(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
カスガマイシンまたはその塩酸塩は農園芸用殺菌剤として公知であり、水稲いもち病、野菜類の病害防除など、広く用いられている。また、カスガマイシンは弱酸性溶液中では安定であることが知られている(「農薬ハンドブック2011年版」社団法人日本植物防疫協会、平成23年2月25日発行、第359頁参照)。一方、カスガマイシン以外の農薬活性成分あるいはその他の補助成分の影響により製剤pH(ガラス電極法により製剤の5倍希釈液の水素イオン濃度を測定した値、以下同じ)が6以上となった場合は長期保存時にカスガマイシンの分解が大きくなるという問題があった。このような性質のため、カスガマイシンまたはその塩酸塩を含む、製剤pHが6以上の製剤の長期保存安定性を担保することが、適用場面を拡大する上で課題となっていた。
【0003】
一方、有効成分を安定化させるため、製剤中にある種の安定化剤または酸化防止剤を添加する技術について以下のような技術が知られている。
(1)イミベンコナゾール、およびヒンダードアミンを用いた殺菌剤(特許文献1参照)。
(2)有機リン系殺虫成分、およびヒンダードアミンを用いた殺虫剤(特許文献2参照)。
(3)抗ダニ剤のサリチル酸エステル類を有効成分とし、ヒンダードアミン系光安定化剤を配合した熱可塑性樹脂組成物(特許文献3参照)。
(4)ヒンダードフェノール化合物をエトフェンプロックスの安定化剤として用いた技術(特許文献4参照)。
(5)紫外線吸収剤と酸化防止剤を併用し、ピレスロイド系殺虫剤の光分解防止剤として用いた技術(特許文献5)。
ただし、これらの技術には、カスガマイシンのような酸性で安定な農薬活性成分を酸性以外の条件で安定化させる技術については記載されていない。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の農薬製剤について具体的に説明する。
【0009】
本発明のカスガマイシンまたはその塩を有効成分とする農薬製剤は、種々の農薬剤型について適用できる。たとえば、粉剤、DL粉剤、微粒剤、粒剤、水和剤、顆粒水和剤、乳剤、ジャンボ剤、錠剤などに適用できる。また、これらは、それぞれの剤型について公知の方法により製造できる。
【0010】
また、本発明の農薬製剤は、a)カスガマイシンまたはその塩酸塩、b)ヒンダードアミン系化合物、c)担体を含んでなり、担体については鉱物質系の固体担体が好ましく、その中でもクレーおよびホワイトカーボンを併用して用いることがより好ましい。その他a)〜c)の成分以外に、農薬活性成分、界面活性剤などのその他の補助剤を添加することができる。以下、それらについて例示するが、本発明で使用できる補助剤などはこれらに限定されるものではない。
【0011】
a) カスガマイシンまたはその塩酸塩
本発明では、カスガマイシンまたはその塩酸塩を農薬活性成分として用いる。その添加量としては通常、製剤中に0.01〜50重量部用いられ、0.5〜10重量部用いることが好ましい。
【0012】
b) ヒンダードアミン系化合物
本発明では下記の一般式(1)〜(4)で表されるヒンダードアミン系化合物と、「1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールと3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンとの混合エステル化物」とからなる群から選ばれるヒンダードアミン系化合物の1種またはそれ以上を、カスガマイシンまたはその塩酸塩と共に用いることで、優れた長期保存安定性を有する農園芸用組成物が得られる。
【0013】
【化1】
〔式中、R
1は互いに同一または異なっていてもよく、
基
【化2】
(ただし、R
2は水素原子またはメチル基)を示す〕
【化3】
(式中、R
3は互いに同一または異なっていてもよく、水素原子またはメチル基を示す。)
【化4】
(式中、R
4は水素原子またはメチル基を示す。)
【化5】
(式中、R
5は水素原子またはメチル基を示す。)
【0014】
一般式(1)〜(4)で表されるヒンダードアミン系化合物としては、具体的には次の構造式の化合物が挙げられる。
【0015】
