(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5872686
(24)【登録日】2016年1月22日
(45)【発行日】2016年3月1日
(54)【発明の名称】エアバッグ用のインフレータ、エアバッグモジュール、およびそのようなエアバッグモジュールを備える車両
(51)【国際特許分類】
B60R 21/268 20110101AFI20160216BHJP
【FI】
B60R21/268
【請求項の数】14
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-512795(P2014-512795)
(86)(22)【出願日】2012年5月22日
(65)【公表番号】特表2014-515332(P2014-515332A)
(43)【公表日】2014年6月30日
(86)【国際出願番号】SE2012050550
(87)【国際公開番号】WO2012161647
(87)【国際公開日】20121129
【審査請求日】2014年1月7日
(31)【優先権主張番号】11167438.8
(32)【優先日】2011年5月25日
(33)【優先権主張国】EP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】509186177
【氏名又は名称】オートリブ ディベロプメント エービー
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ヨーハンソン, マッツ
【審査官】
粟倉 裕二
(56)【参考文献】
【文献】
特表2008−509834(JP,A)
【文献】
米国特許第05063958(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 21/16−33
B01J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両エアバッグ用のインフレータであって、
はじめは加圧ガスを収容する容器であって、壁部にベント開口が形成されている容器と、
前記ベント開口を覆い、前記容器の内部を実質的に封止する破断可能なエレメントであって、前記容器の前記壁部の少なくとも第1のロケーションに取り付けられている破断可能なエレメントと、
前記容器の前記壁部に取り付けられた第1の支持体であって、前記破断可能なエレメントの領域を前記第1の支持体が支持し、前記破断可能なエレメントの破断が防止される第1の構成と第2の構成との間で、前記容器の前記壁部に対して移動可能であり、前記破断可能なエレメントが前記第1の支持体の少なくとも第2のロケーションに取り付けられている、第1の支持体と、
初期構成では前記第1の支持体を支持し、前記第1の支持体が前記第1の構成から前記第2の構成に移動することを防止し、最終構成では前記第1の支持体が前記第1の構成から前記第2の構成に移動することを可能にする第2の支持体と、
トリガされたとき、前記第2の支持体を前記初期構成から前記最終構成に移動させる起動機構と
を備え、
前記第1の支持体が前記容器の前記壁部と一体に形成されるインフレータ。
【請求項2】
前記第1の支持体が前記第1の構成にあるとき、前記第1のロケーションと前記第2のロケーションとの間が第1の距離であり、
前記第1の支持体が前記第2の構成にあるとき、前記第1のロケーションと前記第2のロケーションとの間が第2の距離であり、前記第2の距離が前記第1の距離よりも大きい、
請求項1に記載のインフレータ。
【請求項3】
はじめは前記第1のロケーションと前記第2のロケーションとの間に延びている前記破断可能なエレメントの部分が、前記第2の距離にわたって伸びるには不十分な弾性を有することにより、前記第1の支持体が前記第1の構成から前記第2の構成に移動するとき、前記第1のロケーションと前記第2のロケーションとの間の距離の増大により破断可能なエレメントが破断する、請求項2に記載のインフレータ。
【請求項4】
前記起動機構が、前記初期構成から前記最終構成まで前記第2の支持体を駆動するピストンエレメントを備える、請求項1から3のいずれか一項に記載のインフレータ。
【請求項5】
前記第1の支持体が前記第1の構成と前記第2の構成との間でヒンジ式に移動することができる、請求項1から4のいずれか一項に記載のインフレータ。
【請求項6】
前記ベント開口が前記第1の支持体を部分的に取り囲み、前記第1の支持体が前記容器の前記壁部で舌状部またはタブを形成する、請求項1から5のいずれか一項に記載のインフレータ。
【請求項7】
前記ベント開口がほぼ「C」字型または「U」字型である、請求項6に記載のインフレータ。
【請求項8】
前記ベント開口が拡幅部分を備える、請求項6または7に記載のインフレータ。
【請求項9】
