【文献】
J. Poult. Sci.,2009年,Vol.46,pp.69-80
【文献】
Antisense & Nucleic Acid Drug Development,2001年,Vol.11, No.5,pp.333-340
【文献】
J. Immunol. Methods. ,2010年,Vol.358, No.1-2,pp.93-103
【文献】
Infect. Immun.,2006年,Vol.74, No.2,pp.940-946
【文献】
Vet. Immunol. Immunopathol.,2007年,Vol.115, No.3-4,pp.216-222
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記抗原成分が、野生型の形態で家禽類に対する病原性を有するウイルスまたは微生物であるか、このウイルスまたは微生物に由来することを特徴とする、請求項11に記載のワクチン。
前記ウイルスまたは微生物が、伝染性気管支炎ウイルス、ニューカッスル病ウイルス、伝染性ファブリキウスのう病(ガンボロ)、ニワトリ貧血エージェント、トリレオウイルス、マイコプラズマ・ガリセプティカム(Mycoplasma gallisepticum)、シチメンチョウ鼻気管炎ウイルス、ヘモフィルス・パラガリナルム(Haemophilus paragallinarum)(コリーザ)、ニワトリポックスウイルス、トリ脳脊髄炎ウイルス、産卵低下症候群ウイルス、感染性咽頭気管炎ウイルス、シチメンチョウのヘルペスウイルス、アイメリア属種、オルニソバクテリウム・ライノトラキア(Ornithobacterium rhinotracheale)、パスツレラ・ムルトシダ(Pasteurella multocida)、マイコプラズマ・シノビエ (Mycoplasma synoviae)、サルモネラ(Salmonella)属種および大腸菌(E.coli)からなる群から選択されることを特徴とする、請求項12に記載のワクチン。
家禽類において感染症の予防に使用するための、請求項1から請求項9の何れかに記載の免疫刺激性非メチル化オリゴデオキシヌクレオチド、または請求項10に記載のベクター。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Iwasaki A,Medzhitov R.Regulation of adaptive immunity by the innate immune system.2010.Science 327,291−295.
【非特許文献2】Medzhitov R.,Approaching the asymptote:20 years later.2009.Immunity 30,766−775.
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【非特許文献4】Hemmi H.,Takeuchi O.,Kawai T.,Kaisho T.,Sato S.,Sanjo H.,Matsumoto M.,Hoshino K.,Wagner H.,Takeda K.,Akira S.,2000.A Toll−like receptor recognizes bacterial DNA.Nature 408,740−745.
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【非特許文献11】Wilson H.L.,Dar A.,Napper S.K.,Marianela Lopez A.,Babiuk L.A.,Mutwiri G.K.,2006.Immune mechanisms and therapeutic potential of CpG oligodeoxynucleotides.Int.Rev.Immunol.25,183−213.
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【非特許文献23】Klinman D.M.,2006.Adjuvant activity of CpG oligodeoxynucleotides.Int.Rev.Immunol.25,135−154.
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【非特許文献28】Babiuk L.A.,Gomis S.,Hecker R.,2003.Molecular approaches to disease control.Poult.Sci.82,870−875.
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【非特許文献30】Griebel P.J.,Brownlie R.,Manuja A.,Nichani A.,Mookherjee N.,Popowych Y.,Mutwiri G.,Hecker R.,Babiuk L.A.,2005.Bovine toll−like receptor 9:a comparative analysis of molecular structure,function and expression.Vet.Immunol.Immunopathol.108,11−16.
【非特許文献31】Mutwiri G.,Pontarollo R.,Babiuk S.,Griebel P.,van Drunen Littel−van den Hurk S.,Mena A.,Tsang C.,Alcon V.,Nichani A.,Ioannou X.,Gomis S.,Townsend H.,Hecker R.,Potter A.,Babiuk L.A.,2003.Biological activity of immunostimulatory CpG DNA motifs in domestic animals.Vet.Immunol.Immunopathol.91,89−103.
【非特許文献32】Singh M.,O’Hagan D.T.,2003.Recent advances in veterinary vaccine adjuvants.Int.J.Parasitol.33,469−478.
【非特許文献33】Werling D.,Jungi T.W.,2003.TOLL−like receptors linking innate and adaptive immune response.Vet.Immunol.Immunopathol.91,1−12.
【非特許文献34】Linghua Zhangら,2007.Vaccination with Newcatle disease vaccine and CpG oligodeoxynucleotides induces specific immunity and protection against Newcastle disease virus in SPF chicken.Vet.Immun.And Immunopath.115,216−222.
【非特許文献35】Brownlie,R.,Zhu J.,Allan B.,Mutwiri G.K.,Babiuk L.A.,Potter A.,Griebel P.,2009.Chicken TLR21 acts as a functional homologue to mammalian TLR9 in the recognition of CpG oligodeoxynucleotides.Mol.Immunol.46,3163−3170.
【発明を実施するための形態】
【0013】
「免疫刺激性非メチル化オリゴデオキシヌクレオチド」は、シグナル伝達カスケードの開始を刺激する非メチル化シチジン−リン酸−グアノシンジヌクレオチド配列を含むオリゴデオキシヌクレオチドを指し、これにより転写因子(NF−κBまたはインターフェロン調節因子3(IRF3)等)の活性化が導かれる。この活性化が今度は、炎症性サイトカインの発現および他細胞の活性化イベントをもたらす。NF−κB結合部位およびNF−κBによって影響される遺伝子発現は、とりわけSchindlerおよびBaichwal(1994)によって説明されている。
【0014】
用語オリゴデオキシヌクレオチドは、デオキシヌクレオチドの短い核酸ポリマー(すなわち、リン酸基および交換可能な有機塩基と結合したデオキシリボースを多数含む分子)を意味する。このような有機塩基として、置換ピリミジンまたは置換プリンがある。例としてそれぞれ、シトシンおよびチミン、ならびにアデニンおよびグアニンがある。
【0015】
本発明に係るオリゴヌクレオチドは、修飾を含んでよい。このような修飾の例として、例えば、ヌクレオシドの3’および/または5’末端に位置するリン酸ジエステルヌクレオシド間ブリッジにおける修飾がある。このような修飾はとりわけ、例えばホスホロチオエートまたはホスホロジチオエートによるリン酸ジエステルの置換えに関連する。
【0016】
他の修飾として例えば、デホスホブリッジによるホスホジエステルブリッジの置換えがある。デホスホブリッジの例として、メチルヒドロキシルアミン、ホルムアセタールおよびジメチレンスルホン基がある。
【0017】
さらに他の修飾として、天然のヌクレオシド塩基の、非天然のヌクレオシド塩基(5−フルオロシトシン、7−デアザ−7−置換グアニン、7−デアザ−8−置換グアニン、2−チオウラシル、ジヒドロウラシル、5−ブロモ−シトシン、6−置換シトシン、N4−置換シトシン等)による置換えに関する修飾がある。
【0018】
また、他の修飾として、糖単位(β−リボース糖またはβ−D−2’−リボース糖単位)の修飾糖単位(例えばL−2’−デオキシリボースまたは2’−L−アラビノース等)による置換えに関する修飾がある。
【0019】
オリゴヌクレオチドのさらなる見識を与えるテキストとして、例えば「PCR Primer:A Laboratory Manual」(第2版,2003,Carl W.Dieffenbach編,National Institute of Allergy and Infectious Diseases;Gabriela S.Dreksler,Uniformed Services University of the Health Sciences,Cold Spring Harbor Laboratory Press ISBN 978−087969654−2)がある。
【0020】
CpGモチーフを有する構造{[T]
pTTCGTC[T]
q}
nが、本発明に係るODNの活性のある免疫刺激部分を表す。従って、本発明は、このいわゆる「バックボーン」を含む免疫刺激性オリゴデオキシヌクレオチドを提供する。
【0021】
本発明に係るオリゴデオキシヌクレオチドのバックボーンは、構造{[T]
pTTCGTC[T]
q}
nが少なくとも2回、好ましくは3回存在しなければならないことがわかった。従って、nは少なくとも2であるべきである。また、nが増大すると、オリゴデオキシヌクレオチドの活性が増大することもわかった。この効果は、nが増大すると安定する。従って、基本的に、バックボーン構造の数nは少なくとも2であるべきである。好ましくは、nの範囲は3≦n≦100である。これは単に、合成配列がより長くなるほど製造がより困難になるという事実によるためである。実際には、好ましくはnの範囲は2≦n≦18である。より好ましくは、nの範囲は3≦n≦18であり、さらにより好ましくは、nの範囲は4≦n≦18であり、なおさらにより好ましくは、nの範囲は5≦n≦18である。
【0022】
本発明に係るCpG ODNの識別は、とりわけ、NF−κB活性化の検出に現在使用されている検出系よりも選択的な検出系を用いることによって、可能となった。Brownlieら(2009)は、NF−κBルシフェラーゼベースのリポータ系を記載している。他の系は例えば、IL−8転写測定、サイトカイン分泌、またはNO分泌の検出に基づくものである。
【0023】
これに反し、本発明では、分泌型アルカリホスファターゼ(SEAP)ベースの検出系を用いた。SEAPは、哺乳類の系におけるリポータ酵素である(Yangら,1997)。この系は、驚くほど感度が良いことがわかっており、また、驚くべきことに、試験したCpG ODNのインビトロ活性とインビボ活性との間で密接な相関関係が与えられる。SEAP系は、基質としてパラ−ニトロフェニルリン酸(pNPP)と共に用いられた。
【0024】
既存の系に対する別の改善が、SEAP遺伝子を有するプラスミドの細胞内への導入および細胞内での安定した維持であった(これまで、全ての検出系が、リポータ遺伝子による細胞の一過性トランスフェクションを用いていた)。これは、リポータ遺伝子の、細胞内への導入および細胞内での安定した維持によって初めて、ドーズ/応答曲線が作成され得たことによるものである。このような曲線は、種々のCpG ODN活性間で信頼できる比較がなされ得るとすれば、不可欠なものである。
【0025】
従って、本発明の実施例部において詳細に記載される方法および細胞系は、種々のCpG ODN間の信頼できる逐次比較を初めて可能にするものである。
【0026】
用いられる系のさらなる詳細が、実施例部に与えられている。
【0027】
本方法および本細胞系は、種々のCpG ODN間のこのような信頼できる逐次比較を可能にするので、本発明に係るp>1のオリゴデオキシヌクレオチドが、p=1の場合よりも高い活性レベルを有すると判定され得た。従って、本実施形態の好ましい形は、p>1である。p値2、3、4、5または6がより好ましい(好ましい順である)。p>6の値がさらにより好ましいが、活性レベルの増大はなくなる。p値が15を超えると、合成はますます困難となるであろう。従って、好ましくは、p値は15を超えるべきでない。