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【0016】
ヒンダードアミン系化合物は市販されているものを用いることができる。その例としては以下のものがあるが、本発明はこれらの商品に限られるものではない。アデカスタブ LA−52(式(1)−1の化合物)、アデカスタブLA−57(式(1)−7の化合物)、アデカスタブLA−77(式(2)−2の化合物)、アデカスタブLA−72(式(2)−1と式(3)−1の化合物の混合物)、アデカスタブLA−82(式(4)−1の化合物)、アデカスタブLA−87(式(4)−2の化合物)、アデカスタブLA−63P〔1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールと3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンとの混合エステル化物〕(以上、株式会社ADEKA製)などが挙げられる。
【0017】
その中で、式(1)−1の化合物がカスガマイシンの分解防止の効果面から、より好ましい。
【0018】
これらのヒンダードアミン系化合物は1種または2種以上を併用して用いても良い。また、添加量としては、通常、製剤中に0.1〜10重量部添加するのが好ましい。
【0019】
次に本発明のカスガマイシン含有農園芸用組成物において使用されるヒンダードアミン系化合物の具体例を挙げると、表1に示すとおりである。
【0021】
c) 担体
本発明では、上記のヒンダードアミン系化合物と共に、以下の例で示す担体が用いられる。
鉱物質の固体担体としては例えば、クレー、ケイ砂およびその粉砕物、ケイソウ土、ベントナイト、炭酸カルシウム、タルク、ジークライト、セリサイト、酸性白土、活性白土、軽石、ゼオライト、バーミキュライト、ホワイトカーボン、シラスバルーンなどを粉砕したガラス質粉末などが挙げられる。
鉱物系以外の固体担体としては例えば、セルロース、パルプ、モミガラ、木粉、デンプン、大豆粉、尿素、ブドウ糖、ショ糖、果糖、乳糖、およびゼラチン、寒天などの水溶性高分子ゲルなどが挙げられる。
液体担体としては例えば、パラフィン、ナフテンなどの脂肪族系炭化水素溶剤、キシレン、アルキルベンゼンなどの芳香族系炭化水素溶剤、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール系溶剤、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル系溶剤、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノンなどのケトン類溶剤、ヤシ油、大豆油、なたね油などの油脂類、N−アルキルピロリドン、マシン油などが挙げられる。
これらのうち、鉱物系固体担体を用いることが好ましく、さらに、このうちクレーおよびホワイトカーボンを併用して用いることがより好ましい。
【0022】
d)その他の農薬活性成分
本発明の農薬製剤については、必要に応じ、上記a)で示したカスガマイシンまたはその塩酸塩に加え、その他の殺菌成分、殺虫成分を併用することができ、例えば以下のものを用いることができる。
【0023】
殺菌成分としては、無機銅(硫酸銅、生石炭、塩基性硫酸銅カルシウム、塩基性硫酸銅、塩基性塩化銅、水酸化第二銅、銅アンモニウム錯塩)、有機銅、ノニルフェノールスルホン酸銅、DBEDC、テレフタル酸銅、硫黄、ジネブ、マンネブ、マンゼブ、アンバム、ポリカーバメート、有機硫黄ニッケル塩、プロピネブ、ジラム、チウラム、チアジアジン、キャプタン、スルフェン酸系、TPN、フサライド、IBP、EDDP、トルクロホスメチル、ピラゾホス、ホセチル、チオファネートメチル、ベノミル、カルベンダゾール、チアベンダゾール、イプロジオン、ビンクロゾリン、プロシミドン、フルオルイミド、オキシカルボキシン、メプロニル、フルトラニル、テクロフタラム、ペンシクロン、メタラキシル、オキサジキシル、トリアジメホン、ビテルタノール、ミクロブタニル、ヘキサコナゾール、プロピコナゾール、ジフェノコナゾール、イプコナゾール、イミベンコナゾール、トリフルミゾール、プロクロラズ、ペフラゾエート、フェナリモル、ピリフェノックス、トリホリン、有機ひ素(MAF、MAFA)、ジチアノン、キノキサリン系、DPC、ジメチリモール、フルスルファミド、ベンチアゾール、ジクロメジン、トリアジン、フェリムゾン、フルアジナム、ジエトフェンカルブ、プロベナゾール、イソプロチオラン、トリシクラゾール、ピロキロン、オキソリニック酸、イミノクタジン酢酸塩、プロパモカルブ塩酸塩、アルギン酸ナトリウム、ブラストサイジンS、ポリオキシン、バリダマイシンA、ストレプトマイシン、オキシテトラサイクリン、ミルディオマイシン、マシン油、カーバム、PCNB、ヒドロキシイソキサゾール、エクロメゾール、ダゾメット、クロロネブ、メタスルホカルブ、メチルイソチオシアネート、チフルザミドなどが挙げられる。
【0024】
殺虫成分としては、CYAP、MPP、MEP、ECP、ピリミホスメチル、エトリムホス、ダイアジノン、キナルホス、イソキサチオン、ピリダフェンチオン、クロルピリホスメチル、クロルピリホス、ESP、バミドチオン、プロフェノホス、マラソン、PAP、ジメトエート、ホルモチオン、チオメトン、エチルチオメトン、ホサロン、PMP、DMTP、プロチオホス、スルプロホス、ピラクロホス、DDVP、モノクロトホス、BRP、CVMP、ジメチルビンホス、CVP、プロパホス、アセフェート、イソフェンホス、サリチオン、DEP、EPN、エチオン、NAC、MTMC、MIPC、BPMC、PHC、MPMC、XMC、エチオフェンカルブ、ベンダイオカルブ、ピリミカーブ、カルボスルファン、ベンフラカルブ、メソミル、チオジカルブ、アラニカルブ、アレスリン、レスメトリン、ペルメトリン、シペルメトリン、シハロトリン、シフルトリン、フェンプロパトリン、トラロメトリン、シクロプロトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、フルバリネート、エトフェンプロックス、カルタップ、チオシクラム、ベンスルタップ、ジフルベンズロン、テフルベンズロン、クロルフルアズロン、ブフロフェジン、フェノキシカルブ、除虫菊、デリス、硫酸ニコチン、マシン油、なたね油、CPCBS、ケルセン、クロルベンジレート、フェニソブロモレート、テトラジホン、BPPS、キノキサリン、アミトラズ、ベンゾメート、フェノチオカルブ、ヘキシチアゾクス、酸化フェンブタスズ、ジエノクロル、フェンピロキシメート、フルアジナム、ピリダベン、クロフェンテジン、クロラントラニリプロール、ジノテフラン、DPC、ポリナフチン複合体、ミルベメクチン、DCIP、ダゾメット、ベンゾエピン、メタアルデヒド、DCV、BTなどが挙げられる。
【0025】
これらの成分名は「農薬ハンドブック2011年版」(社団法人日本植物防疫協会、平成23年2月25日発行)に記載の一般名などである。また、上記の殺菌成分、殺虫成分以外にも公知の農薬活性成分を用いることもできる。これらの殺菌成分、殺虫成分は1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
【0026】
e) 補助成分
本発明の農薬製剤については、必要に応じ、上記a)〜c)の成分以外に、以下に例示するような界面活性剤、結合剤、安定化剤などの補助成分を加えることができる。
【0027】
界面活性剤としては非イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤および両性界面活性剤などが挙げられる。
【0028】
非イオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキレート、ポリオキシエチレンフェニルエーテルポリマー、ポリオキシエチレンアルキレンアリールフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキレングリコール、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマーなどが挙げられる。
【0029】
また、陰イオン系界面活性剤としては、アルキルアリールスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、ジアルキルスルホサクシネート、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルサルフェート、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルサルフェート、ラウリル硫酸塩などが挙げられる。