前記容器の前記壁部の、はじめは前記破断可能なエレメントによって覆われている領域に、別個の追加開口が形成されている、請求項6から8のいずれか一項に記載のインフレータ。
【請求項10】
内部空間を有する本体を備えており、前記容器の前記壁部が前記内部空間から前記容器の前記内部を分離するように前記容器が前記本体に取り付けられている、請求項1から9のいずれか一項に記載のインフレータ。
【請求項11】
前記第2の構成では、前記第1の支持体が前記内部空間へと内向きに偏向する、請求項10に記載のインフレータ。
【請求項12】
エアバッグの内部にガスを送達するために接続された、請求項1から11のいずれか一項に記載のインフレータ。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載のインフレータを収容するエアバッグモジュール。
【請求項14】
請求項13に記載のエアバッグモジュールを収容する車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアバッグ、たとえば、事故発生時に車両の乗員を保護するために車両中に設けられたエアバッグに関する。
【背景技術】
【0002】
以前から、加圧ガスを含んでいる1本または2本の圧力容器のボトルを内蔵するエアバッグインフレータを設けることが提案されてきた。各ボトルは初期には、たとえば金属フォイルによって封止される。金属フォイルは初期には、フォイルの外側に対して定位置に保持された支持エレメントを用いて支持することができる。インフレータがトリガされると、金属フォイルから支持エレメントが離れ、ボトル内のガスの圧力を受けてフォイルが破断することが可能になり、ボトルからガスが漏れ、エアバッグの内部へと流れて、エアバッグを膨張させることが可能になる。
【0003】
このタイプの既知のインフレータでは、一方のボトルは、被酸化性ガスの形態の燃料を収容することができ、もう一方のボトルは、酸化性ガスを収容することができる。これらのガスは、ガスボトルから漏れると混合され、その後、エアバッグの膨張を完了するためにエアバッグ中で点火され得る。代替として、好適な反応性ガスまたは非反応性ガスを収容するボトルを1本だけ使用することができる。
【0004】
EP1778526およびUS6612326には、支持エレメントが、初期にはフォイルの直ぐ後ろに設けられており、ピストンヘッドのフランジまたはピストンヘッドによって定位置から叩き出されるように構成された支持体によって、定位置に保持されたこのタイプの構成を開示されている。エアバッグがトリガされると、ピストンは、フランジまたは支持体が、支持エレメントの後ろの領域から離れるように移動し、したがって、支持エレメントは、フォイルから離れるように移動することが可能になり、それにより、ボトル内のガスの圧力により、フォイルが破断することが可能になり、破断が起こったときに支持エレメントが押されるように駆動される。
【0005】
このタイプのシステムを実効化するためには、フォイルは比較的薄くなければならず、ボトル内のガスの圧力は比較的高くなければならない。フォイルが厚すぎる場合、あるいはボトル内のガスの圧力が低すぎる場合には、フォイルが弾性的に膨らみ、特に低温状態で、必要な時に破断しないというリスクがある。
【0006】
他の既知のシステムは、可動式の支持体を含まず、代わりに、フォイルをアクティブに貫通するための構成を利用する。ただし、これらのシステムは必然的に、追加の可動部品を伴い、コスト、複雑度および故障の可能性が増大する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、上記の問題のうち少なくともいくつかに対処するインフレータを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
したがって、本発明の1つの態様は、車両エアバッグ用のインフレータを提供し、このインフレータは、はじめは加圧ガスを収容する容器であって、壁部にベント開口が形成された容器と;ベント開口を覆って容器の内部を実質的に封止する破断可能なエレメントであって、容器の壁部の少なくとも第1のロケーションに取り付けられている破断可能なエレメントと;容器の壁部に取り付けられた第1の支持体であって、破断可能なエレメントの領域を第1の支持体が支持し、破断可能なエレメントの破断が防止される第1の構成と、第2の構成との間で、容器の壁部に対して移動可能であり、破断可能なエレメントが第1の支持体の少なくとも第2のロケーションに取り付けられている、第1の支持体と、初期構成では、第1の支持体を支持し、第1の支持体が第1の構成から第2の構成に移動することを防止し、最終構成では、第1の支持体が第1の構成から第2の構成に移動することを可能にする第2の支持体と、トリガされたとき、第2の支持体を初期構成から最終構成に移動させる起動機構とを備えるインフレータを提供する。