【0028】
また、本発明に係るq>1のオリゴデオキシヌクレオチドが、q=1の場合よりも高い活性レベルを有すると判定され得た。従って、本実施形態の好ましい形は、q>1である。q値2、3、4、5または6がより好ましい(好ましい順である)。q>6の値がさらにより好ましいが、活性レベルの増大はなくなる。
【0029】
q値が15を超えると、合成はますます困難となるであろう。従って、好ましくは、q値は15を超えるべきでない。
【0030】
構造
5’[G]
x{[T]
pTTCGTC[T]
q}
n[G]
z3’の5’末端のGの数が増大すると、CpG ODNの活性が増大することがわかった。x値は少なくとも3であるべきであり、Gの数が増大して最大20Gになるまで、CpG ODNの活性が向上する。従って、好ましくは、xは4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20である(進むにつれ好ましい順である)。
【0031】
また、構造
5’[G]
x{[T]
pTTCGTC[T]
q}
n[G]
z3’の3’末端のGの数が増大すると、CpG ODNの活性が(わずかに)減少することもわかった。z値は10以下であるべきであり、Gの数が減少して0Gになるまで、CpG ODNの活性が向上する。従って、より好ましくは、zは9、8、7、6、5、4、3、2、1または0である(進むにつれ好ましい順である)。
【0032】
前述のように、ヌクレオシドの3’および/または5’末端に位置するリン酸ジエステルヌクレオシド間ブリッジにおける数種類の修飾が可能である。しかし、基本的に、合成方法により、通常の一般的な2ヌクレオチド間の結合タイプは:リン酸ジエステル(PDE)結合およびホスホロチオエート(PTO)結合である。CpG ODNの安定性および免疫刺激効果を向上させるために、合成オリゴデオキシヌクレオチドの構成ブロックにホスホロチオエートが与えられて、PTO結合が形成される。
【0033】
しかしながら、驚くべきことに、
5’[G]
xおよび
3’[G]
zヌクレオチドだけがPTO結合によって結合され、他のヌクレオチドがPDE結合によって結合されると、本発明に係るオリゴデオキシヌクレオチドの有効性がさらに増大することがわかった。(このような場合、
5’[G]
xと{[T]
pTTCGTC[T]
q}との結合はPTO結合であり、{[T]
pTTCGTC[T]
q}と[G]
z3’との結合はPDE結合である。)
従って、本実施形態の別の好ましい形は、
5’[G]
xおよび
3’[G]
zヌクレオチドがホスホロチオエート結合を有し、他のヌクレオチドはリン酸ジエステル結合を有する本発明に係るオリゴデオキシヌクレオチドに関するものである。
【0034】
本発明に係るオリゴデオキシヌクレオチドのバックボーンは、構造
5’{[T]
pTTCGTC[T]
q}
n3’がn毎に同じである必要はない。これは、本発明に係るオリゴデオキシヌクレオチドバックボーンがとりわけ:{TTTCGTCT}{TTTCGTCTT}{TTTTCGTCT}のように見えてよいことを意味する。このような一連の3つの異なる連続的な様々なバックボーンは、ヘテロポリマーとして示されるものである。3つの同じコピーの一続きが、ホモポリマーと呼ばれるものである。
【0035】
好ましくは、本発明に係るオリゴデオキシヌクレオチドは、
5’{[T]
pTTCGTC[T]
q}
n3’ホモポリマーを含む。
【0036】
本発明に係るCpGオリゴデオキシヌクレオチドは、ピコモル(サブナノモル)の量で活性がある;このEC
50は1nM未満である。
【0037】
オリゴデオキシヌクレオチドの最大半量濃度(EC
50)とは、リポータ細胞(HEK293−pNifty2−chickenTLR21またはHD11−pNifTy2Hyg)におけるリポータ酵素SEAP(の有色産物(405nmで吸光する)を生産する)量を誘導するのに必要なオリゴデオキシヌクレオチドの、最大半量酵素反応速度をもたらす量である。オリゴデオキシヌクレオチドのEC
50がこれらの細胞において1nM未満であるならば、ピコモル(サブナノモル)の量で活性があると考えられる。
【0038】
本発明に係るオリゴデオキシヌクレオチドを、反応性化学基を介して、担体またはハプテンに結合することは確実に可能である。このような結合により、組み合わせた分子の免疫刺激効果は増進する。
【0039】
そのような成分の単なる例として、例えばジゴキシゲニン、アミノヘキシル、テキサスレッドおよびビオチンがある。好ましい担体またはハプテンは、3’−および5’−標識化テキサスレッドならびに5’−標識化ジゴキシゲニンである。オリゴデオキシヌクレオチドのハプテン/担体への結合は、当該技術において周知である。
【0040】
本発明の別の実施形態は、本発明に係る免疫刺激性非メチル化オリゴデオキシヌクレオチドを含むベクターに関するものである。このようなベクターは、核酸分子(プラスミド、ウイルス、バクテリオファージまたは分子生物学で用いられる他の任意のベクター等)であってよい。単なる例として、免疫刺激性非メチル化オリゴデオキシヌクレオチドを含むベクターは例えば、細菌中で増やされ得るプラスミド等のDNA分子であってよい(本発明に係る免疫刺激性非メチル化オリゴデオキシヌクレオチドがクローン化されている)。このようなプラスミドは好ましくは活性な複製起源を有し、これにより大量のプラスミドが宿主内に存在することになる。このような細菌の大規模な増殖に続くプラスミドの単離が、本発明に係る免疫刺激性非メチル化オリゴデオキシヌクレオチドの合成生産の代替方法を提供する。
【0041】
本発明の目的の1つは、感染症を防ぐまたは感染症と闘うためのワクチン中の良好な免疫刺激性成分として、抗原成分または抗原成分をコードする遺伝的情報と併せて用いられ得る新規のCpG ODN、および医薬的に許容可能な担体を提供することである。
【0042】
通常、用語抗原成分は、ヒトまたは動物に投与された場合に、免疫応答を誘導、刺激または増進することができる少なくとも1つのエピトープを含む物質の組成物を指す。
【0043】