【0030】
また、陽イオン系界面活性剤としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩などが挙げられる。
【0031】
また、両性界面活性剤としては、ジアルキルアミノエチルベタイン、アルキルジメチルベンジルベタインなどが挙げられる。
【0032】
本発明で使用できる界面活性剤としてはこれらの例示に限られるものではなく、1種または2種以上を併用してもかまわない。
【0033】
結合剤としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリエチレンオキサイド、エチレン・プロピレンブロックポリマー、ポリエチレングリコール、セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、デンプン、カルボキシメチルデンプン、デキストリン、プルラン、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸アンモニウム、デキストラン、マンナン、ペクチン、トラガントガム、マンニット、ソルビトール、アルギン酸プロピレングリコールエステル、グアーガム、ローカストビーンガム、アラビアゴム、キサンタンガム、ゼラチン、カゼインなどが挙げられる。
【0034】
その他、安定化剤として、前記したヒンダードアミン系化合物以外に、ジブチルヒドロキシトルエン、アスコルビン酸、フェノール系酸化防止剤(例えばBASF社製のイルガノックス1010)などの酸化防止剤、サリチル酸系、ベンゾフェノン系などの紫外線吸収剤、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、p−クロロ−m−キシレノール、p−オキシ安息香酸ブチル、1,2−ベンズイソチアゾリン-3-オンなどの防腐防バイ剤、クエン酸、リン酸、炭酸マグネシウムなどのpH調整剤、凝集剤(例えば、三井化学アグロ株式会社製の商品名、トリレスA、ドリレスB、ドリレスCなど)などを添加してもよい。
【実施例】
【0035】
以下、本発明の実施例を示すが、本発明の内容はこれらの例示のみに限定されるものではない。
なお、実施例中の「部」は重量部を示す。
【0036】
実施例1:粉剤
カスガマイシン1部、ヒンダードアミン系化合物として表1の化合物A 0.5部、ドリレスC(三井化学アグロ株式会社製の商品名)0.2部、クレー98.3部を量りとり、粗混合したのち、ハンマーミル(製品名:「アトマイザー」、株式会社ダルトン製)を用いて粉砕混合し、粉剤としての本発明の農園芸用組成物を得た。
【0037】
実施例2:粒剤
カスガマイシン2部、ヒンダードアミン系化合物として表1の化合物A 1部、リグニンスルホン酸ナトリウム塩2部、ラウリル硫酸ナトリウム塩0.5部、ポリビニルアルコール2部、クレー87.5部、ホワイトカーボン5部を量りとり、粗混合したのち、ハンマーミル(製品名:「アトマイザー」、株式会社ダルトン製)を用いて混合した。この混合物100部に対し水20部を添加し双腕ニーダ(株式会社ダルトン製)で混練した。次に、1.0mmのスクリーンを付けた押し出し造粒機(日本薬業株式会社製)で造粒し、整粒した後、50℃で30分間流動乾燥した。乾燥後、標準フルイを用いて「710μm〜1400μm」の粒径区分に篩別して、粒剤としての本発明の農園芸用組成物を得た。
【0038】
実施例3:水和剤
カスガマイシン3部、ダイアジノン25部、ヒンダードアミン系化合物として表1の化合物A 2部、ポリオキシエチレンアルキルエーテル1部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩2部、ホワイトカーボン30部、クレー37部を量りとり、粗混合したのち、ハンマーミル(製品名:「アトマイザー」、株式会社ダルトン製)を用いて粉砕混合し、水和剤としての本発明の農園芸用組成物を得た。
【0039】
実施例4:顆粒水和剤