【0009】
第1の支持体が第1の構成にあるとき、第1のロケーションと第2のロケーションとの間は第1の距離であり、第1の支持体が第2の構成にあるとき、第1のロケーションと第2のロケーションとの間は第2の距離であり、第2の距離は、第1の距離よりも大きいことが有利である。
【0010】
好ましくは、はじめ第1のロケーションと第2のロケーションとの間に延びている破断可能なエレメントの一部分が、第2の距離にわたって伸びるには不十分な弾性を有することにより、第1の支持体が第1の構成から第2の構成に移動するとき、第1のロケーションと第2のロケーションとの間の距離の増大により、破断可能なエレメントが破断する。
【0011】
起動機構は、初期構成から最終構成まで第2の支持体を駆動するピストンエレメントを備えることが有利である。
【0012】
第1の支持体は、第1の構成と第2の構成との間でヒンジ式に移動することができることが好都合である。
【0013】
第1の支持体は、容器の壁部と一体に形成されることが有利である。
【0014】
ベント開口は、第1の支持体を部分的に取り囲み、第1の支持体は、容器の壁部で舌状部またはタブを形成することが好ましい。
【0015】
隙間は、ほぼ「C」字型または「U」字型であることが好都合である。
【0016】
隙間は、拡幅部分を備えることが有利である。
【0017】
容器の壁部を貫通して、初期には破断可能なエレメントによって覆われている領域に、別個の追加開口が形成されることが好ましい。
【0018】
インフレータは、内部空間をもつ本体を備え、容器の壁部が内部空間から容器の内部を分離するように、容器が本体に取り付けられていることが好都合である。
【0019】
第2の構成では、第1の支持体は、内部空間へと内向きに偏向することが有利である。
【0020】
インフレータは、エアバッグの内部にガスを送達するために接続されていることが好ましい。
【0021】
インフレータは、初期には第2の加圧ガスを含んでいる第2の容器を備えることが好都合である。
【0022】
本発明の別の態様は、上記のいずれかに記載したインフレータを収容するエアバックモジュールを提供する。
【0023】
本発明のさらなる態様は、上記に記載したエアバックモジュールを収容する車両を提供する。
【0024】
次に、本発明がより容易に理解できるように、添付の図面を参照として、本発明の実施形態を例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】インフレータを具現化する本発明の構成要素を示す図である。
【
図2】インフレータを具現化する本発明の構成要素を示す図である。
【
図3】トリガする前の
図1のインフレータの構成要素を示す図である。
【
図4】トリガした後の
図2のインフレータの構成要素を示す図である。
【
図5】破断可能なフォイルがガスボトルに取り付けられる前と取り付けられた後の、インフレータを具現化する本発明の一部を形成しているガスボトルの部分を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
まず
図1を参照すると、本発明を具現化するインフレータ1の構成要素が示されている。インフレータ1は、当技術分野で知られているように、エアバッグ(図示せず)の内部にガスを送達するためのディフューザ3を有する本体2を備えている。本体2の形態は、実質的に中空で円筒形であり、第1の開放端部および第2の開放端部を有している。
【0027】
本体2の開放端部に、一組のガスボトル4、5が取り付けられる。
図1を見たときに最も近くに示されているガスボトル4は、ボトル4の内部が見えるように切欠き形態で示されている。ボトル4は、ほぼ円筒形の側壁6と、ほぼ平坦な端部壁7とを備える。側壁6と端部壁7とは、互いに一体に形成しても、あるいは、任意の好適な方法によって、たとえば、溶接によって、ガスタイプ式で一緒に接合してもよい。
【0028】
ガスボトル4の端部壁7にベント開口8が形成される。
図1に示した実施形態では、ベント開口は、ほぼ「C」字型であり、端部9が互いに比較的近接するが交わらない円弧の形態をとる。円弧形状8内にタブまたは舌状部が規定され、タブまたは舌状部は、ベント開口8の円弧の端部9間にある比較的狭い接続部11によって、端部壁7の残りの部分に取り付けられた第1の支持体10を備えている。
【0029】
接続部11を貫通して、追加開口12が形成されている。この追加開口12の目的について以下に説明する。
【0030】
好ましくはほぼ円形形状の破断可能なフォイル13が、端部壁7の内側に配置されており、明瞭性のために
図1では想像線で示されている。フォイル13は、ベント開口8と、第1の支持体10と、追加開口12を完全に覆う。
【0031】
