路図。
図5】実施の形態1を示す図で、変形例2の不点灯回避装置4−kの構成を示す回路図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施の形態1.
図1乃至図5は実施の形態1を示す図で、図1はLED装置100の構成図、図2はLEDユニット5−k付近を示す図、図3は不点灯回避装置4−kの構成を示す概念図、図4は変形例1の不点灯回避装置4−kの構成を示す回路図、図5は変形例2の不点灯回避装置4−kの構成を示す回路図である。
【0015】
図1を参照しながらLED装置100の構成を説明する。LED装置100は、商用電源1(50/60Hz)に接続する定電流電源2を電源とする。定電流電源2は、例えば、350mAもしくは700mAの直流の電流を出力する。定電流電源2は、公知のもの(例えば、特許文献1の図1)でよく、その説明は省略する。
【0016】
上記定電流電源2に、不点灯回避装置4−1〜4−nを備えた、複数個(n個)のLEDユニット5−1〜5−nが直列に接続される。ここで、nは自然数である。
【0017】
LEDユニット5−1〜5−nは、m個のLEDを基板(図示せず)に実装して直列に接続したものである。ここで、mは自然数である。即ち、LEDユニット5−1〜5−nは、1個以上のLEDが直列に接続されている。
【0018】
不点灯回避装置4−1〜4−nは、LEDユニット5−1〜5−nに直列に接続する電流検出器3−1〜3−nと、スイッチSW1〜SWnと、抵抗R1〜Rnとを備える。
【0019】
電流検出器3−nとLEDユニット5−nとの直列回路に、スイッチSWnと抵抗Rnとの直列回路が並列に接続する。
【0020】
具体的な構成は後述するが、スイッチSWnは、電流検出器3−nがLEDユニット5−nに電流が流れていることを検出するときはオフで、電流検出器3−nがLEDユニット5−nに電流が流れていないことを検出するときはオンになることを特徴とする。また、スイッチSWnは、オフ/オンを可逆可能なことを特徴とする。
【0021】
次に、LED装置100の動作を説明する。LEDユニット5−1〜5−nは全て正常で、商用電源1がオフの状態を想定する。このときは、スイッチSW1〜SWnはLEDユニット5−1〜5−nに電流が流れていないのでオンしている。続いて、商用電源1をオンすると定電流電源2から直流の定電流(例えば、350mAもしくは700mA)がLED装置100に流れる。
【0022】
スイッチSW1〜SWnがオンしているので、定電流電源2から直流の定電流は、スイッチSW1+抵抗R1(直列)〜スイッチSWn+抵抗Rn(直列)に流れる。すると抵抗R1〜Rnの抵抗値に定電流電源2から直流の定電流を乗じた電圧がLEDユニット5−1〜5−nに印加される。
【0023】
LEDは、他の一般的なダイオードと同様、極性を持っておりカソード(陰極)に対しアノード(陽極)に正電圧を加えて使用される。電圧が低い間は電圧を上げていってもほとんど電流が増えず、発光もしない。ある電圧を超えると電圧上昇に対する電流の増え方が急になり、電流量に応じて光を発するようになる。この電圧を順方向降下電圧Vfというが、一般的なシリコンダイオードと比較して発光ダイオードは順方向降下電圧が高い。発光色によって違うが、赤外では1.4V程度。赤色、橙色、黄色、緑色では2.1V程度。白色、青色では3.5V程度。紫外線LEDは最もVfが高く、4.5〜6V必要である。
【0024】
LEDユニット5−1〜5−nに使用するLEDは、例えば白色を想定して、順方向降下電圧Vfを3.0V(通電電流を350mA)と仮定する。
【0025】
例えば、LEDユニット5−1〜5−nに使用するLEDの数が10個とすると、LEDユニット5−1〜5−nの各LEDに3.0Vを印加するためには、抵抗R1〜Rnの抵抗値は、10(個)×3.0(V)/0.35(A)=86Ωとなる。
【0026】
抵抗R1〜Rnの抵抗値を上記の86Ωとして、定電流電源2から直流の定電流(350mA)が流れるとLEDユニット5−1〜5−nの各LEDに順方向降下電圧Vf(3.0V)が印加されて、LEDユニット5−1〜5−nは点灯する。
【0027】