抗原成分は、任意の種類の抗原成分であってよいが、好ましくは、野生型の形態でヒトまたは動物に対する病原性を有する微生物またはウイルスに由来するものである。
【0044】
抗原成分は、完全な病原体(好ましくは不活性化または弱毒化された形態である)、病原体の抽出物、または病原体の免疫原性タンパク質であってよい。
【0045】
抗原成分が病原体の免疫原性タンパク質である場合、その免疫原性タンパク質は好ましくは、インビトロ培養細胞中で発現されて、インビトロ培養細胞から回収される。
【0046】
従って、別の実施形態は、感染症を防ぐまたは感染症と闘うためのワクチンに関するものであり、前記ワクチンは、免疫刺激量の本発明に係るオリゴデオキシヌクレオチド、および/または本発明に係るベクター、免疫原性量の抗原成分もしくは抗原成分をコードする遺伝的情報、ならびに医薬的に許容可能な担体を含むことを特徴とする。
【0047】
当然、オリゴデオキシヌクレオチドの免疫刺激量と抗原成分の免疫原性量とは、相互に強く関連付けられる。本発明の利点の1つは、本発明に係るオリゴデオキシヌクレオチドの存在が、感染症を防ぐまたは感染症と闘うのに必要な抗原成分の量を少なくすることができることである。
【0048】
感染症を防ぐ、または感染症と闘うのに必要な抗原成分の量は、抗原成分の免疫原性量と呼ばれる。
【0049】
オリゴデオキシヌクレオチドの免疫刺激量は、抗原成分の免疫原性量(すなわち、感染症を防ぐまたは感染症と闘うのに必要な抗原成分の量)を減少させることができる量である。
【0050】
そのため、基本的に、表現「オリゴデオキシヌクレオチドの免疫刺激量」および「免疫原性量」は、互いに関連させて見なければならない。
【0051】
勿論、ワクチンが、抗原成分をコードする遺伝的情報を含む場合、この遺伝的情報によって発現される抗原成分の量は、感染症を防ぐまたは感染症と闘うに十分であるべきであり;それはすなわち、免疫原性量でなければならない。
【0052】
本発明に係る非メチル化オリゴデオキシヌクレオチドが免疫刺激性であるという事実は、これによりワクチン中の抗原成分の免疫学的有効性が増進されることを意味する。この理由で、本発明に係るワクチンは、多くの場合、本発明に係るオリゴデオキシヌクレオチドが存在しない場合よりも少ない抗原成分または抗原成分をコードする遺伝的情報を含むこととなる。従って、場合によっては、このような抗原成分は、免疫刺激性オリゴヌクレオチドを加えなければ、免疫原性特性が低いことがあるので、所望の免疫原性レベルに達しないにもかかわらず、結局のところ多量に与えられなければならない。そのような場合、抗原成分は、通常の高い濃度で投与されるが、しかしながらここで所望のレベルの免疫原性を得るために本発明に係るオリゴデオキシヌクレオチドと共に与えられる。
【0053】
従って、本発明に係るオリゴヌクレオチドと共に投与される抗原成分または抗原成分をコードする遺伝的情報の量は、経験則として、オリゴヌクレオチドがない場合に与えられる量以下であろう。特異的ワクチンの製造に従事する当業者であれば、その特異的ワクチン量がわかるであろう。また、実施例は、例えば、(例えば3つの異なる不活化ウイルスワクチン(ニューカッスル病ウイルスワクチン、感染性気管支炎ウイルスワクチンおよびシチメンチョウ鼻気管炎ワクチン)において)用いられる抗原成分量についての十分なガイダンスを与えている。
【0054】
抗原成分または抗原成分をコードする遺伝的情報と共に投与される必要がある本発明に係るオリゴデオキシヌクレオチドの量は、選択されるオリゴデオキシヌクレオチドおよび抗原成分の双方に依存する。
【0055】
本発明に係るオリゴデオキシヌクレオチドの非常に適切な量は、通常1から100ナノモルの間で変化するであろう。非常に良好なインビボ結果は例えば、30のデオキシヌクレオチドの平均長さを有する、1から10μgの本発明のオリゴデオキシヌクレオチド(インビトロ試験においてナノモル範囲で活性があることが示された)で得られた。
【0056】
オリゴデオキシヌクレオチドが、ピコモル範囲で活性があるオリゴデオキシヌクレオチドの群から選ばれる場合、当業者は、1ナノモルより下、1ナノモルをずっと下回る量(すなわち、ピコモル量)を、ナノモル量を試験する前に試験する価値があるかもしれないということに気付くであろう。
【0057】
本発明に係るワクチンは、医薬的に許容可能な担体を含む。この担体の性質はとりわけ、投与経路に依存する。投与経路が経口経路または鼻腔内経路を介するものである場合、担体は、滅菌水、生理的塩類液またはバッファのような簡単なものであってよい。注射が好ましい経路である場合、担体は好ましくは等張性であるべきであり、かつ注射に適するようなpH制限を有するべきである。しかしながら、このような担体は当該技術において広く知られている。
【0058】
本発明に係るワクチンは、抗原成分または抗原成分をコードする遺伝的情報、および本発明に係るオリゴデオキシヌクレオチドに加えて、アジュバントを含んでよい。アジュバントは一般に、非特異的な方法で宿主の免疫応答を増大させる物質である。
【0059】
多くのアジュバントが当該技術において適していることが知られており(フロイントの完全および不完全アジュバント、ビタミンE、非イオン性ブロックポリマーおよびポリアニオン、例えばデキストラン硫酸、carbopolおよびピラン、水酸化アラム(alum hydroxide)等)。また、多用されるのは、リン酸アラム、サポニン、植物油(トコフェロール等)および鉱油である。非常に有効なアジュバントは、水中油エマルジョンおよび特に油中水エマルジョンであり、さらに水中油アジュバントおよび油中水アジュバントとも呼ばれる。このようなエマルジョンは当該技術において周知である。従って、好ましくは、ワクチンは油中水アジュバントを含む。
【0060】
好ましくは、抗原成分は、野生型の形態で家禽類に対する病原性を有するウイルスまたは微生物であるか、このウイルスまたは微生物に由来する。
【0061】