フォイル13は、任意の好適な手段によって、たとえば、スポット溶接または連続溶接によって、端部壁7の内部表面に取り付けられる。好ましい実施形態では、フォイル13は、その外周の全体にあるいは実質的に全体に端部壁7に溶接される。
【0032】
またフォイル13は、やはり好ましくは溶接によって、第1の支持体10にも接続される。好ましい実施形態では、フォイル13は、第1の支持体10の自由端部の近くにあるロケーション14(すなわち、第1の支持体10を端部壁7の残りの部分に接合する接続部11から遠隔にある第1の支持体10の領域)において、第1の支持体10に取り付けられる。
【0033】
図2を参照すると、インフレータ1の断面図が示されている。他のガスボトル5は、その端部壁7に同様の構成のベント開口8を有しており、破断可能なフォイル13がベント開口8を覆っていることがわかる。
【0034】
インフレータ1の本体2内の空間において、ガスボトル4、5の端部壁7との間には、点火されたときにピストンヘッド17を駆動するように適合されたスクイブ16を有するピストン構成15がある。
図2に示した好ましい実施形態では、スクイブ16は、ディフューザ3の近くに配置され、ピストンヘッド17を本体2の遠端部に向かう方向に、すなわち、ディフューザ3から離れるように駆動するように適合される。
【0035】
ピストンヘッド17は、第2の支持体18を形成するフランジであって、本体2の中心空間の幅の実質的に全幅にわたって延びる、外向きに延びたフランジを有する。初期構成では、スクイブ16の点火前、第2の支持体18は、2つのガスボトル4、5の第1の支持体10の間にあり、したがって、第1の支持体10を支え、第1の支持体10が、本体2の中央空間へと内向きに移動しないようにする。好ましい実施形態では、第2の支持体18は、その自由端部の近くの領域で各支持体10を支える。
【0036】
図3および
図4に、エアバッグがトリガされたときのイベントのシーケンスを示す。
図3は、上述のインフレータの初期状態を示している。プロセスの初めに、スクイブ16がアクティブ化され、それにより、ピストンヘッド17が、
図3および
図4の配向の右側へと(上述したように)駆動される。
【0037】
図4は、スクイブ16の点火によってピストンヘッド17が駆動された後の状況を示している。第2の支持体18は、第1の支持体10の後ろの領域から離れるように駆動され、したがって、第1の支持体10が本体2の内部空間へと内向きに移動することを妨げるものは何もない。したがって、ボトル4内のガスの圧力によって、第1の支持体10が内向きに駆動される。これが起こると、好ましくは、第1の支持体10を端部壁7に取り付けられている狭い接続部11が変形し、第1の支持体10は、内向きに駆動される際にヒンジとして機能する。
【0038】
これが起こると、フォイル13は、第1の支持体10の近くの領域でボトル4の端部壁7にも、第1の支持体10自体にも取り付けられているので、フォイル13はアクティブに破断される。第1の支持体10が本体2の内部空間へと内向きに移動するときに、接続部のこれらの2つの点の間の距離は増大する。フォイル13の弾性は、破断することなくこの量だけ伸びるには不十分であるように形成されているので、距離のこの増大により、フォイル13の破断を避けられない。
【0039】
したがって、第1の支持体10へのフォイル13の取付けと、第1の支持体10の近くでのボトル4の壁部7へのフォイル13の取付けの両方により、フォイル13は確実に、第2の支持体18が第1の支持体10から外れたときにアクティブに破断されることが了解されよう。
【0040】
フォイル13が第1の支持体10に接続されていない場合、第1の支持体10が内向きに偏向すると、フォイル13は、ベント開口8の面積全体にわたって一様に膨らむことが可能であり、したがって、フォイル13の弾性限界に達するまで、比較的大きい圧力差に適応する。ただし、本発明の実施形態では、第1の支持体10が内向きに偏向されると、フォイル13は2つの固定点の間で伸ばされ、したがって、そのような大きい圧力差を必要とすることなく、はるかに迅速かつ確実にフォイル13の弾性限界が克服される。
【0041】
図3および
図4には第1のガスボトル4のみが示されているが、類似または同一の構成を第2のガスボトル5に提供することができ、したがって、ピストンヘッド17の駆動によってガスボトル4、5の両方を同時に開くことができ、それにより、第1のガスボトル4の第1の支持体10と第2のガスボトル5の第1の支持体10との間の領域から第2の支持体18が外れることが了解されよう。
【0042】
第1のボトル4の内部から出たガスは、フォイル13が破断されると、本体2の内部へと流れ、その後、ディフューザ3を通って出てエアバッグの内部へと流れることが可能であることが当業者には了解されよう。2つのガスボトル4、5が設けられている場合、これらの2つのボトル4、5から出たガスは、本体2内で混合され、その後、一緒にエアバッグの内部へと導入され、当技術分野で知られているように、ガスはそこで点火され得る。