LEDユニット5−1〜5−nが点灯すると、LEDユニット5−1〜5−nに電流が流れるため、その電流を電流検出器3−1〜3−nが検出する。電流検出器3−1〜3−nは、LEDユニット5−1〜5−nに電流が流れていることを検出した場合、スイッチSW1〜SWnをオフする。スイッチSW1〜SWnがオンからオフへ切り替わる時間は瞬時であるから、86(Ω)×0.35(A)=10.5(W)の電力が抵抗R1〜Rnで発生しても、抵抗R1〜Rnの温度上昇は無視してよい程度である。
【0028】
スイッチSW1〜SWnがオフ状態で、LEDユニット5−1〜5−nに直流の定電流(例えば、350mA)が流れ、LEDユニット5−1〜5−nは点灯を続ける。
【0029】
何らかの理由で、LEDユニット5−1〜5−nのいずれかにおいて、LEDのオープン故障が発生すると、そのユニットにおいて、不点灯回避装置が正常な他のユニットの不点(不点灯)を回避するように動作する。
【0030】
今、k番目(kは1〜nのいずれか、nは自然数)のLEDユニット5−kにおいて、LEDユニット5−kのいずれかのLEDがオープン故障したとする。
【0031】
LEDユニット5−kは、1個以上のLEDが直列に接続されているので、そのうちのいずれかのLEDがオープン故障するとLEDユニット5−kには電流は流れない。
【0032】
LEDユニット5−1〜5−nも直列に接続されているので、LEDユニット5−kがオープン故障すると、他の正常なユニットにも電流は流れない。LED装置100は、LEDユニット5−1〜5−nのうちのLEDユニット5−kがオープン故障することで、全体が不点(不点灯)になる。
【0033】
本実施の形態のLED装置100は、LEDユニット5−1〜5−nの夫々が、このようなときに全体が不点(不点灯)になることを回避する不点灯回避装置4−1〜4−nを備える。
【0034】
図2に示すLEDユニット5−kがオープン故障すると、不点灯回避装置4−kは、電流検出器3−kが電流を検出しないため、スイッチSWkをオンにする。スイッチSWkがオンするので、LEDユニット5−kを短絡して、正常な他のユニットに定電流電源2から直流の定電流(350mA)が流れる。よって、LED装置100全体の不点(不点灯)を回避できる。
【0035】
オープン故障したLEDユニット5−kの不点灯回避装置4−kでは、抵抗Rkに常時直流の定電流(350mA)が流れるので、例えば、86(Ω)×0.35(A)=10.5(W)の電力が発生して、抵抗Rkの温度が上がる。場合によっては、抵抗Rkの許容温度を上回る恐れもある。
【0036】
そこで、抵抗R1〜Rnには、電流が流れ続けると(温度が上昇すると)抵抗値が小さい方に変化する素子を用いるのが好ましい。そのような素子として、負特性サーミスタが考えられる。
【0037】
「サーミスタ」とは、温度により抵抗値が変化する素子である。温度が上がると抵抗値が下がる「負特性サーミスタ」と、これとは逆に温度が上がると抵抗値が上昇する「正特性サーミスタ」がある。
【0038】
「負特性サーミスタ」の温度特性は、t℃における抵抗値Rは近似的に下記で与えられる。
【0039】
R=Ro・exp{B(1/t−1/To)}
R:温度T(K)における抵抗値(T(K)=t℃)+273.15)
Ro:温度To(K)における抵抗値(通常、25℃における抵抗値)
B:B定数と云われるもので単位は(K)
抵抗R1〜Rnに「負特性サーミスタ」を用いることで、オープン故障したLEDユニット5−kの不点灯回避装置4−kの抵抗Rkの電力を低減できる。
【0040】
次に、不点灯回避装置4−1〜4−nの一例を図3を参照しながら説明する。不点灯回避装置4−1〜4−nのうちの一つである不点灯回避装置4−kを例とする。
【0041】
図3に示すように、不点灯回避装置4−kは、電流検出器3−kが磁気を発生する(電流が流れると)コイルで構成される。また、スイッチSWkは、オン/オフ動作を行う可動片が磁性体で構成されるとともに、可動片はバネにもなっている。
【0042】
スイッチSWkの可動片は、コイルで構成される電流検出器3−kに電流が流れると(LEDユニット5−kに電流が流れる)、磁気の作用により電流検出器3−k側に引っ張られてスイッチSWkがオフする(図3で可動片が実線の位置)。また、スイッチSWkの可動片は、コイルで構成される電流検出器3−kに電流が流れないと(LEDユニット5−kに電流が流れない)、磁気の作用が無くなり自身のバネ力によりスイッチSWk側に戻りスイッチSWkがオンする(図3で可動片が破線の位置)。