カスガマイシン2部、ダイアジノン25部、ヒンダードアミン系化合物として表1の化合物A 1部、ポリオキシエチレンアルキルエーテル1部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩2部、デキストリン2部、ホワイトカーボン30部、クレー37部を量りとり、粗混合したのち、ハンマーミル(製品名:「アトマイザー」、株式会社ダルトン製)を用いて粉砕混合した。この混合物100部に対し水35部を添加し双腕ニーダ(株式会社ダルトン製)で混練した。次に、0.6mmのスクリーンを付けた押し出し造粒機(日本薬業株式会社製)で造粒し、整粒した後、50℃で30分間流動乾燥した。乾燥後、標準フルイを用いて「250μm〜710μm」の粒径区分に篩別して、顆粒水和剤としての本発明の農園芸用組成物を得た。
【0040】
実施例5:粉剤
カスガマイシン1部、ダイアジノン5部、ヒンダードアミン系化合物として表1の化合物C 1部、クレー83部、炭酸カルシウム10部を用い、実施例1の方法により、本発明の農園芸用組成物を得た。
【0041】
実施例6:粉剤
カスガマイシン1部、ダイアジノン5部、ヒンダードアミン系化合物として表1の化合物D 1部、ドリレスC(三井化学株式会社製の商品名) 0.2部、クレー92.8部を用い、実施例1の方法により、本発明の農園芸用組成物を得た。
【0042】
実施例7:粒剤
カスガマイシン2部、ダイアジノン10部、ヒンダードアミン系化合物として表1の化合物E 1部、リグニンスルホン酸ナトリウム塩2部、ラウリル硫酸ナトリウム塩0.5部、ポリビニルアルコール2部、クレー82.5部を用い、実施例2の方法により、本発明の農園芸用組成物を得た。
【0043】
実施例8:粒剤
カスガマイシン2部、チウラム10部、ヒンダードアミン系化合物として表1の化合物A2部、リグニンスルホン酸ナトリウム塩2部、ラウリル硫酸ナトリウム塩0.5部、ポリビニルアルコール2部、ベントナイト30部、タルク51.5部を用い、実施例2の方法により、本発明の農園芸用組成物を得た。
【0044】
実施例9:粒剤
カスガマイシン2部、ヒンダードアミン系化合物として表1の化合物B 1部、リグニンスルホン酸ナトリウム塩2部、ラウリル硫酸ナトリウム塩0.5部、ポリビニルアルコール2部、炭酸カルシウム87.5部、ホワイトカーボン5部を用い、実施例2の方法により、本発明の農園芸用組成物を得た。
【0045】
実施例10:粒剤
カスガマイシン2部、チウラム10部、ヒンダードアミン系化合物として表1の化合物C1部、リグニンスルホン酸ナトリウム塩2部、ラウリル硫酸ナトリウム塩0.5部、ポリビニルアルコール2部、乳糖82.5部を用い、実施例2の方法により、本発明の農園芸用組成物を得た。
【0046】
実施例11:水和剤
カスガマイシン3部、ヒンダードアミン系化合物として表1の化合物C 3部、ポリオキシエチレンアルキルエーテル1部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩2部、クレー61部、ホワイトカーボン30部を用い、実施例3の方法により、本発明の農園芸用組成物を得た。
【0047】
実施例12:水和剤
カスガマイシン3部、ダイアジノン25部、ヒンダードアミン系化合物として表1の化合物D 2部、ポリオキシエチレンアルキルエーテル1部、クラフト化リグニンスルホン酸ナトリウム塩2部、クレー37部、ホワイトカーボン30部を用い、実施例3の方法により、本発明の農園芸用組成物を得た。
【0048】
実施例13:水和剤
カスガマイシン3部、塩基性塩化銅40部、ヒンダードアミン系化合物として表1の化合物B 2部、ポリオキシエチレンアルキルエーテル1部、クラフト化リグニンスルホン酸ナトリウム塩2部、クレー32部、ホワイトカーボン20部を用い、実施例3の方法により、本発明の農園芸用組成物を得た。
【0049】
実施例14:顆粒水和剤
カスガマイシン3部、ダイアジノン25部、ヒンダードアミン系化合物として表1の化合物A 2部、ポリオキシエチレンアルキルエーテル1部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩2部、デキストリン2部、クレー35部、ホワイトカーボン30部を用い、実施例4の方法により、本発明の農園芸用組成物を得た。
【0050】
実施例15: 顆粒水和剤