【0043】
上述の実施形態は、最も少ない数の可動部品でガスボトルの調和し信頼できる開口部を可能にすることが了解されよう。
【0044】
図5に、フォイル13がボトル4の端部壁7に取り付けられる前と取り付けられた後のガスボトル4の切欠端部を示す。
【0045】
図5の右側部分を見ると分かるように、ベント開口8はほぼ円弧状であり、円弧内にタブまたは舌状部の形態の第1の支持体10を規定している。
【0046】
好ましくは、ベント開口8の2つの端部9の間に副開口12が形成される。このロケーションに副開口12を配置することは、ベント開口8の2つの端部9と副開口12とを全体的に通過する脆弱ラインを形成するのに役立ち、この第2の支持体18が外れたときに第1の支持体10が脆弱ラインの周りで内向きに撓曲することができることを保障する。
【0047】
副開口12は、ボトル4内のガスの圧力が高くなりすぎた場合の安全弁としても機能することができ、フォイル13は、副開口12の領域中でのみ破断することができ、これにより、たとえば極めて高温の状態でガスボトルが破裂することを防止することができる。代替設計では、ベント開口の端部9のうちの1つが副開口12に入るように、副開口12をベント開口8と一体に形成してもよい。代替的には、副開口12を完全に省くこともできる。
【0048】
図5の左側部分には、フォイル13が定位置で示されている。フォイル13は、(参照番号19で示される)外周に沿って端部壁7に溶接され、点14において第1の支持体10にも溶接される。フォイル13が第1の支持体10に取り付けられた点14は、フォイル13を破断することを開始するのを補助するためのクラックイニシエータまたは応力コンセントレータとして機能することができる。フォイル13は、一点でまたは(第1の支持体10の長手方向軸とほぼ平行であり得る、もしくはそれに直交し得る)線で第1の支持体10に溶接することができ、あるいは代替的には、正方形、円形または部分円形形状、または任意の他の適切な形状を形成することができる。
【0049】
本発明を具現化するシステムにより、より厚いフォイルが使用可能になることが分かった。インフレータの現在の設計は、0.15mmインコネル(商標)で形成されたフォイルを使用し、よい厚いフォイルを使用した場合、フォイルは確実には破断しなくなる。しかしながら、本発明の実施形態を使用することによって、0.2mmインコネルフォイルを使用することができ、インフレータをトリガするとフォイルを確実に破断することができることが分かった。これは、たとえば、より厚いフォイルは、圧力および温度サイクルに対してよりロバストになり、したがって、インフレータの耐用年数が延びることになるので有利である。
【0050】
さらに、必要とされる可動部品の数が少ないので、本体2の内部容積を最小限に抑えることができる。
【0051】
さらに、以前の設計では、フォイルを確実に破断するために、各ガスボトルの端部壁に形成されたベント開口は、比較的大きくなければならかった。これは、次いで、比較的大きい支持体を必要とし、この支持体が内向きに移動することが可能になるようにかなりのスペース量が本体内で必要であった。
【0052】
対照的に、本発明の実施形態では、第1の支持体10は、比較的小さくなるように形成することができ、したがって、第1の支持体が内向きに偏向することが可能になるように本体内で必要な空間がより小さくなる。
【0053】
ガスボトル4の壁部7に第1の支持体10を取り付けることにより、インフレータ2の構成要素の数が少なくなり、設計が簡略化される。本発明の好ましい実施形態では、第1の支持体10は、ガスボトル4の端部壁7と一体に形成される。これは、特に、インフレータ2の構造を単純でロバストにする。ただし、他の実施形態では、たとえば溶接によって、第1の支持体10を端部壁4に取り付けてもよい。
【0054】
本発明の実施形態は、多くの分野における、特に車両エアバッグの分野における適用例を見出すコンパクトで信頼できるインフレータを提供することが了解されよう。
【0055】
本明細書および特許請求の範囲において使用されるとき、「備える(comprises)」および「備える(comprising)」という用語ならびにその変形態は、特定の特徴、ステップまたは整数が含まれることを意味する。これらの用語は、他の特徴、ステップまたは構成要素の存在を除外するものと解釈すべきではない。
【0056】
適宜に、それらの特定の形態で表された、あるいは開示した機能を実行するための手段または開示した結果を達成するための方法もしくはプロセスに関して表された、上述の説明または以下の特許請求の範囲または添付図面に開示された特徴は、その多様な形態で本発明を実現するために、別々にあるいはかかる特徴の任意の組合せで利用される。