【0043】
尚、抵抗Rkには、負特性サーミスタを使用している。抵抗Rkは、スイッチSWkに直列に接続される。
【0044】
次に不点灯回避装置4−1〜4−nの変形例1を図4を参照しながら説明する。不点灯回避装置4−1〜4−nのうちの一つである不点灯回避装置4−kを例とする。
【0045】
図4に示すように、電流検出器3−kとしてフォトカプラを用いる。フォトカプラは入力された電気信号を光に変換し、その光で受光素子を導通させることにより信号を伝達する。内部には発光素子(ダイオードD1)と受光素子(トランジスタTr1(npn型))が収められ、外部からの光を遮断するパッケージに封じ込められた構造になっている。一般的に発光素子には発光ダイオード、受光素子にはフォトトランジスタが用いられる。
【0046】
また、スイッチSWkとして、トランジスタTr3(pnp型)を用いる。フォトカプラの受光素子であるトランジスタTr1のコレクタにベースが接続され、コレクタが抵抗を介してトランジスタTr3のベースに接続されるトランジスタTr2(npn型)を設ける。
【0047】
トランジスタTr1のコレクタ及びトランジスタTr2のベースは抵抗を介してトランジスタTr3のエミッタに接続される。また、トランジスタTr3のベースは、抵抗を介して自身のエミッタに接続される。また、フォトカプラの発光素子D1のアノードは、トランジスタTr3のエミッタに接続される。さらに、トランジスタTr1のエミッタは、トランジスタTr2のエミッタとともに接続される。発光素子D1のカソードに接続される。
【0048】
次に、変形例1の不点灯回避装置4−kの動作を説明する。LEDユニット5kに電流が流れないとき(LED装置100の停止時も含む)、図4の各トランジスタTr1,Tr2,Tr3は、以下に示すように動作する。
(1)フォトカプラの発光素子(ダイオードD1)に電流が流れないので、トランジスタTr1はオフ;
(2)トランジスタTr1がオフであるから、トランジスタTr2のベース電位はHiで、トランジスタTr2はオン;
(3)トランジスタTr2はオンであるから、トランジスタTr3のベース電位はLowで、トランジスタTr3はオン。
【0049】
LEDユニット5kに電流が流れるときは、図4の各トランジスタTr1,Tr2,Tr3は、以下に示すように動作する。
(1)フォトカプラの発光素子(ダイオードD1)に電流が流れるので、トランジスタTr1はオン;
(2)トランジスタTr1はオンであるから、トランジスタTr2のベース電位はLowで、トランジスタTr2はオフ;
(3)トランジスタTr2はオフであるから、トランジスタTr3のベース電位はHiで、トランジスタTr3はオフ。
【0050】
このように、LEDユニット5kに電流が流れないとき(LED装置100の停止時も含む)は、トランジスタTr3はオン、LEDユニット5kに電流が流れるときは、トランジスタTr3はオフであるから、図3で説明した機械式のSWkと同様の機能を有することになる。
【0051】
次に不点灯回避装置4−1〜4−nの変形例2を図5を参照しながら説明する。不点灯回避装置4−1〜4−nのうちの一つである不点灯回避装置4−kを例とする。
【0052】
図5の変形例2の不点灯回避装置4−kは、電流検出器3−kとして、LEDユニット5−kに直列に接続する抵抗R0と、この抵抗R0のプラス側の端子から抵抗を介してベース接続されるトランジスタTr4(npn型)とを用いる。
【0053】
図4との違いは、フォトカプラが、抵抗R0とこの抵抗R0のプラス側の端子から抵抗を介してベース接続されるトランジスタTr4(npn型)とに置き換わった点である。
【0054】
次に、変形例2の不点灯回避装置4−kの動作を説明する。LEDユニット5kに電流が流れないとき(LED装置100の停止時も含む)、図5の各トランジスタTr1,Tr2,Tr3は、以下に示すように動作する。
(1)抵抗R0に電圧が発生しない;
(2)抵抗R0に電圧が発生しないのでトランジスタTr1がオフ;