より好ましくは、前記ウイルスまたは微生物は、伝染性気管支炎ウイルス、ニューカッスル病ウイルス、伝染性ファブリキウスのう病(ガンボロ)、ニワトリ貧血エージェント、トリレオウイルス、マイコプラズマ・ガリセプティカム(Mycoplasma gallisepticum)、シチメンチョウ鼻気管炎ウイルス、ヘモフィルス・パラガリナルム(Haemophilus paragallinarum)(コリーザ)、ニワトリポックスウイルス、トリ脳脊髄炎ウイルス、産卵低下症候群ウイルス、感染性咽頭気管炎ウイルス、シチメンチョウのヘルペスウイルス、アイメリア属種、オルニソバクテリウム・ライノトラキア(Ornithobacterium rhinotracheale)(トリ感染症病原菌)、パスツレラ・ムルトシダ(Pasteurella multocida)、マイコプラズマ・シノビエ (Mycoplasma synoviae)、サルモネラ(Salmonella)属種および大腸菌(Escherichia coli)からなる群から選択される。
【0062】
また、本発明の別の実施形態は、薬剤として使用するための本発明に係る免疫刺激性非メチル化オリゴデオキシヌクレオチドに関するものである。
【0063】
また、本発明の別の実施形態は、家禽類において感染症を防ぐまたは感染症と闘う際に使用するための本発明に係る免疫刺激性非メチル化オリゴデオキシヌクレオチドに関するものである。
【0064】
これまで、全ての検出系は、リポータ遺伝子による細胞の一過性トランスフェクションを用いていた。このような一過性の系では、CpG ODNの有効性の信頼できる逐次比較が可能ではない。前述したように、既存の系に対する主要な改善は、リポータ遺伝子を有するプラスミドの、細胞内への導入および細胞内での安定した維持であった。安定とは、何回かの細胞分裂周期の後にプラスミドが細胞中に存在したままであることを意味するものである。
【0065】
プラスミドの安定した維持が、1つまたは複数の選択剤(抵抗遺伝子がプラスミド上に存在することによる抗生物質等)の圧力下で細胞を増殖させることによって、頻繁に得られる。プラスミドを損失すると、プラスミドを失った細胞が死ぬこととなる。残りの生存細胞にはプラスミドがまだ存在することとなる。
【0066】
安定維持の別の方法として、線状化プラスミドによるトランスフェクションがあろう。このようなプラスミドは通常、細胞のゲノム中に統合されるので、安定して維持される。従って、本発明のさらに別の実施形態は、TLR21−受容体と、NF−κBリポータ遺伝子をコードするプラスミドとを含む細胞に関するものであり、プラスミドは細胞中に安定して維持される。このような細胞は、CpG分子のスクリーニング、より具体的には本発明に係るCpG分子のスクリーニングにおいて使用するのに非常に適している。
【0067】
実施例は、細胞中に安定して維持され得る、リポータ遺伝子をコードするプラスミドを含むこのような細胞を得る方法について、十分なガイダンスを与えている。
【0068】
上でも言及したように、分泌型アルカリホスファターゼ(SEAP)に基づく検出系が、使用される検出系に非常に適していることが示された。
【0069】
従って、好ましくは、リポータ遺伝子は、分泌型アルカリホスファターゼをコードする遺伝子である。
【0070】
基本的に、TLR21を有し、かつこれを発現する任意の細胞または細胞系(上述したように、NF−κBリポータ遺伝子、好ましくはSEAP遺伝子を有するプラスミドの導入、および好ましくはその安定した維持を可能とする)が、TLR21特異的CpG ODNを試験するのに適している。
【0071】
TLR21特異的CpG ODNを試験するのに適したそのような細胞系の好ましい例として、ニワトリ細胞系HD11がある。
【0072】
従って、好ましくは、検出系において使用するための細胞系は、リポータ遺伝子をコードする安定したプラスミドを含むHD11細胞系である。
【0073】
ニワトリ細胞系(HD11細胞系等)は、ニワトリTLRの全パネルを示す。これにより、ある種の条件において、ある種のバックグラウンド活性が生じ得る。
【0074】
従って、哺乳類細胞系のような非家禽類細胞系が、より好ましい細胞系である。このような哺乳類細胞系の例として、TLR21がクローン化されているHEK293細胞がある。このような細胞系は、TLR21活性化シグナルに対する選択性がより特異的である。
【0075】
従って、より好ましくは、検出系において使用するための細胞系は、安定して維持されるリポータ遺伝子を含み、かつTLR21がクローン化されている哺乳類細胞系HEK293である。
【0076】
本発明のさらに別の実施形態は、本発明に係る免疫刺激性オリゴデオキシヌクレオチドの検出方法に関するものであり、当該方法は、a)本発明に係るオリゴデオキシヌクレオチドを細胞に接触させるステップと、b)リポータ遺伝子の産物のレベルを検出するステップとを含む。
【0077】
この方法の好ましい形において、リポータ遺伝子の産物はSEAPである。
本実施形態のより好ましい形は、本発明に係る免疫刺激性オリゴデオキシヌクレオチドの検出方法に関するものであり、細胞は、ニワトリ細胞系HD11、またはニワトリTLR21がクローン化されているHEK293細胞系の細胞である。
【0078】
実施例
実施例1
ニワトリTLR21の遺伝子クローニングおよび非相同発現
ニワトリTLR研究における最近の進展により、TLR21が、鳥種において、哺乳類TLR9の機能的相同体であることが示唆されている(Keestra 2008、Brownlieら 2009)。
【0079】
TLR21遺伝子クローニングの概略
Genbankデータベース配列NM_001030558に基づいて、プライマーペアを、ニワトリTLR21遺伝子のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅用に合成した:
Ga−TLR21−for1
G
AAGCTT(ACC)[ATG]ATGGAGACAGCGGAGAAGGC
Ga−TLR21−rev1
G
GCGGCCG[
CTA]CATCTGTTTGTCTCCTTCCCTG