カスガマイシン3部、ダイアジノン25部、ヒンダードアミン系化合物として表1の化合物E 2部、ポリオキシエチレンアルキルエーテル1部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩2部、デキストリン2部、クレー35部、ホワイトカーボン30部を用い、実施例4の方法により、本発明の農園芸用組成物を得た。
【0051】
実施例16:顆粒水和剤
カスガマイシン3部、塩基性塩化銅40部、ヒンダードアミン系化合物として表1の化合物B 2部、ポリオキシエチレンアルキルエーテル1部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩2部、デキストリン2部、クレー30部、ホワイトカーボン20部を用い、実施例4の方法により、本発明の農園芸用組成物を得た。
【0052】
実施例17:乳剤
カスガマイシン10部、ダイアジノン40部、プロピレングリコールモノメチルエーテル46部を加えて混合溶解した。その後、ヒンダードアミン系化合物として表1の化合物C1部、ポリオキシエチレンアルキルエーテル3部を加えて混合し、乳剤としての本発明の農園芸用組成物を得た。
【0053】
実施例18:乳剤
カスガマイシン10部、チウラム40部、プロピレングリコールモノメチルエーテル38部を加えて混合溶解した。その後、ヒンダードアミン系化合物として表1の化合物A 2部、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム10部を加えて混合し、本発明の農園芸用組成物を得た。
【0054】
実施例1〜18の組成を表2に示す。
【0055】
【表2】
【0056】
比較例1:粉剤
実施例5において表1の化合物Cを添加せず、クレーを84部とし、それ以外は実施例5と同一の組成を用い、実施例1の方法により比較例1の農園芸用組成物を得た。
【0057】
比較例2:粒剤
実施例2において表1の化合物A 1部を、ヒンダードアミン系でない安定化剤としてイルガノックス1010(BASF社製)1部に置き換えた以外は実施例2と同一組成を用い、実施例2の方法により、比較例2の農園芸用組成物を得た。
【0058】
比較例3:粒剤
実施例8において表1の化合物A 2部を添加せず、タルク添加量を53.5部とし、それ以外は実施例8と同一の組成を用い、実施例2の方法により、比較例3の農園芸用組成物を得た。
【0059】
比較例4:水和剤
実施例12において表1の化合物D 2部を、イルガノックス1010(BASF社製)2部に置き換えた以外は実施例12と同一の組成を用い、実施例3の方法により、比較例4の農園芸用組成物を得た。
【0060】
比較例5:顆粒水和剤
実施例14において表1の化合物A 2部を添加せず、クレー添加量を37部とし、それ以外は実施例14と同一の組成を用い、実施例4の方法により、比較例5の農園芸用組成物を得た。
【0061】
比較例6:乳剤
実施例17において表1の化合物C 1部をイルガノックス1010(BASF社製)1部に置き換えた以外は実施例17と同一の組成を用い、実施例17の方法により、比較例6の農園芸用組成物を得た。
【0062】
比較例1〜6の組成を表3に示す。
【0063】
【表3】
【0064】
[試験例]
1)pH(水素イオン濃度)の測定
実施例1〜16、比較例1〜6で調製した農園芸用組成物各10gを50mL容三角フラスコにとり、イオン交換樹脂により処理された脱イオン水40gを加えたのち、フラスコを1分間振とう後5分間静置した。この希釈液をJIS K 0102の方法により、(株)堀場製作所製F−23型pH分析計を用いてpHを測定した。測定結果を表4に示す。
【0065】
2)カスガマイシンの安定性の分析
実施例1〜18、比較例1〜6で調製した農園芸用組成物を2本のガラス瓶に、各50g入れて密栓し、一方は40℃恒温槽内に30日保管し、もう一方は常温にて1年間保管した。その後、取り出して、カスガマイシンの含有量を、「農薬公定検査法註解」、株式会社南江堂、p.221−226に記載の「カスガマイシンを主成分とする製剤」(昭和43年8月20日、第1287号告示)の方法に準拠して試験液を分析して定量した(分析値A%)。一方、調製時のカスガマイシンの含有量を分析し(分析値B%)、以下の式により残存率%を求めた。得られた結果を表4に示す。
【0066】
【数1】
【0067】
【表4】