(3)トランジスタTr1がオフであるから、トランジスタTr2のベース電位はHiで、トランジスタTr2はオン;
(4)トランジスタTr2はオンであるから、トランジスタTr3のベース電位はLowで、トランジスタTr3はオン。
【0055】
LEDユニット5kに電流が流れるときは、図5の各トランジスタTr1,Tr2,Tr3は、以下に示すように動作する。
(1)抵抗R0に電圧が発生する;
(2)抵抗R0に電圧が発生するので、トランジスタTr1のベース電位がHiになり、トランジスタTr1はオン;
(3)トランジスタTr1はオンであるから、トランジスタTr2のベース電位はLowで、トランジスタTr2はオフ;
(4)トランジスタTr2はオフであるから、トランジスタTr3のベース電位はHiで、トランジスタTr3はオフ。
【0056】
このように、図4の変形例1と同様、LEDユニット5kに電流が流れないとき(LED装置100の停止時も含む)は、トランジスタTr3はオン、LEDユニット5kに電流が流れるときは、トランジスタTr3はオフであるから、図3で説明した機械式のSWkと同様の機能を有することになる。
【0057】
尚、図示はしないが、図5の不点灯回避装置4−kの電流検出器3−kのトランジスタTr1に代えて、差動アンプを使用しても動作可能である。
【0058】
また、図示はしないが、図5の不点灯回避装置4−kの電流検出器3−kの抵抗R0に代えて、コイルを使用しても動作可能である。
【0059】
本実施の形態におけるLED装置100の応用例として、例えば、看板等の照明器具に、従来の直管蛍光ランプの代替えとしてLED装置100を使用することができる。直管蛍光ランプをLED装置100に置き換えることで、看板等の照明器具の耐久性が向上する。
【0060】
以上のように、この実施の形態に係るLED装置は、1個以上のLEDを直列に接続した複数のLEDユニットを直列に接続し、定電流電源により複数のLEDユニットを点灯するLED装置であって、
夫々のLEDユニットは、
LEDユニットのうちの一つがオープン故障した場合に、オープン故障したLEDユニット以外のLEDユニットの不点灯を回避する不点灯回避装置を備え、
不点灯回避装置は、
LEDユニットに流れる電流を検出する電流検出器と、
電流検出器がLEDユニットに電流が流れていることを検出するときはオフになり、電流検出器がLEDユニットに電流が流れていないことを検出するときはオンになり、且つオン/オフが可逆可能なスイッチと、
スイッチに直列に接続される抵抗と、を備えたことを特徴とする。
【0061】
この実施の形態に係るLED装置は、抵抗が、該抵抗を電流が流れることにより、抵抗値が小さくなる方向に変化する素子であることを特徴とする。
【0062】
この実施の形態に係るLED装置は、不点灯回避装置が、電流検出器が電流が流れると磁気を発生するコイルで構成され、スイッチが、磁性体で構成されるとともにバネ性を有し、オン/オフ動作を行う可動片を有し、電流検出器の磁気の作用によりスイッチをオン/オフさせることを特徴とする。
【0063】
この実施の形態に係るLED装置は、不点灯回避装置において、電流検出器がフォトカプラで構成され、スイッチがトランジスタで構成されることを特徴とする。
【0064】
この実施の形態に係るLED装置は、不点灯回避装置において、電流検出器が抵抗とトランジスタとで構成され、スイッチがトランジスタで構成されることを特徴とする。
【0065】
この実施の形態に係る照明器具は、上記LED装置を搭載したことを特徴とする。
【0066】
この実施の形態に係るLED装置は、夫々のLEDユニットが、LEDユニットのうちの一つがオープン故障した場合に、オープン故障したLEDユニット以外のLEDユニットの不点灯を回避する不点灯回避装置を備えることにより、1個以上のLEDが直列に接続されたLEDユニットの一つがオープン故障した場合でも、正常な他のLEDユニットを点灯させることができる。
【0067】
この実施の形態に係る照明器具は、上記LED装置を搭載したことにより、寿命を長くすることができる。
【符号の説明】
【0068】
1 商用電源、2 定電流電源、3−1〜3−n 電流検出器、4−1〜4−n 不点灯回避装置、5−1〜5−n LEDユニット、100 LED装置。
図1
図2
図3
図4
図5