プライマーは、フランキング位置制限クローニング部位(下線)、ならびにコザック配列(丸括弧)、開始コドンおよび終止コドン(角括弧)を与えるように設計した。これらのプライマーおよびテンプレートとしてニワトリ脾臓総RNAを用いて、RT−PCRを実行した。予想されるサイズ(約3000bp)のPCR産物を、pCR2.1−Topo内にクローン化し、5つの独立したプラスミドクローン(P1、P2、P12、P13、P14)を配列決定した。
【0080】
用いたニワトリTLR21のDNA配列。
【0081】
AAGCTT(ACC)[ATG]ATGGAGACAGCGGAGAAGGCATGGCCCAGCACCAGGATGTGCCCCTCCCACTGCTGTCCACTCTGGCTGCTGCTGCTGGTGACAGTGACACTGATGCCGATGGTGCACCCGTATGGCTTTCGCAACTGCATTGAGGATGTCAAGGCACCTTTGTACTTCCGCTGCATCCAGCGCTTCCTGCAGTCGCCGGCCCTGGCAGTGTCTGACCTGCCACCACATGCCATCGCGCTCAATCTGTCATACAACAAAATGCGCTGCCTGCAGCCCTCTGCCTTTGCCCACCTGACACAGCTGCATACCCTGGACCTGACCTACAACCTCCTGGAGACCCTCTCCCCTGGTGCCTTCAATGGGCTGGGTGTGCTGGTGGTGCTGGACCTGTCTCACAACAAGCTGACCACACTTGCTGAAGGGGTGTTCAACAGCTTGGGCAACCTGTCCTCGCTGCAGGTACAACATAACCCCCTCAGCACGGTGTCACCAAGTGCTCTGCTACCCCTGGTCAACCTGCGCCGCCTGTCTCTACGGGGCGGGCGGCTGAATGGGTTGGGGGCAGTGGCAGTGGCAGTGCAGGGCTTGGCACAGCTGGAGCTGTTGGACCTATGTGAAAACAACCTGACAACGCTGGGGCCAGGCCCACCGCTACCCGCCTCGCTGCTCACCCTGCAGCTGTGCAACAACTCGCTGAGGGAGTTAGCGGGGGGCAGCCCGGAGATGCTATGGCACGTGAAGATACTCGACCTCTCCTACAACAGTATCTCACAGGCGGAGGTCTTCACCCAGCTCCACCTGCGCAACATCAGCCTGCTCCACCTGATCGGCAACCCCTTGGATGTCTTCCACCTGTTGGACATCTCTGACATCCAACCTCGCAGCCTGGATTTCTCTGGGTTGGTGCTGGGGGCTCAGGGGCTGGATAAGGTGTGCCTGAGGCTGCAGGGTCCCCAGGCCTTGCGGCGGCTGCAGCTACAACGCAACGGGCTGAAGGTGCTGCATTGTAATGCACTGCAGTTGTGTCCTGTGCTGAGAGAGCTGGACCTGTCCTGGAACCGGCTACAGCACGTGGGCTGTGCCGGCCGGCTGCTGGGCAAGAAGCAGCGGGAGAAGCTGGAAGTGCTGACAGTGGAACACAACCTGCTGAAGAAACTGCCGTCTTGCCTGGGGGCCCAGGTGCTGCCTCGGCTGTACAACATTTCCTTCCGCTTTAACCGCATCCTGACTGTTGGGCCCCAAGCCTTTGCCTACGCCCCGGCCCTGCAGGTGTTGTGGCTCAATATTAACAGCCTGGTGTGGCTGGACAGGCAGGCACTGTGGAGGCTGCACAACCTGACAGAGCTGCGCCTGGACAACAACCTGCTGACCGACCTCTATCACAACTCCTTCATTGACCTCCACAGACTGCGCACCCTCAACCTGCGCAACAACCGTGTCTCCGTCCTCTTCTCTGGTGTCTTCCAGGGGCTGGCTGAGCTGCAGACGCTGGATTTAGGGGGCAACAACTTGCGCCACCTGACTGCACAGTCACTGCAGGGGCTGCCCAAACTGCGCAGGCTGTACCTGGACCGCAACAGATTGCTGGAGGTGAGCAGCACTGTGTTCGCCCCAGTGCAGGCTACCCTGGGGGTGCTGGACCTGCGGGCCAACAACCTGCAGTACATCTCACAGTGGCTGCGCAAGCCGCCACCCTTCCGCAACCTGAGCAGCCTGTACGACCTGAAGCTGCAGGCGCAGCAGCCCTATGGACTGAAGATGCTGCCTCACTACTTCTTCCAGGGCTTGGTGAGGCTGCAGCAGCTGTCGCTGTCACAGAACATGCTGCGGTCCATCCCACCGGATGTCTTCGAGGACTTGGGCCAGCTGCGCTCCCTGGCATTGGCTGACAGCAGCAATGGGCTGCATGACCTGCCTGACGGCATCTTCAGAAACCTGGGCAACCTGCGGTTCCTGGACCTGGAGAATGCAGGGCTGCACTCGCTCACTCTGGAAGTCTTCGGCAATCTCAGCCGGCTGCAGGTGCTGCACTTGGCCAGAAACGAGCTGAAGACCTTCAATGACAGCGTTGCCAGCCGGCTGTCCTCCTTGCGCTACCTGGACCTGCGCAAGTGTCCGCTCAGCTGCACCTGTGACAACATGTGGCTGCAGGGCTGGCTGAACAACAGCCGTGTGCAGGTTGTCTACCCCTACAACTACACCTGTGGCTCACAGCACAATGCCTACATCCACAGCTTTGACACACACGTCTGCTTCCTGGACCTGGGGCTCTATCTCTTTGCTGGGACTGCACCGGCAGTGCTGCTGCTGCTGGTGGTGCCGGTGGTGTACCACCGCGCCTACTGGAGGCTGAAGTACCACTGGTACCTTCTGCGGTGCTGGGTCAACCAGCGGTGGCGGCGGGAGGAAAAGTGCTACCTCTATGACAGCTTTGTGTCCTACAATTCAGCTGATGAAAGTTGGGTGTTGCAGAAGCTGGTGCCTGAGCTGGAGCACGGTGCCTTCCGCCTCTGCTTGCACCACCGCGACTTCCAGCCGGGCCGCAGCATCATTGACAACATTGTGGATGCTGTCTACAACAGCCGGAAGACGGTGTGCGTGGTGAGCCGCAGCTACCTGCGCAGCGAGTGGTGCTCTCTAGAGGTGCAGTTGGCCAGCTACCGGCTGTTGGATGAGCGGCGTGACATCCTGGTACTGGTGCTGCTGGAGGACGTGGGTGATGCTGAGCTGTCTGCCTACCACCGCATGCGGCGGGTGCTGCTGCGGCGCACCTACCTGCGCTGGCCTCTTGACCCCGCAGCTCAGCCGCTCTTTTGGGCACGGCTGAAGAGGGCACTGAGGTGGGGAGAGGGAGGAGAGGAGGAGGAAGAAGAAGGTTTGGGTGGAGGGACGGGAAGGCCCAGGGAAGGAGACAAACAGATG[TA
G]
CGGCCGC
【0082】
pcDNA3.1(+)−Neo−chiTLR21によるHEK293−pNifTy2−Zeo(クローン細胞系)のトランスフェクション
ヒト胚腎臓(HEK)細胞293は、1970年代にウイルストランスフォーメーション(Grahamら,1977)によって生み出されたものであり、現在、細胞系リポジトリ(ATCC等)を経由して、研究コミュニティが利用できるものである。
【0083】
pNifty2は、NFκB転写因子活性化(多くの免疫刺激性作用(そのなかでも、Toll様受容体活性化)のホールマークである)の検出を可能にするプラスミドである。NFκB活性化に関する転写/翻訳に依存的なpNifTy2中のリポータ遺伝子は、分泌型アルカリホスファターゼ(SEAP)である。詳細は、このプラスミドを販売している企業(Invivogen)のデータシートに記載されている。pNifty2によるトランスフォーメーション/トランスフェクションイベントを、細菌および哺乳類細胞の双方において、増殖培地へのゼオシンの添加により選択する。
【0084】
HEK293細胞を、標準的な方法(リポフェクション)によってpNifTy2によりトランスフェクトし、安定した細胞系を選択し、NF−κB/SEAP軸の機能性を、ヒト腫瘍壊死因子α(Sigma)による刺激によって確立した。刺激した細胞の培養上清中の分泌SEAPを、発色基質p−ニトロフェニルホスフェート(pNPP、5mM)(アルカリ性バッファ(50mM NaHCO3、pH 9.6、2mM MgCl2)中)を用いるマイクロタイタープレート比色アッセイによって判定した。発色(λ=405nm)を、マイクロタイタープレートリーダによって監視した。また、この読取りを用いて、高いシグナル対ノイズ比のクローン系を(限界希釈法によって)選択した。これらの選択したクローンの1つ(ダブ(dubbed)クローン11)を、ニワトリTLR21を用いるさらなる研究に用いた。
【0085】
pcDNA3.1(+)−neoは、Invitrogenから購入した標準的な哺乳類発現ベクターである。このベクター内へのニワトリTLR21遺伝子のサブクローニングを、PCRによって導入したフランキング位置Hind III(開始コドン)およびNot I(終止コドン)部位を介して行った(
図1参照)。
【0086】
続いて、このプラスミドをクローンHEK293−pNifty2−zeo系内にトランスフェクトし(リポフェクション)、組換え細胞を、ゼオシンおよびG418双方の増殖培地中への添加により選択した。生じたポリクローナル組換え細胞系の機能性を、ODN−X4およびODN−HEK1−PTOによる培養物の刺激、ならびにSEAPの検出によって評価した。続いて、優れたクローン系を、限界希釈法とその後の刺激およびSEAP検出とによって識別した。
【0087】
SEAPは、哺乳類系におけるリポータ酵素である(Yangら,1997)。SEAPは、分泌型ヒト胚アルカリホスファターゼである。この主要な利点は、高い安定性および非常に高い特異的活性であり、これらにより検出の感度およびロバスト性が確実なものとなる。SEAP検出用のいくつかの基質が記載されているが、経済的かつロバストなpNPPを選択した(その反応産物p−ニトロフェノラートが高い感度(ε405=18500M−1cm−1)で検出されるからである)。発明者らの試験セットアップでは、カイネティックアッセイを実行する(より広い定量化ダイナミックレンジをもたらすからである)。
【0088】
HEK293−pNifTy2−Zeo細胞を、pcDNA3.1(+)−Neo−chiTLR21(PvuIで線状化した)によりトランスフェクトし、培地を350μg/mlゼオシンおよび600μg/ml G418で補充することにより、ポリクローナル細胞系を選択した。ODN−X4(PDE)およびODN−HEK1(PTO)により細胞を刺激することによって、機能性試験を実行した。分泌型アルカリホスファターゼ(SEAP)が、選択した細胞によって生産されたが、親HEK293−pNifTy2−Zeo細胞系によっては生産されなかった。単一細胞クローニングを実行し、個々のクローンを、ODN−X4(PDE)(GGGGGGTTCGTTTTCGTTTTCGTTGGGGG)およびODN−HEK1(PTO)(TCGTCGTTTTGTCGTTTGTCGTT)に対する反応性について分析した。
【0089】
46のzeo/G418二重耐性クローン細胞系のうち、わずか3つが明らかにODN刺激に反応し、さらに3つから4つの細胞系がより弱いシグナルを示した。従って、選択したクローンの85%が機能的でなかった。
【0090】
さらなる全ての研究用に、クローン細胞系38(ODN−X4(PDE)およびODN−HEK1(PTO)刺激に対する反応に関して飛びぬけた最も高いSEAP読取りシグナルを生じた)を用いた。
【0091】
図2から
図5は、種々のzeo/G418二重耐性クローン細胞系のSEAP活性の概要を示す。
【0092】
実施例2
X43−バッチ4:GGGGGGTTCGTCTTCGTCTTCGTCGGGGGから開始して、以下の修飾をし、試験した:
X43−I−T GGGGGGTTTCGTCTTTTCGTCTTTTCGTCTGGGGG
X43−I−C GGGGGGTTTCGTCCTTTCGTCCTTTCGTCCGGGGG
X43−II−T GGGGGGTTTTCGTCTTTTTTCGTCTTTTTTCGTCTTGGGGG
X43−II−C GGGGGGTTTTCGTCCCTTTTCGTCCCTTTTCGTCCCGGGGG
X23−バッチ3 GGGGGGGTCGTCGTCGTCGTCGTCGGGGG
X23−I GGGGGGTGTCGTCTTGTCGTCTTGTCGTCTGGGGG
図6からわかるように、オリゴヌクレオチドX43−IITは、試験した他のオリゴヌクレオチドと比較すると、最大反応に関して、リポータ細胞(HEK293−pNifty2−chickenTLR21)中のリポータ酵素SEAPの有色産物(405nmで吸光する)の極端な誘導量をもたらしている。
【0093】
X43−II−Tは、式
5’[G]
x{[T]
pTTCGTC[T]
q}
n[G]
z3’を表し、式中x=6、z=5、p=2、q=2およびn=3である。
【0094】
図6に基づいて、以下のEC
50を、種々の化合物について計算した:
EC
50計算値:
X43−バッチ4 3.91nM
X43−I−T >1200nM
X4−I−C >300nM
X43−II−T 0.53nM
X43−II−C 8.28nM
X23−バッチ3 6.08nM
X23−I >400nM
結論:以下のように、OD405nm/分を表す
図6、およびナノモルのEC
50を表す
図7から、X43(→X43−II−T)中の3’−フランキング位置に2つのチミジン、および5’−フランキング位置に2つのチミジンを追加すると、最大反応およびEC
50の双方に関して、効力が予想外に大きく増加する。化合物
5’[G]
6{[T]
2TTCGTC[T]
2}
3[G]
53’のEC
50は、ピコモルの範囲にあることが示された。
【0095】
実施例3
本実施例において、nの数を、X43−II−tripのn=3から、n=4(X43−II−quad)、およびn=5(X43−II−pent)に変えた。
【0096】
X43−trip 5’−GGGGGGTTCGTCTTCGTCTTCGTCGGGGG−3’(=標準形1)
X4−pent 5’−GGGGGGTTCGTTTTCGTTTTCGTTTTCGTTTTCGTTGGGGG−3’(=標準形2)
X43−II−trip 5’−GGGGGGTTTTCGTCTTTTTTCGTCTTTTTTCGTCTTGGGGG−3’(n=3、[pおよびq]=2)
X43−II−quad 5’−GGGGGGTTTTCGTCTTTTTTCGTCTTTTTTCGTCTTTTTTCGTCTTGGGGG−3’(n=4、[pおよびq]=2)
X43−II−pent 5’−GGGGGGTTTTCGTCTTTTTTCGTCTTTTTTCGTCTTTTTTCGTCTTTTTTCGTCTTGGGGG−3’(n=5、[pおよびq]=2)
図8に、数nの増大効果を示す。以下の表において、EC
50に及ぼすnの増大効果を示す。nの増大によりEC
50が減少することから、より高い免疫刺激効果が導かれることが明らかである。
【0097】
ODN EC50
X43−trip 338pM
X43−II−trip 155pM
X43−II−quad 132pM
X43−II−pent 59pM
X4−pent 340pM
実施例4
本実施例において、数pおよびqを、2(X43−II−trip)から、3(X43−III−trip)、および4(X43−IV−trip)にまで変えた。
【0098】
X43−I−trip 5’−GGGGGGTTCGTCTTCGTCTTCGTCGGGGG−3’(=標準形1)
(n=3、[pおよびq]=0)
X4−pent 5’−GGGGGGTTCGTTTTCGTTTTCGTTTTCGTTTTCGTTGGGGG−3’(=標準形2)
X43−II−trip 5’−GGGGGGTTTTCGTCTTTTTTCGTCTTTTTTCGTCTTGGGGG−3’
(n=3、[pおよびq]=2)
X43−III−trip 5’−GGGGGGTTTTTCGTCTTTTTTTTCGTCTTTTTTTTCGTCTTTGGGGG−3’
(n=3、[pおよびq]=3)
X43−IV−trip 5’−GGGGGGTTTTTTCGTCTTTTTTTTTTCGTCTTTTTTTTTTCGTCTTTTGGGGG−3’
(n=3、[pおよびq]=4)
図9に、数pおよびqの増大効果を示す。以下の表において、EC
50に及ぼすnの増大効果を示す。pおよびqの増大によりEC
50が減少することから、より高い免疫刺激効果が導かれることが明らかである。
【0099】
ODN EC
50
X43−trip 338pM
X43−II−trip 155pM
X43−III−trip 148pM
X23−IV−trip 104pM
X4−pent 340pM
【0100】
実施例5
本実施例において、数xを6から7に増大させ(X43−II−5735)、zを5から2に減少させた(X43−II−5732)。
【0101】
X43−II 5’−GGGGGGTTTTCGTCTTTTTTCGTCTTTTTTCGTCTTGGGGG−3’
(=標準形1、X43−II−trip)
X4−pent 5’−GGGGGGTTCGTTTTCGTTTTCGTTTTCGTTTTCGTTGGGGG−3’
(=標準形2)
X43−II−5735 5’−GGGGGGGTTTTCGTCTTTTTTCGTCTTTTTTCGTCTTGGGGG−3’
(→x=7、z=5、pおよびqの双方=2、ならびにn=3)
X43−II−5732 5’−GGGGGGGTTTTCGTCTTTTTTCGTCTTTTTTCGTCTTGG−3’
(→x=7、z=2、pおよびqの双方=2、ならびにn=3)
図10に、数xの増大効果および数zの減少効果を示す。以下の表において、EC
50に及ぼすnの増大効果を示す。xの増大およびzの減少の双方によりEC
50が増大することから、より高い免疫刺激効果が導かれる。
【0102】
ODN EC
50
X43−II−trip 155pM
X43−II−5735 105pM
X23−II−5732 <<100pM
X4−pent 340pM